JP4128518B2 - 着火装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両等に搭載される乗員保護装置の着火装置に関する。
近年、車両等において乗員を保護するために、エアバッグやシートベルトプリテンショナー等の補助拘束装置(Supplemental Restraint System )を用いた乗員保護装置が普及しつつある。このような乗員保護装置は、必要な場所に補助拘束装置が配置され、車両に衝撃が加わるとセンサによりこれを感知し、乗員が車室内の物体に衝突しないように、補助拘束装置が乗員を一時的に拘束して保護する。
ところで、従来は、車両に配置する補助拘束装置の数が少なかったため、補助拘束装置を制御する制御装置と補助拘束装置を作動させる着火装置との間の接続は例えば単純な1対1の接続(ピアツーピア接続)とすると共に、着火装置内の火薬を爆発させる電力を供給する点火回路を制御装置内に設け、点火回路から送出される点火用電流により着火装置内の火薬を爆発させて補助拘束装置を作動させていた。しかし、最近では、補助拘束装置を車両の各所に配置したために補助拘束装置の数が増加する傾向にあり、制御装置及び制御装置と補助拘束装置の着火装置との間を接続する接続線(ハーネス)を可能な限り削減することが求められている。そこで、制御装置と補助拘束装置の着火装置との間の接続を、電力及び制御信号を伝送可能なバス線により接続し、バス線に接続された複数の補助拘束装置を、着火装置を指定した通信による点火制御を利用して1つの制御装置で制御する方法が提案されている(例えば、特許文献1、及び特許文献2参照。)。
一方、着火装置がバス線に接続されて制御装置から通信による点火制御を受けるには、着火装置側に、制御装置と通信するための通信回路と、補助拘束装置を作動させる火薬に点火するための着火素子に電力を供給する点火回路とを備える必要がある(例えば、特許文献3参照。)。
特開平10−154992号公報 特開2000−124932号公報 特許第3294582号公報
ところで、上述のような乗員保護装置では、確実な作動によって乗員を保護するために、乗員保護装置の起動時等に各部の自己診断が実行されて走行時の確実な動作を保証する。具体的には、例えば、補助拘束装置を作動させる火薬に点火するための着火素子に電力を供給する点火回路では、着火素子に供給する電力を蓄電する蓄電手段や、着火素子自身に劣化等の発生がないかどうかの自己診断が実行される。しかし、従来の制御装置と補助拘束装置の着火装置との間をバス線により接続する方法では、1つの制御装置によって複数の補助拘束装置を効率的に制御することができるものの、本方式では、補助拘束装置を作動させる火薬に点火する点火回路が制御装置側には設けられていないため、従来の制御装置側に設けられた診断装置では正確に点火回路を診断することができないという問題があった。
具体的には、点火回路に備えられた、補助拘束装置を作動させる火薬に点火するための着火素子を自己診断するには、着火素子に定電流を通電すると共に、着火素子の両端に印加される電圧として着火素子の抵抗値を測定し、基準値と比較することが望ましいが、制御装置側から直接着火装置側の着火素子に定電流を通電して、着火素子の両端に印加される電圧として着火素子の抵抗値を測定しようとすると、制御装置あるいは着火装置をバス線に接続するための接続端子(コネクタ)における接触抵抗や、バス線自身の配線抵抗等の影響を受けて、精度良く着火素子の抵抗値を測定することができないという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、自己診断により点火回路に備えられた着火素子の抵抗値診断を精度良く実行し、点火回路の動作を保証する着火装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明に係る着火装置は、電力及び制御信号を供給するバス線(例えば後述する実施例のバス線3)に接続されると共に、前記バス線から受信した点火指令信号に基づいて、点火回路が乗員保護装置の補助拘束装置を作動させるための火薬(例えば後述する実施例の点火剤54)に点火する着火装置であって、前記点火回路が、前記バス線から供給された電力を蓄電する蓄電手段(例えば後述する実施例のコンデンサ26)と、前記蓄電手段に蓄電された電力を用いて前記火薬に点火する着火素子(例えば後述する実施例の着火素子29)と、前記着火素子の診断時に、前記着火素子と前記蓄電手段との間の接続を切断するスイッチング素子(例えば後述する実施例のスイッチング素子27)と、前記着火素子の診断時に、前記着火素子に定電流を通電し、該着火素子に印加される信号の電圧値を測定する素子特性測定手段(例えば後述する実施例のステップS2の処理)、および、前記着火素子の診断時に、前記着火素子と同等の抵抗値を有し前記着火素子と並列に接続された比較診断用抵抗素子に定電流を通電し該比較診断用抵抗素子に印加される信号の電圧値を測定する基準値測定手段(例えば後述する実施例のステップS3の処理)を備え、前記素子特性測定手段により測定された電圧値と前記基準値測定手段により測定された電圧値とを比較して、前記着火素子が正常か、または異常かを診断する診断手段(例えば後述する実施例のステップS4及びステップS5の処理)とを備えたことを特徴とする。
以上の構成を備えた着火装置は、着火素子の診断時に、まずスイッチング素子により着火素子を蓄電手段から分離すると共に、素子特性測定手段により着火素子に定電流を通電し、該着火素子に印加される信号の電圧値を測定する。また、基準値測定手段により比較診断用抵抗素子に定電流を通電し、該比較診断用抵抗素子に印加される信号の電圧値を測定する。この時、着火素子に印加される信号の電圧値、及び比較診断用抵抗素子に印加される信号の電圧値は、それぞれ着火素子の抵抗値、及び比較診断用抵抗素子の抵抗値と比例するので、診断手段が、素子特性測定手段により測定された電圧値と、基準値測定手段により測定された電圧値とを比較することで、実際の着火素子の抵抗値と比較診断用抵抗素子の抵抗値との誤差を判定し、点火回路に備えられた着火素子が正常か、または異常かを診断することができる。
請求項1に記載の着火装置によれば、素子特性測定手段により測定された電圧値と、基準値測定手段により測定された電圧値とを比較することで、実際の着火素子の抵抗値と比較診断用抵抗素子の抵抗値との誤差を判定し、点火回路に備えられた着火素子が正常か、または異常かを診断することができる。
従って、自己診断により点火回路に備えられた着火素子の抵抗値診断を精度良く実行し、点火回路の動作を保証する着火装置を実現することができるという効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
(全体構成)
図1は、本発明の一実施例の着火装置を備えた乗員保護装置における点火システムの概要を示すブロック図である。なお、本実施例の着火装置を備えた乗員保護装置は、特に自動車等の車両に搭載して利用することが有用であり、一例として、乗員保護装置が自動車に搭載された場合について説明する。
図1において、コントロールユニット1は、車両に加わった衝撃から乗員を保護する乗員保護装置の中心をなす制御装置であって、乗員を保護するために車両の適所に設けられた複数の補助拘束装置(図示せず)に1対1で備えられる該補助拘束装置の着火装置2a、2b、2c・・・が、例えば2対の線材が両方とも接地されない平衡型のバス線3を用いて並列に接続されている。なお、着火装置2a、2b、2c・・・は点火剤(補助拘束装置のガス発生剤に火をつける火薬)を利用して補助拘束装置を作動させる装置であって、内部に点火剤(後述する点火剤54)を内蔵しており、コントロールユニット1から着火装置2a、2b、2c・・・の通信アドレスを指定して送出された点火指令信号(点火指令コマンド)を受信して点火剤に点火することで補助拘束装置を作動させる。
また、コントロールユニット1には、CPU(中央演算装置)により実現される衝突判定部11が備えられており、衝突判定部11は、車両の前部に設けられると共に通信回路12を介して接続された車両の前部の変形による加速度を検出するフロントセンサ4の出力信号と、コントロールユニット1に設けられると共に車両の加速度を検出するGセンサ13の出力信号とに基づいて、車両が他の物体と衝突することにより車両に乗員保護装置の作動が必要な衝撃が加わったか否かを判定する。
