JP3746048B2 - 無線通信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信に用いられるディジタル変調方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタル移動無線通信方式において、基地局装置、通信端末装置間の送受信は、電波伝播環境によって影響を受け、電波伝播環境は、受信側での受信品質および受信感度特性に影響を与える。そこで、従来、パイロットシンボルの信号点位置を工夫することによって受信装置の受信感度特性を向上させる方法として、準同期検波を行う際のパイロットシンボルの信号点位置に関する方法が、文献(陸上移動通信用16QAMのフェージングひずみ補償方式)三瓶、電子情報通信学会論文誌B−II Vol.J−72−B−II No.1 pp.7−151989年1月に記載されている。図35は、同相−直交平面(IQ平面)における16QAMシンボルおよびパイロットシンボルの信号点配置を示している。図35において、参照符号3501はIQ平面における16QAMの信号点を示しており、パイロットシンボルの信号点は参照符号3502、参照符号3503、参照符号3504、および参照符号3505のいずれかに配置するというように、16QAMの信号点のうち最大振幅を有する信号点をパイロット信号とし、準同期検波を行う方式が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のパイロットシンボルの配置では、一つの変調方式における信号点の最大信号点振幅をとる信号点をパイロットシンボルの信号点としているが、受信装置の受信感度を考慮した場合、この点がパイロットシンボルの信号点として最適な位置とは限らない。また、受信装置の受信感度特性を向上させるために送信装置の送信電力を増加させ、図35に示す最大信号点振幅を増大させることは、送信する全てのシンボルについて送信電力を上げることになり、送信装置の消費電力を増大させることに他ならない。
【0004】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、送信装置の平均送信電力をある一定のレベルに保ってパイロットシンボルの信号点を配置し、受信装置の受信感度特性を向上させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線通信装置は、互いに異なる変調方式で直交ベースバンド信号を生成する複数の信号生成手段と、前記複数の信号生成手段から出力された信号のうち目的の信号のみを選択する切り替え手段と、前記切り替え手段によって選択された直交ベースバンド信号に対して所定の無線処理を行う無線手段と、この無線手段から出力された送信信号の電力を増幅する電力増幅手段と、を具備し、前記各変調方式による送信信号の平均送信出力電力が互いに等しく、前記電力増幅手段における動作範囲が所定の値になる如く、復調のためのシンボルの送信パワを調整する構成を採る。
【0006】
本発明の無線通信装置は、所定の値が、各変調方式について同一の値である構成を採る。
【0007】
本発明の無線通信装置は、互いに異なる変調方式で直交ベースバンド信号を生成する複数の信号生成手段と、前記複数の信号生成手段から出力された信号のうち目的の信号のみを選択する切り替え手段と、前記切り替え手段によって選択された直交ベースバンド信号に対して所定の無線処理を行う無線手段と、この無線手段から出力された送信信号の電力を増幅する電力増幅手段と、を具備し、前記各変調方式による送信信号の平均送信出力電力が互いに等しく、受信感度が最適な値になる如く、復調のためのシンボルの送信パワを調整する構成を採る。
【0008】
これらの構成によれば、送信装置の平均送信電力をある一定のレベルに保って復調のためのシンボルの送信パワを調整し、受信装置の受信感度特性を向上させることができる。なお、復調のためのシンボルとして、パイロットシンボル、ユニークワード、プリアンブル等が挙げられる。
【0009】
本発明の無線通信装置は、送信ディジタル信号を互いに異なる変調方式でシリアル信号を生成する複数の信号生成手段と、前記複数の信号生成手段から出力されたシリアル信号のうち目的の信号のみを選択する切り替え手段と、前記切り替え手段から出力されたシリアル信号をパラレル信号に変換するシリアルパラレル変換手段と、シリアルパラレル変換されたパラレル信号を離散逆フーリエ変換する離散逆フーリエ変換手段と、離散逆フーリエ変換された信号に所定の無線処理を行う無線手段と、この無線手段から出力された送信信号の電力を増幅する電力増幅手段と、を具備し、前記各変調方式による送信信号の平均送信出力電力が互いに等しく、前記電力増幅手段における動作範囲が所定の値になる如く、復調のためのシンボルの送信パワを調整する構成を採る。
【0010】
本発明の無線通信装置は、所定の値が、各変調方式について同一の値である構成を採る。
【0011】
本発明の無線通信装置は、送信ディジタル信号を互いに異なる変調方式でシリアル信号を生成する複数の信号生成手段と、前記複数の信号生成手段から出力されたシリアル信号のうち目的の信号のみを選択する切り替え手段と、前記切り替え手段から出力されたシリアル信号をパラレル信号に変換するシリアルパラレル変換手段と、シリアルパラレル変換されたパラレル信号を離散逆フーリエ変換する離散逆フーリエ変換手段と、離散逆フーリエ変換された信号に所定の無線処理を行う無線手段と、この無線手段から出力された送信信号の電力を増幅する電力増幅手段と、を具備し、前記各変調方式による送信信号の平均送信出力電力が互いに等しく、受信感度が最適な値になる如く、復調のためのシンボルの送信パワを調整する構成を採る。
【0012】
これらの構成によれば、OFDM方式においても、送信装置の平均送信電力をある一定のレベルに保って復調のためのシンボルの送信パワを調整し、受信装置の受信感度特性を向上させることができる。
【0013】
本発明の無線通信装置は、上記いずれかに記載の無線通信装置から受信した復調のためのシンボルの信号点振幅と、各変調方式の最大信号点振幅の比から補正値を決定し、伝送路による歪みを推定した伝送路歪み推定信号に前記補正値を乗算して検波を行う構成を採る。
【0014】
この構成によれば、フェージング推定信号の精度を向上させることができ、受信装置における受信感度特性の向上を図ることができる。
【0015】
本発明の無線通信装置は、通信相手が送信した信号を複数の到来波で受信したとき、誤り耐性の強い変調方式または最も訂正能力の強い誤り訂正方式を通信相手に要求する構成を採る。
【0016】
本発明の無線通信装置は、通信相手から複数の到来波で受信したという情報を受信したとき、誤り耐性の強い変調方式または最も訂正能力の強い誤り訂正方式を選択する構成を採る。
【0017】
これらの構成によれば、複数の到来波を受信した場合、受信装置はその信号を復調できないため、これを防ぐことができる。
【0018】
本発明の無線通信装置は、通信開始時に選択される変調方式として、切り替え可能な変調方式のうち、最も雑音に対して耐性のある変調方式を選択する構成を採る。
【0019】
本発明の無線通信装置は、通信開始時に選択される誤り訂正方式として、切り替え可能な誤り訂正方式のうち、最も誤り訂正能力のある誤り訂正方式を選択する構成を採る。
【0020】
これらの構成によれば、通信開始時において、電波伝搬環境を推定できない場合でも、データの受信品質の向上を図ることができる。
【0021】
本発明の無線通信装置は、通信相手から送信された信号に基づいて、電波伝搬環境を推定し、推定された電波伝搬環境に基づいて、通信開始時に前記通信相手に送信する信号の変調方式を決定する構成を採る。
【0022】
本発明の無線通信装置は、通信相手から送信された信号に基づいて、電波伝搬環境を推定し、推定された電波伝搬環境に基づいて、通信開始時に前記通信相手に送信する信号の誤り訂正方式を決定する構成を採る。
【0023】
本発明の無線通信装置は、常時、所定の信号を送信し、前記所定の信号を受信した通信相手が前記所定の信号に基づいて電波伝搬環境を推定するとともに、推定した電波伝搬環境情報を送信し、通信開始時に前記通信相手に送信する信号の変調方式を、前記電波伝搬環境情報に基づいて決定する構成を採る。
【0024】
本発明の無線通信装置は、常時、所定の信号を送信し、前記所定の信号を受信した通信相手が前記所定の信号に基づいて電波伝搬環境を推定するとともに、推定した電波伝搬環境情報を送信し、通信開始時に前記通信相手に送信する信号の誤り訂正方式を、前記電波伝搬環境情報に基づいて決定する構成を採る。
【0025】
これらの構成によれば、通信開始時に送信する信号を、電波伝搬環境に応じた変調方式および誤り訂正方式に決定するため、データの受信品質の向上を図ることができる。
【0026】
本発明の無線通信装置は、通信相手から常時送信されている所定の信号を受信し、前記所定の信号に基づいて電波伝搬環境を推定するとともに、推定した電波伝搬環境情報を送信する構成を採る。
【0027】
本発明の無線通信装置は、電波伝搬環境情報の中に、推定した電波伝搬環境に適した変調方式または誤り訂正方式の情報を含む構成を採る。
【0028】
これらの構成によれば、電波伝搬環境に応じた変調方式および誤り訂正方式を決定するため、データの受信品質の向上を図ることができる。
【0029】
本発明の無線通信装置は、CDMA方式の無線通信において、常時、所定のチャネルの信号を送信し、前記所定のチャネルの信号を受信した通信相手が前記所定のチャネルの信号に基づいて電波伝搬環境を推定するとともに、推定した電波伝搬環境情報を送信し、通信開始時に前記通信相手に送信する信号の変調方式を、前記電波伝搬環境情報に基づいて決定する構成を採る。
【0030】
本発明の無線通信装置は、CDMA方式の無線通信において、常時、所定のチャネルの信号を送信し、前記所定のチャネルの信号を受信した通信相手が前記所定のチャネルの信号に基づいて電波伝搬環境を推定するとともに、推定した電波伝搬環境情報を送信し、通信開始時に前記通信相手に送信する信号の誤り訂正方式を、前記電波伝搬環境情報に基づいて決定する構成を採る。
【0031】
これらの構成によれば、CDMA方式において、通信開始時に送信する信号を、電波伝搬環境に応じた変調方式および誤り訂正方式に決定するため、データの受信品質の向上を図ることができる。
【0032】
本発明の無線通信装置は、CDMA方式の無線通信において、通信相手から常時送信されている所定のチャネルの信号を受信し、前記所定のチャネルの信号に基づいて電波伝搬環境を推定するとともに、推定した電波伝搬環境情報を送信する構成を採る。
【0033】
本発明の無線通信装置は、電波伝搬環境情報の中に、推定した電波伝搬環境に適した変調方式または誤り訂正方式の情報を含む構成を採る。
【0034】
この構成によれば、CDMA方式において、電波伝搬環境に応じた変調方式および誤り訂正方式を決定するため、データの受信品質の向上を図ることができる。
【0035】
本発明の無線通信装置は、CDMA方式の無線通信において、送信する信号の変調方式の情報を、制御チャネルを介して通信相手に送信する構成を採る。
【0036】
