JP3374913B2 - ファイバグレーティング半導体レーザ - Google Patents
ファイバグレーティング半導体レーザInfo
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Description
グレーティングファイバとを備えるファイバグレーティ
ング半導体レーザに関する。
(以下、「FGL」ともいう)は、半導体光増幅器と、
グレーティングファイバとを組み合わせて構成されたレ
ーザ装置である。
折波長に対して対称な反射スペクトルを有するグレーテ
ィングファイバを使用し、かかるグレーティングファイ
バを半導体光増幅器に対して位置決めして光学的な結合
を図っていた。
FGLでは、半導体光増幅器に対してグレーティングフ
ァイバを位置決めする際、光軸方向の位置変化に対して
光出力が急激に変化することがあった。従って、半導体
光増幅器に対するグレーティングファイバの位置合わせ
が難しくなり、位置決め精度が低下して、半導体光増幅
器とグレーティングファイバとの間の光学的な結合ロス
が大きくなる場合があった。
置ズレに対しても光出力が急激に変化してしまうという
問題があった。
ティングファイバとの間の光学的な結合ロスの低減が可
能なファイバグレーティング半導体レーザを提供するこ
とを目的とする。
成するため、まずグレーティングファイバの光軸方向の
位置変化に対し、光出力がなぜ急激に変化するのかにつ
いて検討を行った。
と、発振波長λFGLは、 λFGL+δλFGL=2(L+δL)/m ・・・ (1) なる式に従って変化する(mは自然数)。ここで共振器
長Lは、共振器間の距離、即ち半導体光増幅器の端面
間、半導体光増幅器の端面からグレーティングファイバ
端部までの間及びグレーティングファイバの端部からグ
レーティングの実効的な反射点、通常グレーティングの
中点までの間の光学的距離の和により規定される。従っ
て、位置合わせの際に、グレーティングファイバが光軸
方向に位置変化(Z位置変化)すると、この変化量δZ
がそのまま共振器長Lの変化量δLとなり、その結果、
発振波長λFGLはZ位置の変化に対して直線的に変化す
ると考えられていた。すなわち、図8の下のグラフに示
すように、発振波長λFGLはZ位置変化に対して直線的
に変化し、同図の上のグラフに示すように光出力Pは、
発振波長λFGLが最大反射率となる回折波長λFGとなる
ときのZ位置に対して対称に変化すると考えられてい
た。
化を調べたところ、図9の上のグラフに示すように非対
称性が生じ、回折波長λFGより短波長領域で光出力が急
激に変化することが分かった。この原因を探るべく、Z
位置変化に対する発振波長λ FGLの変化を調べたとこ
ろ、図9の下のグラフに示すように、発振波長λFGLは
Z位置の変化に対して非直線的に変化しており、特に回
折波長λFGより短波長領域で発振波長λFGLの変化率が
大きいことが分かった。従って、発振波長λFGLを最小
発振波長λminから回折波長λFGまで変化させるのに必
要なZ位置変化量ΔZ1と、発振波長λFGLを回折波長λ
FGから最大発振波長λmaxまで変化させるのに必要なZ
位置変化量ΔZ2とが異なるものとなり、その結果、図
9の上のグラフに示すように光出力Pに非対称性が生じ
て、短波長領域では少ないZ位置変化に対して光出力が
急激に変化することが分かった。
る原因を探るべく検討を進めた結果、Z位置の変化によ
り共振器長がδLだけ変化し、発振波長λFGLが(1)
式に従って変化すると、グレーティングファイバの反射
率Rも変化するが、この反射率Rの変化に伴って、半導
体光増幅器内の活性層の屈折率nも変化することが分か
った。すなわち、反射率Rが増加すると、半導体光増幅
器中の活性層のキャリア密度Nが減少し、その結果、屈
折率nが増加する。これとは逆に、反射率Rが減少する
と、半導体光増幅器中の活性層のキャリア密度Nが増加
し、その結果、屈折率nが減少する。そして、この屈折
率nの変化が、半導体光増幅器の端面間の光学的距離を
変化させ、共振器長L、ひいては発振波長λFGLの変化
に影響を及ぼしていることを見出した。
変化量をδnとすると、発振波長の変化量δλFGLは、 δλFGL ∝ δL ∝ n×δZ + δn×Z ・・・ (2) なる関係を有すると考えられる。ここでδn、δZの符
号は、λFGL≦λFGである短波長領域ではδn×δZ>
