JP4131713B2 - 自動溶接装置および方法 - Google Patents

自動溶接装置および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4131713B2
JP4131713B2 JP2004140050A JP2004140050A JP4131713B2 JP 4131713 B2 JP4131713 B2 JP 4131713B2 JP 2004140050 A JP2004140050 A JP 2004140050A JP 2004140050 A JP2004140050 A JP 2004140050A JP 4131713 B2 JP4131713 B2 JP 4131713B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
laser displacement
arrangement state
displacement meter
measurement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004140050A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005319487A (ja
Inventor
陽 岡本
正俊 飛田
正之 重▲吉▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2004140050A priority Critical patent/JP4131713B2/ja
Publication of JP2005319487A publication Critical patent/JP2005319487A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4131713B2 publication Critical patent/JP4131713B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Description

本発明は、レーザ変位計を用いた自動溶接装置に関するものである。
従来、母材の溶接される部分の溶接線に直交する断面形状をレーザ変位計により計測し、得られた断面形状のデータからギャップ幅、ギャップ中心位置を算出し、この結果に基づき溶接トーチの狙い位置および溶接条件(溶接電流、溶接電圧、溶接速度等)を選択して溶接を行う自動溶接装置は公知である(例えば、特許文献1参照。)。また、レーザ変位計により物体、或いはその特定部の位置を検出し、検出結果が正常でない場合には、再度検出し、物体、或いはその特定部の位置を求める方法は公知である(例えば、特許文献2,3および4参照。)。さらに、レーザセンサによって溶接線の位置を検出し、検出溶接線に沿って作業ツールを移動させながら作業を行う装置において、溶接線の検出ができなかった場合に、レーザ出力、センサ検出姿勢、センサ位置、或いはセンサ検出視野範囲を変更して再度検出を行うようにした装置も公知である(例えば、特許文献5参照。)。
特開2001−334366号公報 特開2000−335881号公報 特開2000−272873号公報 特開平7−208955号公報 特開2001−129776号公報
特許文献1に記載の自動溶接装置では、レーザ変位計により正常な計測がなされる前提で、この計測データを基に、溶接トーチの狙い位置、溶接条件等の選択がなされている。しかしながら、母材の表面状態は様々であり、錆の発生、塗料や粉の付着などで悪い状態の場合がある。例えば、母材の溶接される部分が機械加工されていたり、グラインダにより研磨されていると溶接される部分の表面は鏡面状態になっている場合がある。一方、レーザ変位計、特に三角測距式CCDレーザ変位計は、レーザ光(スポット光)を物体表面に照射し、この物体表面からの乱反射光をCCDからなる受光面で受光するとともに、受光面上において受光量のピーク(最大値)が生じる位置を検出し、この位置および三角測量式に基づきレーザ変位計と上記物体表面のレーザスポット光照射位置との間の距離を算出、出力するものである。そして、このレーザ変位計からのレーザ光が鏡面状態になっている溶接される部分、例えば開先部、特に開先角度が小さい開先部に照射されると、レーザ光の多重反射が発生し、受光面に複数のピークが生じる場合がある。この場合、どのピークが上記距離を示す真のピークかが識別できず、レーザ変位計による上記距離の算出、出力ができなくなる。
また、例えば、溶接される部分の表面に黒い煤が付着していると、この表面での反射率が低下し、ここに照射されたレーザ光が十分に反射しなくなり、上記受光面における受光量のピークが明確に現れない場合があり、この場合もレーザ変位計による上記距離の算出、出力ができなくなる。
