JP4126712B2 - 表面実装型電子部品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電振動子や圧電発振器などの表面実装型電子部品に関し、特に、リード端子を有する電子部品本体と絶縁板を用いて、電子部品本体のリード端子を折り曲げて表面実装化した簡易表面実装型電子部品に関するものである。
【0002】
【従来技術】
電子機器の小型化に伴い、電子部品は回路基板上に高密度に実装されることが要求され、しかもその実装は自動機によって行うことが要求されている。近年では、電子部品を薄型でリードレス化した表面実装型電子部品が求められ、このようなものの一形態として、実公平1−22260号公報に示すようなリード端子を有する電子部品の底面に絶縁板を用いたものがある。
【0003】
実公平1−22260号公報に示される従来例を、図9〜図11とともに説明する。リード端子2を有する金属ベースを金属キャップで気密封止した電子部品本体1(圧電振動子)と、リード端子2が沿うような溝31、32が設けられ、さらに前記溝31、32の先端部分(連続して)にリード端子2が貫通するための孔33、34が設けられた絶縁板3があり、電子部品本体1の底面から突出したリード端子2を前記孔33、34に貫通させて電子部品本体1の底面に絶縁板3を設置し、前記溝31、32に延在するように折り曲げた構成となっている。なお、図14は、上記実施例に使用される電子部品本体の正面図である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構成においては、絶縁板と回路基板の間に空隙が全くないため、
はんだ付けする際に発生するフラックスのガス抜けが悪く、膨張したフラックスガスが絶縁板と回路基板の間に介在し、電子部品が傾いた状態で搭載されたり、はんだ付け不良が発生することがあった。そして、リード端子の間隔に合わせて絶縁板に穴を設けたり、絶縁板の穴にリード端子を挿入しなければならないなどの作業精度を要する工程が必要であるため作業上の問題があった。
【0005】
そこで、上記問題点を解決した例として、図12、図13に示されるような構成がある。リード端子21を有する金属ベースを金属キャップで気密封止した電子部品本体1(圧電振動子)と、リード端子21が延在する切り欠き48,49が設けられた絶縁板4があり、電子部品本体1の底面に絶縁板4を設置し、電子部品本体1の底面から突出したリード端子21の先端部を前記切り欠き48,49に延在するように折り曲げた構成となっている。なお、リード端子21はプレス加工によってアウターリード側を平たくしたものである。なお、図15(a)、(b)は、それぞれ、上記実施例に使用される電子部品本体の正面図と側面図である。
【0006】
しかし、上記構成においては、リード端子加工時に絶縁板の切り欠きの内側にリード端子が入り込み、基板に実装する際にはんだが付かなかったり、はんだの付きが甘くなるため、導電状態が不安定になることがあった。また、前記絶縁板では、リード端子の幅寸法に対して切り欠きの幅寸法を若干大きく形成すれば、フラックスのガス抜けが向上するものの、前記電子部品のリード端子の折り曲げ部分、ならびに、当該折り曲げられたリード端子の先端部分が、当該絶縁板の板面方向で、前記リード端子の延出方向と直交する方向にずれ込み、リード端子のぐらつきを招く。従って、上記構成の電子部品を回路基板へ搭載する際に、前記リード端子が回路基板上の電極パッドからずれたり、当該電極パッドへの位置決めが困難となるといった、問題点があった。