JP4124036B2 - Pwm搬送波の同期方法及び電力変換システム - Google Patents

Pwm搬送波の同期方法及び電力変換システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、PWM制御が適用されるインバータ等の複数の電力変換装置が並列運転されるようになっている電力変換システムにおいて、各電力変換装置でPWM制御を行う際に用いられるPWM搬送波を各電力変換装置間で同期させるようにした、PWM搬送波の同期方法及びこれを用いた電力変換システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、PWM制御が適用された電力変換装置を複数用いた電力変換システムとして、数々のものが提案されている。
例えば、図9に示す電力変換システムでは、交流電力を直流電力に変換する複数のAC/DC変換器(図9の場合には2つ)101、102が、共通母線111を介してその出力端が並列接続され、商用電源112からの3相の交流電力が、リアクトル及びコンデンサで構成されるフィルタ回路113、114を介してそれぞれAC/DC変換器101、102に供給される。
【0003】
そして、各AC/DC変換器101、102を、それぞれ制御装置121、122によって駆動制御し、商用電源112からの交流電力を直流電力に変換することによって、蓄電手段115の蓄電圧が所定電圧となるように電力変換を行うようになっている。
ところで、一般に、PWM制御が適用される電力変換装置は、例えば、高周波スイッチングの可能なトランジスタやパワーMOSFET等のスイッチング素子で構成され、これらスイッチング素子をPWM制御によるスイッチングタイミングで動作させることによって、電力変換を行うようになっている。例えば、電力変換によって得るべき直流電力の指令信号と三角波からなるPWM搬送波(以後、キャリア信号ともいう。)とが交差する時点を、前記PWM制御のスイッチングタイミングとして、各スイッチング素子を駆動制御するようになっている。
【0004】
また、このように複数の電力変換装置を複数並列に接続するようにした場合、各電力変換装置でのPWM制御において用いられるPWM搬送波が同期していない場合には、各電力変換装置間で互いに独立してスイッチング素子が切り替わるため、電力変換装置相互間にスイッチングリプル電流が流れる場合があり、装置容量の大型化や損失の増大を伴うという問題がある。
【0005】
これを回避するために、各電力変換装置間でPWM搬送波の同期を取る方法として、例えば、電力変換により得られた各電力変換装置で共通の交流電力の位相に同期したPWM搬送波を生成するようにした方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
つまり、図10に示すように、交流電力電圧Vacを検出し、これをコンパレータ131等の波形整形器で方形波に変換する。
【0006】
また、PWM搬送波Scをコンパレータ132等の波形整形器で方形波に変換した後、これを分周器133で分周して、交流電力と同じ周波数の方形波信号を生成する。そして、コンパレータ131で波形整形した交流電力電圧Vacの方形波信号と、分周器133で分周した交流電力と同じ周波数の方形波信号との位相を位相調節器134で比較し、この位相の差がなくなるようにキャリア発生器135を調整し、交流電力の位相と同期したPWM搬送波を発生させるようにしている。
【0007】
つまり、各電力変換装置において、共通の交流電力電圧の位相に同期したPWM搬送波を生成し、これに基づいてPWM制御を行うことによって、間接的に各電力変換装置のPWM搬送波間での同期をとるようにしている。
また、上述のように各電力変換装置において、PWM搬送波を生成するのではなく、上位コンピュータでPWM搬送波を生成し、これを各電力変換装置に供給するようにしたものも提案されている(特許文献2)。
【0008】
【特許文献1】
特許第2626274号明細書
【特許文献2】
特開2002−345252号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、各電力変換装置において、共通の交流電力と同期するようにPWM搬送波を生成するようにした方法を、前記図9に示すような、商用電源からの交流電力を直流電力に変換する電力変換システムに適用した場合には、商用電源からの交流電力の位相に同期したPWM搬送波を生成することになる。
ここで、商用電源の周波数は50〔Hz〕又は60〔Hz〕であるのに対し、PWM搬送波は、一般に数〔kHz〕〜数十〔kHz〕であって、商用電源の周波数に比較してかなり高い。このため、商用電源の位相検出における僅かな誤差は、PWM搬送波においては大きな誤差となる。
【0010】
例えば、商用電源の周波数を50〔Hz〕、PWM搬送波の周波数を10〔kHz〕とした場合、商用電源の位相検出誤差が、0.5度であった場合には、この誤差をPWM搬送波の周波数に換算すると、100度の誤差に相当することになる。一般に、商用電源の電圧にはひずみやノイズが重畳しているため、位相の検出誤差を避けることができず、PWM搬送波の同期精度の点では不十分であるという問題がある。
【0011】
