JP4125077B2 - ノイズフィルタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプリント配線板に搭載するノイズフィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子機器のデジタル化および高速化にともない、周波数の高いデジタル信号をケーブルによって伝送する必要が生じており、外部インターフェースや機器内の基板間の伝送ケーブルから発生する放射ノイズが大きな問題となっている。この種の放射ノイズ対策として、差動伝送方式が広く用いられている。
【0003】
差動伝送信号は、外来ノイズに強くまたノーマルモード電流に起因する放射ノイズの低減に大きな効果があるため、USBやIEEE1394といった外部インターフェースケーブルに採用されている。さらに低電圧差動信号による、機器内の基板間のケーブル伝送にも一般的に使用されている。しかしながら、差動信号を伝送する2本の伝送ケーブルの長さに差があると、ケーブル間にスキュー(位相ズレ)が発生してしまい、充分に放射ノイズを低減させる事ができないという課題が有った。そのため、2本の伝送ケーブルの長さを物理的に等長にする工夫が必要となっている。
【0004】
更に近年になって、信号がより高速化や高周波化することで、更なる放射ノイズの対策が必要となっている。そのため、伝送ケーブルのみでなく、同一のプリント配線板上でのIC等のデバイスとコネクタとの間の信号配線等においても差動伝送信号方式が採用されてきている。
【0005】
しかしながら同一のプリント配線板上において、IC等のデバイスのP(正論理)信号とN(負論理)信号の出力端子の位置と、コネクタのP(正論理)信号とN(負論理)信号の位置は必ずとも一致しているとは限らない。たとえば、差動ドライバ基板と差動レシーバ基板をフラットな伝送ケーブルで接続する場合、差動ドライバ基板に対して差動レシーバ基板の表裏を逆にして配置せざるをえない場合がある。フラットな伝送ケーブルはケーブルを反転させる事が困難であるため、差動ドライバ基板と差動レシーバ基板のどちらか一方のコネクタのP(正論理)信号とN(負論理)信号の位置は、あらかじめ逆転するように形成されている。そのため、IC等のデバイスのP(正論理)信号とN(負論理)信号の出力端子の位置と、コネクタのP(正論理)とN(負論理)の位置は逆転する事となる。このような場合、IC等のデバイスの内部における設計を変更し、デバイスの出力位置を変更する事は設計上非常に困難であるため、IC等のデバイスと、P(正論理)信号とN(負論理)信号の位置が逆転するように形成されたコネクタとを接続する差動信号配線上において、2本の差動信号配線のP(正論理)とN(負論理)の位置を逆転させる事が必要となっている。
【0006】
そこで図12に示す様に、配線層が1層のプリント配線板におけるプリント配線板上で、2本の差動信号配線の位置を入れ替える配線方法が考えられている。図12において、110はプリント配線板である。111は差動信号を出力するデバイス(IC)であり、P信号端子111aとN信号端子111bが設けてある。112はプリント配線基板110と外部との接続を行うコネクタであり、P信号端子112bとN信号端子112aが設けてある。113、114はデバイス111から出力する差動信号をコネクタ112に伝送する差動信号配線で、P信号はP信号端子111aから配線113を通ってP信号端子112bに、N信号はN信号端子111bから配線114を通ってN信号端子112aに伝送されている。
【0007】
2本の差動信号の配線113、114は1層のプリント配線板においては交差することができないため、N信号の配線114は、コネクタ112を回り込むように形成されており、P信号の配線113に比べ非常に冗長になっている。そのため、図11に示した差動信号配線の場合、前述したように2本の信号配線による差動信号にスキュー(位相ズレ)が発生し、信号の波形品位を大きく乱し、放射ノイズを発生してしまうという問題があった。
【0008】
そこで、図13に示すように、図12における配線114を複数回屈曲させた配線114’とする事で配線113と同じ長さにし、2本の信号配線の間に発生するスキューを防止する事が考えられている。尚、図13において図12と同じ部材には同じ符号が付してある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、差動信号配線間に発生するスキュー(位相ズレ)は、配線の長さに起因するもの以外に、他の配線、デバイス、グランドとの間隔等の信号配線領域の状態差によっても発生する。したがって前述の図12、図13に示した従来の技術における配線方法では、配線113と114、配線113と114’は信号配線領域の状態が異なっており、少なからずスキューが発生してしまう。特に図13の配線113と114’の場合、屈曲した配線114’と、屈曲していない配線113の間には信号配線の状態に大きな差があるため、大きなスキュー(位相ズレ)が生じ放射ノイズが発生してしまう。
