JP4123755B2 - 発光モジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信に用いられる発光モジュールに関する。より詳細には、パッケージに収容された発光素子、温調素子、光学系等を備えた発光モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4に、従来技術による発光モジュールの構成を示す側面断面図を示す。
【0003】
従来技術の発光モジュールは、光を出射する発光素子6と、光学レンズ8と、光アイソレータ9と、基板3は一体して構成され、ペルチェ素子2を介して、パッケージ20の低面20aに固定されている。パッケージ20には、光を通過させる窓部20bが設けられており、発光素子6の出射光は、光学レンズ8、光アイソレータ9、窓部20bを通過してパッケージ20の外部へ導出される。そして、窓部20bの設けられたパッケージ20の外部には、光ファイバ15の一端を受容するフェルール14がフェルールホルダ13を介して具備されており、窓部20bを通過して外部に導出される光は、光ファイバ15に入射される。このため、発光素子6、第1光学レンズ8、光アイソレータ9、窓部20b、フェルール14に受容された光ファイバ15の一端は、発光素子6の出射光の光軸Aに沿ってこの順に配列されている。
【0004】
光アイソレータ9は所定の波長帯域の光を一方の方向にのみ殆ど通過させる特性を有する素子である。一方の方向と反対となる反対方向には、光を殆ど通過させない。図4に示す発光モジュール1では、発光素子6から出射して光学レンズ8を通過した出射光を窓部20bの方向へのみ通過させる。よって発光モジュール1は、光ファイバ15から窓部20bを介して発光素子6の方向へ伝搬して行く雑音光が遮断されるため、発光素子6の動作が安定になされる。そしてペルチェ素子2は、発光素子6に近接して配置されるサーミスタからの温度検知信号に基づき、発光素子6の温度を一定の温度に保持するよう作動して、発光素子6の動作をより安定なものとなす。
【0005】
ここで光アイソレータ9は高価であるため、光アイソレータ9の開口径を大きくすることは発光モジュール1のコストアップにつながり不適なことである。このため発光モジュール1では、光学レンズ8を通過する光の光軸Aに対して光アイソレータ9が最適な位置へと正確に位置決め出来るよう、光学レンズホルダ8と光アイソレータホルダ10それぞれが互いに当接する当接部は、それぞれ適宜精密加工が施されている。故に、発光モジュール1では、光アイソレータ9の開口径を大きくすることなく第1光学レンズ8を通過する出射光を有効的に光アイソレータ9へ入射して通過させることが出来た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来技術の発光モジュール1では、第1光学レンズホルダ7と光アイソレータホルダ9それぞれの当接部に精密な加工を施すことは発光モジュール1のコストアップにつながるものであった。
【0007】
また、光アイソレータ9の有する所定の波長帯域の光を一方の方向に殆ど通過させる特性及び一方の方向と反対となる反対方向には光を殆ど通過させない特性、そして発光素子6の出射光は、光アイソレータ9、発光素子6それぞれの温度によって変化するものであり、互いに相応しないものであった。
【0008】
よって発光素子6と光アイソレータ9との間に温度の偏差が生ずる場合には、光アイソレータ9が一方の方向へ通過させる光の所定の波長帯域が変化してしまう若しくは一方の方向へ通過する出力光が低減してしまい、故に発光モジュールの出力光の波長帯域が変化してしまう若しくは出力光が低下してしまうという問題があった。また同時に一方の方向と反対となる反対方向に光を殆ど通過させない特性が低下して、光ファイバ15から窓部20bを介して発光素子6へ伝搬して行く雑音光が遮断されにくくなるため、発光素子6の動作が不安定になるという問題があった。
【0009】
特開平06−120609号公報には、半導体レーザ1、光学レンズ2、光アイソレータ3およびフェルール4を一体化したユニット100を、温度制御用のペルチェ素子10の上にハンダ固定して、パッケージ11に内包する発光装置に関する発明が開示されている。かかる発明の発光装置でも、半導体レーザ1と光アイソレータ3との間には光学レンズ2など熱容量を要する構成が介在すると共に、更にパッケージ11にフェルール5を内包するため、パッケージ11を大きく構成する必要があった。また、フェルール5はパッケージ11に内包されるためフェルール5に受容される光ファイバ12の一部分に金属メッキなどを施し、パッケージ11とハンダによって封止する必要があった。当該発明では製造方法が煩雑になり、故にコストを増加させるものであった。
