JP3956515B2 - ファイバグレーティング光モジュールの調芯方法 - Google Patents

ファイバグレーティング光モジュールの調芯方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファイバグレーティング光モジュールの調芯方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
発光素子と、ファイバグレーティングが形成された光ファイバとからなる光共振器を備える光モジュールに関する従来の技術としては、米国特許第4865410号公報に記載された発光モジュールがある。
【0003】
同公報を参照すると、この発光モジュールは、電流が加えられると光を発生する半導体光増幅器と、ファイバグレーティングを有する光ファイバとからなる光共振器を有している。この光共振器を形成するために、半導体光増幅器をハウジング内に設けられた台座上に固定した後に、光ファイバの先端部分に設けられたフェルールをワッシャに挿入して固定し、次いで、このワッシャをハウジングに固定することによって、半導体光増幅器に対して光ファイバを位置決めしている。この位置決めは、半導体光増幅器と光ファイバの先端部との光学的な結合を確実に行うために、半導体光増幅器に上記の光共振器においてレーザ発振可能な電流を流した状態の下で行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、半導体光増幅器とファイバグレーティングとから構成される光共振器においてレーザ発振を引き起こすためには、ファイバグレーティングの反射帯域内に少なくとも1つの縦モードが存在することが必要である。ところが、ファイバグレーティング半導体レーザ(以下、FGLという)の縦モード間隔が、ファイバグレーティングの反射帯域幅と同程度の大きさになると、FGLの発振状態が不安定になる。このため、ファイバグレーティングを有する光ファイバを半導体光増幅器に対して整列するに際して、レーザ発振を安定させるために他の調整が行われていた。例えば、この調整のために、半導体光増幅器の温度を変化させたり、加える電流値を変更したり、といった項目に関する調整を行いながら調芯を行う必要があった。このために、組立のための温度調整装置が必要であったり、また半導体光増幅器の温度を安定させるための時間が必要であった。
【0005】
本発明の目的は、ファイバグレーティングを有する光ファイバを半導体光増幅器に光学的に結合させ、ファイバグレーティング光モジュールにおいて光共振器を形成するように整列させるための改善された調芯方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るファイバグレーティング光モジュールの調芯方法は、光放出面および光反射面を有し電流が加えられることによって光放出面から光が放出される半導体光増幅器と、光放出面へ光学的に結合可能な第1の端部、第2の端部、およびこの第1の端部から所定の距離にあり第1の端部と第2の端部との間に設けられたファイバグレーティング、を有する光ファイバとを相対的に位置合わせし半導体光増幅器の光放出面と光ファイバの第1の端部とを光学的に結合可能にするファイバグレーティング光モジュールの調芯方法であって、当該方法は、半導体光増幅器の光反射面と光共振器を形成するように、受けた光を反射する光反射手段を第2の端部に設ける結合ステップと、半導体光増幅器に電流を加え、半導体光増幅器の光反射面と光反射手段とから構成される光共振器において所定の発振波長でレーザ発振を起こす発振ステップと、光ファイバの第2の端部から光反射手段を介して取り出される光の強度に基づいて半導体光増幅器に対する光ファイバの相対的な位置を合わせる整列ステップと、を備える。
【0007】
このように、半導体光増幅器の光反射面と光共振器を形成するように、所定の光反射率を有する光反射手段を光ファイバに設けるようにしたので、半導体光共振器の光反射面とファイバグレーティングとから形成される光共振器の共振器長に比べて長い共振器長を有する別個の光共振器が形成される。また、別個の光共振器の共振器長は、独立して設定できる。このため、この別個の光共振器によって形成されるレーザの縦モードの間隔は狭くなる。故に、この縦モードのうちのいくつかがファイバグレーティングの反射帯域内に存在するようにできる。一方、半導体光増幅器に所定値の電流を加えると、半導体光増幅器の光反射面と光反射手段とから形成される光共振器を有するレーザはレーザ発振する。このレーザが発生するレーザ光を光ファイバを介して取り出して、この強度に基づいて半導体光増幅器と光ファイバとの相対的な位置を合わせるようすれば、安定した発光状態の下において半導体光増幅器に対してファイバグレーティングを有する光ファイバを位置合わせすることが可能になる。
【0008】
本発明に係るファイバグレーティング光モジュールの調芯方法は、光放出面および光反射面を有し電流が加えられることによって光放出面から光が放出される半導体光増幅器と、光放出面へ光学的に結合可能な第1の端部、第2の端部、およびこの第1の端部から所定の距離にあり第1の端部と第2の端部との間に設けられたファイバグレーティング、を有する光ファイバとを相対的に位置合わせし半導体光増幅器の光放出面と光ファイバの第1の端部とを光学的に結合可能にするファイバグレーティング光モジュールの調芯方法であって、光ファイバは、第2の端部とファイバグレーティングとの間に設けられた光分岐手段を含む。当該方法は、半導体光増幅器の光反射面と光共振器を形成するように、受けた光を反射する光反射手段を、光分岐手段によって光ファイバから分岐された光ファイバの端部に設ける結合ステップと、半導体光増幅器に電流を加え、半導体光増幅器の光反射面と光反射手段とから構成される光共振器において所定の発振波長でレーザ発振を起こす発振ステップと、光ファイバの第2の端部から光反射手段を介して取り出される光の強度に基づいて半導体光増幅器と光ファイバとの相対的な位置を合わせる整列ステップと、を備える
