JP4121438B2 - ニッケル水素二次電池用負極及びそれを用いた密閉型ニッケル水素二次電池 - Google Patents

ニッケル水素二次電池用負極及びそれを用いた密閉型ニッケル水素二次電池 Download PDF

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Description

本発明はニッケル水素二次電池用負極及びそれを用いた密閉型ニッケル水素二次電池に関する。
ニッケル水素二次電池は、セパレータを間に挟んで互いに対向するよう配置された正極及び負極を備え、この正極は正極活物質として水酸化ニッケルを含む一方、この負極は、負極活物質としての水素を吸蔵・放出可能な水素吸蔵合金を含む。ニッケル水素二次電池にあっては、その高性能化のために、これら正負極に活物質とともに種々の元素が適当な形態で含有させられており、例えば、正極については、正極の導電性を向上させるべく、水酸化ニッケル粒子にCo粒子を混合したり、水酸化ニッケル粒子の表面をCo化合物からなる被覆層で覆うことが行われている。また、負極については、水素吸蔵合金のアルカリ電解液に対する耐食性を向上させるべく水素吸蔵合金にCo元素を固溶させることや、水素吸蔵合金の平衡圧を下げてアルカリ電解液の漏液を防止すべく水素吸蔵合金にMn元素を固溶させることが行われている。更に、負極については、水素吸蔵合金とともにLiMn24等のスピネル複合化合物を含有させることが特許文献1に開示されており、このスピネル複合化合物により、アルカリ電解液への水素吸蔵合金の溶出量が抑制されるとともに水素吸蔵合金の活性面が維持されるものと考えられている。
特許第3330088号公報(例えば、特許請求の範囲、段落番号0009、0010等。)
ところで、水素吸蔵合金にMn元素を固溶させた場合、Mn元素がアルカリ電解液中に溶出し、この合金の電解液に対する耐食性が低下するので、耐食性という観点からは水素吸蔵合金におけるMn元素の固溶量は少ない方が望ましい。
しかしながら、正負極のうち少なくとも一方にCo元素を含むニッケル水素二次電池の場合、水素吸蔵合金におけるMn元素の固溶量が少ないと短絡が発生しやすくなるという問題がある。この問題は、特許文献1が開示するようにMn元素をLiMn24として負極に含ませた場合でも発生し、また、電池の高容量化を目的として、セパレータの厚みを薄くして正極の体積を増加させたときにより顕著となる。
本発明は、上記の問題を解決すべくなされたものであって、ニッケル水素二次電池の高性能化を目的とする元素をその正極及び負極の一方又は両方に含有させたときにこの電池で生じるショートを防止可能なニッケル水素二次電池用負極及びそれを用いた密閉型ニッケル水素二次電池の提供を目的とする。
本発明者は、正極及び負極の一方又は両方がCo元素を含むニッケル水素二次電池においては、充放電反応を繰り返すうちに正負極に含まれるCo元素が電解液に溶出し、溶出したCo元素が導電性の高い金属コバルトとしてセパレータ上に析出してセパレータを貫通することによりショートが起こるけれども、水素吸蔵合金にMn元素が固溶しているときには、電解液に溶出したMn元素が電解液中のCo元素と反応して導電性の低い化合物を生成し、これにより金属コバルトの析出が抑制されてショートが防止されるものと考えた。そして、発明者は、このような考察に基づき種々検討を重ねた結果、水素吸蔵合金とともに所定組成のマンガン酸リチウムを負極に含ませることで、ニッケル水素二次電池におけるショートを防止することができるとの知見を得て本発明に想到した。
すなわち、上記した目的を達成すべく、請求項1の発明では、水素吸蔵合金と、Mn元素の一部が他の元素で置換され、一般式:
LiMn2−y
(ただし、式中、x及びyはそれぞれ0<x≦1.2,0<y<2として規定される数値であり、Mは置換元素を表す。)
で表される組成を有するマンガン酸リチウムとを含み、
前記置換元素は、Al,Co,Cr,Fe,Mg,Mo,Ni,Ti及びZnよりなる群から選ばれる少なくとも一種の元素であることを特徴とするニッケル水素二次電池用負極が提供される。
上記した構成の負極を用いたニッケル水素二次電池では、Mn元素の一部が置換されたマンガン酸リチウムからMn元素がアルカリ電解液に溶出してアルカリ電解液中のCo等の他の金属元素と化合物を生成し、この他の金属元素が導電性の高い金属としてセパレータ上に析出することを防止するので、ショートが防止される
上記した構成において、マンガン酸リチウムは、xが1よりも大きなリチウム過剰型であることが好ましい(請求項)。
上記した構成において、マンガン酸リチウムの含有量は、水素吸蔵合金100重量部に対して、0.05重量部以上2.0重量部以下の範囲内にあることが好ましい(請求項)。
上記した構成において、前記水素吸蔵合金は、少なくとも1種の希土類元素と、希土類元素1モル当り0.20モル以下のMn元素とを含むことが好ましい(請求項)。この構成によれば、水素吸蔵合金のアルカリ電解液に対する耐食性が高くなるので、電池のショートを防止しながら、電池の寿命を増大させることができるからである。