一方、コントロールユニット1には、バス線3を介して着火装置2a、2b、2c・・・へ電力を供給すると共に、通信アドレスを指定して着火装置2a、2b、2c・・・と制御信号の通信を行うための通信回路14が備えられており、衝突判定部11は、車両が他の物体と衝突することにより車両に乗員保護装置の作動が必要な衝撃が加わったと判断した場合、通信回路14によりバス線3を介して、着火装置2a、2b、2c・・・に補助拘束装置(図示せず)を作動させるための点火指令信号(点火指令コマンド)を送出する。
また、コントロールユニット1には、過電流防止のためのヒューズ5とイグニッションスイッチ(IG・SW)6とを介して、車両で利用される電力を蓄電する車載バッテリ7が接続されており、電流の逆流を防止する保護ダイオード15を介して入力された車載バッテリ7の電力は、衝突判定部11を構成するCPU等の電源を生成する+5V電源16へ供給されると共に、着火装置2a、2b、2c・・・へ電力を供給する通信回路14へも供給される。更に、コントロールユニット1には、車載バッテリ7からの電力供給が停止した場合でも一定時間は動作するように、電力を蓄電して電源をバックアップするバックアップコンデンサ17と、バックアップコンデンサ17を充電するための保護ダイオード18a、18bや昇圧回路19等も備えられている。
(バス線の信号仕様)
ここで、通信回路14と着火装置2a、2b、2c・・・との間のバス線3を介した電力供給と制御信号の通信に関して説明する。図2は、通信回路14と着火装置2a、2b、2c・・・との間でバス線3を介して送受信される信号の仕様を、横軸を「時刻t」、縦軸を「電圧V」として示した図である。コントロールユニット1によってバス線3は、図2に示すように、コントロールユニット1と着火装置2a、2b、2c・・・との間で通信アドレスを指定して制御信号を送受信する「通信フェーズ」と、コントロールユニット1から着火装置2a、2b、2c・・・へ電力を供給する「電力供給フェーズ」とを交互に繰り返すように制御される。具体的には、例えば「通信フェーズ」では、バス線3を構成する2本の線間の電位差が6[V]でデータ"High"(=1)、同様に2本の線間の電位差が3[V]でデータ"Low"(=0)を示し、更に「電力供給フェーズ」では、2本の線間の電位差が11[V]の電力がコントロールユニット1から着火装置2a、2b、2c・・・へ供給される。
なお、上述のバス線3は、例えば2対の線材の一方が接地された不平衡型のバス線としても良い。
(着火装置の点火回路の詳細)
一方、図3は、本実施例の着火装置の点火回路の詳細を示すブロック図であって、一例として、着火装置2aについて詳細に示す。なお、バス線3に接続された他の着火装置2b、2c・・・は、全て着火装置2aと同じ構成を備えているものとする。
図3において、着火装置2aの点火回路には、バス線3による通信の診断とコントロールユニット1からの指示に基づく点火制御を実行する制御回路21が備えられており、バス線3との間で制御信号の送受信を行うための受信バッファや送信バッファを含む通信回路22を介してバス線3と接続されている。
具体的には、バス線3からは通信回路22の受信バッファを介して制御回路21へ制御信号(コマンド)が入力されると共に、制御回路21からは通信回路22の送信バッファを介してバス線3へ制御信号に対する応答信号(レスポンス)が出力される。また、バス線3から供給される電力は、制御回路21等の電源を生成する+5V電源23へ供給されると共に、保護ダイオード24を介して、着火装置2aが火薬に点火して補助拘束装置を作動させるために必要な電力を生成する昇圧回路25へも供給される。
また、昇圧回路25の出力には、コンデンサ26が接続されており、着火装置2aが点火剤に点火して補助拘束装置を作動させるために必要な、昇圧回路25により昇圧された電力を蓄電できるように構成されている。
一方、昇圧回路25の出力には、更にスイッチング素子27を介して、スイッチング素子28と、着火装置2aに内蔵された点火剤に点火するための着火素子29と、スイッチング素子30との直列回路が接続されている。具体的には、昇圧回路25の出力に、スイッチング素子27とスイッチング素子28とを介して着火素子29の一方の端子が接続されており、着火素子29のもう一方の端子は、スイッチング素子30を介して接地されている。なお、スイッチング素子27と、スイッチング素子28と、スイッチング素子30の導通と遮断を制御する制御端子は、それぞれ制御回路21へ接続されている。
