JP4128378B2 - 細孔構造周期性が改善された非シリカ系メソポーラス酸化物および該非シリカ系メソポーラス酸化物の製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、細孔の構造および周期性などの特性、すなわち六方配列構造が一様な周期性を持って配列した特性に特徴づけられる、前記特性を改善した非シリカ系メソポーラス酸化物、および細孔の構造および周期性を制御した前記非シリカ系メソポーラス酸化物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、シリカをはじめとして、2〜50nmというナノスケ−ルの細孔の結晶構造を有するメソポ−ラス物質が種々合成されてきた。該構造を持つ無機材料の合成法で利用されている技術の1つは、ゾル−ゲル法による無機材料の合成方法と該合成系に添加した界面活性剤の形成するミセル集合体により形成される細孔構造鋳型を利用して前記手法で合成される無機材料の多孔性物質を構築するものである。そしてこのようにして合成された多孔質材料は触媒をはじめ様々な機能性を持つ材料として期待されている。特にナノ構造の細孔は量子効果を発現することから、種々の分野で注目されてる。
しかし、これまで合成される非シリカ系メソポ−ラス物質は、ほとんどが非晶質であるので、その構造安定性が良くないなどの点から、利用分野が制限されるという問題があった。このような事情の中で、本発明者らは、この問題を取り除く技術の開発、すなわち、メソポ−ラスを形作る細孔壁を構成する材料を結晶構造とする技術の開発に取り組んで来た。その中で単結晶が発達した孔壁を持つメソ細孔を持つ、特に一次粒子全体に亘って結晶構造が保持されているメソポーラス遷移金属酸化物、特に結晶性メソポ−ラスNbTa酸化物などの合成に成功した(特願2000-175306号:平成12年6月12日)。
【0003】
しかしながら、細孔の構造およびその均一性並びに該細孔構造の周期の一様性などを同時に制御した非シリカ系メソポーラス酸化物を合成したという報告は見あたらない。それは、高い細孔構造周期性を持つMCM−41やSBA−15等のようなメソポーラスシリカの合成の手法を非シリカ系材料の合成に単純に適用しても、細孔径、壁の厚みなどが均一で長周期に渡る規則正しい細孔の配列構造を持つ非シリカ系メソポーラス酸化物の合成をすることがほとんど不可能であるからである。通常、金属酸化物を形成する金属源としては、金属のアルコキシドが用いられていたが、最近では、各種金属塩化物及び非イオン性界面活性剤(商品名;P123等、BASF社製、P85等、旭電化工業社製)のアルコール溶液を調製し、この調製工程において金属のアルコキシドを形成させ、これに水を加えて該形成された金属のアルコキシドを加水分解重縮合(いわゆるゾルゲル法)させる方法による、各種非シリカ系メソポーラス金属酸化物の合成が報告されるようになってきている。しかしながら、前記報告例では、アルコールを溶媒として水の不存在下において、金属源を0.010mol加えた条件下で非シリカ系メソポーラス酸化物の合成がを行なうことのみであり、水及び/または金属源の配合量と生成するメソポーラス材料の特性との関連に関する検討はなされていない。
【0004】
ゾルゲル法において、水は加水分解において必要不可欠である。しかしながら、通常、過剰な水の存在下では高い規則性の細孔構造を得ることは難しい。また、加水分解及びこれに続く重縮合反応の触媒となる酸あるいは塩基の存在下で高規則性の細孔構造が得られたという報告例はない。ゲル化速度、細孔構造の鋳型として考えられているミセル(ロッド)同士の相互作用を考慮すると、水や金属源供給化合物の配合量は得られるメソポーラス構造に大きく影響する要素であると考えられる。そこで、水及び/または金属塩化物の配合量を変えることにより、得られるメソポーラス構造の周期性及び/または細孔構造が改善されたメソポーラス材料が見出されるのではないかと考えた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の課題は、細孔構造及び/または細孔の周期性の改善された非シリカ系メソポーラス酸化物を提供すること、及び該細孔構造及び/または細孔の周期性の改善された非シリカ系メソポーラス酸化物を製造する方法を提供することである。そこで、前記課題を解決すべく、前記水及び/または金属塩化物またはイソプロポキシドの前記界面活性剤1当たりまたは金属塩化物の配合量、または金属塩化物またはイソプロポキシドモル当たりの水の配合倍率を変えることにより、前記周期性及び/または細孔構造が改善されたメソポーラス材料を合成することができるのではないかとの想定に基づいて、前記配合量を変えた多くの試行錯誤の実験をし、その中で、ニオブ、タンタル及びこれらの複合、並びにアルミニウムの非シリカ系メソポーラス酸化物において、前記水及び/または金属塩化物の量を制御することにより、細孔構造それ自体及び細孔構造の周期性の均一性を改良できることを見出した。