JP4124404B2 - 撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムに関する。特に、画像に基づいて画像処理する撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の撮像装置において撮像した画像には、幾何学的ずれが生じている場合がある。例えば、撮像時において撮像装置が傾いていた場合には、撮像した画像に天地のずれが生じる。また、レンズ等の特性により、撮像した画像に歪みが生じる場合もある。また、撮像しようとした被写体が画像の端に寄りすぎていたり、例えば空のような、不要な被写体が画像の大半を占めてしまう場合があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、幾何学的ずれが生じている画像に対して、当該幾何学的ずれを修正するためには、撮像者が、撮像した画像のそれぞれに対し、当該幾何学的ずれを確認し、それぞれの画像に対し、複雑な画像処理を行う必要があった。この場合、撮像者がそれぞれの画像について確認及び画像処理を行うため、時間と手間がかかっていた。
【0004】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。この目的は、特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、被写体を撮像する撮像装置であって、被写体の画像を撮像する撮像部と、撮像部が撮像した画像を格納する画像記憶部と、画像から、予め定められた被写体要素を検出するための検出条件を格納する条件記憶部と、検出条件に基づいて、画像から、被写体要素に対応する画像要素を検出し、検出した画像要素の予め定められた基準との幾何学的ずれに基づいて、幾何学的ずれが小さくなるように、画像に対して画像処理する画像処理部とを備えることを特徴とする撮像装置を提供する。
【0006】
条件記憶部は、予め天地情報が定められた被写体要素を検出するための検出条件を格納し、画像処理部は、検出条件に基づいて検出した画像要素の天又は地の情報の少なくとも一方と、予め定められた基準とのずれを小さくしてよい。また、画像処理部は、検出条件に基づいて検出した画像要素の天又は地の情報の少なくとも一方と、予め定められた天地に関する基準とのずれを小さくするように、画像処理してよい。画像処理部は、画像における各被写体要素のエッジに基づいて、検出条件に適合する画像要素を検出してよい。
【0007】
また、画像処理部は、複数の画像要素を検出し、検出した複数の画像要素に基づいて、画像の天地を判定してよい。また、画像処理部は、検出した複数の画像要素のうち、画素領域が最大である画像要素に基づいて、画像の天地を判定してよい。
【0008】
また、条件記憶部は、複数の検出条件を格納してよい。また、画像処理部は、複数の検出条件に基づいて、複数の画像要素を検出し、検出した複数の画像要素に基づいて、画像の天地を判定してよい。画像処理部は、検出した複数の画像要素に、検出条件に基づいた重み付けを行い、画像の天地を判定してよい。また、画像処理部は、検出した複数の画像要素に、検出条件に基づいた優先順位付けを行い、優先順位の高い画像要素に基づいて、画像の天地を判定してよい。
【0009】
また、条件記憶部は、被写体要素として、人の顔を検出するための検出条件を格納してよい。また、条件記憶部は、被写体要素として、空を検出するための検出条件を格納してよい。また、条件記憶部は、被写体要素として、地面を検出するための検出条件を格納してよい。
【0010】
また、画像記憶部は、撮像部が撮像した画像と、画像処理部が判定した画像の天地情報とを対応づけて格納してよい。また、画像記憶部は、画像処理部が幾何学的ずれを小さくした画像を、格納してよい。また、撮像装置は、画像記憶部が格納した、画像と、画像に対応した天地情報とを表示する表示部を更に備えてよい。また、撮像装置は、画像記憶部が格納した、幾何学的ずれを小さくした画像を表示する表示部を更に備えてよい。
【0011】
表示部は、複数の画像を縮小した画像と、複数の画像にそれぞれ対応した天地情報を表示してよい。また、表示部は、幾何学的ずれを小さくした複数の画像を縮小して表示してよい。
【0012】
本発明の第2の形態においては、与えられた画像を画像処理する画像処理装置であって、与えられた画像を格納する画像記憶部と、画像から、予め定められた被写体要素を検出するための検出条件を格納する条件記憶部と、検出条件に基づいて、画像から、被写体要素に対応する画像要素を検出し、検出した画像要素の、予め定められた基準との幾何学的ずれに基づいて、幾何学的ずれが小さくなるように、画像に対して画像処理する画像処理部と、画像処理部が画像処理した画像を表示する表示部とを備えることを特徴とする画像処理装置を提供する。
【0013】
本発明の第3の形態においては、与えられた画像を画像処理する画像処理方法であって、与えられた画像を格納する画像記憶手順と、画像から、予め定められた被写体要素を検出するための検出条件を格納する条件記憶手順と、検出条件に基づいて、画像から、被写体要素に対応する画像要素を検出し、検出した画像要素の、予め定められた基準との幾何学的ずれに基づいて、幾何学的ずれが小さくなるように、画像に対して画像処理を行う画像処理手順とを備えることを特徴とする画像処理方法を提供する。
【0014】
本発明の第4の形態においては、画像処理装置に画像処理を実行させるためのプログラムであって、画像処理装置を、画像処理するべき画像を格納する画像記憶部と、画像から予め定められた被写体要素を検出するための、検出条件を格納する条件記憶部と、検出条件に基づいて、画像から、被写体要素に対応する画像要素を検出し、検出した画像要素の、予め定められた基準との幾何学的ずれに基づいて、幾何学的ずれが小さくなるように、画像に対して画像処理を行う画像処理部として機能させることを特徴とするプログラムを提供する。
【0015】
本発明の第5の形態においては、被写体を撮像する撮像装置であって、被写体の画像を撮像する撮像部と、撮像部が撮像した画像を記憶する画像記憶部と、撮像部における、画像の撮像時に、画像における被写体の複数の点の距離情報を取得する距離測定部と、距離測定部が取得した、距離情報に基づいて、画像の天地を判定する画像処理部とを備えることを特徴とする撮像装置を提供する。
【0016】
画像処理部は、画像における被写体のうち、距離測定部が取得した距離情報が遠距離を示す被写体を天方向とし、距離測定部が取得した距離情報が近距離を示す被写体を地方向としてよい。距離測定部は、画像の少なくとも2辺における被写体の距離情報を取得し、画像処理部は、距離測定部が取得したそれぞれの辺における距離情報の平均値に基づいて、画像の天地を判定してよい。また、画像処理部は、画像における、距離情報の平均値が最も大きい辺を天側としてよい。
【0017】