また、上述のように、上位コンピュータから、各電力変換装置にPWM搬送波を供給する方法においては、確かに、各電力装置間でPWM搬送波の同期をとることができる。しかしながら、上位コンピュータが故障した場合には、各電力変換装置が正常であっても、電力変換システム全体が停止することになる。このため、複数の電力変換装置のうち、何れかが異常となった場合であっても、他の正常な電力変換装置によって電力変換システムを継続して作動させる、並列冗長性を図るようにした電力変換システムにおいては、上位コンピュータが異常した時点で電力変換システム全体が停止することになってしまい、並列冗長性を確保することができないという問題がある。
【0012】
そこで、この発明は、上記従来の未解決の課題に着目し、並列接続された複数の電力変換装置において、PWM搬送波間の同期をより高精度にとることの可能なPWM搬送波の同期方法及びこれを用いた電力変換システムを適用することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係るPWM搬送波の同期方法は、PWM制御が適用される複数の電力変換装置間で、前記PWM制御用のPWM搬送波を同期させるようにしたPWM搬送波の同期方法であって、各電力変換装置は、前記PWM搬送波の同期をとるための同期信号の元となる元信号を生成すると共に自己及び他の電力変換装置で生成された元信号から各電力変換装置間で共通の前記同期信号を生成し、この同期信号に前記PWM搬送波を同期させることを特徴としている。
【0014】
この請求項1に係る発明では、各電力変換装置でのPWM制御において用いられるPWM搬送波を同期させるための同期信号の元となる元信号を、各電力変換装置それぞれが生成し、さらに自己及び他の電力変換装置で生成された各元信号から各電力変換装置間で共通の同期信号を生成し、このようにして生成した同期信号に、前記PWM搬送波を同期させる。
【0015】
ここで、各電力変換装置では、それぞれ各電力変換装置で生成された元信号から各電力変換装置間で共通の同期信号を生成するようにしているため、各電力変換装置で生成される同期信号は同等の同期信号となる。そして各電力変換装置では、同等の同期信号にPWM搬送波を同期させるようにしているから、結果的に、各電力変換装置において用いられるPWM搬送波は同期することになる。
【0016】
したがって、各電力変換装置で、共通の交流電力の電圧信号を検出し、これを前記元信号とするようにした場合に、例えば各元信号に位相誤差等が含まれる場合等であっても、各元信号から共通の同期信号を生成するようにしているため、この同期信号とPWM搬送波とを同期させることにより、各電力変換装置での元信号の位相誤差等の影響を受けることなく、PWM搬送波を高精度に同期させることが可能となる。
【0017】
また、請求項2に係るPWM搬送波の同期方法は、PWM制御が適用される複数の電力変換装置間で、前記PWM制御用のPWM搬送波を同期させるようにしたPWM搬送波の同期方法であって、各電力変換装置は、前記PWM搬送波の同期をとるための同期信号の元となる元信号を生成して共通バスに出力し、当該共通バスを利用して自己及び他の電力変換装置で生成された元信号から各電力変換装置間で共通の前記同期信号を生成し、当該同期信号に、前記PWM搬送波を同期させることを特徴としている。
【0018】
この請求項2に係る発明では、各電力変換装置でのPWM制御において用いられるPWM搬送波を同期させるための同期信号の元となる元信号を、各電力変換装置それぞれが生成してこれを共通バスに出力し、さらに各電力変換装置では、共通バスを利用して、自己及び他の電力変換装置で生成された各元信号から各電力変換装置間で共通の同期信号を生成する。そして、このようにして生成した同期信号に、前記PWM搬送波を同期させる。
【0019】
ここで、各電力変換装置では、それぞれ共通バスを利用して各電力変換装置で生成された元信号から各電力変換装置間で共通の同期信号を生成するようにしているため、各電力変換装置で生成される同期信号は同等の同期信号となる。そして各電力変換装置では、この同等の同期信号にPWM搬送波を同期させるようにしているから、結果的に、各電力変換装置において用いられるPWM搬送波は同期することになる。
【0020】
したがって、例えば、各電力変換装置で、共通の交流電力の電圧信号を検出し、これを前記元信号とするようにした場合に、例えば各元信号に位相誤差等が含まれる場合等であっても、各元信号から各電力変換装置間で共通の同期信号を生成するようにしているため、各電力変換装置がそれぞれこの同等に形成される同期信号とPWM搬送波とを同期させることにより、各電力変換装置での位相誤差等の影響を受けることなく、PWM搬送波を高精度に同期させることが可能となる。
【0021】
また、請求項3に係る電力変換システムは、PWM制御が適用される複数の電力変換装置を備えた電力変換システムにおいて、前記電力変換装置は、前記PWM制御で用いられるPWM搬送波の同期をとるための同期信号の元となる元信号を生成する元信号生成手段と、当該元信号生成手段で生成された前記元信号を、他の電力変換装置との間で授受するための伝達手段と、当該伝達手段で伝達される他の電力変換装置で生成された元信号及び自己の元信号から各電力変換装置間で共通の前記同期信号を生成する同期信号生成手段と、前記PWM搬送波を、前記同期信号生成手段で生成された同期信号に同期させる調整手段と、を備えることを特徴としている。
【0022】
この請求項3に係る発明では、PWM制御で用いられるPWM搬送波の同期をとるための同期信号の元となる元信号が元信号生成手段で生成される。各電力変換装置の元信号生成手段で生成された元信号は、伝達手段によって他の電力変換装置に伝達され、この伝達手段で伝達された他の電力変換装置で生成された元信号及び自己の電力変換装置で生成された元信号から各電力変換装置間で共通の同期信号が生成される。そして、この同期信号生成手段で生成された同期信号にPWM搬送波を同期させるよう調整手段で調整が行われる。