【0009】
このように、半導体光増幅器に対面する端部と異なる光ファイバの端部が複数設けられるので、そのうちの一の端部において半導体光増幅器からの光の強度を測定することができ、他の端部において半導体光増幅器からの光を反射することができる。
【0010】
本発明に係るファイバグレーティング光モジュールの調芯方法では、整列ステップは、光ファイバの位置と半導体光増幅器の位置とを相対的に移動させる移動ステップと、光ファイバの第2の端部から取り出される光強度を測定する測定ステップと、を更に有することができる。
【0011】
このように、光ファイバの位置と半導体光増幅器の位置とを相対的に変え、また、光ファイバの第2の端部から取り出される光強度を測定するようにしたので、光ファイバを半導体光増幅器に対して確実に整列させることが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0013】
図1および図2を用いて、本発明の実施の形態のファイバグレーティング光モジュールの構成について説明する。図1は、ファイバグレーティング光モジュールの斜視図であり、その内部の様子が明らかになるように一部破断図になっている。図2は、ファイバグレーティングレーザの主要部10を表し図1のI−I断面における断面図である。
【0014】
図1および図2を参照すると、ファイバグレーティング光モジュール1は、ハウジング12と、ファイバグレーティング光モジュールの主要部10とを備える。
【0015】
ハウジング12は、図1に示された実施例では、バタフライ型パッケージである。パッケージ12内の底面上にファイバグレーティング光モジュールの主要部10が配置されている。ファイバグレーティング光モジュールの主要部10は、不活性ガス、例えば窒素ガス、が封入された状態でパッケージ12内に封止されている。パッケージ12の材料は、金属、例えばコバール、であり、ファイバグレーティングレーザモジュールの主要部10を収納している本体部12a、光ファイバ14を主要部10に導く筒状部12b、および主要部10の電極をパッケージ12外に電気的に取り出すことを可能にする複数のリードピン12cを備える。筒状部12bの先端からは光ファイバ14が導入され、この光ファイバ14は筒状部12bの内部を通過してファイバグレーティングレーザモジュールの主要部10に至る。複数のリードピン12cは、パッケージ12の両側面に設けられていて、半導体光増幅器16等に導電ワイヤ(図示せず)を用いてボンディングされることによって電気的に接続されている。各リードピン12cは、半導体光増幅器16への駆動電流を供給し、また受光素子18からの電流を取り出したり、冷却素子28へ電流を供給したりするために利用される。
【0016】
ファイバグレーティング光モジュールの主要部10は、半導体光学素子16、18を搭載する搭載部材22、24、26と、光ファイバ14を半導体光増幅器16に光学的に結合させるために位置合わせ機構部30とを備える。位置合わせ機構部30は、フェルール32と、第1の支持部材34と、第2の支持部材36と、第3の支持部材38と、を備える。
【0017】
第1の支持部材34は、搭載部材24の受入面24eに接触する接触平面34aと、この平面34aに対向する対向面34bとを有するワッシャである。第1の支持部材34は、接触平面34aから対向面34bに向けて貫通する孔34cを有し、この孔34cには、光ファイバ14が挿入されたフェルール32が通過する。本実施の形態で使用された第1の支持部材34は、より大きな直径の円盤状の平板と、より小さな直径の円盤状の平板とを同軸に重ねた形状を有する。第1の支持部材34は、中央部に設けられた孔34cに挿入されるフェルール32を支持する。第1の支持部材34は、対向面34bにある孔34cの開口部においてフェルール32と固定され、また、第1の支持部材34の外周において搭載部材24に固定されている。
【0018】
第2の支持部材36は、第1の支持部材34から所定の長さ離れた位置においてフェルール32と固定されている。所定の長さを確保するために、第3の支持部材38が、第1の支持部材34と第2の支持部材36との間に挟まれている。第2の支持部材36は、第3の支持部材38に接する接触面36aと、これに対向する対向面36bとを有する。第2の支持部材36は、接触平面36aから対向面36bに向けて貫通する孔36cを有し、この孔36cには、フェルール32が通過する。本実施の形態において使用される第2の支持部材34は、円盤状の形状を成す平板である。
【0019】
第3の支持部材38は、フェルール32が設けられている方向に所定の長さ延びる管状部38aを有し、管状部38aの一端部は第1の支持部材34の対向面34b上に接触している。管状部38aの他端は、フェルール32が通過する孔38cを有する平板38bによって塞がれている。平板38bは、その外面に、第2の支持部材36が接触する接触面38dを有する。本実施の形態で使用された第3の支持部材は、底面38bの中央部に貫通孔38cを有する円筒部38aを有するカップ形状である。
【0020】
