JPS5934775Y2 - クランプにおけるロック機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案はフラットケーブル等を保持するクランプのロッ
ク機構に関し、特にクランプ時には押え板の横方向の移
動を規制し確実にロックすると共に、アンロック時には
押え板を持ち上げることのできるロック機構に関するも
のである。

従来、フラットケーブルの配線に際しては第１図に示す
クランプ１、即ち、フラットケーブル束２の横巾Ｗ方向
を長平方向とする合成樹脂製基板３の裏面に配線用取付
基板に対するワンタッチ取付用矢形突起４を一体成型し
、かつ、基板３の表面に対して、基端部をヒンジにして
揺動可能で先端部をアンロックレバ−５と係止用爪６，
７からなるロック機構８を介して係脱可能にした押え板
９を一体戊形したクランプ１が用いられている。

このような従来のクランプ１は、押え板９自身の弾性に
よって、アンロック時には押え板９先端部が持ち上がる
ようにされているのが通例である。

ところが、長期間ロック状態を継続させると押え板９の
弾性が弱まり、アンロックレバ−５を押し下げても押え
板９の先端部が持ち上がらなくなる。

そのため、アンロックさせるには、一方の片手でアンロ
ックレバ−５を押し下げ、他方の片手で押え板９を上方
に上げなければならないので、たとえば片手で工具、測
定器、回路図その他のものを持っているときには両手が
使用できずアンロックすることが困難であり、その結果
アンロック時には、少なくとも片手に持っているものを
手から離さなければならないことから使用が煩わしいと
いう問題点があった。

またロック時において、押え板９に長手方向と直角方向
の力が働くと、押え板９先端がロック機構から外れ易く
、押え板の係止が確実でないという問題点があった。

〔考案の目的〕

本考案はこのような事情を背景としてなされたものであ
り、本考案の目的とするところは、ロックが確実でかつ
アンロックが容易なりランプのロック機構を提供するこ
とにある。

〔考案の槽底〕

このような目的を遠戚するためになされた本考案の要旨
とするところは、 合成樹脂製基板と、前記基板に取付けられた基端部付近
をヒンジにして揺動可能とされ先端部に係止用爪が設け
られている押え板と、前記押え板の係止用爪を前記基板
に係脱するためのアンロックレバ−付きロック機構とを
備えたクランプにおいて、 前記押え板の先端部に切欠、溝を設けると共に、ロック
機構のアンロックレバ−先端部にロック時前記切欠溝に
嵌り込み押え板の長平方向と直角方向の移動を制限し得
かつアンロック時前記切欠溝の底を持ち上げ得る係止突
部を設けて構成したことにある。

〔実施例〕

以下本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する
。

第２図に示すように、フラットケーブル束１１の横巾方
向を長手方向とする合成樹脂製基板１２裏面の一端部に
は、配線用取付板（図示せず）の取付孔と係合する段差
付係合突起１３が、又、その裏面他端部には、配線用取
付板の他方の取付孔に可撓性矢形部１４を係合させる尖
形突起１５とが一体成形され、周突起１３．１５はワン
タッチ取付機構で構成している他、基板１２の裏面には
配線用取付板と基板１２間の遊びを除去するための弾発
片１７が一体成形されている。

基板１２の表面には、その基端部３６付近の立設された
部分をヒンジにして揺動可能かつその先端部３８を第２
図のＧ部を介して係脱可能にした押え板２０が一体成形
され、かつ押え板２０の先端部３８には係止用爪２３ａ
、２３ｂが２段に構成され、ロック機構１９の係止用爪
２２と係合可能とされると共にフラットケーブル束１１
の積重ね枚数に応じて適宜使いわけられる。

第３図はロック状態を示す。基板１２と押え板２０のロ
ック状態（第３図の状態）においてロック機構１９のア
ンロックレバ−２１を第３図Ｅ矢印方向に押すと、アン
ロックレバ−２１先端の係止用爪２２が押え板２０先端
から離れて係止用爪２２と係止用爪２３ａ、 ２３ｂと
の係止が解除される。

押え板２０の先端部３８には、第４図、第５図に示すよ
うに切欠溝２４が設けられている。

また、第２図に示すように基板１２上には、ロック時押
え板２０の先端部３８を受は得るガイド壁２５と、ロッ
ク時切欠溝２４に嵌り込んで押え板２０先端部３８を基
板１２に係合させ得る係止突部２６とが一体成形されて
いる６従って、押え板２０の切欠溝２４に係止突部２６
が嵌り込んでいるので、押え板２０の先端部３８にその
直角方向すなわち横方向の外力が加わった場合にお・い
ても、横にずれてロックがはずれることがない。

