JP2000271108A - 画像処理装置、画像処理システム、被写体姿勢判定方法、及び記憶媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理システム、被写体姿勢判定方法、及び記憶媒体

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JP2000271108A
JP2000271108A JP11076879A JP7687999A JP2000271108A JP 2000271108 A JP2000271108 A JP 2000271108A JP 11076879 A JP11076879 A JP 11076879A JP 7687999 A JP7687999 A JP 7687999A JP 2000271108 A JP2000271108 A JP 2000271108A
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Hiroyuki Arahata
弘之 新畠
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影画像上における被写体画像の姿勢を正確
に判定することができる画像処理装置を提供する。 【解決手段】 す抜け削除手段113aは、撮影画像
(放射線画像)から、す抜け領域及び該す抜け領域と所
定範囲で接する領域を削除する。プロファイル作成手段
113bは、す抜け削除手段113aで削除されなかっ
た領域内を水平方向に横切る第1及び第2のプロファイ
ルを作成する。判定手段113cは、プロファイル作成
手段113bで作成された第1及び第2のプロファイル
の各ピーク間距離の大小関係から、被写体の姿勢(体位
の上下)を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、被写体を
放射線(X線等)撮影して得られた撮影画像から、その
被写体画像の上下の体位等の姿勢を判定する機能を有す
る装置やシステムに用いられる、画像処理装置、画像処
理システム、被写体姿勢判定方法、及びそれを実施する
ための処理ステップをコンピュータが読出可能に格納し
た記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年では、ディジタル技術の進歩によ
り、例えば、X線等の放射線での撮影により得られた撮
影画像をディジタル化し、そのディジタル画像に画像処
理(階調変換処理等)を行ってモニタ画面上に表示す
る、或いはX線診断用のフィルム上に出力することが行
われている。
【0003】具体的には例えば、図10に示すような、
撮影画像をディジタル化して出力するディジタルセンサ
が組み込まれた仰位型のX線撮影装置900がある。こ
のX線撮影装置900は、上記図10に示すように、X
線用ディジタルセンサ901と、X線用ディジタルセン
サが組み込まれた仰位台902と、X線を照射する管球
904とから構成されており、仰位台902上に、撮影
対象となる人体等の被写体903が置かれるようになさ
れている。
【0004】上述のような仰位型のX線撮影装置900
では、一般に、被写体(ここでは人体とする)903を
仰位台902上に設置して撮影を行う際、頭部を上側す
る場合と、頭部を下側する場合とがあり、何れの場合の
状態でも撮影可能となっている。したがって、例えば、
被写体803が、頭部を上側、足部を下側として、仰位
台902上に設置されて撮影が行われた場合、これによ
り得られる撮影画像は、例えば、図11(a)に示すよ
うになる。一方、被写体803が、頭部を下側、足部を
上側として、仰位台902上に設置されて撮影が行われ
た場合、これにより得られる撮影画像は、例えば、上記
図11(b)に示すようになる。
【0005】これらの図11(a)や(b)に示したよ
うな撮影画像は、モニタ画面やX線診断用フィルムに出
力されることになるが、このとき、該撮影画像をその出
力先であるモニタ画面やフィルム等にて観察しやすい濃
度値(画素値)に変換する階調変換処理が行われる。こ
の階調変換処理では、例えば、撮影画像の解剖学的な情
報(頭領域、肺の上部、足の下側等の情報)を用いて、
撮影画像から階調変換処理に用いる特徴量を抽出し、そ
の特徴量に基づいて、撮影画像の濃度値の変換を行うよ
うになされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな、解剖学的な情報を用いた階調変換処理を行う場
合、撮影画像の上側、下側の何れが頭部であるか等の体
位情報、すなわち撮影画像上における被写体画像の姿勢
情報が必要になってくる。しかしながら、従来では、撮
影画像上における被写体画像の姿勢を判定する手段がな
かった。このため、上記図10に示したような仰位型の
X線撮影装置900では、階調変換処理に用いる特徴量
を抽出するために必要な上記解剖学的な情報を正確に得
られず、この結果、最適な特徴量を用いた階調変換処理
を行うことができなかった。
【0007】そこで、本発明は、上記の欠点を除去する
ために成されたもので、撮影画像上における被写体画像
の姿勢を正確に判定可能とすることで、最適な階調変換
処理等の画像処理を行うことができ、良好な画像を出力
することができる画像処理装置、画像処理システム、被
写体姿勢判定方法、及びそれを実施するための処理ステ
ップをコンピュータが読出可能に格納した記憶媒体を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる目的下において、
第1の発明は、撮影画像上における被写体の姿勢を判定
する機能を有する画像処理装置であって、上記撮影画像
上の被写体領域内の所定画素を同方向に横切る第1及び
第2のプロファイルをそれぞれ作成するプロファイル作
成手段と、上記プロファイル作成手段にて作成された第
1及び第2のプロファイルの各ピーク間距離に基づい
て、上記被写体の姿勢を判定する判定手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0009】第2の発明は、上記第1の発明において、
上記プロファイル作成手段は、上記被写体領域内の画素
のうち最大値を有する画素を横切るプロファイルを上記
第1のプロファイルとして作成し、上記最大値の画素位
置から所定間隔離れた画素を横切るプロファイルを上記
第2のプロファイルとして作成することを特徴とする。
【0010】第3の発明は、上記第1の発明において、
上記撮影画像は、肺部撮影画像を含み、上記プロファイ
ル作成手段は、左右肺領域を横切る上記第1及び第2の
プロファイルを作成し、上記判定手段は、上記第1及び
第2のプロファイルの各ピーク間距離により示される左
右肺間隔から、上記被写体の上下の体位を判定すること
を特徴とする。
【0011】第4の発明は、肺部撮影画像から被写体の
体位を判定する機能を有する画像処理装置であって、上
記肺部撮影画像における左右肺間隔から上記被写体の体
位を判定する判定手段を備えることを特徴とする。
【0012】第5の発明は、上記第3又は4の発明にお
いて、上記判定手段は、上記左右肺間隔として肺領域内
の峰線を用いることを特徴とする。
【0013】第6の発明は、撮影画像上における被写体
の姿勢を判定する機能を有する画像処理装置であって、
上記撮影画像上の被写体領域内の所定画素を所定方向に
横切る第1のプロファイルを作成するプロファイル作成
手段と、上記プロファイル作成手段にて作成された第1
のプロファイルの勾配に基づいて、上記被写体の姿勢を
判定する判定手段とを備えることを特徴とする。
【0014】第7の発明は、上記第6の発明において、
上記プロファイル作成手段は、上記被写体領域内の画素
のうち最大値を有する画素を水平方向に横切る第2のプ
ロファイルを作成し、その第2のプロファイルの凹部内
の最小値に対応する画素を垂直方向に横切るプロファイ
ルを上記第1のプロファイルとして作成することを特徴
とする。
【0015】第8の発明は、上記第6の発明において、
上記撮影画像は、肺部撮影画像を含み、上記プロファイ
ル作成手段は、肺野の縦隔部領域を横切るプロファイル
を上記第1のプロファイルとして作成し、上記判定手段
は、上記第1のプロファイルの勾配に基づいて、被写体
の上下の体位を判定することを特徴とする。
【0016】第9の発明は、肺部撮影画像から被写体の
体位を判定する機能を有する画像処理装置であって、上
記肺部撮影画像における肺野の縦隔部の勾配から上記被
写体の体位を判定する判定手段を備えることを特徴とす
る。
【0017】第10の発明は、上記第1又は6の発明に
おいて、上記撮影画像は、放射線撮影により得られた画
像を含み、上記撮影画像から、す抜け領域及び該す抜け
領域と所定範囲で接する領域を削除するす抜け削除手段
を備え、上記プロファイル作成手段は、上記す抜け削除
手段にて削除されなかった領域を上記被写体領域とし
て、少なくとも上記第1及び第2のプロファイルの何れ
かの作成を行うことを特徴とする。