前記課題を解決することができた。水の添加量の制御によりメソポーラスの前記特性が改善されることの発見は全く意外であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、細孔構造周期が六方配列構造であり、細孔の最大長が平均2nm〜50nmであり、該細孔を形成する壁がTa、Nbまたはこれらの複合酸化物並びにAl酸化物から選択される非シリカ系酸化物から構成されていることを特徴とするメソポーラス酸化物である。好ましくは、細孔構造周期の六方配列構造が細孔に対して垂直方向に六つのスポットが等間隔で配列する電子線回折像の観察により観察されるものであることを特徴とする前記メソポーラス酸化物であり、より好ましくは、窒素吸着等温線がP/P00.5〜0.65付近で急激に上昇し、P/P00.55〜0.8以上で平坦であることを特徴とする前記各メソポーラス金属酸化物である。
【0007】
本発明の第2は、TaCl5、NbCl5またはこれら混合物並びにAlイソプロポキシドを脂肪族直鎖アルコール10gおよびテンプレート化合物1gからなる溶液当たり0.003〜0.01mol配合してゾル溶液形成用混合物を調製し、該混合物に水を前記金属化合物1mol当たり60〜160g加えて加水分解および重縮合させゾル溶液を形成し、該ゾルを酸素が存する雰囲気中に移し40℃〜100℃の温度において、一段または複数段で熟成してゲルを形成し、該ゾルを酸素が存する雰囲気中において350℃〜550℃で焼成することを特徴とする、前記非シリカ系酸化物から構成されていることを特徴とするメソポーラス酸化物の製造方法である。好ましくは、前記テンプレート材料がポリエチレンオキシド鎖(CH2CH2O)mとポリプロピレンオキシド鎖〔CH2CH(CH3)O〕nとから構成されるブロックコポリマーからなるノニオン界面活性剤(ここで、mおよびnは10〜70であり、該ポリマーの末端はH、アルコールやフェノールでエーテル化されている)であり、アルコールは、メタノール、ブタノール、プロパノール、ヘキサノールまたはこれらの2種以上の混合物であることを特徴とする前記メソポーラス酸化物の製造方法である。
【0008】
【本発明の実施の態様】
本発明をより詳細に説明する。
A.本発明においてナノサイズの細孔を形成するのに使用される界面活性剤は、前記文献において使用されているものを使用することができる。すなわち、エチレングリコールのオリゴマー(ポリマーを含む)、プロピレングリコールオリゴマー(ポリマーを含む)を構成成分とするポリアルキレンオキサイドブロックコポリマー、及び該ブロックコポリマーの末端をアルコールやフェノール等などでエーテル化した化合物などある。これらは毒性が少ない点で好ましい界面活性剤である。しかし、これ以外にも、従来ナノサイズの細孔を形成するテンプレート化合物として用いられていたものを使用することもできる。
本発明では前記界面活性剤と前記金属酸化物を形成する金属塩、アルコキシドとの配合比は、水の配合量と関連して、形成される細孔の形状、配列構造、周期特性を制御するための重要なファクターである。
多くの試行錯誤の結果、前記界面活性剤1g当たり金属塩、アルコキシドと配合量が0.003〜0.01molが目的とする細孔の最大長が平均2nm〜50nmであり、細孔構造周期が六方配列構造をもつTa、Nbまたはこれらの複合酸化物並びにAl酸化物から選択される非シリカ系酸化物から構成されるメソポーラス酸化物を製造するのに好ましいことが分かった。
【0009】
B.前記水を金属供給源である化合物対して5〜35倍モル倍で配合することは、前記A.において前記界面活性剤に対する金属供給源の配合量が制御されているから、水の配合量は間接的に前記界面活性剤に対しても制御されているということになる。
前記水および/または金属供給源である化合物を種々の配合量に変えての試行錯誤の結果、金属供給源に対して当たり5〜35倍モル倍(図1においてY軸)の水を加えて加水分解および重縮合させゾル溶液を形成することが、所望の細孔の最大長が平均2nm〜50nmであり、細孔構造周期が六方配列構造をもつTa、Nbまたはこれらの複合酸化物並びにAl酸化物から選択される非シリカ系酸化物から構成されるメソポーラス酸化物を製造するのに好ましいことが分かった。
【0010】