上記のような場合が発生すると、レーザ変位計から計測値の出力からなされないため、溶接される部分の表面形状を示すデータについて、この出力がなされなかった部分ではデータ欠落となる。このデータ欠落により溶接される部分におけるギャップ幅の正確な算出が困難となり、誤ったギャップ幅の値が出力され、良好な溶接ができなくなるという問題が生じる。このようなデータ欠落が発生した場合、何等かの方法によりこの発生を検知して、自動溶接装置を停止させることも考えられるが、装置の停止は生産性の低下を招くという問題がある。
特許文献2に記載の方法では、検出結果が正常でない場合には、再度検出がなされるが、レーザ変位計の位置等の変更は何等考えられていないため、レーザ変位計自体はそのままで再度検出がなされるため、これにより得られる検出結果も正常でない可能性が大きいという問題がある。
特許文献3および4に記載の方法或いは装置では、検出結果が正常でない場合には、レーザ変位計の位置等を変更して再度検出がなされるが、再検出の際の測定点の数、即ち測定回数は前に行った検出の際の測定回数と同じで無駄が多く、不必要に生産性の低下を招くという問題がある。
特許文献5に記載の装置は、母材の姿勢の変化に追従してレーザ変位計の姿勢を変化させることにより検出エラーの発生を防ぐようにしたもので、この装置では、溶接される部分の表面異常による検出エラーの発生については、何等解決できないという問題がある。
本発明は斯かる従来の問題をなくすことを課題としてなされたもので、母材表面の状態が悪く、レーザ変位計による母材表面の計測データに欠落が生じた場合でも、再計測の必要性を最小限度にとどめ、ギャップ幅算出の迅速化、溶接作業効率の向上を可能とした自動溶接装置および方法を提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、第1発明は、溶接線に直交する断面における母材の輪郭形状を計測するレーザ変位計と、この計測結果から母材間のギャップ幅を算出するデータ処理部と、算出された上記ギャップ幅に基づき、溶接条件を設定し、溶接トーチを制御する制御部とを備えた自動溶接装置において、上記データ処理部により、上記母材上の被計測点の計測データからなる点列の折れ曲がり部と見なし得る屈曲特徴点を抽出し、上記点列を上記屈曲特徴点で区切り、グループ分けし、予め設定された種類の継手情報に基づき、複数の上記グループの中からギャップ幅を決めるのに必要なグループを抽出し、抽出されたこのグループに対応する上記被計測点の数に対するこの上記被計測点の計測データの欠落数の比であるデータ欠落度を算出し、このデータ欠落度が許容限界として予め定めた閾値よりもデータ欠落度が小か否か判断し、上記判断の結果、上記データ欠落度が上記閾値よりも小の場合には、上記抽出されたグループから上記ギャップ幅を算出し、このギャップ幅を示す信号を出力し、上記判断の結果、上記データ欠落度が上記閾値以上の場合には、上記抽出されたグループを示す信号を含むエラー信号を出力し、上記制御部により、上記データ処理部から上記ギャップ幅を示す信号を受けた場合には、これに基づき溶接条件を設定して溶接トーチを制御し、上記データ処理部から上記エラー信号を受けた場合には、上記レーザ変位計を元の状態とは異なる配置状態にした後、再計測して上記計測データをとり直し、上記データ処理部での作業を繰り返す構成とした。
第2発明は、第1発明の構成に加えて、上記異なる配置状態が、上記レーザ変位計を上記溶接線に沿って移動させた配置状態である構成とした。
第3発明は、第1発明の構成に加えて、上記異なる配置状態が、上記レーザ変位計の傾斜角度を変化させた配置状態である構成とした。
第4発明は、第1発明の構成に加えて、上記異なる配置状態が、上記レーザ変位計と上記溶接線との間の距離を変化させた配置状態である構成とした。
第5発明は、溶接線に直交する断面における母材の輪郭形状をレーザ変位計で計測して求めた母材間のギャップ幅に基づき、溶接条件を設定し、溶接トーチを制御する自動溶接方法において、上記母材上の被計測点の計測データからなる点列の折れ曲がり部と見なし得る屈曲特徴点を抽出し、上記点列を上記屈曲特徴点で区切り、グループ分けし、
予め設定された種類の継手情報に基づき、複数の上記グループの中からギャップ幅を決めるのに必要なグループを抽出し、抽出されたこのグループに対応する上記被計測点の数に対するこの上記被計測点の計測データの欠落数の比であるデータ欠落度を算出し、このデータ欠落度が許容限界として予め定めた閾値よりもデータ欠落度が小か否か判断し、上記判断の結果、上記データ欠落度が上記閾値よりも小の場合には、上記抽出されたグループから上記ギャップ幅を算出し、上記判断の結果、上記データ欠落度が上記閾値以上の場合には、上記レーザ変位計を元の状態とは異なる配置状態にした後、再計測して上記計測データをとり直し、上記作業を繰り返す構成とした。
