JP4010375B2 - 放射線画像処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は放射線画像処理方法に関し、詳しくは、各種の変動要因に影響されずに、画像信号に基づいて適切な画像処理条件を設定し得る放射線画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
放射線画像の処理方法としては、従来、例えば特公平1−33818号公報に開示されるようなものがあった。
このものは、蓄積性蛍光体材料に記録されている胸部放射線画像情報を読み出して電気信号に変換し、この電気信号の頻度分布(ヒストグラム)からオリジナル画像の心臓部と肺野部との境界信号値と最大値,最小値とを検出し、これらのデータに基づいて階調特性を設定する構成である。
【0003】
また、特開平5−7578号公報には、放射線画像信号の解析によって関心領域を決定し、該決定された関心領域内の画像信号に基づいて画像処理条件を決定する構成の開示があり、関心領域内の画像信号の累積ヒストグラムにおいて累積頻度が所定値となる信号値、或いは、関心領域内の画像信号の最大値,最小値,中間値,平均値などの統計的データに基づいて階調変換テーブルを設定している。
【0004】
更に、特開昭63−183434号公報及び特開平4−24263号公報には、照射野絞りを行って撮影された放射線画像の画像信号から照射野領域を検出し、該検出された照射野領域内の画像信号に基づいて画像処理条件を決定する構成の開示がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、画像信号の統計的データに基づいて階調処理等の画像処理条件を決定する構成とした場合、一般的でない濃度(画像信号)分布を有する放射線画像では、適切な処理条件を設定できない場合があった。
例えば、胸部側面画像においては、病変の有無(病変は一般に放射線写真において白い陰影として現れる)や患者毎の肺の構造の違いによって、或いは、同患者であっても撮影時のポジショニングの違いによって、画像信号の分布状態に大きな変動を生じる。また、胸部側面画像は、胸部正面画像の補足として撮影されることが多いため、診断上重要となる領域が数多く、然も、最も重要な領域は画像によって異なる。
【0006】
従って、画像信号の統計的データに基づいて関心領域を代表する信号レベルを特定し、これに基づいて画像処理条件を決定する構成であると、前記病変の有無等に影響されて前記統計的データが必ずしも関心領域を正しく代表することにならない場合があり、診断に重要な領域を適切な濃度に安定的に仕上げることが困難であった。
【0007】
また、関心領域を検出し、該関心領域内の画像信号に基づいて画像処理条件を決定する構成の場合、例えば胸部側面画像にあっては、腕や顎など画像信号は肺野の画像信号と似通っていて誤認識し易いため、診断上最も重要な肺野領域を誤認識し、該誤認識された関心領域に基づいて適切でない画像処理条件が決定されてしまう惧れがあった。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、病変の有無,肺の構造の違い,ポジショニングの変動等による画像信号分布の変化に影響されずに、診断に重要な関心領域を適切に仕上げることができる放射線画像処理方法を提供することを目的とする。
また、被写体内の診断に不必要な部分の画像信号に左右されて、関心領域が誤認識され、更に、該誤認識された関心領域に基づいて適切でない画像処理条件が設定されることを防止できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そのため請求項1の発明にかかる放射線画像処理方法は、被写体の所定の部位を任意の撮影条件で放射線を用いて撮影し、当該被写体各部を透過する放射線の透過量に対応して形成される放射線画像の画像信号に階調処理を施す放射線画像処理方法であって、予め用意された、前記部位標準的な画像信号の頻度分布に基づき、当該頻度分布の平均値又はメジアン基準値として算出する演算を行い、前記平均値又はメジアンに対応する画像信号の濃度が所定濃度である画像信号対濃度の階調特性を定め、写体の前記部位を撮影して得られた任意の画像信号の頻度分布に基づき、前記演算と同一の演算を行い、当該任意の画像信号の頻度分布の平均値又はメジアン出力基準候補値として算出し、前記出力基準候補値と前記基準値との差分を算出し、前記出力基準候補値を前記基準値に近づけて、前記差分が解消されるように、前記出力基準候補値を下記式で補正して出力濃度基準値とし前記出力濃度基準値に対応する画像信号の濃度が前記所定濃度となるよう、前記標準的な画像信号において定められた画像信号対濃度の階調特性を修正し、この修正された画像信号対濃度の階調特性に基づき、前記任意の画像信号に階調処理を施すことを特徴とする。
出力濃度基準値=出力基準候補値+(基準値−出力基準候補値)×A%