本発明の無線通信装置は、CDMA方式の無線通信において、常時、所定のチャネルの信号を送信し、前記所定のチャネルの信号を受信した通信相手が前記所定のチャネルの信号に基づいて電波伝搬環境を推定するとともに、推定した電波伝搬環境情報を送信し、前記通信相手に送信する信号の変調方式を、前記電波伝搬環境情報に基づいて決定し、制御チャネルを介して決定した変調方式情報を通信相手に送信する構成を採る。
【0037】
本発明の無線通信装置は、CDMA方式の無線通信において、送信する信号の誤り訂正方式の情報を、制御チャネルを介して通信相手に送信する構成を採る。
【0038】
本発明の無線通信装置は、CDMA方式の無線通信において、常時、所定のチャネルの信号を送信し、前記所定のチャネルの信号を受信した通信相手が前記所定のチャネルの信号に基づいて電波伝搬環境を推定するとともに、推定した電波伝搬環境情報を送信し、前記通信相手に送信する信号の誤り訂正方式を、前記電波伝搬環境情報に基づいて決定し、制御チャネルを介して決定した誤り訂正方式を通信相手に送信する構成を採る。
【0039】
これらの構成によれば、CDMA方式において、電波伝搬環境に応じた変調方式および誤り訂正方式を決定するため、データの受信品質の向上を図ることができる。
【0040】
本発明の無線通信装置は、OFDM方式において、無線通信を行う構成を採る。
【0041】
この構成によれば、本発明の無線通信装置をOFDM方式に適用することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
本発明の骨子は、適応変調を行う無線通信方式において、送信装置の平均送信出力電力をある一定のレベルに保ちながら、受信装置での受信感度が最もよくなるように同相−直交平面(IQ平面)にパイロットシンボルの信号点を配置した方式とすることである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0043】
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態に係るフレーム構成の一例を示したものである。以下、変調方式はQPSK、16QAM、64QAMの3種類の組合せを例に挙げ、説明する。
【0044】
図1において、プリアンブル101、パイロットシンボル103、ユニークワード104は、制御情報であり、プリアンブル101は、選択された変調方式の情報を含んでおり、QPSK、16QAM、64QAMのいずれかを示す情報を含んでいる。データシンボル102は、データ情報を含んでいる。パイロットシンボル103は、電波伝搬環境の推定や同期検波を行うために用いられ、ユニークワード104は、受信装置が送信装置と時間同期をとるための信号である。なお、これらの制御情報は、データシンボルよりも信頼性を必要とされる。
【0045】
図2は、本実施の形態に係る送信装置の構成を示したものである。図2において、QPSK用信号生成部201は、入力された送信ディジタル信号および制御信号のうち、制御信号に含まれる変調方式の情報がQPSKの場合、図1のフレーム構成にしたがって直交ベースバンド信号が生成され、QPSK直交ベースバンド信号の同相成分を同相成分切り替え部204に、QPSK直交ベースバンド信号の直交成分を直交成分切り替え部205に出力する。
【0046】
16QAM用信号生成部202は、入力された送信ディジタル信号および制御信号のうち、制御信号に含まれる変調方式の情報が16QAMの場合、図1のフレーム構成にしたがって直交ベースバンド信号が生成され、16QAM直交ベースバンド信号の同相成分を同相成分切り替え部204に、16QAM直交ベースバンド信号の直交成分を直交成分切り替え部205に出力する。
【0047】
64QAM用信号生成部203は、入力された送信ディジタル信号および制御信号のうち、制御信号に含まれる変調方式の情報64QAMの場合、図1のフレーム構成にしたがって直交ベースバンド信号が生成され、64QAM方式直交ベースバンド信号の同相成分を同相成分切り替え部204に、64QAM方式直交ベースバンド信号の直交成分を直交成分切り替え部205に出力する。
【0048】
同相成分切り替え部204は、QPSK用信号生成部201、または16QAM用信号生成部202、または64QAM用信号生成部203のいずれかにより入力された直交ベースバンド信号同相成分と、別ルートにより入力された制御信号のうち、制御信号に含まれる変調方式の情報に基づき、指定された変調方式の直交ベースバンド信号同相成分を入力するように入力部分を切り替え、入力された直交ベースバンド信号同相成分を無線部206に出力する。
【0049】
直交成分切り替え部205は、QPSK用信号生成部201、または16QAM用信号生成部202、または64QAM用信号生成部203のいずれかにより入力された直交ベースバンド信号直交成分と、別ルートにより入力された制御信号のうち、制御信号に含まれる変調方式の情報に基づき、指定された変調方式の送信直交ベースバンド信号直交成分を入力するように入力部分を切り替え、入力された直交ベースバンド信号直交成分を無線部206に出力する。
【0050】
無線部206は、同相成分切り替え部204より出力された送信直交ベースバンド信号同相成分および直交成分切り替え部205より出力された送信直交ベースバンド信号直交成分に、所定の無線処理を行って、送信電力増幅部207に出力する。送信電力増幅部207は、無線部206により無線処理された信号を増幅し、増幅された送信信号を送信アンテナ208を介して送信する。
【0051】
図3は本実施の形態に係る受信装置の構成を示したものである。図3において、受信無線部302は、受信アンテナ301を介して受信された信号(受信信号)に所定の無線処理を行い、受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分を同期・変調方式判定部303、フェージング歪み推定部304、周波数オフセット推定部305、QPSK検波部306、16QAM検波部307、64QAM検波部308、にそれぞれ出力する。
【0052】
同期・変調方式判定部303は、受信無線部302より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分から、図1におけるユニークワード104を検出し、検出されたユニークワードに基づいて送信装置との時間同期をとる。また、プリアンブルを検出し、プリアンブルに含まれる変調方式情報を識別する。この2つの情報を含んだ制御信号をQPSK検波部306、16QAM検波部307、64QAM検波部308のそれぞれに出力する。
【0053】
フェージング歪み推定部304は、受信無線部302より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分と、同期・変調方式判定部303より出力された制御信号を用いて、図1におけるパイロットシンボルからフェージングによる歪みを推定し、フェージング歪み推定信号をQPSK検波部306、16QAM検波部307、64QAM検波部308のそれぞれに出力する。
【0054】
周波数オフセット推定部305は、受信無線部302より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および直交成分、同期・変調方式判定部303より出力された制御信号を用いて、図1におけるパイロットシンボル103から周波数オフセットを推定し、周波数オフセット推定信号をQPSK検波部306、16QAM検波部307、64QAM検波部308のそれぞれに出力する。
【0055】
QPSK検波部306は、同期・変調方式判定部303より出力された制御信号に含まれる変調方式の情報がQPSKを示していた場合、受信無線部302より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分におけるフェージング歪み、周波数オフセットを、フェージング歪み推定部304より出力されたフェージング歪み推定信号、周波数オフセット推定部305より出力された周波数オフセット推定信号を用いて、除去、復調を行い、QPSK受信ディジタル信号を出力する。
【0056】
16QAM検波部307は、同期・変調方式判定部303より出力された制御信号に含まれる変調方式の情報が16QAMを示していた場合、受信無線部302より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分におけるフェージング歪み、周波数オフセットを、フェージング歪み推定部304より出力されたフェージング歪み推定信号、周波数オフセット推定部305より出力された周波数オフセット推定信号を用いて、除去、復調を行い、16QAM受信ディジタル信号を出力する。
【0057】
64QAM検波部308は、同期・変調方式判定部303より出力された制御信号に含まれる変調方式の情報が64QAMを示していた場合、受信無線部302より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分におけるフェージング歪み、周波数オフセットを、フェージング歪み推定部304より出力されたフェージング歪み推定信号、周波数オフセット推定部305より出力された周波数オフセット推定信号を用いて、除去、復調を行い、64QAM受信ディジタル信号308を出力する。
【0058】
次いで、上記構成を有する送信装置および受信装置の動作を説明する。まず、図2に示す送信ディジタル信号と制御信号は、QPSK用信号生成部201、16QAM用信号生成部202、64QAM用信号生成部203に入力され、制御信号の変調方式情報と一致する信号生成部のみ動作させ、該当する変調方式の信号生成部によって、直交ベースバンド信号が生成され、直交ベースバンド信号同相成分が同相成分切り替え部204に、直交ベースバンド信号直交成分が直交成分切り替え部205に出力される。
【0059】
変調方式信号生成部より出力された直交ベースバンド信号同相成分は、同相成分切り替え部204により、制御信号が示す変調方式に該当する入力部に切り替えられ、無線部206に出力される。また、変調方式生成部より出力された直交ベースバンド信号直交成分は、直交成分切り替え部205により、制御信号が示す変調方式に該当する入力部に切り替えられ、無線部206に出力される。
【0060】
同相成分切り替え部204より出力された送信直交ベースバンド信号同相成分と、直交成分切り替え部205より出力された送信直交ベースバンド信号直交成分は、無線部206により、所定の無線処理がなされ、送信信号が送信電力増幅部207に出力される。無線部206より出力された送信信号は、送信電力増幅部207により、電力増幅され、送信アンテナ208を介して受信装置へ送信される。
【0061】
送信装置により送信された信号は、図3に示すアンテナ301を介して受信装置に受信される。図3において、アンテナ301を介して受信された信号(受信信号)は、受信無線部302により、所定の無線処理が行われ、受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分が同期・変調方式判定部303、フェージング歪み推定部304、周波数オフセット推定部305、QPSK検波部306、16QAM検波部307、64QAM検波部308にそれぞれ出力される。
【0062】