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、リード端子のぐらつきを抑制し、回路基板上の搭載位置決めが容易な構成とするとともに、フラックスのガス逃げ、あるいはフラックスのガス抜きを容易にして、さらに電子部品の傾き、はんだ付け不良をも抑制することで、より信頼性の高い表面実装型電子部品を提供すること目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の表面実装型電子部品の1つ目としては、電気的に独立して設けられた複数のリード端子を有する金属ベースと当該金属ベースを気密封止してなる金属キャップを有した電子部品本体と、前記電子部品本体の下面に配置される絶縁板とを具備してなり、前記電子部品本体のリード端子を前記絶縁板に沿って折り曲げ、表面実装化された状態で回路基板に搭載してなる表面実装型電子部品において、前記絶縁板には、当該電子部品のリード端子が折り曲げられた状態で延在してなる切り欠き部が設けられ、当該切り欠きは、前記リード端子の幅寸法とほぼ同じ寸法で形成されるとともに、当該絶縁板の切り欠きの途中には、当該切り欠きより幅広で、絶縁板の端部へ延出されない前記回路基板との 隙間部が形成されてなることを特徴とする。
【0009】
上記構成により、前記電子部品のリード端子の折り曲げ部分と、当該折り曲げられたリード端子の先端部分とが、当該リード端子と同幅寸法で形成された切り欠きの端面によって固定されるため、これらの部分において、当該絶縁板の板面方向のクリアランスが小さくなり、リード端子のぐらつきがなくなる。つまり、リード端子の折り曲げ部分のぐらつきがなくなると、電子部品本体を絶縁板に配置する際の位置決めも行え、絶縁板がずれた状態で電子部品に配置されることがなくなるとともに、リード端子の延出方向も精度よく位置決めされるため、電子部品本体に絶縁板を配置し、リード端子を折り曲げるといった部品組立精度が飛躍的に向上する。また、リード端子の先端部分のぐらつきがなくなると、回路基板上の電極パッドから当該リード端子の先端部(はんだ取り付け部)がずれることがなくなり、当該電極パッドへの位置決めが容易となるため、電子部品本体に絶縁板が取り付けられた表面実装型電子部品の回路基板への搭載精度が飛躍的に向上する。
【0010】
また、切り欠きの途中(前記折り曲げ部分の切り欠き部と先端部分の切り欠き部の間)には、当該切り欠きより幅広で、絶縁板の端部へ延出されない前記回路基板との隙間部が形成されているため、この隙間部へフラックスのガス逃がしたり、あるいはフラックスのガス抜きも容易にすることができる。従って、フラックスガスが抜けず、絶縁板と回路基板の間に介在し、電子部品が傾いた状態で搭載されたり、はんだ付け不良が発生することがなくなる。また、リード端子の延在部分が切り欠きであることから絶縁板の表裏の区別をなくし、絶縁板の取り付けが行いやすいため作業性を向上させる。
【0011】
また、本発明の表面実装型電子部品の2つ目としては、電気的に独立して設けられた複数のリード端子を有する金属ベースと当該金属ベースを気密封止してなる金属キャップを有した電子部品本体と、前記電子部品本体の下面に配置される絶縁板とを具備してなり、前記電子部品本体のリード端子を前記絶縁板に沿って折り曲げ、表面実装化された状態で回路基板に搭載してなる表面実装型電子部品において、前記絶縁板には、当該電子部品のリード端子が折り曲げられた状態で延在してなる切り欠きと、この切り欠きの先端部分の内側に、当該絶縁板より薄肉のお互いに対向する突起、または連結部が設けられ、当該切り欠きは、前記リード端子の幅寸法とほぼ同じ寸法で形成されるとともに、当該絶縁板の切り欠きの途中には、当該切り欠きより幅広で、絶縁板の端部へ延出されない前記回路基板との隙間部が形成されてなることを特徴とする。
【0012】
上記構成により、前記電子部品のリード端子の折り曲げ部分と、当該折り曲げられたリード端子の先端部分とが、当該リード端子と同幅寸法で形成された切り欠きの端面によって固定されるため、これらの部分において、当該絶縁板の板面方向のクリアランスが小さくなり、リード端子のぐらつきがなくなる。つまり、リード端子の折り曲げ部分のぐらつきがなくなると、電子部品本体を絶縁板に配置する際の位置決めも行え、絶縁板がずれた状態で電子部品に配置されることがなくなるとともに、リード端子の延出方向も精度よく位置決めされるため、電子部品本体に絶縁板を配置し、リード端子を折り曲げるといった部品組立精度が飛躍的に向上する。また、リード端子の先端部分のぐらつきがなくなると、回路基板上の電極パッドから当該リード端子の先端部(はんだ取り付け部)がずれることがなくなり、当該電極パッドへの位置決めが容易となるため、電子部品本体に絶縁板が取り付けられた表面実装型電子部品の回路基板への搭載精度が飛躍的に向上する。
