JP4037358B2 - 点火システム - Google Patents

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本発明は、車両等に搭載される乗員保護装置の点火システムに関する。
近年、車両等において乗員を保護するために、エアバッグやシートベルトプリテンショナー等の補助拘束装置(Supplemental Restraint System )を用いた乗員保護装置が普及しつつある。このような乗員保護装置は、必要な場所に補助拘束装置が配置され、車両に衝撃が加わるとセンサによりこれを感知し、乗員が車室内の物体に衝突しないように、補助拘束装置が乗員を一時的に拘束して保護する。
ところで、従来は、車両に配置する補助拘束装置の数が少なかったため、補助拘束装置を制御する制御装置と補助拘束装置を作動させる着火装置との間の接続は例えば単純な1対1の接続(ピアツーピア接続)であったが、最近では、補助拘束装置を車両の各所に配置したために補助拘束装置の数が増加する傾向にあり、制御装置及び制御装置と補助拘束装置の着火装置との間を接続する接続線(ハーネス)を可能な限り削減することが求められている。そこで、制御装置と補助拘束装置の着火装置との間の接続を、電力及び制御信号を伝送可能なバス線により接続し、バス線に接続された複数の補助拘束装置を、着火装置を指定した通信による点火制御を利用して1つの制御装置で制御する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、着火装置がバス線に接続されて制御装置から通信による点火制御を受けるには、着火装置側に、制御装置と通信するための通信回路と、補助拘束装置を作動させる火薬に点火するための着火素子に電力を供給する点火回路とを備える必要がある(例えば、特許文献2参照。)。
また、近年は、乗員1人に対して複数の補助拘束装置を備え、特許文献3に記載されているような点火時間を遅延させることができる着火装置を利用して補助拘束装置を任意の遅延時間をもって作動させることで、補助拘束装置の動作に複数の性状を与え、効果的に乗員を保護するものもある。
特開平10−154992号公報 特許第3294582号公報 特公昭63−53479号公報(特許第1623012号)
しかし、従来の制御装置と補助拘束装置の着火装置との間をバス線により接続する方法では、1つの制御装置によって複数の補助拘束装置を効率的に制御することができるものの、複数の補助拘束装置に電力あるいは制御信号を伝送するための接続線がバス線のみであるので、バス線による電力あるいは制御信号の伝送は信頼性の高いものでなければならないという課題がある。特に、従来の着火装置のように、着火装置が通信回路と点火回路とを備えているような場合、作動した補助拘束装置に設けられていた着火装置がバス線に電気的な影響を与える場合を想定して十分な対策を行い、通信の信頼性を更に向上させなければならないという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、制御装置と補助拘束装置の着火装置との間をバス線により接続した乗員保護装置において利用可能な、バス線による通信の信頼性を更に向上させた点火システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明に係る点火システムは、火薬(例えば後述する実施例の点火剤54)を用いて補助拘束装置を作動させる乗員保護装置の点火システムであって、電力及び制御信号を供給するバス線(例えば後述する実施例のバス線3)に接続されると共に、前記バス線から受信した点火実行信号に基づいて前記火薬に点火することにより前記補助拘束装置を作動させる複数の着火装置(例えば後述する実施例の着火装置2a、2b、2c・・・)と、前記バス線から供給される電力を予め蓄電済みの前記複数の着火装置の中で点火するべき着火装置に対して、まず点火時期を示す遅延時間情報を送信すると共に、該遅延時間情報の送信完了後に、前記点火するべき着火装置に対し一括して点火実行信号を送信する制御装置(例えば後述する実施例のコントロールユニット1)とを備えたことを特徴とする。
以上の構成を備えた点火システムは、制御装置が、まずバス線から供給される電力を予め蓄電済みの複数の着火装置の中で点火するべき着火装置に対して、点火時期を示す遅延時間情報を送信すると共に、該遅延時間情報の送信完了後に、点火するべき着火装置に対し一括して点火実行信号を送信するので、もし、作動した補助拘束装置に設けられていた着火装置がバス線に電気的な影響を与えたとしても、点火するべき着火装置に対して既に点火時期を示す遅延時間情報が通知されているので、着火装置は、作動した補助拘束装置に設けられていた着火装置の影響を受けることなく、指定された遅延時間後に正確に対応する補助拘束装置を作動させることができる。
