JPH11157198A - 画像記録方法及びそれに用いる水系色材液 - Google Patents
画像記録方法及びそれに用いる水系色材液Info
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- JPH11157198A JPH11157198A JP32979897A JP32979897A JPH11157198A JP H11157198 A JPH11157198 A JP H11157198A JP 32979897 A JP32979897 A JP 32979897A JP 32979897 A JP32979897 A JP 32979897A JP H11157198 A JPH11157198 A JP H11157198A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水系液体より電気化学的に析出する色素
を用いて高画質を実現するとともに、安全性高く、簡易
な方法で、自由度の高い画像記録方法及びそれに用いる
画像形成材料として好適な水系色材液を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される構造の色素
を含む画像形成材料を溶解又は分散させた水系液体を容
器内に準備し、容器内に画像様に電流または電界を発生
できる電極を備えた像保持部材と対向電極とを、像保持
部材の画像形成面が該水系液体に浸漬する様に配置し、
像保持部材と対向電極との間に画像様に電流または電界
を印加することにより、像保持部材の画像形成面に前記
色素を含有した画像形成材料を電気化学的に析出させて
画像を形成することを特徴とする。式中、Pcは、金属
原子を含みうるフタロシアニン核を示し、R1 は水素原
子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基を示し、
R2 は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン
原子、アミノ基を示す。t及びpは(t+p)が3又は
4である数を示す。 【化1】
を用いて高画質を実現するとともに、安全性高く、簡易
な方法で、自由度の高い画像記録方法及びそれに用いる
画像形成材料として好適な水系色材液を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される構造の色素
を含む画像形成材料を溶解又は分散させた水系液体を容
器内に準備し、容器内に画像様に電流または電界を発生
できる電極を備えた像保持部材と対向電極とを、像保持
部材の画像形成面が該水系液体に浸漬する様に配置し、
像保持部材と対向電極との間に画像様に電流または電界
を印加することにより、像保持部材の画像形成面に前記
色素を含有した画像形成材料を電気化学的に析出させて
画像を形成することを特徴とする。式中、Pcは、金属
原子を含みうるフタロシアニン核を示し、R1 は水素原
子、アルキル基、アルケニル基、アラルキル基を示し、
R2 は水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン
原子、アミノ基を示す。t及びpは(t+p)が3又は
4である数を示す。 【化1】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水系染料を含む画
像形成材料を用いて、電気化学的に色材を析出させ画像
記録する方法、及び形成された画像を記録媒体に転写す
ることにより画像記録する方法及びそれに用いる画像記
録に好適な水系色材液に関する。
像形成材料を用いて、電気化学的に色材を析出させ画像
記録する方法、及び形成された画像を記録媒体に転写す
ることにより画像記録する方法及びそれに用いる画像記
録に好適な水系色材液に関する。
【0002】
【従来の技術】オフィス用画像記録技術には、液体の画
像形成材料を用いているものも数多くある。例えば、銀
塩記録技術・インクジェット記録技術・電子写真記録技
術などである。
像形成材料を用いているものも数多くある。例えば、銀
塩記録技術・インクジェット記録技術・電子写真記録技
術などである。
【0003】なかでも、絶縁性液体中に色材を分散させ
電気2重層を発生させた電着液を用いた特許(特開平7
−181750号、特公平7−54407号)、導電性
基板の上に絶縁性パターンを設け印刷版とした電着印刷
技術を用いた特許[微細パターンの形成方法(特開平4
−9902)]、[電着オフセット印刷方法および印刷
版(特開平6−293125)]など、画像形成材料の
電着を利用した特許が出願されている。
電気2重層を発生させた電着液を用いた特許(特開平7
−181750号、特公平7−54407号)、導電性
基板の上に絶縁性パターンを設け印刷版とした電着印刷
技術を用いた特許[微細パターンの形成方法(特開平4
−9902)]、[電着オフセット印刷方法および印刷
版(特開平6−293125)]など、画像形成材料の
電着を利用した特許が出願されている。
【0004】また、類似した従来技術の1つとして電解
現像法がある。例えば電子写真学会研究討論会予稿集
P32 (1971)や電子写真学会研究討論会予稿集
P24 (1964.11)に示されている。電解現
像法は、10V以上の電圧の印加と同時露光により酸化
亜鉛に還元を起こさせ、それにより生成した電子が溶解
している染料前駆体に移動して還元し、還元された亜鉛
膜表面に発色・析出し画像形成を行う。これは、記録方
法で相違がある。
現像法がある。例えば電子写真学会研究討論会予稿集
P32 (1971)や電子写真学会研究討論会予稿集
P24 (1964.11)に示されている。電解現
像法は、10V以上の電圧の印加と同時露光により酸化
亜鉛に還元を起こさせ、それにより生成した電子が溶解
している染料前駆体に移動して還元し、還元された亜鉛
膜表面に発色・析出し画像形成を行う。これは、記録方
法で相違がある。
【0005】オフィスで用いる印字技術に要求される特
性として、600DPI以上/多値階調のカラー高画
質、普通紙印字可能、印刷並みの画像堅牢性、印字記録
物および印字機械の安全性の高さ、廃棄物が殆どない、
ランニングコストが低い などが要求されている。それ
に対して、これら従来技術では、それらを完全に満足出
来る技術は完成されていない。
性として、600DPI以上/多値階調のカラー高画
質、普通紙印字可能、印刷並みの画像堅牢性、印字記録
物および印字機械の安全性の高さ、廃棄物が殆どない、
ランニングコストが低い などが要求されている。それ
に対して、これら従来技術では、それらを完全に満足出
来る技術は完成されていない。
【0006】高画質(1000DPIレベルの解像度/
良好なカラー再現/多値階調)を達成する場合、画像構
造は色彩の再現域と画像のシャープ性の関係から画像厚
みが2ミクロン以下、より好ましくは1ミクロン以下の
厚みであることが好ましくなる。それにより画像構造を
与える要素である画像形成材料の平均形状径がサブミク
ロン以下のサイズで有る必要になる。しかしながら、画
像形成材料の平均形状径が5ミクロン以下では流動性に
問題がでてくるため粉体系画像形成材料は実用上、使用
が困難なものとなる。一方、液体系画像形成材料はこの
点でかなり有効なものになると考えられる。また、数ミ
クロンオーダー画像の画像形成工程においては、画像形
成材料粒子の微小域での精度の高い画素形状の制御が技
術的に難しく、電着材に微小な最小粒子である分子オー
ダーの染料水溶液を利用することは精度の高い色材制御
方法の見地からも非常に有効な方法の1つと考えられ
る。
良好なカラー再現/多値階調)を達成する場合、画像構
造は色彩の再現域と画像のシャープ性の関係から画像厚
みが2ミクロン以下、より好ましくは1ミクロン以下の
厚みであることが好ましくなる。それにより画像構造を
与える要素である画像形成材料の平均形状径がサブミク
ロン以下のサイズで有る必要になる。しかしながら、画
像形成材料の平均形状径が5ミクロン以下では流動性に
問題がでてくるため粉体系画像形成材料は実用上、使用
が困難なものとなる。一方、液体系画像形成材料はこの
点でかなり有効なものになると考えられる。また、数ミ
クロンオーダー画像の画像形成工程においては、画像形
成材料粒子の微小域での精度の高い画素形状の制御が技
術的に難しく、電着材に微小な最小粒子である分子オー
ダーの染料水溶液を利用することは精度の高い色材制御
方法の見地からも非常に有効な方法の1つと考えられ
る。
【0007】前記特許で示される絶縁性液体現像剤を用
いた電子写真技術は、画像形成材料形状径がサブミクロ
ンオーダーであるために高解像度が可能であり、印字の
普通紙適正も高い。しかし現像液として炭化水素系溶剤
を用いるために溶剤蒸気による安全性が大きな問題とさ
れていて、国により使用が厳しく制限されている例もあ
る。
いた電子写真技術は、画像形成材料形状径がサブミクロ
ンオーダーであるために高解像度が可能であり、印字の
普通紙適正も高い。しかし現像液として炭化水素系溶剤
を用いるために溶剤蒸気による安全性が大きな問題とさ
れていて、国により使用が厳しく制限されている例もあ
る。
【0008】また、前記特許で示した導電性基板の上に
絶縁性パターンを設け印刷版として用いた電着印刷技術
は、事前にホトリソ工程により絶縁性のレジストの非画
像部を作成するなど工程が複雑であるため、毎回画像パ
ターンを変更して印字を行うことが難しく、また装置の
精度が高く大がかりで工程数が多く、さらに、廃棄物が
多いため設備の整った工場に設置して印字作業を行う場
合に限定されてしか使用が出来ない。また、画像形成工
程の履歴が基板上に残り易く、微細な画像記録の再現性
が低い。そしてまた画像部が凹みになっているため、画
像部も粒子泳動現象による粒子付着選択性が弱まり、画
像部の画像形成材料液体成分が多く残り易くこのために
粘度が低くくなり、転写工程で画像部の画像形成材料が
流動や凝集破壊を発生しやすく、高画質が得にくくなっ
ている。
絶縁性パターンを設け印刷版として用いた電着印刷技術
は、事前にホトリソ工程により絶縁性のレジストの非画
像部を作成するなど工程が複雑であるため、毎回画像パ
ターンを変更して印字を行うことが難しく、また装置の
精度が高く大がかりで工程数が多く、さらに、廃棄物が
多いため設備の整った工場に設置して印字作業を行う場
合に限定されてしか使用が出来ない。また、画像形成工
程の履歴が基板上に残り易く、微細な画像記録の再現性
が低い。そしてまた画像部が凹みになっているため、画
像部も粒子泳動現象による粒子付着選択性が弱まり、画
像部の画像形成材料液体成分が多く残り易くこのために
粘度が低くくなり、転写工程で画像部の画像形成材料が
流動や凝集破壊を発生しやすく、高画質が得にくくなっ
ている。
【0009】このように、従来の画像形成方法では、安
全性が高く、簡易な装置で実施し得る、前記のオフィス
で用いる印字技術に要求される特性を満足させた印字技
術は未だ実現されていなかった。
全性が高く、簡易な装置で実施し得る、前記のオフィス
で用いる印字技術に要求される特性を満足させた印字技
術は未だ実現されていなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】高画質(1000DP
I/多値階調以上)を実現させるには、画像形成材料形
状が1ミクロン以下であることが好ましく、オフィスに
設置される事も考慮すると画像形成材料に使われる液体
として安全性が高い水を用いることが好ましく、さら
に、オフィスでの印字技術は、少量多品種のプリントを
簡易に、安価に作成する必要があるので再生できない印
刷版を用いる印字プロセスは適応性に乏しい。このた
め、毎回プリント時に画像信号を入力してイメージ情報
を作ることができ、所望により、画像化した画像形成材
料がプリント出力として、普通紙などの各種ニ−ズに対
応した記録媒体に転写して記録する系のものが好まし
い。
I/多値階調以上)を実現させるには、画像形成材料形
状が1ミクロン以下であることが好ましく、オフィスに
設置される事も考慮すると画像形成材料に使われる液体
として安全性が高い水を用いることが好ましく、さら
に、オフィスでの印字技術は、少量多品種のプリントを
簡易に、安価に作成する必要があるので再生できない印
刷版を用いる印字プロセスは適応性に乏しい。このた