第6発明は、第5発明の構成に加えて、上記異なる配置状態が、上記レーザ変位計を上記溶接線に沿って移動させた配置状態である構成とした。
第7発明は、第5発明の構成に加えて、上記異なる配置状態が、上記レーザ変位計の傾斜角度を変化させた配置状態である構成とした。
第8発明は、第5発明の構成に加えて、上記異なる配置状態が、上記レーザ変位計と上記溶接線との間の距離を変化させた配置状態である構成とした。
本発明によれば、計測データからなる点列をグループ分けし、ギャップ幅を算出するのに必要な抽出されたグループに限って、データ欠落度の大小判断し、これが小さい場合にギャップ幅を算出し、そうでなければこのグループに限ってデータ欠落度が小さくなるまで、レーザ変位計の配置状態を変更したうえで、計測を繰り返すようにしているため、ギャップ幅算出に必要のないグループでのデータ欠落は問題とはならず、再計測の頻度を減少させることができ、ギャップ幅算出の迅速化、溶接作業効率の向上が可能になるという効果を奏する。
次に、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1および2は、本発明に係る自動溶接装置の一例であり、本発明に係る自動溶接方法を適用した多関節型の溶接ロボット1を示し、この溶接ロボット1はロボット本体11とデータ処理部12とロボット制御部13とを備えている。
ロボット本体11のアーム21の先端部には溶接トーチ22が設けられ、この近傍にCCDを用いた三角測距式のレーザ変位計23が配置されている。レーザ変位計23はレーザ光を母材24,25の溶接部表面に照射する投光部とこの溶接部表面で乱反射したレーザ光が受光する受光部とを備え、溶接線に直交する方向に一定速度で走査され、溶接線に直交する断面における母材24,25の輪郭形状が計測される。そして、上述したように受光部で検出したレーザ光の受光量のピーク値が生じる位置に基づき、図示しないセンサアンプユニットにてレーザ変位計23と照射部との間の距離が算出され、この距離を示す電圧信号が上記センサアンプユニットからデータ処理部12に入力される。データ処理部12では、入力された電圧信号が、AD変換、数値変換され、距離が算出され、この算出結果とロボット制御部13から入力されたアーム先端位置情報とに基づき、母材24,25上の被計測点の計測データからなる点列が作成される。さらに、この点列が解析され、母材24,25間のギャップ幅が演算され、ロボット制御部13によりこのギャップ幅に基づき溶接条件が設定されて、溶接トーチ22が制御され、所望の溶接が行われる。次に、レ型開先の場合について、さらに図3以下を参照しつつ詳述する。
図1および2では、溶接部の継手がレ型開先の場合が示され、データ処理部12には、予め表1に示すように継手番号と継手種別とを対応付けたテーブルが作成されており、このテーブルの継手番号1が入力されることによりデータ処理部12では溶接部の継手種別はレ型開先であることが特定されている。
Figure 0004131713
上述したように受光部で検出したレーザ光の受光量のピーク値が生じる位置に基づき、図示しないセンサアンプユニットにてレーザ変位計23と照射部との間の距離が算出され、この算出された距離を示す電圧信号が上記センサアンプからデータ処理部12に入力される。また、ロボット制御部13からデータ処理部12にアーム先端位置情報が入力される。
そして、まずステップ1(S1)で、上記電圧信号がAD変換されて数値データとなり、この数値データと上記アーム先端位置情報とに基づき、図4(横軸:基準点からの横方向距離、縦軸:基準点からの縦方向距離)に示すようにレーザ変位計23により計測した箇所、即ち溶接される部分の輪郭形状についての計測に基づくデータからなる点列(Xi,Zi)(i=0,1,2……)が作成される。
ステップ2(S2)で、上記点列を解析し、点列の折れ曲がり部に位置する屈曲特徴点を抽出する。この屈曲特徴点の抽出方法は公知であって、これによれば、点列の一方の端点と他方の端点を通る直線と上記両端点間に位置する点との間の距離の最大値を求め、この距離の最大値が予め定めた閾値Lthreよりも大の時に上記距離が最大となる点を屈曲特徴点として抽出する。さらに、上記端点の各々とこの屈曲特徴点との間で上記の処理を繰り返し、閾値Lthreよりも大きい上記距離の最大値が生じなくなるまで続けられる。なお、閾値Lthreは、溶接部の特徴的な形状の分割ができる程度に大き過ぎないよう設定すべきであるが、溶接部の表面状態が悪く、凹凸が大である場合には、これに対応して閾値Lthre、を大き目に定めておくのが好ましい。また、レーザ変位計23から計測データがデータ処理部12に入力されるまでに混入してくる電気ノイズに対応して閾値Lthre、を大き目に定めておくのが好ましい。
