JP2009194836A - Ofdm方式におけるagc制御方法及び無線送受信機 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な仕組みで受信AGCの制御振幅誤差を迅速に低減させるAGC制御技術を提供する。
【解決手段】受信回路5のRSSI電圧とAGC利得との関係を示す受信AGCテーブルを用いてAGC制御を行うOFDM方式の無線送受信機1であって、参照信号出力部10から出力させた参照信号を直交復調器50で復調した信号の振幅と、RSSI電圧検出器20で検出したRSSI電圧とに基づき受信AGCテーブルにおけるRSSI電圧に対するAGC利得のオフセットを補正する。そのとき、直交復調器50で復調して得られた前記参照信号のI成分とQ成分とを二乗平均して求めた振幅の値が所定の範囲内の場合には、直交復調信号の振幅及びRSSI電圧を受信AGCテーブルの補正に用い、所定の範囲内にない場合には、直交復調信号の振幅及びRSSI電圧を受信AGCテーブルの補正に用いない。
【選択図】図1
【解決手段】受信回路5のRSSI電圧とAGC利得との関係を示す受信AGCテーブルを用いてAGC制御を行うOFDM方式の無線送受信機1であって、参照信号出力部10から出力させた参照信号を直交復調器50で復調した信号の振幅と、RSSI電圧検出器20で検出したRSSI電圧とに基づき受信AGCテーブルにおけるRSSI電圧に対するAGC利得のオフセットを補正する。そのとき、直交復調器50で復調して得られた前記参照信号のI成分とQ成分とを二乗平均して求めた振幅の値が所定の範囲内の場合には、直交復調信号の振幅及びRSSI電圧を受信AGCテーブルの補正に用い、所定の範囲内にない場合には、直交復調信号の振幅及びRSSI電圧を受信AGCテーブルの補正に用いない。
【選択図】図1
Description
本発明は、OFDM方式を用いた無線受信機における受信利得を自動的に制御するAGC制御技術に関する。
従来、移動体ディジタル音声放送や地上ディジタル無線通信においては、直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexingの略)方式が用いられている。OFDM方式は、情報を幾つかの低レートなキャリア(搬送波)に分けて伝送するマルチキャリア変調方式のうち、各キャリアが互いに直交するようにしたものである。OFDM方式では、直交送信により、隣接するキャリアの間隔を密にすることができるので、周波数効率をよくすることができる。また、各キャリアで送る信号のビットレートを小さくでき、伝送時のマルチパスの影響が少なくなるという特徴を有している。
しかし、OFDM方式では各サブキャリアの変調信号の位相が同相になるため大きなピーク電力を持つので、変調信号が非定振幅となる。変調信号が非定振幅になると、変調信号のピーク電圧に対し受信AGCのレンジが有限であるため、受信AGCの制御振幅誤差に対する要求が厳しくなる。
この受信AGCの制御振幅誤差は、主にRSSI(Receive Signal Strength Indicator 受信信号強度表示)回路の直流オフセットに起因しており、この直流オフセットは、集積回路上のトランジスタ特性、抵抗値のばらつきに起因するものであり、本質的に存在するものである。
このため従来は、トランジスタのバイアス電圧を手動で調整することによって、RSSI回路の直流オフセットを押さえていたが、この方式では、出荷後の経時変化や温度変化に対応できないし、調整の工数も大きなものとなる。
また、AGC制御にあたり減衰値を制御するためのバイアス電圧と受信電力値の関係を示すテーブルを用いるのが迅速な減衰制御を行うに有利な方式である。この方式においては、装置ごとにテーブルの個別誤差を修正する必要があるため、テーブル補正を受信信号に基づいて行う技術がある(例えば特許文献1参照)。
特開2002−176411号公報
ところが、上記特許文献1に記載の方式では、テーブルの補正のために多数のデータが必要であるため多数のパケット信号を受信することが必要となる。したがって、テーブルの補正までに時間を要するという問題がある。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、簡素な仕組みで受信AGCの制御振幅誤差を迅速に低減させるAGC制御技術を提供することを目的とする。