【0023】
ここで、同期信号生成手段では、各電力変換装置の元信号生成手段で生成された元信号から各電力変換装置間で共通の同期信号を生成しているから、各電力変換装置で生成される同期信号は結果的に同等の同期信号となる。
したがって、各電力変換装置が、この同等の同期信号にPWM搬送波を同期させるよう動作することにより、間接的に、各電力変換装置間においてPWM搬送波が同期することになる。
【0024】
このため、例えば、各電力変換装置で、共通の交流電力の電圧信号を検出し、これを前記元信号とするようにした場合に、例えば各元信号に位相誤差等が含まれる場合等であっても、各元信号から電力変換装置間で共通の同期信号を生成するようにしているため、各電力変換装置でこの同等の同期信号とPWM搬送波とを同期させることにより、各電力変換装置での位相誤差等の影響を受けることなく、PWM搬送波を高精度に同期させることが可能となる。
【0025】
また、請求項4に係る電力変換システムは、前記請求項3記載の電力変換システムにおいて、前記伝達手段は、各電力変換装置の前記元信号生成手段と接続される共通バスであって、前記同期信号生成手段は、当該共通バスを利用して前記同期信号を生成することを特徴としている。
この請求項4に係る発明では、伝達手段は、各電力変換装置の元信号生成手段と接続される共通バスで構成され、この共通バスを利用して、同期信号生成手段により同期信号が発生される。
【0026】
また、請求項5に係る電力変換システムは、前記請求項3又は請求項4に係る電力変換システムにおいて、前記元信号生成手段は、前記元信号としてパルス信号を生成し、前記同期信号生成手段は、各電力変換装置で生成されたパルス信号からなる元信号を論理合成して前記同期信号を生成するようになっていることを特徴としている。
この請求項5に係る発明では、元信号生成手段により、前記元信号としてパルス信号が生成され、このパルス信号からなる元信号が論理合成されて同期信号が生成される。
【0027】
また、請求項6に係る電力変換システムは、前記請求項3又は請求項4に係る電力変換システムにおいて、前記元信号生成手段は、前記元信号としてアナログ信号を生成し、前記同期信号生成手段は、各電力変換装置で生成されたアナログ信号からなる元信号の平均値信号を生成しこれを前記同期信号とするようになっていることを特徴としている。
この請求項6に係る発明では、元信号生成手段により、前記元信号としてアナログ信号が生成され、このアナログ信号からなる元信号の平均値信号が同期信号として生成される。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
まず、第1の実施の形態を説明する。
図1は、電力変換システム全体の構成を表す構成図である。前記図9に示す従来の電力変換システムにおいて、共通バスライン12が設けられ、この共通バスライン12に制御装置121及び122が接続されている。なお、図9と同一部には、同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
図2は、図1のAC/DC変換器101、102を駆動制御する制御装置121、122の一例を示すブロック図である。なお、各制御装置121、122の機能構成は同一であるので、ここでは、制御装置121について説明する。
【0029】
図2に示すように、制御装置121は、PWM制御におけるPWM搬送波としてのキャリア信号Scを生成するキャリア信号生成部1と、商用電源112からの交流電力を直流電力に変換する際の直流電力指令信号を生成する指令信号生成部2と、キャリア信号生成部1で生成されたキャリア信号及び指令信号生成部2で生成された指令信号との交差点を求めること等により、AC/DC変換器101を構成する図示しないスイッチング素子を切り替えるタイミングを特定するタイミング信号を生成するタイミング信号生成部3と、このタイミング信号生成部3で生成されたタイミング信号にしたがって、各スイッチング素子を駆動するための駆動信号を出力する駆動回路4とを備えて構成されている。
【0030】
図3は、前記キャリア信号生成部1の構成を示すブロック図である。
キャリア信号生成部1は、図3に示すように、同期用の元パルス信号を生成する元パルス信号生成部11と、当該元パルス信号生成部11と共通バスライン12との間に介挿され、前記共通バスライン12を利用して元パルス信号生成部11から出力される後述の同期元パルス信号をワイヤードオア接続するワイヤードオア接続回路13と、当該ワイヤードオア接続回路13で生成される同期用パルス信号に基づいて、当該同期用パルス信号に同期したキャリア信号Scを生成するキャリア発生部14とから構成され、前記元パルス信号生成部11及び前記キャリア発生部14は、例えば、マイクロコンピュータ等で構成される制御用演算処理装置での内部処理として実行されるようになっている。
【0031】
前記元パルス信号生成部11は、商用電源112の電圧を検出する、図示しない電圧検出器からの電源電圧信号Vacと同位相の信号を生成するPLL回路11aと、当該PLL回路11aの出力信号を、これよりも高い周波数の信号、例えば、2倍の周波数の信号に変換する発振器11bとから構成され、前記電源電圧信号Vacと同期し、且つ電源電圧信号Vacの周波数、つまり、商用電源112の電源電圧の周波数よりも高い周波数のパルス信号を生成し、これを同期用元パルス信号S11として出力する。
