JP4275326B2 - 撮像装置および位置情報検出システム - Google Patents

撮像装置および位置情報検出システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置および位置情報検出システムに関する。特に本発明は、撮像した被写体の位置を示す被写体位置情報を、被写体の画像と対応づけて記憶する撮像装置および位置情報検出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、GPS受信機を有し、撮像場所を記憶可能なデジタルカメラが知られている(特開平8−179026号、特開平9−247512号、特開平10−271375号)。このようなデジタルカメラを用いて被写体を撮像した場合、後で写真を見たときに、その写真をどこで撮像したのかを判別することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のデジタルカメラでは、撮像場所を記憶可能であっても、被写体の位置情報を記憶することができない。そのため、後で写真を見たときに、撮像場所を判別することはできても、その被写体がどこに位置するのかを知ることができなかった。
【0004】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる撮像装置および位置情報検出システムを提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組合せにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第1の形態によると、被写体を撮像する撮像装置であって、被写体の画像を取得する画像取得手段と、被写体の位置を示す被写体位置情報を検出する被写体位置検出手段と、被写体位置検出手段により検出された被写体位置情報を、画像と対応づけて記憶する画像記憶手段とを備えることを特徴とする撮像装置を提供する。
【0006】
撮像装置は、撮像装置の位置を示す撮像装置位置情報を取得する位置情報取得手段をさらに備えてよく、被写体位置検出手段は、撮像装置位置情報に基づいて、被写体の位置を検出してよい。
【0007】
被写体位置検出手段は、撮像装置が被写体を撮像する撮像方向を測定する方向測定手段を有してよい。方向測定手段は、方位センサを有してよい。
撮像装置は、被写体に焦点を合わせる合焦手段と、合焦手段により被写体に焦点が合わされたことを検知する合焦検知手段とをさらに備えてよく、方向測定手段は、合焦検知手段により被写体に焦点が合わされたことが検知されたときに、撮像方向を測定してよい。
【0008】
方向測定手段は、位置情報取得手段が取得する複数の位置における撮像装置位置情報に基づいて撮像方向を測定してよい。
撮像装置は、被写体に焦点を合わせる合焦手段と、合焦手段により被写体に焦点が合わされたことを検知する合焦検知手段とをさらに備えてよく、方向測定手段は、合焦検知手段により被写体に焦点が合わされたことが検知されたときに、位置情報取得手段が取得する複数の位置における撮像装置位置情報に基づいて撮像方向を測定してよい。
【0009】
被写体位置検出手段は、撮像装置から被写体までの距離を測定する距離測定手段を有してよい。撮像装置は、被写体に焦点を合わせる合焦手段と、合焦手段により被写体に焦点が合わされたことを検知する合焦検知手段とをさらに備え、距離測定手段は、合焦検知手段により被写体に焦点が合わされたことが検知されたときに、距離を測定してよい。
【0010】
画像記憶手段は、撮像装置の撮像装置位置情報を撮像位置情報として画像と対応づけて記憶してよい。撮像装置は、画像記憶手段から被写体位置情報と撮像位置情報とを読み出す読出手段と、読み出された被写体位置情報と撮像位置情報とに基づいて、被写体と撮像位置との相対位置を検出する相対位置検出手段とをさらに備えてもよい。
撮像装置は、地図情報を記憶する地図情報記憶手段をさらに備えてよく、相対位置検出手段は、地図情報に基づいて、地図情報における被写体から撮像位置までのルートを検出してよい。
【0011】
撮像装置は、画像記憶手段から被写体位置情報を読み出す読出手段と、読み出された被写体位置情報に基づいて、被写体位置情報における被写体の位置と現在の撮像装置の位置との相対位置を検出する相対位置検出手段とをさらに備えてよい。
