JP4028650B2 - 高さ調節床束のチャッキング・レベルロック機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高さ調節床束の改良、詳しくは、大引き等のスリーパー部材やフロアボードを、スラブや束石上に所定のレベル位置に自在に調節して配設できて、しかもレベル揃えが済んだところで設定したレベルが狂わないように確実かつ安定にロックできて高精度で耐久性に富んだ床構造物を構築できる高さ調節床束のチャッキング・レベルロック機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、最近における建造物に関しては工事全般に亙って工期の短縮化と工費の節減とが求められており、その要請は床工事にも及んでいる。このような事情から、最近の床工事においては現場における束立てなどの木工作業は極力少なくするためにアジャストボルト機構を利用した高さ調節式床束を用いて床を構築する床工法が一般に普及してきた。
【0003】
ところが、従来周知の高さ調節床束は、図1におけるスタンド雌ネジ筒1と、この雌ネジ筒1に上げ下げ自在に螺合せるスクリューロッド2と、このスクリューロッド2の上部に上げ下げ調節自在に螺合せる床支承雌ネジ筒3とを単純に組み合せたアジャストボルト機構であった。このため、例えば施工後に床上での人の活動(歩行、起居振舞い、運動など)を通じ不可避的に生ずる振動、あるいはエアコン等の作動で生ずる微振動で床束のスクリューロッド2と雌ネジ筒1・3との螺合位置が回り動いて床レベルが狂ってしまうという問題が出てきた。
【0004】
そこで、本件発明者は、図1におけるスクリューロッド2とスタンド雌ネジ筒1および床支承雌ネジ筒3との間にロックナット4a・4aを螺装して、床支承雌ネジ筒1の支承レベルが設定された状態で、前記ロックナット4a・4aをスタンド雌ネジ筒1の上端面と床支承雌ネジ筒3の下端面とに螺合圧接させ、ロックナット4a・4aの緊締摩擦力によりスクリューロッド2の回り動きを阻止しようとの試みをしてみた。
【0005】
なるほど、スクリューロッド2に螺合した状態のロックナット4a・4aをスタンド雌ネジ筒1の上端面と床支承雌ネジ筒3の下端面とに螺合圧接させると、スクリューロッド2は雌ネジ筒1・3とロックナット4a・4aとが圧接した状態で各々背反方向へ引っ張られるような作用を受けるので、スクリューロッド2と雌ネジ筒1・3との摩擦抵抗も大きくなって確かに回り動きが低減されることになる。しかしながら、床上での人の活動による生活振動やエアコンなどの機械振動は、絶え間なく継続するものであって、特にエアコンなどの微振動はロックナットでシッカリとロックしてあっても、束床におけるアジャストボルト機構の結合を狂わせてしまうのであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のアジャストボルト機構の高さ調節床束に前述のごとき難点があったことに鑑みて為されたものであって、スラブないし束石上に所定のレベルに自在に調節して配設することができ、しかもレベル揃えが済んだところで設定したレベルを狂いなく確実、かつ、安定にロックできて高精度で耐久性に富んだ床構造物を迅速に構築できるチャッキング・レベルロック機構を備えた実用的な高さ調節床束を提供することを技術的課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するために採用した手段】
本発明者が上記技術的課題を解決するために採用した手段を、添附図面に参照して説明すれば、次のとおりである。
【0008】
即ち、本発明は、上端部の外周面には凸縁11、内周面には雌ネジSが形成されており、かつ、スラブ、束石等のベース上に立設可能なスタンド雌ネジ筒1と;この雌ネジ筒1の雌ネジ42に上げ下げ自在に螺合し、かつ、上部には床支承部33を有するスクリューロッド2と;このスクリューロッド2に螺合して当該スクリューロッド2と前記スタンド雌ネジ筒1との位置関係をロックさせる部材であって、スタンド雌ネジ筒1の凸縁11に掛合せるフック片41を備えたロックナット4と;によって高さ調節床束のチャッキング・レベルロック機構を構成した点に特徴がある。
