JP2002161177A - ポリオレフィン樹脂ペレットの互着防止方法 - Google Patents

ポリオレフィン樹脂ペレットの互着防止方法

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JP2002161177A
JP2002161177A JP2000362500A JP2000362500A JP2002161177A JP 2002161177 A JP2002161177 A JP 2002161177A JP 2000362500 A JP2000362500 A JP 2000362500A JP 2000362500 A JP2000362500 A JP 2000362500A JP 2002161177 A JP2002161177 A JP 2002161177A
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Japan
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polyolefin
polyolefin resin
crystalline
pellets
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JP2000362500A
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Ikuhisa Yamamoto
育央 山本
Akihiro Ichige
昭弘 市毛
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B9/00Making granules
    • B29B9/12Making granules characterised by structure or composition
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B9/00Making granules
    • B29B9/02Making granules by dividing preformed material
    • B29B9/06Making granules by dividing preformed material in the form of filamentary material, e.g. combined with extrusion

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペレットの互着を防止し、加工機の粉体汚染
がなく、またフィルムに用いた場合、フィルム外観に優
れるポリオレフィン樹脂ペレットおよびそれを用いて得
られるフィルムを提供する。 【解決手段】 ヘプタン抽出量が5〜35重量%である
ポリオレフィン樹脂ペレット(A)100重量部に対
し、結晶性ポリオレフィンパウダー(B)0.04〜
0.8重量部をドライブレンドして得られるポリオレフ
ィン樹脂ペレットであって、結晶性ポリオレフィンパウ
ダー(B)に含有される粒径が100μm以下である結
晶性ポリオレフィンパウダー粒子が0.04〜0.8重
量部となるように結晶性ポリオレフィンパウダー(B)
をドライブレンドして得られるポリオレフィン樹脂ペレ
ットおよびそれを用いて得られるフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリオレフィン樹脂
ペレットおよびそれを用いて得られるフィルムに関する
ものである。さらに詳細には、ペレットの互着を防止
し、加工機の粉体汚染がなく、またフィルムに用いた場
合、フィルム外観に優れるポリオレフィン樹脂ペレット
およびそれを用いて得られるフィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】軟質塩化ビニル樹脂は各種包装材料とし
て使用されているが、軟質塩化ビニル樹脂に含有される
可塑剤やモノマーのブリードアウトによる転移や焼却時
の塩化水素発生等に関して改良が求められており、近年
では、軟質塩化ビニル樹脂をポリオレフィン樹脂に替え
た各種包装材料が使用されるようになってきた。ポリオ
レフィン樹脂は引張特性、透明性、耐薬品性、加工性等
に優れるが、軟質塩化ビニル樹脂の代替として使用する
ために、より軟質性のポリオレフィン樹脂が求められて
いる。
【0003】しかし、軟質性のポリオレフィン樹脂は、
これをペレットにして用いる場合、ペレットが互着し保
管中に袋内でペレットが固まりとなり、袋から取り出し
にくくなったり、押出機を用いて加工する時にホッパー
内でペレットが固まり押出機への供給不良が発生すると
いう問題があった。
【0004】上記のようなペレットの互着を防止する方
法としては、ペレットに互着防止剤を含ませる方法が従
来から知られている。例えば特開平7−40339号公
報には、粘着性樹脂を水中カット方式によりペレタイズ
加工する際に、固体あるいは液体状の離型剤をカッター
容器に流入する水に混合、分散させることを特徴とする
ペレタイズ加工方法が記載されている。しかし、離型剤
を水に混合、分散させるペレタイズ加工方法では、ペレ
ット表面に離型剤が十分に付着せず、さらに、水分を除
去するためにペレットを乾燥させる際にペレット表面に
付着した離型剤が脱落してしまい、互着を十分に防止で
きるペレットではなかった。
