JP4131422B2 - 非水電解液及びそれを含む二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解液及びそれを含む二次電池に関する。本発明に係る非水電解液は、Al塩溶解性を有し、電位窓も十分に広く、アルミニウム電池又はアルミニウム金属の電析用の非水電解液として有用である。また、本発明の二次電池は、特に負極活物質としてアルミニウム又はアルミニウム合金を用いるアルミニウム二次電池として有用である。
現在、エネルギー密度の高いAl電池は実用化が期待されながら、水溶液を電解液とする一次電池、しかも空気電池が一部実現されているのみである。(例えば非特許文献1)
非特許文献1に開示されているように、アルミニウム空気電池は、酸化還元電位が高く、負極上で電解液である水の電気分解が起こり、水素を発生してしまう。また、水酸化物イオン(OH)を可動イオンとするため、負極では水酸化アルミニウムが生成し、水に溶けにくいことから負極に放電阻害物質となる等の問題がある。これらの問題は、水系の電解液、可動イオンがOHであることに起因している。
これらの問題を非水電解液によってOHイオン以外を可動イオンとすることにより、アルミニウム電池を実現しようとする提案がいくつかある。Al塩のうち、特にAlClは、4級アンモニウムと常温溶融塩を構成することは古くから知られており、これを非水電解液として用いたアルミニウム電池が開示されている。(例えば特許文献1,2,3)
さらに、AlCl以外のAl塩を用いてAl3+を可動イオンとする非水電解液も開示されている。(例えば特許文献4)
また、可動イオンをリチウムイオンとする非水電解液を有し、アルミニウムイオンを吸蔵・放出する物質として炭素材料を用いる電池が開示されている。(例えば特許文献5,6)
一方、Al(WO等を具体例とする3価の金属イオンを可動イオンとする固体電解質が開示されている。これらは、高密度の電荷移動が可能であることから、一部ガスセンサー又は固体二次電池の電解質への応用について開示されている。(例えば特許文献7,8,9)
Al(WO等と同じ結晶構造をもつ物質が低熱膨張材料として知られている。(例えば特許文献10)
そのほかにも、M(MoO(但し、MはAl等の第13族に含まれる元素群から選択される少なくとも1種を示す。)で示される化合物からなる非水電解質二次電池用電極活物質が知られている。(例えば特許文献11)
さらに、一般的なAlとW、Moとの複合酸化物として、AlWOで示されるタングステンブロンズ構造をもつ化合物が開示されている。(例えば非特許文献2,3)
特許第2977252号公報 特許第3380930号公報 特開平3−238769号公報 特開平6−52898号公報 特開2003−163030号公報 特開平11−297355号公報 特開2005−149982号公報 特開平11−203935号公報 特開平10−255822号公報 特開2003−89572号公報 特開2001−85011号公報 「最新電池ハンドブック」朝倉書店、1996年、p.687 Mat. Res. Bull. Vol.2, pp809-817(1967) C.R.Acad.Sc.Paris, t.266 serieC, pp1066-1068(1968)
一般に、塩(NaCl等)は高い融点を有するが、常温溶融塩はカチオンとアニオンからなる塩でありながら、融点が室温以下であり、常温で液体状態を保持する特異な液体である。一方、電池等の非水電解液は、所望の可動イオンを含む電解質とこれを溶解する溶液とで構成されている。
特許文献1、2、3に開示されたAlClを利用した常温溶融塩は、アルミクロネートイオン(AlCl 、AlCl )の錯イオンを形成することから、電気化学反応の際に塩素ガスを発生するおそれがあり、塩素ガスのもつ有害性、腐食性等の点から電池用の電解液として適さないため、実用には至っていない。
また、これらに示された正極活物質は、アルミクロネートイオンを吸蔵放出物質であって、アルミニウムイオンの吸蔵放出に関する記述はない。
特許文献4では、電解質塩としてAl3+(CFSO を用い、アルミニウムイオンを吸蔵放出する正極活物質として、五酸化バナジウム、導電性高分子が開示されている。また、非水電解質溶液としてエチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶媒が用いられている。