撮像装置は、地図情報を記憶する地図情報記憶手段をさらに備えてよく、相対位置検出手段は、地図情報に基づいて、地図情報における現在の撮像装置の位置から被写体までのルートを検出してよい。
【0012】
位置情報取得手段は、GPS受信機を有してよい。撮像装置は、被写体位置情報を画像と共に表示する表示手段をさらに備えてよい。被写体位置検出手段は、被写体から被写体位置情報を受信する受信手段を有してよい。
【0013】
本発明の第2の形態によると、自己の位置を検出する位置検出手段を有する被写体と、被写体の画像を取得する画像取得手段、被写体の位置検出手段から被写体の位置に関する被写体位置情報を受信する受信手段、および被写体位置情報を、被写体を撮像した画像と対応づけて記憶する画像記憶手段を有する撮像装置とを備えることを特徴とする位置情報検出システムを提供する。
【0014】
撮像装置は、画像記憶手段から被写体位置情報を読み出す読出手段と、自己の位置を取得する撮像装置位置取得手段とを有してよく、読み出された被写体位置情報と撮像装置位置情報とに基づいて、被写体の撮像方向を検出してよい。
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となりうる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0016】
図1は本発明の一実施形態に係る撮像装置を示す構成図である。
本実施形態において、撮像装置10は、デジタルスチールカメラである。他の例において、撮像装置10は、静止画を撮像可能なデジタルビデオカメラ等であってもよい。撮像装置10は、主に撮像ユニット20、撮像制御ユニット40、処理ユニット60、表示ユニット100、操作ユニット110、位置情報取得手段200、および被写体位置検出手段210を備える。
【0017】
撮像ユニット20は、撮影および結像に関する機構部材および電気部材を含む。撮像ユニット20は、映像を取り込んで処理を施す撮影レンズ22、絞り24、シャッタ26、光学LPF(ローパスフィルタ)28、CCD30、および撮像信号処理部32を含む。撮影レンズ22は、フォーカスレンズやズームレンズ等からなる。この構成により、被写体像がCCD30の受光面上に結像する。結像した被写体像の光量に応じ、CCD30の各センサエレメント(図示せず)に電荷が蓄積される(以下その電荷を「蓄積電荷」という)。蓄積電荷は、リードゲートパルスによってシフトレジスタ(図示せず)に読み出され、レジスタ転送パルスによって電圧信号として順次読み出される。
【0018】
撮像装置10は一般に電子シャッタ機能を有するので、シャッタ26のような機械式シャッタは必須ではない。電子シャッタ機能を実現するために、CCD30にシャッタゲートを介してシャッタドレインが設けられる。シャッタゲートを駆動すると蓄積電荷がシャッタドレインに掃き出される。シャッタゲートの制御により、各センサエレメントに電荷を蓄積するための時間、すなわちシャッタスピードが制御できる。
【0019】
CCD30から出力される電圧信号、すなわちアナログ信号は撮像信号処理部32でR、G、B成分に色分解され、まずホワイトバランスが調整される。つづいて撮像信号処理部32はガンマ補正を行い、必要なタイミングでR、G、B信号を順次A/D変換し、その結果得られたデジタルの画像データ(以下単に「デジタル画像データ」とよぶ)を処理ユニット60へ出力する。
【0020】
撮像ユニット20はさらに、ファインダ34とストロボ36を有する撮像補助ユニット38を含む。ファインダ34には図示しないLCDを内装してもよく、その場合、後述のメインCPU62等からの各種情報をファインダ34内に表示できる。ストロボ36は、コンデンサ(図示せず)に蓄えられたエネルギが放電管36aに供給されたときそれが発光することで機能する。
【0021】
撮像制御ユニット40は、レンズ駆動部42、フォーカス駆動部44、絞り駆動部46、シャッタ駆動部48、それらを制御する撮像系CPU50、測距センサ52、および測光センサ54をもつ。レンズ駆動部42などの駆動部は、それぞれステッピングモータ等の駆動手段を有する。後述のレリーズスイッチ114の押下に応じ、測距センサ52は被写体までの距離を測定し、測光センサ54は被写体輝度を測定する。測定された距離のデータ(以下単に「測距データ」という)および被写体輝度のデータ(以下単に「測光データ」という)は撮像系CPU50へ送られる。撮像系CPU50は、ユーザから指示されたズーム倍率等の撮像情報に基づき、レンズ駆動部42とフォーカス駆動部44を制御して撮影レンズ22のズーム倍率とピントの調整を行う。