0となり、λFGL>λFGである長波長領域ではδn×δ
Z<0となる。
λFGより短波長領域では、Z位置の変化量δZの他に、
屈折率の変化δnによる正の帰還が加わるため、共振器
長の変化量δLは実際のZ位置の変化量δZより大きく
なり、発振波長λFGLの変化率が大きくなる。一方、回
折波長λFGより長波長領域では、屈折率の変化量δnに
よる負の帰還が加わるため、共振器長の変化量δLは実
際のZ位置の変化量δZより小さくなり、発振波長λ
FGLの変化率が小さくなる。これらの理由から、発振波
長λFGLはZ位置変化に対して非直線的に変化すると考
えられる。その結果、光出力Pに非対称性が生じ、短波
長領域において光出力Pの変化率が大きくなって、位置
合わせの困難性を生じると考えられる。
化に対する光出力Pの非対称性を緩和するための手段に
ついて鋭意検討を行った。そして、光出力Pの非対称性
を緩和するためには、発振波長λFGLを最小発振波長λ
minから回折波長λFGまで変化させるのに必要なZ位置
変化量ΔZ1(図9に示す)と、発振波長λFGLを回折波
長λFGから最大発振波長λmaxまで変化させるのに必要
なZ位置変化量ΔZ2(図9に示す)との差を小さくす
る必要があり、そのためにはグレーティングファイバの
反射スペクトル形状を変更して、同一波長帯域で回折波
長λFGを長波長側へシフトすることが有効であるとの結
論に至り、本発明を完成するに至った。
導体レーザは、光を発生し且つ増幅する半導体光増幅器
と、半導体光増幅器に光学的に結合されたグレーティン
グファイバとを備えるファイバグレーティング半導体レ
ーザであって、グレーティングファイバの反射スペクト
ルは、所定の反射率において、反射率が最大になる回折
波長より短波長領域の幅が、長波長領域の幅より広いこ
とを特徴とする。
では、グレーティングファイバの反射スペクトルは、短
波長領域の幅が、長波長領域の幅より広いため、同一波
長帯域で対称な反射スペクトルを有するグレーティング
ファイバと比較して、最大反射率を与える回折波長が長
波長側へシフトしている。従って、発振波長を最小発振
波長から回折波長まで変化させるのに必要な光軸方向の
位置変化量と、発振波長を回折波長から最大発振波長ま
で変化させるのに必要な光軸方向の位置変化量との差が
小さくなる。その結果、光軸方向の位置変化に対する光
出力の非対称性が緩和される。これにより、半導体光増
幅器に対するグレーティングファイバの位置合わせが容
易になり、位置決め精度が向上する。
るファイバグレーティング半導体レーザでは、所定の反
射率を最大反射率の半値とし、この半値における短波長
領域の幅をΔλ1、長波長領域の幅をΔλ2とした場合
に、Δλ1とΔλ2との比は、 1.4≦ Δλ1/Δλ2 ≦6.5 の間のいずれかの値をとると好ましい。
によるファイバグレーティング半導体レーザの好適な一
実施形態について説明する。なお、同一の要素には同一
の符号を付し、重複する説明を省略する。
面から見た一部断面図であり、グレーティングファイバ
の配置が明確に示されるように該当部分について断面が
示されている。図1(b)は、図1(a)のI−I線に
おける縦断面図である。
材に収納されている。搭載部材としては、例えばバタフ
ライ型パッケージ(以下、「PKG」という)10があ
り、以下、このPKG10を使用する場合について説明
する。
ァイバ挿入面を有し、これに隣接する2側面に複数のリ
ードピン36を有する。また、PKG10は、底面の内
側面上にPKG10の接地端子に接続されている接地導
電層を有する。この接地導電層上には、冷却素子として
のペルチェ素子12が搭載されており、このペルチェ素
子12上に、導電性の搭載部材14を介してチップキャ
リア16,24が搭載されている。
器18が搭載されている。半導体光増幅器18は、その
第1の端面(図2の18a)をPKG10のグレーティ
ングファイバ挿入面に面して配置されている。
ル28の中央部に設けられた開口部に挿入され、その先
端部分は、フェルール28の一の端面から所定の長さだ
け突出している。フェルール28は、スリーブ30に支
持されている。スリーブ30は、PKG10のグレーテ
ィングファイバ挿入面に固定されているグレーティング
ファイバ導入部材32の内側のスリーブ挿入部に固定さ
れている。
フェルール支持部に固定されている。これによって、半
導体光増幅器18の第1の端面(図2の18a)とグレ
