JP4125000B2 - カラー画像形成装置の走査線湾曲調整方法 - Google Patents

カラー画像形成装置の走査線湾曲調整方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はカラー画像形成装置の走査線湾曲調整方法に関し、特に走査光学装置を複数個用い、且つ複数の像担持体(感光ドラム)を用いてカラー画像を形成する、例えば電子写真プロセスを有するカラーレーザービームプリンタやカラーデジタル複写機やマルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)等のカラー画像形成装置に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりレーザービームプリンタやデジタル複写機やマルチファンクションプリンタ等の走査光学装置においては光源手段から画像信号に応じて光変調され出射した光束を、例えば回転多面鏡(ポリゴンミラー)より成る光偏向器により周期的に偏向させ、fθ特性を有するレンズ系によって感光性の記録媒体(感光ドラム)面上にスポット状に収束させ、該記録媒体面上を光走査して画像記録を行なっている。
【0003】
図17は従来の走査光学装置の要部概略図である。同図において光源手段91から出射した発散光束はコリメーターレンズ92によって略平行光束もしくは収束光束とされ、開口絞り93によって該光束(光量)を整形して副走査方向のみに屈折力を有するシリンドリカルレンズ94に入射している。シリンドリカルレンズ94に入射した光束のうち主走査断面内においてはそのままの状態で出射し、副走査断面内においては収束して回転多面鏡(ポリゴンミラー)から成る光偏向器95の偏向面95a近傍にほぼ線像として結像している。
【0004】
そして光偏向器95の偏向面95aで反射偏向された光束をfθ特性を有するレンズ系(走査光学手段)96により折り返しミラー98を介して被走査面97としての感光ドラム面上へ導光し、該光偏向器95を矢印A方向に回転させることによって該感光ドラム面97上を矢印B方向(主走査方向)に光走査して画像情報の記録を行っている。
【0005】
尚、本明細書において光偏向器によって光束が反射偏向(偏向走査)される方向を主走査方向、走査光学手段の光軸及び主走査方向と直交する方向を副走査方向と定義する。
【0006】
そして従来のカラーレーザービームプリンタやカラーデジタル複写機等のカラー画像形成装置では、出力画像の各色(イエロー:Y、マゼンタ:M、シアン:C、ブラック:Bk)に対応した複数の像担持体(感光ドラム)を有するものが種々と提案されている。
【0007】
ここでカラー画像形成装置は各像担持体それぞれに対応して上記従来例に示した走査光学装置を、例えば複数個配置する構成、あるいは複数の像担持体を一度に走査できる走査光学装置を複数個配置する構成等より成っている。
【0008】
例えば特開平8−50385号公報では、各色イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応した4つの像担持体である感光ドラムを配し、各感光ドラムに対してそれぞれ1つの走査光学装置が配置されている。そして、搬送ベルトに各色の画像を重ね合わせることにより、所望のカラー画像を形成している。
【0009】
特開平6−18796号公報では、各色に対応した4つの像担持体である感光ドラムに対して、2つの感光ドラムを一度に走査することができる走査光学装置を2つ配置することにより、所望のカラー画像を形成している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
複数の走査光学装置を用いてカラー画像を形成する場合、各走査光学装置により像担持体上に結像されるスポット(ドット)の位置は、主走査方向及び副走査方向の双方において、全走査領域で相対的に一致されなければならない。つまり、主走査方向においてはスポットの間隔、副走査方向においては走査線の傾きや湾曲またライン間隔が、それぞれ揃っていることが必要になる。
【0011】
このスポットの位置の相対的な一致が成されないと搬送ベルト上に画像を重ね合わせた時、色ズレとして出力画像の品質を低下させてしまう。したがって、各走査光学装置の走査精度が揃っていることや、走査光学装置とそれに対応する像担持体との位置関係が、それぞれにおいて合致していることが重要である。
【0012】
例えば上記特開平8−50385号公報では4つの走査光学装置と、それに対応する4つの像担持体とを用いてカラー画像を形成している。ここで、ある1つの走査光学装置が像担持体上に形成したドットに対し、このドットに対応する他の3つの走査光学装置が形成するドットが、搬送ベルト上に重ね合わせたときに全て揃っていることが望ましい。
【0013】
しかしながら実際の走査光学装置では光学部品の単品精度誤差、光学箱等の光学部品を組み付けるメカ部品の単品精度誤差、光学部品の組み付け誤差、及び走査光学装置と像担持体との相対位置誤差などが原因となり、上記ドット位置のズレが生じている。
【0014】