かかる問題を解決するためになされた請求項1に記載のOFDM方式におけるAGC制御方法は、OFDM方式の無線送受信機(1)において、受信回路(5)のRSSI電圧とAGC利得との関係を示す受信AGCテーブルを用いてAGC制御を行うAGC制御方法であって、無線送受信機(1)の送信回路(3)から所定の特性を有する参照信号を出力させ、参照信号が無線送受信機(1)の受信回路(5)へ漏れ信号として流れるときのRSSI電圧を検出し、参照信号を受信回路(5)で復調した直交復調信号の振幅を検出し、直交復調信号の振幅と検出したRSSI電圧とに基づき、受信AGCテーブルを補正することを特徴とする。
このようなOFDM方式におけるAGC制御方法によれば、AGC制御に用いられる、受信回路(5)のRSSI電圧とAGC利得との関係を示す受信AGCテーブルを、簡単な仕組みで迅速に補正することができ、ひいては、AGC制御における制御振幅誤差を迅速に低減させることができる。以下説明する。
OFDM方式の無線送受信機では、受信の際の入力信号を増幅する際の利得が適切な値となるようにAGC制御(Automatic Gain Control)制御を行っている。このAGC制御においては、入力信号の振幅の誤差である制御振幅誤差が発生する。この制御振幅誤差は、主にRSSI(Receive Signal Strength Indicatorの略、受信信号強度表示)回路の直流オフセットに起因して発生する。
したがって、この直流オフセットの影響を取り除いてやれば制御振幅誤差が発生せず、適切なAGC制御を行うことができる。直流オフセットの影響を取り除くためには、受信回路(5)のRSSI電圧とAGC回路の利得(AGC利得)との関係を示す受信AGCテーブルを補正するのが簡易な方法である。
この受信AGCテーブルについては、受信回路(5)の構成品、例えばトランジスタの特性にばらつきがあるため、基準となるテーブルを個々の製品ごとに補正する必要がある。従来、この補正は、外部から送信される多数のパケットを受信し、多数のパケットの受信結果から補正を行っていたため、補正を完了するまでに時間が掛かるという問題があった。
ところが、請求項1に記載のAGC制御方法では、無線送受信機(1)の送信回路(3)から所定の特性を有する参照信号を出力させ、参照信号が無線送受信機(1)の受信回路(5)へ漏れ信号として流れるときのRSSI電圧を検出し、参照信号を無線受信機の受信回路(5)で復調した直交復調信号の振幅を検出する。そして、直交復調信号の振幅と検出したRSSI電圧とに基づき、受信AGCテーブルを補正する。
したがって、従来のように、外部から送信される多数のパケットを受信する必要がなく、その特性を無線送受信機(1)内部で制御できる参照信号を用いて受信AGCテーブルを補正することができるので、迅速に補正を行うことができる。
また、送信回路(3)やRSSI電圧を検出する回路は無線送受信機が元来備えているものである。つまり、特別な回路などを必要とせず補正をすることができるので、簡単な仕組みで補正をすることができる。
ところで、受信AGCテーブルの誤差としては、RSSI電圧に対するAGC利得のオフセットが発生する場合が多い。そこで請求項2に記載のように、受信AGCテーブルの補正では、直交復調信号の振幅とRSSI電圧とから受信AGCテーブルにおけるRSSI電圧に対するAGC利得のオフセットを補正すると、効率よく受信AGCテーブルの補正をすることが可能となる。
請求項3に記載の発明は、受信回路(5)のRSSI電圧とAGC利得との関係を示す受信AGCテーブルを用いてAGC制御を行うOFDM方式の無線送受信機(1:この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて「発明を実施するための最良の形態」欄において用いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。)であって、送信回路(3)、受信回路(5)及び補正手段(30)を備えている。