【0018】第11の発明は、撮影画像上における被写
体の姿勢を判定する機能を有する画像処理装置であっ
て、上記撮影画像上の被写体領域内の画素値の重心位置
を取得する重心取得手段と、上記重心取得手段により得
られた重心位置に基づいて、上記被写体の姿勢を判定す
る判定手段とを備えることを特徴とする。
【0019】第12の発明は、上記第11の発明におい
て、上記判定手段は、上記重心位置と、上記被写体領域
内の所定位置とを比較した結果に基づいて、上記被写体
の姿勢を判定することを特徴とする。
【0020】第13の発明は、上記第11の発明におい
て、上記判定手段は、上記重心位置と、上記被写体領域
内の画素値の第2の重心位置とを比較した結果に基づい
て、上記被写体の姿勢を判定することを特徴とする。
【0021】第14の発明は、上記第11の発明におい
て、上記撮影画像は、放射線撮影により得られた画像を
含み、上記撮影画像から、す抜け領域及び該す抜け領域
と所定範囲で接する領域を削除してするす抜け削除手段
を備え、上記重心取得手段及び上記判定手段は、上記す
抜け削除手段にて削除されなかった領域を上記被写体領
域として、それぞれ上記の処理を実行することを特徴と
する。
【0022】第15の発明は、上記第11の発明におい
て、上記重心取得手段は、上記被写体領域内の画素のう
ち所定範囲の値を有する画素値の重心位置を取得するこ
とを特徴とする。
【0023】第16の発明は、撮影画像から被写体の姿
勢を判定する機能を有する画像処理装置であって、上記
撮影画像における被写体領域の画素値の重心位置に基づ
いて、上記被写体の姿勢を判定する判定手段を備えるこ
とを特徴とする。
【0024】第17の発明は、上記第11又は16の発
明において、上記被写体領域は、肺領域を含み、上記判
定手段は、上記被写体の上下の体位を上記被写体の姿勢
として判定することを特徴とする。
【0025】第18の発明は、複数の機器が互いに通信
可能に接続されてなる画像処理システムであって、上記
複数の機器のうち少なくとも1つの機器は、請求項1〜
17の何れかに記載の画像処理装置の機能を有すること
を特徴とする。
【0026】第19の発明は、撮影画像上における被写
体の姿勢を判定するための被写体姿勢判定方法であっ
て、上記撮影画像上の被写体領域内の所定画素を同方向
に横切る第1及び第2のプロファイルをそれぞれ作成す
るプロファイル作成ステップと、上記プロファイル作成
ステップにより作成された第1及び第2のプロファイル
の各ピーク間距離に基づいて、上記被写体の姿勢を判定
する判定ステップとを含むことを特徴とする。
【0027】第20の発明は、上記第19の発明におい
て、上記プロファイル作成ステップは、上記被写体領域
内の画素のうち最大値を有する画素を横切るプロファイ
ルを上記第1のプロファイルとして作成し、上記最大値
の画素位置から所定間隔離れた画素を横切るプロファイ
ルを上記第2のプロファイルとして作成するステップを
含むことを特徴とする。
【0028】第21の発明は、上記第19の発明におい
て、上記撮影画像は、肺部撮影画像を含み、上記プロフ
ァイル作成ステップは、左右肺領域を横切る上記第1及
び第2のプロファイルを作成するステップを含み、上記
判定ステップは、上記第1及び第2のプロファイルの各
ピーク間距離により示される左右肺間隔から、上記被写
体の上下の体位を判定するステップを含むことを特徴と
する。
【0029】第22の発明は、肺部撮影画像から被写体
の体位を判定するための被写体姿勢判定方法であって、
上記肺部撮影画像における左右肺間隔から上記被写体の
体位を判定する判定ステップを含むことを特徴とする。
【0030】第23の発明は、上記第21又は22の発
明において、上記判定ステップは、上記左右肺間隔とし
て肺領域内の峰線を用いるステップを含むことを特徴と
する。
【0031】第24の発明は、撮影画像上における被写
体の姿勢を判定するための被写体姿勢判定方法であっ
て、上記撮影画像上の被写体領域内の所定画素を所定方
向に横切る第1のプロファイルを作成するプロファイル
作成ステップと、上記プロファイル作成ステップにより
作成された第1のプロファイルの勾配に基づいて、上記
被写体の姿勢を判定する判定ステップとを含むことを特
徴とする。
【0032】第25の発明は、上記第24の発明におい
て、上記プロファイル作成ステップは、上記被写体領域
内の画素のうち最大値を有する画素を水平方向に横切る
第2のプロファイルを作成し、その第2のプロファイル
の凹部内の最小値に対応する画素を垂直方向に横切るプ
ロファイルを上記第1のプロファイルとして作成するス
テップを含むことを特徴とする。
【0033】第26の発明は、上記第24の発明におい
て、上記撮影画像は、肺部撮影画像を含み、上記プロフ
ァイル作成ステップは、肺野の縦隔部領域を横切るプロ
ファイルを上記第1のプロファイルとして作成するステ
ップを含み、上記判定ステップは、上記第1のプロファ
イルの勾配に基づいて、被写体の上下の体位を判定する
ステップを含むことを特徴とする。
【0034】第27の発明は、肺部撮影画像から被写体
の体位を判定するための被写体姿勢判定方法であって、
上記肺部撮影画像における肺野の縦隔部の勾配から上記
被写体の体位を判定する判定ステップを含むことを特徴
とする。
【0035】第28の発明は、上記第19又は24の発
明において、上記撮影画像は、放射線撮影により得られ
た画像を含み、上記撮影画像から、す抜け領域及び該す
抜け領域と所定範囲で接する領域を削除するす抜け削除
ステップを含み、上記プロファイル作成ステップは、上
記す抜け削除ステップにより削除されなかった領域を上
記被写体領域として、少なくとも上記第1及び第2のプ
ロファイルの何れかの作成を行うステップを含むを特徴
とする。
【0036】第29の発明は、撮影画像上における被写
体の姿勢を判定するための被写体姿勢判定方法であっ
て、上記撮影画像上の被写体領域内の画素値の重心位置
を取得する重心取得ステップと、上記重心取得ステップ
により得られた重心位置に基づいて、上記被写体の姿勢
を判定する判定ステップとを含むことを特徴とする。
【0037】第30の発明は、上記第29の発明におい
て、上記判定ステップは、上記重心位置と、上記被写体
領域内の所定位置とを比較した結果に基づいて、上記被
写体の姿勢を判定するステップを含むことを特徴とす
る。
【0038】第31の発明は、上記第29の発明におい
て、上記判定ステップは、上記重心位置と、上記被写体
領域内の画素値の第2の重心位置とを比較した結果に基
づいて、上記被写体の姿勢を判定するステップを含むこ
とを特徴とする。
【0039】第32の発明は、上記第29の発明におい
て、上記撮影画像は、放射線撮影により得られた画像を
含み、上記撮影画像から、す抜け領域及び該す抜け領域
と所定範囲で接する領域を削除してするす抜け削除ステ
ップを含み、上記重心取得ステップ及び上記判定ステッ
プは、上記す抜け削除ステップにより削除されなかった
領域を上記被写体領域として、それぞれ上記の処理を実
行するステップを含むことを特徴とする。
【0040】第33の発明は、上記第29の発明におい
て、上記重心取得ステップは、上記被写体領域内の画素
のうち所定範囲の値を有する画素値の重心位置を取得す
るステップを含むことを特徴とする。
【0041】第34の発明は、撮影画像から被写体の姿
勢を判定するための被写体姿勢判定方法であって、上記
撮影画像における被写体領域の画素値の重心位置に基づ
いて、上記被写体の姿勢を判定する判定ステップを含む
ことを特徴とする。
【0042】第35の発明は、上記第29又は34の発
明において、上記被写体領域は、肺領域を含み、上記判
定ステップは、上記被写体の上下の体位を上記被写体の
姿勢として判定するステップを含むことを特徴とする。
【0043】第36の発明は、請求項19〜35の何れ
かに記載の被写体姿勢判定方法の処理ステップを、コン
ピュータが読出可能に格納した記憶媒体であることを特
徴とする。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。
【0045】(第1の実施の形態)本発明は、例えば、
図1に示すようなX線撮影装置100に適用される。こ
のX線撮影装置100は、撮影画像上における被写体画
像の姿勢を判定する機能を有するものであり、上記図1
に示すように、X線を発生するX線発生回路101と、
被写体103を透過したX線光が結像される2次元X線
センサ104と、2次元X線センサ104から出力され
る撮影画像を収集するデータ収集回路105と、データ
収集回路105にて収集された撮影画像に前処理を行う
前処理回路106と、前処理回路106にて前処理が行
われた撮影画像(原画像)等の各種情報や各種処理実行
のための処理プログラムを記憶するメインメモリ109
と、X線撮影実行等の指示や各種設定を本装置に対して
行うための操作パネル110と、前処理回路106にて
前処理が行われた撮影画像(原画像)から照射領域を抽
出する照射領域認識回路112と、照射領域認識回路1