しかしながら、我々の検討によれば、Al3+(CFSO はこの混合溶媒にまったく溶解せず、アルミニウム塩の解離は確認できなかった。我々は、通常溶解性が高いとされる極性有機溶媒のテトラヒドロフラン、アセトニトリル等へAl3+(CFSO の溶解を試みたが、やはり溶解することはなかった。このため、電解液として特性を確認することができず、ここに示された正極活物質の五酸化バナジウム、導電性高分子のアルミニウムイオンの吸蔵放出について、知見を得ることができなかった。
特許文献5,6には、リチウム二次電池用の非水電解液として種々のイミダゾリウム塩、4級アンモニウム塩が開示されている。これらの非水電解液はリチウム塩を電解質としており、可動イオンはリチウムイオンである。アルミニウムイオンの可動性あるいは常温溶融塩に対するAl(CFSOの溶解性については、これらの特許文献には何も述べられていない。
非特許文献1には、負極活物質としてLiとW,MoによるLiWO,LiMoOが開示されている。これらと同じ効果を有すると想定されるAlxWOが非特許文献2、3に開示されており、AlWOもxの範囲によりAlを吸蔵放出可能と考えられる。
AlWOは、非特許文献2によればxが0<x<0.03の範囲、非特許文献3によればxが0.105<x<0.135の範囲において、タングステンブロンズ構造を有することが示されている。
しかしながら、上記範囲でAlの吸蔵放出に対して安定な結晶構造を保持すると推定されるものの、xの範囲があまりに狭く、正極(又は負極)活物質として使用可能であったとしても充放電容量が小さすぎるため、二次電池用途には適さない。
他方、特許文献8には、固体電解質として三価の金属イオンを可動する複合酸化物が開示されている。特許文献9にはこれを電解質に用いた固体型電池も開示されている。
しかしながら、特許文献8,9は高温(400℃以上)の挙動が開示されているだけであり、これら化合物の常温での金属イオンの挙動、結晶構造の安定性についての開示はない。また、これらをアルミニウム二次電池の正極活物質として利用した例はない。
特許文献10には、同じ結晶構造をもつ2価、4価の金属イオンからなるタングステン複合酸化物が開示されている。
しかしながら、上記文献には、同様に常温での金属イオンの挙動、結晶構造の安定性についての開示はない。
以上のように、アルミニウムイオンを吸蔵放出可能な正極活物質とアルミニウムイオンを可動イオンとする非水電解液とを同時に実現した例はない。
従って、本発明の主な目的は、良好な特性を示すアルミニウム二次電池を提供することにある。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、Al(CF3SO33が、特定の4級アンモニウム塩の常温溶融塩に良好に溶解することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の非水電解液に係る。
1. Al(CFSOを含む電解質と4級アンモニウム塩の常温溶融塩とを含む非水電解液であって、
前記4級アンモニウム塩が、下記一般式(1)又は(2)
Figure 0004131422
(但し、R〜Rは、同一又は異なって、アルキル基を示す。RとRは、環を形成していても良い。)
Figure 0004131422
(但し、R〜Rは、同一又は異なって、アルキル基を示す。RとRは、環を形成していても良い。)
で示される化合物の少なくとも1種である、非水電解液。
2. アルキル基が炭素数1〜6のアルキル基である、前記項1に記載の非水電解液。
3. さらに非水有機溶媒を含む、前記項1に記載の非水電解液。
4. 前記非水有機溶媒が、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートから選択される少なくとも1種を含む、前記項3に記載の非水電解液。
5. 負極、非水電解液及び正極を含む二次電池であって、前記非水電解液が前記項1に記載の非水電解液である二次電池。
6. 前記負極における活物質がアルミニウム及びアルミニウム合金の少なくとも1種である、前記項5に記載の二次電池。
7. 前記正極における活物質が、下記一般式(3)
(Al1−x(M’O(3)
(但し、MはM であって、MはMg、Ca、Sr及びBaから選択される2価の金属元素の少なくとも1種、MはSc、Y、Ga及びInから選択される3価の金属元素の少なくとも1種、MはZr及びHfから選択される4価の金属元素の少なくとも1種を示す。M’はW又はMoを含む6価の金属元素を示す。0≦a<1、0≦b<1、c=a、0<x≦1、(2a/(1−x))+(3b/(1−x))+(4c/(1−x))=3)