送信回路(3)は、所定の特性を有する参照信号を出力する参照信号出力手段(10)を備えており、受信回路(5)は、参照信号出力手段(10)から出力した参照信号が漏れ信号として流れるときのRSSI電圧を検出するRSSI電圧検出手段(20)及び参照信号を直交復調する直交復調手段(50)を有している。
補正手段(30)は、参照信号出力手段(10)から参照信号を出力させ、出力させた参照信号を直交復調手段(50)で復調した直交復調信号の振幅と、RSSI電圧検出手段(20)で検出したRSSI電圧と、に基づき受信AGCテーブルを補正する。
このようなOFDM方式の無線送受信機(1)では、送信回路(3)から参照信号を出力させ、参照信号が受信回路(5)へ漏れ信号として流れるときのRSSI電圧を検出し、直交復調手段(50)で復調した直交復調信号の振幅を検出する。そして、直交復調信号の振幅と検出したRSSI電圧とに基づき、受信AGCテーブルを補正する。
したがって、請求項1における説明でも述べたように、従来の無線送受信機のように、外部から送信される多数のパケットを受信する必要がなく、出力の値が無線送受信機(1)内部で設定できる参照信号を用いて受信AGCテーブルを補正することができるので、迅速に補正を行うことができる。
また、送信回路(3)やRSSI電圧検出手段(30)は、無線送受信機が元来備えているものである。つまり、特別な回路などを必要とせず補正をすることができるので、簡単な仕組みで補正をすることができる。
また、請求項4に記載のように、補正手段(30)において、参照信号出力手段(10)が出力する参照信号の値とRSSI電圧とから、受信AGCテーブルにおけるRSSI電圧に対するAGC利得のオフセットを補正すると、受信AGCテーブルの誤差として、発生する可能性が高いRSSI電圧に対するAGC利得のオフセットを効率よく補正をすることが可能となる。
ところで、OFDM方式の無線送受信機(1)においては、送信回路(3)から出力する信号は、直交するI成分とQ成分とを変調したものである。そこで、請求項5に記載のように、参照信号出力手段(10)を直交するI成分とQ成分の少なくとも一方の振幅を制御する直交成分振幅制御手段(30)と、直交成分振幅制御手段(30)で振幅を制御したI成分とQ成分と直交変調して参照信号として出力する直交変調手段(40)と、を備えるようにする。
このようにすると、任意の振幅と位相を有する参照信号を出力させることができるので、例えば、個々の受信回路(5)の構成部品の特性に合わせて参照信号の特性を設定することができる。したがって、補正の精度を高めることができる。
ところで、参照信号を出力して受信AGCテーブルの補正を行う際、参照信号の出力の大きさが大きくなり過ぎたり、位相が所定の条件となった場合に、受信回路(5)が発振状態になったりする場合がある。
発振状態になった場合には、RSSI電圧は、参照信号の値とは無関係に変動してしまう。また、この発振が発生するのは、個々の受信回路(5)の特性によるものであるから、予め発振条件を特定しておくことは困難である。
したがって、請求項6に記載のように、補正手段(30)は、直交復調手段(50)で復調して得られた参照信号のI成分とQ成分とを二乗平均して振幅を求める。
そして、求めた振幅の値が所定の範囲内の場合には、直交復調信号の振幅及びRSSI電圧検出手段で得られたRSSI電圧を受信AGCテーブルの補正に用い、所定の範囲内にない場合には、直交復調信号の振幅及びRSSI電圧検出手段で得られたRSSI電圧を受信AGCテーブルの補正に用いないようにするとよい。
そして、求めた振幅の値が所定の範囲内の場合には、直交復調信号の振幅及びRSSI電圧検出手段で得られたRSSI電圧を受信AGCテーブルの補正に用い、所定の範囲内にない場合には、直交復調信号の振幅及びRSSI電圧検出手段で得られたRSSI電圧を受信AGCテーブルの補正に用いないようにするとよい。
このようにすると、発振状態となって、RSSI電圧と直交復調信号の振幅が参照信号の値とは無関係に変動する状態、つまり、RSSI電圧と直交復調信号の振幅が補正にあたっては無意味な値となった場合には、その直交復調信号の振幅及びRSSI電圧が受信AGCテーブルの補正に用いられないので、受信補正テーブルを正確に補正することができる。