本発明の第6の形態においては、与えられた画像を画像処理する画像処理装置であって、与えられた画像を格納する画像記憶部と、画像における被写体の複数の点の距離情報が与えられ、距離情報に基づいて、画像の天地を判定する画像処理部と、画像処理部が画像処理した画像を表示する表示部とを備えることを特徴とする画像処理装置を提供する。
【0018】
本発明の第7の形態においては、与えられた画像を画像処理する画像処理方法であって、与えられた画像を格納する画像記憶手順と、画像における被写体の複数の点の距離情報が与えられ、距離情報に基づいて、画像の天地を判定する画像処理手順とを備えることを特徴とする画像処理方法を提供する。
【0019】
本発明の第8の形態においては、画像処理装置に画像処理を実行させるためのプログラムであって、画像処理装置を、画像処理するべき画像を格納する画像記憶部と、画像における被写体の複数の点の距離情報が与えられ、距離情報に基づいて、画像の天地を判定する画像処理部として機能させることを特徴とするプログラムを提供する。
【0020】
尚、上記の発概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又、発明となりうる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0022】
図1は、本発明に係る撮像装置10の構成の一例を示すブロック図である。撮像装置10は、一例として、ディジタルカメラであってよい。以下、撮像装置10がディジタルカメラである場合について、説明する。撮像装置10は、主に撮像ユニット20、撮像補助ユニット38、撮像制御ユニット40、処理ユニット60、表示ユニット100、及び操作ユニット110を備える。
【0023】
撮像ユニット20は、撮影および結像に関する機構部材および電気部材を有する。撮像ユニット20は、映像を取り込んで処理を施す光学系22、絞り24、シャッタ26、光学LPF(ローパスフィルタ)28、CCD(電荷結合素子イメージセンサー)30、および撮像信号処理部32を含む。光学系22は、フォーカスレンズやズームレンズ等を有してよい。この構成により、被写体像がCCD30の受光面上に結像する。結像した被写体像の光量に応じ、CCD30の各センサエレメント(図示せず)に電荷が蓄積される(以下その電荷を「蓄積電荷」という)。蓄積電荷は、リードゲートパルスによってシフトレジスタ(図示せず)に読み出され、レジスタ転送パルスによって電圧信号として順次読み出される。
【0024】
撮像装置10が、ディジタルカメラである場合、撮像装置10は、一般に電子シャッタ機能を有するので、シャッタ26のような機械式シャッタは必須ではない。この場合、電子シャッタ機能を実現するために、CCD30にシャッタゲートを介してシャッタドレインが設けられる。シャッタゲートを駆動すると蓄積電荷がシャッタドレインに掃き出される。シャッタゲートの制御により、各センサエレメントに電荷を蓄積するための時間、すなわちシャッタスピードが制御できる。
【0025】
CCD30から出力される電圧信号、すなわちアナログ信号は撮像信号処理部32でR、G、B成分に色分解され、まずホワイトバランスが調整される。つづいて撮像信号処理部32はガンマ補正を行い、必要なタイミングでR、G、B信号を順次A/D変換(アナログ/ディジタル変換)し、その結果得られたデジタルの画像データ(以下単に「ディジタル画像データ」とよぶ)を処理ユニット60へ出力する。
【0026】
撮像補助ユニット38は、ファインダ34とストロボ36を有する。ファインダ34には図示しないLCD(液晶ディスプレイ)を内装してもよく、その場合、後述のメインCPU(中央演算装置)62等からの各種情報をファインダ34内に表示できる。ストロボ36は、コンデンサ(図示せず)に蓄えられたエネルギが放電管36aに供給されたときそれが発光することで機能する。
【0027】
撮像制御ユニット40は、ズーム駆動部42、フォーカス駆動部44、絞り駆動部46、シャッタ駆動部48、それらを制御する撮像系CPU50、測距センサ52、および測光センサ54をもつ。ズーム駆動部42などの駆動部は、それぞれステッピングモータ等の駆動手段を有する。後述のレリーズスイッチ114の押下に応じ、測距センサ52は被写体までの距離を測定し、測光センサ54は被写体輝度を測定する。測定された距離のデータ(以下単に「測距データ」という)および被写体輝度のデータ(以下単に「測光データ」という)は撮像系CPU50へ送られる。撮像系CPU50は、ユーザから指示されたズーム倍率等の撮影情報に基づき、ズーム駆動部42とフォーカス駆動部44を制御して光学系22のズーム倍率とピントの調整を行う。
【0028】
撮像系CPU50は、1画像フレームのRGBのデジタル信号積算値、すなわちAE情報に基づいて絞り値とシャッタスピードを決定する。決定された値にしたがい、絞り駆動部46とシャッタ駆動部48がそれぞれ絞り量の調整とシャッタ26の開閉を行う。
【0029】
撮像系CPU50はまた、測光データに基づいてストロボ36の発光を制御し、同時に絞り24の絞り量を調整する。ユーザが映像の取込を指示したとき、CCD30が電荷蓄積を開始し、測光データから計算されたシャッタ時間の経過後、蓄積電荷が撮像信号処理部32へ出力される。
【0030】
処理ユニット60は、撮像装置10全体、とくに処理ユニット60自身を制御するメインCPU62と、これによって制御されるメモリ制御部64、YC処理部70、オプション装置制御部74、圧縮伸張処理部78、通信I/F部80、及び画像処理部220を有する。メインCPU62は、シリアル通信などにより、撮像系CPU50との間で必要な情報をやりとりする。メインCPU62の動作クロックは、クロック発生器88から与えられる。クロック発生器88は、撮像系CPU50、表示ユニット100に対してもそれぞれ異なる周波数のクロックを提供する。
【0031】
メインCPU62には、キャラクタ生成部84とタイマ86が併設されている。タイマ86は電池でバックアップされ、つねに日時をカウントしている。このカウント値から撮影日時に関する情報、その他の時刻情報がメインCPU62に与えられる。キャラクタ生成部84は、撮影日時、タイトル等の文字情報を発生し、この文字情報が適宜撮影画像に合成される。
【0032】
メモリ制御部64は、不揮発性メモリ66とメインメモリ68を制御する。不揮発性メモリ66は、EEPROM(電気的消去およびプログラム可能なROM)やFLASHメモリなどで構成され、ユーザーによる設定情報や出荷時の調整値など、撮像装置10の電源がオフの間も保持すべきデータが格納されている。不揮発性メモリ66には、場合によりメインCPU62のブートプログラムやシステムプログラムなどが格納されてもよい。一方、メインメモリ68は一般にDRAMのように比較的安価で容量の大きなメモリで構成される。メインメモリ68は、撮像ユニット20から出力されたデータを格納するフレームメモリとしての機能、各種プログラムをロードするシステムメモリとしての機能、その他ワークエリアとしての機能をもつ。不揮発性メモリ66とメインメモリ68は、処理ユニット60内外の各部とメインバス82を介してデータのやりとりを行う。