ーティングファイバ22との位置関係が固定される。す
なわち、半導体光増幅器18の第1の端面が、グレーテ
ィングファイバ22の端部と光学的に結合可能なよう
に、半導体光増幅器18およびグレーティングファイバ
22のそれぞれの光軸が調芯される。
ード(以下、「PD」という)26が搭載されている。
PD26の受光面は、半導体光増幅器18の第1の端面
(図2の18a)と対向する第2の端面(図2の18
b)に対面している。このため、半導体光増幅器18の
出射光の強度を検知するためのモニタPDとして作動す
る。この信号も、またリードピン36を介して外部へ取
り出される。
れる半導体光増幅器18およびグレーティングファイバ
22のみを特に示したFGL1の模式図である。
格子20を備えたグレーティングファイバ22と組み合
わされてFGL1の主要部を構成している。半導体光増
幅器18は、その内部に形成された所定の軸に沿って伸
びる活性層40と、活性層40を挟み、活性層40への
注入電流を供給するための1対の電極42を備えてお
り、電極42を介して供給された駆動電流により活性層
40から所定の軸方向に光が放射されるよう構成されて
いる。また、半導体光増幅器18の第1の端面18aに
は、反射防止膜44が形成されており、一方、これに対
向する第2の端面18bには、第1の端面より高反射率
を有する反射膜46が形成されている。この反射膜46
により、FGL1の共振器における一方の反射器が構成
されている。
を有し、これらのうち一方の端部22aは半導体光増幅
器18の第1の端面18aと対向していて、この端部2
2aと第1の端面18aとが光学的に結合可能な位置に
グレーティングファイバ22が配置されている。ここ
で、第1の端面18aと光学的に結合している端部22
aは、半導体光増幅器18の第1の端面18aから出射
された光がその端部22aから入射してコア部52内に
集束可能な所定の形状、つまりレンズ機能を有する形状
を備えることが好ましい。このようなレンズ化された端
部22aは、端部22aと半導体光増幅器18との間で
光学的に高い結合効率を実現する。
形状を有する一の端部22aから所定距離離れたコア部
52内の位置に回折格子20が形成されている。このよ
うな回折格子20を形成するために好適な光ファイバ
は、酸化ゲルマニウムを所定量含むと共に所定の屈折率
を有するコア部52と、コア部52の周囲に設けられた
コア部52より小さい屈折率を有するクラッド部54と
を備えている。そして、この光ファイバに紫外線を照射
することによって、コア部52に屈折率の異なる領域を
複数の箇所に設けたものである。この回折格子20によ
り、特定の波長の光が選択的に反射され、これによって
FGL1の共振器における他方の反射器が構成されてい
る。
て、半導体光増幅器18に対するグレーティングファイ
バ22の最適な光学的結合は、以下のようにして実現さ
れる。
具60に固定されている。搭載部材14は、半導体光増
幅器18を搭載したチップキャリア16を搭載面に備
え、電気的な接続を完了した状態まで、既に組み立てら
れている。なお、PD(図1の26)およびチップキャ
リア(図1の24)は、ここでは図示していない。組立
治具60は、グレーティングファイバ22の第1の端部
22aと、半導体光増幅器18の第1の端面18aとの
間の光軸方向の距離Zを調節するための移動機構62を
備える。特に、図示していないが、フェルール28およ
び搭載部材14を固定するための溶接装置も設けられて
いる。
の端部22aは、半導体光増幅器18の第1の端面18
aに対向するように配置される。そして、グレーティン
グファイバ22の第2の端部22bは、光出力が計測可
能な測定装置64に光学的に結合される。この測定装置
64を用いると、グレーティングファイバ22を伝わり
第2の端部22bに達した光の出力を計測できる。ま
た、半導体光増幅器18には、電流を加えるために電源
66が導電線68を介して接続される。
に、電源66から半導体光増幅器18に電流を供給する
と、半導体光増幅器18の活性層(図2の40)におい
て光が発生する。発生した光は反射膜(図2の46)に
おいて反射され、反射防止膜(図2の44)を通してグ
レーティングファイバ22に向けて出射される。
ーティングファイバ22の第1の端部22aと、半導体
光増幅器18の第1の端面18aとの間の光軸方向の距