で示される酸化物である、前記項5に記載の二次電池。
本発明によれば、アルミニウムイオンを可動イオンとする非水電解液を提供することができる。このため、本発明の非水電解液は、アルミニウム電池、アルミニウム金属の電析用等の非水電解液として有用である。
本発明にかかるアルミニウム二次電池は、良好なサイクル特性を発揮できるので、例えば情報携帯端末(ノートパソコン、携帯電話等)、電気自動車等の二次電池として幅広く利用することができる。
1.非水電解液
本発明の非水電解液は、Al(CFSOを含む電解質と4級アンモニウム塩の常温溶融塩とを含む非水電解液であって、
前記4級アンモニウム塩が、下記一般式(1)又は(2)
Figure 0004131422
(但し、R〜Rは、同一又は異なって、アルキル基を示す。RとRは、環を形成していても良い。)
Figure 0004131422
(但し、R〜Rは、同一又は異なって、アルキル基を示す。RとRは、環を形成していても良い。)
で示される化合物の少なくとも1種であることを特徴とする。
Al(CFSOを含む電解質は、Al(CFSO以外の電解質が含まれていても良いが、本発明では実質的にAl(CFSOからなる電解質を用いることが好ましい。
非水電解液中のAl(CFSOの濃度は特に限定されず、用いる4級アンモニウム塩の種類等に応じて適宜設定することができるが、通常は0.05〜2.0mol/L程度とし、特に0.05〜1.0mol/Lとすることが好ましい。
4級アンモニウム塩の常温溶融塩としては、上記のとおり、一般式(1)で示される4級アンモニウム塩(以下「4級アンモニウム塩(1)」とも言う。)の常温溶融塩及び一般式(2)で示される4級アンモニウム塩(以下「4級アンモニウム塩(2)」とも言う。)の常温溶融塩の少なくとも1種を含む。
いずれの常温溶融塩においても、アニオンがCFSO であることが特徴である。すなわち、アニオンとしてCFSO を有する4級アンモニウム塩を用いることが特徴である。特許文献4〜6にも示されているように、常温溶融塩のアニオンとしては、例えばN(CFSO、C(CFSO 、CFSO 、CSO 、CSO 、BF 、PF 、AlCl 、AlCl 、ClO 等を挙げることができる。しかし、Al(CFSOを溶解するためには、これらのアニオンの中からCFSO を選択する必要がある。N(CFSO、BF 、PF 等の他のアニオンを選択すると、Al(CFSOを溶解することができない。このことが本発明の最も大きな特徴である。
4級アンモニウム塩(1)のR〜Rは、同一又は異なって、アルキル基を示す。このようなアルキル基は限定的でなく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の直鎖又は分枝のアルキル基が挙げられる。これらの中でも、常温で良好な溶融状態が得られるという点で炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。炭素数7以上のアルキル基の場合は、常温溶融塩の融点が上昇する傾向があって、常温で溶融しない傾向にある。
4級アンモニウム塩(1)のRとRは、環を形成していても良い。例えば、モノアジン4級アンモニウムの五員環のピロリジニウム塩、六員環のピペラジニウム塩等が挙げられる。本発明では、4級アンモニウム塩(1)は環構造を有しないことが好ましい。
4級アンモニウム塩(1)のカチオン(アンモニウム化合物)の具体例としては、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、ジメチルジエチルアンモニウム、トリメチルエチルアンモニウム、トリメチルプロピルアンモニウム、トリメチルn−ブチルアンモニウム等の少なくとも1種が挙げられる。また、環を形成する化合物としては、1−メチル−1−ブチルピロリジニウム、1−エチル−1−ブチルピロリジニウム、1−メチル−1−エチルピペラジニウム、1−プロピル−1−ブチルピペラジニウム、1−メチル−1−ブチル−ピペラジニウム等の少なくとも1種が挙げられる。