【0010】
また、図12、図13に示した従来の技術における配線方法では、デバイス(IC)111とコネクタ112を直線的に接続できないため、配線113と114、113と114’の配線領域が広くなってしまう。そのためプリント配線板の高密度化を実現するための設計の自由度を著しく損なう事になる。また、高周波を使用するプリント配線板においては、その高密度化の要求から各配線をバス配線にする事が必要となる。バス配線において、前述の図12、13に示した配線方法を使用すると、配線領域が大幅に広がってしまい、その問題はさらに大きなものとなる。
【0011】
また本来差動伝送方式は、2本のケーブル及び配線に逆向きの電流を流し、発生する磁界の方向を逆にし、お互いの磁界を相殺する事で放射ノイズの発生を抑制するものである。したがって2本のケーブル及び配線をできるだけ近接して配置しなければならない。しかしながら、前述の図12、図13に示した従来の技術における配線方法では2本の配線が近接していない部分が多くなるため、お互いの配線により磁界を相殺する事ができない。そのため、差動信号配線による放射ノイズの発生を抑制するという効果を、充分に発揮する事ができなくなってしまう。
【0012】
【課題を解決するための手段】
まず、本発明の課題を解決するための手段を説明する前に、一般的なプリント配線板上の差動信号配線に対して使用されるノイズフィルタに関して説明する。
【0013】
差動信号配線をプリント配線板上で配線するとき、差動伝送方式は理論的には放射ノイズは少ないが、実際には差動信号出力デバイスからのノイズや、プリント配線板上の他の部品の動作によって発生するノイズが差動信号に重畳し、コモンモード電流としてケーブルを流れ、ケーブルからコモンモードノイズが放射ノイズとして発生してしまう。放射ノイズに対する制約が厳しい今日では、このコモンモードノイズの対策としては、コモンモードノイズフィルタを用いる事が一般的となっている。
【0014】
図14は一般的な面実装タイプのコモンモードノイズフィルタの内部を透視した透視図であり、図15は斜視図である。図中201はコモンモードノイズフィルタであり、209はコモンモードノイズフィルタの構造支持体である。202、204は各信号配線と接続される入力端子であり、203、205各信号配線と接続される出力端子である。入力端子202、204及び出力端子203、205は、構造支持体209の4つの角に設けられている。入力端子202と出力端子205は巻き線206により電気的に接続されている。入力端子204と出力端子204は巻き線207により電気的に接続されている。巻き線206、207は共に環状の磁性体208にバイファイラ巻き、またはバイファイラ巻きと等価の方向に巻きつけられている。このような構造により、配線206と配線207に対してとコモンモードノイズフィルタとして機能する。
【0015】
本発明者は、前述の差動信号配線において使用されるノイズフィルタに着目し、特にコモンモードノイズフィルタの内部の配線構造を替える事により、前述の課題を解決するための手段を提案する。
【0016】
本発明においては、前述の課題を解決するために、複数組の入力端子と複数組の出力端子が、その内部の複数組の配線により各組毎に接続されている面実装タイプのノイズフィルタにおいて、前記配線の少なくとも2組は内部においてお互いに交差していて、前記配線の各組の間には、グラウンド電位となる端子が設けられていること事を特徴とするノイズフィルタを提供している。
【0017】
また本発明は、前記複数組の入力端子と出力端子のうちの両端に位置する端子は、グラウンド電位として接続される端子であるノイズフィルタを提供している。
【0018】
また本発明は、前記お互いが交差している配線の少なくとも1組は、差動信号配線であることを特徴とするノイズフィルタを提供している。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0023】
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に関する面実装タイプのコモンモードノイズフィルタを底面から見た模式図であり、図2はコモンモードノイズフィルタの内部を透視した透視図であり、図3はコモンモードノイズフィルタの斜視図である。
