JPH10207131A - 電子写真式水無し平版印刷版の作成方法 - Google Patents
電子写真式水無し平版印刷版の作成方法Info
- Publication number
- JPH10207131A JPH10207131A JP9012829A JP1282997A JPH10207131A JP H10207131 A JPH10207131 A JP H10207131A JP 9012829 A JP9012829 A JP 9012829A JP 1282997 A JP1282997 A JP 1282997A JP H10207131 A JPH10207131 A JP H10207131A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- resin
- transfer layer
- transfer
- toner image
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41C—PROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
- B41C2210/00—Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation
- B41C2210/16—Waterless working, i.e. ink repelling exposed (imaged) or non-exposed (non-imaged) areas, not requiring fountain solution or water, e.g. dry lithography or driography
Landscapes
- Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低出力のレーザー光のスキャニング露光方式
に適用可能で、製版画質及び印刷画質が優れ、耐刷性が
良好で、更に簡易性、迅速性、省力化を実現できる電子
写真式水無し平版印刷版を作成する。 【解決手段】 電子写真感光体11の表面に、熱可塑性樹
脂を含有する第1転写層6を設け、この上に電子写真プ
ロセスにより液体現像剤を用いて非定着トナー画像5を
形成し、トナー画像5部上にのみ熱可塑性樹脂を含有す
る第2転写層7を設け、トナー画像を第1転写層6及び第
2転写層7とともに一次レセプター20上に転写、更に平
版印刷版用支持体30上に転写し、第1転写層6の全面
に、第1転写層6に対する接着力が、トナー画像5と第1
転写層6との接着力よりも大きい非粘着性樹脂層8を設け
た後、トナー画像5上の非粘着性樹脂層8を選択的に除去
して電子写真式水無し平版印刷版を作成する。
に適用可能で、製版画質及び印刷画質が優れ、耐刷性が
良好で、更に簡易性、迅速性、省力化を実現できる電子
写真式水無し平版印刷版を作成する。 【解決手段】 電子写真感光体11の表面に、熱可塑性樹
脂を含有する第1転写層6を設け、この上に電子写真プ
ロセスにより液体現像剤を用いて非定着トナー画像5を
形成し、トナー画像5部上にのみ熱可塑性樹脂を含有す
る第2転写層7を設け、トナー画像を第1転写層6及び第
2転写層7とともに一次レセプター20上に転写、更に平
版印刷版用支持体30上に転写し、第1転写層6の全面
に、第1転写層6に対する接着力が、トナー画像5と第1
転写層6との接着力よりも大きい非粘着性樹脂層8を設け
た後、トナー画像5上の非粘着性樹脂層8を選択的に除去
して電子写真式水無し平版印刷版を作成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真式水無し平版印
刷版の作成方法に関し、更に詳細には、低出力のレーザ
ー光スキャニング露光方式に適用可能で、製版画質及び
印刷画質が優れ、且つ高耐刷性を有する電子写真式水無
し平版印刷版の作成方法に関する。
刷版の作成方法に関し、更に詳細には、低出力のレーザ
ー光スキャニング露光方式に適用可能で、製版画質及び
印刷画質が優れ、且つ高耐刷性を有する電子写真式水無
し平版印刷版の作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の平版印刷は親水性支持体上に親イ
ンキ性の画像パターンを設け、水とインキを交互に供給
し、親水性の非画像部に水を付着させてインキの付着を
防止し、親インキ性の画像部のみにインキを付着させる
ことにより印刷することが一般的である。しかし、この
印刷方法は水・インキのバランスを保つことが難しく、
熟練を要する。このような欠点を解消するものとして、
湿し水不要な平版印刷版(以下「水無し平版印刷版」と
いう)が使用されている。
ンキ性の画像パターンを設け、水とインキを交互に供給
し、親水性の非画像部に水を付着させてインキの付着を
防止し、親インキ性の画像部のみにインキを付着させる
ことにより印刷することが一般的である。しかし、この
印刷方法は水・インキのバランスを保つことが難しく、
熟練を要する。このような欠点を解消するものとして、
湿し水不要な平版印刷版(以下「水無し平版印刷版」と
いう)が使用されている。
【0003】水無し平版印刷版は撥油性部と親油性部を
有し、インキを供給することにより親油性部のみにイン
キを付着させて印刷する。従来、シリコンゴム層と感光
性樹脂から成る感光層とを順次積層して成る感光材料を
用いて、光照射によりシリコンゴム層と感光層との密着
を制御し、湿式現像処理で画像部を除去して印刷版の作
成を行なう方法が実用化されている。しかしながら、感
光材料の感度が低いため短波長で高出力の光源での密着
露光及び湿式処理が必要なシステムであることから、簡
易性、迅速性、省力化の点で問題があり、更には近年の
デジタル信号による画像形成システムに適応した印刷版
の作成(即ち、デジタル・ダイレクト刷版)への適用は
極めて困難となっている。
有し、インキを供給することにより親油性部のみにイン
キを付着させて印刷する。従来、シリコンゴム層と感光
性樹脂から成る感光層とを順次積層して成る感光材料を
用いて、光照射によりシリコンゴム層と感光層との密着
を制御し、湿式現像処理で画像部を除去して印刷版の作
成を行なう方法が実用化されている。しかしながら、感
光材料の感度が低いため短波長で高出力の光源での密着
露光及び湿式処理が必要なシステムであることから、簡
易性、迅速性、省力化の点で問題があり、更には近年の
デジタル信号による画像形成システムに適応した印刷版
の作成(即ち、デジタル・ダイレクト刷版)への適用は
極めて困難となっている。
【0004】一方、光熱変換材料を含む感熱層上に全面
密着したシリコン層を有する版材を、デジタル信号出力
に対応したレーザー光でスキャニング露光することによ
り、その熱量を利用してシリコン層を感熱層とともに破
壊して乾式処理することで画像を形成して水無し印刷版
とするシステムが新たにハイデルベルグ(Heiderberg)社
より上市された。このシステムはヒートモードである
が、レーザー光による書き込み及び乾式処理が実現され
た。しかしながら、感度が低いため高出力のレーザー書
き込み装置が必要であり、装置の大型化、製版時間の長
さ、システムのコスト高等が障害となっている。
密着したシリコン層を有する版材を、デジタル信号出力
に対応したレーザー光でスキャニング露光することによ
り、その熱量を利用してシリコン層を感熱層とともに破
壊して乾式処理することで画像を形成して水無し印刷版
とするシステムが新たにハイデルベルグ(Heiderberg)社
より上市された。このシステムはヒートモードである
が、レーザー光による書き込み及び乾式処理が実現され
た。しかしながら、感度が低いため高出力のレーザー書
き込み装置が必要であり、装置の大型化、製版時間の長
さ、システムのコスト高等が障害となっている。
【0005】他方、画像形成が小型の装置で簡便に行な
え、且つ低出力の半導体レーザー光のスキャニング露光
に適応できる電子写真感光体を利用して、感光体上にシ
リコン層を設け、その上に電子写真プロセスによりトナ
ー画像(親油性)を形成して水無し印刷版とする方法
が、例えば、特開昭47−19305号、同49−19
904号、同59−125752号、同62−1604
66号等に提案されている。しかしながら、実際に印刷
すると、画像部とシリコン層との密着性が不充分である
ため、画像部がインキの強い粘着力により刷り出し直後
から画像欠落が生じ、少部数の印刷も不可能であった。
え、且つ低出力の半導体レーザー光のスキャニング露光
に適応できる電子写真感光体を利用して、感光体上にシ
リコン層を設け、その上に電子写真プロセスによりトナ
ー画像(親油性)を形成して水無し印刷版とする方法
が、例えば、特開昭47−19305号、同49−19
904号、同59−125752号、同62−1604
66号等に提案されている。しかしながら、実際に印刷
すると、画像部とシリコン層との密着性が不充分である
ため、画像部がインキの強い粘着力により刷り出し直後
から画像欠落が生じ、少部数の印刷も不可能であった。
【0006】そこで、耐刷性向上のために未硬化シリコ
ンゴム層を用いてトナー画像形成後にシリコンゴムを硬
化する方法(例えば、特開昭50−53110号、同5
2−105003号等)あるいは反応性基含有シリコン
ゴム層を用いる方法(例えば、特開昭52−29305
号、同56−83750号、同57−178893号
等)により、トナー画像部とシリコンゴム層との密着性
を向上する方法が提案されているが、いずれにおいても
実用に供せられる程度には致っておらず、いまだ密着性
が不充分であった。
ンゴム層を用いてトナー画像形成後にシリコンゴムを硬
化する方法(例えば、特開昭50−53110号、同5
2−105003号等)あるいは反応性基含有シリコン
ゴム層を用いる方法(例えば、特開昭52−29305
号、同56−83750号、同57−178893号
等)により、トナー画像部とシリコンゴム層との密着性
を向上する方法が提案されているが、いずれにおいても
実用に供せられる程度には致っておらず、いまだ密着性
が不充分であった。
【0007】他方、平版印刷支持体上に低出力半導体レ
ーザー光を用いたレーザープリンター等のPPC複写機
あるいは感熱転写プリンター等で乾式トナーによる画像
を形成し、この上に全面にシリコン層を設け硬化した
後、画像部及びその上のシリコン層を溶剤を用いた湿式
処理方式で除去して印刷版とする方法(特開昭49−1
21602号)あるいは光吸収剤含有の画像又は非接着
性の画像を形成し、この上に全面にシリコン層を設け硬
化した後、画像部を熱又は機械的力など乾式で除去する
方法(特開平3−118154号)が提案されている。
これらの方法は、シリコン層上にトナー画像を設けて製
造する従前の印刷版におけるトナー画像のシリコン層に
対する密着不良の問題を解決するものと考えられ、更に
特開平3−118154号記載の方法はインキ受容性の
画像形成に乾式処理を可能としている。
ーザー光を用いたレーザープリンター等のPPC複写機
あるいは感熱転写プリンター等で乾式トナーによる画像
を形成し、この上に全面にシリコン層を設け硬化した
後、画像部及びその上のシリコン層を溶剤を用いた湿式
処理方式で除去して印刷版とする方法(特開昭49−1
21602号)あるいは光吸収剤含有の画像又は非接着
性の画像を形成し、この上に全面にシリコン層を設け硬
化した後、画像部を熱又は機械的力など乾式で除去する
方法(特開平3−118154号)が提案されている。
これらの方法は、シリコン層上にトナー画像を設けて製
造する従前の印刷版におけるトナー画像のシリコン層に
対する密着不良の問題を解決するものと考えられ、更に
特開平3−118154号記載の方法はインキ受容性の
画像形成に乾式処理を可能としている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法においては、非画像部のシリコン層と支持体との
密着性が不充分であること、あるいはシリコン層の剥離
が画像部の材料として使用する染料・顔料の光熱変換効
率に依存すること等から、支持体と非画像部のシリコン
層との密着性と画像部とシリコン層の密着性とのディス
クリミネーションが小さく、特に乾式での画像部の除去
において、微少な画像部まで選択的に剥離除去するのが
難しく、常に安定して印刷版を提供することが困難であ
った。
の方法においては、非画像部のシリコン層と支持体との
密着性が不充分であること、あるいはシリコン層の剥離
が画像部の材料として使用する染料・顔料の光熱変換効
率に依存すること等から、支持体と非画像部のシリコン
層との密着性と画像部とシリコン層の密着性とのディス
クリミネーションが小さく、特に乾式での画像部の除去
において、微少な画像部まで選択的に剥離除去するのが
難しく、常に安定して印刷版を提供することが困難であ
った。
【0009】また、画像形成手段として記載される乾式
トナーによるPPC複写機からの転写あるいは感熱転写
プリンターによる画像描画の方法では、高精細な画像を
作成するには限界があることは公知のことであり、より
製版画質の良好な印刷版を作成することは困難であっ
た。特に、近年、ワークステーション等で編集した高精
細なフルカラー画像を、デジタル信号処理で簡易・迅速
・省力でフルカラー印刷するシステムが強く望まれてい
るが、従来の技術では、これらの要望に到底答えられる
ものではなかった。
トナーによるPPC複写機からの転写あるいは感熱転写
プリンターによる画像描画の方法では、高精細な画像を
作成するには限界があることは公知のことであり、より
製版画質の良好な印刷版を作成することは困難であっ
た。特に、近年、ワークステーション等で編集した高精
細なフルカラー画像を、デジタル信号処理で簡易・迅速
・省力でフルカラー印刷するシステムが強く望まれてい
るが、従来の技術では、これらの要望に到底答えられる
ものではなかった。
【0010】従って、本発明の目的は、低出力のレーザ
ー光のスキャニング露光方式に適用可能で、製版画質及
び印刷画質が優れ、耐刷性が良好で、更に簡易性、迅速
性、省力化を実現できる電子写真式水無し平版印刷版の
作成方法を提供することにある。本発明の他の目的は、
高精細な画像を忠実に再現できる電子写真式水無し平版
印刷版の作成方法を提供することにある。本発明の更な
る目的は、乾式手段で画像部分を除去でき、且つ除去工
程での条件変動に対しても安定して高精細な画像を忠実
に再現できる電子写真式水無し平版印刷版の作成方法を
提供することにある。
ー光のスキャニング露光方式に適用可能で、製版画質及
び印刷画質が優れ、耐刷性が良好で、更に簡易性、迅速
性、省力化を実現できる電子写真式水無し平版印刷版の
作成方法を提供することにある。本発明の他の目的は、
高精細な画像を忠実に再現できる電子写真式水無し平版
印刷版の作成方法を提供することにある。本発明の更な
る目的は、乾式手段で画像部分を除去でき、且つ除去工
程での条件変動に対しても安定して高精細な画像を忠実
に再現できる電子写真式水無し平版印刷版の作成方法を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、導
電性支持体上に少なくとも光導電性層を設けて成る電子
写真感光体の表面に、熱可塑性樹脂を主として含有する
剥離可能な第1転写層(T1)を設け、この層の上に電子
写真プロセスにより液体現像剤を用いて非定着トナー画
像を形成し、更に該トナー画像部上にのみ熱可塑性樹脂
を主として含有する第2転写層(T2)を設け、該トナー
画像を第1転写層(T1)及び第2転写層(T2)とともに
一次レセプター上に転写後更に平版印刷版用支持体上に
転写し、次いで該トナー画像を形成した支持体上の第1
転写層(T1)の全面に、第1転写層(T1)表面に対する
接着力が、トナー画像と第1転写層(T1)との接着力よ
りも大きい非粘着性樹脂層を設けた後、トナー画像上の
非粘着性樹脂層を選択的に除去することを特徴とする電
子写真式水無し平版印刷版の作成方法によって達成され
ることが見出された。
電性支持体上に少なくとも光導電性層を設けて成る電子
写真感光体の表面に、熱可塑性樹脂を主として含有する
剥離可能な第1転写層(T1)を設け、この層の上に電子
写真プロセスにより液体現像剤を用いて非定着トナー画
像を形成し、更に該トナー画像部上にのみ熱可塑性樹脂
を主として含有する第2転写層(T2)を設け、該トナー
画像を第1転写層(T1)及び第2転写層(T2)とともに
一次レセプター上に転写後更に平版印刷版用支持体上に
転写し、次いで該トナー画像を形成した支持体上の第1
転写層(T1)の全面に、第1転写層(T1)表面に対する
接着力が、トナー画像と第1転写層(T1)との接着力よ
りも大きい非粘着性樹脂層を設けた後、トナー画像上の
非粘着性樹脂層を選択的に除去することを特徴とする電
子写真式水無し平版印刷版の作成方法によって達成され
ることが見出された。
【0012】本発明の水無し平版印刷版の作成方法は、
図1に示す様なプロセスを経て行なわれる。まず電子写
真感光体11の表面に第1転写層(T1)6を形成し
(a)、その上に電子写真プロセスにより非定着トナー
画像5を形成し(b)、このトナー画像を非定着状態の
ままトナー画像部上にのみ第2転写層(T2)7を設け
(c)、次に第1転写層(T1)6及び第2転写層(T2)
7とともにトナー画像5を一次レセプター(以下「中間
転写媒体」ともいう)20へ一旦転写した後(d)、平
版印刷版用支持体(以下「最終被転写材」ともいう)3
0上に転写する(e)。
図1に示す様なプロセスを経て行なわれる。まず電子写
真感光体11の表面に第1転写層(T1)6を形成し
(a)、その上に電子写真プロセスにより非定着トナー
画像5を形成し(b)、このトナー画像を非定着状態の
ままトナー画像部上にのみ第2転写層(T2)7を設け
(c)、次に第1転写層(T1)6及び第2転写層(T2)
7とともにトナー画像5を一次レセプター(以下「中間
転写媒体」ともいう)20へ一旦転写した後(d)、平
版印刷版用支持体(以下「最終被転写材」ともいう)3
0上に転写する(e)。
【0013】次に平版印刷用支持体上の第1転写層(T
1)6及びトナー画像5上の第2転写層(T2)7の表面全
面に、トナー画像5と第1転写層(T1)6表面との接着
力よりも強く第1転写層(T1)6表面に接着するように
非粘着性樹脂層8を設け(f)、かかる接着力の差を利
用することでトナー画像部分の非粘着性樹脂層を選択的
に除去する(g)ことで水無し平版印刷版を作成する。
1)6及びトナー画像5上の第2転写層(T2)7の表面全
面に、トナー画像5と第1転写層(T1)6表面との接着
力よりも強く第1転写層(T1)6表面に接着するように
非粘着性樹脂層8を設け(f)、かかる接着力の差を利
用することでトナー画像部分の非粘着性樹脂層を選択的
に除去する(g)ことで水無し平版印刷版を作成する。
【0014】本発明によれば、トナー画像5と第1転写
層(T1)6との接着力より非画像部における非粘着性樹
脂層8と第1転写層6との接着力の方が大きいので、微
小な画像部まで選択的に且つ容易に除去できるととも
に、第1転写層(T1)及び第2転写層(T2)を介在させ
るため、トナー画像を単独で転写するよりもトナー画像
を完全に転写でき、製版画質及び印刷画質が極めて優
れ、特に高精細な画像を忠実に再現することができる。
層(T1)6との接着力より非画像部における非粘着性樹
脂層8と第1転写層6との接着力の方が大きいので、微
小な画像部まで選択的に且つ容易に除去できるととも
に、第1転写層(T1)及び第2転写層(T2)を介在させ
るため、トナー画像を単独で転写するよりもトナー画像
を完全に転写でき、製版画質及び印刷画質が極めて優
れ、特に高精細な画像を忠実に再現することができる。
【0015】本発明では、最終被転写材上において、非
定着トナー画像を第1転写層(T1)上に形成し、更に非
粘着性樹脂層と第1転写層(T1)表面との接着力がトナ
ー画像と第1転写層(T1)表面との接着力よりも大きく
なるように非粘着性樹脂層を調節して設けるものであ
る。具体的には、非画像部における非粘着性樹脂層と第
1転写層(T1)の界面を剥離するのに要する力(非粘着
性樹脂層と第1転写層(T1)との接着力)が、JIS Z023
7-1980「粘着テープ・粘着シート試験方法」に基づいて
測定した粘着力で200gram・force(g・f)以上であ
り、画像部における非粘着性樹脂層をトナー画像ととも
に最終被転写材上の第1転写層(T1)から剥離するのに
要する力(トナー画像と第1転写層(T1)との接着力)
が上記粘着力で20g・f以下となるように適宜調節す
ることが好ましい。より好ましくは非画像部における粘
着力が300g・f以上であり、画像部における粘着力
が5g・f以下である。
定着トナー画像を第1転写層(T1)上に形成し、更に非
粘着性樹脂層と第1転写層(T1)表面との接着力がトナ
ー画像と第1転写層(T1)表面との接着力よりも大きく
なるように非粘着性樹脂層を調節して設けるものであ
る。具体的には、非画像部における非粘着性樹脂層と第
1転写層(T1)の界面を剥離するのに要する力(非粘着
性樹脂層と第1転写層(T1)との接着力)が、JIS Z023
7-1980「粘着テープ・粘着シート試験方法」に基づいて
測定した粘着力で200gram・force(g・f)以上であ
り、画像部における非粘着性樹脂層をトナー画像ととも
に最終被転写材上の第1転写層(T1)から剥離するのに
要する力(トナー画像と第1転写層(T1)との接着力)
が上記粘着力で20g・f以下となるように適宜調節す
ることが好ましい。より好ましくは非画像部における粘
着力が300g・f以上であり、画像部における粘着力
が5g・f以下である。
【0016】これにより、非画像部と画像部における非
粘着性樹脂層の接着力の差を顕著にすることができ、非
画像部の非粘着性樹脂層表面にダメージを与えることな
くトナー画像部上の非粘着性樹脂層を選択的に除去する
ことができる。
粘着性樹脂層の接着力の差を顕著にすることができ、非
画像部の非粘着性樹脂層表面にダメージを与えることな
くトナー画像部上の非粘着性樹脂層を選択的に除去する
ことができる。
【0017】上記非粘着性樹脂層に関する粘着力はJIS
Z0237-1980「粘着テープ・粘着シート試験方法」、8.3.
1の180度引きはがし法に従い、以下の修正を加えて
測定する。 非画像部の「試験板」として非粘着性樹脂層が塗設さ
れた平版印刷版用支持体を用いる。画像部の「試験板」
として一面にトナー現像された上に非粘着性樹脂層が塗
設された平版印刷版用支持体を用いる。 「試験片」として25mm幅の3M社製シリコン粘着テ
ープ(#851A)を用いる。 定速緊張型引張試験機を用い、25mm/分の速さで引
き剥がす。即ち、上記試験板に上記試験片の粘着面を下
側にして、試験片の上からローラを約300mm/分の速
さで一往復させて圧着する。圧着後20〜40分の間
に、定速緊張型引張試験機を用い、非粘着性樹脂層を約
25mm剥がした後、25mm/分の速さで引き剥がす。5
mm剥がれるごとに力を読みとり、計4回読み取る。試験
は3枚の試験片について行い、3枚の試験片から測定し
た12個の平均値を求め、これを10mm巾当たりに比例
換算する。
Z0237-1980「粘着テープ・粘着シート試験方法」、8.3.
1の180度引きはがし法に従い、以下の修正を加えて
測定する。 非画像部の「試験板」として非粘着性樹脂層が塗設さ
れた平版印刷版用支持体を用いる。画像部の「試験板」
として一面にトナー現像された上に非粘着性樹脂層が塗
設された平版印刷版用支持体を用いる。 「試験片」として25mm幅の3M社製シリコン粘着テ
ープ(#851A)を用いる。 定速緊張型引張試験機を用い、25mm/分の速さで引
き剥がす。即ち、上記試験板に上記試験片の粘着面を下
側にして、試験片の上からローラを約300mm/分の速
さで一往復させて圧着する。圧着後20〜40分の間
に、定速緊張型引張試験機を用い、非粘着性樹脂層を約
25mm剥がした後、25mm/分の速さで引き剥がす。5
mm剥がれるごとに力を読みとり、計4回読み取る。試験
は3枚の試験片について行い、3枚の試験片から測定し
た12個の平均値を求め、これを10mm巾当たりに比例
換算する。
【0018】また、印刷用支持体となる最終被転写材と
第1転写層(T1)との接着力は上記「粘着テープ・粘着
シート試験方法」に基づいて測定した粘着力で500g
・f以上、特に800g・f以上であることが好まし
い。また、第1転写層(T1)と非粘着性樹脂層との粘着
力が保持され充分であることから、印刷時のインキのタ
ック力及び印刷圧力に対して非画像部の膜強度が保持さ
れ、耐刷性も著しく向上する。また、トナー画像と第1
転写層(T1)との接着力が小さいので、画像部を容易に
除去でき、余分な工程や装置が不要となり、画像形成の
迅速性、省力化、装置の小型化を実現できる。
第1転写層(T1)との接着力は上記「粘着テープ・粘着
シート試験方法」に基づいて測定した粘着力で500g
・f以上、特に800g・f以上であることが好まし
い。また、第1転写層(T1)と非粘着性樹脂層との粘着
力が保持され充分であることから、印刷時のインキのタ
ック力及び印刷圧力に対して非画像部の膜強度が保持さ
れ、耐刷性も著しく向上する。また、トナー画像と第1
転写層(T1)との接着力が小さいので、画像部を容易に
除去でき、余分な工程や装置が不要となり、画像形成の
迅速性、省力化、装置の小型化を実現できる。
【0019】本発明では、非粘着性樹脂層を設置した印
刷原版のトナー画像部分を乾式手段で除去することが好
ましい。これにより、画像部上の非粘着性樹脂層はトナ
ー画像の凝集破壊によって一層選択的且つ簡便に除去で
きる。例えばピールアパート、ブラッシング等により外
力を加えることにより、非粘着性樹脂層パターンを容易
に形成することができる。
刷原版のトナー画像部分を乾式手段で除去することが好
ましい。これにより、画像部上の非粘着性樹脂層はトナ
ー画像の凝集破壊によって一層選択的且つ簡便に除去で
きる。例えばピールアパート、ブラッシング等により外
力を加えることにより、非粘着性樹脂層パターンを容易
に形成することができる。
【0020】更に本発明では、最終被転写材上の第1転
写層(T1)の表面が、非粘着性樹脂層と界面で化学結合
し得る反応性基を含有することが好ましい。これにより
平版印刷版用支持体上の第1転写層(T1)と非画像部の
非粘着性樹脂層とが少なくとも界面で化学反応して架橋
構造を形成し、更に良好な接着性が保持され、画像部分
と非画像部分とで非粘着性樹脂層の接着力に更に大きな
差を持たせることが可能となる。
写層(T1)の表面が、非粘着性樹脂層と界面で化学結合
し得る反応性基を含有することが好ましい。これにより
平版印刷版用支持体上の第1転写層(T1)と非画像部の
非粘着性樹脂層とが少なくとも界面で化学反応して架橋
構造を形成し、更に良好な接着性が保持され、画像部分
と非画像部分とで非粘着性樹脂層の接着力に更に大きな
差を持たせることが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳述する。本
発明に供せらる電子写真感光体(以下、感光体ともい
う)の構成及び材料は、従来公知のいずれでもよく、限
定されるものではない。感光体としては例えば電子写真
学会編「電子写真技術の基礎と応用」(コロナ社刊(19
88年刊))、小門宏編「最近の光導電材料と感光体の開発
・実用化」(日本科学情報(株)刊、1985年刊)、柴田
隆治・石渡次郎、高分子、第17巻、第278頁(1968
年)、宮本晴視、武井秀彦、イメージング、1973(No.
8) 、電子写真学会編「電子写真用有機感光体の現状シ
ンポジウム」予稿集(1985年)、R. M.Schaffert, "Ele
ctrophotography" Focal Press London (1980)、S. W.
Ing, M.D. Tabak, W.E. Hass, "Electrophotography Fo
urth International Conference" SPSE (1983)、篠原
功、土田英俊、草川英昭編「記録材料と感光性樹脂」
(株)学会出版センター刊(1979年)、小門宏、化学と
工業、39(3), 161 (1986年)等に記載の各種感光体が挙
げられる。
発明に供せらる電子写真感光体(以下、感光体ともい
う)の構成及び材料は、従来公知のいずれでもよく、限
定されるものではない。感光体としては例えば電子写真
学会編「電子写真技術の基礎と応用」(コロナ社刊(19
88年刊))、小門宏編「最近の光導電材料と感光体の開発
・実用化」(日本科学情報(株)刊、1985年刊)、柴田
隆治・石渡次郎、高分子、第17巻、第278頁(1968
年)、宮本晴視、武井秀彦、イメージング、1973(No.
8) 、電子写真学会編「電子写真用有機感光体の現状シ
ンポジウム」予稿集(1985年)、R. M.Schaffert, "Ele
ctrophotography" Focal Press London (1980)、S. W.
Ing, M.D. Tabak, W.E. Hass, "Electrophotography Fo
urth International Conference" SPSE (1983)、篠原
功、土田英俊、草川英昭編「記録材料と感光性樹脂」
(株)学会出版センター刊(1979年)、小門宏、化学と
工業、39(3), 161 (1986年)等に記載の各種感光体が挙
げられる。
【0022】即ち、光導電性化合物自身から成る単独層
又は光導電性化合物を結着樹脂中に分散した光導電層が
挙げられ、分散された光導電層は、単一層型及び積層型
のいずれでもよい。また、本発明において用いられる光
導電性化合物は無機化合物及び有機化合物のいずれでも
よい。
又は光導電性化合物を結着樹脂中に分散した光導電層が
挙げられ、分散された光導電層は、単一層型及び積層型
のいずれでもよい。また、本発明において用いられる光
導電性化合物は無機化合物及び有機化合物のいずれでも
よい。
【0023】本発明において、光導電性化合物として用
いられる無機化合物としては、例えば酸化亜鉛、酸化チ
タン、硫化亜鉛、硫化カドミウム、セレン、セレン−テ
ルル、アモルファスシリコン、硫化鉛等の従来公知の無
機光導電性化合物が挙げられる。これらは、結着樹脂と
ともに光導電層を形成してもよいし、蒸着又はスパッタ
リング等により単独で光導電層を形成してもよい。酸化
亜鉛、酸化チタン等の無機光導電性化合物を用いる場合
は、無機光導電性化合物100重量部に対して結着樹脂
を10〜100重量部、好ましくは15〜40重量部使
用する。
いられる無機化合物としては、例えば酸化亜鉛、酸化チ
タン、硫化亜鉛、硫化カドミウム、セレン、セレン−テ
ルル、アモルファスシリコン、硫化鉛等の従来公知の無
機光導電性化合物が挙げられる。これらは、結着樹脂と
ともに光導電層を形成してもよいし、蒸着又はスパッタ
リング等により単独で光導電層を形成してもよい。酸化
亜鉛、酸化チタン等の無機光導電性化合物を用いる場合
は、無機光導電性化合物100重量部に対して結着樹脂
を10〜100重量部、好ましくは15〜40重量部使
用する。
【0024】一方、有機化合物としては、従来公知の化
合物のいずれでもよく、具体的には有機光導電性化合
物、増感染料、結合樹脂を主体とする光導電層を有する
ものであり、第二は、電荷発生剤、電荷輸送剤、結合樹
脂を主体とする光導電層を有するもの及び電荷発生剤と
電荷輸送剤とをそれぞれ別の層に含有した二層構成の光
導電層が挙げられる。本発明の電子写真感光体は上記の
光導電層のいずれの形態をとっていてもよい。
合物のいずれでもよく、具体的には有機光導電性化合
物、増感染料、結合樹脂を主体とする光導電層を有する
ものであり、第二は、電荷発生剤、電荷輸送剤、結合樹
脂を主体とする光導電層を有するもの及び電荷発生剤と
電荷輸送剤とをそれぞれ別の層に含有した二層構成の光
導電層が挙げられる。本発明の電子写真感光体は上記の
光導電層のいずれの形態をとっていてもよい。
【0025】第二の例の場合には、有機光導電性化合物
が電荷輸送剤としての機能をはたす。有機光導電性化合
物としては、例えばトリアゾール誘導体、オキサジアゾ
ール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカ
ン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、アリ
ールアミン誘導体、アズレニウム塩誘導体、アミノ置換
カルコン誘導体、N,N−ビカルバジル誘導体、オキサ
ゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレ
ノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、ベンジジン誘導体、ス
チルベン誘導体、ポリビニルカルバゾール及びその誘導
体、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリ
−2−ビニル−4−(4′−ジメチルアミノフェニル)
−5−フェニル−オキサゾール、ポリ−3−ビニル−N
−エチルカルバゾール等のビニル重合体、ポリアセナフ
チレン、ポリインデン、アセナフチレンとスチレンの共
重合体等の重合体、トリフェニルメタンポリマー、ピレ
ン−ホルムアルデヒド樹脂、ブロムピレン−ホルムアル
デヒド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹
脂等の縮合樹脂等が挙げられる。なお本発明において、
有機光導電性化合物はこれらの化合物に限定されず、こ
れまで公知の全ての有機光導電性化合物を用いることが
できる。これらの有機光導電性化合物は場合により2種
類以上併用することが可能である。
が電荷輸送剤としての機能をはたす。有機光導電性化合
物としては、例えばトリアゾール誘導体、オキサジアゾ
ール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカ
ン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、アリ
ールアミン誘導体、アズレニウム塩誘導体、アミノ置換
カルコン誘導体、N,N−ビカルバジル誘導体、オキサ
ゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレ
ノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、ベンジジン誘導体、ス
チルベン誘導体、ポリビニルカルバゾール及びその誘導
体、ポリビニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリ
−2−ビニル−4−(4′−ジメチルアミノフェニル)