4級アンモニウム塩(2)のR〜Rは、同一又は異なって、アルキル基を示す。アルキル基としては、4級アンモニウム塩(1)で挙げたものと同様のものを使用することができる。すなわち、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等の直鎖又は分枝のアルキル基が例示される。これらの中でも、常温で良好な溶融状態が得られるという点で炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
4級アンモニウム塩(2)のRとRは、環を形成していても良い。例えば、モノアジンの4級アンモニウムのピリジニウム塩(六員環)、ジアジンの4級アンモニウムのイミダゾリウム塩(五員環)、ピリミジニウム塩、ピリダジニウム塩(六員環)等が挙げられる。4級アンモニウム塩(2)は、環構造を有し、当該環構造に1つ以上の二重結合が存在するものが望ましい。
4級アンモニウム塩(2)のカチオン(アンモニウム化合物)の具体例として、例えば1−ブチル−イミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチルピリジニウム、N−ブチルピリジニウム、3−エチル−N−ブチルピリジニウム等の少なくとも1種が挙げられる。これら4級アンモニウム化合物のうち、イミダゾリウム塩、ピリジニウム塩、アルキル基を4つ有する4級アンモニウム塩は常温で溶融する塩が多く好ましい。
4級アンモニウム塩(1)(2)の非水電解液中の濃度(両者を併用する場合は両者の合計量)は、用いる4級アンモニウム塩の種類等に応じて適宜設定することができる。
なお、これらの4級アンモニウム塩(1)(2)は、公知又は市販のものを使用することもできる。また、これらは、公知の製法により合成することもできる。
本発明の非水電解液では、必要に応じて他の添加剤等が含まれていても良い。特に、本発明では、非水有機溶媒を含むことが望ましい。本発明者の研究によれば、本発明の4級アンモニウム塩の常温溶融塩は、Al塩を溶解することにより粘度が上昇することが判明している。常温溶融塩の溶液粘度が上昇すると、イオンの拡散が律速となり、イオン伝導度が低下する。このため、非水電解液の抵抗が上昇し、電池であれば内部抵抗による損失が増加するおそれがある。これに対し、非水有機溶媒を非水電解液中に含有させることにより、溶液粘度を低下させ、イオン伝導度をよりいっそう高めることが可能になる。
常温溶融塩と混合して用いる非水有機溶媒としては、一般的な有機溶媒であって常温溶融塩に溶解するものであれば良い。例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の少なくとも1種が挙げられる。これらの中でも、電位窓が比較的広く、溶液粘度の低いものはさらに好ましい。
非水有機溶媒の含有率は、使用の際、溶液粘度の上昇、イオン伝導度の必要性に応じて適宜設定することができる。ただし、これらの非水有機溶媒は電解質であるAl塩を溶解しないので、非水有機溶媒は非水電解液中50体積%以下が好ましい。20体積%以下(特に0.1〜20体積%、さらには1.0〜10体積%)であればAl塩が十分に溶解した非水電解液が提供できるのでより好ましい。
2.二次電池
本発明は、負極、非水電解液及び正極を含む二次電池であって、非水電解液として本発明の非水電解液を用いる二次電池(特にアルミニウム二次電池)を包含する。
本発明の二次電池は、非水電解液として本発明の非水電解液を用いるほかは、公知の二次電池(アルミニウム二次電池)の構成要素を採用することができる。例えば、図2に示すコインセルを採用することができる。このコインセルでは、負極ケース21上に負極22が設けられている。負極ケースの端部にガスケット25が設けられている。また、ガスケット25の外周に正極ケース27が固定されている。正極ケース27の内面に正極26が形成されている。負極22と正極26との間にセパレータ24が介在している。負極及び正極とセパレータとの間に電解液23(非水電解液)が充填されている。
なお、これらの部材の材質は公知である。例えば、負極ケース21及び正極ケース27は、ステンレス鋼製である。セパレータ24の材料は、ポリプロピレン製の多孔質フィルムである。ガスケット25は、ポリプロピレン製の絶縁ガスケットである。
負極としては、アルミニウム及びアルミニウム合金の少なくとも1種を負極活物質として用いることが好ましい。アルミニウム合金としては、例えばAl−Au、Al−Ga、Al−In、Al−Mn、Al−Ni、Al−Pt、Al−Si等が挙げられる。
正極としては、特に限定されず、公知のアルミニウム二次電池等で使用されている正極を採用できる。本発明では、特に、下記一般式(3)
