JP4122089B2 - Icトレー用クリップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICチップを搬送する際或は保管に使用されるICトレーを適宜数積層したものを固定保持するICトレー用クリップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ICチップを搬送する際、ICトレーに入れて搬送するが、その際、ICトレーを適宜数積層して専用のクリップで固定して搬送することが行われている。又、ICチップを保管するときにも該ICトレーを用いる場合もある。
然して、従来のICトレー用クリップ1は例えば図5,図6に示すように弾性を有する合成樹脂材により、積層されたICトレー2,2,…の下面と側面を囲うように凹状に形成され、且つ下面に位置するトレー載置部3の中央に、前後方向に延びる係止片4を形成すると共に、該クリップ1の前後方向の摺動を阻止するため、該係止片4の先端41をICトレー2の下面周縁に形成された段部21に係合するように折曲して形成している。又、ICトレー2,2,…の側面を固定する固定部5の上端にはICトレー2の上面周縁に形成された段部22に係合する係止爪51が形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、前記従来のクリップ1は着脱が困難であるという問題がある。即ち、該クリップ1を装着するには、先ず該クリップ1を積層したICトレー2,2,…の側方から嵌合させて摺動させて装着するのであるが、その時係止片4の先端41が最下部のICトレー2の縁部に当接してしまうため、該係止片4の先端41を手で下方に曲げて当接を解除しながら摺動させなければならない。又、取外しに際しては、該係止片4の先端41とICトレー2の下面周縁とが同一平面となるため、係止片4を撓め段部21との係合を外すのに指先の力が必要であり、装着時、取外し時共に先端の撓め、作業が必要で操作が困難であるという問題がある。仮にこれが撓め作業が必要なく、緩やかに着脱できる場合には、使用時に不意の脱落が心配される。更には、積層固定したICトレー2,2,…を積み重ねた場合、該クリップ1の下面が平坦面であるため、滑り落ちてしまうという虞れもある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明においては、係合時の係合力もあり、然も着脱が容易で、且つ積層固定したICトレーを積み重ねても滑り落ちることのないクリップを提供することを目的とするもので、弾性を有する合成樹脂材により成形され、適宜数積層したICトレーを載置するトレー載置部と、該トレー載置部の両端から上方に垂直に立ち上げられ、ICトレーの側面を固定する固定部とで凹状に形成されていると共に、固定部上端にICトレーの上面周縁に形成された段部に係合する係止爪が形成され、前記トレー載置部の中央には該トレー載置部の長手方向と直行方向に係止片が形成され、該係止片の上面には、半円状又は山型状の突起が設けられて、且つトレー載置部の両端下面に、ICトレーの上面周縁に形成された段部に係合する係合突起が形成されていることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に随って詳細に説明する。11はクリップであって、複数枚積層したICトレー20,20,…を固定するものである。該クリップ11は有弾性合成樹脂、例えばスチレン系樹脂のポリスチレンABS樹脂、塩化ビニル系樹脂の塩化ビニル樹脂、オレフィン系樹脂のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等を使用し、カーボンブラック、金属粉末等の導電性材を混入したものを成形する。
【0006】
該クリップ11はトレー載置部12と該トレー載置部12の両端から垂直に立ち上げられた固定部13,13とで凹状に構成され、積層したICトレー20,20,…の下面と側面を囲うように形成されている。該固定部13の高さは積層されるICトレー20の数によって適宜設定できるものである。例えば、3枚用、5枚用、10枚用等の如くである。前記トレー載置部12の中央には該トレー載置部12の長手方向と直交方向に係止片14,14を張出させ、適宜の撓みが出るように形成されている。又、該係止片14,14の最先端はICトレー20の幅を越えないような長さに形成されている。
【0007】
更に、該係止片14,14の両上面には突起141,141が突設されている。該突起141は、半円状、山型状に形成され、ICトレー20,20…の積層時、その下面201に当接、或いは近接するようになされている。そして、ICトレー20,20…へのクリップ11の着脱時において、該突起141,141はICトレー20の下面201周縁に形成された段部202にあたり、係止片14を撓め、該段部202を乗り越えるように成されている。
【0008】
又、前記トレー載置部12の両端下面にはICトレー20の上面203周縁に形成された段部204に係合する係合突起121,121が形成されている。更に、前記固定部13,13は積層するICトレー20,20,…の高さに対応する高さを有し、その上端には前記ICトレー20の上面203周縁に形成された段部204に係止する係止爪131が形成されている。
【0009】