【0005】また、特開平7−316358号公報に
は、油ゲル化剤を添加してなる軟質ポリオレフィン系樹
脂組成物が記載されている。しかし、油ゲル化剤を用い
た場合、少量の油ゲル化剤で互着を十分に防止すること
はできないため、油ゲル化剤の配合量を多くする必要が
あり、その配合量が多くなるとポリオレフィン樹脂の物
性が不充分になることがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ペレ
ットの互着を防止し、加工機の粉体汚染がなく、またフ
ィルムに用いた場合、フィルム外観に優れるポリオレフ
ィン樹脂ペレットおよびそれを用いて得られるフィルム
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、以上の実
状に鑑み、鋭意検討の結果、ヘプタン抽出量が一定範囲
の量である一定量のポリオレフィン樹脂ペレットに対
し、一定範囲の量の結晶性ポリオレフィンパウダーをド
ライブレンドして得られるポリオレフィン樹脂ペレット
であって、結晶性ポリオレフィンパウダーに含有される
特定範囲の粒径である脂肪酸金属塩粒子が特定範囲の量
となるように結晶性ポリオレフィンパウダーをドライブ
レンドして得られるポリオレフィン樹脂ペレットおよび
それを用いて得られるフィルムが、上記課題を解決でき
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、ヘプタン抽出量が5
〜35重量%であるポリオレフィン樹脂ペレット(A)
100重量部に対し、結晶性ポリオレフィンパウダー
(B)0.04〜0.8重量部をドライブレンドして得
られるポリオレフィン樹脂ペレットであって、結晶性ポ
リオレフィンパウダー(B)に含有される粒径が100
μm以下である結晶性ポリオレフィンパウダー粒子が
0.04〜0.8重量部となるように結晶性ポリオレフ
ィンパウダー(B)をドライブレンドして得られるポリ
オレフィン樹脂ペレットおよびそれを用いて得られるフ
ィルムに係るものである。以下、本発明を詳細に説明す
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるポリオレフィ
ンとは、炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの単独重
合体、炭素原子数2〜8個のα−オレフィンから選ばれ
る少なくとも2種類のα−オレフィンの共重合体または
炭素原子数2〜8個のα−オレフィンを主成分とするモ
ノマーを重合して得られ、炭素原子数2〜8個のα−オ
レフィンから誘導される繰り返し単位の含有量が、通常
50重量%を超える共重合体でである。
【0010】炭素原子数2〜8個のα−オレフィンとし
ては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられ、好まし
くはエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン
である。
【0011】炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの単
独重合体としては、例えば、エチレン単独重合体、プロ
ピレン単独重合体、1−ブテン単独重合体、1−ヘキセ
ン単独重合体、1−オクテン単独重合体等が挙げられ、
好ましくはエチレン単独重合体、プロピレン単独重合体
である。
【0012】炭素原子数2〜8個のα−オレフィンから
選ばれる少なくとも2種類のα−オレフィンの共重合体
としては、例えば、エチレン−1−ブテン共重合体、エ
チレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテ
ン共重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレ
ン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセン共
重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合体、
プロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレ
ン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体、プロピレン−
1−ブテン−1−ヘキセン共重合体等が挙げられ、好ま
しくはエチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−
ヘキセン共重合体、プロピレン−エチレン共重合体、プ
ロピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−エチレン
−1−ブテン共重合体である。
【0013】炭素原子数2〜8個のα−オレフィンを主
成分とするモノマーを重合して得られ、炭素原子数2〜
8個のα−オレフィンから誘導される繰り返し単位の含
有量が、通常50重量%を超える共重合体としては、炭
素原子数2〜8個のα−オレフィンの少なくとも1種の
モノマーとエステル基含有ビニル化合物、不飽和カルボ
ン酸またはそのアイオノマー、ビニル芳香族化合物、ジ
エン化合物または環状オレフィン等から選ばれる少なく
とも1種のモノマーとの共重合体等が挙げられ、ジエン
化合物を含む共重合体においては、それらの水素添加物
も挙げられる。