【0022】
撮像系CPU50は、1画像フレームのRGBのデジタル信号積算値、すなわちAE情報に基づいて絞り値とシャッタスピードを決定する。決定された値にしたがい、絞り駆動部46とシャッタ駆動部48がそれぞれ絞り量の調整とシャッタ26の開閉を行う。
【0023】
撮像系CPU50はまた、測光データに基づいてストロボ36の発光を制御し、同時に絞り24の絞り量を調整する。ユーザが映像の取込を指示したとき、CCD30が電荷蓄積を開始し、測光データから計算されたシャッタ時間の経過後、蓄積電荷が撮像信号処理部32へ出力される。
【0024】
処理ユニット60は、撮像装置10全体、とくに処理ユニット60自身を制御するメインCPU62と、メインCPU62によって制御されるメモリ制御部64、YC処理部70、外部記憶手段制御部74、圧縮伸張処理部78、通信I/F部80を有する。メインCPU62は、シリアル通信などにより、撮像系CPU50との間で必要な情報をやりとりする。メインCPU62の動作クロックは、クロック発生器88から与えられる。クロック発生器88は、撮像系CPU50、表示ユニット100に対してもそれぞれ異なる周波数のクロックを提供する。
【0025】
メインCPU62には、キャラクタ生成部84とタイマ86が併設されている。タイマ86は電池でバックアップされ、つねに日時をカウントしている。このカウント値から撮像日時に関する情報、その他の時刻情報がメインCPU62に与えられる。キャラクタ生成部84は、撮像日時、タイトル等の文字情報を発生し、この文字情報が適宜撮像画像に合成される。
【0026】
メモリ制御部64は、不揮発性メモリ66とメインメモリ68を制御する。不揮発性メモリ66は、EEPROM(電気的消去およびプログラム可能なROM)やFLASHメモリなどで構成され、ユーザによる設定情報や出荷時の調整値など、撮像装置10の電源がオフの間も保持すべきデータが格納されている。不揮発性メモリ66には、場合によりメインCPU62のブートプログラムやシステムプログラムなどが格納されてもよい。一方、メインメモリ68は一般にDRAMのように比較的安価で容量の大きなメモリで構成される。メインメモリ68は、撮像ユニット20から出力されたデータを格納するフレームメモリとしての機能、各種プログラムをロードするシステムメモリとしての機能、その他ワークエリアとしての機能をもつ。不揮発性メモリ66とメインメモリ68は、処理ユニット60内外の各部とメインバス82を介してデータのやりとりを行う。
【0027】
YC処理部70は、デジタル画像データにYC変換を施し、輝度信号Yと色差(クロマ)信号B−Y、R−Yを生成する。輝度信号と色差信号はメモリ制御部64によってメインメモリ68に一旦格納される。圧縮伸張処理部78はメインメモリ68から順次輝度信号と色差信号を読み出して圧縮する。こうして圧縮されたデータ(以下単に「圧縮データ」という)は、外部記憶手段制御部74を介して外部記憶手段76の一種であるメモリカードへ書き込まれる。
【0028】
処理ユニット60はさらにエンコーダ72をもつ。エンコーダ72は輝度信号と色差信号を入力し、これらをビデオ信号(NTSCやPAL信号)に変換してビデオ出力端子90から出力する。外部記憶手段76に記録されたデータからビデオ信号を生成する場合、そのデータはまず外部記憶手段制御部74を介して圧縮伸張処理部78へ与えられる。つづいて、圧縮伸張処理部78で必要な伸張処理が施されたデータはエンコーダ72によってビデオ信号へ変換される。
【0029】
外部記憶手段制御部74は、外部記憶手段76に認められる信号仕様およびメインバス82のバス仕様にしたがい、メインバス82と外部記憶手段76の間で必要な信号の生成、論理変換、又は電圧変換などを行う。
【0030】
通信I/F部80は、撮像装置10がサポートする通信仕様、たとえばUSB、RS−232C、イーサネットなどの仕様に応じたプロトコル変換等の制御を行う。通信I/F部80は、必要に応じてドライバICを含み、ネットワークを含む外部機器とコネクタ92を介して通信する。そうした標準的な仕様のほかに、例えばプリンタ、カラオケ機、ゲーム機等の外部機器との間で独自のI/Fによるデータ授受を行う構成としてもよい。