(Al1−x(M’O(3)
(但し、MはM であって、MはMg、Ca、Sr及びBaから選択される2価の金属元素の少なくとも1種、MはSc、Y、Ga及びInから選択される3価の金属元素の少なくとも1種、MはZr及びHfから選択される4価の金属元素の少なくとも1種を示す。M’はW又はMoを含む6価の金属元素を示す。0≦a<1、0≦b<1、c=a、0<x≦1、(2a/(1−x))+(3b/(1−x))+(4c/(1−x))=3)
で示される酸化物を正極活物質として用いることが望ましい。
上記酸化物は、アルミニウムイオンを常温で吸蔵放出可能であり、アルミニウム二次電池の正極活物質として最適である。一般に、これらの化合物(酸化物)はWO 2−又はMoO 2−で示されるタングステン酸正四面体が層構造をとり、3価の金属元素M3+(又は2価の金属元素M2+、4価の金属元素M4+)が層間に配置された構造をもつ。そのため、上記化合物は、特に400℃以上で金属イオンによるイオン伝導を示す。ほとんどのイオン伝導を示す複合酸化物は、酸素イオンが動くと考えられているのに対し、上記化合物はWO 2−(MoO 2−)を構成するタングステン、モリブデンが酸素イオンと強く結合しているため、酸素イオンは動かず、特に層間に位置する3価の金属イオンが移動すると考えられている。
本発明の正極活物質は、上記一般式のすべての組成において、菱面体晶の結晶系をもつ。但し、本発明の効果を妨げない範囲内で、上記以外の結晶系が含まれていても良い。
本発明の正極活物質は、主骨格を構成するタングステン酸正四面体が層間の金属イオンの吸蔵放出によって影響を受けにくく、安定な結晶構造を保持するため、二次電池用の正極活物質として好ましく用いることができる。さらに、Alを他の2価、3価又は4価の金属イオンで一部置換することにより層間が広がり、イオン半径の小さいアルミニウムイオンは容易に吸蔵放出が可能となる。
本発明の正極活物質の製造方法は、上記組成もつ酸化物(複合酸化物)が得られる限りは、液相法、気相法又は固相法のいずれの方法で製造しても良い。固相法としては固相反応法;液相法としては共沈法、ゾルゲル法、水熱反応法;気相法としてはスパッタリング法、CVD法等;がそれぞれ適用できる。
より具体的には、本発明材料は、例えば次のような固相法で好適に製造できる。一般的な混合酸化物は、原料である金属酸化物をボールミルなどの装置を用いて混合粉砕した後、焼成し、必要に応じて粉砕等を実施することにより作製することができる。
出発原料としては、各元素の供給源となり得る化合物(Al、M、M、M及びM’の少なくとも1種を含む化合物)をそれぞれ好適に用いることができる。
上記化合物としては、例えば酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、塩化物、酢酸塩、シュウ酸塩、金属アルコキシド、金属アセチルアセトナート、酢酸金属塩、メタクリル酸金属塩、アクリル酸金属塩等が挙げられる。また、これらの元素を2つ以上含む化合物を使用することもできる。
本発明では、これらの出発原料のほか、通常の焼結体の製造に使用される添加剤(バインダー、焼結助剤等)を必要に応じて配合することもできる。
これらの出発原料等を本発明の材料の組成となるように秤量し、これらを混合する。混合方法は特に限定されず、公知の方法を採用することができる。例えば、ライカイ機、ボールミル、遊星ミル、媒体ミル(例えばアトライター、振動ミル)等の混合粉砕できる装置を用いて好適に実施することができる。混合粉砕は、湿式であっても良いし、乾式であっても良い。混合粉末の平均粒径は、一般的には約0.1〜2μmの範囲内に制御すれば良い。
次いで、得られた混合粉末を焼成する。焼成条件は、一般的には酸化性雰囲気又は大気中で650〜1000℃程度とすれば良い。仮焼時間は、仮焼温度等に応じて適宜決定することができる。
得られた焼成粉末は、必要に応じて粉砕することもできる。粉砕方法は、前記と同様の方法を採用すれば良い。さらに必要に応じて前記粉末を分級することもできる。
電極の形成方法自体は公知の方法に従って実施すれば良い。例えば、活物質とともに、必要に応じて導電助剤(炭素粉末等)、結着剤(樹脂バインダー)等の公知の添加剤を混合し、所望の形状(シート状等)に成形すれば良い。
電池のタイプも限定的でなく、例えばコイン型、円筒型、角型、シート型等を採用することができる。