【0014】例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メ
タクリル酸共重合体、エチレン−スチレン共重合体、プ
ロピレン−スチレン共重合体、エチレン−ブタジエン共
重合体、プロピレン−ブタジエン共重合体、エチレン−
2−ノルボルネン共重合体、プロピレン−2−ノルボル
ネン共重合体が挙げられる。好ましくはエチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、エチレン−スチレン共重合体、エチレン−ブタジエ
ン共重合体、エチレン−2−ノルボルネン共重合体であ
る。
【0015】本発明で用いられるポリオレフィンの製造
方法は、特に限定されるものではなく、公知のオレフィ
ン重合用触媒を用いる公知の重合方法が用いられる。オ
レフィン重合用触媒としては、例えば、チーグラー・ナ
ッタ触媒、メタロセン錯体や非メタロセン錯体等の錯体
からなる触媒系が挙げられる。重合方法としては、例え
ば、スラリー重合法、溶液重合法、塊状重合法、気相重
合法等が挙げられる。また、ラジカル開始剤を用いる塊
状重合法、溶液重合法等も挙げられる。
【0016】本発明で用いられるポリオレフィン樹脂ペ
レット(A)のヘプタン抽出量は、5〜35重量%であ
る。ヘプタン抽出量が5重量%未満の場合、材料として
の軟質性が不充分なことがあり、35重量%を超えた場
合、軟質性が高過ぎてペレット化が困難になることがあ
る。
【0017】本発明で用いられるポリオレフィン樹脂ペ
レット(A)としては、そのペレット(A)を用いて得
られる材料の軟質性の観点から、好ましくは結晶性ポリ
オレフィン90〜20重量%と非晶性ポリオレフィン1
0〜80重量%からなるポリオレフィン組成物であり、
より好ましくは結晶性ポリオレフィン85〜40重量%
と非晶性ポリオレフィン15〜60重量%からなるポリ
オレフィン組成物であり、さらに好ましくは結晶性ポリ
オレフィン80〜50重量%と非晶性ポリオレフィン2
0〜50重量%からなるポリオレフィン組成物である。
【0018】本発明で用いられるポリオレフィンの結晶
性及び非晶性は、米国code of federal regulations,F
ood and Drugs Administrationの§175.1520に
規定されているキシレン溶解成分により決めることがで
きる。キシレン溶解成分が60重量%未満のものが結晶
性であり、60重量%以上のものが非晶性である。結晶
性ポリオレフィンにおけるキシレン溶解成分として好ま
しくは0〜40重量%であり、さらに好ましくは0〜2
0重量%である。非晶性ポリオレフィンにおけるキシレ
ン溶解成分として好ましくは70〜100重量%であ
り、さらに好ましくは80〜100重量%である。
【0019】結晶性ポリオレフィンとして、特に好まし
くは、プロピレン単独重合体で結晶性を有する重合体、
またはプロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−1
−ブテン共重合体およびプロピレン−エチレン−1−ブ
テン共重合体から選ばれたプロピレンから誘導される繰
り返し単位を50重量%以上含有し結晶性を有する共重
合体である。
【0020】非晶性ポリオレフィンとして、特に好まし
くは、プロピレン単独重合体、1−ブテン単独重合体お
よび1−ヘキセン単独重合体から選ばれた非晶性を有す
る重合体、またはプロピレン−エチレン共重合体、プロ
ピレン−1−ブテン共重合体、プロピレン−1−ヘキセ
ン共重合体、プロピレン−エチレン−1−ブテン共重合
体およびプロピレン−エチレン−1−ヘキセン共重合体
から選ばれたプロピレン、1−ブテンまたは1−ヘキセ
ンから誘導される繰り返し単位の総量が50重量%以上
含有し非晶性を有する共重合体である。
【0021】また、本発明で用いられるポリオレフィン
樹脂ペレット(A)には、本発明の目的、効果を損なわ
ない範囲において、必要に応じて添加剤および他の樹脂
等を加えることができる。添加剤としては、例えば、酸
化防止剤、防曇剤、帯電防止剤、耐候剤、核剤等が挙げ
られ、他の樹脂としては、例えば、脂環族飽和炭化水素
樹脂等の石油樹脂、テルペン樹脂、ロジン樹脂等が挙げ
られる。
【0022】本発明で用いられるポリオレフィン樹脂ペ
レット(A)の調製方法は、特に制限されるものではな
く、公知の方法が用いられる。例えば、加熱溶融混練す
る方法等が挙げられ、加熱溶融混練の装置としては、例
えば、ニーダー、バンバリーミキサー、ロール等の混練
機や一軸又は二軸押出機等が挙げられる。ポリオレフィ
ン樹脂組成物ペレット(A)の作成方法としては、上記
の加熱溶融混練する方法により得られたものを、ホット
カット、水中カットする方法や、ストランドを作製し、
そのストランドをカットする方法、シート状にした後、
切断または粉砕する方法等が挙げられる。
【0023】本発明で用いられるポリオレフィン樹脂ペ
レット(A)の形状は、特に制限されるものではない
が、一般には、球状、楕円球状、円柱状、楕円柱状、サ
イコロ状のものが使用される。ポリオレフィン樹脂ペレ
ット(A)の大きさは、特に制限されるものではない
が、一般には、直径または長さが1mm〜10mmのも
のである。
【0024】本発明に用いられる結晶性ポリオレフィン
パウダー(B)とは、前述の米国code of federal regu
lations,Food and Drugs Administrationの§175.