【0010】
そこで、本発明は、上記従来技術の発光モジュール1での問題点を解決し、製造が簡易で小型なパッケージで構成されると共に、光アイソレータが環境温度に影響されず発光素子の温度と追従することで発光素子の動作が安定した発光モジュールの提供を課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発光モジュールは、搭載部と該搭載部の一端から垂直方向に延伸する壁部を有し、CuWで形成されている基板ならびに、前記基板に搭載された発光素子と光学レンズ素子と光アイソレータ素子を含むサブアッセンブリと、前記サブアッセンブリを搭載する温調素子と、前記温調素子を実装する底面を備え、前記温調素子を底面に実装して内包するパッケージと、前記発光素子の出射光を入射して伝搬させる光ファイバと、を備える。そして請求項1の発明による発光モジュールでは、壁部には発光素子が出射する光を通過させる貫通孔が形成されており、光アイソレータ素子は光アイソレータとこの光アイソレータを保持する円筒形状のアイソレータホルダを含んでおり、アイソレータホルダが、壁部の二つの面のうち、発光素子に対向する面とは反対の面に直接固着されており、このアイソレータホルダの端面と、基板壁部のこの反対の面はそれぞれ研磨加工が施されており、光学レンズ素子は発光素子から出射される光を集光して光アイソレータ素子へ入射させる光学レンズと、光学レンズを保持して基板に固着される光学レンズホルダから構成され貫通孔に収容されており、アイソレータホルダは光学レンズホルダよりも熱伝導率の大きな材料を含んで形成されている、ことを特徴とする。
【0012】
この発光モジュールによれば、光アイソレータ素子は基板に直接固着されているため、発光素子と光アイソレータ素子とに介在する部分の熱容量を小さくなるよう構成されている。よって、発光素子の温度と等しくなるよう光アイソレータ素子の温度を追従させることに対して好適となる。更に、光アイソレータ素子は基板に直接固着されているため、光学レンズ素子に、光アイソレータ素子を固着させるための当接部を精密な研磨加工を施すことによって設ける必要がないため、製造工程を簡略化することが出来る。
【0014】
この発光モジュールによれば、基板に固着される光アイソレータホルダが、同じく基板に固着される光学レンズホルダより熱伝導率の大きな材料を含んで形成されている。このため、基板に備えられた発光素子の温度と等しくなるよう光アイソレータの温度を追従させることに対して一層好適となる。
【0015】
この発光モジュールは、アイソレータホルダは基板の壁部にYAGレーザ溶接されている、ことを特徴とする。
【0016】
この発光モジュールによれば、アイソレータホルダと基板との間の熱伝導効率が良くなり、アイソレータの温度を発光素子の温度に追従させることに対して好適となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の上記の目的及び特徴は、以下に添付図面を用いて詳述する本発明の好適な実施の形態から容易に明らかになる。同一の構成要素には同一の符号を付した。
【0018】
【実施例】
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる発光モジュール1の断面構成図である。発光モジュール1は、基板3ならびに、前記基板3に備えられた発光素子6と光学レンズ素子7と光アイソレータ素子8とからなるサブアッセンブリ30(図2参照)と、前記サブアッセンブリ30を搭載する温調素子2と、前記温調素子2を実装するパッケージ底面20aと、を備え前記温調素子2をパッケージ底面20aに実装して内包するパッケージ20と、前記パッケージ20の外側に前記発光素子6の出射光を入射して伝搬させる光ファイバ15と、を備える。以下において、発光素子6は電気的な駆動信号を受けて前記駆動信号に応じた光を出射する半導体発光素子6として、温調素子2はペルチェ素子2として説明をする。
【0019】
