JP4124890B2 - 高さ調節床束のウェッジ捻込み式レベルロック機構 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、高さ調節床束の改良、詳しくは、大引きなどのスリーパー部材やフロアボードを、スラブないし束石上に所定のレベルに自在に調節して配設することができ、しかもレベル揃えが済んだところで設定したレベルが狂わないように確実かつ安定にロックすることができて高精度で耐久性に富んだ床構造物を構築できる高さ調節床束のウェッジ捻込み式レベルロック機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、最近における建造物に関しては工事全般に亙って工期の短縮化と工費の節減とが求められており、その要請は床工事にも及んでいる。このような事情から、最近の床工事においては現場における束立てなどの木工作業は極力少なくするためにアジャストボルト機構を利用した高さ調節式床束を用いて床を構築する床工法が一般に普及してきた。
【0003】
ところが、従来周知の高さ調節床束は、図1におけるスタンド雌ネジ筒1と、この雌ネジ筒1に上げ下げ自在に螺合せるスクリューロッド2と、このスクリューロッド2の上部に上げ下げ調節自在に螺合せる床支承雌ネジ筒3とを単純に組み合せたアジャストボルト機構であった。このため、例えば施工後に床上での人の活動(歩行、起居振舞い、運動など)を通じ不可避的に生ずる振動、あるいはエアコン等の作動で生ずる微振動で床束のスクリューロッド2と雌ネジ筒1・3との螺合位置が回り動いて床レベルが狂ってしまうという問題が出てきた。
【0004】
そこで、本件発明者は、図1におけるスクリューロッド2とスタンド雌ネジ筒1および床支承雌ネジ筒3との間にロックナット4a・4aを螺装して、床支承雌ネジ筒1の支承レベルが設定された状態で、前記ロックナット4a・4aをスタンド雌ネジ筒1の上端面と床支承雌ネジ筒3の下端面とに螺合圧接させ、ロックナット4a・4aの緊締摩擦力によってスクリューロッド2の回り動きを阻止しようとの試みをしてみた。
【0005】
なるほど、スクリューロッド2に螺合した状態のロックナット4a・4aをスタンド雌ネジ筒1の上端面と床支承雌ネジ筒3の下端面とに螺合圧接させると、スクリューロッド2は雌ネジ筒1・3とロックナット4a・4aとが圧接した状態で各々背反方向へ引っ張られるような作用を受けるので、スクリューロッド2と雌ネジ筒1・3との摩擦抵抗も大きくなって確かに回り動きが低減されることになる。しかしながら、床上での人の活動による生活振動やエアコンなどの機械振動は、絶え間なく継続するものであって、特にエアコンなどの微振動はロックナットでシッカリとロックしてあっても、束床のアジャストボルト機構の結合を狂わせてしまうのであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のアジャストボルト機構の高さ調節床束に前述のごとき難点があったことに鑑みて為されたものであって、スラブないし束石上に所定のレベルに自在に調節して配設することができ、しかもレベル揃えが済んだところで設定したレベルを狂いなく確実かつ安定にロックすることができて高精度で耐久性に富んだ床構造物を迅速に構築できるウェッジ捻込み式レベルロック機構を備えた実用的な高さ調節床束を提供することを技術的課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するために採用した手段】
本発明者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添附図面に参照して説明すれば、次のとおりである。
【0008】
即ち、本発明は、床支承部33を上部に備え、この支承部33に床組構造部(J・L)を支承する床支承雌ネジ筒3と;この床支承雌ネジ筒3に上げ下げ自在に螺合し、前記床支承部(J・L)のレベルを調節するスクリューロッド2とを少なくとも具備する高さ調節床束において、