1520に規定されているキシレン溶解成分が60重量
%未満で結晶性を有するポリオレフィンのパウダーであ
り、パウダーの粒径は、通常1mm未満である。結晶性
を示すキシレン溶解成分として、好ましくは0〜40重
量%であり、さらに好ましくは0〜20重量%である。
パウダーの粒径として、好ましくは0.1〜200μm
であり、より好ましくは1〜100μmである。
【0025】結晶性ポリオレフィンパウダー(B)に用
いられる結晶性ポリオレフィンとしては、結晶性を有す
る炭素原子数2〜8個のα−オレフィンの単独重合体、
または結晶性を有する炭素原子数2〜8個のα−オレフ
ィンから選ばれる少なくとも2種類のα−オレフィンの
共重合体であり、炭素原子数2〜8個のα−オレフィン
としては前述のものが用いられる。
【0026】本発明の結晶性ポリオレフィンパウダー
(B)に用いられる結晶性ポリオレフィンとしては、好
ましくは、結晶性エチレン単独重合体、結晶性プロピレ
ン単独重合体、結晶性エチレン−1−ブテン共重合体、
結晶性エチレン−1−ヘキセン共重合体、結晶性プロピ
レン−エチレン共重合体であり、より好ましくは、結晶
性エチレン単独重合体、結晶性エチレン−1−ブテン共
重合体、結晶性エチレン−1−ヘキセン共重合体であ
る。
【0027】本発明に用いられる結晶性ポリオレフィン
パウダー(B)の融点は、互着防止の効果またはフィル
ム外観の観点から、好ましくは70〜200℃であり、
より好ましくは80〜170℃であり、さらに好ましく
は90〜140℃である。
【0028】本発明で用いられる結晶性ポリオレフィン
パウダー(B)のポリオレフィン樹脂ペレット(A)1
00重量部に対する配合量は、0.04〜0.8重量部
であり、好ましくは0.05〜0.4重量部であり、よ
り好ましくは0.06〜0.25重量部である。結晶性
ポリオレフィンパウダー(B)のポリオレフィン樹脂ペ
レット(A)100重量部に対する配合量が、0.04
重量部未満の場合、互着防止の充分な効果が得られない
ことがあり、0.8重量部を超えた場合、加工機の粉体
汚染が発生することがある。
【0029】さらに、本発明で用いられる結晶性ポリオ
レフィンパウダー(B)は、結晶性ポリオレフィンパウ
ダー(B)に含有される粒径が100μm以下の結晶性
ポリオレフィンパウダー粒子が0.04〜0.8重量部
となるように配合され、好ましくは0.05〜0.4重
量部となるように配合され、より好ましくは0.06〜
0.25重量部となるように配合される。
【0030】粒径が100μm以下の結晶性ポリオレフ
ィンパウダー粒子の配合量が0.04重量部未満の場
合、互着防止の充分な効果が得られないことがあり、
0.8重量部を超えた場合、ペレットからトから結晶性
ポリオレフィンパウダーが飛散したり、押出機ホッパー
に結晶性ポリオレフィンパウダーが残ったりして、加工
機の粉体汚染が発生することがある。
【0031】本発明のポリオレフィン樹脂ペレットは、
ポリオレフィン樹脂組成物ペレット(A)と結晶性ポリ
オレフィンパウダー(B)をドライブレンドして得られ
るペレットである。ドライブレンドに用いられる装置
は、特に制限されるものではなく、公知の装置が用いら
れ、例えば、タンブルミキサー、ヘンシェルミキサー等
が挙げられる。
【0032】本発明のポリオレフィン樹脂ペレットは、
フィルム用として好適に使用される。フィルムの厚み
は、特に制限されるものではなく、通常500μm以下
であり、好ましくは100μm以下であり、より好まし