第2の支持部材36は、第3の支持部材38の接触平面38dに平面36aを接触させ、第2の支持部材36の外周において第3の支持部材38に固定されている。また、第2の支持部材36は、対向面36bにおける貫通孔36cの開口部の周囲においてフェルール32と固定されている。
【0021】
フェルール32、第1〜第3の支持部材34、36、38は、例えばステンレススチールで形成されることができる。また、フェルール32、第1〜第3の支持部材34、46、48の固定は、例えばスポット溶接を用いて、複数の位置において行うことが好ましい。
【0022】
第1の指示部材34および第2の指示部材36の形状は、リング形状であることが好ましい。このように、外形を円形状にすると、円の中心軸方向から見た平面形状において対称性が高くなる。このため、対称性を有する複数の位置、例えば対称軸と円形の外周が交差する対向する2点、においてスポット溶接で固定を行うと、固定に際して発生する歪みが低減される。また、スポット溶接による固定は、上記の対向位置に関しては同時に行うことが好ましい。このようにすると、固定の際に発生する歪みを小さくできる。
【0023】
半導体光増幅器16は、チップキャリア22上に搭載されている。チップキャリア16は、例えば窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al23)を用いて形成されている。このため、半導体光増幅器22の動作中に発生した熱は、チップキャリア22を伝導してペルチェ素子28に到達する。ペルチェ素子28は、電流が流れると冷却素子として作動する。半導体光増幅器16は、その第1の端面16aをパッケージ12の光ファイバ挿入面に向けて配置されている。図面には、特に示されていないけれども、半導体光増幅器16上に形成された電極はチップキャリア22上の配線層と導電ワイヤに介して接続されている。この配線層は、導電ワイヤによってパッケージ12の内部リードに接続されている。
【0024】
半導体光増幅器16は、InGaAsPからなる活性層と、この活性層をこの層の対向する2面において挟み込むInPからなる2つのクラッド層とを半導体基板上に備え、クラッド層の一方はP型半導体を有し、クラッド層の他方はN型半導体層である。半導体光増幅器16は、両側のクラッド層から活性層にキャリアを注入し反転分布を形成することによって誘導放出光を発生させる発光素子である。活性層は、第1の端面16aと、第2の端面16bとを備える。第1の端面16aの光反射率は第2の端面の光反射率に比べて小さい。これを実現するために、第1の端面16aには低反射膜を形成し、1〜0.1%程度の反射率を達成している。一方、第2の端面16bには高反射膜が形成を形成し、85%以上の反射率を達成している。このため、第1の端面16aは光放出面となり、第2の端面16bは光反射面となる。図面には、特に示されていないけれども、半導体光増幅器16上に形成された電極は、チップキャリア22上の配線層と導電ワイヤで接続されている。また、この配線層は、パッケージ12の内部リードに接続されている。
【0025】
受光素子18、例えばフォトダイオードは、チップキャリア26上に搭載されている。チップキャリア26は、半導体光増幅器16の端面16aに対向する端面16bと対面する位置にフォトダイオード18が配置されるように、搭載部材24上に設けられている。このフォトダイオード18は、半導体光増幅器16の発光状態を監視するためのモニタ用フォトダイオードとして作動する。図面には、特に示されていないけれども、受光素子18上に形成された電極はチップキャリア上の配線層と導電ワイヤに介して接続されている。この配線層は、パッケージ12の内部リードに接続されている。
【0026】
搭載部材24は、基体部24aおよび壁部24bを有するL字形状の部材であって、壁部24bが基体部24aの搭載面24c上に設けられている。チップキャリア22、26は、基体部24bの搭載面24c上に搭載されている。搭載部材24は、設置面24dをペルチェ素子28に対面させて、ペルチェ素子28上に設置されている。壁部24bは、光ファイバ受入面24eと、受入面24eに対向する対向面24fと、受入面24eから対向面24fに貫通する貫通孔24gとを有する。貫通孔24gには、光ファイバ14のレンズ端部14bが挿入され、この端部14bが半導体光増幅器16の第1の端面16aと光学的に結合するための空間を提供する。搭載部材24において、搭載面24c、設置面24d、受入面24e、および対向面24fは平面である。搭載面24cおよび設置面24dは略平行であり、また受入面24eおよび対向面24fは略平行であり、更に搭載面24cは対向面24fと略直交している。
【0027】
光ファイバ14は、ファイバグレーティング14a、および2個の端部14b、14cを有する。これらの端部の一方は、半導体光増幅器16の第1の端面16aと対面していて、この端部14bと第1の端面16aが光学的に結合可能な位置に光ファイバ14が配置されている。第1の端面16aと光学的に結合している端部14bは、半導体光増幅器16の第1の端面16aから出射された光を集光可能なように先球加工されたレンズ形状を有している。このため、半導体光増幅器16と光ファイバ14との間に別個のレンズを設ける必要がないので、光学的な結合を直接行うことが可能になる。これにより、共振器長が短縮可能であるので、ファイバグレーティングレーザの高周波特性が向上される。
【0028】
