JP4126005B2 - 無線通信システムの自動利得制御回路 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信システムの受信機等に適用される自動利得制御回路に係り、特に、たとえば直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式で変調され、この変調パケット信号の先頭にプリアンブル信号を含むバースト信号が付加された無線信号を受信する無線通信システム等に適用される自動利得制御回路に関する。
近年、移動体ディジタル音声放送や地上ディジタルテレビ放送では、直交周波数分割多重(OFDM)技術を用いた伝送方式が用いられている。OFDMは、複数のディジタル変調波を加え合わせたマルチキャリア変調方式の一つであり、データを多数のキャリアに分散して送るため、一つのシンボルの継続時間が長いことと、時間軸でガードインターバルを付加していることによりマルチパス環境下でも特性の劣化が少ない、適切な誤り訂正符号と周波数軸上でのインタリーブとを組み合わせることにより周波数選択性フェージングに強い、信号波形がランダム雑音に近いため、他のサービスに妨害を与えにくく受けにくい、帯域利用効率が比較的よいなどの特徴を有する。これらの特徴を生かして、無線LANなどのデータ伝送にも用いられるようになってきている。たとえば5GHz帯無線LANシステムは、広帯域にわたって優れた通信性能を実現するため、OFDM変調方式を採用している。
このようなOFDM変調方式を採用した無線通信システムでは、送信側では、送信データをシリアル・パラレル変換し、逆高速離散フーリエ変換(IFFT)を行うことで直交する多数のサブキャリアの一括変調を行う。このようにIFFT処理された変調信号の先頭にプリアンブル信号と呼ばれる同期用トレーニング信号であるバースト信号を付加して送信している。
伝送路における受信信号の変動レベルを抑制するために、復調装置の入力段側に自動利得制御回路を用いることが考えられるが、この自動利得制御回路を収束させるためにも、プリアンブル信号が必要となる。
一方、受信側ではこのプリアンブル信号を用いて自動利得制御回路、周波数オフセット補正、FFT(Fast Fourier Transform:高速離散フーリエ変換)タイミング生成などが行われ、生成されたFFTタイミングに基づいてFFT演算が行われる。
OFDM変調信号は複数の変調波の合成信号と考えられるため、平均振幅に対するピーク振幅の比が大きく振幅変動が大きい。ディジタル復調器では、アナログ/ディジタル(A/D)変換をおこなうA/Dコンバータのダイナミックレンジには限りがあるため、このダイナミックレンジを越えてA/D変換されたディジタル信号は信号歪みを含んだ形で出力されることになる。
通常、無線LAN等の無線通信システムでは、ユーザがいつも同じ受信レベルのところで信号の送受信をしているわけではなく。送信アンテナからの距離が近いあるいは距離が遠いなど、各ユーザごとに異なるレベルの信号を受信している。従って、受信信号のレベルをA/Dコンバータのダイナミックレンジ範囲内に抑えることは無線通信システムにとって必須な技術となる。復調器では、この操作を自動利得制御回路で行っており、OFDM復調器においても同様に自動利得制御回路が必要不可欠となる。
また、受信した帯域内信号がバースト信号かどうかを判断する必要がある。それは、バースト信号のみ自動利得制御回路以降の受信処理を行い、バースト信号以外は受信処理を行わないためである。そのため、バースト信号検出も必要不可欠となる。
自動利得制御回路はプリアンブル信号の受信レベルに基づいて増幅利得の制御を行うが、無線LAN等の無線パケット通信では、プリアンブル信号が長いと無線区間のスループットが低下するため、AGC回路の制御に必要なプリアンブル信号の長さは短い方が望ましい。そのため、5GHz帯無線LANシステムでは、10〜20μ秒のプリアンブル信号内でレベル調整と信号検出や同期検出を行う必要がある。