上記した構成において、水素吸蔵合金は、その組成が一般式:
Ln1-pMg(Ni1-q
(ただし、式中、Lnは、ランタノイド元素,Ca,Sr,Sc,Y,Yb,Ti,ZrおよびHfよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を表し、Tは、V,Nb,Ta,Cr,Mo,Mn,Fe,Co,Al,Ga,Zn,Sn,In,Cu,Si,PおよびBよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を表し、p,q及びrはそれぞれ、0<p≦1,0≦q≦0.5,2.5≦r≦4.5として規定される数値である。)で表されるものであることが好ましい(請求項)。
また、上記した目的を達成すべく、請求項記載の本発明によれば、外装缶と、前記外装缶内にアルカリ電解液とともに収容され、セパレータを間に挟んで互いに対向する、正極及び負極とを備えた密閉型ニッケル水素二次電池において、前記負極及び前記アルカリ電解液のうち少なくとも一方には、Mn元素の一部が他の元素で置換され、一般式:
LiMn2−y
(ただし、式中、x及びyはそれぞれ0<x≦1.2,0<y<2として規定される数値であり、Mは置換元素を表す。)
で表される組成を有するマンガン酸リチウムが含まれ、前記置換元素は、Al,Co,Cr,Fe,Mg,Mo,Ni,Ti及びZnよりなる群から選ばれる少なくとも一種の元素であることを特徴とする密閉型ニッケル水素二次電池が提供される。
上記した構成では、マンガン酸リチウムのMn元素がアルカリ電解液に溶出してアルカリ電解液中の他の金属元素と化合物を生成し、この他の金属元素が導電性の高い金属としてセパレータ上に析出することを防止するので、ショートが防止される。
本発明のニッケル水素二次電池用負極によれば、これを用いることでショートの防止されたニッケル水素二次電池を提供することができ、本発明の工業的価値は高い。
また、本発明によれば、ショートの防止された密閉型ニッケル水素二次電池を提供することができ、本発明の工業的価値は高い。
以下に添付の図面を参照して、本発明の一実施形態の密閉型ニッケル水素二次電池を詳細に説明する。
この電池は、図1に示したように、例えば、AAサイズの円筒型であり、一端が開口した有底円筒形状をなす外装缶10を備えている。外装缶10は導電性を有し、その底面が負極端子として機能する一方、その外周面は電気絶縁性のチューブ(図示せず)で被覆される。外装缶10の開口内には、リング状の絶縁パッキン12を介して導電性の蓋板14が配置され、開口縁をかしめ加工することにより絶縁パッキン12及び蓋板14は開口内に固定されている。
蓋板14は中央にガス抜き孔16を有し、蓋板14の外面上にはガス抜き孔16を塞いでゴム製の弁体18が配置されている。更に蓋板14の外面上には、弁体18を覆う帽子状の正極端子20が固定され、正極端子20は弁体18を蓋板14に押圧している。従って、通常時、外装缶10は絶縁パッキン12及び弁体18とともに蓋板14により気密に閉塞されている。一方、外装缶10内でガスが発生してその内圧が高まった場合には弁体18が圧縮され、ガス抜き孔16を通して外装缶10からガスが放出される。つまり、蓋板14、弁体18及び正極端子20は、安全弁を形成している。
外装缶10内には、アルカリ電解液(図示せず)とともに略円柱状の電極群22が収容されている。
アルカリ電解液としては、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、及びこれらのうち2つ以上を混合した水溶液等を挙げることができる。
電極群22は、それぞれ帯状の正極24と負極26とをこれらの間にセパレータ28を介挿しながら渦巻状に巻回して形成され、正極24と負極26とは、セパレータ28を間に挟んだ状態で相互に対向している。電極群22の最外周部は負極26により形成され、この負極26の最外周部が外装缶10の内周面に直接接触することにより、外装缶10と負極26とが電気的に接続されている。
ここで、セパレータ28の材料としては、例えば、ポリアミド繊維製不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン繊維製不織布に親水性官能基を付与したものを挙げることができる。なお、正極24及び負極26のそれぞれにについては、後でより詳しく説明する。
更に、外装缶10内には、電極群22の一端と蓋板14との間に、正極リード30が配置され、正極リード30の両端は正極24及び蓋板14に接続されている。従って、正極端子20と正極24との間は、正極リード30及び蓋板14を介して電気的に接続されている。なお、蓋板14と電極群22との間には円形の絶縁部材32が配置され、正極リード30は絶縁部材32に設けられたスリットを通して延びている。また、電極群22と外装缶10の底部との間にも円形の絶縁部材34が配置されている。