ステップ3(S3)で、上記点列を端点および屈曲特徴点で区切って、各点間を1グループとしてグループ分けをする。図4では、点(Xn,Zn)と点(Xo,Zo)との間のグループ3も1グループとなり得るが、両点間を構成する点列データがなく、レ型開先情報に基づき、このグループ3は削除される。したがって、この場合には、グループ1,2および4の3グループに分けられている。
ステップ4(S4)で、上記グループ分けの結果得られたデータと上述したように特定されたレ型開先情報とに基づき、ギャップ幅算出に必要なグループが抽出される。図4では、グループ2とグループ4とが抽出される。
ステップ5(S5)で、抽出されたグループ2およびグループ4のみについて、点列を構成すべきデータの欠落の程度であるデータ欠落度の算出および算出されたデータ欠落度が許容される上限として予め定めた閾値Lthre(≦1)よりも小さいか否かの判定がなされる。なお、グループ1については、ギャップ幅算出に不要な部位とされ、グループ1についてデータ欠落があっても、何等問題とはされない。さらに詳説すれば、データの欠落がなければ点列は図4に示すようになるが、溶接部の表面の状態が悪い場合には、点列は、例えば図5(横軸:基準点からの横方向距離、縦軸:基準点からの縦方向距離)に示すように、データの欠落部L,Lを含む。そこで、図4および5と同様に、継手種別がレ型開先である場合を示す図6において左側の母材24についてのデータ欠落度Lack-L、および右側の母材25のデータ欠落度Lack-Rの算出にあたり、母材24については、右端の点Aより距離ThreLまでの点列、母材25については、点Aの右方に位置する点Bを中心として距離ThreLの間の点列が抽出される。そして、この抽出された各点列においてLack-LおよびLack-Rの値、即ち各点列における{(得られた計測点データの数)/(データ欠落がない場合の計測点データの数)}の値が算出される。なお、図6では、データ欠落のなく、全ての計測点データが得られた場合を示している。また、言うまでもなく、0≦Lack-L≦1,0≦Lack-R≦1である。そして、Lack-L<Lthre、かつLack-R<Lthreであるか否かが判断され、YESの場合には、データ欠落なしと判定され、続くステップ6に進み、NOの場合には、データ欠落ありと判定され、ロボット制御部13にエラー信号が出力される。
ところで、ギャップ幅の誤計測は、溶接品質の悪化の原因となり、適切な溶接ビードとならないため、特に溶接品質についての条件が非常に厳しい箇所や、製品外観の良否に係わる箇所においては、極力避けなければならない。そのため、このような箇所では、上記閾値Lthre≒1に設定する。この結果、データ欠落が数点でもあれば、データ欠落ありとして上記エラー信号が出力される。これに対して、母材の表面状態が悪いため、上記のような設定では、再計測頻度が増大し、生産効率が低下が無視できない場合、レーザ光の多重反射でデータが欠落する箇所は、長くても1mm程度であるので、数mm程度欠落しない限り、データ欠落ありと判定しないように上記閾値Lthreを設定すればよい。
けるの
ステップ6(S6)で、ステップ5からのデータ欠落なしを示す信号に基づき、上記グループ2およびグループ3のみから、図4において○印で示す母材24についての点列の端点Aから右側の母材25について点列までの距離(図6における点A,B間の距離)がギャップ幅GWとして算出され、算出されたギャップ幅GWを示す信号がロボット制御部13に出力される。
上記エラー信号が出力された場合、ロボット制御部13によりレーザ変位計23の配置状態が変えられて、再度、母材24,25の上記溶接部表面の計測が繰り返され、計測データが上記センサアンプユニットで処理された後、データ処理部12で上記同様の処理がなされる。そして、この繰り返しは上述したデータ欠落なしと判定されるまで繰り返される。
一方、ロボット制御部13から上記ギャップ幅を示す信号が出力された場合、算出された上記ギャップ幅GWに基づき、ロボット制御部13により溶接条件(溶接トーチ狙い位置、溶接電流、溶接電圧、溶接速度等)が設定されて、溶接トーチ22が制御され、溶接が実施される。
ところで、上記エラー信号が出力された場合におけるレーザ変位計23の配置状態の変更については、例えば図7に示すように、レーザ変位計23を溶接線WLに沿って一定距離Mだけ前方或いは後方に移動させた配置状態にして、母材24,25上に実線で示す元の計測の軌跡に代えて、母材24,25上の二点鎖線で示す軌跡に沿って再計測を行うようにすればよい。一定距離Mの大きさについては、大き過ぎると計測場所によっては、レーザ変位計23が母材24或いは25に衝突する可能性があるため、母材24および25を含め周囲の状況を十分に考慮して決定する必要がある。