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
図1は、本発明が適用されたOFDM方式の無線送受信機1の概略の構成を示すブロック図である。
無線送受信機1は、受信回路5のRSSI電圧とAGC利得との関係を示す受信AGCテーブルを用いてAGC制御を行うOFDM方式の無線送受信機1であって、図1に示すように、送信回路3、受信回路5、スイッチ7、アンテナ9及び信号処理部30を備えている。
無線送受信機1は、受信回路5のRSSI電圧とAGC利得との関係を示す受信AGCテーブルを用いてAGC制御を行うOFDM方式の無線送受信機1であって、図1に示すように、送信回路3、受信回路5、スイッチ7、アンテナ9及び信号処理部30を備えている。
送信回路3は、参照信号出力部10、周波数変換器12、可変増幅器14を備えている。参照信号出力部10は、所定の特性を有する参照信号を出力するものであり、直交成分振幅制御機能及び直交変調器40を備えている。
直交成分振幅制御機能は、直交するI成分及びQ成分の少なくとも一方の振幅を制御するものであり、信号処理部30の一機能として実現される。また、直交変調器40は、信号処理部30の直交成分振幅制御機能で振幅を制御したI成分とQ成分とを直交変調して、参照信号として出力する公知の変調器である。
周波数変換器12は、基準信号を発生する図示しない発振器を有し、入力された信号を発振器が発信する高周波信号に基づいて、所定の周波数の電波信号に変換するものであり、スーパーへテロダイン方式などが用いられる。本実施形態では、参照信号出力部10から出力され、可変増幅器14で増幅された信号を所定の周波数の電波信号に変換する。
可変増幅器14は、信号処理部30からの指令信号を受け、利得を変化させることができるように構成された増幅器であり、参照信号出力部10から出力される信号を、信号処理部30から設定される利得を乗じた大きさの信号として出力する。
受信回路5は、RSSI電圧検出器20、周波数変換器22、可変減衰器24、直交復調器50及び直交成分振幅検出機能を備えている。
直交成分振幅検出機能は、直交するI成分及びQ成分の振幅を二乗平均により求めるものであり、信号処理部30の一機能として実現される。
直交成分振幅検出機能は、直交するI成分及びQ成分の振幅を二乗平均により求めるものであり、信号処理部30の一機能として実現される。
RSSI電圧検出器20は、参照信号出力部10から出力した参照信号が漏れ信号として流れるときの受信電力値を示す電圧、すなわちRSSI電圧を検出するための電力計である。
周波数変換器22は、基準信号を発生する図示しない発振器を有し、入力された電波信号を発振器が発信する高周波信号に基づいて信号に変換するものであり、スーパーへテロダイン方式などが用いられる。本実施形態では、アンテナ9から入力された電波を所定の中間周波数の信号に変換する。
可変減衰器24は、信号処理部30からの指令信号を受け、減衰率を変化させることができるように構成された減衰器であり、周波数変換器22から出力される信号を、信号処理部30から設定される減衰率を乗じた大きさの信号として出力する。
直交復調器50は、可変減衰器24から入力される信号をI成分とQ成分とに直交復調する公知の復調器である。
スイッチ7は、アンテナ9と送信回路3及び受信回路5の図示しない高周波伝送路を切り替えるためのものであり、高周波伝送路を切り替え、送信回路3から出力される電波をアンテナ9へ出力したり、アンテナ9で受信した電波を受信回路5へ入力したりする。スイッチ7としては、高周波伝送路を高速で切り替える高周波スイッチを用いてもよいし、サーキュレータを用いてもよい。
スイッチ7は、アンテナ9と送信回路3及び受信回路5の図示しない高周波伝送路を切り替えるためのものであり、高周波伝送路を切り替え、送信回路3から出力される電波をアンテナ9へ出力したり、アンテナ9で受信した電波を受信回路5へ入力したりする。スイッチ7としては、高周波伝送路を高速で切り替える高周波スイッチを用いてもよいし、サーキュレータを用いてもよい。