パッケージ20には、光を通過させる窓部20bが設けられており、半導体発光素子6の出射光は、光学レンズ素子7、光アイソレータ素子9、窓部20bを順次通過して、パッケージ20の外部へ導出される。そして、窓部20bの設けられたパッケージ20の外部には、光ファイバ15の一端を受容するフェルール14が具備されており、窓部20bを通過して外部に導出される光は、光ファイバ15に入射される。このため、発光素子6、第1光学レンズ8、光アイソレータ9、窓部20b、フェルール14に受容された光ファイバ15の一端は、半導体発光素子6の出射光の光軸Aに沿ってこの順に配列されている。
【0020】
半導体発光素子6は、対向する出射面と反射面で形成される共振器を有する。半導体発光素子6の出射面からは前記共振器で発振される光の殆どが出射し(以下、出射光と言う)、反射面からは前記共振器で発振される光のうち出射面から出射される光を除いた一部分(以下、モニタ光と言う)が出射される。モニタ光と出射光の光の波長は等しく、また互いの光強度は再現性のある一定の相関性を示すものである。半導体発光素子6の出射光の波長は、1310nm帯若しくは1550nm帯である。この場合、発光モジュール1は石英ガラスで形成される光ファイバを光伝送路とする光通信における光源として用いることが出来る。
【0021】
基板3は、搭載部3bと搭載部3bの一端から略垂直方向に延伸する壁部3aを有し、熱伝導特性に優れたCuWで形成されている。搭載部3bの壁部3aに近接する位置には、同じくCuWで形成したチップキャリア5を介して半導体発光素子6が搭載されている。半導体発光素子6は、半導体発光素子6の出射光の光軸が所定の軸Aに沿って壁部3aの側へ向けて出射するよう搭載されている。このため、壁部3aには半導体発光素子6の出射光を通過させる貫通孔3cが設けられており、出射光は壁部3aに遮られることなく、窓部20bの側へ通過する。
【0022】
更に、チップキャリア5には、半導体発光素子6に近接するようサーミスタ11(図2参照)が実装されている。サーミスタ11は、サーミスタ11が搭載された近接部の温度を電気信号(以下、温度検出信号と言う)として検出して出力する素子である。
【0023】
このため発光モジュール1の半導体発光素子6は、図示しない制御装置を用によって、サーミスタ11からの温度検出信号に基づいて25±1℃などの一定の温度となるよう、ペルチェ素子2を介して制御(ATC)され、よって半導体発光素子6の動作は安定になされる。
【0024】
特に、発光モジュール1を長時間駆動させることで半導体発光素子6が発熱するような場合、あるいは発光モジュール1の設置される環境温度が例えば10℃に低下した場合などでも、半導体発光素子6はペルチェ素子2を介して上記に示したある一定の温度へとなされるので、半導体発光素子6の発振が安定すると共に、半導体発光素子6の出射光の波長帯域及び光強度は安定している。
【0025】
更に、チップキャリア5には、半導体発光素子6の反射面から出射されるモニタ光の光軸上に、光を受信して受信した光強度に応じた電気信号を出力するフォトダイオード4が、フォトダイオードキャリア4aを介して搭載されている。
【0026】
よって、発光モジュール1では、フォトダイオード4から出力される電気信号をモニタすることで、半導体発光素子6の出射光の状態を検知することが出来る。
【0027】
図2(a)は、サブアッセンブリ30の断面構成図である。また、図2(b)は、サブアッセンブリ30の光学レンズ素子7と光アイソレータ素子8を基板3から分離した分解断面構成図である。光学レンズ素子7は、半導体発光素子6の出射光を集光して光ファイバ15へ入射させる光学レンズ71と光学レンズ71を保持する円筒形状の光学レンズホルダ72を含む。光アイソレータ素子8は、光アイソレータ81と光アイソレータ81を保持する略円筒形状の光アイソレータホルダ82を含む。
【0028】
光アイソレータ82は、1310nm帯若しくは1550nm帯など所定の波長帯域の光を一方の方向にのみ殆ど通過させる低インサーションロス特性を有する。そして、一方の方向と反対となる反対方向には、光を殆ど通過させないアイソレーション特性を有する。低インサーションロス特性は上記の波長帯域において数nmの帯域幅で1dB以下のインサーションロスであり、アイソレーション特性は全ての波長帯域において約35dB以上の遮断特性である。
【0029】
図1に示す発光モジュール1では、発光素子6の出射光を光学レンズ素子7を介して窓部20bの方向へのみ通過させる。よって発光モジュール1は、光ファイバ15から窓部20bを介して半導体発光素子6の方向へ伝搬する出射光が遮断されるため、半導体発光素子6の動作が安定になされる。