図1は、NbTa複合酸化物を製造する方法であるが、ゾルゲル法による酸化物の製造におけるゾルの形成系に添加する水(縦軸)および金属供給源(NbCl5とTaCl5の等モル混合物を使用)の界面活性剤1gに対する配合量(mol)を変化させた場合における所望の細孔サイズおよび細孔構造周期が六方配列構造をもつメソポーラス酸化物の形成される前記物質の配合量の条件を示すものである。極めて限定された条件(図1においてドットで構成された範囲内)においてであるが、前記本発明の目的とするメソポーラス酸化物が得られることが分かった。
【0011】
C.前記方法で形成されたゾル溶液は、酸素が存する雰囲気中、例えば空気中に移し40℃〜100℃の温度において、一段または二段以上で3日〜7日間熟成してゲルを形成する。該熟成工程は、該熟成中における界面活性剤によるミセル形成により所望のメソポーラス金属酸化物を形成する形態のゲルを発達させる上で重要な意味を持つ。
このように発達させた形態のゲルは、350℃〜550℃で焼成させることにより、鋳型材料である界面活性剤を取り除くことにより本発明の目的とするメソポーラス酸化物を得ることができる。
【0012】
D.得られたメソポーラス酸化物の特性は以下の方法により測定された。
1,XRD(Rigaku社製 RINT 2100、CuKa線)法:X線回折法:低角度(1〜6°)ピークパターンによりメソ細孔の周期構造が観察される。
2,窒素吸着等温線(Coulter 社製 SA3100):窒素吸着量(Y軸/容積(mL/g))の急激に増加する相対圧(P/P0)(X軸)領域と細孔径とが対応する。立ち上がりの程度は細孔容積と関連する。
3,TEM:透過型電子顕微鏡(JEOL 社製 JEM 2010F、加速電圧200 kV):メゾポーラスNbTa酸化物の六方配列構造のTEM象が観察された。
4,電子線回折像(JEOL 社製 JEM 2010F、加速電圧200 kV):細孔に対して垂直に、一つのスポットの周りに等距離に六つのスポットが規則的に配列した像から細孔の六方配列構造が観察された。
【0013】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、この例示により本発明が限定的に解釈されるものではない。
実施例1
界面活性剤として、P123〔商品名、BASF社製:(HO(CH2CH2O)20(CH2CH(CH3)O)70(CH2CH2O)20)H〕1gをビーカー内に仕込み、これに10gのエタノール(関東化学製)を加え、撹拌して前記界面活性剤を溶解させた。これに塩化ニオブ(NbCl5)と塩化タンタル(TaCl5)の混合物の合計0.003〜0.01モル(図1の横軸に対応する)を加え、20分間撹拌溶解させた。次いで加水分解のために水を0.32〜6.00g(図1の縦軸に対応する、モル数では0.018〜0.333モル)を加えて更に10分間撹拌した。得られた透明ゾル溶液をシャーレーに移し、空気中で40℃〜80℃の温度に保たれたオーブン中で3〜7日熟成しゲルを形成する。次いで、得られた透明ゲルを空気雰囲気下の電気炉中で400〜550℃5時間焼成により、細孔構造の鋳型成分である前記界面活性剤(P123)が除去され、塩化ニオブ(NbCl5)と塩化タンタル(TaCl5)の混合物の配合量および加える水の量に応じて非晶質または本発明の目的の細孔構造周期が六方配列構造のメソポーラスNbTa酸化物が合成された。結果を図1に示す。図1において○のものが本発明の細孔構造周期が六方配列構造のメソポーラスNbTa酸化物が合成された場合、▲は低周期性の細孔構造が形成された場合、および×はランダムの細孔構造が形成された場合を示す。
【0014】
XRDを図2に示す。これから六方配列構造が推測できる。
図3に、前記図1において、金属源配合量が0.0055mol、水の配合量0.018モル(0.32g)配合して得られた本発明のメソポーラス酸化物の窒素吸着等温線を示す。窒素吸着等温線がP/P00.55付近で急激に上昇し、P/P00.60付近以上で平坦であることから、BET表面積が184m2/g、細孔径5.6nm、および細孔容積0.34mL/gであると観測された。
【0015】
実施例2
ここでは、実施例1において、塩化ニオブ(NbCl5)と塩化タンタル(TaCl5)の混合物に代えて、塩化ニオブ(NbCl5)を単独で用い、実施例1の手法を踏襲した。得られたメソポーラス酸化物のX線回折像を図4に示す。
Nbが0,008mol、および水0.056モル(1g)配合の場合d(100)の高角度側にd(110)ピークがより明確に確認され、細孔が、水を添加しない場合に比べて規則性が向上したことが分かった。
また、得られた本発明のメソポーラス酸化物の窒素吸着等温線から(図示なし)、BET表面積が211m2/g、細孔径4.8nm、および細孔容積0.40mL/gであると観測された。
【0016】
実施例3