請求項1に記載の点火システムによれば、着火装置は、点火実行信号の受信と同時に、予め指示された遅延時間に基づき、作動した補助拘束装置に設けられていた着火装置の影響を受けることなく、指定された遅延時間後に正確に対応する補助拘束装置を作動させることができる。従って、万が一作動した補助拘束装置に設けられていた着火装置がバス線に電気的な影響を与えても、他の補助拘束装置に設けられている着火装置は何の影響も受けずに正確に作動する、通信の信頼性を更に向上させた点火システムを実現することができるという効果が得られる。
以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
(全体構成)
図1は、本発明の一実施例の点火システムの概要を示すブロック図である。なお、本実施例の点火システムを備えた乗員保護装置は、特に自動車等の車両に搭載して利用することが有用であり、一例として、乗員保護装置が自動車に搭載された場合について説明する。
図1において、コントロールユニット1は、車両に加わった衝撃から乗員を保護する乗員保護装置の中心をなす制御装置であって、乗員を保護するために車両の適所に設けられた複数の補助拘束装置(図示せず)に1対1で備えられる該補助拘束装置の着火装置2a、2b、2c・・・が、例えば2対の線材の一方が接地された不平衡型のバス線3を用いて並列に接続されている。なお、着火装置2a、2b、2c・・・は点火剤(補助拘束装置のガス発生剤に火をつける火薬)を利用して補助拘束装置を作動させる装置であって、内部に点火剤(後述する点火剤54)を内蔵しており、コントロールユニット1から着火装置2a、2b、2c・・・の通信アドレスを指定して送出された点火実行信号(点火実行コマンド)を受信して点火剤に点火することで補助拘束装置を作動させる。
また、コントロールユニット1には、CPU(中央演算装置)により実現される衝突判定部11が備えられており、衝突判定部11は、車両の前部に設けられると共に通信回路12を介して接続された車両の前部の変形による加速度を検出するフロントセンサ4の出力信号と、コントロールユニット1に設けられると共に車両の加速度を検出するGセンサ13の出力信号とに基づいて、車両が他の物体と衝突することにより車両に乗員保護装置の作動が必要な衝撃が加わったか否かを判定する。
一方、コントロールユニット1には、バス線3を介して着火装置2a、2b、2c・・・へ電力を供給すると共に、通信アドレスを指定して着火装置2a、2b、2c・・・と制御信号の通信を行うための通信回路14が備えられており、衝突判定部11は、車両が他の物体と衝突することにより車両に乗員保護装置の作動が必要な衝撃が加わったと判断した場合、通信回路14によりバス線3を介して、着火装置2a、2b、2c・・・に補助拘束装置(図示せず)を作動させるための点火実行信号(点火実行コマンド)を送出する。
また、コントロールユニット1には、過電流防止のためのヒューズ5とイグニッションスイッチ(IG・SW)6とを介して、車両で利用される電力を蓄電する車載バッテリ7が接続されており、電流の逆流を防止する保護ダイオード15を介して入力された車載バッテリ7の電力は、衝突判定部11を構成するCPU等の電源を生成する+5V電源16へ供給されると共に、着火装置2a、2b、2c・・・へ電力を供給する通信回路14へも供給される。更に、コントロールユニット1には、車載バッテリ7からの電力供給が停止した場合でも一定時間は動作するように、電力を蓄電して電源をバックアップするバックアップコンデンサ17と、バックアップコンデンサ17を充電するための保護ダイオード18a、18bや昇圧回路19等も備えられている。
(バス線の信号仕様)
ここで、通信回路14と着火装置2a、2b、2c・・・との間のバス線3を介した電力供給と制御信号の通信に関して説明する。図2は、通信回路14と着火装置2a、2b、2c・・・との間でバス線3を介して送受信される信号の仕様を、横軸を「時刻t」、縦軸を「電圧V」として示した図である。コントロールユニット1によってバス線3は、図2に示すように、コントロールユニット1と着火装置2a、2b、2c・・・との間で通信アドレスを指定して制御信号を送受信する「通信フェーズ」と、コントロールユニット1から着火装置2a、2b、2c・・・へ電力を供給する「電力供給フェーズ」とを交互に繰り返すように制御される。具体的には、例えば「通信フェーズ」では、バス線3を構成する2本の線間の電位差が6[V]でデータ”High”(=1)、同様に2本の線間の電位差が3[V]でデータ”Low”(=0)を示し、更に「電力供給フェーズ」では、2本の線間の電位差が11[V]の電力がコントロールユニット1から着火装置2a、2b、2c・・・へ供給される。