【0030】
図2(a)に戻って、本実施形態の発光モジュール1では、光学レンズ素子7と光アイソレータ素子8は、半導体発光素子6が搭載された壁部3aの内側面3eと反対側となる外側面3dに、それぞれ光学レンズホルダ71の一端面71aと光アイソレータホルダ81の端面81aが当接して固着されることで備えられている。これは、先ず壁部3aの外側面3dに光学レンズホルダ71の一端面71aを当接した状態で光学レンズ素子7を半導体発光素子6の出射光の集光に対して最適となる位置へ調心した後、YAGレーザによって外側面3dと光学レンズホルダ71とを溶接固定する。次に、壁部3aの外側面3dに光アイソレータホルダ81の端面81aを当接した状態でアイソレータ素子8を光学レンズ素子7を通過した半導体発光素子6の出射光を窓部20bへ効率的に通過させる位置へ調心した後、YAGレーザによって光アイソレータホルダ81と、光学レンズ素子7を固着した外側面3dの外周部分に溶接固定することで、実現される。ここで、半導体発光素子6の出射光の光軸Aに対して、光学レンズ素子7と光アイソレータ素子8を精密に調芯するため、基板3の外側面3d、光学レンズホルダ71の一端面71a、光アイソレータホルダ81の端面81a、はそれぞれ平坦となるよう精密な研磨加工が施されている。この場合、基板3の外側面3dは、光学レンズホルダ71と、光アイソレータホルダ81が当接する部分のみ研磨加工を施すだけでよい。
【0031】
上記の通り、本実施形態の発光モジュール1では、半導体発光素子6と光アイソレータ82とに介在する部分の熱容量が小さくなるよう構成されるので、半導体発光素子6の温度と等しくなるよう光アイソレータ82の温度を追従させることに対して好適となる。故に、半導体発光素子6からの所定の波長帯域の出射光を、効率的に光アイソレータ82を通過させて光ファイバ15の側へ伝搬させることが出来る。また、光ファイバ15から窓部20bを介して半導体発光素子6の方向へ伝搬して行く光を遮断するアイソレーション特性が低下することがないので、半導体発光素子6の動作が安定になされる。
【0032】
ここで更に、光アイソレータホルダ81を光学レンズホルダ71より熱伝導率の大きな材料を含み形成すると、半導体発光素子6の温度と等しくなるよう光アイソレータ82の温度を追従させることに対して更に好適である。この場合例えば、光学レンズホルダ81をSUSで形成し、光アイソレータホルダ82をSF20Tとすることが出来る。
【0033】
また、本実施形態の発光モジュール1では、基板3の外側面3dに対して直接光アイソレータホルダ81が固着されている。このため、光学レンズホルダ71の一端面71aと反対側となる他端面71bに光アイソレータホルダ81aを当接して光アイソレータ素子8を固着させる場合のように、光学レンズホルダ71の他端面71bに対して精密な研磨加工を施す必要がない。よって、本実施形態の発光モジュール1では、製造工程を簡略化することが出来る。
【0034】
再び図1に戻って、本実施形態の発光モジュール1では、光ファイバ15の一端を受容するフェルール14は、パッケージ20の窓部20bが設けられたパッケージ外側面20cに、光アイソレータ素子8を通過した出射光に対して最適な位置へ調芯された後にフェルールホルダー13を介して具備されている。
【0035】
よって、発光モジュール1は、パッケージ20の内部にフェルール14を備えないので、パッケージ20を小さく構成することが出来る。
【0036】
ここで、フェルール14とフェルールホルダ13との固着、及びフェルールホルダ13とパッケージ外側面20cとの固着をYAGレーザによって溶接固定することが出来る。この場合、フェルール13はセラミックで形成したキャピラリを金属で形成した円筒に圧入して形成し、フェルールホルダ13は金属で形成し、更にパッケージ外側面20cで、フェルールホルダ13との当接部及び被溶接部は、金メッキ加工などを施さないようすることが好適である。
【0037】
続いて、図1の発光モジュール1とは異なる第2の実施形態の発光モジュール1について説明する。尚、図1の発光モジュール1と同一となる部分の説明は省略する。
【0038】
図5(a)は、第2の実施形態の発光モジュール1のサブアッセンブリ30の断面構成図である。また、図5(b)は、サブアッセンブリ30の光学レンズ素子7と光アイソレータ素子8を基板3から分離した分解断面構成図である。