電池の組み立て方法も、電池のタイプに応じて公知の方法に従って実施すれば良い。例えば、上記コインセルの場合は、まず上記正極26を正極ケース27に圧着し、次に周縁部にガスケット25を装着し、この上に電解液23を滴下し、さらにその上にセパレータ24を設置し、再度電解液23を滴下する。あらかじめ負極ケース21に負極22を圧着しておいたものをかみ合わせ、プレス機にてかしめ封口し、所望のコインセルを作製することができる。
なお、上記のようにして作製したコインセルに関し、後記に示す「2)アルミニウム二次電池についての<実施例>」において、正極極板の単位面積あたり電流値0.1mA、電圧範囲1.5〜2.5Vで定電流充放電を行い、その特性評価を行った。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。但し、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
なお、実施例は、1)非水電解液についての(実施例)、2)アルミニウム二次電池についての<実施例>に分けて記載する。
1)非水電解液についての(実施例)
(実施例1)
Al(CFSOの各種常温溶融塩への溶解性を評価した。常温溶融塩に対して、それぞれ50mM(Mはmol/Lを示す)のAl(CFSOを加え、24時間攪拌を行った後、その状態(未溶解固形分の有無)を肉眼で確認した。
なお、本実施例で使用した常温溶融塩は、すべて透明な(一部淡黄色透明)液体であるのに対し、Al(CFSOが白色粉末であるため、溶解度評価は肉眼で容易に行うことができる。その結果を表1に示す。
Figure 0004131422
表1に示すように、Al(CFSOに対する溶解度は、常温溶融塩のアニオンの種類により大きく異なっていることが確認された。
アニオンにBF -、PF -等をもつ常温溶融塩には、Al(CFSOの白色粉末はほとんど溶解せず、そのまま試料溶融塩中に沈殿した。アニオンにN(CFSO -をもつ常温溶融塩には、Al(CFSOは一部溶解したものの、50mMのAl(CFSOを入れてしまうと、試料溶融塩中に溶解しない白色粉末が沈殿した。これらの試料は60℃まで加熱して攪拌を行ったが、沈殿物の状態に大きな変化はなく、これらの常温溶融塩がAl(CFSOに対する溶解性をほとんど有していないことがわかった。
これに対し、アニオンにCFSO -をもつ常温溶融塩にAl(CFSOを入れた試料は数時間で白色粉末がほぼ確認できなくなった。24時間後には完全に透明な試料となり、Al(CFSOを良く溶解することが確認された。
以上の結果から、Al(CFSOに対する溶解性は、常温溶融塩を構成するアニオンの選択が重要であり、アニオンにCFSO をもつ常温溶融塩であればAl(CFSOを良く溶解することがわかる。
(実施例2)
次に(実施例1)でAl塩を良く溶解したサンプル3,7,9について、濃度を変えて溶解度を評価した。十分に溶解したものについては、交流インピーダンス法により室温でのイオン伝導度と粘度を評価した。結果を(表2)に示す。
Figure 0004131422
サンプル3,7,9ともに2MまでAl塩を十分に溶解することがわかった。Al塩濃度が増加するとともに溶液粘度が増加しイオン伝導度は徐々に低下してしまうが、イオン濃度が高く非水電解液として十分実用の範囲であり、アルミニウムイオンを可動イオンとする非水電解液を実現することができた。
(実施例3)
前記(実施例1)、(実施例2)で使用したサンプル7のBMI・CFSOの非水電解液を用いて、非水有機溶剤との混合溶媒を検討した。非水有機溶剤として、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(DMC)をそれぞれ0、10、20、50、70体積%混合し、溶解度(肉眼で評価)、イオン伝導度、溶液粘度の評価、測定を行った。Al塩の濃度はすべて1.0Mとした。その結果を表3に示す。
Figure 0004131422
非水有機溶剤の混合により、溶液粘度が低下しイオン伝導度が上昇することがわかった。20体積%までイオン伝導度は向上するが、50体積%まで混合するとAl塩は溶解しなくなることがわかった。
(実施例4)
前記(実施例3)で作製したBMI・CFSO:PC=90:10、Al塩1Mの非水電解液を利用してアルミニウム濃淡電池を作製した。アルミニウム板を負極1、白金板を正極として、非水電解液に電極を浸し、放電電位の測定を行った。作製したアルミニウム濃淡電池の概略図を図1に示す。