受信無線部302より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分は、同期・変調方式判定部303により、図1に示すユニークワード104が検出され、検出されたユニークワード104に基づいて送信装置との時間同期がとられる。また、プリアンブルが検出され、プリアンブルに含まれる変調方式情報が識別される。この2つの情報を含んだ制御信号が生成され、フェージング歪み推定部304、周波数オフセット推定部305、QPSK検波部306、16QAM検波部307、64QAM検波部308にそれぞれ出力される。
【0063】
受信無線部302より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分と、同期・変調方式判定部303より出力された制御信号は、フェージング歪み推定部304により、図1に示すパイロットシンボル103から、フェージングによる歪みが推定され、フェージング歪み推定信号がQPSK検波部306、16QAM検波部307、64QAM検波部308にそれぞれ出力される。
【0064】
また、受信無線部302より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分と、同期・変調方式判定部303より出力された制御信号は、周波数オフセット推定部305により、図1に示すパイロットシンボル103から、周波数オフセットが推定され、周波数オフセット推定信号がQPSK検波部306、16QAM検波部307、64QAM検波部308にそれぞれ出力される。
【0065】
同期・変調方式判定部303より出力された制御信号の変調方式情報に応じた各検波部、すなわちQPSK検波部306、16QAM検波部307、64QAM検波部308において、受信無線部302より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および直交成分におけるフェージング歪み、周波数オフセットを、フェージング歪み推定部304より出力されたフェージング歪み推定信号、周波数オフセット推定部305より出力された周波数オフセット推定信号を用いて、除去、復調が行われ、各変調方式に応じた受信ディジタル信号が出力される。
【0066】
本実施の形態の無線通信システムにおける送信電力増幅部の動作、および各変調方式におけるパイロットシンボルの信号点配置について説明する。なお、本実施の形態において、パイロットシンボルの信号点振幅は、送信パワをIQ平面に表したものであり、送信パワを上げるとパイロットシンボルの信号点振幅は大きくなる。
【0067】
図4は、従来の送信電力増幅部の入出力関係を示している。図4において、参照符号401は、送信電力増幅部の動作点で、平均送信出力電力であることを示している。参照符号402、参照符号403、参照符号404は、それぞれQPSK、16QAM、64QAMの動作範囲(電力増幅部へ入力される信号の入力可能なレベル範囲)であり、それぞれの変調方式が選択されているときの送信電力増幅部の動作範囲を示している。図4に示したように、変調方式が64QAMのとき動作範囲が一番大きい。このように、従来において、変調方式により動作範囲が決まっていた。
【0068】
しかしながら、送信電力増幅部は64QAM変調方式の信号を線形増幅できる送信電力増幅器を使用していることから、変調方式がQPSK、16QAMのとき、動作範囲が64QAMの動作範囲を超えない範囲で、動作範囲を拡大しても線形増幅することが可能である。
【0069】
そこで、本実施の形態の適応変調を行う無線通信方式において、送信電力増幅部の最も動作範囲が広い変調方式の動作範囲を超えない範囲内で、受信装置での受信感度特性が最も向上するように、IQ平面にパイロットシンボルの信号点を配置する方式とした。すなわち、変調方式がQPSK、16QAMのとき、動作範囲が64QAMの動作範囲を超えない範囲でパイロットシンボルの入力レベルを増大し、受信装置の受信感度特性を向上させるようにした。以下、この方法について説明する。
【0070】
図5は、本実施の形態に係るIQ平面におけるQPSKシンボルおよびパイロットシンボル信号点の配置を示しており、参照符号501はQPSK変調信号点、参照符号502はパイロットシンボル信号点である。そして、パイロットシンボル信号点振幅をrpilotとすると、rpilotを大きくすると受信装置において、パイロットシンボルのノイズに対する耐性が強くなり、図3における受信装置のフェージング歪み推定部304におけるフェージング歪みの推定精度、および周波数オフセット推定部305の推定精度が向上し、高精度な検波処理を行うことができるため、受信装置の受信感度特性が向上する。
【0071】
また、図6は、本実施の形態に係るIQ平面における16QAMシンボルおよびパイロットシンボル信号点の配置を示しており、参照符号601は16QAM信号点、参照符号602はパイロットシンボル信号点である。そして、パイロットシンボル信号点振幅をrpilotとすると、rpilotを大きくすると受信装置において、パイロットシンボルのノイズに対する耐性が強くなり、図3における受信装置のフェージング歪み推定部304におけるフェージング歪みの推定精度、および周波数オフセット推定部305の推定精度が向上し、高精度な検波処理を行うことができるため、受信装置の受信感度特性が向上する。64QAMについても同様である。
【0072】
次に、入出力特性の異なる2種類の送信電力増幅部の動作範囲について説明する。図7は、本実施の形態に係る2種類の送信電力増幅部の入出力関係を示している。ここでは、一般的な説明を試みるため、2種類の送信電力増幅部を送信電力増幅部Aと送信電力増幅部Bとする。図7において、参照符号701は送信電力増幅部Aの入出力関係を示しており、参照符号702は送信電力増幅部Bの入出力関係を示している。入力レベルが参照符号703の動作範囲であった場合、送信電力増幅部Aでも送信電力増幅部Bでも対応できる。しかし、入力レベルが参照符号704の動作範囲であった場合、送信電力増幅部Aでは対応できない範囲がある。例えば、16QAMまで変調方式が使えれば十分である通信装置を考えた場合、参照符号701の入出力特性を有する送信電力増幅部の使用で対応できるとすれば、参照符号702の入出力特性を有する送信電力増幅部を使用するよりも消費電力を小さく抑えることができる。しかし、本実施の形態で使用する64QAMに対応させるためには参照符号702が示す送信電力増幅部を使用しなければならないとすると、参照符号703が示す動作範囲よりも広い動作範囲を確保することができる。すなわち、QPSKや16QAMの変調方式を適用する場合、パイロットシンボルの送信電力を参照符号704が示す動作範囲で大きくすれば、受信装置におけるフェージング歪み推定精度や周波数オフセット推定精度が上がり、受信装置での受信感度特性が向上する。
【0073】
本実施の形態では、送信電力増幅部の動作範囲は、64QAMの動作範囲が一番大きい。よって、rpilotをrQPSKより大きくした結果、送信電力増幅部における動作範囲が大きくなるが、64QAM方式の動作範囲内であれば、QPSKが選択された場合においても増幅が可能である。16QAMのときも同様に考えられる。
【0074】
以上のことを考慮すると、図8のような送信電力増幅部の入出力関係にすることが可能となる。図8は、本実施の形態に係る送信電力増幅部の入出力関係を示した図で、参照符号801は、送信電力増幅部の動作点で、参照符号802は、パイロットシンボルの信号点振幅を従来のQPSK変調の最大信号点振幅より大きくしたときのQPSKの動作範囲、参照符号803は、パイロットシンボルの信号点振幅を16QAMの最大信号点振幅より大きくしたときの16QAMの動作範囲、参照符号804は、64QAM方式動作範囲である。ただし、参照符号802の動作範囲と、参照符号803の動作範囲は、64QAMの動作範囲より小さいものとする。このとき、図4のように送信電力増幅部を使用していたときと比較し、図8では、QPSK動作範囲、16QAM動作範囲は大きくなっているが、増幅は可能であり、各変調方式の動作範囲を同じ範囲に設定することも可能である。一方、受信装置において、QPSKおよび16QAMのとき、パイロットシンボルのノイズ耐性が強くなっている。しかし、必ずしもパイロットシンボルの振幅を大きくすればよいわけではなく、最適な振幅があることを図9を用いて説明する。
【0075】
図9は、本実施の形態に係るQPSK変調のパイロットシンボルと信号点パワ比対、ビット誤り率10−4、10−6に必要な所望搬送波電力対雑音電力比のグラフを示している。参照符号901は、ビット誤り率10−4に必要な所望搬送波電力対雑音電力比を、参照符号902は、ビット誤り率10−6に必要な所望搬送波電力対雑音電力比を示している。参照符号901に着目すると、ビット誤り率10−4で所望波電力対雑音電力比の最も低い値の横軸(r pilot/r QPSK)は、2であり、パイロット信号の振幅が大きくなっても所望搬送波電力対雑音電力比が小さくなるわけではない。参照符号902が示すビット誤り率10−6の場合も同様に考えることができ、パイロット信号の最適な振幅があるといえる。
【0076】
なお、本実施の形態では、シングルキャリア方式で説明したが、多重化方式、CDMA方式、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式で同様に実施してもかまわない。
【0077】
以下に、共通増幅においても適用できることを、図10を用いて説明する。図10は、本実施の形態に係る共通増幅を行う送信装置の構成を示している。f1変調部1001は、周波数f1用ディジタル信号をディジタル変調し、周波数f1の送信信号を加算部1004に出力する。f2変調部1002は、周波数f2用ディジタル信号をディジタル変調し、周波数f2の送信信号を加算部1004に出力する。fn変調部1003は、周波数fn用ディジタル信号をディジタル変調し、周波数fnの送信信号を加算部1004に出力する。
【0078】
加算部1004は、周波数f1の送信信号、周波数f2の送信号および周波数fnの送信信号を加算し、加算した送信信号を送信電力増幅部1005に出力する。送信電力増幅部1005は、加算された送信信号を増幅し、増幅した送信信号を送信アンテナ1006を介して送信する。
【0079】
以上のように本実施の形態によれば、適応変調を行う無線通信方式において、送信装置の平均送信出力電力をある一定に保ちながら、受信装置の受信感度を最もよくするようにIQ平面にパイロットシンボルの信号点を配置することにより、受信装置での受信感度特性を向上させることができる。
【0080】
なお、変調方式はQPSK、16QAM、64QAMの3種類の組合せを例に挙げて説明したがこの変調方式に限ったものではなく、また、3種類の変調方式の切り替えに限ったものではない。
【0081】
本実施の形態において、パイロットシンボルとして既知の信号点を例に説明したが、これに限ったものではなく、例えば、PSK変調信号をパイロットシンボルとしてもよい。
【0082】
また、本実施の形態において、受信装置におけるフェージング歪み推定、周波数オフセット推定にパイロットシンボルを用いたが、図1におけるプリアンブルやユニークワードなど、他の制御情報を用いて行うことも可能である。
【0083】