【0024】
図中1はコモンモードフィルタであり、9はコモンモードフィルタの構造支持体である。2、4は各信号配線と接続される入力端子であり、3、5各信号配線と接続される出力端子である。入力端子2、4及び出力端子3、5は、構造支持体9の4つの角に設けられている。入力端子2と出力端子3は巻き線6により電気的に接続されている。入力端子4と出力端子5は巻き線7により電気的に接続されている。巻き線6、7は共に環状の磁性体8にバイファイラ巻きと等価の巻き方により巻きつけられている。このような構造により、配線6と配線7に対してとコモンモードノイズフィルタとして機能する。この時、巻き線6と巻き線7はコモンモードノイズフィルタ1の内部において交差しており、コモンモードノイズフィルタ1の2つの入力端子と、2つの出力端子の位置関係を逆転させている。尚、本実施の形態でコモンモードノイズフィルタは巻き線型であるが、本発明はそれに限られるものではなく積層型であってもかまわない。
【0025】
図4は第1の実施の形態のコモンモードノイズフィルタ1における、信号の流れを表した模式図である。矢印で示す様にコモンモードノイズフィルタの入力端子2に入力された差動信号のP信号は、部品の組角の位置にある出力端子3から出力される。また、コモンモードノイズフィルタの入力端子4に入力された差動信号のN信号は、部品の組角の位置にある出力端子5から出力される。
【0026】
図5は第1の実施の形態における、コモンモードノイズフィルタ1を、導体層が1層のプリント配線基板上に配置し、差動信号が配線された状態を上面から見た模式図である。図中10はプリント配線板で、プリント配線板10上に本発明によるコモンモードノイズフィルタ1が配置されている。11は差動信号を出力するIC等のデバイスであり、P信号端子11aとN信号端子11bが設けてある。12はプリント配線基板10の外部との接続を行うコネクタであり、P信号端子12bとN信号端子12aが設けてある。デバイス11とコネクタ12はコモンモードノイズフィルタ1を介して、差動信号配線により接続されている。デバイス11から出力されたP信号を伝送する配線13とN信号を伝送する配線14の2本の差動信号配線をお互いに交差することなくコモンモードノイズフィルタ1に入力される。P信号端子11aに接続されたP信号を伝送する配線13は入力端子2と接続され、N信号端子11bに接続されたN信号を伝送する配線14は入力端子4と接続されている。
【0027】
コモンモードノイズフィルタ1に入力されたP信号を伝送する配線13とN信号を伝送する配線14は、図4に示したように、入力端子2からコモンモードノイズフィルタ1に入力されたP信号を伝送する配線13は、巻き線6を介して出力端子3から出力される。また入力端子4から入力されたN信号を伝送する配線14は、巻き線7を介して出力端子5から出力される。コモンモードノイズフィルタ1の出力端子4から出力されたP信号を伝送する配線16はコネクタ8のP信号端子12bと接続されており、コモンモードノイズフィルタ1の端子5から出力されたN信号を伝送する配線15はコネクタ12のN信号端子12aと接続されている。
【0028】
この様にデバイス11とコネクタ12の間に設けられた差動信号配線に、コモンモードノイズフィルタ1を配置する事で、プリント配線板上でのデバイス11とコネクタ12とを接続する2本の差動信号配線のP(正論理)信号とN(負論理)信号の位置関係が、デバイスの出力端子とコネクタの入力端子で逆転している場合、2本の差動信号配線の位置を同一平面上で簡単に逆転させる事が可能である。その際、プリント配線板上において信号配線の長さは等しく、また信号配線領域の状態も同等にする事ができる。そのため、2本の配線間に位相ズレを発生させる事がなく、信号の波形品位を保ち、放射ノイズを発生を抑制する事ができる。
【0029】
また、デバイス11とコネクタ12の間に直線的に設けられた差動信号配線にコモンモードノイズフィルタを配置しただけなので、プリント配線板の領域を制限するとがなく高密度実装を実現するための設計自由度を広げる事ができる。
また、2本の差動信号配線は常に隣接させた位置に配置する事ができるため、お互いの配線により発生する磁界を相殺する事が可能であり、差動信号線自体により発生する放射ノイズも大幅に低減する事ができる。
【0030】
(第2の実施の形態)
図6は本発明の第2の実施の形態に関するコモンモードノイズフィルタを底面から見た模式図である。本実施の形態においては、複数組(4組)の差動信号配線をバス配線とし並列に配置されている。
