JP4132453B2 - 可逆性感熱記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用した可逆性感熱発色組成物を用い、熱エネルギーを制御することにより発色画像の形成と消去が可能な可逆性感熱記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子供与性呈色性化合物(以下、発色剤またはロイコ染料ともいう)と電子受容性化合物(以下、顕色剤ともいう)との間の発色反応を利用した感熱記録媒体は広く知られており、ファクシミリ、ワードプロセッサー、科学計測機などのプリンターに広く使用されている。しかし、これらの実用化されている従来の記録媒体はいずれも不可逆的な発色であり、一度記録した画像を消去して繰り返して使用することはできない。
【0003】
一方、特許公報によれば発色と消色を可逆的に行なうことができる記録媒体も提案されており、例えば、顕色剤として没食子酸とフロログルシノールを組み合わせを用いたもの(特開昭60−193691号公報)、顕色剤にフェノールフタレインやチモールフタレインなどの化合物を用いたもの(特開昭61−237684号公報)、発色剤と顕色剤とカルボン酸エステルの均質相溶体を記録層に含有するもの(特開昭62−138556号公報、特開昭62−138568号公報および特開昭62−140881号公報)、顕色剤にアスコルビン酸誘電体を用いたもの(特開昭63−173684号公報)、顕色剤にビス(ヒドロキシフェニル)酢酸または没食子酸と高級脂肪族アミンとの塩を用いたもの(特開平2−188293号公報および特開平2−188294号公報)などが開示されている。
【0004】
さらに本発明者らは、先に特開平5−124360号公報において顕色剤として長鎖脂肪族炭化水素基をもつ有機リン酸化合物、脂肪族カルボン酸化合物またはフェノール化合物を用い、これと発色剤であるロイコ染料と組み合わせることによって、発色と消色を加熱冷却条件により容易に行なわせることができ、しかもその発色状態と消色状態を常温において安定に保持させることが可能であり、しかも発色と消色を繰り返すことが可能な可逆性感熱発色組成物およびこれを記録層に用いた可逆性感熱記録媒体を提案した。またその後、長鎖脂肪族炭化水素基をもつフェノール化合物について特定の構造のものを使用することが提案されている(特開平6−210954号公報)。
【0005】
しかし、実使用条件下では繰り返して印字・消去を行なうと画像濃度の低下や打こん(印字部分の変形)などの問題が生じ、顕色剤とロイコ染料の組成物がもつ発色・消色特性を十分に発揮できる可逆性感熱記録媒体は得られていなかった。これは、サーマルヘッドによる印字が、高温への加熱と同時に記録媒体への機械的な力を加えながら行なわれるため、記録層や保護層など記録媒体を構成する層の構造が変化し、繰り返しにより破壊されていくことによるものである。
【0006】
このような記録媒体の問題に対し、特開平6−340171号公報には記録層厚の1.1倍以上の平均粒子径を有する粒子の添加による繰り返し耐久性を向上させることが提案され、また、特開平8−156410号公報には特性の光沢度及び表面粗さの保護層を設けることによりヘッドマッチング性を向上させることにより繰り返し耐久性を向上させることが提案されている。
【0007】
しかしながら、これらの記録層、保護層を用いても繰り返し印字・消去の際の塗工層の破壊を完全に防止することはできず、多数回の使用により記録媒体表面に打こんが発生してしまうために印字の不良などが起こり、実質的には繰り返し使用が少ない回数に制限されてしまうという問題を有している。
【0008】
さらに、実際の使用においては光照射下で保存されることが多いため、耐光性が高く、光によって発色・消色特性が劣化しないものでなければならない。しかし、実用上印字画像部および地肌部に蛍光灯及び太陽光等の光が長時間当たると印字画像部および地肌部が変色し、特に印字画像部は画像消去を行なっても完全には消色せず残像が発生するという問題を有している。
【0009】
さらに、特開平8−310128号公報、特開平9−272262号公報、特開平9−270563号公報、特開平9−300817号公報、特開平9−300820号公報には特定の消色促進剤を添加することにより、高速消去特性を付与することが提案されているが、可逆的な色調変化を生じさせる電子受容性化合物およびバインダーが変わることによって、実用上消色時の画像濃度が高かったり、消色開始温度及び消色温度範囲等に改善が見られないという問題を有していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、高速消去特性が良好である可逆性感熱記録媒体を提供することにあり、さらに発色特性および保存特性が良好で、繰り返し使用によっても記録媒体の打痕の発生のない耐久性が良好な可逆性感熱記録媒体を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、支持体上に、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を用い、加熱温度及び/又は加熱後の冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色した状態を形成し得る可逆性熱発色組成物を含有する可逆性感熱記録層を有する可逆性感熱記録媒体において、上記課題を解決すべく鋭意検討を行なった結果、該可逆性感熱記録層中に、架橋状態にある樹脂を含有すると共に、消色促進剤として下記一般式(I)で表わされる化合物を含有することを特徴とすることにより、熱応答性に優れ高速消去に対応でき、さらには保存安定性(特に熱に対する保存特性)が高い可逆性感熱記録媒体が提供されることを見出した。
【0012】
【化2】
Figure 0004132453
式(I)中、R11、R12は互いに独立に炭素数1〜6の炭化水素基を表わし、R21、R22は互いに独立に−(CH)q−CH(qは0〜19の整数)を表わす。また、X、Xは互いに独立に−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−を示す。また、R31、R32は互いに独立に水素原子または炭素数1〜6の炭化水素基である。m、nは、互いに独立に、0又は1を表わす。
【0013】
以下、本発明の可逆性感熱記録媒体について、詳細に説明する。
本発明の可逆性感熱記録媒体に含有する式(I)の化合物において、R11、R12は互いに独立に炭素数1〜6の炭化水素基を表わし、炭化水素基の場合、脂肪族炭化水素基でも芳香族炭化水素基でもよく、またこれらの両方から構成される炭化水素基でもよい。また脂肪族炭化水素基は直鎖でも分岐していてもよい。炭化水素基に置換基が導入されていてもよく、置換基としては水酸基、ハロゲン、アルコキシ基等がある。またR21、R22は互いに独立に−(CH −CH (qは0〜19の整数)で表わされる炭素数1〜20の炭化水素基を表わし、またR21、R22の炭素数が8以上のものが消去性に対する効果が大きく、11以上であることがより好ましい。さらに、R31、R32は互いに独立に水素原子または炭素数1〜6の炭化水素基を表わし、炭化水素基の場合、脂肪族炭化水素基でも芳香族炭化水素基でもよく、またこれらの両方から構成される炭化水素基でもよい。また脂肪族炭化水素基は直鎖でも分岐していてもよい。炭化水素基に置換基が導入されていてもよく、置換基としては水酸基、ハロゲン、アルコキシ基等がある。
【0014】
11、R12の好ましい例としては、表1に示されるものが挙げられる。
【0015】
【表1】
Figure 0004132453
【0016】
また、R21、R 、表2の最初に示されるものである。なお、表2中には参考例も示す。
【0017】
【表2】
Figure 0004132453
なお、式中のq、q'、q”、q'''はそれぞれ前記R11、R12、R21、R22の炭素数を満足する整数を表わす。
【0018】
また、X、Xは、ヘテロ原子を含む前記2価の基を示し、表の最初の2個で表わされる基を少なくとも1個以上有する2価の基を表わす。なお、表3中には参考例も示す。
【0019】
【表3】
Figure 0004132453
【0020】
その例としては、表4の最初の3個に示されるもである。なお、表4中には参考例も示す。
【0021】
【表4】
Figure 0004132453
【0022】
また、R31、R32の好ましい例としては、水素原子の他、R21またはR22と同様な炭化水素基を含む前記表2に示すものが挙げられる。
さらに、m、nは、互いに独立に、0〜2の整数を表わす。m、nが1又は2のとき、複数の11、R12、XおよびX、それぞれ同じであっても異なってもよい。
【0023】