4つの走査光学装置が全て同一の種々の誤差を有している場合にはドット位置ズレにはならないが、通常ではそれぞれ異なる誤差を有するために色ズレを生じる要因となる。このために得られるカラー画像は主走査方向と副走査方向との両方向において色ズレのあるものになってしまう。
【0015】
光学要因における副走査方向の色ずれは走査線傾き成分及び湾曲成分の2種類の要因に大別できる。例えば上記図17に示す走査光学装置において、走査光学手段96の光学面にねじれが発生していて単品精度誤差を有していたり、光学箱への組み付け誤差により光軸と平行な軸方向にチルトした状態でレンズが取り付いている場合、副走査方向のドット位置は図18に示すように走査線に傾き成分を有する状態になる。
【0016】
ここで説明を簡単にするために4色中2色の色ずれ成分に関して現象を代表させることにする。
【0017】
図18において、仮に片方をシアン(C)、もう一方をマゼンタ(M)とすると、2色ともに走査線傾きが発生している。図中2色の傾き量が異なるのは単品精度誤差、組み付け誤差等の誤差成分にバラツキが生じているためである。もしシアン、マゼンタともに同じ誤差成分を有している、つまり理想的な状態からは誤差を有しているものの、その状態にバラツキが無い場合には傾き量も同じになるため色ずれの無いカラー画像を得ることができる。
【0018】
しかしながら実際には各誤差要因ともにバラツキがあるため、そのバラツキに起因し色ずれが発生してしまう。その色ずれを低減させるため、従来の走査光学装置では調整機構を設け、例えば各走査光学装置全体を傾かせて、走査線が理想的な位置に合わせるように調整を行っている。
【0019】
図18に示すような走査線傾きが生じた場合、例えばシアンとマゼンダの走査光学装置を、該走査光学装置の光軸と平行な軸を中心にしてそれぞれ傾き調整することにより、最終的に図19に示すように2色の傾き成分を一致させ、色ずれを補正する。
【0020】
また同様にレンズが単品精度誤差を有している場合、または光学箱への組み付け誤差により主走査方向と平行な軸方向にチルトやシフトした状態でレンズが取り付いている場合は、副走査方向のドット位置は図20に示すように走査線に湾曲成分を有する状態になる。
【0021】
上記図18と同様、仮に片方をシアン(C)、もう一方をマゼンダ(M)とすると、2色ともに走査線湾曲が発生している。図中2色の湾曲量が異なるのは単品精度誤差、組み付け誤差等の誤差成分にバラツキが生じているためである。もしシアン、マゼンダともに同じ誤差成分を有している、つまり理想的な状態からは誤差を有しているものの、その状態にバラツキが無い場合には湾曲量も同じになるため色ずれの無いカラー画像を得ることができる。
【0022】
しかしながら実際には各誤差要因ともにバラツキがあるため、そのバラツキに起因し色ずれが発生してしまう。その色ずれを低減させるため、従来の走査光学装置では調整機構を設け、例えば特開2000−258713号公報では走査光学装置の折り返しミラーを湾曲させることにより、走査線湾曲の調整を行っている。即ち、図20に示すような走査線湾曲が生じた場合、シアンとマゼンダの走査光学装置に配されているミラーを湾曲させることにより、調整を行っている。
【0023】
しかしながら、このような調整方法では、ミラーの走査線湾曲に対する敏感度が低いために大きなストレスを与えてミラー自身を湾曲させる必要があり、この結果、組み付け精度、環境変動、そして調整自体の精度等に問題点が生じ良くない。
【0024】
そこで、他の走査線湾曲の調整方法として、走査光学装置を構成するレンズのうち、少なくとも1つのレンズを偏心させることが考えられている。例えば図17の走査光学手段96を主走査方向に対して平行な軸を中心に回転させることにより、走査線湾曲の調整を行う。
【0025】
しかしながら、例えば調整以前の走査線湾曲(シアン:C)と、走査光学手段96を主走査方向に対して平行な軸を中心に回転させたときの走査線敏感度が図21に示すような場合、中間像高において調整後の誤差成分dが残る。この残差成分dが残ると、例えば走査線湾曲の無い走査光学装置と組み合わせた場合に色ずれ量dが発生してしまう。この残差成分を完全に無くすためには図21における調整以前の走査線湾曲と、走査光学手段96の走査線敏感度が一致していることが必要である。
【0026】
しかしながら走査線湾曲の発生要因である単品精度、組み付け精度等はバラツキを持って発生するため、調整以前の走査線湾曲が図21のものと異なる形、異なる量で起こる可能性もある。
【0027】
したがって調整以前の走査線湾曲と、走査光学手段96の走査線敏感度を一致させることは非常に困難であり、走査線湾曲調整を行っても誤差成分が残ることとなる。この誤差成分が4色揃っていれば色ずれにはならないが、上記の通り走査線湾曲の発生要因である単品精度、組み付け精度等はバラツキを持って発生するため、誤差成分も揃うことなくバラツキを持って発生することになる。この誤差成分のために画像形成において副走査方向の色ずれを発生させてしまう。
【0028】
またカラー画像形成装置では各色成分が搬送ベルト近傍位置に色ズレ成分を検知するためのレジ検知手段を配置し、副走査方向の書き出し位置を補正している。各走査光学装置が像担持体上に形成したレジストマークを搬送ベルトに転写し、このレジストマークの位置をレジ検知手段が検知することにより、副走査方向の色ズレ量が検知される。この情報をもとにレジ検知位置での色ズレを補正するように各走査光学装置に対応してポリゴンモータの位相制御を行い、各色を重ね合わせる構成となっている。