め、毎回プリント時に画像信号を入力してイメージ情報
を作ることができ、所望により、画像化した画像形成材
料がプリント出力として、普通紙などの各種ニ−ズに対
応した記録媒体に転写して記録する系のものが好まし
い。
【0011】本発明は前記各特性を鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は、水系液体より電気化学的に析
出する色素を用いて高画質を実現するとともに、安全性
高く、簡易な方法で、自由度の高い画像記録方法及びそ
れに用いる画像形成材料として好適な水系色材液を提供
することにある。
であり、本発明の目的は、水系液体より電気化学的に析
出する色素を用いて高画質を実現するとともに、安全性
高く、簡易な方法で、自由度の高い画像記録方法及びそ
れに用いる画像形成材料として好適な水系色材液を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成方法
は、下記一般式(1)で表される構造の色素を含む画像
形成材料を溶解又は分散させた水系液体を容器内に準備
し、該容器内に画像パターンに従って電流または電界を
発生できる電極を備えた像保持部材と対向電極とを、少
なくとも像保持部材の画像形成面が該水系液体に浸漬す
る様に配置し、該像保持部材と該対向電極との間に画像
パターンに従って電流または電界を印加することによ
り、像保持部材の画像形成面に下記一般式(1)で表さ
れる色素を含有した画像形成材料を電気化学的に析出さ
せて画像を形成する、ことを特徴とする。
は、下記一般式(1)で表される構造の色素を含む画像
形成材料を溶解又は分散させた水系液体を容器内に準備
し、該容器内に画像パターンに従って電流または電界を
発生できる電極を備えた像保持部材と対向電極とを、少
なくとも像保持部材の画像形成面が該水系液体に浸漬す
る様に配置し、該像保持部材と該対向電極との間に画像
パターンに従って電流または電界を印加することによ
り、像保持部材の画像形成面に下記一般式(1)で表さ
れる色素を含有した画像形成材料を電気化学的に析出さ
せて画像を形成する、ことを特徴とする。
【0013】一般式(I)
【化3】
【0014】式中、MPcは、金属原子Mを含むフタロ
シアニン核を示し、R1 は水素原子、アルキル基、アル
ケニル基、アラルキル基を示し、R2 は水素原子、アル
キル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基を示
す。t及びpは(t+p)が3又は4である数を示す。
シアニン核を示し、R1 は水素原子、アルキル基、アル
ケニル基、アラルキル基を示し、R2 は水素原子、アル
キル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基を示
す。t及びpは(t+p)が3又は4である数を示す。
【0015】即ち、本発明の主要構成は、電気的画像パ
タ−ンを発生できる像保持部材と対向電極、水系溶媒に
前記構造の色素を溶解した液、その染料液に像保持部材
等を浸漬する治具とその制御装置からなる。そしてこの
装置により像保持部材上に色材の画像パターンを形成
し、さらに所望によりその時のニーズに適合したメデイ
アに色材画像を転写してドキュメントとして完成するも
のである。特に、画像信号の入力時に、入力源としてレ
ーザー光線を用いると高解像度の画像を作成しやすい。
タ−ンを発生できる像保持部材と対向電極、水系溶媒に
前記構造の色素を溶解した液、その染料液に像保持部材
等を浸漬する治具とその制御装置からなる。そしてこの
装置により像保持部材上に色材の画像パターンを形成
し、さらに所望によりその時のニーズに適合したメデイ
アに色材画像を転写してドキュメントとして完成するも
のである。特に、画像信号の入力時に、入力源としてレ
ーザー光線を用いると高解像度の画像を作成しやすい。
【0016】本発明の画像記録方法は、水系色材液中に
画像信号に対応して電流を生じる像保持部材を配し、そ
の画像電流に対応して染料を主体とする画像を像保持部
材面上に電気化学的に析出現象させて画像形成する方法
であり、その画像を記録媒体に転写する工程をも含む画
像形成記録方法である。
画像信号に対応して電流を生じる像保持部材を配し、そ
の画像電流に対応して染料を主体とする画像を像保持部
材面上に電気化学的に析出現象させて画像形成する方法
であり、その画像を記録媒体に転写する工程をも含む画
像形成記録方法である。
【0017】また、本発明の水系色材液は、所定のpH
値の水系液体に、前記一般式(1)で表される構造の色
素を含む画像形成材料を溶解させた水系色材液であっ
て、該pH値を画像形成材料が析出する値になるよう、
画像パターンに従って変化させることにより、画像形成
材料を電気化学的に析出させて画像を形成する画像記録
方法に使用することを特徴とする。
値の水系液体に、前記一般式(1)で表される構造の色
素を含む画像形成材料を溶解させた水系色材液であっ
て、該pH値を画像形成材料が析出する値になるよう、
画像パターンに従って変化させることにより、画像形成
材料を電気化学的に析出させて画像を形成する画像記録
方法に使用することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】画像形成条件および用いる装置に
ついて以下に示す。
ついて以下に示す。
【0019】本発明の画像記録方法は、水系液体中に溶
解させた色素を像保持部材と対向電極との間に画像パタ
ーンに従って供与された電流または電界の作用により、
像保持部材表面に電気化学的に析出させて画像を形成す
るものであり、この色素を含む電着材料を溶解或いは分
散させた水系液体を以下、適宜、水系色材液又は電着水
系色材液と称する。
解させた色素を像保持部材と対向電極との間に画像パタ
ーンに従って供与された電流または電界の作用により、
像保持部材表面に電気化学的に析出させて画像を形成す
るものであり、この色素を含む電着材料を溶解或いは分
散させた水系液体を以下、適宜、水系色材液又は電着水
系色材液と称する。
【0020】水系色材液の構成材料としては、pH、温
度などの変動により、水系液中において、溶解と不溶化
が可逆的に変化する色材が重要であり、最も好ましい色
素が前記一般式(1)で表される色素である。また、こ
の可溶化、不溶化の状態変化はpHの変化によるものが
制御性の観点から好ましい。水系色材液の構成材料とし
ては、この特定化学構造の色素と、水および水系溶媒を
主成分とする液体、またはpHの変化などで溶解状態を
変化する水溶性樹脂材料等が主成分であり、その他、特
性を改良するために湿潤材、水溶性熱可塑性高分子、エ
マルジョン材、ラテックス材、各種溶剤、界面活性剤、
防腐・防カビ剤、pH調整材などの添加を行う場合もあ
る。
度などの変動により、水系液中において、溶解と不溶化
が可逆的に変化する色材が重要であり、最も好ましい色
素が前記一般式(1)で表される色素である。また、こ
の可溶化、不溶化の状態変化はpHの変化によるものが
制御性の観点から好ましい。水系色材液の構成材料とし
ては、この特定化学構造の色素と、水および水系溶媒を
主成分とする液体、またはpHの変化などで溶解状態を
変化する水溶性樹脂材料等が主成分であり、その他、特
性を改良するために湿潤材、水溶性熱可塑性高分子、エ
マルジョン材、ラテックス材、各種溶剤、界面活性剤、
防腐・防カビ剤、pH調整材などの添加を行う場合もあ
る。
【0021】水系色材液の組成としては、色素濃度が1
重量%から40重量%であり、好ましくは3重量%から
18重量%が良好である。1重量%より薄い固形分濃度
域では、画像の光学濃度が簡単に得られにくいなど問題
がある。また40重量%より濃い色素」度域では、画像
形成時非画像部での地汚れを生じたりまた液体の高粘度
化やチキソトロピ−性を示すため液の取り扱い方が複雑
になるなどの問題がある。
重量%から40重量%であり、好ましくは3重量%から
18重量%が良好である。1重量%より薄い固形分濃度
域では、画像の光学濃度が簡単に得られにくいなど問題
がある。また40重量%より濃い色素」度域では、画像
形成時非画像部での地汚れを生じたりまた液体の高粘度
化やチキソトロピ−性を示すため液の取り扱い方が複雑
になるなどの問題がある。
【0022】水系色材液の固形成分において、固形成分
中の染料成分量が10重量%から60重量%であり、好
ましくは20重量%から40重量%が良好である。上記
範囲より低い値では、画像のグロスが高く成りすぎたり
画像の光学濃度が低下したりする原因となる。また上記
範囲より高い値では、画像の層形成に欠陥や不良を生じ
やすく定着強度も低くなり色調にも問題を生じたりす
る。
中の染料成分量が10重量%から60重量%であり、好
ましくは20重量%から40重量%が良好である。上記
範囲より低い値では、画像のグロスが高く成りすぎたり
画像の光学濃度が低下したりする原因となる。また上記
範囲より高い値では、画像の層形成に欠陥や不良を生じ
やすく定着強度も低くなり色調にも問題を生じたりす
る。
【0023】水系色材液の体積固有抵抗は、105 Ω・
cm以下好ましくは103 Ω・cm以下であることが良
い。上記範囲より高い値では、析出電圧が高くなり電極
の発泡現象が活発化したり析出現象が不安定に成り、電
着膜質のバラツキが生じやすくなる。
cm以下好ましくは103 Ω・cm以下であることが良
い。上記範囲より高い値では、析出電圧が高くなり電極
の発泡現象が活発化したり析出現象が不安定に成り、電
着膜質のバラツキが生じやすくなる。
【0024】水系色材液の体積固有抵抗は、105 Ω・
cm以下好ましくは103 Ω・cm以下であることが良
い。上記範囲より高い値では、析出電圧が高くなり電極
の発泡現象が活発化したり析出現象が不安定に成り、電
着膜質のバラツキが生じやすくなる。
cm以下好ましくは103 Ω・cm以下であることが良
い。上記範囲より高い値では、析出電圧が高くなり電極
の発泡現象が活発化したり析出現象が不安定に成り、電
着膜質のバラツキが生じやすくなる。
【0025】水系色材液の粘度は1cpsから2000
cpsの範囲が良く、より好ましくは10cpsから6
00cpsの範囲が良い。上記範囲より低い値では液体
の粘性が不足するために液滴の飛散が生じやすく問題と
なる。また上記範囲より高い値では液体の搬送性や撹拌
において駆動負荷が大きくなり効率低下などの問題とな
る。
cpsの範囲が良く、より好ましくは10cpsから6
00cpsの範囲が良い。上記範囲より低い値では液体
の粘性が不足するために液滴の飛散が生じやすく問題と
なる。また上記範囲より高い値では液体の搬送性や撹拌
において駆動負荷が大きくなり効率低下などの問題とな
る。
【0026】水系色材液のpHの設定において、色材が
陽極析出型である析出法の時は、[析出開始pH点+2
±2]の値の間のpH値に設定する、より好ましくは
[析出開始pH点+2±1]の値の間のpH値に設定す
る。また色材が陰極析出型である析出法の時は[析出開
始pH点−2±2]の値の間のpH値に設定する、より
好ましくは[析出開始pH点+2±1]の値の間のpH
値に色材液のpH を設定すると高い析出膜生成効率が
保たれる。上記範囲外の析出開始pH点より析出しやす
いpHの設定では、水系色材液の安定性が得られず非画
像部に色材の析出を生じたり析出量バラツキが生じやす
いなど不都合がある。また上記範囲外の析出開始pH点
より析出しにくいpHの設定では、析出膜生成効率が低
く析出電位の上昇や生成膜の膜性が弱く問題を生じやす
い。
陽極析出型である析出法の時は、[析出開始pH点+2
±2]の値の間のpH値に設定する、より好ましくは
[析出開始pH点+2±1]の値の間のpH値に設定す
る。また色材が陰極析出型である析出法の時は[析出開
始pH点−2±2]の値の間のpH値に設定する、より
好ましくは[析出開始pH点+2±1]の値の間のpH
値に色材液のpH を設定すると高い析出膜生成効率が
保たれる。上記範囲外の析出開始pH点より析出しやす
いpHの設定では、水系色材液の安定性が得られず非画
像部に色材の析出を生じたり析出量バラツキが生じやす
いなど不都合がある。また上記範囲外の析出開始pH点
より析出しにくいpHの設定では、析出膜生成効率が低
く析出電位の上昇や生成膜の膜性が弱く問題を生じやす
い。
【0027】この色素を選択する目安として色素のpH