−5−フェニル−オキサゾール、ポリ−3−ビニル−N
−エチルカルバゾール等のビニル重合体、ポリアセナフ
チレン、ポリインデン、アセナフチレンとスチレンの共
重合体等の重合体、トリフェニルメタンポリマー、ピレ
ン−ホルムアルデヒド樹脂、ブロムピレン−ホルムアル
デヒド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹
脂等の縮合樹脂等が挙げられる。なお本発明において、
有機光導電性化合物はこれらの化合物に限定されず、こ
れまで公知の全ての有機光導電性化合物を用いることが
できる。これらの有機光導電性化合物は場合により2種
類以上併用することが可能である。
【0026】光導電層に含有される電荷発生剤として
は、電子写真感光体において従来公知の有機及び無機の
各種の電荷発生剤が使用できる。例えば、セレン、セレ
ン−テルル、硫化カドミウム、酸化亜鉛及び以下に例示
する有機顔料を使用することができ、これらを用いる光
源の波長域に合った分光感度を有する電荷発生剤として
任意に選択する。有機顔料として、例えばモノアゾ、ビ
スアゾ、トリスアゾ、テトラアゾ顔料などのアゾ顔料、
無金属あるいは金属フタロシアニン等のフタロシアニン
顔料、ペリレン系顔料、インジゴ、チオインジゴ誘導
体、キナクリドン系顔料、多環キノン系顔料、ビスベン
ズイミダゾール系顔料、スクアリウム塩系顔料、アズレ
ニウム塩系顔料等が挙げられる。これらは単独もしくは
2種以上を併用して用いることもできる。
は、電子写真感光体において従来公知の有機及び無機の
各種の電荷発生剤が使用できる。例えば、セレン、セレ
ン−テルル、硫化カドミウム、酸化亜鉛及び以下に例示
する有機顔料を使用することができ、これらを用いる光
源の波長域に合った分光感度を有する電荷発生剤として
任意に選択する。有機顔料として、例えばモノアゾ、ビ
スアゾ、トリスアゾ、テトラアゾ顔料などのアゾ顔料、
無金属あるいは金属フタロシアニン等のフタロシアニン
顔料、ペリレン系顔料、インジゴ、チオインジゴ誘導
体、キナクリドン系顔料、多環キノン系顔料、ビスベン
ズイミダゾール系顔料、スクアリウム塩系顔料、アズレ
ニウム塩系顔料等が挙げられる。これらは単独もしくは
2種以上を併用して用いることもできる。
【0027】電荷輸送剤を更に併用する場合には、組合
わせて用いる電荷発生剤の種類との適合性の良好なもの
が選ばれるが、具体的には、前記した有機光導電性化合
物として知られている化合物群が挙げられる。有機光導
電性化合物と結合樹脂の混合比は、有機光導電性化合物
と結合樹脂との相溶性によって有機光導電性化合物の含
有率の上限が決まり、これを上回る量を添加すると有機
光導電性化合物の結晶化が起こり好ましくない。有機光
導電性化合物の含有量が少ないほど電子写真感度は低下
するので、有機光導電性化合物の結晶化が起こらない範
囲で、できるだけ多くの有機光導電性化合物を含有させ
るのが好ましい。有機光導電性化合物の含有量は、結合
樹脂100重量部に対して5〜120重量部、好ましく
は10〜100重量部である。
わせて用いる電荷発生剤の種類との適合性の良好なもの
が選ばれるが、具体的には、前記した有機光導電性化合
物として知られている化合物群が挙げられる。有機光導
電性化合物と結合樹脂の混合比は、有機光導電性化合物
と結合樹脂との相溶性によって有機光導電性化合物の含
有率の上限が決まり、これを上回る量を添加すると有機
光導電性化合物の結晶化が起こり好ましくない。有機光
導電性化合物の含有量が少ないほど電子写真感度は低下
するので、有機光導電性化合物の結晶化が起こらない範
囲で、できるだけ多くの有機光導電性化合物を含有させ
るのが好ましい。有機光導電性化合物の含有量は、結合
樹脂100重量部に対して5〜120重量部、好ましく
は10〜100重量部である。
【0028】感光体に用いることのできる結着樹脂は、
従来公知の電子写真感光体に用いられる樹脂のいずれで
もよく、重量平均分子量は好ましくは5×103〜1×
106、より好ましくは2×104〜5×105のもので
ある。また、結着樹脂のガラス転移点は好ましくは−4
0℃〜+200℃、より好ましくは−10℃〜+140
℃である。
従来公知の電子写真感光体に用いられる樹脂のいずれで
もよく、重量平均分子量は好ましくは5×103〜1×
106、より好ましくは2×104〜5×105のもので
ある。また、結着樹脂のガラス転移点は好ましくは−4
0℃〜+200℃、より好ましくは−10℃〜+140
℃である。
【0029】結着樹脂として、例えば、前記感光体で引
用した総説類、中村孝一編「記録材料用バインダーの実
際技術」第10章、C.M.C.出版(1985年刊)、遠藤剛「熱
硬化性高分子の精密化」(C.M.C.(株)、1986年刊)、
原崎勇次「最新バインダー技術便覧」第II−1章(総合
技術センター、1985年刊)、大津隆行「アクリル樹脂の
合成・設計と新用途開発」(中部経営開発センター出版
部、1985年刊)、大森英三「機能性アクリル系樹脂」
(テクノシステム、1985年刊)、D. Tatt, S. C.Heidec
ker, Tappi,49, (No.10), 439(1966)、E. S. Baltazzi,
R. G. Blanclotte et al., Phot. Sci. Eng. 16 (No.
5), 354 (1972)、グエン・チャン・ケー、清水勇、井上
英一、電子写真学会誌18(No.2), 22 (1980)等の成書・
総説に記載の化合物等が挙げられる。
用した総説類、中村孝一編「記録材料用バインダーの実
際技術」第10章、C.M.C.出版(1985年刊)、遠藤剛「熱
硬化性高分子の精密化」(C.M.C.(株)、1986年刊)、
原崎勇次「最新バインダー技術便覧」第II−1章(総合
技術センター、1985年刊)、大津隆行「アクリル樹脂の
合成・設計と新用途開発」(中部経営開発センター出版
部、1985年刊)、大森英三「機能性アクリル系樹脂」
(テクノシステム、1985年刊)、D. Tatt, S. C.Heidec
ker, Tappi,49, (No.10), 439(1966)、E. S. Baltazzi,
R. G. Blanclotte et al., Phot. Sci. Eng. 16 (No.
5), 354 (1972)、グエン・チャン・ケー、清水勇、井上
英一、電子写真学会誌18(No.2), 22 (1980)等の成書・
総説に記載の化合物等が挙げられる。
【0030】具体的には、オレフィン重合体及び共重合
体、塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン共重合体、ア
ルカン酸ビニル重合体及び共重合体、アルカン酸アリル
重合体及び共重合体、スチレン及びその誘導体の重合体
及び共重合体、ブタジエン−スチレン共重合体、イソプ
レン−スチレン共重合体、ブタジエン−不飽和カルボン
酸エステル共重合体、アクリロニトリル共重合体、メタ
クリロニトリル共重合体、アルキルビニルエーテル共重
合体、アクリル酸エステル重合体及び共重合体、メタク
リル酸エステル重合体及び共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステ
ル共重合体、イタコン酸ジエステル重合体及び共重合
体、無水マレイン酸共重合体、アクリルアミド共重合
体、メタクリルアミド共重合体、水酸基変性シリコン樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ケトン樹脂、ポリエステル
樹脂、シリコン樹脂、アミド樹脂、水酸基及びカルボキ
シル基変性ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビ
ニルアセタール樹脂、環化ゴム−メタクリル酸エステル
共重合体、環化ゴム−アクリル酸エステル共重合体、窒
素原子を含有しない複素環を含有する共重合体(複素環
として例えば、フラン環、テトラヒドロフラン環、チオ
フェン環、ジオキサン環、ジオキソフラン環、ラクトン
環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、1,3−ジ
オキセタン環等)、エポキシ樹脂等が挙げられる。
体、塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン共重合体、ア
ルカン酸ビニル重合体及び共重合体、アルカン酸アリル
重合体及び共重合体、スチレン及びその誘導体の重合体
及び共重合体、ブタジエン−スチレン共重合体、イソプ
レン−スチレン共重合体、ブタジエン−不飽和カルボン
酸エステル共重合体、アクリロニトリル共重合体、メタ
クリロニトリル共重合体、アルキルビニルエーテル共重
合体、アクリル酸エステル重合体及び共重合体、メタク
リル酸エステル重合体及び共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステ
ル共重合体、イタコン酸ジエステル重合体及び共重合
体、無水マレイン酸共重合体、アクリルアミド共重合
体、メタクリルアミド共重合体、水酸基変性シリコン樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ケトン樹脂、ポリエステル
樹脂、シリコン樹脂、アミド樹脂、水酸基及びカルボキ
シル基変性ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビ
ニルアセタール樹脂、環化ゴム−メタクリル酸エステル
共重合体、環化ゴム−アクリル酸エステル共重合体、窒
素原子を含有しない複素環を含有する共重合体(複素環
として例えば、フラン環、テトラヒドロフラン環、チオ
フェン環、ジオキサン環、ジオキソフラン環、ラクトン
環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、1,3−ジ
オキセタン環等)、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0031】特に、光導電体の結着樹脂として、カルボ
キシル基、スルホ基、ホスホノ基等の酸性基を含有する
比較的低分子量(103〜104程度)の樹脂を併用する
ことで、静電特性を良化することができる。例えば、特
開昭64−70761号、特開平2−67563号、特
開平3−181948号、特開平3−249659号等
が挙げられる。
キシル基、スルホ基、ホスホノ基等の酸性基を含有する
比較的低分子量(103〜104程度)の樹脂を併用する
ことで、静電特性を良化することができる。例えば、特
開昭64−70761号、特開平2−67563号、特
開平3−181948号、特開平3−249659号等
が挙げられる。
【0032】また、特定の中〜高分子量の樹脂を用いる
ことで、環境が著しく変動した場合でも安定した性能を
維持することができる。例えば、特開平3−29954
号、同3−77954号、同3−92861号及び同3
−53257号に記載の酸性基をグラフト型共重合体の
グラフト部の末端に結合する樹脂又は酸性基をグラフト
型共重合体のグラフト部に含有する樹脂、特開平3−2
06464号及び同3−223762号記載の酸性基含
有のAブロックと酸性基非含有のBブロックとからなる
ABブロック型共重合体をグラフト部に含有するグラフ
ト型共重合体を挙げることができる。これらの樹脂を用
いることで、光導電体を均一に分散させ、平滑性良好な
光導電層を形成することができ、また環境の変化や半導
体レーザー光を用いたスキャニング露光方式を用いた場
合においても、優れた静電特性を維持することができ
る。
ことで、環境が著しく変動した場合でも安定した性能を
維持することができる。例えば、特開平3−29954
号、同3−77954号、同3−92861号及び同3
−53257号に記載の酸性基をグラフト型共重合体の
グラフト部の末端に結合する樹脂又は酸性基をグラフト
型共重合体のグラフト部に含有する樹脂、特開平3−2
06464号及び同3−223762号記載の酸性基含
有のAブロックと酸性基非含有のBブロックとからなる
ABブロック型共重合体をグラフト部に含有するグラフ
ト型共重合体を挙げることができる。これらの樹脂を用
いることで、光導電体を均一に分散させ、平滑性良好な
光導電層を形成することができ、また環境の変化や半導
体レーザー光を用いたスキャニング露光方式を用いた場
合においても、優れた静電特性を維持することができ
る。
【0033】本発明では、可視光の露光又は半導体レー
ザー光の露光等の光源の種類によって必要に応じて各種
の色素を分光増感剤として併用することができる。例え
ば、前記した電子写真感光体に関する総説・文献、「電
子写真」12、9 (1973)、「有機合成化学」24(11)、1010
(1966)、宮本晴視、武井秀彦;イメージング1973(N
o.8)第12頁、C. J. Young等: RCA Review 15, 469頁
(1954年)、清田航平等: 電気通信学会論文誌、J63-C(N
o.2)、97頁 (1980年)、原崎勇次等、工業化学雑誌、6
6、78及び188頁 (1963年)、谷忠昭、日本写真学会誌3
5, 208頁 (1972年)、「Research Disclosure」1982
年、216 第117〜118頁、F. M. Hamer「The Cyanine Dye
s and Related Compounds」 等の総説引例のカーボニウ
ム系色素、ジフェニルメタン色素、トリフェニルメタン
色素、キサンテン系色素、フタレイン系色素、ポリメチ
ン色素(例えば、オキソノール色素、メロシアニン色
素、シアニン色素、ロダシアニン色素、スチリル色素
等)、フタロシアニン色素(金属を含有してもよい)等
が挙げられる。
ザー光の露光等の光源の種類によって必要に応じて各種
の色素を分光増感剤として併用することができる。例え
ば、前記した電子写真感光体に関する総説・文献、「電
子写真」12、9 (1973)、「有機合成化学」24(11)、1010
(1966)、宮本晴視、武井秀彦;イメージング1973(N
o.8)第12頁、C. J. Young等: RCA Review 15, 469頁
(1954年)、清田航平等: 電気通信学会論文誌、J63-C(N
o.2)、97頁 (1980年)、原崎勇次等、工業化学雑誌、6
6、78及び188頁 (1963年)、谷忠昭、日本写真学会誌3
5, 208頁 (1972年)、「Research Disclosure」1982
年、216 第117〜118頁、F. M. Hamer「The Cyanine Dye
s and Related Compounds」 等の総説引例のカーボニウ
ム系色素、ジフェニルメタン色素、トリフェニルメタン
色素、キサンテン系色素、フタレイン系色素、ポリメチ
ン色素(例えば、オキソノール色素、メロシアニン色
素、シアニン色素、ロダシアニン色素、スチリル色素
等)、フタロシアニン色素(金属を含有してもよい)等
が挙げられる。
【0034】更には、必要に応じて、従来知られている
種々の電子写真感光体添加剤を用いることができる。こ
れらの添加剤としては、電子写真感度を改良するための
化学増感剤、皮膜性を改良するための各種の可塑剤、界
面活性剤などが含まれる。
種々の電子写真感光体添加剤を用いることができる。こ
れらの添加剤としては、電子写真感度を改良するための
化学増感剤、皮膜性を改良するための各種の可塑剤、界
面活性剤などが含まれる。
【0035】化学増感剤としては、例えばハロゲン、ベ
ンゾキノン、クロラニル、フルオラニル、ブロマニル、
ジニトロベンゼン、アントラキノン、2,5−ジクロロ
ベンゾキノン、ニトロフェノール、無水テトラクロロフ
タル酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、N−ヒドロキ
シマレインイミド、N−ヒドロキシフタルイミド、2,
3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、ジニト
ロフルオレノン、トリニトロフルオレノン、テトラシア
ノエチレン、ニトロ安息香酸、ジニトロ安息香酸等の電
子吸引性化合物、小門宏等「最近の光導電材料と感光体
の開発・実用化」第4章〜第6章:日本科学情報(株)
出版部(1986年)の総説引例のポリアリールアルカン化
合物、ヒンダートフェノール化合物、p−フェニレンジ
アミン化合物等が挙げられる。また、特開昭58−65
439号、同58一102239号、同58−1294
39号、同62一71965号等に記載の化合物等も挙
げることができる。
ンゾキノン、クロラニル、フルオラニル、ブロマニル、
ジニトロベンゼン、アントラキノン、2,5−ジクロロ
ベンゾキノン、ニトロフェノール、無水テトラクロロフ
タル酸、無水フタル酸、無水マレイン酸、N−ヒドロキ
シマレインイミド、N−ヒドロキシフタルイミド、2,
3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノン、ジニト
ロフルオレノン、トリニトロフルオレノン、テトラシア
ノエチレン、ニトロ安息香酸、ジニトロ安息香酸等の電
子吸引性化合物、小門宏等「最近の光導電材料と感光体
の開発・実用化」第4章〜第6章:日本科学情報(株)
出版部(1986年)の総説引例のポリアリールアルカン化
合物、ヒンダートフェノール化合物、p−フェニレンジ
アミン化合物等が挙げられる。また、特開昭58−65
439号、同58一102239号、同58−1294
39号、同62一71965号等に記載の化合物等も挙
げることができる。
【0036】可塑剤としては、例えばジメチルフタレー
ト、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジフ
ェニルフタレート、トリフェニルフォスフェート、ジイ
ソブチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセ
バケート、ラウリン酸ブチル、メチルフタリールグリコ
レート、ジメチルグリコールフタレートなどを光導電層
の可撓性を向上するために添加できる。これらの可塑剤
は光導電層の静電特性を劣化させない範囲で含有させる
ことが好ましい。これら各種添加剤の添加量は、特に限
定的ではないが、通常光導電体100重量部に対して
0.001〜2.0重量部である。
ト、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジフ
ェニルフタレート、トリフェニルフォスフェート、ジイ
ソブチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセ
バケート、ラウリン酸ブチル、メチルフタリールグリコ
レート、ジメチルグリコールフタレートなどを光導電層
の可撓性を向上するために添加できる。これらの可塑剤
は光導電層の静電特性を劣化させない範囲で含有させる
ことが好ましい。これら各種添加剤の添加量は、特に限
定的ではないが、通常光導電体100重量部に対して
0.001〜2.0重量部である。
【0037】光導電層の厚さは1〜100μ、特に10
〜50μが好適である。また、電荷発生層と電荷輸送層
の積層型感光体の電荷発生層として光導電層を使用する
場合は電荷発生層の厚さは0.01〜5μ、特に0.0
5〜2μが好適である。
〜50μが好適である。また、電荷発生層と電荷輸送層
の積層型感光体の電荷発生層として光導電層を使用する
場合は電荷発生層の厚さは0.01〜5μ、特に0.0
5〜2μが好適である。
【0038】電子写真感光層は従来公知の支持体上に設
けることができる。一般的に電子写真感光層の支持体
は、導電性であることが好ましく、導電性支持体として
は、従来と全く同様、例えば金属、紙、プラスチックシ
ート等の基体に低抵抗性物質を含浸させるなどして導電
処理したもの、基体の裏面(感光層を設ける面と反対
面)に導電性を付与し、更にはカール防止を図る等の目
的で少なくとも1層以上をコートしたもの、前記支持体
の表面に耐水性接着層を設けたもの、前記支持体の表面
層に必要に応じて少なくとも1層以上のプレコート層を
設けたもの、アルミニウム等を蒸着した基体導電化プラ
スチックを紙にラミネートしたもの等が使用できる。
けることができる。一般的に電子写真感光層の支持体
は、導電性であることが好ましく、導電性支持体として
は、従来と全く同様、例えば金属、紙、プラスチックシ
ート等の基体に低抵抗性物質を含浸させるなどして導電
処理したもの、基体の裏面(感光層を設ける面と反対
面)に導電性を付与し、更にはカール防止を図る等の目
的で少なくとも1層以上をコートしたもの、前記支持体
の表面に耐水性接着層を設けたもの、前記支持体の表面
層に必要に応じて少なくとも1層以上のプレコート層を
設けたもの、アルミニウム等を蒸着した基体導電化プラ
スチックを紙にラミネートしたもの等が使用できる。
【0039】具体的には、導電性基体あるいは導電化材
料の例として、坂本幸男「電子写真」14(No.1), 2〜11
頁(1975年刊)、森賀弘之「入門特殊紙の化学」高分子
刊行会(1975年刊)、M. F. Hoover, J. Macromol. Sc
i. Chem. A-4(6)、1327〜1417頁(1970年刊)等に記載
されているものが用いられる。
料の例として、坂本幸男「電子写真」14(No.1), 2〜11
頁(1975年刊)、森賀弘之「入門特殊紙の化学」高分子
刊行会(1975年刊)、M. F. Hoover, J. Macromol. Sc
i. Chem. A-4(6)、1327〜1417頁(1970年刊)等に記載
されているものが用いられる。
【0040】本発明では、感光体の表面は剥離性を有す
ることが好ましい。具体的には、JIS Z0237-1980「粘着
テープ・粘着シート試験方法」に基づいて測定した表面
粘着力で20gram・force(g・f)以下、更に10g・
f以下であることが好ましい。これにより感光体表面と
第1転写層(T1)との剥離性が良好に発現され、転写時
にトナー画像及び転写層を感光体から一次レセプター上
に一括して容易に剥離転写することができる。
ることが好ましい。具体的には、JIS Z0237-1980「粘着
テープ・粘着シート試験方法」に基づいて測定した表面
粘着力で20gram・force(g・f)以下、更に10g・
f以下であることが好ましい。これにより感光体表面と
第1転写層(T1)との剥離性が良好に発現され、転写時
にトナー画像及び転写層を感光体から一次レセプター上
に一括して容易に剥離転写することができる。
【0041】上記の感光体に関する表面粘着力はJIS Z0
237-1980「粘着テープ・粘着シート試験方法」、8.3.1
の180度引きはがし法に従い、以下の修正を加えて測
定する。 「試験板」としてトナー画像が形成されるべき電子写
真感光体を用いる。 「試験片」として6mm巾のJIS C 2338-1984に従って
製造された粘着テープを用いる。 定速緊張形引張試験機を用い、120mm/分の速さで
引きはがす。即ち、上記試験板に、上記試験片の粘着面
を下側にして、試験片の上からローラを約300mm/分
の速さで一往復させて圧着する。圧着後20〜40分の
間に、定速緊張形引張試験機を用い、約25mmはがした
後、120mm/分の速さで引きはがす。20mmはがれる
ごとに力を読み取り、計4回読み取る。試験は3枚の試
験片について行い、3枚の試験片から測定した12個の
平均値を求め、これを10mm巾当たりに比例換算する。
一次レセプター及び平版印刷版用支持体の表面粘着力も
同様に測定できる。
237-1980「粘着テープ・粘着シート試験方法」、8.3.1
の180度引きはがし法に従い、以下の修正を加えて測
定する。 「試験板」としてトナー画像が形成されるべき電子写
真感光体を用いる。 「試験片」として6mm巾のJIS C 2338-1984に従って
製造された粘着テープを用いる。 定速緊張形引張試験機を用い、120mm/分の速さで
引きはがす。即ち、上記試験板に、上記試験片の粘着面
を下側にして、試験片の上からローラを約300mm/分
の速さで一往復させて圧着する。圧着後20〜40分の
間に、定速緊張形引張試験機を用い、約25mmはがした
後、120mm/分の速さで引きはがす。20mmはがれる
ごとに力を読み取り、計4回読み取る。試験は3枚の試
験片について行い、3枚の試験片から測定した12個の
平均値を求め、これを10mm巾当たりに比例換算する。
一次レセプター及び平版印刷版用支持体の表面粘着力も
同様に測定できる。
【0042】また、感光体はその表面平滑性が良好な程
トナー画像と転写層が転写され易くなることから、JIS
B0601で定義される「算術平均粗さ(Ra)」を、JIS B
0651に記載される触針式表面粗さ測定器により測定して
得られる値が2.0μm以下{但しカットオフ値
(λc)0.16mm、評価長さ(ln)2.5mm}、特に
1.5μm以下であることが好ましい。
トナー画像と転写層が転写され易くなることから、JIS
B0601で定義される「算術平均粗さ(Ra)」を、JIS B
0651に記載される触針式表面粗さ測定器により測定して
得られる値が2.0μm以下{但しカットオフ値
(λc)0.16mm、評価長さ(ln)2.5mm}、特に
1.5μm以下であることが好ましい。
【0043】本発明では、電子写真感光体として予め表
面剥離性を有するものを用いてもよいが、トナー画像を
形成する前に、感光体の表面にフッ素原子及び/又はケ
イ素原子を少なくとも含有する化合物(S)を適用する
ことにより感光体表面に所望の剥離性を付与してもよ
い。これにより電子写真感光体表面の剥離性を勘案する
ことなく、通常の電子写真感光体を用いることができ
る。また、予め剥離性を有する電子写真感光体を本発明
において繰り返し使用する場合に、感光体表面の剥離性
が低下した時に化合物(S)を適用してもよい。これに
より、感光体表面の剥離性を簡便に保持することができ
る。電子写真感光体への剥離性付与は、トナー画像の転
写装置内で行うことが好ましく、電子写真感光体の表面
に化合物(S)を適用する手段を電子写真プロセス装置
に適宜設定することができる。
面剥離性を有するものを用いてもよいが、トナー画像を
形成する前に、感光体の表面にフッ素原子及び/又はケ
イ素原子を少なくとも含有する化合物(S)を適用する
ことにより感光体表面に所望の剥離性を付与してもよ
い。これにより電子写真感光体表面の剥離性を勘案する
ことなく、通常の電子写真感光体を用いることができ
る。また、予め剥離性を有する電子写真感光体を本発明
において繰り返し使用する場合に、感光体表面の剥離性
が低下した時に化合物(S)を適用してもよい。これに
より、感光体表面の剥離性を簡便に保持することができ
る。電子写真感光体への剥離性付与は、トナー画像の転
写装置内で行うことが好ましく、電子写真感光体の表面
に化合物(S)を適用する手段を電子写真プロセス装置
に適宜設定することができる。
【0044】剥離性表面を有する感光体を得るには、具
体的には、予め剥離性表面を有する感光体を用いる方
法、及び通常汎用される電子写真感光体の表面に少なく
とも1つのフッ素原子及び/又はケイ素原子を含有する
化合物(S)を適用することで感光体表面に剥離性を付
与する方法が挙げられる。
体的には、予め剥離性表面を有する感光体を用いる方
法、及び通常汎用される電子写真感光体の表面に少なく
とも1つのフッ素原子及び/又はケイ素原子を含有する
化合物(S)を適用することで感光体表面に剥離性を付
与する方法が挙げられる。
【0045】前者の方法に用いることのできる、予め剥
離性表面を有する感光体の例としては、アモルファスシ
リコンの表面を剥離性に改質した光導電体を用いたもの
が挙げられる。アモルファスシリコンを主として含有す
る電子写真感光体の表面を剥離性に改質する方法として
は、フッ素原子及び/又はケイ素原子を含有するカップ
リング剤(シランカップリング剤、チタンカップリング
剤等)等でアモルファスシリコン層表面を処理する方法
があり、特開昭55−89844号、特開平4−231
318号、特開昭60−170860号、同59−10
2244号、同60−17750号等に記載されてい
る。また、他の方法としては、後述する化合物(S)、
特にフッ素原子及び/又はケイ素原子を置換基として含
有する成分をブロックで含有する化合物(例えばポリエ
ーテル、カルボン酸、アミノ基、カルビノール等変性の
ポリジアルキルシリコン類等)を吸着固定する方法が挙
げられる。
離性表面を有する感光体の例としては、アモルファスシ
リコンの表面を剥離性に改質した光導電体を用いたもの
が挙げられる。アモルファスシリコンを主として含有す
る電子写真感光体の表面を剥離性に改質する方法として
は、フッ素原子及び/又はケイ素原子を含有するカップ
リング剤(シランカップリング剤、チタンカップリング
剤等)等でアモルファスシリコン層表面を処理する方法
があり、特開昭55−89844号、特開平4−231
318号、特開昭60−170860号、同59−10
2244号、同60−17750号等に記載されてい
る。また、他の方法としては、後述する化合物(S)、
特にフッ素原子及び/又はケイ素原子を置換基として含
有する成分をブロックで含有する化合物(例えばポリエ
ーテル、カルボン酸、アミノ基、カルビノール等変性の
ポリジアルキルシリコン類等)を吸着固定する方法が挙
げられる。
【0046】また、剥離性表面を有する感光体の他の例
としては、電子写真感光体がその表面近傍にケイ素原子
及びフッ素原子の少なくとも一方を含有する(ケイ素原
子及び/又はフッ素原子含有)重合体成分を含有する重
合体を含むものが挙げられる。ここで、電子写真感光体
の表面近傍とは、感光体の最上層を意味し、光導電層の
上に設けられるコーバーコート層、及び最上の光導電層
を包含する。即ち、光導電層を有する感光体の最上層と
してオーバーコート層を設け、このオーバーコート層に
上記重合体を含有させ剥離性を付与したもの、又は光導
電層(単一光導電層層及び積層光導電層のいずれでもよ
い)の最上層に上記重合体を含有させ、その表面を剥離
性が発現する状態に改質させたもの等が挙げられる。
としては、電子写真感光体がその表面近傍にケイ素原子
及びフッ素原子の少なくとも一方を含有する(ケイ素原
子及び/又はフッ素原子含有)重合体成分を含有する重
合体を含むものが挙げられる。ここで、電子写真感光体
の表面近傍とは、感光体の最上層を意味し、光導電層の
上に設けられるコーバーコート層、及び最上の光導電層
を包含する。即ち、光導電層を有する感光体の最上層と
してオーバーコート層を設け、このオーバーコート層に
上記重合体を含有させ剥離性を付与したもの、又は光導
電層(単一光導電層層及び積層光導電層のいずれでもよ
い)の最上層に上記重合体を含有させ、その表面を剥離
性が発現する状態に改質させたもの等が挙げられる。
【0047】オーバーコート層又は最上の光導電層に剥
離性を付与するには、その層の結着樹脂として、ケイ素
原子及び/又はフッ素原子を含有する重合体を用いれば
よい。あるいは、以下に詳細に述べる如きケイ素原子及
び/又はフッ素原子含有の重合体成分から成る重合体セ
グメントを含むブロック共重合体(表面偏在型共重合
体)を他の結着樹脂とともに少量用いることも好まし
い。また、かかるケイ素原子及び/又はフッ素原子含有
の樹脂は粒子の形で用いることもできる。
離性を付与するには、その層の結着樹脂として、ケイ素
原子及び/又はフッ素原子を含有する重合体を用いれば
よい。あるいは、以下に詳細に述べる如きケイ素原子及
び/又はフッ素原子含有の重合体成分から成る重合体セ
グメントを含むブロック共重合体(表面偏在型共重合
体)を他の結着樹脂とともに少量用いることも好まし
い。また、かかるケイ素原子及び/又はフッ素原子含有
の樹脂は粒子の形で用いることもできる。
【0048】なかでも、オーバーコート層を設ける場合
には、光導電層とオーバーコート層の密着性を充分に保
持できることから、表面偏在型共重合体を他の結着樹脂
と併用する方法が好ましい。上記表面偏在型共重合体
は、通常オーバーコート層全組成物100重量部中0.
1〜95重量部の割合で使用することができる。
には、光導電層とオーバーコート層の密着性を充分に保
持できることから、表面偏在型共重合体を他の結着樹脂
と併用する方法が好ましい。上記表面偏在型共重合体
は、通常オーバーコート層全組成物100重量部中0.
1〜95重量部の割合で使用することができる。
【0049】かかるオーバーコート層としては、具体的
には、乾式トナーを用いたPPC感光体において、感光
体の繰り返し使用に対する感光体表面の耐久性を保持す
る1つの手段として公知となっている、感光体上に表面
層を設けて保護するために用いられる保護層が挙げられ
る。例えばシリコーン系ブロック共重合体を利用した保
護層に関する技術として、特開昭61−95358号、
同55−83049号、同62−87971号、同61
−189559号、同62−75461号、同62−1
39556号、同62−139557号、同62−20
8055号等に記載のものが挙げられる。また、フッ素
系ブロック共重合体を利用した保護層として、特開昭6
1−116362号、同61−117563号、同61
−270768号、同62−14657号等に記載のも
のが挙げられる。更には、フッ素原子含有重合体成分を
含有する樹脂を粒子の形で併用する保護層として、特開
昭63−249152号及び同63−221355号に
記載のものが挙げられる。また後述する本発明の非粘着
性樹脂層と同様の内容の樹脂層を剥離性オーバーコート
層として用いることもできる。
には、乾式トナーを用いたPPC感光体において、感光
体の繰り返し使用に対する感光体表面の耐久性を保持す
る1つの手段として公知となっている、感光体上に表面
層を設けて保護するために用いられる保護層が挙げられ
る。例えばシリコーン系ブロック共重合体を利用した保
護層に関する技術として、特開昭61−95358号、
同55−83049号、同62−87971号、同61
−189559号、同62−75461号、同62−1
39556号、同62−139557号、同62−20
8055号等に記載のものが挙げられる。また、フッ素
系ブロック共重合体を利用した保護層として、特開昭6
1−116362号、同61−117563号、同61
−270768号、同62−14657号等に記載のも
のが挙げられる。更には、フッ素原子含有重合体成分を
含有する樹脂を粒子の形で併用する保護層として、特開
昭63−249152号及び同63−221355号に
記載のものが挙げられる。また後述する本発明の非粘着
性樹脂層と同様の内容の樹脂層を剥離性オーバーコート
層として用いることもできる。
【0050】また、最上の光導電層の表面を剥離性が発
現した状態に改質する方法は、光導電体と結着樹脂とを
少なくとも用いた、いわゆる分散型の感光体を用いる場
合に有効に適用される。即ち、光導電層の最上層を構成
する層に、ケイ素原子及び/又はフッ素原子含有の重合
体成分を含有する重合体セグメントをブロックで含有す
るブロック共重合体の樹脂、及びケイ素原子及び/又は
フッ素原子含有の重合体成分を含有する樹脂粒子の少な
くともいずれか一方を共存させることにより、これらの
材料が表面に濃縮・移行して偏在するため、剥離性表面
に改質することができる。この共重合体及び樹脂粒子に
ついては特開平5−197169号に記載されているも
のを挙げることができる。
現した状態に改質する方法は、光導電体と結着樹脂とを
少なくとも用いた、いわゆる分散型の感光体を用いる場
合に有効に適用される。即ち、光導電層の最上層を構成
する層に、ケイ素原子及び/又はフッ素原子含有の重合
体成分を含有する重合体セグメントをブロックで含有す
るブロック共重合体の樹脂、及びケイ素原子及び/又は
フッ素原子含有の重合体成分を含有する樹脂粒子の少な
くともいずれか一方を共存させることにより、これらの
材料が表面に濃縮・移行して偏在するため、剥離性表面
に改質することができる。この共重合体及び樹脂粒子に
ついては特開平5−197169号に記載されているも
のを挙げることができる。
【0051】更に表面偏在化をより強固にするために、
オーバーコート層や最上の光導電層の結着樹脂として、
ケイ素原子及び/又はフッ素原子含有の重合体セグメン
トと、熱及び/又は光硬化性基含有成分を含有する重合
体セグメントとを少なくとも1種ずつブロックで結合し
て成るブロック共重合体を用いることができる。かかる
熱及び/又は光硬化性基含有成分を含有する重合体セグ
メントについては、特開平5−197169号に記載さ
れているものを挙げることができる。あるいは、光及び
/又は熱硬化性樹脂を、フッ素原子及び/又はケイ素原
子含有樹脂とともに併用してもよい。
オーバーコート層や最上の光導電層の結着樹脂として、
ケイ素原子及び/又はフッ素原子含有の重合体セグメン
トと、熱及び/又は光硬化性基含有成分を含有する重合
体セグメントとを少なくとも1種ずつブロックで結合し
て成るブロック共重合体を用いることができる。かかる
熱及び/又は光硬化性基含有成分を含有する重合体セグ
メントについては、特開平5−197169号に記載さ
れているものを挙げることができる。あるいは、光及び
/又は熱硬化性樹脂を、フッ素原子及び/又はケイ素原
子含有樹脂とともに併用してもよい。
【0052】かかる方法により感光体表面を改質するの
に有効な本発明のケイ素原子及び/又はフッ素原子を含
有する重合体成分を含有する重合体は、樹脂(以下樹脂
(P)と称する)又は樹脂粒子(以下樹脂粒子(PL)
と称する)の形で用いられる。
に有効な本発明のケイ素原子及び/又はフッ素原子を含
有する重合体成分を含有する重合体は、樹脂(以下樹脂
(P)と称する)又は樹脂粒子(以下樹脂粒子(PL)
と称する)の形で用いられる。
【0053】重合体がランダム共重合体である場合に
は、ケイ素原子及び/又はフッ素原子を含有する重合体
成分は、全重合体成分中好ましくは60重量%以上、よ
り好ましくは80重量%以上である。好ましくは、ケイ
素原子及び/又はフッ素原子を含有する重合体成分を5
0重量%以上含有する重合体セグメント(α)とケイ素
及び/又はフッ素原子含有重合体成分を0〜20重量%
含有する重合体セグメント(β)がブロックで結合して
成るブロック共重合体である。更に好ましくは、ブロッ
ク共重合体中の上記セグメント(β)中に光及び/又は
熱硬化性官能基を含有する重合体成分を少なくとも1種
含有するブロック共重合体である。これらのブロック共
重合体において、セグメント(β)中には、フッ素原子
及び/又はケイ素原子含有の重合体成分を全く含有しな
いものが好ましい。
は、ケイ素原子及び/又はフッ素原子を含有する重合体
成分は、全重合体成分中好ましくは60重量%以上、よ
り好ましくは80重量%以上である。好ましくは、ケイ
素原子及び/又はフッ素原子を含有する重合体成分を5
0重量%以上含有する重合体セグメント(α)とケイ素
及び/又はフッ素原子含有重合体成分を0〜20重量%
含有する重合体セグメント(β)がブロックで結合して
成るブロック共重合体である。更に好ましくは、ブロッ
ク共重合体中の上記セグメント(β)中に光及び/又は
熱硬化性官能基を含有する重合体成分を少なくとも1種
含有するブロック共重合体である。これらのブロック共
重合体において、セグメント(β)中には、フッ素原子
及び/又はケイ素原子含有の重合体成分を全く含有しな
いものが好ましい。
【0054】重合体セグメント(α)及び(β)を含有
するブロック共重合体(表面偏在型共重合体)を用いる
と、ランダム共重合体に比べ、表面の剥離性自身が向上
し、更には剥離性が保持される。即ち、フッ素原子及び
/又はケイ素原子含有のブロック共重合体を少量共存さ
せて塗膜を形成すると、塗布後の乾燥工程終了までの間
に、これらは容易に膜の表面部に移行・濃縮され、膜表
面が剥離性を発現できる状態に改質される。更に、かか
る共重合体は、膜の表面部分で架橋され充分に固定され
る。
するブロック共重合体(表面偏在型共重合体)を用いる
と、ランダム共重合体に比べ、表面の剥離性自身が向上
し、更には剥離性が保持される。即ち、フッ素原子及び
/又はケイ素原子含有のブロック共重合体を少量共存さ
せて塗膜を形成すると、塗布後の乾燥工程終了までの間
に、これらは容易に膜の表面部に移行・濃縮され、膜表
面が剥離性を発現できる状態に改質される。更に、かか
る共重合体は、膜の表面部分で架橋され充分に固定され
る。
【0055】前述の様に、樹脂(P)において、フッ素
原子及び/又はケイ素原子含有の重合体セグメント
(α)がブロック化されている場合には、他方のフッ素
原子及び/又はケイ素原子含有の重合体成分を含んでい
ても少ない重合体セグメント(β)が膜形成の結着樹脂
との相溶性が良好なことから、これと充分な相互作用を
行ない、転写層が形成される場合においても、これらの
樹脂は転写層への移行が抑制もしくは解消されて、転写
層と電子写真感光体との界面を明確に形成維持すること
ができる(即ち、アンカー効果)。ブロック共重合体の
セグメント(β)中に硬化性基を含有する重合体を用い
て成膜時に重合体間を架橋することで、更に感光体との
界面を明確に維持する効果が発揮される。
原子及び/又はケイ素原子含有の重合体セグメント
(α)がブロック化されている場合には、他方のフッ素
原子及び/又はケイ素原子含有の重合体成分を含んでい
ても少ない重合体セグメント(β)が膜形成の結着樹脂
との相溶性が良好なことから、これと充分な相互作用を
行ない、転写層が形成される場合においても、これらの
樹脂は転写層への移行が抑制もしくは解消されて、転写
層と電子写真感光体との界面を明確に形成維持すること
ができる(即ち、アンカー効果)。ブロック共重合体の
セグメント(β)中に硬化性基を含有する重合体を用い
て成膜時に重合体間を架橋することで、更に感光体との
界面を明確に維持する効果が発揮される。
【0056】前記の如く、重合体は樹脂粒子(PL)と
して用いられてもよい。樹脂粒子(PL)の場合には、
不溶化している重合体セグメント(α)の作用により表
面への移行・濃縮が行われ、更に粒子に結合した非水溶
媒に可溶性の重合体セグメント(β)が、前記樹脂の場
合と同様に、結着樹脂と相互作用してアンカー効果の作
用を行なう。更には硬化性基を重合体中又は結着樹脂中
に含有することで、転写層への移行が解消される。
して用いられてもよい。樹脂粒子(PL)の場合には、
不溶化している重合体セグメント(α)の作用により表
面への移行・濃縮が行われ、更に粒子に結合した非水溶
媒に可溶性の重合体セグメント(β)が、前記樹脂の場
合と同様に、結着樹脂と相互作用してアンカー効果の作
用を行なう。更には硬化性基を重合体中又は結着樹脂中
に含有することで、転写層への移行が解消される。
【0057】上記フッ素原子及び/又はケイ素原子を含
有する置換基を含む重合体成分は、その置換基が重合体
の高分子主鎖に組み込まれていても高分子の側鎖の置換
基として含有されていてもよい。以上の化合物の具体的
な態様は、例えば特開平5−197169号等に記載さ
れている。
有する置換基を含む重合体成分は、その置換基が重合体
の高分子主鎖に組み込まれていても高分子の側鎖の置換
基として含有されていてもよい。以上の化合物の具体的
な態様は、例えば特開平5−197169号等に記載さ
れている。
【0058】次に、剥離性表面を有する感光体を得る後
者の方法である、トナー現像の前に、通常の電子写真感
光体の表面上に剥離性化合物(S)を適用して感光体表
面を剥離性にする方法について述べる。
者の方法である、トナー現像の前に、通常の電子写真感
光体の表面上に剥離性化合物(S)を適用して感光体表
面を剥離性にする方法について述べる。
【0059】化合物(S)としては、フッ素原子及び/
又はケイ素原子を少なくとも含有する化合物が挙げら
れ、電子写真感光体表面の剥離性を改善するものであれ
ば、その構造は特に限定されるものではなく、低分子化
合物、オリゴマー、ポリマーのいずれでもよい。オリゴ
マー又はポリマーの場合、フッ素原子及び/又はケイ素
原子を含有する置換基は、重合体の主鎖に組み込まれて
いてもよく、あるいは重合体の側鎖の置換基として存在
していてもよい。好ましくは、オリゴマー又はポリマー
において、かかる置換基を含有する繰り返し単位をブロ
ックで含有したものが挙げられ、これらは電子写真感光
体表面への吸着性に優れ、また剥離性を特に有効に発現
する。フッ素原子及び/又はケイ素原子含有の置換基
は、具体的には、前記樹脂(P)に関連して述べたもの
と同様である。
又はケイ素原子を少なくとも含有する化合物が挙げら
れ、電子写真感光体表面の剥離性を改善するものであれ
ば、その構造は特に限定されるものではなく、低分子化
合物、オリゴマー、ポリマーのいずれでもよい。オリゴ
マー又はポリマーの場合、フッ素原子及び/又はケイ素
原子を含有する置換基は、重合体の主鎖に組み込まれて
いてもよく、あるいは重合体の側鎖の置換基として存在
していてもよい。好ましくは、オリゴマー又はポリマー
において、かかる置換基を含有する繰り返し単位をブロ
ックで含有したものが挙げられ、これらは電子写真感光
体表面への吸着性に優れ、また剥離性を特に有効に発現
する。フッ素原子及び/又はケイ素原子含有の置換基
は、具体的には、前記樹脂(P)に関連して述べたもの
と同様である。
【0060】ブロック共重合体の場合には、フッ素原子
及び/又はケイ素原子含有の重合体成分がブロックで構
成されていればよい。ここでブロックで構成するとは、
フッ素原子及び/又はケイ素原子を有する成分を70重
量%以上含有する重合体セグメントを重合体中に有して
いることをいい、例えばA−B型ブロック、A−B−A
型ブロック、B−A−B型ブロック、グラフト型ブロッ
クあるいはスター型ブロック等が挙げられる。
及び/又はケイ素原子含有の重合体成分がブロックで構
成されていればよい。ここでブロックで構成するとは、
フッ素原子及び/又はケイ素原子を有する成分を70重
量%以上含有する重合体セグメントを重合体中に有して
いることをいい、例えばA−B型ブロック、A−B−A
型ブロック、B−A−B型ブロック、グラフト型ブロッ
クあるいはスター型ブロック等が挙げられる。
【0061】本発明で用いられるフッ素原子及び/又は
ケイ素原子含有の化合物(S)としては、具体的には、
吉田時行等編「新版・界面活性剤ハンドブック」工学図
書(株)刊(1987年)、刈米孝夫監修「最新・界面活性
剤応用技術」(株)シーエムシー(1990年)、伊藤邦雄
編「シリコーン・ハンドブック」日刊工業新聞社刊(19
90年)、刈米孝夫監修「特殊機能界面活性剤」(株)C.
M.C.(1986年)、A. M. Schwartz et al.,「Surface Ac
tive Agents and Detergents vol.II」等に記載のフッ
素系及び/又はケイ素系有機化合物が挙げられる。更
に、石川延男「フッ素化合物の合成と機能」(株)C.M.
C.(1987年)、平野二郎等編「含フッ素有機化合物−そ
の合成と応用−」(株)技術情報協会(1991年)、石川
満夫監修「有機ケイ素戦略資料」第3章(株)サイエン
スフォーラム(1991年)等の文献に記載の合成方法を利
用して、前記物性を満たす本発明の化合物(S)を合成
することができる。
ケイ素原子含有の化合物(S)としては、具体的には、
吉田時行等編「新版・界面活性剤ハンドブック」工学図
書(株)刊(1987年)、刈米孝夫監修「最新・界面活性
剤応用技術」(株)シーエムシー(1990年)、伊藤邦雄
編「シリコーン・ハンドブック」日刊工業新聞社刊(19
90年)、刈米孝夫監修「特殊機能界面活性剤」(株)C.
M.C.(1986年)、A. M. Schwartz et al.,「Surface Ac
tive Agents and Detergents vol.II」等に記載のフッ
素系及び/又はケイ素系有機化合物が挙げられる。更
に、石川延男「フッ素化合物の合成と機能」(株)C.M.