【0029】
しかしながら走査線湾曲の発生している、例えばシアンとマゼンダの色ズレを補正しようとする場合、走査領域中央にレジ検知手段を配置すると、図20に示すように走査領域中央部分においては色ズレ量が無くなるが、周辺部に向かうにつれて色ズレ量が増大し、最終的に色ズレ量dという大きな副走査方向の色ズレが周辺部で発生する。
【0030】
4色の補正を行う場合には、さらに大きな色ズレが周辺部で発生する可能性がある。また上記例とは逆に走査領域の両端部分にレジ検知手段を配置すると、図22に示すように走査領域の両端部分においては色ズレ量が無くなるが、中央部に向かうにつれて色ズレ量が増大し、最終的に色ズレ量dという大きな副走査方向の色ズレが中央部で発生する。このように4色の補正を行う場合には、さらに大きな色ズレが中央部で発生する可能性がある。
【0031】
本発明は全走査領域で副走査方向のドット位置ズレを補正し、副走査方向の色ズレ成分の少ない良好なるカラー画像を得ることができるカラー画像形成装置の走査線湾曲調整方法の提供を目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明のカラー画像形成装置の走査線湾曲調整方法は、各々が走査線湾曲調整機構を有する複数の走査光学装置と、各々の走査光学装置の被走査面上に配置され、互いに異なった色の画像を形成する複数の像担持体と、を有するカラー画像形成装置の走査線湾曲調整方法であって、
前記複数の走査光学装置の各々に設けられた走査線湾曲調整機構は、光偏向器の偏向面にて偏向された光束を被走査面上に結像させる走査光学手段を構成するレンズを主走査方向に平行な軸を中心に回転させる機構であり、
前記複数の走査光学装置の各々は、走査線湾曲調整前の前記像担持体上の走査線湾曲の状態が走査中央部分にのみ極値を持った走査線を前記走査線湾曲調整機構により前記像担持体上の走査線湾曲の状態が走査中央部分及び前記走査中央部分を挟んだ2つの中間像高の各々に極値を持った走査線に調整されることを特徴としている。
但し、前記像担持体上の走査線湾曲の状態が走査中央部分及び前記走査中央部分を挟んだ2つの中間像高の各々に極値を持った走査線は、有効走査領域内における走査領域中央から4つの像高S1、S2、S3、S4の各位置での走査線高さをそれぞれZs1、Zs2、Zs3、Zs4とするとき、
S1<S2<0<S3<S4・・(1)
−0.02 mm ≦(Zs1+Zs4)−(Zs2+Zs3)≦0.02 mm ・・(2)
なる条件を満足する
【0050】
[実施形態1]
図1は本発明に係る走査光学装置の実施形態1の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。
【0051】
同図において1は光源手段であり、例えば半導体レーザー等より成っている。2は集光レンズ(コリメーターレンズ)であり、光源手段1から放射された発散光束を略平行光束もしくは収束光束に変換している。3は開口絞りであり、通過光束を制限してビーム形状を整形している。4はシリンドリカルレンズであり、副走査方向にのみ所定のパワーを有しており、開口絞り3を通過した光束を副走査断面内で後述する光偏向器5の偏向面(反射面)5aにほぼ線像として結像させている。尚、コリメーターレンズ2、開口絞り3、そしてシリンドリカルレンズ4等の各要素は入射光学手段の一要素を構成している。
【0052】
5は偏向手段としての光偏向器であり、例えば4面構成のポリゴンミラー(回転多面鏡)より成っており、モーター等の駆動手段(不図示)により図中矢印A方向に一定速度で回転している。
【0053】
6は集光機能とfθ特性とを有する走査光学手段(走査レンズ系)であり、第1、第2の2枚のレンズ(レンズ系)6a,6bより成り、光偏向器5によって反射偏向された画像情報に基づく光束を被走査面としての感光ドラム面7上に結像させ、かつ副走査断面内において光偏向器5の偏向面5aと感光ドラム面7との間を共役関係にすることにより、倒れ補正機能を有している。
【0054】
8は同期検出用のミラー(BDミラー)、9は同期検出素子(BDセンサー)である。本実施形態ではBDセンサー9からの出力信号を検知して得られた同期信号(BD信号)を用いて感光ドラム面7上への画像記録の走査開始位置のタイミングを調整している。
【0055】
本実施形態においてプリンタコントローラ(不図示)からの画像データに応じて変調される半導体レーザー1から出射した発散光束はコリメーターレンズ2により略平行光束もしくは収束光束に変換され、開口絞り3によって該光束(光量)が制限され、シリンドリカルレンズ4に入射している。シリンドリカルレンズ4に入射した略平行光束のうち主走査断面においてはそのままの状態で射出する。また副走査断面内においては収束して光偏向器5の偏向面5aにほぼ線像(主走査方向に長手の線像)として結像している。そして光偏向器5の偏向面5aで反射偏向された光束は第1、第2のレンズ6a,6bを介して感光ドラム面7上にスポット状に結像され、該光偏向器5を矢印A方向に回転させることによって、該感光ドラム面7上を矢印B方向(主走査方向)に等速度で光走査している。これにより記録媒体としての感光ドラム面7上に走査線を形成し、画像記録を行なっている。