そして、データを除いたチャネル制御情報を一例とする制御情報についても、本実施の形態におけるパイロットシンボルと同様の実施を行うことが可能である。このとき、特にデータと比較し制御情報は、ノイズに対し誤り耐性があるという特徴をもつことになる。
【0084】
(実施の形態2)
実施の形態2では、実施の形態1で説明した方式を用いた無線通信システム、送信装置、受信装置において、電波伝搬環境および通信トラフィックにより変調方式を切り替える通信方式の変調方式決定方法について説明する。
【0085】
図11は、本実施の形態に係る通信端末が送信するフレーム構成の一例を示す図である。なお、図11において図1と共通するものには同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。図11において、参照符号1101はプリアンブルで、制御情報を含んでいる。参照符号1102は電波伝搬環境推定情報で、基地局が送信した信号の電波伝搬環境を通信端末が推定し、電波伝搬環境情報として基地局に通知するためのシンボルである。
【0086】
次に、基地局の受信装置の構成について説明する。図12は、本実施の形態に係る基地局の受信装置の構成を示している。図12において、受信無線部1202は、アンテナ1201を介して受信した信号(受信信号)に所定の無線処理を行って、受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分を同期部1203と検波部1204に出力する。
【0087】
同期部1203は、受信無線部1202から出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分から、図11における104のユニークワードを検出し、検出されたユニークワード104に基づいて通信端末との時間同期をとり、同期信号として検波部1204に出力する。
【0088】
検波部1204は、受信無線部1202より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分、同期部1203より出力された同期信号から、通信端末が送信した信号に検波処理を行い、受信ディジタル信号をデータ検出部1205に出力する。
【0089】
データ検出部1205は、検波部1204より出力された受信ディジタル信号から、図11のフレーム構成をもとに、電波伝搬環境情報を送信データ生成部1206に出力し、また受信データを出力する。
【0090】
送信データ生成部1206は、データ検出部1205より出力された電波伝搬環境情報と入力された送信データのうち、電波伝搬環境情報に基づいて変調方式を決定し、決定した変調方式に応じた情報ビットを有する送信ディジタル信号、および決定した変調方式を基地局に通知する制御信号を出力する。なお、データ検出部1205において、到来波が複数あったと判断された場合、他の電波伝搬環境を示すパラメータの影響を受けず、送信データ生成部1206は、誤り耐性の強いQPSKを選択し、通信端末に要求する。これは、複数の到来波を受信した場合、受信装置はこの信号を復調できないので、これを防ぐためである。
【0091】
図13は、本実施の形態に係る基地局が送信するフレーム構成の一例を示している。なお、図13において図11と共通するものには同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。図13において、1301は変調方式情報で、基地局の変調方式を通信端末に通知するためのシンボルである。
【0092】
次に、通信端末装置の送信装置の構成について説明する。図14は、本実施の形態に係る通信端末の送信装置の構成を示している。図14において、送信データ生成部1401は、送信データおよび電波伝搬環境推定信号から、図11のフレーム構成にしたがった送信ディジタル信号を生成し、直交ベースバンド信号生成部1402に出力する。
【0093】
直交ベースバンド信号生成部1402は、送信データ生成部1401より出力された送信ディジタル信号から、送信直交ベースバンド信号同相成分および送信直交ベースバンド信号直交成分を生成し、送信無線部1403に出力する。
【0094】
送信無線部1403は、送信直交ベースバンド信号生成部1402により生成された送信直交ベースバンド信号同相成分および送信直交ベースバンド信号直交成分に所定の無線処理を行い、送信信号を送信電力増幅部1404に出力する。送信電力増幅部1404は、送信無線部1403より出力された送信信号を増幅し、増幅した送信信号を送信アンテナ1405を介して基地局へ出力する。
【0095】
図15は、本実施の形態に係る通信端末における受信装置の構成を示している。図15において、受信無線部1502は、受信アンテナ1501を介して受信した信号(受信信号)に所定の無線受信処理を行い、受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分を出力する。
【0096】
同期・変調方式判定部1506は、受信無線部1502より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分から、図13の基地局が送信したフレーム構成のユニークワード104を検出し、基地局と時間同期をとり、また、変調方式情報1301を検出し、変調方式を推定し、同期信号および変調方式情報を各変調方式検波部に出力する。
【0097】
QPSK検波部1503は、受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号、同期信号および変調方式情報から、変調方式情報がQPSKを示していた場合、復調し、QPSK検波した受信ディジタル信号を出力する。
【0098】
16QAM検波部1504は、受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号、同期信号および変調方式情報から、変調方式情報が16QAMを示していた場合、復調し、16QAM検波した受信ディジタル信号を出力する。
【0099】
64QAM検波部1505は、受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号、同期信号および変調方式情報から、変調方式情報が64QAMを示していた場合、復調し、64QAM検波した受信ディジタル信号を出力する。
【0100】
妨害波強度推定部1507は、受信無線部1502より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分のうち、変調信号、ユニークワードまたはパイロットシンボルから妨害波の強度を推定し、妨害波強度推定信号を電波伝搬環境推定部1511に出力する。
【0101】
電界強度推定部1508は、受信無線部1502より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分のうち、変調信号、ユニークワードまたはパイロットシンボルから受信電界強度または搬送波電力対雑音電力比を推定し、電界強度推定信号を電波伝搬環境推定部1511に出力する。
【0102】
マルチパス推定部1509は、受信無線部1502より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分のうち、変調信号、ユニークワードまたはパイロットシンボルからマルチパスの状況を推定し、マルチパス推定信号を電波伝搬環境推定部1511に出力する。
【0103】
ドップラ周波数推定部1510は、受信無線部1502より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号のうち、変調信号、ユニークワードまたはパイロットシンボルからドップラ周波数を推定し、ドップラ周波数推定信号を電波伝搬環境推定部1511に出力する。
【0104】
電波伝搬環境推定部1511は、妨害波強度推定信号、電界強度推定信号、マルチパス推定信号、ドップラ周波数推定信号から、例えば、電界強度が弱い場合、ドップラ周波数が大きい場合、複数の到来波がある場合、妨害波強度が強い場合はQPSKを選択するというように、基地局に要求する変調方式を決定し、出力する。なお、マルチパス推定部1509において、到来波が複数あったと判断された場合、他の電波伝搬環境を示すパラメータの影響を受けず、電波伝搬環境推定部1511は、誤り耐性の強い変調方式(本実施の形態ではQPSK)を選択し、通信端末に要求する。これは、複数の到来波を受信した場合、受信装置はその信号を復調できないので、これを防ぐためである。または、電波伝搬環境推定部1511は、妨害波推定信号、電界強度推定信号、マルチパス推定信号、ドップラ周波数推定信号自身を出力してもよい。
【0105】
次に上記構成を有する基地局および通信端末の動作を説明する。まず、図14に示す通信端末の送信装置において、送信データと電波伝搬環境推定信号は、送信データ生成部1401により、図11のフレーム構成にしたがった送信ディジタル信号として生成され、直交ベースバンド信号生成部1402に出力される。
【0106】
送信データ生部1401より出力された送信ディジタル信号は、直交ベースバンド信号生成部1402により、送信直交ベースバンド信号同相成分と送信直交ベースバンド信号直交成分として生成され、送信無線部1403に出力される。
【0107】
直交ベースバンド信号生成部1402より出力された直交ベースバンド信号同相成分と直交ベースバンド信号の直交成分は、送信無線部1403により、所定の無線処理が行われ、送信信号が送信電力増幅部1404に出力される。
【0108】
送信無線部により所定の無線処理が行われた送信信号は、送信電力増幅部1404により、電力増幅され、送信アンテナ1405を介して送信される。
【0109】
通信端末により送信された信号は、図12に示す基地局で受信される。図12において、受信アンテナ1201を介して受信された信号(受信信号)は、無線部1202で所定の無線処理が行われ、受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分が同期部1203と検波部1204に出力される。
【0110】
受信無線部1202より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分と受信直交ベースバンド信号直交成分は、同期部1203により、ユニークワードが検出され、検出されたユニークワードに基づいて通信端末との時間同期がとられ、同期信号が生成され、検波部1204に出力される。
【0111】
受信無線部1202より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分は、検波部1204により、同期部1203より出力された同期信号に基づいて、検波処理が行われ、受信ディジタル信号がデータ検出部1205に出力される。
【0112】
検波部1204より出力された受信ディジタル信号は、データ検出部1205により、電波伝搬環境情報が生成され、送信データ生成部1206に出力される。また、受信データが出力される。
【0113】
データ検出部1205より出力された電波伝搬環境情報は、送信データ生成部1206により、電波伝搬環境に応じて、例えば、電界強度が弱い場合、ドップラ周波数が大きい場合、複数の到来波がある場合、妨害波強度が強い場合はQPSKを選択するというように、変調方式を決定し、その変調方式で送信データが変調され、送信ディジタル信号が出力される。また、決定された変調方式で変調された制御信号が出力される。