すなわち、本発明で用いられる消色促進剤の構造例としては、式(1)及び式()に示されるものである。なお、式(3)に示されるものは参考例である。
【0024】
【化3】
Figure 0004132453
【0025】
【化4】
Figure 0004132453
【0026】
【化5】
Figure 0004132453
【0027】
なお、式(3)中のR11’、R12’、X’、X”、X’およびX”で表わされる基は、それぞれ独立に、R11、R12、X、Xと同様な基を表わす。
【0028】
これら化合物の具体的な例としては表5に示される化合物が挙げられるが、本発明においては、何らこれらに限定されるものではない。
【0029】
【表5−1】
Figure 0004132453
【0030】
【表5−2】
Figure 0004132453
【0031】
また、本発明においては、発色消色制御剤として、下記一般式(A)で表わされる化合物を用いることにより保存特性、高速消去特性に優れたものとすることができる。
発色消色制御剤としては、下記式の構造のものが挙げられる。
【0032】
【化6】
Figure 0004132453
【0033】
式中、X3、X4及びX5はヘテロ原子を含む基を示し、また、R1、R2及びR3は炭素数1〜22の基を表わす。また、l、m及びoはそれぞれ独立に0または1を表わし、nは0〜4の整数を示す。ただし、l、m、n及びpが同時に0であることはない。さらに、nが2以上のとき繰り返されるR3およびX4は同一であっても異なっていてもよい。また、R1、R2、R3およびR4は複素環を含んでいてもよい。より好ましくは、R1、R2及びR3の炭素数の和は8以上であることが好ましい。R1、R2およびR3は置換基を有していてもよい炭化水水素基を示し、これらは脂肪族炭化水素基でも芳香族炭化水素基でもよく、またこれらの両方から構成される炭化水素基でもよい。また脂肪族炭化水素基は直鎖でも分岐していてもよく、不飽和結合を有していてもよい。炭化水素基につく置換基としては、水酸基、ハロゲン、アルコキシ基等がある。
また、R1、R2、R3およびR4の炭素数の和が7以下では発色の安定性や消色性が低下するため、炭素数は8以上が好ましく、11以上であることがより好ましい。
【0034】
1、R3の好ましい例としては表6に示されるものが挙げられる。
【0035】
【表6】
Figure 0004132453
【0036】
また、R2、R4およびm、pが0であるときのR3の好ましい例としては表7のものが挙げられる。
【0037】
【表7】
Figure 0004132453
なお、式中のq、q'、q”、q'''はそれぞれ前記R1、R2、R3およびR4の炭素数を満足する整数を表わす。
【0038】
またX3及びX5の例として構造式の末端位にある場合には、好ましくは表8で表わされる基を少なくとも1個以上有する基を表わす。
【0039】
【表8】
Figure 0004132453
【0040】
その例としては、表9に示されるものが挙げられる。
【0041】
【表9】
Figure 0004132453
【0042】
また、X1及びX2はヘテロ原子を含む2価の基を示し、好ましくは表10で表わされる基を少なくとも1個以上有する2価の基を表わす。
【0043】
【表10】
Figure 0004132453
【0044】
その例としては、表11ものが挙げられる。
【0045】
【表11】
Figure 0004132453
【0046】
以下に本発明で用いられる発色消色制御剤の好ましい構造を例示するが、本発明はこれらの化合物に限定されるものではない。
【0047】
【化7】
Figure 0004132453
【0048】
【化8】
Figure 0004132453
【0049】
【化9】
Figure 0004132453
上記のR1、R2、R3、R4、X3、X4およびX5はそれぞれ前記と同様の基を表わす。また、nは0から4の整数であり、nが2以上のときに繰り返されるR3、X4は同一であっても、異なっていても良い。さらに、mは0あるいは1を示す。ただしnとmが同時に0であることはない。
さらに、特に好ましい構造としては以下のものが挙げられる。
【0050】
【化10】
Figure 0004132453
【0051】
【化11】
Figure 0004132453
【0052】
【化12】
Figure 0004132453
【0053】
【化13】
Figure 0004132453
【0054】
【化14】
Figure 0004132453
【0055】
【化15】
Figure 0004132453
【0056】
本発明で用いられる発色消色制御剤の具体的な例としては、例えば式(h)の例としては表12の化合物が挙げられる。また、式(j)についても同様な化合物が挙げられる。
【0057】
【表12−1】
Figure 0004132453
【0058】
【表12−2】
Figure 0004132453
【0059】
さらに具体例としては例えば、表12中の
【0060】
【化16】
Figure 0004132453
および
【0061】
【化17】
Figure 0004132453
で表わされる化合物の例として表13記載の化合物が挙げられる。
【0062】
【表13】
Figure 0004132453
【0063】
また、本発明によれば顕色剤として下記式で表わされるフェノール性化合物を用いることによって画像コントラストの良好なものとなる。
【0064】
【化18】
Figure 0004132453
式中、X6はヘテロ原子を含む2価の基または直接結合手を示し、X7はヘテロ原子を含む2価の基を示す。R30は2価の炭化水素基を表わし、R31は炭素数1から22の炭化水素基を表わす。また、vは0から4の整数を表わし、vが2から4のとき繰り返されるR30およびX7は同一でも、異なっていてもよい。また、uは1から3の整数を表わす。
【0065】
具体的には、R30およびR31は置換基を有していてもよい炭化水素基を示し、これらは脂肪族炭化水素基でも芳香族炭化水素基でもよく、また、これらの両方から構成される炭化水素基でもよい。また脂肪族炭化水素基は直鎖でも分岐していてもよく、不飽和結合を有していてもよい。炭化水素基につく置換基としては、水酸基、ハロゲン、アルコキシ基等がある。なお、R30は直接結合手でもよい。
またR30およびR31炭素数の和が7以下では発色の安定性や消色性が低下するため、炭素数は8以上が好ましく、11以上であることがより好ましい。
30の好ましい例としては、直接結合手の他に表14に示されるものが挙げられる。
【0066】
【表14】
Figure 0004132453
【0067】
また、R31の好ましい例としては表15のものが挙げられる。
【0068】
【表15】
Figure 0004132453
なお、式中のq、q'、q”、q'''はそれぞれ前記R30、R31の炭素数を満足する整数を表わす。
【0069】
また、X6及びX7は、ヘテロ原子を含む2価の基を示し、好ましくは表16で表わされる基を少なくとも1個以上有する2価の基を表わす。
【0070】
【表16】
Figure 0004132453
【0071】
その例としては、表17のものが挙げられる。
【0072】
【表17】
Figure 0004132453
【0073】
本発明で用いられるフェノール化合物の特に好ましい例としては、下記式で表わされる化合物が挙げられる。
【0074】
【化19】
Figure 0004132453
【0075】
【化20】
Figure 0004132453
【0076】
【化21】
Figure 0004132453
【0077】
【化22】
Figure 0004132453
【0078】
【化23】
Figure 0004132453
【0079】
【化24】
Figure 0004132453
【0080】
【化25】
Figure 0004132453
【0081】
【化26】
Figure 0004132453
式中のw、w'、yはそれぞれ独立にR30またはR31の炭素数を満足する整数を示す。
【0082】
本発明におけるフェノール化合物のさらに具体的な例としては、例えば化20の例として以下の表18に示した化合物が挙げられる。また、他の化19および化21〜化26で表わされる化合物もこれらと同様なものが具体例として挙げられる。しかし、本発明は何等これらに限定されるものではない。
【0083】
【表18−1】
Figure 0004132453
【0084】
【表18−2】
Figure 0004132453
【0085】
【表18−3】
Figure 0004132453
【0086】
また、さらに具体的なフェノール化合物としては例えば以下のものが挙げられる。その例として表18中の下記式で表わされる化合物の具体的な例を表19に挙げる。なお、表18中の他の式で表わされる化合物についても同様なものが挙げられる。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0087】