【0031】
表示ユニット100は、LCDモニタ102とLCDパネル104を有する。それらはLCDドライバであるモニタドライバ106、パネルドライバ108によってそれぞれ制御される。LCDモニタ102は、例えば2インチ程度の大きさでカメラ背面に設けられ、現在の撮像や再生のモード、撮像や再生のズーム倍率、電池残量、日時、モード設定のための画面、被写体画像などを表示する。LCDパネル104は例えば小さな白黒LCDでカメラ上面に設けられ、画質(FINE/NORMAL/BASICなど)、ストロボ発光/発光禁止、標準撮像可能枚数、画素数、電池容量などの情報を簡易的に表示する。
【0032】
操作ユニット110は、ユーザが撮像装置10の動作やそのモードなどを設定又は指示するために必要な機構および電気部材を含む。パワースイッチ112は、撮像装置10の電源のオンオフを決める。レリーズスイッチ114は、半押しと全押しの二段階押し込み構造になっている。一例として、半押しでAFおよびAEがロックし、全押しで撮像画像の取込が行われ、必要な信号処理、データ圧縮等の後、メインメモリ68、外部記憶手段76等に記録される。操作ユニット110はこれらのスイッチの他、回転式のモードダイヤルや十字キーなどによる設定を受け付けてもよく、それらは図1において機能設定部116と総称されている。操作ユニット110で指定できる動作又は機能の例として、「ファイルフォーマット」、「特殊効果」、「印画」、「決定/保存」、「表示切換」等がある。ズームスイッチ118は、ズーム倍率を決める。
【0033】
位置情報取得手段200は、撮像装置10の位置を示す撮像装置位置情報を取得する。位置情報取得手段200は、メインバス82を介してメインCPU62に接続される。本実施形態において、位置情報取得手段200は、GPS受信機を有する。GPSは軌道上に複数個の衛星を配置し、各衛星から発射された電波が受信点に届くまでにかかる時間を測定することにより、軌道からの距離をもとに現在位置を測定するシステムである。位置情報取得手段200は、同時に4つの衛星からの電波を受信して軌道からの距離を測定することにより、撮像装置10の位置情報を得る。本実施形態において、位置情報とは、緯度、経度、および高度等である。メインCPU62は、液晶モニタ102に、現在の撮像装置10の位置情報を表示させてもよい。
【0034】
被写体位置検出手段210は、撮像ユニット20により撮像する被写体の位置を示す被写体位置情報を検出する。被写体位置検出手段210は、被写体位置情報として、例えば、被写体の緯度、経度、および高度を検出してよい。また、被写体位置検出手段210は、被写体位置情報として被写体が設置された地名を検出してもよい。被写体位置検出手段210は、例えば、操作ユニット110のレリーズスイッチ114を半押ししたときにファインダ34の中心に位置する物体を被写体として検出してよい。
【0035】
被写体位置検出手段210は、位置情報取得手段200が取得した撮像装置位置情報に基づいて、被写体の位置を検出するのが好ましい。即ち、本実施形態において、被写体位置検出手段210は、撮像装置位置情報と、被写体と撮像装置10との相対位置とを検出することにより、被写体位置情報を検出する。撮像装置10は、撮像ユニット20が被写体を撮像する撮像方向を測定する方向測定手段212をさらに含む。方向測定手段212は、方位および/又は仰角を測定するのが好ましい。本実施形態において、方向測定手段212は、方位磁針又はコイルを用いた電子式方位センサ等の方位センサを含む。方位センサは、撮像装置10の所定の位置に取りつけられ、撮像装置10が被写体を撮像するときの撮像装置10の向きにより撮像方向を測定するのが好ましい。被写体位置検出手段210は、方向測定手段212が測定した方向のデータ(以下単に「測方データ」という)を取得する。また、被写体位置検出手段210は、撮像系CPU50を介して、測距センサ52が測定した測距データを取得する。メインCPU62は、液晶モニタ102に、被写体位置情報および撮像位置情報を表示させてもよい。メインCPU62が、液晶モニタ102に被写体位置情報および撮像位置情報を表示させるので、ユーザは、撮像した被写体の位置を知ることができる。
【0036】
