JP4122766B2 - エチレン系共重合体ペレット及びホットメルト接着剤 - Google Patents

エチレン系共重合体ペレット及びホットメルト接着剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペレットの融着(以下、ペレットブロッキングと称する)を改良したエチレン系共重合体ペレット及び該ペレットを主成分とする加熱安定性に優れるホットメルト接着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エチレン系共重合体、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと略す)のペレットは、その高い粘着性のために、ペレット製造工程、その後の貯蔵、輸送等によりペレット同士が強固なブロッキングを起こし、また、その流動性が極めて乏しいために、ペレットの生産時、包装作業時において多大な労力を要するといった問題を抱え、長時間にわたる貯蔵、輸送等も困難であった。これらの問題を解決する方法として、従来よりペレットに対する種々の処理方法が提案されている。
【0003】
また、EVAの高い粘着性を利用したホットメルト接着剤は、EVAと粘着付与剤とワックスから構成され、包装、製本、合板、木工などの分野で広く使用されている。ホットメルト接着剤は塗布後の固化時間が短く、無溶剤であること等から年々使用量が増加している。しかし、ホットメルト接着剤は長時間にわたり熱がかかると、ゲル化してアプリケーターノズルが詰まる問題がある。ゲル化の原因は配合しているEVA、粘着付与剤、ワックスの熱安定性にあるが、その他にEVAに添加しているブロッキング防止剤も一因となっており、その改善が求められている。
【0004】
ペレットのブロッキング防止方法としては、例えばタルク、シリカ等の無機物質、ポリオレフィン微粉末、ポリエチレンワックス及びその分散液をペレット表面にコーティングする方法や高級脂肪酸またはその塩、N,N´−エチレンビスオレアミド、N,N´−エチレンビスエルクアミド、N,N´−ジオレイルジプイミド、N,N´−ジエルシルアジプイミドを混合する方法がある。しかしながら、上記の各種方法には多くの問題が存在している。
【0005】
例えば、EVAに無機物質であるタルク、シリカ等を混合付着させて添加した場合は、ペレットの流動性を得るために多量の添加が必要となるが、EVAとの相溶性が乏しいために末端製品の機能を著しく損なう問題がある。
【0006】
また、米国特許第3528841号等に記載されているポリオレフィン微粉末の水系スラリーによる重合体ペレットへのコーティング方法では、微粉末ポリオレフィンの水系への分散が極めて乏しいと共に、ペレットへの付着性が弱いために、現実に粘着性を防止し、良好な流動性を確保する域までに達することができない問題がある。
【0007】
また、特開昭56−67209号等に提案されるポリエチレンワックスまたはポリエチレンワックスを主成分とする分散液等でEVAペレットにコーティングを実施した場合には、耐粘着性についてはある程度の効果は見られるものの、実用的な流動性を得るには至らず、また、そのコーティングペレットを融解させた場合、乳濁状を呈する問題があるため、用途面から制約を受ける。
【0008】
また、特開昭48−32939号等に提案される高粘着性エチレン系ポリマーペレットに低粘着性EVA分散液でコーティングを実施した場合には、コーティング剤として用いるEVAの融点が低いと共に、該物質中の酢酸ビニル含有率いかんによっては、現実的に粘着性を防止し、良好な流動性を有する該コーティングペレットを得るに至らない等の問題がある。
【0009】
また、特開昭56−136347号には高級脂肪酸またはその塩を混合する方法、特開昭57−200434号にはN,N´−エチレンビスオレアミド、N,N´−エチレンビスエルクアミド、N,N´−ジオレイルジプイミド、N,N´−ジエルシルアジプイミドの群から選ばれた添加剤を含有させる方法が提案されているが、該ペレットはペレットブロッキングが充分でない上に、粘着付与剤を添加したホットメルト接着剤の加熱安定性が良くないのが現状である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ペレットブロッキングを改良したエチレン系共重合体ペレット及び該ペレットを主成分とする加熱安定性に優れるホットメルト接着剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはかかる点を考慮し鋭意検討した結果、エチレン系共重合体に特定の滑剤を添加後、ペレット表面を粗したエチレン系共重合体ペレットまたはペレット表面を粗したエチレン系共重合体ペレットに特定の滑剤を被覆することにより、エチレン系共重合体のペレットブロッキングを改良でき、かつホットメルト接着剤としたときの加熱安定性が改良できることを見出し、本発明に至った。