12にて得られた照射領域の画像から該画像上における
被写体画像の姿勢を判定する姿勢判定回路113と、姿
勢判定回路113での判定結果に基づいて後述する階調
変換処理にて用いる特徴量を抽出する領域を撮影画像上
にて限定する位置限定回路114と、位置限定回路11
4にて限定された領域(限定領域)から特徴量を抽出す
る特徴量抽出回路115と、特徴抽出回路115にて得
られた特徴量を用いて前処理回路106にて前処理が行
われた撮影画像(原画像)に階調変換処理を行う階調変
換回路116と、階調変換回路114にて階調変換処理
が行われた撮影画像等を表示する画像表示器111と、
本装置全体の動作制御を司るCPU108とを含んでな
り、データ収集回路105、前処理回路106、照射領
域認識回路112、姿勢判定回路113、位置限定回路
114、特徴量抽出回路115、階調変換回路116、
CPU108、メインメモリ109、操作パネル11
0、画像表示器111はそれぞれCPUバス107に接
続され互いにデータ授受できるようになされている。
【0046】ここで、姿勢判定回路113は、上述のよ
うに撮影画像上における被写体の姿勢を判定するように
なされており、本実施の形態での最も特徴とする構成と
している。例えば、2次元X線センサ104から出力さ
れるX線画像(撮影画像)を肺正面画像とした場合、姿
勢判定回路113は、その撮影画像上において、肺領域
の画像が上向きに位置しているか、下向きに位置してい
るかを判定する。すなわち、この場合、姿勢判定回路1
13は、撮影画像に対して、被写体(ここでは人体)の
頭部が上側か下側か等の被写体の体位を判定するように
なされている。このため、姿勢判定回路113は、撮影
画像からす抜け領域及び該す抜け領域に接する一定領域
を削除するす抜け削除回路113aと、す抜け削除回路
113aにて削除されなかった領域から任意点(例え
ば、肺正面画像の場合には肺野)を横切るプロファイル
を作成するプロファイル作成回路113bと、プロファ
イル作成回路113bにて作成されたプロファイル上に
おけるピーク間の距離から被写体の姿勢(体位等)を判
定する判定回路113cとを含んでなる。したがって、
位置限定回路114は、判定回路113cでの被写体姿
勢の判定結果に基づいて、特徴量算出回路115にて特
徴量を抽出する領域を限定する。
【0047】そこで、上述のようなX線撮影装置100
において、まず、メインメモリ109には、CPU10
8での各種処理実行に必要なデータや処理プログラム等
が予め記憶されると共に、CPU108の作業用として
のワークメモリを含むものである。メインメモリ109
に記憶される処理プログラム、特に、被写体姿勢判定の
ための処理プログラムとして、ここでは例えば、図2の
フローチャートに従った処理プログラムを用いる。した
がって、CPU108は、上記処理プログラム等をメイ
ンメモリ109から読み出して実行することで、操作パ
ネル110からの操作に従った、以下に説明するような
本装置全体の動作制御を行う。
【0048】ステップS200:先ず、X線発生回路1
01は、被検査体103に対してX線ビーム102を放
射する。このX線発生回路101から放射されたX線ビ
ーム102は、被検査体103を減衰しながら透過し
て、2次元X線センサ104に到達し、2次元X線セン
サ104によりX線画像として出力される。ここでは、
2次元X線センサ104から出力されるX線画像を、例
えば、図3(a)に示すような肺正面画像300とす
る。この図3(a)は、後述するす抜け削除回路113
aにおいて、す抜け領域(X線が直接センサ上にあたっ
ている領域)部、及び該す抜け領域と一定幅で接する領
域が削除された状態の画像を示したものである。”30
1”は、す抜け削除後の体領域の最大画素値を示す座
標、”302”は、左肺部の峰線、”303”は、右肺
部の峰線を示す。ここでいう”峰線”とは、肺内のピー
クをつなぐ線のことを意味する。次に、データ収集回路
105は、2次元X線センサ104から出力されたX線
画像を電気信号に変換し、それを前処理回路106に供
給する。次に、前処理回路106は、データ収集回路1
05からの信号(X線画像信号)に対して、オフセット
補正処理やゲイン補正処理等の前処理を行う。この前処
理回路106で前処理が行われたX線画像信号は入力画
像の情報として、CPU108の制御により、CPUバ
ス115を介して、メインメモリ109、照射領域認識
回路112、姿勢判定回路113、位置限定回路11
4、特徴抽出回路115、及び階調変換回路116にそ
れぞれ転送される。そして、照射領域認識回路112
は、CPU108の制御により転送されてきた入力画像
(以下、「対象画像」とも言う)から、任意の方法を用
いて(例えば、特願平10−243020号に記載の方
法等)、X線の照射領域を抽出する。また、姿勢判定回
路113は、以下に説明するようなS201〜S209
の処理を実行することで、照射領域認識回路112にて
抽出された照射領域の画像から、被写体の体位を判定す
る。
【0049】ステップS201:先ず、す抜け削除回路
113aは、対象画像において、照射領域外と、す抜け
領域及び該す抜け領域と一定間隔内で接する体領域と
を、例えば、画素値=”0”で置き換える。 具体的に
は、入力画像データf(x,y)として、
【0050】
【数1】
【0051】なる式(1)により、画像の変換を行い、
照射領域外と、す抜け領域及び該す抜け領域と一定間隔
内で接する体領域とを削除した画像データf1(x,
y)を得る。式(1)における”sng(x,y)”
は、
【0052】
【数2】
【0053】なる式(2)にて表される。この式(2)
において、”Th1”は、実験等により予め定められる
定数であり、”d1”及び”d2”は、す抜け領域と一
定間隔内で接する体領域を削除する際の該一定間隔
(幅)を決定する定数である。このようなす抜け削除回
路113aでの処理後の入力画像(画像f1(x,
y))が、上記図3(a)に示したような画像300で
ある。
【0054】ステップS202:次に、プロファイル作
成回路113bは、す抜け削除回路113aにて得られ
た画像f1(x,y)において、”0”画素値に置き換
えられなかった画素領域(削除されなかった領域、以
下、この領域を「体領域」とも言う)の最大画素値(以
下、「体内最大値」とも言う)を有する画素座標(X
1,Y1)を求める。上記図3では、”301”の座標
を求めることになる。具体的には、画像f1(x,y)
の累積ヒストグラムを作成し、その上位、例えば、99
%以上の画素値の重心を算出し、それを体内最大値の座
標301とする。
【0055】ステップS203:次に、プロファイル作
成回路113bは、ステップS202にて求めた座標3
01を水平方向に横切る第1のプロファイルf1(x,
Y1)を作成する。この結果、上記図3(c)に示すよ
うな第1のプロファイル305(=f1(x,Y1))
が作成される。
【0056】ステップS204:次に、プロファイル作
成回路113bは、座標(X1,Y1)(ここでは、上
記図3(a)の”302”)から、”+d”ほど離れた
座標を横切る第2のプロファイルf1(x,Y1+d)
を作成する。ここでの”d”は定数であり、例えば、5
0mmとしている。この結果、上記図3(b)に示すよ
うな第2のプロファイル304(=f1(x,Y1+
d))が作成される。
【0057】尚、上記図3(b)及び(c)、後述する
(d)に示すプロファイルでは、縦軸が画素値、横軸が
座標としている。また、プロファイル作成回路113b
にて作成されたプロファイルを、例えば、モルフォロジ
等を用いて平滑化するようにしてもよい。
【0058】ステップS205:ここで、プロファイル
作成回路113bにて作成された第1のプロファイル3
05の凸部を、
【0059】
【数3】
【0060】なる条件式(3)を満たす領域とする。こ
の条件式(3)における”d3”は定数であり、ここで
は20mmとする。そこで、判定回路113cは、第1
のプロファイル305の凸部における、左側のピーク座
標p1lと、右側のピーク座標p1rとを算出し、それ
らのピーク間の距離d1(上記図3(c)参照)を、
【0061】
【数4】
【0062】なる式(4)により算出する。
【0063】ステップS206:また、判定回路113
cは、上述の第1のプロファイル305の凸部における
ピーク間の距離d1の算出と同様にして、プロファイル
作成回路113bにて作成された第2のプロファイル3
04の凸部のピーク間距離d0(上記図3(b)参照)
を算出する。
【0064】ここで、縦隔部の画素値は、両肺部よりも
低くなる性質があり、凸部の最小値は、かならず縦隔内
にあり、最小値の座標を垂直方向に横切るプロファイル
は、ほぼ縦隔内を通ることを利用している。
【0065】ステップS207〜S209:そして、判
定回路113cは、ステップS205及びS206にて
算出したピーク間距離d1及びd0により、
【0066】
【数5】
【0067】なる条件式(5)に従って、被写体の体位