光ファイバ14には、レンズ形状を有する一端部14bから所定の距離だけ離れたコア部内の位置に回折格子(ファイバグレーティング)14aが設けられている。このような回折格子14aを形成するために好適な光ファイバは、酸化ゲルマニウムを含むと共に所定の屈折率を有するコア部と、このコア部の周囲に設けられたコア部よりも小さく屈折率を有するクラッド部を備える。そして、この光ファイバに紫外線を照射することによって、コア部に屈折率の異なる領域を複数の箇所に設けたものである。このような領域は、周期的に設けられることが好ましい。このような回折格子14aは、反射率、周期、回折格子長、等の特性値によって特徴付けられる。ファイバグレーティングは、これらの特性値を組み合わせて、本願の整列に使用する波長領域において反射スペクトルを有するように設計されることができる。
【0029】
光ファイバ14は、フェルール32の一端部から他端部に延びる貫通孔に、一端から挿入されて、光ファイバの先端部14bはフェルール32の他端部から所定の長さだけ突出している。フェルール32は、光ファイバの先端部14bが突出する端部から所定の距離だけ離れた位置にて第1の支持部材34に固定されている。フェルール32は、また、光ファイバ14が挿入された一端部から所定の距離だけ離れた位置にて第2の支持部材36に固定されている。第1の支持部材34および第2の支持部材36は、第3の支持部材38よってに空間的に離れた位置に配置される。第3の支持部材38は、第1の支持部材34から離間された位置に第2の支持部材36が配置されることを可能にする部材である。
【0030】
図3を用いて、光ファイバ14を半導体光増幅器16に光学的に結合させるための位置合わせ機構部30について説明する。図3は、位置合わせ機構部30を位置合わせしながら組み立てていく際に使用する治具40に搭載部材24が固定された状態を示した模式図である。
【0031】
図3を参照すると、搭載部材24が、組立治具40に固定されている。搭載部材24は、半導体光増幅器12を搭載したチップキャリア22を搭載面24c上に備え、電気的な接続を完了した状態まで、既に組み立てられている。なお、受光素子28およびチップキャリア26は図面を見やすくするために、以下、特に断らない限り省略する。組立治具40は、3次元空間において、位置合わせ機構部30に搭載部材24を相対的に位置合わせするために必要な移動機構42を備える。移動機構42は、図3に示された座標軸のX軸方向への並進移動機構42a、紙面の向かう方向のY方向への並進移動機構42b、Z軸方向への並進移動機構42c、およびZ軸の周りのφ回転を行う回転機構42dを備える。特に、図示していないが、フェルール32、第1〜第3の指示部材34、36,38、および搭載部材24をそれぞれ固定するための固定手段として溶接装置も設けられている。この溶接装置は、例えば、YAGレーザを用いたレーザ溶接装置であることが好ましい。
【0032】
位置合わせ機構部30は、治具40に固定された搭載部材24の受入面24e上に、半導体光増幅器12の光軸44に概略的に位置合わせされた状態で、フェルール32、第1の支持部材34、第3の支持部材38、第2の支持部材36が、図3において下側からこの順序で配置されている。第1の支持部材34、第2の支持部材36、および第3の支持部材38は、フェルール32に挿入された光ファイバ14がその中央部に設けられている孔を通過した状態で配置されている。
【0033】
次いで、図3を参照しながら、半導体光増幅器16に対して光ファイバの相対的な位置を合わせるために使用される光学的な結合関係について説明する。光ファイバ14の第1の端部14bは、先球加工され、また半導体光増幅器16の光放出面16aに対面するように配置されている。光ファイバ14の第2の端面14cは、光強度(光パワー)が計測可能な光モニタ手段として測定装置46、例えばパワーメータに光学的に結合されている。この測定装置46を用いると、光ファイバ14を伝わり、端部14cに達した光の強度を計測できる。半導体光増幅器16には、電流を加えるために電源48が導電線50を介して接続されている。
【0034】
また、光ファイバ14は、ファイバグレーティング14aと第2の端部14cとの間に光分岐手段52、例えば光カプラ(溶融石英カプラ)を有する。光分岐手段52は、光ファイバ14と光学的な結合、好ましくは比較的緩い結合を達成して、光ファイバ分路52aと光ファイバ主路14との間で伝搬光の分岐および(結合)合流を可能にする。
【0035】
分路52aの端部52bには、光反射手段54が設けられている。光反射手段54は半導体光増幅器16の発光波長において所定の光反射率を有し、光反射手段54に入射した光を反射する。光反射手段54は、光ファイバ端面52bに反射コート膜を形成すること、光ファイバ端面52bに対面する鏡を配置すること、分路52aを構成する光ファイバのコア部にファイバグレーティング(回折格子)を形成すること、等によって実現される。光反射手段54として使用されるファイバグレーティングは、調芯に使用される波長の光を反射することができ、または半導体光増幅器16が発生する光波長帯に光反射スペクトルを有する。このような光反射手段54が備えるべき光反射率は、この光反射手段54と、半導体光増幅器16の光反射面16bとから構成される光共振器に起因する縦モードが観測できる程度の値であればよい。
【0036】
光ファイバ14は、光カプラを備えることなく、第2の端部14cに直接に半反射コート膜を設けることによって、光分岐手段52および光反射手段54を光ファイバ14の端部14cに設けるようにできる。このとき、第2の端部14cは、半反射コート膜を有すると共に、パワーメータ46に接続されている。このため、パワーメータ46には半反射コート膜を透過した光が加えられる。また、光分岐手段52および光反射手段54は、光ファイバとは別個のハーフミラーであることができる。また、ハーフミラーは、光ファイバ14の端部14cに対面するように設けられ、光ファイバ14の端部14cから放出される光の進行方向に対して角度45度に傾けられている。ハーフミラーによって分岐された光の一方は、光モニタ手段46に入力され、他方の光は光反射手段54によって反射され光ファイバ14の端部14cを介して光ファイバ14に戻される。つまり、光ファイバ14は、受けた光の一部を透過可能であり、且つ受けた光の一部を反射可能である光透過反射手段と光学的に結合することが好ましい。
