JP5734249B2 - 画像処理装置、x線撮影装置、画像処理システム、画像処理方法及び記憶媒体 - Google Patents

画像処理装置、x線撮影装置、画像処理システム、画像処理方法及び記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、階調変換処理に用いる特徴量を処理対象画像から抽出する画像処理装置、X線撮影装置、画像処理システム、画像処理方法、及びプログラムを記憶した記憶媒体に関するものである。
従来より、撮像センサを有するカメラ等の撮影装置により、被写体をX線撮影して得られたX線画像をディジタル化して、モニタ画面(CRT等)上に表示出力したり、X線診断用フィルム上にプリント出力する場合、X線画像に対して階調変換処理を施すことで、X線画像を観察しやすい濃度値に変換するのが一般的である。
具体的には例えば、肩部等のX線撮影により得られたX線画像をX線診断用フィルム上に出力する場合、X線画像全体のヒストグラムを作成し、そのヒストグラムの一定部分(例えば、下部20%点等)の濃度値(ピクセル値)を特徴量として抽出し、その特徴量がX線診断用フィルム上で一定濃度値(例えば、1.1程度)となるような、X線画像に対する階調変換を行う。
しかしながら、上述したような従来の階調変換処理では、X線画像において、ある領域の濃度値(ヒストグラムの下部20%点の濃度値等)が、X線診断用フィルム上での一定濃度値となるような変換を行なっているにすぎず、特徴量としての濃度値を抽出する領域によっては、X線画像全体のX線診断用フィルム上での濃度値がばらつくことがあった。
具体的には例えば、X線画像は、骨や皮膚等の異なる組織部分の領域からなり、それぞれのX線透過率は異なっている。このため、階調変換に用いる特徴量(濃度値)を抽出する領域が、実際に観察したい領域(関節部等の注目領域)以外の領域であった場合、注目領域を観察しやすいようにするための階調変換に用いる特徴量として適切でない特徴量が得られることになる。このような特徴量を用いて階調変換を行なうと、X線画像全体に濃度値のばらつきが生じ、注目領域の濃度値が観察に適切な濃度値に変換されない場合がある。これは、診断効率の低下や誤診断等の問題につながる。
また、従来では、X線画像に対する階調変換処理等の画像処理や、その処理後のX線画像の出力を適切に行なうためには、X線画像の撮影体位を入力する必要があった。
具体的には例えば、肩部のX線画像では、そのX線画像が右肩の画像であるか、或いは左肩の画像であるかを入力する必要がある。これは、特徴量抽出処理として、右肩用の特徴量抽出処理と、左肩用の特徴量抽出処理がそれぞれ存在するためである。右肩用の特徴量抽出処理では、右肩の関節領域を注目領域として抽出し、その注目領域から特徴量を抽出する。一方、左肩用の特徴量抽出処理では、左肩の関節領域を注目領域として抽出し、その注目領域から特徴量を抽出する。
したがって、右肩或いは左肩のX線画像に対して適切な特徴量抽出処理を行なうためには、X線画像が右肩の画像であるか、或いは左肩の画像であるかを入力する必要がある。
また、撮影台に被写体が横たわり、当該被写体に対してX線撮影が行なわれる場合、その体位によって、X線画像の上下(例えば、頭部撮影では頭部の向き)が反転することがある。すなわち、この場合に得られるX線画像では、頭が上の場合と、頭が下の場合とがある。
したがって、X線画像を正常な向き(観察者に対して正常な向き)で出力するためには、X線画像が頭が上の画像であるか、或いは頭が下の画像であるかを入力する必要がある。
上述のようなX線画像の撮影体位を入力は非常に面倒な作業であると共に、その入力がなかった場合、或いは入力ミスがあった場合には、適切な画像処理が実行できなかったり、X線画像が上下逆に出力されてしまうことがあった。
そこで、本発明は、上記の欠点を除去するために成されたもので、処理対象の画像に対して安定した適切な画像処理を施す構成により、良好な処理後画像を提供することを目的とする。
また、本発明は、画像中に存在する被写体方向を自動的に判別する構成により、効率的に且つ適切な画像処理を行なえると共に、当該処理後の画像出力を適切に行なうことができるようにすることを目的とする。
本発明に係る画像処理装置は、X線センサにより撮像されるX線画像を取得する取得手段と、前記X線画像中に存在する被写体の輪郭線を取得する輪郭取得手段と、前記X線画像の撮影部位及び撮影方向の情報と、前記取得された輪郭線の曲線形状に基づいて前記被写体の前記X線画像における体位を判別する判別手段と、を備えることを特徴とする。
以上説明したように本発明によれば、処理対象の画像に対して安定した適切な画像処理を施すことができるため、良好な処理後画像を提供することができる。
また、画像中に存在する被写体方向を自動的に判別することができるため、効率的に且つ適切な画像処理を行うことができると共に、当該処理後の画像出力を適切に行うことができる。
第1の実施の形態において、本発明を適用したX線撮影装置の構成を示すブロック図である。 上記X線撮影装置の動作を説明するためのフローチャートである。 上記X線撮影装置での処理対象画像(入力画像)の一例(肩部画像)を説明するための図である。 上記処理対象画像からす抜け領域を抽出する処理を説明するための図である。 上記処理対象画像(肩部画像)において、肩部の輪郭線と外積値の関係を説明するための図である。 上記処理対象画像への階調変換処理に用いる階調変換曲線の一例を説明するための図である。 上記処理対象画像(入力画像)としての他の例(膝部画像)を説明するための図である。 上記処理対象画像(膝部画像)において、肩部の輪郭線と外積値の関係を説明するための図である。 第2の実施の形態における、上記X線撮影装置の動作を説明するためのフローチャートである。 第3の実施の形態における、上記X線撮影装置の動作を説明するためのフローチャートである。 上記X線撮影装置での処理対象画像(入力画像)の一例(頭部画像)を説明するための図である。 第4の実施の形態において、本発明を適用したX線撮影装置の構成を示すブロック図である。 上記X線撮影装置の動作(被写体の上下判別)を説明するためのフローチャートである。 上記X線撮影装置の動作(被写体の左右部位判別)を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