ここでは、実施例1において、塩化ニオブ(NbCl5)と塩化タンタル(TaCl5)の混合物に代えて、塩化タンタル(TaCl5)を単独で用い、実施例1の手法を踏襲した。得られたメソポーラス酸化物のX線回折像を図5に示す。
このことから、規則的な細孔の配列構造を有する化合物が合成されたことが理解される。
また、得られた本発明のメソポーラス酸化物の窒素吸着等温線から(図示なし)、BET表面積が134m2/g、細孔径4.9nm、および細孔容積0.26mL/gであると観測された。
【0017】
実施例4
金属源にアルミニウムイソプロポキシドを用い、ノルマルアルコールとしてn−プロパノールを用い、ゲル化の触媒として37%塩酸水溶液を加え、更に金属原料に対し水を5〜20倍モル加え、先ず空気中で40℃で初期熟成をし、更に充分なゲル化を進行させるために60〜100℃の範囲でさらに熟成(二段熟成)を7〜10日間かけて行う。ゲル化後の焼成は実施例1を踏襲した。X線回折像を図6に示す。窒素吸着等温線の、P/P0が0.63付近で急激に上昇し、P/P0が0.8付近以上で平坦であることから、BET表面積が340m2/g、細孔径10nm、および細孔容積1.1mL/gであると観測された。
【0018】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明が提供する非シリカ系メソポーラス酸化物は、細孔の構造および該構造の周期が均一で安定であり、該均一な細孔構造は、色々な用途において安定な特性をもたらす材料を提供できることになることから、前記特性の利用による産業の発展に寄与することことは明らかである。また、前記特性の非シリカ系メソポーラス酸化物を、ゾルゲル法を基本にしながら、製造条件は厳密であるが、比較的簡単な条件の設定により製造できる手法の提供は、工業的技術への適用が比較的容易であることが予想されることから、この点でも産業の発展に寄与することができるという優れた効果をもたらすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水および金属供給源である化合物の配合量の違いと生成するメソポーラスNbTa複合酸化物の特性との相関
【図2】 実施例1で得られた本発明の細孔構造周期が六方配列構造のメソポーラスNbTa酸化物のXRD
【図3】 実施例1で得られた本発明の細孔構造周期が六方配列構造のメソポーラスNbTa酸化物の窒素吸着等温線
【図4】 実施例2で得られた本発明の細孔構造周期が六方配列構造のメソポーラスNb酸化物のXRD
【図5】 実施例3で得られた本発明の細孔構造周期が六方配列構造のメソポーラスTa酸化物のXRD
【図6】 実施例4で得られた本発明の細孔構造周期が六方配列構造のメソポーラスAl酸化物のXRD
Claims (5)
- 細孔構造周期が六方配列構造であり、細孔の最大長が平均2nm〜50nmであり、該細孔を形成する壁がTa、Nbまたはこれらの複合酸化物並びにAl酸化物から選択される非シリカ系酸化物から構成されていることを特徴とするメソポーラス酸化物。
- 細孔構造周期の六方配列構造が細孔に対して垂直方向に六つのスポットが等間隔で配列する電子線回折像の観察により観察されるものであることを特徴とする請求項1に記載のメソポーラス酸化物。
- 窒素吸着等温線がP/P00.5〜0.65付近で急激に上昇し、P/P00.55〜0.8以上で平坦であることを特徴とする請求項1、又は2に記載のメソポーラス金属酸化物。
- TaCl5、NbCl5またはこれら混合物並びにAlイソプロポキシドを脂肪族直鎖アルコール10gおよびテンプレート化合物1gからなる溶液当たり0.003〜0.01mol配合してゾル溶液形成用混合物を調製し、該混合物に水または無機酸水溶液を前記金属化合物に対して5〜35モル倍加えて加水分解および重縮合させゾル溶液を形成し、該ゾルを酸素が存する雰囲気中に移し40℃〜100℃の温度で熟成してゲルを形成し、該ゲルを酸素が存する雰囲気中において350℃〜550℃で焼成することを特徴とする請求項1に記載の非シリカ系酸化物から構成されていることを特徴とするメソポーラス酸化物の製造方法。
- テンプレート材料がポリエチレンオキシド鎖(CH2CH2O)mとポリプロピレンオキシド鎖〔CH2CH(CH3)O〕nとから構成されるブロックコポリマーからなるノニオン界面活性剤(ここで、mおよびnは10〜70であり、該ポリマーの末端はH、アルコールやフェノールでエーテル化されている)であり、アルコールは、メタノール、ブタノール、プロパノール、ヘキサノールまたはこれらの2種以上の混合物であることを特徴とする請求項4に記載のメソポーラス酸化物の製造方法。
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