【0012】
即ち本発明は、エチレン系共重合体100重量部に対し、融点が60〜180℃の滑剤0.01〜1.0重量部を配合し、JIS B0601に準拠した表面粗さRa値が1.0〜2.5μmであることを特徴とするエチレン系共重合体ペレットまたは滑剤で被覆されることを特徴とするエチレン系共重合体ペレット及びエチレン系共重合体ペレット80〜30重量%、粘着付与剤15〜60重量%、ワックス5〜40重量%からなることを特徴とするホットメルト接着剤に関するものである。
【0013】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0014】
本発明に用いるエチレン系共重合体としては特に制限がなく、エチレン系共重合体と称されるエチレン−α,β−不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン−ビニルエステル共重合体、エチレン−ビニルエステル−α,β−不飽和カルボン酸三元共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体等が挙げられる。具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、エチレン−ブテン共重合体ゴム等が挙げられる。この中でも軟化点が低いエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。特にペレットブロッキングが問題になるJIS K6924−1に準拠した酢酸ビニル含有率(VAc)20〜50重量%を有し、JIS K6924−1に準拠したメルトマスフローレイト(MFR)がMFR>8×1016×(VAc)-11.47の関係式を満たすエチレン−酢酸ビニル共重合体がさらに好ましい。
【0015】
本発明において使用される滑剤は、融点が60〜180℃であれば種類に制限はなく、脂肪酸、脂肪酸アミド、高級アルコール、金属石鹸等が含まれる。融点が60℃未満ではブロッキング防止効果が小さく、180℃を超える場合は加工時に融解しないため加工製品外観が悪化する。具体的には、ステアリン酸等の脂肪酸、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等のアルコール、エチレンビスステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスエルカ酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛等の金属石鹸、ステアリン酸モノグリセライド、ステアリン酸ブチル、ステアリルステアレートが挙げられ、単独または混合物として用いられる。滑剤の中でも表面移行性が速く、ブロッキング防止性能に優れる飽和脂肪酸アミドが好ましい。飽和脂肪酸アミドの中でもホットメルト接着剤の加熱安定性の面からステアリン酸アミドがさらに好ましい。
【0016】
本発明における滑剤の配合量はエチレン系共重合体100重量部に対し0.01〜1.0重量部、好ましくは0.05〜0.2重量部である。0.01重量部より少ない場合はブロッキング防止効果が低く、1.0重量部を超えると経時で滑剤が多量に表面にブリードして接着性の低下等の問題が発生する。
【0017】
本発明における滑剤の添加方法は特に限定されず、任意の方法が使用できる。具体例としては、押出機、バンバリーミキサー、ニーダー等で溶融混練する方法、分散液等でペレット表面にコーティングする方法、ペレットとドライブレンドする方法等がある。
【0018】
本発明のエチレン系共重合体のペレットは、JIS B0601に準拠した表面粗さRa値が1.0〜2.5μmであるペレットであればいかなる形状のものでも用いることができる。Ra値が1.0未満ではブロッキング防止効果が小さく、Ra値が2.5μmを超えるとペレットの流動性が悪化する。表面粗さを粗くする具体例として、アンダーウォーターカット、ストランドカット、ホットカット等の方式でカッティングしたペレットを格子上の凹凸がついた移送用配管(ナーリング)、リング状に凹凸のついた移送用配管(エコー)を通すこと等で表面を粗すことができる。
【0019】
本発明でいう表面粗さRa値は、具体的にはカラーレーザ顕微鏡VK−8500(キーエンス製)を使用して求める。
【0020】