【0032】
前記共通バスライン12は、グランドライン12a、信号ライン12b及び電源ライン12cから構成されている。
また、前記ワイヤードオア接続回路13は、回路電源V及び前記電源ライン12cとの間に介挿されたダイオード13aと、ダイオード13a及び前記電源ライン12c間に、一端が接続された抵抗13bと、この抵抗13bの他端にこれと直列に接続されたトランジスタ13cとから構成され、前記トランジスタ13cのエミッタ側はグランドライン12aに接続されている。また、前記トランジスタ13cのコレクタ側は前記信号ライン12bに接続され、この信号ライン12bの電圧信号が同期用パルス信号S12として、前記キャリア発生部14に入力される。また、前記トランジスタ13cのゲートには前記元パルス信号生成部11で生成された同期用元パルス信号S11が入力される。
【0033】
前記キャリア発生部14は、前記同期用パルス信号S12の立ち下がりエッジを検出するエッジ検出部14aと、キャリア発生部14から出力されるキャリア信号Scを波形整形し方形波に変換するコンパレータ14b等の波形整形器と、このコンパレータ14bで生成された方形波を分周し、前記同期用パルス信号S12と同じ周波数の方形波を得るための分周器14cと、前記エッジ検出部14aで生成されたエッジ信号と前記分周器14cで分周した方形波信号との位相を比較し、これら間の位相の差がなくなるようにキャリア発生器14eを調節する位相調節器14dとを備え、キャリア発生器14eでは、PWM制御における図示しないスイッチング素子の切替周期に応じた所定周波数の三角波からなるキャリア信号Scを発生するようになっている。
【0034】
ここで、前記ワイヤードオア接続回路13は、前記元パルス信号生成部11からの同期用元パルス信号S11を、前記共通バスライン12にワイヤードオア接続している。つまり、前記図1に示すように、各制御装置121及び122のキャリア信号生成部1においてそれぞれ同期用元パルス信号S11を生成し、これがワイヤードオア接続されているから、共通バスライン12によって、各制御装置で生成された同期用元パルス信号S11の負論理の論理和が求められることになり、これが同期用パルス信号S12として、キャリア発生部14に入力されることになる。
なお、ここでは、前記エッジ検出部14aでは、立ち下がりエッジを検出するようにしているが、立ち上がりエッジを検出するようにしてもよいことはいうまでもない。
次に、上記第1の実施の形態の動作を、図4及び図5の波形図を伴って説明する。
【0035】
なお、図4及び図5において、(a)は、図1の制御装置121で検出した商用電源112の電源電圧信号Vac(1)、(b)は、制御装置121の発振器11bの出力、つまり同期用元パルス信号S11(1)、(c)は発振器11bの出力、つまり同期用元パルス信号S11(1)の反転信号、(d)は、図1の制御装置122で検出した商用電源112の電源電圧信号Vac(2)、(e)は、制御装置122の発振器11bの出力、つまり同期用元パルス信号S11(2)、(f)は制御装置122の発振器11bの出力の反転信号、つまり、同期用元パルス信号S11(2)の反転信号、(g)は、共通バスライン12の信号ライン12bの電位、つまり、同期用パルス信号S12、(h)は制御装置121で生成されるキャリア信号Sc(1)、(i)は制御装置122で生成されるキャリア信号Sc(2)である。
【0036】
各制御装置121、122では、それぞれ商用電源112の電源電圧を検出し、元パルス信号生成部11において、この電源電圧信号Vacと同期し、且つこれよりも周波数の高い同期用元パルス信号S11を生成し、これをワイヤードオア接続回路13に出力する。
各制御装置で生成された同期用元パルス信号S11は、共通バスライン12を利用してワイヤードオア接続されているから、各制御装置で生成された同期用元パルス信号S11の負論理の論理和(図4(g))が同期用パルス信号S12として、各制御装置のキャリア発生部14に入力される。そして、各制御装置のエッジ検出部14aでは、同期用パルス信号S12の立ち下がりエッジを検出し、この立ち下がりエッジとキャリア信号Scの分周信号の位相のずれがなくなるように、キャリア発生器14eを調節する。
【0037】
これによって、各制御装置のキャリア発生部14では、この同期用パルス信号S12とキャリア信号Scとが同期するようにキャリア信号Scを生成することになる(図4(h)、(i))。
したがって、例えば、図4に示すように、制御装置121で検出した電源電圧信号Vac(1)と、制御装置122で検出した電源電圧信号Vac(2)との間に位相誤差εがあった場合、各制御装置121、122で電源電圧信号Vac(1)、電源電圧信号Vac(2)に基づいてそれぞれキャリア信号Scを発生した場合には、電源電圧信号Vac(1)及び電源電圧信号Vac(2)間には、位相誤差があるため、各制御装置で生成されるキャリア信号Sc(1)、Sc(2)は、この位相誤差の影響を受けるため同期精度が低下する。
【0038】
しかしながら、図4に示すように、各制御装置で生成した同期用元パルス信号S11を合成して同期用パルス信号S12(図4((g))を生成し、各制御装置では、この共通の同期用パルス信号S12に基づいて、この同期用パルス信号S12と同期したキャリア信号Scを生成するから、各制御装置で生成されたキャリア信号Scを間接的に同期させることができる。
【0039】