【0056】
本実施形態ではこのときの走査線を走査領域の有効範囲内において、3つの極値を得るようにしている。(尚、極値は2つ以上であれば良い。)この走査線の3つの極値は、走査線湾曲調整機構により走査線湾曲を調整することによって得ている。走査線湾曲調整機構は、走査光学手段6を構成するレンズのうち、第2のレンズ6bをチルトして(回転させて)走査線湾曲を調整している。
【0057】
[カラー画像形成装置]
図2は本発明に係る走査光学装置をカラー画像形成装置(例えばカラーレーザービームプリンタ)に複数個用いたときの要部概略図である。
【0058】
本実施形態は走査光学装置を4個並べ各々並行して像担持体である感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。図2において、60はカラー画像形成装置、11,12,13,14は各々実施形態1の構成を有する走査光学装置、21,22,23,24は各々像担持体としての感光ドラム、31,32,33,34は各々現像器、51は搬送ベルトである。
【0059】
図2において、カラー画像形成装置60には、パーソナルコンピュータ等の外部機器52からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ53によって、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。これらの画像データは、それぞれ走査光学装置11,12,13,14に入力される。そして、これらの走査光学装置からは、各画像データに応じて変調された光ビーム41,42,43,44が出射され、これらの光ビームによって感光ドラム21,22,23,24の感光面が主走査方向に走査される。
【0060】
本実施態様におけるカラー画像形成装置は走査光学装置(11,12,13,14)を4個並べ、各々がC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各色に対応し、各々平行して感光ドラム21,22,23,24面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
【0061】
本実施態様におけるカラー画像形成装置は上述の如く4つの走査光学装置11,12,13,14により各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色の潜像を各々対応する感光ドラム21,22,23,24面上に形成している。その後、記録材に多重転写して1枚のフルカラー画像を形成している。
【0062】
前記外部機器52としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置60とで、カラーデジタル複写機が構成される。
【0063】
[カラー画像形成装置]
図3は図2に示した本発明に係るカラー画像形成装置の要部斜視図である。同図において図2に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0064】
本実施形態においては各走査光学装置11〜14で感光ドラム面21〜24上に潜像を形成した後、搬送ベルト51上に転写されたレジストマーク69,70を、各レジ検知手段(レジストマーク検出器)64,65で、光源66a,66bから搬送ベルト51のレジストマーク69,70に投光された光の反射光を集光レンズ67,68を介して受光し、レジストマーク69,70の副走査方向の位置を検知し、該レジ検知手段が配置された像高における副走査方向の位置誤差量を求めている。その後、求められた位置誤差量に応じて各走査光学装置11〜14のポリゴン位相制御等を行うことにより副走査方向の色ズレ補正を行っている。
【0065】
本実施形態ではレジ検知手段を主走査方向の有効走査領域の中間像高に2つ配置し、中間像高において色ズレ補正を行っている。尚、上記中間像高とは、走査領域中央と有効走査領域端の間の像高である。本実施形態ではレジ検知手段69,70を2つ配置したが、これに限らず、3つ以上でも良い。
【0066】
本実施形態では走査光学手段6を構成する第1、第2のレンズ6a,6bのうち、第2のレンズ6bに走査線湾曲調整機構を設けている。そして走査光学装置の組立て時において被走査面7上に走査線の高さ方向の位置を検出する検出手段を配置し、該検出手段で得られた検出結果を基に第2のレンズ6bを用いて走査線湾曲調整を行っている。
【0067】
走査線湾曲調整は図4に示すように第2のレンズ6bを主走査方向に平行な軸Cを中心に回転させることにより行う。このとき走査線湾曲の発生要因と同様に各部品の単品精度誤差、部品の組み付け精度誤差等により、走査線傾きも同時に発生している可能性が高い。したがって走査線湾曲調整を行う以前に走査線傾きの調整を行い、傾き成分を除去した状態で走査線湾曲調整を行うことが望ましい。尚、図4において61は検出手段であり、走査線の高さ方向の位置を検出している。