【0033】
YC処理部70は、ディジタル画像データにYC変換を施し、輝度信号Yと色差(クロマ)信号B−Y、R−Yを生成する。輝度信号と色差信号はメモリ制御部64によってメインメモリ68に一旦格納される。圧縮伸張処理部78はメインメモリ68から順次輝度信号と色差信号を読み出して圧縮する。こうして圧縮されたデータ(以下単に「圧縮データ」という)は、オプション装置制御部74を介してオプション装置76の一種であるメモリカードへ書き込まれる。
【0034】
処理ユニット60はさらにエンコーダ72を有する。エンコーダ72は輝度信号と色差信号を入力し、これらをビデオ信号(NTSCやPAL信号)に変換してビデオ出力端子90から出力する。オプション装置76に記録されたデータからビデオ信号を生成する場合、そのデータはまずオプション装置制御部74を介して圧縮伸張処理部78へ与えられる。つづいて、圧縮伸張処理部78で必要な伸張処理が施されたデータはエンコーダ72によってビデオ信号へ変換される。
【0035】
オプション装置制御部74は、オプション装置76に認められる信号仕様およびメインバス82のバス仕様にしたがい、メインバス82とオプション装置76の間で必要な信号の生成、論理変換、または電圧変換などを行う。撮像装置10は、オプション装置76として前述のメモリカードのほかに、例えばPCMCIA準拠の標準的なI/Oカードをサポートしてもよい。その場合、オプション装置制御部74は、PCMCIA用バス制御LSIなどで構成してもよい。
【0036】
通信I/F部80は、撮像装置10がサポートする通信仕様、たとえばUSB、RS−232C、イーサネット(商標)などの仕様に応じたプロトコル変換等の制御を行う。通信I/F部80は、必要に応じてドライバICを含み、ネットワークを含む外部機器とコネクタ92を介して通信する。そうした標準的な仕様のほかに、例えばプリンタ、カラオケ機、ゲーム機等の外部機器との間で独自のI/Fによるデータ授受を行う構成としてもよい。
【0037】
画像処理部220は、ディジタル画像データに対して、所定の画像処理をする。例えば、画像処理部220は、ディジタル画像データに対して、画像の天地のずれの修正や、レンズ等の特性による画像の歪みの修正や、撮像しようとした被写体が画像の端に寄りすぎていたり、例えば空のような、不要な被写体が画像の大半を占めてしまう場合のトリミング等の画像処理をする。画像処理部220は、撮像ユニット20が出力したディジタル画像データに対して画像処理し、画像処理したディジタル画像データをYC処理部又はメインメモリ68に出力してよく、また、YC処理部がYC変換処理を施し、メインメモリ68に格納したディジタル画像データに対して画像処理し、画像処理したディジタル画像データを、メインメモリ68に格納してよい。
【0038】
画像処理部220は、不揮発性メモリ66又はメインメモリ68に格納されたプログラムに基づいて動作する。また、メモリ制御部64は、通信I/F部80を介して、外部機器から画像処理部220を動作させるためのプログラムを受け取り、不揮発性メモリ66に格納してよい。また、メモリ制御部64は、オプション装置76から画像処理部220を動作させるためのプログラムを受け取り、不揮発性メモリ66に格納してよい。不揮発性メモリ66又はメインメモリ68に格納されたプログラムは、一例として処理ユニット60を、画像処理するべき画像を受け取る画像取得部と、画像から予め定められた被写体要素を検出するための、検出条件を格納する条件記憶部と、検出条件に基づいて、画像から被写体要素に対応する画像要素を検出し、検出した画像要素の、予め定められた基準との幾何学的ずれにもとづいて、幾何学的ずれが小さくなるように、画像に対して画像処理を行う画像処理部として機能させる。また、当該プログラムは、例えばコンピュータ等の画像処理装置を、上述した機能動作させてもよい。当該プログラムが、処理ユニット60に行わせる処理は、後述する画像処理部220、画像記憶部210、及び条件記憶部230の機能及び動作、画像処理装置300の機能及び動作、又は画像処理方法の機能と同一又は同様である。
【0039】
表示ユニット100は、液晶モニタ102とLCDパネル104を有する。それらはLCDドライバであるモニタドライバ106、パネルドライバ108によってそれぞれ制御される。液晶モニタ102は、例えば2インチ程度の大きさでカメラ背面に設けられ、現在の撮影や再生のモード、撮影や再生のズーム倍率、電池残量、日時、モード設定のための画面、被写体画像などを表示する。LCDパネル104は例えば小さな白黒LCDでカメラ上面に設けられ、画質(FINE/NORMAL/BASICなど)、ストロボ発光/発光禁止、標準撮影可能枚数、画素数、電池容量などの情報を簡易的に表示する。
【0040】
本実施形態の場合、表示ユニット100は、さらに照明部156,158を含む。先に説明したように、本実施形態の照明部156、158は、液晶モニタ102の光源を利用して照明を行うからである。なお、照明部156,158は、独自の光源を有する、液晶モニタ102から独立した構成要素として撮像装置10に備えてもよい。
【0041】
操作ユニット110は、ユーザーが撮像装置10の動作やそのモードなどを設定または指示するために必要な機構および電気部材を含む。パワースイッチ112は、撮像装置10の電源のオンオフを決める。レリーズスイッチ114は、半押しと全押しの二段階押し込み構造になっている。一例として、半押しでAFおよびAEがロックし、全押しで撮影画像の取込が行われ、必要な信号処理、データ圧縮等の後、メインメモリ68、オプション装置76等に記録される。操作ユニット110はこれらのスイッチの他、回転式のモードダイヤルや十字キーなどによる設定を受け付けてもよく、それらは図1において機能設定部116と総称されている。操作ユニット110で指定できる動作または機能の例として、「ファイルフォーマット」、「特殊効果」、「印画」、「決定/保存」、「表示切換」等がある。ズームスイッチ118は、ズーム倍率を決める。
【0042】
以上の構成による主な動作は以下のとおりである。まず、撮像装置10のパワースイッチ112がオンされ、カメラ各部に電力が供給される。メインCPU62は、機能設定部116の状態を読み込むことで、撮像装置10が撮影モードにあるか再生モードにあるかを判断する。
【0043】
次に、メインCPU62はレリーズスイッチ114の半押し状態を監視する。スタンドが閉じた位置にある場合、メインCPU62は、半押し状態を検出すると、測光センサ54および測距センサ52からそれぞれ測光データと測距データを得る。得られたデータに基づいて撮像制御ユニット40が動作し、光学系22のピント、絞りなどの調整が行われる。メインCPU62は、半押し状態を検出すると、測光センサ54のみから測光データを得る。そして、撮像制御ユニット40は、光学系22の絞りを調整する。
【0044】