【0114】
次に、基地局の送信装置(図1を援用)から送信された信号は、図15に示す通信端末の受信装置で受信される。図15において、受信アンテナ1501を介して受信された信号(受信信号)は、受信無線部1502において、所定の受信処理が行われ、受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分が妨害波強度推定部1507、電界強度推定部1508、マルチパス推定部1509、ドップラ周波数推定部1510、QPSK検波部1503、16QAM検波部1504、64QAM検波部1505、同期・変調方式判定部1506に出力される。
【0115】
受信無線部1502より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分は、同期・変調方式判定部1506により、ユニークワードが検出され、検出されたユニークワードに基づいて基地局との時間同期がとられる。また、変調方式情報が検出され、変調方式が推定され、同期信号および変調方式情報が各変調方式検波部に出力される。
【0116】
受信無線部1502より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分は、各変調方式検波部において、同期・変調方式判定部1506より出力された同期信号および変調方式情報に基づいて、復調され、該当する受信ディジタル信号が出力される。
【0117】
受信無線部1502より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分は、各推定部において伝搬環境を推定するためのパラメータが推定され、推定信号が電波伝搬環境推定部1511に出力される。
【0118】
各推定部より出力された推定信号は、電波伝搬環境推定部1511において、電波伝搬環境が総合的に判断され、基地局に報知する電波伝搬環境情報が推定され、出力される。
【0119】
次に、基地局の送信する送信信号の初期に選択される変調方式について説明する。例えば、本実施の形態のような無線通信システムが構築されている場合、基地局が送信する送信信号の初期にとる変調方式が問題となる。この場合、基地局は、通信端末に対し、一度も送信信号を送信していないため、通信端末は電波伝搬環境を推定することができない。よって、基地局は、初期にとる変調方式を自局において決めておかなければならない。例えば、16QAMまたは64QAMを初期の変調方式にすると、電波伝搬環境が悪いとき、通信端末では、データの品質が得られないことになる。このことを考慮するとQPSK変調を選択した方がよいことになる。
【0120】
以上のように、初期に選択される変調方式は、切り替え可能な変調方式の中で最もノイズに対して耐性のある変調方式とすることで、通信端末において、データ品質が向上することになる。この変調方式の初期設定は、本実施の形態に限ったものではなく、電波伝搬環境、通信トラフィックなどにより変調方式を切り替えることを特徴とする通信方式に適用可能である。
【0121】
同様に、電波伝搬環境によって誤り訂正方式を変えることを特徴とする通信方式において、送信する送信信号の初期の誤り訂正方式についても同様に考えられる。初期に選択される誤り訂正方式は、切り替え可能な誤り訂正方式の中で最も誤り訂正能力のある誤り訂正方式とすることで、データの品質が向上することになる。この誤り訂正方式の初期設定は、本実施の形態に限ったものではなく、電波伝搬環境、通信トラフィックなどにより誤り訂正方式を切り替えることを特徴とする通信方式に適用可能である。
【0122】
変調方式が可変である場合、図13のデータシンボル102を除いたプリアンブル1101、ユニークワード104、パイロットシンボル103を基地局は常時送信しているものとする。通信端末では、基地局が送信しているこれらの信号を用いて、電波伝搬環境を推定し、基地局と通信を開始するにあたり、電波伝搬環境の情報を基地局に送信し、基地局は、通信端末から送信された電波伝搬環境の情報をもとに、データシンボル102の初期の変調方式を決定することで、データの品質を得ることができる。このとき、電波伝搬環境情報の中に変調方式の情報を含ませることもできる。この方法による変調方式の初期設定は、本実施の形態に限ったものではなく、電波伝搬環境、通信トラフィックなどにより変調方式を切り替えることを特徴とする通信方式に適用可能である。また、常時送信している信号として、プリアンブル、ユニークワード、パイロットシンボルで説明したが、これに限ったものではなく、電波伝搬環境推定のための専用のシンボルを挿入してもよい。
【0123】
同様に、例えば、電波伝搬環境によって誤り訂正方式を変えることを特徴とする通信方式において、送信する送信信号の初期の誤り訂正方式についても同様に考えられ、通信端末では、基地局が常時送信している信号から電波伝搬環境を推定し、基地局と通信を開始するにあたり、電波伝搬環境の情報を基地局に送信し、基地局は、通信端末から送信された電波伝搬環境の情報をもとに、データシンボルの誤り訂正方式を決定することで、データの品質を得ることができる。このとき、電波伝搬環境情報の中に誤り訂正方式の情報を含ませることもできる。この方法による変調方式の初期設定は、本実施の形態に限ったものではなく、電波伝搬環境、通信トラフィックなどにより変調方式を切り替えることを特徴とする通信方式に適用可能である。
【0124】
以上により、実施の形態1で説明した方式を用いた無線通信システム、送信装置、受信装置を構成することが可能であり、これにより、受信装置の受信感度特性を向上させることが可能となる。このとき、変調方式はQPSK、16QAM、64QAMの3種類の組合せについて説明したがこれに限ったものではなく、また、3種類の変調方式の切り替えに限ったものではない。また、図2、図12において、例えば通信トラフィックの情報を入力し、これを考慮して変調方式を決定してもよい。また、電波伝搬環境のパラメータとして、妨害波強度、電界強度、マルチパス状況、ドップラ周波数を例に説明したがこれに限ったものではない。
【0125】
(実施の形態3)
実施の形態3では、CDMA方式において、各チャネルの変調方式が電波伝搬環境、通信トラフィックなどにより適応的に変調方式を変化させる場合の初期設定および設定方法について説明する。このとき、基地局の一次変調(データ変調)は、電波伝搬環境、通信トラフィックなどによりQPSK変調、16QAM、64QAMに切り替え可能な通信方式とする。
【0126】
図16は、本実施の形態に係るCDMA方式における基地局が送信する信号のフレーム構成の一例を示しており、制御チャネルのフレームは、チャネルAの変調方式情報1601、チャネルA送信パワ制御情報1602、チャネルZ変調方式情報1603、チャネルZ送信パワ制御情報1604などから構成されている。チャネルAフレーム構成は、チャネルAデータシンボル1605から構成されており、チャネルAデータシンボル1605の一次変調はQPSK、16QAM、64QAMのいずれかの変調方式をとるものとする。チャネルZフレーム構成は、チャネルZデータシンボル1606から構成されており、チャネルZデータシンボル1606の一次変調はQPSK、16QAM、64QAMのいずれかの変調方式をとるものとする。
【0127】
図17は、本実施の形態に係るCDMA方式における基地局の送信装置の構成を示している。チャネルAのスペクトル拡散変調部1701は、入力されたチャネルAの送信ディジタル信号およびチャネルAの変調方式情報のうち、チャネルAの変調方式情報に基づき、チャネルAの送信ディジタル信号にQPSK変調、16QAM、64QAMのいずれかの一次変調を行い、チャネルAの送信直交ベースバンド信号を加算部1703に出力する。
【0128】
チャネルZのスペクトル拡散変調部1702は、入力されたチャネルZの送信ディジタル信号およびチャネルZの変調方式情報のうち、チャネルZの変調方式情報に基づき、チャネルZの送信ディジタル信号にQPSK変調、16QAM、64QAMのいずれかの一次変調を行い、チャネルZの送信直交ベースバンド信号を加算部1703に出力する。
【0129】
加算部1703は、入力されたパイロットチャネルの送信直交ベースバンド信号、制御チャネルの送信直交ベースバンド信号、チャネルAのスペクトル拡散変調部1701より出力された送信直交ベースバンド信号、チャネルZのスペクトル拡散変調部1702より出力された送信直交ベースバンド信号を加算し、加算した送信直交ベースバンド信号を送信無線部1704に出力する。
【0130】
送信無線部1704は、加算部1703より出力された加算後の送信直交ベースバンド信号に所定の無線処理を行い、送信信号を出力する。
【0131】
送信電力増幅部1705は、送信無線部1704より出力された送信信号を増幅し、増幅した送信信号をアンテナ1706を介して出力する。
【0132】
図18は、本実施の形態に係るCDMA方式における基地局の受信装置の構成を示している。受信無線部1802は、アンテナ1801を介して受信した信号(受信信号)に所定の無線処理を行い、受信直交ベースバンド信号をチャネルA検波部1803とチャネルZ検波部1804に出力する。
【0133】
チャネルA検波部1803は、受信無線部1802より出力された受信直交ベースバンド信号に検波処理を行い、チャネルAの受信ディジタル信号をチャネルAデータ検出部1805に出力する。また、チャネルZ検波部1804は、受信無線部1802より出力された受信直交ベースバンド信号に検波処理を行い、チャネルZの受信ディジタル信号をチャネルZデータ検出部1806に出力する。
【0134】
チャネルAデータ検出部1805は、チャネルA検波部1803より出力されたチャネルAの受信ディジタル信号から、チャネルAの通信端末が推定した電波伝搬環境情報を生成し、チャネルA変調方式決定部1807に出力する。また、チャネルAの受信データを出力する。
【0135】
チャネルZデータ検出部1806は、チャネルZ検波部1804より出力されたチャネルZの受信ディジタル信号から、チャネルZの通信端末が推定した電波伝搬環境情報を生成し、チャネルZ変調方式決定部1808に出力する。また、チャネルZの受信データを出力する。
【0136】
チャネルA変調方式決定部1807は、入力された通信トラフィック情報と、チャネルAデータ検出部1805より出力されたチャネルAの電波伝搬環境情報とから、チャネルAの通信端末のデータ品質とデータ伝送速度を両立した変調方式をQPSK、16QAM、64QAMの中から選択し、チャネルAの変調方式情報として制御チャネル送信信号生成部1809に出力する。
【0137】
チャネルZ変調方式決定部1808は、入力された通信トラフィック情報と、チャネルZデータ検出部1806より出力されたチャネルZの電波伝搬環境情報とから、チャネルZの通信端末のデータ品質とデータ伝送速度を両立した変調方式をQPSK、16QAM、64QAMの中から選択し、チャネルZの変調方式情報として制御チャネル送信信号生成部1809に出力する。
【0138】
制御チャネル送信信号生成部1809は、チャネルA変調方式決定部1807より出力されたチャネルAの変調方式情報およびチャネルZ変調方式決定部1808より出力されたチャネルZの変調方式情報を用いて、チャネルAの変調方式情報およびチャネルZの変調方式情報を含んだ図16の制御チャネルフレーム構成に基づいた制御チャネル信号を生成し、出力する。