の変化に伴う溶解特性を図1のグラフに示す。図1は、
各種の色素の溶解特性と溶液のpHとの関係を示すグラ
フである。色素の中にはグラフA(実線で示す)のよう
に、あるpH値を境に急激に析出がおこるもの、グラフ
B(破線で示す)の色素のようにpH値に係わらず溶解
性が良好なもの、グラフC(一点破線で示す)の色素の
ようにpH値に係わらず不溶なものがあり、これらの特
性は色素と用いる溶媒との関係でも変化する。本発明に
おいてはグラフAに示すような特性を有する色素と溶媒
との組み合わせを選択することが好ましい。
の変化に伴う溶解特性を図1のグラフに示す。図1は、
各種の色素の溶解特性と溶液のpHとの関係を示すグラ
フである。色素の中にはグラフA(実線で示す)のよう
に、あるpH値を境に急激に析出がおこるもの、グラフ
B(破線で示す)の色素のようにpH値に係わらず溶解
性が良好なもの、グラフC(一点破線で示す)の色素の
ようにpH値に係わらず不溶なものがあり、これらの特
性は色素と用いる溶媒との関係でも変化する。本発明に
おいてはグラフAに示すような特性を有する色素と溶媒
との組み合わせを選択することが好ましい。
【0028】具体的には、色素材料としては、あるpH
値の範囲では水および水系溶媒を主成分とする液体に対
して3重量%以上の溶解性を示し、また別のpH値の範
囲では水および水系溶媒を主成分とする液体に対して
0.1重量%以下の溶解性を示す2つの特性が両立し、
かつ印字物として色調が良好であり、安全性が高い染料
が好ましく、前記一般式(1)の構造で示される色素系
がこれらの特徴を有しており、そのpHによる溶解性の
変化特性がこの印字プロセスの画像形成にとても重要な
役割を果たしている。
値の範囲では水および水系溶媒を主成分とする液体に対
して3重量%以上の溶解性を示し、また別のpH値の範
囲では水および水系溶媒を主成分とする液体に対して
0.1重量%以下の溶解性を示す2つの特性が両立し、
かつ印字物として色調が良好であり、安全性が高い染料
が好ましく、前記一般式(1)の構造で示される色素系
がこれらの特徴を有しており、そのpHによる溶解性の
変化特性がこの印字プロセスの画像形成にとても重要な
役割を果たしている。
【0029】前記一般式(1)中、MPcは、金属原子
Mを含むフタロシアニン核を示す。R1 は水素原子、炭
素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜30の
アルケニル基及び炭素原子数1〜20のアラルキル基か
ら選択されるが、溶解性の観点からは、炭素原子数2〜
6のアルキル基等が好ましい。
Mを含むフタロシアニン核を示す。R1 は水素原子、炭
素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数1〜30の
アルケニル基及び炭素原子数1〜20のアラルキル基か
ら選択されるが、溶解性の観点からは、炭素原子数2〜
6のアルキル基等が好ましい。
【0030】また、これらのアルキル基、アルケニル
基、アラルキル基は、さらに置換基を有していてもよ
い。
基、アラルキル基は、さらに置換基を有していてもよ
い。
【0031】また、R2 は水素原子、炭素原子数1〜8
のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、塩素
原子、ヨウ素原子、ホウ素原子等のハロゲン原子、又は
アミノ基を示すが、安定性の観点からは、アルキル基、
アルコキシ基等が好ましい。また、これらのアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基は、さらに置換基を有
していてもよい。t及びpは(t+p)が3又は4であ
る数を示す。
のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、塩素
原子、ヨウ素原子、ホウ素原子等のハロゲン原子、又は
アミノ基を示すが、安定性の観点からは、アルキル基、
アルコキシ基等が好ましい。また、これらのアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基は、さらに置換基を有
していてもよい。t及びpは(t+p)が3又は4であ
る数を示す。
【0032】また、金属原子Mを含むフタロシアニン核
MPcにおいて、メタルフタロシアニン核を形成しうる
金属原子Mとしては、銅、鉄、亜鉛、コバルト、ニッケ
ル、錫等が挙げられる。金属原子Mとしては、イオン価
数の観点から、銅、ニッケル、錫等が好ましい。
MPcにおいて、メタルフタロシアニン核を形成しうる
金属原子Mとしては、銅、鉄、亜鉛、コバルト、ニッケ
ル、錫等が挙げられる。金属原子Mとしては、イオン価
数の観点から、銅、ニッケル、錫等が好ましい。
【0033】本発明に係る一般式(1)で表される色素
の具体例を以下に示すが、本発明に使用し得る色素は以
下に挙げた化学構造式に制限されるものではない。
の具体例を以下に示すが、本発明に使用し得る色素は以
下に挙げた化学構造式に制限されるものではない。
【0034】
【化4】
【0035】
【化5】
【0036】
【化6】
【0037】
【化7】
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】
【化10】
【0041】
【化11】
【0042】
【化12】
【0043】
【化13】
【0044】
【化14】
【0045】
【化15】
【0046】
【化16】
【0047】
【化17】
【0048】本発明の。画像形成材料には、これらの一
般式(1)で表される色素の他に、所望により以下の色
材の混合を行う場合もある。染料系では、酸性染料特に
カルボン酸基を遊離基に持つ酸性染料;例えば、ローズ
ベンガル色素、エリスロシン、ブリリアント・ブルー、
くちなし青色素などがあり、塩基性染料特にアミノ基ま
たはその誘導基を有する塩基性染料;例えば,ビクトリ
アブルーB、メチレン・ブル、ローダミン6Gなどがあ
る。また、水に溶解性の無い又は低い染料や顔料系で
は、例えば、無機顔料;カーボンブラック、酸化チタ
ン、亜鉛華、べんがら、アルミナホワイト、アルミニウ
ム粉、ブロンズ粉、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸マグ
ネシュウム、群青、黄鉛、コバルトブルー、紺青など。
有機顔料;トルイジンレッド、パーマネントカーミンF
B、ファストイエローG、ジスアゾイエローAAA、ジ
スアゾオレンジPMP、レーキレッドC、ブリリアント
カ−ミン6B、フタロシアニンブルー、インダントロン
ブルー、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレッ
ト、ビクトリアビュアブルー、アルカリブルートナー、
アニリンブラック、パーマネントレッド2B、バリウム
リソールレッド、キナクリドンマゼンタ、ナフトールレ
ッドHF4B、フタロシアニングリーン、ベンズイミダ
ゾロンレッド等、油溶性染料;ビクトリアブルー4Rベ
ース、ニグロシン、ニグロシンベース、C.I.Sol
vent Yellow 19 、C.I.Solve
nt Orange 45、C.I.Solvent
Red 8など、その他;分散染料、染め付けレーキ顔
料、色素を樹脂に含有させた樹脂粉末など、を用いるこ
とで適切な特性が得られる。
般式(1)で表される色素の他に、所望により以下の色
材の混合を行う場合もある。染料系では、酸性染料特に
カルボン酸基を遊離基に持つ酸性染料;例えば、ローズ
ベンガル色素、エリスロシン、ブリリアント・ブルー、
くちなし青色素などがあり、塩基性染料特にアミノ基ま
たはその誘導基を有する塩基性染料;例えば,ビクトリ
アブルーB、メチレン・ブル、ローダミン6Gなどがあ
る。また、水に溶解性の無い又は低い染料や顔料系で
は、例えば、無機顔料;カーボンブラック、酸化チタ
ン、亜鉛華、べんがら、アルミナホワイト、アルミニウ
ム粉、ブロンズ粉、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸マグ
ネシュウム、群青、黄鉛、コバルトブルー、紺青など。
有機顔料;トルイジンレッド、パーマネントカーミンF
B、ファストイエローG、ジスアゾイエローAAA、ジ
スアゾオレンジPMP、レーキレッドC、ブリリアント
カ−ミン6B、フタロシアニンブルー、インダントロン
ブルー、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレッ
ト、ビクトリアビュアブルー、アルカリブルートナー、
アニリンブラック、パーマネントレッド2B、バリウム
リソールレッド、キナクリドンマゼンタ、ナフトールレ
ッドHF4B、フタロシアニングリーン、ベンズイミダ
ゾロンレッド等、油溶性染料;ビクトリアブルー4Rベ
ース、ニグロシン、ニグロシンベース、C.I.Sol
vent Yellow 19 、C.I.Solve
nt Orange 45、C.I.Solvent
Red 8など、その他;分散染料、染め付けレーキ顔
料、色素を樹脂に含有させた樹脂粉末など、を用いるこ
とで適切な特性が得られる。
【0049】これらの色素及びその他の成分を溶解又は
分散させる水系液体ベースとしては、水、メタノ−ル、
エタノ−ル、ブタノ−ル、イソプロピルアルコ−ルなど
のアルコ−ル類、アセトン、メチルエチルケトンなどの
ケトン類、エタノ−ルアミン、ジメチルアミン、トリエ
タノ−ルアミンなどの各種アミン類、酢酸、硫酸、燐
酸、しゅう酸、フタル酸などの酸類などが挙げられ、こ
れらは1種または複数種を混合して使用することができ
るが、とくに水を主成分とする溶媒(/分散媒)が安全
性、安定性やコストの面で非常に有用である。
分散させる水系液体ベースとしては、水、メタノ−ル、
エタノ−ル、ブタノ−ル、イソプロピルアルコ−ルなど
のアルコ−ル類、アセトン、メチルエチルケトンなどの
ケトン類、エタノ−ルアミン、ジメチルアミン、トリエ
タノ−ルアミンなどの各種アミン類、酢酸、硫酸、燐
酸、しゅう酸、フタル酸などの酸類などが挙げられ、こ
れらは1種または複数種を混合して使用することができ
るが、とくに水を主成分とする溶媒(/分散媒)が安全
性、安定性やコストの面で非常に有用である。
【0050】湿潤材としては、水系溶媒成分の蒸発によ
る色材液の変質を防止する目的で添加を行い、液体の性
質としては、親水性が高く水と共沸点を持ち高沸点で低
蒸気圧の液体がよい。必要特性としては、極性が高い溶
媒であり沸点120°C以上で大気中室温での飽和蒸気
圧100mmHg以下、好ましくは、沸点150°C以
上で大気での蒸気圧60mmHg以下が良い。前記範囲
を外れると分散液の寿命を短くしたり、液の特性の変化
が大きく、安定した析出特性が得られにくい。組成比率
は、0.5wt%から50wt%の範囲が良く、好まし
くは5wt%から30wt%の範囲が良い。具体例は、
エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ポリエチ
レングリコ−ル、グリセリン、トリエタノ−ルアミン、
メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソル
ブ、エチレングリコ−ルジアセテ−トなど代表例として
示される。
る色材液の変質を防止する目的で添加を行い、液体の性
質としては、親水性が高く水と共沸点を持ち高沸点で低
蒸気圧の液体がよい。必要特性としては、極性が高い溶
媒であり沸点120°C以上で大気中室温での飽和蒸気
圧100mmHg以下、好ましくは、沸点150°C以
上で大気での蒸気圧60mmHg以下が良い。前記範囲
を外れると分散液の寿命を短くしたり、液の特性の変化
が大きく、安定した析出特性が得られにくい。組成比率
は、0.5wt%から50wt%の範囲が良く、好まし
くは5wt%から30wt%の範囲が良い。具体例は、
エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ポリエチ
レングリコ−ル、グリセリン、トリエタノ−ルアミン、
メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソル
ブ、エチレングリコ−ルジアセテ−トなど代表例として
示される。
【0051】イオン性水溶性樹脂添加材は、記録媒体へ
の接着性の向上の目的や析出吸着現象を起こす事を重要
