JP4132421B2 - 産業車輛の旋回装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、前輪増速装置を有し、操向ハンドルの操作に基づく前輪の旋回角を検出して前記前輪増速装置と後輪の旋回内側のブレーキ装置とを作動させてなる産業車輛に係り、詳しくは、前記前輪増速装置と後輪の旋回内側のブレーキ装置の作動順序に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平8−258737号公報で公知のように、前輪の操向角を検出する操向角検出装置と、前輪の駆動状態を高低速に切り換える高低速切換装置と、左右の後輪を独立的に制動する左右一対のブレーキ装置とを有するトラクタにおいて、前輪の操向角が所定以上に操作された時には旋回内側のブレーキ装置の作動よりも先に前記高低速切換装置が作動するよう構成されたトラクタの旋回制御装置は、既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記構造を有する、トラクタの旋回制御装置において、前輪の操向角が所定以上に操作された時には旋回内側のブレーキ装置の作動よりも先に、前記高低速切換装置が作動するよう構成されたものは、前輪が高速になってから制動するので、制動時間が長くなり、旋回半径がやや大きくなることがある。
【0004】
そこで、本発明は、上記構造を有するトラクタの旋回制御装置よりも、更に旋回半径を小さくする産業車輛の旋回装置を提案することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、前輪増速装置を有し、操向ハンドル(6)の操作に基づき前輪(4)の旋回角を検出して前記前輪増速装置(8)と後輪(5)の旋回内側のブレーキ装置(9)とを作動させてなる産業車輛(1)において、
前記前輪増速装置(8)及び前記ブレーキ装置(9)を作動する油圧回路中に、前記前輪増速装置(8)のポート近傍に絞り弁(14)を介在し、
前輪の所定の旋回角を検出することに基づき、先ず前記ブレーキ装置(9)が作動し、その後前記絞り弁(14)に基づく動作遅れにより、前記前輪増速装置(8)が作動し、
前輪の旋回復帰時の所定の旋回角を検出することに基づき、先ず前記ブレーキ装置(9)の作動が解除され、その後前記前輪増速装置(8)の作動が解除されるようにした、ことを特徴とする。
【0006】
(作用)
上記構造により、産業車輛(1)が小回り旋回する時は、操向ハンドル(6)を操作し、前輪(4)の旋回角が所定の旋回角以上になると、前輪(4)の旋回角を検出して油圧バルブ(15)が作動し、先ず、後輪(5)の旋回内側のブレーキ装置(9)が作動し、所定の動作遅れの後、前輪増速装置(8)が作動する。
【0007】
旋回終了時に元に復帰する時は、前輪(4)の旋回角が所定の旋回角以下になると、前輪(4)の旋回角を検出して油圧バルブ(15)が作動し、先ず、前記ブレーキ装置(9)の作動が解除され、所定の動作遅れの後、前輪増速装置(8)の作動が解除される。
【0008】
なお、上述カッコ内の符号は、図面と対照するものであるが、何ら本発明の構成を限定するものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態例について説明する。
【0010】
図1は、農用トラクタ1の全体側面図である。機体前部に搭載されたエンジン2の動力は、伝動装置3を経て、前方の前輪4及び後方の後輪5に伝達され、農用トラクタ1を前後進させると共に、操向ハンドル6を操作して前輪4を操舵し、農用トラクタ1を左右に旋回させる。
【0011】
前記農用トラクタ1は、前後輪共差動装置を備えた、前後輪駆動方式で構成され、特に、前輪4の駆動は、標準と高速に切換可能な前輪増速装置8を介して伝導され、一般走行の時は、後輪5と同速度の標準速度で走行するが、小回り旋回の時は、約2倍の高速に切り替えられるようになっている。
【0012】
また、後輪5には左右独立して作動するブレーキ装置9が装着されている。
【0013】
図2は、農用トラクタ1の機体中央部の拡大側面図であり、図3は、農用トラクタ1の機体中央部の拡大平面図である。また、図4は、本発明の実施の形態の油圧回路図である。
【0014】
図4において、前記伝動装置3内の潤滑油と共通の油圧作動油を、前記エンジン2の動力でメインポンプ10により、後方の作業機の昇降用油圧機器11に送ると共に、油圧調整弁12を経て前輪増速装置8及びブレーキ装置9にも送っている。
【0015】
13は、前輪増速装置8の電磁式切換バルブであり、前記操向ハンドル6に基づく前輪4の旋回角が所定の旋回角を検出すると、自動的に多板クラッチで構成された前輪増速装置8に圧油を送り、前輪増速装置8を作動させる。
【0016】
前輪増速装置8の油圧回路中、前輪増速装置8のポート近傍に絞り弁14を装備し、圧油の前輪増速装置8への流入、戻り時に流路を狭くし、抵抗を加えて絞り作用をしている。
【0017】
15は、ブレーキ装置9用の電磁式切換バルブであり、前記操向ハンドル6に基づく前輪4の旋回角が所定の旋回角を検出すると、自動的に後輪5の旋回方向内側の左又は右側の回路を選択し、該側の圧油を送り、ブレーキ装置9の油圧シリンダ17又は18を作動させ、該側の後輪5を制動する。
【0018】
また、図4に示すように、ブレーキ装置9用の切換バルブ15からの戻りの流路19は、前輪増速装置8のタンクへの戻りの流路に比して短く、短時間で圧油がタンクに戻るように形成されている。