本発明のエチレン系共重合体ペレットには必要に応じ、顔料、染料、酸化防止剤、滑剤、耐候剤、ブロッキング防止剤、各種安定剤、無機充填剤を配合することができる。
【0021】
本発明のホットメルト接着剤は、上記エチレン系共重合体ペレット、粘着付与剤、ワックスからなる。
【0022】
本発明のホットメルト接着剤に使用されるエチレン系共重合体ペレットは、加熱安定性の点から添加される滑剤が飽和脂肪酸アミドまたはステアリン酸アミドであり、接着剤の柔軟性の点からEVAが好ましい。さらに接着性の点からVAc20〜50重量%を有し、MFRが8×1016×(VAc)-11.47以上を満たすEVAが好ましい。
【0023】
本発明のホットメルト接着剤で使用される粘着付与剤は特に限定されず、一般にホットメルト接着剤で使用されるものであればよい。具体例としては、脂肪族系炭化水素樹脂、脂環族系炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、ポリテルペン系樹脂、ロジン系樹脂、スチレン系樹脂、クマロンインデン系樹脂などが挙げられる。この中でも芳香族系炭化水素樹脂が好ましい。特に芳香族系石油樹脂が好ましい。
【0024】
本発明のホットメルト接着剤で使用されるワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ポリプロピレンワックス、アタクチックポリプロピレン等の合成ワックス、木ロウ、カルナバワックス、ミツロウ等の天然ワックス等が挙げられ、単独または混合物として用いられる。
【0025】
本発明のホットメルト接着剤の配合は、エチレン系共重合体ペレット80〜30重量%、特に50〜30重量%、粘着付与剤15〜60重量%、特に20〜50重量%、ワックス5〜40重量%、特に5〜30重量%の量で行うことが、接着性及び塗工作業性の点で好適である。ワックスが5重量%未満のときはセットタイムが長くなり、ホットメルト接着剤の特徴である作業性の良さを損ない、40重量%を超えると接着力が低下する。
【0026】
本発明のホットメルト接着剤には必要に応じ、顔料、染料、酸化防止剤、滑剤、耐候剤、ブロッキング防止剤、各種安定剤、無機充填剤を配合することができる。
【0027】
【実施例】
次に本発明を実施例及び比較例によって説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0028】
なお、以下の実施例及び比較例においての試験は、次の方法によって測定して性能を評価した。
【0029】
(1)ペレットブロッキング試験
得られたエチレン系共重合体ペレットを23℃で2週間放置し、その100gを内径60×60×60mmの試験片作製箱に入れ、68.6Nの仕込み荷重を載せ、30℃で48時間放置した後、23℃で24時間放置した。得られた試験片を速度10mm/分で圧縮し、破壊に要した最大荷重を測定した。ブロッキング強度が490N未満のものを○、490N以上のものを×とした。
【0030】
(2)ホットメルト接着剤の製造
得られたエチレン系共重合体ペレット40重量%と芳香族系石油樹脂(ペトコール140HM3、東ソー(株)製)40重量%とパラフィンワックス(155、日本精蝋(株)製)20重量%と酸化防止剤0.2重量部を180℃に設定したビーカーで混練し、ホットメルト接着剤を得た。
【0031】
(3)接着性試験
上記(2)で得られたホットメルト接着剤とアルミとの接着強度を下記の条件で測定した。接着強度残率が80%以上を○、80%未満を×とした。
被着体:25mm幅、0.1mmのアルミ箔
材料構成:アルミ/ホットメルト接着剤/アルミ
接着条件:プレス温度180℃、プレス圧100kg/cm2、プレス時間5分
剥離条件:T剥離、測定温度23℃、引張速度300mm/分
状態調整:▲1▼23℃×24時間、▲2▼40℃×1000時間+23℃×24時間
残率の算出:(▲2▼の強度/▲1▼の強度)×100
(4)加熱安定性試験
上記(2)で得られたホットメルト接着剤を180℃のギアオーブンで48時間放置後、溶融物を観察した。溶融物が着色またはゲルが発生したものを×、着色及びゲルの発生がないものを○とした。
【0032】
実施例1
MFR400g/10分、VAc33重量%を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(ウルトラセン0B54B、東ソー(株)製)100重量部に、ステアリン酸アミド0.20重量部を溶融混練後、アンダーウォーターカットでカッティング後、ペレット表面を粗し、表面粗さRa値が1.6μmのペレットを得た。得られたペレットのブロッキング強度とそのホットメルト接着剤の接着性と加熱安定性を評価した。結果を表1に示す。
【0033】
実施例2