な役割としている。それ故に、前者では水溶性の樹脂で
あればよく、後者では親水性で水系液体中でイオン解離
し易い基を有した分子構造が必要である。その上 pH
の変化により電気2重層が圧縮され、溶解されている樹
脂の凝集が生じ、そして染料の析出を助けながら有効な
色材の析出現象が発生できるものがなお良い。
の接着性の向上の目的や析出吸着現象を起こす事を重要
な役割としている。それ故に、前者では水溶性の樹脂で
あればよく、後者では親水性で水系液体中でイオン解離
し易い基を有した分子構造が必要である。その上 pH
の変化により電気2重層が圧縮され、溶解されている樹
脂の凝集が生じ、そして染料の析出を助けながら有効な
色材の析出現象が発生できるものがなお良い。
【0052】また、水系色材液に添加し得るイオン性水
溶性樹脂添加材は、記録媒体への接着性の向上の目的や
析出吸着現象を起こす事を重要な役割としている。それ
故に、前者では水溶性の樹脂であればよく、後者では親
水性で水系液体中でイオン解離し易い基を有した分子構
造が必要である。その上pHの変化により電気2重層が
圧縮され、溶解されている樹脂の凝集が生じ、そして色
素の析出を助けながら有効な色材の析出現象が発生でき
るものがなお良い。
溶性樹脂添加材は、記録媒体への接着性の向上の目的や
析出吸着現象を起こす事を重要な役割としている。それ
故に、前者では水溶性の樹脂であればよく、後者では親
水性で水系液体中でイオン解離し易い基を有した分子構
造が必要である。その上pHの変化により電気2重層が
圧縮され、溶解されている樹脂の凝集が生じ、そして色
素の析出を助けながら有効な色材の析出現象が発生でき
るものがなお良い。
【0053】また、これらの添加材としては、上記イオ
ン性の置換基を有している界面活性剤、水溶性オリゴマ
ーおよび低い重合度の高分子が溶解安定性および析出膜
の膜性において良好な特性を示した。水溶性オリゴマー
および低い重合度の高分子を持つ例としては、アルキル
アルキレンオキシドカルボン酸塩、アルキルオキシドカ
ルボン酸塩、アルギン酸変性カルボン酸塩、カルボキシ
変性メチルセルロ−ス、ポリアクリル酸変性カルボン酸
塩、ポリメタクリル酸変性カルボン酸塩、ポリエチレン
オキシド変性カルボン酸塩、エポキシ変性カルボン酸
塩、ポリエタノールアミン変性メチルセルロース、アミ
ン変性アルギン酸塩、アミン変性ポリアクリルなどの種
類の材料がある。
ン性の置換基を有している界面活性剤、水溶性オリゴマ
ーおよび低い重合度の高分子が溶解安定性および析出膜
の膜性において良好な特性を示した。水溶性オリゴマー
および低い重合度の高分子を持つ例としては、アルキル
アルキレンオキシドカルボン酸塩、アルキルオキシドカ
ルボン酸塩、アルギン酸変性カルボン酸塩、カルボキシ
変性メチルセルロ−ス、ポリアクリル酸変性カルボン酸
塩、ポリメタクリル酸変性カルボン酸塩、ポリエチレン
オキシド変性カルボン酸塩、エポキシ変性カルボン酸
塩、ポリエタノールアミン変性メチルセルロース、アミ
ン変性アルギン酸塩、アミン変性ポリアクリルなどの種
類の材料がある。
【0054】高分子添加材、電解重合材料やエマルジョ
ン材料の添加は、粒子析出時の安定した着膜生成特性を
与え且つ析出膜の膜性の改善、析出画像の堅牢性や膜の
電気抵抗制御に大きく効果を示す。それらの添加量は、
固形分の含有濃度として、0.2wt%から60wt%
の範囲が良く、好ましくは2wt%から35wt%の範
囲が良い。
ン材料の添加は、粒子析出時の安定した着膜生成特性を
与え且つ析出膜の膜性の改善、析出画像の堅牢性や膜の
電気抵抗制御に大きく効果を示す。それらの添加量は、
固形分の含有濃度として、0.2wt%から60wt%
の範囲が良く、好ましくは2wt%から35wt%の範
囲が良い。
【0055】高分子添加材としては、ゼラチン、アラビ
アゴム、ペクチン、カゼイン、デンプン類、微結晶セル
ロース、アルギン酸塩、ポリビニルアルコ−ル、酢酸ビ
ニル共重合体、ポリアクリル酸共重合体、メチルセルロ
ース系誘導体などが代表例として示される。
アゴム、ペクチン、カゼイン、デンプン類、微結晶セル
ロース、アルギン酸塩、ポリビニルアルコ−ル、酢酸ビ
ニル共重合体、ポリアクリル酸共重合体、メチルセルロ
ース系誘導体などが代表例として示される。
【0056】電解重合材料としては、ピロール、フェニ
レン、ジアセチレン、アニリン、チオフェンなどおよび
それらの誘導体などが示される。
レン、ジアセチレン、アニリン、チオフェンなどおよび
それらの誘導体などが示される。
【0057】エマルジョン材料としては、ポリ酢酸ビニ
ルエマルジョン、酢酸ビニルコポリマ−エマルジョン、
アクリル酸エステルコポリマーエマルジョン、合成ゴム
ラテックスなどが代表例として示される。
ルエマルジョン、酢酸ビニルコポリマ−エマルジョン、
アクリル酸エステルコポリマーエマルジョン、合成ゴム
ラテックスなどが代表例として示される。
【0058】その他にも、防腐・防カビ剤材、微量の界
面活性材、pH調整材や液体粘度調整材などの添加が行
われる場合も有る。特に、水系液体は、微生物の繁殖や
カビの発生により液の劣化が生じ易いため、防腐・防カ
ビ材を添加することは必要である。
面活性材、pH調整材や液体粘度調整材などの添加が行
われる場合も有る。特に、水系液体は、微生物の繁殖や
カビの発生により液の劣化が生じ易いため、防腐・防カ
ビ材を添加することは必要である。
【0059】次に、本発明の画像記録方法に好適に用い
得る画像記録装置について説明する。図2は後述する実
施例1に用いる本発明の画像記録装置を示す概略図であ
る。画像記録装置は、電着用水系色材液1を満たした電
着液浴1内に、裏面から画像信号を入力できるワ−ク電
極の付いた像保持部材3が、裏面がその液浴の外部に出
るように配置され、対向電極5、塩橋を利用した制御電
極6も同浴1内に設置されている。この像保持部材3
は、4mm厚の板ガラス基板にITOの透明導電層を与
えその上に2層の有機光導電体層の積層構造により作ら
れ、ITO導電層をワ−ク電極とし、有機光導電体層の
表面は段差が無く平滑になしてある。各電極をポテンシ
ョスタット電源4に結線し、像保持部材3の裏面の光画
像入力部に、例えば、画像投影装置22などにより画像
入力しながらポテンショスタット電源4より、ワ−ク電
極と対向電極5の間に電圧を印加し、色材液中の色材を
像保持部材3の表面に析出させて画像を形成するもので
ある。ここで記録された画像は、所望により普通紙やプ
ラスチックフィルムのような被転写体に転写、定着させ
ることもできる。
得る画像記録装置について説明する。図2は後述する実
施例1に用いる本発明の画像記録装置を示す概略図であ
る。画像記録装置は、電着用水系色材液1を満たした電
着液浴1内に、裏面から画像信号を入力できるワ−ク電
極の付いた像保持部材3が、裏面がその液浴の外部に出
るように配置され、対向電極5、塩橋を利用した制御電
極6も同浴1内に設置されている。この像保持部材3
は、4mm厚の板ガラス基板にITOの透明導電層を与
えその上に2層の有機光導電体層の積層構造により作ら
れ、ITO導電層をワ−ク電極とし、有機光導電体層の
表面は段差が無く平滑になしてある。各電極をポテンシ
ョスタット電源4に結線し、像保持部材3の裏面の光画
像入力部に、例えば、画像投影装置22などにより画像
入力しながらポテンショスタット電源4より、ワ−ク電
極と対向電極5の間に電圧を印加し、色材液中の色材を
像保持部材3の表面に析出させて画像を形成するもので
ある。ここで記録された画像は、所望により普通紙やプ
ラスチックフィルムのような被転写体に転写、定着させ
ることもできる。
【0060】この画像記録方法について詳細に説明す
る。図3は電気化学的な析出による画像記録現象を示す
概念図である。像保持部材3に画像様に配置された疑似
電流供給電極7に直流電源8から電圧が印加されると、
電極7近傍の水系色材液1のpHが変化し、色材液1中
に溶解、分散された色素9が像保持部材3の表面に析出
するして、画像様に析出色素が付着し画像10記録が行
われる。
る。図3は電気化学的な析出による画像記録現象を示す
概念図である。像保持部材3に画像様に配置された疑似
電流供給電極7に直流電源8から電圧が印加されると、
電極7近傍の水系色材液1のpHが変化し、色材液1中
に溶解、分散された色素9が像保持部材3の表面に析出
するして、画像様に析出色素が付着し画像10記録が行
われる。
【0061】次に、このように記録された画像を定着す
るプロセスについて説明する。図4(A)は前述の画像
記録プロセスを示す概略図である。像保持部材3表面に
析出色素によって形成された画像10が保持されてい
る。(B)は画像転写プロセスを示す概略図である。水
系色材液1より取り出された像保持部材3に被転写体で
ある普通紙11を積層し、転写ローラー12で加圧、さ
らに好ましくは加熱、加圧し、色素画像10を普通紙1
1上に転写、定着させる。(C)は普通紙11上に転
写、定着された画像10を示し、このようにして普通紙
(転写媒体)11への画像の記録が完了する。
るプロセスについて説明する。図4(A)は前述の画像
記録プロセスを示す概略図である。像保持部材3表面に
析出色素によって形成された画像10が保持されてい
る。(B)は画像転写プロセスを示す概略図である。水
系色材液1より取り出された像保持部材3に被転写体で
ある普通紙11を積層し、転写ローラー12で加圧、さ
らに好ましくは加熱、加圧し、色素画像10を普通紙1
1上に転写、定着させる。(C)は普通紙11上に転
写、定着された画像10を示し、このようにして普通紙
(転写媒体)11への画像の記録が完了する。
【0062】像保持部材は、画像形成される表面の平滑
性が高く段差が無いものが良好な印字特性を得られ、さ
らに、表面エネルギ−が低いもの程、良好な転写特性を
得易く、その上繰り返し像保持部材を用いる場合におい
ても、転写性、画像形成材料の除去性が良好となり、好
ましい。
性が高く段差が無いものが良好な印字特性を得られ、さ
らに、表面エネルギ−が低いもの程、良好な転写特性を
得易く、その上繰り返し像保持部材を用いる場合におい
ても、転写性、画像形成材料の除去性が良好となり、好
ましい。
【0063】具体的には、像保持部材の表面の表面粗さ
(Ra)が0.01μm から1.5μmの範囲であ
り、より好ましくは0.06μm から0.5μmの範
囲であることにより良好な転写特性が得られる。
(Ra)が0.01μm から1.5μmの範囲であ
り、より好ましくは0.06μm から0.5μmの範
囲であることにより良好な転写特性が得られる。
【0064】また、像保持部材の表面の臨界表面張力が
30dyne/cm以下、より好ましくは16dyne
/cmから25dyne/cmの範囲であることにより
良好な転写特性が得られる。
30dyne/cm以下、より好ましくは16dyne
/cmから25dyne/cmの範囲であることにより
良好な転写特性が得られる。
【0065】この臨界表面張力の条件を達成するため
に、像保持部材の表面に低表面エネルギー層を形成する
ことが必要であり、その材料としては、例えば、フッ素
系樹脂、フッ素ゴム(FEP)、ジメチルシロキサン系
樹脂、シリコーンゴム、ワックス系材料等が挙げられ、
さらに層自体の電気抵抗を制御する目的で、これらの材
料に導電粉体を混合して得られる複合材料も使用され
る。
に、像保持部材の表面に低表面エネルギー層を形成する
ことが必要であり、その材料としては、例えば、フッ素
系樹脂、フッ素ゴム(FEP)、ジメチルシロキサン系
樹脂、シリコーンゴム、ワックス系材料等が挙げられ、
さらに層自体の電気抵抗を制御する目的で、これらの材
料に導電粉体を混合して得られる複合材料も使用され
る。
【0066】また、電着色材画像のオフセット防止効果
を向上させる目的で、シリコーンオイル等の色材付着防
止剤や滑剤の塗布等の処理を行ってもよい。この低表面
エネルギー層の層厚は、通常3μm以下、好ましくは
0.2〜1.0μmである。この層厚が3μmより厚く
なると、転写時に、発熱層から被加熱対象までの距離が
長くなり、熱伝達ロスが多くなってエネルギー効率が低
下する。
を向上させる目的で、シリコーンオイル等の色材付着防
止剤や滑剤の塗布等の処理を行ってもよい。この低表面
エネルギー層の層厚は、通常3μm以下、好ましくは
0.2〜1.0μmである。この層厚が3μmより厚く