メインCPU62は、被写体位置情報をデジタル画像データと対応づけて画像記憶手段に記憶する。画像記憶手段は、例えば、不揮発性メモリ66、メインメモリ68又は外部記憶手段76である。メインCPU62は、撮像装置位置情報を撮像位置情報としてデジタル画像データと対応づけて記憶するのが好ましい。本実施形態において、メインCPU62は、外部記憶手段制御部74を介して、被写体位置情報および撮像位置情報をデジタル画像データに対応づけて外部記憶手段76に記憶する。
【0037】
本実施形態において、メインCPU62は、外部記憶手段制御部74を介して、外部記憶手段76から被写体位置情報および撮像位置情報を読み出す。そして、メインCPU62は、液晶モニタ102に、被写体位置情報および撮像位置情報を画像と共に表示させるのが好ましい。メインCPU62は、操作ユニット110の操作に基づき、現在の撮像装置10の位置、被写体位置情報、又は撮像位置情報のいずれか一つ、又はこれらの組合せを液晶モニタ102に、選択的に表示させるのが好ましい。メインCPU62が、画像と共に被写体位置情報を表示させるので、ユーザは画像を再生する際に、その画像に含まれる被写体の位置を知ることができる。
【0038】
また、撮像装置10は、地図情報を記憶する地図情報記憶手段をさらに含む。地図情報記憶手段は、例えば、不揮発性メモリ66、メインメモリ68、又は外部記憶手段76である。前述したように、本実施形態において、メインCPU62は、外部記憶手段76から被写体位置情報および撮像位置情報を読み出す。被写体位置検出手段210は、メインCPU62により読み出された被写体位置情報および撮像位置情報と、地図情報とに基づいて、地図情報における被写体の位置および撮像位置を検出する。また、位置情報取得手段200は、現在の撮像装置10の位置を検出する。そして、被写体位置検出手段210は、地図情報における現在の撮像装置10の位置を検出する。
【0039】
被写体位置検出手段210は、地図情報における現在の撮像装置10の位置から被写体までのルートを検出するのが好ましい。この場合、メインCPU62は、液晶モニタ102に、地図情報と、地図情報における被写体の位置および現在の撮像装置10の位置を表示させるのが好ましい。液晶モニタ102に、地図情報と共に被写体の位置および現在の撮像装置10の位置を表示させることにより、ユーザは、現在の位置から被写体までの行き方を知ることができる。
【0040】
また、被写体位置検出手段210は、地図情報における被写体から撮像位置までのルートを検出するのが好ましい。この場合、メインCPU62は、液晶モニタ102に、地図情報と、地図情報における被写体の位置および撮像位置を表示させるのが好ましい。液晶モニタ102に、地図情報と共に被写体の位置および撮像位置を表示させることにより、ユーザは、被写体から撮像位置までの行き方を知ることができる。
【0041】
以上の構成による主な動作は以下のとおりである。
まず撮像装置10のパワースイッチ112がオンされ、カメラ各部に電力が供給される。メインCPU62は、機能設定部116の状態を読み込むことで、撮像装置10が撮像モードにあるか再生モードにあるかを判断する。
【0042】
カメラが撮像モードにあるとき、メインCPU62はレリーズスイッチ114の半押し状態を監視する。メインCPU62がレリーズスイッチ114の半押し状態を検出すると、撮像系CPU50は、測光センサ54および測距センサ52からそれぞれ測光データと測距データを得る。
【0043】
メインCPU62がレリーズスイッチ114の半押し状態を検出すると、被写体位置検出手段210は、位置情報取得手段200から撮像装置10の位置情報を得る。同時に、被写体位置検出手段210は、撮像系CPU50から測距データを、また、方向測定手段212から測方データを得る。
【0044】
撮像系CPU50が得た測光データおよび測距データに基づいて撮像制御ユニット40が動作し、撮影レンズ22のピント、絞りなどの調整が行われる。調整が完了すると、メインCPU62は、LCDモニタ102に「スタンバイ」などの文字を表示してユーザにその旨を伝え、つづいてレリーズスイッチ114の全押し状態を監視する。レリーズスイッチ114が全押しされると、所定のシャッタ時間をおいてシャッタ26が閉じられ、CCD30の蓄積電荷が撮像信号処理部32へ掃き出される。撮像信号処理部32による処理の結果生成されたデジタル画像データはメインバス82へ出力される。デジタル画像データは一旦メインメモリ68へ格納され、この後YC処理部70と圧縮伸張処理部78で処理を受け、外部記憶手段制御部74を経由して外部記憶手段76へ記録される。このとき、被写体位置検出手段210が保持する被写体位置情報および撮像位置情報は、デジタル画像データに対応づけて、外部記憶手段76に記憶される。