【0068】
図5は本発明の実施形態1の走査線湾曲調整前後における走査線湾曲の状態を表した図である。
【0069】
同図に示すように調整前には走査中央部分に1つの極値を持つ走査線湾曲であったものを第2のレンズ6bをチルトする走査線湾曲調整により、調整後は走査中央部分と左右それぞれの中間像高の計3つの極値を有するような走査線湾曲になっている。
【0070】
尚、本実施形態では図10(A)に示すように走査領域中央に対して有効走査領域の片側のみで極値を持つようにしても良く、または図10(B)に示すように走査領域中央に対して有効走査領域の両側で極値を持つようにしても良い。
【0071】
したがって図5より明らかなように走査線湾曲の最大値と最小値の差分が走査線湾曲調整を行うことにより低減されることになり、この効果によって最終的な画像形成時の副走査方向の色ズレをも低減されることになる。
【0072】
図6は本発明の実施形態1のカラー画像を形成する場合における4色の走査線中で上記走査線湾曲の最大値と最小値の差分が最も大きく、かつ走査線湾曲の方向が逆を向いた2色について色を重ね合わせたときの状態を表す図である。これは4色を重ね合わせる場合に最も色ズレ量の大きな2色に関することに等しい。
【0073】
走査領域中央から有効走査領域端までの距離をT、走査領域中央からレジ検知手段の検出位置までの距離をSとした場合、
0.3|T|<|S|<|T| ‥‥(A)
を満たすような位置にレジ検知手段を配置するのが良い。
【0074】
副走査方向のレジ検知のみを考える場合には走査線湾曲の最大値と最小値の中間部分の像高をレジ検知手段の位置にすることが望ましい。これまでの経験上、走査領域中央から走査領域端までの距離Tの中央付近|T/2|の位置に配置することが望ましい。ただし、レジ検知手段は副走査方向のみのレジ検知を行うことは無く、通常は主走査方向のレジ検知も同時に行うことになる。したがって主走査方向、副走査方向の双方のレジ検知の観点からレジ検知手段の位置を決定する必要がある。
【0075】
またレジ検知手段はカラー画像形成装置本体上に設置されるためメカ的な配置上の制約も受けることになり、それらを総合して配置しなければならない。
【0076】
上記条件式(A)の下限値を超えると主走査方向及び副走査方向の双方において顕著な色ズレ成分が残り、特に主走査方向の色ズレに影響を及ぼし良くない。レジ検知手段により主走査方向では全体倍率調整を行っているが、上記条件式(A)の下限値を超えてしまうと全体倍率調整を行うための像高が非常に狭い範囲になり、特に最周辺部において多くの色ズレ成分が残ってしまう。
【0077】
また上記条件式(A)の上限値を超えてしまうと主走査方向及び副走査方向の双方において顕著な色ズレ成分が残り、さらに走査領域の外に配置することになるので本体の大型化やレジ検知に関与する装置の大型化を伴い良くない。
【0078】
以上の理由により本実施形態ではレジ検知手段を、
|S|=0.54|T|
の位置に配置している。これにより主走査方向のレジ検知を良好に保ちつつ、副走査方向の色ズレを良好に補正している。
【0079】
図7は走査線湾曲調整を行わなかった場合の走査線重ね合わせの状態を示した図である。走査線湾曲調整を行った図6に比べて、特に最周辺部において大きな色ズレ成分が残っているのが分かる。仮に副走査方向のみのレジ検知に着目してレジ検知手段の位置を決定したとしても画像に影響を及ぼしてしまうほどの色ズレが発生する。
【0080】
図8は本実施形態の走査光学装置において、それぞれの単品精度及び組み付け精度に、ある誤差を付加したときの走査線湾曲と、その走査線湾曲を第2のレンズ6bで走査線湾曲調整したときの調整後の走査線湾曲を示した図である。尚、図8の横軸は走査方向の長さLH、図8の縦軸は走査線高さZSであり、走査領域中央S0を0としたときの走査位置での副走査方向のズレを表している。
【0081】
また図9は、そのときのカラー画像形成装置本体上における副走査方向の色ズレ量が最大になる場合を想定した図である。
【0082】
図8、図9の両図から明らかなように調整により副走査方向の色ズレ量が補正され、最終的な色ズレ量も許容範囲内である。ここで走査光学装置の起因による副走査方向の色ズレ量は50μm程度以下であることが望ましい。
【0083】
このように本実施形態においては上記の如く被走査面上を走査する走査線が走査領域の範囲内において少なくとも2つ以上の極値を有するように走査線湾曲を調整することにより、副走査方向の色ズレを低減することができ、これにより良好なるカラー画像を得ることができるカラー画像形成装置の提供が可能となる。
【0084】
尚、本実施形態では走査レンズ系6を2枚のレンズ6a,6bより構成したが、これに限らず、例えば単一、もしくは3枚以上で構成しても良い。
【0085】
また本実施形態においては集光レンズ2やシリンドリカルレンズ4等を省略し、光源手段1から出射した光束を開口絞り3を介して直接光偏向器5の偏向面5aに導光してもよい。
【0086】
[実施形態2]
図11は本発明に係る走査光学装置の実施形態2の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。同図において図1に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0087】