くは50μm以下である。また、フィルムの製造方法
は、特に制限されるものではなく、公知の方法が用いら
れ、例えば、インフレーション法やキャスト法が挙げら
れる。
【0033】さらに、本発明のポリオレフィン樹脂ペレ
ットを用いて得られるフィルムは、単層フィルムとして
用いても良く、本発明のポリオレフィン樹脂ペレットを
用いて得られるフィルムからなる層を少なくとも1層含
む多層フィルムとして用いても良い。
【0034】また、本発明のポリオレフィン樹脂ペレッ
トを用いて得られるフィルムは、各種用途、例えば、食
品包装フィルム、ストレッチフィルム、ストレッチラベ
ル等に適用することができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。
【0036】はじめに、実施例および比較例における物
性値の測定方法を以下に説明する。 (1)ヘプタン抽出量 ポリオレフィン樹脂ペレット20gを250mlのヘプ
タン溶液に、30℃、8時間浸漬した後、ヘプタン溶液
に抽出された成分量を測定した。 (2)粒径分布 日本電子株式会社製レーザ回折式粒度分布測定装置HE
LOSを用いて粒径分布を測定し、100μm以下の成
分の量を求めた。
【0037】(3)融点 セイコーインスツルメンツー(株)製示差走査熱量計R
DC220を用い、230℃で5分間保持後、−10℃
/分の速度で−50℃まで冷却後、−50℃で5分間保
持し、次いで10℃/分の速度で230℃まで昇温する
ことにより融点の測定を行った。なお、融点ピークが複
数観察される場合は、一番温度の高いピークを融点とし
た。
【0038】(4)ペレット落下試験 ペレットと結晶性ポリオレフィンパウダーをタンブラー
ミキサーにてドライブレンドし、ドライブレンドした直
後の試料、および40℃にて1週間状態調整した後の試
料を用いて、抜き出し口口径5cm、壁面角度が水平方
向に対し60°である円形ホッパーに試料を1kg充填
し、5分後ホッパー口のシャッターを開き、試料の落下
状態を観察した。充填した試料がすべて落下するに要す
る時間が20秒以内であれば○、20秒を超える場合は
×とした。
【0039】(5)粉体汚染性 ペレット落下試験時、ペレット落下中に結晶性ポリオレ
フィンパウダーが飛散、ないしはホッパーに結晶性ポリ
オレフィンパウダーが残ることが起きない場合は○、や
や起きる場合は△、起きる場合は×とした。
【0040】(6)フィルム外観 ポリオレフィン樹脂ペレットを芯層に、エチレン−酢酸
ビニル共重合体(MFR(JIS K6922−2:1
997、試験温度190℃、試験荷重21.18N)=
2g/10分、酢酸ビニル含量=16重量%)98重量
%、防曇剤2重量%からなるポリエチレン樹脂を表面層
にして、厚み構成比が表面層/芯層/表面層=1/2/
1であり、フィルム厚みが20μmであるTダイキャス
トフィルムをダイ温度210℃で製膜し、得られたフィ
ルムの外観を目視にて判定した。フィルムに荒れが無い
場合を○、ある場合を×とした。
【0041】実施例1 結晶性ポリプロピレン(住友化学工業(株)製KS37
F3)50重量%、結晶性ポリプロピレンと非晶性ポリ
オレフィンの重量比が50重量%/50重量%である混
合物(宇部興産(株)製CAP355)50重量%をペ
レットブレンドした後、押出機にて溶融混合してポリオ
レフィン樹脂組成物ペレットを得た。ペレット形状は楕
円柱状で、楕円のX軸直径が2.4〜2.9mmであ
り、Y軸直径が1.7〜2.0mmであり、高さが2.