【0013】
そして、このような作用効果に加えて、前記切り欠きの先端部分に突起および連結部を設けられているため、当該突起および連結部が電子部品のリード端子を折り曲げる工程での正確な位置決めとしてリード端子を固定する働きをする。つまり、リード端子の先端部分においては、当該絶縁板の板面方向に加え、板厚方向のクリアランスさえも小さくすることが可能となり、より一層、リード端子のぐらつきがなくなる。そして、絶縁板の切り 欠きの内側(板厚方向)にリード端子が入り込まず、基板に実装する際にはんだが確実に付くため、導電状態が不安定になることがない。
【0014】
また、切り欠きの途中(前記折り曲げ部分の切り欠き部と先端部分の切り欠き部の間)には、当該切り欠きより幅広で、絶縁板の端部へ延出されない前記回路基板との隙間部が形成されているため、この隙間部へフラックスのガス逃がしたり、あるいはフラックスのガス抜きも容易にすることができる。従って、フラックスガスが抜けず、絶縁板と回路基板の間に介在し、電子部品が傾いた状態で搭載されたり、はんだ付け不良が発生することがなくなる。また、リード端子の延在部分が切り欠きであることから絶縁板の表裏の区別をなくし、絶縁板の取り付けが行いやすいため作業性を向上させる。
【0015】
また、本発明の表面実装型電子部品の3つ目としては、電気的に独立して設けられた複数のリード端子を有する金属ベースと当該金属ベースを気密封止してなる金属キャップを有した電子部品本体と、前記電子部品本体の下面に配置される絶縁板とを具備してなり、前記電子部品本体のリード端子を前記絶縁板に沿って折り曲げ、表面実装化された状態で回路基板に搭載してなる表面実装型電子部品において、前記絶縁板には、当該電子部品のリード端子が貫通してなる孔と、この孔に続き、当該絶縁板の下部主面に、前記電子部品のリード端子が配置されてなる溝が設けられるとともに、当該絶縁板の溝の途中には、当該溝より幅広で、絶縁板の端部へ延出されない前記回路基板との隙間部が形成されてなることを特徴とする。
【0016】
上記構成により、前記電子部品のリード端子の折り曲げ部分が孔によって、当該折り曲げられたリード端子の先端部分が溝によって、それぞれが固定されるため、これらの部分において、当該絶縁板の板面方向、並びに厚板方向のクリアランスが小さくなり、リード端子のぐらつきが全くなくなる。つまり、リード端子の折り曲げ部分のぐらつきがなくなると、電子部品本体を絶縁板に配置する際の位置決めも行え、絶縁板がずれた状態で電子部品に配置されることがなくなるとともに、リード端子の延出方向も精度よく位置決めされるため、電子部品本体に絶縁板を配置し、リード端子を折り曲げるといった部品組立精度が飛躍的に向上する。また、リード端子の先端部分のぐらつきがなくなると、回路基板上の電極パッドから当該リード端子の先端部(はんだ取り付け部)がずれることがなくなり、当該電極パッドへの位置決めが容易となるため、電子部品本体に絶縁板が取り付けられた表面実装型電子部品の回路基板への搭載精度が飛躍的に向上する。
【0017】
また、溝の途中(前記折り曲げ部分の切り欠き部と先端部分の切り欠き部の間)には、当該溝より幅広の前記回路基板との隙間部が形成されているため、この隙間部へフラックスのガス逃がしたり、あるいはフラックスのガス抜きも容易にすることができる。従って、フラックスガスが抜けず、絶縁板と回路基板の間に介在し、電子部品が傾いた状態で搭載されたり、はんだ付け不良が発生することがなくなる。
【0018】
また、上記構成において、前記回路基板との隙間部が、切り欠き、貫通孔、溝、凹部により構成されてなることにより、上記作用効果に加えて、絶縁板の厚みを抑えることができ、表面実装型電子部品の低背化を妨げない。
【0019】
【実施例】