【0037】
このような光学的な結合を組み立てた後に、電源46から半導体光増幅器16に電流を供給すると、半導体光増幅器16の活性層において光が発生する。発生した光は光反射面16bにおいて反射され、光放出面16aから出射される。ここで、半導体光増幅器16に加えられている電流は、仮に半導体光増幅器16と光ファイバ14との光学的な結合が達成されたとしたら、光ファイバ14に光学的に結合している光カプラ52から引き出された分路52aの一端面52bに設けられた反射ミラー54と、半導体光増幅器16の光反射面16bとからなる光共振器においてレーザ発振が生じる程度の電流値、つまりこの光共振器のしきい値以上の電流である。このような電流値は、反射ミラー54の光反射率にも依存するけれども、光共振器が形成されると必ず存在する値である。
【0038】
このような光学的な接続において、半導体光増幅器16と光ファイバ14との間の光学的な結合が十分に密接になると、レーザ発振が起こるとので、光ファイバの他端14cでは、大きな光強度が観測できる。したがって、この観測値に基づいて整列の達成の程度を判断できる。
【0039】
外部に反射ミラーを設けて別個の光共振器を設けると、ファイバグレーティング光モジュールに作り込まれている光共振器の共振器長よりも長い光共振器長が実現される。つまり、外部共振器に基づく縦モード間隔は、ファイバグレーティング光モジュールの構成部品とは独立して決定可能な値となる。
【0040】
外部光共振器を設ける場合に、好適な光共振器長を見積もる。発振波長λ0、実効的な共振器長L×nとすると、縦モード間隔は次式によって表される。ここで、nは、光共振器の光路の実効的な屈折率である。
△λ=λ0 2/2/n/L
ファイバグレーティング光モジュールから引き出されている光ファイバが10cmとすると、外部共振器長L=10cmとなるので、縦モード間隔△λは8pm程度になる。このため、光ファイバ内に設けられたグレーティング14aの反射特性の半値幅が0.1nmとしても、この半値幅の間に十分な数の縦モードが入るようになる。この縦モードの数は、外部共振器長を更に長くすると増加させることができる。光共振器長を50cmにすれば、縦モード間隔は上記の値の1/5になり、擬似的に連続的に見なせる状態を作り出すこともできる。故に、従来に比べると、調芯を極めて効率的に行う方法が提供される。
【0041】
この整列方法は、光ファイバ14内に形成されたグレーティングの半値幅が0.1nm以下にしても適用可能であるので、WDM(波長分割多重システム)に好適なファイバグレーティング光モジュールを製造するためにも適用可能である。詳述すれば、WDMシステムでは、隣接波長間隔の規格値として0.6nmが決定されている。この規格を満足する光源の光スペクトルの半値幅としては0.1nm以下が必要となり、つまりこの半値幅のグレーティングが求められる。このような狭い反射スペクトル特性のファイバグレーティングであっても、L=10cmであれば、10本程度の縦モードがグレーティングの反射スペクトル帯域内に存在するようにできる。したがって、レーザ発振を使用していても発振を安定に維持することができるので、光ファイバ14と半導体光増幅器16との整列が速やかに行うことが可能となる。
【0042】
引き続いて、図4(a)、図4(b)、図5(a)、および図5(b)を参照しながら、位置合わせ機構部30を搭載部材24上に形成していく手順を説明する。図4(a)〜図5(b)は、それぞれ、図1のI−I断面において示された組立断面図である。
【0043】
なお、図4(a)〜図5(b)においても、図3と同様に受光素子18およびチップキャリア26は省略されている。図4(a)〜図5(b)において、組立治具40および移動機構42は図示されていないけれども、搭載部材24を3次元空間において位置合わせ機構部30に相対的に位置合わせするために必要に応じて使用される。また、図4(a)〜図5(b)において、半導体光増幅器16は、搭載部材24上の所定の電極に電圧を加えると動作し得る状態にまで組み立てられている。
【0044】
図4(a)は、光ファイバ14が挿入され且つ固定されたフェルール32を第1の支持部材34に固定する工程を表している。第1の支持部材34は、フェルール32が孔34cに挿入された状態で、第1の支持部材34の接触面34aを搭載部材24の受入面24eに接触している。光ファイバの先端14bは、半導体光増幅器16の第1の端面16aから所定に位置に来るように搭載部材24の貫通孔24gに挿入され、搭載部材24に対して光ファイバ14のZ軸方向の位置が合わされる。この位置合わせは、半導体光増幅器16を発光状態にして、光ファイバの端部において光強度に基づいて行われる。Z位置合わせが終了した後に、YAGレーザを用いたスポット溶接を用いて、孔34cの周囲部の複数の箇所S1においてフェルール32を第1の支持部材34に固定する。
【0045】
