JP4130008B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

【発明の属する技術分野】
本発明は、広視野角の液晶表示装置(LCD)に関する。
【従来の技術】
近年、LCD、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、プラズマディスプレイ等、のフラットパネルディスプレイの開発が盛んに行われ、実用化が進められている。中でも、LCDは薄型、低消費電力などの点で優れており、既にOA機器、AV機器の分野で主流となっている。特に、各画素に画素情報の書き換えタイミングを制御するスイッチング素子としてTFTを配したアクティブマトリクス型LCDは、大画面、高精細の動画表示が可能となるため、各種テレビジョン、パーソナルコンピュータ、更には、携帯コンピュータ、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ等のモニターに多く用いられている。
TFTは絶縁性基板上に金属層とともに半導体層を所定の形状に形成することにより得られる電界効果型トランジスタ(FET:field effect transistor)である。アクティブマトリクス型LCDにおいては、TFTは、液晶を挟んだ一対の基板間に形成された、液晶を駆動するための各キャパシタンスに接続されている。
図4はLCDの一部拡大平面図、図5はそのB−B線に沿った断面図である。画素電極(1)が行列状に形成された基板(5)と、共通電極(3)が形成された基板(6)とが液晶(8)を間に挟んで対向配置されている。共通電極(3)と液晶(8)が、画素電極(1)により区画されることにより表示画素である容量が構成される。アクティブマトリクス型では、画素電極(1)にTFTが接続形成されるが、図では省略している。共通電極(3)中には、電極膜の不在領域として形成された配向制御窓(2)が形成されている。また、画素電極(1)は縦長の6角形で、行方向に長辺を互いに近接し、列間で1/2ピッチずれるとともに短辺を互いに近接して配列されている。配向制御窓(2)は、画素電極(1)の最も長い対角線上を縦断する帯状に形成されている。更に、液晶(8)の誘電率異方性は負で、垂直配向型となっている。
図6は他の例にかかるLCDの一部拡大平面図である。図4と異なるのは、画素電極(1)の形状が、縦長の長方形にされている点である。配向制御窓(2)は、画素電極(1)の短辺の中央部間を結んで画素電極(1)を縦断する帯状に形成されている。
ここに挙げた構造における特徴的は、画素電極(1)が縦長形状にされ、かつ、その中央部を縦断して配向制御窓(2)を設けた点にある。液晶(8)は、主として画素電極(1)の長辺において、画素電極(1)端に生じる斜め方向の電界(7)の傾斜方角に抗する方角に傾けられる。一方、配向制御窓(2)においては、電界が存在しないか、あるいは、液晶(8)の閾値以下の弱電界しか存在しないので、配向制御窓(2)の領域では、液晶(8)の配向は初期の垂直配向状態に固定されている。この結果、画素電極(1)長辺の端部において、(9)方角に制御された配向と配向制御窓(2)における垂直配向とが連続的になだらかに結合するので、配向制御窓(2)を境に配向が左右に分割され、この分割された各領域から発せられる透過光を平均化して認識することで、視角に依存しない広視野角のLCDが実現される。
【発明が解決しようとする課題】
画素電極(1)の端部における斜め方向電界による配向の制御作用は、画素電極(1)の長辺と短辺においても存在する。このため、図4及び図6に示すように、画素電極(1)の各角部近傍においては、液晶(8)は、画素電極(1)の長辺の端部と配向制御窓(2)による配向制御作用と画素電極(1)の短辺の端部よる配向制御作用が互いに異なる方角に生じる。このため、画素電極(1)の角部においては、液晶の配向が乱れたディスクリネーション(10)が生じる。ディスクリネーション(10)は、配向の乱れが液晶(8)の連続体性のために、広がることにより発生し、表示品位を悪化させる。
【課題を解決するための手段】
本発明はこの課題を解決するために成され、液晶を駆動する複数の画素電極が形成された第1の基板と、画素電極に対向する共通電極が形成された第2の基板と、前記第1及び第2の基板の間に設けられた液晶とを有する液晶表示装置において、前記画素電極は縦長の形状を有するとともに、前記共通電極中において、前記画素電極を縦断する領域に電極の不在により形成された配向制御窓を有し、かつ、近接した前記画素電極の長辺同士の相互離間距離よりも、短辺同士の相互離間距離が短い構成である。
これにより、液晶の配向分割に関わらない、画素電極の短辺による配向制御作用が抑えられる。このため、画素電極の長辺による配向制御作用が妨げられること無く、良好な配向分割が行われる。
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるLCDの一部拡大平面図であり、図2はそのA−A線に沿った断面図である。B−B線に沿った断面構造は、図5と同じである。縦長の6角形状の画素電極(1)が複数配置され、対向する共通電極(3)中には、その中央部を縦断するようにして電極不在により形成された配向制御窓(2)が形成されている。
本発明においては、画素電極(1)は、その長辺を互いに近接した相互離間距離S1よりも、短辺を互いに近接した相互離間距離S2を短くしている。このため、図2に示すように、画素電極(1)の短辺における端部では、電界(7)は、傾かずにほぼ垂直となる。これは、画素電極(1)が十分に近接されていることにより、実質的に、画素電極(1)が連続している如くになっているためである。従って、画素電極(1)の短辺の端部では、配向の制御作用が生じないので、図1に示すように、画素電極(1)の角部においても、長辺及び配向制御窓(2)からの配向制御作用のみが生じるので、配向が乱れることが_Hlt420403049_Hlt420403049無く、ディスクリネーションの無い良好な配向分割が行われる。
図3は、本発明の第2の実施の形態にかかるLCDの一部拡大平面図である。本実施の形態では、画素電極(1)は縦長の長方形であり、短辺の中央部間を結ぶようにして画素電極(1)を縦断する配向制御窓(2)が形成されている。本実施の形態においても、画素電極(1)は、その長辺を互いに近接した相互離間距離S1よりも短辺を互いに近接した相互離間距離S2が短くされ、短辺の端部における配向制御作用が無くされるので、ディスクリネーションの発生が防がれる。
【発明の効果】
以上の説明から明らかな如く、共通電極中に、電極膜層の不在により形成された配向制御窓を形成することにより、配向分割を行い、広視野角を達成した液晶表示装置において、配向の乱れから生じるディスクリネーションが防がれ、良好な表示品位が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態かかる液晶表示装置の一部拡大平面図である。
【図2】図1のA−A線に沿った断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態にかかる液晶表示装置の一部拡大平面図である。
【図4】従来の液晶表示装置の一部拡大平面図である。
【図5】図4のB−B線に沿った断面図である。
【図6】従来の他の液晶表示装置の一部拡大平面図である。
【符号の説明】
1 画素電極
2 配向制御窓
3 共通電極
5,6 基板
7 電界
8 液晶

Claims (2)

  1. 液晶を駆動する複数の画素電極が形成された第1の基板と、
    画素電極に対向する共通電極が形成された第2の基板と、前記第1及び第2の基板の間に設けられた負の誘電率異方性を有する液晶とを有する垂直配向型の液晶表示装置において、
    前記複数の画素電極は、同一平面上に形成され、
    前記画素電極は縦長の形状を有するとともに、前記液晶の配向方向複数の領域に分割するための斜め方向電界による配向制御手段を有し、かつ、近接した前記画素電極の長辺同士の相互離間距離よりも、短辺同士の相互離間距離が短いことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記画素電極は2つの長辺と4つの短辺よりなることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
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