なると、転写時に、発熱層から被加熱対象までの距離が
長くなり、熱伝達ロスが多くなってエネルギー効率が低
下する。
【0067】上述のように構成された像保持部材は、そ
の発熱体の側縁の一方又は双方に形成された通電部から
パターン電極層と導電層との間の発熱層に選択的に通電
する電力供給機構と共に装置に組み込まれ、加熱転写若
しくは加熱加圧転写による画像転写定着ユニットを構成
する。
の発熱体の側縁の一方又は双方に形成された通電部から
パターン電極層と導電層との間の発熱層に選択的に通電
する電力供給機構と共に装置に組み込まれ、加熱転写若
しくは加熱加圧転写による画像転写定着ユニットを構成
する。
【0068】例えばローラー状の動的コンタクトや舌片
状の静的コンタクト等ができる電極が組み込まれ、ま
た、発熱体の側縁に露出する導電層側には、その適する
位置に、好ましくはパターン電極層側の動的又は静的コ
ンタクトに対向する位置に上記と同様の動的又は静的コ
ンタクト等ができる電極が組み込まれて構成される。
状の静的コンタクト等ができる電極が組み込まれ、ま
た、発熱体の側縁に露出する導電層側には、その適する
位置に、好ましくはパターン電極層側の動的又は静的コ
ンタクトに対向する位置に上記と同様の動的又は静的コ
ンタクト等ができる電極が組み込まれて構成される。
【0069】このような動的又は静的コンタクト等を介
してパターン電極層から発熱層を介して導電層に通電さ
れる入力電流としては、交流又はパルス電流若しくはこ
れらの変調電流が採用され、温度制御等の点から好まし
くはパルス電流となる。
してパターン電極層から発熱層を介して導電層に通電さ
れる入力電流としては、交流又はパルス電流若しくはこ
れらの変調電流が採用され、温度制御等の点から好まし
くはパルス電流となる。
【0070】このように、本発明の像保持部材を搭載し
たユニットでは、そのパターン電極層の一部分に局所的
に通電され、その部分の発熱層が局所的に発熱し、用紙
等の画像記録媒体に担持された色材像を転写する際に、
その必要な部分のみ、例えばこの画像転写部が加熱加圧
している場合には圧力が作用する部分のみが加熱され
る。そしてこの際、像保持部材の発熱部分、すなわち発
熱層と転写を必要とする画像保持部材の未転写色材像と
の間は極めて接近しており、しかも、必要な部分を局所
的に発熱させて加熱するので、熱容量が小さくて瞬時に
高い温度に発熱して未転写色材像を高温に加熱すること
ができる。しかも、その後発熱した発熱層は、その熱容
量が小さいために短時間で温度が低下し、室温近くまで
もどるとより良い。
たユニットでは、そのパターン電極層の一部分に局所的
に通電され、その部分の発熱層が局所的に発熱し、用紙
等の画像記録媒体に担持された色材像を転写する際に、
その必要な部分のみ、例えばこの画像転写部が加熱加圧
している場合には圧力が作用する部分のみが加熱され
る。そしてこの際、像保持部材の発熱部分、すなわち発
熱層と転写を必要とする画像保持部材の未転写色材像と
の間は極めて接近しており、しかも、必要な部分を局所
的に発熱させて加熱するので、熱容量が小さくて瞬時に
高い温度に発熱して未転写色材像を高温に加熱すること
ができる。しかも、その後発熱した発熱層は、その熱容
量が小さいために短時間で温度が低下し、室温近くまで
もどるとより良い。
【0071】従って、このような発熱現象では、発熱エ
ネルギー総量を小さくすることができ、装置全体の温度
上昇を抑制することができる。なお、本発明の像保持部
材を搭載した画像転写ユニット等の装置であっても、必
要により、装置全体の温度上昇を抑制するための冷却機
構を付設してもよい。
ネルギー総量を小さくすることができ、装置全体の温度
上昇を抑制することができる。なお、本発明の像保持部
材を搭載した画像転写ユニット等の装置であっても、必
要により、装置全体の温度上昇を抑制するための冷却機
構を付設してもよい。
【0072】さらに、発熱体の温度を検出する温度検知
装置を設け、この温度検知装置によって検知される温度
に対応して発熱層への供給電力を制御する供給電力制御
機構を設けることにより、容易にこの像保持部材の発熱
部分における発熱量を制御することができるので、良好
な転写画像が得られて有効である。
装置を設け、この温度検知装置によって検知される温度
に対応して発熱層への供給電力を制御する供給電力制御
機構を設けることにより、容易にこの像保持部材の発熱
部分における発熱量を制御することができるので、良好
な転写画像が得られて有効である。
【0073】例えば、コンタクト電極部が複数の分割電
極で構成されている場合、画像信号をこの分割電極に対
応したブロックに分割するブロック分割回路と、このブ
ロック分割回路からの画像信号と環境温度を検知して各
分割電極に供給する電気エネルギー量を設定する設定回
路(パルス幅設定回路やパルス数・タイミング設定回路
等)と、この設定回路からの出力信号に基づいて加熱用
電気量の発生を行うドライバー回路とで構成することが
好ましい。
極で構成されている場合、画像信号をこの分割電極に対
応したブロックに分割するブロック分割回路と、このブ
ロック分割回路からの画像信号と環境温度を検知して各
分割電極に供給する電気エネルギー量を設定する設定回
路(パルス幅設定回路やパルス数・タイミング設定回路
等)と、この設定回路からの出力信号に基づいて加熱用
電気量の発生を行うドライバー回路とで構成することが
好ましい。
【0074】本発明においては、発熱部の像保持部材の
構造は、パターン電極層と導電層との間に発熱層を挟み
込んで形成された発熱体が積層され、パターン電極層及
び導電層と発熱層とは、それらが基材の上にパターン電
極層、発熱層及び導電層の順に積層されていても、ま
た、導電層、発熱層及びパターン電極層の順に積層され
ていてもよい。
構造は、パターン電極層と導電層との間に発熱層を挟み
込んで形成された発熱体が積層され、パターン電極層及
び導電層と発熱層とは、それらが基材の上にパターン電
極層、発熱層及び導電層の順に積層されていても、ま
た、導電層、発熱層及びパターン電極層の順に積層され
ていてもよい。
【0075】そして、この発熱部を構成するパターン電
極層は、発熱層での発熱を局所的に発生させるために、
この発熱層に通電される入力電流をアドレッシングする
ためのものであってアドレッシング入力電極層として機
能するものであり、このアドレッシングのために都合の
よい形状、例えば、発熱形状に近い帯状や線状あるいは
これらの組合せ形状、さらには各種の形状に分割分離さ
れた電極であり、少なくともその側縁の一方又は双方が
発熱体の側縁の一方又は双方に露出し、このパターン電
極層の一部に局所的に入力電流を供給するための通電部
の一部を構成する。
極層は、発熱層での発熱を局所的に発生させるために、
この発熱層に通電される入力電流をアドレッシングする
ためのものであってアドレッシング入力電極層として機
能するものであり、このアドレッシングのために都合の
よい形状、例えば、発熱形状に近い帯状や線状あるいは
これらの組合せ形状、さらには各種の形状に分割分離さ
れた電極であり、少なくともその側縁の一方又は双方が
発熱体の側縁の一方又は双方に露出し、このパターン電
極層の一部に局所的に入力電流を供給するための通電部
の一部を構成する。
【0076】この透明発熱体を有する像保持部材につい
て具体的に説明する。図5(A)は透明発熱体を有する
像保持部材の横断面図を示し、図5(B)はパターンI
TO層のパターン形状を示す正面図である。像保持部材
の最表面には低表面エネルギー層13が形成され、光導
電体層14、ITO層15、透明発熱体層16、パター
ンITO層17及び透明基板18が順次積層されて構成
される。本具体例では、パターンITO層17は透明基
板18に対して図5(B)に示すような形状を有してい
る。
て具体的に説明する。図5(A)は透明発熱体を有する
像保持部材の横断面図を示し、図5(B)はパターンI
TO層のパターン形状を示す正面図である。像保持部材
の最表面には低表面エネルギー層13が形成され、光導
電体層14、ITO層15、透明発熱体層16、パター
ンITO層17及び透明基板18が順次積層されて構成
される。本具体例では、パターンITO層17は透明基
板18に対して図5(B)に示すような形状を有してい
る。
【0077】このようなパターン電極層を形成するため
の材料としては、それが導電性に優れたものであれば特
に制限はなく、例えば、金属や導電性セラミックのスパ
ッタリング膜や真空蒸着膜、導電ペーストのスクリーン
印刷膜等の薄膜が使用され、ホトリソグラフィー法やス
クリーン印刷法等の方法で所定の形状にパターン化され
る。このパターン電極層の膜厚については、通常5μm
以下であり、好ましくは1μm以下である。この膜厚が
5μmを越えて厚くなると、電極層のリーク発熱量が増
加して入力電流に対する発熱層での発熱温度が低下す
る。
の材料としては、それが導電性に優れたものであれば特
に制限はなく、例えば、金属や導電性セラミックのスパ
ッタリング膜や真空蒸着膜、導電ペーストのスクリーン
印刷膜等の薄膜が使用され、ホトリソグラフィー法やス
クリーン印刷法等の方法で所定の形状にパターン化され
る。このパターン電極層の膜厚については、通常5μm
以下であり、好ましくは1μm以下である。この膜厚が
5μmを越えて厚くなると、電極層のリーク発熱量が増
加して入力電流に対する発熱層での発熱温度が低下す
る。
【0078】像保持部材の構成形態が、ベルト形状であ
ると、画像の記録と被転写体への転写、定着が連続的に
行えるため、効率的な画像記録が可能となる。
ると、画像の記録と被転写体への転写、定着が連続的に
行えるため、効率的な画像記録が可能となる。
【0079】このようなベルト状の像保持部材を作成す
るにあたっては、基板材料としてポリイミド樹脂及びそ
の変性化合物、ポリアラミド樹脂及びその変性化合物、
若しくは、シリコーン樹脂及びその変性化合物等のポリ
マー、あるいは、これらのものを主成分とする材料等が
挙げられる。像保持部材をベルト状になすと、ベルトを
鋭角度に屈曲して表面に付着した色材を効率よく脱離す
ることができ、像保持部材面上の画像の物理的クリ−ニ
ング性を高くし、毎回異なる画像の粒子析出記録を行っ
ても常に前回の記録画像情報の履歴が残らない印字サイ
クルを構築可能にする。
るにあたっては、基板材料としてポリイミド樹脂及びそ
の変性化合物、ポリアラミド樹脂及びその変性化合物、
若しくは、シリコーン樹脂及びその変性化合物等のポリ
マー、あるいは、これらのものを主成分とする材料等が
挙げられる。像保持部材をベルト状になすと、ベルトを
鋭角度に屈曲して表面に付着した色材を効率よく脱離す
ることができ、像保持部材面上の画像の物理的クリ−ニ
ング性を高くし、毎回異なる画像の粒子析出記録を行っ
ても常に前回の記録画像情報の履歴が残らない印字サイ
クルを構築可能にする。
【0080】図6は、本発明に係る画像記録装置のシス
テムの一態様を示す概略図である。像保持部材3がベル
ト形状であるため、水系色材液1中で、画像投影装置2
2による光信号を付与されることにより記録された画像
10はベルト状の像保持部材3表面に付着したまま搬送
され、転写部分で紙ロール19から供給される紙11上
に加圧、加熱ロール12の間隙を通過する際に転写され
る。像保持部材3上に残留した色素はクリーニングブラ
シ20で除去され、クリーニング廃棄物皿21に蓄積さ
れる。クリーニングブラシ20によりクリーニングされ
た像保持部材3は再び画像記録に供される。
テムの一態様を示す概略図である。像保持部材3がベル
ト形状であるため、水系色材液1中で、画像投影装置2
2による光信号を付与されることにより記録された画像
10はベルト状の像保持部材3表面に付着したまま搬送
され、転写部分で紙ロール19から供給される紙11上
に加圧、加熱ロール12の間隙を通過する際に転写され
る。像保持部材3上に残留した色素はクリーニングブラ
シ20で除去され、クリーニング廃棄物皿21に蓄積さ
れる。クリーニングブラシ20によりクリーニングされ
た像保持部材3は再び画像記録に供される。
【0081】像保持部材上に記録された画像を普通紙な
どの転写媒体に転写して画像記録を行う方法としては、
静電気力、圧力、粘着力、化学的結合力、濡れ性などを
用いて、像保持部材上に析出現象で形成した画像を転写
する方法が挙げられる。
どの転写媒体に転写して画像記録を行う方法としては、