図4(b)は、光ファイバ14を半導体光増幅器16に対して整列する調芯工程を表している。調芯とは、半導体光増幅器16の光放出面16aから放出される光が、光ファイバ14の先球加工された端部14bからコア部へ十分に導かれるように、光放出面16aと端部14bとが光学的に結合された整列状態を達成することをいう。この状態は、例えば、半導体光増幅器16の光放出面16aが放出される光の主要な進行方向上に光ファイバ14の先端部14bを配置して、光学的に所定の誤差範囲内で合わせることによって実現される。
【0046】
具体的には、フェルール32が固定された第1の支持部材34を搭載部材24の受入面24eに対して接触させた状態を維持しつつ第1の支持部材34を移動させて、光ファイバ14の他端14cから得られる光強度を測定する。光強度の測定値が予め決められた値以上になるまで、または、光強度の測定値が最大値になるまで、移動と測定とを繰り返すことができる。このように、光ファイバ14を半導体光増幅器16に対して相対的に移動させ、また、光ファイバ14から取り出される光強度を測定するようにしたので、光ファイバ14を半導体光増幅器16に対して整列することが可能になると共に、上記のように移動と測定とを繰り返すと、所望の結合状態に確実に到達できる。このように光ファイバと半導体光増幅器16との相対的な位置を移動させながら光強度を測定すると、相対位置と光学的な結合状態を順次に監視しながら整列が可能となる。このようにして所望の光強度が得られた位置は、第1の支持部材34が搭載部材24に固定されるべき位置となる。位置合わせが終了した後に、YAGレーザを用いたスポット溶接によって、第1の支持部材34の外周部の複数の箇所S2において第1の支持部材34を搭載部材24に固定する。この工程を終了すると、光ファイバ14の先端部14bは、半導体光増幅器16の光放出面16aに対して位置合わせされた。
【0047】
図5(a)を参照すると、フェルール32が第2の支持部材36に固定される工程を表している。第1の支持部材34は、既に、搭載部材24の受入面24e上に固定されている。続けて、第3の支持部材38が第1の支持部材34の対向面34b上に配置される。第3の支持部材38の貫通孔38cには、光ファイバ14が固定されたフェルール32が通されている。また、第3の支持部材38の接触面38d上には、第2の搭載部材36が平面36aを接触させた状態で配置されている。更に、第2に搭載部材36の貫通孔36cには、フェルール32が挿入されている。配置が終了した後に、YAGレーザを用いたスポット溶接によって、フェルール32は、対向面36bにおける貫通孔36cの開口部の周囲部の複数の箇所S3において第2の支持部材36と固定される。
【0048】
図5(b)を参照すると、第2の支持部材36が第3の支持部材38に固定されて、この結果、光ファイバ14の先端14bの半導体光増幅器16に対する位置合わせが終了した状態を示している。
【0049】
図5(a)に示された組み立て工程の後では、フェルール32は、スポット溶接部S1およびS2によって搭載部材24に固定され、且つスポット溶接部S3によって第2の支持部材36に固定されているけれども、貫通孔38cがフェルール32の外形より大きいので、第2の支持部材36は、第3の支持部材38の接触面38d上に接触しながら制限された範囲で移動可能な状態となっている。このため、第2の支持部材36を接触面38d上において移動させると、スポット溶接部S1が支点となって、光ファイバ14の先端部14bが第2の支持部材36の移動に応答して移動する。しかしながら、先端部14bの移動する距離は、てこの原理によって、スポット溶接部S3とスポット溶接部S1との距離に対するスポット溶接部S1と先端部14bとの距離の比率によって決定される縮小された距離しか移動されない。故に、調芯工程と同様に半導体光増幅器16を発光状態にして、光ファイバ14の他端14cから得られる光強度を測定すれば、先端部14bの位置の微調整が可能となる。この調整によって、スポット溶接S2における固定の後に生じた整列位置のずれを再調整する機会が与えられる。てこの原理を利用することによって、どの程度の微調整または再調整が可能になるかは、第3の支持部材38の管状部38aの長さに依存する。
【0050】
本実施の形態では、半導体光増幅器16と光ファイバ14との位置を合わせる際に、半導体光増幅器16の光放出面16aからの距離が異なる2箇所の位置で、フェルール32を固定部材32、36にしている。このとき、光放出面16aに近い方の位置(S1、S2)を固定した後に、遠い方の位置(S3)にて固定するようにしている。このように、光ファイバ14の第1の端部14aと半導体光増幅器16の光放出面16aとの相対的な位置を一部固定した後に、半導体光増幅器16を発光させた状態で光ファイバ14と半導体光増幅器16との光学的な結合状態を調整するようにしたので、最終的な位置を光学的に微調整することが可能になる。このような調整においても、上記のように、移動と測定とを繰り返して、または、移動しながら測定することによって、所望の光学的な結合が達成される。
【0051】
位置合わせが終了した後に、YAGレーザを用いたスポット溶接によって、第2の支持部材36の外周部の複数の箇所S4において第3の支持部材38に固定する。この工程を終了すると、光ファイバ14の先端部14bは、半導体光増幅器16の光放出面16aに対して位置合わせされ光学的な結合が達成された状態で最終的に固定された。
【0052】
これらの工程を経た結果、位置合わせ機構部30が完成された。半導体光増幅器16の光反射面16bと光ファイバ14に形成されたファイバグレーティング14aとから形成される光共振器が安定して発振可能な状態になるまで組み立てられた。しかしながら、以上の説明から明らかなように、この光共振器に基づくレーザ発振は、まだ行われていない。したがって、ファイバグレーティングの反射帯域内に半導体光増幅器16とファイバグレーティングとからなる光共振器の縦モードが少なくとも1つ含まれるようには調整されていない。