但し、Aは50%以上100%未満である。
【0010】
また、請求項2の発明にかかる放射線画像処理方法では、前記任意の画像信号の解析に基づいて関心領域を特定し、当該関心領域内に含まれる画像信号に基づいて、当該任意の画像信号の頻度分布の平均値又はメジアン前記出力基準候補値として算出することを特徴とする。
【0036】
【実施例】
以下に本発明の実施例を説明する。
一実施例を示す図1は、本発明にかかる放射線画像処理方法が適用される放射線画像情報記録読取装置を示すブロック図であり、この装置は、医療診断用として人体胸部の放射線撮影を行うものである。
【0037】
ここで、放射線発生源1は、放射線制御装置2によって制御されて、被写体(人体胸部)Mに向けて放射線(一般的にはX線)を照射する。
記録読取装置3は、被写体Mを挟んで放射線源1と対向する面に放射線画像変換パネル4を備えており、この変換パネル4は放射線源1からの照射放射線量に対する被写体Mの放射線透過率分布に従ったエネルギーを輝尽性蛍光体層に蓄積し、そこに被写体Mの潜像を形成する。
【0038】
尚、上記システムにおいて、診断に必要ない部分に放射線が照射されないようにするため等の理由により、図示しないコリメータなどの構成により撮影時に放射線の照射野を矩形に絞るようにしてある。
前記変換パネル4は、支持体上に輝尽性蛍光体層を、輝尽性蛍光体の気相堆積或いは輝尽性蛍光体塗料塗布によって設けてあり、該輝尽性蛍光体層は環境による悪影響及び損傷を遮断するために保護部材によって遮蔽若しくは被覆されている。
【0039】
尚、該輝尽性蛍光体材料としては、例えば、特開昭61−72091号公報、或いは、特開昭59−75200号公報に開示されるような材料が使われる。
光ビーム発生部(ガスレーザ,固体レーザ,半導体レーザ等)5は、出射強度が制御された光ビームを発生し、その光ビームは種々の光学系を経由して走査器6に到達し、そこで偏向を受け、更に、反射鏡7で光路を偏向させて、変換パネル4に輝尽励起走査光として導かれる。
【0040】
集光体8は、輝尽励起光が走査される変換パネル4に近接して光ファイバ束からなる集光端が位置され、上記光ビームで走査された変換パネル4からの潜像エネルギーに比例した発光強度の輝尽発光を受光する。9は、集光体8から導入された光から輝尽発光波長領域の光のみを通過させるフィルタであり、該フィルタ9を通過した光は、フォトマル10に入射して、その入射光に対応した電流信号に光電変換される。
【0041】
フォトマル10からの出力電流は、電流/電圧変換器11で電圧信号に変換され、増幅器12で増幅された後、A/D変換器13でデジタルデータ(デジタル放射線画像信号)に変換される。そして、このデジタルデータは、画像処理装置14において順次画像処理されて、画像処理後の画像データがインターフェイス16を介してプリンタ17に伝送されるようになっている。
【0042】
尚、本実施例では、透過線量が大きく前記フォトマル10に対する入射光強度が大きいほど前記デジタルデータとしての画像信号が大きく設定され、プリンタ17における出力状態においては、通常の銀塩フィルムによる撮影状態と同様に、透過線量が大きいほど高濃度に再現されるものとする。
15は画像処理装置14における画像処理を制御するCPUであり、A/D変換器13から出力されるデジタルの放射線画像信号に対して階調処理を含む種々の画像処理(例えば周波数処理,拡大,縮小,移動,回転等)を画像処理装置14において施させ、診断に適した形としてからプリンタ17に出力させ、プリンタ17でハードコピーが得られるようにする。
【0043】
尚、インタフェイス16を介して接続されるのは、CRT等のモニタであっても良く、更に、半導体記憶装置などの記憶装置(ファイリングシステム)であっても良い。
18は読取ゲイン調整回路であり、この読取ゲイン調整回路18により光ビーム発生部5の光ビーム強度調整、フォトマル用高圧電源19の電源電圧調整によるフォトマル10のゲイン調整、電流/電圧変換器11と増幅器12のゲイン調整、及びA/D変換器13の入力ダイナミックレンジの調整が行われ、放射線画像信号の読取ゲインが総合的に調整される。
【0044】
尚、放射線画像信号の取得は、上記の輝尽性蛍光体を用いたものに限定されるものではなく、放射線ディテクタを用いて直接的に透過線量を電気信号に変換する構成であったり、また、放射線画像を記録した現像済みの銀塩フィルムに光を照射したときの透過光を光電変換して電気信号を得る構成であっても良い。
前記画像処理装置14における階調処理においては、画像毎に図2のフローチャートに示すような処理を行って階調処理条件を決定し、該決定された条件に従って放射線画像信号に階調処理を施すようになっている。
【0045】