【0039】
第2の実施形態の発光モジュール1では、光学レンズ素子7は基板3が有する壁部3aの貫通孔3cに収容されている。よって、光アイソレータ素子8の有する光アイソレータ82をより壁部3aの外側面3dに近接して配置することが出来る。故に基板3に備えられた発光素子6の温度と等しくなるよう光アイソレータ82の温度を追従させることに対して一層好適となる。ここで、貫通孔3cは、光学レンズ素子7を収容出来るよう光学レンズ素子7の外径より大きな内径となるよう形成されている。そして、光学レンズ素子7の有する光学レンズホルダ71の他端面71bは、光アイソレータ素子8の光アイソレータホルダ81へ固着されている。この場合、光学レンズホルダ71は他端面71bのみ精密な研磨加工を施せばよく、光軸Aに沿うよう光学レンズ素子7と光アイソレータ素子8の位置を互い調整して他端面71bを端面81aへ当接させた状態でYAGレーザによって光学レンズホルダ71と光アイソレータホルダ81を溶接固定することが出来る。そして、端面81aを壁部3aの外側面3d当接した状態で光学レンズ素子7を半導体発光素子6の出射光の集光に対して最適となる位置へ調心した後、YAGレーザによって外側面3dと光アイソレータホルダ81とを溶接固定することが出来る。
【0040】
更に第2の実施形態の発光モジュール1では、光アイソレータ82は、ファラデー効果を有する磁性ガーネット結晶と前記磁性ガーネット結晶に所定の磁界を印加するための永久磁石と偏光素子とで構成され、光アイソレータ82の温度が25℃の場合、1590nmの波長帯域において最大のアイソレーション特性を示す。図6は、光アイソレータ82の温度に対するアイソレーション特性である。図6において、aは1590nmの波長帯域の光に対するアイソレーション特性、bは1610nmの波長帯域の光に対するアイソレーション特性、cは1570nmの波長帯域の光に対するアイソレーション特性である。そして図6に示す通り、bは0℃〜27.5℃で30dB以上であり、cは22.5℃〜50℃で30dB以上である。発光モジュール1の置かれる環境温度が0℃〜50℃の範囲で変化した場合、第2の実施形態の発光モジュール1では、ペルチェ素子2によって半導体発光素子6を25±1℃の温度に制御した時、アイソレータ82は25±2.5℃以内の温度に制御される。これに対し、第2の実施例との比較例である図4に示した従来技術による光モジュール1では、ペルチェ素子2によって半導体発光素子6を25±1℃の一定温度に制御した時、アイソレータ82の温度は25±4℃以内であった。よって、第2の実施形態の発光モジュール1によれば、光ファイバ15から窓部20bを介して半導体発光素子6の方向となる他方の方向へ伝搬する1570nm〜1610nmの広帯域光に対して30dB以上の遮断特性が実現される。第2の実施形態の発光モジュール1に示す通り、環境温度が0℃〜50℃と変化しても1570nm〜1610nmという広帯域となる波長帯域の光に対して動作が安定した発光モジュール1が提供された。尚、光アイソレータホルダ81を光学レンズホルダ71より熱伝導率の大きな材料を含み形成すると、半導体発光素子6の温度と等しくなるよう光アイソレータ82の温度を追従させることに対して更に好適である。この場合例えば、光学レンズホルダ81をSUSで形成し、光アイソレータホルダ82をSF20Tとすることが出来る。
【0041】
上記に詳述した通り、製造が簡易で小型なパッケージで構成されると共に、光アイソレータが環境温度に影響されず発光素子の温度と追従する構成とすることで発光素子の動作が安定した発光モジュールが提供された。
【0042】
尚、上記の実施形態を本発明の目的を逸脱しない範囲において、当業者が適宜容易になし得る変更は本発明の範囲内であることは明白であり、本発明の範囲内であることを請求する。
【0043】
例えば、上記の説明においては、発光素子6を半導体光素子6として説明したが、半導体光素子6は、半導体レーザ素子6とすることも可能であり、更にDFBレーザ素子6とすることも可能である。また半導体レーザ素子6は、その出射光の波長帯域を1480μmとして光増幅器の励起光源とすることも出来る。
【0044】