調整が完了すると、LCDモニタ102に「スタンバイ」などの文字を表示してユーザーにその旨を伝え、つづいてレリーズスイッチ114の全押し状態を監視する。レリーズスイッチ114が全押しされると、所定のシャッタ時間をおいてシャッタ26が閉じられ、CCD30の蓄積電荷が撮像信号処理部32へ掃き出される。撮像信号処理部32による処理の結果生成されたディジタル画像データはメインバス82へ出力される。
【0045】
ディジタル画像データは一旦メインメモリ68へ格納され、この後、画像処理部220、YC処理部70、及び圧縮伸張処理部78で処理を受け、オプション装置制御部74を経由してオプション装置76へ記録される。記録された画像は、フリーズされた状態でしばらくLCDモニタ102に表示され、ユーザーは撮影画像を知ることができる。以上で一連の撮影動作が完了する。
【0046】
一方、撮像装置10が再生モードの場合、メインCPU62は、メモリ制御部64を介してメインメモリ68から最後に撮影した画像を読み出し、これを表示ユニット100のLCDモニタ102へ表示する。この状態でユーザーが機能設定部116にて「順送り」、「逆送り」を指示すると、現在表示している画像の前後に撮影された画像が読み出され、LCDモニタ102へ表示される。表示ユニット100は、画像処理部220において画像処理された画像を表示してよく、また、画像処理前の画像を表示してよい。例えば、表示ユニット100は、画像処理部220において、天地のずれが修正された画像を表示してよく、また、画像処理前の画像と、画像の天地に関する情報を合わせて表示してよい。次に、画像処理部220における画像処理について説明する。
【0047】
図2は、撮像装置10における画像処理の一例を説明するためのブロック図である。撮像装置10は、撮像部200、画像記憶部210、画像処理部220、条件記憶部230、及び表示部240を備える。
【0048】
撮像部200は一例として、図1において説明した、撮像ユニット20、撮像制御ユニット40、及び撮像補助ユニット38と同一又は同様の機能及び構成を有し、被写体250の画像を撮像する。画像記憶部210は一例として、図1において説明した、メモリ制御部64、及び不揮発性メモリ66と同一又は同様の機能及び構成を有し、撮像部200が撮像した画像を格納する。条件記憶部230は一例として、図1において説明したメモリ制御部64、不揮発性メモリ66、及びメインメモリ68と同一又は同様の機能及び構成を有し、画像処理部220において、画像から予め定められた被写体要素を検出するための検出条件を格納する。画像処理部220は、図1において説明した画像処理部220と同一又は同様の機能及び構成を有し、条件記憶部230に格納された検出条件に基づいて、画像から当該被写体要素に対応する画像要素を検出し、検出した画像要素の予め定められた基準との幾何学的ずれに基づいて、当該幾何学的ずれが小さくなるように、画像に対して画像処理をする。表示部240は、図1において説明した表示ユニット100と同一又は同様の機能及び構成を有し、画像処理部220が画像処理した画像又は撮像部200が撮像した画像を表示する。以下、画像処理部220における画像処理について詳細に説明する。
【0049】
図3は、画像処理部220における画像処理の一例を説明する図である。本例において、画像処理部220は、撮像部200が撮像した画像の天地のずれを検出し、当該ずれを修正する画像処理を行う。画像処理部220が、画像の天地のずれを修正する画像処理を行う場合、図2において説明した条件記憶部230は、予め天地情報が定められた被写体要素を検出するための検出条件を格納する。
【0050】
図3(a)は、撮像部200が撮像した被写体の画像の一例を示す。図3(a)に示す画像には、被写体として、人物、建物、空、地面等が撮像されている。図3(a)に示すように、当該画像において、画像枠の天地と、被写体の天地とは、一致していない。通常、画像枠の天地は、図3(a)の画像のように、画像の長辺を天側及び地側としている。図3(a)に示す画像は、撮像時における撮像装置10の傾き等によって、被写体の天地が画像枠の天地に対して90度ずれている。本例における画像処理部220は、当該天地のずれを修正する。
【0051】
まず、画像処理部220は、条件記憶部230に格納された検出条件に基づいて、画像から、予め定められた被写体要素に対応する画像要素を検出する。例えば、図3(b)に示すように、画像処理部220は、人物の顔に対応する画像要素252を検出する。画像処理部220は、画像における各被写体要素のエッジに基づいて、検出条件に適合する画像要素を検出してよい。また、画像処理部220は、各被写体要素の色情報に基づいて、画像要素を検出してよい。例えば、画像処理部220が人物の顔を検出する場合、各被写体要素のエッジに基づいて判断した、各被写体要素の形、各被写体要素の色情報、並びに各被写体要素の中に目、鼻、及び/又は口らしき物が有るか否かに基づいて、画像処理部220は、人物の顔に対応する画像要素252を検出する。この場合、条件記憶部230は、人物の顔を検出するための、人物の顔の形状情報、色情報、及び顔の構成情報等と、人物の顔の天地情報を格納する。
【0052】
次に、画像処理部220は、検出した画像要素の天地情報に基づいて、画像の天地を判定する。本例において、画像要素の天地情報は、条件記憶部230が、検出条件に対応して格納する。本例において、画像処理部220は、画像要素252の天地情報に基づいて、画像の左辺が天側であり、右辺が地側であることを判定する。画像処理部220は、検出条件に基づいて検出した画像要素の天又は地の情報の少なくとも一方と、予め定められた基準とのずれを小さくする。例えば、画像処理部220は、撮像した画像の画像枠の天地に関する情報を、予め定められた基準として、当該基準と、検出した画像要素の天地情報とのずれを小さくするように画像処理する。本例において、画像枠の天地情報と、被写体の天地情報とは、90度ずれているので、画像処理部220は、図3(d)に示すように、撮像部200が撮像した画像を90度回転させる。
【0053】
また、画像処理部220は、検出条件に適合する画像要素を複数検出し、検出した複数の画像要素に基づいて、画像の天地を判定してよい。この場合、画像処理部220は、検出した複数の画像要素のうち、画素領域が最大である画像要素に基づいて、画像の天地を判定してよい。また、画像処理部220は、検出した複数の画像要素のうち、画像の中央に最も近い位置に有る画像要素に基づいて、画像の天地を判定してもよい。また、画像処理部220は、検出した画像要素のそれぞれについて、画像の天地を判定し、天地が適合する画像要素数が最も多くなるように、画像の天地を判定してもよい。
【0054】
また、条件記憶部230は、複数の検出条件を格納してよい。例えば、条件記憶部230は、被写体要素として、人の顔、空、地面、建物等を検出するための検出条件を格納してよい。この場合、画像処理部220は、複数の検出条件に基づいて、複数の画像要素を検出し、検出した複数の画像要素に基づいて、画像の天地を判定してよい。
【0055】