尚、特開昭58−67240号公報に述べられているように、輝尽性蛍光体を用いた放射線画像変換パネルから放射線画像情報を得る所謂「本読み」に先立って、低エネルギーの励起光を用いて「先読み」を行うシステムにおいて、「先読み」によって得られた画像信号に基づいて階調処理条件を決定し、該決定された処理条件に従って「本読み」によって得られた画像信号に階調処理を施すようにしても良い。
【0046】
まず、画像信号から被写体内の不要部分に対応する信号を除去する(S1)。前記不要部分とは、例えば胸部側面画像における腕や顎の部分であり、また、ペースメーカなどの異物である。
不要部分を取り除くと、次に、全画像領域から被写体の関心領域を決定する(S2)。前記関心領域の決定は、画像信号の解析による輪郭抽出によって行われ、例えば胸部側面画像では肺野が関心領域として決定される。ここで、先に不要部分の除去が行われているので、関心領域が誤認識されることを回避し得る。
【0047】
尚、胸部画像におけるペースメーカ等、関心領域内に不要部分が存在する場合には、前記関心領域内の不要部分の除去は、関心領域決定後に行う方が効果的である。
上記のようにして不要部分が除かれ、かつ、関心領域を決定すると、前記関心領域に含まれる画像信号から階調処理条件を決定するに当たって用いる基準値の候補(以下、出力基準候補値という)を統計的処理によって決定する(S3)。従って、前記出力基準候補値が、本実施例における統計的代表値に相当する。
【0048】
尚、前記関心領域内にペースメーカ等の異物が含まれる場合であっても、先の不要部分の除去によって対応する部分の信号が除かれているので、前記出力基準候補値の決定に、前記異物が影響することがない。
出力基準候補値が設定されると、画像信号の分布状態(偏り)に基づいてこの出力基準候補値に補正が施され(S4)、該補正後の値が最終的な出力濃度基準値として設定される。次いで、前記出力濃度基準値を一定の出力濃度とすべく階調処理条件が決定される(S5)。
【0049】
そして、前記決定された階調処理条件に基づいてオリジナル画像信号に対して階調処理が施される(S6)。
尚、上記の階調処理条件の決定に用いられる画像信号は、処理時間を短縮する目的で、オリジナル画像信号の特性を失わない程度に間引いたものを用いると良い。間引きピッチは、縦横共に1.4 〜5.6 mm程度(サンプリングピッチ175 μmの画像で1/8〜1/32)が好ましく、更に、2.8 mm程度(サンプリングピッチ175 μmの画像で1/16)がより好ましい。
【0050】
更に、本実施例のように照射野絞りが行われる場合には、前記階調処理条件を決定する処理を行う前に、照射野領域(又は照射野絞り領域)を検出し、該検出された照射野内の画像信号のみを用いると良い。
照射野領域(照射野絞り領域)の検出は、例えば特開平4−242636号公報に開示されるような方法によって行える。この方法は、プロファイル間の差分をとって、この差分値が急激な変化を示す点を照射野を規定する輪郭点として認識するものである。
【0051】
次に、前記図2のフローチャートに示した階調処理条件決定の処理内容を詳細に説明する。
まず、不要部分に対応する画像信号の除去に先立って、処理対象とする放射線画像における撮影部位の認識を行う。
撮影部位の認識は、予め装置に撮影部位を指示するためのボタンを設けておいて、該ボタンの操作によってオペレータが指示する構成とすることができる。また、撮影管理システムにID番号毎に記憶されている撮影部位情報を読み出したり、現像された銀塩フィルムから光電変換により放射線画像信号を読み取る場合には、前記フィルムに記録されている撮影部位情報を読み取ったり、撮影部位毎にフィルムの種類を変える場合には、フィルムの種類を判別することで撮影部位を認識できる。また、画像信号の解析、例えばプロファイル情報等に基づいて、撮影部位を自動認識させる構成であっても良い。
【0052】
次に、被写体輪郭線の抽出を行う。輪郭線の抽出は、1ライン毎に隣接画素間(或いは数画素おき)での信号値の差が一定値を越える点を輪郭点として抽出して行うことができ、また、閾値によって画像信号を2値化して素抜け領域と被写体領域とに分離して輪郭線を抽出する構成であっても良い。
被写体の輪郭線が抽出されると、次に該輪郭線で囲まれる被写体内に階調処理条件の決定に関与させるべきでない不要部分が含まれる場合があるので、前記不要部分を取り除く処理を行う。
【0053】
例えば胸部側面画像においては、関心領域は専ら肺野部分であり、腕や顎の部分の画像信号が階調処理条件の決定に影響すると、前記関心領域を見やすく再現させることができなくなってしまう。ここで、胸部側面放射線画像の腕や顎が含まれる可能性のある上側部分においては、図3に示すように、腕,顎を除く胴体部分の輪郭は、一般に上方に向けて徐々に内側に変化して左右の輪郭点の間隔が狭まる軌跡特性を示すので、抽出された輪郭線が前記特性に合致するか否かに基づいて不要部分の存在を推定できる。
【0054】