次に、本発明の第1の実施例について、図面を参照にして説明する。図1は本発明の第1の実施例を示す斜視図であり、図2は本発明の第1の実施例の絶縁板を示す底面図である。なお、従来の実施例と同様の部分については、同番号を付しており、電子部品本体については同一であるため、図15も参照にして説明する。
【0020】
電子部品本体1は、図15に示すように、リード端子2が電気的に独立して植設された金属ベース11に金属キャップ12を被せて気密封止されており、この内部には、図示していないが、電極形成された圧電振動子等の素子が搭載され、前記リード端子2,2と電気的、機械的接合がなされている。また、本実施例で使用される電子部品本体のリード端子2,2は、プレス加工によってアウターリード側(リード端子21,21)を平たく形成したものである。
【0021】
絶縁板4Aには、リード端子21,21が延在し、当該リード端子の幅寸法とほぼ同じ寸法で切り欠き41,42が形成されている。このように前記切り欠きが、リード端子と同じ寸法で形成されているため、当該切り欠き41,42における前記電子部品本体のリード端子の折り曲げ部分と、当該折り曲げられたリード端子の先端部分とは、前記絶縁板4Aの切り欠き端面部411,412,413,414,421,422,423,424により、当該絶縁板の板面方向で、前記リード端子の延出方向と直交する方向に位置規制される。また、前記切り欠き41,42の途中部分(図2では中央付近)には、当該切り欠きより幅広の前記回路基板との隙間部43,44,45,46が形成されている。なお、本発明の第1の実施例では、前記隙間部を切り欠きにより構成したが、貫通孔、溝、凹部により構成しても特に問題はない。
【0022】
以上のように構成された電子部品本体1の金属ベース11の底面に絶縁板4Aを設置し、電子部品本体の底面から突出したリード端子21,21を、前記切り欠き41,42に延在するように折り曲げた。
【0023】
次に、本発明の第2の実施例について、図面を参照にして説明する。図3は本発明の第2の実施例を示す斜視図であり、図4は本発明の第1の実施例の絶縁板を示す底面図である。なお、本発明の第1の実施例と同様の部分については、同番号を付すとともに、説明の一部を割愛した。
【0024】
絶縁板4Bには、リード端子21,21が延在し、当該リード端子の幅寸法とほぼ同じ寸法で切り欠き41,42が形成されている。このように前記切り欠きが、リード端子と同じ寸法で形成されているため、当該切り欠き41,42における前記電子部品本体のリード端子の折り曲げ部分と、当該折り曲げられたリード端子の先端部分とは、前記絶縁板4Aの切り欠き端面部411,412,413,414,421,422,423,424により、当該絶縁板の板面方向で、前記リード端子の延出方向と直交する方向に位置規制される。また、前記切り欠き41,42の途中部分(図4では中央付近)には、当該切り欠きより幅広の前記回路基板との隙間部43,44,45,46が形成されている。なお、本発明の第1の実施例では、前記隙間部を切り欠きにより構成したが、貫通孔、溝、凹部により構成しても特に問題はない。そして、前記切り欠き41,42の長手方向先端部分には、折り曲げられたリード端子の先端部分を位置決めする突起41B,41B,42B,42Bが形成されている。これらの突起は、絶縁板より薄く、かつ厚み方向の中央付近に形成される。
【0025】
以上のように構成された電子部品本体1の金属ベース11の底面に絶縁板4Bを設置し、電子部品本体の底面から突出したリード端子21,21の先端部を突起41B,41Bおよび突起42B,42Bに規制させ、前記切り欠き41,42に延在するように折り曲げた。
【0026】
また、図5は、図4の変形例を示す底面図であり、上記実施例と同様の部分については説明を割愛する。図5の変形例では、上記実施例における突起に代わりに、前記切り欠き41,42の長手方向先端部分には、折り曲げられたリード端子の先端部分を位置決めする連結部41C,42Cが形成されている。これらの連結部は、絶縁板より薄く、かつ厚み方向の中央付近に形成される。
【0027】