前記床支承雌ネジ筒3の下端外周面には雄ネジ溝Sを形成する一方、この雄ネジ溝Sに螺着可能な太径の締寄せタップ41を有し、かつ、この締寄せタップ41の周囲内側に床支承雌ネジ筒3との間に捻込み可能な楔片42が突成されたロックナット4を、前記スクリューロッド2に螺装せしめることにより、このロックナット41の締寄せするだけの単純な操作で前記楔片42を床支承雌ネジ筒3とスクリューロッド2との間に捻じ込ませて楔止めするというウェッジ捻込み手段を採用した点に要諦があり、床の支承レベルをルーズレスに安定にロックすることを可能にした点に特徴がある。そして、本発明においては、床束Pの構成部材として更に上記スクリューロッド2の下部に螺合するスタンド雌ネジ筒1を設け、このスタンド雌ネジ筒1を介しスラブ、束石等のベース上に当該床束を立設させることが多く、この場合にはスタンド雌ネジ筒1の上端外周面にも雄ネジ溝Sを形成し、かつ、上記締寄せタップ41および楔片42を設けた上記ロックナット4と同一構成のロックナット4をスタンド雌ネジ筒1に装着するものとする。また、本発明においては、スラブ、束石などのベース上に設置すべきスタンド雌ネジ筒1と;この雌ネジ筒に上げ下げ自在に螺合し、かつ、上部には床支承部33を有するスクリューロッド2とを具備した高さ調節床束として実施することも多く、この場合には、上記スタンド雌ネジ筒1の上端外周面には雄ネジ溝Sを形成する一方、この雄ネジ溝Sに螺着可能な太径の締寄せタップ41を有し、かつ、この締寄せタップ41の周囲内側に床支承雌ネジ筒1との間に捻込み可能な楔片42が突成されたロックナット4を、前記スクリューロッド2に螺装せしめるものとする。
【0009】
本発明を構成する技術要素につき説明を補足しておくと、上記スタンド雌ネジ筒1の上端外周面および床支承雌ネジ筒3の下端外周面に、各々、雄ネジ溝Sを形成する場合、前記スタンド雌ネジ筒1の上端部にはスクリューロッドの外周よりも若干内径の大なる第1延筒部11を、また床支承雌ネジ筒3の下端部には前記スクリューロッド2の外周よりも若干内径の大なる第2延筒部31を、各々連成して、前記各延筒部11・31の各々の外周面に雄ネジ溝S・Sを形成すればよい。
【0010】
また、ロックナット4は、その内周面に上記第1延筒部11又は第2延筒部31の雄ネジ溝Sに螺着可能な締寄せタップを形成するとともに、この締寄せタップを一定間隔を空けて囲う如く弾性を有する楔片42を等角度に添設して、この楔片42を上記スクリューロッド2に接触するように構成するものとする。
【0011】
他方、スクリューロッド2は、その周面の雄ネジ部を上下領域で逆ネジに構成して、この上部ネジ溝21aと下部ネジ溝21bの境界部位に回し部22を設けておくと使い勝手が良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添附図面に示す実施形態品に従って更に具体的に説明する。
【0013】
図面は本発明を適用して作製した第1実施形態品であって、ウェッジ捻込み式レベルロック機構の高さ調節床束(ナイロン66製)を表わす。図面上、符号1で指示するものはスタンド雌ネジ筒であり、コンクリートスラブや束石上に立設配置し易いようにペディスタル形に成形してある。このスタンド雌ネジ筒1の上端部には、後述のスクリューロッドの外径よりも内径が大きくてスクリューロッドとの間にウェッジ割り込み空隙を作出する円筒状の第1延筒部11が突設されており、この第1延筒部の周囲には雄ネジ溝Sが刻設してある。また、本実施形態のスタンド雌ネジ筒1の下端には円形の定置フランジ12が一体に延設してあり、この定置フランジ12には同心円的に開設された多数の円弧状通孔13と、アンカー孔14を適数設けてある。なお、符号15で指示するものは、スタンド雌ネジ筒1の立筒部側面と定置フランジ12との間に等角度に形成した補強リブである。
【0014】
また、図中、符号2で指示するものはスクリューロッドであり、その周面には所定歩みのネジ溝21を有し、上記スタンド雌ネジ筒1と後述の床支承雌ネジ筒の双方に捻込み・捻戻し自在に螺合する。本実施形態品のスクリューロッド2は、上側領域と下側領域とで前記ネジ溝21が逆ネジ関係をなし、上部ネジ溝21aと下部ネジ溝21bとに区分されており、これら上部ネジ溝21aと下部ネジ溝21bとの境界部位に手回しハンドル形の回し部22が一体に成形してある。
