JP4126496B2 - スイッチ監視回路 - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチ監視回路に係り、特に、自動車などの車両において、イグニッションがオフされた状態で指令に応じて電力を供給するためのスイッチ監視回路に関する。
自動車などの車両では、イグニッションがオフされている状態であるスリープ状態においても、車両に搭載されたバッテリーなどから電力を供給する必要がある機器類などがある。例えば、スリープ状態においてドアのロックを開けたり閉めたりする場合や、ドアミラーを畳んだ状態や開いた状態にする場合などに、バッテリーからモータに電力を供給する必要がある。
したがって、ドアロックやドアミラーなどの駆動スイッチの状態を監視するスイッチ監視回路が車両に設けられている。そのスイッチ監視回路は、スリープ状態においてスイッチの状態を必要なときにのみ検出するため、予め設定されたタイミングに基づいてマイコンがストローブパルスを発振し、そのストローブパルスによって電圧印加手段がオンしてスイッチに電力を間欠的に印加する。そして、印加された電圧の変化を検出してスイッチの開閉状態を監視するようにしている。
また、このスイッチ監視回路には、操作者がスイッチを開閉したとき、その操作者の手がスイッチに接触することにより静電気が生じ、その静電気によってマイコンや回路の損傷を生じないように、スイッチとマイコンの間に静電気を吸収する静電気対策用のコンデンサが設けられている。
ところで、スイッチ監視回路に設けられた静電気対策用のコンデンサは、監視対象のスイッチが開いている状態で電圧が印加されたときには電荷を充電する一方、電圧が印加されないときには電荷を電圧印加手段の接地点やマイコンに向けて放電する。したがって、ストローブパルスにより電圧の印加がオンオフ制御されるスイッチ監視回路では、ストローブパルスの周期ごとに、コンデンサによる電荷の充電と放電が繰り返されるので、コンデンサの消費電流が増大して車両の暗電流が増加する。
一方、近年、車両に関する設計時間の短縮化、設計変更の容易化、ワイヤーハーネスの削減によるコストの低減などを図るため、モジュール化に対応した設計が行われるようになっている。このとき、例えば、ドアミラーやドアロックといったような各駆動部に属するスイッチは、1つのマイコンにより監視されている。すなわち、ある特定のスイッチから見たときそのスイッチを監視するマイコンは1つのみとなる。このように、各駆動部ごとにスイッチ監視用のマイコンが設けられるため、従来のようにワイヤハーネスを介して幾つかのマイコンが車両全体に設けられたスイッチを監視するのに比べ、車両に搭載されるマイコンの総数が増えることになる。
したがって、部品のモジュール化が図られた車両では、搭載されるマイコンの数が増えることによって設けられる静電気対策用のコンデンサの数も増大する。その結果、部品のモジュール化が図られていない車両に比べて、スリープ状態の車両に生じる暗電流が一層増加するため、バッテリーがあがって車両を駆動させることができない場合が生じる。
本発明の課題は、スリープ状態の車両に生じるスイッチ監視回路における暗電流を低減することにある。
本発明のスイッチ監視回路は、操作に応答して開閉され機器に駆動電力を供給する一端が接地されたスイッチのスイッチ監視回路であって、スイッチの非接地端側に接続され間欠的な信号によりオンオフされて電源電圧をスイッチに印加するトランジスタと、トランジスタとスイッチとの接続点と接地点との間に接続された抵抗と、スイッチに並列に接続されたコンデンサと、コンデンサとトランジスタとの間に接続されコンデンサに蓄積された電荷が抵抗を介して放電するのを阻止するダイオードと、スイッチの端子間電圧を検出する電圧検出手段とを設けて構成することにより上記課題を解決する。
このように構成することにより、スイッチが開いているとき、スイッチに印加された電圧により生じた電荷がコンデンサに蓄積された後、電圧の印加が停止されたとしても、コンデンサに蓄積された電荷が電圧印加手段の接地点やマイコンに向かって放電することをダイオードの整流機能により阻止することが可能になる。したがって、コンデンサによる電荷の充電と放電の繰り返しを回避することができるので、コンデンサの消費電流を低減することができる。その結果、スリープ状態の車両に生じる暗電流を低減することが可能になる。
また、スイッチに電圧を印加する電圧印加手段は、ストローブパルスに応答してオンオフ制御を行うスイッチング部と、スイッチング部のオンオフ制御に応じて電源を供給する電源供給部と、スイッチング部の出力側の端子にグランドに接続されたプルダウン抵抗とを有して構成する。
これにより、スイッチング部は、ハイレベルとローレベルが所定周期で繰り返されるストローブパルスにおいてそのパルスがハイレベルにあるとき、電源供給手段からスイッチに対して電源を供給する一方、ローベルにあるとき、電源の供給を停止することができる。したがって、ストローブパルスの周期を可変設定すれば、スイッチ状態を検出したいときのみスイッチに対して電源を供給することが可能になる。
本発明によれば、スリープ状態の車両に生じる暗電流を低減することができる。
以下、本発明を適用してなるスイッチ監視回路の一実施形態について図1を参照して説明する。図1は、本発明を適用してなるスイッチ監視回路の構成例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態のスイッチ監視回路1は、操作者の操作に応答して例えばドアミラなどの開閉を指令するスイッチ10に接続されている。そして、そのスイッチ監視回路1は、コンデンサ2、PNP素子のトランジスタ14とNPN素子のトランジスタ16とバッテリー18などからなる電圧印加手段20、マイコン22、入力ライン24などからなる電圧検出手段、ダイオード26などを備えている。