【化27】
Figure 0004132453
【0088】
【表19】
Figure 0004132453
【0089】
本発明においては前記のフェノール性化合物と共に他の顕色剤を併用することができる。併用される顕色剤としては、すでに特開平5−124360号公報に長鎖炭化水素基をもつリン酸化合物、脂肪酸化合物フェノール化合物の代表例とともに開示されているように、分子内に発色剤を発色させることができる顕色能をもつ構造と、分子間の凝集力をコントロールする構造を併せ持つ化合物を併用することができる。
【0090】
以下、本発明に用いられる顕色剤としては以下のような化合物が例示できる。
有機リン酸系の顕色剤としては以下のような化合物が例示できる。
ドデシルホスホン酸、テトラデシルホスホン酸、ヘキサデシルホスホン酸、オクタデシルホスホン酸、エイコシルホスホン酸、ドコシルホスホン酸、テトラコシルホスホン酸、リン酸ジテトラデシルエステル、リン酸ジヘキサデシルエステル、リン酸ジオクタデシルエステル、リン酸ジエイコシルエステル、リン酸ジベヘニルエステルなど。
【0091】
脂肪族カルボン化合物としては以下のような化合物が例示できる。
2−ヒドロキシテトラデカン酸、2−ヒドロキシヘキサデカン酸、2−ヒドロキシオクタデカン酸、2−ヒドロキシエイコサン酸、2−ヒドロキシドコサン酸、2−ブロモヘキサデカン酸、2−ブロモオクタデカン酸、2−ブロモエイコサン酸、2−ブロモドコサン酸、3−ブロモオクタデカン酸、3−ブロモドコサン酸、2,3−ジブロモオクタデカン酸、2−フルオロドデカン酸、2−フルオロテトラデカン酸、2−フルオロヘキサデカン酸、2−フルオロオクタデカン酸、2−フルオロエイコサン酸、2−フルオロドコサン酸、2−ヨードヘキサデカン酸、2−ヨードオクタデカン酸、3−ヨードヘキサデカン酸、3−ヨードオクタデカン酸、パーフルオロオクタデカン酸など。
【0092】
脂肪族ジカルボン酸およびトリカルボン酸化合物としては以下のような化合物が例示できる。
2−ドデシルオキシこはく酸、2−テトラデシルオキシこはく酸、2−ヘキサデシルオキシこはく酸、2−オクタデシルオキシこはく酸、2−エイコシルオキシこはく酸、2−ドデシルオキシこはく酸、2−ドデシルチオこはく酸、2−テトラデシルチオこはく酸、2−ヘキサデシルチオこはく酸、2−オクタデシルチオこはく酸、2−エイコシルチオこはく酸、2−ドコシルチオこはく酸、2−テトラコシルチオこはく酸、2−ヘキサデシルジチオこはく酸、2−オクタデシルジチオこはく酸、2−エイコシルジチオこはく酸、ドデシルこはく酸、テトラデシルこはく酸、ペンタデシルこはく酸、ヘキサデシルこはく酸、オクタデシルこはく酸、エイコシルこはく酸、ドコシルこはく酸、2,3−ジヘキサデシルこはく酸、2,3−ジオクタデシルこはく酸、2−メチル−3−ヘキサデシルこはく酸、2−メチル−3−オクタデシルこはく酸、2−オクタデシル−3−ヘキサデシルこはく酸、ヘキサデシルマロン酸、オクタデシルマロン酸、エイコシルマロン酸、ドコシルマロン酸、ジヘキサデシルマロン酸、ジオクタデシルマロン酸、ジドコシルマロン酸、メチルオクタデシルマロン酸、2−ヘキサデシルグルタル酸、2−オクタデシルグルタル酸、2−エイコシルグルタル酸、ドコシルグルタル酸、2−ペンタデシルアジピン酸、2−オクタデシルアジピン酸、2−エイコシルアジピン酸、2−ドコシルアジピン酸、2−ヘキサデカノイルオキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸、2−オクタデカノイルオキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸など。
【0093】
また、ロイコ染料としては、従来公知のロイコ染料を任意に用いることができ、特に好ましくは以下の化合物が単独もしくは混合して用いられる。
【0094】
【化28】
Figure 0004132453
(式中、R12、R13は低級アルキル基、置換されてもよいアリール基、水素原子を示し、さらにR12、R13は互いに結合し環を形成してもよい。R14は低級アルキル基、ハロゲン原子または水素原子を表わし、またR15は低級アルキル、ハロゲン原子、水素原子または化29で表わされる置換アニリノ基を示す。)
又はR12〜R16は、独立に
【0095】
【化29】
Figure 0004132453
基を表わす。
(式中、R16は低級アルキル基または水素原子を示し、Yは低級アルキル基またはハロゲン原子を示す。zは0から3の整数を表わす。)
【0096】
【化30】
Figure 0004132453
(式中、R17からR20はアルキル基または水素原子を表わし、R21はアルキル基、アルコキシル基または水素原子を表わす。)
【0097】
【化31】
Figure 0004132453
(式中、R22からR25は低級アルキル基または水素原子を表わし、R26、R27はアルキル基、アルコキシル基または水素原子を表わす。)
【0098】
以下に本発明で用いられるロイコ染料の例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ(n−ブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6(N−n−プロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−sec−ブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−iso−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−イソプロピルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−6−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2,3−ジメチル−6−ジメチルアミノフルオラン、3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−ブロモ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−クロロ−6−ジプロピルアミノフルオラン、3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−クロロ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2,3−ジクロロアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−(m−トリフロロメチルアニリノ)フルオラン、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−メチル−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(4−N−n−アミル−N−メチルアミノフェニル)−4−アザフタリド−(3−1−メチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−ヘキシルオキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド。
【0099】
本発明で用いる発色剤は前記のフルオラン化合物、アザフタリド化合物の他に、従来公知のロイコ染料を単独または混合して使用することができる。その発色剤を以下に示す。
2−(p−アセチルアニリノ)−6−(N−n−アミル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(ジ−p−メチルベンジルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−ジエチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジエチルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジプロピルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−ジプロピルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−クロロアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−クロロアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−クロロアニリノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジブチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−トルイジノ)フルオラン、その他。