静電気力、圧力、粘着力、化学的結合力、濡れ性などを
用いて、像保持部材上に析出現象で形成した画像を転写
する方法が挙げられる。
【0082】また、転写後に像保持部材表面に残留した
画像粒子(残留した析出色素粒子)の除去方法は、ブレ
−ド法、ファ−ブラシ法、弾性ロ−ラ法、クリ−ニング
ウエブ法、エア−ナイフ法などの公知のクリ−ニング法
が用いられる。
画像粒子(残留した析出色素粒子)の除去方法は、ブレ
−ド法、ファ−ブラシ法、弾性ロ−ラ法、クリ−ニング
ウエブ法、エア−ナイフ法などの公知のクリ−ニング法
が用いられる。
【0083】光書き込みの場合は、像保持部材の構成が
少なくとも面状電極層、光導電性材料層よりなり、光照
射部分の像保持部材表面に電流が流れ色素材料の電着現
象が発生する構造となっている。
少なくとも面状電極層、光導電性材料層よりなり、光照
射部分の像保持部材表面に電流が流れ色素材料の電着現
象が発生する構造となっている。
【0084】電着工程の電極および像保持部材の間に印
加される電圧差は、10V未満のバイアス電圧を用いる
事が多い。但し、画像上の1画素づつをシャ−プに再現
するため、短時間幅の直流パルスおよびその短パルスの
重箪での信号入力を行う場合も有る。印加される電圧差
は、より好ましくは10V未満のバイアス電圧を用い
る、より膜性を重要視するならば、5V以内のバイアス
電圧を用いる。10V以上の電圧差を印加すると液中に
ある電極表面から色材液の電気分解による気泡の生成が
激しくあり、電極表面の電界分布が不均一になり、析出
膜自体の膜質が不均一になったり、析出膜表面が凸凹に
なったりして狙いとする微細なパタ−ンの画像再現が困
難になる。一般に、電着塗装では、印加電圧を50V以
上与えて電着を行っている。これは、印加電圧が低いと
生成する電着膜の抵抗が高いこともあり電着膜形成が進
むに従い電着膜形成速度が大きく低下し必要な膜厚を得
られないため、それを避けるため高い電圧印加を行い電
気分解による激しい発泡現象を起こさせ、それを利用し
て電極面近傍の撹拌を行い新しい電着液に電極面を接触
させることで電着塗装として必要な膜厚(一般に20μ
m以上)を得ている。
加される電圧差は、10V未満のバイアス電圧を用いる
事が多い。但し、画像上の1画素づつをシャ−プに再現
するため、短時間幅の直流パルスおよびその短パルスの
重箪での信号入力を行う場合も有る。印加される電圧差
は、より好ましくは10V未満のバイアス電圧を用い
る、より膜性を重要視するならば、5V以内のバイアス
電圧を用いる。10V以上の電圧差を印加すると液中に
ある電極表面から色材液の電気分解による気泡の生成が
激しくあり、電極表面の電界分布が不均一になり、析出
膜自体の膜質が不均一になったり、析出膜表面が凸凹に
なったりして狙いとする微細なパタ−ンの画像再現が困
難になる。一般に、電着塗装では、印加電圧を50V以
上与えて電着を行っている。これは、印加電圧が低いと
生成する電着膜の抵抗が高いこともあり電着膜形成が進
むに従い電着膜形成速度が大きく低下し必要な膜厚を得
られないため、それを避けるため高い電圧印加を行い電
気分解による激しい発泡現象を起こさせ、それを利用し
て電極面近傍の撹拌を行い新しい電着液に電極面を接触
させることで電着塗装として必要な膜厚(一般に20μ
m以上)を得ている。
【0085】本発明の狙いは、高画質の画像再現である
ため、2μm以下の膜厚レベルの微細な画像パタ−ン再
現であるために、色材液の電気分解による発泡現象は抑
制していかなければならず、発生しても微細な画像パタ
−ン再現に影響を与えないレベルに抑えなければ成らな
い。それにより印加される電圧は10V未満、より画質
を重要視するならば5V以内の直流電界となる。また、
電圧印加手段も電圧の安定化を考慮した3極電極方式を
用いる場合もある。
ため、2μm以下の膜厚レベルの微細な画像パタ−ン再
現であるために、色材液の電気分解による発泡現象は抑
制していかなければならず、発生しても微細な画像パタ
−ン再現に影響を与えないレベルに抑えなければ成らな
い。それにより印加される電圧は10V未満、より画質
を重要視するならば5V以内の直流電界となる。また、
電圧印加手段も電圧の安定化を考慮した3極電極方式を
用いる場合もある。
【0086】画像形成のための光信号の付与方法に特に
制限はなく、先に図1に示したような画像投影装置22
による光照射を用いてもよいが、レーザー光源やLED
印字ヘッドなどによりデジタルデータより直接光信号を
画像様に入力してもよい。
制限はなく、先に図1に示したような画像投影装置22
による光照射を用いてもよいが、レーザー光源やLED
印字ヘッドなどによりデジタルデータより直接光信号を
画像様に入力してもよい。
【0087】図7は、後述する実施例2の画像記録方法
に用いる画像記録装置の該略図である。この装置におい
ては、光信号入力手段として、図2に示した画像投影装
置22に代えて、レーザー走査系25が配置され、レー
ザー光源24から照射される光信号により、画像形成が
行われる。
に用いる画像記録装置の該略図である。この装置におい
ては、光信号入力手段として、図2に示した画像投影装
置22に代えて、レーザー走査系25が配置され、レー
ザー光源24から照射される光信号により、画像形成が
行われる。
【0088】図8は、光信号付与手段として、印字ヘッ
ド走査系27を配置した画像記録装置の該略図である。
この装置においては、光信号入力手段として、印字ヘッ
ド走査系27により制御されるLED画像信号入力ヘッ
ド28が、像保持部材固定治具により水系色材液の浴中
に固定された像保持部材3上を移動しながら、光信号を
付与するものである。
ド走査系27を配置した画像記録装置の該略図である。
この装置においては、光信号入力手段として、印字ヘッ
ド走査系27により制御されるLED画像信号入力ヘッ
ド28が、像保持部材固定治具により水系色材液の浴中
に固定された像保持部材3上を移動しながら、光信号を
付与するものである。
【0089】ここでは、汎用の光信号付与手段を例示し
たが、これらに制限されるものではない。
たが、これらに制限されるものではない。
【0090】水系色材液の浴の液性の均一性を保つため
に、水系色材液浴の中での撹拌を行うことは、均一性の
ある析出膜形成に有用である。しかし余り強すぎる撹拌
は膜生成を遅らせたり、液飛散を発生する虞もあり、装
置や色材の特性に応じた攪拌条件を選択することが好ま
しい。
に、水系色材液浴の中での撹拌を行うことは、均一性の
ある析出膜形成に有用である。しかし余り強すぎる撹拌
は膜生成を遅らせたり、液飛散を発生する虞もあり、装
置や色材の特性に応じた攪拌条件を選択することが好ま
しい。
【0091】また、水系色材液の液温の制御を行う事に
より、より均一で良い膜性を得ることができる。析出現
象自体が液温の影響を受けるため、高画質画像の再現を
狙う場合は、特に精度の高い液温制御システムの設置が
必要である。
より、より均一で良い膜性を得ることができる。析出現
象自体が液温の影響を受けるため、高画質画像の再現を
狙う場合は、特に精度の高い液温制御システムの設置が
必要である。
【0092】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を詳細に説明
するが、本発明はこの実施例に制限されるものではな
い。
するが、本発明はこの実施例に制限されるものではな
い。
【0093】(実施例1)前記色素の化学構造の具体例
(化合物例−1)8重量部、エチレングリコ−ル5重量
部、イソプロパノ−ル 10重量部、蒸留水 75重量
部、以上の材料を混合し、35℃に加熱しながらプロペ
ラ撹拌を1時間行い染料を十分に液体中で撹拌させて染
料水溶液を作成した。次にこの液体を蒸留水 80重量
部、グリセリン 10重量部、水溶性アクリル樹脂 8
重量部、ポリエチレングリコ−ルジカルボン酸ナトリウ
ム 8重量部、防かび材(ICI社 プロキセルXL−
2)0.8重量部、以上の混合した希釈液を中強度のプ
ロペラ撹拌を行いながらこの前記染料液を滴下し、電着
用水系色材液を完成させた。この液は、塩酸水溶液およ
び水酸化ナトリウム水溶液によりpHを調整して、pH
7.5に設定した。この液の色材析出開始点のpHは
6.5であった。また、この液の体積固有抵抗は8.3
×102 Ω・cmであった。次に、図1に示す如き画像
記録装置にこの水系色材液を適用して画像記録を行っ
た。画像記録装置は、図1に示す通り、裏面から画像信
号を入力できるワ−ク電極の付いた像保持部材3を上記
電着液1を入れた電着液浴2に裏面がその液浴の外部に
出るように置き、そして対向電極5、塩橋を利用した制
御電極6を浴内に設置した。この像保持部材は、4mm
厚の板ガラス基板にITOの透明導電層を与えその上に
2層の有機光導電体層の積層構造により作られ、ITO
導電層をワ−ク電極にし、有機光導電体層の表面は段差
が無く平滑に出来ていた。そしてその表面の臨界表面張
力は29dyne/cmであった。各電極をポテンショ
スタット電源に結線した。そして、像保持部材の裏面の
光画像入力部に画像入力しながらポテンショスタット電
源より、ワ−ク電極とカウンタ−電極の間に3.8Vの
D.C.電圧を12秒間印加した。
(化合物例−1)8重量部、エチレングリコ−ル5重量
部、イソプロパノ−ル 10重量部、蒸留水 75重量
部、以上の材料を混合し、35℃に加熱しながらプロペ
ラ撹拌を1時間行い染料を十分に液体中で撹拌させて染
料水溶液を作成した。次にこの液体を蒸留水 80重量
部、グリセリン 10重量部、水溶性アクリル樹脂 8
重量部、ポリエチレングリコ−ルジカルボン酸ナトリウ
ム 8重量部、防かび材(ICI社 プロキセルXL−
2)0.8重量部、以上の混合した希釈液を中強度のプ
ロペラ撹拌を行いながらこの前記染料液を滴下し、電着
用水系色材液を完成させた。この液は、塩酸水溶液およ
び水酸化ナトリウム水溶液によりpHを調整して、pH
7.5に設定した。この液の色材析出開始点のpHは
6.5であった。また、この液の体積固有抵抗は8.3
×102 Ω・cmであった。次に、図1に示す如き画像
記録装置にこの水系色材液を適用して画像記録を行っ
た。画像記録装置は、図1に示す通り、裏面から画像信
号を入力できるワ−ク電極の付いた像保持部材3を上記
電着液1を入れた電着液浴2に裏面がその液浴の外部に
出るように置き、そして対向電極5、塩橋を利用した制
御電極6を浴内に設置した。この像保持部材は、4mm
厚の板ガラス基板にITOの透明導電層を与えその上に
2層の有機光導電体層の積層構造により作られ、ITO
導電層をワ−ク電極にし、有機光導電体層の表面は段差
が無く平滑に出来ていた。そしてその表面の臨界表面張
力は29dyne/cmであった。各電極をポテンショ
スタット電源に結線した。そして、像保持部材の裏面の
光画像入力部に画像入力しながらポテンショスタット電
源より、ワ−ク電極とカウンタ−電極の間に3.8Vの
D.C.電圧を12秒間印加した。
【0094】次に、この画像形成を終了した像保持部材
を液中より取り出し、像保持部材表面にシアン色の光学
画像濃度1.41の高画質像が形成されていることを確
認した。
を液中より取り出し、像保持部材表面にシアン色の光学
画像濃度1.41の高画質像が形成されていることを確
認した。
【0095】(実施例2)前記染料の化学構造の具体例
(化合物例−2) 15重量部、ポリエチレングリコ−
ル 15重量部、イソプロパノ−ル 10重量部、蒸留
水 90重量部、以上の材料を混合し、プロペラ撹拌を
2時間行い染料液体を作成した。次に蒸留水 200重
量部、グリセリン 20重量部、ポリオキシエチレンフ
ェニルカルボン酸アンモニウム 5重量部、水溶性アク
リル樹脂 6重量部、防かび剤(ICI社 プロキセル
XL−2) 0.5重量部、の混合した希釈液をプロペ
ラ撹拌を行いながら前記染料液中に滴下し、電着用染料
液を完成させた。この液は、燐酸水溶液およびアンモニ
ア水溶液によりpHを調整して、pH7.6 に設定し
た。この液の色材析出開始点のpHは6.0であった。
また、この液の体積固有得抵抗は6.3×102 Ωcm
であった。
(化合物例−2) 15重量部、ポリエチレングリコ−
ル 15重量部、イソプロパノ−ル 10重量部、蒸留
水 90重量部、以上の材料を混合し、プロペラ撹拌を
2時間行い染料液体を作成した。次に蒸留水 200重