条件記憶部230は、空、又は地面を検出するための検出条件として、一例として色情報を格納してよい。画像処理部220は、画像の被写体の色情報において、所定の色が所定の画素数連続した場合に、当該被写体を空、又は地面として画像処理をしてよい。例えば、条件記憶部230は、晴、曇り、雨等の各天候状態に対応する色情報をそれぞれ格納し、画像処理部220は、いずれかの色情報に適合する色が所定の画素数連続する領域を空として画像処理してよい。また、条件記憶部230は、土やアスファルト等にそれぞれ対応する色情報を格納し、画像処理部220は、いずれかの色情報に適合する色が所定の画素数連続する領域を地として画像処理してよい。この場合、画像処理部220は、画像において、空がある領域を天側とし、地面がある領域を地側としてよい。また、画像処理部220は、色度の変化が所定の範囲内である領域が、所定の画素数以上である場合に、当該領域を空、又は地面として、画像処理をしてよい。
【0056】
また、条件記憶部230は、建物を検出するための検出条件として、一例として、被写体の形状の情報を格納してよい。図3(c)に示すように、画像処理部220は、被写体のエッジを検出して、検出したエッジと、被写体の形状の情報とに基づいて、建物に対応する画像要素254を検出してよい。画像処理部220は、条件記憶部230が格納している建物の天地情報に基づいて、画像の天地を修正する。
【0057】
また、画像処理部220は、条件記憶部230が格納した複数の検出条件に基づいて、複数の画像要素を検出し、検出した複数の画像要素に基づいて、画像の天地を判定してよい。例えば、図3(b)、及び図3(c)に示すように、人物の顔に対応する画像要素252と、建物に対応する画像要素254とを検出し、検出した画像要素252及び画像要素254に基づいて、図3(a)に示す画像の天地を判定してよい。この場合、画像処理部220は、検出した複数の画像要素に、検出条件に基づいた重み付けを行い、画像の天地を判定してよい。例えば、条件記憶部230は、複数の検出条件、及びそれぞれの検出条件に対応した重み付け係数を格納し、画像処理部220は、検出した複数の画像要素の天地の方向を、重み付け係数に基づいて点数化し、最も点数が高い方向を天又は地の方向とする。
【0058】
また、画像処理部220は、検出した複数の画像要素に、検出条件に基づいた優先順位付けを行い、優先順位の高い画像要素に基づいて、画像の天地を判定してよい。例えば、条件記憶部230は、複数の検出条件、及びそれぞれの検出条件に対応した優先順位を格納し、画像処理部220は、検出した複数の画像要素のうち、検出条件に対応する優先順位が最も高い画像要素に基づいて、画像の天地を判定する。
【0059】
以上説明した画像処理によれば、検出した画像要素の天地情報に基づいて、画像の天地を容易に判定することができる。また、例えば画像枠の天地方向のような、予め定められた天地に関する基準と、画像の天地との幾何学的ずれを、容易に修正することができる。また、本例においては、画像処理部220は、長方形の画像に対して画像処理したが、他の例においては、画像処理部220は、例えば円形等のような他の形状の画像に対しても、天地の判定を行うことができるのは明らかである。この場合、撮像装置10は、画像の天地に関する基準を予め与えられていることが好ましい。また、本例においては、画像処理部220は、画像を90度づつ回転させて、画像の天地と、画像枠の天地との幾何学的ずれを少なくしたが、他の例においては、画像処理部220は、画像を90度より小さい角度で回転させることにより、画像の天地と、画像枠の天地との幾何学的ずれを微調整してよい。
【0060】
本例において、画像記憶部210は、画像処理部220が画像処理した画像を格納する。例えば、画像記憶部210は、画像処理部220が画像の幾何学的ずれを小さくした画像を格納してよい。また、画像記憶部210は、撮像部が撮像した画像と、画像処理部220が判定した画像の天地情報とを対応づけて格納してもよい。表示部240は、画像記憶部210が格納した画像及び天地情報を表示する。例えば、表示部240は、画像記憶部210が格納した、幾何学的ずれを小さくした画像を表示してよい。また、表示部240は、画像記憶部210が格納した、画像と、画像情報に対応した天地情報とを表示してもよい。つまり、表示部240は、撮像部200が撮像し、画像記憶部210が格納した画像処理していない画像と、画像処理部220が判定した当該画像の天地情報とをあわせて表示してもよい。
【0061】
また、表示部240は、画像記憶部210が格納した、幾何学的ずれを小さくした複数の画像を縮小して表示してよい。また、表示部240は、縮小した複数の画像と、複数の画像にそれぞれ対応した天地情報とを表示してよい。以下、表示部240が複数の画像を表示する場合について説明する。
【0062】
図4は、表示部240における表示例を示す。図4(a)は、撮像部200が撮像した複数の画像を、画像処理せずに、表示部240が表示した場合の例である。この場合、表示部240は、画像枠の天地に関する基準を、画像の天地として揃えた画像を表示する。図4(a)において、右上及び左下の画像は、画像の天地の方向が、他の画像と一致していないため、閲覧者にとって見づらい構成となっている。
【0063】
図4(b)は、画像処理部220が、天地の方向を修正した複数の画像を、表示部240が表示した場合の例である。右上及び左下の画像が、画像処理部220が天地の方向を修正した画像である。表示されている画像の天地の方向が、同一画面内で統一されているため、閲覧者にとって画像を認識し易い。
【0064】
図4(c)は、画像と天地情報とを、表示部240があわせて表示した場合の例である。本例において、太線によりそれぞれの画像の地の方向を示している。画像の天地に関する情報が、画像と対応して表示されているため、閲覧者が画像を認識し易い。また、本例では、太線によって画像の地の方向を示したが、他の方法によって画像の天地情報を示してもよいことは明らかである。
【0065】
図5は、本発明に係る画像処理装置300の構成の一例を示すブロック図である。画像処理装置300は、例えば、表示装置を備えるコンピュータ等であって、与えられた画像を画像処理する。画像処理装置300は、画像記憶部210と、画像処理部220と、条件記憶部230と、表示部240とを備える。画像記憶部210は、図2から図4に関連して説明した画像記憶部210と同一又は同様の機能及び構成を有し、与えられた画像を格納する。条件記憶部230は、図2から図4に関連して説明した条件記憶部230と同一又は同様の機能及び構成を有し、画像記憶部210が格納した画像から、予め定められた被写体要素を検出するための検出条件を格納する。
【0066】
画像処理部220は、図2から図4に関連して説明した画像処理部220と同一又は同様の機能及び構成を有し、条件記憶部240に格納された被写体要素を検出するための検出条件に基づいて、画像記憶部210が格納した画像から、被写体要素に対応する画像要素を検出し、検出した画像要素の、予め定められた基準との幾何学的ずれに基づいて、幾何学的ずれが小さくなるように、画像に対して画像処理する。