【0100】
本発明において好ましく用いられる他の発色剤の具体例を示すと以下の通りである。2−アニリノ−3−メチル−6−(N−2−エトキシプロピル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(p−クロロアニリノ)−6−(N−n−オクチルアミノ)フルオラン、2−(p−クロロアニリノ)−6−(N−n−パルミチルアミノ)フルオラン、2−(p−クロロアニリノ)−6−(ジ−n−オクチルアミノ)フルオラン、2−ベンゾイルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(o−メトキシベンゾイルアミノ)−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジベンジルアミノ−4−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−ジベンジルアミノ−4−メトキシ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(ジベンジルアミノ−4−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−4−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(p−トルイジノ)−3−(t−ブチル)−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(o−メトキシカルボニルアミノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アセチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、4−メトキシ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−エトキシエチルアミノ−3−クロロ−6−ジブチルアミノフルオラン、2−ジベンジルアミノ−4−クロロ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−4−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−ベンジル−p−トリフロロメチルアニリノ)−4−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ピロリジノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ピロリジノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)フルオラン、2−メシジノ−4’,5’−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ピロリジノフルオラン、2−(α−ナフチルアミノ)−3,4ベンゾ−4’−ブロモ−6−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)フルオラン、2−ピペリジノ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−n−プロピル−p−トリフロロメチルアニリノ)−6−モルフォリノフルオラン、2−(ジ−N−p−クロロフェニル−メチルアミノ)−6−ピロリジノフルオラン、2−(N−n−プロピル−m−トリフロロメチルアニリノ)−6−モルフォリノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−n−オクチルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジアリルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エトキシエチル−N−エチルアミノ)フルオラン、ベンゾロイコメチレンブルー、2−[3,6−ビス(ジエチルアミノ)−7−(o−クロロアニリノ)キサンチル]安息香酸ラクタム、2−[3,6−(ジエチルアミノ)−9−(o−クロロアニリノ)キサンチル]安息香酸ラクタム、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス−(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス−(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロロフタリド、3,3−ビス−(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−ヒドロキシ−4,5−ジクロロフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−クロロフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメトキシアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−クロロフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−ニトロフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)フタリド、3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−ヒドロキシ−4−クロロ−5−メトキシフェニル)フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、6’−クロロ−8’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、6’−ブロモ−2’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、その他。
【0101】
本発明の可逆性感熱記録媒体は、加熱温度および/または加熱後の冷却速度により、相対的に発色した状態と消色した状態を形成しうるものである。この本発明に用いられる発色剤と顕色剤からなる組成物の基本的な発色・消色現象を説明する。図1はこの記録媒体の発色濃度と温度との関係を示したものである。はじめ消色状態(A)にある記録媒体を昇温していくと、溶融し始める温度T1で発色が起こり溶融発色状態(B)となる。溶融発色状態(B)から急冷すると発色状態のまま室温に下げることができ、固まった発色状態(C)となる。この発色状態が得られるかどうかは、溶融状態からの降温の速度に依存しており、徐冷では降温の過程で消色が起き、はじめと同じ消色状態(A)あるいは急冷発色状態(C)より相対的に濃度の低い状態が形成される。一方、急冷発色状態(C)をふたたび昇温していくと発色温度より低い温度T2で消色が起き(DからE)、ここから降温するとはじめと同じ消色状態(A)に戻る。実際の発色温度、消色温度は、用いる顕色剤と発色剤の組み合わせにより変化するので目的に合わせて選択できる。また溶融発色状態の濃度と急冷したときの発色濃度は、必ずしも一致するものではなく、異なる場合もある。
【0102】
本発明の記録媒体では、溶融状態から急冷して得た発色状態(C)は顕色剤と発色剤が分子どうしで接触反応しうる状態で混合された状態であり、これは固体状態を形成していることが多い。この状態は顕色剤と発色剤が凝集して発色を保持した状態であり、この凝集構造の形成により発色が安定化していると考えられる。一方、消色状態は両者が相分離した状態である。この状態は少なくとも一方の化合物の分子が集合してドメインを形成したり結晶化した状態であり、凝集あるいは結晶化することにより発色剤と顕色剤が分離して安定化した状態であると考えられる。本発明では多くの場合、両者が相分離し顕色剤が結晶化することによってより完全な消色が起きる。図1に示した溶融状態から徐冷による消色および発色状態からの昇温による消色は、いずれもこの温度で凝集構造が変化し、相分離や顕色剤の結晶化が起きている。
【0103】
本発明の可逆性感熱記録媒体の発色記録の形成はサーマルヘッドなどによりいったん溶融混合する温度に加熱し、急冷すればよい。また、消色は加熱状態から徐冷する方法と発色温度よりやや低い温度に加熱する方法の二つである。しかし、これらは両者が相分離したり、少なくとも一方が結晶化する温度に一時的に保持するという意味で同じである。発色状態の形成で急冷するのは、この相分離温度または結晶化温度に保持しないようにするためである。ここにおける急冷と徐冷はひとつの組成物に対して相対的なものであり、その境界は発色剤と顕色剤の組み合わせにより変化する。