すなわち、ロックが確実となる。

第３図はロック状態を示す。

また、アンロックレバ−２１を下方に押すと、係止用爪
２２と２３ａ、２３ｂとの間の係合が外れると共に、係
止突部２６が押え板２０先端の切欠溝２４の上底３１に
当りこれを持ち上げ容易にアンロックできる。

従って、押え板２０の弾性が弱まり、アンロック時押え
板２０が跳上がらないような場合にお゛いても、片手で
アンロックすることが可能である。

基板１２表面と対向する押え板２０の内面には、基板１
２表面に載せられたフラットケーブル束１１と当接する
当接板２７が、パンタグラフ状弾性板２８を介してフラ
ケットケーブル束１１反押圧方向に弾性変位可能に一体
形成されている。

次に、上記実施例の作用について説明する。

このように合成樹脂で一体成形されたフラットケーブル
押え具２９によってフラットケーブル束１１をクランプ
しながら配線する場合、まず、配線用取付板の取付孔に
突起１３．１５を挿入して押え具２９を取付板にワンタ
ッチで取付けるとともに、ロック解除状態の基板１２上
にフラットケーブル束１１を載せて押え板２０を係止用
爪２３ ａ 、 ２３ ｂを介して基板１２のロック機
構１９にロックすると、フラットケーブル束１１は弾性
板２８の弾発力によって基板１２と当接板２７間にクラ
ンプされ、又、基板１２と当接板２１間のフラットケー
ブル束１１の積重ね枚数が増大しても、当接板２７が弾
性板２８の弾性変位に従って上動するため、フラットケ
ーブル束１１は１枚から、当接板２７の上動距離に対応
した任意の枚数までクランプするこことができる。

なお、基板１２裏面のワンタッチ取付機構１３．１５は
第１図に示す従来のの他、粘着テープにすることもでき
、押え具２９の外形形状は配線用取付板及びフラットケ
ーブル束１１の形状等に合わせて任意形状とすることが
できる。

なお上記実施例にお・いては、クランプがフラットケー
ブル押え具の場合について説明したが、本考案は当然の
ことながらフラットケーブル押え具に限定されるもので
はなく、他のクランプに適用しても良い。

以上本考案の一実施例について説明したが、本考案はこ
のような実施例に何等限定されるものではなく、本考案
の要旨を逸脱しない範囲にお・いて種々なる態様で実施
し得ることは勿論である。

〔考案の結果〕

以上詳記したように、本考案によれば、ロック機構によ
って基板に係脱させ得るようにした押え板先端部に、切
欠溝を設けると共にロック機構のアンロックレバ−先端
部にロック時前記切欠溝に嵌り込み押え板の直角方向の
移動を制限し得、かつアンロック時前記切欠溝の底を持
ち上げ得る係止突部が設けられているので、アンロック
が容易でかつロック状態において押え板と基板との間に
互に横ずれをおこす方向の外力が作用した場合において
もアンロックされることはなく、ロックが確実である。

【図面の簡単な説明】

第１図はクランプの従来例を示す斜視図、第２図は本考
案の実施例のアングランプ状態における正面図、第３図
は本実施例のクランプ状態における正面図、第４図は第
２図におけるＦ矢視図、第５図は第２図のＧ部詳細を示
す斜視図である。 １２・・・・・・基板、１９・・・・・・ロック機構、
２０・・・・・・押え板、２１・・・・・・アンロック
レバ−１２３ａ、 ２３ｂ・・・・・・係止用爪、２４
・・・・・・切欠溝、２６・・・・・・係止突部、３１
・・・・・・上底（底）、３６・・・・・・基端部、３
８・・・・・・先端部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 合成樹脂製基板と、前記基板に取付けられた基端部付近
   をヒンジにして揺動可能とされ先端部に係止用爪が設け
   られている押え板と、前記押え板の係止用爪を前記基板
   に係脱するためのアンロックレバ−付きロック機構とを
   備えたクランプにおいて、 前記押え板の先端部に切欠溝を設けると共に、ロック機
   構のアンロックレバ−先端部にロック時前記切欠溝に嵌
   り込み押え板の長手方向と直角方向の移動を制限し得か
   つアンロック時前記切欠溝の底を持ち上げ得る係止突部
   を設けたことを特徴とするクランプにおけるロック機構
   。