【0067】
例えば、画像処理部220は、図2から図4に関連して説明した画像処理部220と同様に、画像の天地情報と、画像枠の天地に関する基準とのずれを小さくするように、画像に対して画像処理する。また、画像処理部220は、レンズ等の特性による画像の歪みの修正や、撮像しようとした被写体が画像の端に寄りすぎていたり、例えば空のような、不要な被写体が画像の大半を占めてしまう場合のトリミング等の画像処理をしてもよい。
【0068】
表示部240は、図2から図4に関連して説明した表示部240と同一又は同様の機能及び構成を有し、画像処理部220が画像処理した画像を表示する。また、表示部240は、与えられた画像と、与えられた画像に対応した天地情報とをあわせて表示してもよい。
【0069】
本例における画像処理装置300によれば、検出した画像要素の天地情報に基づいて、画像の天地を容易に判定することができる。また、例えば画像枠の天地方向のような、予め定められた天地に関する基準と、画像の天地との幾何学的ずれを、容易に修正することができる。
【0070】
図6は、本発明に係る画像処理方法のフローチャートの一例を示す。本例における画像処理方法は、図5に関連して説明した画像処理装置300における画像処理と同一又は同様の処理を行う。まず、画像記憶手順で、与えられた画像を格納する(S100)。画像記憶手順は、図5に関連して説明した画像記憶部210における処理と同様の処理を行う。また、条件記憶手順で、与えられた画像から、予め定められた被写体要素を検出するための検出条件を格納する(S102)。条件記憶手順は、図5に関連して説明した条件記憶部230における処理と同様の処理を行う。画像記憶手順と、条件記憶手順とは、いずれを先に行ってもよい。
【0071】
次に、画像処理手順で、画像の幾何学的ずれを小さくする。画像処理手順(S104〜S110)では、図5に関連して説明した画像処理部220における処理と同様の処理を行う。画像処理手順は、まず検出条件に基づいて、画像から被写体要素に対応する画像要素を検出する(S104)。次に、検出した画像要素の、予め定められた基準との幾何学的ずれを検出する(S106)。S106では例えば、画像要素の天地情報の、画像枠の天地に関する基準とのずれを検出する。次に、画像要素と、予め定められた基準との幾何学的ずれが有るか否かを判定する(S108)。当該幾何学的ずれが無い場合、画像処理方法の処理を終了する。また、当該幾何学的ずれが有る場合、当該幾何学的ずれが小さくなるように、画像に対して画像処理する(S110)。S110では例えば、図3に関連して説明したように、画像の天地情報と、画像枠の天地に関する基準とのずれが小さくなるように、画像に対して画像処理する。
【0072】
以上説明した画像処理方法によれば、与えられた画像から検出した画像要素の天地情報に基づいて、与えられた画像の天地を容易に判定することができる。また、例えば画像枠の天地方向のような、予め定められた天地に関する基準と、画像の天地との幾何学的ずれを、容易に修正することができる。
【0073】
図7は、撮像装置10における画像処理の他の例を説明するためのブロック図である。撮像装置10は、撮像部200、画像記憶部210、画像処理部220、距離測定部260、及び表示部240を備える。
【0074】
撮像部200は、図2に関連して説明した撮像部200と同一又は同様の機能及び構成を有してよい。撮像部200は一例として、図1に関連して説明した、撮像ユニット20、撮像制御ユニット40、及び撮像補助ユニット38と同一又は同様の機能及び構成を有し、被写体250の画像を撮像する。
【0075】
画像記憶部210は、図2に関連して説明した画像記憶部210と同一又は同様の機能及び構成を有してよい。画像記憶部210は一例として、図1に関連して説明した、メモリ制御部64、及び不揮発性メモリ66と同一又は同様の機能及び構成を有し、撮像部200が撮像した画像を格納する。
【0076】
距離測定部260は一例として、図1に関連して説明した、測距センサ52、測光センサ54、及び撮像系CPU50と同一又は同様の機能及び構成を有し、撮像装置10から、被写体250までの距離を距離情報を取得する。つまり、距離測定部260は、撮像部200における画像の撮像時に、画像における被写体250の複数の点の距離情報を取得する。
【0077】
画像処理部220は、図1に関連して説明した画像処理部220と同一又は同様の機能及び構成を有し、距離測定部260が取得した、被写体までの距離情報に基づいて、画像の天地を判定する。
【0078】
表示部240は、図2に関連して説明した表示部240と同一又は同様の機能及び構成を有してよい。表示部240は、図1に関連して説明した表示ユニット100と同一又は同様の機能及び構成を有し、画像処理部220が画像処理した画像又は撮像部200が撮像した画像を表示する。以下、画像処理部220における画像処理について詳細に説明する。
【0079】
図8は、画像処理部220における画像処理の一例を説明する図である。図8(a)は、撮像部200が撮像した被写体の画像の一例を示す。図8(a)に示す画像には、被写体として、人物、建物、空、地面等が撮像されている。図8(a)に示すように、当該画像において、画像枠の天地と、被写体の天地とは、一致していない。通常、画像枠の天地は、図8(a)の画像のように、画像の長辺を天側及び地側としている。図8(a)に示す画像は、撮像時における撮像装置10の傾き等によって、被写体の天地が画像枠の天地に対して90度ずれている。本例における画像処理部220は、当該天地のずれを修正する。
【0080】
まず、距離測定部260は、画像における被写体の複数の点の距離情報を取得する。距離測定部260は、画像の少なくとも2辺の距離情報を取得してよい。本例においては距離測定部260は、図8(a)に示すように、画像の4辺の距離情報を取得する。距離測定部260は、画像の4辺の最端部の画素における被写体の距離情報を取得してよく、また、距離測定部260は、画像の4辺の周辺領域の画素における被写体の距離情報を取得してもよい。
【0081】
画像処理部220は、距離測定部260が取得した距離情報に基づいて、画像の天地を判定する。例えば、画像処理部220は、画像における被写体のうち、距離測定部260が取得した距離情報が近距離を示す被写体を地方向としてよい。また、画像処理部220は、画像における被写体のうち、距離測定部260が取得した距離情報が遠距離を示す被写体を天方向としてよい。また、画像処理部220は、距離測定部260が取得したそれぞれの辺における距離情報の平均値に基づいて、画像の天地を判定してよい。例えば、画像処理部220は、画像のそれぞれの辺の最端部の画素における距離情報の平均値を、それぞれの辺に対して算出し、距離情報の平均値が最も小さい辺を地側としてよい。また、画像処理部220は、それぞれの辺における距離情報の平均値が最も大きい辺を天側としてもよい。また、画像処理部220は、図8(a)に示すように、画像のそれぞれの辺の周辺領域の画素における距離情報の平均値を、それぞれの辺に対して算出し、距離情報の平均値が最も小さい辺を地側、又は距離情報の平均値が最も大きい辺を天側としてもよい。以下、画像処理部220における、画像のそれぞれの辺の周辺領域の画素における距離情報の平均値が最も小さい辺を地側とする処理について説明する。