【0009】
また、本発明は、床組構造部を支承する床支承部33を上部に備え、かつ、下端部の外周面には凸縁31を有すると共に、下向きの筒部内周面には雌ネジ溝が形成された床支承雌ネジ筒3と;この床支承雌ネジ筒3に上げ下げ自在に螺合し、前記床支承部33のレベルを調節するスクリューロッド2と;このスクリューロッド2に螺合して当該スクリューロッドと前記床支承雌ネジ筒3との位置関係をロックさせる部材であって、床支承雌ネジ筒の凸縁31に掛合せるフック片41を備えたロックナット4と;によって高さ調節床束のチャッキング・レベルロック機構を構成した点に特徴がある。
【0010】
さらに、本発明は、スラブまたは束石上に設置すべきスタンド雌ネジ筒1と、この雌ネジ筒1に上げ下げ自在に螺合せるスクリューロッド2と、このスクリューロッド2の上部に上げ下げ自在に螺合せる床支承雌ネジ筒3と、この床支承雌ネジ筒3および前記スタンド雌ネジ筒1とスクリューロッド2とのレベル位置関係をロックする一対のロックナット4・4との組み合わせから成る高さ調節床束を技術的前提とするものであって、
前記スタンド雌ネジ筒1の上端外周面と床支承雌ネジ筒3の下端外周面に凸縁11・31を各々形成する一方、これらスタンド雌ネジ筒1又は床支承雌ネジ筒3の凸縁11・31に掛合可能なフック片41・41・・・・を有する一対のロックナット4・4を前記スクリューロッド2に螺合させた状態で当該各凸縁11・31に対し前記フック片41・41・・・・を掛合させ、更に前記スタンド雌ネジ筒1および床支承雌ネジ筒3と、これに対応するロックナット4・4とには両者の圧着時に回転滑動を阻止する制動部B1 ・ B2 を形成するか、
あるいは、この制動部B1 ・ B2 に代え、若しくは同制動部B1 ・ B2 に加えてスクリューナット2とスタンド雌ネジ筒1または床支承雌ネジ筒3との間の空隙部に捻込み可能な楔片43・43をロックナット4・4の雌ネジ42の終部に突成するという手段を採用した点に特徴がある。
【0011】
本発明を構成する技術要素につき説明を補足しておくと、上記スタンド雌ネジ筒1の上端外周面および床支承雌ネジ筒3の下端外周面に、各々、凸縁11を形成する場合、前記スタンド雌ネジ筒1の上端部には第1延筒部12を連成し、また、床支承雌ネジ筒3の下端部には第2延筒部32を連成して、前記各延筒部12・32の各々の外周面に凸縁11又は31を形成するのが加工上、都合がよい。
【0012】
つぎに、上記一対のロックナット4・4は、例えば、次のように作製するものとする。
▲1▼ スタンド雌ネジ筒1に対応する下側のロックナット4には、その内周面にスクリューロッド2の雄ネジ溝に螺合する雌ネジ42を形成すると共に、下縁部にフック片41・41・・・・を等角度に垂設し、これらのフック片はスタンド雌ネジ筒1の凸縁11に掛合させておき、スクリューロッド2はスタンド雌ネジ筒1の雌ネジ溝とロックナット4の雌ネジ42との双方に螺合させた状態に組み合せる。
▲2▼ 床支承雌ネジ筒3に対応する上側のロックナット4は、これとは反対に上縁部にフック片41・41・・・・を等角度に立設し、これらのフック片41・41・・・・は床支承雌ネジ筒3の凸縁31に係合して、スクリューロッド2は床支承雌ネジ筒3の雌ネジ溝とロックナット4の雌ネジ42との双方に螺合させた状態に組み合せる。
【0013】
また、スクリューロッド2は、その周面の雄ネジ部を上下領域で逆ネジに構成して、この上部ネジ溝21aと下部ネジ溝21bの境界部位に回し部22を設けておくと使い勝手が良い。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添附図面に示す実施形態品に従って更に具体的に説明する。
【0015】