次に、本発明の第3の実施例について、図面を参照にして説明する。図6は本発明の第3の実施例を示す斜視図であり、図7は本発明の第3の実施例の絶縁板を示す底面図である。なお、従来の実施例と同様の部分については、同番号を付しており、電子部品本体については同一であるため、図14も参照にして説明する。
【0028】
電子部品本体1は、図14に示すように、リード端子2が電気的に独立して植設された金属ベース11に金属キャップ12を被せて気密封止されており、この内部には、図示していないが、電極形成された圧電振動子等の素子が搭載され、前記リード端子2,2と電気的、機械的接合がなされている。
【0029】
絶縁板3Aには、リード端子2,2が貫通するための孔33、34が設けられ、さらにこの貫通孔に連続して、前記リード端子2,2が延在し、当該リード端子と嵌め合う溝31,32が形成されている。このように前記溝が、リード端子と嵌め合うように形成されているため、当該溝31,32における前記電子部品本体のリード端子の折り曲げ部分(貫通孔部分)と、当該折り曲げられたリード端子の先端部分とは、前記絶縁板3Aの溝31,32により、当該絶縁板の板面方向で、前記リード端子の延出方向と直交する方向に位置規制される。また、前記溝31,32の途中部分(図7では中央付近)には、当該溝より幅広の前記回路基板との隙間部35,36,37,38が形成されている。なお、本発明の第3の実施例では、前記隙間部を凹部により構成したが、切り欠き、貫通孔、溝により構成しても特に問題はない。
【0030】
以上のように構成された電子部品本体1の金属ベース11の底面に絶縁板3Aを設置し、電子部品本体の底面から突出したリード端子2,2を、前記貫通孔33,34に挿入し、前記溝31,32に延在するように折り曲げた。
【0031】
次に、本発明の第4の実施例について、図面を参照にして説明する。図8は本発明の第4の実施例の絶縁板を示す底面図である。なお、上記1〜3の実施例と同様の部分については、同番号を付しており、説明を割愛した。本発明の第4の実施例では、前記回路基板との隙間部の一部が、前記リード端子と接しない方向の絶縁板の端部へ延出されてなることにより、上記作用効果に加えて、フラックスガスが、当該リード端子の近傍に残存することがなく、完全に抜き去ることができるものである。図6(a)は、各隙間部43,44,45,46を溝431,441,451,461により絶縁板4Aの端部に延出したものであり、図6(b)は、各隙間部43,44,45,46を溝432,442,452,462により絶縁板4Bの端部に延出したものであり、図6(c)は、各隙間部35,36,37,38を溝351,352,361,362,371,372,381,382により絶縁板3Aの端部に延出したものである。
【0032】
【発明の効果】
本願発明により、前記電子部品のリード端子の折り曲げ部分と、当該折り曲げられたリード端子の先端部分において、当該絶縁板の板面方向のクリアランスが小さくなり、リード端子のぐらつきがなくなる。つまり、リード端子の折り曲げ部分では、電子部品本体と絶縁板の接続点の位置決めと、リード端子の延出方向の位置決めが行える。また、電子部品本体に絶縁板が取り付けられた表面実装型電子部品のリード端子の先端部(はんだ取り付け部)を回路基板上の電極パッドへ配置する際の位置決めも行える。
【0033】
しかも、当該絶縁板の前記折り曲げ部分規制部と先端部分規制部の間には、前記リード端子に隣接した、前記回路基板との隙間部が形成されているため、この隙間部へフラックスのガス逃がしたり、あるいはフラックスのガス抜きも容易にすることができ、フラックスガスが抜けず、絶縁板と回路基板の間に介在し、電子部品が傾いた状態で搭載されたり、はんだ付け不良が発生することがなくなる。
【0034】
従って、電子部品本体に絶縁板を配置する組立精度、電子部品本体のリード端子を絶縁板に沿って折り曲げる加工精度、ならびに回路基板への搭載精度が飛躍的に向上したより信頼性の高い表面実装型電子部品を提供することができる。
【0035】
また、請求項5では、上記作用効果に加えて、絶縁板の厚みを抑えることができ、表面実装型電子部品の低背化を妨げない。