0〜3.0mmであった。このポリオレフィン樹脂組成
物ペレット100重量部に対し、結晶性ポリオレフィン
パウダー(住友精化(株)製フロービーズLE902
0、粒径100μm以下成分量:100%、融点104
℃)0.07重量部をタンブラーによりドライブレンド
して、試料ペレットを調整した。得られた試料ペレット
の評価結果を表1に示した。
【0042】実施例2 ポリオレフィンパウダー(住友精化(株)製フロービー
ズLE9020)0.1重量部を用いた以外は実施例1
と同様の方法で試料ペレットを調整した。得られた試料
ペレットの評価結果を表1に示した。
【0043】実施例3 ポリオレフィンパウダー(住友精化(株)製フロービー
ズLE9020)0.4重量部を用いた以外は実施例1
と同様の方法で試料ペレットを調整した。得られた試料
ペレットの評価結果を表1に示した。
【0044】実施例4 結晶性ポリプロピレン(住友化学工業(株)製KS37
F3)40重量%、結晶性ポリプロピレンと非晶性ポリ
オレフィンの重量比が50重量%/50重量%である混
合物(宇部興産(株)製CAP355)40重量%、石
油樹脂(荒川化学工業(株)製アルコンP125)20
重量%をペレットブレンドした後、押出機にて溶融混合
して得られたポリオレフィン樹脂組成物ペレットを得
た。ペレット形状は楕円柱状であり、楕円のX軸直径は
2.1〜2.9mmであり、Y軸直径は1.7〜2.1
mmであり、高さが2.6〜3.1mmであった。この
ポリオレフィン樹脂組成物ペレット100重量部に対
し、結晶性ポリオレフィンパウダー(住友精化(株)製
フロービーズLE9020、粒径100μm以下成分
量:100%、融点104℃)0.2重量部をタンブラ
ーによりドライブレンドして、試料ペレットを調整し
た。得られた試料ペレットの評価結果を表1に示した。
【0045】比較例1 ポリオレフィンパウダー(住友精化(株)製フロービー
ズLE9020)を用いなかった以外は実施例1と同様
の方法で試料ペレットを調整した。得られた試料ペレッ
トの評価結果を表1に示した。
【0046】比較例2 ポリオレフィンパウダー(住友精化(株)製フロービー
ズLE9020)0.03重量部を用いた以外は実施例
1と同様の方法で試料ペレットを調整した。得られた試
料ペレットの評価結果を表2に示した。
【0047】比較例3 ポリオレフィンパウダー(住友精化(株)製フロービー
ズLE9020)1.0重量部を用いた以外は実施例1
と同様の方法で試料ペレットを調整した。得られた試料
ペレットの評価結果を表2に示した。
【0048】比較例4 ポリオレフィンパウダー(住友精化(株)製フロービー
ズCL2507、粒径100μ以下成分量:17%、融
点105℃)0.1重量部を用いた以外は実施例1と同
様の方法で試料ペレットを調整した。得られた試料ペレ
ットの評価結果を表2に示した。
【0049】比較例5 ポリオレフィンパウダー(住友精化(株)製フロービー
ズCL2507)1.0重量部を用いた以外は比較例4
と同様の方法で試料ペレットを調整した。得られた試料
ペレットの評価結果を表2に示した。
【0050】比較例6 ポリオレフィンパウダー(住友精化(株)製フロービー
ズCL8007、粒径100μ以下成分量:0%、融点
105℃)1.0重量部を用いた以外は実施例1と同様
の方法で試料ペレットを調整した。得られた試料ペレッ
トの評価結果を表2に示した。
【0051】比較例7 実施例2で調整した、ポリオレフィン樹脂組成物ペレッ
トと結晶性ポリオレフィンパウダーをドライブレンドし
た試料ペレットを、押出機にて溶融混合してポリオレフ
ィン樹脂組成物ペレットを作成した。ペレット形状は楕
円柱状で、楕円のX軸直径が2.0〜3.8mmであ
り、Y軸直径が1.8〜3.2mmであり、高さが2.