の上下を判別する(ステップS207)。すなわち、肺
領域の形状が末広がりであることに着目し、”d1>d
0”であるならば、肺領域の下部(足側)が、撮影画像
上でも下側に位置していることになるため、撮影画像に
対して頭部が上側である、と判断する(ステップS20
8)。これとは逆に、”d1<d0”であるならば、肺
領域の下部(足側)が、撮影画像上では上側に位置して
いることになるため、撮影画像に対して頭部が下側であ
る、と判断する(ステップS209)。
【0068】尚、ここでは、プロファイル作成回路11
3bにおいて、第2のプロファイルとして”Y1+d”
の座標を通過するプロファイル304(上記図3(b)
を作成するようにしたが、例えば、座標302(=(X
1,Y1))から、”−d”ほど離れた座標を横切るプ
ロファイルf1(x,Y1−d)を、第2のプロファイ
ルとして作成するようにしてもよい。この場合、上記図
3(c)に示すようなプロファイル306(=f1
(x,Y1−d))が第2のプロファイルとして作成さ
れる。したがって、この場合には、第2のプロファイル
306の凸部のピーク間距離がd0’として算出され、
上述した条件式(5)の代わりに、
【0069】
【数6】
【0070】なる条件式(6)に従った被写体の体位の
判別が行われる。
【0071】ステップS210:上述のようにして、姿
勢判定回路113により被写体の体位が判定されると、
その判定結果に基づいて、撮影画像から階調変換処理の
ための特徴量を抽出し、その特徴量を用いて、階調変換
処理を行う。
【0072】具体的には、先ず、位置限定回路114
は、す抜け削除回路113aにて得られた画像f1
(x,y)において、”0”画素値に置き換えられなか
った画素領域(体領域)の最上部点Y0と最下部点Y3
を抽出する。そして、位置限定回路114は、それらの
最上部点Y0と最下部点Y3により、
【0073】
【数7】
【0074】なる式を用いて、最上上部点Y0から2分
の1点である中間座標Y2を算出する。
【0075】次に、位置限定回路114は、体領域にお
いて、最上位点Y0から4分の1点である点Y1を算出
する。このとき、位置限定回路114は、姿勢判定回路
113での判定結果により、頭部が上側の場合には、
【0076】
【数8】
【0077】なる式(8)を用いて点Y1を算出し、頭
部が下側の場合には、
【0078】
【数9】
【0079】なる式(9)を用いて点Y1を算出する。
そして、位置限定回路114は、頭部が上側の場合に
は、”f1(x,y)>0”で”Y1≦y≦Y2”を限
定領域とし、頭部が下側の場合には、”f1(x,y)
>0”で”Y2≦y≦Y1”を限定領域とする。
【0080】次に、特徴量算出回路115は、位置限定
回路114にて得られた限定領域内の最大値maxを算
出する。例えば、画像f1(x,y)>0で限定領域の
画素値を大きい画素値からソートし、その上位5%点を
最大値maxとする。或いは、上位5%点までの画素の
平均値を最大値maxとする。
【0081】そして、階調変換回路116は、例えば、
図4に示すような階調変換曲線を用いて、特徴量算出回
路115にて算出された最大値maxを特徴量として該
特徴量が1.8の濃度となるような画像の階調変換を行
う。この階調変換回路116にて階調変換処理された画
像は、画像表示器111で表示されたり、フィルム上に
出力されたりする。
【0082】上述のように、本実施の形態では、両肺野
の間隔は被写体によらず頭部から離れるほど広がる性質
があることに着目し、撮影画像の体領域から第1及び第
2のプロファイルを作成し、それらのピーク間距離の大
小関係から、被写体の上下等の体位を判定するようにし
た。このような構成により、撮影画像から安定して被写
体の体位判定を行うことができる。また、例えば、”3
04の左ピークと”306”の左ピーク、また、”30
4の右ピークと”306”の右ピーク(上記図3(a)
参照)を結ぶことで、肺領域内のピーク値を結ぶ峰線
を、安定して簡易に算出することができる。したがっ
て、峰線の広がりから安定して被写体の体位を判定する
ことができる。さらに、す抜けを削除した画像の最大値
を、必ず肺領域内から算出するように構成したことによ
り、その最大値の座標を水平に横切るプロファイルは、
肺領域内を必ず横切るため、そのプロファイルから両肺
間のピーク距離を安定して算出することができる。ま
た、そのプロファイルから一定距離にあるプロファてル
をも肺領域内を横切り、両肺間のピーク距離を安定して
算出することができる。これにより、被写体の体位判定
をより正確に行うことができる。
【0083】(第2の実施の形態)本実施の形態では、
上記図1に示したX線撮影装置100の姿勢判定回路1
13において、判定回路113cは、プロファイル作成
回路113bにて作成されたプロファイルの勾配から被
写体の姿勢(体位等)を判定する。このため、本実施の
形態では、上記図2の処理プログラムの代わりに、例え
ば、図5に示すフローチャートに従った処理プログラム
を用いる。したがって、CPU108は、上記処理プロ
グラムをメインメモリ109から読み出して実行するこ
とで、操作パネル110からの操作に従った、以下に説
明するような本装置全体の動作制御を行う。尚、本実施
の形態においても、2次元X線センサ104から出力さ
れるX線画像を、上記図3(a)に示したような肺正面
画像300とする。
【0084】ステップS400:先ず、X線発生回路1
01は、被検査体103に対してX線ビーム102を放
射する。このX線発生回路101から放射されたX線ビ
ーム102は、被検査体103を減衰しながら透過し
て、2次元X線センサ104に到達し、2次元X線セン
サ104によりX線画像として出力される。次に、デー
タ収集回路105は、2次元X線センサ104から出力
されたX線画像を電気信号に変換し、それを前処理回路
106に供給する。次に、前処理回路106は、データ
収集回路105からの信号(X線画像信号)に対して、
オフセット補正処理やゲイン補正処理等の前処理を行
う。この前処理回路106で前処理が行われたX線画像
信号は入力画像の情報として、CPU108の制御によ
り、CPUバス115を介して、メインメモリ109、
照射領域認識回路112、姿勢判定回路113、位置限
定回路114、特徴抽出回路115、及び階調変換回路
116にそれぞれ転送される。そして、照射領域認識回
路112は、CPU108の制御により転送されてきた
入力画像(以下、「対象画像」とも言う)から、任意の
方法を用いて、X線の照射領域を抽出する。また、姿勢
判定回路113は、以下に説明するようなS401〜S
407の処理を実行することで、照射領域認識回路11
2にて抽出された照射領域の画像から、被写体の体位を
判定する。
【0085】ステップS401:先ず、す抜け削除回路
113aは、対象画像において、照射領域外と、す抜け
領域及び該す抜け領域と一定間隔内で接する体領域と
を、例えば、画素値=”0”で置き換える。 具体的に
は、上記入力画像データf(x,y)として、
【0086】
【数10】
【0087】なる式(10)により、画像の変換を行
い、照射領域外と、す抜け領域及び該す抜け領域と一定
間隔内で接する体領域とを削除した画像データf1
(x,y)を得る。式(10)における”sng(x,
y)”は、
【0088】
【数11】
【0089】なる式(11)にて表される。この式(1
1)において、”Th1”は、実験等により予め定めら
れる定数であり、”d1”及び”d2”は、す抜け領域
と一定間隔内で接する体領域を削除する際の該一定間隔
(幅)を決定する定数である。このようなす抜け削除回
路113aでの処理後の入力画像(画像f1(x,
y))が、上記図3(a)に示したような画像300と
なる。具体的には、本実施の形態では、図6(a)に示
すような画像300となる。この図6(a)におい
て、”311”は、す抜け削除後の体領域の画像を示
し、”312”は、体領域内311の最大値の座標を示
す。
【0090】ステップS402:次に、プロファイル作
成回路113bは、す抜け削除回路113aにて得られ
た画像f1(x,y)において、”0”画素値に置き換
えられなかった画素領域(体領域)の最大画素値(体内
最大値)を有する画素座標(X1,Y1)を求める。上
記図6(a)では、”312”の座標を求めることにな
る。具体的には、画像f1(x,y)の累積ヒストグラ
ムを作成し、その上位、例えば、99%以上の画素値の
重心を算出し、それを体内最大値の座標312とする。
【0091】ステップS403:次に、プロファイル作
成回路113bは、上記図6(a)の直線313に示す
ように、ステップS402にて求めた座標312を水平
方向に横切るプロファイルf1(x,Y1)を作成す
る。この結果、上記図6(b)に示すようなプロファイ
ルが作成される。このように、ステップS402では、
す抜けを削除した後の画像f1(x,y)の最大値が必
ず肺領域から得られ、この結果、ステップS403にて
作成される該最大値の座標312を水平に横切るプロフ