具体的には、画像の上1/2の領域において、注目するライン(図3の横方向の画素列)の輪郭点が、数ライン(5ライン程度)下のライン上での輪郭点よりも外側にある場合には、前記注目ラインにおける輪郭点は、不要部分である腕又は顎の輪郭点であると推定する。そして、不要部分に対応すると推定された輪郭点については、前記比較した数ライン下の輪郭点と同じ横方向位置に輪郭点を更新設定することで、腕や顎などの不要部分が輪郭線内に含まれないようにする。かかる処理を、左右の輪郭線についてそれぞれ行い、胸部側面画像において腕や顎などの不要部分が取り除かれた胴体部分のみを示す輪郭線を設定させる。
【0055】
上記の輪郭線補正によって腕や顎などの不要部分を取り除いて、前記不要部分が階調処理条件の設定に悪影響を与えることを回避できるが、胴体内にペースメーカなどの異物が存在する場合には、更に、前記ペースメーカの部分に対応する画像信号が階調処理条件の設定に影響しないように取り除く必要がある。前記ペースメーカなどの異物は一般的に透過線量が人体に比して大幅に小さいので、例えば画像信号の累積ヒストグラムを作成し、累積頻度が所定値(例えば5〜20%)となる信号値よりも低い側(透過線量の小さい側)の信号範囲に含まれる画像信号を前記胴体内に含まれる画像信号から取り除くことで、前記異物に対応する画像信号を取り除くことができる。尚、前記累積ヒストグラムに基づいて取り除く信号範囲を特定する代わりに、予め設定された画像信号以下を取り除く構成としても良い。
【0056】
上記処理により、全画像領域から照射野絞り領域,不要被写体部分(胸部側面画像における腕や顎),被写体の異物に対応する画像信号がそれぞれ取り除かれたことになり、次に関心領域を決定する。
胸部側面画像においては、一般に肺野領域が関心領域である。肺野領域(関心領域)の検出は、前記抽出された被写体輪郭線の内側の領域内で、縦横のプロファイル情報に基づき画像の外側から内側に向かって閾値を越える(透過線量が所定値を越える)点を検出し、かかる点を肺野の輪郭点とする(図4参照)。
【0057】
前記閾値は予め設定された値であっても良いし、縦横のプロファイル情報に基づき設定する構成としても良い。具体的には、縦横のプロファイル(又はプロジェクション)に基づいて判別される被写体領域内の最大,最小値に基づき、該最大,最小値で挟まれる信号範囲内の所定割合位置に対応する信号値を閾値として設定することが可能である。
【0058】
ところで、上記のように関心領域としての肺野領域を検出するに当たっては、被写体内の輪郭線内を全て検索範囲とするよりも、前記輪郭線内で検索範囲を限定すれば、処理時間の短縮を図ることができる。
検索範囲の限定は、例えば胸部側面画像において肺野が含まれないと予測される上下端それぞれから所定ライン数だけの範囲を検索範囲から除外することで行える。
【0059】
また、被写体輪郭線内でライン毎に画像信号の平均値を求め、注目ラインの平均値とそれよりも所定ライン数(例えば10ライン)だけ内側のラインにおける平均値とを比較し、前記平均値の差が最大となるラインを検索範囲の上下方向における境界として設定することで、検索範囲を限定できる。これは、前記ライン毎の平均値が、肺野を横切るラインと肺野を横切らないラインとの間で大きな差が生じることを利用して、肺野領域を概略的に検出するものである。
【0060】
一方、肺野輪郭点の検索を、検索精度が損なわれない範囲で適当な画素間隔で行う構成とすることによっても、処理時間の短縮が図れる。具体的には、前述のように予め間引きされた画像において、縦方向は10画素おき、横方向は5画素おき程度の間隔で輪郭点を検索させることが好ましい。
上記のようにして関心領域である肺野領域の輪郭点を結んだ領域を所望の関心領域とする(図4参照)。
【0061】
また、検索された輪郭点のうちで最も外側に位置する上下左右の輪郭点を通る直線で囲まれる矩形領域を関心領域としても良い(図4に示す矩形領域)。但し、この場合も、被写体輪郭線で囲まれる範囲外の部分は除外する。
関心領域が決定されると、関心領域内に含まれる画像信号について、平均値やメジアン値などの略中間値を示す統計的代表値を、関心領域を代表する信号として出力基準候補値にセットする。本実施例では、上記のように平均値やメジアン値などの略中間値となる統計的代表値を出力基準候補値とするが、この他、最大・最小値,累積ヒストグラム特性値を用いることも可能である。
【0062】
出力基準候補値が決定されると、関心領域における画像信号の分布状態に応じて前記出力基準候補値を補正設定し、該補正結果を最終的な出力濃度基準値とする。具体的には、分布が高濃度側或いは低濃度側に偏っている場合に、該偏り度合いに応じて偏りを相殺する方向に、換言すれば、偏りがないとした場合の画像信号の略中間値に近づく方向に、出力基準候補値を補正する。かかる出力基準候補値の補正処理については後に詳細に説明する。
【0063】
画像信号の分布状態に基づき出力濃度基準値が補正設定されると、該出力濃度基準値が診断し易い濃度範囲の中間濃度(一定の出力濃度)になるように、胸部側面画像用階調変換テーブルを横軸方向(画像信号を横軸、出力濃度を縦軸にした場合)に平行移動する。