MFR400g/10分、VAc33重量%を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(ウルトラセン0B54B、東ソー(株)製)の表面を粗したペレット100重量部に、ステアリン酸アミドをメタノールに分散させた溶液(ステアリン酸アミド換算で0.20重量部)をコーティングし、表面粗さRa値が1.6μmのペレットを得た。得られたペレットのブロッキング強度とそのホットメルト接着剤の接着性と加熱安定性を評価した。結果を表1に示す。
【0034】
実施例3
MFR400g/10分、VAc33重量%を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(ウルトラセン0B54B、東ソー(株)製)の表面を粗したペレット100重量部に、ステアリン酸アミドをメタノールに分散させた溶液(ステアリン酸アミド換算で0.9重量部)をコーティングし、表面粗さRa値が1.6μmのペレットを得た。得られたペレットのブロッキング強度とそのホットメルト接着剤の接着性と加熱安定性を評価した。結果を表1に示す。
【0035】
実施例4
MFR400g/10分、VAc33重量%を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(ウルトラセン0B54B、東ソー(株)製)100重量部に、ステアリン酸アミド0.20重量部を溶融混練後、アンダーウォーターカットでカッティング後、ペレット表面を粗し、表面粗さRa値が2.2μmのペレットを得た。得られたペレットのブロッキング強度とそのホットメルト接着剤の接着性と加熱安定性を評価した。結果を表1に示す。
【0036】
比較例1
MFR400g/10分、VAc33重量%を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(ウルトラセン0B54B、東ソー(株)製)のペレット表面を粗し、表面粗さRa値が1.6μmのペレットを得た。得られたペレットのブロッキング強度とそのホットメルト接着剤の接着性と加熱安定性を評価した。結果を表1に示す。このペレットはブロッキング強度が高く、実用的ではない。
【0037】
比較例2
MFR400g/10分、VAc33重量%を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(ウルトラセン0B54B、東ソー(株)製)のペレット100重量部に、ステアリン酸アミドをメタノールに分散させた溶液(ステアリン酸アミド換算で0.005重量部)をコーティングし、表面粗さRa値が1.6μmのペレットを得た。得られたペレットのブロッキング強度とそのホットメルト接着剤の接着性と加熱安定性を評価した。結果を表1に示す。このペレットはブロッキング強度が高く、実用的ではない。
【0038】
比較例3
MFR400g/10分、VAc33重量%を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(ウルトラセン0B54B、東ソー(株)製)の表面を粗したペレット100重量部に、ステアリン酸アミドをメタノールに分散させた溶液(ステアリン酸アミド換算で1.2重量部)をコーティングし、表面粗さRa値が1.6μmのペレットを得た。得られたペレットのブロッキング強度とそのホットメルト接着剤の接着性と加熱安定性を評価した。結果を表1に示す。このホットメルト接着剤は接着強度残率が低く、実用的ではない。
【0039】
比較例4
MFR400g/10分、VAc33重量%を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(ウルトラセン0B54B、東ソー(株)製)100重量部に、ステアリン酸アミド0.20重量部を溶融混練後、アンダーウォーターカットでカッティング後、ペレット表面を粗し、表面粗さRa値が0.7μmのペレットを得た。得られたペレットのブロッキング強度とそのホットメルト接着剤の接着性と加熱安定性を評価した。結果を表1に示す。このペレットはブロッキング強度が高く、実用的ではない。
【0040】
比較例5
MFR400g/10分、VAc33重量%を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(ウルトラセン0B54B、東ソー(株)製)の表面を粗したペレット100重量部に、平均粒径10μm、MFR24g/10分、密度918kg/m3の低密度ポリエチレンパウダー0.20重量部をドライブレンドにてペレットに付着させ、表面粗さRa値が1.6μmのペレットを得た。得られたペレットのブロッキング強度とそのホットメルト接着剤の接着性と加熱安定性を評価した。結果を表1に示す。このペレットはブロッキング強度が高く、ホットメルト接着剤の加熱安定性も悪く、実用的ではない。