【0104】
発色剤と顕色剤の割合は、使用する化合物の組み合わせにより適切な範囲が変化するが、おおむねモル比で発色剤1に対し顕色剤が0.1から20の範囲であり、好ましくは0.2から10の範囲である。この範囲より顕色剤が少なくても多くても発色状態の濃度が低下し問題となる。また、本発明の消色促進剤の割合は、顕色剤に対し0.1重量%から300重量%が好ましく、より好ましくは1重量%から100重量%である。さらに、発色消色制御剤を併用させた場合の発色消色制御剤の割合は顕色剤に対し0.1重量%から300重量%が好ましく、より好ましくは1重量%から100重量%が好ましい。また、発色剤、顕色剤、消色促進剤及び/又は発色消色制御剤はマイクロカプセル中に内包して用いることもできる。
【0105】
本発明の可逆性感熱記録媒体の支持体としては紙、樹脂フィルム、PETフィルム、合成紙、金属箔、ガラスまたはこれらの複合体などであり、記録層を保持できるものであればよい。
【0106】
記録層は前記の顕色剤、発色剤、消色促進剤、発色消色制御剤が存在していればどのようなものでもよいが、一般的には溶媒およびバインダー樹脂中に顕色剤、発色剤、消色促進剤、発色消色制御剤が細かく均一に分散した状態が用いられる。これらは個々に粒子を形成し、塗布液を調製する。
【0107】
記録層の形成に用いられるバインダー樹脂としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル、酢酸共重合体、エチルセルロース、ポリスチレン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアクリル酸エステル、ポリメクリル酸エステル、アクリル酸系共重合体、マレイン酸系共重合体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコ−ル、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン類などがある。これらのバインダー樹脂の役割は、各材料が記録消去の熱印刷によって片寄ることなく均一に分散した状態を保つことにある。したがって、バインダー樹脂には耐熱性の高い樹脂を用いることが好ましい。例えば、熱、紫外線、電子線などで、バインダー樹脂を架橋させてもよい。
【0108】
硬化性樹脂としては、たとえば架橋剤およびこの架橋剤と反応する活性基を有する樹脂の組み合わせであり、熱、電子線、紫外線等により架橋硬化できる樹脂である。
【0109】
熱硬化で用いられる樹脂は、たとえばフェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなど、水酸基、カルボキシル基など架橋剤と反応する基を持つ樹脂、または水酸基、カルボキシル基などを持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した樹脂がある。共重合樹脂には、例えば塩ビ系、アクリル系、スチレン系などの樹脂があり、具体的には塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体等が例示できる。
【0110】
熱架橋の架橋剤としては例えば、イソシアネート類、アミノ類、フェノール類、アミン類、エポキシ化合物等が挙げられる。たとえば、イソシアネート類としてはイソシアネート基を複数持つイソシアネート化合物であり、具体的にはヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)等、およびこれらのトリメチロールプロパンなどによるアダクトタイプ、ピュレットタイプ、イソシアヌレートタイプ及びブロック化イソシアネート類等が挙げられる。架橋剤の樹脂に対する添加量としては、樹脂中の含まれる活性基の数に対する架橋剤の官能基の比が0.01〜1が好ましく、これ以下では熱強度が不足してしまい、またこれ以上添加すると発色・消色特性に悪影響を及ぼす。また更に、架橋促進剤としてこの種の反応に用いられる触媒を用いてもよい。架橋促進剤としては、例えば1,4−ジアザ−ビシクロ[2,2,2]オクタンなどの3級アミン類、有機スズ化合物などの金属化合物などが挙げられる。記録層がイソシアネート化合物によって架橋状態にある樹脂を含有するものにすることにより、記録層の耐熱強度の向上をもたらし、繰り返し耐久性の向上に著しい効果を示す。
【0111】
次に電子線及び紫外線硬化の際に用いられるモノマーとしては、例えば以下のものが挙げられる。
単官能性モノマーの例
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸アリル、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸トリエチレングリコール、ジメタクリル酸テトラエチレングリコール、ジメタクリル酸1,3−ブチレングリコール、ジメタクリル酸1,6−ヘキサンジオール、トリメタクリル酸トリメチロールプロパン、メタクリル酸2−エトキシエチル、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−エトキシエトキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジシクロペンテニルエチルアクリレート、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル等。
【0112】
2官能性モノマーの例
1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物ジアクリレート、グリセリンメタクリレートアクリレート、ネオペンチルグリコールのプロピレンオキサイド2モル付加物のジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸とネオペンチルグリコールのエステルのジアクリレート、2,2−ビス(4−アクロリキシジエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールジアジペートのジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート、2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル−5−エチル−1,3−ジオキサンジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレートのε−カプロラクトン付加物、1,6−ヘキサンジオールのグリシジルエーテルのジアクリレート等。
【0113】
多官能性モノマーの例
トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド付加アクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルフォスフェート、ペンタエリスリトールアクリレート、トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド3モル付加物のトリアクリレート、ジペンタエリスリトール・ポリアクリレート、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物のポリアクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロピントリアクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールのテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールのペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのε−カプロラクトン付加物等。
【0114】
オリゴマーの例
ビスフェノールA−ジエポキシアクリル酸付加物等。
【0115】
また、紫外線を用いて架橋させる場合には次のような光重合開始剤、光重合促進剤を用いる。