C.(1987年)、平野二郎等編「含フッ素有機化合物−そ
の合成と応用−」(株)技術情報協会(1991年)、石川
満夫監修「有機ケイ素戦略資料」第3章(株)サイエン
スフォーラム(1991年)等の文献に記載の合成方法を利
用して、前記物性を満たす本発明の化合物(S)を合成
することができる。
【0062】電子写真感光体の表面に化合物(S)を適
用することにより、その表面は所望の剥離性を有するよ
うに改質される。電子写真感光体の表面に化合物(S)
を適用するとは、化合物(S)を電子写真感光体表面に
供給して、感光体表面に化合物(S)が吸着又は付着し
た状態を形成することをいう。
用することにより、その表面は所望の剥離性を有するよ
うに改質される。電子写真感光体の表面に化合物(S)
を適用するとは、化合物(S)を電子写真感光体表面に
供給して、感光体表面に化合物(S)が吸着又は付着し
た状態を形成することをいう。
【0063】化合物(S)を電子写真感光体表面に適用
するには従来公知のいずれの方法を適用してよい。例え
ば、原崎勇次「コーティング工学」(株)朝倉書店(19
71年刊)、原崎勇次「コーティング方式」槙書店(1979
年刊)、深田寛「ホットメルト接着の実際」(株)高分
子刊行会(1979年刊)等に記載のエアドクターコータ
ー、ブレードコーター、ナイフコーター、スクイズコー
ター、含浸コーター、リバースロールコーター、トラン
ファーロールコーター、グラビアコーター、キスロール
コーター、スプレイコーター、カーテンコーター、カレ
ンダーコーター等の各方式が挙げられる。
するには従来公知のいずれの方法を適用してよい。例え
ば、原崎勇次「コーティング工学」(株)朝倉書店(19
71年刊)、原崎勇次「コーティング方式」槙書店(1979
年刊)、深田寛「ホットメルト接着の実際」(株)高分
子刊行会(1979年刊)等に記載のエアドクターコータ
ー、ブレードコーター、ナイフコーター、スクイズコー
ター、含浸コーター、リバースロールコーター、トラン
ファーロールコーター、グラビアコーター、キスロール
コーター、スプレイコーター、カーテンコーター、カレ
ンダーコーター等の各方式が挙げられる。
【0064】また、化合物(S)を含浸させた布、紙、
フェルト等を感光体に密接させる方法、化合物(S)を
含浸させた硬化性樹脂を感光体に圧接させる方法、化合
物(S)を溶解した非水溶媒で感光体を濡らした後溶媒
を乾燥させる方法、化合物(S)を分散させた非水溶媒
を電気泳動させて感光体に付着させる方法等が挙げられ
る。
フェルト等を感光体に密接させる方法、化合物(S)を
含浸させた硬化性樹脂を感光体に圧接させる方法、化合
物(S)を溶解した非水溶媒で感光体を濡らした後溶媒
を乾燥させる方法、化合物(S)を分散させた非水溶媒
を電気泳動させて感光体に付着させる方法等が挙げられ
る。
【0065】更には、インキジェット方式により化合物
(S)の非水溶液を感光体表面に一様に濡らした後、乾
燥させることにより吸着又は付着させることができる。
インキジェット方式による方法は、例えば大野信編集
「ノンインパクトプリンティング」(株)C.M.C.(1986
年刊)記載の原理及び手段によって達成される。 例え
ば連続噴射型のSweet方式、Hertz方式、間欠噴射型のWi
nston方式、インクオンデマンド型のパルスジェット方
式、バブルジェット方式、インキミスト型のミスト方式
などが挙げられる。
(S)の非水溶液を感光体表面に一様に濡らした後、乾
燥させることにより吸着又は付着させることができる。
インキジェット方式による方法は、例えば大野信編集
「ノンインパクトプリンティング」(株)C.M.C.(1986
年刊)記載の原理及び手段によって達成される。 例え
ば連続噴射型のSweet方式、Hertz方式、間欠噴射型のWi
nston方式、インクオンデマンド型のパルスジェット方
式、バブルジェット方式、インキミスト型のミスト方式
などが挙げられる。
【0066】化合物(S)としてシリコーンゴムを用い
ることもできる。好ましくは金属芯ローラーに巻いてシ
リコーンゴムローラーとし、これを直接感光体表面に押
し当てても良い。ニップ圧は0.5〜10kgf/cm2、接
触時間は1秒〜30分間で良い。この時感光体及び/又
はシリコーンゴムローラーは150℃以下に加熱されて
いても良い。押圧によりシリコーンゴム内の低分子量成
分の一部が、ローラー表面から感光体表面へ転移するも
のと思われる。シリコーンゴムはシリコーンオイルで膨
潤されたものでも良い。シリコーンゴムは更にスポンジ
状であっても、そのスポンジローラーに更にシリコーン
オイル、シリコーン界面活性剤溶液等を含浸させてあっ
ても良い。
ることもできる。好ましくは金属芯ローラーに巻いてシ
リコーンゴムローラーとし、これを直接感光体表面に押
し当てても良い。ニップ圧は0.5〜10kgf/cm2、接
触時間は1秒〜30分間で良い。この時感光体及び/又
はシリコーンゴムローラーは150℃以下に加熱されて
いても良い。押圧によりシリコーンゴム内の低分子量成
分の一部が、ローラー表面から感光体表面へ転移するも
のと思われる。シリコーンゴムはシリコーンオイルで膨
潤されたものでも良い。シリコーンゴムは更にスポンジ
状であっても、そのスポンジローラーに更にシリコーン
オイル、シリコーン界面活性剤溶液等を含浸させてあっ
ても良い。
【0067】本発明では、これらの方法は特に限定され
るものでなく、用いる化合物(S)の状態(液体、ワッ
クス状体、固体)によって各種方式が選択され、必要な
らば加熱媒体を併用して、用いる化合物(S)の流動性
を調整することもできる。電子写真感光体表面への剥離
性付与は電子写真装置内で行うことが好ましい。
るものでなく、用いる化合物(S)の状態(液体、ワッ
クス状体、固体)によって各種方式が選択され、必要な
らば加熱媒体を併用して、用いる化合物(S)の流動性
を調整することもできる。電子写真感光体表面への剥離
性付与は電子写真装置内で行うことが好ましい。
【0068】化合物(S)の感光体表面への適用量は特
に規定されるものではなく、感光休の電子写真特性への
影響が実用上問題とならなければよい。通常塗膜膜厚で
1μm以下で充分であり、本発明の剥離性の発現は「We
akboundary Layer」 (Bikerman "The Science of Adhesi
ve Joints" Academic Press (1961年刊)により定義)
の状態で充分である。本発明においては、化合物(S)
が電子写真感光体上に適用して表面に剥離性を付与し、
好ましくは感光体の表面粘着力が20g・f以下となれ
ばよい。
に規定されるものではなく、感光休の電子写真特性への
影響が実用上問題とならなければよい。通常塗膜膜厚で
1μm以下で充分であり、本発明の剥離性の発現は「We
akboundary Layer」 (Bikerman "The Science of Adhesi
ve Joints" Academic Press (1961年刊)により定義)
の状態で充分である。本発明においては、化合物(S)
が電子写真感光体上に適用して表面に剥離性を付与し、
好ましくは感光体の表面粘着力が20g・f以下となれ
ばよい。
【0069】本発明の印刷版作成工程において、常にこ
の工程を繰り返す必要はなく、用いる感光体及び化合物
(S)の適用による剥離性を保持できる能力及びその手
段の組合せに従って、適宜行えばよい。この様な化合物
(S)の具体例及びその適用の具体的態様については、
特開平7−5727号等に記載されている。
の工程を繰り返す必要はなく、用いる感光体及び化合物
(S)の適用による剥離性を保持できる能力及びその手
段の組合せに従って、適宜行えばよい。この様な化合物
(S)の具体例及びその適用の具体的態様については、
特開平7−5727号等に記載されている。
【0070】本発明では、以上の様な感光体上に、第1
転写層(T1)を形成する。好ましくは電子写真プロセス
や転写プロセスの工程と同一の装置内で行う。
転写層(T1)を形成する。好ましくは電子写真プロセス
や転写プロセスの工程と同一の装置内で行う。
【0071】本発明の転写層は熱可塑性樹脂(A)から
主として構成され、光透過性のものであり、且つ電子写
真感光体の分光感度領域の波長光の少なくとも一部に対
して透過性を有するものであればよく、着色されていて
もよい。平版印刷版用支持体上に転写後の画像を検版す
ることを必要とする場合には、着色トナー画像のカラー
と異なっていればよい。
主として構成され、光透過性のものであり、且つ電子写
真感光体の分光感度領域の波長光の少なくとも一部に対
して透過性を有するものであればよく、着色されていて
もよい。平版印刷版用支持体上に転写後の画像を検版す
ることを必要とする場合には、着色トナー画像のカラー
と異なっていればよい。
【0072】第1転写層(T1)は電子写真感光体表面に
設けられるから、電子写真プロセスによりトナー画像を
形成するまでは電子写真特性(帯電性、暗中電荷保持
率、光感度)を劣化させず、良好な複写画像を形成させ
ること、次の熱転写プロセスでは容易に転写する熱可塑
性を有していることが重要である。
設けられるから、電子写真プロセスによりトナー画像を
形成するまでは電子写真特性(帯電性、暗中電荷保持
率、光感度)を劣化させず、良好な複写画像を形成させ
ること、次の熱転写プロセスでは容易に転写する熱可塑
性を有していることが重要である。
【0073】また、本発明の第1転写層(T1)は、18
0℃以下の温度及び/又は20kgf/cm2以下の圧力、よ
り好ましくは160℃以下の温度及び/又は10kgf/cm
2以下の圧力という条件で転写されることが好ましい。
上記値以下であれば、第1転写層(T1)を感光体表面か
ら剥離・転写するために転写装置の熱容量及び圧力を維
持するために装置を大型化する必要も殆どなく、適度な
転写スピードで充分に転写を行うことができ、実用上問
題がない。下限値は特に限定されないが、通常室温以上
の温度又は100gf/cm2以上の圧力の転写条件で剥離可
能となることが好ましい。従って、本発明の第1転写層
(T1)を構成する主成分の樹脂(A)は、好ましくはガ
ラス転移点90℃以下又は軟化点100℃以下、より好
ましくはガラス転移点80℃以下又は軟化点90℃以下
の熱可塑性樹脂である。
0℃以下の温度及び/又は20kgf/cm2以下の圧力、よ
り好ましくは160℃以下の温度及び/又は10kgf/cm
2以下の圧力という条件で転写されることが好ましい。
上記値以下であれば、第1転写層(T1)を感光体表面か
ら剥離・転写するために転写装置の熱容量及び圧力を維
持するために装置を大型化する必要も殆どなく、適度な
転写スピードで充分に転写を行うことができ、実用上問
題がない。下限値は特に限定されないが、通常室温以上
の温度又は100gf/cm2以上の圧力の転写条件で剥離可
能となることが好ましい。従って、本発明の第1転写層
(T1)を構成する主成分の樹脂(A)は、好ましくはガ
ラス転移点90℃以下又は軟化点100℃以下、より好
ましくはガラス転移点80℃以下又は軟化点90℃以下
の熱可塑性樹脂である。
【0074】樹脂(A)は単独でも2種以上併用しても
よい。特にガラス転移点又は軟化点の異なる少なくとも
2種の樹脂を併用することが好ましい。特に第1転写層
(T 1)を構成する樹脂が、ガラス転移点25℃〜90℃
又は軟化点35℃〜100℃の樹脂(以下樹脂(AH)
と称することもある)及びガラス転移点30℃以下又は
軟化点45℃以下の樹脂(以下樹脂(AL)と称するこ
ともある)から主としてなり、且つ樹脂(AH)と樹脂
(AL)とのガラス転移点又は軟化点の差が2℃以上で
あることが好ましい。これにより感光体表面と第1転写
層(T1)との界面の接着力が低下し、転写層を薄層化し
ても一次レセプターへの転写が良好に行われ、また転写
条件(温度、圧力、搬送スピード等)のラチチュードの
更なる拡大が可能となる。
よい。特にガラス転移点又は軟化点の異なる少なくとも
2種の樹脂を併用することが好ましい。特に第1転写層
(T 1)を構成する樹脂が、ガラス転移点25℃〜90℃
又は軟化点35℃〜100℃の樹脂(以下樹脂(AH)
と称することもある)及びガラス転移点30℃以下又は
軟化点45℃以下の樹脂(以下樹脂(AL)と称するこ
ともある)から主としてなり、且つ樹脂(AH)と樹脂
(AL)とのガラス転移点又は軟化点の差が2℃以上で
あることが好ましい。これにより感光体表面と第1転写
層(T1)との界面の接着力が低下し、転写層を薄層化し
ても一次レセプターへの転写が良好に行われ、また転写
条件(温度、圧力、搬送スピード等)のラチチュードの
更なる拡大が可能となる。
【0075】更に、樹脂(AH)は、好ましくはガラス
転移点28℃〜60℃又は軟化点38℃〜80℃であ
り、より好ましくはガラス転移点30℃〜50℃又は軟
化点40℃〜70℃であり、樹脂(AL)は、好ましく
はガラス転移点−50℃〜+28℃又は軟化点−30℃
〜+40℃であり、より好ましくはガラス転移点−20
℃〜+23℃又は軟化点0℃〜35℃である。また、樹
脂(AL)のガラス転移点又は軟化点は、樹脂(AH)
より5℃以上低いことが好ましい。ここで、樹脂(A
H)又は樹脂(AL)が2種以上含有される場合におけ
るガラス転移点又は軟化点の差は、樹脂(AH)中の最
もガラス転移点又は軟化点の低いものと、樹脂(AL)
中の最もガラス転移点又は軟化点の高いものとの差をい
うものである。
転移点28℃〜60℃又は軟化点38℃〜80℃であ
り、より好ましくはガラス転移点30℃〜50℃又は軟
化点40℃〜70℃であり、樹脂(AL)は、好ましく
はガラス転移点−50℃〜+28℃又は軟化点−30℃
〜+40℃であり、より好ましくはガラス転移点−20
℃〜+23℃又は軟化点0℃〜35℃である。また、樹
脂(AL)のガラス転移点又は軟化点は、樹脂(AH)
より5℃以上低いことが好ましい。ここで、樹脂(A
H)又は樹脂(AL)が2種以上含有される場合におけ
るガラス転移点又は軟化点の差は、樹脂(AH)中の最
もガラス転移点又は軟化点の低いものと、樹脂(AL)
中の最もガラス転移点又は軟化点の高いものとの差をい
うものである。
【0076】第1転写層(T1)における樹脂(AH)と
樹脂(AL)との存在割合は、5〜90/95〜10
(重量比)、特に、10〜70/90〜30(重量比)
であることが好ましい。樹脂(AH)/(AL)の存在
比が上記範囲をはずれると、併用による効果が低下す
る。
樹脂(AL)との存在割合は、5〜90/95〜10
(重量比)、特に、10〜70/90〜30(重量比)
であることが好ましい。樹脂(AH)/(AL)の存在
比が上記範囲をはずれると、併用による効果が低下す
る。
【0077】本発明における第1転写層(T1)の好まし
い態様として、第1転写層(T1)の表面が平版印刷版用
支持体上に転写された後にこの上に設けられる非粘着性
樹脂層と界面で化学結合した状態を形成することが好ま
しい。即ち、第1転写層(T 1)の表面部分に、非粘着性
樹脂層を構成する樹脂中に存在する反応性基と化学結合
し得る反応性基を含有する成分が存在し、非粘着性樹脂
層と光、熱又は湿気により化学反応して橋架けを形成す
るものである。
い態様として、第1転写層(T1)の表面が平版印刷版用
支持体上に転写された後にこの上に設けられる非粘着性
樹脂層と界面で化学結合した状態を形成することが好ま
しい。即ち、第1転写層(T 1)の表面部分に、非粘着性
樹脂層を構成する樹脂中に存在する反応性基と化学結合
し得る反応性基を含有する成分が存在し、非粘着性樹脂
層と光、熱又は湿気により化学反応して橋架けを形成す
るものである。
【0078】これらの化学反応性基としては、後述の非
粘着性樹脂層における硬化性反応性基と同様のものが挙
げられ、第1転写層(T1)を構成する層にその反応性基
含有樹脂を含有させる。これらの反応性基としては、非
粘着性層中の反応性基と化学反応し得る基を任意に組み
合せて、単独又は2種以上のものを用いることができ
る。これらの反応性基を含有する重合体成分の存在割合
は、その共重合体全成分中1重量%以上であり、好まし
くは5重量%以上である。
粘着性樹脂層における硬化性反応性基と同様のものが挙
げられ、第1転写層(T1)を構成する層にその反応性基
含有樹脂を含有させる。これらの反応性基としては、非
粘着性層中の反応性基と化学反応し得る基を任意に組み
合せて、単独又は2種以上のものを用いることができ
る。これらの反応性基を含有する重合体成分の存在割合
は、その共重合体全成分中1重量%以上であり、好まし
くは5重量%以上である。
【0079】更に、第1転写層(T1)を構成する層にこ
れらの反応性基含有樹脂を用いる場合には、かかる樹脂
がフッ素原子及び/又はケイ素原子を含有する重合体成
分を含有することが好ましい。フッ素原子及び/又はケ
イ素原子は反応性基含有の重合体成分中に含有されても
よいし他の重合体成分中に含有されてもよい。これによ
り、これらの反応性基含有樹脂は表面自由エネルギーの
差により転写層成膜又は非粘着性樹脂層設置プロセス時
において第1転写層(T1)の表面に濃縮され、結果とし
てより効果的に第1転写層(T1)と非粘着性樹脂層間の
界面架橋を進行させる。
れらの反応性基含有樹脂を用いる場合には、かかる樹脂
がフッ素原子及び/又はケイ素原子を含有する重合体成
分を含有することが好ましい。フッ素原子及び/又はケ
イ素原子は反応性基含有の重合体成分中に含有されても
よいし他の重合体成分中に含有されてもよい。これによ
り、これらの反応性基含有樹脂は表面自由エネルギーの
差により転写層成膜又は非粘着性樹脂層設置プロセス時
において第1転写層(T1)の表面に濃縮され、結果とし
てより効果的に第1転写層(T1)と非粘着性樹脂層間の
界面架橋を進行させる。
【0080】このフッ素原子及び/又はケイ素原子含有
の重合体成分はランダム形態でもブロック形態でも存在
し得る。より好ましくは、フッ素原子及び/又はケイ素
原子含有の重合体セグメントがブロックで含有されるブ
ロック共重合体である。これらフッ素原子及び/又はケ
イ素原子含有のランダム重合体及びブロック共重合体等
については、例えば特開平5−197169号に記載さ
れているものと同様のものが挙げられる。
の重合体成分はランダム形態でもブロック形態でも存在
し得る。より好ましくは、フッ素原子及び/又はケイ素
原子含有の重合体セグメントがブロックで含有されるブ
ロック共重合体である。これらフッ素原子及び/又はケ
イ素原子含有のランダム重合体及びブロック共重合体等
については、例えば特開平5−197169号に記載さ
れているものと同様のものが挙げられる。
【0081】重合体がランダム共重合体の場合には、フ
ッ素原子及び/又はケイ素原子を含有する重合体成分の
含有量は、全重合体成分中40重量%以上であることが
好ましく、より好ましくは60重量%以上である。更に
好ましくは、この重合体はフッ素原子及び/又はケイ素
原子を含有する重合体成分を50重量%以上含有する重
合体セグメント(α)とフッ素及び/又はケイ素原子含
有重合体成分を0〜20重量%含有する重合体セグメン
ト(β)がブロックで結合して成るブロック共重合体で
ある。上記反応性基は、重合体セグメント(α)又はセ
グメント(β)のいずれか一方又は両方に存在し得る。
ッ素原子及び/又はケイ素原子を含有する重合体成分の
含有量は、全重合体成分中40重量%以上であることが
好ましく、より好ましくは60重量%以上である。更に
好ましくは、この重合体はフッ素原子及び/又はケイ素
原子を含有する重合体成分を50重量%以上含有する重
合体セグメント(α)とフッ素及び/又はケイ素原子含
有重合体成分を0〜20重量%含有する重合体セグメン
ト(β)がブロックで結合して成るブロック共重合体で
ある。上記反応性基は、重合体セグメント(α)又はセ
グメント(β)のいずれか一方又は両方に存在し得る。
【0082】上記反応性基含有の重合体は第1転写層
(T1)の全構成成分に対して、反応性基含有重合体成分
が1〜30重量%存在する様に調整して用いることが好
ましい。また、前記の如く熱物性の異なる樹脂(AH)
及び樹脂(AL)を組み合わせて用いる場合には、この
様な反応性基を含有する樹脂がこれらの樹脂のいずれか
もしくは両方に含有されていてよい。
(T1)の全構成成分に対して、反応性基含有重合体成分
が1〜30重量%存在する様に調整して用いることが好
ましい。また、前記の如く熱物性の異なる樹脂(AH)
及び樹脂(AL)を組み合わせて用いる場合には、この
様な反応性基を含有する樹脂がこれらの樹脂のいずれか
もしくは両方に含有されていてよい。
【0083】樹脂(A)の重量平均分子量は好ましくは
1×103 〜5×105 、より好ましくは3×103 〜
8×104 である。ここで重量平均分子量はGPC法に
より測定し、ポリスチレン換算で計算した。
1×103 〜5×105 、より好ましくは3×103 〜
8×104 である。ここで重量平均分子量はGPC法に
より測定し、ポリスチレン換算で計算した。
【0084】転写層に用いることのできる樹脂(A)と
しては、具体的には、熱可塑性樹脂、接着剤又は粘着剤
として知られる樹脂が挙げられ、例えば、オレフィン重
合体又は共重合体、塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデ
ン共重合体、アルカン酸ビニル重合体又は共重合体、ア
ルカンン酸アリル重合体又は共重合体、スチレン及びそ
の誘導体の重合体及び共重合体、オレフィン−スチレン
共重合体、オレフィン−不飽和カルボン酸エステル共重
合体、アクリロニトリル共重合体、メタクリロニトリル
共重合体、アルキルビニルエーテル共重合体、アクリル
酸エステル重合体及び共重合体、メタクリル酸エステル
重合体及び共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共
重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、イ
タコン酸ジエステル重合体及び共重合体、無水マレイン
酸共重合体、アクリルアミド共重合体、メタクリルアミ
ド共重合体、水酸基変性シリコン樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ケトン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹
脂、アミド樹脂、水酸基及びカルボキシル基変性ポリエ
ステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂、環化ゴム−メタクリル酸エステル共重合体、環化ゴ
ム−アクリル酸エステル共重合体、複素環を含有する共
重合体(複素環として例えば、フラン環、テトラヒドロ
フラン環、チオフェン環、ジオキサン環、ジオキソフラ
ン環、ラクトン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン
環、1,3−ジオキセタン環等)、セルローズ系樹脂、
脂肪酸変性セルローズ系樹脂、エポキシ樹脂等が挙げら
れる。
しては、具体的には、熱可塑性樹脂、接着剤又は粘着剤
として知られる樹脂が挙げられ、例えば、オレフィン重
合体又は共重合体、塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデ
ン共重合体、アルカン酸ビニル重合体又は共重合体、ア
ルカンン酸アリル重合体又は共重合体、スチレン及びそ
の誘導体の重合体及び共重合体、オレフィン−スチレン
共重合体、オレフィン−不飽和カルボン酸エステル共重
合体、アクリロニトリル共重合体、メタクリロニトリル
共重合体、アルキルビニルエーテル共重合体、アクリル
酸エステル重合体及び共重合体、メタクリル酸エステル
重合体及び共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共
重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、イ
タコン酸ジエステル重合体及び共重合体、無水マレイン
酸共重合体、アクリルアミド共重合体、メタクリルアミ
ド共重合体、水酸基変性シリコン樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、ケトン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコン樹
脂、アミド樹脂、水酸基及びカルボキシル基変性ポリエ
ステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂、環化ゴム−メタクリル酸エステル共重合体、環化ゴ
ム−アクリル酸エステル共重合体、複素環を含有する共
重合体(複素環として例えば、フラン環、テトラヒドロ
フラン環、チオフェン環、ジオキサン環、ジオキソフラ
ン環、ラクトン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン
環、1,3−ジオキセタン環等)、セルローズ系樹脂、
脂肪酸変性セルローズ系樹脂、エポキシ樹脂等が挙げら
れる。
【0085】例えば、日刊工業新聞社刊「プラスチック
材料講座シリーズ」第1巻〜18巻(1981年)、近畿化学
協会ビニル部会編「ポリ塩化ビニル」日刊工業新聞社刊
(1988年)、大森英三「機能性アクリル樹脂」(株)テ
クノシステム刊(1985年)、滝山栄一郎「ポリエステル
樹脂ハンドブック」日刊工業社刊(1988年)、湯木和男
編「飽和ポリエステル樹脂ハンドブック」日刊工業新聞
社刊(1989年)、高分子学会編「高分子データハンドブ
ック〈応用編〉」第1章培風館(1986年)、原崎勇次編
「最新・バインダー技術便覧」第2章(株)総合技術セ
ンター(1985年)、奥田平編「高分子加工、別冊・8第
20巻増刊号“粘着”」高分子刊行会(1976年刊)、福沢
敬司「粘着技術」高分子刊行会(1987年刊)、西口守
「接着便覧第14版」(株)高分子刊行会(1985年)、日
本接着協会編「接着ハンドブック第2版」日刊工業新聞
社(1980年)等に記載の各種樹脂類が挙げられる。
材料講座シリーズ」第1巻〜18巻(1981年)、近畿化学
協会ビニル部会編「ポリ塩化ビニル」日刊工業新聞社刊
(1988年)、大森英三「機能性アクリル樹脂」(株)テ
クノシステム刊(1985年)、滝山栄一郎「ポリエステル
樹脂ハンドブック」日刊工業社刊(1988年)、湯木和男
編「飽和ポリエステル樹脂ハンドブック」日刊工業新聞
社刊(1989年)、高分子学会編「高分子データハンドブ
ック〈応用編〉」第1章培風館(1986年)、原崎勇次編
「最新・バインダー技術便覧」第2章(株)総合技術セ
ンター(1985年)、奥田平編「高分子加工、別冊・8第
20巻増刊号“粘着”」高分子刊行会(1976年刊)、福沢
敬司「粘着技術」高分子刊行会(1987年刊)、西口守
「接着便覧第14版」(株)高分子刊行会(1985年)、日
本接着協会編「接着ハンドブック第2版」日刊工業新聞
社(1980年)等に記載の各種樹脂類が挙げられる。
【0086】更に、樹脂(A)は、樹脂(A)自体の剥
離性を向上する効果を有するフッ素原子及び/又はケイ
素原子を含有する置換基を含む重合体成分(f)を、前
記した樹脂中の重合体成分として更に含有してもよい。
このことにより、電子写真感光体との剥離性が向上し、
結果として転写性がより良好になる。重合体成分(f)
は、具体的には、前述の剥離性を有する感光層に用いら
れる樹脂に含有され得るフッ素/ケイ素含有重合体成分
と同様の内容のものが挙げられる。その含有量は、樹脂
(A)の全重合体成分中、好ましくは3〜40重量%、
より好ましくは5〜25重量%である。置換基は、重合
体の高分子主鎖に組み込まれていても高分子の側鎖の置
換基として含有されていてもよい。好ましくは、重合体
成分(f)は樹脂(A)においてブロックとして含有さ
れる。
離性を向上する効果を有するフッ素原子及び/又はケイ
素原子を含有する置換基を含む重合体成分(f)を、前
記した樹脂中の重合体成分として更に含有してもよい。
このことにより、電子写真感光体との剥離性が向上し、
結果として転写性がより良好になる。重合体成分(f)
は、具体的には、前述の剥離性を有する感光層に用いら
れる樹脂に含有され得るフッ素/ケイ素含有重合体成分
と同様の内容のものが挙げられる。その含有量は、樹脂
(A)の全重合体成分中、好ましくは3〜40重量%、
より好ましくは5〜25重量%である。置換基は、重合
体の高分子主鎖に組み込まれていても高分子の側鎖の置
換基として含有されていてもよい。好ましくは、重合体
成分(f)は樹脂(A)においてブロックとして含有さ
れる。
【0087】また、前述の如く、転写層を構成する樹脂
(A)が、ガラス転移点又は軟化点が異なる2種以上の
樹脂からなる場合、これらフッ素原子及び/又はケイ素
原子含有重合体成分(f)は、樹脂(AH)及び樹脂
(AL)のいずれに含有されていてもよい。
(A)が、ガラス転移点又は軟化点が異なる2種以上の
樹脂からなる場合、これらフッ素原子及び/又はケイ素
原子含有重合体成分(f)は、樹脂(AH)及び樹脂
(AL)のいずれに含有されていてもよい。
【0088】第1転写層(T1)に用いられる樹脂(A)
における、いわゆるブロック共重合体として好ましい態
様としては、該ブロック共重合体において、フッ素原子
及び/又はケイ素原子含有の重合体体成分(f)がブロ
ックで構成されていればいずれでもよい。ここでブロッ
クで構成するとは、フッ素原子及び/又はケイ素原子を
70重量%以上含有する重合体セグメントを重合体中に
有していることをいい、例えば前記樹脂(P)で記載し
たと同様に、A−B型ブロック、A−B−A型ブロッ
ク、B−A−B型ブロック、グラフト型ブロック、スタ
ー型ブロック等が挙げられる。
における、いわゆるブロック共重合体として好ましい態
様としては、該ブロック共重合体において、フッ素原子
及び/又はケイ素原子含有の重合体体成分(f)がブロ
ックで構成されていればいずれでもよい。ここでブロッ
クで構成するとは、フッ素原子及び/又はケイ素原子を
70重量%以上含有する重合体セグメントを重合体中に
有していることをいい、例えば前記樹脂(P)で記載し
たと同様に、A−B型ブロック、A−B−A型ブロッ
ク、B−A−B型ブロック、グラフト型ブロック、スタ
ー型ブロック等が挙げられる。
【0089】これらの各種ブロック共重合体は、従来公
知の重合方法に従って合成することができ、具体的に
は、前記の電子写真感光体表面に剥離性を付与するフッ
素原子及び/又はケイ素原子を含有する重合体成分をブ
ロックで含有する樹脂(P)で引用したと同様の方法が
挙げられる。しかしながら、これらの方法に限定される
ものではない。
知の重合方法に従って合成することができ、具体的に
は、前記の電子写真感光体表面に剥離性を付与するフッ
素原子及び/又はケイ素原子を含有する重合体成分をブ
ロックで含有する樹脂(P)で引用したと同様の方法が
挙げられる。しかしながら、これらの方法に限定される
ものではない。
【0090】樹脂(A)は、第1転写層(T1)中の化合
物の総量に対して、好ましくは70重量%以上、より好
ましくは90重量%以上用いられる。
物の総量に対して、好ましくは70重量%以上、より好
ましくは90重量%以上用いられる。
【0091】また第1転写層(T1)には、接着性、成膜
性、膜強度等種々の物理的特性を向上させるために、必
要により他の添加剤を用いてもよい。例えば、接着性調
整のためにロジン、石油樹脂、シリコーンオイル等、感
光体へのぬれ性の改良や溶融粘度を低下させる可塑剤及
び軟化剤としてポリブテン、DOP、DBP、低分子ス
チレン樹脂、低分子ポリエチレンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、パラフインワックス等、また酸化
防止剤として高分子ヒンダード多価フェノール、トリア
ジン誘導体等を加えることができる。詳しくは「ホット
メルト接着の実際」(深田寛著、高分子刊行会、1983年
発行)29〜107 頁に記載がある。
性、膜強度等種々の物理的特性を向上させるために、必
要により他の添加剤を用いてもよい。例えば、接着性調
整のためにロジン、石油樹脂、シリコーンオイル等、感
光体へのぬれ性の改良や溶融粘度を低下させる可塑剤及
び軟化剤としてポリブテン、DOP、DBP、低分子ス
チレン樹脂、低分子ポリエチレンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、パラフインワックス等、また酸化
防止剤として高分子ヒンダード多価フェノール、トリア
ジン誘導体等を加えることができる。詳しくは「ホット
メルト接着の実際」(深田寛著、高分子刊行会、1983年
発行)29〜107 頁に記載がある。
【0092】第1転写層(T1)の膜厚は全体として0.
1〜10μmが適当であり、好ましくは0.5〜8μ
m、より好ましくは1〜5μmの範囲である。膜厚が薄
すぎると転写不良が起きやすくなり、また厚すぎると転
写層(T1)の樹脂の伸縮の影響により転写後のトナー画
像に歪みを生じさせる場合があり好ましくない。
1〜10μmが適当であり、好ましくは0.5〜8μ
m、より好ましくは1〜5μmの範囲である。膜厚が薄
すぎると転写不良が起きやすくなり、また厚すぎると転
写層(T1)の樹脂の伸縮の影響により転写後のトナー画
像に歪みを生じさせる場合があり好ましくない。
【0093】本発明においては、感光体上にまず第1転
写層(T1)が設けられる。この転写層は、電子写真プロ
セスを行う装置内でその都度感光体上に形成されること
が好ましい。このように、転写層形成装置を電子写真装
置内に組み込むことにより、トナー画像を転写層ごと剥
離した後の感光体を同一装置内で繰り返し使用すること
が可能となり、製版工程を連続して行うことができ、印
刷版のコストを著しく低減できるというメリットを生じ
る。
写層(T1)が設けられる。この転写層は、電子写真プロ
セスを行う装置内でその都度感光体上に形成されること
が好ましい。このように、転写層形成装置を電子写真装
置内に組み込むことにより、トナー画像を転写層ごと剥
離した後の感光体を同一装置内で繰り返し使用すること
が可能となり、製版工程を連続して行うことができ、印
刷版のコストを著しく低減できるというメリットを生じ
る。
【0094】第1転写層(T1)を感光体上への形成法は
特に限られるものではなく、公知の層形成法が利用でき
る。例えば、転写層用組成物の溶液あるいは分散液を公
知の方法で塗布すればよい。特に、熱溶融塗布法、電着
塗布法及び転写法のうちの少なくとも1つの方法により
感光体上に転写層を形成させることが好ましい。これら
の方法は、電子写真装置内で感光体表面に転写層を容易
に形成できる点で好ましい。
特に限られるものではなく、公知の層形成法が利用でき
る。例えば、転写層用組成物の溶液あるいは分散液を公
知の方法で塗布すればよい。特に、熱溶融塗布法、電着
塗布法及び転写法のうちの少なくとも1つの方法により
感光体上に転写層を形成させることが好ましい。これら
の方法は、電子写真装置内で感光体表面に転写層を容易
に形成できる点で好ましい。
【0095】以下各々の第1転写層(T1)の形成方法に
ついて説明する。熱溶融塗布法とは、転写層組成物を公
知の方法で熱溶融塗布するものであり、無溶剤型塗布
機、例えば前記資料「ホットメルト接着の実際」の197
〜215頁に記載のホットメルト接着剤用加熱溶融塗布装
置(ホットメルトコーター)の機構を、感光体のドラム
塗布仕様にして転用できる。例としては、ダイレクトロ
ールコーター、オフセットグラビアロールコーター、ロ
ットコーター、エクストルージョンコーター、スロット
オリフィスコーター、カ−テンコーター等が挙げられ
る。
ついて説明する。熱溶融塗布法とは、転写層組成物を公
知の方法で熱溶融塗布するものであり、無溶剤型塗布
機、例えば前記資料「ホットメルト接着の実際」の197
〜215頁に記載のホットメルト接着剤用加熱溶融塗布装
置(ホットメルトコーター)の機構を、感光体のドラム
塗布仕様にして転用できる。例としては、ダイレクトロ
ールコーター、オフセットグラビアロールコーター、ロ
ットコーター、エクストルージョンコーター、スロット
オリフィスコーター、カ−テンコーター等が挙げられ
る。
【0096】塗布時の熱可塑性樹脂(A)を含む転写層
組成物の溶融温度は、用いる熱可塑性樹脂の組成により
最適化するが、通常は50〜180℃の範囲である。密
閉された自動温度制御手段を有する予備加熱装置を用い
て予め溶融した後、感光体に塗布する位置で短時間に適
温に上昇させることが望ましい。このようにすること
で、熱可塑性樹脂の熱酸化による変質や塗布ムラを防止
することができる。塗布スピードは、熱可塑性樹脂の熱
溶融時の流動性、コーター方式、塗布量等によるが、1
〜100mm/秒が適当であり、より好ましくは5〜40
mm/秒の範囲である。
組成物の溶融温度は、用いる熱可塑性樹脂の組成により
最適化するが、通常は50〜180℃の範囲である。密
閉された自動温度制御手段を有する予備加熱装置を用い
て予め溶融した後、感光体に塗布する位置で短時間に適
温に上昇させることが望ましい。このようにすること
で、熱可塑性樹脂の熱酸化による変質や塗布ムラを防止
することができる。塗布スピードは、熱可塑性樹脂の熱
溶融時の流動性、コーター方式、塗布量等によるが、1
〜100mm/秒が適当であり、より好ましくは5〜40
mm/秒の範囲である。
【0097】次に電着塗布法について説明する。電着塗
布法は、熱可塑性樹脂(A)を樹脂粒子の状態で感光体
の表面上に電着又は静電的に付着(以下単に電着という
こともある)させ、例えば加熱等により均一な薄膜を形
成して、第1転写層(T1)とするものである。従って、
熱可塑性樹脂(A)の粒子(以下樹脂粒子(AR)と称
することもある)は、正電荷あるいは負電荷のいずれか
の荷電を有していることが必要であり、その検電性は組
み合せる感光体の帯電性によって任意に決定される。
布法は、熱可塑性樹脂(A)を樹脂粒子の状態で感光体
の表面上に電着又は静電的に付着(以下単に電着という
こともある)させ、例えば加熱等により均一な薄膜を形
成して、第1転写層(T1)とするものである。従って、
熱可塑性樹脂(A)の粒子(以下樹脂粒子(AR)と称
することもある)は、正電荷あるいは負電荷のいずれか
の荷電を有していることが必要であり、その検電性は組
み合せる感光体の帯電性によって任意に決定される。
【0098】樹脂粒子は所望により2種以上の樹脂を含
有させることができる。例えば、ガラス転移点又は軟化
点が2℃以上、好ましくは5℃以上異なる少なくとも2
種の樹脂(例えば前記のガラス転移点の高い樹脂(A
H)と前記のガラス転移点の低い樹脂(AL)の少なく
とも二種)を同一粒子内に含有する樹脂粒子(以下特に
樹脂粒子(ARW)と称することもある)を用いること
により、転写性が良化し、転写層の耐久性が向上し、水
無し印刷版としての耐刷性向上が可能となる。
有させることができる。例えば、ガラス転移点又は軟化
点が2℃以上、好ましくは5℃以上異なる少なくとも2
種の樹脂(例えば前記のガラス転移点の高い樹脂(A
H)と前記のガラス転移点の低い樹脂(AL)の少なく
とも二種)を同一粒子内に含有する樹脂粒子(以下特に
樹脂粒子(ARW)と称することもある)を用いること
により、転写性が良化し、転写層の耐久性が向上し、水
無し印刷版としての耐刷性向上が可能となる。
【0099】樹脂粒子(ARW)では、樹脂(AH)/
樹脂(AL)が10〜95/90〜5(重量比)、特に
30〜90/70〜10(重量比)、の存在割合で含有
されることが好ましい。樹脂(AH)の存在割合が10
重量%以上の場合に、水無し印刷版としてオフセット印
刷する際に、インキのタッキネス・圧胴の機械的力等に
対して充分な強度を保持し、多数枚の非画像部の汚れや
画像の欠落を生じない印刷物を得ることが可能となる。
樹脂(AL)の存在割合が5重量%以上の場合に転写層
の転写性がより良好に発揮される。
樹脂(AL)が10〜95/90〜5(重量比)、特に
30〜90/70〜10(重量比)、の存在割合で含有
されることが好ましい。樹脂(AH)の存在割合が10
重量%以上の場合に、水無し印刷版としてオフセット印
刷する際に、インキのタッキネス・圧胴の機械的力等に
対して充分な強度を保持し、多数枚の非画像部の汚れや
画像の欠落を生じない印刷物を得ることが可能となる。
樹脂(AL)の存在割合が5重量%以上の場合に転写層
の転写性がより良好に発揮される。
【0100】また、樹脂粒子(ARW)中に含有される
少なくとも二種の樹脂(AH)及び樹脂(AL)は、粒
子中において単なる混合状態で存在してもよいし、コア
部とシェル部が異なる樹脂からなるコア/シェル構造の
如く積層を形成していてもよい。コア部が樹脂(AL)
及び樹脂(AH)のうちのいずれか1つから成り、シェ
ル部が他方の樹脂からなるコア/シェル構造を有する樹
脂粒子が好ましく、これにより転写層のより穏和な条件
下での迅速な転写を実施することができる。
少なくとも二種の樹脂(AH)及び樹脂(AL)は、粒
子中において単なる混合状態で存在してもよいし、コア
部とシェル部が異なる樹脂からなるコア/シェル構造の
如く積層を形成していてもよい。コア部が樹脂(AL)
及び樹脂(AH)のうちのいずれか1つから成り、シェ
ル部が他方の樹脂からなるコア/シェル構造を有する樹
脂粒子が好ましく、これにより転写層のより穏和な条件
下での迅速な転写を実施することができる。
【0101】樹脂粒子(AR)は、前記した物性を満た
す範囲のものであって、その平均粒径は、通常0.01
μm〜5μmの範囲であり、好ましくは0.05μm〜
1μm、より好ましくは0.1μm〜0.5μmの範囲
である。粒子は非水系に分散された樹脂粒子(湿式)、
あるいは常温で固体であり加熱により液体となる電気絶
縁性有機物中に分散された樹脂粒子(疑似湿式)のいず
れの状態でもよい。好ましくは、転写層の膜厚を均一に
且つ薄く調整することが容易な非水系分散樹脂粒子が挙
げられる。
す範囲のものであって、その平均粒径は、通常0.01
μm〜5μmの範囲であり、好ましくは0.05μm〜
1μm、より好ましくは0.1μm〜0.5μmの範囲
である。粒子は非水系に分散された樹脂粒子(湿式)、
あるいは常温で固体であり加熱により液体となる電気絶
縁性有機物中に分散された樹脂粒子(疑似湿式)のいず
れの状態でもよい。好ましくは、転写層の膜厚を均一に
且つ薄く調整することが容易な非水系分散樹脂粒子が挙
げられる。
【0102】微小径樹脂粒子は、従来公知の機械的粉砕
方法又は重合造粒方法によって製造することができる。
例えば、分散ポリマーを併用して、更に湿式分散機(例
えば、ボールミル、ペイントシェーカー、ケデイミル、
ダイノミル等)で分散する方法、樹脂粒子成分となる材
料と、分散補助ポリマー(又は被覆ポリマー)を予め混
練して混練物とした後粉砕し、次に分散ポリマーを共存
させて分散する方法等が挙げられる。具体的には、塗料
又は静電写真用現像剤の製造方法を利用することがで
き、例えば植木憲二監訳「塗料の流動と顔料分散」共立
出版(1971年)、D.H.Solomon 「The Chemistry of Org
anic Film Formers 」John Wiley(1967)、「Paint and
Surface Coating Theory and Practice」、原崎勇次
「コーティング工学」朝倉書店(1971年)、原崎勇次
「コーティングの基礎科学」(1977年)等の成書に記載
されている。
方法又は重合造粒方法によって製造することができる。
例えば、分散ポリマーを併用して、更に湿式分散機(例
えば、ボールミル、ペイントシェーカー、ケデイミル、
ダイノミル等)で分散する方法、樹脂粒子成分となる材
料と、分散補助ポリマー(又は被覆ポリマー)を予め混
練して混練物とした後粉砕し、次に分散ポリマーを共存
させて分散する方法等が挙げられる。具体的には、塗料
又は静電写真用現像剤の製造方法を利用することがで
き、例えば植木憲二監訳「塗料の流動と顔料分散」共立
出版(1971年)、D.H.Solomon 「The Chemistry of Org
anic Film Formers 」John Wiley(1967)、「Paint and
Surface Coating Theory and Practice」、原崎勇次
「コーティング工学」朝倉書店(1971年)、原崎勇次
「コーティングの基礎科学」(1977年)等の成書に記載
されている。
【0103】また、重合造粒法としては、分散重合法を
用いて容易に製造することができる。具体的には、前記
した「超微粒子ポリマーの最先端技術」第2章、「最近
の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実用化」
第3章、K. E. J. Barvett「Dispersion Polymerizatio
n in Organic Media」John Wiley(1975年)等の成書に
記載されている。
用いて容易に製造することができる。具体的には、前記
した「超微粒子ポリマーの最先端技術」第2章、「最近
の電子写真現像システムとトナー材料の開発・実用化」
第3章、K. E. J. Barvett「Dispersion Polymerizatio
n in Organic Media」John Wiley(1975年)等の成書に
記載されている。
【0104】前述のガラス転移点の異なる少なくとも2
種の樹脂を同一粒子内に含有する樹脂粒子(ARW)を
得る場合には、例えばシード重合法を用いて容易に製造
することができる。具体的には上記した従来公知の非水
系分散重合方法でまず微粒子を合成し、次にこの微粒子
をシードとして更に上記と同様にしてシード粒子とガラ
ス転移点の異なる樹脂(A)に相当する単量体類をフィ
ードして重合させる方法により製造することができる。
種の樹脂を同一粒子内に含有する樹脂粒子(ARW)を
得る場合には、例えばシード重合法を用いて容易に製造
することができる。具体的には上記した従来公知の非水
系分散重合方法でまず微粒子を合成し、次にこの微粒子
をシードとして更に上記と同様にしてシード粒子とガラ
ス転移点の異なる樹脂(A)に相当する単量体類をフィ
ードして重合させる方法により製造することができる。
【0105】上記重合造粒法において、樹脂(A)に剥
離性向上のための重合体成分(f)を導入するには、熱
可塑性樹脂となる有機溶媒には可溶で、重合することで
不溶化する単量体とともに、重合体成分(f)に相当す
る単量体を共存させて重合反応を行うことで樹脂(A)
中に共重合され、ランダム共重合体の樹脂粒子(AR)
が容易に得られる。また、非粘着性樹脂層との界面で化
学反応し得る反応性基を導入する場合も、上記と同様該
反応性基含有単量体を共存させて重合反応し、樹脂
(A)中に共重合させればよい。
離性向上のための重合体成分(f)を導入するには、熱
可塑性樹脂となる有機溶媒には可溶で、重合することで
不溶化する単量体とともに、重合体成分(f)に相当す
る単量体を共存させて重合反応を行うことで樹脂(A)
中に共重合され、ランダム共重合体の樹脂粒子(AR)
が容易に得られる。また、非粘着性樹脂層との界面で化
学反応し得る反応性基を導入する場合も、上記と同様該
反応性基含有単量体を共存させて重合反応し、樹脂
(A)中に共重合させればよい。
【0106】更に、重合体成分(f)を重合体にブロッ
クで導入するには、用いる分散安定用樹脂に、重合体成
分(f)をブロックで含有するブロック共重合体を用い
る方法、又は重合体成分(f)を主たる繰り返し単位と
して含有する重量平均分子量1×103〜2×104(好
ましくは3×103〜1.5×104)の一官能性マクロ
モノマーを共存させて単量体類と共重合させることで容
易にブロック共重合体の樹脂粒子とすることができる。
また、他の方法としては、重合体成分(f)を主たる繰
り返し単位として含有する高分子開始剤(アゾビス高分
子開始剤又は過酸化物高分子開始剤)を用いることで
も、同様にブロック共重合体の樹脂粒子を得ることがで
きる。
クで導入するには、用いる分散安定用樹脂に、重合体成
分(f)をブロックで含有するブロック共重合体を用い
る方法、又は重合体成分(f)を主たる繰り返し単位と
して含有する重量平均分子量1×103〜2×104(好
ましくは3×103〜1.5×104)の一官能性マクロ
モノマーを共存させて単量体類と共重合させることで容
易にブロック共重合体の樹脂粒子とすることができる。
また、他の方法としては、重合体成分(f)を主たる繰
り返し単位として含有する高分子開始剤(アゾビス高分
子開始剤又は過酸化物高分子開始剤)を用いることで
も、同様にブロック共重合体の樹脂粒子を得ることがで
きる。
【0107】上記非水溶媒系分散樹脂粒子の製造に用い
られる非水溶媒としては、沸点200℃以下の有機溶媒
であればいずれでもよく、単独であるいは2種以上を混
合して用いることができる。かかる有機溶媒の具体例
は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、フッ化アルコール、ベンジルアルコール等のアルコ
ール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノン、ジエチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メ
チル等のカルボン酸エステル類、ヘキサン、オクタン、
デカン、ドデカン、トリデカン、シクロヘキサン、シク
ロオクタン等の炭素数6〜14の脂肪族炭化水素類、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香
族炭化水素類、メチレンクロリド、ジクロロエタン、テ