マイコン22の出力端子は、抵抗23を介してトランジスタ16のベースに接続されている。トランジスタ16のエミッタは、グランドに接続されている一方、コレクタは、抵抗28を介してトランジスタ14のベースに接続されている。トランジスタ14のエミッタは、バッテリー18に接続されている一方、コレクタは、プルダウン抵抗30を介してグランドに接続されている。そのプルダウン抵抗30に並列に抵抗32とスイッチが直列に設けられている。また、抵抗32とスイッチ1の間の部分(B点)に、抵抗34を有した入力ライン24の一端が接続されており、その入力ライン24の他端は、マイコンの入力端子に接続されている。なお、抵抗36は、トランジスタ16のバイアス用抵抗であり、また、抵抗38は、トランジスタ38のバイアス用抵抗である。
そして、スイッチ10とB点との間に、スイッチ10に並列にコンデンサ12が挿入されている。また、コンデンサ12とB点との間に直列にダイオード26が備えられている。そのダイオード26は、バッテリー18の電源供給により生じる電荷の流れ方向を順方向として設けられている。
このような構成のスイッチ監視回路1の動作と本発明の特徴部について説明する。マイコン22は、イグニッションがオフされた状態であるスリープ状態において、予め入力されたタイミングに基づいてストローブパルス、つまりハイレベルとローレベルが所定周期(例えば20ms)で繰り返されるパルスを発振する。発振されたストローブパルスは、トランジスタ16のベースに制御信号として印加される。その制御信号に基づいてトランジスタ16は、トランジスタ14をオンオフ制御する。トランジスタ14のオンオフ制御によってバッテリー18から12Vの電圧が間欠的にスイッチ10に対して印加される。スイッチ10に印加された電圧の変化すなわち電圧降下が監視され、その変化に基づいてスイッチの開閉状態がマイコンにより判定される。そして、マイコンは、スイッチが閉じられていること(ON状態)を検出したとき、ドアミラーを駆動するモータを制御するマイコンに指令を出すようにしている。
このようなスイッチ監視回路1において、スイッチ10が開いているとき、マイコン22から発振されるストローブパルスがハイレベルのとき、バッテリー18からスイッチ10とコンデンサ12の間にあるA点に対して電源が供給されるため、その電源供給により生じた電荷がコンデンサ12に蓄積される。一方、マイコン22から発振されるストローブパルスがローレベルのとき、バッテリー18からの電源供給が停止される。
バッテリー18からの電源供給が停止された場合、コンデンサ12に蓄積されている電荷が、プルダウン抵抗30に接続された接地点やマイコンの入力ライン24に向かって放電しようとする。コンデンサ12に蓄積された電荷が放電されるとすれば、ストローブパルスの周期ごとにコンデンサ12による電荷の充電と放電が繰り返されることになる。その結果、スリープ状態の車両に生じる暗電流が増加するので、バッテリー18があがって車両を駆動させることができないことがある。
そこで、本実施形態のスイッチ監視回路1では、コンデンサ12とB点との間にダイオード26が設けられている。これにより、スイッチ10が開いているとき、バッテリー18からの電源供給により生じる電荷がコンデンサ12に蓄積された後、その電源供給が停止されたとしても、コンデンサ12に蓄積された電荷の放電がダイオード26の整流機能によって阻止される。したがって、コンデンサ12による電荷の充電と放電が繰り返されることがないので、そのコンデンサ12の消費電流を低減することができる。その結果、スリープ状態の車両に生じる暗電流を低減することが可能になる。
さらに、暗電流が低減されることにより、モジュール化が図られた車両などで生じるバッテリーのあがりを抑制することができる。
以上、本実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明に係るスイッチ監視回路は、これに限られるものではない。例えば、ダイオード26をコンデンサ12とB点との間に設けた例を説明したが、B点とプルダウン抵抗30との間に第1のダイオードを設けると共にB点とマイコンの間に第2のダイオードを設けることができる。要は、電圧印加手段20とマイコン22が、ダイオードを介してスイッチ10とコンデンサ12に接続されるようにすればよい。
また、本実施形態では、ドアミラーのスイッチを監視するスイッチ監視回路を説明したが、これに限られるものではない。例えば、ドアロックや車内照明などスリープ状態において通電させる機器類のスイッチであれば、本発明のスイッチ監視回路を適用することができる。
また、本実施形態では、オンオフ制御を行うスイッチング部は、トランジスタ14とトランジスタ16などから構成されているが、これに限られるものではなく、オンオフ制御が可能な制御回路を用いることができる。
本発明を適用してなるスイッチ監視回路の構成例を示す図である。
符号の説明
1 スイッチ監視回路
10 スイッチ
12 コンデンサ
14 トランジスタ
16 トランジスタ
18 バッテリー
20 電圧印加手段
22 マイコン
24 入力ライン
26 ダイオード
30 プルダウン抵抗

Claims (1)

  1. 操作に応答して開閉され機器に駆動電力を供給する一端が接地されたスイッチのスイッチ監視回路であって、
    前記スイッチの非接地端側に接続され間欠的な信号によりオンオフされて電源電圧を前記スイッチに印加するトランジスタと、
    前記トランジスタと前記スイッチとの接続点と接地点との間に接続された抵抗と、
    前記スイッチに並列に接続されたコンデンサと、
    前記コンデンサと前記トランジスタとの間に接続され前記コンデンサに蓄積された電荷が前記抵抗を介して放電するのを阻止するダイオードと、
    前記スイッチの端子間電圧を検出する電圧検出手段とを備えてなるスイッチ監視回路。
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