量部、グリセリン 20重量部、ポリオキシエチレンフ
ェニルカルボン酸アンモニウム 5重量部、水溶性アク
リル樹脂 6重量部、防かび剤(ICI社 プロキセル
XL−2) 0.5重量部、の混合した希釈液をプロペ
ラ撹拌を行いながら前記染料液中に滴下し、電着用染料
液を完成させた。この液は、燐酸水溶液およびアンモニ
ア水溶液によりpHを調整して、pH7.6 に設定し
た。この液の色材析出開始点のpHは6.0であった。
また、この液の体積固有得抵抗は6.3×102 Ωcm
であった。
【0096】次に、図7に示す画像記録装置を用いて、
裏面から画像信号を入力のできるワ−ク電極の付いた像
保持部材3を上記電着液を入れた液浴2に裏面が液浴の
外部に出るように置き、そしてカウンター(対向)電極
5、塩橋を利用した制御電極6を浴内に設置した。この
像保持部材3は、2mm厚のガラス基板にITOの透明
導電層を与えその上に2層の有機光導電体層の積層構造
により作られ、ITO導電層をワ−ク電極にし、有機光
導電体層の表面は平滑に出来ていた。各電極をポテンシ
ョスタット電源に結線した。そして、像保持部材の裏面
の光画像入力部にレーザー光源24から照射されるHe
−Neレ−ザ−光25により画像入力しながらポテンシ
ョスタット電源4より、ワ−ク電極とカウンタ−電極の
間に4.0VのD.C.パルス電圧(パルス幅5ms/
パルス周期8ms)を印加した。
裏面から画像信号を入力のできるワ−ク電極の付いた像
保持部材3を上記電着液を入れた液浴2に裏面が液浴の
外部に出るように置き、そしてカウンター(対向)電極
5、塩橋を利用した制御電極6を浴内に設置した。この
像保持部材3は、2mm厚のガラス基板にITOの透明
導電層を与えその上に2層の有機光導電体層の積層構造
により作られ、ITO導電層をワ−ク電極にし、有機光
導電体層の表面は平滑に出来ていた。各電極をポテンシ
ョスタット電源に結線した。そして、像保持部材の裏面
の光画像入力部にレーザー光源24から照射されるHe
−Neレ−ザ−光25により画像入力しながらポテンシ
ョスタット電源4より、ワ−ク電極とカウンタ−電極の
間に4.0VのD.C.パルス電圧(パルス幅5ms/
パルス周期8ms)を印加した。
【0097】次に、この画像形成プロセスを終了した像
保持部材を液中より取り出し、像保持部材表面にシアン
色の光学画像濃度1.33の高画質像が形成されている
ことを確認した。
保持部材を液中より取り出し、像保持部材表面にシアン
色の光学画像濃度1.33の高画質像が形成されている
ことを確認した。
【0098】(実施例3)前記染料の化学構造の具体例
(化合物例−4) 10重量部、グリセリン 5重量
部、イソプロパノ−ル 10重量部、蒸留水 90重量
部、以上の材料を混合し、プロペラ撹拌を1.0 時間
行い染料を十分に液体に溶解させて染料水溶液を作成し
た。
(化合物例−4) 10重量部、グリセリン 5重量
部、イソプロパノ−ル 10重量部、蒸留水 90重量
部、以上の材料を混合し、プロペラ撹拌を1.0 時間
行い染料を十分に液体に溶解させて染料水溶液を作成し
た。
【0099】次にこの染料液体に銅フタロシアニンブル
ー顔料(C.I.PigmentBlue 15)5重
量部、ポリオキシエチレンアルキルフェニル酢酸リチウ
ム 15重量部、水性アクリル樹脂水溶液(固形分30
重量%)20重量部、を添加して、ホモジナイザ−分散
機を用いて4分間の分散処理を行い分散原液を作成し
た。蒸留水 90重量部、エチレングリコ−ル 20重
量部、エチルセルソルブ 10重量部、防かび材(IC
I社 プロキセルXL−2) 0.5重量部、の混合し
た希釈液を中強度のプロペラ撹拌を行いながら前記分散
原液を滴下し、電着用色材電着液を完成させた。この液
は、燐酸水溶液および水酸化リチウム水溶液によりpH
を調整して、pH7.2に設定した。この液の色材粒子
析出開始点のpHは5.7であった。また、この液の体
積固有抵抗は6.9×102 Ω・cmであった。
ー顔料(C.I.PigmentBlue 15)5重
量部、ポリオキシエチレンアルキルフェニル酢酸リチウ
ム 15重量部、水性アクリル樹脂水溶液(固形分30
重量%)20重量部、を添加して、ホモジナイザ−分散
機を用いて4分間の分散処理を行い分散原液を作成し
た。蒸留水 90重量部、エチレングリコ−ル 20重
量部、エチルセルソルブ 10重量部、防かび材(IC
I社 プロキセルXL−2) 0.5重量部、の混合し
た希釈液を中強度のプロペラ撹拌を行いながら前記分散
原液を滴下し、電着用色材電着液を完成させた。この液
は、燐酸水溶液および水酸化リチウム水溶液によりpH
を調整して、pH7.2に設定した。この液の色材粒子
析出開始点のpHは5.7であった。また、この液の体
積固有抵抗は6.9×102 Ω・cmであった。
【0100】図7の実施例2と同様の装置を用いて、裏
面から画像信号を入力のできるワ−ク電極の付いた像保
持部材を上記電着液を入れた液浴に裏面が液浴の外部に
出るように置き、そしてカウンタ−電極、塩橋を利用し
た制御電極を浴内に設置した。この像保持部材は、1m
m厚の石英基板にITOの透明導電層を与えその上に2
層の有機光導電体層の積層構造により作られ、ITO導
電層をワ−ク電極にし、有機光導電体層の表面は平滑に
出来ていた。各電極をポテンショスタット電源に結線し
た。そして、像保持部材の裏面の光画像入力部にHe−
Neレ−ザ−光により画像入力しながらポテンショスタ
ット電源より、ワ−ク電極とカウンタ−電極の間に3.
5VのD.C.パルス電圧(パルス幅4ms/パルス周
期10ms)を印加した。
面から画像信号を入力のできるワ−ク電極の付いた像保
持部材を上記電着液を入れた液浴に裏面が液浴の外部に
出るように置き、そしてカウンタ−電極、塩橋を利用し
た制御電極を浴内に設置した。この像保持部材は、1m
m厚の石英基板にITOの透明導電層を与えその上に2
層の有機光導電体層の積層構造により作られ、ITO導
電層をワ−ク電極にし、有機光導電体層の表面は平滑に
出来ていた。各電極をポテンショスタット電源に結線し
た。そして、像保持部材の裏面の光画像入力部にHe−
Neレ−ザ−光により画像入力しながらポテンショスタ
ット電源より、ワ−ク電極とカウンタ−電極の間に3.
5VのD.C.パルス電圧(パルス幅4ms/パルス周
期10ms)を印加した。
【0101】次に、この画像形成を終了した像保持部材
を液中より取り出し、像保持部材表面にシアン色の光学
画像濃度1.43の高画質像が形成されていることを確
認した。
を液中より取り出し、像保持部材表面にシアン色の光学
画像濃度1.43の高画質像が形成されていることを確
認した。
【0102】また、ワ−ク電極とカウンタ−電極の間に
電圧を5.5VのD.C.パルス電圧(パルス幅7ms
/パルス周期10ms)に変えて、同様に印加して印字
し、像保持部材表面にシアン色の光学画像濃度1.50
の高画質像が形成されていることを確認した。これによ
り、電圧の印加条件により得られる画像の光学画像濃度
を制御できることがわかる。
電圧を5.5VのD.C.パルス電圧(パルス幅7ms
/パルス周期10ms)に変えて、同様に印加して印字
し、像保持部材表面にシアン色の光学画像濃度1.50
の高画質像が形成されていることを確認した。これによ
り、電圧の印加条件により得られる画像の光学画像濃度
を制御できることがわかる。
【0103】(実施例4)前記染料の化学構造の具体例
(化合物例−12) 15重量部、ポリエチレングリコ
−ル 7重量部、ポリメチルアクリレ−トジカルボン酸
アンモニュウム10重量部、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルカルボン酸アンモニュウム3重量部、イソプ
ロパノ−ル 10重量部、蒸留水 90重量部、以上の
材料を混合し、40℃に加熱しながらプロペラ撹拌を1
時間行い染料を液体に溶解させて染料水溶液を作成し
た。
(化合物例−12) 15重量部、ポリエチレングリコ
−ル 7重量部、ポリメチルアクリレ−トジカルボン酸
アンモニュウム10重量部、ポリオキシエチレンアルキ
ルフェニルカルボン酸アンモニュウム3重量部、イソプ
ロパノ−ル 10重量部、蒸留水 90重量部、以上の
材料を混合し、40℃に加熱しながらプロペラ撹拌を1
時間行い染料を液体に溶解させて染料水溶液を作成し
た。
【0104】次にこの水溶液に水溶性アクリル樹脂水溶
液(固形分30重量%) 25重量部、添加し、ボ−ル
ミル分散機を用いて24時間の分散処理を行い分散原液
を作成した。蒸留水 70重量部、グリセリン 6重量
部、ピロ−ル 4重量部、防かび材(ICI社 プロキ
セルXL−2) 0.5重量部、の混合した希釈液をプ
ロペラ撹拌を行いながらこの分散原液中に滴下し、電着
用色材液を完成させた。この液は、燐酸水溶液およびア
ンモニア水溶液によりpHを調整して、pH7.0に設
定した。この液の色材析出開始点のpHは6.2であっ
た。また、この液の体積固有抵抗は3×103 Ω・cm
であった。
液(固形分30重量%) 25重量部、添加し、ボ−ル
ミル分散機を用いて24時間の分散処理を行い分散原液
を作成した。蒸留水 70重量部、グリセリン 6重量
部、ピロ−ル 4重量部、防かび材(ICI社 プロキ
セルXL−2) 0.5重量部、の混合した希釈液をプ
ロペラ撹拌を行いながらこの分散原液中に滴下し、電着
用色材液を完成させた。この液は、燐酸水溶液およびア
ンモニア水溶液によりpHを調整して、pH7.0に設
定した。この液の色材析出開始点のpHは6.2であっ
た。また、この液の体積固有抵抗は3×103 Ω・cm
であった。
【0105】図7の実施例2と同様の装置を用いて、裏
面から画像信号を入力のできるワ−ク電極の付いた像保
持部材を上記電着液を入れた液浴に裏面が液浴の外部に
出るように置き、そしてカウンタ−電極、塩橋を利用し
た制御電極を浴内に設置した。この像保持部材は、2m
m厚のアクリル基板にITOの透明導電層を与えその上
に2層の有機光導電体層の積層構造により作られ、IT
O導電層をワ−ク電極にし、有機光導電体層の表面は平
滑に出来ていた。各電極をポテンショスタット電源に結
線した。そして、像保持部材の裏面の光画像入力部にH
e−Neレ−ザ−光により画像入力しながらポテンショ
スタット電源より、ワ−ク電極とカウンタ−電極の間に
3.6VのD.C.電圧を印加した。
面から画像信号を入力のできるワ−ク電極の付いた像保
持部材を上記電着液を入れた液浴に裏面が液浴の外部に
出るように置き、そしてカウンタ−電極、塩橋を利用し
た制御電極を浴内に設置した。この像保持部材は、2m
m厚のアクリル基板にITOの透明導電層を与えその上
に2層の有機光導電体層の積層構造により作られ、IT
O導電層をワ−ク電極にし、有機光導電体層の表面は平
滑に出来ていた。各電極をポテンショスタット電源に結
線した。そして、像保持部材の裏面の光画像入力部にH
e−Neレ−ザ−光により画像入力しながらポテンショ
スタット電源より、ワ−ク電極とカウンタ−電極の間に
3.6VのD.C.電圧を印加した。
【0106】次に、この画像形成を終了した像保持部材
を液中より取り出し、像保持部材表面にシアン色の光学
画像濃度1.26の高画質像が形成されていることを確
認した。
を液中より取り出し、像保持部材表面にシアン色の光学
画像濃度1.26の高画質像が形成されていることを確
認した。
【0107】(実施例5)実施例1と同様に、電着用色
材液を作成して、実施例1と同様の記録印字工程を経て
形成された画像を色材液浴から出し、像保持部材表面の
色材の画像を得た面上に普通紙を載せた。この紙の上か
ら、+7KVのコロナ放電を行い、次に一対のゴムロ−
ラを線圧400g/cmで普通紙および像保持部材を挟
んで加圧し回転搬送した。そして加圧直後、普通紙を像
保持部材より引き剥がし、シアン色の光学画像濃度1.
23の高画質転写画像を普通紙上に得た。これにより、
記録媒体上に転写された画像も十分な光学画像濃度の高
画質像であることが確認された。
材液を作成して、実施例1と同様の記録印字工程を経て
形成された画像を色材液浴から出し、像保持部材表面の
色材の画像を得た面上に普通紙を載せた。この紙の上か
ら、+7KVのコロナ放電を行い、次に一対のゴムロ−
ラを線圧400g/cmで普通紙および像保持部材を挟
んで加圧し回転搬送した。そして加圧直後、普通紙を像
保持部材より引き剥がし、シアン色の光学画像濃度1.