アンテナ9は、外部からの電波を受信し、受信回路5に供給したり、送信回路3からの電波を外部へ送信したりするためのものであり、無線送受信機1で使用する電波の周波数、電波の偏波、送受信出力あるいは設置する場所や設置方法などの使用条件や設置条件によって種々のアンテナを用いることができる。
例えば、ダイポールアンテナ、ループアンテナあるいは組合せアンテナなどの、いわゆる基本アンテナと称されるものや、ホーンアンテナやパラボラアンテナなどの開口アンテナ、複数の放射素子を配列したアレイアンテナなどを用いることができる。
信号処理部30は、送信回路3及び受信回路5を制御し、受信AGCテーブルを補正するものであり、図示しないCPU、ROM、RAM、I/Oなどから構成され、以下の(ア)〜(オ)の処理を実行する。
(ア)直交変調器40において、直交するI成分及びQ成分の少なくとも一方の振幅を制御し、参照信号を出力させる。
(イ)RSSI電圧検出器20からRSSI電圧を取得する。
(イ)RSSI電圧検出器20からRSSI電圧を取得する。
(ウ)(イ)で取得したRSSI電圧と受信AGCテーブルとから可変減衰器24の減衰率を取得し、その減衰率になるよう可変減衰器を制御する。
(エ)直交復調器50で復調して得られた参照信号のI成分とQ成分とを取得する。
(エ)直交復調器50で復調して得られた参照信号のI成分とQ成分とを取得する。
(オ)取得した参照信号のI成分とQ成分とを二乗平均して振幅を求め、求めた振幅の値が受信AGCの制御振幅誤差内の場合には、受信AGCテーブルの補正を完了し、受信AGCの制御振幅誤差内にない場合には、減衰率への補正値を加減して(ア)〜(オ)を繰り返す。
(信号処理部30における補正処理の内容)
次に、信号処理部30において実行される補正処理の内容について図2に基づき説明する。図2は、補正処理の流れを示すフローチャートである。補正処理では、まずS100において、直交変調器40に対し、直流のI成分及びQ成分が設定され、直交変調器40から無変調波が出力されるようにする。
次に、信号処理部30において実行される補正処理の内容について図2に基づき説明する。図2は、補正処理の流れを示すフローチャートである。補正処理では、まずS100において、直交変調器40に対し、直流のI成分及びQ成分が設定され、直交変調器40から無変調波が出力されるようにする。
S105では、RSSI電圧検出器20からRSSI電圧が取得され、そして、続くS110において補正値とカウントが0にリセットされ、S115において信号処理部30内のカウンタが1カウントアップされる。続くS120においてカウンタが所定の値であるか否かが判定される。ここで、本実施形態では、所定の値は5である。
そして、カウンタの値が所定の値である場合(S120:Yes)、補正処理が終了され、カウンタの値が所定の値でない場合(S120:No)、処理がS125へ移行される。
S125では、受信AGCを施す。つまり、S105で得られたRSSI電圧と受信AGCテーブルとから可変減衰器の減衰率を求める。
続くS130では、可変減衰器24の減衰率が受信AGCテーブルで求めた値から減衰率の補正値(後述のS155又はS160で得られる値)を加算した値に設定される。
続くS130では、可変減衰器24の減衰率が受信AGCテーブルで求めた値から減衰率の補正値(後述のS155又はS160で得られる値)を加算した値に設定される。
続くS135では、直交復調器50からI成分(RX−I)及びQ成分(RX−Q)が取得され、続くS140では、RX−IとRX−Qとが二乗平均され、直交復調器50の出力の振幅が算出される。
続くS145では、S140において算出された振幅が受信AGCの制御振幅誤差の許容値内であるか否かが判定される。そして、振幅が許容値内の場合(S145:Yes)、補正処理が終了され(この時点の補正値が受信AGCテーブルの補正値として用いられる)、振幅が許容値内でない場合(S145:No)、処理がS150へ移行される。
S150では、S140において算出された振幅が受信AGCの制御振幅誤差の許容値(下限)以下であるか否かが判定される。そして、振幅が許容値以下の場合(S150:Yes)、処理がS155へ移行され、振幅が許容値以下でない場合(S150:No)、すなわち、受信AGCの制御振幅誤差の許容値(上限)以上である場合、処理がS160へ移行される。