このとき、各制御装置それぞれで検出した商用電源112の電源電圧信号Vacと同期した同期用元パルス信号S11を、その論理和を求めることにより論理合成し、これに基づいてキャリア信号Scを発生させるので、各制御装置で検出した商用電源の電源電圧信号Vacに検出誤差が含まれる場合であっても、この位相誤差の影響を受けることなく、高精度に商用電源112の周波数に同期したキャリア信号Scを生成することができる。
【0040】
また、このとき、例えば、図5に示すように、制御装置121で検出した電源電圧信号Vac(1)と、制御装置122で検出した電源電圧信号Vac(2)とで、その検出周波数が異なる場合であっても、各制御装置では、各電源電圧信号Vac(1)、Vac(2)を合成した同期用パルス信号S12(図5(g))に基づいて、それぞれキャリア信号Sc(1)、Sc(2)を生成するから、この場合も、電源電圧信号Vac(1)、Vac(2)間に位相誤差εがある場合であっても、この影響を受けることなく、高精度に商用電源112の周波数に同期したキャリア信号Sc(1)、Sc(2)を生成することができる。
【0041】
また、このように、検出した電源電圧信号の位相誤差の影響を受けることなく、各制御装置におけるキャリア信号Scを同期させることができるから、商用電源112からの交流電力に歪みやノイズ等が重畳されているような場合であっても、これらの影響を受けることなく、各キャリア信号Scを高精度に同期させることができる。
【0042】
また、このとき、商用電源112の電源電圧信号Vacから、この周波数よりも高い周波数の同期用元パルス信号S11を生成するようにし、これに基づいて同期用パルス信号S12を生成し、この同期用パルス信号S12の立ち下がりエッジで位相調整を行うようにしているから、電源電圧信号Vacに同期するよう調整する場合に比較して、より高精度に同期調整を行うことができる。
【0043】
したがって、このように、各制御装置が、制御装置間で高精度に同期したキャリア信号Scに基づいて、各AC/DC変換器に対するPWM制御を行うことによって、並列接続された複数のAC/DC変換器間でスイッチングリプル電流が発生することを防止することができる。
また、このとき、各制御装置で生成した同期用元パルス信号S11に基づき共通バスライン12を利用して論理和を検出しこれを各制御装置に分配するようにしているから、複数の制御装置のうちの何れかに異常が発生した場合等であっても、例えば、この制御装置を共通バスライン12から切り離すこと等によって、他の制御装置では何ら影響なく継続して、電力変換を行うことができ、電力変換システムの並列冗長性を確保することができる。
【0044】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態において、キャリア信号生成部1の構成が異なり、また、共通バスライン12に替えて共通バスライン22を用いるようにしたこと以外は同様であるので、同一部には同一符号を付与しその詳細な説明は省略する。
【0045】
この第2の実施の形態におけるキャリア信号生成部1は、図6に示すように、正弦波信号からなる同期用元信号S21を生成する元信号生成部21と、当該元信号生成部21と共通バスライン22との間に介挿され、前記共通バスライン22を利用して各制御装置で生成される前記同期用元信号S21に応じた電流信号の平均電流を検出する平均電流検出回路23と、当該平均電流検出回路23で生成される同期用信号S22に基づいて、当該同期用信号S22に同期したキャリア信号Scを生成するキャリア発生部24とから構成され、前記元信号生成部21及びキャリア発生部24は、例えば、マイクロコンピュータ等で構成される制御用演算処理装置での内部処理として実行されるようになっている。
【0046】
前記元信号生成部21は、商用電源112の電源電圧を検出する図示しない電圧検出器からの電源電圧信号Vacと同位相の信号を生成するPLL回路21aと、当該PLL回路21aの出力信号を、これよりも高い周波数、例えば、2倍の周波数の信号に変換する発振器21bとから構成され、前記電源電圧信号Vacと同期し、且つ電源電圧信号Vacの周波数、つまり商用電源112の電源電圧の周波数よりも高い周波数の正弦波信号を生成し、これを同期用元信号S21として出力する。
【0047】
前記平均電流検出回路23は、共通バスライン22のグランドライン22a及び信号ライン22b間に接続され、前記同期用元信号S21を電流信号に変換するための電流信号源23aと、当該電流信号源23aと並列に接続された分流抵抗器23bと、当該分流抵抗器23bを流れる電流を検出する電流検出器23cとから構成され、この電流検出器23cで検出される分流電流が、同期用信号S22として、前記キャリア発生部24に入力される。
【0048】
前記キャリア発生部24は、前記同期用信号S22を波形整形し方形波を生成するコンパレータ24a等で構成される波形整形器と、キャリア発生部24から出力されるキャリア信号Scを、波形整形して方形波に変換するコンパレータ24b等の波形整形器と、このコンパレータ24bで生成された、キャリア信号Scと同位相の方形波を分周し、前記同期用信号S22と同じ周波数の方形波を得るための分周器24cと、前記コンパレータ24aで生成された、同期用信号S22に応じた方形波と前記分周器24cで分周した方形波との位相を比較し、これらの位相の差がなくなるようにキャリア発生器24eを調節する位相調節器24dとを備え、キャリア発生器24eでは、PWM制御における図示しないスイッチング素子の切替周期に応じた所定周波数の三角波からなるキャリア信号Scを発生するようになっている。