【0045】
記録された画像は、フリーズされた状態でしばらくLCDモニタ102に表示され、ユーザは撮像画像を知ることができる。このとき、撮像画像と共に、被写体位置情報および撮像位置情報がLCDモニタ102に表示されてもよい。また、被写体位置情報と撮像位置情報との相対位置がLCDモニタ102に表示されてもよい。以上で一連の撮影動作が完了する。
【0046】
一方、撮像装置10が再生モードの場合、メインCPU62は、メモリ制御部64を介してメインメモリ68から最後に撮像した画像を読み出し、これを表示ユニット100のLCDモニタ102へ表示する。この状態でユーザが機能設定部116にて「順送り」、「逆送り」を指示すると、現在表示している画像の前後に撮像された画像が読み出され、LCDモニタ102へ表示される。このとき、画像と共に、被写体位置情報および撮像位置情報がLCDモニタ102に表示されてもよい。また、メインCPU62は、位置情報取得手段200が取得する現在の撮像装置10の位置情報をLCDモニタ102に表示させてもよい。さらに、メインCPU62は、地図情報記憶手段から地図情報を読み出し、LCDモニタ102に表示させてもよい。
【0047】
図2は、本実施形態に係る撮像装置10を用いて被写体位置情報を検出する手法を示す概念図である。
撮像装置10は、位置情報取得手段200により、自己の位置情報を撮像位置情報として取得する。撮像装置10は、被写体位置検出手段210により、撮像装置10から被写体までの相対的な距離および方向を検出する。撮像装置10は、撮像位置情報と、撮像位置から被写体までの相対的な距離および方向とに基づいて、被写体の位置情報を検出することができる。
【0048】
図3は、本実施形態に係る撮像装置10の外部記憶手段76に記憶された撮像位置情報および被写体位置情報を示すデータ図である。外部記憶手段76は、画像ナンバーと撮像位置情報および被写体位置情報とを対応づけて記憶する。外部記憶手段76は、被写体位置情報として、測距データおよび測方データを記憶する。被写体位置検出手段210は、撮像位置情報、測距データおよび測方データに基づいて被写体位置を検出してもよい。この場合、外部記憶手段76は、被写体位置検出手段210が検出した被写体位置データを画像ナンバーに対応づけて記憶してもよい。
【0049】
図4は、方向測定手段212の他の例を示す模式図である。本実施例において、方向測定手段212は、方位センサを有しなくてもよい。本実施例において、方向測定手段212は、位置情報取得手段200が取得する複数の位置における撮像装置位置情報に基づいて撮像方向を測定する。
【0050】
例えば、撮像装置10は、3つの異なる撮像位置A点、B点、およびC点から同じ被写体を撮像する。被写体位置検出手段210は、測距センサ52から、各撮像位置A点、B点、およびC点から被写体までの測距データを取得する。また、被写体位置検出手段210は、位置情報取得手段200から、撮像位置A点、B点、およびC点をそれぞれ示す撮像位置情報を取得する。方向測定手段212は、撮像位置A点、B点、およびC点の撮像位置情報と、各撮像位置A点、B点、およびC点から被写体までの測距データとに基づいて、各撮像位置A点、B点、およびC点を中心として、各撮像位置から被写体までの距離を半径とする3つの円をそれぞれ描写する。これらの3つの円が交わる位置が被写体の位置を示す。方向測定手段212は、各撮像位置A点、B点、およびC点と、被写体の位置とから測方データを得ることができる。この場合も、被写体位置検出手段210は、レリーズスイッチが半押し状態のときの測距データを取得するのが好ましい。被写体位置検出手段210は、複数の撮像位置情報と、各撮像位置における被写体までの測距データに基づいて、被写体位置情報を検出することができる。
【0051】