トラクロロエタン、クロロホルム、メチルクロロホル
ム、ジクロロプロパン、トリクロロエタン等のハロゲン
化炭化水素類等が挙げられる。ただし、以上述べた化合
物例に限定されるものではない。
られる非水溶媒としては、沸点200℃以下の有機溶媒
であればいずれでもよく、単独であるいは2種以上を混
合して用いることができる。かかる有機溶媒の具体例
は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、フッ化アルコール、ベンジルアルコール等のアルコ
ール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサ
ノン、ジエチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メ
チル等のカルボン酸エステル類、ヘキサン、オクタン、
デカン、ドデカン、トリデカン、シクロヘキサン、シク
ロオクタン等の炭素数6〜14の脂肪族炭化水素類、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香
族炭化水素類、メチレンクロリド、ジクロロエタン、テ
トラクロロエタン、クロロホルム、メチルクロロホル
ム、ジクロロプロパン、トリクロロエタン等のハロゲン
化炭化水素類等が挙げられる。ただし、以上述べた化合
物例に限定されるものではない。
【0108】これらの非水溶媒系で分散樹脂粒子を分散
重合法で合成することにより、樹脂粒子の平均粒子径は
容易に1μm以下となり、しかも粒子径の分布が非常に
狭く且つ単分散の粒子とすることができる。
重合法で合成することにより、樹脂粒子の平均粒子径は
容易に1μm以下となり、しかも粒子径の分布が非常に
狭く且つ単分散の粒子とすることができる。
【0109】これらの非水系分散樹脂粒子は、湿式静電
写真現像方法又は電界の印圧場で電気泳動させて電着さ
れる方法を行なうことから、電着時に用いられる分散媒
としては、電気抵抗108Ω・cm以上、且つ比誘電率
3.5以下の非水溶媒系に調節されることが好ましい。
熱可塑性樹脂を主として含有する粒子を電気抵抗108
Ω・cm以上、且つ比誘電率3.5以下の電気絶縁性溶媒
中に分散させて供給する方法は、転写層の膜厚を均一且
つ薄く容易に調整できる点で好ましい。
写真現像方法又は電界の印圧場で電気泳動させて電着さ
れる方法を行なうことから、電着時に用いられる分散媒
としては、電気抵抗108Ω・cm以上、且つ比誘電率
3.5以下の非水溶媒系に調節されることが好ましい。
熱可塑性樹脂を主として含有する粒子を電気抵抗108
Ω・cm以上、且つ比誘電率3.5以下の電気絶縁性溶媒
中に分散させて供給する方法は、転写層の膜厚を均一且
つ薄く容易に調整できる点で好ましい。
【0110】絶縁性溶媒としては、具体的には、直鎖状
もしくは分枝状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素又は
芳香族炭化水素、及びこれらのハロゲン置換体を用いる
ことができる。例えばオクタン、イソオクタン、デカ
ン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソド
デカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、アイ
ソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL
(アイソパー;エクソン社の商品名)、シェルゾール7
0、シェルゾール71(シェルゾール;シェルオイル社
の商品名)、アムスコOMS、アムスコ460溶剤(ア
ムスコ;アメリカン・ミネラル・スピリッツ社の商品
名)等を単独あるいは混合して用いることができる。従
って、重合造粒時に用いる溶媒として、初めから上記絶
縁性有機溶媒を用いることが好ましいが、これら溶媒以
外の溶媒で造粒した後、分散媒の置換をして調節するこ
ともできる。
もしくは分枝状の脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素又は
芳香族炭化水素、及びこれらのハロゲン置換体を用いる
ことができる。例えばオクタン、イソオクタン、デカ
ン、イソデカン、デカリン、ノナン、ドデカン、イソド
デカン、シクロヘキサン、シクロオクタン、シクロデカ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、アイ
ソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL
(アイソパー;エクソン社の商品名)、シェルゾール7
0、シェルゾール71(シェルゾール;シェルオイル社
の商品名)、アムスコOMS、アムスコ460溶剤(ア
ムスコ;アメリカン・ミネラル・スピリッツ社の商品
名)等を単独あるいは混合して用いることができる。従
って、重合造粒時に用いる溶媒として、初めから上記絶
縁性有機溶媒を用いることが好ましいが、これら溶媒以
外の溶媒で造粒した後、分散媒の置換をして調節するこ
ともできる。
【0111】また、非水系ラテックスの他の合成方法と
しては、上記した電気抵抗108Ωcm以上且つ誘電率
3.5以下の非水溶媒に可溶性となる重合体成分と、こ
の溶媒に不溶性となる重合体成分とで構成されるブロッ
ク共重合体を、この溶媒に湿式分散することで微小樹脂
粒子として供することもできる。即ち、可溶性の重合体
成分と不溶性の重合体成分とからなるブロック共重合体
を、予めこのブロック共重合体を溶解する有機溶媒中
で、前記したブロックポリマーの合成法を用いて重合体
とした後、電着用非水溶媒に分散させる方法である。
しては、上記した電気抵抗108Ωcm以上且つ誘電率
3.5以下の非水溶媒に可溶性となる重合体成分と、こ
の溶媒に不溶性となる重合体成分とで構成されるブロッ
ク共重合体を、この溶媒に湿式分散することで微小樹脂
粒子として供することもできる。即ち、可溶性の重合体
成分と不溶性の重合体成分とからなるブロック共重合体
を、予めこのブロック共重合体を溶解する有機溶媒中
で、前記したブロックポリマーの合成法を用いて重合体
とした後、電着用非水溶媒に分散させる方法である。
【0112】分散媒中の分散粒子を電気泳動で電着させ
るためには、樹脂粒子は正荷電又は負荷電の検電性粒子
である。樹脂粒子に検電性を付与することは湿式静電写
真用現像剤の技術を適宜利用することで達成できる。具
体的には、前記の「最近の電子写真現像システムとトナ
ー材料の開発・実用化」139〜148頁、電子写真学会編
「電子写真技術の基礎と応用」497〜505頁(コロナ社、
1988年刊)、原崎勇次「電子写真」16(No.2)、44頁(19
77年)等に記載の検電材料及び他の添加剤を用いること
で行なわれる。例えば、英国特許893,429号、同
934,038号、米国特許1,122,397号、同
3,900,412号、同4,606,989号、特開
昭60−179751号、同60−185963号、特
開平2−13965号等に記載されている。
るためには、樹脂粒子は正荷電又は負荷電の検電性粒子
である。樹脂粒子に検電性を付与することは湿式静電写
真用現像剤の技術を適宜利用することで達成できる。具
体的には、前記の「最近の電子写真現像システムとトナ
ー材料の開発・実用化」139〜148頁、電子写真学会編
「電子写真技術の基礎と応用」497〜505頁(コロナ社、
1988年刊)、原崎勇次「電子写真」16(No.2)、44頁(19
77年)等に記載の検電材料及び他の添加剤を用いること
で行なわれる。例えば、英国特許893,429号、同
934,038号、米国特許1,122,397号、同
3,900,412号、同4,606,989号、特開
昭60−179751号、同60−185963号、特
開平2−13965号等に記載されている。
【0113】電着に供せられる非水系ラテックスの構成
としては、通常少なくとも電気絶縁性分散媒1リットル
中に、熱可塑性樹脂を主として含有する粒子が0.1〜
30g、分散安定用樹脂は0.01〜100g、必要に
応じて加える荷電制御剤は、0.0001〜10gの範
囲である。
としては、通常少なくとも電気絶縁性分散媒1リットル
中に、熱可塑性樹脂を主として含有する粒子が0.1〜
30g、分散安定用樹脂は0.01〜100g、必要に
応じて加える荷電制御剤は、0.0001〜10gの範
囲である。
【0114】更に、粒子の分散安定性、荷電安定性の保
持等のために、他の添加剤を添加してもよく、例えば、
ロジン、石油樹脂、高級アルコール類、ポリエーテル
類、シリコーンオイル類、パラフィンワックス類、トリ
アジン誘導体等が挙げられる。しかし、これらに限定さ
れるものではない。これらの添加剤の総量は、電着用ラ
テックスの電気抵抗によってその上限が規制される。即
ち、電気抵抗が108Ωcmより低くなると熱可塑性樹脂
粒子の付着量が充分に得られ難くなるので、各添加剤の
添加量はこの限度内でコントロールされる。
持等のために、他の添加剤を添加してもよく、例えば、
ロジン、石油樹脂、高級アルコール類、ポリエーテル
類、シリコーンオイル類、パラフィンワックス類、トリ
アジン誘導体等が挙げられる。しかし、これらに限定さ
れるものではない。これらの添加剤の総量は、電着用ラ
テックスの電気抵抗によってその上限が規制される。即
ち、電気抵抗が108Ωcmより低くなると熱可塑性樹脂
粒子の付着量が充分に得られ難くなるので、各添加剤の
添加量はこの限度内でコントロールされる。
【0115】このようにして微粒子化し荷電を付与して
電気絶縁性液体中に分散した熱可塑性樹脂粒子は電子写
真湿式現像剤と同様の挙動を示す。よって例えば前掲の
「電子写真技術の基礎と応用」275〜285頁に示される現
像デバイス、例えばスリット現像電極装置を用いて感光
体表面に電気泳動させることができる。即ち、熱可塑性
樹脂(A)を主として含有する粒子が、感光体と対向し
て設置された対向電極の間に供給され、外部電源より印
加された電位勾配に従って電気泳動して感光体に付着又
は電着されて成膜される。
電気絶縁性液体中に分散した熱可塑性樹脂粒子は電子写
真湿式現像剤と同様の挙動を示す。よって例えば前掲の
「電子写真技術の基礎と応用」275〜285頁に示される現
像デバイス、例えばスリット現像電極装置を用いて感光
体表面に電気泳動させることができる。即ち、熱可塑性
樹脂(A)を主として含有する粒子が、感光体と対向し
て設置された対向電極の間に供給され、外部電源より印
加された電位勾配に従って電気泳動して感光体に付着又
は電着されて成膜される。
【0116】一般的には粒子の荷電が正極性の場合には
感光体の導電性支持体と現像デバイスの現像電極との間
に、感光体側が負電位になるように外部電源から電圧を
印加し、粒子を静電気的に感光体表面へ電着させる。ま
た通常の電子写真プロセスにより湿式トナー現像によっ
て電着させることもできる。即ち前提の「電子写真技術
の基礎と応用」46〜79頁に示されるように、感光体を均
一帯電させた後通常の湿式トナー現像をする。
感光体の導電性支持体と現像デバイスの現像電極との間
に、感光体側が負電位になるように外部電源から電圧を
印加し、粒子を静電気的に感光体表面へ電着させる。ま
た通常の電子写真プロセスにより湿式トナー現像によっ
て電着させることもできる。即ち前提の「電子写真技術
の基礎と応用」46〜79頁に示されるように、感光体を均
一帯電させた後通常の湿式トナー現像をする。
【0117】他方、加熱により液化する媒体中に分散し
た樹脂粒子を用いる場合に供される好ましい媒体は、常
温で固体であり、加熱温度30〜80℃、好ましくは4
0〜70℃で液体となる電気絶縁性の有機化合物であ
り、これに好適な化合物としては、凝固点30〜80℃
のパラフィン類、ロウ類、凝固点20〜80℃の低分子
量のポリプロピレン、凝固点20〜50℃の牛脂、凝固
点30〜80℃の硬化油等が挙げられ、これらを単独又
は組み合わせて用いることができる。その他必要な特性
は、上記湿式現像法に供される電着樹脂粒子分散物の場
合と同様である。
た樹脂粒子を用いる場合に供される好ましい媒体は、常
温で固体であり、加熱温度30〜80℃、好ましくは4
0〜70℃で液体となる電気絶縁性の有機化合物であ
り、これに好適な化合物としては、凝固点30〜80℃
のパラフィン類、ロウ類、凝固点20〜80℃の低分子
量のポリプロピレン、凝固点20〜50℃の牛脂、凝固
点30〜80℃の硬化油等が挙げられ、これらを単独又
は組み合わせて用いることができる。その他必要な特性
は、上記湿式現像法に供される電着樹脂粒子分散物の場
合と同様である。
【0118】更に、この疑似湿式法に供される樹脂粒子
は、供される媒体の液化する温度では軟化しない高ガラ
ス転移点又は高軟化点の樹脂成分が粒子の外殻を構成す
る、いわゆるコア−シェル型粒子(コア部が低ガラス転
移点の樹脂、シェル部が高ガラス転移点の樹脂)とする
ことで、分散された樹脂粒子が加熱で融着することな
く、安定に分散された状態を維持することが可能とな
る。
は、供される媒体の液化する温度では軟化しない高ガラ
ス転移点又は高軟化点の樹脂成分が粒子の外殻を構成す
る、いわゆるコア−シェル型粒子(コア部が低ガラス転
移点の樹脂、シェル部が高ガラス転移点の樹脂)とする
ことで、分散された樹脂粒子が加熱で融着することな
く、安定に分散された状態を維持することが可能とな
る。
【0119】感光体上の熱可塑性樹脂粒子の付着量は外
部バイアスの印加電圧、感光体の帯電電位及び電着時間
などにより任意に調節できる。電着後公知のゴムローラ
ー、ギャップローラ、リバースローラなどによるスクイ
ズで現像液を拭い去る。またコロナクイズやエアースク
イズなどの方法も公知である。更に冷風もしくは温風、
あるいは赤外線ランプなどにより乾燥し、好ましくは熱
可塑性樹脂粒子を皮膜化させて第1転写層(T1)とす
る。
部バイアスの印加電圧、感光体の帯電電位及び電着時間
などにより任意に調節できる。電着後公知のゴムローラ
ー、ギャップローラ、リバースローラなどによるスクイ
ズで現像液を拭い去る。またコロナクイズやエアースク
イズなどの方法も公知である。更に冷風もしくは温風、
あるいは赤外線ランプなどにより乾燥し、好ましくは熱
可塑性樹脂粒子を皮膜化させて第1転写層(T1)とす
る。
【0120】転写装置を簡便にできること、均一な膜厚
を安定且つ容易に形成できること等から電着塗布法は特
に好ましい。
を安定且つ容易に形成できること等から電着塗布法は特
に好ましい。
【0121】次に、転写法による第1転写層(T1)の形
成について説明する。転写法とは、離型紙で代表される
剥離性支持体上に形成された転写層を感光体表面に転写
するものである。
成について説明する。転写法とは、離型紙で代表される
剥離性支持体上に形成された転写層を感光体表面に転写
するものである。
【0122】転写層が設けられる離型紙は、通常ロール
状又はシート状で、電子写真製版装置に簡便に供給でき
る。離型紙は、従来公知のいずれもものも使用でき、例
えば、粘着(粘接着)の新技術とその用途・各種応用製
品の開発資料(発行;経営開発センター出版部、昭和53
年5月20日)、オールペーパーガイド紙の商品事典、上
巻・文化産業編(発行;(株)紙業タイムス社、昭和58
年12月1日)等の成書に記載のものが挙げられる。
状又はシート状で、電子写真製版装置に簡便に供給でき
る。離型紙は、従来公知のいずれもものも使用でき、例
えば、粘着(粘接着)の新技術とその用途・各種応用製
品の開発資料(発行;経営開発センター出版部、昭和53
年5月20日)、オールペーパーガイド紙の商品事典、上
巻・文化産業編(発行;(株)紙業タイムス社、昭和58
年12月1日)等の成書に記載のものが挙げられる。
【0123】具体的には、離型紙は、シリコーンを主と
する離型剤を、ポリエチレン樹脂をラミネートした未晒
クルパック紙、耐溶剤性の樹脂をプリコートした上級
紙、クラフト紙、アンダーコートを施したPETフィル
ム、又はグラシン紙に塗布したもの等である。シリコー
ンは一般に溶剤タイプのものが用いられ、3〜7%の濃
度でグラビアロール、ワイヤーバー方式で塗布・乾燥
後、150℃以上で熱処理され、硬化される。塗布量は
1g/m2程度である。
する離型剤を、ポリエチレン樹脂をラミネートした未晒
クルパック紙、耐溶剤性の樹脂をプリコートした上級
紙、クラフト紙、アンダーコートを施したPETフィル
ム、又はグラシン紙に塗布したもの等である。シリコー
ンは一般に溶剤タイプのものが用いられ、3〜7%の濃
度でグラビアロール、ワイヤーバー方式で塗布・乾燥
後、150℃以上で熱処理され、硬化される。塗布量は
1g/m2程度である。
【0124】離型紙としては、製紙メーカーから一般に
市販されている、テープ用、ラベル用、形成工業用及び
キャストコート工業用のものが使用できる。例えば、セ
パレート紙(王子製紙)、キングリーズ(四国製紙)、
サンリリース(山陽国策パルプ)、NKハイレリーズ
(日本加工製紙)などが挙げられる。
市販されている、テープ用、ラベル用、形成工業用及び
キャストコート工業用のものが使用できる。例えば、セ
パレート紙(王子製紙)、キングリーズ(四国製紙)、
サンリリース(山陽国策パルプ)、NKハイレリーズ
(日本加工製紙)などが挙げられる。
【0125】離型紙上に転写層を形成するには、熱可塑
性樹脂(A)を主成分とする転写層組成物を、常法に従
って、バー塗布、スピン塗布、スプレー塗布等により塗
布成膜することにより容易に行われる。また、前記熱溶
融塗布法や電着塗布法を用いてもよい。
性樹脂(A)を主成分とする転写層組成物を、常法に従
って、バー塗布、スピン塗布、スプレー塗布等により塗
布成膜することにより容易に行われる。また、前記熱溶
融塗布法や電着塗布法を用いてもよい。
【0126】離型紙上の転写層を感光体上に熱転写する
には、通常の熱転写方法が利用できる。即ち、転写層を
保持した離型紙を感光体に圧着し、転写層を熱転写すれ
ばよい。このためには、例えば図6に示す如き装置が用
いられる。離型紙から転写層を感光体表面へ転写する場
合の条件は以下の通りが好ましい。ローラーのニップ圧
力は好ましくは0.1〜10kgf/cm2、より好ましくは
0.2〜8kgf/cm2であり、転写時の温度は好ましくは
25℃〜100℃、より好ましくは40℃〜80℃であ
る。搬送スピードは好ましくは0.5〜200mm/秒、
より好ましくは10〜150mm/秒であり、これは、電
子写真工程及び一次レセプターへの熱転写工程の各々と
異なっていてもよい。
には、通常の熱転写方法が利用できる。即ち、転写層を
保持した離型紙を感光体に圧着し、転写層を熱転写すれ
ばよい。このためには、例えば図6に示す如き装置が用
いられる。離型紙から転写層を感光体表面へ転写する場
合の条件は以下の通りが好ましい。ローラーのニップ圧
力は好ましくは0.1〜10kgf/cm2、より好ましくは
0.2〜8kgf/cm2であり、転写時の温度は好ましくは
25℃〜100℃、より好ましくは40℃〜80℃であ
る。搬送スピードは好ましくは0.5〜200mm/秒、
より好ましくは10〜150mm/秒であり、これは、電
子写真工程及び一次レセプターへの熱転写工程の各々と
異なっていてもよい。
【0127】転写層を設けた電子写真感光体上に、通常
の電子写真プロセスにより液体現像剤を用いて非定着ト
ナー画像を形成する。
の電子写真プロセスにより液体現像剤を用いて非定着ト
ナー画像を形成する。
【0128】本発明において、非定着トナー画像とは、
平版印刷版用支持体上の第1転写層(T1)に対する接着
力が、後に設けられる非粘着性樹脂層の転写層(T1)に
対する接着力より小さいトナー画像をいう。このような
特性を有するものであればいずれの構成でも用いること
ができる。好ましくは、非定着トナー画像は第1転写層
(T1)との接着力が前記粘着力で20g・f以下、特に
5g・f以下となるものである。
平版印刷版用支持体上の第1転写層(T1)に対する接着
力が、後に設けられる非粘着性樹脂層の転写層(T1)に
対する接着力より小さいトナー画像をいう。このような
特性を有するものであればいずれの構成でも用いること
ができる。好ましくは、非定着トナー画像は第1転写層
(T1)との接着力が前記粘着力で20g・f以下、特に
5g・f以下となるものである。
【0129】非定着トナー画像を形成するには、従来公
知の液体現像剤を用いて熱による定着のプロセスを省略
することで容易に達成される。また、トナー像構成材料
を改良することで、上記物性を満足することが可能とな
る。特に電子写真プロセス又はそれに続く非粘着性樹脂
層の形成プロセスの面から、ある程度の熱量が伝導する
場合に有利である。具体的には、下記の〜の方法が
挙げられる。 トナー粒子を構成する樹脂のガラス転移点を少なくと
も40℃以上、好ましくは80℃以上となるよう選択す
る。 トナー粒子として内部架橋構造を有する硬化樹脂粒子
を用いる(例えば特開平5−34998号、同5−15
0562号等に記載のもの)。 顔料と結着樹脂とから成る着色トナー粒子における顔
料の割合を50重量%以上、好ましくは80重量%以上
とする(顔料のみの粒子でもよい)。
知の液体現像剤を用いて熱による定着のプロセスを省略
することで容易に達成される。また、トナー像構成材料
を改良することで、上記物性を満足することが可能とな
る。特に電子写真プロセス又はそれに続く非粘着性樹脂
層の形成プロセスの面から、ある程度の熱量が伝導する
場合に有利である。具体的には、下記の〜の方法が
挙げられる。 トナー粒子を構成する樹脂のガラス転移点を少なくと
も40℃以上、好ましくは80℃以上となるよう選択す
る。 トナー粒子として内部架橋構造を有する硬化樹脂粒子
を用いる(例えば特開平5−34998号、同5−15
0562号等に記載のもの)。 顔料と結着樹脂とから成る着色トナー粒子における顔
料の割合を50重量%以上、好ましくは80重量%以上
とする(顔料のみの粒子でもよい)。
【0130】上記条件を満たせば、電子写真プロセスに
よるトナー画像形成は従来公知のいずれの方法でもよ
く、限定されるものではない。具体的態様については、
感光体に関する説明で例示した成書・総説に記載の方法
が挙げられる。
よるトナー画像形成は従来公知のいずれの方法でもよ
く、限定されるものではない。具体的態様については、
感光体に関する説明で例示した成書・総説に記載の方法
が挙げられる。
【0131】本発明に供される現像剤は、従来公知の静
電写真用液体現像剤を使用することができる。例えば、
前述の「電子写真技術の基礎と応用」497〜505頁、中村
孝一監修「トナー材料の開発・実用化」第3章及び第4
章(日本科学情報社刊、1985年)、町田元「記録用材料
と感光性樹脂」107〜127頁(1983年刊)、(株)学会出
版センター、電子写真学会「イメージングNo.2〜5、電
子写真の現像・定着・帯電・転写」、電子写真学会編
「イメージングNo.1、電子写真の現像」34〜42頁、電子
写真学会(1977年刊)、ソフト技研出版部編「電子写真
プロセス技術」397〜408頁、経営開発センター(1989年
刊)、原崎勇次「電子写真」16(No.2)44頁(1977年)
等に示されている。
電写真用液体現像剤を使用することができる。例えば、
前述の「電子写真技術の基礎と応用」497〜505頁、中村
孝一監修「トナー材料の開発・実用化」第3章及び第4
章(日本科学情報社刊、1985年)、町田元「記録用材料
と感光性樹脂」107〜127頁(1983年刊)、(株)学会出
版センター、電子写真学会「イメージングNo.2〜5、電
子写真の現像・定着・帯電・転写」、電子写真学会編
「イメージングNo.1、電子写真の現像」34〜42頁、電子
写真学会(1977年刊)、ソフト技研出版部編「電子写真
プロセス技術」397〜408頁、経営開発センター(1989年
刊)、原崎勇次「電子写真」16(No.2)44頁(1977年)
等に示されている。
【0132】具体的な液体現像剤の基本構成は、電気絶
縁性有機溶媒{例えばイソパラフィン系脂肪族炭化水
素:アイソパーH、アイソパーG(エッソ社製)、シェ
ルゾール70、シェルゾール71(シェル社製)、IP
−ソルベント1620(出光石油化学製)等}を分散媒
として、これに着色剤である無機又は有機の顔料あるい
は染料と分散安定性、荷電性を付与するための樹脂類を
必要に応じて組み合わせ用いることで分散し、且つ、荷
電特性の強化あるいは画像特性の改良等のために所望に
より種々の添加剤を加えてなる。
縁性有機溶媒{例えばイソパラフィン系脂肪族炭化水
素:アイソパーH、アイソパーG(エッソ社製)、シェ
ルゾール70、シェルゾール71(シェル社製)、IP
−ソルベント1620(出光石油化学製)等}を分散媒
として、これに着色剤である無機又は有機の顔料あるい
は染料と分散安定性、荷電性を付与するための樹脂類を
必要に応じて組み合わせ用いることで分散し、且つ、荷
電特性の強化あるいは画像特性の改良等のために所望に
より種々の添加剤を加えてなる。
【0133】上記着色剤としては、公知の染料・顔料が
任意に選択されるが、例えばベンジジン系、アゾ系(含
金属を含む)、アゾメチン系、キサンテン系、アントラ
キノン系、トリフェニルメタン系、フタロシアニン系
(含金属を含む)、チタンホワイト、亜鉛華、ニグロシ
ン、アニリンブラック、カーボンブラック等が挙げられ
る。
任意に選択されるが、例えばベンジジン系、アゾ系(含
金属を含む)、アゾメチン系、キサンテン系、アントラ
キノン系、トリフェニルメタン系、フタロシアニン系
(含金属を含む)、チタンホワイト、亜鉛華、ニグロシ
ン、アニリンブラック、カーボンブラック等が挙げられ
る。
【0134】樹脂としては、上記溶媒に不溶性の樹脂、
上記染料・顔料又は不溶性樹脂等を分散安定化する上記
溶媒に可溶性の樹脂が挙げられるが、不溶性樹脂成分と
可溶性樹脂成分が同一高分子鎖中で結合した重合体類も
用いられる。これらの樹脂は、特に限定されるものでは
なく、従来公知の樹脂の中から任意に選択される。例え
ば、前記感光体の結着樹脂で記載した各種樹脂類等が挙
げられる。これら分散媒中に分散される着色粒子あるい
は分散樹脂粒子の大きさは、その平均粒径で好ましくは
0.05〜5μm、より好ましくは0.1〜3μmであ
る。
上記染料・顔料又は不溶性樹脂等を分散安定化する上記
溶媒に可溶性の樹脂が挙げられるが、不溶性樹脂成分と
可溶性樹脂成分が同一高分子鎖中で結合した重合体類も
用いられる。これらの樹脂は、特に限定されるものでは
なく、従来公知の樹脂の中から任意に選択される。例え
ば、前記感光体の結着樹脂で記載した各種樹脂類等が挙
げられる。これら分散媒中に分散される着色粒子あるい
は分散樹脂粒子の大きさは、その平均粒径で好ましくは
0.05〜5μm、より好ましくは0.1〜3μmであ
る。
【0135】また、分散媒中の上記分散粒子を電気泳動
させるために粒子は正荷電又は負荷電の検電性粒子であ
るが、この検電性の付与あるいは調整のために更に他の
添加剤を加えることも行なわれる。例えば、アルキルス
ルホコハク酸金属塩、ナフテン酸金属塩、高級脂肪酸金
属塩、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、アルキルリ
ン酸金属塩、レシチン、ポリ(ビニルピロリドン)、半
マレイン酸アミド成分を含む共重合体、クマロンインデ
ン樹脂、ペトロネート金属塩、アビエチン酸変性マレイ
ン酸樹脂等が挙げられる。更に、例えば、英国特許89
3,429号、同934,038号、米国特許1,12
2,397号、同3,900,412号、同4,60
6,989号、特開昭60−179751号、同60−
185963号、特開平2−13965号、特開昭60
−61765号等に記載されているものを用いてもよ
い。
させるために粒子は正荷電又は負荷電の検電性粒子であ
るが、この検電性の付与あるいは調整のために更に他の
添加剤を加えることも行なわれる。例えば、アルキルス
ルホコハク酸金属塩、ナフテン酸金属塩、高級脂肪酸金
属塩、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩、アルキルリ
ン酸金属塩、レシチン、ポリ(ビニルピロリドン)、半
マレイン酸アミド成分を含む共重合体、クマロンインデ
ン樹脂、ペトロネート金属塩、アビエチン酸変性マレイ
ン酸樹脂等が挙げられる。更に、例えば、英国特許89
3,429号、同934,038号、米国特許1,12
2,397号、同3,900,412号、同4,60
6,989号、特開昭60−179751号、同60−
185963号、特開平2−13965号、特開昭60
−61765号等に記載されているものを用いてもよ
い。
【0136】また、液体現像剤におけるトナー画像形成
粒子の感光体からの転写性を向上させるために平均粒径
5〜20μmのスペーサー粒子を併用することも可能で
あり、具体的には特開昭49−34328号、同59−
100458号、同60−95550号、同60−23
9759号、同61−39057号等に記載されている
ものが挙げられる。
粒子の感光体からの転写性を向上させるために平均粒径
5〜20μmのスペーサー粒子を併用することも可能で
あり、具体的には特開昭49−34328号、同59−
100458号、同60−95550号、同60−23
9759号、同61−39057号等に記載されている
ものが挙げられる。
【0137】更に、粒子の分散安定性、荷電安定性の保
持、転写性向上等のために他の添加剤を添加してもよ
く、例えば、ロジン、石油樹脂、高級アルコール類、ポ
リエーテル類、ポリエチレングリコール類、ポリプロピ
レングリコール類、シリコーンオイル類、パラフィンワ
ックス類、トリアジン誘導体、フッ素系樹脂類、特開昭
59−95543号、同59−160152号等に記載
の有機塩基含有のアクリレート樹脂類等が挙げられる。
これらの添加剤の総量は、液体現像剤の電気抵抗によっ
てその上限が規制される。即ち、電気抵抗が108Ω・c
mより低くなるとトナー粒子の付着量が充分量得られ難
くなるので、各添加剤の添加量はこの限度内でコントロ
ールされる。
持、転写性向上等のために他の添加剤を添加してもよ
く、例えば、ロジン、石油樹脂、高級アルコール類、ポ
リエーテル類、ポリエチレングリコール類、ポリプロピ
レングリコール類、シリコーンオイル類、パラフィンワ
ックス類、トリアジン誘導体、フッ素系樹脂類、特開昭
59−95543号、同59−160152号等に記載
の有機塩基含有のアクリレート樹脂類等が挙げられる。
これらの添加剤の総量は、液体現像剤の電気抵抗によっ
てその上限が規制される。即ち、電気抵抗が108Ω・c
mより低くなるとトナー粒子の付着量が充分量得られ難
くなるので、各添加剤の添加量はこの限度内でコントロ
ールされる。
【0138】液体現像剤の主要な各組成分の量について
は通常下記の通りである。樹脂(及び所望により用いら
れる着色剤)を主成分として成るトナー粒子は、担体液
体1000重量部に対して0.5重量部〜50重量部が
好ましい。0.5重量部未満であると画像濃度が不足
し、50重量部を超えると非画像部へのカブリを生じ易
い。前記の分散安定用の担体液体可溶性樹脂も必要に応
じて使用され、担体液体1000重量部に対して0.5
重量部〜100重量部程度加えることができる。荷電調
節剤は担体液体1000重量部に対して0.001重量
部〜1.0重量部が好ましい。更に所望により各種添加
剤を加えても良く、それら添加剤の総量は、液体剤の電
気抵抗によってその上限が規制される。即ち、トナー粒
子を除去した状態の液体現像剤の電気抵抗が109Ωcm
より低くなると良質の連続階調像が得られ難くなるの
で、各添加物の各添加量は、この限度内でコントロール
される。
は通常下記の通りである。樹脂(及び所望により用いら
れる着色剤)を主成分として成るトナー粒子は、担体液
体1000重量部に対して0.5重量部〜50重量部が
好ましい。0.5重量部未満であると画像濃度が不足
し、50重量部を超えると非画像部へのカブリを生じ易
い。前記の分散安定用の担体液体可溶性樹脂も必要に応
じて使用され、担体液体1000重量部に対して0.5
重量部〜100重量部程度加えることができる。荷電調
節剤は担体液体1000重量部に対して0.001重量
部〜1.0重量部が好ましい。更に所望により各種添加
剤を加えても良く、それら添加剤の総量は、液体剤の電
気抵抗によってその上限が規制される。即ち、トナー粒
子を除去した状態の液体現像剤の電気抵抗が109Ωcm
より低くなると良質の連続階調像が得られ難くなるの
で、各添加物の各添加量は、この限度内でコントロール
される。
【0139】液体現像剤の製造方法の具体例としては、
着色剤及び樹脂をサンドミル、ボールミル、ジェットミ
ル、アトライター等の分散機を用いて機械的に分散して
着色粒子を製造する方法が、例えば、特公昭35−55
11号、同35−13424号、同50−40017
号、同49−98634号、同58−129438号、
特開昭61−180248号等に記載されている。
着色剤及び樹脂をサンドミル、ボールミル、ジェットミ
ル、アトライター等の分散機を用いて機械的に分散して
着色粒子を製造する方法が、例えば、特公昭35−55
11号、同35−13424号、同50−40017
号、同49−98634号、同58−129438号、
特開昭61−180248号等に記載されている。
【0140】また、分散樹脂粒子を従来公知の非水系分
散重合方法を用いて製造し、別途に顔料を分散剤ととも
に湿式分散した着色粒子と混合併用する方法がある。こ
の非水系分散重合法による分散樹脂粒子を用いた具体例
としては、例えば米国特許3,990,980号、特公
平4−31109号、同6−40229号等に記載され
ている。他の着色粒子の製造方法としては、分散樹脂粒
子を更に着色する方法が挙げられる。
散重合方法を用いて製造し、別途に顔料を分散剤ととも
に湿式分散した着色粒子と混合併用する方法がある。こ
の非水系分散重合法による分散樹脂粒子を用いた具体例
としては、例えば米国特許3,990,980号、特公
平4−31109号、同6−40229号等に記載され
ている。他の着色粒子の製造方法としては、分散樹脂粒
子を更に着色する方法が挙げられる。
【0141】着色の方法の1つとして、特開昭57−4
8738号などに記載されている如く、分散樹脂を好ま
しい染料で染色する方法がある。また、特開昭53−5
4029号に開示されている如く、分散樹脂と染料を化
学的に結合させる方法、特公昭44−22955号等に
記載されている如く、重合造粒法で製造する際に予め色
素を含有した単量体を用い、色素含有の共重合体とする
方法等がある。
8738号などに記載されている如く、分散樹脂を好ま
しい染料で染色する方法がある。また、特開昭53−5
4029号に開示されている如く、分散樹脂と染料を化
学的に結合させる方法、特公昭44−22955号等に
記載されている如く、重合造粒法で製造する際に予め色
素を含有した単量体を用い、色素含有の共重合体とする
方法等がある。
【0142】非定着トナー像の厚みは少なくとも0.5
μmあればよく、好ましくは2〜3μm程度である。こ
の範囲であれば、トナー画像部分の非粘着性樹脂層の除
去が容易に行われ、また必要以上のトナー量を消費する
こともなく有利である。
μmあればよく、好ましくは2〜3μm程度である。こ
の範囲であれば、トナー画像部分の非粘着性樹脂層の除
去が容易に行われ、また必要以上のトナー量を消費する
こともなく有利である。
【0143】本発明では、電子写真感光体上に非定着状
態で形成されたトナー画像部の上にのみ選択的に第2転
写層(T2)を設けて、トナー画像層を2つの転写層で挟
んだ層構成にした後、一括して接触転写法により中間転
写媒体(一次レセプター)上に転写する。
態で形成されたトナー画像部の上にのみ選択的に第2転
写層(T2)を設けて、トナー画像層を2つの転写層で挟
んだ層構成にした後、一括して接触転写法により中間転
写媒体(一次レセプター)上に転写する。
【0144】第2転写層(T2)に用いられる樹脂は、前
記第1転写層(T1)に用いられる熱可塑性樹脂(A)と
同一の内容のものが使用される。第1転写層(T1)に用
いられる樹脂と同一でも異なっていてもよい。好ましく
は、第2転写層(T2)は、第1転写層(T1)に主として
含有される樹脂(A1)よりガラス転移点の低い樹脂を主
として含有する。これにより、第2転写層(T2)が一次
レセプターとの密着性に有利に働き、トナー画像の面積
率が大きくなったり転写スピードを速くしても良好な転
写性を保持したまま、細線(例えば10μmのライ
ン)、細文字(例えば明朝文字3級以上)、高精細な網
点(例えば165線/インチの2%〜98%)等を、画
像の太りや画像の曲がりを生じることなく忠実に再現
し、優れた転写画像を一次レセプター上に形成すること
ができる。
記第1転写層(T1)に用いられる熱可塑性樹脂(A)と
同一の内容のものが使用される。第1転写層(T1)に用
いられる樹脂と同一でも異なっていてもよい。好ましく
は、第2転写層(T2)は、第1転写層(T1)に主として
含有される樹脂(A1)よりガラス転移点の低い樹脂を主
として含有する。これにより、第2転写層(T2)が一次
レセプターとの密着性に有利に働き、トナー画像の面積
率が大きくなったり転写スピードを速くしても良好な転
写性を保持したまま、細線(例えば10μmのライ
ン)、細文字(例えば明朝文字3級以上)、高精細な網
点(例えば165線/インチの2%〜98%)等を、画
像の太りや画像の曲がりを生じることなく忠実に再現
し、優れた転写画像を一次レセプター上に形成すること
ができる。
【0145】第2転写層(T2)の形成方法としては、電
子写真プロセスによる液体現像方法と同様にして形成す
る方法、トナー画像形成後のトナー画像部の残存電荷量
をそのまま続けて利用してトナー画像部分にのみ選択的
に湿式電気泳動させて更に第2転写層(T2)を電着する
方法(湿式電着法)等が挙げられる。これらの方法によ
り、トナー画像部上にのみ第2転写層(T2)を均一な厚
みで薄膜で容易に調整することができる。
子写真プロセスによる液体現像方法と同様にして形成す
る方法、トナー画像形成後のトナー画像部の残存電荷量
をそのまま続けて利用してトナー画像部分にのみ選択的
に湿式電気泳動させて更に第2転写層(T2)を電着する
方法(湿式電着法)等が挙げられる。これらの方法によ
り、トナー画像部上にのみ第2転写層(T2)を均一な厚
みで薄膜で容易に調整することができる。
【0146】トナー画像層上にのみ選択的に第2転写層
(T2)を形成するには、例えばトナー画像の有無による
帯電電位の差を利用することができる。既にトナー画像
を形成した感光体に対し更に帯電を施した場合、画像部
分は他の部分に比べより高電位に帯電されることを利用
するものである。帯電の手段としては、コロトロン、ス
コロトロン等の非接触のコロナ帯電によるのが好まし
い。非画像部、画像部の電位をそれぞれV1、V2とする
と、第2転写層(T2)を形成するに当たり、V1以上で
あって、かつV2以下であるバイアス電位を現像電極に
印加することにより、トナー画像上のみに選択的に形成
することができる。
(T2)を形成するには、例えばトナー画像の有無による
帯電電位の差を利用することができる。既にトナー画像
を形成した感光体に対し更に帯電を施した場合、画像部
分は他の部分に比べより高電位に帯電されることを利用
するものである。帯電の手段としては、コロトロン、ス
コロトロン等の非接触のコロナ帯電によるのが好まし
い。非画像部、画像部の電位をそれぞれV1、V2とする
と、第2転写層(T2)を形成するに当たり、V1以上で
あって、かつV2以下であるバイアス電位を現像電極に
印加することにより、トナー画像上のみに選択的に形成
することができる。
【0147】あるいは、トナー画像形成と全く同様に帯
電−露光し、上記液体現像剤の代わりに樹脂(A)の非
水分散粒子を用いて電気泳動による電着を行う方法(湿
式電着法)により、第2転写層(T2)をトナー画像部上
にのみ選択的に形成することができる。樹脂(A)の微
小粒子化及び検電性樹脂粒子の分散液の調整(疑似湿式
も含む)は、前記の第1転写層(T1)で用いられる樹脂
(A)の湿式電着法で記載した内容と同様にして行うこ
とができる。
電−露光し、上記液体現像剤の代わりに樹脂(A)の非
水分散粒子を用いて電気泳動による電着を行う方法(湿
式電着法)により、第2転写層(T2)をトナー画像部上
にのみ選択的に形成することができる。樹脂(A)の微
小粒子化及び検電性樹脂粒子の分散液の調整(疑似湿式
も含む)は、前記の第1転写層(T1)で用いられる樹脂
(A)の湿式電着法で記載した内容と同様にして行うこ
とができる。
【0148】第2転写層(T2)の膜厚は好ましくは0.
1〜5μm、より好ましくは0.5〜3μmである。こ
の範囲において、良好な転写性が確保でき、転写層を構
成する樹脂の伸縮が影響して転写後のトナー画像に歪み
が生じることがない。
1〜5μm、より好ましくは0.5〜3μmである。こ
の範囲において、良好な転写性が確保でき、転写層を構
成する樹脂の伸縮が影響して転写後のトナー画像に歪み
が生じることがない。
【0149】中間転写媒体(一次レセプター)は、上記
トナー画像を第1転写層(T1)及び第2転写層(T2)ご
と加熱及び/又は加圧条件下での接触転写により受け取
り、更に平版印刷版用支持体上へ、加熱及び/又は加圧
条件下に剥離転写するものである。
トナー画像を第1転写層(T1)及び第2転写層(T2)ご
と加熱及び/又は加圧条件下での接触転写により受け取
り、更に平版印刷版用支持体上へ、加熱及び/又は加圧
条件下に剥離転写するものである。
【0150】一次レセプター表面の剥離性は、感光体表
面のそれよりも低いこと及び平版印刷版用支持体に剥離
転写する剥離性を保つことが重要で、感光体の表面粘着
力より大きいこと、好ましくは10g・f以上、より好
ましくは30g・f以上大きいことが必要である。ま
た、一次レセプターの表面粘着力は好ましくは20〜2
00g・fであり、より好ましくは30〜180g・f
である。表面粘着力の調整には、前記剥離性感光体で記
載した方法が適用できる。一次レセプターの表面の平均
粗さは0.01mm以下が好ましい。
面のそれよりも低いこと及び平版印刷版用支持体に剥離
転写する剥離性を保つことが重要で、感光体の表面粘着
力より大きいこと、好ましくは10g・f以上、より好
ましくは30g・f以上大きいことが必要である。ま
た、一次レセプターの表面粘着力は好ましくは20〜2
00g・fであり、より好ましくは30〜180g・f
である。表面粘着力の調整には、前記剥離性感光体で記
載した方法が適用できる。一次レセプターの表面の平均
粗さは0.01mm以下が好ましい。
【0151】以上の条件を満たす一次レセプターであれ
ばいずれでもよく、感光体から一次レセプターへのトナ
ー画像の転写に用いられる方式としては、例えばドラム
方式や繰り返し使用可能な無端ベルト方式を挙げること
ができる。
ばいずれでもよく、感光体から一次レセプターへのトナ
ー画像の転写に用いられる方式としては、例えばドラム
方式や繰り返し使用可能な無端ベルト方式を挙げること
ができる。
【0152】ドラム方式における一次レセプターの材料
は、上記条件を満たすものであればいずれでもよいが、
好ましくは弾性体層又は弾性体層と補強層を含む積層構
造体であり、且つ積層構造体の表面が適宜本発明の物性
を満足していればよい。これらの積層体をドラムに直接
設けてもよいし、交換できるように取り外し式にしてお
いてもよい。
は、上記条件を満たすものであればいずれでもよいが、
好ましくは弾性体層又は弾性体層と補強層を含む積層構
造体であり、且つ積層構造体の表面が適宜本発明の物性
を満足していればよい。これらの積層体をドラムに直接
設けてもよいし、交換できるように取り外し式にしてお
いてもよい。
【0153】弾性体としては、従来公知の天然樹脂類や
合成樹脂類が挙げられる。これらは単独もしくは2種以
上併用して単一層又は複数層として用いることができ
る。例えば、A. D. Roberts「Natural Rubber Science
and Technology」 Oxford Science Publications (1988
年刊)、W. Hofmann「Rubber Technology Handbook」、H
anser Publishers (1989年刊)、プラスチック材料講
座、全18巻、日刊工業新聞社等に記載の種々の樹脂が用
いられる。
合成樹脂類が挙げられる。これらは単独もしくは2種以
上併用して単一層又は複数層として用いることができ
る。例えば、A. D. Roberts「Natural Rubber Science
and Technology」 Oxford Science Publications (1988
年刊)、W. Hofmann「Rubber Technology Handbook」、H
anser Publishers (1989年刊)、プラスチック材料講
座、全18巻、日刊工業新聞社等に記載の種々の樹脂が用
いられる。
【0154】具体的には、スチレン−ブタジエンゴム、
ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、
環化ゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴ
ム、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、
シリコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、天然ゴム、
イソプレンゴム、ウレタンゴム等が挙げられるが、これ
らに限定されるものでなく、転写層との剥離性、耐久
性、導電性等を勘案して任意に選択することができる。
表面弾性体層の厚さは0.01mmから10mmが好まし
い。
ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、
環化ゴム、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレンゴ
ム、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、
シリコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、天然ゴム、
イソプレンゴム、ウレタンゴム等が挙げられるが、これ
らに限定されるものでなく、転写層との剥離性、耐久
性、導電性等を勘案して任意に選択することができる。
表面弾性体層の厚さは0.01mmから10mmが好まし
い。
【0155】上記弾性体層の補強層として布、ガラス繊
維、樹脂含浸特殊紙、アルミニウム、ステンレスなどが
用いられる。表面弾性体層と補強層の間にはスポンジ状
ゴム層があってもよい。
維、樹脂含浸特殊紙、アルミニウム、ステンレスなどが
用いられる。表面弾性体層と補強層の間にはスポンジ状
ゴム層があってもよい。
【0156】無端ベルト方式においても、一次レセプタ
ーの部材は公知のものを用いることができ、例えば米国
特許3,893,761号、同4,684,238号、
同4,690,539号等に記載されたものが挙げられ
る。ベルト方式一次レセプターのベルト担体の層中に、
例えば特表平4−503265号に記載の如く加熱媒体
となる層を設ける方法を用いてもよい。加熱下での加圧
接触転写において、トナー画像層にかかる圧力を弾性体
層により緩和させること(クッション効果)により、高
精細なトナー画像部でのヨレや変形などの歪みを生じる
ことなく、忠実に転写が可能となる。
ーの部材は公知のものを用いることができ、例えば米国
特許3,893,761号、同4,684,238号、
同4,690,539号等に記載されたものが挙げられ
る。ベルト方式一次レセプターのベルト担体の層中に、
例えば特表平4−503265号に記載の如く加熱媒体
となる層を設ける方法を用いてもよい。加熱下での加圧
接触転写において、トナー画像層にかかる圧力を弾性体
層により緩和させること(クッション効果)により、高
精細なトナー画像部でのヨレや変形などの歪みを生じる
ことなく、忠実に転写が可能となる。
【0157】更に具体的な態様としては、例えば、特表
平5−503166号、特開平2−264280号、同
3−243973号、同4−9085号、同5−341
661号、同6−242658号等が挙げられる。ま
た、転写工程の具体的な態様としては、例えば特開平2
−264280号、同3−168772号、同4−90
87号、同3−111719号、同4−50968号、
特開昭56−5568号等が挙げられる。
平5−503166号、特開平2−264280号、同
3−243973号、同4−9085号、同5−341
661号、同6−242658号等が挙げられる。ま
た、転写工程の具体的な態様としては、例えば特開平2
−264280号、同3−168772号、同4−90
87号、同3−111719号、同4−50968号、
特開昭56−5568号等が挙げられる。
【0158】この接触転写には、公知の方法及び装置を
用いることができる。転写におけるニップ圧力は好まし
くは0.1〜10kgf/cm2、より好ましくは0.2〜5k
gf/cm2である。ローラー加圧手段としてはローラー軸の
両端にスプリングもしくは圧縮空気を用いるエアーシリ
ンダーを使うことができる。搬送スピードは好ましくは
10〜300mm/秒、より好ましくは50〜200mm/
秒である。搬送スピードは電子写真プロセスと熱転写工
程とで異なっていてもよい。転写時の温度は感光体表面
の温度は好ましくは30〜80℃、より好ましくは35
〜60℃であり、一次レセプターの表面温度は好ましく
は40〜100℃、より好ましくは45〜70℃であ