光重合開始剤の例としては、イソブチルベンゾインエーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル類。1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等のα−アシロキシムエステル。2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンジル、ヒドロキシシクロヘキシルフェノルケトン等のベンジルケタール類。ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のアセトフェノン誘電体。ベンゾフェノン、1−クロロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロベンゾフェノン等のケトン類が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独でまたは2種類以上併用して使用される。添加量としては架橋剤1重量部に対して0.005〜1.0重量部が好ましく、更に好ましくは0.01〜0.5重量部である。
【0116】
光重合促進剤としては芳香族系の第3アミンや脂肪族系アミンがある。具体的にはp−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等が挙げられる。これらの光重合促進剤は、単独でまたは2種類以上併用して使用される。添加量としては光重合開始剤1重量部に対して0.1〜5重量部が好ましく、更に好ましくは0.3〜3重量部である。
【0117】
本発明の記録層中の発色成分とバインダー樹脂の割合は、発色成分1に対して0.1から10が好ましく、これより少ないと記録層の強度が不足し、これより多い場合には発色濃度が低下して問題となる。
【0118】
記録層の形成には、前記の顕色剤、発色剤、消色促進剤、場合により発色消色促進剤、およびバインダー樹脂(好ましくは架橋状態にある樹脂)ならびに塗液溶媒よりなる混合物を均一に混合分散させて調製した塗液を用いる。塗液調製に用いられる溶媒の具体例としては、
水;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、メチルイソカルビノールなどのアルコール類;アセトン、2−ブタノン、エチルアミルケトン、ジアセトンアルコール、イソホロン、シクロヘキサノンなどのケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、3,4−ジヒドロ−2H−ピランなどのエーテル類;2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、エチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類;2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテートなどのグリコールエーテルアセテート類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エチル、エチレンカーボネートなどのエステル類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、iso−オクタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類;塩化メチレン、1,2−ジクロルエタン、ジクロロプロパン、クロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類;N−メチル−2−ピロリドン、N−オクチル−2−ピロリドンなどのピロリドン類等を例示することができる。
【0119】
塗液調製はペイントシェーカー、ボールミル、アトライター、三本ロールミル、ケディーミル、サンドミル、ダイノミル、コロイドミル等公知の塗液分散装置を用いて行なうことができる。また、上記塗液分散装置を用いて各材料を溶媒中に分散しても良いし、各々単独で溶媒中に分散して混ぜ合わせても良い。更に加熱溶解して急冷または徐冷によって析出させても良い。
【0120】
記録層を設ける塗工方法については特に制限はなく、ブレード塗工、ワイヤーバー塗工、スプレー塗工、エアナイフ塗工、ビード塗工、カーテン塗工、グラビア塗工、キス塗工、リバースロール塗工、ディップ塗工、ダイ塗工等公知の方法を用いることができる。
【0121】
記録層の乾燥・硬化方法は塗布・乾燥後、必要に応じて硬化処理を行なう。熱で架橋するものであれば高温槽等を用いて比較的高温で短時間でもよく、また比較的低温で長時間かけて熱処理しても良い。また、紫外線硬化・電子線硬化であれば、それぞれ公知の硬化装置を用いれば良い。例えば、紫外線照射の際の光源としては水銀ランプ、メタルハライドランプ、ガリウムランプ、水銀キセノンランプ、フラッシュランプなどがあるが、前記した光重合開始剤および光重合促進剤の紫外線吸収波長に対応した発光スペクトルを有する光源を使用すればよい。また、紫外線照射条件としては、樹脂を架橋させるために必要な照射エネルギーに応じてランプ出力、搬送速度を決めればよい。
また、電子線照射装置としては照射面積、照射線量などの目的の応じて走査形、非走査形いずれかを選べば良く、照射条件としては樹脂を架橋するのに必要な線量に応じて、電子流、照射幅、搬送速度を決めれば良い。
【0122】
記録層の膜厚は1〜20μmの範囲が好ましく、より好ましくは3〜10μmである。
【0123】
本発明の可逆性感熱記録媒体には、必要に応じて記録層の塗布特性や発色消色特性を改善したり制御するための添加剤を用いることができる。これらの添加剤には、例えば界面活性剤、導電剤、充填剤、酸化防止剤、光安定化剤、発色安定化剤などがある。
【0124】
本発明の可逆性感熱記録媒体は、基本的に支持体上に上記の架橋状態にある樹脂を含む記録層、および必要に応じ架橋状態にある樹脂を含む保護層が設けられたものであるが、記録媒体としての特性を向上するため、接着層、中間層、アンダーコート層、バックコート層などを設けることができる。さらに磁気記録層を設けても良い。
また、前記の各層、支持体は着色剤により着色されていても良い。これは記録媒体の一部あるいは全面が例えば印刷により着色されていても良い。また、着色した印刷層上に樹脂を主成分とする無色あるいは淡色の印刷層を設けても良い。
【0125】
保護層に用いる樹脂としては、前記の架橋状態にある樹脂の他にポリビニルアルコール、スチレン無水マレイン酸共重合体、カルボキシ変性ポリスチレン、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂などが挙げられる。
保護層の膜厚は0.1〜20μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.3〜10μmである。
【0126】
記録層と保護層の接着性向上、保護層の塗布よる記録層の変質防止、保護層中の添加剤の記録層への移行を防止する目的で、両者の間に中間層を設けることも好ましい。
また、印加した熱を有効に利用するため支持体と記録層の間に断熱性のアンダーコート層を設けることができる、断熱層は有機または無機の微小中空体粒子をバインダー樹脂を用いて塗布することにより形成できる。支持体と記録層の接着性の改善や支持体への記録層材料の浸透防止を目的としたアンダーコート層を設けることもできる。
中間層、アンダーコート層には、前記の記録層用の樹脂と同様の樹脂を用いることができる。
【0127】
また、アンダーコート層、記録層、中間層、保護層にフィラーを添加してもよく、フィラーとしては無機フィラーと有機フィラーに分けることができる。無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩;無水ケイ酸、含水ケイ酸、含水ケイ酸アルミニウム、含水ケイ酸カルシウムなどのケイ酸塩;アルミナ、酸化鉄などの水酸化物;酸化亜鉛、酸化インジウム、アルミナ、シリカ、酸化ジルコニア、酸化スズ、酸化セリウム、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化ビスマス、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化マンガン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化トリウム、酸化ハフニウム、酸化モリブデン、鉄フェライト、ニッケルフェライト、コバルトフェライト、チタン酸バリウム、チタン酸カリウムのような金属酸化物;硫化亜鉛、硫酸バリウムのような金属硫化物あるいは硫酸化合物;チタンカーバイド、シリコンカーバイド、モリブデンカーバイド、タングステンカーバイド、タンタルカーバイドのような金属炭化物;窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化ジルコニウム、窒化バナジウム、窒化チタニウム、窒化ニオブ、窒化ガリウムのような金属窒化物等が挙げられる。
【0128】