本発明は、例えば、図1に示すようなX線撮影装置100に適用される。
本実施の形態におけるX線撮影装置100は、階調変換処理を含む画像処理機能を有する装置であり、上記図1に示すように、データ収集回路105、前処理回路106、CPU108、メインメモリ109、操作パネル110、画像表示器111、及び画像処理回路120を備えており、これらの各構成部は、CPUバス107を介して互いにデータ授受するようになされている。
また、X線撮影装置100は、CPUバス107及び前処理回路106に接続されたデータ収集回路105と、データ収集回路105に接続された2次元X線センサ104及びX線発生回路101とを備えている。
CPU108は、本装置全体の動作制御を司るものであり、このための処理プログラムや種々のデータ等はメインメモリ109に予め格納されている。したがって、CPU108は、メインメモリ109から処理プログラムを読み出して実行し、また、メインメモリ109内の各種データを用いる等をして、本装置全体の動作制御を実施する。また、CPU108は、操作パネル110での操作に従って動作するように、本装置全体の動作を制御する。
メインメモリ109は、上述したようにCPU108による本装置全体の動作制御に必要な処理プログラムや種々のデータ等が記憶されるものであると共に、CPU108の作業用としてのワークメモリをも含む。
また、メインメモリ109には、前処理回路106での後述する前処理後のX線画像信号が記憶される。
X線発生回路101は、CPU108からの指示に従って、X線ビーム102を被写体103に対して放射する。
2次元X線センサ104は、被写体103を透過したX線ビーム102を受光して、被写体103のX線画像情報を出力する。
データ収集回路105は、2次元X線センサ104から出力されるX線画像情報を収集して、そのX線画像情報を電気的な信号に変換する。
前処理回路106は、データ収集回路105にて得られた電気信号(X線画像信号)に対して、オフセット補正処理やゲイン補正処理等の前処理を行う。
画像処理回路120は、前処理回路106での前処理後のX線画像信号(以下、「原画像」又は「入力画像」と言う)に対して、特に、階調変換処理を施すものであり、原画像から特徴量を抽出する領域(注目領域、以下、「ROI」とも言う)を抽出するROI抽出回路112と、ROI抽出回路112により抽出された注目領域内の画素値から特徴量(平均画素値や最大画素値等)を抽出する特徴量抽出回路115と、特徴量抽出回路115により抽出された特徴量に基づき原画像に対して階調変換を施す階調変換回路116とを含む。
ROI抽出回路112は、原画像中に存在する被写体の輪郭を抽出する輪郭抽出回路113と、輪郭抽出回路113により抽出された輪郭を解析して注目領域を抽出する解析回路114とを含む。
輪郭抽出回路113は、原画像からす抜け領域(X線が直接あたっている領域)を抽出するす抜け抽出回路113aと、す抜け抽出回路113aにて抽出されたす抜け領域と被写体の境界線を輪郭線として抽出する抽出回路113bとを含む。
画像表示器111は、画像処理回路120による処理後画像等を表示する。
図2は、本実施の形態におけるX線撮影装置100の動作を示したフローチャートである。
このフローチャートに従った処理プログラムは、予めメインメモリ109に格納されており、CPU108から読みだ出され実行されることで、X線撮影装置100は次のように動作する。
ステップS200:
先ず、X線発生回路101は、被写体(被検査体)103に対してX線ビーム102を放射する。
X線発生回路101から放射されたX線ビーム102は、被検査体103を減衰しながら透過して、2次元X線センサ104に到達し、この2次元X線センサ104によりX線画像として出力される。2次元X線センサ104から出力されるX線画像は、例えば、図3に示すような肩部の画像とする。
データ収集回路105は、2次元X線センサ104から出力されたX線画像を電気信号に変換して前処理回路106へ供給する。
前処理回路106は、データ収集回路105からの電気信号(X線画像信号)に対して、オフセット補正処理やゲイン補正処理等の前処理を行う。
この前処理回路106での前処理後のX線画像信号は、CPU108の制御によりCPUバス107を介して、原画像としてメインメモリ109へと転送される。
画像処理回路111は、メインメモリ109内の原画像に対して、次のようなステップS201〜S208の処理を実行する。
ステップS201:
先ず、す抜け抽出回路113aは、メインメモリ109内の原画像(以下、「入力画像」とも言う)を取得し、その入力画像全体の画素値のうち最大値(最大画素値)を取得する。
具体的には例えば、入力画像全体のヒストグラムを作成し、そのヒストグラムの上部から5%点の画素値を最大画素値として取得する。
ステップS202:
次に、す抜け抽出回路113aは、ステップS201にて取得した最大画素値(ヒストグラムの上位から5%点の画素値)から、当該ヒストグラムの95%点までの画素値を、す抜け領域(X線が直接あたっている領域)の画素値として、それらを所定値の画素値(ここでは、"0"画素値)に置き換える。