る。感光体や一次レセプターはあらかじめ所望の温度に
加熱しても良い。このためには、非接触の加熱手段、例
えば赤外線ラインヒーター又はフラッシュヒーター等を
用いることが好ましい。
用いることができる。転写におけるニップ圧力は好まし
くは0.1〜10kgf/cm2、より好ましくは0.2〜5k
gf/cm2である。ローラー加圧手段としてはローラー軸の
両端にスプリングもしくは圧縮空気を用いるエアーシリ
ンダーを使うことができる。搬送スピードは好ましくは
10〜300mm/秒、より好ましくは50〜200mm/
秒である。搬送スピードは電子写真プロセスと熱転写工
程とで異なっていてもよい。転写時の温度は感光体表面
の温度は好ましくは30〜80℃、より好ましくは35
〜60℃であり、一次レセプターの表面温度は好ましく
は40〜100℃、より好ましくは45〜70℃であ
る。感光体や一次レセプターはあらかじめ所望の温度に
加熱しても良い。このためには、非接触の加熱手段、例
えば赤外線ラインヒーター又はフラッシュヒーター等を
用いることが好ましい。
【0159】次いで、本発明では、一次レセプター上の
トナー画像を転写層ごと平版印刷版用支持体に接触転写
する。この熱転写においても、公知の方法及び装置を用
いることができる。転写における一次レセプターと平版
印刷版用支持体のバックアップローラーとのニップ圧
力、搬送スピードは、感光体から一次レセプターへの転
写工程での条件と実質的に同様である。また、一次レセ
プターの温度は第1転写の温度と同等が好ましく、且つ
搬送スピードも同等とすることで、第1転写と第2転写
の連続プロセスが可能となり、より一層の時間短縮が達
成される。
トナー画像を転写層ごと平版印刷版用支持体に接触転写
する。この熱転写においても、公知の方法及び装置を用
いることができる。転写における一次レセプターと平版
印刷版用支持体のバックアップローラーとのニップ圧
力、搬送スピードは、感光体から一次レセプターへの転
写工程での条件と実質的に同様である。また、一次レセ
プターの温度は第1転写の温度と同等が好ましく、且つ
搬送スピードも同等とすることで、第1転写と第2転写
の連続プロセスが可能となり、より一層の時間短縮が達
成される。
【0160】平版印刷用支持体のバックアップローラー
となる転写用バックアップローラー及び剥離用バックア
ップロー等−の表面温度は、同じでも異なってもよく、
50℃〜140℃が好ましく、より好ましくは70℃〜
120℃である。第2転写におけるバックアップローラ
ー側の温度が高温に設定されても、一次レセプター上の
温度を制御することで、感光体への熱負荷を軽減するこ
とができる。
となる転写用バックアップローラー及び剥離用バックア
ップロー等−の表面温度は、同じでも異なってもよく、
50℃〜140℃が好ましく、より好ましくは70℃〜
120℃である。第2転写におけるバックアップローラ
ー側の温度が高温に設定されても、一次レセプター上の
温度を制御することで、感光体への熱負荷を軽減するこ
とができる。
【0161】トナー画像及び転写層の、感光体から一次
レセプターへの転写(第1転写)と、一次レセプターか
ら平版印刷用支持体への転写(第2転写)は、一画面内
同時であってもよいし、また一次レセプターに一画面全
ての転写が終わった後、平版印刷版用支持体に転写して
もよい。
レセプターへの転写(第1転写)と、一次レセプターか
ら平版印刷用支持体への転写(第2転写)は、一画面内
同時であってもよいし、また一次レセプターに一画面全
ての転写が終わった後、平版印刷版用支持体に転写して
もよい。
【0162】本発明に用いる平版印刷版用支持体は、従
来オフセット印刷版に供される支持体をそのまま用いる
ことができる。具体的には、プラスチックシート、耐刷
性を施した紙、プラスチックシート又は金属箔をラミネ
ートした紙、アルミニウム板、亜鉛板、銅−アルミニウ
ム板、銅−ステンレス板、クロム−銅板等のバイメタル
板、クロム−銅−アルミニウム板、クロム−鉛−鉄板、
クロム−銅−ステンレス板等のトライメタル板等の基板
が用いられる。その厚さは0.1〜3mm、特に0.1〜
1mmが好ましい。
来オフセット印刷版に供される支持体をそのまま用いる
ことができる。具体的には、プラスチックシート、耐刷
性を施した紙、プラスチックシート又は金属箔をラミネ
ートした紙、アルミニウム板、亜鉛板、銅−アルミニウ
ム板、銅−ステンレス板、クロム−銅板等のバイメタル
板、クロム−銅−アルミニウム板、クロム−鉛−鉄板、
クロム−銅−ステンレス板等のトライメタル板等の基板
が用いられる。その厚さは0.1〜3mm、特に0.1〜
1mmが好ましい。
【0163】以上の様にしてトナー画像は転写層ととも
に一次レセプターを介して平版印刷版用支持体上に転写
された後、その全面に非粘着性樹脂層が設けられる。本
発明で用いられる非粘着性樹脂層とは、第1転写層(T
1)に対する接着力がトナー画像の第1転写層(T1)に対
する接着力よりも大きいもの(好ましくは第1転写層
(T1)に対する接着力が200g・f以上)であって、
水無し印刷版として印刷される時にインキ付着による地
汚れを生じないインキ反発性表面を形成し且つ耐摩擦性
が良好な樹脂層である。
に一次レセプターを介して平版印刷版用支持体上に転写
された後、その全面に非粘着性樹脂層が設けられる。本
発明で用いられる非粘着性樹脂層とは、第1転写層(T
1)に対する接着力がトナー画像の第1転写層(T1)に対
する接着力よりも大きいもの(好ましくは第1転写層
(T1)に対する接着力が200g・f以上)であって、
水無し印刷版として印刷される時にインキ付着による地
汚れを生じないインキ反発性表面を形成し且つ耐摩擦性
が良好な樹脂層である。
【0164】上記画像部と非画像部において接着力の差
を設ける具体的手段としては、例えば下記のものを挙げ
ることができる。 I.非粘着性樹脂層を特定の構成にする。 i)非粘着性樹脂層に特定の成分を含有させる。 ii)非粘着性樹脂層に非粘着性樹脂以外の密着用樹脂を
含有させる。 iii)非粘着性樹脂層を密着性層とインキ反発性層に機
能分離した積層構成とする。
を設ける具体的手段としては、例えば下記のものを挙げ
ることができる。 I.非粘着性樹脂層を特定の構成にする。 i)非粘着性樹脂層に特定の成分を含有させる。 ii)非粘着性樹脂層に非粘着性樹脂以外の密着用樹脂を
含有させる。 iii)非粘着性樹脂層を密着性層とインキ反発性層に機
能分離した積層構成とする。
【0165】II.非粘着性樹脂層と親和性良好な第1転
写層(T1)を用いる。 III.非粘着性樹脂層と第1転写層(T1)とを界面で化学
結合させる。
写層(T1)を用いる。 III.非粘着性樹脂層と第1転写層(T1)とを界面で化学
結合させる。
【0166】上記手段は、単独で用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよい。これらの具体的手段
については後述する。
以上を組み合わせて用いてもよい。これらの具体的手段
については後述する。
【0167】また、非粘着性樹脂層のインキ反発性表面
は塗膜表面エネルギーが30erg・cm-1以下の表面状態
を形成するものであればいずれでもよい。この範囲に調
整されることで、インキの付着を生じず、非画像部にカ
ブリのない鮮明な印刷物を得ることができる。塗膜表面
エネルギーは、好ましくは28erg・cm-1以下、より好
ましくは25erg・cm-1以下、更に好ましくは15〜2
5erg・cm-1である。
は塗膜表面エネルギーが30erg・cm-1以下の表面状態
を形成するものであればいずれでもよい。この範囲に調
整されることで、インキの付着を生じず、非画像部にカ
ブリのない鮮明な印刷物を得ることができる。塗膜表面
エネルギーは、好ましくは28erg・cm-1以下、より好
ましくは25erg・cm-1以下、更に好ましくは15〜2
5erg・cm-1である。
【0168】非粘着性樹脂層のインキ反発性表面の塗膜
表面エネルギーを上記範囲に調整する一つの方法として
は、例えばシリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等の非粘着
性樹脂を層中に含有させることが挙げられる。本発明で
は、非粘着性樹脂として、フッ素原子及びケイ素原子を
両方含む樹脂も用いることができる。本発明の非粘着性
樹脂としては、シリコン系樹脂が好ましい。
表面エネルギーを上記範囲に調整する一つの方法として
は、例えばシリコーン系樹脂、フッ素系樹脂等の非粘着
性樹脂を層中に含有させることが挙げられる。本発明で
は、非粘着性樹脂として、フッ素原子及びケイ素原子を
両方含む樹脂も用いることができる。本発明の非粘着性
樹脂としては、シリコン系樹脂が好ましい。
【0169】フッ素系樹脂は、フッ素原子を含有する置
換基を含む重合体成分を主として含有する樹脂である。
この置換基は重合体の高分子主鎖に組み込まれてもよい
し、高分子の側鎖の置換基として含有されていてもよ
い。
換基を含む重合体成分を主として含有する樹脂である。
この置換基は重合体の高分子主鎖に組み込まれてもよい
し、高分子の側鎖の置換基として含有されていてもよ
い。
【0170】フッ素原子含有する置換基としては、例え
ば下記の1価又は2価の有機残基等が挙げられる。−C
n(F)2n+1 (nは1〜22の整数)、−CFH2 、−C
F2)mCF2H(mは1〜17の整数)、−CF2−、−
CFH−
ば下記の1価又は2価の有機残基等が挙げられる。−C
n(F)2n+1 (nは1〜22の整数)、−CFH2 、−C
F2)mCF2H(mは1〜17の整数)、−CF2−、−
CFH−
【0171】これらのフッ素原子含有の有機残基は組み
合わせれて構成されていてもよく、その場合には、直接
結合してもよいし、他の連結基を介して組み合わされて
もよい。連結する基としては、具体的には2価の有機残
基が挙げられ、−O−、−S−、−N(d1)−、−CO
−、−SO−、−SO2−、−COO−、−OCO−、
−CONHCO−、−NHCONH−、−CON(d1)
−、−SO2N(d1)−等から選ばれた結合基を介在さ
せてもよい、2価の脂肪族基もしくは2価の芳香族基、
又はこれらの2価の残基の組み合わせにより構成された
有機残基が挙げられる。ここで、d1は炭素数1〜3の
アルキル基を表す。
合わせれて構成されていてもよく、その場合には、直接
結合してもよいし、他の連結基を介して組み合わされて
もよい。連結する基としては、具体的には2価の有機残
基が挙げられ、−O−、−S−、−N(d1)−、−CO
−、−SO−、−SO2−、−COO−、−OCO−、
−CONHCO−、−NHCONH−、−CON(d1)
−、−SO2N(d1)−等から選ばれた結合基を介在さ
せてもよい、2価の脂肪族基もしくは2価の芳香族基、
又はこれらの2価の残基の組み合わせにより構成された
有機残基が挙げられる。ここで、d1は炭素数1〜3の
アルキル基を表す。
【0172】上記フッ素原子含有の重合体成分は、樹脂
の全重合体成分中80〜100重量部含有されることが
好ましい。
の全重合体成分中80〜100重量部含有されることが
好ましい。
【0173】更にフッ素系樹脂は硬化性官能基を含有し
てもよく、その存在割合は1〜20重量%である。含有
される硬化性官能基としては、後述のシリコン系樹脂に
て記載するものが挙げられる。フッ素系樹脂の重量平均
分子量は、好ましくは5×103 〜1×106 、より好
ましくは2×104 〜5×105 である。
てもよく、その存在割合は1〜20重量%である。含有
される硬化性官能基としては、後述のシリコン系樹脂に
て記載するものが挙げられる。フッ素系樹脂の重量平均
分子量は、好ましくは5×103 〜1×106 、より好
ましくは2×104 〜5×105 である。
【0174】シリコーン系樹脂は、ケイ素原子を含有す
る重合体成分を主として含有する樹脂である。本発明に
おいては、下記一般式(I)で示されるオルガノシロキ
サン構造を繰り返し単位とする成分から主として成るポ
リマーを具体例として挙げることができる。
る重合体成分を主として含有する樹脂である。本発明に
おいては、下記一般式(I)で示されるオルガノシロキ
サン構造を繰り返し単位とする成分から主として成るポ
リマーを具体例として挙げることができる。
【0175】
【化1】
【0176】式(I)において、R1及びR2は、互いに
同じでも異なってもよく、各々脂肪族基、芳香族基又は
複素環基を表わす。
同じでも異なってもよく、各々脂肪族基、芳香族基又は
複素環基を表わす。
【0177】R1及びR2は、互いに同じでも異なっても
よく、好ましくは置換されてもよい炭素数1〜18の直
鎖状又は分枝状アルキル基{例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデ
シル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシ
ル基、2−フロロエチル基、トリフロロメチル基、2−
クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−シアノエチ
ル基、2−メトキシカルボニルエチル基、2−メトキシ
エチル基、3−ブロモプロピル基、2−メチルカルボニ
ルエチル基、2,3−ジメトキシプロピル基、−(CH
2)pCrF2r+1基(但しpは1又は2の整数、rは1〜1
2の整数を表わす)基、−(CH2)p−(CF2)s−R′
基(但しsは1〜12の整数、R′は−CFHCF3又
は−CFHCF2Hを表わす)等}、炭素数4〜18の
置換されてもよいアルケニル基(例えば、2−メチル−
1−プロペニル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル
基、3−メチル−2−ペンテニル基、1−ペンテニル
基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、4−メチル
−2−ヘキセニル基、デセニル基、ドデセニル基、トリ
デセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、リ
ノレイル基等)、炭素数7〜12の置換されてもよいア
ラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−
フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、2−ナフチル
エチル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基、メチ
ルベンジル基、エチルベンジル基、メトキシベンジル
基、ジメチルベンジル基、ジメトキシベンジル基等)、
炭素数5〜8の置換されてもよい脂環式基(例えば、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基、2−シクロヘキシ
ルエチル基、2−シクロペンチルエチル基、ポリフロロ
ヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、メトキシシクロ
ヘキシル基、炭素数6〜12の置換されてもよい芳香族
基(例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシ
リル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、オク
チルフェニル基、ドデシルフェニル基、メトキシフェニ
ル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、フロ
ロフェニル基、クロロフェニル基、ジフロロフェニル
基、ブロモフェニル基、シアノフェニル基、アセチルフ
ェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカ
ルボニルフェニル基、ブトキシカルボニルフェニル基、
アセトアミドフェニル基、プロピオアミドフェニル基、
トリフロロメチルフェニル基等)、又は窒素原子、酸素
原子、イオウ原子から選ばれる少なくとも1種の原子を
含有する、置換されてもよく、縮環してもよいヘテロ環
基(例えばヘテロ環としては、ピラン環、フラン環、チ
オフェン環、モルホリン環、ピロール環、チアゾール
環、オキサゾール環、ピリジン環、ピペリジン環、ピロ
リドン環、ベンゾチアゾール環、ベンツオキサゾール
環、キノリン環、テトラヒドロフラン環等)等が挙げら
れる。
よく、好ましくは置換されてもよい炭素数1〜18の直
鎖状又は分枝状アルキル基{例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデ
シル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシ
ル基、2−フロロエチル基、トリフロロメチル基、2−
クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2−シアノエチ
ル基、2−メトキシカルボニルエチル基、2−メトキシ
エチル基、3−ブロモプロピル基、2−メチルカルボニ
ルエチル基、2,3−ジメトキシプロピル基、−(CH
2)pCrF2r+1基(但しpは1又は2の整数、rは1〜1
2の整数を表わす)基、−(CH2)p−(CF2)s−R′
基(但しsは1〜12の整数、R′は−CFHCF3又
は−CFHCF2Hを表わす)等}、炭素数4〜18の
置換されてもよいアルケニル基(例えば、2−メチル−
1−プロペニル基、2−ブテニル基、2−ペンテニル
基、3−メチル−2−ペンテニル基、1−ペンテニル
基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、4−メチル
−2−ヘキセニル基、デセニル基、ドデセニル基、トリ
デセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、リ
ノレイル基等)、炭素数7〜12の置換されてもよいア
ラルキル基(例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−
フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、2−ナフチル
エチル基、クロロベンジル基、ブロモベンジル基、メチ
ルベンジル基、エチルベンジル基、メトキシベンジル
基、ジメチルベンジル基、ジメトキシベンジル基等)、
炭素数5〜8の置換されてもよい脂環式基(例えば、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基、2−シクロヘキシ
ルエチル基、2−シクロペンチルエチル基、ポリフロロ
ヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、メトキシシクロ
ヘキシル基、炭素数6〜12の置換されてもよい芳香族
基(例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシ
リル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、オク
チルフェニル基、ドデシルフェニル基、メトキシフェニ
ル基、エトキシフェニル基、ブトキシフェニル基、フロ
ロフェニル基、クロロフェニル基、ジフロロフェニル
基、ブロモフェニル基、シアノフェニル基、アセチルフ
ェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカ
ルボニルフェニル基、ブトキシカルボニルフェニル基、
アセトアミドフェニル基、プロピオアミドフェニル基、
トリフロロメチルフェニル基等)、又は窒素原子、酸素
原子、イオウ原子から選ばれる少なくとも1種の原子を
含有する、置換されてもよく、縮環してもよいヘテロ環
基(例えばヘテロ環としては、ピラン環、フラン環、チ
オフェン環、モルホリン環、ピロール環、チアゾール
環、オキサゾール環、ピリジン環、ピペリジン環、ピロ
リドン環、ベンゾチアゾール環、ベンツオキサゾール
環、キノリン環、テトラヒドロフラン環等)等が挙げら
れる。
【0178】特に好ましくは、R1及びR2がメチル基で
ある。シリコン系樹脂の全オルガノシロキサン単位総量
中、R1とR2がメチル基であるジメチルシロキサン単位
が好ましくは60重量%以上であり、更に好ましくは7
5重量%以上である。このことにより、印刷インキ反発
性が充分に保持され、地汚れの発生が押えられる。
ある。シリコン系樹脂の全オルガノシロキサン単位総量
中、R1とR2がメチル基であるジメチルシロキサン単位
が好ましくは60重量%以上であり、更に好ましくは7
5重量%以上である。このことにより、印刷インキ反発
性が充分に保持され、地汚れの発生が押えられる。
【0179】また、非画像部分の非粘着性樹脂層と平版
印刷版用支持体上の第1転写層(T 1)との接着性向上の
ための特定の成分を含有することが好ましい。かかる特
定成分として、上記シリコン系樹脂において前記した置
換アルキル基(例えばハロゲン、シアノ置換体)、置換
されていてもよいアラルキル基、芳香族基、複素環基か
ら選ばれる置換基をR1又はR2として有するものが挙げ
られる。更には、R1及び/又はR2の置換基中にカルボ
キシル基、ヒドロキシル基、メルカプト基、ホスホノ
基、アミド基等の極性基を含有したもの、あるいはウレ
イド基(−NHCONH−)、チオエーテル基(−S
−)、ウレタン基(−NHCOO−)等の二価の連結基
を含有したものが挙げられる。
印刷版用支持体上の第1転写層(T 1)との接着性向上の
ための特定の成分を含有することが好ましい。かかる特
定成分として、上記シリコン系樹脂において前記した置
換アルキル基(例えばハロゲン、シアノ置換体)、置換
されていてもよいアラルキル基、芳香族基、複素環基か
ら選ばれる置換基をR1又はR2として有するものが挙げ
られる。更には、R1及び/又はR2の置換基中にカルボ
キシル基、ヒドロキシル基、メルカプト基、ホスホノ
基、アミド基等の極性基を含有したもの、あるいはウレ
イド基(−NHCONH−)、チオエーテル基(−S
−)、ウレタン基(−NHCOO−)等の二価の連結基
を含有したものが挙げられる。
【0180】このような置換基を含有するオルガノシロ
キサン単位は、全オルガノシロキサン単位総量中好まし
くは40重量%未満であり、更に好ましくは25重量%
未満である。印刷インキ反発性の成分として良好なジメ
チルシロキサン単位と上記した接着性向上のための他の
オルガノシロキサン単位とは、上記の割合で存在してい
ればよく、印刷インキ反発性を維持しつつ、接着性を向
上することが可能となる。各重合単位はランダム共重合
体、ブロック共重合体、スター型共重合体のいずれでも
よく、限定されることはない。シリコン系樹脂の重量平
均分子量は、好ましくは5×103 〜1×106 、より
好ましくは2×104 〜5×105 である。
キサン単位は、全オルガノシロキサン単位総量中好まし
くは40重量%未満であり、更に好ましくは25重量%
未満である。印刷インキ反発性の成分として良好なジメ
チルシロキサン単位と上記した接着性向上のための他の
オルガノシロキサン単位とは、上記の割合で存在してい
ればよく、印刷インキ反発性を維持しつつ、接着性を向
上することが可能となる。各重合単位はランダム共重合
体、ブロック共重合体、スター型共重合体のいずれでも
よく、限定されることはない。シリコン系樹脂の重量平
均分子量は、好ましくは5×103 〜1×106 、より
好ましくは2×104 〜5×105 である。
【0181】本発明の非粘着性樹脂層は、トナー画像部
の非粘着性樹脂層を選択的に除去する工程の前までに、
樹脂層が架橋構造を形成し、硬化性樹脂層となっている
ことが好ましい。このことにより、樹脂層の膜の機械的
強度が向上しトナー画像部の除去工程での非画像部の欠
損を生じることがなくなり、印刷時の機械的外力に対す
る耐久性が維持され、耐刷性が向上する。
の非粘着性樹脂層を選択的に除去する工程の前までに、
樹脂層が架橋構造を形成し、硬化性樹脂層となっている
ことが好ましい。このことにより、樹脂層の膜の機械的
強度が向上しトナー画像部の除去工程での非画像部の欠
損を生じることがなくなり、印刷時の機械的外力に対す
る耐久性が維持され、耐刷性が向上する。
【0182】本発明において、硬化した非粘着性樹脂層
を得るには、予め硬化した非粘着性樹脂を含有する樹
脂層を設ける方法と、非粘着性樹脂層を形成後に硬化
する方法がある。上記硬化方法、において、非粘着
性樹脂層を硬化し層内部に架橋構造を形成させるには従
来公知の方法のいずれをも用いることができる。以下、
シリコン系樹脂を例にして説明する。
を得るには、予め硬化した非粘着性樹脂を含有する樹
脂層を設ける方法と、非粘着性樹脂層を形成後に硬化
する方法がある。上記硬化方法、において、非粘着
性樹脂層を硬化し層内部に架橋構造を形成させるには従
来公知の方法のいずれをも用いることができる。以下、
シリコン系樹脂を例にして説明する。
【0183】例えば、シリコン系樹脂自身が自己架橋す
る方法、シリコン系樹脂を種々の架橋剤又は硬化剤によ
って架橋する方法等が挙げられ、更にこれらの方法のい
くつかの組合せであってもよい。また、樹脂類の高分子
間の橋架反応の反応様式は従来公知のいずれの化学結合
反応でもよく、いくつかの反応様式の組み合せであって
もよい。これらの反応様式として具体的には下記のi)
〜iv)の反応が挙げられる。
る方法、シリコン系樹脂を種々の架橋剤又は硬化剤によ
って架橋する方法等が挙げられ、更にこれらの方法のい
くつかの組合せであってもよい。また、樹脂類の高分子
間の橋架反応の反応様式は従来公知のいずれの化学結合
反応でもよく、いくつかの反応様式の組み合せであって
もよい。これらの反応様式として具体的には下記のi)
〜iv)の反応が挙げられる。
【0184】i)樹脂中に含有される酸性基(カルボキ
シル基、スルホ基、ホスホノ基等)と共存させる多価金
属イオン(例えばCa、Mg、Ba、Al、Zn、F
e、Sn、Zr、Ti等の多価金属のカチオン)とのキ
レート反応によるイオン結合による架橋。
シル基、スルホ基、ホスホノ基等)と共存させる多価金
属イオン(例えばCa、Mg、Ba、Al、Zn、F
e、Sn、Zr、Ti等の多価金属のカチオン)とのキ
レート反応によるイオン結合による架橋。
【0185】ii)有機反応性基〔具体的には、ヒドロキ
シル基、チオール基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子)、カルボキシル基、酸無水物
基、アミノ基、イソシアナート基、保護されたイソシナ
ナート基(ブロック化イソシアナート基)、酸ハライド
基、エポキシ基、イミノ基、ホルミル基、ジアゾ基、ア
ジド基等から選ばれる反応性基の組合せ〕間の付加反
応、置換反応あるいは脱離反応による化学結合による架
橋。
シル基、チオール基、ハロゲン原子(例えば塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子)、カルボキシル基、酸無水物
基、アミノ基、イソシアナート基、保護されたイソシナ
ナート基(ブロック化イソシアナート基)、酸ハライド
基、エポキシ基、イミノ基、ホルミル基、ジアゾ基、ア
ジド基等から選ばれる反応性基の組合せ〕間の付加反
応、置換反応あるいは脱離反応による化学結合による架
橋。
【0186】iii)自己カップリン基〔例えば−CON
HCH2OR′(R1′は水素原子又はアルキル基を表わ
す)、下記の基(R2′、R3′は同じでも異なってもよ
く、各々水素原子又はアルキル基を表わし、あるいはR
2′とR3′が結合して5〜6員の脂環式環を形成しても
よい)、シンナモイル基、−Si(R4′) s(O
R5′)t{R4′はアルキル基、アルケニル基、アリー
ル基を、R5′はアルキル基を表し、sは0又は1〜2
の整数、tは1〜3の整数を表す。但しs+t=3}
等〕による自己架橋。
HCH2OR′(R1′は水素原子又はアルキル基を表わ
す)、下記の基(R2′、R3′は同じでも異なってもよ
く、各々水素原子又はアルキル基を表わし、あるいはR
2′とR3′が結合して5〜6員の脂環式環を形成しても
よい)、シンナモイル基、−Si(R4′) s(O
R5′)t{R4′はアルキル基、アルケニル基、アリー
ル基を、R5′はアルキル基を表し、sは0又は1〜2
の整数、tは1〜3の整数を表す。但しs+t=3}
等〕による自己架橋。
【0187】
【化2】
【0188】iv)重合性二重結合基あるいは三重結合基
による付加重合反応による架橋。重合性二重結合基とし
ては、例えば、CH2=C(p)COO−、C(CH3)
H=CHCOO−、CH2=C(CH2COOH)COO
−、CH2=C(p)CONH−、CH2=C(p)CO
NHCOO−、CH2=C(p)CONHCONH−、
C(CH3)H=CHCONH−、CH2=CHCO−、
CH2=CH(CH2)nOCO−(nは0又は1〜3の
整数)、CH2=CHO−、CH2=CHC6H 4−、CH
2=CH−S−等が挙げられる(pは、−H又は−CH3
を表す)。また、重合性三重結合基としては上記と同様
の連結基を有するものが挙げられる。
による付加重合反応による架橋。重合性二重結合基とし
ては、例えば、CH2=C(p)COO−、C(CH3)
H=CHCOO−、CH2=C(CH2COOH)COO
−、CH2=C(p)CONH−、CH2=C(p)CO
NHCOO−、CH2=C(p)CONHCONH−、
C(CH3)H=CHCONH−、CH2=CHCO−、
CH2=CH(CH2)nOCO−(nは0又は1〜3の
整数)、CH2=CHO−、CH2=CHC6H 4−、CH
2=CH−S−等が挙げられる(pは、−H又は−CH3
を表す)。また、重合性三重結合基としては上記と同様
の連結基を有するものが挙げられる。
【0189】これらの任意に選ばれた反応性基は、シリ
コン系樹脂中に含有させることができる。その含有形態
としては、具体的には、(a) 前記一般式(I)の繰り返
し単位で示されるシロキサン単位の置換基R1又はR2の
いずれか又は両方に直接反応性基が置換する、あるいは
置換基のR1又はR2のいずれか又は両方に含有される、
(b) シロキサン単位の高分子鎖とブロックで結合した他
の高分子鎖の共重合成分中に含有する、(c) シリコン系
樹脂の高分子鎖の末端に結合する(他の連結基を介して
結合してもよい)等のいずれでもよい。
コン系樹脂中に含有させることができる。その含有形態
としては、具体的には、(a) 前記一般式(I)の繰り返
し単位で示されるシロキサン単位の置換基R1又はR2の
いずれか又は両方に直接反応性基が置換する、あるいは
置換基のR1又はR2のいずれか又は両方に含有される、
(b) シロキサン単位の高分子鎖とブロックで結合した他
の高分子鎖の共重合成分中に含有する、(c) シリコン系
樹脂の高分子鎖の末端に結合する(他の連結基を介して
結合してもよい)等のいずれでもよい。
【0190】更にオルガノシロキサンポリマー固有の従
来公知の橋架け反応も有効な反応であり、例えば伊藤邦
雄編「シリコーンハンドブック」日刊工業新聞社(1990
年刊)、熊田誠・和田正監修、「最新シリコーン技術−
開発と応用−」(株)シーエムシー、1986年刊)等に詳
細に記載されたものが挙げられる。その一例としては例
えば下記の基が挙げられる(ここで、R1 ″〜R5 ″は
各々アルキル基を表す)。
来公知の橋架け反応も有効な反応であり、例えば伊藤邦
雄編「シリコーンハンドブック」日刊工業新聞社(1990
年刊)、熊田誠・和田正監修、「最新シリコーン技術−
開発と応用−」(株)シーエムシー、1986年刊)等に詳
細に記載されたものが挙げられる。その一例としては例
えば下記の基が挙げられる(ここで、R1 ″〜R5 ″は
各々アルキル基を表す)。
【0191】
【化3】
【0192】以上の如き硬化性反応性基は、前記の如
く、インキ反発性を示す一般式(I)で示されるシロキ
サン単位とともに、高分子鎖にランダム共重合体として
含有されてもよいし、インキ反発性のブロックと硬化性
のブロックが組合されて重合体となるいわゆるブロック
共重合体であってもよい。ブロック共重合体としては、
グラフト型、AB型ブロック(ABA型等を含めて)、
スター型等が挙げられる。これらブロック共重合体の場
合は、インキ反発性のブロック成分は、全重合体成分中
好ましくは30重量%以上含有されることが好ましく、
より好ましくは50重量%以上である。
く、インキ反発性を示す一般式(I)で示されるシロキ
サン単位とともに、高分子鎖にランダム共重合体として
含有されてもよいし、インキ反発性のブロックと硬化性
のブロックが組合されて重合体となるいわゆるブロック
共重合体であってもよい。ブロック共重合体としては、
グラフト型、AB型ブロック(ABA型等を含めて)、
スター型等が挙げられる。これらブロック共重合体の場
合は、インキ反発性のブロック成分は、全重合体成分中
好ましくは30重量%以上含有されることが好ましく、
より好ましくは50重量%以上である。
【0193】シリコン系樹脂と架橋構造を形成し得る架
橋剤又は硬化剤としては、熱、光あるいは湿気硬化性化
合物として知られる低分子化合物、オリゴマー及びポリ
マーのいずれの化合物も用いることができ、単独である
いは2種以上を併用してもよい。
橋剤又は硬化剤としては、熱、光あるいは湿気硬化性化
合物として知られる低分子化合物、オリゴマー及びポリ
マーのいずれの化合物も用いることができ、単独である
いは2種以上を併用してもよい。
【0194】これら架橋剤もしくは硬化剤として用いる
化合物の具体例としては、山下晋三、金子東助編「架橋
剤ハンドブック」大成社(1981年)、高分子学会編「高
分子データハンドブック、基礎編」培風館(1986年)、
遠藤剛「熱硬化性高分子の精密化」C.M.C.(株)(1986
年刊)、原崎勇次「最新バインダー技術便覧」第II−1
章、総合技術センター(1985年刊)、大津隆行「アクリ
ル樹脂の合成・設計と新用途開発」中部経営開発センタ
ー出版部(1985年刊)、前記「シリコーンハンドブッ
ク」等の総説に引例された化合物が挙げられる。
化合物の具体例としては、山下晋三、金子東助編「架橋
剤ハンドブック」大成社(1981年)、高分子学会編「高
分子データハンドブック、基礎編」培風館(1986年)、
遠藤剛「熱硬化性高分子の精密化」C.M.C.(株)(1986
年刊)、原崎勇次「最新バインダー技術便覧」第II−1
章、総合技術センター(1985年刊)、大津隆行「アクリ
ル樹脂の合成・設計と新用途開発」中部経営開発センタ
ー出版部(1985年刊)、前記「シリコーンハンドブッ
ク」等の総説に引例された化合物が挙げられる。
【0195】例えば、有機シラン系化合物(例えば、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビ
ニルトリス(t−ブチルパーオキサイド)シラン、γ−
(β−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、シランカップ
リング剤等)、ポリイソシアナート系化合物(例えば、
トルイレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソ
シアナート、トリフェニルメタントリイソシアナート、
ポリメチレンポリフェニルイソシアナート、ヘキサメチ
レンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、
高分子ポリイソシアナート等)、上記ポリイソシアナー
ト系化合物のイソシアナートを保護したポリブロック化
イソシアナート系化合物(イソシアナート基の保護に用
いる化合物例としては、アルコール類、β−ジケトン
類、β−ケトエステル類、アミン類等)、ポリオール系
化合物(例えば、1,4−ブタンジオール、ポリオキシ
プロピレングリコール、ポリオキシエチレングリコー
ル、1,1,1−トリメチロールプロパン等)、ポリア
ミン系化合物(例えば、エチレンジアミン、γ−ヒドロ
キシプロピル化エチレンジアミン、フェニレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、N−アミノエチルピペラ
ジン、変性脂肪族ポリアミン類等)、チタネートカップ
リング系化合物(例えばテトラブトキシチタネート、テ
トラプロポキシチタネート、イソプロピルトリステアロ
イルチタネート等)、アルミニウムカップリング系化合
物(例えばアルミニウムブチレート、アルミニウムアセ
チルアセテート、アルミニウムオキシドオクテート、ア
ルミニウムトリス(アセチルアセテート)等)、ポリエ
ポキシ基含有化合物及びエポキシ樹脂(例えば、垣内弘
編著「新エポキシ樹脂」昭晃堂(1985年)、橋本邦之編
著「エポキシ樹脂」日刊工業新聞社(1969年)等に記載
された化合物類)、メラミン樹脂(例えば、三輪一郎、
松永英夫編著「ユリア・メラミン樹脂」日刊工業新聞社
(1969年)等に記載された化合物類)、ポリ(メタ)ク
リレート系化合物(例えば、大河原信、三枝武夫、東村
敏延編「オリゴマー」講談社(1976年)、大森英三「機
能性アクリル系樹脂」テクノシステム(1985年)等に記
載された化合物類)が挙げられる。
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
ルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビ
ニルトリス(t−ブチルパーオキサイド)シラン、γ−
(β−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、シランカップ
リング剤等)、ポリイソシアナート系化合物(例えば、
トルイレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソ
シアナート、トリフェニルメタントリイソシアナート、
ポリメチレンポリフェニルイソシアナート、ヘキサメチ
レンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、
高分子ポリイソシアナート等)、上記ポリイソシアナー
ト系化合物のイソシアナートを保護したポリブロック化
イソシアナート系化合物(イソシアナート基の保護に用
いる化合物例としては、アルコール類、β−ジケトン
類、β−ケトエステル類、アミン類等)、ポリオール系
化合物(例えば、1,4−ブタンジオール、ポリオキシ
プロピレングリコール、ポリオキシエチレングリコー
ル、1,1,1−トリメチロールプロパン等)、ポリア
ミン系化合物(例えば、エチレンジアミン、γ−ヒドロ
キシプロピル化エチレンジアミン、フェニレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、N−アミノエチルピペラ
ジン、変性脂肪族ポリアミン類等)、チタネートカップ
リング系化合物(例えばテトラブトキシチタネート、テ
トラプロポキシチタネート、イソプロピルトリステアロ
イルチタネート等)、アルミニウムカップリング系化合
物(例えばアルミニウムブチレート、アルミニウムアセ
チルアセテート、アルミニウムオキシドオクテート、ア
ルミニウムトリス(アセチルアセテート)等)、ポリエ
ポキシ基含有化合物及びエポキシ樹脂(例えば、垣内弘
編著「新エポキシ樹脂」昭晃堂(1985年)、橋本邦之編
著「エポキシ樹脂」日刊工業新聞社(1969年)等に記載
された化合物類)、メラミン樹脂(例えば、三輪一郎、
松永英夫編著「ユリア・メラミン樹脂」日刊工業新聞社
(1969年)等に記載された化合物類)、ポリ(メタ)ク
リレート系化合物(例えば、大河原信、三枝武夫、東村
敏延編「オリゴマー」講談社(1976年)、大森英三「機
能性アクリル系樹脂」テクノシステム(1985年)等に記
載された化合物類)が挙げられる。
【0196】また、共存させる重合性官能基を2個以上
含有する多官能性単量体〔多官能性単量体(d)とも称
する〕あるいは多官能性オリゴマーの重合性官能基とし
ては、具体的には、CH2=CHCH2−、CH2=CH
COO−、CH2=CH−、CH2=C(CH3)−COO
−、CH(CH3)=CHCOO−、CH2=CHCON
H−、CH2=C(CH3)−CONH−、CH(CH3)
=CHCONH−、CH2=CHOCO−、CH2=C
(CH3)−OCO−、CH2=CHCH2OCO−、CH
2=CHNHCO−、CH2=CHCH2NHCO−、C
H2=CHSO2−、CH2=CHCO−、CH2=CHO
−、CH2=CHS−等を挙げることができる。これら
の重合性官能基の同一のものあるいは異なったものを2
個以上有する単量体あるいはオリゴマーであればよい。
含有する多官能性単量体〔多官能性単量体(d)とも称
する〕あるいは多官能性オリゴマーの重合性官能基とし
ては、具体的には、CH2=CHCH2−、CH2=CH
COO−、CH2=CH−、CH2=C(CH3)−COO
−、CH(CH3)=CHCOO−、CH2=CHCON
H−、CH2=C(CH3)−CONH−、CH(CH3)
=CHCONH−、CH2=CHOCO−、CH2=C
(CH3)−OCO−、CH2=CHCH2OCO−、CH
2=CHNHCO−、CH2=CHCH2NHCO−、C
H2=CHSO2−、CH2=CHCO−、CH2=CHO
−、CH2=CHS−等を挙げることができる。これら
の重合性官能基の同一のものあるいは異なったものを2
個以上有する単量体あるいはオリゴマーであればよい。
【0197】重合性官能基を2個以上有する単量体の具
体例は、例えば同一の重合性官能基を有する単量体ある
いはオリゴマーとして、ジビニルベンゼン、トリビニル
ベンゼン等のスチレン誘導体:多価アルコール(例え
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール#20
0、#400、#600、1,3−ブチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ジプロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールな
ど)、又はポリヒドロキシフェノール(例えばヒドロキ
ノン、レゾルシン、カテコールおよびそれらの誘導体)
のメタクリル酸、アクリル酸又はクロトン酸のエステル
類、ビニルエーテル類又はアリルエーテル類:二塩基酸
(例えばマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、イタコン酸
等)のビニルエステル類、アリルエステル類、ビニルア
ミド類又はアリルアミド類:ポリアミン(例えばエチレ
ンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブ
チレンジアミン等)とビニル基を含有するカルボン酸
(例えば、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、ア
リル酢酸等)との縮合体などが挙げられる。
体例は、例えば同一の重合性官能基を有する単量体ある
いはオリゴマーとして、ジビニルベンゼン、トリビニル
ベンゼン等のスチレン誘導体:多価アルコール(例え
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール#20
0、#400、#600、1,3−ブチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ジプロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールな
ど)、又はポリヒドロキシフェノール(例えばヒドロキ
ノン、レゾルシン、カテコールおよびそれらの誘導体)
のメタクリル酸、アクリル酸又はクロトン酸のエステル
類、ビニルエーテル類又はアリルエーテル類:二塩基酸
(例えばマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、イタコン酸
等)のビニルエステル類、アリルエステル類、ビニルア
ミド類又はアリルアミド類:ポリアミン(例えばエチレ
ンジアミン、1,3−プロピレンジアミン、1,4−ブ
チレンジアミン等)とビニル基を含有するカルボン酸
(例えば、メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、ア
リル酢酸等)との縮合体などが挙げられる。
【0198】また、異なる重合性官能基を有する単量体
あるいはオリゴマーとしては、例えば、ビニル基を含有
するカルボン酸(例えばメタクリル酸、アクリル酸、メ
タクリロイル酢酸、アクリロイル酢酸、メタクリロイル
プロピオン酸、アルリロイルプロピオン酸、イタコニロ
イル酢酸、イタコニロイルプロピオン酸、カルボン酸無
水物等)とアルコール又はアミンの反応体等のビニル基
を含有するエステル誘導体又はアミド誘導体(例えばメ
タクリル酸ビニル、アクリル酸ビニル、イタコン酸ビニ
ル、メタクリル酸アリル、アクリル酸アリル、イタコン
酸アリル、メタクリロイル酢酸ビニル、メタクリロイル
プロピオン酸ビニル、メタクリロイルプロピオン酸アリ
ル、メタクリル酸ビニルオキシカルボニルメチルエステ
ル、アクリル酸ビニルオキシカルボニルメチルオキシカ
ルボニルエチレンエステル、N−アリルアクリルアミ
ド、N−アリルメタクリルアミド、N−アリルイタコン
酸アミド、メタクリロイルプロピオン酸アリルアミド
等)又はアミノアルコール類(例えばアミノエタノー
ル、1−アミノプロパノール、1−アミノブタノール、
1−アミノヘキサノール、2−アミノブタノール等)と
ビニル基を含有するカルボン酸との縮合体などが挙げら
れる。
あるいはオリゴマーとしては、例えば、ビニル基を含有
するカルボン酸(例えばメタクリル酸、アクリル酸、メ
タクリロイル酢酸、アクリロイル酢酸、メタクリロイル
プロピオン酸、アルリロイルプロピオン酸、イタコニロ
イル酢酸、イタコニロイルプロピオン酸、カルボン酸無
水物等)とアルコール又はアミンの反応体等のビニル基
を含有するエステル誘導体又はアミド誘導体(例えばメ
タクリル酸ビニル、アクリル酸ビニル、イタコン酸ビニ
ル、メタクリル酸アリル、アクリル酸アリル、イタコン
酸アリル、メタクリロイル酢酸ビニル、メタクリロイル
プロピオン酸ビニル、メタクリロイルプロピオン酸アリ
ル、メタクリル酸ビニルオキシカルボニルメチルエステ
ル、アクリル酸ビニルオキシカルボニルメチルオキシカ
ルボニルエチレンエステル、N−アリルアクリルアミ
ド、N−アリルメタクリルアミド、N−アリルイタコン
酸アミド、メタクリロイルプロピオン酸アリルアミド
等)又はアミノアルコール類(例えばアミノエタノー
ル、1−アミノプロパノール、1−アミノブタノール、
1−アミノヘキサノール、2−アミノブタノール等)と
ビニル基を含有するカルボン酸との縮合体などが挙げら
れる。
【0199】本発明では、非粘着性樹脂層の架橋反応を
促進させるために、必要に応じて反応促進剤を添加して
もよい。架橋反応が官能基間の化学結合を形成する反応
様式の場合には、例えば有機酸類(酢酸、プロピオン
酸、酪酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン
酸等)、フェノール類(フェノール、クロロフェノー
ル、ニトロフェノール、シアノフェノール、ブロモフェ
ノール、ナフトール、ジクロロフェノール等)、有機金
属化合物(アセチルアセトナートジルコニウム塩、アセ
チルアセトンジルコニウム塩、アセチルアセトコバルト
塩、ジラウリン酸ジブトキシスズ等)、ジチオカルバミ
ン酸化合物(ジエチルジチオカルバミン酸塩等)、チウ
ラムジスルフィド化合物(テトラメチルチウラムジスル
フィド等)、カルボン酸無水物(無水フタル酸、無水マ
レイン酸、無水コハク酸、ブチルコハク酸無水物、3,
3′,4,4′−テトラカルボン酸ベンゾフェノンジ無
水物、トリメリット酸無水物等)等が挙げられる。架橋
反応が重合性反応様式の場合には、熱重合開始剤(過酸
化物、アゾビス系化合物、光重合反応開始剤及び増感剤
(例えば P. Walker, N. J. Webers et al., J. Phot.
Sci. 18, 150(1970)、徳丸克己、大河原信編「増感剤」
(株)講談社(1987年)等の総説・成書に記載されてお
り、具体的にはカルボニル化合物、有機イオウ化合物、
アジン系化合物、アゾ化合物等が挙げられる。また、シ
リコン樹脂の硬化促進剤あるいは反応制御剤として、白
金触媒、メチルビニルテトラシロキサン、アセチレンア
ルコール類等が挙げられる。
促進させるために、必要に応じて反応促進剤を添加して
もよい。架橋反応が官能基間の化学結合を形成する反応
様式の場合には、例えば有機酸類(酢酸、プロピオン
酸、酪酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン
酸等)、フェノール類(フェノール、クロロフェノー
ル、ニトロフェノール、シアノフェノール、ブロモフェ
ノール、ナフトール、ジクロロフェノール等)、有機金
属化合物(アセチルアセトナートジルコニウム塩、アセ
チルアセトンジルコニウム塩、アセチルアセトコバルト
塩、ジラウリン酸ジブトキシスズ等)、ジチオカルバミ
ン酸化合物(ジエチルジチオカルバミン酸塩等)、チウ
ラムジスルフィド化合物(テトラメチルチウラムジスル
フィド等)、カルボン酸無水物(無水フタル酸、無水マ
レイン酸、無水コハク酸、ブチルコハク酸無水物、3,
3′,4,4′−テトラカルボン酸ベンゾフェノンジ無
水物、トリメリット酸無水物等)等が挙げられる。架橋
反応が重合性反応様式の場合には、熱重合開始剤(過酸
化物、アゾビス系化合物、光重合反応開始剤及び増感剤
(例えば P. Walker, N. J. Webers et al., J. Phot.