前記階調変換テーブルは、撮影部位毎、又は、同じ撮影部位でも撮影患者のタイプ(体型や肺野内の構造など)毎に適切な特性を持ったものを予め複数記憶しておいて、前記撮影部位の認識結果、更には、患者の体型や肺野内の構造に応じて対応する基本特性を読み出し、これを前記出力濃度基準値に基づいて修正する。
【0064】
出力濃度基準値に基づいて当該画像固有の階調変換テーブルが設定されると、該階調変換テーブルに基づいてオリジナルの画像全体を階調処理する。
ここで、前記出力基準候補値の補正による出力濃度基準値の設定について詳細に説明する。
本実施例のように胸部側面画像において肺野領域を関心領域とする場合、通常の場合、関心領域内の画像信号の分布が図5のヒストグラムに示すように1つのピークに対して上下に略均等な信号分布特性を示すのに対し、関心領域内に異物や病変(一般に正常部位よりも透過線量が低下する)が存在すると、図6に示すように、低濃度側にもピークをもつ分布状態となる。ここで、前記異物が殆ど放射線を透過しない材質であれば、低濃度側の信号を取り除く前述の処理によって、図6に示すように前記低濃度側にピークを発生させる特異な分布状態になることを回避し得るが、一般的な病変程度の透過率のものである場合には、異物に対応する画像信号のみを取り除くことができず、結果的に、図6に示すような分布状態から出力基準候補値が決定されることになる。
【0065】
そして、図6に示すような関心領域での信号分布状態では、低濃度側でのピークに影響されて平均値やメジアン値が、病変や異物がない場合の値(図5参照)よりも低濃度側にずれた値として決定されることになり、階調変換テーブルが関心領域全体を診断し易い状態で再現させ得る特性に設定されないことになる。
また、図6に示すような極端なピークの発生を示さない場合であっても、関心領域内に病変がある場合や関心領域内に腹部が含まれてしまった場合などは、図7〜図9に示すように、関心領域の信号分布状態が低濃度側に偏りを示すようになる場合があり、この場合も、前記低濃度側への偏りによって出力基準候補値が所望値よりも低濃度側にずれた値として決定されることになってしまう。
【0066】
更に、肺が特異構造に有する場合などでは、図7〜図9に示す場合とは逆に高濃度側に偏りを示すようになる場合があり、また、場合によっては、図10に示すように、低濃度側及び高濃度側の両方に信号範囲が広がってピークが曖昧となり、分布状態の僅かな偏りが出力基準候補値のずれを招くようになる場合もある。このように、関心領域内の画像信号から出力基準候補値を決定しても、病変の有無や関心領域の特異構造等によっては、分布状態の偏りが発生して、必ずしも関心領域を診断し易い形で再現できる階調特性を設定させることができない。
【0067】
そこで、本実施例では、関心領域内の画像信号から統計的に求めた出力基準候補値(平均値又はメジアン値などの略中間値)を、前記画像信号の分布状態に応じて補正することで、病変の有無等に影響されずに適正な階調処理条件を設定できるようにしている。
具体的には、前記出力基準候補値を以下のようにして補正して出力濃度基準値を設定する。
【0068】
まず、累積ヒストグラムに基づいて分布状態の偏りを判別し、該判別された偏り度合いに応じて前記出力基準候補値を補正する実施例を述べる。
ここで、関心領域内の画像信号の最小値をSmin 、最大値をSmax 、関心領域内の画像信号の累積ヒストグラムにおいて累積頻度が20%となった信号値をS20、累積頻度が50%となった信号値をS50、累積頻度が80%となった信号値をS80とする(図11参照)。
【0069】
そして、S20<(S50−Smin )×2/3+Smin であるときには、低濃度側に偏りがあるものと判断し、
出力濃度基準値=出力基準候補値+((S50−Smin )×2/3+Smin −S20)
とする。
【0070】
また、S80>(Smax −S50)/3+S50であるときには、高濃度側に偏りがあるものと判断し、
出力濃度基準値=出力基準候補値−(S80−(Smax −S50)/3+S50))
とする。
【0071】
上記偏りの判別は、最小値Smin とS50の値とに基づいて通常分布状態でS20となる信号値を予測し、該予測値よりも実際のS20の値が小さい場合には、信号の分布状態が低濃度側に偏っているものと判断し、実際のS20の値と前記予測値(=(S50−Smin )×2/3+Smin )との差分だけ、出力基準候補値を高濃度側にずらす補正を施して、低濃度側への偏りに影響されて低濃度側にずれて設定された出力基準候補値を高濃度側に修正するものである。
【0072】