また、着火装置2aの点火回路には、着火素子29が正常かあるいは異常かを診断する診断用回路31が備えられている。診断用回路31には、着火素子29との比較用に、着火素子29と抵抗値及びその温度特性が同一である比較診断用抵抗素子32が接続され、比較診断用抵抗素子32の反対側の端子は接地されている。なお、制御回路21、通信回路22、+5V電源23、保護ダイオード24、昇圧回路25、スイッチング素子27、スイッチング素子28、スイッチング素子30、診断用回路31、比較診断用抵抗素子32とで点火用IC33を構成する。
更に、診断用回路31について詳細に説明すると、診断用回路31は、着火素子29を診断するために、着火素子29及び比較診断用抵抗素子32に定電流を通電することができる定電流回路31aと、実際の診断処理を実行する診断処理部31bとを備えている。また、スイッチング素子28と着火素子29との接続点であるA点の信号、及びスイッチング素子30と着火素子29との接続点であるB点の信号、すなわち着火素子29の両端に印加される信号と、比較診断用抵抗素子32と定電流回路31aとの接続点であるC点の信号、すなわち比較診断用抵抗素子32に印加される信号とは診断処理部31bへそれぞれ入力されており、診断処理部31bにおいてモニタすることが可能なように構成されている。
一方、診断処理部31bは、着火素子29が正常かあるいは異常かを実際に診断する処理部であって、スイッチング素子27と、スイッチング素子28と、スイッチング素子30の導通と遮断を制御する制御端子は、それぞれ診断処理部31bにも接続し、診断処理部31bからも、それぞれの導通と遮断を制御することを可能とする。なお、スイッチング素子27と、スイッチング素子28と、スイッチング素子30の制御端子に対する制御回路21及び診断処理部31bの接続は、ワイヤードOR接続とし、制御回路21と診断処理部31bのどちらからもそれぞれの導通と遮断を制御可能とする。
また、診断処理部31bは、着火素子29の診断時に、スイッチング素子27を遮断させて、着火素子29側の回路とコンデンサ26側の回路との間の接続を切断すると共に、スイッチング素子28及びスイッチング素子30を導通させて、定電流回路31aにより着火素子29に定電流を通電し、着火素子29の診断を実行する。なお、診断処理部31bによる着火素子29の診断処理については、詳細を後述する。
(着火装置の物理的配置構成)
次に、図面を参照して、本実施例の着火装置の物理的配置構成について説明する。図4は、本実施例の着火装置の物理的配置構成を示す、着火装置の縦方向断面図であって、一例として、着火装置2aについて詳細に示す。なお、バス線3に接続された他の着火装置2b、2c・・・は、全て着火装置2aと同じ物理的配置構成を備えているものとする。
具体的には、図4に示すように、着火装置2aは、外部信号線である2線式のバス線3との接続のために設けられた接続端子であるピン51aと、接続端子であるピン51bを備えたヘッダ52との上部に、上述の点火用IC33と、コンデンサ26と、着火素子29とを搭載したIC基板53を配置し、更にIC基板53の上部に、補助拘束装置のガス発生剤に火をつける点火剤54を配置する。なお、ピン51bとヘッダ52とは溶接するものとする。また、図4に示す縦方向断面図では2箇所に離れているが、実際にはヘッダ52はピン51aの周囲を囲むように配置されている。更に、ピン51aとヘッダ52との間は、ピン51aを固定するためにガラス等の絶縁体で埋めるものとする。
また、IC基板53と点火剤54との間には、上述のスイッチング素子28とスイッチング素子30とに接続された着火素子29を設けると共に、IC基板53をピン51a、ヘッダ52と接続し、着火素子29による点火用の電力や制御回路21に対する制御信号はピン51a、ピン51b、ヘッダ52を介して供給するように構成する。
そして、これら点火剤54、IC基板53、ピン51a、ヘッダ52を、上部が閉塞された円筒状のキャップ56で覆い、更にキャップ56で覆われた点火剤54、IC基板53、ピン51a、ヘッダ52を、モールド成型によりピン51a、51bの部分にまたがって樹脂モールド57で覆うことで一体化させる。なお、上記の説明において各部の材質は一例であって、例えばキャップ56に金属製のものを使用することができるなど種々の対応が採用可能である。