本実施形態において前述の実施形態1と異なる点は第1のレンズ6aに走査線湾曲調整機構を設けたことである。その他の構成及び光学的作用は実施形態1と略同様であり、これにより同様な効果を得ている。
【0088】
即ち、本実施形態では走査光学手段6を構成する第1、第2のレンズ6a、6bのうち、第1のレンズ6aに走査線湾曲調整機構を設け、走査光学装置の組立て時において被走査面7上に走査線の高さ方向の位置を検出する検出手段61を配置し、該検出手段61で得られた検出結果を基に第1のレンズ6aを用いて走査線湾曲調整を行っている。
【0089】
走査線湾曲調整は同図に示すように第1のレンズ6aを主走査方向に平行な軸Cを中心に回転させることにより行う。このとき走査線湾曲の発生要因と同様に各部品の単品精度誤差、部品の組み付け精度誤差等により、走査線傾きも同時に発生している可能性が高い。したがって走査線湾曲調整を行う以前に走査線傾きの調整を行い、傾き成分を除去した状態で走査線湾曲調整を行うことが望ましい。
【0090】
また本実施形態では前述の実施形態1と同様にレジ検知手段を上記条件式(A)を満足させる位置に配置している。本実施形態ではレジ検知手段を、
|S|=0.54|T|
の位置に配置している。これにより主走査方向のレジ検知を良好に保ちつつ、副走査方向の色ズレを良好に補正している。
【0091】
図12は本実施形態の走査光学装置において、それぞれの単品精度及び組み付け精度に、ある誤差を付加したときの走査線湾曲と、その走査線湾曲を第1のレンズ6aで走査線湾曲調整したときの調整後の走査線湾曲を示した図である。尚、図12の横軸は走査方向の長さLH、図12の縦軸は走査線高さZSであり、走査領域中央S0を0としたときの走査位置での副走査方向のズレを表している。
【0092】
また図13は、そのときのカラー画像形成装置本体上における副走査方向の色ズレ量が、最大になる場合を想定した図である。
【0093】
図12、図13の両図から明らかなように調整により副走査方向の色ズレ量が補正され、最終的な色ズレ量も許容範囲内である。ここで走査光学装置の起因による副走査方向の色ズレ量は50μm程度以下であることが望ましい。
【0094】
このように本実施形態においては上記の如く被走査面上を走査する走査線が走査領域の範囲内において少なくとも2つ以上(本実施形態では3つ)の極値を有するように走査線湾曲を調整することにより、副走査方向の色ズレを低減することができ、これにより良好なるカラー画像を得ることができるカラー画像形成装置の提供が可能となる。
【0095】
尚、走査線湾曲の調整手段として、前記実施形態1では第2のレンズ6bを、また上記実施形態2では第1のレンズ6aを主走査方向に平行な軸Cを中心に回転させたが、これに限らず、該第1、第2のレンズの両方を回転させて行っても良い。
【0096】
また各実施形態1、2においては走査線湾曲の調整手段として、レンズをチルト(回転)させたが、これに限らず、例えばレンズを副走査方向にシフト、もしくはチルト及びシフトさせても行っても良い。
【0097】
[実施形態3]
図14は本発明の実施形態3の走査光学装置の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)、図15(A),(B)は各々図14における走査線湾曲を示した図である。図14、図15において図1に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0098】
本実施形態において前述の実施形態1と異なる点は複数の像高の位置に各々検出手段を配置し、各検出手段で得られた検出結果を基に後述する条件式(1),(2)を満たすように走査線湾曲を調整したことである。その他の構成及び光学的作用は実施形態1と略同様であり、これにより同様な効果を得ている。
【0099】
即ち、本実施形態では走査光学装置自体の構成は実施形態1と同等であるが、異なる点は走査光学装置組立て時に行う走査線湾曲調整において、被走査面7上に走査線の高さ方向の位置を検出する検出手段を配置して走査領域全域の走査線を検出する換わりに、調整工程を簡易なものにするために図14に示すように各像高S1、S2、S3、S4及び走査中央の像高S0の5ヶ所に各々検出手段70〜74を配置し、各検出手段70〜74で得られた検出結果を基に後述する条件式(1),(2)を満たすように走査線湾曲を調整している。
【0100】
尚、図14において像高の符号は走査領域中央S0から走査方向Bと逆方向をプラス(+)、走査方向Bをマイナス(−)としている。
【0101】
ここで走査中央の像高S0に配置した検出手段70は走査線全体の高さ成分、オフセット量を検出するためのものであり、他の像高S1、S2、S3、S4に配置した4つの検出手段71,72,73,74の検出結果を基に走査線湾曲調整を行う。走査線湾曲調整は図14に示すように第2のレンズ6bを主走査方向に平行な軸Cを中心に走査線湾曲調整機構により回転させることにより行う。
【0102】