濃淡電池は、正極、負極のアルミニウム濃度により電位差ができ、両者の濃度が等しくなると放電が停止する。放電電位は初期0.99V観測された。この間、非水電解液中、正極、負極の界面で、異常はなかった。濃淡電池の放電終了後、正極に用いた白金の表面の元素分析を行った。電極からアルミニウムが検出され、アルミニウムが析出又は白金と合金化していることが確認され、アルミニウム濃淡電池ができていることが確認できた。
この結果から、本発明の非水電解液がアルミニウムイオンを可動イオンとしており、アルミニウム電池の電解液として有効であることがわかる。
2)アルミニウム二次電池についての<実施例>
<実施例1>
正極活物質としてAl(MoOを用いたコインセルを作製した(図2)。正極活物質となるAl(MoOは、Al(OH)とMoOをモル比2:3で十分混合粉砕し、850℃×4時間で焼成を行い、ライカイキにて十分粉砕した後、粉末X線回折測定により結晶系が単一な菱面体晶であることを確認して正極活物質とした。
作製した正極活物質と、炭素粉末、および結着剤としてポリ4−フッ化エチレン粉末を重量比100:25:5の割合で混合し、練合した。
十分に練合した後、このスラリーをシート上に圧延した。これを直径13.0mmの円盤状に打ち抜いて正極26とした。その際、極板の重量は25mgとなるようにした。
続いて、電解液23を以下のようにして調製した。電解液として、常温溶融塩BMI・CFSO(ブチルメチルイミダゾリウム−トリフルオロメタンスルホン酸)に対して、50mM(Mはmol/L)のAl(CFSOを加え、24時間攪拌を行い、Al塩が十分に溶解したことを確認した上で電解液23として用いた。
負極22にはアルミニウム板、厚さ100μmを直径13.5mmに打ち抜いて、用いた。
これらからコインセルを組立て、充放電特性の評価を行い、正極活物質あたりの放電容量を導いた。その結果を表4に示す。
<実施例2>
正極活物質をAl0.5Sc0.5(MoOとして、コインセルを作製した。
正極活物質のAl0.5Sc0.5(MoOは、Al(OH)とScCOとMoOを所望のモル比で十分混合粉砕し、850℃で4時間の焼成を行い、ライカイキにて十分粉砕した後、粉末X線回折測定により結晶系が単一な菱面体晶であることを確認した上で正極活物質として用いた。
正極活物質以外は、<実施例1>と同様にコインセルを組み立てた。作製したコインセルの充放電特性の評価を行い、正極活物質あたりの放電容量を導いた。その結果を表4に示す。
<比較例1>
正極活物質に炭素粉末を用いて、<実施例1><実施例2>と同様にコインセルを作製した。
用いた炭素粉末は<実施例1>と同様とし、炭素粉末、および結着剤としてポリ4−フッ化エチレン粉末を重量比50:5の割合で混合し練合して正極26を作製した。
作製したコインセルの充放電特性の評価を行い、正極活物質あたりの放電容量を導いた。その結果を表4に示す。
<比較例2>
正極活物質をAlVとして、<実施例1><実施例2>と同様にしてコインセルを作製した。
正極活物質のAlVは、Al(OH)とVをモル比2:3で十分混合粉砕し、750℃で6時間の焼成を行い、十分粉砕した後、粉末X線回折測定により結晶系が単斜晶系であることを確認して正極活物質とした。
作製したコインセルの充放電特性の評価を行い、正極活物質あたりの放電容量を導いた。その結果を表4に示す。
<比較例3>
正極活物質としてFeSを用いた以外は<実施例1><実施例2>と同様にコインセルを作製した。
FeSは試薬で購入したものを使用した。作製したコインセルの充放電特性の評価を行い、正極活物質あたりの放電容量を導いた。その結果を表4に示す。
Figure 0004131422
表4より、<比較例1><比較例2><比較例3>として作製したコインセルの放電容量が小さく、充放電を繰り返すことにより放電容量が小さくなることがわかる。
これに対し、本発明の正極活物質を用いた<実施例1><実施例2>の場合、放電容量が大きく、サイクル特性の良好なアルミニウム二次電池がえられることがわかる。
<実施例3>
<実施例3>として、正極活物質に(AlSc1−x(WOを用いたコインセルを作製した。
正極活物質となる(AlSc1−x(WO、は、Al(OH)とScCO、WOを所望のモル比で十分混合粉砕し、1000℃で4時間の焼成を行った後、ライカイキにて十分粉砕した後、粉末X線回折測定により結晶系が単一な菱面体晶であることを確認して正極活物質とした。