次いで、その使用について説明すると、ICチップ(図示せず)を、ICトレー20に形成されるICチップ収納枠205,205,…に夫々収納させておく。これらICトレー20,20,…を所定数積層する。この積層に合わせたクリップ11を積層したICトレー20,20,…の一側方から嵌合させる。この際、張出した係止片14はICトレー20の下面201周縁に形成された段部202を乗り越え、下面201に当接、或は近接し、同時に固定部13,13間にICトレー20,20,…の両側を囲い、且つその上端の係止爪131が上面203の段部204に係合する。この状態でクリップ11を更に前進させると他の係止片14も段部202を乗り越える。この際には、クリップ11はその固定部13,13がICトレー20,20,…の積層側面の略中央に位置し、且つ係止片14,14はICトレー20の下面201内に納まり、外側に突出しない。
【0010】
このクリップ11,11,…を積層する場合には、したのクリップ11とトレー載置部12を交差する方向に載置することにより、係合突起121,121が、したのクリップ11に固定されたICトレー20の最上層のICトレー20の段部204に係合し、滑りを止める。このようにして所望数積層可能である。ICトレー20のクリップ11からの取外しは前記と逆方向に行う。
【0011】
【発明の効果】
上記の如き本発明によれば、ICトレー用クリップを、弾性を有する合成樹脂材により成形し、適宜数積層したICトレーを載置するトレー載置部と、該トレー載置部の両端から上方に垂直に立ち上げ、ICトレーの側面を固定する固定部とで凹状に形成すると共に、固定部上端にICトレーの上面周縁に形成した段部に係合する係止爪を形成し、前記トレー載置部の中央に該トレー載置部の長手方向と直行方向に係止片を形成し、該係止片の上面には、半円状又は山型状の突起を設けたので、困難な指先の作業を必要とする撓め作業が必要でなく、積層したICトレーへの着脱が誰でも極めて容易に行なうことができ、且つ確実に固定することができる。又、積層固定したICトレーを積み重ねても、トレー載置部の両端下面に、ICトレーの上面周縁に形成された段部に係合する係合突起を形成したので、滑り落ちてしまうという虞もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるICトレー用クリップの斜視図
【図2】同上の取付状態を示す正面図
【図3】同上の取付状態を示す側面図
【図4】同上の要部一部切欠き拡大正面図
【図5】従来のICトレー用クリップの斜視図
【図6】同上の要部一部切欠き拡大正面図
【符号の説明】
11 クリップ
12 トレー載置部
121 係合突起
13 固定部
131 係止爪
14 係止片
141 突起
20 ICトレー
Claims (2)
- 弾性を有する合成樹脂材により成形され、適宜数積層したICトレーを載置するトレー載置部と、該トレー載置部の両端から上方に垂直に立ち上げられ、ICトレーの側面を固定する固定部とで凹状に形成されていると共に、固定部上端にICトレーの上面周縁に形成された段部に係合する係止爪が形成され、前記トレー載置部の中央には該トレー載置部の長手方向と直行方向に係止片が形成され、該係止片の上面には、半円状又は山型状の突起が設けられていることを特徴とするICトレー用クリップ。
- トレー載置部の両端下面に、ICトレーの上面周縁に形成された段部に係合する係合突起が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のICトレー用クリップ。
Priority Applications (1)
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JP21186598A JP4122089B2 (ja) | 1998-07-10 | 1998-07-10 | Icトレー用クリップ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP21186598A JP4122089B2 (ja) | 1998-07-10 | 1998-07-10 | Icトレー用クリップ |
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JP4122089B2 true JP4122089B2 (ja) | 2008-07-23 |
Family
ID=16612902
Family Applications (1)
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JP21186598A Expired - Lifetime JP4122089B2 (ja) | 1998-07-10 | 1998-07-10 | Icトレー用クリップ |
Country Status (1)
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-
1998
- 1998-07-10 JP JP21186598A patent/JP4122089B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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