有機フィラーとしては、シリコーン樹脂、セルロース樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン、ポリスチレン、ポリスチレン・イソプレン、スチレンビニルベンゼンなどのスチレン系樹脂、塩化ビニリデンアクリル、アクリルウレタン、エチレンアクリルなどのアクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド、メラミンホルムアルデヒドなどのホルムアルデヒド系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられる。本発明では有機フィラーを単独で用いることもできるが、2種類以上含まれてもよく、複合粒子であってもよい。また、形状としては球状、粒状、板状、針状等が挙げられる。
【0129】
また、層中のフィラーの含有量は体積分率で1〜95%、より好ましくは5〜75%である。
【0130】
また、アンダーコート層、記録層、中間層、保護層に滑剤を添加してもよく、滑剤の具体例としては、エステルワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックス類:硬化ひまし油等の植物性ワックス類:牛脂硬化油等の動物性ワックス類:ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類:マルガリン酸、ラウリン酸、ミスチレン酸、パルミチル酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、フロメン酸等の高級脂肪酸類:ソルビタンの脂肪酸エステルなどの高級脂肪酸エステル類:ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、メチロールステアリン酸アミド等のアミド類などが挙げられる。
【0131】
層中の滑剤の含有量は体積分率で0.1〜95%、より好ましくは1〜75%である。
また、本発明においては、中間層、保護層中に樹脂(バインダー)と共に無機または有機紫外線吸収剤を含有してもよく、その含有量はバインダー100重量部に対して0.5〜10重量部の範囲が好ましい。
【0132】
無機紫外線吸収剤としては、例えば酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化スズ、酸化モリブデン、酸化亜鉛、窒化バリウム、シリカ、アルミナ、酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、硫酸バリウム等が挙げられる。
【0133】
有機紫外線吸収剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−エトキシフェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤。
【0134】
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オキシベンジルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−クロロベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン−スルホン酸ナトリウム等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤。
【0135】
フェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート、p−t−ブチルフェニルサリシレート、カルボキシフェニルサリシレート、メチルフェニルサリシレート、ドデシルフェニルサリシレート、2−エチルヘキシルフェニルサリシレート、ホモメンチルフェニルサリシレート等のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤。
【0136】
2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤、p−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸グリセリル、p−ジメチルアミノ安息香酸アミル、p−ジヒドロキシプロピル安息香酸エチル等のp−アミノ安息香酸系紫外線吸収剤。
【0137】
p−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル、p−メトキシケイ皮酸−2−エトキシエチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、4−t−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル等が挙げられる。
【0138】
中間層、保護層の塗液に用いられる溶媒、塗液の分散装置、塗工方法、乾燥・硬化方法等は上記記録層で用いられた公知の方法を用いることができる。
【0139】
本発明の可逆性感熱記録媒体を用いて発色画像を形成させるためには、いったん発色温度以上に加熱したのち急冷されるようにすればよい。具体的には、例えばサーマルヘッドやレーザー光で短時間加熱すると記録層が局部的に加熱されるため、直ちに熱が拡散し急激な冷却が起こり、発色状態が固定できる。一方、消色させるためには適当な熱源を用いて比較的長時間加熱し冷却するか、発色温度よりやや低い温度に一時的に加熱すればよい。長時間加熱すると記録媒体の広い範囲が昇温し、その後の冷却は遅くなるため、その過程で消色が起きる。この場合の加熱方法には、熱ローラー、熱スタンプ、熱風などを用いてもよいし、サーマルヘッドを用いて長時間加熱してもよい。記録層を消色温度域に加熱するためには、例えばサーマルヘッドへの印加電圧やパルス数、パルス幅、パルス間隔を調節することによって、印加エネルギーを記録時よりやや低下させればよい。この方法を用いれば、サーマルヘッドだけで記録・消去ができ、いわゆるオーバーライトが可能になる。記録装置としては、通常用いられるプリンター以外にインクジェットプリンター、熱転写プリンター、昇華型プリンターなどを用いても良い。また、熱ローラー、熱スタンプによって消色温度域に加熱して消去することもできる。
【0140】
また、本発明の可逆性感熱記録媒体は前記に例示される支持体上に記録層を保持して形成されるが、このとき使用される支持体は必要に応じた厚みのものが単独あるいは貼り合わす等して用いることができる、すなわち、数μm程度から数mm程度まで任意の厚みの支持体が用いられる。またこれらの支持体は可逆性感熱記録層と同一面および/または反対面に磁気記録層を有していても良い。
また、本発明の可逆性感熱記録媒体は粘着層等を介して、他の媒体へ貼り付けても良い。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、シート状あるいはカード状に加工されていてもよく、その形状は任意の形状に加工することができ、また、媒体表面への印刷加工を施すことができる。また、本発明の可逆性感熱記録媒体は、非可逆の感熱記録層を併用しても良く、このときそれぞれの記録層の発色色調は同じでも異なっても良い。
【0141】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明する。なお、実施例中の「部」および「%」はいずれも重量を基準とするものである。
(実施例1)
1)2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン 2部
2)下記の構造の顕色剤 8部
【0142】
【化32】
Figure 0004132453
3)下記の構造の消色促進剤 3部
【0143】
【化33】
Figure 0004132453
4)アクリルポリオール樹脂(三菱レイヨン社製 LR508)
の15%テトラヒドロフランTHF)溶液 70部
上記組成物をボールミルを用いて平均粒径0.1〜3μmまで粉砕分散した。得られた分散液に日本ポリウレタン社製コロネートHL(アダクト型ヘキサメチレンジイソシアネートの75%酢酸エチル溶液)を10部加え、良く攪拌し記録層塗布液を調製した。
上記組成の記録層塗布液を、厚さ188μmのポリエステルフィルム上にワイヤーバーを用いて塗布し、100℃、2分で乾燥した後、60℃、24時間乾燥して、膜厚約8.0μmの記録層を設け、本発明の可逆性感熱記録媒体を作製した。
【0144】
(実施例2)
実施例1中の消色促進剤の代わりに下記の消色促進剤を用いた他は、実施例1と同様にして、可逆性感熱記録媒体を作製した。
消色促進剤
【0145】
【化34】
Figure 0004132453
【0146】
(実施例3)
実施例1中の顕色剤と消色顕色剤の代わりに下記の顕色剤と消色促進剤を用いた他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を作製した。
顕色剤
【0147】
【化35】
Figure 0004132453
消色促進剤
【0148】
【化36】
Figure 0004132453
【0149】