同様に、最大値Smax とS50の値とに基づいて通常分布状態でS80となる信号値を予測し、該予測値よりも実際のS80の値が大きい場合には、信号の分布状態が高濃度側に偏っているものと判断し、実際のS80の値と前記予測値(=(Smax −S50)/3+S50)との差分だけ、出力基準候補値を低濃度側にずらす補正を施して、高濃度側への偏りに影響されて高濃度側にずれて設定された出力基準候補値を低濃度側に修正するものである。
【0073】
次に、予め設定された一般的なヒストグラム(標準ヒストグラム)と実際に得られたヒストグラムとの整合性に基づいて偏りを判別し、該判別された偏り度合いに応じて前記出力基準候補値を補正する実施例を述べる。
予め設定されたヒストグラムと、実際に得られた関心領域内の画像信号に基づき作成したヒストグラムとを比較する場合には、信号範囲の全体的なシフト等があると、ヒストグラム形状としては略一致する場合であっても、分布に偏りがあると誤判定されることになってしまうので、整合性を判断する前に、一般的なヒストグラムと実際の画像信号に対応するヒストグラムとの位置合わせを行う。
【0074】
前記位置合わせは、一般的なヒストグラムにおける幅と、実際の画像信号に対応するヒストグラムの幅とが略同じである場合には、ヒストグラムの信号範囲(幅及び位置)を合わせるようにする。
また、幅が同程度でない場合には、頻度が最大となる信号値(ピーク位置)を合わせるようにすると良い。
【0075】
位置合わせが終了すると、整合性の判断に基づいて画像信号分布の偏りの有無を判別する。
かかる判別は、前記出力基準候補値と同じ統計的代表値(平均値又はメジアン値)を一般的なヒストグラム上から求め、これと出力基準候補値との大小関係を判別して行われる(図12参照)。
【0076】
即ち、一般的ヒストグラムから求めた基準値と、前記出力基準候補値とが略同じである場合、換言すれば、画像信号の略中間値が充分に近い場合には、画像信号の分布に偏りはないと判断される。また、一般的ヒストグラムから求めた基準値よりも前記出力基準候補値が小さい場合には、低濃度側に偏りがあるものと判断される。更に、一般的ヒストグラムから求めた基準値よりも前記出力基準候補値が大きい場合には、高濃度側に偏りがあるものと判断される。
【0077】
そして、前記出力基準候補値の補正による出力濃度基準値の設定は、
出力濃度基準値=基準候補値+(一般的ヒストグラム上の基準値−基準候補値)×A%
として行われ、一般的なヒストグラム上から求められる基準値に近づける方向に実際の基準値が補正設定される。前記A%は、50〜100 %とすることが好ましい。
【0078】
上記のように、基準値でヒストグラム特性を代表させて一般的なヒストグラムと実際の画像信号のヒストグラムとの整合性を判断する代わりに、ヒストグラムの全範囲に渡って整合性を判断して偏りを判別する構成とすることもできる。
例えば、一般的ヒストグラムと実際の画像信号のヒストグラムとの間における各信号レベル単位における不整合度を、
不整合度=|一般的ヒストグラムから求めた基準値−信号値|
×(実際の頻度−一般的ヒストグラム上での頻度)
として各信号レベル毎に演算させる構成とし、該不整合度の合計を、一般的ヒストグラム上の基準値を境界とした高濃度側と低濃度側とでそれぞれに算出させ、これらを一般的ヒストグラムと実際の画像信号のヒストグラムとの不整合性を示す指標とする。
【0079】
そして、低濃度側で求められた不整合性を示す指標と、高濃度側で求められた不整合性を示す指標とを比較し、両者が略一致している場合には、ヒストグラムの形状が一致していないとしても偏りはないものと判断し、低濃度側の指標がより大きい場合には低濃度側に偏りがあるものと判断し、更に、高濃度側の指標がより大きい場合には高濃度側に偏りがあるものと判断する。
【0080】
ここで、前記出力基準候補値の補正による出力濃度基準値の設定は、
出力濃度基準値=基準候補値+(低濃度側での不整合性−高濃度側での不整合性)/関心領域内の画素数×B%
として行われ、偏り方向とは逆方向に、即ち、偏りによる影響を相殺する方向に出力濃度基準値が補正設定される。前記B%は、50〜100 %とすることが好ましい。
【0081】
ところで、上記実施例では、関心領域内に含まれる画像信号の統計的代表値(出力濃度基準値)を検出し、該統計的代表値を、関心領域内の画像信号の分布状態(信号分布の偏り)に基づいて補正することで、前記統計的代表値を用いて設定される階調処理条件が前記分布状態に適合するようにしたが、統計的代表値を分布状態(信号分布の偏り)に応じて補正する代わりに、基本の階調変換条件を前記信号分布状態(信号分布の偏り)に応じて選択し、更に、関心領域内の統計的代表値によって前記基本階調処理条件を修正することで、画像毎に適正化された階調処理条件を設定する構成としても良い。
【0082】
例えば図6〜図10に示すように、代表的な複数の信号分布パターンを特定し、それぞれの信号分布パターン毎に適正な階調処理条件(階調変換テーブル)を予め設定して記憶させておく。