この結果、入力画像が上記図3に示したような肩部の画像であった場合、図4に示すような画像が得られる。この図4において、黒部分が"0"画素に置き換えられた領域、すなわちす抜け領域を示す。
ステップS203:
次に、抽出回路113bは、す抜け抽出回路113aによるす抜け領域抽出後の入力画像(上記図4参照)から、被写体上側若しくは下側の領域の輪郭線を抽出する。このときの輪郭線を抽出する領域として、被写体上側の領域とするか、被写体下側の領域とするかは、予め設定されている被写体情報により異なる。
ここでは、被写体上側の領域の輪郭線を抽出するものとして、上記入力画像の画素値を、上側から下側の縦方向に検索し、画素値が"0"から"0"でなくなる境界線を輪郭線として抽出する。
ステップS204:
次に、解析回路114は、抽出回路113bにより得られた輪郭線上の接線ベクトルを、入力画像の左から右に向かう方向(例えば、輪郭線上の一定の2点間の向き)で取得し、それらの接線ベクトルの外積値を算出する。
この結果、例えば、図5に示すように、輪郭線上において、M点から等距離にあるA点及びB点の接線ベクトルA及びBが求められ、それらのベクトルA及びBの外積値(A×B)が求められる。
ステップS205:
次に、解析回路114は、ステップS204にて求めた外積値の最大値を検出し、その最大値に対応する輪郭線上の座標を、輪郭線上でもっとも曲率の高い座標とする。上記図5では、当該座標はM点の座標となる。
ステップS206:
次に、解析回路114は、ステップS205において、輪郭線上でもっとも曲率の高い座標(M点の座標)での外積値を算出するために用いた接線ベクトルの2点の座標(A,B点)を結ぶ線と直交する位置に一定距離にあるところを注目領域(ROI)とする。
この結果、上記図3に示すように、肩部の画像では、肩関節付近の領域が注目領域ROIとなる。
尚、ここでの注目領域ROIを検出するための一定距離は、入力画像のサイズに応じて適応的に設定される。
ステップS207:
特徴抽出回路115は、解析回路114により得られた注目領域ROI内の画素値の代表値を特徴量として抽出する。
例えば、注目領域ROI内の画素値のうち、最大値、最小値、中間値、平均値等の統計値を取得し、その値を特徴量とする。
ステップS208:
次に、階調変換回路116は、特徴抽出回路115により得られた特徴量に基づいて、予め設定された階調変換条件に従った階調変換を、入力画像に対して行う。
ここでの階調変換条件としては、例えば、図6に示すような階調変換曲線に従い、特徴量が所定濃度値になるような条件としている。上記図6において、横軸は入力画像の画素値(入力濃度値)を示し、縦軸は階調変換後の画素値(出力濃度値)を示す。
ステップS209:
上述のような階調変換処理後の入力画像は、CPU108の制御により、例えば、画像表示器111上に表示出力されたり、X線診断用フィルム(図示せず)上へ出力されたりする。
上述のように、本実施の形態では、被写体の輪郭線の形状の特徴に基づいて、階調変換に用いる特徴量を抽出する領域(注目領域ROI)を抽出するように構成したので、X線画像の被写体に対して適切な特徴量を取得することができる。特に、関節部等では輪郭線がまるまる特徴があり、その輪郭線の最もまるまった点を注目領域を抽出する基準とすることで、関節部等の注目領域を安定して抽出することができる。
また、入力画像全体の最大画素値に基づきす抜け領域を抽出するように構成したので、す抜け領域を安定して抽出することができる。したがって、その安定して抽出したす抜け領域の端部を被写体の輪郭とすることで、被写体の輪郭を安定して抽出することができるため、特徴量を抽出する注目領域を安定して適切に抽出することができる。
また、安定して適切に抽出した注目領域内の代表値を特徴量として、当該特徴量に基づいた階調変換を行なうように構成したので、注目領域内の濃度値を目的とする濃度に確実に変換することができる。これにより、良好な濃度状態の処理後画像を提供することができるため、X線画像による診断を効率的に行なうことができ、その診断能を向上させることもできる。
尚、ステップS203での輪郭線の抽出の際、画素値が"0"から"0"でなくなる境界線を検出できない場合、入力画像の端部を輪郭線とする。
また、被写体の輪郭線を抽出する方法としては、本実施の形態での方法に限られることはなく、例えば、照射領域内の微分、高次微分差分、高次差分の値を縦ライン毎に算出し、最初のピーク値を輪郭する方法を採用することも可能である。
また、例えば、入力画像が、図7に示すような膝部の画像である場合、上記図2のステップS203では、被写体下側の領域の輪郭線を抽出するものとして、入力画像の画素値が下側から上側の縦方向に検索され、画素値が"0"から"0"でなくなる境界線が輪郭線として抽出される。また、上記図2のステップS205では、図8に示すように、外積値の最小値に対応する輪郭線上の座標が、輪郭線上でもっとも曲率の高い座標Mとされる。
このような場合にも、上記図7に示すように、膝関節付近の領域が注目領域ROIとして得られる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態では、上記図1に示したX線撮影装置100において、注目領域ROIの位置を自在に変更可能とする。
このため、本実施の形態では、例えば、図9に示すようなフローチャートに従った処理が実行される。すなわち、このフローチャートに従った処理プログラムは、予めメインメモリ109に格納されており、CPU108から読みだ出され実行されることで、X線撮影装置100は次のように動作する。
ステップS300:
本ステップ処理では、上記図2に示したステップS200〜S206の処理が実行される。
尚、ステップS200〜S206の詳細については、第1の実施の形態にて述べた通りであるので、説明の簡単のためここでは省略する。