(着火装置の詳細)
一方、図3は、本実施例の着火装置の詳細を示すブロック図であって、一例として、着火装置2aについて詳細に示す。なお、バス線3に接続された他の着火装置2b、2c・・・は、全て着火装置2aと同じ構成を備えているものとする。
図3において、着火装置2aには、バス線3による通信の診断とコントロールユニット1からの指示に基づく点火制御を実行する制御回路21が備えられており、バス線3からは受信バッファ22を介して制御回路21へ制御信号(コマンド)が入力されると共に、制御回路21からは送信バッファ23を介してバス線3へ制御信号に対する応答信号(レスポンス)が出力される。また、バス線3から供給される電力は、制御回路21等の電源を生成する+5V電源24へ供給されると共に、保護ダイオード25を介して、着火装置2aが点火剤に点火して補助拘束装置を作動させるために必要な電力を生成する昇圧回路26へも供給される。
また、昇圧回路26の出力には、保護ダイオード27を介して、コンデンサ28が接続されており、着火装置2aが点火剤に点火して補助拘束装置を作動させるために必要な、昇圧回路26により昇圧された電力を蓄電できるように構成されている。更に、保護ダイオード27の出力(カソード端子)には、コンデンサ28と並列に、スイッチング素子29と、着火装置2aに内蔵された点火剤に点火するための着火素子30と、スイッチング素子31との直列回路が接続されている。具体的には、保護ダイオード27の出力には、スイッチング素子29を介して着火素子30の一方の端子が接続されており、着火素子30のもう一方の端子は、スイッチング素子31を介して接地されている。なお、スイッチング素子29とスイッチング素子31の導通と遮断を制御する制御端子は、両方とも制御回路21へ接続されている。
(着火装置の物理的配置構成)
次に、図面を参照して、本実施例の着火装置の物理的配置構成について説明する。図4は、本実施例の着火装置の物理的配置構成を示す、着火装置の縦方向断面図であって、一例として、着火装置2aについて詳細に示す。なお、バス線3に接続された他の着火装置2b、2c・・・は、全て着火装置2aと同じ物理的配置構成を備えているものとする。
具体的には、図4に示すように、着火装置2aは、外部信号線である2線式のバス線3との接続のために設けられた接続端子であるピン51aと、接続端子であるピン51bを備えたヘッダ52との上部に、上述の制御回路21、受信バッファ22、送信バッファ23、+5V電源24、保護ダイオード25、昇圧回路26、保護ダイオード27、コンデンサ28、スイッチング素子29、着火素子30、スイッチング素子31を搭載したIC基板53を配置し、更にIC基板53の上部に、補助拘束装置のガス発生剤に火をつける点火剤54を配置する。なお、ピン51bとヘッダ52とは溶接するものとする。また、図4に示す縦方向断面図では2箇所に離れているが、実際にはヘッダ52はピン51aの周囲を囲むように配置されている。更に、ピン51aとヘッダ52との間は、ピン51aを固定するためにガラス等の絶縁体で埋めるものとする。
また、IC基板53と点火剤54との間には、上述のスイッチング素子29とスイッチング素子31とに接続された着火素子30を設けると共に、IC基板53をピン51a、ヘッダ52と接続し、着火素子30による点火用の電力や制御回路21に対する制御信号はピン51a、ピン51b、ヘッダ52を介して供給するように構成する。
そして、これら点火剤54、IC基板53、ピン51a、ヘッダ52を、上部が閉塞された円筒状のキャップ56で覆い、更にキャップ56で覆われた点火剤54、IC基板53、ピン51a、ヘッダ52を、モールド成型によりピン51a、51bの部分にまたがって樹脂モールド57で覆うことで一体化させる。なお、上記の説明において各部の材質は一例であって、例えばキャップ56に金属製のものを使用することができるなど種々の対応が採用可能である。
これにより、本実施例の点火システムは、コントロールユニット1がバス線3へ電力を供給し、充電コマンドを送信すると、例えば着火装置2aの着火素子30が点火剤54に点火して補助拘束装置を作動させるために必要な電力がコンデンサ28に蓄電されるので、この状態でコントロールユニット1が着火装置2aへ、点火実行信号(点火実行コマンド)を送信すると、着火装置2aの制御回路21がスイッチング素子29及びスイッチング素子31を導通させて、着火素子30へコンデンサ28に蓄電された電力を通電し、着火装置2aに内蔵された点火剤54を爆発させて補助拘束装置を作動させることができる。
(コントロールユニット1の点火動作)