或いは、図8に示すように、レーザ変位計23の傾斜角度を変化させた配置状態にして、母材24,25上に実線で示す元の計測の軌跡に沿って、再計測を行うようにすればよい。レーザ変位計23の傾斜角度を変化させることにより、母材24および25へのレーザ光の入射角度が変わるため、レーザ変位計23でのレーザ光の受光状況も変化する。特に、母材24或いは25に照射されたレーザ光が多重反射している場合は、多重反射がなくなり、レーザ変位計23における受光素子上の受光量のピーク位置が一つになることもあり、どの方向に、どれくらい傾斜させるかについては、母材24および25の表面状態や形状によって異なるため、経験的に決定される。
この他、図9に示すように、レーザ変位計23と溶接線WLとの間の距離を変化させた配置状態にして、母材24,25上に実線で示す元の計測の軌跡に沿って、再計測を行うようにすればよい。特に、レーザ変位計23でのレーザ光の受光量が不足している場合には、上記距離を短くすることによりデータ欠落の発生を抑制することができる。逆に、上記距離を長くすることにより、多重反射をなくし、レーザ変位計23でのレーザ光の受光量のピーク発生位置を一つにし得ることもある。この場合、レーザ変位計23の移動量については、母材24および25の表面状態や形状によって異なるため、経験的に決定される。
以上、継手種別がレ型開先である場合について記述してきたが、本発明はこの他、母材24と母材25との継手種別が、例えば図10に示すV型開先である場合、図11に示す隅肉である場合、図12に示すフレアである場合のそれぞれについても適用される。
この内、V型開先については、図13(横軸:基準点からの横方向距離、縦軸:基準点からの縦方向距離)に示すように、屈曲特徴点で区切られ、グループ1〜グループ4に分けられ、ギャップ幅算出に必要なグループとしてグループ2とグループ3とが抽出される。そして、母材24,25側のそれぞれにおいて、白丸で示す端点A,Bのそれぞれから距離ThreLまで点列についてデータ欠落度の算出がなされ、上記同様にして、この端点A,B間でギャップ幅GWが決められる。
隅肉については、図14(横軸:基準点からの横方向距離、縦軸:基準点からの縦方向距離)に示すように、白丸で示す屈曲特徴点で区切られ、この両側にグループ1とグループ2とに分けられ、それぞれがギャップ幅算出に必要なグループとして抽出される。そして、左側の母材24において、白丸で示す端点Aから距離ThreLまで点列、右側の母材25について端点Aの右方に位置する点Bを中心として距離ThreLの間の点列のそれぞれについてデータ欠落度の算出がなされ、上記同様にして、この端点Aと点Bとの間でギャップ幅GWが決められる。
フレアについては、図15(横軸:基準点からの横方向距離、縦軸:基準点からの縦方向距離)に示すように、グループ1〜5に分けられ、ギャップ幅算出に必要なグループとしてグループ2とグループ3とが抽出される。そして、左側の母材24において、白丸で示す端点Aから距離ThreLまで点列、右側の母材25について端点Aの右方に位置する点Bを中心として距離ThreLの間の点列のそれぞれについてデータ欠落度の算出がなされ、上記同様にして、この端点Aと点Bとの間でギャップ幅GWが決められる。
本発明に係る溶接ロボットの全体構成の概略を示す図である。 図1に示す溶接ロボットにおけるレーザ変位センサによる計測状態を示す図である。 データ処理部における作業内容を示すフローチャートである。 レ型開先の場合における完全な計測データの一例を示す図である。 レ型開先の場合における不完全な計測データの一例を示す図である。 レ型開先の場合におけるデータ欠落度算出方法を説明するための図である。 図1に示す自動溶接装置におけるレーザ変位センサの配置状態の変更例を示す斜視図である。 図1に示す溶接ロボットにおけるレーザ変位センサの配置状態の別の変更例を示す斜視図である。 図1に示す溶接ロボットにおけるレーザ変位センサの配置状態のさらに別の変更例を示す斜視図である。 継手種別がV型開先である場合の部分断面図である。 継手種別が隅肉である場合の部分断面図である。 継手種別がフレアである場合の部分断面図である。 V型開先の場合におけるデータ欠落度算出方法を説明するための図である。 隅肉の場合におけるデータ欠落度算出方法を説明するための図である。 フレアの場合におけるデータ欠落度算出方法を説明するための図である。
符号の説明
1 溶接ロボット
11 ロボット本体
12 データ処理部
13 ロボット制御部
21 アーム
22 溶接トーチ
23 レーザ変位計
24,25 母材
A,B 端点
GW ギャップ幅
ThreL 距離
WL 溶接線