ステップS301:
ステップS300の処理実行により、ROI抽出回路112では、上記図3や図7に示したような注目領域ROIが抽出される。
ステップS302:
画像表示器111は、入力画像と、ROI抽出回路112により抽出された注目領域ROIとをあわせて表示する。この結果、画像表示器111では、上記図3や図7に示す画像と同様の画像が表示される。
これにより、ユーザは、入力画像に対する注目領域ROIを容易に確認することができる。そこで、ユーザは、この確認の結果、注目領域ROIが所望する位置(観察したい領域の位置)にある場合には、そのまま処理を続行することを入力し、そうでない場合には、注目領域ROIを変更することを入力する。このユーザ入力は、操作パネル110によって行なわれ、操作パネル110での入力情報は、CPU108により認識される。
ステップS303:
CPU108は、操作パネル110からの入力情報により、現在の注目領域ROIのまま処理続行するか、或いは注目領域ROIを変更するかを判別する。
ステップS303での判別の結果、現在の注目領域ROIのまま処理続行する場合(注目領域ROIが正しい位置である場合)、次のステップS304はスキップして、ステップS305へと進む。
ステップS304:
ステップS303での判別の結果、現在の注目領域ROIを変更する場合(注目領域ROIが正しくない位置である場合)、CPU108は、操作パネル110からの入力を受け付ける。
これにより、ユーザは、注目領域ROIの位置を変更したい位置の座標情報を、操作パネル110から入力する。
CPU108は、操作パネル110からの座標情報を受け取り、これをROI抽出回路112へと与える。
ROI抽出回路112は、CPU108からの座標情報に基づき、再度注目領域ROIの抽出を行なう。
ステップS305:
特徴抽出回路115は、上記図2に示したステップS207の処理を実行することで、ROI抽出回路112により得られた注目領域ROI内の画素値の代表値を特徴量として抽出する。
階調変換回路116は、上記図2に示したステップS208の処理を実行することで、特徴抽出回路115により得られた特徴量に基づいて、予め設定された階調変換条件に従った階調変換を、入力画像に対して行う。
この階調変換処理後の入力画像は、CPU108の制御により、例えば、画像表示器111上に表示出力されたり、X線診断用フィルム(図示せず)上へ出力されたりする。
上述したように、本実施の形態では、一旦抽出した注目領域ROIを、ユーザが確認可能なように入力画像と共に表示する構成としたので、ユーザは、注目領域ROIが所望する領域(観察したい領域)に正しく自動設定されているかを容易に確認することができる。
また、注目領域ROIの位置をユーザが自在に変更可能なように構成したので、たとえ注目領域ROI領域の抽出に失敗していても、適正な位置に変更するこができる。
したがって、本実施の形態によれば、さらに安定して適切に注目領域ROIを抽出することができるため、より安定した階調変換処理を行なうことができる。
(第3の実施の形態)
上述した第1の実施の形態では、上記図1に示したX線撮影装置100において、X線画像における注目領域を、被写体の輪郭線の曲率に基づき抽出するようにした。
本実施の形態では、上記図1に示したX線撮影装置100において、X線画像における注目領域を、被写体の輪郭線上の複数の座標に基づき抽出する。
このため、本実施の形態では、上記図2に示したフローチャートに従った処理の代わりに、例えば、図10に示すようなフローチャートに従った処理が実行される。
すなわち、上記図10のフローチャートに従った処理プログラムは、予めメインメモリ109に格納されており、CPU108から読みだ出され実行されることで、本実施の形態におけるX線撮影装置100は次のように動作する。
尚、上記図10のフローチャートにおいて、上記図2のフローチャートと同様に処理するステップには同じステップ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
ステップS200:
上述したように、X線撮影が開始されると、2次元X線センサ104では、被写体103のX線画像が得られる。ここでのX線画像は、例えば、図11(a)に示すような頭部正面のX線画像とする。このX線画像は、データ収集回路105及び前処理回路106を介して、原画像としてメインメモリ109へと転送される。
画像処理回路111は、メインメモリ109内の原画像に対して、次のような
ステップS201〜S203、ステップS404〜S409、及びステップS2
08,S209の処理を実行する。
ステップS201〜S203:
上述したように、先ず、す抜け抽出回路113aは、メインメモリ109内の原画像(入力画像)全体の画素値のうち最大値(最大画素値)を取得し、その最大画素値に基づいて、す抜け領域を抽出する(ここでは、該当する画素値を"0"画素値に置き換える)。
そして、抽出回路113bは、す抜け抽出回路113aによるす抜け領域抽出後の入力画像から、被写体の輪郭線を抽出する。例えば、上記図11(a)に示したような入力画像(頭部正面画像)では、当該画像の左側から右側の横方向に画素値を検索し、画素値が"0"から"0"でなくなる境界線を被写体の左側輪郭線(同図((b)参照)とし、画素値が"0"でない値から"0"にかわる境界線を被写体の右側輪郭線とする。
ステップS404,S405:
次に、解析回路114は、抽出回路113bにより抽出された輪郭線を解析し、輪郭線上の特徴となる座標点を抽出する。例えば、上記図11(b)に示すような、左側輪郭線の凸部の最大値の座標x1、及び凹部の最小値の座標x3を抽出する。また、右側輪郭線(図示せず)についても同様に、凸部の最大値の座標x2、及び凹部の最小値の座標x4を抽出する。