前記xとして、0、0.2、0.4、0.6、0.8、1.0のものをそれぞれ作製した。
これら正極活物質を用い、<実施例1><実施例2>と同様にして電解液、負極を用いてコインセルを組立て、それぞれコインセル3−1、3−2、3−3、3−4、3−5、3−6とした。
作製したコインセルの充放電特性の評価を行い、正極活物質あたりの放電容量を導いた。その結果を表5に示す。
Figure 0004131422
表5に示すように、x=0の時放電容量はほとんどゼロに等しく、アルミニウムの吸蔵放出を観測することはできなかった。
0<x≦1(コインセル3−2、3−3、3−4、3−5、3−6)の範囲では、アルミニウムの吸蔵放出が可能であり、良好なアルミニウム二次電池が得られた。xに応じて放電容量に変化が見られた。特に、コインセル3−5、3−6では優れたサイクル特性と放電容量とを兼ね備えたアルミニウム二次電池を得ることができた。
<実施例4>
表6に示す正極活物質、電解液を用いてコインセルを作製した。負極、セパレータ等は<実施例1>と同様とした。
作製したコインセルは充放電特性の評価を行い、正極活物質あたりの放電容量を導いた。その結果を表6に示す。
Figure 0004131422
表6に示すとおり、いくつかの電解液、正極活物質の組合せを検討したが、電解液、正極活物質によらず、良好なサイクル特性を発揮するアルミニウム二次電池を得ることができた。
タングステン酸複合酸化物(コインセル4−2、4−5、4−8)よりも、モリブデン酸複合酸化物(コインセル4−1、4−3、4−7)の方が大きな放電容量が得られることがわかる。
本発明の非水電解液は、優れたAl塩溶解性を有し、アルミニウム電池、アルミニウム金属の電析用等の非水電解液として有用である。
また、本発明にかかるアルミニウム二次電池は、良好なサイクル特性を示すことから、情報携帯端末(ノートパソコン、携帯電話等)、電気自動車等の広い範囲で二次電池として利用可能である。
1)非水電解液の実施例において、(実施例4)において作製されたアルミニウム濃淡電池の概略図である。 2)アルミニウム二次電池に関する<実施例>において作製されたコインセルの概略図である。
符号の説明
1: 負極
2: 非水電解液
3: 正極
4: 負極リード
5: 正極リード
21:負極ケース
22:負極
23:電解液
24:セパレータ
25:ガスケット
26:正極
27:正極ケース

Claims (7)

  1. Al(CFSOを含む電解質と4級アンモニウム塩の常温溶融塩とを含む非水電解液であって、
    前記4級アンモニウム塩が、下記一般式(1)又は(2)
    Figure 0004131422
    (但し、R〜Rは、同一又は異なって、アルキル基を示す。RとRは、環を形成していても良い。)
    Figure 0004131422
    (但し、R〜Rは、同一又は異なって、アルキル基を示す。RとRは、環を形成していても良い。)
    で示される化合物の少なくとも1種である、非水電解液。
  2. アルキル基が炭素数1〜6のアルキル基である、請求項1に記載の非水電解液。
  3. さらに非水有機溶媒を含む、請求項1に記載の非水電解液。
  4. 前記非水有機溶媒が、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートから選択される少なくとも1種を含む、請求項3に記載の非水電解液。
  5. 負極、非水電解液及び正極を含む二次電池であって、前記非水電解液が請求項1に記載の非水電解液である二次電池。
  6. 前記負極における活物質がアルミニウム及びアルミニウム合金の少なくとも1種である、請求項5に記載の二次電池。
  7. 前記正極における活物質が、下記一般式(3)
    (Al1−x(M’O (3)
    (但し、MはM であって、MはMg、Ca、Sr及びBaから選択される2価の金属元素の少なくとも1種、MはSc、Y、Ga及びInから選択される3価の金属元素の少なくとも1種、MはZr及びHfから選択される4価の金属元素の少なくとも1種を示す。M’はW又はMoを含む6価の金属元素を示す。0≦a<1、0≦b<1、c=a、0<x≦1、(2a/(1−x))+(3b/(1−x))+(4c/(1−x))=3)
    で示される酸化物である、請求項5に記載の二次電池。
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