【0049】
つまり、前記平均電流検出回路23は、各制御装置で生成された同期用元信号S21に応じた電流信号の平均電流を算出しており、これが同期用信号S22として、キャリア発生部24に入力されることになる。
次に、上記第2の実施の形態の動作を、図7の波形図を伴って説明する。
なお、図7において、(a)は、図1の制御装置121で検出した、商用電源112の電源電圧信号Vac(1)、(b)は、制御装置121の同期用元信号S21に応じた電流信号源23aの出力、(c)は図1の制御装置122で検出した、商用電源112の電源電圧信号Vac(2)、(d)は、制御装置122の同期用元信号に応じた電流信号源23aの出力、(e)は各制御装置の分流抵抗器23bを流れる電流、つまり、同期用信号S22、(f)は、各制御装置のコンパレータ24aの出力、(g)は制御装置121で生成されるキャリア信号Sc(1)、(h)は制御装置122で生成されるキャリア信号Sc(2)である。
【0050】
各制御装置では、それぞれ商用電源112の電源電圧を検出し、元信号生成部21において、この電源電圧信号Vacに同期し、且つ商用電源112の周波数の2倍の周波数の正弦波信号からなる同期用元信号S21を生成し、これを平均電流検出回路23に出力する。
各同期用元信号S21は、電流信号源23aにより電流信号(図7(b)、(d))に変換されて共通バスライン22に出力される。したがって、共通バスライン22を流れる各同期用元信号S21に応じた電流信号の平均電流が分流抵抗器23bを流れることになる。そして、この分流抵抗器23bを流れる平均電流が同期用信号S22(図7(e))としてキャリア発生部24に供給される。そして、各制御装置のキャリア発生部24では、この同期用信号S22をコンパレータ24aで方形波信号に変換し、例えば、この方形波信号の立ち上がりで、方形波信号と、キャリア信号Scを同期用信号S22と同じ周波数に分周した信号との位相が一致するように、キャリア信号Sc(図7(g)、(h))を発生することになる。
【0051】
したがって、この第2の実施の形態においても、上記第1の実施の形態と同等の作用効果を得ることができ、各制御装置では、同期用信号S22と同期したキャリア信号Scを発生し、且つ各制御装置共通の同期用信号S22に基づいてキャリア信号Scを発生するから、各制御装置で生成したキャリア信号Scを間接的に同期させることができる。また、この場合も、電源電圧信号Vacよりも高い周波数の同期用元信号S21を生成するようにしているから、より高精度にキャリア信号Scを同期させることができる。
【0052】
また、このとき、各制御装置で検出した商用電源112の電源電圧信号Vacと同期した同期用元信号S21に応じた電流信号の平均電流を求め、これに基づいてキャリア信号Scを発生させるので、各制御装置で検出した電源電圧信号Vacに、位相誤差或いは周波数誤差等の検出誤差が含まれる場合であっても、この検出誤差による影響を受けることなく、高精度に商用電源112の電源電圧に同期したキャリア信号Scを生成することができる。
【0053】
また、このとき、各制御装置で生成した同期用元信号S21に基づき共通バスライン22を利用して平均電流を検出し、これを同期用信号S22として各制御装置に分配するようにしているから、複数の制御装置のうちの何れかに異常が発生した場合等であっても、この制御装置を共通バスライン22から切り離すこと等によって、他の制御装置では何ら影響なく継続して電力変換を行うことができ、電力変換システムの並列冗長性を確保することができる。
【0054】
したがって、このように高精度に同期したキャリア信号Scに基づいて、各制御装置が、AC/DC変換器をPWM制御することによって、AC/DC変換器どうし間でスイッチングリプルが発生することを防止することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。
この第3の実施の形態は、図8に示すように、上記第2の実施の形態において、平均電流検出回路23に替えて、平均電圧検出回路30を設けたこと以外は、同一であるので同一部には同一符号を付与し、その詳細な説明は省略する。
【0055】
この第3の実施の形態におけるキャリア信号生成部1では、元信号生成部21で生成した、商用電源112の電源電圧信号Vacに同期したこれよりも周波数の高い同期用元信号S21を電圧信号に変換し、これに基づいてキャリア信号Scを生成するようになっている。
すなわち、前記平均電圧検出回路30は、図8に示すように、共通バスライン22のグランドライン22a及び信号ライン22b間に、抵抗器30aを介して接続され且つ前記同期用元信号S21を電圧信号に変換する電圧信号源30bと、信号ライン22b及びグランドライン22a間の電圧を検出する電圧検出器30cとから構成され、電圧検出器30cで検出される検出電圧が、同期用信号S32として、前記キャリア発生部24に入力される。
【0056】
つまり、前記平均電圧検出回路30は、共通バスライン22を介して、各制御装置で生成された同期用元信号S21に応じた電圧信号の平均電圧を検出しており、これが同期用信号S32として、キャリア発生部24に入力されることになる。
次に、上記第3の実施の形態の動作を説明する。
各制御装置では、それぞれ商用電源112の電源電圧を検出し、元信号生成部21において、この電源電圧信号Vacと同期し、且つこれよりも周波数の高い同期用元信号S21を生成し、これを平均電圧検出回路30に出力する。