AGC制御方法には、たとえばRF部からのRSSI信号を用いて、帯域内信号を検出した場合、AD入力された信号で信号パワーを算出し、最初バースト信号待ち状態で利得を最大にしておいたAGC利得を、信号パワー値を参考にADのダイナミックレンジに収まるまで、序序に利得を下げていく方法が考えられる。
また自動利得制御回路の制御処理と同時にバースト検出をする必要があるが、このバースト検出の方法としては、プリアンブル信号において、一定時間後の信号との相関をとり、その相関値のピーク検出によりバーストを検出する方法などが、考えられる。
これらの従来技術としては、図4に示すように、自動利得制御増幅部(AGCAMP)101、A/Dコンバータ(ADC)102、OFDM復調部(DEMOD)103、遅延部(DLY)104、バースト検出部(BDT)105、パケット検出部(PDT)106、および増幅利得制御部(AGCTL)107により構成されている。
このような構成を有する復調装置10においては、図示しないアンテナにより受信されたOFDM受信信号RSが、自動利得制御増幅部101に入力される。自動利得制御増幅部101では、受信信号RSが自動利得制御され、最適な信号レベルとしてA/Dコンバータ102に出力される。なお、自動利得制御増幅部101では、増幅利得制御部107による制御信号S107により自動利得制御を行場合と制御利得を固定する場合が制御される。A/Dコンバータ102においては、入力された受信信号がアナログ信号からディジタル信号に変換されて、ディジタル受信信号S102がOFDM復調部103、遅延部104、およびバースト検出部105に出力されるようになっている(例えば特許文献1)。
一方、バースト検出開始信号を受けると、最大値をもって増幅するように利得制御信号を自動利得制御増幅部に出力し、バースト検出部により第1のバースト同期検出信号を受けると、受信信号電力観測部で検出された受信信号電力値に基づいて第2の利得を計算し、第2の利得をもって増幅するように利得制御信号を自動利得制御増幅部に出力し、第2の利得で増幅されたディジタル受信信号を受けて積分し受信信号電力値を求め、バースト検出部により第2のバースト同期検出信号を受けると、求めた受信信号電力値に基づいて第3の利得を計算し、第3の利得をもって増幅するように利得制御信号を自動利得制御増幅部に出力する増幅利得制御部を設けたものがある(例えば特許文献2)。
特開平11−205278号公報 特開2003−8676号公報
しかしながら、上記のような従来技術では、バースト検出開始時に利得が最大に設定されているため、A/Dコンバータの出力信号が歪んでしまう。
ノイズやフェージングの影響が無い理想的なプリアンブル信号なら、信号がクリップすることで歪んでいても、相関処理によりバースト検出を行うことが可能であるが、一般的にはそのような理想的な状況は考えず、ノイズ等の影響がある場合、最大ピークをクリップにより歪ませてしまうと相関値が高くならない。
そこでこの発明の目的は、ノイズやフェージングによるバースト信号の誤検出を防止する無線通信システムの自動利得制御回路を提供することにある。
請求項1の発明は、先頭部に少なくともプリアンブル信号を含むバースト信号が付加された受信信号の利得制御を行う無線通信システムの自動利得制御回路において、
前記受信信号をI成分とQ成分に分離するIQ分離回路部と、
該IQ分離回路部にて分離後の前記I成分と前記Q成分に対する利得をそれぞれ独立に制御可能とする利得可変増幅回路部と、
該利得可変増幅回路部で増幅された前記I成分と前記Q成分をそれぞれA/D変換し、変換後の前記I成分と前記Q成分のディジタル信号からそれぞれの受信電力を算出する受信電力算出部と、
前記算出した受信電力をもとに利得を計算して、前記利得可変増幅回路部へフィードバックする利得制御回路部と、
前記I成分と前記Q成分のディジタル信号を一定時間遅延させる遅延部と、
該遅延部で一定時間遅延されたI成分およびQ成分それぞれのディジタル信号を相関処理してバースト検出を行うバースト信号検出部とを備えた自動利得制御回路であって、