他の例において、方向測定手段212が角速度センサを有してもよい。この場合、2つの撮像位置からの被写体までの測距データと、各撮像位置から被写体までの角度の差とに基づいて、被写体の位置を求めることができる。方向測定手段212は、各撮像位置と被写体の位置とから測方データを得ることができる。また、他の例において、被写体位置検出手段210は、複数の撮像位置における測方データに基づいて、測距データを求めてもよい。このように、被写体位置検出手段は、測距データおよび測方データの双方に基づいて、又は、測距データ又は測方データのいずれか一方に基づいて被写体位置を検出してもよい。
【0052】
また他の例において、方向測定手段212は、被写体を撮像する際の撮像装置10の移動位置に基づいて測方データを求めてもよい。例えば、メインCPU62がレリーズスイッチ114の半押し状態を検出した状態で、撮像装置10が移動された場合、撮像装置10の移動方向を撮像方向として測方データを得てもよい。
【0053】
図5は、本発明の他の実施形態に係る位置情報検出システムを示す模式図である。
位置情報検出システム300は、被写体302、および撮像装置10を有する。被写体302は、自己の位置を取得する位置取得手段304を含む。本実施形態において、位置検出手段304は、GPS受信機である。撮像装置10は、図1に示した撮像装置10と同様の構成要素を含み、第1実施形態で説明したのと同様の機能を有する。
【0054】
被写体位置検出手段210は、被写体302の位置取得手段304から被写体の位置に関する被写体位置情報を受信する受信手段を有する。位置情報取得手段200は、撮像装置10の位置を示す撮像装置位置情報を取得する。撮像装置10のメインCPU62は、撮像した画像データに対応づけて被写体位置情報および撮像装置位置情報を外部記憶手段76に記憶する。被写体位置検出手段210は、被写体位置情報と撮像位置情報とに基づいて、被写体と撮像位置との相対位置を検出してよい。被写体位置検出手段210は、被写体と撮像位置との相対位置と、地図情報とに基づいて、地図情報における被写体から撮像位置までのルートを検出するのが好ましい。
【0055】
また、位置情報取得手段200は、現在の撮像装置10の位置情報を取得する。位置検出手段210は、現在の撮像装置10の位置情報と、メインCPU62により読み出された被写体位置情報とに基づいて、被写体の撮像方向を検出する。メインCPU76は、被写体位置情報と現在の撮像位置10の位置を、液晶モニタ102に表示させてもよい。
【0056】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0057】
そうした変更例の一つとして、実施形態ではオートフォーカス機能を有する撮像装置10を用いて説明したが、撮像装置10は、3次元計測機能を有する撮像装置であってよい。
【0058】
【発明の効果】
本発明の実施形態に係る撮像装置および位置情報検出システムによると、撮像した被写体の位置を示す被写体位置情報を、被写体の画像と対応づけて記憶することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る撮像装置を示す構成図である。
【図2】本実施形態に係る撮像装置を用いて被写体位置情報を検出する手法を示す概念図である。
【図3】本実施形態に係る撮像装置の外部記憶手段に記憶された撮像位置情報および被写体位置情報を示すデータ図である。
【図4】方向測定手段の他の例を示す模式図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る位置情報検出システムを示す模式図である。
【符号の説明】
10・・撮像装置、20・・撮像ユニット、40・・撮像制御ユニット、42・・レンズ駆動部、50・・撮像系CPU、52・・測距センサ、54・・測光センサ、60・・処理ユニット、62・・メインCPU、68・・メインメモリ、74・・外部記憶手段制御部、76・・外部記憶手段(画像記憶手段)、100・・表示ユニット、102・・液晶モニタ、110・・操作ユニット、114・・レリーズスイッチ、200・・位置情報取得手段、210・・被写体位置検出手段、212・・方向測定手段、300・・位置情報検出システム、302・・被写体、304・・位置取得手段

Claims (15)

  1. 被写体を撮像する撮像装置であって、
    前記被写体の画像を取得する画像取得手段と、
    前記被写体の位置を示す被写体位置情報を検出する被写体位置検出手段と、