【0041】
比較例6
MFR400g/10分、VAc33重量%を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(ウルトラセン0B54B、東ソー(株)製)の表面を粗したペレット100重量部に、平均粒径5μmのタルク(P−3、日本タルク(株)製)0.20重量部をドライブレンドにてペレットに付着させ、表面粗さRa値が1.6μmのペレットを得た。得られたペレットのブロッキング強度とそのホットメルト接着剤の接着性と加熱安定性を評価した。結果を表1に示す。このペレットはブロッキング強度が高く、ホットメルト接着剤の加熱安定性も悪く、実用的ではない。
【0042】
比較例7
MFR400g/10分、VAc33重量%を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(ウルトラセン0B54B、東ソー(株)製)の表面を粗したペレット100重量部に、フィッシャートロプシュワックス(LUVAX−1211、日本精蝋(株)製)0.20重量部をドライブレンドにてペレットに付着させ、表面粗さRa値が1.6μmのペレットを得た。得られたペレットのブロッキング強度とそのホットメルト接着剤の接着性と加熱安定性を評価した。結果を表1に示す。このペレットはブロッキング強度が高く、実用的ではない。
【0043】
比較例8
MFR400g/10分、VAc33重量%を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(ウルトラセン0B54B、東ソー(株)製)の表面を粗したペレット100重量部に、エルカ酸アミドをメタノールに分散させた溶液(エルカ酸アミド換算で0.20重量部)をコーティングし、表面粗さRa値が1.6μmのペレットを得た。
得られたペレットのブロッキング強度とそのホットメルト接着剤の接着性と加熱安定性を評価した。結果を表1に示す。
【0044】
比較例9
MFR400g/10分、VAc33重量%を有するエチレン−酢酸ビニル共重合体(ウルトラセン0B54B、東ソー(株)製)の表面を粗したペレット100重量部に、エチレンビスオレアミドをメタノールに分散させた溶液(エチレンビスオレアミド換算で0.20重量部)をコーティングし、表面粗さRa値が1.6μmのペレットを得た。得られたペレットのブロッキング強度とそのホットメルト接着剤の接着性と加熱安定性を評価した。結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
Figure 0004122766
【発明の効果】
以上のように、本発明におけるエチレン系共重合体ペレットは、耐ペレットブロッキング性が向上し、かつ特定のエチレン系共重合体を使用したホットメルト接着剤の加熱安定性を向上させることが可能である。

Claims (3)

  1. JIS K6924−1に準拠した酢酸ビニル含有率(以下、VAcと略す)20〜50重量%を有し、JIS K6924−1に準拠したメルトマスフローレイト(以下、MFRと略す)が次式を満たすエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対し、ステアリン酸アミド0.01〜1.0重量部を配合し、JIS B0601に準拠した表面粗さRa値が1.0〜2.5μmであることを特徴とするホットメルト接着剤用エチレン系共重合体ペレット。
    MFR>8×1016×(VAc)−11.47
  2. エチレン系共重合体ペレットのペレット表面が滑剤により被覆されていることを特徴とする請求項1に記載のホットメルト接着剤用エチレン系共重合体ペレット。
  3. JIS K6924−1に準拠した酢酸ビニル含有率(以下、VAcと略す)20〜50重量%を有し、JIS K6924−1に準拠したメルトマスフローレイト(以下、MFRと略す)が次式を満たすエチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対し、ステアリン酸アミド0.01〜1.0重量部を配合し、溶融混練した後、アンダーウォーターカット方式でカッティングしたペレットを格子状上の凹凸がついた移送用配管又はリング状に凹凸のついた移送用配管を通すことを特徴とする請求項1又は2に記載のホットメルト接着剤用エチレン系共重合体ペレットの製造方法。
    MFR>8×1016×(VAc)−11.47
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