尚、第2のレンズ6bに限らず、第1のレンズ6a、もしくは第1、第2のレンズ6a,6bの両方を回転させて行っても良く、またチルト(回転)に限らず、例えばレンズを副走査方向にシフト、もしくはチルト及びシフトさせても行っても良い。
【0103】
ここで被走査面上を走査する走査線は、有効走査領域の範囲内における走査領域中央から4つの像高S1、S2、S3、S4の各位置での走査線高さをそれぞれZs1、Zs2、Zs3、Zs4とするとき、
S1<S2<0<S3<S4 ‥‥‥(1)
−0.02≦(Zs1+Zs4)−(Zs2+Zs3)≦0.02‥‥‥(2)
なる条件を満足するように各要素を設定している。
【0104】
本実施形態では各検出手段で得られた検出結果を基に条件式(1),(2)を満たすように走査線湾曲を調整することにより、前述の実施形態1と等価の走査線湾曲調整を行うことが可能となる。
【0105】
上記条件式(1),(2)のうち、少なくとも1つの条件の範囲を越えると、特に最周辺部における副走査方向の色ズレ成分が急激に増大し良くない。
【0106】
本実施形態では、
−S1=S4
−S2=S3
と各要素を設定している。これは像高±S1及び像高±S2における走査線湾曲量をWS1、WS2とするとき、
WS1=WS2
を満足するときに走査線湾曲の最大値と最小値との差分が最も小さな値になるようにバランスされる。
【0107】
つまり、
WS1=(Zs1+Zs4)/2−Z0
WS2=(Zs2+Zs3)/2−Z0
ここでZ0は走査中央における走査線高さ
WS1=WS2
より、
(Zs1+Zs4)=(Zs2+Zs3)
したがって、
α=(Zs1+Zs4)−(Zs2+Zs3)
とすると、このαを小さくなるように調整することにより、走査線湾曲の最大値と最小値との差分が最も小さな値となるようにバランスされる。
【0108】
このαの絶対値が20μmを越えると画像に色ズレが顕著に現れるようになり許容できなくなる。このとき走査線湾曲の発生要因と同様に各部品の単品精度誤差、部品の組み付け精度誤差等により、走査線傾きも同時に発生している可能性が高いが、上記条件式(1),(2)に基づいた調整を行うことにより、傾き成分が有る場合でも走査線湾曲調整が可能となる。
【0109】
本実施形態では、
S1=−150mm
S2=−110mm
S3= 110mm
S4= 150mm
である。
【0110】
また本実施形態では前述の実施形態1と同様にレジ検知手段を上記条件式(A)を満足させる位置に配置している。本実施形態ではレジ検知手段を、
|S|=0.54|T|
の位置に配置している。これにより主走査方向のレジ検知を良好に保ちつつ、副走査方向の色ズレを良好に補正している。
【0111】
このときの本実施形態における走査線湾曲調整及びカラー画像形成装置本体上での副走査方向色ズレ成分は前述の実施形態1における図8、図9と同等である。
【0112】
尚、図15(A)は極値を3つ有する場合の走査線湾曲を示しており、図15(B)は各条件式(1),(2)を満たすものであれば極値の数はいくつでもよい場合の走査線湾曲を示している。
【0113】
このように本実施形態においては上述の如く複数の像高の位置に各々検出手段を配置し、各検出手段で得られた検出結果を基に各条件式(1),(2)を満たすように走査線湾曲を調整することにより、副走査方向の色ズレを低減することができ、これにより良好なるカラー画像を得ることができるカラー画像形成装置の提供が可能となる。
【0114】
[実施形態4]
図16は本発明の実施形態3の走査光学装置をカラー画像形成装置に複数個用いたときの実施形態4の要部斜視図である。同図において図1に示した要素と同一要素には同符番を付している。
【0115】
本実施形態において前述の実施形態3と異なる点はカラー画像形成装置本体上で走査線湾曲調整を行うことである。その他の構成及び光学的作用は実施形態3と略同様であり、これにより同様な効果を得ている。
【0116】
即ち、本実施形態では同図に示すように本体上のレジ検知手段69,70近傍で、かつ各像高S1、S2、S3、S4に相当する位置にそれぞれ検出手段71,72,73,74を配置し、4像高に形成されるレジストマークを検知することにより、走査線湾曲の状態を内部回路によって計算し、走査線湾曲調整をフィードバックしている。走査線湾曲調整は前述の実施形態3と同様に第2のレンズ6bを主走査方向に平行な軸Cを中心に、走査線湾曲調整機構により回転させることにより行う。
【0117】
尚、第2のレンズ6bに限らず、第1のレンズ6a、もしくは第1、第2のレンズ6a,6bの両方を回転させて行っても良く、またチルト(回転)に限らず、例えばレンズを副走査方向にシフト、もしくはチルト及びシフトさせても行っても良い。
【0118】
本実施形態では前述の実施形態3と同様に各検出手段で得られた検出結果を基に各条件式(1)、(2)を満足するように走査線湾曲の調整を行っている。
【0119】
本実施形態では、
S1=−150mm
S2=−110mm
S3= 110mm
S4= 150mm
である。これにより実施形態1及び実施形態3と等価の走査線湾曲調整を行うことが可能となる。
【0120】
また本実施形態では前述の実施形態1と同様にレジ検知手段を上記条件式(A)を満足させる位置に配置している。本実施形態ではレジ検知手段を、