次に、図面を参照して、本実施例の点火システムが補助拘束装置を作動させるためのコントロールユニット1側の点火動作について説明する。図5は、本実施例の点火システムのコントロールユニット1側の点火動作を示すフローチャートである。
図5において、まず衝突判定部11は、遅延時間のデフォルトを「ゼロ」とし、着火装置2a、2b、2c・・・の中で、点火対象で遅延時間が「ゼロ」でない着火装置のみに対して、通信回路14により、着火装置2a、2b、2c・・・に付与された通信アドレスを指定して、遅延時間を指定する遅延時間情報を送信する(ステップS1)。
また、衝突判定部11は、着火装置2a、2b、2c・・・に対して、着火装置2a、2b、2c・・・に付与された通信アドレスと着火装置2a、2b、2c・・・の点火有無を指定するデータとを1対1で対応付けて、通信回路14により、点火有無指定信号(点火有無指定コマンド)として送信する(ステップS2)。
そして、衝突判定部11は、通信回路14により、着火装置2a、2b、2c・・・の全てに対して、一括して点火の実行を指示する点火実行信号(点火実行コマンド)を送信する(ステップS3)。
(着火装置の点火動作)
次に、図面を参照して、本実施例の点火システムが補助拘束装置を作動させるための着火装置側の点火動作について説明する。図6は、本実施例の点火システムの着火装置側の点火動作を示すフローチャートである。
図6において、電源起動と同時に、制御回路21は、点火に対する遅延時間をカウントする内部タイマのリセットを行う(ステップS11)。
また、着火装置2a、2b、2c・・・の中で、コントロールユニット1から遅延時間を指定する遅延時間情報を受信した着火装置では、制御回路21が、点火に対する遅延時間をカウントする内部タイマを、指定された遅延時間にセットする(ステップS12)。 更に、コントロールユニット1からの点火有無指定信号(点火有無指定コマンド)の受信に伴い、各着火装置において、制御回路21が点火有無を認識してこれを設定する(ステップS13)。
そして、各着火装置では、コントロールユニット1からの点火実行信号(点火実行コマンド)の受信を認識すると、点火有無指定信号によって「点火有」と設定された着火装置のみにおいて、制御回路21が点火に対する遅延時間をカウントするタイマの設定時間に基づき、指定された遅延時間後にスイッチング素子29及びスイッチング素子31を導通させて、着火素子30へコンデンサ28に蓄電された電力を通電し、内蔵された点火剤54を爆発させて補助拘束装置を作動させる点火処理を実行する(ステップS14)。
なお、上述の実施例においては、コントロールユニット1側の点火動作のステップS2において、衝突判定部11は、各着火装置2a、2b、2c・・・に対して、各着火装置2a、2b、2c・・・の点火有無を指定する点火有無指定信号(点火有無指定コマンド)を送信し、着火装置側の点火動作のステップS13において、コントロールユニット1からの点火有無指定信号(点火有無指定コマンド)の受信に伴い、各着火装置において、制御回路21が点火有無を設定すると説明した。
しかし、コントロールユニット1側の点火動作のステップS1にて、着火装置2a、2b、2c・・・の中で、点火対象で遅延時間が「ゼロ」のものも含め、遅延時間を指定する遅延時間情報を送信することにし、遅延時間情報がなければ点火対象ではないものとすれば、衝突判定部11は、着火装置2a、2b、2c・・・に対して点火有無を指定する点火有無指定信号(点火有無指定コマンド)を送信せず、また各着火装置では、コントロールユニット1からの点火有無指定信号(点火有無指定コマンド)を受信しなくても、遅延時間情報を受信することにより、制御回路21が点火有無を認識してこれを設定するようにしても良い。
また、上述の実施例で説明したバス線3は、例えば2対の線材が両方とも接地されない平衡型のバス線としても良い。
以上説明したように、本実施例の点火システムによれば、衝突判定部11により、着火装置2a、2b、2c・・・の中で、点火対象で遅延時間が「ゼロ」でない着火装置のみに対して遅延時間を指定する遅延時間情報が送信され、次に、着火装置2a、2b、2c・・・に対して点火有無を指定する点火有無指定信号(点火有無指定コマンド)が送信される。そして、最後に、着火装置2a、2b、2c・・・の全てに対して、一括して点火の実行を指示する点火実行信号(点火実行コマンド)が送信される。
一方、着火装置2a、2b、2c・・・では、電源起動と同時に、制御回路21が点火に対する遅延時間をカウントする内部タイマのリセットを行うと共に、着火装置2a、2b、2c・・・の中で、コントロールユニット1から遅延時間を指定する遅延時間情報を受信した着火装置では、制御回路21が、点火に対する遅延時間をカウントする内部タイマを、指定された遅延時間にセットする。また、点火有無指定信号(点火有無指定コマンド)の受信に伴い、各着火装置において、制御回路21が点火有無を設定する。そして、点火実行信号(点火実行コマンド)を受信した着火装置では、点火有無指定信号によって「点火有」と設定された着火装置の制御回路21だけが、点火に対する遅延時間をカウントするタイマの設定時間に基づいて、内蔵された点火剤54を爆発させて補助拘束装置を作動させる。