【0057】
そして、各制御装置で生成された同期用元信号S21はそれぞれ電圧信号源30aにより電圧信号に変換された後、共通バスライン22に出力される。このため、電流検出器30cでは、各制御装置で算出された同期用元信号S21に応じた電圧信号の平均電圧を検出することになる。そして、この平均電圧を同期用信号S32として、キャリア発生部24では、キャリア信号Scを発生する。
【0058】
したがって、この第3の実施の形態においても、各制御装置では、同期用信号S32と同期したキャリア信号Scを発生し、且つ各制御装置共通の同期用信号S32に基づいてキャリア信号Scを発生するから、各制御装置で生成されるキャリア信号Scを間接的に同期させることができる。よって、この場合も上記第2の実施の形態と同等の作用効果を得ることができる。
【0059】
なお、上記各実施の形態においては、キャリア信号Scを波形整形しこれを分周した分周信号と、パルス信号からなる同期用パルス信号S12或いは電流信号又は電圧信号からなる同期用信号S22、S32との位相が一致するように調整してキャリア信号Scを生成するようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、同期用パルス信号S12或いは同期用信号S22、S32と同期するキャリア信号Scを生成する手段であれば、どのような手段であっても適用することができる。
【0060】
また、上記各実施の形態においては、商用電源112の電源電圧信号Vacに基づいて、同期用元パルス信号S11或いは同期用元信号S21を生成するようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、任意の信号に基づいて生成することができる。また、各制御装置で共通の信号に基づいて生成する必要はない。つまり、上述のように、各制御装置で生成した同期用元パルス信号S11、同期用元信号S21に基づいて、同期用パルス信号S12或いは同期用元パルス信号S22を生成し、この共通の同期用パルス信号S12或いは同期用元パルス信号S22に基づいて各制御装置が、キャリア信号Scを生成するから、どのような同期用元パルス信号S11、同期用元信号S21であっても適用することができる。
【0061】
また、上記各実施の形態においては、共通バスラインを用いて各制御装置で算出された同期用元パルス信号或いは同期用元信号を合成するようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、要は、各制御装置に、他の制御装置で算出された同期用元パルス信号或いは同期用元信号を分配することのできる手段をであれば適用することができる。
【0062】
また、上記各実施の形態においては、二つのAC/DC変換器を並列接続して構成される電力変換システムに適用した場合について説明したが、これに限るものではなく、2以上のAC/DC変換器を並列接続した場合であっても適用できることはいうまでもない。
また、上記各実施の形態においては、電力変換装置として、PWM制御により交流電力を直流電力に変換するAC/DC変換器を適用した場合について説明したが、これに限るものではなく、例えば、DC/AC変換器、チョッパ回路、無効電力補償装置等、スイッチング素子を備えて構成され、このスイッチング素子をPWM制御によって電力変換を行うようになっている電力変換装置であれば適用することができる。
【0063】
また、上記各実施の形態においては、同期用元パルス信号或いは同期用元信号として、電源電圧信号Vacの2倍の周波数の信号を生成するようにした場合について説明したが、これに限るものではなく、電源電圧信号Vacの周波数と同等の周波数であってもよい。しかしながら、同期用パルス信号或いは同期用信号に応じてキャリア信号Scの位相調整が行われるから、電源電圧信号Vacの周波数よりも高い周波数の同期用元パルス信号或いは同期用元信号を生成し、同期用パルス信号或いは同期用信号の周波数を高くするほど、より高精度に同期をとることができる。
【0064】
なお、上記各実施の形態において、元パルス信号生成部11及び元信号生成部21がそれぞれ元信号生成手段に対応し、共通バスライン12及び22がそれぞれ伝達手段に対応し、ワイヤードオア接続回路13、平均電流検出回路23及び平均電圧検出回路30がそれぞれ同期信号生成手段に対応し、キャリア発生部14、24がそれぞれ調整手段に対応している。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に係るPWM搬送波の同期方法によれば、各電力変換装置が、PWM搬送波の同期をとるための同期信号の元となる元信号を生成すると共に自己及び他の電力変換装置で生成された元信号から各電力変換装置間で共通の同期信号を生成し、この同期信号に前記PWM搬送波を同期させるようにしたため、電力変換装置間でのPWM搬送波を高精度に同期させることができる。
【0066】
また、請求項2に係るPWM搬送波の同期方法によれば、各電力変換装置が、PWM搬送波の同期をとるための同期信号の元となる元信号を生成して共通バスに出力し、当該共通バスを利用して自己及び他の電力変換装置で生成された元信号から各電力変換装置間で共通の同期信号を生成し、当該同期信号に、前記PWM搬送波を同期させるようにしたから、電力変換装置間でのPWM搬送波を高精度に同期させることができる。
【0067】