【0015】
また、図中に符号3で指示するものは床支承雌ネジ筒であり、雌ネジ筒部3aが下向きに上記スクリューロッド2と螺合する。この雌ネジ筒部3aの下端部には、スクリューロッド2の外径よりも内径が大きくスクリューロッド2との間にウェッジ割り込み空隙を作出する円筒状の第2延筒部31が突設されており、この第2延筒部の周囲には雄ネジ溝Sが刻設されている。なお、本実施形態品は、床構造における大引きを支承する形式に構成してあって、床支承雌ネジ筒3上端の床支承部32は角底樋形の大引き受けになっており、この床支承部(大引き受け)32の側板には支承する大引きに釘止め用の釘孔32a・32a・・・・が開設してある。
【0016】
次に、図中に符号4・4で指示するものはロックナットであって、一つは上記床支承雌ネジ筒3の第2延筒部31に対向する如く上記スクリューロッド2の上部ネジ溝21aに螺装されており、もう一つは上記スタンド雌ネジ筒1の第1延筒部11に対向する如く上記スクリューロッド2の下部ネジ溝21bに螺装されている。本実施形態品における上下のロックナット4には、その内周面に上記第1延筒部11又は第2延筒部31の雄ネジ溝Sに螺着可能な締寄せタップ41が刻設してあり、この締寄せタップ41を一定の間隔を空けて囲う如く6つの弾性を有する楔片42が60°の配置角度で上側のロックナット4には上向きに、下側のロックナット4には下向きに添設されており、この楔片42の先端は前記スクリューロッド2の方向を指向して上部ネジ溝21a又は下部ネジ溝21bに当接させてある。そして、これらロックナット4・4は、スクリューロッド2の周面に沿わせて動かしながら各々の締寄せタップ41を、第1延筒部11および第2延筒部31の外周面の雄ネジ溝S・Sに螺合緊締させてゆくことにより、弾性を有する楔片42は全てスクリューロッド2と第1延筒部11又は第2延筒部31との間の空隙に割り込んで楔止め状態を形成することになる。
【0017】
本実施形態品を用いて大引き組の床構造を構築するにあたっては、図4に示すようにコンクリートスラブ又は束石の上に本実施形態品である床束P・P・・・・を所要の間隔で配置し、定置フランジ12部分を接着剤で接着固定する。この場合、アンカー孔14に適宜コンクリート釘を打ち込んでアンカーとしてもよい。
【0018】
次に、スクリューロッド2がスタンド雌ネジ筒1と床支承雌ネジ筒3との中間に位置するように中間の回し部22を操作して、全ての床束P・P・・・・の支承レベルを調節してレベル合せをする。ついで、上下のロックナット4・4は、スクリューロッド2に沿って移動させて内周面の締寄せタップ41・41をスタンド雌ネジ筒1の雄ネジ溝Sと床支承雌ネジ筒3の雄ネジ溝Sに各々螺合緊締させて締寄せロックする。かくして、すべての床束P・P・・・・のロックナット4・4を締寄せロックすれば、その際に楔片42がスクリューロッド2と第1延筒部11又は第2延筒部31との間の空隙に割り込んで楔止め状態を形成することになるので、床支承部32・32・・・・の高さレベルは継続的な微振動を受けても弛まずに安定かつ確実にロックされて狂いの生じない状態となる。
【0019】
そこで、床束P・P・・・・における角底樋形の床支承部32・32・・・・に大引きJを跨設して側板の釘孔32a・32a・・・・に釘付けすればよく、こうして架設された、大引きJ・J・・・・相互の間に根太掛けLをすれば床組が完了する。
【0020】
本実施形態品の具体的構成ならびに本実施形態品の床束Pを用いて床組を構築する方法は概ね上記のとおりであるが、本発明は前述の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の設計変更が可能であることは言うまでもない。
【0021】
例えば、前述の実施形態品における床支承雌ネジ筒3の床支承部32は、大引きを支承できるよう角底樋形に構成してあったが、床支承部32は図6に示す如く、方形の木板を固着して構成してもよい。このような木板で床支承部32を構成した場合には、その当該床束Pの上に直接フローリングの捨張り板を付設することができ、かゝる変更実施も本発明の技術的範囲に属するものと言うべきである。