(実施例4)
実施例3中の消色促進剤の代わりに下記の消色促進剤を用いた他は、実施例3と同様にして可逆性感熱記録媒体を作製した。
消色促進剤
【0150】
【化37】
Figure 0004132453
【0151】
(実施例5)
実施例1の分散液を組成に変えた他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を作製した。
1)2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノオラン 2部
2)下記の構造の顕色剤 8部
【0152】
【化38】
Figure 0004132453
3)下記の構造の消色促進剤 1部
【0153】
【化39】
Figure 0004132453
4)下記の構造の発色消色促進剤 3部
【0154】
【化40】
Figure 0004132453
5)アクリルポリオール樹脂(三菱レイヨン社製 LR508)
の15%テトラヒドロフラン(THF)溶液 70部
【0155】
(実施例6)
実施例5中の消色促進剤の代わりに下記の消色促進剤を用いた他は、実施例5と同様にして可逆性感熱記録媒体を作製した。
消色促進剤
【0156】
【化41】
Figure 0004132453
【0157】
(比較例1)
実施例1中の顕色剤と消色促進剤の代わりに下記の顕色剤を用いて、消色促進剤を用いなかった他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を作製した。
顕色剤
【0158】
【化42】
Figure 0004132453
【0159】
(比較例2)
実施例1中の消色促進剤の代わりに下記の消色促進剤を用いた他は、実施例1と同様にして可逆性感熱記録媒体を作製した。
消色促進剤
【0160】
【化43】
Figure 0004132453
以上の様にして作製した可逆性感熱記録媒体を大倉電機社製感熱印字装置にて、電圧13.3V、パルス幅1.2msecで印字し、得られた画像をマクベス濃度計RD−914で測定した。また、発色画像を、東洋精機社製熱傾斜試験機で110℃、1秒の条件で消色して、消色後の画像部の濃度と地肌濃度を測定した。次に下記式から消し残り濃度を算出した。
【0161】
【数1】
消し残り濃度=(消去後の画像部の濃度)−(地肌濃度)
次いで、得られた画像部および地肌部の濃度を測定し、それぞれ試験前画像濃度、試験前地肌濃度して測定した後、このサンプルを50℃乾燥条件下で24時間保存し、同様に画像部及び地肌部の濃度を測定してそれぞれ試験後画像濃度、試験後画像地肌濃度とする。次に、下記の式から濃度保持率を算出した。
【0162】
【数2】
Figure 0004132453
【0163】
以上の結果を表20に示す。
【0164】
【化20】
Figure 0004132453
【0165】
(実施例7)
実施例5で作製した記録層上に下記の組成の保護層を設け、可逆性感熱記録媒体を作製した。
・保護層の作製
1)ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂 15部
(大日本インキ社製、C7−157)
2)酢酸エチル 85部
上記組成物を、よく溶解撹拌し、保護層塗布液を調製した。上記組成の保護層塗布液を、上記記録層上にワイヤーバーを用いて塗工し、90℃、1分で乾燥した後、照射エネルギー80W/cmの紫外線ランプ下を9m/分の搬送速度で通して硬化して膜厚3μmの保護層を設け、本発明の可逆性感熱記録媒体を作製した。
【0166】
この可逆性感熱記録媒体を、前記の発色条件および消色条件で50回繰り返したところ、実施例の可逆性感熱記録媒体は打痕も発生などがなく、良好な発色および消色濃度を維持していた。
【0167】
(比較例3)
実施例5で用いたアクリルポリオール樹脂(三菱レイヨン社製 LR508)の代わりに塩ビ−酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製VYHH)の15%MFK溶液を120部用い、コロネートHLを用いずに記録層を作製し、次いで実施例で用いた保護層の代わりに塩ビ−酢ビ樹脂(ユニオンカーバイド社製VYHH)MFK溶液を用い、100℃、3分間乾燥させて膜厚約3μmの保護層を設けた他は実施例7と同様にして可逆性感熱記録媒体を作製した。
上記比較例3において作製した可逆性感熱記録媒体を、前記の発色条件および消色条件で50回繰り返したところ、この可逆性感熱記録媒体は打痕の発生が多発し、均一な画像発色と消去が行なえなかった。
【0168】
(実施例9)
実施例5で作製した記録層上に、下記の組成の中間層を設けた。
・中間層の作製
アクリルポリオール樹脂(三菱レイヨン社製 LR508)
の15%メチルエチルケトン(MEK)溶液 30部
共同化学社製 Viosorb 130
(2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシ)ベンゾフェノン 4部
コロネートHL 4部
上記の液をワイヤーバーを用いて塗布し、100℃、2分間乾燥した後、60℃、24時間加熱して膜厚2μmの中間層を設けた。
次いで、実施例7と同様に保護層を設け、本発明の可逆性感熱記録媒体を得た。
【0170】
以上の様に実施例9で作製した可逆性感熱記録媒体を前記と同様の発色条件で発色させた後、蛍光灯5000luxで100時間照射し、その後前記と同様の消去条件で消去して、光による劣化を調べたところ、光照射後の画像部に変化は見られず、また、消去後の消し残りのない良好な状態であった。
【0171】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明の可逆性感熱記録媒体は高速消去性に優れるものであり、さらに保存性、耐久性および耐光性に優れるものであるという極めて優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可逆性感熱記録媒体の発色・消色特性を示す図である。

Claims (8)

  1. 支持体上に、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を用い、加熱温度及び/又は加熱後の冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色した状態を形成し得る可逆性熱発色組成物を含有する可逆性感熱記録層を有する可逆性感熱記録媒体において、該可逆性感熱記録層中に、架橋状態にある樹脂を含有すると共に、消色促進剤として下記一般式(I)で表わされる化合物を含有することを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
    Figure 0004132453
    式(I)中、R11、R12は互いに独立に炭素数1〜6の炭化水素基を表わし、R21、R22は互いに独立に−(CH−CH(qは0〜19の整数)を表わす。また、X、Xは互いに独立に−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−を示す。また、R31、R32は互いに独立に水素原子または炭素数1〜6の炭化水素基である。m、nは、互いに独立に、0又は1を表わす。
  2. 架橋状態にある樹脂が、イソシアネート化合物によって架橋状態にあることを特徴とする請求項1に記載の可逆性感熱記録媒体。
  3. 無機又は有機の紫外線吸収剤を含有する層を記録層上に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の可逆性感熱記録媒体。
  4. 記録層上に保護層として、架橋状態にある樹脂を用いた層を設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1に記載の可逆性感熱記録媒体。
  5. 磁気記録層有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1に記載の可逆性感熱記録媒体。
  6. カード状またはシート状に加工されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1に記載の可逆性感熱記録媒体。
  7. 表面および/または裏面の少なくとも一部に、印刷部分を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1に可逆性感熱記録媒体。
  8. 発色開始温度よりも低い温度に加熱して、消色することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1に記載の可逆性感熱記録媒体に形成された画像の消去方法。
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