ステップS406,S407:
次に、解析回路114は、ステップS404,S405にて求めた座標x1〜x4を用いて、座標x1と座標x2の中点xc1を算出すると共に、座標x3と座標x4の中点xc2を算出する(上記図11(a)参照)。
ステップS408:
次に、解析回路114は、ステップS404,S405にて求めた座標x1〜x4、及びステップS406,S407にて求めた中点xc1,xc2に基づいて、注目領域ROIを取得する。
ここで、例えば、上記図11(a)に示したような頭部正面画像では、診断目的により、頭蓋の部分、鼻部、口部等と注目領域が異なる。これらの注目領域は、座標x1〜x4、中点xc1,xc2と次のような関係にあり、解析回路114は、その関係に従って注目領域ROIを取得する。
上記図11(a)参照:
頭蓋領域A →中点xc1と中点xc2を結ぶ線上と、上部輪郭線との交点x5の中点に相当
鼻部の領域B →座標x3と座標x4の中点xc2に相当
口部の領域C →中点xc1と中点xc2の中点に相当
上記図11(c)参照
頭蓋領域D →中点xc2と座標x5の中点に相当
頚椎部の領域E→中点xc1に相当
鼻部の領域F →座標x3と中点xc2の中点に相当
尚、注目領域A〜Fは、当該領域を抽出する基準点を中心とする一定領域の四角形領域とする。また、このときの一定領域の大きさは、入力画像のサイズに応じて設定される。
ステップS409:
次に、特徴抽出回路115は、解析回路114により得られた注目領域内の代表値(例えば、最大値、最小値、中間値、平均値等の統計量)を特徴量として取得する。
ステップS208:
次に、階調変換回路116は、上述したようにして、特徴抽出回路115により得られた特徴量に基づいて、予め設定された階調変換条件に従った階調変換を、入力画像に対して行う。
一般に、X線画像による診断においては、X線画像を出力するフィルム等における濃度値として、経験上診断しやすい濃度値が注目領域毎に決まっている。このため、上述したようにして注目領域を代表する画素値(特徴量)を取得して、その特徴量を一定濃度に階調変換すると、目的の注目領域を診断しやすい濃度に階調変換できる。
上述したように、本実施の形態では、被写体の輪郭線上の複数の座標点に基づいて、階調変換に用いる特徴量を抽出する領域(注目領域ROI)を抽出するように構成したので、上述した第1の実施の形態と同様に、X線画像の被写体に対して適切な特徴量を取得することができる。特に、頭部画像のように、診断目的により、頭蓋の部分、鼻部、口部等と注目領域が異なる場合であっても、目的とする注目領域を安定して抽出することができる。
(第4の実施の形態)
本発明は、例えば、図12に示すようなX線撮影装置500に適用される。
本実施の形態におけるX線撮影装置500は、上記図1に示したX線撮影装置100と同様の構成としているが、当該構成に加えて、画像判別回路510を更に備えた構成としている。
尚、上記図12のX線撮影装置500において、上記図1のX線撮影装置100と同様に動作する箇所には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
まず、例えば、上記図3に示したような肩部のX線画像から階調変換に用いる特徴量を抽出する際には、X線画像における被写体が左右どちらの部位の画像であるかが予め認識されていることが前提である場合がある。この場合、右部位用の特徴量抽出処理と、左部位用の特徴量抽出処理がそれぞれ存在する。具体的には、左肩用の特徴量抽出処理では、左肩の関節領域の画素値を特徴量として抽出し、右肩用の特徴量抽出処理では、右肩の関節領域の画素値を特徴量として抽出する。
また、上記図11(a)に示したような頭部のX線画像は、撮影台に被写体が横たわった状態での撮影により得られることが多い。このため、その体位によって、X線画像の上下(頭部の向き等)が反転することがある。すなわち、この場合に得られるX線画像では、頭が上の場合と、頭が下の場合とがある。このため、X線画像での被写体の体位の情報がないと、X線画像をモニタやフィルム上に出力する際に、X線画像が上下逆に出力されてしまう場合がある。
そこで、本実施の形態におけるX線撮影装置500は、画像判別回路510により、X線画像から抽出した被写体の輪郭線に基づいて、被写体の体位を自動的に判定する。
画像判別回路510は、上記図12に示すように、前処理回路106での前処理後のX線画像(入力画像)から被写体の輪郭を抽出する輪郭抽出回路511と、輪郭抽出回路511により抽出された輪郭線上の情報に基づき被写体の体位を判別する解析回路512と、解析回路512での判別結果に基づき入力画像の向きを変更する画像変更回路513とを備えている。
また、本実施の形態では、例えば、図13及び図14に示すようなフローチャートに従った処理が実行される。図13のフローチャートは、入力画像において被写体が上下どちらの方向で位置しているかを判別するための処理を示し、図14のフローチャートは、入力画像の被写体が左右どちらの部位であるか判別するための処理を示す。
すなわち、上記図13及び図14のフローチャートに従った処理プログラムは、予めメインメモリ109に格納されており、CPU108から読みだ出され実行されることで、本実施の形態におけるX線撮影装置500は次のように動作する。
尚、上記図13及び図14のフローチャートにおいて、上記図2に示したのフローチャートと同様に処理するステップには同じステップ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
(1)被写体の上下方向の判別:上記図13参照
ステップS200:
上述したように、X線撮影が開始されると、2次元X線センサ104では、被写体103のX線画像が得られる。ここでのX線画像は、例えば、上記図11(a)に示したような頭部正面のX線画像とする。このX線画像は、データ収集回路105及び前処理回路106を介して、原画像としてメインメモリ109へと転送される。
画像判別回路510は、メインメモリ109内の原画像に対して、次のようなステップS201〜S203、及びステップS604〜S611の処理を実行する。
ステップS201〜S203:
輪郭抽出回路511は、上記図1に示したす抜け抽出回路113a及び抽出回路113bと同様の機能を有し、当該機能によって、先ず、メインメモリ109内の原画像(入力画像)全体の画素値のうち最大値(最大画素値)を取得し、その最大画素値に基づいて、す抜け領域を抽出する(ここでは、該当する画素値を"0"画素値に置き換える)。
そして、輪郭抽出回路511は、す抜け領域抽出後の入力画像から、被写体の輪郭線を抽出する。例えば、上記図11(a)に示したような入力画像(頭部正面画像)では、当該画像の左側から右側の横方向に画素値を検索し、画素値が"0"から"0"でなくなる境界線を被写体の左側輪郭線(同図((b)参照)とし、画素値が"0"でない値から"0"にかわる境界線を被写体の右側輪郭線とする。
尚、輪郭抽出回路511として、上記図1に示したす抜け抽出回路113a及び抽出回路113bを用いるようにしてもよい。すなわち、す抜け抽出回路113a及び抽出回路113bを、画像処理回路120と画像判別回路510で共有するようにしてもよい。
ステップS604,S605:
次に、解析回路512は、抽出回路113bにより抽出された輪郭線を解析し、例えば、上記図11(b)に示したような、左側輪郭線の凸部の最大値の座標x1、及び凹部の最小値の座標x3を抽出する。
ステップS606:
次に、解析回路512は、ステップS604,S605にて取得した座標x1と座標x3を比較する。
ステップS607:
ステップS607での判定の結果、「x3>x1」である場合、解析回路512は、入力画像において頭が上部にあると判定する。
ステップS608,S609:
ステップS607での判定の結果、「x3>x1」でない場合、解析回路512は、入力画像において頭が下部にあると判定する。
この場合、解析回路512は、CPU108を介して、画像表示器111(或いはフィルム)上へ出力する入力画像を反転させる。
ステップS610:
画像表示器111は、CPU108によって供給された入力画像(そのままの画像或いは反転された画像)を表示する。したがって、画像表示器111には、その画面を観察するユーザにとって、常に正しい方向で入力画像が表示されることになる。
ステップS611:
上述のようにして、入力画像における被写体の体位が判別され、その判別に基づいた出力が行なわれると、画像処理回路120は、入力画像に対する階調変換処理を実行する。
尚、ここでの階調変換処理としては、上述した第1〜第4の実施の形態における階調変換処理を用いるようにしてもよいし、或いは、従来からの階調変換処理を用いるようにしてもよい。
上述のように、被写体の輪郭線の凹部、凸部は明確な特徴であるので、その凹部凸部の代表となる座標を比較することで、安定して且つ正確に、入力画像における被写体の体位を判定することができる。また、常に、正しい方向での入力画像の表示を行なえるため、診断効率を向上させることができる。
(2)被写体の左右の部位の判別:上記図14参照
ステップS200:
上述したように、X線撮影が開始されると、2次元X線センサ104では、被写体103のX線画像が得られる。ここでのX線画像は、例えば、上記図3に示したような肩部のX線画像とする。このX線画像は、データ収集回路105及び前処理回路106を介して、原画像としてメインメモリ109へと転送される。
画像判別回路510は、メインメモリ109内の原画像に対して、次のようなステップS201〜S205、及びステップS706〜S710の処理を実行する。
ステップS201〜S203:
輪郭抽出回路511は、本実施の形態での上述したステップS201〜S203と同様にして、先ず、メインメモリ109内の原画像(入力画像)全体の画素値のうち最大値(最大画素値)を取得し、その最大画素値に基づいて、す抜け領域を抽出する(ここでは、該当する画素値を"0"画素値に置き換える)。
そして、輪郭抽出回路511は、す抜け領域抽出後の入力画像から、被写体の輪郭線を抽出する。例えば、上記図3に示したような入力画像(肩部画像)では、当該画像の上側から下側の縦方向に画素値を検索し、画素値が"0"から"0"でなくなる境界線を輪郭線として抽出する。
ステップS204:
次に、解析回路512は、上記図1に示した解析回路114の機能を有し、当該機能によって、輪郭抽出回路511により得られた輪郭線上の接線ベクトルを、入力画像の左から右に向かう方向(例えば、輪郭線上の一定の2点間の向き)で取得し、それらの接線ベクトルの外積値を算出する。
この結果、例えば、上記図5に示したように、輪郭線上において、M点から等距離にあるA点及びB点の接線ベクトルA及びBが求められ、それらのベクトルA及びBの外積値(A×B)が求められる。
ステップS205:
次に、解析回路512は、ステップS204にて求めた外積値の最大値を検出し、その最大値に対応する輪郭線上の座標を、輪郭線上でもっとも曲率の高い座標とする。上記図5では、当該座標はM点の座標となる。
尚、解析回路512でのステップS204及びS205の処理機能として、上記図1に示した解析回路114でのステップS204及びS205の処理機能を用いるようにしてもよい。すなわち、ステップS204及びS205の処理機能を、画像処理回路120と画像判別回路510で共有するようにしてもよい。
ステップS706:
次に、解析回路512は、上記図5に示すように、ステップS205で求めたM点(座標y1)から輪郭線上で等距離にある2点の座標A及びBのY座標y2及びy3を抽出する。