【0022】
また、前述の実施形態品においては、スタンド雌ネジ筒1と、スクリューロッド2と、床支承雌ネジ筒3と、この床支承雌ネジ筒3と前記スタンド雌ネジ筒1に対応する一対のロックナット4・4との組み合せによって高さ調節式床束Pが構成されていたが、図6に示す変形実施形態のようにスタンド雌ネジ筒を省略したり、図7に示す変形実施形態のように床支承雌ネジ筒を省略して実施することも可能である。図6の変形実施形態におけるスクリューロッド2と床支承雌ネジ筒3に対するロックナット4の関係は、第1実施形態品におけるものと基本的に変わりがなく、ロックナット4は締寄せタップ41と楔片42とを有し、床支承雌ネジ筒1に締寄せ操作および楔止めが可能になっている。また、図7の変形実施形態におけるスタンド雌ネジ筒1とスクリューロッド2に対するロックナット4の関係も、第1実施形態品におけるものと基本的に変わりがなく、ロックナット4は締寄せタップ41と楔片42とを有し、床支承雌ネジ筒1に締寄せ操作および楔止めが可能であり、たゞ、スクリューロッド2の上端に床支承部32が設けられている点が相違しているに過ぎない。
【0023】
【発明の効果】
以上、実施形態品を例示して説明したとおり、本発明を適用して構成した高さ調節床束によれば、従来品の如くスタンド雌ネジ筒・床支承雌ネジ筒スクリューロッドとを単純に螺合させるだけの一次的螺合関係でレベル設定するには止まらず、スタンド雌ネジ筒・床支承雌ネジ筒の端部に形成した雄ネジ溝にロックナットの締寄せタップを締寄せ操作して緊嵌させ、かつ、同時にロックナットに内装せる楔片をスクリューロッドとスタンド雌ネジ筒・床支承雌ネジ筒との間に捻じ込ませて楔止めして内外二重関係で強固にレベルロックするウェッジ捻込み手段を採用しているので、人の活動を通じて生ずる振動やエアコン・電気冷蔵庫などによる微振動を不断に受けても螺合位置が移動して床レベルが狂ったりすることはない。
【0024】
また、本発明の床束を使用する場合には、スタンド雌ネジ筒・床支承雌ネジ筒の雄ネジ溝にロックナットの締寄せタップを螺合緊締させるだけの極めて簡単な作業で布置した全ての床束のレベルロックできるので、工期の短縮化を図れると共に、構築される床構造物の床レベルは高精度に維持でき、しかも耐久性が頗る高くなる。
【0025】
このように本発明によれば、従来この種の高さ調節床束の難点を遺憾なく克服することができるうえに、機構的にもロックナットの形状を工夫しただけで射出成形によって安価に製造できるのでコストを上げる原因も成さず、実用的床束を安価に提供することがである。よって、本発明の高さ調節床束のウエッジ捻込み式レベルロック機構は、高品質の床構造物の構築を可能にするとともに、工期の短縮化と工費の節減にも役立つものであり、その産業上の利用価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来の高さ調節床束を表わした分解斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態品である高さ調節を表わす分解斜視図である。
【図3】図3は、本実施形態品の構成部品の外観を表わす斜視図である。
【図4】図4は、本実施形態品を用いてスラブ上に大引き床組を構築する状態を表わす斜視図である。
【図5】図5は、本発明床束における床支承雌ネジ筒を床支承部の木板に構成した例を表わす斜視図である。
【図6】図6は、本発明の床束を床支承雌ネジ筒とスクリューロッドとロックナットとによって構成した場合の変形実施形態品の分解斜視説明図である。
【図7】図7は、本発明の床束を床支承部付のスクリューロッドとスタンド雌ネジ筒とロックナットとにより構成した場合の変形実施形態品の分解斜視説明図である。
【符号の説明】
1 スタンド雌ネジ筒
11 第1延筒部
12 定置フランジ
13 円弧状通孔
14 アンカー孔
15 補強リブ
2 スクリューロッド