Claims (8)

  1. 溶接線に直交する断面における母材の輪郭形状を計測するレーザ変位計と、この計測結果から母材間のギャップ幅を算出するデータ処理部と、算出された上記ギャップ幅に基づき、溶接条件を設定し、溶接トーチを制御する制御部とを備えた自動溶接装置において、
    上記データ処理部により、
    上記母材上の被計測点の計測データからなる点列の折れ曲がり部と見なし得る屈曲特徴点を抽出し、
    上記点列を上記屈曲特徴点で区切り、グループに分けし、
    予め設定された種類の継手情報に基づき、複数の上記グループの中からギャップ幅を決めるのに必要なグループを抽出し、
    抽出されたこのグループに対応する上記被計測点の数に対するこの上記被計測点の計測データの欠落数の比であるデータ欠落度を算出し、
    このデータ欠落度が許容限界として予め定めた閾値よりもデータ欠落度が小か否か判断し、
    上記判断の結果、上記データ欠落度が上記閾値よりも小の場合には、上記抽出されたグループから上記ギャップ幅を算出し、このギャップ幅を示す信号を出力し、上記判断の結果、上記データ欠落度が上記閾値以上の場合には、上記抽出されたグループを示す信号を含むエラー信号を出力し、
    上記制御部により、
    上記データ処理部から上記ギャップ幅を示す信号を受けた場合には、これに基づき溶接条件を設定して溶接トーチを制御し、
    上記データ処理部から上記エラー信号を受けた場合には、上記レーザ変位計を元の状態とは異なる配置状態にした後、再計測して上記計測データをとり直し、上記データ処理部での作業を繰り返すことを特徴とする自動溶接装置。
  2. 上記異なる配置状態が、上記レーザ変位計を上記溶接線に沿って移動させた配置状態であることを特徴とする請求項1に記載の自動溶接装置。
  3. 上記異なる配置状態が、上記レーザ変位計の傾斜角度を変化させた配置状態であることを特徴とする請求項1に記載の自動溶接装置。
  4. 上記異なる配置状態が、上記レーザ変位計と上記溶接線との間の距離を変化させた配置状態であることを特徴とする請求項1に記載の自動溶接装置。
  5. 溶接線に直交する断面における母材の輪郭形状をレーザ変位計で計測して求めた母材間のギャップ幅に基づき、溶接条件を設定し、溶接トーチを制御する自動溶接方法において、
    上記母材上の被計測点の計測データからなる点列の折れ曲がり部と見なし得る屈曲特徴点を抽出し、
    上記点列を上記屈曲特徴点で区切り、グループ分けし、
    予め設定された種類の継手情報に基づき、複数の上記グループの中からギャップ幅を決めるのに必要なグループを抽出し、
    抽出されたこのグループに対応する上記被計測点の数に対するこの上記被計測点の計測データの欠落数の比であるデータ欠落度を算出し、
    このデータ欠落度が許容限界として予め定めた閾値よりもデータ欠落度が小か否か判断し、
    上記判断の結果、上記データ欠落度が上記閾値よりも小の場合には、上記抽出されたグループから上記ギャップ幅を算出し、
    上記判断の結果、上記データ欠落度が上記閾値以上の場合には、上記レーザ変位計を元の状態とは異なる配置状態にした後、再計測して上記計測データをとり直し、
    上記作業を繰り返すことを特徴とする自動溶接方法。
  6. 上記異なる配置状態が、上記レーザ変位計を上記溶接線に沿って移動させた配置状態であることを特徴とする請求項5に記載の自動溶接方法。
  7. 上記異なる配置状態が、上記レーザ変位計の傾斜角度を変化させた配置状態であることを特徴とする請求項5に記載の自動溶接方法。
  8. 上記異なる配置状態が、上記レーザ変位計と上記溶接線との間の距離を変化させた配置状態であることを特徴とする請求項5に記載の自動溶接方法。
JP2004140050A 2004-05-10 2004-05-10 自動溶接装置および方法 Expired - Fee Related JP4131713B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004140050A JP4131713B2 (ja) 2004-05-10 2004-05-10 自動溶接装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004140050A JP4131713B2 (ja) 2004-05-10 2004-05-10 自動溶接装置および方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005319487A JP2005319487A (ja) 2005-11-17
JP4131713B2 true JP4131713B2 (ja) 2008-08-13