図面は本発明を適用して作製した第1実施形態品であり、チャッキング・レベルロック機構を具備した合成樹脂(ナイロン66)製の高さ調節床束を表わす。図面上、符号1で指示するものはスタンド雌ネジ筒であり、コンクリートスラブや束石上に立設配置し易いようにペディスタル形に成形してある。このスタンド雌ネジ筒1の上端部には、第1延筒部12が円筒状に突設されており、第1延筒部の周囲には凸縁11が周設してある。本実施形態のスタンド雌ネジ筒1の下端には円形の定置フランジ13が一体に延設してあり、この定置フランジ13には同心円的に開設した多数の円弧状通孔14と、アンカー孔15を適数設けられている。なお、符号16で指示するものは、スタンド雌ネジ筒1の立筒部側面と定置フランジ13との間に等角度に形成した補強リブである。
【0016】
また、図中、符号2で指示するものはスクリューロッドであり、その周面には所定歩みのネジ溝21を有し、上記スタンド雌ネジ筒1と後述の床支承雌ネジ筒の双方に捻込み・捻戻し自在に螺合する。本実施形態品のスクリューロッド2は、上側領域と下側領域とで前記ネジ溝21が逆ネジ関係をなし、上部ネジ溝21aと下部ネジ溝21bとに区分されており、これら上部ネジ溝21aと下部ネジ溝21bとの境界部位に手回しハンドル形の回し部22が一体に成形してある。
【0017】
また、図中に符号3で指示するものは床支承雌ネジ筒であり、雌ネジ筒部3aが下向きに上記スクリューロッド2に螺合する。この雌ネジ筒部3aの下端部には第2延筒部32が円筒状に突設してあり、この第2延筒部32の下端周囲には凸縁31が周設されている。なお、本実施形態品は、床構造における大引きを支承する形式に構成してあって、床支承雌ネジ筒3上端の床支承部33は角底樋形の大引き受けになっており、この床支承部(大引き受け)33の側板には支承する大引きに釘止めするための釘孔33a・33a・・・・が開設してある。
【0018】
次に、図中に符号4・4で指示するものはロックナットであって、一つは上記床支承雌ネジ筒3の第2延筒部32に対向する如く上記スクリューロッド2の上部ネジ溝21aに螺合されており、もう一つは上記スタンド雌ネジ筒1の第1延筒部12に対向する如く上記スクリューロッド2の下部ネジ溝21bに螺合されている。本実施形態品において第2延筒部32に対応する上側のロックナット4は雌ネジ42を内周面に有し、上端周面には突端が内側へ屈曲した3つの弾性を有するフック片41が120°間隔で立設してある。他方、第1延筒部12に対応する下側のロックナット4もまた、内周面に雌ネジ42(上側のロックナットとは逆ネジ)を有し、同じく3つの弾性を有するフック片41は下向きに120°間隔に垂設されてある。本実施形態のロックナット4・4には、スタンド雌ネジ筒1および床支承雌ネジ筒3の第1・第2延筒部に噛合可能なローレットが刻設されており、両者が面合圧接したとき制動部Bとして機能する(図4参照)。さらにまた、本実施形態品においては、上下のロックナット4・4の各々に、3つの楔片43が当該ロックナット内周面とほゞ同一平面に並ぶごとく突設してあって、スクリューロット2をスタンド雌ネジ筒1および床支承雌ネジ筒3にロックナット4・4によって締寄せロックしたとき、第1・第2延筒部12・32とスクリューロッド2との間の僅かな空隙に捻込まれて楔止め状態を形成するようになっている。
【0019】
本実施形態品を使用して大引き組の床構造を構築するあたっては、図5に示すようにコンクリートスラブ又は束石の上に本実施形態品である床束P・P・・・・を所要の間隔で配置し、定置フランジ13部分を接着剤で接着固定する。この場合、アンカー孔15に適宜コンクリート釘を打ち込んでアンカーとしてもよい。
【0020】
次に、スクリューロッド2がスタンド雌ネジ筒1と床支承雌ネジ筒3との中間に位置するように中間の回し部22を操作して、全ての床束P・P・・・・の支承レベルを調節してレベル合せをする。この状態において、上下のロックナット4・4におけるフック片41・41は、スタンド雌ネジ筒1および床支承雌ネジ筒3の凸縁11又は31に各々掛合させてある。それゆえ、これらロックナット4・4を各々締寄せる如く捻じ回せば、前記両雌ネジ筒1・3の第1・第2延筒部12・32端面に刻設されたローレットB2 と、これに対面するロックナット4・4の端面に刻設されたローレットとで構成する制動部B1 とが噛合して回り止め作用を発揮すると同時に、当該ロックナット4・4に突設した楔片43が第1・第2延筒部12・32とスクリューロッド2との間の僅かな空隙部に捻込まれて楔止め状態を形成して、当該床束Pはシッカリとレベルロックされて狂いの生じない状態となる。
【0021】
そこで、床束P・P・・・・における角底樋形の床支承部33・33・・・・に大引きJを跨設して側板の釘孔33a・33a・・・・に釘付けすればよく、こうして架設された、大引きJ・J・・・・相互の間に根太掛けLをすれば床組が完了する。
【0022】
本実施形態品の具体的構成ならびに本実施形態品の床束Pを用いて床組を構築する方法は概ね上記のとおりであるが、本発明は前述の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の設計変更が可能であることは言うまでもない。
【0023】
例えば、前述の実施形態品における床支承雌ネジ筒3の床支承部33は、大引きを支承するように角底樋形に構成してあったが、床支承部33は図6に示す如く、方形の木板を固着して構成してもよい。このような木板にて床支承部33を構成した場合には、その当該床束Pの上に直接フローリングの捨張り板を付設することができ、かゝる変更実施も本発明の技術的範囲に属するものと言うべきである。
【0024】
また、前述の実施形態品においては、スタンド雌ネジ筒1と、スクリューロッド2と、床支承雌ネジ筒3と、この床支承雌ネジ筒3と前記スタンド雌ネジ筒1に対応する一対のロックナット4・4との組み合せによって高さ調節式床束Pが構成されていたが、図7に示す変形実施形態のように床支承雌ネジ筒を省略したり、図8に示す変形実施形態のようにスタンド雌ネジ筒を省略して実施することも可能である。図7の変形実施形態におけるスクリューロッド2とスタンド雌ネジ筒1に対するロックナット4の関係は、第1実施形態品におけるものと基本的に変わりがなく、ロックナット4はフック片41と楔片43とローレット(制動部)B1 ( 図7では隠れて見えず)とを有し、ロックナット4のフック片41がスタンド雌ネジ筒1の凸縁11に掛合した状態でロックナット4の締寄せにより楔片43がスタンド雌ネジ筒1とスクリューロット2との間の僅かな空隙部に捻込み楔止め可能になっている。たゞ、この図7の変形実施形態にあっては、スクリューロッド2の上端に床支承部33が設けられている点が第1実施形態品と相違している。また、図8の変形実施形態における床支承雌ネジ筒3とスクリューロッド2に対するロックナット4の関係も、第1実施形態品におけるものと基本的に変わりがなく、ロックナット4はフック片41と楔片43とローレット(制動部)B1 とを有し、ロックナット4のフック片41が床支承雌ネジ筒3の凸縁31に掛合し、かつ、雌ネジ42がスクリューロッド2に螺合した状態で締寄せ操作することにより楔片43が床支承雌ネジ筒3とスクリューロット2との間の空隙に捻じ込まれて楔止め作用を発揮する。
【0025】
【発明の効果】
以上、実施形態品を例示して説明したとおり、本発明を適用して構成した高さ調節床束によれば、従来品の如くスタンド雌ネジ筒・床支承雌ネジ筒にスクリューロッドを単純に螺合させるだけの一次的螺合関係でレベル設定するには止まらず、スタンド雌ネジ筒・床支承雌ネジ筒とスクリューロッドとが設定した床レベルを、フック付きロックナットの単純な締寄せ操作によって制動部および/または楔片が狂いのない状態に安定にロックすることができるので、人の活動を通じて生ずる振動やエアコン・電気冷蔵庫などによる微振動を不断に受けても螺合位置が移動して床レベルが狂ったりすることはない。
【0026】
また、本発明の床束を使用する場合には、ロックナットがスタンド雌ネジ筒・床支承雌ネジ筒の凸縁にフック片を介して近く配置されているので、床束のレベル合せが済んだとき直ちに締寄せ操作して簡単にロックできるので、工期の短縮化を図れると共に、構築される床構造物の床レベルは高精度に維持でき、しかも耐久性が頗る高くなる。
【0027】
このように本発明によれば、従来この種の高さ調節床束の難点を遺憾なく克服することができるうえに、機構的にもロックナットの形状を工夫しただけで射出成形によって安価に製造できるのでコストを上げる原因も成さず、実用的床束を安価に提供することがである。したがって、本発明の高さ調節床束のチャッキング・レベルロック機構は、高品質の床構造物の構築を可能にすると共に工期の短縮化と工費の節減にも役立つものであり、その産業上の利用価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来の高さ調節床束を表わした分解斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態品である高さ調節を表わす分解斜視図である。
【図3】図3は、本実施形態品をレベル合わせしてロックナットでロックした状態の斜視説明図である。
【図4】図4は、本実施形態品におけるロックナットとスタンド雌ネジ筒とが構成する制動部の分解斜視説明図である。
【図5】図5は、本実施形態品を用いてスラブ上に大引き床組を構築する状態を表わす斜視図である。
【図6】図6は、本発明床束における床支承雌ネジ筒の床支承部の木板に構成した例を表わす斜視図である。
【図7】図7は、本発明の床束を床支承部付のスクリューロッドとスタンド雌ネジ筒とロックナットとにより構成した場合の変形実施形態品の分解斜視説明図である。
【図8】図8は、本発明の床束を床支承雌ネジ筒とスクリューロッドとロックナットとによって構成した場合の変形実施形態品の分解斜視説明図である。
【符号の説明】
1 スタンド雌ネジ筒
11 凸縁
12 第1延筒部
13 定置フランジ
14 円弧状通孔
15 アンカー孔
16 補強リブ
2 スクリューロッド
21 ネジ溝
21a 上部ネジ溝
21b 下部ネジ溝
22 回し部
3 床支承雌ネジ筒
3a 雌ネジ筒部
31 凸縁
32 第2延筒部
33 床支承部
33a 釘孔
4 ロックナット
41 フック片
42 雌ネジ
43 楔片
B1 ・ B2 制動部
P 高さ調節床束
J 大引き
L 根太掛け
S 雌ネジ溝
Claims (9)
- 上端部の外周面には凸縁11、内周面には雌ネジ溝Sが形成されており、かつ、スラブ、束石などのベース上に立設可能なスタンド雌ネジ筒1と;この雌ネジ筒1の雌ネジ溝Sに上げ下げ自在に螺合し、かつ、上部には床支承部33を有するスクリューロッド2と;このスクリューロッド2に螺合して当該スクリューロッド2とスタンド雌ネジ筒1との位置関係を、同スタンド雌ネジ筒1に圧着することによってロックするロックナット4であって、このロックナット4は、スタンド雌ネジ筒1の前記凸縁11に掛合するフック片41を備え、かつ、このスタンド雌ネジ筒1とロックナット4との圧着面には互いの回転滑動を阻止する制動部B 1 ・B 2 を形成したことを特徴とする高さ調節床束のチャッキング・レベルロック機構。
- ロックナット4における雌ネジの終部近傍に沿って楔片43が下向きに突成されており、当該ロックナット4をスクリューロッド2に沿ってスタンド雌ネジ筒1方向へ向け締寄せたとき、前記楔片43がスタンド雌ネジ筒1とスクリューロッド2との間の空間部に捻込まれて楔止め可能である請求項1記載の高さ調節床束のチャッキング・レベルロック機構。
- 床組構造部(L・J)を支承する床支承部33を上部に備え、かつ、下端部の外周面には凸縁31を有すると共に、下向きの筒部内周面には雌ネジ溝が形成された床支承雌ネジ筒3と;この床支承雌ネジ筒3に上げ下げ自在に螺合し、前記床支承部3のレベルを調節するスクリューロッド2と;このスクリューロッド2に螺合して当該スクリューロッド2と前記床支承雌ネジ筒3との位置関係を、同床支承雌ネジ筒3に圧着することによってロックするロックナット4であって、このロックナット4は、床支承雌ネジ筒3の凸縁31に掛合せるフック片41を備え、かつ、この床支承雌ネジ筒3とロックナット4との圧着面には互いの回転滑動を阻止する制動部B 1 ・B 2 を形成したことを特徴とする高さ調節床束のチャッキング・レベルロック機構。