S155では、可変減衰器24の減衰率の補正値が所定の値だけ増加された後、処理がS115へ戻され、補正処理が繰り返される。また、S160では、可変減衰器24の減衰率の補正値が所定の値だけ減ぜられた後、処理がS115へ戻され、補正処理が繰り返される。ここで、本実施形態では、所定の値はデジタル制御可変減衰器の最小単位(1ビット)である。
(無線送受信機1の特徴)
以上のようなOFDM方式の無線送受信機1では、送信回路3から参照信号を出力させ、参照信号が受信回路5へ漏れ信号として流れるときのRSSI電圧を検出し、参照信号を受信回路5で復調した直交復調信号の振幅を検出し、そして、直交復調信号の振幅と検出したRSSI電圧とに基づき、受信AGCテーブルを補正している。
以上のようなOFDM方式の無線送受信機1では、送信回路3から参照信号を出力させ、参照信号が受信回路5へ漏れ信号として流れるときのRSSI電圧を検出し、参照信号を受信回路5で復調した直交復調信号の振幅を検出し、そして、直交復調信号の振幅と検出したRSSI電圧とに基づき、受信AGCテーブルを補正している。
したがって、従来の無線送受信機のように、外部から送信される多数のパケットを受信する必要がなく、出力の値が無線送受信機1内部で設定できる参照信号を用いて受信AGCテーブルを補正することができるので、迅速に補正を行うことができる。
また、送信回路3やRSSI電圧検出器20は、無線送受信機が元来備えているものである。つまり、特別な回路などを必要とせず補正をすることができるので、簡単な仕組みで補正をすることができる。
また、受信AGCテーブルの補正では、直交復調信号の振幅とRSSI電圧とから受信AGCテーブルにおけるRSSI電圧に対するAGC利得のオフセットを補正している。したがって、受信AGCテーブルの誤差の主要因である、RSSI電圧に対するAGC利得のオフセットを効率よく補正をすることが可能となる。
さらに、信号処理部30において、直交するI成分とQ成分の少なくとも一方の振幅を制御し、制御したI成分とQ成分と直交変調器40で直交変調して参照信号として出力している。したがって、任意の振幅と位相を有する参照信号を出力させることができるので、個々の受信回路5の構成部品の特性に合わせて参照信号の特性を設定することができるので、補正の精度を高めることができる。
例えば、受信回路5の周波数特性がほぼ一定とみなせる場合、I成分とQ成分の少なくとも一方に直流を設定して直交変調器40から無変調波を出力することにより、平均化等の処理を行わなくても補正の精度を高めることができる。
また、受信回路5に、参照信号をI成分とQ成分とに復調する直交復調器50を備え、信号処理部30では、直交復調器50で復調して得られた参照信号のI成分とQ成分とを二乗平均して振幅を求め、求めた振幅の値が所定の範囲内の場合には、直交復調信号の振幅及びRSSI電圧検出手段で得られたRSSI電圧を受信AGCテーブルの補正に用い、所定の範囲内にない場合には、参照信号及びRSSI電圧検出器20で得られたRSSI電圧を受信AGCテーブルの補正に用いないようにしている。
したがって、受信回路5が発振状態となって、RSSI電圧が参照信号と無関係に変動する状態、つまり、RSSI電圧が補正にあたって無意味な値となった場合には、直交復調信号の振幅及びRSSI電圧が受信AGCテーブルの補正に用いられないので、受信補正テーブルを正確に補正することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
(1)上記実施形態では、受信回路5に可変減衰器24を用いているが、信号処理部30から利得を制御することができる可変増幅器としてもよい。
(2)上記実施形態では、直交変調器40から無変調波が出力されるようにしているが、直交変調器40に対してOFDM信号のような帯域を持った信号を入力してもよい。これにより、受信回路5が使用する周波数帯域全域の特性を考慮した補正を行うことができる。
(2)上記実施形態では、直交変調器40から無変調波が出力されるようにしているが、直交変調器40に対してOFDM信号のような帯域を持った信号を入力してもよい。これにより、受信回路5が使用する周波数帯域全域の特性を考慮した補正を行うことができる。