Family

ID=35467150

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004140050A Expired - Fee Related JP4131713B2 (ja) 2004-05-10 2004-05-10 自動溶接装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4131713B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5134871B2 (ja) * 2007-06-29 2013-01-30 株式会社ダイヘン アーク溶接ロボットの溶接トーチの姿勢制御方法及びアーク溶接ロボットの制御装置
CN106078009B (zh) * 2016-06-29 2017-10-27 成都熊谷加世电器有限公司 焊接参数预置和实时调节精确控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005319487A (ja) 2005-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2515228C (en) Control system using working robot, and work processing method using this system
CN110064819B (zh) 基于结构光的柱面纵向焊缝特征区域提取、焊缝跟踪方法及系统
JP5142775B2 (ja) 溶接品質検査方法および装置
JP4911232B2 (ja) ビード検査方法及びビード検査装置
JP2008164482A (ja) 溶接品質の評価方法
JP4813505B2 (ja) 溶接状態の検査方法
JP4131713B2 (ja) 自動溶接装置および方法
JP4187818B2 (ja) 溶接状態の検査方法
WO2023234291A1 (ja) 溶接システムおよび溶接方法
Moon et al. Development of adaptive fill control for multitorch multipass submerged arc welding
JP6837361B2 (ja) 溶接部位置検知装置、超音波探傷装置、溶接部探傷方法および溶接部位置検知プログラム
JP5977288B2 (ja) 溶接制御
US5818595A (en) Work piece butt position detecting method for butt welding
JP2005014026A (ja) 溶接部の検査方法及び溶接支援システム
JP4658767B2 (ja) 多層盛り溶接方法及び多層盛り溶接装置
JP2019124560A (ja) 溶接ビードの外観評価方法および外観評価装置
Vodanovic Structured light tracks seams
CN116423046B (zh) 激光视觉焊接控制系统及激光焊接方法
JPH0659545B2 (ja) 自動溶接方法
JP3950351B2 (ja) レーザー溶接における重ね継手の形成方法
CN114383559A (zh) 一种焊缝坡口形貌的采集方法及系统
JPH10216969A (ja) レーザー自動溶接装置と溶接方法
JP2918415B2 (ja) 自動溶接方法
JP2023061848A (ja) レーザセンサを備えた溶接ロボットの制御方法、制御装置、溶接システム、およびプログラム
JPH04135071A (ja) 多層盛溶接方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060925

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080512

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080520

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080527

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4131713

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130606

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees