JP4124778B2 - ロール軸型破砕装置およびそれを用いた石膏ボード破砕/分離機 - Google Patents
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Description
従来のロール軸型破砕装置の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1に記載されたロール軸型破砕装置(粉砕機)は、軸線がほぼ平行に対向して配置され、互いの対向面の間で被破砕物を挟んで破砕する二つのロール軸(荒粉砕ローラ)を有する(特許文献1 段落0018,第1図等参照)。
すなわち、ロール軸の表面の破砕刃の形状は、破砕後の被破砕物の粒径や形状、および破砕効率等の性能を左右するが、従来のロール軸型破砕装置においてその形状を変更する場合には、ロール軸表面を切削したりロール軸そのものを交換したりするなど、手間やコストが掛かるという課題がある。
しかしながら、このように、ロール軸に過大な力が掛かった際に、ロール軸の軸が平行移動してロール軸が逃げるよう構成した場合には、被破砕物が破砕されないままロール軸間またはロール軸と反力部材間を通過してしまい、破砕後の被破砕物の粒径のばらつきが過大となってしまうなどの別の不都合が生じるという課題がある。
これによれば、特に石膏ボードを細かく破砕するのに適している。
また、本発明に係る石膏ボード破砕/分離機によれば、そのロール軸型破砕装置を採用することで、表面に紙が貼付された石膏ボードを好適に破砕するとともに、破砕した石膏ボードを石膏と紙とに好適に分離することができる。
図1は、本発明に係る石膏ボード破砕/分離機Aの構成を示す説明図である。
石膏ボード破砕/分離機Aは、被破砕物としての石膏ボードを破砕するためのロール軸型破砕装置Bと、ロール軸型破砕装置Bにより破砕された、分離前の石膏および紙が投入されるスクリューコンベアCとを備える。
ロール軸型破砕装置Bの説明図を図2に示す。図2(a)はロール軸型破砕装置Bの平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
図2に示すように、ロール軸型破砕装置Bは、箱状の本体2と、本体2内に設けられた二つ(複数)のロール軸4,5と、ロール軸4,5を回転駆動するロール軸駆動装置としてのモータ6とを備える。
二つのロール軸4,5は、それぞれ本体2に回転可能に水平に軸支され、互いの軸線がほぼ平行に対向して配置され、互いにギア4b,5bを介して連動して回転駆動するよう設けられ、互いの対向面の間で被破砕物を挟んで破砕する。
モータ6は、その駆動軸6aに鎖車6bが設けられ、ロール軸4の端部に設けられた鎖車4cと前記鎖車6bとに掛け回された無端チェーン8(図2(c)参照)を介してロール軸4,5を回転駆動させる。
円板状部材10の形状を図3に示す。図3(a)は、円板状部材10をロール軸4の軸線方向から見た側面図であり、図3(b)は、円板状部材10をロール軸4の軸線方向に直交する方向から見た正面図である。図3(a),(b)に示すように、円板状部材10はスプロケット形に形成されている。すなわち、外周部に側断面が三角形状の突起歯10a,10a・・が一定周期で設けられた歯車状に形成されている。
ロール軸4,5は、隣接する円板状部材10A,10Bが、スプロケットの各突起歯10Aa,10Baの先端が互い違いに位置するよう配置されて構成されている(図4参照)。
なお、各円板状部材10の形状は、任意に設定することができ、互いに形状の異なる円板状部材10,10・・を組み合わせてロール軸4,5を構成することもできる。
なお、この遊び12の量は、各円板状部材10毎に異なるよう設けて良い。これは、例えば、各円板状部材10の係合部10cの周方向長さをそれぞれ異ならせることで実現できる。
なお、この遊び12内に弾性部材等を設けて、回転軸部4d,5dに対して円板状部材10が遊ぶ際に所定の動作抵抗が生じるよう構成してもよい。
これにより、形状の異なる円板状部材を組み合わせてそれぞれ交換や組み換え等を行うことにより、ロール軸表面に切削等を施したりロール軸全体を交換したりすることなく、容易かつ安価にロール軸の表面形状を変更することができる。
例えば、スプロケット状の円板状部材10,10・・のみでロール軸4,5を構成すると突起歯10aが被破砕物を噛み過ぎて動作抵抗が大きくなりすぎる場合や、被破砕物としての石膏ボードに貼付された紙をなるべく破ることなく回収したい場合等には、スプロケット状の円板状部材10と、外周部がフラットな周面、即ち真円板状の円板状部材10とを交互に重ね合わせてロール軸4,5を構成して、ロール軸4,5の外周面上の突起歯10aの密度を低くして突起歯10aの前記噛み過ぎを抑えるなどの対策を施すことができる。
次にスクリューコンベアCの構成について説明する。
図1に示すように、スクリューコンベアCは、一端がロール軸型破砕装置Bの排出口2bの下方となり、他端が斜め上方に向かうよう、30°程度傾斜して配設された筒部材20と、筒部材20内に設けられたスクリュー22(図1においては筒部材20の一部を透視してスクリュー22を記載している)と、スクリュー22を回転駆動するスクリュー駆動装置としてのモータ24とを有する。
筒部材20の他端部の下面には、開口部が、二次排出口20bとして形成されている。
また、筒部材20の他端側の下面には、複数の微細孔が篩穴20cとして形成されている。篩穴20cは、図5に示すように複数の円形の開口部であり、石膏ボードを破砕/分離する場合には、その直径は6mm〜15mm程度、互いの中心間の間隔は10mm〜20mm程度に形成すると好適である。図5(a)においては篩穴20cの直径がそれぞれ6mm、中心間隔が10mm、図5(b)においては篩穴20cの直径がそれぞれ10mm、中心間隔が15mm、図5(c)おいては篩穴20cの直径がそれぞれ15mm、中心間隔が10mmに形成されている。篩穴20cはおおよそこの程度の径および間隔で形成してもよいし、複数種類の径および間隔を組み合わせて形成してもよい。
スクリュー22の中心の円柱状部材の上端部には、プーリーおよび無端ベルト等を介してモータ24が連繋され、スクリュー22はモータ24により回転駆動可能に設けられる。
筒部材20の前記他端側の下面には篩穴20cが形成されており、破砕または粉砕された石膏は、篩穴20cを通じて筒部材20外に排出される。ここで、紙は繊維質であるためロール軸型破砕装置BやスクリューコンベアCによっては細かく破砕されないから、篩穴20cを通過することなく、筒部材20内に残る。
筒部材20内に残った紙はさらにスクリュー22によって前記他端部(上端部)へ向かって搬送され、二次排出口20bから筒部材20の外部に排出される。
そして、篩穴20cから排出される石膏と、二次排出口20bから排出される紙とを別々に回収することにより、石膏と紙とを好適に分離して回収することができる。
B ロール軸型破砕装置
C スクリューコンベア
2 ロール軸型破砕装置の本体
2a ホッパ(投入口)
2b 排出口
4,5 ロール軸
4d,5d 回転軸部
4da,5da 突条部
6 モータ(ロール軸駆動装置)
10,10A,10B 円板状部材
10a,10Aa,10Ba 突起歯
10b 貫通孔
10c 係合部
12 遊び
20 筒部材
20a ホッパ(二次投入口)
20b 二次排出口
20c 篩穴
22 スクリュー
24 モータ(スクリュー駆動装置)
Claims (3)
- 被破砕物の投入口と排出口とが形成された本体と、
該本体内に設けられ、外周部に当接した被破砕物を破砕するロール軸と、
該ロール軸を回転駆動するロール軸駆動装置とを備えたロール軸型破砕装置において、
前記ロール軸は、前記ロール軸駆動装置により回転駆動される回転軸部が、外周部に側断面が三角形状の突起歯が形成されたスプロケット状の円板状部材と、真円板状の円板状部材の中心部に形成された貫通孔に挿通され、前記スプロケット状の円板状部材と、前記真円板状の円板状部材とが、軸線方向に交互に重ねられて構成され、
前記回転軸部の外周面に、その軸線と平行に突条部が形成されるとともに、前記円板状部材の前記貫通孔の内周部に、前記突条部に係合する係合部が形成され、
前記突条部は、前記係合部に対して前記ロール軸の回転方向に遊びがあるように設けられることにより、前記スプロケット状の円板状部材のうちの少なくとも一つは、前記回転軸部に、前記ロール軸の回転方向に遊びを設けて取り付けられていることを特徴とするロール軸型破砕装置。 - 軸線がほぼ平行に対向して配置され、互いの対向面の間で被破砕物を挟んで破砕する複数の前記ロール軸を有することを特徴とする請求項1記載のロール軸型破砕装置。
- 表面に紙が貼付された石膏ボードを破砕するとともに、破砕した石膏ボードを石膏と紙とに分離する石膏ボード破砕/分離機であって、
石膏ボードを破砕するための、請求項1または2記載のロール軸型破砕装置と、
該ロール軸型破砕装置により破砕され前記排出口から排出された、分離前の石膏および紙が投入されるスクリューコンベアとを備え、
該スクリューコンベアは、
一端側に前記分離前の石膏および紙が投入される二次投入口が形成され、他端部に二次排出口が形成され、外周面に篩穴が形成された筒部材と、
該筒部材内に設けられたスクリューと、
該スクリューを回転駆動するスクリュー駆動装置とを有し、
前記二次投入口から投入された石膏および紙を、前記スクリューにより前記筒部材の前記一端側から他端側へ搬送することで、石膏を前記篩穴から、紙を前記二次排出口から、それぞれ筒部材外に排出することで、石膏と紙とを分離することを特徴とする石膏ボード破砕/分離機。
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