前記I成分に対する予定利得と前記Q成分に対する予定利得とを異ならせて前記利得可変増幅回路部にそれぞれ予め設定しておき、前記受信信号を受信して前記バースト信号検出部にて前記I成分または前記Q成分のバースト信号検出がなされたときに、該バースト信号が検出された前記I成分または前記Q成分の電力値に基づいて修正利得を計算し、該修正利得を前記利得可変増幅回路部にフィードバックすることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、自動利得制御回路において、I成分とQ成分に対する予定利得を利得可変増幅回路部にそれぞれ予め設定しておき、受信信号を受信してバースト信号検出部にてI成分またはQ成分のバースト信号検出がなされたときに、そのバースト信号が検出されたI成分またはQ成分の電力値に基づいて修正利得を計算し、その修正利得を利得可変増幅回路部にフィードバックするので、I成分とQ成分に対する予定利得を利得可変増幅回路部に別々の値として予め設定することで、バースト検出開始時にI成分、Q成分に分離せず利得を最大に設定している従来のようにA/Dコンバータの出力信号が歪んでしまうことがない。また、I成分とQ成分に対する予定利得を利得可変増幅回路部に別々の値として予め設定するので、ノイズやフェージングの影響を受けるプリアンブル信号の最大ピークをクリップにより歪ませてしまうことがない。
したがって、ノイズやフェージングによるバースト信号の誤検出を防止する無線通信システムの自動利得制御回路を提供することが可能となる。
また、請求項1の発明によれば、I成分の予定利得とQ成分の予定利得とを異ならせて設定するので、上記作用を一層明確に行うことが可能となる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の自動利得制御回路において、前記バースト信号検出部にて所定時間内に前記I成分と前記Q成分のうちクリップ数の少ない方の前記電力値をもとに前記修正利得を計算することを特徴とする。
請求項2の発明によれば、バースト信号検出部にて所定時間内にI成分とQ成分のうちクリップ数の少ない方の電力値をもとに修正利得を計算するので、クリップにより歪みの影響を低減させ、より正確に修正利得を計算することが可能となる。
請求項1に記載の発明によれば、自動利得制御回路において、I成分とQ成分に対する予定利得を利得可変増幅回路部にそれぞれ予め設定しておき、受信信号を受信してバースト信号検出部にてI成分またはQ成分のバースト信号検出がなされたときに、そのバースト信号が検出されたI成分またはQ成分の電力値に基づいて修正利得を計算し、その修正利得を利得可変増幅回路部にフィードバックするので、I成分とQ成分に対する予定利得を利得可変増幅回路部に別々の値として予め設定することで、バースト検出開始時にI成分、Q成分に分離せず利得を最大に設定している従来のようにA/Dコンバータの出力信号が歪んでしまうことがない。また、I成分とQ成分に対する予定利得を利得可変増幅回路部に別々の値として予め設定するので、ノイズやフェージングの影響を受けるプリアンブル信号の最大ピークをクリップにより歪ませてしまうことがない。
したがって、ノイズやフェージングによるバースト信号の誤検出を防止する無線通信システムの自動利得制御回路を提供することができる。
また、バースト信号を検出する信号の初段のみ、I成分とQ成分に別々の利得を持たせることで、ADダイナミックレンジによる波形歪みの影響を少なくして、バースト信号を検出する事が可能で、それにより、ノイズやフェージングによるバースト信号検出誤りを防ぐことができる。
また、請求項1に記載の発明によれば、I成分の予定利得とQ成分の予定利得とを異ならせて設定するので、上記作用を一層明確に行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、バースト信号検出部にて所定時間内にI成分とQ成分のうちクリップ数の少ない方の電力値をもとに修正利得を計算するので、クリップにより歪みの影響を低減させ、より正確に修正利得を計算することができる。
以下、本発明によるOFDM変調方式の無線通信システムに用いる自動利得制御回路について、実施例により説明する。