ステップS707:
次に、解析回路512は、ステップS205で求めたM点のY軸上の座標y1と、ステップS706で求めたB点のY軸上の座標y3とを比較する。
ステップS709:
ステップS707の判別の結果、「y3>y1」である場合、解析回路512は、入力画像の被写体は左肩部であると判定する。
ステップS708:
ステップS707の判別の結果、「y3>y1」でない場合、解析回路512は、入力画像の被写体は右肩部であると判定する。
ステップS611:
上述のようにして、入力画像における被写体の部位が判別されると、画像処理回路120は、その判定結果に基づいて、入力画像に対する階調変換処理を実行する。これにより、入力画像の被写体の部位に対して適切な階調変換処理を行なえる。
尚、ここでの階調変換処理としては、上述した第1〜第4の実施の形態における階調変換処理を用いるようにしてもよいし、或いは、従来からの階調変換処理を用いるようにしてもよい。
上述のように、肩部等の入力画像における被写体の輪郭線は特有の傾きをもっており、この傾きを抽出することで、安定して且つ正確に、被写体の部位を判定することができる。これにより、その部位に適切な階調変換処理を正確に行なうことができる。
上述のように、本実施の形態では、被写体の輪郭線の形状の特徴と、被写体の輪郭線との関係から、被写体の上下の向きや、左右の部位等を自動的に判定するように構成したので、従来のようなユーザからの入力なしに、常に正しい方向でX線画像を出力することができ、X線画像に対して適切な階調変換処理を行なうことができる。
(第1〜第4の実施の形態による本発明の効果のまとめ)
(1)領域抽出手段112により、被写体の輪郭線(外輪郭)情報に基づき第1の領域(注目領域)を抽出する。具体的には、輪郭取得手段113により、被写体の輪郭を抽出し、解析手段114により、輪郭取得手段113により抽出された輪郭を解析し、その解析結果に基づいて、第1の領域(注目領域)を抽出する。
このように、被写体の輪郭線の形状には、第1の領域(注目領域)を抽出するための特徴があり、その特徴を利用する構成とすれば、安定して第1の領域(注目領域)を抽出することができる。
(2)輪郭取得手段113(511)において、第2領域抽出手段113aにより、第2の領域(す抜け領域)を抽出し、輪郭抽出手段113bにより、第2領域抽出手段113aにより抽出された第2の領域(す抜け領域)から当該第2の領域(す抜け領域)でない領域との境界を被写体の輪郭線として抽出する。
このような構成とすれば、被写体の輪郭線を安定して確実に抽出することができる。例えば、入力画像全体の最大値に基づいて、第2の領域(す抜け領域)を抽出することで、安定して第2の領域(す抜け領域)を抽出することができる。また、第2の領域(す抜け領域)の端部を被写体の輪郭とすることで、被写体の輪郭を安定して確実に抽出することができる。
(3)解析手段114により、被写体の輪郭の曲率を解析し、この解析結果に基づいて、第1の領域(注目領域)を抽出するように構成すれば、例えば、関節部などでは輪郭がまるまる特徴があり、最も丸まった点を、第1の領域(注目領域)を抽出する基準とすることで、関節部等であっても、第1の領域(注目領域)を安定して確実に抽出することができる。
(4)(1)〜(3)の構成により、第1の領域(注目領域)を自動的に抽出し、それを出力手段111により入力画像と共に出力するように構成すれば、ユーザは、第1の領域(注目領域)が所望する位置に正しく設定されているかを容易に認識することができる。
(5)(4)の構成において、変更手段110により、ユーザが出力手段111による出力情報に基づいて、第1の領域(注目領域)の位置を自在に変更可能に構成すれば、第1の領域(注目領域)の抽出に失敗したとしても、それを正しく修正することができる。また、このときの修正量を低減することができる。さらに、第1の領域(注目領域)を適正位置に設定できることにより、その第1の領域(注目領域)から抽出される特徴量を用いた画像処理(階調変換処理等)を常に安定して実行することができる。
(6)領域抽出手段112により、被写体の輪郭線上の複数点の座標に基づき注目領域を抽出するように構成すれば、さらに細かい領域で、第1の領域(注目領域)を安定して確実に抽出することができる。
(7)特徴抽出手段115により、(1)〜(6)の構成によって抽出された第1の領域(注目領域)から統計量を取得するように構成すれば、第1の領域(注目領域)の代表値を特徴量として取得することができる。
(8)(7)の構成により得られた特徴量(濃度値)を、一定濃度値に階調変換することで、注目領域の濃度を目的とする濃度(観察しやすい濃度)に安定して且つ確実に変換することができる。これにより、例えば、医療画像については、画像による診断能を向上させることができ、効率良く且つ確実な診断を行なうことできる。
(9)判別手段510により、被写体の輪郭線の形状的特徴に基づき、被写体の体位を判別する。具体的には、輪郭取得手段511により、被写体の輪郭を抽出し、解析手段512により、輪郭取得手段511により抽出された輪郭を解析し、その解析結果に基づいて、第1の領域(注目領域)を抽出する。
このように、被写体の輪郭線の形状には、体位を判別するための特徴があり、その特徴を利用する構成とすれば、安定して確実に被写体の体位を判別することができる。
(10)変更手段513により、(9)の構成による判別の結果に基づいて、入力画像を変更するように構成すれば、入力画像が反転している場合でも(頭が下等)、正常な方向で表示等の出力が行なえる。
(11)解析手段512により、被写体の輪郭の凹凸情報を解析するように構成すれば、例えば、被写体の輪郭線の凹部、凸部は被写体によらず固有の特徴であるので、これらの凹部、凸部の座標を比較することで、安定して被写体の体位を判別することができる。