23の高画質転写画像を普通紙上に得た。これにより、
記録媒体上に転写された画像も十分な光学画像濃度の高
画質像であることが確認された。
【0108】(実施例6)実施例2と同様にして、実施
例2と同じ色材電着液を完成させた。
例2と同じ色材電着液を完成させた。
【0109】次に、図7の実施例2と同様の装置を用い
て、像保持部材の裏面の光画像入力部にHe−Neレ−
ザ−光により画像入力しながらポテンショスタット電源
より、ワ−ク電極とカウンタ−電極の間に4.0Vの
D.C.パルス電圧(パルス幅2ms/パルス周期3m
s)を印加した。その時液浴の中に撹拌用プロペラを入
れて浴内の液を軽度の撹拌を行いながら印字記録を行っ
た。
て、像保持部材の裏面の光画像入力部にHe−Neレ−
ザ−光により画像入力しながらポテンショスタット電源
より、ワ−ク電極とカウンタ−電極の間に4.0Vの
D.C.パルス電圧(パルス幅2ms/パルス周期3m
s)を印加した。その時液浴の中に撹拌用プロペラを入
れて浴内の液を軽度の撹拌を行いながら印字記録を行っ
た。
【0110】次に、この画像形成を終了した像保持部材
を液中より取り出し、像保持部材表面にシアン色の光学
画像濃度1.30の高画質像が形成され、またソリッド
部の光学濃度バラツキが σ =0.08であることを
確認した。
を液中より取り出し、像保持部材表面にシアン色の光学
画像濃度1.30の高画質像が形成され、またソリッド
部の光学濃度バラツキが σ =0.08であることを
確認した。
【0111】一方、液浴の攪拌を行わなかった前記実施
例2により得られたシアン色の像は、光学画像濃度1.
33、ソリッド部の光学濃度バラツキはσ =0.13
であったことから、電着色材液浴の攪拌は、均一な画像
の形成に有用であることがわかった。
例2により得られたシアン色の像は、光学画像濃度1.
33、ソリッド部の光学濃度バラツキはσ =0.13
であったことから、電着色材液浴の攪拌は、均一な画像
の形成に有用であることがわかった。
【0112】(実施例7)実施例2と同様にして、実施
例2と同じ色材電着液を完成させた。
例2と同じ色材電着液を完成させた。
【0113】次に、図7の実施例2と同様の装置を用い
て、像保持部材の裏面の光画像入力部にHe−Neレ−
ザ−光により画像入力しながらポテンショスタット電源
より、ワ−ク電極とカウンタ−電極の間に4.0Vの
D.C.パルス電圧(パルス幅2ms/パルス周期3m
s)を印加した。その時液浴の中に温度制御装置を入れ
て浴内の液の液温制御を行いながら一定温度(40℃)
で印字記録を行った。
て、像保持部材の裏面の光画像入力部にHe−Neレ−
ザ−光により画像入力しながらポテンショスタット電源
より、ワ−ク電極とカウンタ−電極の間に4.0Vの
D.C.パルス電圧(パルス幅2ms/パルス周期3m
s)を印加した。その時液浴の中に温度制御装置を入れ
て浴内の液の液温制御を行いながら一定温度(40℃)
で印字記録を行った。
【0114】次に、この画像形成を終了した像保持部材
を液中より取り出し、像保持部材表面にシアン色の光学
画像濃度1.36の画質像が形成され、またソリッド部
の光学シアン色濃度バラツキがσ =0.07であるこ
とを確認した。
を液中より取り出し、像保持部材表面にシアン色の光学
画像濃度1.36の画質像が形成され、またソリッド部
の光学シアン色濃度バラツキがσ =0.07であるこ
とを確認した。
【0115】一方、液浴の温度制御を行わなかった前記
実施例2により得られたシアン色の像は、光学画像濃度
1.33、ソリッド部の光学濃度バラツキがσ=0.1
3であることから、浴液の温度制御は、画像の光学濃度
の改良と均一な画像の形成に有用であることがわかっ
た。
実施例2により得られたシアン色の像は、光学画像濃度
1.33、ソリッド部の光学濃度バラツキがσ=0.1
3であることから、浴液の温度制御は、画像の光学濃度
の改良と均一な画像の形成に有用であることがわかっ
た。
【0116】(実施例8)実施例2と同様にして、実施
例2と同じ色材電着液を完成させ、実施例2と同様の印
字工程を経て形成された画像を液浴から出し、像保持部
材上に不溶化した色材画像を得て、画像が形成された像
保持部材面上に普通紙を載せた。この紙の上から、導電
ゴムロ−ラと絶縁ゴムロ−ラを線圧600g/cmで普
通紙および像保持部材を挟んで加圧し、+600Vのバ
イアス電圧を導電ゴムロ−ラに印加し、回転搬送した。
そしてロ−ラ搬出直後普通紙を像保持部材より引き剥が
し、光学画像濃度1.26の転写した画像を普通紙上に
得た。これにより、記録媒体上に転写された画像も十分
な光学画像濃度の高画質像であることが確認された。つ
ぎに、ゴムブレ−ドを用いて像保持部材面上の転写残り
の画像形成材料を除去した。これにより、像保持部材面
上が初期状態に戻り、次の画像形成の準備が整った。こ
のように、適切な除去方法により、転写残りの画像形成
材料を除去することにより、像保持部材は繰り返し使用
が可能であることがわかる。
例2と同じ色材電着液を完成させ、実施例2と同様の印
字工程を経て形成された画像を液浴から出し、像保持部
材上に不溶化した色材画像を得て、画像が形成された像
保持部材面上に普通紙を載せた。この紙の上から、導電
ゴムロ−ラと絶縁ゴムロ−ラを線圧600g/cmで普
通紙および像保持部材を挟んで加圧し、+600Vのバ
イアス電圧を導電ゴムロ−ラに印加し、回転搬送した。
そしてロ−ラ搬出直後普通紙を像保持部材より引き剥が
し、光学画像濃度1.26の転写した画像を普通紙上に
得た。これにより、記録媒体上に転写された画像も十分
な光学画像濃度の高画質像であることが確認された。つ
ぎに、ゴムブレ−ドを用いて像保持部材面上の転写残り
の画像形成材料を除去した。これにより、像保持部材面
上が初期状態に戻り、次の画像形成の準備が整った。こ
のように、適切な除去方法により、転写残りの画像形成
材料を除去することにより、像保持部材は繰り返し使用
が可能であることがわかる。
【0117】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
前記記述化学構造染料液に画像信号に対応して電流を流
すことが出来る画像保持部材に色材析出現象により画像
形成を行うことで、高光学濃度、高解像、低画像厚み画
像構造、強い画像の接着性、中間調再現が良好、画像堅
牢性が高い、安全性が高いなどの印字特性を有する記録
が得られる。
前記記述化学構造染料液に画像信号に対応して電流を流
すことが出来る画像保持部材に色材析出現象により画像
形成を行うことで、高光学濃度、高解像、低画像厚み画
像構造、強い画像の接着性、中間調再現が良好、画像堅
牢性が高い、安全性が高いなどの印字特性を有する記録
が得られる。
【図1】 水系色材液のpH変化と色材の溶解特性との
関係を示すグラフである。
関係を示すグラフである。
【図2】 実施例1の画像記録に用いた画像記録装置を
示す概略図である。
示す概略図である。
【図3】 色素の析出記録現象の概念図である。
【図4】 本発明の画像記録プロセスを示す概要図であ
る。
る。
【図5】 (A)は透明発熱体を有する像保持部材の横
断面図であり、(B)はパターンITO層のパターン形
状を示す正面図である。
断面図であり、(B)はパターンITO層のパターン形
状を示す正面図である。
【図6】 ベルト状の像保持部材を有する画像記録装置
を用いた本発明の画像記録システムの一態様を示す概略
図である。
を用いた本発明の画像記録システムの一態様を示す概略
図である。
【図7】 実施例2の画像記録に用いたレーザー発生装
置を備えた画像記録装置を示す概略図である。
置を備えた画像記録装置を示す概略図である。
【図8】 光信号付与手段としてLED印字ヘッドを備
えた画像記録装置を示す概略図である。
えた画像記録装置を示す概略図である。
1 電着用水系色材液 2 液浴 3 像保持部材 4 ポテンショスタット電源 5 対向(カウンター)電極 6 制御電極 9 色素 10 画像 11 普通紙(被転写体) 12 定着ローラー 22 画像投影装置 24 レーザー光源 25 レ−ザ−走査系 27 印字ヘッド走査系 28 LED画像信号入力ヘッド
Claims (11)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で表される構造の色素
を含む画像形成材料を溶解又は分散させた水系液体を容
器内に準備し、 該容器内に画像パターンに従って電流または電界を発生
できる電極を備えた像保持部材と対向電極とを、少なく
とも像保持部材の画像形成面が該水系液体に浸漬する様
に配置し、 該像保持部材と該対向電極との間に画像パターンに従っ
て電流または電界を印加することにより、像保持部材の
画像形成面に下記一般式(1)で表される色素を含有し
た画像形成材料を電気化学的に析出させて画像を形成す
る、ことを特徴とする画像記録方法。 一般式(I) 【化1】 式中、MPcは、金属原子Mを含むフタロシアニン核を
示し、R1 は水素原子、アルキル基、アルケニル基、ア
ラルキル基を示し、R2 は水素原子、アルキル基、アル
コキシ基、ハロゲン原子、アミノ基を示す。t及びpは
(t+p)が3又は4である数を示す。 - 【請求項2】 前記像保持部材の画像形成面に形成され
た画像を、前記像保持部材より記録媒体に転写すること
を特徴とする請求項1に記載の画像記録方法。 - 【請求項3】 前記像保持部材の表面において、前記水
系液体のpHを変化させることにより前記一般式(1)
で表される色素を含む画像形成材料を析出させて画像を
形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像
記録方法。 - 【請求項4】 前記像保持部材が光導電性材料を含有す
る光導電性材料層を有し、該光導電性材料層に画像パタ
ーンに従って信号電流発生のための光信号を付与するこ
とにより、画像を形成することを特徴とする請求項1乃
至3のいずれか1項に記載の画像記録方法。 - 【請求項5】 前記光信号の付与をレーザー光学系を用
いて行うことを特徴とする請求項4に記載の画像記録方
法。 - 【請求項6】 前記像保持部材が通電により発熱する電
熱体を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のい
ずれか1項に記載の画像記録方法。 - 【請求項7】 前記電熱体を像保持部材の画像形成面近
傍に備えており、且つ、前記発熱体が画像パターンに従
って部分的な発熱状態に制御できる機構を有することを
特徴とする請求項6に記載の画像記録方法。 - 【請求項8】 前記画像形成材料に、熱可塑性樹脂成分
を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
1項に記載の画像記録方法。いる事を特徴とする画像記
録方法。 - 【請求項9】 前記像保持部材がベルト形状であること
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画
像記録方法。 - 【請求項10】 前記像保持部材が特定波長の光に対し
て、40%以上の透光性を有する支持基材層と、光導電
性材料を含有する光導電性層とを備えていることを特徴
とする請求項4に記載の画像記録方法。 - 【請求項11】 所定のpH値の水系液体に、下記一般
式(1)で表される構造の色素を含む画像形成材料を溶
解させた水系色材液であって、該pH値を画像形成材料
が析出する値になるよう、画像パターンに従って変化さ
せることにより、画像形成材料を電気化学的に析出させ
て画像を形成する画像記録方法に使用することを特徴と
する水系色材液。 一般式(I) 【化2】 式中、MPcは、金属原子Mを含むフタロシアニン核を
示し、R1 は水素原子、アルキル基、アルケニル基、ア
ラルキル基を示し、R2 は水素原子、アルキル基、アル
コキシ基、ハロゲン原子、アミノ基を示す。t及びpは
(t+p)が3又は4である数を示す。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32979897A JPH11157198A (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | 画像記録方法及びそれに用いる水系色材液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32979897A JPH11157198A (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | 画像記録方法及びそれに用いる水系色材液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11157198A true JPH11157198A (ja) | 1999-06-15 |
Family
ID=18225380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32979897A Pending JPH11157198A (ja) | 1997-12-01 | 1997-12-01 | 画像記録方法及びそれに用いる水系色材液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11157198A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6503772B1 (en) | 1999-03-26 | 2003-01-07 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Method of manufacturing a thin film transistor-integrated color filter |
US6797769B2 (en) | 2000-09-22 | 2004-09-28 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Electrodepositing solution for low-potential electrodeposition and electrodeposition method using the same |
-
1997
- 1997-12-01 JP JP32979897A patent/JPH11157198A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6503772B1 (en) | 1999-03-26 | 2003-01-07 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Method of manufacturing a thin film transistor-integrated color filter |
US6797769B2 (en) | 2000-09-22 | 2004-09-28 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Electrodepositing solution for low-potential electrodeposition and electrodeposition method using the same |
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