【0082】
まず、距離測定部260は、図8(a)に示すように、画像の4辺の周辺領域である、領域256、領域258、領域262、及び領域264の画素の距離情報を取得する。画像処理部220は、領域256、領域258、領域262、及び領域264のそれぞれに対して、画素の距離情報の平均値を算出する。次に、画像処理部220は、算出した平均値が最も小さい領域に対応する辺を検出する。本例において、領域258における被写体は、最も撮像装置10に対して近距離にある地面であるので、画像処理部220は、距離情報の平均値が最も小さい領域として、領域258を検出し、領域258に対応する辺を地側として画像処理を行う。本例では、画像処理部220は、図8(b)に示すように、画像を90度回転させ、画像の天地のずれを修正する。
【0083】
また、撮像装置10は撮像部200におけるフォーカス、絞り等を自動調整するために、測距センサ52等で、被写体までの距離を測定する。例えば、撮像装置10は、図8(c)に示すように、画像を複数の領域に分割し、それぞれの領域における被写体までの距離を測定し、測定した距離に基づいて、フォーカス、絞り等を調整する。画像処理部220は、測距センサ52が、フォーカス、絞り等を調整するために測定した被写体までの距離情報に基づいて、前述した画像処理を行ってよい。例えば、画像処理部220は、領域264と領域266との距離情報の平均値を、画像の上辺における距離情報とし、領域264と領域272との距離情報の平均値を、画像の左辺における距離情報とし、領域272と領域268との距離情報の平均値を、画像の下辺における距離情報とし、領域268と領域266との距離情報の平均値を、画像の右辺における距離情報としてよい。
【0084】
以上説明した画像処理によれば、画像の被写体の距離情報に基づいて、画像の天地を容易に判定することができる。また、例えば画像枠の天地方向のような、予め定められた天地に関する基準と、画像の天地との幾何学的ずれを、容易に修正することができる。また、本例においては、画像処理部220は、長方形の画像に対して画像処理したが、他の例においては、画像処理部220は、例えば円形等のような他の形状の画像に対しても、天地の判定を行うことができるのは明らかである。この場合、撮像装置10は、画像の天地に関する基準を予め与えられていることが好ましい。また、本例においては、画像処理部220は、画像を90度づつ回転させて、画像の天地と、画像枠の天地との幾何学的ずれを少なくしたが、他の例においては、画像処理部220は、画像を90度より小さい角度で回転させることにより、画像の天地と、画像枠の天地との幾何学的ずれを微調整してよい。
【0085】
本例において、画像記憶部210は、画像処理部220が画像処理した画像を格納する。例えば、画像記憶部210は、画像処理部220が画像の天地のずれを小さくした画像を格納してよい。また、画像記憶部210は、撮像部が撮像した画像と、画像処理部220が判定した画像の天地情報とを対応づけて格納してもよい。表示部240は、画像記憶部210が格納した画像及び天地情報を表示する。例えば、表示部240は、画像記憶部210が格納した、幾何学的ずれを小さくした画像を表示してよい。また、表示部240は、画像記憶部210が格納した、画像と、画像情報に対応した天地情報とを表示してもよい。つまり、表示部240は、撮像部200が撮像し、画像記憶部210が格納した画像処理していない画像と、画像処理部220が判定した当該画像の天地情報とをあわせて表示してもよい。
【0086】
また、表示部240は、図4に関連して説明したように、画像記憶部210が格納した、幾何学的ずれを小さくした複数の画像を縮小して表示してよい。また、表示部240は、縮小した複数の画像と、複数の画像にそれぞれ対応した天地情報とを表示してよい。
【0087】
また、画像処理部220は、図1に示した不揮発性メモリ66又はメインメモリ68に格納されたプログラムに基づいて動作してよい。また、図1に示したメモリ制御部64は、通信I/F部80を介して、外部機器から画像処理部220を動作させるためのプログラムを受け取り、不揮発性メモリ66に格納してよい。また、メモリ制御部64は、オプション装置76から画像処理部220を動作させるためのプログラムを受け取り、不揮発性メモリ66に格納してよい。不揮発性メモリ66又はメインメモリ68に格納されたプログラムは、一例として処理ユニット60を、画像処理するべき画像を格納する画像記憶部と、画像における被写体の複数の点の距離情報が与えられ、与えられた距離情報に基づいて、画像の天地を判定する画像処理部として機能させる。また、当該プログラムは、例えばコンピュータ等の画像処理装置を、上述した機能動作させてもよい。当該プログラムが、処理ユニット60に行わせる処理は、後述する画像処理部220、及び画像記憶部210の機能及び動作、画像処理装置300の機能及び動作、又は画像処理方法の機能と同一又は同様である。
【0088】
図9は、本発明に係る画像処理装置310の構成の一例を示すブロック図である。画像処理装置310は、例えば、表示装置を備えるコンピュータ等であって、与えられた画像を画像処理する。画像処理装置310は、画像記憶部210と、画像処理部220と、表示部240とを備える。画像記憶部210は、図7に関連して説明した画像記憶部210と同一又は同様の機能及び構成を有し、与えられた画像を格納する。
【0089】
画像処理部220は、図7及び図8に関連して説明した画像処理部220と同一又は同様の機能及び構成を有し、与えられた画像における被写体の複数の点の距離情報が与えられ、与えられた距離情報に基づいて、画像の天地を判定する。
【0090】
表示部240は、図7及び図8に関連して説明した表示部240と同一又は同様の機能及び構成を有し、画像処理部220が画像処理した画像を表示する。また、表示部240は、与えられた画像と、与えられた画像に対応した天地情報とをあわせて表示してもよい。
【0091】
本例における画像処理装置310によれば、与えられた被写体の距離情報に基づいて、与えられた画像の天地を容易に判定することができる。また、例えば画像枠の天地方向のような、予め定められた天地に関する基準と、画像の天地との幾何学的ずれを、容易に修正することができる。
【0092】