Sci. 18, 150(1970)、徳丸克己、大河原信編「増感剤」
(株)講談社(1987年)等の総説・成書に記載されてお
り、具体的にはカルボニル化合物、有機イオウ化合物、
アジン系化合物、アゾ化合物等が挙げられる。また、シ
リコン樹脂の硬化促進剤あるいは反応制御剤として、白
金触媒、メチルビニルテトラシロキサン、アセチレンア
ルコール類等が挙げられる。
【0200】これらの膜硬化における硬化条件は、当然
のことながら、組合せた各材料の特性によって適宜選択
される。熱硬化を行なうためには、例えば60°〜15
0℃で5〜120分間処理する。上述の反応促進剤を併
用すると、より穏やかな条件で処理することができる。
のことながら、組合せた各材料の特性によって適宜選択
される。熱硬化を行なうためには、例えば60°〜15
0℃で5〜120分間処理する。上述の反応促進剤を併
用すると、より穏やかな条件で処理することができる。
【0201】樹脂中の特定の官能基を光照射で硬化する
には、化学的活性光線で光照射する工程を入れる様にす
ればよい。化学的活性光線としては、可視光線、紫外
線、遠紫外線、電子線、X線、γ線、α線などいずれで
もよいが、好ましくは紫外線、より好ましくは波長31
0nmから波長500nmの範囲の光線である。一般には低
圧、高圧あるいは超高圧の水銀ランプ、ハロゲンランプ
等が用いられる。光照射の処理は通常5cm〜50cmの距
離から10秒〜10分間の照射で充分に行うことができ
る。
には、化学的活性光線で光照射する工程を入れる様にす
ればよい。化学的活性光線としては、可視光線、紫外
線、遠紫外線、電子線、X線、γ線、α線などいずれで
もよいが、好ましくは紫外線、より好ましくは波長31
0nmから波長500nmの範囲の光線である。一般には低
圧、高圧あるいは超高圧の水銀ランプ、ハロゲンランプ
等が用いられる。光照射の処理は通常5cm〜50cmの距
離から10秒〜10分間の照射で充分に行うことができ
る。
【0202】本発明に用いる非粘着性樹脂層は前記の非
粘着性樹脂とともに、インキ反発性を損なわない範囲で
他の樹脂を含有し、印刷版用支持体表面と非粘着性樹脂
層との密着性を向上させることもできる。併用し得る他
の樹脂は、軟化点30℃以上の樹脂であれば、従来公知
の各種の樹脂を挙げることができる。
粘着性樹脂とともに、インキ反発性を損なわない範囲で
他の樹脂を含有し、印刷版用支持体表面と非粘着性樹脂
層との密着性を向上させることもできる。併用し得る他
の樹脂は、軟化点30℃以上の樹脂であれば、従来公知
の各種の樹脂を挙げることができる。
【0203】具体的には、オレフィン重合体及び共重合
体、塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン共重合体、ア
ルカン酸ビニル重合体及び共重合体、アルカン酸アリル
重合体及び共重合体、スチレン及びその誘導体の重合体
及び共重合体、ブタジエン−スチレン共重合体、イソプ
レン−スチレン共重合体、ブタジエン−不飽和カルボン
酸エステル共重合体、アクリロニトリル共重合体、メタ
クリロニトリル共重合体、アルキルビニルエーテル共重
合体、アクリル酸エステル重合体及び共重合体、メタク
リル酸エステル重合体及び共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステ
ル共重合体、イタコン酸ジエステル重合体及び共重合
体、無水マレイン酸共重合体、アクリルアミド共重合
体、メタクリルアミド共重合体、ポリカーボネート樹
脂、ケトン樹脂、ポリエステル樹脂、アミド樹脂、アル
キル変性ナイロン樹脂、水酸基及びカルボキシル基変性
ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアセタ
ール樹脂、環化ゴム−メタクリル酸エステル共重合体、
環化ゴム−アクリル酸エステル共重合体、酢酸セルロー
ズ樹脂、ウレタン樹脂、窒素原子を含有しない複素環を
含有する共重合体(複素環として例えば、フラン環、テ
トラヒドロフラン環、チオフェン環、ジオキサン環、ジ
オキソフラン環、ラクトン環、ベンゾフラン環、ベンゾ
チオフェン環、1,3−ジオキセタン環等)、エポキシ
樹脂等が挙げられる。これら樹脂の中で特に好ましい例
として、アルカン酸ビニル重合体及び共重合体、アクリ
ル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸セルロ
ーズ樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ
る。これらの樹脂の中で特に好ましい例として、アルカ
ン酸ビニル重合体及び共重合体、アクリル樹脂、メタク
リル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸セルローズ樹脂、ウレ
タン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
体、塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン共重合体、ア
ルカン酸ビニル重合体及び共重合体、アルカン酸アリル
重合体及び共重合体、スチレン及びその誘導体の重合体
及び共重合体、ブタジエン−スチレン共重合体、イソプ
レン−スチレン共重合体、ブタジエン−不飽和カルボン
酸エステル共重合体、アクリロニトリル共重合体、メタ
クリロニトリル共重合体、アルキルビニルエーテル共重
合体、アクリル酸エステル重合体及び共重合体、メタク
リル酸エステル重合体及び共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステ
ル共重合体、イタコン酸ジエステル重合体及び共重合
体、無水マレイン酸共重合体、アクリルアミド共重合
体、メタクリルアミド共重合体、ポリカーボネート樹
脂、ケトン樹脂、ポリエステル樹脂、アミド樹脂、アル
キル変性ナイロン樹脂、水酸基及びカルボキシル基変性
ポリエステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアセタ
ール樹脂、環化ゴム−メタクリル酸エステル共重合体、
環化ゴム−アクリル酸エステル共重合体、酢酸セルロー
ズ樹脂、ウレタン樹脂、窒素原子を含有しない複素環を
含有する共重合体(複素環として例えば、フラン環、テ
トラヒドロフラン環、チオフェン環、ジオキサン環、ジ
オキソフラン環、ラクトン環、ベンゾフラン環、ベンゾ
チオフェン環、1,3−ジオキセタン環等)、エポキシ
樹脂等が挙げられる。これら樹脂の中で特に好ましい例
として、アルカン酸ビニル重合体及び共重合体、アクリ
ル樹脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸セルロ
ーズ樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ
る。これらの樹脂の中で特に好ましい例として、アルカ
ン酸ビニル重合体及び共重合体、アクリル樹脂、メタク
リル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸セルローズ樹脂、ウレ
タン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0204】これらの他の樹脂の非粘着性樹脂層中にお
ける好ましい使用割合は、全樹脂中40重量%未満、よ
り好ましくは20重量%未満である。また、これらの他
の樹脂中に、前記した熱、光又は湿気により硬化する反
応性基を含有してもよい。
ける好ましい使用割合は、全樹脂中40重量%未満、よ
り好ましくは20重量%未満である。また、これらの他
の樹脂中に、前記した熱、光又は湿気により硬化する反
応性基を含有してもよい。
【0205】これらの他の樹脂を非粘着性樹脂と相溶さ
せて、インキ反発性と密着性を両立させる方法として
は、例えば技術情報協会編「高分子の相溶化と評価技
術」(1992年)、中浜精一等「高機能ポリマーアロイ」
高分子学会編、丸善(1991年)等の成書に記載された内
容のものを適用することができる。
せて、インキ反発性と密着性を両立させる方法として
は、例えば技術情報協会編「高分子の相溶化と評価技
術」(1992年)、中浜精一等「高機能ポリマーアロイ」
高分子学会編、丸善(1991年)等の成書に記載された内
容のものを適用することができる。
【0206】また、非粘着性樹脂と他の樹脂とを混合し
た膜において、非粘着性樹脂が膜の表面側に濃縮して存
在する特性を利用する方法を用いてもよい。更に両者の
樹脂同志の相互作用を高め膜の凝集力を向上させるため
に、密着用樹脂の一つとして、非粘着性樹脂と同様のケ
イ素及び/又はフッ素原子含有の重合体成分をブロック
結合した共重合体を少量用いることができる。
た膜において、非粘着性樹脂が膜の表面側に濃縮して存
在する特性を利用する方法を用いてもよい。更に両者の
樹脂同志の相互作用を高め膜の凝集力を向上させるため
に、密着用樹脂の一つとして、非粘着性樹脂と同様のケ
イ素及び/又はフッ素原子含有の重合体成分をブロック
結合した共重合体を少量用いることができる。
【0207】本発明に用いる非粘着性樹脂層は多層構成
であってもよく、例えば、平版印刷用支持体上の第1転
写層(T1)と接する側に密着性良好な樹脂層(密着機能
層)を設け、その上にインキ反発性良好な非粘着性樹脂
層を設ける積層構成が挙げられる。密着機能層とインキ
反発性良好な非粘着性樹脂層との密着力の維持は、上記
の様な密着用樹脂と相溶性良好な重合体成分と非粘着性
樹脂と相溶性良好な重合体成分とをブロックで結合した
共重合体を、好ましくは密着機能層に共存させることで
可能となる。
であってもよく、例えば、平版印刷用支持体上の第1転
写層(T1)と接する側に密着性良好な樹脂層(密着機能
層)を設け、その上にインキ反発性良好な非粘着性樹脂
層を設ける積層構成が挙げられる。密着機能層とインキ
反発性良好な非粘着性樹脂層との密着力の維持は、上記
の様な密着用樹脂と相溶性良好な重合体成分と非粘着性
樹脂と相溶性良好な重合体成分とをブロックで結合した
共重合体を、好ましくは密着機能層に共存させることで
可能となる。
【0208】更に、前述した様に、支持体上の第1転写
層(T1)は、前記した非粘着性樹脂層と少なくとも界面
で化学結合を形成することが好ましい。即ち、支持体の
表面部分に、非粘着性樹脂層を構成する樹脂中に存在す
る反応性基と化学結合し得る反応性基を含有する成分が
存在し、非粘着性樹脂層と光、熱又は湿気により化学反
応して橋架けを形成するものであり、これにより、密着
性が更に向上する。
層(T1)は、前記した非粘着性樹脂層と少なくとも界面
で化学結合を形成することが好ましい。即ち、支持体の
表面部分に、非粘着性樹脂層を構成する樹脂中に存在す
る反応性基と化学結合し得る反応性基を含有する成分が
存在し、非粘着性樹脂層と光、熱又は湿気により化学反
応して橋架けを形成するものであり、これにより、密着
性が更に向上する。
【0209】非粘着性樹脂層を支持体表面に設ける方法
は従来公知のいずれの方法でもよく限定されるものでは
ない。具体的には、非粘着性層用樹脂が液状又は溶剤可
溶なものであれば、従来公知の手段により塗布すること
ができる。例えば、原崎勇次「コーティング工学」
(株)朝倉書店(1971年)、原崎勇次「コーティング方
式」槙書店(1979年)、深田寛「ホットメルト接着の実
際」(株)高分子刊行会(1979年)等に記載のエアドク
ターコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、ス
クイズコーター、含浸コーター、リバースロールコータ
ー、トランファーロールコーター、グラビアコーター、
キスロールコーター、スプレイコーター、カーテンコー
ター、カレンダーコーター等の各方式、例えば大野信編
集「ノンインパクトプリンティング」(株)C.M.C.(19
86年)記載の原理及び手段によるインキジェット方式、
連続噴射型のSweet方式、Hertz方式、間欠噴射型のWins
ton方式、インクオンデマンド型のパルスジェット方
式、バブルジェット方式、インキミスト型のミスト方式
などにより設けることができる。
は従来公知のいずれの方法でもよく限定されるものでは
ない。具体的には、非粘着性層用樹脂が液状又は溶剤可
溶なものであれば、従来公知の手段により塗布すること
ができる。例えば、原崎勇次「コーティング工学」
(株)朝倉書店(1971年)、原崎勇次「コーティング方
式」槙書店(1979年)、深田寛「ホットメルト接着の実
際」(株)高分子刊行会(1979年)等に記載のエアドク
ターコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、ス
クイズコーター、含浸コーター、リバースロールコータ
ー、トランファーロールコーター、グラビアコーター、
キスロールコーター、スプレイコーター、カーテンコー
ター、カレンダーコーター等の各方式、例えば大野信編
集「ノンインパクトプリンティング」(株)C.M.C.(19
86年)記載の原理及び手段によるインキジェット方式、
連続噴射型のSweet方式、Hertz方式、間欠噴射型のWins
ton方式、インクオンデマンド型のパルスジェット方
式、バブルジェット方式、インキミスト型のミスト方式
などにより設けることができる。
【0210】また、離型紙で代表される離型性支持体
(以下離型紙という)上に保持された非粘着性樹脂層を
トナー画像を担持した印刷用支持体表面上に転写し貼り
付ける方法により設けることもできる。この方法におい
て、非粘着性層が形成された離型紙はロール状、シート
状で転写する装置中に簡便に供給できる。
(以下離型紙という)上に保持された非粘着性樹脂層を
トナー画像を担持した印刷用支持体表面上に転写し貼り
付ける方法により設けることもできる。この方法におい
て、非粘着性層が形成された離型紙はロール状、シート
状で転写する装置中に簡便に供給できる。
【0211】離型紙としては、従来公知のものがいずれ
でも使用でき、例えば、「粘着(粘接着)の新技術とそ
の用途・各種応用製品の開発資料」(発行;経営開発セ
ンター出版部、昭和53年5月20日)、「オールペーパー
ガイド紙の商品事典、上巻・文化産業編」(発行(株)
紙業タイムス社、昭和58年12月1日)等の成書に記載の
ものが挙げられる。具体的には、離型紙はシリコーンを
主とする離型剤を、ポリエチレン樹脂をラミネートした
末晒クルパック紙や耐溶剤性の樹脂をプリコートした上
級紙やクラフト紙、アンダーコートを施したPETフィ
ルム又はグラシン紙等の基体上に塗布したもの等であ
る。シリコーンは一般に溶剤タイプのものが用いられ、
基体上に3〜7%の濃度でグラビアロール、リバースロ
ール、ワイヤーバー等で塗布し乾燥後、150℃以上で
熱処理され硬化される。塗布量は1g/m2程度である。
でも使用でき、例えば、「粘着(粘接着)の新技術とそ
の用途・各種応用製品の開発資料」(発行;経営開発セ
ンター出版部、昭和53年5月20日)、「オールペーパー
ガイド紙の商品事典、上巻・文化産業編」(発行(株)
紙業タイムス社、昭和58年12月1日)等の成書に記載の
ものが挙げられる。具体的には、離型紙はシリコーンを
主とする離型剤を、ポリエチレン樹脂をラミネートした
末晒クルパック紙や耐溶剤性の樹脂をプリコートした上
級紙やクラフト紙、アンダーコートを施したPETフィ
ルム又はグラシン紙等の基体上に塗布したもの等であ
る。シリコーンは一般に溶剤タイプのものが用いられ、
基体上に3〜7%の濃度でグラビアロール、リバースロ
ール、ワイヤーバー等で塗布し乾燥後、150℃以上で
熱処理され硬化される。塗布量は1g/m2程度である。
【0212】離型紙としては、製紙メーカーから一般に
市販されている、テープ用、ラベル用、形成工業用及び
キャストコート工業用のものが使用できる。例えばセパ
レート紙(王子製紙(株)製)、キングリーズ(四国製
紙(株)製)、サンリリース(山陽国策パルプ(株)
製)、NKハイレリーズ(日本加工製紙(株)製)など
が挙げられる。
市販されている、テープ用、ラベル用、形成工業用及び
キャストコート工業用のものが使用できる。例えばセパ
レート紙(王子製紙(株)製)、キングリーズ(四国製
紙(株)製)、サンリリース(山陽国策パルプ(株)
製)、NKハイレリーズ(日本加工製紙(株)製)など
が挙げられる。
【0213】離型紙上に非粘着性樹脂層を形成するに
は、常法に従って、バー塗布、スピン塗布、スプレー塗
布等により塗布成膜することにより容易に行われる。離
型紙上の非粘着性樹脂層を平版印刷用支持体上の転写層
上に熱転写するには、通常の熱転写方法が利用できる。
即ち、非粘着性樹脂層を保持した離型紙を平版印刷用支
持体に圧着し、非粘着性樹脂層を支持体上の転写層上に
熱転写すればよい。
は、常法に従って、バー塗布、スピン塗布、スプレー塗
布等により塗布成膜することにより容易に行われる。離
型紙上の非粘着性樹脂層を平版印刷用支持体上の転写層
上に熱転写するには、通常の熱転写方法が利用できる。
即ち、非粘着性樹脂層を保持した離型紙を平版印刷用支
持体に圧着し、非粘着性樹脂層を支持体上の転写層上に
熱転写すればよい。
【0214】離型紙から非粘着性樹脂層を支持体上の転
写層へ転写する場合の条件は以下の通りが好ましい。ロ
ーラーのニップ圧力は0.1〜20kgf/cm2、より好ま
しくは0.2〜10kgf/cm2であり、転写時の温度は2
5℃〜200℃、より好ましくは40℃〜150℃であ
る。
写層へ転写する場合の条件は以下の通りが好ましい。ロ
ーラーのニップ圧力は0.1〜20kgf/cm2、より好ま
しくは0.2〜10kgf/cm2であり、転写時の温度は2
5℃〜200℃、より好ましくは40℃〜150℃であ
る。
【0215】非粘着性樹脂層は、前記した様に、印刷時
の印圧に耐え得るように硬化されていることが好まし
く、更には、支持体上の転写層と化学結合して充分密着
することが好ましい。こうした膜の硬化は、塗膜法又は
転写法のいずれにおいても、それぞれの操作時に、加熱
及び/又は光照射を適宜行なうことで達成される。ま
た、支持体上に膜を設置後改めて加熱及び/又は光照射
の操作を行なってもよい。これらの条件は、前記した通
りである。
の印圧に耐え得るように硬化されていることが好まし
く、更には、支持体上の転写層と化学結合して充分密着
することが好ましい。こうした膜の硬化は、塗膜法又は
転写法のいずれにおいても、それぞれの操作時に、加熱
及び/又は光照射を適宜行なうことで達成される。ま
た、支持体上に膜を設置後改めて加熱及び/又は光照射
の操作を行なってもよい。これらの条件は、前記した通
りである。
【0216】トナー画像を担持した支持体の転写層上に
非粘着性樹脂層を設置した後、トナー画像部の非粘着性
樹脂層を選択的に除去する操作を行なう。選択的に除去
するには、湿式系及び乾式系のいずれでもよいが、操作
の簡便性から乾式処理が好ましい。 湿式処理で除去す
るには、溶剤によって非粘着性樹脂層を膨潤させなが
ら、画像部の非粘着性樹脂層を、場合によって擦り等の
機械的力を加えながら除去する方法が挙げられる(例え
ば特開昭49−121602号)。
非粘着性樹脂層を設置した後、トナー画像部の非粘着性
樹脂層を選択的に除去する操作を行なう。選択的に除去
するには、湿式系及び乾式系のいずれでもよいが、操作
の簡便性から乾式処理が好ましい。 湿式処理で除去す
るには、溶剤によって非粘着性樹脂層を膨潤させなが
ら、画像部の非粘着性樹脂層を、場合によって擦り等の
機械的力を加えながら除去する方法が挙げられる(例え
ば特開昭49−121602号)。
【0217】本発明では非粘着性樹脂層は機械的な外力
を加えることで容易に選択的に除去されることから、乾
式処理のやり方は限定されるものではない。具体的に
は、粘着シート等によるピールアパート法、ブラシなど
によるブラッシング法、消しゴムなどによる摩擦法等が
挙げられる。更には、離型紙上に設けた非粘着性樹脂層
を転写法で設ける場合、離型紙と非粘着性樹脂層との剥
離性を調節しておくことで、トナー画像部分のみ非粘着
性樹脂層を選択的に除去できる。即ち、非粘着性樹脂層
を支持体上の転写層に圧着後、離型紙を引き剥がす際
に、非画像部の非粘着性樹脂層は支持体の転写層表面に
転写され、他方、トナー画像部の非粘着性樹脂層は離型
紙に接着したまま剥離することにより、トナー画像部の
除去を同時に行うことができる(いわゆるピールアパー
ト現像)。
を加えることで容易に選択的に除去されることから、乾
式処理のやり方は限定されるものではない。具体的に
は、粘着シート等によるピールアパート法、ブラシなど
によるブラッシング法、消しゴムなどによる摩擦法等が
挙げられる。更には、離型紙上に設けた非粘着性樹脂層
を転写法で設ける場合、離型紙と非粘着性樹脂層との剥
離性を調節しておくことで、トナー画像部分のみ非粘着
性樹脂層を選択的に除去できる。即ち、非粘着性樹脂層
を支持体上の転写層に圧着後、離型紙を引き剥がす際
に、非画像部の非粘着性樹脂層は支持体の転写層表面に
転写され、他方、トナー画像部の非粘着性樹脂層は離型
紙に接着したまま剥離することにより、トナー画像部の
除去を同時に行うことができる(いわゆるピールアパー
ト現像)。
【0218】画像部における支持体と非粘着性樹脂の分
離は、第1転写層(T1)とトナー画像の界面、トナー画
像内部(いわゆる凝集破壊による)あるいはトナー画像
と第2転写層(T2)との界面のいずれで生じてもよい。
画像部の非粘着性樹脂層の除去の結果、トナー画像は樹
脂層と一緒に除去されてもよいし、第1転写層(T1)上
に残存していてもよい。
離は、第1転写層(T1)とトナー画像の界面、トナー画
像内部(いわゆる凝集破壊による)あるいはトナー画像
と第2転写層(T2)との界面のいずれで生じてもよい。
画像部の非粘着性樹脂層の除去の結果、トナー画像は樹
脂層と一緒に除去されてもよいし、第1転写層(T1)上
に残存していてもよい。
【0219】以上のようにして得られた本発明の印刷版
は、従来公知の水無し印刷版と同様に、浸し水を用いる
ことなく各種オフセット印刷機により印刷することがで
きる。
は、従来公知の水無し印刷版と同様に、浸し水を用いる
ことなく各種オフセット印刷機により印刷することがで
きる。
【0220】以下に、本発明の電子写真式水無し平版印
刷版の作成方法を添付図面をもって詳細に説明する。図
2〜図5は、それぞれ本発明の方法を実施するにあたり
用いることのできる装置例を示す。図2は、一次レセプ
ターとしてドラム方式を用いた本発明の方法を実施する
のに適した電子写真式製版装置の概略図である。また、
図2〜5に示される感光体への化合物(S)適用装置1
0及び冷却手段21は、必要に応じて適宜省略すること
ができる。
刷版の作成方法を添付図面をもって詳細に説明する。図
2〜図5は、それぞれ本発明の方法を実施するにあたり
用いることのできる装置例を示す。図2は、一次レセプ
ターとしてドラム方式を用いた本発明の方法を実施する
のに適した電子写真式製版装置の概略図である。また、
図2〜5に示される感光体への化合物(S)適用装置1
0及び冷却手段21は、必要に応じて適宜省略すること
ができる。
【0221】液体現像ユニットセット14の上に電子写
真感光体11、一次レセプター20、被転写材30が配
置される。図1に示すように、ドラム、転写用バックア
ップローラー31及び剥離用バックアップローラー32
内にはそれぞれ温度調節手段17が設けられていること
が好ましい。
真感光体11、一次レセプター20、被転写材30が配
置される。図1に示すように、ドラム、転写用バックア
ップローラー31及び剥離用バックアップローラー32
内にはそれぞれ温度調節手段17が設けられていること
が好ましい。
【0222】前述のように、表面が予め剥離性を有する
電子写真感光体11を用いる場合には、そのまま感光体
11上に第1転写層(T1)を形成する。また、感光体1
1表面の剥離性が不十分な場合には、第1転写層(T1)
の形成前に、化合物(S)を適用することにより、感光
体11表面に所望の剥離性を付与することができる。即
ち、前記した如き態様を用いた化合物(S)適用手段1
0により感光体11表面に化合物(S)を供給する。化
合物(S)適用手段10は固定式及び可動式のいずれで
もよい。
電子写真感光体11を用いる場合には、そのまま感光体
11上に第1転写層(T1)を形成する。また、感光体1
1表面の剥離性が不十分な場合には、第1転写層(T1)
の形成前に、化合物(S)を適用することにより、感光
体11表面に所望の剥離性を付与することができる。即
ち、前記した如き態様を用いた化合物(S)適用手段1
0により感光体11表面に化合物(S)を供給する。化
合物(S)適用手段10は固定式及び可動式のいずれで
もよい。
【0223】まず、感光体11上に、第1転写層(T1)
が転写層形成ユニット12により設けられる。ここで
は、電着塗布法の場合を例にして、第1転写層(T1)の
形成を説明する。
が転写層形成ユニット12により設けられる。ここで
は、電着塗布法の場合を例にして、第1転写層(T1)の
形成を説明する。
【0224】転写層を形成する熱可塑性樹脂粒子(A
R)に荷電を付与して熱可塑性樹脂粒子分散液とし、こ
れを電着ユニット12aに投入し、液体現像ユニットセ
ット14を感光体11に接近させ、電着ユニット12a
の現像電極との距離が1mmとなるように固定する。この
ギャップ間に電着ユニット12aから粒子分散液を供給
し、外部から電圧を印加しながら回転させ、感光体11
表面の全面に粒子が吸着するようにする。必要に応じ
て、液体を現像ユニットセットに内蔵してあるスクイズ
手段で感光体11表面に付着している粒子分散液を除
き、次いで加熱手段により樹脂粒子を熱溶融させて皮膜
化した第1転写層(T1)を形成する。
R)に荷電を付与して熱可塑性樹脂粒子分散液とし、こ
れを電着ユニット12aに投入し、液体現像ユニットセ
ット14を感光体11に接近させ、電着ユニット12a
の現像電極との距離が1mmとなるように固定する。この
ギャップ間に電着ユニット12aから粒子分散液を供給
し、外部から電圧を印加しながら回転させ、感光体11
表面の全面に粒子が吸着するようにする。必要に応じ
て、液体を現像ユニットセットに内蔵してあるスクイズ
手段で感光体11表面に付着している粒子分散液を除
き、次いで加熱手段により樹脂粒子を熱溶融させて皮膜
化した第1転写層(T1)を形成する。
【0225】この際、分散液の分散溶媒の排気は、電子
写真感光体の電子写真プロセス用に設けた吸排気ユニッ
ト15を利用することができる。リンス液には通常の液
体現像剤のキャリヤーを用いることが好ましい。電着ユ
ニット12aは図2に示すように液体現像ユニットセッ
ト14内に併設されていてもよいし、現像ユニットセッ
トとは別に設置してもよい(例えば図3〜図5の転写層
形成ユニット12)。
写真感光体の電子写真プロセス用に設けた吸排気ユニッ
ト15を利用することができる。リンス液には通常の液
体現像剤のキャリヤーを用いることが好ましい。電着ユ
ニット12aは図2に示すように液体現像ユニットセッ
ト14内に併設されていてもよいし、現像ユニットセッ
トとは別に設置してもよい(例えば図3〜図5の転写層
形成ユニット12)。
【0226】次に、通常の電子写真プロセスにより感光
体11上にトナー画像を形成する。まず、感光体11を
コロナ帯電装置18で、例えばプラスに一様帯電した
後、露光装置(例えば半導体レーザー)19で画像情報
に基づき画像露光すると、露光部の電位が低減し、未露
光部との間に電位コントラストが得られる。プラスの静
電荷を有する樹脂粒子が電気絶縁性分散媒中に分散して
いる液体現像剤を含むトナー画像形成ユニット14Tを
液体現像ユニットセット14から感光体表面に接近させ
ギャップを1mmにして固定する。
体11上にトナー画像を形成する。まず、感光体11を
コロナ帯電装置18で、例えばプラスに一様帯電した
後、露光装置(例えば半導体レーザー)19で画像情報
に基づき画像露光すると、露光部の電位が低減し、未露
光部との間に電位コントラストが得られる。プラスの静
電荷を有する樹脂粒子が電気絶縁性分散媒中に分散して
いる液体現像剤を含むトナー画像形成ユニット14Tを
液体現像ユニットセット14から感光体表面に接近させ
ギャップを1mmにして固定する。
【0227】また感光体11は現像ユニットに具備され
たプレバス手段によりプレバスされ、次いで図には示さ
れていないバイアス電源及び電気結線により感光体11
と現像電極の間に現像バイアス電圧を印加しながら液体
現像剤を感光体表面に供給する。この時のバイアス電圧
は現像電極側を正に、感光体側を負になるように接続
し、印加電圧は未露光部の表面電位よりもやや低くす
る。印加電圧が低すぎると充分なトナー画像濃度が得ら
れない。
たプレバス手段によりプレバスされ、次いで図には示さ
れていないバイアス電源及び電気結線により感光体11
と現像電極の間に現像バイアス電圧を印加しながら液体
現像剤を感光体表面に供給する。この時のバイアス電圧
は現像電極側を正に、感光体側を負になるように接続
し、印加電圧は未露光部の表面電位よりもやや低くす
る。印加電圧が低すぎると充分なトナー画像濃度が得ら
れない。
【0228】その後液体現像ユニットセット14に内蔵
してあるリンス手段により感光体表面に付着した現像液
を洗い落とし、続いてスクイズ手段により感光体表面に
付着したリンス液を除いてから、吸排気ユニット15下
を通過させることにより乾燥させる。プレバス及びリン
ス液には、通常の液体現像剤のキャリヤーが好ましく用
いられる。
してあるリンス手段により感光体表面に付着した現像液
を洗い落とし、続いてスクイズ手段により感光体表面に
付着したリンス液を除いてから、吸排気ユニット15下
を通過させることにより乾燥させる。プレバス及びリン
ス液には、通常の液体現像剤のキャリヤーが好ましく用
いられる。
【0229】次いで、トナー画像部上にのみ第2転写層
(T2)を形成する。例えば、上記のトナー画像の形成と
全く同様のプロセスにより、液体現像剤を含むトナー画
像形成ユニット14Tの代わりに、プラスに帯電した熱
可塑性樹脂粒子を分散した分散液を含む第2転写層(T
2)用電着ユニット13を用いて行うことができる。
(T2)を形成する。例えば、上記のトナー画像の形成と
全く同様のプロセスにより、液体現像剤を含むトナー画
像形成ユニット14Tの代わりに、プラスに帯電した熱
可塑性樹脂粒子を分散した分散液を含む第2転写層(T
2)用電着ユニット13を用いて行うことができる。
【0230】上記の間、一次レセプター20は感光体表
面11より離しておく。
面11より離しておく。
【0231】第2転写層(T2)を形成した後、感光体ド
ラムを、必要により、熱転写のための加熱手段16によ
り所定の予熱をし、必要に応じて更に一次レセプター2
0も加熱手段17により所定の予熱を行い、トナー画像
を転写層ごと一次レセプター20に圧接して熱転写す
る。
ラムを、必要により、熱転写のための加熱手段16によ
り所定の予熱をし、必要に応じて更に一次レセプター2
0も加熱手段17により所定の予熱を行い、トナー画像
を転写層ごと一次レセプター20に圧接して熱転写す
る。
【0232】次いで、一次レセプター上に転写層ごと完
全に転写されたトナー画像を、更に平版印刷用支持体3
0に圧接して熱転写を行う。一次レセプター20の加熱
手段17により所定の予熱をし、且つ平版印刷用支持体
30を転写用バックアップローラー31により所定の予
熱をする。更に、平版印刷用支持体30を一次レセプタ
ー20ドラムに、転写用及び剥離用バックアップローラ
ー31及び32により押圧し、転写層及びトナー画像を
平版印刷用支持体30上に転写した後、剥離用バックア
ップローラー32で冷却しながら、平版印刷用支持体3
0上にトナー画像を転写層ごと剥離転写し、一連の工程
を終了する。
全に転写されたトナー画像を、更に平版印刷用支持体3
0に圧接して熱転写を行う。一次レセプター20の加熱
手段17により所定の予熱をし、且つ平版印刷用支持体
30を転写用バックアップローラー31により所定の予
熱をする。更に、平版印刷用支持体30を一次レセプタ
ー20ドラムに、転写用及び剥離用バックアップローラ
ー31及び32により押圧し、転写層及びトナー画像を
平版印刷用支持体30上に転写した後、剥離用バックア
ップローラー32で冷却しながら、平版印刷用支持体3
0上にトナー画像を転写層ごと剥離転写し、一連の工程
を終了する。
【0233】転写層形成から一次レセプターへの転写ま
での一連の工程を、感光体表面温度を予め加熱して行う
こともできる。このような感光体を予め昇温して操作す
る場合の感光体表面の加熱温度は70℃以下、好ましく
は60℃以下である。この程度の温度であれば、感光体
へのダメージを生じることなく、感光体を繰り返し使用
することができる。これにより、各プロセスでの温度調
節の負担軽減及び時間短縮を図ることができる。
での一連の工程を、感光体表面温度を予め加熱して行う
こともできる。このような感光体を予め昇温して操作す
る場合の感光体表面の加熱温度は70℃以下、好ましく
は60℃以下である。この程度の温度であれば、感光体
へのダメージを生じることなく、感光体を繰り返し使用
することができる。これにより、各プロセスでの温度調
節の負担軽減及び時間短縮を図ることができる。
【0234】図3及び図4は、一次レセプターとして無
端ベルト方式を用いた本発明の方法を実施するのに適し
た電子写真式製版装置の概略図である。図3及び図4に
おいては、一次レセプター以外は図2に示す装置と本質
的に変わりはない。図4に示す如き装置を用いると、第
1転写と第2転写における温度差が大きい場合に温度調
節を効率よく行うことができる。
端ベルト方式を用いた本発明の方法を実施するのに適し
た電子写真式製版装置の概略図である。図3及び図4に
おいては、一次レセプター以外は図2に示す装置と本質
的に変わりはない。図4に示す如き装置を用いると、第
1転写と第2転写における温度差が大きい場合に温度調
節を効率よく行うことができる。
【0235】図5は、一次レセプターからの第2転写に
おけるバックアップ方式として平面搬送を可能とする態
様で実施するのに適した電子写真式製版装置の概略図で
ある。バックアップ方式以外は、図2に示した装置と本
質的に変わりはない。
おけるバックアップ方式として平面搬送を可能とする態
様で実施するのに適した電子写真式製版装置の概略図で
ある。バックアップ方式以外は、図2に示した装置と本
質的に変わりはない。
【0236】感光体上への第1転写層(T1)形成ユニッ
トとしては、上記電着塗布法の代わりに、熱溶融塗布法
又は転写法の装置を用いることができる。熱溶融塗布法
では、転写層形成ユニット12としてホットメルトコー
ターを用いる。例えば熱可塑性樹脂(A)がホットメル
トコーターによりドラム周面の感光体11の表面へ塗布
され、吸排気ユニット15下を通過することにより所定
の温度まで冷却される。ホットメルトコーターが待機位
置まで移動したあと、その場所に液体現像ユニットセッ
ト14を移動させ次の電子写真プロセスに入る。その後
の工程は図2に関して説明したものと実質的に同じであ
る。
トとしては、上記電着塗布法の代わりに、熱溶融塗布法
又は転写法の装置を用いることができる。熱溶融塗布法
では、転写層形成ユニット12としてホットメルトコー
ターを用いる。例えば熱可塑性樹脂(A)がホットメル
トコーターによりドラム周面の感光体11の表面へ塗布
され、吸排気ユニット15下を通過することにより所定
の温度まで冷却される。ホットメルトコーターが待機位
置まで移動したあと、その場所に液体現像ユニットセッ
ト14を移動させ次の電子写真プロセスに入る。その後
の工程は図2に関して説明したものと実質的に同じであ
る。
【0237】離型紙を利用して転写法では、転写層形成
ユニット12として、例えば図6の概略図に示す転写層
形成ユニットを用いることができる。即ち、第1転写層
(T1)6を設けた離型紙24を、加熱ローラー25bで
加熱圧着させて、転写層6を感光体11の表面へ転写さ
せる。離型紙24は冷却ローラー25cで冷却されて回
収される。必要に応じて、感光体11自身を加熱手段2
5aで加熱して転写層6の加熱圧着による転写性を向上
させてもよい。
ユニット12として、例えば図6の概略図に示す転写層
形成ユニットを用いることができる。即ち、第1転写層
(T1)6を設けた離型紙24を、加熱ローラー25bで
加熱圧着させて、転写層6を感光体11の表面へ転写さ
せる。離型紙24は冷却ローラー25cで冷却されて回
収される。必要に応じて、感光体11自身を加熱手段2
5aで加熱して転写層6の加熱圧着による転写性を向上
させてもよい。
【0238】図6の転写層形成装置は、離型紙24によ
り転写層6を感光体11上へ転写した後、図2〜図4に
示す装置における平版印刷版用支持体30への転写装置
として用いてもよい。る。あるいは離型紙24によりか
ら転写層6を感光体11上へ転写する装置と、トナー画
像とともに転写層を平版印刷版用支持体30へ転写する
装置の両方を組み入れてもよい。
り転写層6を感光体11上へ転写した後、図2〜図4に
示す装置における平版印刷版用支持体30への転写装置
として用いてもよい。る。あるいは離型紙24によりか
ら転写層6を感光体11上へ転写する装置と、トナー画
像とともに転写層を平版印刷版用支持体30へ転写する
装置の両方を組み入れてもよい。
【0239】
【実施例】以下、本発明を実施例により例証する。
【0240】樹脂粒子(AR)の合成例1:(AR−
1) 下記構造の分散安定用樹脂(Q−1)16g及びアイソ
パーH 550gの混合溶液を窒素気流下攪拌しながら
温度50℃に加温した。これに、ベンジルメタクリレー
ト50g、2−ブトキシエチルメタクリレート40g、
下記構造の単量体(a−1)10g、3−メルカプトプ
ロピオン酸メチル2.6g及び2,2′−アゾビス(2
−シクロプロピルプロピオニトリル)(略称A.C.P.P.)
1.2gの混合溶液を1時間で滴下した。そのまま1時
間攪拌後、A.C.P.P. 0.8gを加え2時間反応した。
更に、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)(略
称A.I.B.N.)0.5gを加え、温度を80℃に設定し、
3時間反応した。冷却後、200メッシュのナイロン布
を通して得られた白色分散物は重合率97%で平均粒径
0.19μmの単分散性のラテックスであった。粒径は
CAPA−500(堀場製作所(株)製)で測定した
(以下同様)。
1) 下記構造の分散安定用樹脂(Q−1)16g及びアイソ
パーH 550gの混合溶液を窒素気流下攪拌しながら
温度50℃に加温した。これに、ベンジルメタクリレー
ト50g、2−ブトキシエチルメタクリレート40g、
下記構造の単量体(a−1)10g、3−メルカプトプ
ロピオン酸メチル2.6g及び2,2′−アゾビス(2
−シクロプロピルプロピオニトリル)(略称A.C.P.P.)
1.2gの混合溶液を1時間で滴下した。そのまま1時
間攪拌後、A.C.P.P. 0.8gを加え2時間反応した。
更に、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)(略
称A.I.B.N.)0.5gを加え、温度を80℃に設定し、
3時間反応した。冷却後、200メッシュのナイロン布
を通して得られた白色分散物は重合率97%で平均粒径
0.19μmの単分散性のラテックスであった。粒径は
CAPA−500(堀場製作所(株)製)で測定した
(以下同様)。
【0241】上記白色分散物の一部を遠心分離機(回転
数1×104r.p.m.、回転時間1時間)にかけ、沈降し
た樹脂粒子分を捕集、乾燥し、樹脂粒子分の重量平均分
子量(Mw)(G.P.C.によるポリスチレン換算値。以下
同様)とガラス転移点(Tg)を測定したところ、Mw
は8×103 、Tgは34℃であった。
数1×104r.p.m.、回転時間1時間)にかけ、沈降し
た樹脂粒子分を捕集、乾燥し、樹脂粒子分の重量平均分
子量(Mw)(G.P.C.によるポリスチレン換算値。以下
同様)とガラス転移点(Tg)を測定したところ、Mw
は8×103 、Tgは34℃であった。
【0242】
【化4】
【0243】樹脂粒子(AR)の合成例2:(AR−
2) ジメチルシロキサンを繰り返し単位とするマクロモノマ
ー(サイラプレーンFM−725、Mw1.0×1
04、チッソ(株)製)18g、酢酸ビニル100g及
びアイソパーG 382gの混合溶液を窒素気流下攪拌
しながら温度75℃に加温した。これに、A.I.B.N.
1.5gを加え3時間反応した。次にA.I.B.N.0.8g
を加えた後、直ちに温度を80℃として2時間、更にA.
I.B.N. 0.5gを加えて2時間反応した。温度を10
0℃として未反応の単量体を留去した後、冷却後、20
0メッシュのナイロン布を通して得られた白色分散物は
重合率98%で平均粒径0.22μmの単分散性のラテ
ックスであった。樹脂粒子分のMwは、9×104で、
Tgは38℃であった。
2) ジメチルシロキサンを繰り返し単位とするマクロモノマ
ー(サイラプレーンFM−725、Mw1.0×1
04、チッソ(株)製)18g、酢酸ビニル100g及
びアイソパーG 382gの混合溶液を窒素気流下攪拌
しながら温度75℃に加温した。これに、A.I.B.N.
1.5gを加え3時間反応した。次にA.I.B.N.0.8g
を加えた後、直ちに温度を80℃として2時間、更にA.
I.B.N. 0.5gを加えて2時間反応した。温度を10
0℃として未反応の単量体を留去した後、冷却後、20
0メッシュのナイロン布を通して得られた白色分散物は
重合率98%で平均粒径0.22μmの単分散性のラテ
ックスであった。樹脂粒子分のMwは、9×104で、
Tgは38℃であった。
【0244】樹脂粒子(AR)の合成例3:(AR−
3) 下記構造の分散安定用樹脂(Q−2)12g、酢酸ビニ
ル65g、吉草酸ビニル30g、クロトン酸5g及びア
イソパーH 275gの混合溶液を窒素気流下攪拌しな
がら温度80℃に加温した。2,2′−アゾビス(イソ
バレロニトリル(略称A.I.V.N.)1.6gを加え1.5
時間反応し、A.I.V.N. 0.8gを加え2時間、更にA.
I.B.N. 0.5gを加え4時間反応した。次いで、温度
を100℃に上げて2時間攪拌して未反応の単量体を留
去した後、冷却して200メッシュのナイロン布を通
し、白色分散物を重合率93%で得た。平均粒径0.2
5μmの単分散性のラテックスであった。樹脂粒子分の
Mwは8×104、Tgは24℃であった。
3) 下記構造の分散安定用樹脂(Q−2)12g、酢酸ビニ
ル65g、吉草酸ビニル30g、クロトン酸5g及びア
イソパーH 275gの混合溶液を窒素気流下攪拌しな
がら温度80℃に加温した。2,2′−アゾビス(イソ
バレロニトリル(略称A.I.V.N.)1.6gを加え1.5
時間反応し、A.I.V.N. 0.8gを加え2時間、更にA.
I.B.N. 0.5gを加え4時間反応した。次いで、温度
を100℃に上げて2時間攪拌して未反応の単量体を留
去した後、冷却して200メッシュのナイロン布を通
し、白色分散物を重合率93%で得た。平均粒径0.2
5μmの単分散性のラテックスであった。樹脂粒子分の
Mwは8×104、Tgは24℃であった。
【0245】
【化5】
【0246】樹脂粒子(AR)の合成例4〜9:(AR
−4)〜(AR−9) 下記構造の分散安定用樹脂(Q−3)20g及びアイソ
パーG 480gの混合溶液を窒素気流下攪拌しながら
温度50℃に加温した。これに、下記表−Aに記載の各
単量体の所定量、3−メルカプトプロピオン酸メチル
2.6g、A.I.V.N. 1.5gの混合溶液を滴下時間1
時間で滴下し、そのまま更に1時間反応した。次いで、
A.I.V.N. 1.0gを加え、温度設定を70℃としてそ
のまま2時間反応後、更にA.I.B.N. 0.8gを加えて
直ちに温度80℃に設定して3時間反応した。
−4)〜(AR−9) 下記構造の分散安定用樹脂(Q−3)20g及びアイソ
パーG 480gの混合溶液を窒素気流下攪拌しながら
温度50℃に加温した。これに、下記表−Aに記載の各
単量体の所定量、3−メルカプトプロピオン酸メチル
2.6g、A.I.V.N. 1.5gの混合溶液を滴下時間1
時間で滴下し、そのまま更に1時間反応した。次いで、
A.I.V.N. 1.0gを加え、温度設定を70℃としてそ
のまま2時間反応後、更にA.I.B.N. 0.8gを加えて
直ちに温度80℃に設定して3時間反応した。
【0247】上記反応物にアイソパーH 60gを加
え、温度50℃で水流ポンプの減圧下に残存単量体を留
去した後、冷却し、200メッシュのナイロン布を通し
て白色分散物を得た。得られた各ラテックスは、平均粒
径GA0.18〜0.25μmの範囲で単分散性は良好
であった。また、各ラテックスの樹脂粒子分のMwは9
×103〜1.5×104の範囲であった。Tgは、表−
Aに示す通りであった。
え、温度50℃で水流ポンプの減圧下に残存単量体を留
去した後、冷却し、200メッシュのナイロン布を通し
て白色分散物を得た。得られた各ラテックスは、平均粒
径GA0.18〜0.25μmの範囲で単分散性は良好
であった。また、各ラテックスの樹脂粒子分のMwは9
×103〜1.5×104の範囲であった。Tgは、表−
Aに示す通りであった。
【0248】
【化6】
【0249】
【表1】
【0250】樹脂粒子(AR)の合成例10〜14:
(AR−10〜14) 下記構造の分散安定用樹脂(Q−4)8g、下記表−B
に記載の各マクロモノマー12g及びアイソパーH 3
92gの混合溶液を窒素気流下攪拌しながら温度50℃
に加温した。これに、フェネチルメタクリレート50
g、エチレングリコールプロピルエーテルメタクリレー
ト38g、A.C.P.P. 3g及びメチルエチルケトン15
0gの混合溶液を1時間で滴下し、そのまま1時間反応
し、更にA.C.P.P. 1.0gを加え2時間反応した。次
いで、A.I.V.N. 1.0gを加えた後直ちに温度設定を
75℃とし2時間反応し、更に、A.I.V.N. 0.8gを
加えて2時間反応した。冷却後、200メッシュのナイ
ロン布を通して白色分散物を得た。各樹脂粒子の重合率
は93〜99%で、その平均粒径は0.15〜0.25
μmの範囲の粒度分布の狭いラテックスであった。各粒
子の樹脂分のMwは約1.5×104、Tgは30〜3
5℃の範囲であった。
(AR−10〜14) 下記構造の分散安定用樹脂(Q−4)8g、下記表−B
に記載の各マクロモノマー12g及びアイソパーH 3
92gの混合溶液を窒素気流下攪拌しながら温度50℃
に加温した。これに、フェネチルメタクリレート50
g、エチレングリコールプロピルエーテルメタクリレー
ト38g、A.C.P.P. 3g及びメチルエチルケトン15
0gの混合溶液を1時間で滴下し、そのまま1時間反応
し、更にA.C.P.P. 1.0gを加え2時間反応した。次
いで、A.I.V.N. 1.0gを加えた後直ちに温度設定を
75℃とし2時間反応し、更に、A.I.V.N. 0.8gを
加えて2時間反応した。冷却後、200メッシュのナイ
ロン布を通して白色分散物を得た。各樹脂粒子の重合率
は93〜99%で、その平均粒径は0.15〜0.25
μmの範囲の粒度分布の狭いラテックスであった。各粒
子の樹脂分のMwは約1.5×104、Tgは30〜3
5℃の範囲であった。
【0251】
【化7】
【0252】
【表2】
【0253】樹脂粒子(AR)の合成例15:(AR−
15) 樹脂(A)として、Tg−25℃の酢酸ビニル/エチレ
ン(46/54重量比)共重合体(エバフレックス45
X、三井・デュポンケミカル(株)製)と、Tg38℃
のポリ酢酸ビニルとを1/1の重量比で用いて温度12
0℃で3本ロールミルで溶融混練した。この混練物を粉
砕機トリオブレンダーで粗粉砕し、この粉砕物5g、分
散安定用樹脂(ソルプレン1205、旭化成(株)製)
4g及びアイソパーH 51gを直径約4mmのガラスビ
ーズをメジアとするペイントシェーカー{東洋精機
(株)製}に仕込み、20分間予備分散した。この予備
分散物を、直径0.75〜1mmのガラスビーズをメジア
とするダイノミルKDL型{シンマルエンタープライゼ
ス(株)製}を用い、4500r.p.m.で6時間湿式分散
した。これを200メッシュのナイロン布を通して得ら
れた白色分散物の平均粒径は0.4μmのラテックスで
あった。
15) 樹脂(A)として、Tg−25℃の酢酸ビニル/エチレ
ン(46/54重量比)共重合体(エバフレックス45
X、三井・デュポンケミカル(株)製)と、Tg38℃
のポリ酢酸ビニルとを1/1の重量比で用いて温度12
0℃で3本ロールミルで溶融混練した。この混練物を粉
砕機トリオブレンダーで粗粉砕し、この粉砕物5g、分
散安定用樹脂(ソルプレン1205、旭化成(株)製)
4g及びアイソパーH 51gを直径約4mmのガラスビ
ーズをメジアとするペイントシェーカー{東洋精機
(株)製}に仕込み、20分間予備分散した。この予備
分散物を、直径0.75〜1mmのガラスビーズをメジア
とするダイノミルKDL型{シンマルエンタープライゼ
ス(株)製}を用い、4500r.p.m.で6時間湿式分散
した。これを200メッシュのナイロン布を通して得ら
れた白色分散物の平均粒径は0.4μmのラテックスで
あった。
【0254】樹脂粒子(ARW)の合成例1:(ARW
−1) 分散安定用樹脂(Q−1)8g、酢酸ビニル70g、プ
ロピオン酸ビニル30g及びアイソパーH 388gの
混合物を窒素気流下に攪拌しながら温度80℃に加温し
た。これに、開始剤としてA.I.B.N. 1.5gを加え2
時間反応し、更にA.I.B.N.0.8gを2時間ごとに2回
加え反応を行った。冷却後、200メッシュのナイロン
布を通し得られた白色分散物は重合率93%で、平均粒
径0.14μmの単分散性良好なラテックスであった。
樹脂粒子分のMwは8×104、Tgは17℃であっ
た。ここで得られた樹脂粒子を(AR−16)とする。
−1) 分散安定用樹脂(Q−1)8g、酢酸ビニル70g、プ
ロピオン酸ビニル30g及びアイソパーH 388gの
混合物を窒素気流下に攪拌しながら温度80℃に加温し
た。これに、開始剤としてA.I.B.N. 1.5gを加え2
時間反応し、更にA.I.B.N.0.8gを2時間ごとに2回
加え反応を行った。冷却後、200メッシュのナイロン
布を通し得られた白色分散物は重合率93%で、平均粒
径0.14μmの単分散性良好なラテックスであった。
樹脂粒子分のMwは8×104、Tgは17℃であっ
た。ここで得られた樹脂粒子を(AR−16)とする。
【0255】この樹脂粒子分散物の全量(即ち、シード
粒子)及び上記分散安定用樹脂(Q−1)10gの混合
溶液を窒素気流下攪拌しながら温度60℃に加温した。
これに、ベンジルメタクリレート50g、2−ブトキシ
エチルメタクリレート40g、単量体(a−1)10
g、3−メルカプトプロピオン酸メチル2.6g、A.I.
V.N.1.0g及びアイソパーG400gの混合物を、
2時間で滴下し、そのまま更に2時間反応した。次に開
始剤を0.8g加え温度70℃にして2時間反応し、更
に開始剤を0.6g加え3時間反応した。冷却後、20
0メッシュナイロン布を通して得られた白色分散物は重
合率98%で平均粒径0.25μmの単分散性良好なラ
テックスであった。ここで樹脂粒子の積層用に反応させ
た成分は前記樹脂粒子(AR−1)と同一である。
粒子)及び上記分散安定用樹脂(Q−1)10gの混合
溶液を窒素気流下攪拌しながら温度60℃に加温した。
これに、ベンジルメタクリレート50g、2−ブトキシ
エチルメタクリレート40g、単量体(a−1)10
g、3−メルカプトプロピオン酸メチル2.6g、A.I.