図1は、本発明の一例を示す自動利得制御回路の制御ブロック図である。なお、後述する利得可変増幅回路部と制御部以外の構成は従来より自動利得制御回路に用いられている公知のものであるので構成の説明を簡略化し、本発明に関わる部分のみ詳細に説明する。
この発明の自動利得制御回路は、アンテナ11、送受信切り替えスイッチ21を備えるほか、受信側として、RF部には、バンドパスフィルタ(以下、「BPF」という。)12、Low Noise Amp(以下、「LNA」という。)13、ミキサー14などを備え、IF部には、BPF12、IQ分離回路部15などを備え、ベースバンドには、利得可変増幅回路部16、2つのローパスフィルタ(以下、「LPF」という。)17a,17b、制御部18などを備える。また、送信側として、ベースバンドに2つのLPF17を備え、IF部には、ミキサー14、送信電力制御アンプ19、BPF12などを備え、RF部には、ミキサー14、BPF12、増幅器20などを備える。
IQ分離回路部15内には、さらにミキサー14、発信器22などを備え、利得可変増幅回路部16内には、IQ分離回路部15にて分離されたI成分とQ成分とに対応する2つの利得制御増幅器23a,23bを備え、それぞれ下流側にLPF17a,17bを備える。そして、制御部18内の受信側に、I成分とQ成分とに対応する2つのA/Dコンバータ24a,24bと受信電力算出部25a,25b、利得制御回路部26、遅延部28、バースト信号検出部29、復調処理部30などを備え、送信側として、変調処理部31、2つのD/Aコンバータ27a,27bなどを備える。そして、利得制御回路部26から利得可変増幅回路部16に向かってフィードバック回路32を備える。
すなわち、この例の自動利得制御回路においては、アンテナ11からの受信信号をI成分とQ成分に分離するIQ分離回路部15と、そのIQ分離回路部15にて分離された後のI成分とQ成分のそれぞれの利得を独立に制御可能とする利得可変増幅回路部16と、I成分とQ成分をそれぞれA/D変換し、変換後のI成分とQ成分のディジタル信号からそれぞれの受信電力を算出する受信電力算出部25a,25bと、これによって算出した受信電力をもとに利得を計算して、利得可変増幅回路部16へ利得をフィードバック回路32を介してフィードバックする利得制御回路部26と、I成分とQ成分のディジタル信号を一定時間遅延させる遅延部28と、遅延部28によって一定時間遅延したI成分とQ成分それぞれのディジタル信号を相関処理してバースト検出を行うバースト信号検出部29とを備えてなる。
つぎに、この例の自動利得制御回路の受信動作について説明する。
アンテナ11で受信した無線信号はRF部の2つのBPF12とその間にあるLNA13を介してミキサー14に送られ、ミキサー14で中間周波数帯(IF部)にダウンコンバートされる。そして、IF部のBPF12を介してIQ分離回路部15によりI成分とQ成分に分離したプリアンブル信号に変換される。
I成分とQ成分に分離したプリアンブル信号は、それぞれの利得制御増幅器23により増幅される。ここで初期値として、たとえばI成分に最大利得値、Q成分に最小利得値を予定利得として予め設定しておき、この状態で受信信号の受信を待つ。そして、受信信号の先頭のプリアンブル信号がI成分、Q成分に分離した状態で利得可変増幅回路部16に入力されると、I成分とQ成分とで異なった利得によりプリアンブル信号を増幅する。そして、LPF17a,17bを介して、A/Dコンバータ24a,24bでディジタル変換されたI,Q成分それぞれのプリアンブル信号は、I成分とQ成分とがそれぞれ別の電力算出部25に送られるとともに、遅延部28とバースト信号検出部29に送られる。受信電力算出部25a,25bでは、I成分、Q成分のそれぞれのパワー計算と波形最大値をもとめ、A/Dダイナミックレンジによる歪みの影響を確認する。そして、I成分、Q成分のどちらが、A/Dダイナミックレンジによる歪みの影響が少ないかを判定し、歪みの影響が少ないと判定された成分を利得可変増幅回路部16に対する以後の利得に用いる。