図10は、本発明に係る画像処理方法のフローチャートの一例を示す。本例における画像処理方法は、図9に関連して説明した画像処理装置310における画像処理と同一又は同様の処理を行う。まず、画像記憶手順で、与えられた画像を格納する(S200)。画像記憶手順は、図9に関連して説明した画像記憶部210における処理と同様の処理を行う。次に、画像処理手順(S202〜S208)で、画像における被写体の複数の点の距離情報を取得し、距離情報に基づいて、画像の天地を判定する。画像処理手順は、図9に関連して説明した画像処理部220と同様の処理を行う。画像処理手順では、まず、画像における被写体の複数の点の距離情報を取得する(S202)。次に、取得した距離情報に基づいて、画像の天地を判定する(S204)。S204では、図8に関連して説明した判定方法と同様の方法で画像の天地を判定する。次に、画像の天地と、例えば画像枠の天地に関する基準とが一致しているか否かを判定する(S206)。
【0093】
画像の天地と、天地に関する基準とが一致している場合、画像処理方法の処理を終了する。画像の天地と、天地に関する基準とが一致していない場合、画像の天地と、天地に関する基準とが一致するように、画像を回転させる(S208)。S208では、例えば図8で関連して説明したように、画像枠の天地に関する基準と、画像の天地とが一致するように、画像を回転させる。
【0094】
以上説明した画像処理方法によれば、与えられた画像の被写体の距離情報に基づいて、与えられた画像の天地を容易に判定することができる。また、例えば画像枠の天地方向のような、予め定められた天地に関する基準と、画像の天地との幾何学的ずれを、容易に修正することができる。
【0095】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0096】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明に係る撮像装置、画像処理装置、画像処理方法、及びプログラムによれば、画像の幾何学的ずれを検出し、当該幾何学的ずれを容易に修正することができる。例えば、画像の天地情報が、画像枠等の天地に関する基準に対してずれている場合、天地のずれを検出し、当該ずれを容易に修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る撮像装置10の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】 撮像装置10における画像処理の一例を説明するためのブロック図である。
【図3】 画像処理部220における画像処理の一例を説明する図である。
【図4】 表示部240における表示例を示す。
【図5】 本発明に係る画像処理装置300の構成の一例を示すブロック図である。
【図6】 本発明に係る画像処理方法のフローチャートの一例を示す。
【図7】 撮像装置10における画像処理の他の例を説明するためのブロック図である。
【図8】 画像処理部220における画像処理の一例を説明する図である。
【図9】 本発明に係る画像処理装置310の構成の一例を示すブロック図である。
【図10】 本発明に係る画像処理方法のフローチャートの一例を示す。
【符号の説明】
10・・・撮像装置、20・・・撮像ユニット、22・・・光学系、24・・・絞り、26・・・シャッタ、28・・・光学LPF、30・・・CCD、32・・・撮像信号処理部、34・・・ファインダ、36・・・ストロボ、38・・・撮像補助ユニット、40・・・撮像制御ユニット、42・・・ズーム駆動部、44・・・フォーカス駆動部、46・・・絞り駆動部、48・・・シャッタ駆動部、50・・・撮像系CPU、52・・・測距センサ、54・・・測光センサ、62・・・メインCPU、64・・・メモリ制御部、66・・・不揮発性メモリ、68・・・メインメモリ、70・・・YC処理部、72・・・エンコーダ、74・・・オプション装置制御部、76・・・オプション装置、78・・・圧縮伸張処理部、80・・・通信I/F部、82・・・メインバス、84・・・キャラクタ生成部、86・・・タイマ、88・・・クロック発生器、100・・・表示ユニット、102・・・液晶モニタ、104・・・LCDパネル、106・・・モニタドライバ、108・・・パネルドライバ、110・・・操作ユニット、112・・・パワースイッチ、114・・・レリーズスイッチ、116・・・機能設定部、118・・・ズームスイッチ、158・・・照明部、200・・・撮像部、210・・・画像記憶部、220・・・画像処理部、230・・・条件記憶部、240・・・表示部、250・・・被写体、252,254・・・画像要素、260・・・距離測定部、300・・・画像処理装置
Claims (7)
- 被写体を撮像する撮像装置であって、
前記被写体の画像を撮像する撮像部と、
前記撮像部が撮像した前記画像を記憶する画像記憶部と、
前記撮像部における、前記画像の撮像時に、前記撮像装置から、前記画像における前記被写体の複数の点までの距離情報を取得する距離測定部と、
前記距離測定部が取得した、前記距離情報に基づいて、前記画像の天地を判定する画像処理部と
を備えることを特徴とする撮像装置。 - 前記画像処理部は、前記画像における被写体のうち、前記距離測定部が取得した距離情報が遠距離を示す被写体を天方向とし、前記距離測定部が取得した距離情報が近距離を示す被写体を地方向とすることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記距離測定部は、前記画像の少なくとも2辺における被写体の距離情報を取得し、
前記画像処理部は、前記距離測定部が取得したそれぞれの辺における距離情報の平均値に基づいて、前記画像の天地を判定することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。 - 前記画像処理部は、前記画像における、前記距離情報の平均値が最も大きい辺を天側とすることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
- 与えられた画像を画像処理する画像処理装置であって、
与えられた前記画像を格納する画像記憶部と、
前記画像を撮像した撮像装置から、前記画像における被写体の複数の点までの距離情報が与えられ、前記距離情報に基づいて、前記画像の天地を判定する画像処理部と、
前記画像処理部が画像処理した前記画像を表示する表示部と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 与えられた画像を画像処理する画像処理方法であって、
与えられた前記画像を格納する画像記憶手順と、
前記画像を撮像した撮像装置から、前記画像における被写体の複数の点までの距離情報が与えられ、前記距離情報に基づいて、前記画像の天地を判定する画像処理手順と
を備えることを特徴とする画像処理方法。 - 画像処理装置に画像処理を実行させるためのプログラムであって、
前記画像処理装置を、
画像処理するべき画像を格納する画像記憶部と、
前記画像を撮像した撮像装置から、前記画像における被写体の複数の点までの距離情報が与えられ、前記距離情報に基づいて、前記画像の天地を判定する画像処理部と
して機能させることを特徴とするプログラム。
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