ァイルf1(x,Y1)は、必ず肺領域を横切るように
なる。
【0092】ステップS404、S405:次に、プロ
ファイル作成回路113bは、ステップS403にて作
成したプロファイルf1(x,Y1)において、
【0093】
【数12】
【0094】なる条件式(12)を満たす最小値の座標
(X2,Y1)を算出する。この条件式(12)におい
て、”d”は、実験等により予め決定される定数であ
り、ここでは、例えば、20mmとする。また、”D
x”は、対象画像の水平方向の幅を示す。そして、プロ
ファイル作成回路113bは、上記図6(a)の直線3
14に示すように、その最小値の座標(X2,Y1)を
垂直方向に横切るプロファイルf1(X2,y)を作成
する。この結果、上記図6(c)に示すような、プロフ
ァイルf1(X2,y)が作成される。
【0095】ステップS406:次に、判定回路113
cは、プロファイル作成回路113bにて得られたプロ
ファイルf1(X2,y)の勾配△を、
【0096】
【数13】
【0097】なる式(13)により算出する。
【0098】ステップS407:そして、判定回路11
3cは、ステップS406にて算出した勾配△により、
【0099】
【数14】
【0100】なる条件式(14)に従って、被写体の体
位の上下を判別する。すなわち、ここでは、肺領域の縦
隔部の画素の値は頭部側から腹部側に移動するに従って
減少する性質があり、凹部の最小値は必ず縦隔内にある
という性質を利用して、該最小値の座標(X2,Y1)
を通るプロファイルf1(X2,y)の勾配△が”0”
より大きい場合(画素値が減少している場合:上記図6
(c)参照)には、撮影画像に対して頭部が上側である
と判断し、そうでないならば、撮影画像に対して頭部が
下側であると判断する。
【0101】ステップS408:上述のようにして、姿
勢判定回路113により被写体の体位が判定されると、
その判定結果に基づいて、上記図2のステップS210
と同様にして、撮影画像から階調変換処理のための特徴
量を抽出し、その特徴量を用いて、階調変換処理を行
う。
【0102】上述のように、本実施の形態では、肺領域
の縦隔部の画素の値は、頭部側から腹部側に移動するに
従って減少することに着目し、肺領域の縦隔部の画素値
の勾配から、被写体の上下等の体位を判定するようにし
た。このような構成により、撮影画像から安定して被写
体の体位判定を行うことができる。また、す抜けを削除
した画像の最大値は、必ず肺領域内から算出されること
により、その最大値の座標を水平方向に横切るプロファ
イルを作成するように構成したので、このプロファイル
は、必ず肺領域内を横切り、肺領域の縦隔部の領域を凹
部として含有することになる。また、このような水平方
向のプロファイルの凹部の最小値の座標を垂直方向に横
切るプロファイルを作成するように構成したので、この
プロファイルは、縦隔部を必ず縦断することになる。し
たがって、このような垂直方向のプロファイルからは、
上記の肺領域の縦隔部の画素値の勾配が正確に得られる
ため、被写体の体位判定をより正確に行うことができ
る。
【0103】(第3の実施の形態)本実施の形態では、
上記図1に示したX線撮影装置100の姿勢判定回路1
13において、プロファイル作成回路113bを設ける
代わりに、例えば、図7に示すように、重心位置算出回
路113’bを設ける構成とする。この重心位置算出回
路113’bは、す抜け削除回路113aにてす抜け領
域が削除されなかった領域から該領域の重心を算出す
る。そして、判定回路113cは、重心位置算出回路1
13’bにて算出された重心と、す抜け削除回路113
aにてす抜け領域が削除されなかった領域の所定位置を
比較することで、被写体の姿勢(体位等)を判定する。
このため、本実施の形態では、上記図2の処理プログラ
ムの代わりに、例えば、図8に示すフローチャートに従
った処理プログラムを用いる。したがって、CPU10
8は、上記処理プログラムをメインメモリ109から読
み出して実行することで、操作パネル110からの操作
に従った、以下に説明するような本装置全体の動作制御
を行う。尚、本実施の形態においても、2次元X線セン
サ104から出力されるX線画像を、上記図3(a)に
示したような肺正面画像300とする。
【0104】ステップS500:先ず、X線発生回路1
01は、被検査体103に対してX線ビーム102を放
射する。このX線発生回路101から放射されたX線ビ
ーム102は、被検査体103を減衰しながら透過し
て、2次元X線センサ104に到達し、2次元X線セン
サ104によりX線画像として出力される。次に、デー
タ収集回路105は、2次元X線センサ104から出力
されたX線画像を電気信号に変換し、それを前処理回路
106に供給する。次に、前処理回路106は、データ
収集回路105からの信号(X線画像信号)に対して、
オフセット補正処理やゲイン補正処理等の前処理を行
う。この前処理回路106で前処理が行われたX線画像
信号は入力画像の情報として、CPU108の制御によ
り、CPUバス115を介して、メインメモリ109、
照射領域認識回路112、姿勢判定回路113、位置限
定回路114、特徴抽出回路115、及び階調変換回路
116にそれぞれ転送される。
【0105】ステップS501:照射領域認識回路11
2は、CPU108の制御により転送されてきた入力画
像(以下、「対象画像」とも言う)から、任意の方法を
用いて、X線の照射領域を抽出する。また、姿勢判定回
路113は、以下に説明するようなS502〜S508
の処理を実行することで、照射領域認識回路112にて
抽出された照射領域の画像から、被写体の体位を判定す
る。
【0106】ステップS502:先ず、す抜け削除回路
113aは、対象画像において、照射領域外と、す抜け
領域及び該す抜け領域と一定間隔内で接する体領域と
を、例えば、画素値=”0”で置き換える。 具体的に
は、上記入力画像データf(x,y)として、
【0107】
【数15】
【0108】なる式(15)により、画像の変換を行
い、照射領域外と、す抜け領域及び該す抜け領域と一定
間隔内で接する体領域とを削除した画像データf1
(x,y)を得る。式(15)における”sng(x,
y)”は、
【0109】
【数16】
【0110】なる式(16)にて表される。この式(1
6)において、”Th1”は、実験等により予め定めら
れる定数であり、”d1”及び”d2”は、す抜け領域
と一定間隔内で接する体領域を削除する際の該一定間隔
(幅)を決定する定数である。このようなす抜け削除回
路113aでの処理後の入力画像(画像f1(x,
y))が、上記図3(a)に示したような画像300と
なる。具体的には、本実施の形態では、図9に示すよう
な画像300となる。この図9において、直線601
は、す抜け削除後の体領域の画像の最長垂直軸線を示
し、”Y1”及び”Y2”は、その直線601の頭部側
から4分の1の点及び2分の1の点を示す。
【0111】ステップS503:次に、重心位置算出回
路113’bは、す抜け削除回路113aにて得られた
画像f1(x,y)において、”0”画素値に置き換え
られなかった画素領域(体領域)のY軸方向に対する重
心座標YCを、
【0112】
【数17】
【0113】なる式(17)により算出する。ここで、
2次元X線センサ104において、X線が強くあたるほ
ど画素値が高くなるものとした場合、腹領域は、肺領域
よりもX線の透過率が低いため、その画素値も低くな
る。したがって、式(17)により算出される重心座標
YCは、肺領域よりも腹領域側の座標となる。
【0114】尚、ここでは、2次元X線センサ104に
おいて、X線が強くあたるほど画素値が高くなるものと
した場合として以下の説明も行うが、これに限られるこ
とはなく、その逆の場合でも、本実施の形態は適用可能
である。また、式(17)では、”1/f1(x,
y)”と”f1(x,y)”の単調減少関数を用いるよ
うにしているが、これに限られることはなく、任意の単
調減少関数を用いるようにしてよい。また、式(17)
の代わりに、例えば、
【0115】
【数18】
【0116】なる式(18)及び(19)を用いるよう
にしてもよい。このように、画像f1(x,y)のうち
所定範囲の画素値の重心座標YCを算出するように構成
すれば、重心座標YCが、より腹領域側に近づくことに
なる。
【0117】ステップS504:次に、判定回路113
cは、す抜け削除回路113aにて得られた画像f1
(x,y)において、”0”画素値に置き換えられなか
った画素領域(体領域)の最上部点Y0と最下部点Y3
を抽出する。
【0118】ステップS505:次に、判定回路113
cは、ステップS504にて算出した最上部点Y0と最
下部点Y3により、
【0119】
【数19】
【0120】なる式を用いて、最上上部点Y0から2分
の1点である中間座標Y2を算出する。
【0121】ステップS506〜S508:そして、判
定回路113cは、ステップS505にて算出した中間
座標と、上述したようにして重心位置算出回路113’