そして、実際の関心領域内の信号分布の偏り(分布状態)を、前述のように累積ヒストグラム特性値や実際の信号のヒストグラムと標準ヒストグラムとの比較などを用いて判別して、前記予め記憶されている基本階調処理条件の中から、実際の信号分布の偏りに対応するものとして記憶されている階調処理条件を1つ選択する。尚、かかる選択においては、階調処理後に関心領域内の画像信号が診断上有効な濃度域に最も広く分布する基本階調処理条件を選択し、階調処理により濃度域が狭くなることによる再現性の悪化を回避することが好ましい。
【0083】
上記のようにして、予め複数の信号分布パターン毎に設定された階調処理条件の中から、実際の信号分布の偏りに対応するものを選択すれば、関心領域内の画像信号が病変や特異構造等によって標準とは異なる分布状態を示す場合であっても、適正な階調処理条件を設定できる。
分布状態に応じて基本階調処理条件(基本階調変換テーブル)を選択した後は、関心領域内の画像信号の統計的代表値に基づいて前記基本階調処理条件(基本階調変換テーブル)を前述のように修正(テーブルの平行移動等)することで、画像信号レベルの変動に対応した階調処理条件として、関心領域を一定の濃度で再生させることができる。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明にかかる放射線画像処理方法によると、病変の有無や肺構造の違いなどに影響されて、通常とは大きく異なる信号分布状態を関心領域内の画像信号が示す場合であっても、画像信号の統計的代表値を信号分布状態に基づいて補正し、該補正された統計的代表値に基づいて階調処理条件を決定するようにしたので、関心領域の画像特性に対応する最適な階調処理条件を施すことができるという効果がある。
【0085】
請求項2の発明にかかる放射線画像処理方法によると、関心領域内の画像信号の分布状態に偏りがあって、統計的代表値が適正値に対して高濃度側又は低濃度側にずれていると判断される場合に、適正値に近づく方向に補正されることになり、偏りの影響で階調処理条件が不適切になることを回避できるという効果がある。
【0086】
請求項3の発明にかかる放射線画像処理方法によると、病変の有無や肺構造の違いなどに影響されて、通常とは大きく異なる信号分布状態を関心領域内の画像信号が示す場合であっても、基本の階調処理条件を信号分布状態に基づいて複数種の中から選択するようにしたので、関心領域の画像特性に対応する最適な階調処理条件を施すことができるという効果がある。
【0087】
請求項4の発明にかかる放射線画像処理方法によると、階調処理によって関心領域内の画像信号が診断上有効な濃度域に最も広く分布する基本階調処理条件を選択するようにしたので、階調処理により濃度域が狭くなることによる再現性の悪化を回避できるという効果がある。
請求項5の発明にかかる放射線画像処理方法によると、画像信号の最大値,最小値,平均値,メジアン値,累積ヒストグラム特性値を統計的代表値として、階調処理条件を決定することで、これらの値を基準とした画像信号を見やすく再現でき、然も、前記統計的代表値が信号分布状態に応じて補正設定されるから、より適正な濃度での再現が可能であるという効果がある。
【0088】
請求項6の発明にかかる放射線画像処理方法によると、前記関心領域内の画像信号の統計的代表値を画像信号の略中間値としたので、統計的代表値が信号分布の偏りをより反映するようにできるという効果がある。
請求項7の発明にかかる放射線画像処理方法によると、関心領域内の画像信号の累積ヒストグラムに基づいて画像毎の信号分布の偏りを簡便に判別できるという効果がある。
【0089】
請求項8の発明にかかる放射線画像処理方法によると、予め設定した標準的なヒストグラム特性との対比において、実際の関心領域内の画像信号から作成したヒストグラムに偏りがあるか否かを判別できるという効果がある。
請求項9の発明にかかる放射線画像処理方法によると、標準的なヒストグラム特性と実際の関心領域内の画像信号から作成したヒストグラムとの整合性を、画像信号のシフト等に影響されずに正しく判別できるという効果がある。
【0090】
請求項10の発明にかかる放射線画像処理方法によると、予め設定した標準的なヒストグラム特性との対比において、前記標準ヒストグラム上での統計的代表値と実際の関心領域内の画像信号の統計的代表値とを比較して、簡便に偏りの有無を判別できるという効果がある。
請求項11の発明にかかる放射線画像処理方法によると、ヒストグラムの全域に渡って整合性が判断されるので、画像信号の偏りを高精度に判別できるという効果がある。
【0091】
請求項12の発明にかかる放射線画像処理方法によると、低濃度側又は高濃度側に標準状態とは異なる特異な信号分布があり、かかる特異部分に影響されて大きく統計的代表値がずれる可能性がある場合に、かかる分布状態の偏りを適正に判断できるという効果がある。