【0036】
また、請求項6では、上記作用効果に加えて、フラックスガスが、当該リード端子の近傍に残存することがなく、完全に抜き去ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例を示す斜視図。
【図2】 本発明の第1の実施例の絶縁板を示す底面図。
【図3】 本発明の第2の実施例を示す斜視図。
【図4】 本発明の第2の実施例の絶縁板を示す底面図。
【図5】 図4の変形例を示す底面図。
【図6】 本発明の第3の実施例を示す斜視図。
【図7】 本発明の第3の実施例の絶縁板を示す底面図。
【図8】 本発明の第4の実施例の絶縁板を示す底面図。
【図9】 従来の実施例を示す斜視図。
【図10】 従来の実施例の絶縁板を示す底面図。
【図11】 従来の実施例の絶縁板を示す平面図。
【図12】 従来の他の実施例を示す斜視図。
【図13】 従来の他の実施例の絶縁板を示す底面図。
【図14】 電子部品本体の正面図。
【図15】 電子部品本体の正面図と側面図。
【符号の説明】
1・・・電子部品本体
2,21・・・リード端子
3,3A,4,4A,4B,4C・・・絶縁板
31,32・・・溝
33,34・・・孔
41,42,48,49・・・切り欠き
35,36,37,38,43,44,45,46・・・隙間部

Claims (4)

  1. 電気的に独立して設けられた複数のリード端子を有する金属ベースと当該金属ベースを気密封止してなる金属キャップを有した電子部品本体と、
    前記電子部品本体の下面に配置される絶縁板とを具備してなり、
    前記電子部品本体のリード端子を前記絶縁板に沿って折り曲げ、表面実装化された状態で回路基板に搭載してなる表面実装型電子部品において、
    前記絶縁板には、当該電子部品のリード端子が折り曲げられた状態で延在してなる切り欠き部が設けられ、当該切り欠きは、前記リード端子の幅寸法とほぼ同じ寸法で形成されるとともに、当該絶縁板の切り欠きの途中には、当該切り欠きより幅広で、絶縁板の端部へ延出されない前記回路基板との隙間部が形成されてなることを特徴とする表面実装型電子部品。
  2. 電気的に独立して設けられた複数のリード端子を有する金属ベースと当該金属ベースを気密封止してなる金属キャップを有した電子部品本体と、
    前記電子部品本体の下面に配置される絶縁板とを具備してなり、
    前記電子部品本体のリード端子を前記絶縁板に沿って折り曲げ、表面実装化された状態で回路基板に搭載してなる表面実装型電子部品において、
    前記絶縁板には、当該電子部品のリード端子が折り曲げられた状態で延在してなる切り欠きと、この切り欠きの先端部分の内側に、当該絶縁板より薄肉のお互いに対向する突起、または連結部が設けられ、当該切り欠きは、前記リード端子の幅寸法とほぼ同じ寸法で形成されるとともに、当該絶縁板の切り欠きの途中には、当該切り欠きより幅広で、絶縁板の端部へ延出されない前記回路基板との隙間部が形成されてなることを特徴とする表面実装型電子部品。
  3. 電気的に独立して設けられた複数のリード端子を有する金属ベースと当該金属ベースを気密封止してなる金属キャップを有した電子部品本体と、
    前記電子部品本体の下面に配置される絶縁板とを具備してなり、
    前記電子部品本体のリード端子を前記絶縁板に沿って折り曲げ、表面実装化された状態で回路基板に搭載してなる表面実装型電子部品において、
    前記絶縁板には、当該電子部品のリード端子が貫通してなる孔と、この孔に続き、当該絶縁板の下部主面に、前記電子部品のリード端子が配置されてなる溝が設けられるとともに、当該絶縁板の溝の途中には、当該溝より幅広で、絶縁板の端部へ延出されない前記回路基板との隙間部が形成されてなることを特徴とする表面実装型電子部品。
  4. 前記回路基板との隙間部が、切り欠き、貫通孔、溝、凹部により構成されてなることを特徴とする特許請求項1〜記載の表面実装型電子部品。
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