【0139】
図19は、本実施の形態に係るCDMA方式における通信端末が送信する信号のフレーム構成の一例を示しており、参照符号1901は、基地局から送信された信号の電波伝搬環境を通信端末が推定し、基地局に通知するための電波伝搬環境情報である。参照符号1902はデータシンボルである。
【0140】
図20は、本実施の形態に係るCDMA方式における通信端末の送信装置の構成を示しており、送信データ生成部2001は、入力された送信データおよび電波伝搬環境推定信号から、送信ディジタル信号を生成し、スペクトル拡散変調部2002に出力する。
【0141】
スペクトル拡散変調部2002は、送信データ生成部2001より出力された送信ディジタル信号をスペクトル拡散し、図23のフレーム構成にしたがった送信直交ベースバンド信号を送信無線部2003に出力する。
【0142】
送信無線部2003は、スペクトル拡散変調部2002より出力された送信直交ベースバンド信号に所定の無線処理を行い、送信信号を送信電力増幅部2004に出力する。
【0143】
送信電力増幅部2004は、送信無線部2003より出力された送信信号を増幅し、増幅した送信信号をアンテナ2005を介して送信する。
【0144】
図21は、本実施の形態に係るCDMA方式における通信端末の受信装置の構成を示している。図21において、受信アンテナ2101を介して受信された信号(受信信号)は、受信無線部2102において、所定の受信処理が行われ、受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分が妨害波強度推定部2104、電界強度推定部2105、マルチパス推定部2106、ドップラ周波数推定2107に出力する。
【0145】
検波部2103は、受信無線部2102より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分に検波処理を行い、出力する。
【0146】
妨害波強度推定部2104は、受信無線部2102より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分のうち、パイロットチャネルの成分および制御チャネルの成分から、妨害波強度を推定し、妨害波強度推定信号を電波伝搬環境推定部2108に出力する。
【0147】
電界強度推定部2105は、受信無線部2102より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分のうち、パイロットチャネルの成分および制御チャネルの成分から、受信電界強度を推定し、電界強度推定信号を電波伝搬環境推定部2108に出力する。
【0148】
マルチパス推定部2106は、受信無線部2102より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分のうち、パイロットチャネルの成分および制御チャネルの成分から、マルチパス状況を推定し、マルチパス推定信号を電波伝搬環境推定部2108に出力する。
【0149】
ドップラ周波数推定部2107は、受信無線部2102より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分のうち、パイロットチャネルの成分および制御チャネルの成分から、ドップラ周波数を推定し、ドップラ周波数推定信号を電波伝搬環境推定部2108に出力する。
【0150】
以上のように、基地局が送信している変調方式の情報を制御チャネルに挿入することで、基地局は、通信端末に送信している送信信号の変調方式を伝送することが可能である。また、特に、通信端末は基地局で送信されたパイロットチャネルや制御チャネルを用いて、電波伝搬環境を推定する方式とすることで、基地局が通信端末に対しデータシンボルを送信していない状況でも、通信端末は電波伝搬環境を推定することが可能である。
【0151】
以上のような手段をとることで、CDMA方式において、各チャネルの変調方式が電波伝搬環境、通信トラフィックなどに適応させて変調方式を切り替える、無線通信システムの構成が可能となる。同様に、各チャネルの誤り訂正方式を電波伝搬環境、通信トラフィックなどに応じて可変とする無線通信システムを構成することも可能である。
【0152】
次に、CDMA方式において、各チャネルの変調方式が電波伝搬環境、通信トラフィックなどにより可変の変調方式の初期設定方法について説明する。例えば、本実施の形態のような無線通信システムが構築されている場合、基地局が送信する送信信号の初期にとる変調方式が問題となる。この場合、例えば、16QAMまたは64QAMを初期の変調方式にするものとすると、電波伝搬環境が悪いとき、通信端末では、データの品質が得られないことになる。このことを考慮するとQPSK変調を選択した方がよいことになる。
【0153】
以上のように、初期に選択される変調方式は、切り替え可能な変調方式の中で最も雑音に対して耐性のある変調方式とすることで、通信端末において、データ品質が向上することになる。
【0154】
同様に、例えば、各チャネルの誤り訂正方式が電波伝搬環境、通信トラフィックなどにより可変の通信方式において、送信する送信信号の初期の誤り訂正方式についても同様に考えられ、初期に選択される誤り訂正方式は、切り替え可能な誤り訂正方式の中で最も誤り訂正能力のある誤り訂正方式とすることで、データの品質が向上することになる。
【0155】
CDMA方式において、各チャネルの変調方式が電波伝搬環境、通信トラフィックなどに適応させて変調方式を切り替える場合の初期設定方法について説明する。この方法では、通信端末は、基地局とデータの通信を行っていないときも、基地局が常時送信している。例えば、パイロットチャネル、制御チャネルの信号から、電波伝搬環境を推定する。そして、通信端末が基地局とデータの通信を始めるにあたり、通信端末は、パイロットチャネル、制御チャネルの信号から推定した電波伝搬環境情報を基地局に、まず伝送し、基地局はその電波伝搬環境情報を受けてから、基地局が送信する送信信号の変調方式を例えば、電界強度が弱い場合、ドップラ周波数が大きい場合、複数の到来波がある場合、妨害波強度が強い場合はQPSKを選択するというように決定する。以上により、通信端末において、基地局が送信した初期のデータの品質が向上することになる。
【0156】
同様に、例えば、各チャネルの変調方式が電波伝搬環境、通信トラフィックなどにより誤り訂正方式が可変の通信方式にも実施することが可能である。通信端末は、基地局が常時送信しているパイロットチャネル、制御チャネルから電波伝搬環境を推定し、基地局と通信を開始するにあたり、電波伝搬環境の情報を基地局に送信し、基地局は、通信端末から送信された電波伝搬環境の情報をもとに、例えば、電界強度が弱い場合、ドップラ周波数が大きい場合、複数の到来波がある場合、妨害波強度が強い場合は誤り訂正能力が強い方式を選択するというようにデータシンボルの誤り訂正方式を決定することで、データの品質を得ることができる。ただし、CDMA方式における説明で、常時送信している信号の例として、パイロットチャネルおよび制御チャネルを例に説明したが、これに限ったものではなく、常時送信している信号であればよい。また、基地局の送信する送信信号の変調方式を可変として説明したが、これに限ったものではなく、通信端末の送信する送信信号の変調方式を可変としてもよい。
【0157】
以上により、実施の形態1で説明した方式を用いた無線通信システム、送信装置、受信装置を構成することが可能であり、これにより、受信装置の受信感度特性を向上させることが可能となる。このとき、変調方式はQPSK、16QAM、64QAMの3種類の組合せについて説明したがこれに限ったものではなく、また、3種類の変調方式の切り替えに限ったものではない。また、図2、図12において、例えば通信トラフィックの情報を入力し、これを考慮して変調方式を決定してもよい。また、電波伝搬環境のパラメータとして、妨害波強度、電界強度、マルチパス状況、ドップラ周波数を例に説明したがこれに限ったものではない。
【0158】
(実施の形態4)
実施の形態4では、実施の形態1で説明した方式を用いた無線通信システム、送信装置、受信装置について説明する。
【0159】
本実施の形態における基地局の送信装置の構成は、図1を援用し、その詳細な説明は省略する。図22は、本実施の形態に係る基地局の受信装置の構成を示している。受信無線部2202は、アンテナ2201を介して受信した信号に所定の無線処理を行い、受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分を出力する。
【0160】
同期部2203は、受信無線部2202より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分に基づいて、通信端末との時間同期をとり、同期信号として検波部2204に出力する。
【0161】
検波部2204は、受信無線部2202より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分、同期部2203より出力された同期信号から、検波処理を行い、受信ディジタル信号を出力する。
【0162】
妨害波強度推定部2205は、受信無線部2202より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分から、妨害波強度を推定し、妨害波強度推定信号を変調方式決定部2209に出力する。
【0163】
電界強度推定部2206は、受信無線部2202より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分から、電界強度を推定し、電界強度推定信号を変調方式決定部2209に出力する。
【0164】
マルチパス推定部2207は、受信無線部2202より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分から、マルチパスの状況を推定し、マルチパス推定信号を変調方式決定部2209に出力する。
【0165】
ドップラ周波数推定部2208は、受信無線部2202より出力された受信直交ベースバンド信号同相成分および受信直交ベースバンド信号直交成分から、ドップラ周波数を推定し、ドップラ周波数推定信号を変調方式決定部2209に出力する。
【0166】
変調方式決定部2209は、通信端末が送信した信号をもとに得られた、妨害波強度推定信号、電界強度推定信号、マルチパス推定信号、ドップラ周波数推定信号に基づいて、基地局が送信する信号の変調方式を例えば、電界強度が弱い場合、ドップラ周波数が大きい場合、複数の到来波がある場合、妨害波強度が強い場合はQPSKを選択するというように決定し、制御信号を出力する。
【0167】
次に、基地局の送信する送信信号の初期に選択される変調方式について説明する。例えば、本実施の形態のような無線通信システムが構築されている場合、まず、通信端末が送信信号を送信し、基地局は通信端末が送信した送信信号を受信し、電波伝搬環境を推定し、例えば、電界強度が弱い場合、ドップラ周波数が大きい場合、複数の到来波がある場合、妨害波強度が強い場合はQPSKを選択するというように、変調方式を決定する。このように、初期の変調方式を決定することで、通信端末において、データ品質が向上することになる。この変調方式の初期設定は、本実施の形態に限ったものではなく、電波伝搬環境、通信トラフィックなどにより変調方式を切り替えることを特徴とする通信方式に適用可能である。