bにて得られた重心座標YCとから、
【0122】
【数20】
【0123】なる条件式(21)に従って、被写体の体
位の上下を判別する。すなわち、腹領域は肺領域よりも
X線の透過率が低く、その画素値も低いため、体領域の
重心座標YCが腹領域側に位置することを利用して、”
YC>Y2”の場合には、撮影画像に対して頭部が上側
であると判断し、そうでないならば、撮影画像に対して
頭部が下側であると判断する。
【0124】尚、YCを体領域の一定画素値(Th1)
以下の画素値の重心、Y2を一定画素値(Th2)以上
の画素値の重心としてもよい。例えば、Th1を、体領
域の50%値、Th2を、体領域の80%値とする。
【0125】ステップS509:上述のようにして、姿
勢判定回路113により被写体の体位が判定されると、
その判定結果に基づいて、上記図2のステップS210
と同様にして、撮影画像から階調変換処理のための特徴
量を抽出し、その特徴量を用いて、階調変換処理を行
う。
【0126】上述のように、本実施の形態では、体領域
の画素値の分布は、下側が高く上側が低い等、被写体の
体格によらず同様の傾向を示すことにより、体領域の画
素値を用いて、体領域の重心座標を算出し、この重心座
標が体領域の中で上側或いは下側に偏るかを判定するよ
うに構成したので、安定して被写体の体位の上下判定を
行うことができる。このとき、体領域の画素のうち所定
範囲の画素値を用いて、重心座標を算出するように構成
すれば、より安定して被写体の体位の上下判定を行うこ
とができる。また、算出した体領域の重心座標と、その
体領域の所定位置とを比較するように構成したので、よ
り安定して被写体の体位の上下判定を行うことができ
る。特に、肺領域を含むる被写体では、肺領域と腹領域
のX線の透過率が異なるため、本実施の形態を適用すれ
ば、体領域の重心座標が体領域の下側もしくは上側に強
く偏るため、より安定して被写体の体位の上下判定を行
うことができる。
【0127】以上説明したように、本発明の実施の形態
では、撮影画像上の被写体領域内の所定画素を同方向
(水平方向又は垂直方向)に横切る第1及び第2のプロ
ファイルを作成し、それらのプロファイルのピーク間距
離の大小関係等に基づいて、撮影画像上における被写体
の姿勢(被写体が上向きか下向きか等)を判定する。具
体的には例えば、肺正面を放射線撮影により撮影して得
られた撮影画像において、頭側が撮影画像において下側
か上側かを判定する場合、先ず、撮影画像から、す抜け
領域(放射線がセンサへ直接あたっている領域)、及び
該す抜け領域と一定幅で接する領域を削除する。そし
て、その削除されなかった領域(被写体領域)内で最大
値を有する画素を水平方向に横切る第1のプロファイル
を作成すると共に、該最大値の画素から所定間隔離れた
画素を水平方向に横切る第2のプロファイルを作成す
る。ここで、両肺野(左右肺野)の間隔は、常に頭側か
ら離れるほど広がる性質がある。そこで、第1及び第2
のプロファイルの各ピーク間距離の大小関係から、頭側
が下側か上側かを判定する。すなわち、第1のプロファ
イルのピーク間距離が、第2のプロファイルのピーク間
距離が大きいか否かを判別することで、撮影画像での肺
領域が上側と下側の何れの方向に末広がり状態となって
いるかを認識し、頭側が下側か上側かを判定する。この
ように、両肺野の末広がりの状態から、被写体の上下等
の体位を判定するように構成すれば、撮影画像から安定
して被写体の体位判定を行うことができる。また、す抜
け領域及び該す抜け領域と一定幅で接する領域を削除す
抜けを削除した後、その削除されなかった領域内の最大
値の画素を横切るように、第1のプロファイルを作成す
るように構成することで、その第1のプロファイルは、
肺領域内を必ず横切ることになり、その第1のプロファ
イルから所定距離にある画素を横切るように作成した第
2のプロファイルをも肺領域内を横切る。これにより、
第1のプロファイルから両肺間のピーク距離を安定して
算出することができると共に、第2のプロファイルから
も両肺間のピーク距離を安定して算出することができ
る。したがって、被写体の体位判定をより正確に行うこ
とができる。さらに、肺領域内のピーク値を結ぶ峰線を
両肺間隔として用いるように構成すれば、峰線の広がり
から安定して被写体の体位を判定することができる。
【0128】また、本発明の実施の形態では、撮影画像
上の被写体領域内の所定画素を所定方向(水平方向又は
垂直方向)に横切る第1のプロファイルを作成し、その
第1のプロファイルの勾配に基づいて、撮影画像上にお
ける被写体の姿勢(被写体が上向きか下向きか等)を判
定する。具体的には例えば、肺正面を放射線撮影により
撮影して得られた撮影画像において、頭側が撮影画像に
おいて下側か上側かを判定する場合、先ず、撮影画像か
ら、す抜け領域(放射線がセンサへ直接あたっている領
域)、及び該す抜け領域と一定幅で接する領域を削除す
る。そして、その削除されなかった領域(被写体領域)
内で最大値を有する画素を水平方向に横切る第2のプロ
ファイルを作成する。この第2のプロファイルにおい
て、凹部内の最小値を横切る第1のプロファイルを作成
する。ここで、肺領域の縦隔部の画素の値は、頭部側か
ら腹部側に移動するに従って減少する。そこで、第1の
プロファイルの勾配から、頭側が下側か上側かを判定す
る。すなわち、第1のプロファイルの勾配が”0”より
大きいか否かを判別することで、頭側が下側か上側かを
判定する。このように、肺領域の縦隔部の画素値の勾配
から、被写体の上下等の体位を判定するように構成すれ
ば、撮影画像から安定して被写体の体位判定を行うこと
ができる。また、す抜け領域及び該す抜け領域と一定幅
で接する領域を削除す抜けを削除した後、その削除され
なかった領域内の最大値の画素を水平方向に横切るよう
に、第2のプロファイルを作成するように構成すること
で、その第2のプロファイルは、肺領域内を必ず横切
り、肺領域の縦隔部の領域を凹部として含有することに
なる。また、このような第2のプロファイルの凹部の最
小値の画素を垂直方向に横切るように作成した第1のプ
ロファイルも、縦隔部を必ず縦断することになる。した
がって、このような第1のプロファイルからは、肺領域
の縦隔部の画素値の勾配が正確に得られるため、被写体
の体位判定をより正確に行うことができる。
【0129】また、本発明の実施の形態では、撮影画像
上の被写体領域内の画素値の重心位置に依存して、撮影
画像上における被写体の姿勢(被写体が上向きか下向き
か等)を判定する。具体的には例えば、肺正面を放射線
撮影により撮影して得られた撮影画像において、頭側が
撮影画像において下側か上側かを判定する場合、先ず、
撮影画像から、す抜け領域(放射線がセンサへ直接あた
っている領域)、及び該す抜け領域と一定幅で接する領
域を削除する。そして、その削除されなかった領域(被
写体領域)内の画素値の重心位置を取得する。ここで、
被写体領域内の画素値の分布は、下側が高く上側が低い
等、被写体の体格によらず同様の傾向を示す。このた
め、被写体領域内の画素値により得られた上記重心位置
も、被写体領域内で上側あるいは下側に偏る等の同様の
傾向を示す。そこで、上記重心位置と、被写体領域の所
定位置とを比較することで、上記重心位置が被写体領域
内で上側或いは下側に偏っているかを認識し、頭側が下
側か上側かを判定する。このような構成をとることで、
安定して被写体の体位の上下判定を行うことができる。
また、上記重心位置と、被写体領域の所定位置とを比較
するように構成することで、より安定して被写体の体位
の上下判定を行うことができる。特に、肺領域を含む被
写体では、肺領域と腹領域の放射線の透過率が異なるた
め、当該構成をとることで、上記重心位置が被写体領域
の下側もしくは上側に強く偏ることになる。したがっ
て、より安定して被写体の体位の上下判定を行うことが
できる。また、上記重心位置を、さらに被写体領域内の
画素のうち所定範囲の値を有する画素値を用いて取得す
るように構成すれば、被写体領域の画素値を用いた重心
位置が、被写体領域内で上側あるいは下側に偏る等の傾
向を、被写体によらずより安定して求めることができる
ので、より安定して被写体の体位の上下判定を行うこと
ができる。
【0130】よって、放射線画像等の撮影画像上におけ
る被写体の姿勢を常に正確に判定することができる。こ
のため、このようにして得られる被写体姿勢の判定結果
から、階調変換処理に用いる特徴量の抽出のために用い
る解剖学的な情報を正確に得ることができる。したがっ
て、最適な階調変換処理を行うことができ、良好な画像
を出力するができる。これは、特に、X線撮影等に対し
て有効である。
【0131】尚、本発明の目的は、上述した各実施の形
態のホスト及び端末の機能を実現するソフトウェアのプ
ログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは
装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ
(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログ
ラムコードを読みだして実行することによっても、達成
されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から
読み出されたプログラムコード自体が各実施の形態の機
能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶
した記憶媒体は本発明を構成することとなる。プログラ
ムコードを供給するための記憶媒体としては、ROM、
フロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、光
磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、
不揮発性のメモリカード等を用いることができる。ま
た、コンピュータが読みだしたプログラムコードを実行
することにより、各実施の形態の機能が実現されるだけ
でなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピ
ュータ上で稼動しているOS等が実際の処理の一部又は
全部を行い、その処理によって各実施の形態の機能が実
現される場合も含まれることは言うまでもない。さら
に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コ
ンピュータに挿入された拡張機能ボードやコンピュータ
に接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込
まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その
機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなど
が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって
各実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは
言うまでもない。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、撮影画
像から安定して且つ正確に被写体の体位判定を行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態において、本発明を適用した
X線撮影装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記X線撮影装置の動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図3】上記X線撮影装置において、プロファイル作成
回路にて作成される第1及び第2のプロファイルを説明
するための図である。
【図4】上記X線撮影装置において、階調変換回路にて
用いる階調変換曲線を説明するための図である。
【図5】第2の実施の形態における、上記X線撮影装置
の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】上記X線撮影装置において、プロファイル作成
回路にて作成される水平方向及び垂直方向のプロファイ
ルを説明するための図である。
【図7】第3の実施の形態における、上記X線撮影装置
の構成を示すブロック図である。
【図8】上記X線撮影装置の動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図9】上記X線撮影装置において、重心位置算出回路
にて算出される重心座標を説明するための図である。
【図10】従来のX線撮影装置の構成を説明するための
図である。
【図11】上記X線撮影装置により得られる撮影画像を
説明するための図である。
【符号の説明】
100 X線撮影装置 101 X線発生回路 102 X線ビーム 103 被写体 104 2次元X線センサ 105 データ収集回路 106 前処理回路 108 CPU 109 メインメモリ 110 操作パネル 111 画像表示器 112 照射領域認識回路 113 姿勢判定回路 113a す抜け削除回路 113b プロファイル作成回路 113c 判定回路 113’b 重心位置算出回路 114 位置限定回路 115 特徴量抽出回路 116 階調変換回路 115 CPUバス

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影画像上における被写体の姿勢を判定
    する機能を有する画像処理装置であって、 上記撮影画像上の被写体領域内の所定画素を同方向に横
    切る第1及び第2のプロファイルをそれぞれ作成するプ
    ロファイル作成手段と、 上記プロファイル作成手段にて作成された第1及び第2
    のプロファイルの各ピーク間距離に基づいて、上記被写
    体の姿勢を判定する判定手段とを備えることを特徴とす
    る画像処理装置。
  2. 【請求項2】 上記プロファイル作成手段は、上記被写
    体領域内の画素のうち最大値を有する画素を横切るプロ
    ファイルを上記第1のプロファイルとして作成し、上記
    最大値の画素位置から所定間隔離れた画素を横切るプロ
    ファイルを上記第2のプロファイルとして作成すること
    を特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 【請求項3】 上記撮影画像は、肺部撮影画像を含み、 上記プロファイル作成手段は、左右肺領域を横切る上記
    第1及び第2のプロファイルを作成し、 上記判定手段は、上記第1及び第2のプロファイルの各
    ピーク間距離により示される左右肺間隔から、上記被写
    体の上下の体位を判定することを特徴とする請求項1記
    載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 肺部撮影画像から被写体の体位を判定す
    る機能を有する画像処理装置であって、 上記肺部撮影画像における左右肺間隔から上記被写体の
    体位を判定する判定手段を備えることを特徴とする画像
    処理装置。
  5. 【請求項5】 上記判定手段は、上記左右肺間隔として
    肺領域内の峰線を用いることを特徴とする請求項3又は
    4記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 撮影画像上における被写体の姿勢を判定
    する機能を有する画像処理装置であって、 上記撮影画像上の被写体領域内の所定画素を所定方向に
    横切る第1のプロファイルを作成するプロファイル作成
    手段と、 上記プロファイル作成手段にて作成された第1のプロフ
    ァイルの勾配に基づいて、上記被写体の姿勢を判定する
    判定手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】 上記プロファイル作成手段は、上記被写
    体領域内の画素のうち最大値を有する画素を水平方向に
    横切る第2のプロファイルを作成し、その第2のプロフ
    ァイルの凹部内の最小値に対応する画素を垂直方向に横
    切るプロファイルを上記第1のプロファイルとして作成
    することを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 上記撮影画像は、肺部撮影画像を含み、 上記プロファイル作成手段は、肺野の縦隔部領域を横切
    るプロファイルを上記第1のプロファイルとして作成
    し、 上記判定手段は、上記第1のプロファイルの勾配に基づ
    いて、被写体の上下の体位を判定することを特徴とする
    請求項6記載の画像処理装置。
  9. 【請求項9】 肺部撮影画像から被写体の体位を判定す
    る機能を有する画像処理装置であって、 上記肺部撮影画像における肺野の縦隔部の勾配から上記
    被写体の体位を判定する判定手段を備えることを特徴と
    する画像処理装置。
  10. 【請求項10】 上記撮影画像は、放射線撮影により得
    られた画像を含み、 上記撮影画像から、す抜け領域及び該す抜け領域と所定
    範囲で接する領域を削除するす抜け削除手段を備え、 上記プロファイル作成手段は、上記す抜け削除手段にて
    削除されなかった領域を上記被写体領域として、少なく
    とも第1及び第2のプロファイルの何れかの作成を行う
    ことを特徴とする請求項1又は6記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】 撮影画像上における被写体の姿勢を判
    定する機能を有する画像処理装置であって、 上記撮影画像上の被写体領域内の画素値の重心位置を取
    得する重心取得手段と、 上記重心取得手段により得られた重心位置に基づいて、
    上記被写体の姿勢を判定する判定手段とを備えることを