V.N.1.0g及びアイソパーG400gの混合物を、
2時間で滴下し、そのまま更に2時間反応した。次に開
始剤を0.8g加え温度70℃にして2時間反応し、更
に開始剤を0.6g加え3時間反応した。冷却後、20
0メッシュナイロン布を通して得られた白色分散物は重
合率98%で平均粒径0.25μmの単分散性良好なラ
テックスであった。ここで樹脂粒子の積層用に反応させ
た成分は前記樹脂粒子(AR−1)と同一である。
【0256】次に、得られた樹脂粒子が単独の粒子とし
て形成されたか否かを、走査型電子顕微鏡(SEM)を
用い、粒子の状態を観察することで調べた。PETフィ
ルム上に、樹脂粒子が分散した状態になる様にして作成
したフィルムを、温度30℃及び60℃に5分間加熱処
理した後、各サンプルをJEOL社のJSL−T330
型 Scanning Microscopeを用いて、2万倍で観察した。
温度30℃のサンプルでは粒子状態が観察されたが、6
0℃のサンプルでは粒子が観察されなかった。即ち、粒
子が加熱により融解していた。
て形成されたか否かを、走査型電子顕微鏡(SEM)を
用い、粒子の状態を観察することで調べた。PETフィ
ルム上に、樹脂粒子が分散した状態になる様にして作成
したフィルムを、温度30℃及び60℃に5分間加熱処
理した後、各サンプルをJEOL社のJSL−T330
型 Scanning Microscopeを用いて、2万倍で観察した。
温度30℃のサンプルでは粒子状態が観察されたが、6
0℃のサンプルでは粒子が観察されなかった。即ち、粒
子が加熱により融解していた。
【0257】同様にして、上記樹脂粒子を構成する2種
の樹脂(共重合体)の各々から成る樹脂粒子(AR−1
6)、樹脂粒子(AR−1)及びこの2種の粒子を1/
1重量比で混合した樹脂粒子について調べた。樹脂粒子
(AR−16)の場合は温度30℃のサンプルで粒子状
態がすでに観察されず、他方樹脂粒子(AR−1)の場
合、温度30℃のサンプルでは粒子状態であったが、温
度60℃のサンプルでは粒子が見えなくなった。更に、
混合粒子の場合、加熱しないサンプルと温度30℃のサ
ンプルを調べた所、温度30℃のサンプルでは加熱しな
いサンプルに比べると粒子が見えなくなっている所が確
認された。
の樹脂(共重合体)の各々から成る樹脂粒子(AR−1
6)、樹脂粒子(AR−1)及びこの2種の粒子を1/
1重量比で混合した樹脂粒子について調べた。樹脂粒子
(AR−16)の場合は温度30℃のサンプルで粒子状
態がすでに観察されず、他方樹脂粒子(AR−1)の場
合、温度30℃のサンプルでは粒子状態であったが、温
度60℃のサンプルでは粒子が見えなくなった。更に、
混合粒子の場合、加熱しないサンプルと温度30℃のサ
ンプルを調べた所、温度30℃のサンプルでは加熱しな
いサンプルに比べると粒子が見えなくなっている所が確
認された。
【0258】以上の様に粒子の熱挙動を目視観察した結
果、樹脂粒子(ARW−1)は2種類の樹脂粒子が混合
されたものでなく、1つの粒子中に2種の樹脂が含有さ
れており、この場合には高Tgの樹脂が外層に低Tgの
樹脂が内層に各々分配したコア/シェル粒子であること
が確認された。
果、樹脂粒子(ARW−1)は2種類の樹脂粒子が混合
されたものでなく、1つの粒子中に2種の樹脂が含有さ
れており、この場合には高Tgの樹脂が外層に低Tgの
樹脂が内層に各々分配したコア/シェル粒子であること
が確認された。
【0259】樹脂粒子(ARW)の合成例2〜7:(A
RW−2)〜(ARW−7) 上記樹脂粒子(ARW)の合成例1において、下記表−
Cに記載の各単量体を用いた他は全く同様に操作して樹
脂粒子(ARW−2)〜(ARW−7)を製造した。得
られた各ラテックス粒子の重合率は95〜99%で、平
均粒径は0.20〜0.30μmの範囲内で且つ単分散
性が良好であった。
RW−2)〜(ARW−7) 上記樹脂粒子(ARW)の合成例1において、下記表−
Cに記載の各単量体を用いた他は全く同様に操作して樹
脂粒子(ARW−2)〜(ARW−7)を製造した。得
られた各ラテックス粒子の重合率は95〜99%で、平
均粒径は0.20〜0.30μmの範囲内で且つ単分散
性が良好であった。
【0260】
【表3】
【0261】実施例1 X型無金属フタロシアニン(大日本インキ(株)製)2
g、下記結着樹脂(B−1)14.4g、下記結着樹脂
(B−2)3.6g、下記化合物(A)0.15g及び
シクロヘキサノン80gの混合物を、500mlのガラス
容器にガラスビーズと共に入れ、ペイントシェーカー
(東洋精機製作所製)で60分間分散した後ガラスビー
ズを濾別して感光層分散液とした。
g、下記結着樹脂(B−1)14.4g、下記結着樹脂
(B−2)3.6g、下記化合物(A)0.15g及び
シクロヘキサノン80gの混合物を、500mlのガラス
容器にガラスビーズと共に入れ、ペイントシェーカー
(東洋精機製作所製)で60分間分散した後ガラスビー
ズを濾別して感光層分散液とした。
【0262】
【化8】
【0263】次いでこの分散液を脱脂処理を施した0.
2mm厚のアルミニウム板の上にワイヤーバーで塗布し、
指触乾燥した後110℃の循環式オーブンで20秒間加
熱した。得られた感光層の膜厚は8μmであった。
2mm厚のアルミニウム板の上にワイヤーバーで塗布し、
指触乾燥した後110℃の循環式オーブンで20秒間加
熱した。得られた感光層の膜厚は8μmであった。
【0264】・剥離性表面層の形成 下記のシリコン樹脂10g、下記の架橋剤1g及び架橋
用触媒白金0.1gをn−ヘキサン100g中に含有し
た塗布物をワイヤーラウンドロッドを用いて塗布し、指
触乾燥後、更に120℃で10分間加熱した。得られた
表面層の膜厚は1.5μm、感光体の表面粘着力は1g
・f以下であった。
用触媒白金0.1gをn−ヘキサン100g中に含有し
た塗布物をワイヤーラウンドロッドを用いて塗布し、指
触乾燥後、更に120℃で10分間加熱した。得られた
表面層の膜厚は1.5μm、感光体の表面粘着力は1g
・f以下であった。
【0265】
【化9】
【0266】この様にして得られた表面剥離性を有する
感光体を、図2に示す様な装置に電子写真感光体として
装着した。一次レセプターとしては、温度調節機を内部
に組み込んだ中空ドラム上にオフセット印刷用ブランケ
ット(9600−A、全体の厚み1.6mm、表面の粘着
力190g・f、明治ゴム社製)を貼り付けたものを用
いた。
感光体を、図2に示す様な装置に電子写真感光体として
装着した。一次レセプターとしては、温度調節機を内部
に組み込んだ中空ドラム上にオフセット印刷用ブランケ
ット(9600−A、全体の厚み1.6mm、表面の粘着
力190g・f、明治ゴム社製)を貼り付けたものを用
いた。
【0267】まず感光体表面上に第1転写層(T1)の形
成を行なった。感光体ドラムの周速度を100mm/秒で
回転させ、感光体表面にスリット電着装置を用いて、下
記内容の電着用の樹脂粒子(A)の分散液(LA−1)
を供給しながら、感光体側を接地し、スリット電着装置
の電極側に+130Vの電圧を印加して樹脂粒子を電着
した。次いでエアースクイズで分散液を除き赤外線ライ
ンヒーターにて皮膜化して第1転写層(T1)を形成し
た。膜厚は1.5μmであった。
成を行なった。感光体ドラムの周速度を100mm/秒で
回転させ、感光体表面にスリット電着装置を用いて、下
記内容の電着用の樹脂粒子(A)の分散液(LA−1)
を供給しながら、感光体側を接地し、スリット電着装置
の電極側に+130Vの電圧を印加して樹脂粒子を電着
した。次いでエアースクイズで分散液を除き赤外線ライ
ンヒーターにて皮膜化して第1転写層(T1)を形成し
た。膜厚は1.5μmであった。
【0268】 樹脂粒子(A)の分散液(LA−1) 樹脂粒子(AR−3) 20g(固形分量として) 正荷電調節剤(CD−1) 0.08g オクタデシルビニルエーテル/半マレイン酸 ドデシルアミド(1/1モル比)共重合体 をアイソパーG(エッソ(株)製)1リットル中に加え
て調製した。
て調製した。
【0269】次いで、電子写真プロセスにより感光体上
にトナー画像の形成を行なった。感光体を暗所にて+4
50Vにコロナ帯電したのち、あらかじめ原稿からカラ
ースキャナーにより読み取り、色分解し、システム特有
の幾つかの色再現に関わる補正を加えた後、デジタル画
像データーとしてシステム内のハードディスクに記憶さ
せてあった情報をもとに、半導体レーザー描画装置を用
いて788nmの光で感光体上露光量が30erg/cm2にな
るように露光した。
にトナー画像の形成を行なった。感光体を暗所にて+4
50Vにコロナ帯電したのち、あらかじめ原稿からカラ
ースキャナーにより読み取り、色分解し、システム特有
の幾つかの色再現に関わる補正を加えた後、デジタル画
像データーとしてシステム内のハードディスクに記憶さ
せてあった情報をもとに、半導体レーザー描画装置を用
いて788nmの光で感光体上露光量が30erg/cm2にな
るように露光した。
【0270】下記方法で製造した正荷電性液体現像剤
(LD−1)を用い、現像電極を有する現像装置で電極
に+400Vのバイアス電圧を印加し、露光部にトナー
が電着するようにした反転現像を行ない、次いでアイソ
パーH単独浴中でリンスをして非画像部の汚れを除い
た。
(LD−1)を用い、現像電極を有する現像装置で電極
に+400Vのバイアス電圧を印加し、露光部にトナー
が電着するようにした反転現像を行ない、次いでアイソ
パーH単独浴中でリンスをして非画像部の汚れを除い
た。
【0271】〔液体現像剤(LD−1)の調製〕 ・分散樹脂粒子の合成 メチルメタクリレート90g、メチルアクリレート10
g、下記の分散ポリマー20g及びアイソパーH680
gの混合溶液を窒素気流下に攪拌しながら65℃に加温
した。
g、下記の分散ポリマー20g及びアイソパーH680
gの混合溶液を窒素気流下に攪拌しながら65℃に加温
した。
【0272】
【化10】
【0273】これにA.I.V.N. 1.0gを加え4時間反
応し、更にA.I.V.N.0.5gを加えて2時間反応し、更
にA.I.V.N.0.5gを加えて2時間反応した。次に、反
応温度を90℃に上げて30mmHgの減圧下で1時間攪拌
し、未反応の単量体を除去した。室温に冷却後200メ
ッシュのナイロン布を通して白色分散物を得た。分散物
における単量体の反応率は98重量%で、CAPA−5
00(堀場製作所製)で測定した樹脂粒子の平均粒径は
0.25μmであり、単分散性も良好であった。樹脂の
Tgは108℃であった。
応し、更にA.I.V.N.0.5gを加えて2時間反応し、更
にA.I.V.N.0.5gを加えて2時間反応した。次に、反
応温度を90℃に上げて30mmHgの減圧下で1時間攪拌
し、未反応の単量体を除去した。室温に冷却後200メ
ッシュのナイロン布を通して白色分散物を得た。分散物
における単量体の反応率は98重量%で、CAPA−5
00(堀場製作所製)で測定した樹脂粒子の平均粒径は
0.25μmであり、単分散性も良好であった。樹脂の
Tgは108℃であった。
【0274】・着色粒子の合成 テトラデシルメタクリレート/メタクリル酸(95/5
重量比)共重合体10g、ニグロシン10g及びアイソ
パーG30gをガラスビーズと共にペイントシェーカー
(東京精機(株)製)に入れ、4時間分散してニグロシ
ンの微少な分散物を得た。
重量比)共重合体10g、ニグロシン10g及びアイソ
パーG30gをガラスビーズと共にペイントシェーカー
(東京精機(株)製)に入れ、4時間分散してニグロシ
ンの微少な分散物を得た。
【0275】・液体現像剤の製造 上記トナー樹脂粒子の分散物45g、上記ニグロシン分
散物25g、ヘキサデセン/半マレイン酸オクタデシル
アミド(1/1モル比)共重合体(CD−2)0.6g
及び分枝オクタデシルアルコール(FOC−1800、
日産化学(株)製)10gをアイソパーG1リットルに
希釈することにより静電写真用液体現像剤(LD−1)
を得た。
散物25g、ヘキサデセン/半マレイン酸オクタデシル
アミド(1/1モル比)共重合体(CD−2)0.6g
及び分枝オクタデシルアルコール(FOC−1800、
日産化学(株)製)10gをアイソパーG1リットルに
希釈することにより静電写真用液体現像剤(LD−1)
を得た。
【0276】再び上記帯電・露光の条件で操作した後、
下記の電着用の樹脂(A)の分散液(LB−1)を用い
て現像ユニット側へ+500Vの現像バイアス電圧の印
加の下、反転現像し、上記トナー画像層上に第2転写層
(T2)を電着した。次いでアイソパーH単独浴中でリン
スした後、吸排気ユニットで乾燥した。この時の第2転
写層(T2)の膜厚は1.0μmであった。
下記の電着用の樹脂(A)の分散液(LB−1)を用い
て現像ユニット側へ+500Vの現像バイアス電圧の印
加の下、反転現像し、上記トナー画像層上に第2転写層
(T2)を電着した。次いでアイソパーH単独浴中でリン
スした後、吸排気ユニットで乾燥した。この時の第2転
写層(T2)の膜厚は1.0μmであった。
【0277】 樹脂(A)の分散液(LB−1) 樹脂粒子(AR−3) 20g(固形分量として) 正荷電調節剤(CD−1) 0.08g をアイソパーG1リットル中に加えて調整した。
【0278】つぎに表面温度を60℃に調節した感光体
11のドラムと表面温度を90℃に調節した一次レセプ
ター20のドラムを接触させ、ニップ圧が4kgf/cm2、
ドラム周速が10mm/秒の条件で加熱と加圧を行ったと
ころ、トナー画像は転写層ごと一次レセプター20上に
すべて転写した。続けて一次レセプター20のドラム
と、130℃に設定された転写用バックアップローラー
31及び25℃に設定された剥離用バックアップローラ
ー32の間に、平版印刷版用支持体30として電子写真
印刷原版(ELP−IX、富士写真フイルム(株)製)用
支持体を導き、ニップ圧を8kgf/cm2、ドラム周速を5
0mm/秒として加熱と加圧を行ったところ、トナー画像
は転写層と共にELP−IX用支持体上にすべて転写し
た。第1転写層(T1)と支持体表面との粘着力は1kg
・f以上であり、密着性は充分であった。
11のドラムと表面温度を90℃に調節した一次レセプ
ター20のドラムを接触させ、ニップ圧が4kgf/cm2、
ドラム周速が10mm/秒の条件で加熱と加圧を行ったと
ころ、トナー画像は転写層ごと一次レセプター20上に
すべて転写した。続けて一次レセプター20のドラム
と、130℃に設定された転写用バックアップローラー
31及び25℃に設定された剥離用バックアップローラ
ー32の間に、平版印刷版用支持体30として電子写真
印刷原版(ELP−IX、富士写真フイルム(株)製)用
支持体を導き、ニップ圧を8kgf/cm2、ドラム周速を5
0mm/秒として加熱と加圧を行ったところ、トナー画像
は転写層と共にELP−IX用支持体上にすべて転写し
た。第1転写層(T1)と支持体表面との粘着力は1kg
・f以上であり、密着性は充分であった。
【0279】得られた支持体上の転写画像を200倍の
光学顕微鏡で観察した所、細線・細文字の乱れ・ニジミ
がなく150線/インチの網点の再現性も良好でベタ部
の均一性も充分な優れた画像であった。トナー画像部の
第1転写層(T1)との粘着力は10g・fであった。
光学顕微鏡で観察した所、細線・細文字の乱れ・ニジミ
がなく150線/インチの網点の再現性も良好でベタ部
の均一性も充分な優れた画像であった。トナー画像部の
第1転写層(T1)との粘着力は10g・fであった。
【0280】次にこのトナー画像を有する転写層上に縮
合型シリコンゴム(KS705F、信越シリコン(株)
製)6g、CAT−PS−1(信越シリコン(株)製)
240mg、CAT−PD(信越シリコン(株)製)12
0mg、酢酸ビニル/クロトン酸(99/1モル比)共重
合体2g及びヘプタン/テトラヒドロフラン(3/1重
量比)混合溶媒34gの混合溶液を一様にワイヤーバー
で塗布し、80℃で2分間加熱乾燥及び架橋を行い、シ
リコンゴムからなる非粘着性樹脂層(以下シリコンゴム
層と称することもある)を形成した。このときのシリコ
ンゴム層の厚みは2.12μmであった。また、非画像
部の第1転写層(T1)とシリコンゴム層の粘着力は50
0g・fであった。
合型シリコンゴム(KS705F、信越シリコン(株)
製)6g、CAT−PS−1(信越シリコン(株)製)
240mg、CAT−PD(信越シリコン(株)製)12
0mg、酢酸ビニル/クロトン酸(99/1モル比)共重
合体2g及びヘプタン/テトラヒドロフラン(3/1重
量比)混合溶媒34gの混合溶液を一様にワイヤーバー
で塗布し、80℃で2分間加熱乾燥及び架橋を行い、シ
リコンゴムからなる非粘着性樹脂層(以下シリコンゴム
層と称することもある)を形成した。このときのシリコ
ンゴム層の厚みは2.12μmであった。また、非画像
部の第1転写層(T1)とシリコンゴム層の粘着力は50
0g・fであった。
【0281】次に、PSスポンジ(富士写真フイルム
(株)製)を用いてシリコンゴム層の上から全面に一様
に擦ることで、トナー画像部上のシリコンゴム層のみを
除去し、非画像部のパターン状にシリコンゴム層を残
し、平版印刷版を作成した。
(株)製)を用いてシリコンゴム層の上から全面に一様
に擦ることで、トナー画像部上のシリコンゴム層のみを
除去し、非画像部のパターン状にシリコンゴム層を残
し、平版印刷版を作成した。
【0282】この印刷版を用い、印刷機(TOKO OFFSET
810L、東京航空計器(株)製)で、墨インキ(DRI-O-CO
LOR 、大日本インキ化学工業(株)製)にて、湿し水を
供給せずに印刷したところ、細線・細文字部に欠落のな
い鮮明な画像で、非画像部に地汚れの全くない良好な印
刷物を3000枚以上得ることができた。
810L、東京航空計器(株)製)で、墨インキ(DRI-O-CO
LOR 、大日本インキ化学工業(株)製)にて、湿し水を
供給せずに印刷したところ、細線・細文字部に欠落のな
い鮮明な画像で、非画像部に地汚れの全くない良好な印
刷物を3000枚以上得ることができた。
【0283】実施例1において、第1転写層(T1)用の
電着分散液(LA−1)中の樹脂粒子(AR−3)20
gに代えて樹脂粒子(ARW−7)20gを用いた他は
実施例1と同様にして印刷版を作成し、印刷した所、実
施例1と同等の結果を得た。次に、実施例1における転
写速度を50mm/秒から100mm/秒と高速化した所、
実施例1の転写層では、転写が幾分不充分となった。こ
れに対して、コア/シェル型粒子の(ARW−7)を用
いた転写層では100%の転写が行われ、支持体上の画
像も歪み等の変形のない、良好なものであった。本発明
では、転写層の樹脂と非粘着性樹脂層に存在する樹脂と
が両層の界面で充分に相互作用し、密着性が保持される
ことが判る。
電着分散液(LA−1)中の樹脂粒子(AR−3)20
gに代えて樹脂粒子(ARW−7)20gを用いた他は
実施例1と同様にして印刷版を作成し、印刷した所、実
施例1と同等の結果を得た。次に、実施例1における転
写速度を50mm/秒から100mm/秒と高速化した所、
実施例1の転写層では、転写が幾分不充分となった。こ
れに対して、コア/シェル型粒子の(ARW−7)を用
いた転写層では100%の転写が行われ、支持体上の画
像も歪み等の変形のない、良好なものであった。本発明
では、転写層の樹脂と非粘着性樹脂層に存在する樹脂と
が両層の界面で充分に相互作用し、密着性が保持される
ことが判る。
【0284】比較例1 実施例1において、トナー画像を転写した支持体を温度
140℃で3分間加熱してトナー画像部を定着した。こ
の時のトナー画像部の転写層との粘着力は250g・f
であった。続いて、実施例1と同様の方法でシリコンゴ
ム層を形成した。この時のシリコンゴム層の厚みは2.
15μmであった。
140℃で3分間加熱してトナー画像部を定着した。こ
の時のトナー画像部の転写層との粘着力は250g・f
であった。続いて、実施例1と同様の方法でシリコンゴ
ム層を形成した。この時のシリコンゴム層の厚みは2.
15μmであった。
【0285】実施例1と同様の条件で画像部のシリコン
ゴム層を除去し、印刷を行ったところ、画像部の着肉が
十分で無く、画像の再現性に乏しい印刷物しか得られな
かった。印刷版を走査型電子顕微鏡(JSM−T33
0、日本電子(株)製)で詳細に観察したところ、画像
部上のシリコンゴム層が十分に除去しきれていないこと
が判明した。スポンジによる擦り条件をより過酷なもの
にすることで画像部上のシリコンゴム層を充分に除去で
きたが、かかる条件では非画像部のシリコンゴム層に微
細なキズが多数生じ、印刷汚れが発生した。
ゴム層を除去し、印刷を行ったところ、画像部の着肉が
十分で無く、画像の再現性に乏しい印刷物しか得られな
かった。印刷版を走査型電子顕微鏡(JSM−T33
0、日本電子(株)製)で詳細に観察したところ、画像
部上のシリコンゴム層が十分に除去しきれていないこと
が判明した。スポンジによる擦り条件をより過酷なもの
にすることで画像部上のシリコンゴム層を充分に除去で
きたが、かかる条件では非画像部のシリコンゴム層に微
細なキズが多数生じ、印刷汚れが発生した。
【0286】比較例1において画像部のシリコンゴム層
の除去性が良好でなかったのは、非画像部の転写層表面
と定着したトナー画像部表面とのシリコンゴム層に対す
る密着性の差が十分でなかったためと思われる。従っ
て、シリコンゴム層へのダメージを残さず、充分に画像
部のシリコンゴム層を除去するのは困難であり、たとえ
できたとしても非常に自由度の狭い条件となる。
の除去性が良好でなかったのは、非画像部の転写層表面
と定着したトナー画像部表面とのシリコンゴム層に対す
る密着性の差が十分でなかったためと思われる。従っ
て、シリコンゴム層へのダメージを残さず、充分に画像
部のシリコンゴム層を除去するのは困難であり、たとえ
できたとしても非常に自由度の狭い条件となる。
【0287】これに対し実施例1では、画像部のトナー
は全くと言って良い程定着されておらず、シリコンゴム
層との見かけ上の密着性は皆無に等しい。従って、非画
像部のシリコンゴム層に全くダメージを与えることな
く、画像部のシリコンゴム層のみを容易に除去できる。
は全くと言って良い程定着されておらず、シリコンゴム
層との見かけ上の密着性は皆無に等しい。従って、非画
像部のシリコンゴム層に全くダメージを与えることな
く、画像部のシリコンゴム層のみを容易に除去できる。
【0288】比較例2 実施例1において、第1転写層(T1)及び第2転写層
(T2)を各々感光体表面上に設けない他は全く同様にし
てトナー画像を形成し、平版印刷版用支持体への接触転
写を行なった。得られた支持体上のトナー画像は欠落が
著しく、複写画像として実用に供し得るものではなかっ
た。また、感光体及び一次レセプター上にそれぞれトナ
ー残りが認められた。即ち、転写層を用いないで、非定
着性のトナー画像を感光体上から完全に転写することは
不可能であった。
(T2)を各々感光体表面上に設けない他は全く同様にし
てトナー画像を形成し、平版印刷版用支持体への接触転
写を行なった。得られた支持体上のトナー画像は欠落が
著しく、複写画像として実用に供し得るものではなかっ
た。また、感光体及び一次レセプター上にそれぞれトナ
ー残りが認められた。即ち、転写層を用いないで、非定
着性のトナー画像を感光体上から完全に転写することは
不可能であった。
【0289】比較例3 実施例1の非粘着性樹脂層の形成において、酢酸ビニル
/クロトン酸共重合体を用いない他は同様にして印刷版
を作成した。実施例1と同様に画像部のシリコンゴム層
の除去を試みた所、非画像部のシリコンゴム層も部分的
に剥れてしまい、画像部のみを選択的に除去することは
不可能であった。この様に、比較例3では、支持体上の
第1転写層(T1)とシリコンポリマーのみから成る非粘
着性樹脂層との界面での密着が不充分となり、非粘着性
樹脂層に対する転写層の粘着力と非粘着性樹脂層に対す
るトナー画像部の粘着力の差が不十分であったためと考
えられる。
/クロトン酸共重合体を用いない他は同様にして印刷版
を作成した。実施例1と同様に画像部のシリコンゴム層
の除去を試みた所、非画像部のシリコンゴム層も部分的
に剥れてしまい、画像部のみを選択的に除去することは
不可能であった。この様に、比較例3では、支持体上の
第1転写層(T1)とシリコンポリマーのみから成る非粘
着性樹脂層との界面での密着が不充分となり、非粘着性
樹脂層に対する転写層の粘着力と非粘着性樹脂層に対す
るトナー画像部の粘着力の差が不十分であったためと考
えられる。
【0290】実施例2 有機光導電性物質として4,4′−ビス(ジエチルアミ
ノ)−2,2′−ジメチルトリフェニルメタン5g、下
記結着樹脂(B−3)6g、下記メチン色素(D−1)
40mg、化学増感剤として前記化合物(A)0.2gを
メチレンクロライド30mlとエチレンクロライド30ml
との混合物に溶解して感光層分散液とした。
ノ)−2,2′−ジメチルトリフェニルメタン5g、下
記結着樹脂(B−3)6g、下記メチン色素(D−1)
40mg、化学増感剤として前記化合物(A)0.2gを
メチレンクロライド30mlとエチレンクロライド30ml
との混合物に溶解して感光層分散液とした。
【0291】
【化11】
【0292】この感光層分散液を、ワイヤーラウンドロ
ッドを用いて導電性透明支持体(厚さ100μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルム上に酸化インジウムの
蒸着膜を有する。表面抵抗103Ω)上に塗布した後、
温度70℃で2時間加熱して膜架橋を行ない約5μmの
感光層を形成した。この感光体の表面に紫外線硬化型シ
リコンゴム(TFC7700、東芝シリコン(株)製)
をワイヤーバーで塗布し、高圧水銀灯(UM102、ウ
シオ電機(株)製)を5cmの距離から30秒間照射し
た。表面層の厚みは0.6μmであった。得られた感光
体の表面粘着力は1g・fであった。
ッドを用いて導電性透明支持体(厚さ100μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルム上に酸化インジウムの
蒸着膜を有する。表面抵抗103Ω)上に塗布した後、
温度70℃で2時間加熱して膜架橋を行ない約5μmの
感光層を形成した。この感光体の表面に紫外線硬化型シ
リコンゴム(TFC7700、東芝シリコン(株)製)
をワイヤーバーで塗布し、高圧水銀灯(UM102、ウ
シオ電機(株)製)を5cmの距離から30秒間照射し
た。表面層の厚みは0.6μmであった。得られた感光
体の表面粘着力は1g・fであった。
【0293】一次レセプターとしては実施例1で用いた
ブランケット9600−Aのロール表面上にイソプレン
ゴム100g、下記樹脂1g及び無水フタル酸0.00
1gの混合物を用いて塗膜し、140℃で2時間加熱し
て膜厚2μmの硬化膜を形成したものを用いた。表面粘
着力は130g・fであった。
ブランケット9600−Aのロール表面上にイソプレン
ゴム100g、下記樹脂1g及び無水フタル酸0.00
1gの混合物を用いて塗膜し、140℃で2時間加熱し
て膜厚2μmの硬化膜を形成したものを用いた。表面粘
着力は130g・fであった。
【0294】
【化12】
【0295】この様にして作成した感光体及び一次セレ
プターを図2に示す様な装置に装着した。感光体の表面
温度を50℃に調節し、この感光体表面上に、下記樹脂
(A)の分散液(LA−2)を用いて実施例1と同様に
湿式電着法で第1転写層(T 1)を形成した。但し、電着
装置の電極に+150Vの電圧を印加した。膜厚は1.
6μmであった。
プターを図2に示す様な装置に装着した。感光体の表面
温度を50℃に調節し、この感光体表面上に、下記樹脂
(A)の分散液(LA−2)を用いて実施例1と同様に
湿式電着法で第1転写層(T 1)を形成した。但し、電着
装置の電極に+150Vの電圧を印加した。膜厚は1.
6μmであった。
【0296】 樹脂(A)の分散液(LA−2) 樹脂粒子(AR−1) 20g(固形分量として) 正荷電調節剤(CD−1) 0.08g を全量で1リットルになる様にアイソパーGで調整し
た。
た。
【0297】次に感光体の表面温度を50℃としたま
ま、実施例1と同様にして感光体上にトナー画像を形成
し、続けて該トナー画像上にのみ第2転写層(T2)を形
成し、リンス処理をした後、表面温度を50℃に調整し
た一次レセプターを4kgf/cm2で圧接し、転写スピード
60mm/秒でトナー画像を転写層とともに一次レセプタ
ー上に転写した。続けて転写用バックアップローラーを
120℃に調節し、且つ剥離用バックアップローラーを
25℃に調整し、平版印刷版用支持体としてOKマスタ
ー(日本製箔(株)製)を一次レセプターとバックアッ
プローラーの間にニップ圧8kgf/cm2、上記と同じ速度
で通してOKマスター上に転写層及びトナー画像を一括
転写した。転写層と支持体との粘着力は800g・fで
あった。
ま、実施例1と同様にして感光体上にトナー画像を形成
し、続けて該トナー画像上にのみ第2転写層(T2)を形
成し、リンス処理をした後、表面温度を50℃に調整し
た一次レセプターを4kgf/cm2で圧接し、転写スピード
60mm/秒でトナー画像を転写層とともに一次レセプタ
ー上に転写した。続けて転写用バックアップローラーを
120℃に調節し、且つ剥離用バックアップローラーを
25℃に調整し、平版印刷版用支持体としてOKマスタ
ー(日本製箔(株)製)を一次レセプターとバックアッ
プローラーの間にニップ圧8kgf/cm2、上記と同じ速度
で通してOKマスター上に転写層及びトナー画像を一括
転写した。転写層と支持体との粘着力は800g・fで
あった。
【0298】この様にしてOKマスター上に形成された
複写画像を200倍の光学顕微鏡を用いて目視観察し
た。非画像部にはのトナーによる地汚れは認められなか
った。またトナー画像及び転写層は感光体及び一次レセ
プター上に転写残りすることなくすべて転写しており、
10μmの細線、150線/インチの網点の3%〜95
%という高精細な画像域も、太り・欠落あるいは曲がり
を発生することなく忠実に再現され優れたものであっ
た。トナー画像部の第1転写層(T1)への粘着力は8g
・fであった。次に紫外線硬化型シリコンゴム(TFC
770、東芝シリコン(株)製)をワイヤーバーで一様
に塗布し、高圧水銀灯(UM102、ウシオ電機(株)
製)を5cmの距離から30秒間照射した。シリコンゴム
層の厚みは2.2μmであった。
複写画像を200倍の光学顕微鏡を用いて目視観察し
た。非画像部にはのトナーによる地汚れは認められなか
った。またトナー画像及び転写層は感光体及び一次レセ
プター上に転写残りすることなくすべて転写しており、
10μmの細線、150線/インチの網点の3%〜95
%という高精細な画像域も、太り・欠落あるいは曲がり
を発生することなく忠実に再現され優れたものであっ
た。トナー画像部の第1転写層(T1)への粘着力は8g
・fであった。次に紫外線硬化型シリコンゴム(TFC
770、東芝シリコン(株)製)をワイヤーバーで一様
に塗布し、高圧水銀灯(UM102、ウシオ電機(株)
製)を5cmの距離から30秒間照射した。シリコンゴム
層の厚みは2.2μmであった。
【0299】次いで、シリコンゴム層の上から全面に一
様にブラッシングすることにより、画像部のシリコンゴ
ム層のみを除去し、非画像部のパターン状にシリコンゴ
ム層を残し、平版印刷版を作成した。
様にブラッシングすることにより、画像部のシリコンゴ
ム層のみを除去し、非画像部のパターン状にシリコンゴ
ム層を残し、平版印刷版を作成した。
【0300】この様にして得られた印刷版を用いて、実
施例1と同様の方法で印刷を行ったところ、画像部の着
肉・非画像部の汚れ性共に良好な印刷物を1万枚以上得
ることができた。
施例1と同様の方法で印刷を行ったところ、画像部の着
肉・非画像部の汚れ性共に良好な印刷物を1万枚以上得
ることができた。
【0301】実施例3 実施例1で用いた電子写真感光体及び一次レセプターを
装着し、実施例1と同様の条件で帯電・露光を行った
後、以下の様にしてトナー画像の形成及びトナー画像部
上の第2転写層(T2)の形成を行った。
装着し、実施例1と同様の条件で帯電・露光を行った
後、以下の様にしてトナー画像の形成及びトナー画像部
上の第2転写層(T2)の形成を行った。
【0302】液体現像剤(LD−1)を液体現像ユニッ
ト14Lに供給し、現像ユニット14L側に+350V
のバイアス電圧を印加し、露光部にトナーが電着するよ
うにした反転現像を行い、次いでアイソパーH単独浴の
リンスをして非画像部の汚れを除いた後、更に以下の方
法で第2転写層(T2)を設けた。
ト14Lに供給し、現像ユニット14L側に+350V
のバイアス電圧を印加し、露光部にトナーが電着するよ
うにした反転現像を行い、次いでアイソパーH単独浴の
リンスをして非画像部の汚れを除いた後、更に以下の方
法で第2転写層(T2)を設けた。
【0303】現像は飽和状態まで行っていないため、現
像直後のトナー画像部及び非画像部の表面電位はそれぞ
れ+250V及び+400Vであった。その後感光体表
面の温度を60℃に保ったまま感光体ドラムの周速度を
100mm/秒で回転させ、現像に続けて、感光体上に第
2のスリット電着装置を用いて、以下に示す電着用の樹
脂(A)の分散液(LB−2)を供給しながら、現像電
極に+350Vの電圧を印加して樹脂粒子を電着した。
この方法により、樹脂粒子(AR−2)よりなる約1μ
mの樹脂層が、トナー画像部にのみ選択的に電着した。
この後、吸排気ユニット15及び予熱手段16下を通過
させて乾燥した。
像直後のトナー画像部及び非画像部の表面電位はそれぞ
れ+250V及び+400Vであった。その後感光体表
面の温度を60℃に保ったまま感光体ドラムの周速度を
100mm/秒で回転させ、現像に続けて、感光体上に第
2のスリット電着装置を用いて、以下に示す電着用の樹
脂(A)の分散液(LB−2)を供給しながら、現像電
極に+350Vの電圧を印加して樹脂粒子を電着した。
この方法により、樹脂粒子(AR−2)よりなる約1μ
mの樹脂層が、トナー画像部にのみ選択的に電着した。
この後、吸排気ユニット15及び予熱手段16下を通過
させて乾燥した。
【0304】 樹脂(A)の分散液(LB−2) 樹脂粒子(AR−2) 15g(固形分量として) 正荷電調節剤(CD−1) 0.06g をアイソパーG1リットル中に加え調整した。
【0305】上記以外は実施例1と同様に操作して印刷
物を得たところ、実施例1と同等の性能の結果が得られ
た。
物を得たところ、実施例1と同等の性能の結果が得られ
た。
【0306】実施例4 下記ビスアゾ顔料5g、テトラヒドロフラン95g及び
ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績(株)
製)5gの混合物をボールミル中で充分に粉砕した。こ
の混合物を取り出し、攪拌下にテトラヒドロフラン52
0gを加えた。この分散物をワイヤーラウンドロッドを
用いて実施例2で用いた導電性透明支持体上に塗布して
約0.7μmの電荷発生層を形成した。
ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績(株)
製)5gの混合物をボールミル中で充分に粉砕した。こ
の混合物を取り出し、攪拌下にテトラヒドロフラン52
0gを加えた。この分散物をワイヤーラウンドロッドを
用いて実施例2で用いた導電性透明支持体上に塗布して
約0.7μmの電荷発生層を形成した。
【0307】
【化13】
【0308】下記ヒドラゾン化合物20g、ポリカーボ
ネート樹脂(レキサン121、GE社製)30g及びテ
トラヒドロフラン160gの混合溶液をワイヤラウンド
ロッドを用いて上記電荷発生層の上に塗布し、60℃で
30秒間乾燥し、更に温度100℃で20秒間加熱して
約18μmの電荷輸送層を形成し、二層から成る感光層
を有する電子写真感光体を得た。
ネート樹脂(レキサン121、GE社製)30g及びテ
トラヒドロフラン160gの混合溶液をワイヤラウンド
ロッドを用いて上記電荷発生層の上に塗布し、60℃で
30秒間乾燥し、更に温度100℃で20秒間加熱して
約18μmの電荷輸送層を形成し、二層から成る感光層
を有する電子写真感光体を得た。
【0309】
【化14】
【0310】この感光体上に、常温タックフリー型シリ
コン系粘着剤(TSR1520〔A〕、東芝シリコン
(株)製)30g、架橋剤(TSR1520〔B〕、東
芝シリコン(株)製)300mg及びヘプタン90gの混
合溶液をワイヤーバーで塗布した後、オーブンで125
℃で2分間加熱し硬化して膜厚5μmの表面層を形成し
た。得られた感光体の表面粘着力は2g・fであった。
コン系粘着剤(TSR1520〔A〕、東芝シリコン
(株)製)30g、架橋剤(TSR1520〔B〕、東
芝シリコン(株)製)300mg及びヘプタン90gの混
合溶液をワイヤーバーで塗布した後、オーブンで125
℃で2分間加熱し硬化して膜厚5μmの表面層を形成し
た。得られた感光体の表面粘着力は2g・fであった。
【0311】以上の様にして得られた感光体及び実施例
1と同様の一次レセプターを図2に示す様な装置に装着
した。感光体の表面温度を50℃とし、且つ感光体ドラ
ムの周速度を100mm/秒で回転させ、感光体表面にス
リット電着装置を用いて下記の樹脂(A)の分散液(L
A−3)を供給しながら、感光体側を接地し、スリット
電着装置の電極側に+180Vの電圧を印加して樹脂粒
子を電着・定着した。転写層の膜厚は2μmであった。 樹脂(A)の分散液(LA−3) 樹脂粒子(AR−5) 20g(固形分量として) 正荷電調節剤(CD−2) 0.16g ナフテン酸ジルコニウム塩 をアイソパーG1リットル中に加えて調製した。
1と同様の一次レセプターを図2に示す様な装置に装着
した。感光体の表面温度を50℃とし、且つ感光体ドラ
ムの周速度を100mm/秒で回転させ、感光体表面にス
リット電着装置を用いて下記の樹脂(A)の分散液(L
A−3)を供給しながら、感光体側を接地し、スリット
電着装置の電極側に+180Vの電圧を印加して樹脂粒
子を電着・定着した。転写層の膜厚は2μmであった。 樹脂(A)の分散液(LA−3) 樹脂粒子(AR−5) 20g(固形分量として) 正荷電調節剤(CD−2) 0.16g ナフテン酸ジルコニウム塩 をアイソパーG1リットル中に加えて調製した。
【0312】感光体の表面温度を50℃としたまま、−
550Vに帯電し、あらかじめ原稿からカラースキャナ
ーにより読み取り、デジタル画像データとしてシステム
内のハードディスクに記憶させてあった情報をもとに、
5mW出力のHe−Neレーザー(発振波長633nm)
を用いて、感光体表面上で25erg/cm2の照射量で露光
した。下記の正荷電性液体現像剤(LD−2)を用い
て、バイアス電圧50Vを印加し正現像を行ない、更に
続けて下記の樹脂(A)の分散液(LB−3)で電着し
た後、アイソパーGでリンスした。
550Vに帯電し、あらかじめ原稿からカラースキャナ
ーにより読み取り、デジタル画像データとしてシステム
内のハードディスクに記憶させてあった情報をもとに、
5mW出力のHe−Neレーザー(発振波長633nm)
を用いて、感光体表面上で25erg/cm2の照射量で露光
した。下記の正荷電性液体現像剤(LD−2)を用い
て、バイアス電圧50Vを印加し正現像を行ない、更に
続けて下記の樹脂(A)の分散液(LB−3)で電着し
た後、アイソパーGでリンスした。
【0313】・液体現像剤(LD−2)の調製 ニーダーにより下記組成の混合物を100℃で2時間混
練し、混和物を得た。この混和物をニーダー内で冷却し
た後、同じニーダー内で粉砕した。この粉砕物10gと
アイソパーH40gをペイントシェーカーで6時間分散
し分散物を得た。この分散物をトナー固形分が1リット
ル当り6gとなるようにアイソパーGで希釈し、同時に
マイナス荷電性を付与する荷電調節剤として塩基性バリ
ウムペトロネート(CD−3)を1リットル当り0.4
g含む様にして液体現象剤(LD−2)を作製した。 混練用混合物 エチレン/メタクリル酸共重合体 5g (ニュクレルN−699、三井デュポン社製) ポリ酢酸ビニル(Tg38℃) 0.8g アルカリブルー顔料 6g アイソパーL(エクソン社製) 30g
練し、混和物を得た。この混和物をニーダー内で冷却し
た後、同じニーダー内で粉砕した。この粉砕物10gと
アイソパーH40gをペイントシェーカーで6時間分散
し分散物を得た。この分散物をトナー固形分が1リット
ル当り6gとなるようにアイソパーGで希釈し、同時に
マイナス荷電性を付与する荷電調節剤として塩基性バリ
ウムペトロネート(CD−3)を1リットル当り0.4
g含む様にして液体現象剤(LD−2)を作製した。 混練用混合物 エチレン/メタクリル酸共重合体 5g (ニュクレルN−699、三井デュポン社製) ポリ酢酸ビニル(Tg38℃) 0.8g アルカリブルー顔料 6g アイソパーL(エクソン社製) 30g
【0314】 樹脂(A)の分散液(LB−3) 樹脂粒子(AR−4) 10g(固形分量として) 負荷電調節剤(CD−3) 0.08g をアイソパーG1リットル中に加えて調整した。
【0315】次に、表面温度50℃に調整した一次レセ
プターを4kgf/cm2で圧接し、転写スピード50mm/秒
でトナー画像を転写層とともに一次レセプター上に転写
した。続けて一次レセプターとの圧接時に一次レセプタ
ーの表面温度が90℃となる様に転写用バックアップロ
ーラーを調節し、且つ剥離用バックアップローラーは温
度調節しないまま、支持体として膜厚150μmのPE
Tフィルムを一次レセプターとバックアップローラーの
間にニップ圧7kgf/cm2で、上記と同じ速度で通してP
ETフィルム上に転写層及びトナー画像を一括転写し
た。
プターを4kgf/cm2で圧接し、転写スピード50mm/秒
でトナー画像を転写層とともに一次レセプター上に転写
した。続けて一次レセプターとの圧接時に一次レセプタ
ーの表面温度が90℃となる様に転写用バックアップロ
ーラーを調節し、且つ剥離用バックアップローラーは温
度調節しないまま、支持体として膜厚150μmのPE
Tフィルムを一次レセプターとバックアップローラーの
間にニップ圧7kgf/cm2で、上記と同じ速度で通してP
ETフィルム上に転写層及びトナー画像を一括転写し
た。
【0316】この様にしてPETフィルム上に形成され
た複写画像を200倍の光学顕微鏡を用いて目視観察し
た。非画像部にはトナーの地汚れは認められなかった。
またトナー画像及び転写層は感光体及び一次レセプター
上に転写残りすることなくすべて転写しており、10μ
mの細線、150線/インチの網点の3%〜95%とい
う高精細な画像域も、太り・欠落あるいは曲がりを発生
することなく忠実に再現され、優れたものであった。ト
ナー画像部の第1転写層(T1)への粘着力は12g・f
であった。
た複写画像を200倍の光学顕微鏡を用いて目視観察し
た。非画像部にはトナーの地汚れは認められなかった。
またトナー画像及び転写層は感光体及び一次レセプター
上に転写残りすることなくすべて転写しており、10μ
mの細線、150線/インチの網点の3%〜95%とい
う高精細な画像域も、太り・欠落あるいは曲がりを発生
することなく忠実に再現され、優れたものであった。ト
ナー画像部の第1転写層(T1)への粘着力は12g・f
であった。
【0317】次いで、付加型シリコンゴム(KS77
4、信越シリコン(株)製)6g、CAT−PL−4
(信越シリコン(株)製)180mg及びヘプタン34g
の混合溶液を、PETフィルム上のトナー画像を有する
転写層上に一様にワイヤーバーで塗布し、90℃で2分
間加熱乾燥及び架橋を行いシリコンゴム層を形成した。
シリコンゴム層の厚みは2.1μmであった。
4、信越シリコン(株)製)6g、CAT−PL−4
(信越シリコン(株)製)180mg及びヘプタン34g
の混合溶液を、PETフィルム上のトナー画像を有する
転写層上に一様にワイヤーバーで塗布し、90℃で2分
間加熱乾燥及び架橋を行いシリコンゴム層を形成した。
シリコンゴム層の厚みは2.1μmであった。
【0318】非画像部の第1転写(T1)とこの上に形成
されたシリコンゴム層との密着性は充分で、粘着力は8
00g・f以上であった。
されたシリコンゴム層との密着性は充分で、粘着力は8
00g・f以上であった。
【0319】次に、ブラッシングで画像部のシリコンゴ
ム層の除去を行ない印刷版を作成した。得られた印刷版
のトナー画像部を200倍の光学顕微鏡を用いて目視で
観察した所、10μmの細線あるいは150線網点の3
〜95%が欠落もなく鮮明に形成されており、極めて高
精細な画像であった。
ム層の除去を行ない印刷版を作成した。得られた印刷版
のトナー画像部を200倍の光学顕微鏡を用いて目視で
観察した所、10μmの細線あるいは150線網点の3
〜95%が欠落もなく鮮明に形成されており、極めて高
精細な画像であった。
【0320】この印刷版を用いて印刷した所、印刷前の
印刷版上の画像とほぼ同等の高精細な画像で、非画像部
に地汚れの全くない優れた印刷物を5万枚以上得ること
ができた。このことは、非画像部における印刷版用支持
体上の第1転写層(T1)の樹脂(AR−5)と付加型シ
リコンゴム層との界面で化学反応により化学結合するこ
とにより両層間の密着が著しく向上し、その結果、画像
部における粘着力と著しく異なることから、微細な画像
部分の除去が容易に進行し、実際に印刷しても高精細な
画像の再現性が優れ、且つ耐刷性も向上したと考えられ
る。
印刷版上の画像とほぼ同等の高精細な画像で、非画像部
に地汚れの全くない優れた印刷物を5万枚以上得ること
ができた。このことは、非画像部における印刷版用支持
体上の第1転写層(T1)の樹脂(AR−5)と付加型シ
リコンゴム層との界面で化学反応により化学結合するこ
とにより両層間の密着が著しく向上し、その結果、画像
部における粘着力と著しく異なることから、微細な画像
部分の除去が容易に進行し、実際に印刷しても高精細な
画像の再現性が優れ、且つ耐刷性も向上したと考えられ
る。
【0321】実施例5 電子写真感光体として、アモルファスシリコン感光体
(京セラ(株)製)を用い、以下の様にして、この感光