- ロックナット4における雌ネジの終部近傍に沿って楔片43が上向きに突成されており、当該ロックナット4をスクリューロッド2に沿って床支承雌ネジ筒1方向へ向け締寄せたとき、前記楔片43が床支承雌ネジ筒3とスクリューロッド2との間に捻込まれて楔止め可能である請求項3記載の高さ調節床束のチャッキング・レベルロック機構。
- スラブまたは束石上に設置すべきスタンド雌ネジ筒1と、この雌ネジ筒1に上げ下げ自在に螺合せるスクリューロッド2と、このスクリューロッド2の上部に上げ下げ自在に螺合せる床支承雌ネジ筒3と、この床支承雌ネジ筒3および前記スタンド雌ネジ筒1とスクリューロッド2とのレベル位置関係をロックする一対のロックナット4・4との組み合せから成る高さ調節床束において、前記スタンド雌ネジ筒1の上端外周面と床支承雌ネジ筒3の下端外周面に凸縁11 ・ 31を各々形成する一方、これらスタンド雌ネジ筒1又は床支承雌ネジ筒3の凸縁11 ・ 31に掛合可能なフック片41を有する一対のロックナット4・4を前記スクリューロッド2に螺合させた状態で前記両雌ネジ筒1・3の各凸縁11 と 31 とに対し前記フック片41 ・ 41を掛合させ、さらに前記スタンド雌ネジ筒1および床支承雌ネジ筒3と、これに対応するロックナット4とには両者の圧着時に回転滑動を阻止する制動部B 1 ・B 2 を形成したことを特徴とする高さ調節床束のチャッキング・レベルロック機構。
- スラブまたは束石上に設置すべきスタンド雌ネジ筒1と、この雌ネジ筒1に上げ下げ自在に螺合せるスクリューロッド2と、このスクリューロッド2の上部に上げ下げ自在に螺合せる床支承雌ネジ筒3と、この床支承雌ネジ筒3および前記スタンド雌ネジ筒1とスクリューロッド2とのレベル位置関係をロックする一対のロックナット4・4との組み合せから成り、かつ、前記スタンド雌ネジ筒1および床支承雌ネジ筒3と、これに対応するロックナット4とには両者の圧着時に回転滑動を阻止する制動部B 1 ・B 2 を形成した高さ調節床束において、前記スタンド雌ネジ筒1の上端外周面と床支承雌ネジ筒3の下端外周面に凸縁11 と 31 とを各々形成する一方、これらスタンド雌ネジ筒1又は床支承雌ネジ筒3の凸縁11 ・ 31に掛合可能なフック片41を有する一対のロックナット4・4を前記スクリューロッド2に螺合させた状態で前記両雌ネジ筒1・3の各凸縁11 ・ 31に対し前記フック片41 ・ 41を掛合させ、こうして前記各凸縁11 ・ 31に掛合された上下のロックナット4・4の各々には、スタンド雌ネジ筒1または床支承雌ネジ筒3とスクリューロッド2との間に捻込み可能な楔片43を突成したことを特徴とする高さ調節床束のチャッキング・レベルロック機構。
- 少なくともスタンド雌ネジ筒1の上端部には第1延筒部12が連成され、かつ、こうして連成された前記延筒部12の外周には凸縁11が形成され、この凸縁11にロックナット4のフック片41が掛合している請求項1〜6の何れか一つに記載の高さ調節床束のチャッキング・レベルロック機構。
- ロックナット4と、スタンド雌ネジ筒1又は床支承ネジ筒3との当接面とにローレットが刻設されて制動部B 1 ・B 2 を構成している請求項1〜7の何れか一つに記載の高さ調節床束のチャッキング・レベルロック機構。
- スクリューロッド2における雄ネジ部21が、上部と下部で逆ネジに構成されており、この上部ネジ部21 aと下部ネジ部21 bの境界部位に回し部22が設けられてある請求項1〜8の何れか一つに記載の高さ調節床束のチャッキング・レベルロック機構。
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