    特徴とする画像処理装置。
  12. 【請求項12】 上記判定手段は、上記重心位置と、上
    記被写体領域内の所定位置とを比較した結果に基づい
    て、上記被写体の姿勢を判定することを特徴とする請求
    項11記載の画像処理装置。
  13. 【請求項13】 上記判定手段は、上記重心位置と、上
    記被写体領域内の画素値の第2の重心位置とを比較した
    結果に基づいて、上記被写体の姿勢を判定することを特
    徴とする請求項11記載の画像処理装置。
  14. 【請求項14】 上記撮影画像は、放射線撮影により得
    られた画像を含み、 上記撮影画像から、す抜け領域及び該す抜け領域と所定
    範囲で接する領域を削除してするす抜け削除手段を備
    え、 上記重心取得手段及び上記判定手段は、上記す抜け削除
    手段にて削除されなかった領域を上記被写体領域とし
    て、それぞれ上記の処理を実行することを特徴とする請
    求項11記載の画像処理装置。
  15. 【請求項15】 上記重心取得手段は、上記被写体領域
    内の画素のうち所定範囲の値を有する画素値の重心位置
    を取得することを特徴とする請求項11記載の画像処理
    装置。
  16. 【請求項16】 撮影画像から被写体の姿勢を判定する
    機能を有する画像処理装置であって、 上記撮影画像における被写体領域の画素値の重心位置に
    基づいて、上記被写体の姿勢を判定する判定手段を備え
    ることを特徴とする画像処理装置。
  17. 【請求項17】 上記被写体領域は、肺領域を含み、 上記判定手段は、上記被写体の上下の体位を上記被写体
    の姿勢として判定することを特徴とする請求項11又は
    16記載の画像処理装置。
  18. 【請求項18】 複数の機器が互いに通信可能に接続さ
    れてなる画像処理システムであって、 上記複数の機器のうち少なくとも1つの機器は、請求項
    1〜17の何れかに記載の画像処理装置の機能を有する
    ことを特徴とする画像処理システム。
  19. 【請求項19】 撮影画像上における被写体の姿勢を判
    定するための被写体姿勢判定方法であって、 上記撮影画像上の被写体領域内の所定画素を同方向に横
    切る第1及び第2のプロファイルをそれぞれ作成するプ
    ロファイル作成ステップと、 上記プロファイル作成ステップにより作成された第1及
    び第2のプロファイルの各ピーク間距離に基づいて、上
    記被写体の姿勢を判定する判定ステップとを含むことを
    特徴とする被写体姿勢判定方法。
  20. 【請求項20】 上記プロファイル作成ステップは、上
    記被写体領域内の画素のうち最大値を有する画素を横切
    るプロファイルを上記第1のプロファイルとして作成
    し、上記最大値の画素位置から所定間隔離れた画素を横
    切るプロファイルを上記第2のプロファイルとして作成
    するステップを含むことを特徴とする請求項19記載の
    被写体姿勢判定方法。
  21. 【請求項21】 上記撮影画像は、肺部撮影画像を含
    み、 上記プロファイル作成ステップは、左右肺領域を横切る
    上記第1及び第2のプロファイルを作成するステップを
    含み、 上記判定ステップは、上記第1及び第2のプロファイル
    の各ピーク間距離により示される左右肺間隔から、上記
    被写体の上下の体位を判定するステップを含むことを特
    徴とする請求項19記載の被写体姿勢判定方法。
  22. 【請求項22】 肺部撮影画像から被写体の体位を判定
    するための被写体姿勢判定方法であって、 上記肺部撮影画像における左右肺間隔から上記被写体の
    体位を判定する判定ステップを含むことを特徴とする被
    写体姿勢判定方法。
  23. 【請求項23】 上記判定ステップは、上記左右肺間隔
    として肺領域内の峰線を用いるステップを含むことを特
    徴とする請求項21又は22記載の被写体姿勢判定方
    法。
  24. 【請求項24】 撮影画像上における被写体の姿勢を判
    定するための被写体姿勢判定方法であって、 上記撮影画像上の被写体領域内の所定画素を所定方向に
    横切る第1のプロファイルを作成するプロファイル作成
    ステップと、 上記プロファイル作成ステップにより作成された第1の
    プロファイルの勾配に基づいて、上記被写体の姿勢を判
    定する判定ステップとを含むことを特徴とする被写体姿
    勢判定方法。
  25. 【請求項25】 上記プロファイル作成ステップは、上
    記被写体領域内の画素のうち最大値を有する画素を水平
    方向に横切る第2のプロファイルを作成し、その第2の
    プロファイルの凹部内の最小値に対応する画素を垂直方
    向に横切るプロファイルを上記第1のプロファイルとし
    て作成するステップを含むことを特徴とする請求項24
    記載の被写体姿勢判定方法。
  26. 【請求項26】 上記撮影画像は、肺部撮影画像を含
    み、 上記プロファイル作成ステップは、肺野の縦隔部領域を
    横切るプロファイルを上記第1のプロファイルとして作
    成するステップを含み、 上記判定ステップは、上記第1のプロファイルの勾配に
    基づいて、被写体の上下の体位を判定するステップを含
    むことを特徴とする請求項24記載の被写体姿勢判定方
    法。
  27. 【請求項27】 肺部撮影画像から被写体の体位を判定
    するための被写体姿勢判定方法であって、 上記肺部撮影画像における肺野の縦隔部の勾配から上記
    被写体の体位を判定する判定ステップを含むことを特徴
    とする被写体姿勢判定方法。
  28. 【請求項28】 上記撮影画像は、放射線撮影により得
    られた画像を含み、 上記撮影画像から、す抜け領域及び該す抜け領域と所定
    範囲で接する領域を削除するす抜け削除ステップを含
    み、 上記プロファイル作成ステップは、上記す抜け削除ステ
    ップにより削除されなかった領域を上記被写体領域とし
    て、少なくとも上記第1及び第2のプロファイルの何れ
    かの作成を行うステップを含むを特徴とする請求項19
    又は24記載の被写体姿勢判定方法。
  29. 【請求項29】 撮影画像上における被写体の姿勢を判
    定するための被写体姿勢判定方法であって、 上記撮影画像上の被写体領域内の画素値の重心位置を取
    得する重心取得ステップと、 上記重心取得ステップにより得られた重心位置に基づい
    て、上記被写体の姿勢を判定する判定ステップとを含む
    ことを特徴とする被写体姿勢判定方法。
  30. 【請求項30】 上記判定ステップは、上記重心位置
    と、上記被写体領域内の所定位置とを比較した結果に基
    づいて、上記被写体の姿勢を判定するステップを含むこ
    とを特徴とする請求項29記載の被写体姿勢判定方法。
  31. 【請求項31】 上記判定ステップは、上記重心位置
    と、上記被写体領域内の画素値の第2の重心位置とを比
    較した結果に基づいて、上記被写体の姿勢を判定するス
    テップを含むことを特徴とする請求項29記載の被写体
    姿勢判定方法。
  32. 【請求項32】 上記撮影画像は、放射線撮影により得
    られた画像を含み、 上記撮影画像から、す抜け領域及び該す抜け領域と所定
    範囲で接する領域を削除してするす抜け削除ステップを
    含み、 上記重心取得ステップ及び上記判定ステップは、上記す
    抜け削除ステップにより削除されなかった領域を上記被
    写体領域として、それぞれ上記の処理を実行するステッ
    プを含むことを特徴とする請求項29記載の被写体姿勢
    判定方法。
  33. 【請求項33】 上記重心取得ステップは、上記被写体
    領域内の画素のうち所定範囲の値を有する画素値の重心
    位置を取得するステップを含むことを特徴とする請求項
    29記載の被写体姿勢判定方法。
  34. 【請求項34】 撮影画像から被写体の姿勢を判定する
    ための被写体姿勢判定方法であって、 上記撮影画像における被写体領域の画素値の重心位置に
    基づいて、上記被写体の姿勢を判定する判定ステップを
    含むことを特徴とする被写体姿勢判定方法。
  35. 【請求項35】 上記被写体領域は、肺領域を含み、 上記判定ステップは、上記被写体の上下の体位を上記被
    写体の姿勢として判定するステップを含むことを特徴と
    する請求項29又は34記載の被写体姿勢判定方法。
  36. 【請求項36】 請求項19〜35の何れかに記載の被
    写体姿勢判定方法の処理ステップを、コンピュータが読
    出可能に格納したことを特徴とする記憶媒体。
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