21 ネジ溝
21a 上部ネジ溝
21b 下部ネジ溝
22 回し部
3 床支承雌ネジ筒
3a 雌ネジ筒部
31 第2延筒部
32 床支承部
32a 釘孔
4 ロックナット
41 締寄せタップ
42 楔片
J 大引き
L 根太掛け
P 高さ調節床束
S 雄ネジ溝
Claims (5)
- 床支承部32を上部に備え、この支承部32に床組構造部を支承する床支承雌ネジ筒3と;この床支承雌ネジ筒3に上げ下げ自在に螺合し、前記床支承部32のレベルを調節するスクリューロッド2とを少なくとも具備する高さ調節床束Pにおいて、前記床支承雌ネジ筒3の下端外周面には雄ネジ溝Sを形成する一方、この雄ネジ溝Sに螺着可能な太径の締寄せタップ41を有し、かつ、この締寄せタップ41の周囲内側にスクリューロッド2と床支承雌ネジ筒3との間に捻込み可能な楔片42が突成されたロックナット4を、前記スクリューロッド2に螺装せしめたことを特徴とする高さ調節床束のウェッジ捻込み式レベルロック機構。
- スラブ、束石などのベース上に設置すべきスタンド雌ネジ筒1と、この雌ネジ筒1に上げ下げ自在に螺合せるスクリューロッド2と、このスクリューロッド2の上部に上げ下げ自在に螺合せる床支承雌ネジ筒3とを具備した高さ調節床束Pにおいて、前記スタンド雌ネジ筒1の上端外周面と床支承雌ネジ筒3の下端外周面に雄ネジ溝Sを各々形成する一方、スタンド雌ネジ筒1と床支承雌ネジ筒3の雄ネジ溝Sの各々に螺着可能な太径の締寄せタップ41を有し、かつ、この締寄せタップ41の周囲内側に前記スクリューロッド2とスタンド雌ネジ筒1又は床支承雌ネジ筒3との間に捻込み可能な楔片42が突成された一対のロックナット4を、前記スクリューロッド2に上下位置調節自在に各々螺装せしめたことを特徴とする高さ調節床束のウェッジ捻込み式レベルロック機構。
- スラブまたは束石上に設置すべきスタンド雌ネジ筒1と、この雌ネジ筒1に上げ下げ自在に螺合せるスクリューロッド2と、このスクリューロッド2の上部に上げ下げ自在に螺合せる床支承雌ネジ筒3とを具備した高さ調節床束Pにおいて、前記スタンド雌ネジ筒1の上端部には、スクリューロッド2の外周よりも若干内径の大なる第1延筒部11を、前記床支承雌ネジ筒3の下端部には前記スクリューロッド2の外周よりも若干内径の大なる第2延筒部31を各々連成し、これら第1・第2の延筒部11 ・ 31の外周に雄ネジ溝Sを形成する一方、これらの雄ネジ溝Sに螺合すべき太径の締寄せタップ41を有し、かつ、この締寄せタップ41の周囲内側に前記スクリューロッド2とスタンド雌ネジ筒1又は床支承雌ネジ筒3との間に捻込み可能な楔片42が突成された一対のロックナット4を、前記スクリューロッド2に上下位置調節自在に各々螺装して前記両雄ネジ溝Sに各々対応せしめ、床支承雌ネジ筒3の支承レベルが設定された状態で、前記各ロックナット4の締寄せタップ41を第1延筒部11の雄ネジ溝Sと第2延筒部31の雄ネジ溝Sとに螺合緊締することによって床の支承レベルを安定にロックするように構成したことを特徴とする高さ調節床束のウェッジ捻込み式レベルロック機構。
- スクリューロッド2の雄ネジ部が、上部と下部で逆ネジ21a ・ 21bに構成されており、この上部ネジ部21aと下部ネジ部21bの境界部位に回し部22が設けられてある請求項2又は3記載の、高さ調節床束のウェッジ捻込み式レベルロック機構。
- スラブ、束石などのベース上に設置すべきスタンド雌ネジ筒1と;この雌ネジ筒1に上げ下げ自在に螺合し、かつ、上部には床支承部32を有するスクリューロッド21bとを具備した高さ調節床束Pにおいて、前記スタンド雌ネジ筒1の上端外周面には雄ネジ溝Sを形成する一方、この雄ネジ溝Sに螺着可能な太径の締寄せタップ41を有し、かつ、この締寄せタップ41の周囲内側に前記スクリューロッド 21b とスタンド雌ネジ筒1との間に捻込み可能な楔片42が突成されたロックナット4を、前記スクリューロッド21bに螺装せしめたことを特徴とする高さ調節床束のウェッジ捻込み式レベルロック機構。
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