【0053】
上記のファイバグレーティング光モジュールの調芯方法では、引き続いて、縦モードの合わせ込みを行う。この縦モードの合わせ込みとは、半導体光増幅器16の光反射面16bとファイバグレーティング14aとから形成される光共振器の縦モードをファイバグレーティングが反射可能な光の波長帯域内に移動させることをいう。
【0054】
上記の調芯のための工程群においては、ファイバグレーティング14aと半導体光増幅器16の光反射面16bとからなる光共振器に関する光学的な調整、つまり縦モードの合わせ込みは行われず、単に、光ファイバ14の第1の端部14bが半導体光増幅器16の第1の端面16aに対して光結合可能なように2回の整列によって好適な配置が実現されているのみである。このため、上記の光共振器の縦モードがファイバグレーティング14aの最大反射波長とほぼ一致し、また半導体光増幅器16の利得最大波長にほぼ一致しているとは限らない。そこで、この一致状態を実用的な範囲で達成する工程が必要となる。
【0055】
このように、図4(a)〜図5(b)を参照しながら説明した工程を経て光学的な結合を達成した後に、光ファイバ14と半導体光増幅器16とから構成される光共振器の縦モードをファイバグレーティングが反射可能な波長帯域内に合わせ込み、この光共振器に基づくレーザを発振させるので、安定した状態において縦モードの合わせ込みが可能となる。
【0056】
これは以下の手順にて行う。
【0057】
光ファイバ14と半導体光増幅器16との整列が終了しているので、光ファイバ14のファイバグレーティング14aと半導体光増幅器16の光反射面16bとからなる光共振器を有するレーザが発振可能である。このレーザが発振するために十分な電流を半導体光増幅器16に加える。縦モードの合わせ込みは、半導体光増幅器16が搭載されている熱電気冷却器(サーモエレクトリッククーラ)28、例えばペルチェ素子に電流を流して半導体光増幅器16の温度を変化させることによって行う。
【0058】
このように温度を変化させることによって、縦モードの合わせ込みが可能な理由を以下に説明する。半導体光増幅器16の活性層およびクラッド層は、半導体材料を用いて形成されている。このような半導体材料の温度を変化させると、光学的な屈折率が変化する。温度を上昇させると自由キャリアが増加するので、屈折率は小さくなる。屈折率が小さくなると、この媒質中を伝搬する光の速度が速くなるので、実効的な光共振器長が短くなる。このため、縦モードは短波長側へ移動する。例えば、実効的な光共振器長L×nが10mmとすると、縦モードの間隔(△λ)は△λ=λ0 2/2/n/Lという関係なので、△λは大きくても数十nmとなる。この程度の間隔であれば温度を変化させることによって縦モードの合わせ込みが可能となる。
【0059】
一般に、本願において記載された構成のファイバグレーティング光モジュールは半導体光増幅器16の光反射面16bとファイバグレーティング14aとからなる光共振器を備え、そのレーザ発振波長は、ファイバグレーティング14aの反射特性、共振器の縦モード、半導体光増幅器の利得特性の積が最大となる波長においてレーザ発振する。
【0060】
従来のように、半導体光増幅器に電流を加えて活性層内にキャリアの反転分布を形成することによって発生された縦モードを利用して調芯を行う場合には、この縦モードがファイバグレーティングの光反射帯域内に高々1本程度しかない。この縦モードの波長が、ファイバグレーティングの最大反射波長にほぼ一致していないとき、調芯を安定して行うことができない場合がある。一般には、この一致は多くの場合に達成されることはない。特に、ファイバグレーティングの反射特性の波長依存性が大きいとき、つまり反射スペクトルの傾きが大きい波長領域のとき、光出力の変化を監視していても、調芯の結果として光ファイバと半導体光増幅器の結合効率が改善されたのか、縦モードが移動、例えば温度変化等によって移動した結果として光出力が変化したのか、区別ができない場合があった。
【0061】
しかしながら、すでに詳細に説明したように、本発明に係わるファイバグレーティング半導体レーザの整列方法では、半導体光増幅器16の光反射面16bと光共振器を形成するように、所定の光反射率を有する光反射手段54を光ファイバ14に対して光学的に結合するように設けたので、半導体光増幅器16の光反射面16bとファイバグレーティング14aとから形成される光共振器の共振器長に比べて長い光共振器長の別個の光共振器が形成される。このため、この別個の光共振器によって形成されるレーザの縦モードの間隔は独立して設定されることができ、その間隔は狭くなる。故に、この縦モードのいくつかがファイバグレーティング14aの反射帯域内に存在するようにできる。半導体光増幅器16に所定値の電流を加えると、半導体光増幅器16の光反射面16bとファイバグレーティング14aとから形成される光共振器を有するファイバグレーティングレーザが安定して発振可能になる。安定して発振しているレーザ光を光ファイバ14を介して取り出して、この強度に基づいて半導体光増幅器16に対して光ファイバ14を位置合わせするようすれば、安定した発光状態において、半導体光増幅器16に対してファイバグレーティング14aを備えた光ファイバ14を整列させることが可能になる。