【0031】
図中20は図1に示したコモンモードノイズフィルタ1内の差動信号回路を、アレイ状に4個並べて一体化した形態のコモンモードノイズフィルタである。このコモンモードノイズフィルタ20は、バス配線を差動信号化する際に使用する。
【0032】
図中2−1、4−1、2−2、4−2、2−3、4−3、2−4、4−4は入力端子であり、5−1、3−1、5−2、3−2、5−3、3−3、5−4、3−4は出力端子を表している。入力端子2−1、4−1及び出力端子5−1、3−1は第1の差動信号回路の端子であり、入力端子2−1と出力端子3−1は不図示の巻き線により導通の関係にあり、また入力端子4−1と出力端子5−1も不図示の巻き線により導通の関係にある。同様に、入力端子2−2、4−2及び出力端子5−2、3−2は第2の差動信号回路の端子であり、入力端子2−2と出力端子3−2は不図示の巻き線により導通の関係にあり、また入力端子4−2と出力端子5−2も不図示の巻き線により導通の関係にある。入力端子2−3、4−3及び出力端子5−3、3−3は第3の差動信号回路の端子であり、入力端子2−3と出力端子3−3は不図示の巻き線により導通の関係にあり、また入力端子4−3と出力端子5−3も不図示の巻き線により導通の関係にある。また入力端子2−4、4−4及び出力端子5−4、3−4は第4の差動信号回路の端子であり、入力端子2−4と出力端子3−4は不図示の巻き線により導通の関係にあり、また入力端子4−4と出力端子5−4も不図示の巻き線により導通の関係にある。
【0033】
また、第1の差動信号回路乃至第4の差動信号回路における各巻き線は、第1の実施形態と同様に環状の磁性体にバイファイラ巻きと等価の巻き方により巻きつけられている。このような構造により、コモンモードノイズフィルタとして機能する。この時、第1の差動信号回路乃至第4の差動信号回路の各巻き線はコモンモードノイズフィルタ20の内部において交差しており、各差動信号回路の2つの入力端子と、2つの出力端子の位置関係を逆転させている。
【0034】
図7は図6に示すコモンモードノイズフィルタの信号の流れを表している。第1の差動信号回路における入力端子2−1に入力された差動信号の1P(正論理)信号は、出力端子3−1から出力される。また、入力端子4−1に入力された差動信号の1N(負論理)信号は、出力端子5−1から出力される。同様に第2の差動信号回路における入力端子2−2に入力された差動信号の2P(正論理)信号は、出力端子3−2から出力される。また、入力端子4−2に入力された差動信号の2N(負論理)信号は、出力端子5−2から出力される。同様に第3の差動信号回路における入力端子2−3に入力された差動信号の3P(正論理)信号は、出力端子3−3から出力される。また、入力端子4−3に入力された差動信号の3N(負論理)信号は、出力端子5−3から出力される。同様に第4の差動信号回路における入力端子2−4に入力された差動信号の4P(正論理)信号は、出力端子3−4から出力される。また、入力端子4−4に入力された差動信号の4N(負論理)信号は、出力端子5−4から出力される。
【0035】
このようにプリント配線板上でのデバイスとコネクタとを接続する2本の差動信号配線にバス配線を使用し、2本の差動信号配線のP(正論理)信号とN(負論理)信号の左右の位置関係が、出力側と受信側で逆転している場合、アレイ状に形成された本発明によるコモンモードノイズフィルタを使用することにより、2本の差動信号配線の交差をノイズフィルタ部品で解消できるために、プリント配線板上の信号配線密度が損なわれることなく、また、配線長差による差動信号のスキュー(位相ズレ)を発生させることなく差動信号を配線することが可能である。さらに、第1の実施形態で示したコモンモードノイズフィルタを複数個並べて配置したものに比べ、部品実装コストも大幅に低減可能である。
【0036】
(第3の実施の形態)
図8は本発明における第3の実施の形態であり、前記第2の実施の形態において示したコモンモードノイズフィルタ20の各差動回路間に、グラウンド電位として接続する端子を設けた形態のものを底面から見た模式図である。図中第2の実施の形態と同じものには同じ符号が付してありその説明は省略する。図中30は第2の実施の形態と同様に、第1の実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタ1を並列に4個並べて一体化した形態のコモンモードノイズフィルタである。
【0037】