請求項13の発明にかかる放射線画像処理方法によると、画像信号に基づいて画像処理条件を決定するに当たって、被写体内の不要部分、例えば胸部側面画像における腕,顎やペースメーカなどに対応する画像信号を取り除いてから処理条件を決定する構成としたので、前記不要部分に影響されて処理条件が不適切に設定され、関心領域の再現性が低下することを回避できるという効果がある。
【0092】
請求項14の発明にかかる放射線画像処理方法によると、例えば胸部側面画像における腕や顎などの不要部分に対応する画像信号を予め取り除いておくことで、関心領域を精度良く特定できるようにし、また、特定した領域内に含まれる異物によって画像処理条件が不適切になることを回避できるという効果がある。
請求項15の発明にかかる放射線画像処理方法によると、被写体における輪郭軌跡の特性に基づいて不要部分を取り除くことができるという効果がある。
【0093】
請求項16の発明にかかる放射線画像処理方法によると、胸部側面放射線画像の上側の被写体部分における輪郭軌跡の特性に基づいて腕や顎などの不要部分を取り除くことができるという効果がある。
請求項17の発明にかかる放射線画像処理方法によると、胸部側面放射線画像において、不要な腕,顎の部分を除く胴体部分の輪郭を抽出できるという効果がある。
【0094】
請求項18の発明にかかる放射線画像処理方法によると、透過線量が極端に低い異物が存在する場合に、かかる異物に対応する画像信号を取り除くことができ、前記異物によって画像処理条件が不適切に設定されることを回避できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のシステム構成図。
【図2】実施例における階調処理の流れを示すフローチャート。
【図3】胸部側面画像における不要部分としての腕を示す図。
【図4】胸部側面画像における関心領域決定の様子を説明するための図。
【図5】胸部側面画像における関心領域としての肺野内の画像信号の標準的なヒストグラムを示す線図。
【図6】異物,病変等によって低濃度側にピークを有する肺野内画像信号のヒストグラムを示す線図。
【図7】病変,肺の特異構造等によって低濃度側への偏りをもつ肺野内画像信号のヒストグラムの例を示す線図。
【図8】病変,肺の特異構造等によって低濃度側への偏りをもつ肺野内画像信号のヒストグラムの例を示す線図。
【図9】病変,肺の特異構造等によって低濃度側への偏りをもつ肺野内画像信号のヒストグラムの例を示す線図。
【図10】肺の特異構造により広い分布状態を示す肺野内画像信号のヒストグラムの例を示す線図。
【図11】肺野内画像信号の累積ヒストグラムに基づく偏り判別の様子を説明するための線図。
【図12】肺野内画像信号の標準ヒストグラム上の基準値と実際の画像信号に基づく基準値との比較を示す線図。
【符号の説明】
1 放射線発生源
2 放射線制御装置
3 記録読取装置
4 変換パネル
5 光ビーム発生部
6 走査器
7 反射鏡
8 集光体
9 フィルタ
10 フォトマル
11 電流/電圧変換器
12 増幅器
13 A/D変換器
14 画像処理装置
15 CPU
16 インターフェイス
17 プリンタ
18 読取ゲイン調整回路
19 フォトマル用高圧電源

Claims (2)

  1. 被写体の所定の部位を任意の撮影条件で放射線を用いて撮影し、当該被写体各部を透過する放射線の透過量に対応して形成される放射線画像の画像信号に階調処理を施す放射線画像処理方法であって、
    予め用意された、前記部位標準的な画像信号の頻度分布に基づき、当該頻度分布の平均値又はメジアン基準値として算出する演算を行い、
    前記平均値又はメジアンに対応する画像信号の濃度が所定濃度である画像信号対濃度の階調特性を定め、
    写体の前記部位を撮影して得られた任意の画像信号の頻度分布に基づき、前記演算と同一の演算を行い、当該任意の画像信号の頻度分布の平均値又はメジアン出力基準候補値として算出し、
    前記出力基準候補値と前記基準値との差分を算出し、
    前記出力基準候補値を前記基準値に近づけて、前記差分が解消されるように、前記出力基準候補値を下記式で補正して出力濃度基準値とし
    前記出力濃度基準値に対応する画像信号の濃度が前記所定濃度となるよう、前記標準的な画像信号において定められた画像信号対濃度の階調特性を修正し、
    この修正された画像信号対濃度の階調特性に基づき、前記任意の画像信号に階調処理を施すことを特徴とする放射線画像処理方法。
    出力濃度基準値=出力基準候補値+(基準値−出力基準候補値)×A%
    但し、Aは50%以上100%未満である。
  2. 前記任意の画像信号の解析に基づいて関心領域を特定し、
    当該関心領域内に含まれる画像信号に基づいて、当該任意の画像信号の頻度分布の平均値又はメジアン前記出力基準候補値として算出することを特徴とする請求項1に記載の放射線画像処理方法。
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