これにより、本実施例の着火装置を備えた点火システムは、診断用回路31を用いて着火素子29の抵抗値診断を実行して点火回路の動作を保証すると共に、コントロールユニット1がバス線3へ電力を供給し、充電コマンドを送信すると、例えば着火装置2aの着火素子29が点火剤54に点火して補助拘束装置を作動させるために必要な電力がコンデンサ26に蓄電されるので、この状態でコントロールユニット1が着火装置2aへ、点火指令信号(点火指令コマンド)を送信すると、着火装置2aの制御回路21がスイッチング素子28及びスイッチング素子30を導通させて、着火素子29へコンデンサ26に蓄電された電力を通電し、着火装置2aに内蔵された点火剤54を爆発させて補助拘束装置を作動させることができる。
(着火素子の診断処理)
次に、図面を参照して、本実施例の着火装置の診断処理部31bによる着火素子29の診断手順について詳細に説明する。図5は、本実施例の着火装置の診断処理部31bによる着火素子29の診断手順を示すフローチャートである。
図5において、まず診断処理部31bは、スイッチング素子27を遮断させて、着火素子29側の回路とコンデンサ26側の回路との間の接続を切断すると共に、スイッチング素子28及びスイッチング素子30を導通させ、着火素子に定電流を通電可能とする(ステップS1)。
次に、診断処理部31bは、定電流回路31aにより着火素子29に定電流を通電し、A点及びB点の信号、すなわち着火素子29の両端に印加されるそれぞれの信号を取得すると共に、着火素子29の両端に印加されるそれぞれの信号の電圧値を測定する(ステップS2)。
また、着火素子29に印加される信号の電圧値を測定したら、次に、診断処理部31bは、定電流回路31aにより比較診断用抵抗素子32に定電流を通電し、C点の信号、すなわち比較診断用抵抗素子32に印加される信号を取得すると共に、比較診断用抵抗素子32に印加される信号の電圧値を測定する(ステップS3)。
そして、診断処理部31bは、ステップS2で測定した着火素子29に印加される信号の電圧値と、ステップS3で測定した比較診断用抵抗素子32に印加される信号の電圧値とを比較して(ステップS4)、着火素子29の抵抗値が正常か、または異常かを診断する(ステップS5)。
具体的には、定電流回路31aにより着火素子29に定電流Iを通電すると、着火素子29の抵抗値R1に応じて、着火素子29の両端に下記(1)式に基づく電圧降下V1が発生するので、ステップS2において、着火素子29に印加されるA点及びB点のそれぞれの信号の電圧値VA、VBを測定する。
V1=I×R1=VA−VB ・・・(1)
一方、定電流回路31aにより比較診断用抵抗素子32に定電流Iを通電すると、比較診断用抵抗素子32の抵抗値R2に応じて、比較診断用抵抗素子32の両端に下記(2)式に基づく電圧降下V2が発生するので、ステップS3において、比較診断用抵抗素子32に印加されるC点の信号の電圧値VCを測定する。
V2=I×R2=VC−0 ・・・(2)
従って、ステップS4において、定電流Iにより着火素子29の両端に発生する電圧降下V1と、同様に定電流Iにより比較診断用抵抗素子32の両端に発生する電圧降下V2とを、測定した電圧値VA、VB、VCを用いて比較することで、着火素子29の抵抗値R1が、正常ならば同一であるべき比較診断用抵抗素子32の抵抗値R2から変化したか否かを判断することができる。
すなわち、着火素子29の抵抗値の診断は、下記(3)式のように、定電流Iにより着火素子29の両端に発生する電圧降下(VA−VB)と、同様に定電流Iにより比較診断用抵抗素子32の両端に発生する電圧降下(VC−0)との差分の絶対値が所定値α以下の場合には、ステップS5において着火素子29の抵抗値は正常と判断する。
α≧|(VC−0)−(VA−VB)| ・・・(3)
一方、下記(4)式のように、
定電流Iにより着火素子29の両端に発生する電圧降下(VA−VB)と、同様に定電流Iにより比較診断用抵抗素子32の両端に発生する電圧降下(VC−0)との差分の絶対値が所定値αより大きい場合には、ステップS5において着火素子29の抵抗値は異常と判断する。
α<|(VC−0)−(VA−VB)| ・・・(4)