|S|=0.54|T|
の位置に配置している。これにより主走査方向のレジ検知を良好に保ちつつ、副走査方向の色ズレを良好に補正している。
【0121】
このときの本実施形態における走査線湾曲調整及びカラー画像形成装置本体上での副走査方向色ズレ成分は実施形態1及び実施形態3における図8、図9と同等である。
【0122】
このように本実施形態においては上述の如く各検出手段で得られた検出結果を基に各条件式(1),(2)を満たすように走査線湾曲を調整することにより、副走査方向の色ズレを低減することができ、これにより良好なるカラー画像を得ることができるカラー画像形成装置を達成することができる。
【0123】
【発明の効果】
本発明によれば前述の如く被走査面上を走査する走査線が走査領域の範囲内において少なくとも2つ以上の極値を有するように走査線湾曲を調整することにより、副走査方向の色ズレを低減することができ、これにより良好なるカラー画像出力を得ることができるカラー画像形成装置の走査線湾曲調整方法置を達成することができる。
【0124】
また本発明によれば前述の如く各条件式(1)、(2)を満足するように走査線湾曲を調整することにより、副走査方向の色ズレを低減することができ、これにより良好なるカラー画像出力を得ることができる走査光学装置及びそれを用いたカラー画像形成装置を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1の走査光学装置の主走査断面図
【図2】 本発明の実施形態1のカラー画像形成装置の要部概略図
【図3】 本発明の実施形態1のカラー画像形成装置の斜視図
【図4】 本発明の実施形態1の走査光学装置の主走査断面図
【図5】 本発明の実施形態1の走査線湾曲の調整前後比較を示す図
【図6】 本発明の実施形態1の走査線湾曲調整後のカラー画像形成装置本体上の色ズレ成分を示す図
【図7】 走査線湾曲調整を行わない時のカラー画像形成装置本体上の色ズレ成分を示す図
【図8】 本発明の実施形態1のある精度誤差を付加した時の走査線湾曲の調整前後比較を示す図
【図9】 本発明の実施形態1のある精度誤差を付加した時の走査線湾曲調整後カラー画像形成装置本体上における色ズレ成分を示す図
【図10】 本発明の他の実施形態の走査線湾曲を示す図
【図11】 本発明の実施形態2の走査光学装置の主走査断面図
【図12】 本発明の実施形態2のある精度誤差を付加した時の走査線湾曲の調整前後比較を示す図
【図13】 本発明の実施形態2のある精度誤差を付加した時の走査線湾曲調整後のカラー画像形成装置本体上における色ズレ成分を示す図
【図14】 本発明の実施形態2の走査光学装置の主走査断面図
【図15】 本発明の実施形態4の走査線湾曲を示す図
【図16】 本発明の実施形態4のカラー画像形成装置の要部概略図
【図17】 従来の走査光学装置の要部概略図
【図18】 走査線傾き調整前を示す図
【図19】 走査線傾き調整後を示す図
【図20】 走査線湾曲を示す図
【図21】 走査線湾曲を示す図
【図22】 走査線湾曲を示す図
【符号の説明】
1 光源手段(半導体レーザー)
2 コリメーターレンズ
3 開口絞り
4 シリンドリカルレンズ
5 偏向手段(回転多面鏡)
5a 偏向面
6 走査光学手段
6a 第1のレンズ
6b 第2のレンズ
8BDミラー
9 BDセンサー
7 被走査面(感光ドラム面)
61、71〜74 検出手段
11,12,13,14 走査光学装置
21、22、23、24 像担持体(感光ドラム)
31、32、33、34 現像器
41,42,43,44 レーザ光束
51 搬送ベルト
52 外部機器
53 プリンタコントローラ
60 カラー画像形成装置

Claims (1)

  1. 各々が走査線湾曲調整機構を有する複数の走査光学装置と、各々の走査光学装置の被走査面上に配置され、互いに異なった色の画像を形成する複数の像担持体と、を有するカラー画像形成装置の走査線湾曲調整方法であって、
    前記複数の走査光学装置の各々に設けられた走査線湾曲調整機構は、光偏向器の偏向面にて偏向された光束を被走査面上に結像させる走査光学手段を構成するレンズを主走査方向に平行な軸を中心に回転させる機構であり、
    前記複数の走査光学装置の各々は、走査線湾曲調整前の前記像担持体上の走査線湾曲の状態が走査中央部分にのみ極値を持った走査線を前記走査線湾曲調整機構により前記像担持体上の走査線湾曲の状態が走査中央部分及び前記走査中央部分を挟んだ2つの中間像高の各々に極値を持った走査線に調整されることを特徴とするカラー画像形成装置の走査線湾曲調整方法。
    但し、前記像担持体上の走査線湾曲の状態が走査中央部分及び前記走査中央部分を挟んだ2つの中間像高の各々に極値を持った走査線は、有効走査領域内における走査領域中央から4つの像高S1、S2、S3、S4の各位置での走査線高さをそれぞれZs1、Zs2、Zs3、Zs4とするとき、
    S1<S2<0<S3<S4・・(1)
    −0.02 mm ≦(Zs1+Zs4)−(Zs2+Zs3)≦0.02 mm ・・(2)
    なる条件を満足する
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