    前記被写体位置検出手段により検出された前記被写体位置情報を、前記画像と対応づけて記憶する画像記憶手段と、
    前記撮像装置の位置を示す撮像装置位置情報を取得する位置情報取得手段と、
    前記画像記憶手段から前記被写体位置情報を読み出す読出手段と
    を備え、
    前記被写体位置検出手段は、前記読出手段によって読み出された前記被写体位置情報と、前記位置情報取得手段によって取得された現在の前記撮像装置の位置を示す前記撮像装置位置情報とに基づいて、前記画像に含まれている前記被写体の位置と現在の前記撮像装置の位置との相対位置を検出する
    撮像装置。
  2. 前記被写体位置検出手段は、前記画像記憶手段が記憶した前記画像が撮像されたときの前記撮像装置の位置を示す前記撮像装置位置情報に基づいて、前記被写体の位置を検出する請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記被写体位置検出手段は、前記撮像装置が前記被写体を撮像する撮像方向を測定する方向測定手段を有する請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記方向測定手段は、方位センサを有する請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記被写体に焦点を合わせる合焦手段と、
    前記合焦手段により前記被写体に焦点が合わされたことを検知する合焦検知手段とをさらに備え、
    前記方向測定手段は、前記合焦検知手段により前記被写体に焦点が合わされたことが検知されたときに、前記撮像方向を測定する請求項3又は請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記方向測定手段は、前記位置情報取得手段が取得する複数の位置における前記撮像装置位置情報に基づいて前記撮像方向を測定する請求項3に記載の撮像装置。
  7. 前記被写体に焦点を合わせる合焦手段と、
    前記合焦手段により前記被写体に焦点が合わされたことを検知する合焦検知手段とをさらに備え、
    前記方向測定手段は、前記合焦検知手段により前記被写体に焦点が合わされたことが検知されたときに、前記位置情報取得手段が取得する複数の位置における前記撮像装置位置情報に基づいて前記撮像方向を測定する請求項3に記載の撮像装置。
  8. 前記被写体位置検出手段は、前記撮像装置から前記被写体までの距離を測定する距離測定手段を有する請求項2又は請求項3に記載の撮像装置。
  9. 前記被写体に焦点を合わせる合焦手段と、
    前記合焦手段により前記被写体に焦点が合わされたことを検知する合焦検知手段とをさらに備え、
    前記距離測定手段は、前記合焦検知手段により前記被写体に焦点が合わされたことが検知されたときに、前記距離を測定する請求項8に記載の撮像装置。
  10. 前記画像記憶手段は、前記撮像装置の前記撮像装置位置情報を撮像位置情報として前記画像と対応づけて記憶する請求項2から請求項9のいずれかに記載の撮像装置。
  11. 地図情報を記憶する地図情報記憶手段をさらに備え、
    前記被写体位置検出手段は、前記相対位置と前記地図情報とに基づいて、前記地図情報における現在の前記撮像装置の位置から前記被写体までのルートを検出する請求項1から請求項10のいずれかに記載の撮像装置。
  12. 前記位置情報取得手段は、GPS受信機を有する請求項2から請求項11のいずれかに記載の撮像装置。
  13. 前記被写体位置情報を前記画像と共に表示する表示手段をさらに備える請求項1から請求項12のいずれかに記載の撮像装置。
  14. 被写体位置検出手段は、前記被写体から前記被写体位置情報を受信する受信手段を有する請求項1から請求項13のいずれかに記載の撮像装置。
  15. 前記被写体位置検出手段は、
    前記読出手段によって読み出された前記被写体位置情報と、前記位置情報取得手段によって取得された現在の前記撮像装置の位置を示す前記撮像装置位置情報とに基づいて、前記画像に含まれている前記被写体の撮像方向を検出する
    請求項1から請求項14のいずれかに記載の撮像装置。
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