そして、ステップS5において、着火素子29の抵抗値が正常と判定された場合(ステップS5のYES)、診断処理部31bは、着火素子29の診断処理を終了する。
一方、ステップS5において、着火素子29の抵抗値が異常と判定された場合(ステップS5のNO)、診断処理部31bは、通信回路22を介してコントロールユニット1へ警報信号を出力する(ステップS6)。
なお、本実施例では、診断処理部31bが素子特性測定手段と、基準値測定手段と、診断手段とを含んでいる。より具体的には、図5のステップS2の処理が素子特性測定手段に相当し、図5のステップS3の処理が基準値測定手段に相当し、図5のステップS4及びステップS5の処理が診断手段に相当する。
以上説明したように、本実施例の着火装置によれば、着火素子29の抵抗値を診断するために、まずスイッチング素子27により、着火素子29側の回路とコンデンサ26側の回路との間の接続を切断すると共に、スイッチング素子28及びスイッチング素子30を導通させて、素子特性測定手段により定電流回路31aから着火素子29に定電流を通電し、該着火素子29に印加される信号の電圧値を測定する。また、基準値測定手段により定電流回路31aから比較診断用抵抗素子32に定電流を通電し、該比較診断用抵抗素子32に印加される信号の電圧値を測定する。この時、着火素子29に印加される信号の電圧値、及び比較診断用抵抗素子32に印加される信号の電圧値は、それぞれ着火素子29の抵抗値、及び比較診断用抵抗素子32の抵抗値と比例するので、診断手段が、素子特性測定手段により測定された電圧値と、基準値測定手段により測定された電圧値とを比較する。
これにより、実際の着火素子29の抵抗値と比較診断用抵抗素子32の抵抗値との誤差を精度良く判定し、点火回路に備えられた着火素子29が正常か、または異常かを診断することができる。
従って、自己診断により着火素子29の抵抗値診断を精度良く実行し、点火回路の動作を保証する着火装置を実現することができるという効果が得られる。
具体的には、上述の比較診断用抵抗素子32の抵抗値R2=2[Ω]、定電流回路31aの出力する定電流I=50[mA]とし、所定値α=0.01[V]とすると、約10[%]の抵抗値変動を検出し、着火素子29の抵抗値が正常か否かを診断することができる。
本発明の第1の実施例の着火装置を備えた乗員保護装置における点火システムの概要を示すブロック図である。 同実施例においてバス線を介して送受信される信号の仕様を示した図である。 同実施例の着火装置の点火回路の詳細を示すブロック図である。 同実施例の着火装置の物理的配置構成を示す、着火装置の縦方向断面図である。 同実施例の着火装置の診断処理部による着火素子の診断手順を示すフローチャートである。
符号の説明
3 バス線
26 コンデンサ(蓄電手段)
27 スイッチング素子
29 着火素子
31a 定電流回路
31b 診断処理部
54 点火剤(火薬)
S2 素子特性測定手段
S3 基準値測定手段
S4、S5 診断手段

Claims (1)

  1. 電力及び制御信号を供給するバス線に接続されると共に、前記バス線から受信した点火指令信号に基づいて、点火回路が乗員保護装置の補助拘束装置を作動させるための火薬に点火する着火装置であって、
    前記点火回路が、
    前記バス線から供給された電力を蓄電する蓄電手段と、
    前記蓄電手段に蓄電された電力を用いて前記火薬に点火する着火素子と、
    前記着火素子の診断時に、前記着火素子と前記蓄電手段との間の接続を切断するスイッチング素子と、
    前記着火素子の診断時に、前記着火素子に定電流を通電し、該着火素子に印加される信号の電圧値を測定する素子特性測定手段、および、前記着火素子の診断時に、前記着火素子と同等の抵抗値を有し前記着火素子と並列に接続された比較診断用抵抗素子に定電流を通電し該比較診断用抵抗素子に印加される信号の電圧値を測定する基準値測定手段を備え、前記素子特性測定手段により測定された電圧値と前記基準値測定手段により測定された電圧値とを比較して、前記着火素子が正常か、または異常かを診断する診断手段と
    を備えたことを特徴とする着火装置。
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