【0168】
同様に、例えば、電波伝搬環境によって誤り訂正方式を変えることを特徴とする通信方式において、送信する送信信号の初期の誤り訂正方式についても同様に考えられ、初期に選択される誤り訂正方式は、まず、通信端末が送信信号を送信し、例えば、電界強度が弱い場合、ドップラ周波数が大きい場合、複数の到来波がある場合、妨害波強度が強い場合は誤り訂正能力が強い方式を選択するというように基地局は通信端末が送信した送信信号を受信し、電波伝搬環境を推定し、誤り訂正方式を決定し、基地局が送信する信号の誤り訂正方式を決定すればよい。
【0169】
以上のように、初期の誤り訂正方式を決定することで、通信端末において、データ品質が向上することになる。この誤り訂正方式の初期設定は、本実施の形態に限ったものではなく、電波伝搬環境、通信トラフィックなどにより誤り訂正方式を切り替えることを特徴とする通信方式に適用可能である。
【0170】
以上により、実施の形態1で説明した方式を用いた無線通信システム、送信装置、受信装置を構成することが可能であり、これにより、受信装置での受信感度特性を向上させることが可能となる。また、図2、図22において、例えば通信トラフィックの情報を入力し、これを考慮して変調方式を決定してもよい。また、電波伝搬環境のパラメータとして、妨害波強度、電界強度、マルチパス状況、ドップラ周波数を例に説明したがこれに限ったものではない。
【0171】
本実施の形態では、多重化方式によらず、CDMA方式、OFDM方式で同様に実施してもよい。
【0172】
(実施の形態5)
実施の形態5では、本発明の無線通信方式の送信装置、受信装置の構成について説明する。
【0173】
図23は、本実施の形態に係るフレーム構成の一例を示しており、横軸時間に対し、参照符号2301はプリアンブルであり、受信装置が送信装置と時間同期をとるためのシンボルである。参照符号2302はデータシンボルであり、変調方式が可変である。参照符号2303はパイロットシンボルであり、伝送路の歪み、周波数オフセットを推定するためのシンボルである。参照符号2304は制御用のシンボルであり、システム情報、セル情報などのシステム制御のためのシンボルである。
【0174】
図24は、本実施の形態に係る、IQ平面におけるQPSKシンボルおよびパイロットシンボルの信号点配置を示しており、参照符号2401は図23のデータシンボル2302の信号点、参照符号2402はプリアンブル2301、制御用シンボル2304の信号点、参照符号2403はパイロットシンボル2303の信号点を示している。参照符号2402、参照符号2403の信号点振幅、つまり原点からの距離は、参照符号2401の信号点振幅より大きいものとする。これにより、受信装置では、パイロットシンボルによる伝送路歪みの推定精度、周波数オフセットの推定精度が向上することになる。また、制御用シンボルの雑音耐性が強くなる。ただし、実施の形態1で説明した送信電力増幅器の使用方法で使用可能となるように、信号点配置を行うものとする。
【0175】
図25は、IQ平面における16QAMシンボルおよびパイロットシンボルの信号点配置を示しており、参照符号2501は図23のデータシンボル2302の信号点、参照符号2502はプリアンブル2301、制御用シンボル2304の信号点、2503はパイロットシンボル2303の信号点を示している。参照符号2502、参照符号2503の信号点振幅、つまり原点からの距離は、参照符号2501の最大信号点振幅より大きいものとする。これにより、受信装置では、パイロットシンボルによる伝送路歪みの推定精度、周波数オフセットの推定精度が向上することになる。また、制御用シンボルの雑音耐性が強くなる。ただし、実施の形態1で説明した送信電力増幅器の使用方法で使用可能となるように、信号点配置を行うものとする。
【0176】
図26は、本実施の形態に係る、IQ平面における64QAMシンボルの信号点配置を示しており、参照符号2601は図23のデータシンボル2302の信号点を示しており、プリアンブル2301、パイロットシンボル2303、制御用シンボル2304は図26の参照符号2602が示す最大振幅を有するいずれかの信号点をとるものとする。
【0177】
図27は、本実施の形態に係る送信装置の構成を示している。図27において、図2と共通する部分については図2と同一の符号を付して詳しい説明を省略する。無線部2701は、入力された制御信号に含まれる選択された変調方式の情報に基づいて、同相成分切り替え部204より出力された送信直交ベースバンド信号同相成分、および直交成分切り替え部205より出力された受信直交ベースバンド信号直交成分のゲインを制御し、送信信号を送信電力増幅部207に出力する。
【0178】
図28は、信号生成部の内部構成を示しており、図2のQPSK用信号生成部201、16QAM用信号生成部202、64QAM用信号生成部203、図27のQPSK用信号生成部201、16QAM用信号生成部202、64QAM用信号生成部203の詳細な構成を示している。
【0179】
図28において、フレームタイミング制御部2801は、フレームタイミングを制御するフレームタイミング信号を、変調信号生成部2802、制御信号生成部2803、プリアンブル信号生成部2804、パイロット信号生成部2805、信号選択部2806のそれぞれに出力する。
【0180】
変調信号生成部2802は、入力された送信ディジタル信号と、フレームタイミング制御部2801より出力されたフレームタイミング信号のうち、フレームタイミング信号のフレーム構成に基づき変調信号を生成し、データシンボルの送信直交ベースバンド信号を信号選択部2806に出力する。
【0181】
制御信号生成部2803は、入力された制御用ディジタル信号と、フレームタイミング制御部2801より出力されたフレームタイミング信号のうち、フレームタイミング信号のフレーム構成に基づき制御信号を生成し、制御信号の送信直交ベースバンド信号を信号選択部2806に出力する。
【0182】
プリアンブル信号生成部2804は、フレームタイミング制御部2801より出力されたフレームタイミング信号のフレーム構成に基づいてプリアンブルを生成し、プリアンブルの送信直交ベースバンド信号を信号選択部2806に出力する。
【0183】
パイロット信号生成部2805は、フレームタイミング制御部2801より出力されたフレームタイミング信号のフレーム構成に基づいてパイロット信号を生成し、パイロット信号の送信直交ベースバンド信号を信号選択部2806に出力する。
【0184】
信号選択部2806は、変調信号生成部2802より出力されたデータシンボルの送信直交ベースバンド信号、制御信号生成部2803より出力された制御信号の送信直交ベースバンド信号、プリアンブル信号生成部2804より出力されたプリアンブルの送信直交ベースバンド信号、パイロット信号生成部2805より出力されたパイロット信号の送信直交ベースバンド信号、フレームタイミング制御部2801より出力されたフレームタイミング信号のうち、フレームタイミング信号のフレーム構成に基づき出力する送信直交ベースバンド信号を選択し、選択された送信直ベースバンド信号を出力する。
【0185】
次に、図3に示すフェージング歪み推定部304は、パイロットシンボルの信号点振幅と、各変調方式の最大信号点振幅の比から、変調方式に応じたフェージング歪み推定信号を出力する。この詳しい構成を図29を用いて説明する。図29は、本実施の形態に係る受信装置の構成を示したものである。図29において、図3と共通する部分については図3と同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0186】
補正部2901は、フェージング歪み推定部304より出力されたフェージング歪み推定信号と、入力された制御信号のうち、制御信号の変調方式情報に基づいた補正値を算出し、フェージング歪み推定信号に補正値を乗算し、補正後のフェージング歪み推定信号をQPSK検波部306、16QAM検波部307、64QAM検波部308に出力する。このとき、補正値は、パイロットシンボルの信号点振幅と、各変調方式の最大信号点振幅の比から決定された値となる。これにより、フェージング歪み推定信号の推定精度が上がり、受信装置における受信感度特性が向上する。
【0187】
以上のように本実施の形態によれば、共通の電力増幅部で、複数の変調方式の変調信号を増幅でき、受信装置側では、高感度な受信ができる。
【0188】
(実施の形態6)
図30は、本実施の形態6に係る基地局が送信する信号のフレーム構成の一例を示している。図30において、時間および周波数軸に対し、参照符号3001は、データシンボルであり、変調方式として、例えば、QPSK、16QAM、64QAMのいずれかを選択することが可能である。参照符号3002は、パイロットシンボルであり、データシンボル3001の変調方式により、実施の形態1で説明したように、IQ平面におけるパイロットシンボルの信号点振幅が可変であるものとする。
【0189】
図31は、本実施の形態に係る基地局の送信装置の構成を示している。図31において、変調部3101は、入力された制御信号における変調方式、フレーム構成の情報に基づき、入力された送信ディジタル信号に、選択された変調方式の変調をほどこし、シリアル信号をシリアルパラレル変換部3102に出力する。
【0190】
シリアルパラレル変換部3102は、変調部3101より出力されたシリアル信号をパラレル変換し、パラレル信号を離散逆フーリエ変換部3103に出力する。離散逆フーリエ変換部3103は、シリアルパラレル変換部3102より出力されたパラレル信号に、離散逆フーリエ変換を行い、離散逆フーリエ変換後の信号を無線部3104に出力する。
【0191】
無線部3104は、離散逆フーリエ変換部3103より出力された信号に、所定の無線処理を行い、送信信号を送信電力増幅部3105に出力する。送信電力増幅部3105は、無線部3104より出力された送信信号を増幅し、増幅された送信信号を、アンテナ3106を介して通信端末に送信する。
【0192】
図32は、本実施の形態に係る通信端末の受信装置の構成を示している。図32において、無線部3202は、アンテナ3201を介して受信した信号(受信信号)に、所定の無線処理を行って、フーリエ変換部3203に出力する。フーリエ変換部3203は、無線部3202より出力された信号に、フーリエ変換を行い、パラレル信号をパラレルシリアル変換部3204に出力する。
【0193】
パラレルシリアル変換部3204は、フーリエ変換部3203より出力されたパラレル信号をパラレルシリアル変換し、シリアル信号を出力する。妨害波強度推定部3205は、パラレルシリアル変換部3204より出力されたシリアル信号に基づいて(例えばパイロットシンボルから)、妨害波強度を推定し、妨害波強度推定信号を電波伝搬環境推定部3209に出力する。
【0194】
電界強度推定部3206は、パラレルシリアル変換部3204より出力されたシリアル信号に基づいて(例えばパイロットシンボルから)、電界強度を推定し、電界強度推定信号を電波伝搬環境推定部3209に出力する。マルチパス推定部3207は、パラレルシリアル変換部3204より出力されたシリアル信号に基づいて(例えばパイロットシンボルから)、到来波数を推定し、マルチパス推定信号を電波伝搬環境推定部3209に出力する。