8〜3.4mmであった。得られた試料ペレットの評価
結果を表2に示した。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】本発明の要件を満足する実施例1〜4は、
ペレット落下試験(互着防止の効果)、加工機の粉体汚
染性およびフィルムの外観に優れるものであることが分
かる。これに対して、本発明の要件である結晶性ポリオ
レフィンパウダーの配合量を満足しない比較例1は互着
防止の効果が不充分であり、比較例3及び5は加工機の
粉体汚染性が不充分であり、比較例6は互着防止の効果
及び加工機に粉体汚染性が不充分であり、本発明の要件
である粒径100μmの結晶性ポリオレフィンパウダー
粒子の配合量を満足しない比較例2および4は互着防止
の効果が不充分であり、本発明の要件であるポリオレフ
ィン樹脂組成物ペレットと結晶性ポリオレフィンパウダ
ーをドライブレンドして得られることを満足しない比較
例7は互着防止の効果が不充分である。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、ペ
レットの互着を防止し、加工機の粉体汚染がなく、また
フィルムに用いた場合、フィルム外観に優れるポリオレ
フィン樹脂ペレットおよびそれを用いて得られるフィル
ムを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 23:00 B29K 23:00 Fターム(参考) 4F070 AA12 AA13 AA15 AA16 AC75 DA05 DA11 DB07 4F071 AA14 AA15 AA15X AA20 AA20X AA21 AA21X AH04 BA01 BB06 BC01 4F100 AK03A AK03B AK07 BA02 BA15 GB15 JA11A JA11B JA12A JA12B JL06 4F201 AA03 AC04 AR06 AR12 BA02 BC01 BC15 BC20 BK01 BK12 BK15 BL03 BL47 BQ45 BQ47 4J002 BB03W BB03X BB05W BB05X BB06X BB07X BB12W BB12X BB13W BB13X

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘプタン抽出量が5〜35重量%であるポ
    リオレフィン樹脂ペレット(A)100重量部に対し、
    結晶性ポリオレフィンパウダー(B)0.04〜0.8
    重量部をドライブレンドして得られるポリオレフィン樹
    脂ペレットであって、結晶性ポリオレフィンパウダー
    (B)に含有される粒径が100μm以下である結晶性
    ポリオレフィンパウダー粒子が0.04〜0.8重量部
    となるように結晶性ポリオレフィンパウダー(B)をド
    ライブレンドして得られることを特徴とするポリオレフ
    ィン樹脂ペレット。
  2. 【請求項2】結晶性ポリオレフィンパウダー(B)の融
    点が70〜200℃であることを特徴とする請求項1記
    載のポリオレフィン樹脂ペレット。
  3. 【請求項3】ポリオレフィン樹脂ペレット(A)が結晶
    性ポリオレフィン90〜30重量%と非晶性ポリオレフ
    ィン10〜70重量%からなるポリオレフィン樹脂組成
    物のペレットであることを特徴とする請求項1記載のポ
    リオレフィン樹脂ペレット。
  4. 【請求項4】請求項1〜3記載のポリオレフィン樹脂ペ
    レットを用いて得られることを特徴とするフィルム。
  5. 【請求項5】請求項4記載のフィルムからなる層を少な
    くとも1層含むことを特徴とする多層フィルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009292870A (ja) * 2008-06-02 2009-12-17 Fujifilm Corp アクリルフィルムおよびその製造方法、並びに、偏光板、光学補償フィルム、反射防止フィルムおよび液晶表示装置
JP2015221903A (ja) * 2015-07-06 2015-12-10 富士フイルム株式会社 アクリルフィルムおよびその製造方法

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