ここで、受信電波の信号強度が強い場合、I成分の信号は最大利得に設定された利得制御増幅器23により増幅されてA/Dコンバータ24aでディジタル変換されるので、A/Dコンバータ24aの入力レンジを越えてクリップしてしまう。この場合、バースト信号検出部29では歪んだI信号によってQ信号との相関が得られずプリアンブル信号の検出に失敗したり、相関値による同期タイミングを正確に検出できない場合がある。
一方、Q成分の信号は最小利得に設定された利得制御増幅器23により増幅されてA/Dコンバータ24bでディジタル変換されるので、A/Dコンバータ24bの入力レンジの範囲内で入力される。そのため、クリップによる非線形歪みの影響を受けないので、プリアンブルの相関が強く出てバースト信号検出における検出確度が上がり、同期タイミングの検出精度が良くなる。
なお、この例では、I成分の信号を最大利得に設定し、Q成分の信号を最小利得に設定したが、この発明はこれに限定されるものではなく、I成分の予定利得とQ成分の予定利得とを異ならせて設定すればどのように設定してもよい。
また、受信電波の信号強度が小さい場合、受信電波の信号強度が強い場合とは逆に、A/D変換後のI成分のプリアンブル信号はクリップがなくなるので相関検出がしやすくなるが、Q成分のプリアンブル信号はS/N比が悪くなり、相関検出に悪影響を及ぼす。
ここで、最大利得値と最小利得値は、たとえば規格書で規格化されている最大受信電力と最小受信電力、さらにA/Dコンバータ24a,24bの入力レンジから決定する。
バースト信号検出部29は入力されるI成分とQ成分のプリアンブル信号のうち後述する方法により歪みの少ない方を選択して検出する。信号検出処理は、たとえば遅延信号との相関処理が行われ、相関値が一定の閥値以上になった場合に信号検出とする。なお、I成分とQ成分のプリアンブル信号の両方が歪んでいない場合には、受信電力の大きい方、すなわちS/N比の良い方を選択して検出する。
同時に、相関処理によりバースト信号を検出し、バースト信号が検出されたと判断した場合は、選択したI成分とQ成分の受信電力から、第2の利得を第1の利得のパワー値から求め、利得制御増幅器23における利得を決定し、フィードバック回路32を介して第2の利得を利得可変増幅回路部16に設定する。この際、第2の利得はI成分、Q成分ともに同じ利得を使用する。さらに、I成分、Q成分とも同じレベルで増幅されてA/D入力されるので、利得のパワー値のみを計算し、第3の利得を算出して、フィードバック回路32を介して第3の利得を利得可変増幅回路部16に設定する。
なお、このようにして最適な利得を決定するフローを、フィードバック回路32を介して制御部18と利得可変増幅回路部16との間で所定の回数繰り返して、最適な利得を決定する。すなわち、I成分とQ成分に対する予定利得を利得可変増幅回路部16にそれぞれ予め設定しておき、受信信号を受信してバースト信号検出部29にてI成分またはQ成分のバースト信号検出がなされたときに、そのバースト信号が検出されたI成分またはQ成分の電力値に基づいて修正利得を計算し、その修正利得を利得可変増幅回路部16にフィードバックする。
ここで、A/Dコンバータ24a,24bにて変換されたI成分、Q成分それぞれのプリアンブル信号のうち、バースト信号検出部29にて歪みの少ない方を選択する方法について説明する。
A/D変換されたI成分、Q成分のどちらかのプリアンブル信号が入力レンジに達している場合は波形がクリップしているので、容易に判断できるが、I成分、Q成分がともにクリップしている場合には、次のような判断基準が必要となる。
すなわち、上述の例では受信信号が規格化された最大入力の時と最小入力の時を想定しており、たとえば802.11aの規格ではアンテナ11端で想定している最大入力電力は−30dBm、最小入力電力は(最小で)−82dBmで性能を保証することが規定されている。
I成分とQ成分の初期利得値をどのように設定するかによって異なるが、受信電力が、最大入力電力と最小入力電力との中間の電力であった場合には、両方ともAD変換後の波形がクリップする事が考えられる。
ここで、図2(a),(b)に示すようにプリアンブル信号は802.11aの場合、I成分とQ成分は、同一波長0.8μsecの繰り返し信号で位相のみがずれている。