更に、図3は図1においてパッケージ外側面20cとフェルールホルダ13との間に第2の光学レンズ素子9を間挿した構成の発光モジュール1の断面構成図である。図3に示す通り発光モジュール1は、第2の光学レンズ素子9を含むよう構成してよい。第2の光学レンズ素子9は、第2の光学レンズ91と第2の光学レンズホルダ92を含む。この場合、光学レンズ素子7の光学レンズ71は発光素子6の出射光を集光して平行光とするコリメート光学レンズとし、第2の光学レンズ91は前記コリメート光を光ファイバ15へ集光する集光光学レンズとしてもよい。上記のような構成とすることで発光モジュール1は、発光素子6からの出射光が光ファイバ15の入射に対して最適な状態に集光される集光ポイント位置を、第2の光学レンズ素子9によって適宜修正することが可能となり、故にサブアッセンブリ30をパッケージ20のパッケージ底面20aへ実装する精度を緩和することが出来る。
【0045】
【発明の効果】
本発明による発光モジュールでは、光アイソレータ素子が基板に直接固着されているので、発光素子と光アイソレータ素子とに介在する部分の熱容量が小さく構成され、発光素子の温度と等しくなるよう光アイソレータの温度を追従させることに対して好適となる。よって、発光モジュールの動作が安定すると共に発光素子が出射する所定の波長帯域の光を効率的に光アイソレータ素子を通過させて光ファイバの側へ伝搬させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係わる発光モジュール1の断面構成図である。
【図2】図2(a)は、サブアッセンブリ30の断面構成図である。図2(b)は、サブアッセンブリ30の光学レンズ素子7と光アイソレータ素子8を基板3から分離した分解断面構成図である。
【図3】図3は、図1においてパッケージ20のパッケージ外側面20cとフェルールホルダ13との間に第2の光学レンズ素子9を間挿した構成を有する発光モジュール1の断面構成図である。
【図4】図4は、従来技術による発光モジュールの構成を示す側面断面図である。
【図5】図5(a)は、第2の実施形態の発光モジュール1のサブアッセンブリ30の断面構成図である。また、図5(b)は、サブアッセンブリ30の光学レンズ素子7と光アイソレータ素子8を基板3から分離した分解断面構成図である。
【図6】図6は、光アイソレータ82の温度に対するアイソレーション特性である。
【符号の説明】
1…発光モジュール
2…温調素子(ペルチェ素子)
3…基板
4…フォトダイオード
4a…フォトダイオードキャリア
5…チップキャリア
6…発光素子(半導体発光素子)
7…光学レンズ素子
8…光アイソレータ素子
9…第2の光学レンズ素子
11…サーミスタ
13…フェルールホルダ
14…フェルール
15…光ファイバ
20…パッケージ
20a…パッケージ低面
20b…窓部
20c…パッケージ外側面
30…サブアッセンブリ
71…光学レンズホルダ
72…光学レンズ
81…光アイソレータホルダ
82…光アイソレータ
91…第2の光学レンズ
92…第2の光学レンズホルダ
Claims (2)
- 搭載部と該搭載部の一端から垂直方向に延伸する壁部を有し、CuWで形成されている基板ならびに、前記基板に搭載された発光素子と光学レンズ素子と光アイソレータ素子を含むサブアッセンブリと、
前記サブアッセンブリを搭載する温調素子と、
前記温調素子を実装する底面を備え、前記温調素子を前記底面に実装して内包するパッケージと、
前記発光素子の出射光を入射して伝搬させる光ファイバと、
を備え、
前記壁部は前記発光素子が出射する光を通過させる貫通孔を有しており、
前記光アイソレータ素子は光アイソレータと該光アイソレータを保持する円筒形状のアイソレータホルダを含み、前記アイソレータホルダが、前記壁部の前記発光素子に対向する面と反対の面に固着されており、該アイソレータホルダの端面と該壁部の反対面はそれぞれ研磨加工が施されており、
前記光学レンズ素子は前記発光素子から出射される光を集光して前記光アイソレータ素子へ入射させる光学レンズと、前記光学レンズを保持して前記基板に固着される光学レンズホルダから構成され前記貫通孔に収容されており、
前記アイソレータホルダは前記光学レンズホルダよりも熱伝導率の大きな材料を含んで形成されている、
ことを特徴とする発光モジュール。 - 前記アイソレータホルダは前記基板の前記壁部にYAGレーザ溶接されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の発光モジュール。
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