(3)上記実施形態では、受信AGCテーブルのある1点の補正値を求める例を示しているが、送信回路3から出力する信号の振幅を変えながら同処理を繰り返してもよい。これにより、受信AGCテーブルの複数点の補正値を求めることができ、補正の精度を高めることができる。また、受信AGCテーブルのオフセット誤差のみならず傾き誤差まで補正することができる。
(4)上記実施形態では、直交変調器40へ入力する信号振幅を制御しているが、送信回路3の可変増幅器14の利得制御を用いるか併用してもよい。これにより、送信回路3から出力する信号の振幅の可変範囲をより大きくすることができる。
1…無線送受信機、3…送信回路、5…受信回路、7…スイッチ、9…アンテナ、10…参照信号出力部、12,22…周波数変換器、14…可変増幅器、20…RSSI電圧検出器、24…可変減衰器、30…信号処理部、40…直交変調器、50…直交復調器。
Claims (6)
- OFDM方式の無線送受信機において、受信回路のRSSI電圧とAGC利得との関係を示す受信AGCテーブルを用いてAGC制御を行うAGC制御方法であって、
前記無線送受信機の送信回路から所定の特性を有する参照信号を出力させ、
前記参照信号が前記無線送受信機の受信回路へ漏れ信号として流れるときのRSSI電圧を検出し、
前記参照信号を前記受信回路で復調した直交復調信号の振幅を検出し、
前記直交復調信号の振幅と前記検出したRSSI電圧とに基づき、前記受信AGCテーブルを補正することを特徴とするOFDM方式におけるAGC制御方法。 - 請求項1に記載のOFDM方式におけるAGC制御方法において、
前記受信AGCテーブルの補正では、前記直交復調信号の振幅と前記RSSI電圧とから前記受信AGCテーブルにおける前記RSSI電圧に対する前記AGC利得のオフセットを補正することを特徴とするOFDM方式におけるAGC制御方法。 - 受信回路のRSSI電圧とAGC利得との関係を示す受信AGCテーブルを用いてAGC制御を行うOFDM方式の無線送受信機であって、
所定の特性を有する参照信号を出力する参照信号出力手段を備えた送信回路と、
前記参照信号出力手段から出力した参照信号が漏れ信号として流れるときのRSSI電圧を検出するRSSI電圧検出手段及び前記参照信号を直交復調する直交復調手段を有する受信回路と、
前記参照信号出力手段から前記参照信号を出力させ、出力させた前記参照信号を前記直交復調手段で復調した直交復調信号の振幅と、前記RSSI電圧検出手段で検出したRSSI電圧と、に基づき前記受信AGCテーブルを補正する補正手段と、
を備えたことを特徴とするOFDM方式の無線送受信機。 - 請求項3に記載のOFDM方式の無線送受信機において、
前記補正手段は、
前記直交復調信号の振幅と前記RSSI電圧とから前記受信AGCテーブルにおける前記RSSI電圧に対する前記AGC利得のオフセットを補正することを特徴とするOFDM方式の無線送受信機。 - 請求項3又は請求項4に記載のOFDM方式の無線送受信機において、
前記参照信号出力手段は、
直交するI成分及びQ成分の少なくとも一方の振幅を制御する直交成分振幅制御手段と、
前記直交成分振幅制御手段で振幅を制御した前記I成分及び前記Q成分を直交変調して、前記参照信号として出力する直交変調手段と、
を備えたことを特徴とするOFDM方式の無線送受信機。 - 請求項3〜請求項5の何れかに記載のOFDM方式の無線送受信機において、
前記補正手段は、
前記直交復調手段で復調して得られた前記参照信号の前記I成分と前記Q成分とを二乗平均して振幅を求め、該求めた振幅の値が所定の範囲内の場合には、前記直交復調信号の振幅及び前記RSSI電圧検出手段で得られたRSSI電圧を前記受信AGCテーブルの補正に用い、前記所定の範囲内にない場合には、前記直交復調信号の振幅及び前記RSSI電圧検出手段で得られたRSSI電圧を前記受信AGCテーブルの補正に用いないことを特徴とするOFDM方式の無線送受信機。
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