また、請求項3に係る電力変換システムによれば、電力変換装置毎に、元信号生成手段においてPWM制御で用いられるPWM搬送波の同期をとるための同期信号の元となる元信号を生成し、これを伝達手段によって他の電力変換装置に伝達し、伝達手段で伝達された他の電力変換装置で生成された元信号及び自己の電力変換装置で生成された元信号から各電力変換装置間で共通の同期信号を生成し、この同期信号にPWM搬送波を同期させるよう調整手段で調整を行うようにしたため、電力変換装置間でのPWM搬送波を高精度に同期させることができる。
【0068】
また、請求項4に係る電力変換システムによれば、伝達手段として各電力変換装置の元信号生成手段と接続される共通バスを適用し、この共通バスを利用して、同期信号を生成するようにしたから、各電力変換装置の元信号生成手段で生成した元信号から共通の同期信号を容易に生成することができる。
また、請求項5に係る電力変換システムによれば、前記元信号生成手段では、元信号としてパルス信号を生成し、各電力変換装置で生成されたパルス信号からなる元信号を論理合成して同期信号を生成するようにしたため、各電力変換装置からの元信号から、共通の同期信号を容易に生成することができる。
【0069】
さらに、請求項6に係る電力変換システムによれば、前記元信号生成手段では、元信号としてアナログ信号を生成し、各電力変換装置で生成されたアナログ信号からなる元信号の平均値信号を生成しこれを同期信号とするようにしたため、各電力変換装置からの元信号から、同期信号を容易に生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した、電力変換システムの一例を示す概略構成図である。
【図2】図1の制御装置の一例を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態におけるキャリア信号生成部の一例を示すブロック図である。
【図4】第1の実施の形態の動作説明に供する波形図である。
【図5】第1の実施の形態の動作説明に供する波形図である。
【図6】第2の実施の形態におけるキャリア信号生成部の一例を示すブロック図である。
【図7】第2の実施の形態の動作説明に供する波形図である。
【図8】第3の実施の形態におけるキャリア信号生成部の一例を示すブロック図である。
【図9】従来の電力変換システムの一例を示す概略構成図である。
【図10】従来のキャリア信号生成部の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 キャリア信号生成部
11 元パルス信号生成部
12、22 共通バスライン
13 ワイヤードオア接続回路
14、24 キャリア発生部
21 元信号生成部
23 平均電流検出回路
30 平均電圧検出回路
101、102 AC/DC変換器
111 共通母線
112 商用電源
121、122 制御装置

Claims (6)

  1. PWM制御が適用される複数の電力変換装置間で、前記PWM制御用のPWM搬送波を同期させるようにしたPWM搬送波の同期方法であって、
    各電力変換装置は、前記PWM搬送波の同期をとるための同期信号の元となる元信号を生成すると共に自己及び他の電力変換装置で生成された元信号から各電力変換装置間で共通の前記同期信号を生成し、この同期信号に前記PWM搬送波を同期させることを特徴とするPWM搬送波の同期方法。
  2. PWM制御が適用される複数の電力変換装置間で、前記PWM制御用のPWM搬送波を同期させるようにしたPWM搬送波の同期方法であって、
    各電力変換装置は、前記PWM搬送波の同期をとるための同期信号の元となる元信号を生成して共通バスに出力し、
    当該共通バスを利用して自己及び他の電力変換装置で生成された元信号から各電力変換装置間で共通の前記同期信号を生成し、
    当該同期信号に、前記PWM搬送波を同期させることを特徴とするPWM搬送波の同期方法。
  3. PWM制御が適用される複数の電力変換装置を備えた電力変換システムにおいて、
    前記電力変換装置は、前記PWM制御で用いられるPWM搬送波の同期をとるための同期信号の元となる元信号を生成する元信号生成手段と、
    当該元信号生成手段で生成された前記元信号を、他の電力変換装置との間で授受するための伝達手段と、
    当該伝達手段で伝達される他の電力変換装置で生成された元信号及び自己の元信号から各電力変換装置間で共通の前記同期信号を生成する同期信号生成手段と、
    前記PWM搬送波を、前記同期信号生成手段で生成された同期信号に同期させる調整手段と、を備えることを特徴とする電力変換システム。
  4. 前記伝達手段は、各電力変換装置の前記元信号生成手段と接続される共通バスであって、
    前記同期信号生成手段は、当該共通バスを利用して前記同期信号を生成することを特徴とする請求項3記載の電力変換システム。
  5. 前記元信号生成手段は、前記元信号としてパルス信号を生成し、
    前記同期信号生成手段は、各電力変換装置で生成されたパルス信号からなる元信号を論理合成して前記同期信号を生成することを特徴とする請求項3又は4記載の電力変換システム。
  6. 前記元信号生成手段は、前記元信号としてアナログ信号を生成し、
    前記同期信号生成手段は、各電力変換装置で生成されたアナログ信号からなる元信号の平均値信号を生成しこれを前記同期信号とすることを特徴とする請求項3又は4記載の電力変換システム。
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