例えば、図7は本実施例の点火システムを利用した乗員保護装置の動作例を示す図である。具体的には、この乗員保護装置は、車両前部の左右の座席のシートベルトのプリテンショナー(左側ベルトプリテンショナー及び右側ベルトプリテンショナー)と、乗員1人に対して2個の補助拘束装置a、bを備え、遅延時間を与えた2段点火により補助拘束装置の動作に複数の性状を付与可能な左右の座席のフロントエアバッグ(左側フロントエアバッグ及び右側フロントエアバッグ)を備えると共に、シートベルト装着/非装着を検出して、シートベルト非装着の場合には、シートベルトのプリテンショナーを作動させない機能も備えている。
時刻t0において乗員保護装置が作動する事象が発生し、この乗員保護装置が作動すると、図7に示すように、コントロールユニット1が、時刻t1までの間に、点火対象で遅延時間が「ゼロ」でない着火装置に対して遅延時間情報を送信すると共に、各着火装置に点火有無指定信号を送信する。そして、時刻t1において、全ての着火装置に一括して点火実行信号(点火実行コマンド)を送信すると、「点火有」と設定された例えば遅延時間が「ゼロ」の右側ベルトプリテンショナーが作動(ON)し、同時に同様に「点火有」と設定された遅延時間が「ゼロ」の左側フロントエアバッグの全て(補助拘束装置a、bが2個とも)作動(ON)する。
一方、「点火有」と設定され、遅延時間TXが設定された右側フロントエアバッグの片方の補助拘束装置aは、時刻t2において作動(ON)し、一方、「点火有」と設定され、遅延時間TYが設定された右側フロントエアバッグの片方の補助拘束装置bは、時刻t3において作動(ON)する。
また、シートベルト非装着等により「点火無」と設定された左側ベルトプリテンショナーは作動しない。
このように、本実施例の点火システムを利用した乗員保護装置は、点火対象で遅延時間が「ゼロ」でない着火装置に対して先に遅延時間情報を送信すると共に、各着火装置に点火有無指定信号を送信し、必要な情報の送信を完了した後、必要な時点で全ての着火装置に一括して点火実行信号(点火実行コマンド)を送信することで、正確に左右の補助拘束装置を異なるタイミングで作動させたり、乗員1人に対して与えられた2個の補助拘束装置a、bを異なるタイミングで作動させることが可能となる。
すなわち、着火装置2a、2b、2c・・・は、点火実行信号(点火実行コマンド)の受信と同時に、予め指示された遅延時間に基づき、作動した補助拘束装置に設けられていた着火装置の影響を受けることなく、指定された遅延時間後に正確に対応する補助拘束装置を作動させることができるので、万が一作動した補助拘束装置に設けられていた着火装置がバス線に電気的な影響を与えても、他の補助拘束装置に設けられている着火装置は何の影響も受けずに正確に作動する、通信の信頼性を更に向上させた点火システムを実現することができるという効果が得られる。
本発明の一実施例の点火システムの概要を示すブロック図である。 同実施例においてバス線を介して送受信される信号の仕様を示した図である。 同実施例における着火装置の詳細を示すブロック図である。 同実施例における着火装置の物理的配置構成を示す、着火装置の縦方向断面図である。 同実施例の点火システムのコントロールユニット側の点火動作を示すフローチャートである。 同実施例の点火システムの着火装置側の点火動作を示すフローチャートである。 同実施例の点火システムを利用した乗員保護装置の動作例を示す図である。
符号の説明
1 コントロールユニット(制御装置)
2a、2b、2c 着火装置
3 バス線
54 点火剤(火薬)

Claims (1)

  1. 火薬を用いて補助拘束装置を作動させる乗員保護装置の点火システムであって、
    電力及び制御信号を供給するバス線に接続されると共に、前記バス線から受信した点火実行信号に基づいて前記火薬に点火することにより前記補助拘束装置を作動させる複数の着火装置と、
    前記バス線から供給される電力を予め蓄電済みの前記複数の着火装置の中で点火するべき着火装置に対して、まず点火時期を示す遅延時間情報を送信すると共に、該遅延時間情報の送信完了後に、前記点火するべき着火装置に対し一括して点火実行信号を送信する制御装置と
    を備えたことを特徴とする点火システム。

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