離Zが変化するに伴い、グレーティングファイバ22の
第2の端部22bで観測される光出力が変化する。した
がって、この観測値に基づいて移動機構62により光軸
方向の距離Zを調節することで、グレーティングファイ
バ22と半導体光増幅器18との間で最適な光学的結合
が実現される。なお、数ミクロン程度のZ位置制御を行
う場合であれば、上述した機械制御でなく、ペルチェ素
子12を温度制御することで行うことも可能である。
グレーティングファイバ22の反射スペクトルにその主
要な特徴がある。すなわち、グレーティングファイバ2
2の反射スペクトルは、図4に示すように単一のピーク
を有し、所定の反射率において、回折波長λFGより短波
長領域の幅が、長波長領域の幅より広くなっている。よ
り詳細には、最大反射率Rpの半値であるRp/2の反射
率において、回折波長λFGより短波長領域の幅をΔ
λ1、長波長領域の幅をΔλ2とした場合に、Δλ1とΔ
λ2との比Δλ1/Δλ2は、1.4から6.5の間のい
ずれかの値を採っている。
ーティングファイバ22のコア部52における屈折率分
布n(r)は、図5を参照して以下に示すように、 n(r) = n0 + nav + f(r) (r1<r<r2) n0 (r≦r1,r2≦r) なる式により模式的に表すことができる。ここで、n0
はコア部本来の屈折率、navは回折格子領域における中
心屈折率であり、f(r)は例えば正弦波関数で表され
る。
るグレーティングフィアバ22は、次のようにして作製
することができるすなわち、ファイバ側面に所望の位相
格子マスクを置き、このマスクにスペクトルの鋭い紫外
線(通常はエキシマレーザを用いる)を照射し、位相格
子マスクを通過した光の干渉効果を利用して回折格子の
周期に相当するビームの強弱を用いて回折格子を作製す
る。このとき、まず、ファイバに張力を与えない状態
で、回折格子を作製する領域の半分の領域にのみ位相格
子マスクを置き、紫外線を照射する。次いで、ファイバ
に引っ張り張力を与えた状態で、回折格子を作製する残
り半分の領域に、位相格子マスクを置いて紫外線を照射
する。その後、張力を解放すると、張力を与えた状態で
紫外線を照射した領域における回折格子の周期は、張力
を与えない状態で紫外線を照射した領域における回折格
子の周期よりも僅かながら短くなる。このような周期の
異なる回折格子を連続的に形成することで、非対称な反
射スペクトルを有するグレーティングファイバが作製さ
れる。
射スペクトルを特徴付ける比Δλ1/Δλ2は、次のよう
にして決定される。
λFGに対して対称な反射スペクトルを有するグレーティ
ングファイバを用いたFGLについて、Z位置変化に対
する光出力Pと発振波長λFGLの変化を表すグラフを得
る。そして、同グラフにおいて最小の発振波長を
λmin、最大の発振波長をλmaxとした場合に、発振波長
λFG LがλminからλFGまで変化するのに必要なZ位置変
化量ΔZ1と、発振波長λFGLがλFGからλmaxまで変化
するのに必要なZ位置変化量ΔZ2との比ΔZ2/ΔZ1
を求める。なお、この比ΔZ2/ΔZ1の値は計算により
求めることもできる。
化に対する光出力Pの非対称性を緩和するためには、Z
位置変化量ΔZ1とΔZ2との差を小さくする必要があ
り、これを実現するために、同図に示すようにグレーテ
ィングファイバの反射スペクトル形状を変更し、最大反
射率を一定とした状態で回折波長λFGを同一波長帯域で
長波長側へシフトさせる。そのときの反射スペクトルの
短波長領域の幅Δλ1と長波長領域の幅Δλ2との比Δλ
1/Δλ2が求めるべき比となるが、比Δλ1/Δλ2とシ
フト前のZ位置変化量の比ΔZ2/ΔZ1とは近似的に等
しいものである。従って、グレーティングファイバ22
の反射スペクトルを特徴付ける比Δλ1/Δλ2は、比Δ
Z2/ΔZ1によって決定される。
スペクトルを有するグレーティングファイバについて、
最大反射率Rpを種々に変化させた場合の、Z位置変化
量の比ΔZ2/ΔZ1の変化を示すグラフである。図7に
よれば、例えば最大反射率R pが80%である場合、Z
位置変化量の比ΔZ2/ΔZ1は2.5程度である。従っ
て、最大反射率Rpが80%であるグレーティングファ
イバ22を使用して本実施形態にかかるFGL1を構成
する場合、最大反射率Rpの半値である40%の反射率
において、短波長領域の幅Δλ1と長波長領域の幅Δλ2
との比Δλ1/Δλ2が2.5程度となるような反射スペ