図8において、第一の差動信号配線に接続する入力端子4−1と第二の差動回路の入力端子2−2は近接しているが、お互いは差動の関係にない端子である。これらの入力端子に接続される差動信号配線間に誘起されたクロストークノイズは主に差動信号配線の片側に重畳するため、コモンモードノイズフィルタでは除去されにくい。そのために入力端子4−1と入力端子2−1の間および出力端子3−1と出力端子5−2の間にGND接続端子31を設ける事により、入力端子4−1と入力端子2−2に接続された配線間で誘起されるクロストークノイズの発生を防止している。同様に、出力端子3−1と出力端子5−2、入力端子4−2と入力端子2−3、出力端子3−2と出力端子5−3、入力端子4−2と入力端子2−5、出力端子3−3と端子出力5−5に接続される配線間にも、GND接続端子31が設けられている。
【0038】
図9は図8におけるコモンモードノイズフィルタ30をプリント配線板に配置した状態を模式的に示した模式図である。入力端子2−1、2−2、2−3、2−4は差動信号配線のP(正論理)信号を伝送する配線13−1、13−2、13−3、13−4と、入力端子4−1、4−2、4−3、4−4は差動信号配線のN(負論理)信号を伝送する配線14−1、14−2、14−3、14−4と接続されている。また出力端子5−1、5−2、5−3、5−4は差動信号配線のN(正論理)信号を伝送する配線15−1、15−2、15−3、15−4と、入力端子3−1、3−2、3−3、3−4は差動信号配線のP(負論理)信号を伝送する配線16−1、16−2、16−3、16−4と接続されている。各組の差動信号配線間に設けられたGND接続端子31は、GND電位となる配線32に接続されている。
【0039】
以上のように、アレイ状のノイズフィルタの差動信号の各差動回路間にグラウンド電位に接続される端子を設けることで、クロストークノイズの重畳を防ぐことが可能となる。
【0040】
尚、前記第2、3の実施の形態においては、4の差動信号配線をバス配線とし並列に配置する場合について説明したが、2以上の配線であれば上記形態を適応する事ができる。
【0041】
(第4の実施の形態)
図10は第4の実施の形態であり、前記第3の実施の形態において示したコモンモードノイズフィルタ30の両端にグラウンド電位として接続する端子を設けた形態のコモンモードノイズフィルタを底面から見た模式図である。図10において、第3の実施の形態を示した図8と同じものには同じ符号が付してあり、その説明は省略する。図中40は第1の実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタ1を並列に4個並べて一体化した形態のコモンモードノイズフィルタである。
【0042】
図10において、コモンモードノイズフィルタの端部に設けられた入力端子2−1、出力端子5−1、及び入力端子4−4、出力端子3−4に繋がる配線はコモンモードノイズフィルタを多数並べたときに、隣接する他のコモンモードノイズフィルタの端部の端子に繋がる差動信号配線との間にクロストークノイズを発生してしまう。このクロストークノイズを防止するために各差動信号配線と接続された端子の外側にグラウンド電位として接続される端子41を設けたものである。
【0043】
図11は本実施の形態におけるコモンモードノイズフィルタ40を2個横に並べた状態を表す模式図である。図11において、第3の実施の形態を示した図9と同じものには同じ符号が付してあり、その説明は省略する。2個のコモンモードノイズフィルタ40の境界部に本発明によるグラウンド電位に接続されるGND接続端子41があり、グラウンド電位となる配線42に接続されている。
【0044】
以上のように並列に配置された2つのコモンモードノイズフィルタの、隣接する差動信号端子との間で発生するクロストークノイズの重畳を防ぐことが可能となる。
【0045】
尚、前記第4の実施の形態においては、4の差動信号配線をバス配線とし並列に配置する場合について説明したが、それに限らず1以上の配線を有するコモンモードノイズフィルタであれば前記形態を適応する事ができる。
【0046】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、1組の入力端子と1組の出力端子を有する面実装タイプのノイズフィルタにおいて、一方の入力端子と一方の出力端子を接続する第1の配線と、他方の入力端子と他方の出力端子を接続さする第2の配線とが、ノイズフィルタの内部において互いに交差しているノイズフィルタを提案するものである。
【0047】
このような構成にする事で、ノイズフィルタ内部において、差動信号の入力端子と出力端子の位置関係を逆転させているため、プリント配線板上においてノイズフィルタを配置するだけで等長な配線をすることが可能である。そのため、配線の長さに起因する差動信号配線間に発生するスキューとともに、信号配線領域の状態差に起因する差動信号配線間のスキューの発生をなくし、放射ノイズを抑制する事ができる。