体への剥離性付与を行なった。即ち、下記化合物(S−
1)1.0gをアイソパーG(エッソ(株)製)1リッ
トル中に溶解した溶液を入れた浴に上記感光体を浸漬し
た後、取り出し乾燥した。この様にして得られた感光体
の表面粘着力は、処理前は250g・fであったもの
が、3g・fに低下し良好な剥離性を示した。
(京セラ(株)製)を用い、以下の様にして、この感光
体への剥離性付与を行なった。即ち、下記化合物(S−
1)1.0gをアイソパーG(エッソ(株)製)1リッ
トル中に溶解した溶液を入れた浴に上記感光体を浸漬し
た後、取り出し乾燥した。この様にして得られた感光体
の表面粘着力は、処理前は250g・fであったもの
が、3g・fに低下し良好な剥離性を示した。
【0322】
【化15】
【0323】この感光体及び実施例1で用いたと同様の
一次レセプターを、図2に示す様な装置に装着した。表
面温度を55℃に設定した感光体上に、下記樹脂(A)
の分散液(LA−4)を用いて膜厚2μmの第1転写層
(T1)を設けた。 樹脂(A)の分散液(LA−4) 樹脂粒子(ARW−6) 20g 正荷電調節剤(CD−1) 0.07g をアイソパーG1リットル中に加えて調整した。
一次レセプターを、図2に示す様な装置に装着した。表
面温度を55℃に設定した感光体上に、下記樹脂(A)
の分散液(LA−4)を用いて膜厚2μmの第1転写層
(T1)を設けた。 樹脂(A)の分散液(LA−4) 樹脂粒子(ARW−6) 20g 正荷電調節剤(CD−1) 0.07g をアイソパーG1リットル中に加えて調整した。
【0324】次に感光体の表面温度を55℃としたまま
+700Vにコロナ帯電した後あらかじめ原稿からカラ
ースキャナーにより読み取り、色分解しシステム特有の
幾つかの色再現に関わる補正を加えた後、デジタル画像
データとしてシステム内のハードディスクに記憶させて
あった情報をもとに半導体レーザーを用いて780nmの
光で露光した。露光部の電位は+220Vで未露光部は
+600Vであった。
+700Vにコロナ帯電した後あらかじめ原稿からカラ
ースキャナーにより読み取り、色分解しシステム特有の
幾つかの色再現に関わる補正を加えた後、デジタル画像
データとしてシステム内のハードディスクに記憶させて
あった情報をもとに半導体レーザーを用いて780nmの
光で露光した。露光部の電位は+220Vで未露光部は
+600Vであった。
【0325】続いて現像ユニットに組み込まれているプ
レバス装置によりアイソパーG(エッソスタンダード石
油製)にてプレバスをしたのち、下記の液体現像剤(L
D−3)を現像ユニットから感光体表面へ供給した。こ
の時現像ユニット側へ+500Vの現像バイアス電圧を
印加し、反転現像を行なって露光部にトナーが電着する
ようにした。次いでアイソバーG単独浴中でリンスをし
て非画像部の汚れを除き、吸排気ユニットにて乾燥し
た。
レバス装置によりアイソパーG(エッソスタンダード石
油製)にてプレバスをしたのち、下記の液体現像剤(L
D−3)を現像ユニットから感光体表面へ供給した。こ
の時現像ユニット側へ+500Vの現像バイアス電圧を
印加し、反転現像を行なって露光部にトナーが電着する
ようにした。次いでアイソバーG単独浴中でリンスをし
て非画像部の汚れを除き、吸排気ユニットにて乾燥し
た。
【0326】液体現像剤(LD−3)の調製 被覆用樹脂としてメチルメタクリレート/オクタデシル
メタクリレート(95/5重量比)共重合体(Tg10
0℃)及び着色顔料としてカーボンブラック(#40、
三菱化学(株)製)を重量比1:1にて充分に混合した
後、150℃に加熱した三本ロールミルにて溶融混練し
た。この混練物12g、スチレン/ブタジエン共重合体
(ソルプレン1205、旭化成(株)製)4g及びアイ
ソパーG76gよりなる混合物をダイノミルにて分散し
た。これによって得たトナー濃厚液を固形分濃度が6g
/リットルとなるようにアイソパーGにて希釈し、更に
ジオクチルスルホコハク酸ソーダを1×10-4モル/リ
ットルとなるように添加して現像剤とした。
メタクリレート(95/5重量比)共重合体(Tg10
0℃)及び着色顔料としてカーボンブラック(#40、
三菱化学(株)製)を重量比1:1にて充分に混合した
後、150℃に加熱した三本ロールミルにて溶融混練し
た。この混練物12g、スチレン/ブタジエン共重合体
(ソルプレン1205、旭化成(株)製)4g及びアイ
ソパーG76gよりなる混合物をダイノミルにて分散し
た。これによって得たトナー濃厚液を固形分濃度が6g
/リットルとなるようにアイソパーGにて希釈し、更に
ジオクチルスルホコハク酸ソーダを1×10-4モル/リ
ットルとなるように添加して現像剤とした。
【0327】再び上記帯電・露光の条件で操作した後、
下記の樹脂(A)の分散液(LB−4)を用いて現像ユ
ニット側へ+490Vの現像バイアス電圧の印加の下、
反転現像し、上記トナー画像上に第2転写層(T2)を電
着した。次いでアイソパーH単独浴中でリンスした後、
吸排気ユニットで乾燥した。第2転写層(T2)の膜厚は
1μmであった。
下記の樹脂(A)の分散液(LB−4)を用いて現像ユ
ニット側へ+490Vの現像バイアス電圧の印加の下、
反転現像し、上記トナー画像上に第2転写層(T2)を電
着した。次いでアイソパーH単独浴中でリンスした後、
吸排気ユニットで乾燥した。第2転写層(T2)の膜厚は
1μmであった。
【0328】 樹脂(A)の分散液(LB−4) 樹脂粒子(AR−15) 20g(固形分量として) 正荷電調節剤(CD−1) 0.075g 荷電補助剤(AD−1) 1.0g ドデシルメタクリレート/アクリル酸共重合体(99/1モル比) をアイソパーG1リットル中に加えて調製した。
【0329】次に、表面温度を55℃に設定した一次レ
セプターを4kgf/cm2で圧接し、転写速度50mm/秒で
転写し、続けて一次レセプターと、一次レセプター圧接
時に一次レセプター表面温度が90℃となる様に調節し
た転写用バックアップローラー及び温度調節をしない剥
離用バックローラーとの間に、平版印刷版用支持体とし
て膜厚100μmのSUS−430板(川崎製鉄(株)
製)を、ニップ圧7kgf/cm2で同じ速度で通して、支持
体上に転写層及びトナー画像を一括転写した。トナー画
像部と転写層との粘着力は10g・fと小さく非定着性
の状態であった。
セプターを4kgf/cm2で圧接し、転写速度50mm/秒で
転写し、続けて一次レセプターと、一次レセプター圧接
時に一次レセプター表面温度が90℃となる様に調節し
た転写用バックアップローラー及び温度調節をしない剥
離用バックローラーとの間に、平版印刷版用支持体とし
て膜厚100μmのSUS−430板(川崎製鉄(株)
製)を、ニップ圧7kgf/cm2で同じ速度で通して、支持
体上に転写層及びトナー画像を一括転写した。トナー画
像部と転写層との粘着力は10g・fと小さく非定着性
の状態であった。
【0330】次に、EPSON製小型インキジェットプ
リンターのヘッド部と制御部に適当な搬送系、送液系を
組み込んだ塗布機を用い、紫外線硬化型シリコンゴム
(UV9300、東芝シリコン(株)製)6g、UV9
310C(東芝シリコン(株)製)60mg及びヘプタン
34gの混合溶液を全面に塗布し、高圧水銀灯(UM1
02、ウシオ電機(株)製)を3cmの距離から7秒間照
射し、膜厚2.5μmのシリコンゴム層を形成した。
リンターのヘッド部と制御部に適当な搬送系、送液系を
組み込んだ塗布機を用い、紫外線硬化型シリコンゴム
(UV9300、東芝シリコン(株)製)6g、UV9
310C(東芝シリコン(株)製)60mg及びヘプタン
34gの混合溶液を全面に塗布し、高圧水銀灯(UM1
02、ウシオ電機(株)製)を3cmの距離から7秒間照
射し、膜厚2.5μmのシリコンゴム層を形成した。
【0331】実施例1と同様の方法で画像部のシリコン
ゴム層の除去、印刷を行ったところ、画像部の着肉・非
画像部の汚れ性とも実施例1と同等レベルの良好な印刷
物を5万枚以上得ることができた。
ゴム層の除去、印刷を行ったところ、画像部の着肉・非
画像部の汚れ性とも実施例1と同等レベルの良好な印刷
物を5万枚以上得ることができた。
【0332】実施例6 光導電性酸化亜鉛(SAZEX-2000、堺化学(株)製)10
0g、下記結着樹脂(B−4)2g、下記結着樹脂(B
−5)20g、下記メチン色素(D−2)0.020
g、無水フタル酸0.25g及びトルエン300gの混
合物をホモジナイザー(日本精機(株)製)で、1×1
04r.p.m.の回転数にて20分間分散した。この感光層
形成用分散物を電子写真印刷原版(ELP-IIX、富士写
真フイルム(株)製)用支持体上に乾燥付着量が25g
/m2となるようにワイヤーバーで塗布し、110℃で1
分間乾燥し、電子写真感光体を作成した。
0g、下記結着樹脂(B−4)2g、下記結着樹脂(B
−5)20g、下記メチン色素(D−2)0.020
g、無水フタル酸0.25g及びトルエン300gの混
合物をホモジナイザー(日本精機(株)製)で、1×1
04r.p.m.の回転数にて20分間分散した。この感光層
形成用分散物を電子写真印刷原版(ELP-IIX、富士写
真フイルム(株)製)用支持体上に乾燥付着量が25g
/m2となるようにワイヤーバーで塗布し、110℃で1
分間乾燥し、電子写真感光体を作成した。
【0333】
【化16】
【0334】この感光体表面上に、下記の剥離性表面層
を設けた。下記シリコンポリマー9g、下記架橋剤40
0mg、触媒(X92−1114、信越シリコン(株)
製)40mg、ヘプタン150gの混合液を一様にワイヤ
ーバーで塗布し、90℃で2分間加熱して乾燥及び架橋
を行い、表面層を形成した。表面層の厚みは1.0μm
であった。感光体の表面粘着力は1g・f以下であっ
た。
を設けた。下記シリコンポリマー9g、下記架橋剤40
0mg、触媒(X92−1114、信越シリコン(株)
製)40mg、ヘプタン150gの混合液を一様にワイヤ
ーバーで塗布し、90℃で2分間加熱して乾燥及び架橋
を行い、表面層を形成した。表面層の厚みは1.0μm
であった。感光体の表面粘着力は1g・f以下であっ
た。
【0335】
【化17】
【0336】上記感光体及び実施例2と同様の一次レセ
プターを図2に示す様な装置に装着した。この感光体の
上に、下記樹脂(A)の分散液(LA−5)を用いて、
−160Vの電圧を印加して樹脂粒子を電着し、温度6
0℃で1分間加熱して皮膜化し転写層を形成した。膜厚
は3μmであった。 樹脂(A)の分散液(LA−5) 樹脂粒子(AR−13) 8g(固形分量として) 樹脂粒子(AR−9) 12g(固形分量として) 下記の正荷電調節剤(CD−4) 0.09g をアイソパーG1リットル中に加えて調製した。
プターを図2に示す様な装置に装着した。この感光体の
上に、下記樹脂(A)の分散液(LA−5)を用いて、
−160Vの電圧を印加して樹脂粒子を電着し、温度6
0℃で1分間加熱して皮膜化し転写層を形成した。膜厚
は3μmであった。 樹脂(A)の分散液(LA−5) 樹脂粒子(AR−13) 8g(固形分量として) 樹脂粒子(AR−9) 12g(固形分量として) 下記の正荷電調節剤(CD−4) 0.09g をアイソパーG1リットル中に加えて調製した。
【0337】
【化18】
【0338】次に感光体を−600Vにコロナ帯電した
後、半導体レーザー描画装置を用いて833nmの光で感
光体上露光量が30evg/cm2になる様に露光した。前記
液体現像剤(LD−1)を用い、且つ現像部のバイアス
電圧を100Vに設定して正現像し、アイソパーGでリ
ンス処理した。
後、半導体レーザー描画装置を用いて833nmの光で感
光体上露光量が30evg/cm2になる様に露光した。前記
液体現像剤(LD−1)を用い、且つ現像部のバイアス
電圧を100Vに設定して正現像し、アイソパーGでリ
ンス処理した。
【0339】再び上記帯電・露光の条件で操作した後、
下記の樹脂(A)の分散液(LB−4)を用いてバイア
ス電圧を150Vに設定して正現像し、上記トナー画像
上に第2転写層(T2)を電着した。次いでアイソパーH
単独浴中でリンスした後、吸排気ユニットで乾燥した。
第2転写層(T2)の膜厚は1.5μmであった。
下記の樹脂(A)の分散液(LB−4)を用いてバイア
ス電圧を150Vに設定して正現像し、上記トナー画像
上に第2転写層(T2)を電着した。次いでアイソパーH
単独浴中でリンスした後、吸排気ユニットで乾燥した。
第2転写層(T2)の膜厚は1.5μmであった。
【0340】 樹脂(A)の分散液(LB−4) 樹脂粒子(AR−11) 20g(固形分量として) 正荷電調節剤(CD−1) 0.08g 荷電補助剤(AD−1) 0.8g をアイソパーG1リットル中に加えて調製した。
【0341】感光体及び一次レセプターの各表面温度を
50℃として一次レセプターを3.5kgf/cm2で圧接し
て、ドラム周速80mm/秒で回転して転写層及びトナー
画像を一次レセプター上に転写した。続けて表面温度を
120℃とした転写用バックアップローラーと一次レセ
プターの間に、平版印刷用支持体として、アルミニウム
金属箔をラミネートし耐水性処理をした紙支持体をニッ
プ圧8kgf/cm2、上記と同じ速度で通過させ、支持体上
に転写層及びトナー画像を転写した。
50℃として一次レセプターを3.5kgf/cm2で圧接し
て、ドラム周速80mm/秒で回転して転写層及びトナー
画像を一次レセプター上に転写した。続けて表面温度を
120℃とした転写用バックアップローラーと一次レセ
プターの間に、平版印刷用支持体として、アルミニウム
金属箔をラミネートし耐水性処理をした紙支持体をニッ
プ圧8kgf/cm2、上記と同じ速度で通過させ、支持体上
に転写層及びトナー画像を転写した。
【0342】この様にして得られた複写画像を200倍
の光学顕微鏡を用いて目視観察したところ、非画像部に
地汚れは認められず、且つ画像部の細線・細文字等の高
解像度域の欠落は認められなかった。トナー画像部と転
写層との間の粘着力は12g・fで非定着の状態であっ
た。
の光学顕微鏡を用いて目視観察したところ、非画像部に
地汚れは認められず、且つ画像部の細線・細文字等の高
解像度域の欠落は認められなかった。トナー画像部と転
写層との間の粘着力は12g・fで非定着の状態であっ
た。
【0343】次に、付加型シリコンゴム(KS774、
信越シリコン(株)製)6g、CAT−PL−4(信越
シリコン(株)製)180mg及びヘプタン34gの混合
溶液を一様にワイヤーバーで塗布し、90℃で2分間加
熱乾燥及び架橋を行いシリコンゴム層を形成した。シリ
コンゴム層の厚みは2.1μmであった。非画像部にお
ける転写層とシリコンゴム層との粘着力は800g・f
以上であった。
信越シリコン(株)製)6g、CAT−PL−4(信越
シリコン(株)製)180mg及びヘプタン34gの混合
溶液を一様にワイヤーバーで塗布し、90℃で2分間加
熱乾燥及び架橋を行いシリコンゴム層を形成した。シリ
コンゴム層の厚みは2.1μmであった。非画像部にお
ける転写層とシリコンゴム層との粘着力は800g・f
以上であった。
【0344】実施例1と同様の方法で画像部のシリコン
ゴム層の除去、印刷を行ったところ、鮮明な画像で非画
像部に汚れのない良好な印刷物を1万枚以上得ることが
できた。
ゴム層の除去、印刷を行ったところ、鮮明な画像で非画
像部に汚れのない良好な印刷物を1万枚以上得ることが
できた。
【0345】実施例7 実施例1において、湿式電着法の代わりに、熱溶融塗布
法で第1転写層(T1)を形成した。図3に示す様な装置
を使用した。 転写層の形成 感光体表面上に、下記樹脂(A−1)及び樹脂(A−
2)の1/1重量比からなる混合物を、90℃に設定し
たホットメルトコーターにより、20mm/秒の速度で塗
設し、冷却空気を吸排気ユニットから吹きつけて冷却し
た後、感光体表面温度を60℃に保った。転写層の厚み
は2.0μmであった。
法で第1転写層(T1)を形成した。図3に示す様な装置
を使用した。 転写層の形成 感光体表面上に、下記樹脂(A−1)及び樹脂(A−
2)の1/1重量比からなる混合物を、90℃に設定し
たホットメルトコーターにより、20mm/秒の速度で塗
設し、冷却空気を吸排気ユニットから吹きつけて冷却し
た後、感光体表面温度を60℃に保った。転写層の厚み
は2.0μmであった。
【0346】
【化19】
【0347】実施例1と全く同様にして印刷版を作成
し、し印刷を行なった所、実施例1と同等の良好な結果
を得た。
し、し印刷を行なった所、実施例1と同等の良好な結果
を得た。
【0348】実施例8 実施例3において、感光体上への第1転写層(T1)の形
成法として用いた湿式電着塗布法の代わりに、図6に示
すような離型紙からの転写法を用いた。即ち、離型紙2
4として、セパレート紙(王子製紙(株)製)を用い、
この上に、下記樹脂(A−3)及び樹脂(A−4)の1
/2重量比から成る2.5μmの膜厚で塗膜形成した紙
を感光体に圧接し、ローラー圧力3kgf/cm2、表面温度
60℃及び通過スピード50mm/秒の条件下で転写し、
感光体表面上に膜厚2.5μmの第1転写層(T1)を形
成した。以降は実施例3と同様に操作して印刷版を作成
し、印刷を行った。印刷物の画像及び耐刷枚数は実施例
3と同等の性能を示した。
成法として用いた湿式電着塗布法の代わりに、図6に示
すような離型紙からの転写法を用いた。即ち、離型紙2
4として、セパレート紙(王子製紙(株)製)を用い、
この上に、下記樹脂(A−3)及び樹脂(A−4)の1
/2重量比から成る2.5μmの膜厚で塗膜形成した紙
を感光体に圧接し、ローラー圧力3kgf/cm2、表面温度
60℃及び通過スピード50mm/秒の条件下で転写し、
感光体表面上に膜厚2.5μmの第1転写層(T1)を形
成した。以降は実施例3と同様に操作して印刷版を作成
し、印刷を行った。印刷物の画像及び耐刷枚数は実施例
3と同等の性能を示した。
【0349】
【化20】
【0350】実施例9 X型無金属フタロシアニン(大日本インキ(株)製)1
g、下記結着樹脂(B−6)7.5g、下記化合物
(B)0.15g及びシクロヘキサノン80gの混合物
を、500mlのガラス容器にガラスビーズと共に入れ、
ペイントシェーカー(東洋精機製作所製)で60分間分
散し、更にこれに下記結着樹脂(B−7)1.5g、無
水フタル酸0.03g及びo−クロロフェノール0.0
02gを加えて2分間分散した後、ガラスビーズを濾別
して感光層分散液とした。
g、下記結着樹脂(B−6)7.5g、下記化合物
(B)0.15g及びシクロヘキサノン80gの混合物
を、500mlのガラス容器にガラスビーズと共に入れ、
ペイントシェーカー(東洋精機製作所製)で60分間分
散し、更にこれに下記結着樹脂(B−7)1.5g、無
水フタル酸0.03g及びo−クロロフェノール0.0
02gを加えて2分間分散した後、ガラスビーズを濾別
して感光層分散液とした。
【0351】
【化21】
【0352】次いでこの分散液を脱脂処理を施した0.
2mm厚のアルミニウム板の上にワイヤーバーで塗布し、
指触乾燥した後、120℃の循環式オーブンで30分間
加熱した。得られた感光層の膜厚は8μmであった。感
光体の表面粘着力は8g・fであった。上記感光層組成
物において樹脂(B−7)を用いない他は、同様にして
作成した感光体の表面粘着力は400g・f以上で全く
剥離性を示さなかった。
2mm厚のアルミニウム板の上にワイヤーバーで塗布し、
指触乾燥した後、120℃の循環式オーブンで30分間
加熱した。得られた感光層の膜厚は8μmであった。感
光体の表面粘着力は8g・fであった。上記感光層組成
物において樹脂(B−7)を用いない他は、同様にして
作成した感光体の表面粘着力は400g・f以上で全く
剥離性を示さなかった。
【0353】他方、一次レセプターとしては、中空ロー
ラー上にまずゴム硬度75度で厚さ4mmの天然ゴムシー
ト(コクゴ社(株)製)を固定し、この上に、メトキシ
メチル変性ナイロン共重合体(ダイアミドMX−10
0、ダイセル(株)製)の樹脂層2μmを設け、更にこ
の上に下記組成物を塗膜し、温度120℃で2時間加熱
し膜硬化を行なって膜厚3μmの樹脂層を設けたものを
用いた。一次レセプターの表面粘着力は160g・gで
あった。
ラー上にまずゴム硬度75度で厚さ4mmの天然ゴムシー
ト(コクゴ社(株)製)を固定し、この上に、メトキシ
メチル変性ナイロン共重合体(ダイアミドMX−10
0、ダイセル(株)製)の樹脂層2μmを設け、更にこ
の上に下記組成物を塗膜し、温度120℃で2時間加熱
し膜硬化を行なって膜厚3μmの樹脂層を設けたものを
用いた。一次レセプターの表面粘着力は160g・gで
あった。
【0354】
【化22】
【0355】これらを、図2に示す様な装置に装着し、
感光体の表面温度を50℃に設定した。下記の樹脂
(A)の分散液(LA−6)を用い、他は実施例1と同
様にして膜厚3μmの第1転写層(T1)を形成した。 樹脂(A)の分散液(LA−6) 樹脂粒子(ARW−1) 20g(固形分量として) 正荷電調節剤(CD−1) 0.09g 下記荷電付与補助剤(AD−2) 1g をアイソパーG1リットル中に加えて調製した。
感光体の表面温度を50℃に設定した。下記の樹脂
(A)の分散液(LA−6)を用い、他は実施例1と同
様にして膜厚3μmの第1転写層(T1)を形成した。 樹脂(A)の分散液(LA−6) 樹脂粒子(ARW−1) 20g(固形分量として) 正荷電調節剤(CD−1) 0.09g 下記荷電付与補助剤(AD−2) 1g をアイソパーG1リットル中に加えて調製した。
【0356】
【化23】
【0357】感光体表面温度を50℃としたまま、実施
例1と同様にしてトナー画像及びトナー画像上に第2転
写層(T2)を形成し、アイソパーL(エクソン社製)で
リンス処理した。
例1と同様にしてトナー画像及びトナー画像上に第2転
写層(T2)を形成し、アイソパーL(エクソン社製)で
リンス処理した。
【0358】続けて、表面温度50℃に調整した一次レ
セプターをニップ圧4kgf/cm2で圧接し、転写スピード
90mm/秒で転写し、更に温度100℃に加熱した転写
用バックアップローラーと一次レセプターの間に、平版
印刷版用支持体として膜厚150μmのアルミニウム板
をニップ圧7kgf/cm2、転写スピード90mm/秒の条件
で通過させ剥離用バックアップローラーで剥離し、転写
層とトナー画像層を支持体上に一括転写した。感光体上
及び一次レセプター上に転写残りは認められなかった。
転写層と印刷版用支持体との粘着力は1kg・f以上で
全く剥がれないレベルであった。
セプターをニップ圧4kgf/cm2で圧接し、転写スピード
90mm/秒で転写し、更に温度100℃に加熱した転写
用バックアップローラーと一次レセプターの間に、平版
印刷版用支持体として膜厚150μmのアルミニウム板
をニップ圧7kgf/cm2、転写スピード90mm/秒の条件
で通過させ剥離用バックアップローラーで剥離し、転写
層とトナー画像層を支持体上に一括転写した。感光体上
及び一次レセプター上に転写残りは認められなかった。
転写層と印刷版用支持体との粘着力は1kg・f以上で
全く剥がれないレベルであった。
【0359】支持体上に形成された複写画像は、12μ
mの細線、明朝文字5級以上、150線/インチの網点
部の4〜95%域等の高解像域及び高精細域において
も、欠落・歪み等は認められず、極めて良好なものであ
った。このようにして得られたトナー画像を転写した支
持体上に下記のようなプロセスでシリコンゴム層を全面
一様に貼り付けた。表面をポリ酢酸ビニルで処理した1
00μm厚のPETフィルム(富士写真フイルム(株)
製)に、剥離紙用付加型シリコンゴム(X56−A57
30、東芝シリコン(株)製)6g及びヘプタン36g
の混合溶液をワイヤーバーで塗布し、90℃で2分間乾
燥して、ドナーシート(DS−1)を作成した。シリコ
ンゴム層の膜厚は2.2μmであった。
mの細線、明朝文字5級以上、150線/インチの網点
部の4〜95%域等の高解像域及び高精細域において
も、欠落・歪み等は認められず、極めて良好なものであ
った。このようにして得られたトナー画像を転写した支
持体上に下記のようなプロセスでシリコンゴム層を全面
一様に貼り付けた。表面をポリ酢酸ビニルで処理した1
00μm厚のPETフィルム(富士写真フイルム(株)
製)に、剥離紙用付加型シリコンゴム(X56−A57
30、東芝シリコン(株)製)6g及びヘプタン36g
の混合溶液をワイヤーバーで塗布し、90℃で2分間乾
燥して、ドナーシート(DS−1)を作成した。シリコ
ンゴム層の膜厚は2.2μmであった。
【0360】一方、トナー画像を有する支持体上に、架
橋剤(CM620、東芝シリコン(株)製)をワイヤー
バーで30μg/cm2となるように塗布した。次いで、こ
れに上記ドナーシート(DS−1)を塗布面が重なり合
うように貼り付けローラー間を通して、印刷版用支持体
上ヘシリコンゴム層を転写した。このときのローラー圧
を5kgf/cm2、ローラー温度を上下共に90℃、搬送速
度を40cm/分に設定した。続いて、ドナーシートのP
ETフィルムのみを剥がすと、シリコンゴム層が支持体
上に形成された。シリコンゴム層と転写層との粘着力は
800g・f以上であった。実施例1と同様にして画像
部のシリコンゴム層の除去及び印刷を行ったところ、高
精細な画像で非画像部に汚れのない良好な印刷物を5万
枚以上得ることができた。
橋剤(CM620、東芝シリコン(株)製)をワイヤー
バーで30μg/cm2となるように塗布した。次いで、こ
れに上記ドナーシート(DS−1)を塗布面が重なり合
うように貼り付けローラー間を通して、印刷版用支持体
上ヘシリコンゴム層を転写した。このときのローラー圧
を5kgf/cm2、ローラー温度を上下共に90℃、搬送速
度を40cm/分に設定した。続いて、ドナーシートのP
ETフィルムのみを剥がすと、シリコンゴム層が支持体
上に形成された。シリコンゴム層と転写層との粘着力は
800g・f以上であった。実施例1と同様にして画像
部のシリコンゴム層の除去及び印刷を行ったところ、高
精細な画像で非画像部に汚れのない良好な印刷物を5万
枚以上得ることができた。
【0361】実施例10 実施例9と同様にして、アルミニウム板上に転写層及び
トナー画像を転写した。このトナー画像形成後の支持体
上に、下記ドナーシート(DS−2)のシリコンゴム面
が重なるようにしてローラーで貼り付けた。このときの
ローラー圧を5kg /cm2、ローラー温度を上下共に11
0℃、搬送速度を20cm/分に設定した。
トナー画像を転写した。このトナー画像形成後の支持体
上に、下記ドナーシート(DS−2)のシリコンゴム面
が重なるようにしてローラーで貼り付けた。このときの
ローラー圧を5kg /cm2、ローラー温度を上下共に11
0℃、搬送速度を20cm/分に設定した。
【0362】ドナーシート(DS−2)の作成 表面をポリ酢酸ビニルで処理した100μm厚のPET
フィルム(富士写真フイルム(株)製)に、付加型シリ
コンゴム(KS774、信越シリコン(株)製)6g、
CTA−PL−4(信越シリコン(株)製)180mg及
びヘプタン34gの混合溶液をワイヤーバーで塗布し、
90℃で2分間加熱乾燥及び架橋を行いシリコンゴム層
を形成した。シリコンゴム層の厚みは2.0μmであっ
た。
フィルム(富士写真フイルム(株)製)に、付加型シリ
コンゴム(KS774、信越シリコン(株)製)6g、
CTA−PL−4(信越シリコン(株)製)180mg及
びヘプタン34gの混合溶液をワイヤーバーで塗布し、
90℃で2分間加熱乾燥及び架橋を行いシリコンゴム層
を形成した。シリコンゴム層の厚みは2.0μmであっ
た。
【0363】次にドナーシートの支持体(PETフィル
ム)のみを、150度の方向に10cm/分の速さで引き
剥がしたところ、非画像部のシリコンゴム層は印刷版用
支持体上に転写層が形成され、他方画像部のシリコンゴ
ム層はドナーシート支持体上にそのまま残存した。即
ち、ドナーシートのPETフィルムを剥がすと、非画像
部ではシリコンゴム層が転写層と接着して印刷版用支持
体上に形成され、他方トナー画像部はトナーによりマス
クされた形になっているので、実質上シリコンゴム層は
接着しておらず、容易にドナーシート剥離時にPET表
面に密着したまま剥離される。なお、第1転写層(T1)
と印刷版用支持体との粘着力は1kg・f以上であり、
またシリコンゴム層と第1転写層(T1)との粘着力は8
00g・f以上であった。
ム)のみを、150度の方向に10cm/分の速さで引き
剥がしたところ、非画像部のシリコンゴム層は印刷版用
支持体上に転写層が形成され、他方画像部のシリコンゴ
ム層はドナーシート支持体上にそのまま残存した。即
ち、ドナーシートのPETフィルムを剥がすと、非画像
部ではシリコンゴム層が転写層と接着して印刷版用支持
体上に形成され、他方トナー画像部はトナーによりマス
クされた形になっているので、実質上シリコンゴム層は
接着しておらず、容易にドナーシート剥離時にPET表
面に密着したまま剥離される。なお、第1転写層(T1)
と印刷版用支持体との粘着力は1kg・f以上であり、
またシリコンゴム層と第1転写層(T1)との粘着力は8
00g・f以上であった。
【0364】この印刷版を用いて実施例1と同様の方法
で印刷したところ、鮮明な画像で非画像部に汚れのない
良好な印刷物を5万枚以上得ることができた。また、印
刷物の細線や文字などの輪郭は、実施例9の印刷物に比
較してよりシャープであった。これはシリコンゴム層を
擦ることで画像部エッジのシリコンゴム層が斜めに削ら
れる現象が、本実施例のピールアパート法では起らない
ためであることが電子顕微鏡による観察等によって明ら
かとなった。
で印刷したところ、鮮明な画像で非画像部に汚れのない
良好な印刷物を5万枚以上得ることができた。また、印
刷物の細線や文字などの輪郭は、実施例9の印刷物に比
較してよりシャープであった。これはシリコンゴム層を
擦ることで画像部エッジのシリコンゴム層が斜めに削ら
れる現象が、本実施例のピールアパート法では起らない
ためであることが電子顕微鏡による観察等によって明ら
かとなった。
【0365】実施例11〜22 実施例2において、第1転写層(T1)形成用の樹脂粒子
(AR−1)の代わりに、表−Dに示す各樹脂粒子を用
いた他は同様にして印刷版を作成し、印刷を行なった。
(AR−1)の代わりに、表−Dに示す各樹脂粒子を用
いた他は同様にして印刷版を作成し、印刷を行なった。
【0366】
【表4】
【0367】各実施例においおて、実施例2と同等の細
線・細文字等の高解像度域の欠落・乱れ及び網点中間調
部の高精細画像域の網点の欠落・乱れは見られず印刷画
像として極めて良好な印刷物が1万枚以上得られた。
線・細文字等の高解像度域の欠落・乱れ及び網点中間調
部の高精細画像域の網点の欠落・乱れは見られず印刷画
像として極めて良好な印刷物が1万枚以上得られた。
【0368】実施例23 実施例9において、第1転写層(T1)形成用の樹脂
(A)の分散液(LA−6)中の樹脂粒子(ARW−
1)20gの代わりに、樹脂粒子(AR−8)15g
(固形分量として)及び樹脂粒子(AR−9)5g(固
形分量として)を用いた他は同様にして膜厚2.5μm
の第1転写層(T1)を形成した。
(A)の分散液(LA−6)中の樹脂粒子(ARW−
1)20gの代わりに、樹脂粒子(AR−8)15g
(固形分量として)及び樹脂粒子(AR−9)5g(固
形分量として)を用いた他は同様にして膜厚2.5μm
の第1転写層(T1)を形成した。
【0369】実施例9と同様の方法で作成しトナー画像
を転写形成した平版印刷版用支持体を用いて、以下の様
にシリコンゴム層を設けた。下記シリコンゴムベースポ
リマー9g、下記架橋剤(SV−1)400mg、触媒
(X92−1114、信越シリコン(株)製)40mg及
びヘプタン60gの混合液を一様にワイヤーバーで塗布
し、90℃で2分間加熱乾燥及び架橋を行い、シリコン
ゴム層を形成した。このときのシリコンゴム層の厚みは
2.21μmであった。なお、第1転写層(T1)と印刷
用支持体との粘着力は1kg・f以上であり、またシリ
コンゴム層と第1転写層(T1)との粘着力は800g・
f以上であった。
を転写形成した平版印刷版用支持体を用いて、以下の様
にシリコンゴム層を設けた。下記シリコンゴムベースポ
リマー9g、下記架橋剤(SV−1)400mg、触媒
(X92−1114、信越シリコン(株)製)40mg及
びヘプタン60gの混合液を一様にワイヤーバーで塗布
し、90℃で2分間加熱乾燥及び架橋を行い、シリコン
ゴム層を形成した。このときのシリコンゴム層の厚みは
2.21μmであった。なお、第1転写層(T1)と印刷
用支持体との粘着力は1kg・f以上であり、またシリ
コンゴム層と第1転写層(T1)との粘着力は800g・
f以上であった。
【0370】
【化24】
【0371】実施例9と同様の方法で画像部のシリコン
ゴム層の除去、印刷を行ったところ、鮮明な画像で非画
像部に地汚れのない良好な印刷物が5万枚以上得られ
た。また、樹脂粒子(AR−9)の代わりに樹脂粒子
(ARW−2)を用いても同等の結果が得られた。
ゴム層の除去、印刷を行ったところ、鮮明な画像で非画
像部に地汚れのない良好な印刷物が5万枚以上得られ
た。また、樹脂粒子(AR−9)の代わりに樹脂粒子
(ARW−2)を用いても同等の結果が得られた。
【0372】実施例24 実施例23において、シリコンゴムベースポリマーの代
わりに下記シリコンゴムベースポリマーを用いた以外は
同様に実施したところ、実施例23と同等の良好な印刷
物を5万枚以上得ることができた。
わりに下記シリコンゴムベースポリマーを用いた以外は
同様に実施したところ、実施例23と同等の良好な印刷
物を5万枚以上得ることができた。
【0373】
【化25】
【0374】実施例25 実施例1において、第1転写層(T1)転写層及びシリコ
ンゴム層を下記の如く代えた他は同様にして印刷版を作
成した。
ンゴム層を下記の如く代えた他は同様にして印刷版を作
成した。
【0375】第1転写層(T1) 樹脂(A)の分散液(LA−1)において、樹脂粒子
(AR−3)20g(固形分量として)の代わりに、樹
脂粒子(AR−6)20g(固形分量として)を用い、
膜厚2.0μmの転写層を形成した。
(AR−3)20g(固形分量として)の代わりに、樹
脂粒子(AR−6)20g(固形分量として)を用い、
膜厚2.0μmの転写層を形成した。
【0376】シリコンゴム層 下記シリコンゴムベースポリマー5g及び下記シリコン
ポリマー5g、下記架橋剤(SV−1)400mg、触媒
(X92−1114、信越シリコン(株)製)40mg及
びヘプタン60gの混合液を一様にワイヤーバーで塗布
し、90℃で2分間加熱乾燥及び架橋を行いシリコンゴ
ム層を形成した。シリコンゴム層の厚みは2.50μm
であった。
ポリマー5g、下記架橋剤(SV−1)400mg、触媒
(X92−1114、信越シリコン(株)製)40mg及
びヘプタン60gの混合液を一様にワイヤーバーで塗布
し、90℃で2分間加熱乾燥及び架橋を行いシリコンゴ
ム層を形成した。シリコンゴム層の厚みは2.50μm
であった。
【0377】
【化26】
【0378】実施例1と同様の方法で画像部のシリコン
ゴム層の除去、印刷を行ったところ、鮮明な画像で非画
像部に地汚れのない良好な印刷物が3千枚以上得られ
た。また第1転写層(T1)の樹脂粒子(AR−6)の代
わりに樹脂粒子(ARW−6)を用いても同等の結果が
得られた。
ゴム層の除去、印刷を行ったところ、鮮明な画像で非画
像部に地汚れのない良好な印刷物が3千枚以上得られ
た。また第1転写層(T1)の樹脂粒子(AR−6)の代
わりに樹脂粒子(ARW−6)を用いても同等の結果が
得られた。
【0379】
【発明の効果】本発明によれば、低出力のレーザー光ス
キャニング露光方式に適用可能で、製版画質及び印刷画
質が優れ、更に高耐刷性を有する電子写真式水無し平版
印刷版を作成することができる。
キャニング露光方式に適用可能で、製版画質及び印刷画
質が優れ、更に高耐刷性を有する電子写真式水無し平版
印刷版を作成することができる。
【図1】本発明を説明するための概略図である。
【図2】一次レセプターとしてドラム方式を採用した、
本発明の方法を実施するための装置の一例を示す図であ
る。
本発明の方法を実施するための装置の一例を示す図であ
る。
【図3】一次レセプターとして無端ベルト方式を採用し
た、本発明の方法を実施するための装置の一例を示す図
である。
た、本発明の方法を実施するための装置の一例を示す図
である。
【図4】一次レセプターとして、他の形態の無端ベルト
方式を採用した、本発明の方法を実施するための装置の
一例を示す図である。
方式を採用した、本発明の方法を実施するための装置の
一例を示す図である。
【図5】一次レセプターとしてドラム方式を採用し、第
2転写のバックアップ方式として圧胴ドラム方式を採用
した、本発明の方法を実施するための装置の一例を示す
図である。
2転写のバックアップ方式として圧胴ドラム方式を採用
した、本発明の方法を実施するための装置の一例を示す
図である。
【図6】転写法における離型紙を利用して転写層を感光
体上に簡便に作成する装置の一例を示す図である。
体上に簡便に作成する装置の一例を示す図である。
1 感光体支持体 2 感光層 5 トナー画像 6 第1転写層(T1) 7 第2転写層(T2) 8 非粘着性樹脂層 10 化合物(S)適用装置 11 感光体 12 第1転写層形成ユニット 13 第1転写層形成ユニット 14 液体現像ユニットセット 14T トナー画像形成ユニット 15 吸排気ユニット 15a 吸気部 15b 排気部 16 加熱手段 17 温度調節手段 1 18 コロナ帯電装置 19 露光装置 20 一次レセプター 21 冷却部 24 離型紙 25a 加熱手段 25b 転写用バックアップローラー 25c 剥離用バックアップローラー 30 平版印刷版用支持体 31 転写用バックアップローラー 32 剥離用バックアップローラー 120 第1転写層形成ユニット 130 平版印刷版用支持体への転写ユニット
Claims (5)
- 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも光導電性層
を設けて成る電子写真感光体の表面に、熱可塑性樹脂を
主として含有する剥離可能な第1転写層(T 1)を設け、
この層の上に電子写真プロセスにより液体現像剤を用い
て非定着トナー画像を形成し、更に該トナー画像部上に
のみ熱可塑性樹脂を主として含有する第2転写層(T2)
を設け、該トナー画像を第1転写層(T1)及び第2転写
層(T 2)とともに一次レセプター上に転写後更に平版印
刷版用支持体上に転写し、次いで該トナー画像を形成し
た支持体上の第1転写層(T1)の全面に、第1転写層
(T1)表面に対する接着力が、トナー画像と第1転写層
(T1)との接着力よりも大きい非粘着性樹脂層を設けた
後、トナー画像上の非粘着性樹脂層を選択的に除去する
ことを特徴とする電子写真式水無し平版印刷版の作成方
法。 - 【請求項2】 トナー画像と第1転写層(T1)との接着
力がJIS Z0237-1980の「粘着テープ・粘着シート試験方
法」に基づいて測定した粘着力で20gram・force以下
であり、非粘着性樹脂層と第1転写層(T1)との接着力
が同粘着力で200gram・force以上であることを特徴
とする請求項1記載の電子写真式水無し平版印刷版の作
成方法。 - 【請求項3】 トナー画像上の非粘着性樹脂層が乾式手
段で除去されることを特徴とする請求項1又は2記載の
電子写真式水無し平版印刷版の作成方法。 - 【請求項4】 第1転写層(T1)の表面が、非粘着性樹
脂層と界面で化学結合し得る反応性基を含有することを
特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真式
水無し平版印刷版の作成方法。 - 【請求項5】 電子写真感光体の表面の剥離性が、JIS
Z0237-1980の「粘着テープ・粘着シート試験方法」に基
づいて測定した表面粘着力で20gram・force以下であ
ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電
子写真式水無し平版印刷版の作成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9012829A JPH10207131A (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | 電子写真式水無し平版印刷版の作成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9012829A JPH10207131A (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | 電子写真式水無し平版印刷版の作成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10207131A true JPH10207131A (ja) | 1998-08-07 |
Family
ID=11816279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9012829A Pending JPH10207131A (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | 電子写真式水無し平版印刷版の作成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10207131A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10437167B2 (en) | 2015-07-31 | 2019-10-08 | Hp Indigo B.V. | Ink composition |
-
1997
- 1997-01-27 JP JP9012829A patent/JPH10207131A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10437167B2 (en) | 2015-07-31 | 2019-10-08 | Hp Indigo B.V. | Ink composition |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5683841A (en) | Method for preparation of waterless lithographic printing plate by electrophotographic process | |
JP3278241B2 (ja) | 電子写真式製版印刷版の作成方法 | |
US5700612A (en) | Method for preparation of printing plate by electrophotographic process | |
US5928823A (en) | Method for preparation of waterless lithographic printing plate by electrophotographic process | |
JPH0954463A (ja) | 電子写真式製版印刷版の作成方法 | |
US5658701A (en) | Method for preparation of waterless lithographic printing plate by electrophotographic process | |
JPH08194341A (ja) | 電子写真式製版印刷版の作成方法 | |
US5648191A (en) | Method for preparation of printing plate by electrophotographic process | |
JP3315207B2 (ja) | 電子写真式製版印刷版の作成方法 | |
US5731115A (en) | Method for preparation of waterless lithographic printing plate by electrophotographic process | |
JPH09304975A (ja) | 電子写真式製版印刷版の作成方法及びその装置 | |
JPH10207131A (ja) | 電子写真式水無し平版印刷版の作成方法 | |
JPH09146336A (ja) | カラー画像形成方法 | |
US5652076A (en) | Method for preparation of printing plate by electrophotographic process | |
JPH09197726A (ja) | 電子写真式水無し平版印刷版の作成方法 | |
JPH0850380A (ja) | 電子写真式製版印刷版の作成方法及び印刷原版作成装置 | |
JPH09171273A (ja) | 電子写真式水無し平版印刷版の作成方法 | |
JPH096154A (ja) | 電子写真式カラー画像形成方法 | |
JPH10232516A (ja) | 電子写真式水無し平版印刷版の作成方法 | |
JPH10186736A (ja) | 電子写真式水無し平版印刷版の作成方法 | |
JPH10221893A (ja) | 電子写真式水無し平版印刷版の作成方法 | |
US5728497A (en) | Method for preparation of waterless lithographic printing plate by electrophotographic process | |
JPH09101633A (ja) | 電子写真式製版印刷版の作成方法及びその装置 | |
JPH09106202A (ja) | 電子写真式カラー画像形成方法 | |
US5691094A (en) | Method for preparation of printing plate by electrophotographic process and apparatus for use therein |