【0062】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係わるファイバグレーティング光モジュールの調芯方法によれば、半導体光増幅器の光反射面と光共振器を形成するように、所定の光反射率を有する光反射手段を設けるようにした。このため、半導体光共振器の光反射面とファイバグレーティングとから形成される光共振器の共振器長に比べて長い光共振器長の別個の光共振器が形成される。この別個の光共振器によって形成されるレーザの縦モードの間隔を短くできる。故に、この縦モードのいくつかがファイバグレーティングの反射帯域内に存在するようにできる。故に、半導体光増幅器に所定値の電流を加えると、半導体光増幅器の光反射面と光反射手段とから形成される光共振器を有するレーザが発振するようにできる。このように、別個の光共振器に基づいて発振しているレーザ光を光ファイバを介して取り出して、この強度に基づいて半導体光増幅器に対して光ファイバを位置合わせするようすれば、安定した発光状態において半導体光増幅器に対してファイバグレーティングを持つ光ファイバを位置合わせすることが可能になる。
【0063】
したがって、ファイバグレーティングを持つ光ファイバを半導体光増幅器に光学的に結合させ光共振器を形成するための改善されたファイバグレーティング光モジュールの調芯方法が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ファイバグレーティングレーザモジュールの斜視図である。
【図2】図2は、ファイバグレーティングレーザの主要部10を表し図1にI−I断面における断面図である。
【図3】図3は、搭載部材が組み立て治具に固定された状態を示した模式図である。
【図4】図4(a)および図4(b)は、それぞれ、図1のI−I断面において示された組立断面図である。
【図5】図5(a)および図5(b)は、それぞれ、図1のI−I断面において示された組立断面図である。
【符号の説明】
1…ファイバグレーティング光モジュール、
10…ファイバグレーティングレーザモジュールの主要部、
12…ハウジング、12a…本体部、12b…筒状部、12c…リードピン、
16…半導体光増幅器、18…受光素子、22、24、26…搭載部材、
28…冷却素子、30…位置合わせ機構部、32…フェルール、
34…第1の支持部材、36…第2の支持部材、38…第3の支持部材、
42…移動機構、42a…X軸方向への並進移動機構、
42b…Y方向への並進移動機構42b、42c…Z軸方向への並進移動機構、
42d…Z軸の周りのφ回転を行う回転機構、46…パワーメータ、48…電源
50…導電線、52…光分岐手段、52a…分路、52b…分路の一端面、
54…光反射手段

Claims (3)

  1. 光放出面および光反射面を有し電流が加えられることによって前記光放出面から光が放出される半導体光増幅器と、前記光放出面へ光学的に結合可能な第1の端部、第2の端部、およびこの第1の端部から所定の距離にあり前記第1の端部と前記第2の端部との間に設けられたファイバグレーティング、を有する光ファイバとを相対的に位置合わせし前記半導体光増幅器の前記光放出面と前記光ファイバの前記第1の端部とを光学的に結合可能にするファイバグレーティング光モジュールの調芯方法であって、
    前記半導体光増幅器の前記光反射面と光共振器を形成するように、受けた光を反射する光反射手段を前記第2の端部に設ける結合ステップと、
    前記半導体光増幅器に電流を加え、前記半導体光増幅器の前記光反射面と前記光反射手段とから構成される光共振器において所定の発振波長でレーザ発振を起こす発振ステップと、
    前記光ファイバの前記第2の端部から前記光反射手段を介して取り出される光の強度に基づいて前記半導体光増幅器と前記光ファイバとの相対的な位置を合わせる整列ステップと、
    を備えるファイバグレーティング光モジュールの調芯方法。
  2. 光放出面および光反射面を有し電流が加えられることによって前記光放出面から光が放出される半導体光増幅器と、前記光放出面へ光学的に結合可能な第1の端部、第2の端部、およびこの第1の端部から所定の距離にあり前記第1の端部と前記第2の端部との間に設けられたファイバグレーティング、を有する光ファイバとを相対的に位置合わせし前記半導体光増幅器の前記光放出面と前記光ファイバの前記第1の端部とを光学的に結合可能にするファイバグレーティング光モジュールの調芯方法であって、前記光ファイバは、前記第2の端部と前記ファイバグレーティングとの間に設けられた光分岐手段を含み、
    前記半導体光増幅器の前記光反射面と光共振器を形成するように、受けた光を反射する光反射手段を、前記光分岐手段によって前記光ファイバから分岐された光ファイバの端部に設ける結合ステップと、
    前記半導体光増幅器に電流を加え、前記半導体光増幅器の前記光反射面と前記光反射手段とから構成される光共振器において所定の発振波長でレーザ発振を起こす発振ステップと、
    前記光ファイバの前記第2の端部から取り出される光の強度に基づいて前記半導体光増幅器と前記光ファイバとの相対的な位置を合わせる整列ステップと、
    を備えるファイバグレーティング光モジュールの調芯方法。
  3. 前記整列ステップは、前記光ファイバの位置と前記半導体光増幅器の位置とを相対的に移動させる移動ステップと、前記光ファイバの第2の端部から取り出される光強度を測定する測定ステップと、を有する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のファイバグレーティング光モジュールの調芯方法。
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