【0048】
また、2本の差動信号配線にノイズフィルタを配置しただけなので、プリント配線板の領域を制限する事がなく高密度実装を実現するための設計自由度を広げる事ができる。
【0049】
また、2本の配線を隣接させた位置に配置する事ができるため、お互いの配線により発生する磁界を相殺する事が可能であり、差動信号線自体により発生する放射ノイズも大幅に低減する事ができる。
【0050】
また、ノイズフィルタの内部の配線構造を替えている為、新規な部品を追加することがない。そのため、従来のノイズフィルタを使用する場合とほぼ同等のコストで作成する事ができる。また大きさもほぼ同等にする事ができる。
【0051】
また、プリント配線板上でのデバイスとコネクタとを繋ぐ2本の差動信号配線にバス配線を使用し、2本の差動信号配線のP(正論理)とN(負論理)の左右の位置関係が、出力側と受信側で逆転している場合、アレイ状に形成されたコモンモードフィルタを使用することにより、2本の差動信号配線の交差をノイズフィルタ部品で解消できるために、プリント配線板上の信号配線密度が損なわれることなく、また、配線長差による差動信号のスキュー(位相ズレ)を発生させることなく差動信号を配線することが可能である。またバス配線に対して1つのノイズフィルタを配置すればよいため、部品実装コストも低減する事が可能である。
【0052】
また、アレイ状のノイズフィルタの差動信号の各差動回路間にグラウンド電位に接続される電極を設けることで、クロストークノイズの重畳を防ぐことが可能となる。
【0053】
また、コモンモードフィルタの部品両端にグラウンド電位として接続する電極を設けることで、他のコモンモードフィルタ等の部品の差動信号端子との間で発生するクロストークノイズの重畳を防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態におけるノイズフィルタを底面から見た模式図
【図2】 第1の実施の形態におけるノイズフィルタの透視図
【図3】 第1の実施の形態におけるノイズフィルタの斜視図
【図4】 第1の実施の形態におけるノイズフィルタの信号の流れを表した模式図
【図5】 第1の実施の形態におけるプリント配線板の上面図
【図6】 第2の実施の形態におけるアレイ状フィルタを底面から見た模式図
【図7】 第2の実施の形態における信号の流れを表した模式図
【図8】 第3の実施の形態におけるアレイ状フィルタを底面から見た模式図
【図9】 第3の実施の形態における配線の状態を流れを表した模式図
【図10】 第4の実施の形態におけるアレイ状フィルタを底面から見た模式図
【図11】 第4の実施の形態における配線の状態を流れを表した模式図
【図12】 従来の差動信号配線を示したプリント配線板の上面図
【図13】 従来の差動信号配線を示したプリント配線板の上面図
【図14】 一般のコモンモードフィルタの透視図
【図15】 一般のコモンモードフィルタの斜視図
【符号の説明】
1、201 コモンモードフィルタ
2、4、202、204 入力端子
3、5、203、205 出力端子
6、7、106、107 巻き線
8、108 磁性体
9、109 構造支持体
10、110 プリント配線板
11、111 デバイス
11a、111a P信号端子
11b、111b N信号端子
12、112 コネクタ
12a、112a コネクタのP信号端子
12b、112b コネクタのN信号端子
13、14、15、16、113、113’、114 配線
20、30、40 アレイ状フィルタ部品
31、41 グラウンド接続電極
32、42 グラウンド配線

Claims (3)

  1. 複数組の入力端子と複数組の出力端子が、その内部の複数組の配線により各組毎に接続されている面実装タイプのノイズフィルタにおいて、前記配線の少なくとも内部においてお互いに交差していて、前記配線の各組の間には、グラウンド電位となる端子が設けられていること事を特徴とするノイズフィルタ。
  2. 前記複数組の入力端子と出力端子のうちの両端に位置する端子は、グラウンド電位として接続される端子であることを特徴とする請求項記載のノイズフィルタ。
  3. 前記お互いが交差している配線の少なくとも1組は、差動信号配線であることを特徴とする請求項1または2のいずれか1つに記載のノイズフィルタ。
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