クトルを得ることができるように、回折格子20を形成
すればよいことになる。
率Rpと、Z位置変化量の比ΔZ2/ΔZ1との関係は図
7に示されるが、グレーティングファイバの最大反射率
Rpの使用範囲は通常5〜95%であるため、Z位置変
化量の比ΔZ2/ΔZ1は、最大で5程度、最小で2程度
となる。従って、グレーティングファイバ22の反射ス
ペクトルを特徴付ける比Δλ1/Δλ2は、 2.0≦ Δλ1/Δλ2 ≦5.0 の間のいずれかの値をとる。
内の活性層における屈折率(n)のキャリア濃度(N)
依存性dn/dNが、−2.8×10-26m-3で固定さ
れている場合を想定した範囲であり、発明者はdn/d
Nの±30%程度の変動を考慮すべきと考えている。こ
れを考慮した場合は、Δλ1とΔλ2との比は、 1.4≦ Δλ1/Δλ2 ≦6.5 の間のいずれかの値をとることが好ましい。
さい場合は、光出力Pの非対称性緩和の効果が薄く、
6.5より大きい場合は光出力Pの非対称性緩和の効果
が大きすぎて光出力Pに逆に新たな非対称性が生じるも
のと考えられる。
について、図6(b)を参照しながら説明する。
かるFGL1では、グレーティングファイバ22の反射
スペクトルは、所定の反射率、すなわち最大反射率RP
の半値である反射率Rp/2おいて、回折波長λFGより
短波長領域の幅Δλ1が、長波長領域の幅Δλ2より広く
なっているため、同一波長帯域で対称な反射スペクトル
を有するグレーティングファイバと比較して、回折波長
λFGが長波長側へシフトしている。従って、発振波長λ
FGLがλminからλFGまで変化するために必要なZ位置変
化量ΔZ1と、発振波長λFGLがλFGからλmaxまで変化
するために必要なZ位置変化量ΔZ2との差が小さくな
る。その結果、Z位置変化に対する光出力Pの非対称性
が緩和され、半導体光増幅器18に対するグレーティン
グファイバ22の位置合わせが容易になり、位置決め精
度が向上して半導体光増幅器18とグレーティングファ
イバ22との間の光学的な結合ロスを低減することがで
きる。
てグレーティングファイバを位置合わせする際に、光軸
方向の位置変化に対する光出力の急激な変化を緩和する
ことができる。従って、半導体光増幅器に対するグレー
ティングファイバの位置合わせが容易になり、位置決め
精度が向上して半導体光増幅器とグレーティングファイ
バとの間の光学的な結合ロスを低減することができる。
図である。図1(b)は、図1(a)のI−I線におけ
る縦断面図である。
光増幅器およびグレーティングファイバのみを特に示し
た模式図である。
を示す模式図である。
ァイバの反射スペクトルを示すグラフである。
ァイバに形成された回折格子の屈折率分布を示すグラフ
である。
ァイバのZ位置変化に対する発振波長λFGL及び光出力
Pの変化を表すグラフである。
射スペクトルを有するグレーティングファイバを使用し
たFGLについて、最大反射率RPと、Z位置変化量の
比ΔZ2/ΔZ1との関係を表すグラフである。
ァイバのZ位置変化に対する発振波長λFGLおよび光出
力Pの理想的な変化を示す特性図である。
射スペクトルを有するグレーティングファイバを使用し
たFGLについて、Z位置変化に対する発振波長λFGL
および光出力Pの変化を示す特性図である。
体光増幅器、20…回折格子、22…グレーティングフ
ァイバ、λFG…回折波長、RP…最大反射率、Δλ1…短
波長領域の幅、Δλ2…長波長領域の幅。
Claims (2)
- 【請求項1】 光を発生し且つ増幅する半導体光増幅器
と、前記半導体光増幅器に光学的に結合されたグレーテ
ィングファイバとを備えるファイバグレーティング半導
体レーザであって、 前記グレーティングファイバの反射スペクトルは、所定
の反射率において、反射率が最大になる回折波長より短
波長領域の幅が、長波長領域の幅より広いことを特徴と
するファイバグレーティング半導体レーザ。 - 【請求項2】 前記所定の反射率を最大反射率の半値と
し、この半値における前記短波長領域の幅をΔλ1、前
記長波長領域の幅をΔλ2とした場合に、Δλ 1とΔλ2
との比は、 1.4≦ Δλ1/Δλ2 ≦6.5 の間のいずれかの値をとることを特徴とする請求項1に
記載のファイバグレーティング半導体レーザ。
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