【0195】
ドップラ周波数推定部3208は、パラレルシリアル変換部3204より出力されたシリアル信号に基づいて(例えばパイロットシンボルから)、ドップラ周波数を推定し、ドップラ周波数推定信号を電波伝搬環境推定部3209に出力する。
【0196】
電波伝搬環境推定部3209は、妨害波強度推定信号、電界強度推定信号、マルチパス推定信号、ドップラ周波数推定信号に基づいて、基地局が送信する送信信号の変調方式の要求を決定し、電波伝搬環境推定信号として出力する。または、妨害波強度推定信号、電界強度推定信号、マルチパス推定信号、ドップラ周波数推定信号自身を、電波伝搬環境推定信号として出力する。そして、電波伝搬環境推定信号の情報は、通信端末の送信装置から、基地局へと送信され、基地局が送信する送信信号の変調方式が変更されることになる。ただし、妨害波強度推定信号、電界強度推定信号、マルチパス推定信号、ドップラ周波数推定信号自身を、電波伝搬環境推定信号として出力した場合は、変調方式の決定は、基地局で行われることになる。
【0197】
歪み推定部3210は、パラレルシリアル変換部3204より出力されたシリアル信号に基づいて(例えばパイロットシンボルから)、伝送路によって生じた歪みを推定し、歪み推定信号を補正部3211に出力する。補正部3211は、歪み推定部3210より出力された歪み推定信号を、図30のデータシンボル3001の変調方式によりIQ平面におけるパイロットシンボル3002の振幅を可変としている値を、補正値として乗算し、補正された歪み推定信号を復調部3212に出力する。復調部3212は、補正部3211より出力された補正後の歪み推定信号に基づいて、パラレルシリアル変換部3204より出力されたシリアル信号を復調し、受信ディジタル信号を出力する。
【0198】
図33は、図31における変調部3101の内部構成を示している。図33において、QPSK用シリアル信号生成部3301は、入力された送信ディジタル信号および制御信号のうち制御信号に含まれる変調方式の情報がQPSKの場合、図30のフレーム構成にしたがって、シリアル信号が生成され、QPSKシリアル信号がシリアル信号選択部3304に出力される。
【0199】
16QAM用シリアル信号生成部3302は、入力された送信ディジタル信号および制御信号のうち制御信号に含まれる変調方式の情報が16QAMの場合、図30のフレーム構成にしたがって、シリアル信号が生成され、16QAMシリアル信号がシリアル信号選択部3304に出力される。
【0200】
64QAM用シリアル信号生成部3303は、入力された送信ディジタル信号および制御信号のうち制御信号に含まれる変調方式の情報が64QAMの場合、図30のフレーム構成にしたがって、シリアル信号が生成され、64QAMシリアル信号がシリアル信号選択部3304に出力される。
【0201】
シリアル信号選択部3304は、QPSKシリアル信号、16QAMシリアル信号、64QAMシリアル信号、制御信号を入力とし、制御信号に含まれる変調方式の情報に基づき、指定された変調方式のシリアル信号を選択し、選択されたシリアル信号として出力される。このとき選択されたシリアル信号は、図31の変調部3101より出力されるシリアル信号に相当する。
【0202】
ただし、QPSK用シリアル信号生成部3301、16QAM用シリアル信号生成部3302、64QAM用シリアル信号生成部3303は、実施の形態1と同様に、それぞれの送信信号の平均電力が一定になるようにし、また、送信電力増幅部3105において、変調方式を切り替えても動作範囲が変わらないように、同相−直交平面におけるパイロットシンボルの信号点振幅を配置するものとする。また、送信電力増幅部3105において、歪みが生じない範囲内で、通信相手の受信感度を最もよくするように、IQ平面におけるパイロットシンボルの信号点振幅を配置してもよい。
【0203】
図34は、本実施の形態に係る基地局の送信装置の構成を示している。図34において、図31と異なる点は、制御信号が無線部3404に入力されていることである。無線部3401は、入力された制御信号に含まれる変調方式の情報に基づき、送信信号の平均送信電力がいずれの変調方式においても等しくなるように調整する機能を有していることになる。
【0204】
以上により、実施の形態1、実施の形態2、および実施の形態5で説明した形態は、OFDM方式においても実施が可能である。
【0205】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、適応変調を行う無線通信方式において、送信装置の平均送信電力をある一定のレベルに保って、受信装置の受信感度特性を最もよくするようにIQ平面にパイロットシンボルの信号点を配置した方式とすることにより、受信装置での受信感度特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るフレーム構成の一例を示す図
【図2】本発明の実施の形態1に係る送信装置の構成を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態1に係る受信装置の構成を示すブロック図
【図4】従来の送信電力増幅部の入出力関係図
【図5】本発明の実施の形態1に係るIQ平面におけるQPSKシンボルおよびパイロットシンボル信号点配置図
【図6】本発明の実施の形態1に係るIQ平面における16QAMシンボルおよびパイロットシンボル信号点配置図
【図7】本発明の実施の形態1に係る2種類の送信電力増幅部の入出力関係図
【図8】本発明の実施の形態1に係る送信電力増幅部の入出力関係図
【図9】本発明の実施の形態1に係るQPSK変調のパイロットシンボルと信号点のパワ比対、ビット誤り率10−4、10−6に必要な所望搬送波電力対雑音電力比のグラフ
【図10】本発明の実施の形態1に係る共通増幅を行う送信装置の構成を示すブロック図
【図11】本発明の実施の形態2に係る通信端末が送信する信号のフレーム構成の一例を示す図
【図12】本発明の実施の形態2に係る基地局における受信装置の構成を示すブロック図
【図13】本発明の実施の形態2に係る基地局が送信する信号のフレーム構成の一例を示す図
【図14】本発明の実施の形態2に係る通信端末の送信装置の構成を示すブロック図
【図15】本発明の実施の形態2に係る通信端末の受信装置の構成を示すブロック図
【図16】本発明の実施の形態3に係るCDMA方式における基地局が送信する信号のフレーム構成の一例を示す図
【図17】本発明の実施の形態3に係るCDMA方式における基地局の送信装置の構成を示すブロック図
【図18】本発明の実施の形態3に係るCDMA方式における基地局の受信装置の構成を示すブロック図
【図19】本発明の実施の形態3に係るCDMA方式における通信端末が送信する信号のフレーム構成の一例を示す図
【図20】本発明の実施の形態3に係るCDMA方式における通信端末の送信装置の構成を示すブロック図
【図21】本発明の実施の形態3に係るCDMA方式における通信端末の受信装置の構成を示すブロック図
【図22】本発明の実施の形態4に係る基地局の受信装置の構成を示すブロック図
【図23】本発明の実施の形態5に係るフレーム構成の一例を示す図
【図24】本発明の実施の形態5に係るIQ平面におけるQPSKシンボルおよびパイロットシンボル信号点配置図
【図25】本発明の実施の形態5に係るIQ平面における16QAMシンボルおよびパイロットシンボル信号点配置図
【図26】本発明の実施の形態5に係るIQ平面における64QAMシンボル信号点配置図
【図27】本発明の実施の形態5に係る送信装置の構成を示すブロック図
【図28】本発明の実施の形態5に係る直交ベースバンド信号生成部の構成を示すブロック図
【図29】本発明の実施の形態5に係る受信装置の構成を示すブロック図
【図30】本発明の実施の形態6に係る基地局が送信する信号のフレーム構成の一例を示す図
【図31】本発明の実施の形態6に係る基地局の送信装置の構成を示すブロック図
【図32】本発明の実施の形態6に係る通信端末の受信装置の構成を示すブロック図
【図33】本発明の実施の形態6に係る変調部の内部構成を示すブロック図
【図34】本発明の実施の形態6に係る基地局の送信装置の構成を示すブロック図
【図35】IQ平面における16QAMシンボルおよびパイロットシンボル信号点配置図
【符号の説明】
201 QPSK用信号生成部
202 16QAM用信号生成部
203 64QAM用信号生成部
204 同相成分切り替え部
205 直交成分切り替え部
207、1005、1404、1705、2004、3105 送信電力増幅部
306、1503 QPSK検波部
307、1504 16QAM検波部
308、1505 64QAM検波部
303、1506 同期・変調方式判定部
304 フェージング歪み推定部
305 周波数オフセット推定部
1001 f1変調部
1002 f2変調部
1003 fn変調部
1004、1703 加算部
1203、2203 同期部
1204、2103、2204 検波部
1205 データ検出部
1206、1401、2001 送信データ生成部
1402 直交ベースバンド信号生成部、
1507、2104、2205、3205 妨害波強度推定部
1508、2105、2206、3206 電界強度推定部
1509、2106、2207、3207 マルチパス推定部
1510、2107、2208、3208 ドップラ周波数推定部
1511、3209 電波伝搬環境推定部
1618 変調方式決定部
1701 チャネルAのスペクトル拡散変調部
1702 チャネルZのスペクトル拡散変調部
1803 チャネルA検波部
1804 チャネルZ検波部
1805 チャネルAデータ検出部
1806 チャネルZデータ検出部
1807 チャネルA変調方式決定部
1808 チャネルZ変調方式決定部
1809 制御チャネル送信信号生成部
2002 スペクトル拡散変調部
2801 フレームタイミング制御部
2802 変調信号生成部
2803 制御信号生成部
2804 プリアンブル信号生成部
2805 パイロット信号生成部
2806 信号選択部
2901、3211 補正部
3101 変調部
3102 シリアルパラレル変換部
3103 離散逆フーリエ変換部
3203 フーリエ変換部
3204 パラレルシリアル変換部
3210 歪み推定部
3212 復調部
3301 QPSK用シリアル信号生成部
3302 16QAM用シリアル信号生成部
3303 64QAM用シリアル信号生成部
3304 シリアル信号選択部

Claims (1)

  1. 電波伝搬環境に応じて変調方式を切り替える通信方式に基づき生成された変調信号を受信する受信手段と、
    伝送路によって生じる歪みを推定し、歪み推定信号を出力する歪み推定手段と、
    前記受信手段によって受信された信号に含まれる既知シンボルの信号点振幅と、各変調方式の最大信号点振幅との比から各変調方式毎に異なる補正値を算出し、前記歪み推定信号に前記補正値を乗算することにより、前記歪み推定信号を補正する補正手段と、
    を具備する無線通信装置。
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