【0019】
次に本実施の形態例の作用について説明する。
【0020】
上記構造により、農用トラクタ1が作業中に小回り旋回をする時は、操向ハンドル6を所期の方向に回転させ、操向ハンドル6と連動する前輪4が所定の旋回角に達し、それをセンサが検出すると、自動的に、切換バルブ13が作動し、先ず、ブレーキ装置9用の切換バルブ15を介し、旋回方向内側の油圧シリンダ17及び18に圧油を送り、該側のブレーキ装置9が作動する。
【0021】
次に、前輪増速装置8への圧油は、前記絞り弁14の作用により、前記所定の旋回角より更に旋回角が増加した段階で、所定の動作遅れを持って、前輪増速装置8へ送られ、前輪増速装置8を作動させる。
【0022】
旋回が終了し、直線走行に復帰する時は、前輪4が旋回復帰時の所定の旋回角に達し、それをセンサが検出すると、自動的に、切換バルブ15からブレーキ装置9側の圧油は、短い戻りの流路19を経由してタンクに戻り、次に、前記絞り弁14の作用により、更に旋回角が減少した段階で、所定の動作遅れを持って、前輪増速装置8側の圧油がタンクに戻り、前輪増速装置8の作動が解除される。
【0023】
【発明の効果】
本発明は、前輪増速装置を有し、操向ハンドルの操作に基づく前輪の旋回角を検出して前記前輪増速装置と後輪の旋回内側のブレーキ装置とを作動させてなる産業車輛において、前輪の所定の旋回角を検出することに基づき、先ず前記ブレーキ装置が作動し、その後絞り弁に基づく動作遅れにより、前記前輪増速装置が作動するようにしたので、短時間に小回りができる。
【0024】
そして、前輪の旋回復帰時の所定の旋回角を検出することに基づき、先ず前記ブレーキ装置の作動が解除され、その後前記前輪増速装置の作動が解除されるようにしたので、短時間に直進走行に復帰出来る。
【0025】
前記所定の旋回角を検出することに基づき、前記ブレーキ装置と前記前輪増速装置とが所定の動作遅れを有して作動するようにしたので、ブレーキ装置と前輪増速装置とが同時に作動することがなく、衝撃が少ない。
【0026】
前記ブレーキ装置と前輪増速装置との動作遅れを、油圧回路に介装した絞り弁にて行なうようにしたので、構造が簡単で、確実に作動する。
【図面の簡単な説明】
【図1】農用トラクタの全体側面図である。
【図2】農用トラクタの機体中央部の拡大側面図である。
【図3】農用トラクタの機体中央部の拡大平面図である。
【図4】本発明の実施の形態の油圧回路図である。
【符号の説明】
1 農用トラクタ
4 前輪
5 後輪
6 ハンドル
8 前輪増速装置
9 ブレーキ装置
13 切換バルブ
14 絞り弁
15 切換バルブ
Claims (1)
- 前輪増速装置を有し、操向ハンドルの操作に基づき前輪の旋回角を検出して前記前輪増速装置と後輪の旋回内側のブレーキ装置とを作動させてなる産業車輛において、
前記前輪増速装置及び前記ブレーキ装置を作動する油圧回路中に、前記前輪増速装置のポート近傍に絞り弁を介在し、
前輪の所定の旋回角を検出することに基づき、先ず前記ブレーキ装置が作動し、その後前記絞り弁に基づく動作遅れにより、前記前輪増速装置が作動し、
前輪の旋回復帰時の所定の旋回角を検出することに基づき、先ず前記ブレーキ装置の作動が解除され、その後前記前輪増速装置の作動が解除されるようにした、ことを特徴とする産業車輛の旋回装置。
Priority Applications (1)
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JP17021999A JP4132421B2 (ja) | 1999-06-16 | 1999-06-16 | 産業車輛の旋回装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP17021999A JP4132421B2 (ja) | 1999-06-16 | 1999-06-16 | 産業車輛の旋回装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2001001776A JP2001001776A (ja) | 2001-01-09 |
JP4132421B2 true JP4132421B2 (ja) | 2008-08-13 |
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Family Applications (1)
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JP17021999A Expired - Fee Related JP4132421B2 (ja) | 1999-06-16 | 1999-06-16 | 産業車輛の旋回装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (1)
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JP4608826B2 (ja) * | 2001-07-25 | 2011-01-12 | 井関農機株式会社 | コンバインの走行伝動装置 |
-
1999
- 1999-06-16 JP JP17021999A patent/JP4132421B2/ja not_active Expired - Fee Related
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