(12)解析手段512により、被写体の輪郭の傾き情報を解析するように構成すれば、例えば、被写体の輪郭線は特有の傾きをもっており、この傾きを抽出して解析することで、安定して被写体の体位を判別することができる。
尚、本発明の目的は、上述した第1〜第4の各実施の形態のホスト及び端末の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読みだして実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上記各実施の形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することとなる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、ROM、フロッピーディスク(登録商標)、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等を用いることができる。
また、コンピュータが読みだしたプログラムコードを実行することにより、本実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上記各本実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された拡張機能ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上記各実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
100 X線撮影装置
101 X線発生回路
102 X線ビーム
103 被写体
104 2次元X線センサ
105 データ収集回路
106 前処理回路
107 CPUバス
108 CPU
109 メインメモリ
110 操作パネル
111 画像表示器
112 ROI抽出回路(注目領域抽出回路)
113 輪郭抽出回路
113a す抜け抽出回路
113b 抽出回路
114 解析回路
115 特徴抽出回路
116 階調変換回路
120 画像処理回路
500 X線撮影装置
510 画像判別回路
511 輪郭抽出回路
512 解析回路
513 画像変更回路

Claims (11)

  1. X線センサにより撮像されるX線画像を取得する取得手段と、
    前記X線画像中に存在する被写体の輪郭線を取得する輪郭取得手段と、
    前記X線画像の撮影部位及び撮影方向の情報と、前記取得された輪郭線の曲線形状に基づいて前記被写体の前記X線画像における体位を判別する判別手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記判別手段は、前記輪郭取得手段により得られた輪郭線を解析する解析手段と、前記解析手段での解析結果に基づいて、前記被写体の体位を判別する体位判別手段とを含むことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記解析手段は、前記輪郭線の凹凸状態を解析することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記解析手段は、前記輪郭線の傾き状態を解析することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  5. 前記判別手段での判別結果に基づいて、前記X線画像の出力方向を変更する変更手段を備えることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  6. 前記判別手段での判別結果に基づいて、前記X線画像に対して所定の画像処理を施す画像処理手段を備えることを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  7. X線画像を撮像するX線センサと、
    前記X線画像中に存在する被写体の輪郭線を取得する輪郭取得手段と、
    前記X線画像の撮影部位及び撮影方向の情報と、前記取得された輪郭線の曲線形状に基づいて前記被写体の前記X線画像における体位を判別する判別手段と、
    を備えることを特徴とするX線撮影装置
  8. X線発生装置を更に有することを特徴とする請求項7記載のX線撮影装置。
  9. X線センサにより撮像されるX線画像を取得する取得手段と、
    前記X線画像中に存在する被写体の輪郭線を取得する輪郭取得手段と、
    前記X線画像の撮影部位及び撮影方向の情報と、前記取得された輪郭線の曲線形状に基づいて前記被写体の前記X線画像における体位を判別する判別手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理システム
  10. X線画像に対する所定の画像処理を実行するための画像処理方法であって、
    X線センサにより撮像される前記X線画像を取得する取得ステップと、
    前記X線画像中に存在する被写体の輪郭線を取得するステップと、
    前記X線画像の撮影部位及び撮影方向の情報と、前記取得された輪郭線の曲線形状に基づいて前記被写体の前記X線画像における体位を判別するステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  11. 請求項10記載の画像処理方法の処理ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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