そこで、I成分とQ成分の両方がクリップしている場合は、歪みの影響を判定するに際し、変換されたI成分、Q成分それぞれのプリアンブル信号の最大と最小のクリップレンジを示すデータの割合で決める。
すなわち、図3(a),(b)に示すように、所定時間tに入力されたA/D変換されたI成分、Q成分それぞれのプリアンブル信号波形の中に最大および最小レンジを示す部分がどのくらい含まれているかを判定することとする。なお、この例では、図2(a),(b)に示す波形のI成分、Q成分それぞれのプリアンブル信号に対して、利得可変増幅回路部16にて、I成分に+40dBの増幅、Q成分に+20dBの増幅を行い、かつI成分、Q成分の波長0.8μsecの2波長分をサンプリング対象として所定時間t=1.6μsec分とした。そして、tの範囲内における、I成分のクリップデータ数とQ成分のクリップデータ数を比較し、Q成分の方が歪みが少ないと判断して、Q成分の利得を採用することにする。すなわち、バースト信号検出部29にて所定時間内にI成分とQ成分のうちクリップ数の少ない方の電力値をもとに修正利得を計算する。
この発明の無線通信システムの自動利得制御回路の一例を示す制御ブロック図である。 (a)はプリアンブル信号のI成分の波形を示す図、(b)はプリアンブル信号のQ成分の波形を示す図である。 (a)はプリアンブル信号のI成分の波形に+40dBの増幅を加えた図、(b)はプリアンブル信号のQ成分の波形に+20dBの増幅を加えた図である。 従来の無線通信システムの自動利得制御回路の制御ブロック図である。
符号の説明
11 アンテナ
12 バンドパスフィルタ(BPF)
13 Low Noise AMP(LNA)
14 ミキサー
15 IQ分離回路部
16 利得可変増幅回路部
17a,17b ローパスフィルタ(LPF)
18 制御部
19 送信電力制御アンプ
20 増幅器
21 スイッチ
22 発信器
23 利得制御増幅器
24a,24b A/Dコンバータ
25a,25b 受信電力算出部
26 利得制御回路部
27a,27b D/Aコンバータ
28 遅延部
29 バースト信号検出部
30 復調処理部
31 変調処理部
32 フィードバック回路

Claims (2)

  1. 先頭部に少なくともプリアンブル信号を含むバースト信号が付加された受信信号の利得制御を行う無線通信システムの自動利得制御回路において、
    前記受信信号をI成分とQ成分に分離するIQ分離回路部と、
    該IQ分離回路部にて分離後の前記I成分と前記Q成分に対する利得をそれぞれ独立に制御可能とする利得可変増幅回路部と、
    該利得可変増幅回路部で増幅された前記I成分と前記Q成分をそれぞれA/D変換し、変換後の前記I成分と前記Q成分のディジタル信号からそれぞれの受信電力を算出する受信電力算出部と、
    前記算出した受信電力をもとに利得を計算して、前記利得可変増幅回路部へフィードバックする利得制御回路部と、
    前記I成分と前記Q成分のディジタル信号を一定時間遅延させる遅延部と、
    該遅延部で一定時間遅延されたI成分およびQ成分それぞれのディジタル信号を相関処理してバースト検出を行うバースト信号検出部とを備えた自動利得制御回路であって、
    前記I成分に対する予定利得と前記Q成分に対する予定利得とを異ならせて前記利得可変増幅回路部にそれぞれ予め設定しておき、前記受信信号を受信して前記バースト信号検出部にて前記I成分または前記Q成分のバースト信号検出がなされたときに、該バースト信号が検出された前記I成分または前記Q成分の電力値に基づいて修正利得を計算し、該修正利得を前記利得可変増幅回路部にフィードバックすることを特徴とする自動利得制御回路。
  2. 前記バースト信号検出部にて所定時間内に前記I成分と前記Q成分のうちクリップ数の少ない方の前記電力値をもとに前記修正利得を計算することを特徴とする請求項1に記載の自動利得制御回路。
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