1.正極
正極24は、正極用芯体を有し、この芯体には正極用合剤が担持されている。ここで、正極用芯体としては、例えば、多孔質構造を有するスポンジ状ニッケルを使用することができる。
正極用合剤は、正極活物質、添加剤、および、結着剤とからなる。正極活物質としては、水酸化ニッケル粒子の外、ニッケルの平均価数が2.0を超えている水酸化ニッケル粒子(以下、高次水酸化ニッケル粒子ともいう)を用いることができる。また、これら水酸化ニッケル粒子および高次水酸化ニッケル粒子は、コバルト、亜鉛、カドミウム等を固溶していてもよい。そして、これら水酸化ニッケル粒子及び高次水酸化ニッケル粒子は、コバルト化合物からなる被覆層を表面に有する粒子(以下、複合粒子ともいう)であってもよい。更には、複合粒子は、コバルト化合物がNa等のアルカリカチオンを含有している粒子であってもよい。
ここで、複合粒子における被覆層のコバルト化合物としては、例えば、三酸化二コバルト(Co23)、コバルト金属(Co)、一酸化コバルト(CoO)、水酸化コバルト(Co(OH)2)等を挙げることができる。
上記した正極活物質のうち複合粒子は、その表面を互いに接触した状態で芯体に担持されているので、正極24内に良好な導電ネットワークを形成することから、正極活物質の利用率が向上して高容量の電池を得ることができるので好ましい。
そして、複合粒子のコバルト化合物は、コバルトの平均価数が2.0を超えている高次コバルト化合物であることが好ましく、さらには、Na,K,Li等のアルカリカチオンを含む高次コバルト化合物であることがより好ましい。
その理由は、高次水酸化ニッケル粒子の表面がアルカリカチオンを含む高次コバルト化合物により被覆されている場合、被覆層の高次コバルト化合物と内部の高次水酸化ニッケルとの境界が消失して、それらの間における結合が強固になって被覆層を含む粒子全体としての機械的強度が増大すると同時に、それらの間での電気抵抗が低下して、高率放電時の容量が大きくなるからである。
なお、上記したアルカリカチオンは、コバルト化合物の酸化を抑制してコバルト化合物の安定性を確保し、電池を放置した際の自己放電を抑制することにも寄与する。
正極合剤の添加剤としては、例えば、正極24の導電性を向上させるために、コバルト化合物粒子を用いることができる。ここで、添加剤のコバルト化合物としては、例えば、三酸化二コバルト(Co23)、コバルト金属(Co)、一酸化コバルト(CoO)、水酸化コバルト(Co(OH)2)等を挙げることができる。
また、正極合剤の結着剤としては、例えば、親水性若しくは疎水性のポリマー等を使用することができる。これらポリマーのそれぞれの一例として、前者としてカルボキシメチルセルロース(CMC)、後者としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を挙げることができる。
なお、上記した高次水酸化ニッケル粒子、または、表面がコバルト化合物で被覆された高次水酸化ニッケル粒子は、以下のようにして製造することができる。
まず、高次水酸化ニッケル粒子を製造するには、通常の方法により得られた水酸化ニッケル粒子をアルカリ水溶液中で撹拌しながら、酸化剤として例えば次亜塩素酸ナトリウムを所定量滴下し、水酸化ニッケル粒子中の主成分である水酸化ニッケルを高次水酸化ニッケルに酸化すればよい。このとき、高次水酸化ニッケルにおけるニッケルの平均価数は、添加する次亜塩素酸ナトリウムの量によって調整することが可能である。このような高次水酸化ニッケルにおいては、ニッケルの平均価数が2価を超えていることが、負極に吸蔵されたまま放出されない不可逆な水素量を減少させる点で好ましい。
次に、表面がコバルト化合物で被覆された高次水酸化ニッケル粒子を製造するには、あらかじめ水酸化ニッケル粒子表面をコバルト化合物で被覆したのち、アルカリ水溶液と酸化剤の共存下で加熱処理して粒子内部の水酸化ニッケルを高次化すればよい。
そして、表面がアルカリカチオンを含有する高次コバルト化合物で被覆された高次水酸化ニッケル粒子は、以下のようにして製造することができる。
まず、前述した方法により、水酸化ニッケル粒子表面をコバルト化合物で被覆したのち、この複合粒子に対して所定割合で水酸化ナトリウムを所定時間噴霧することにより、アルカリカチオンを含有するコバルト化合物の被覆層を有する水酸化ニッケル粒子を得る。ついで、やはり前述した方法により、この被覆層を有する水酸化ニッケル粒子をアルカリ水溶液と酸化剤の共存下で加熱処理して、被覆層のコバルト化合物と内部の水酸化ニッケルを同時に高次化する。
この製造方法によれば、水酸化ニッケル粒子の表面を被覆する水酸化コバルトの結晶構造に乱れを生じるとともに、水酸化コバルトの酸化が強力に促進されて、コバルトの平均価数が2価を超えて、例えば、コバルトの平均価数が2.7〜3.3価の高次コバルト化合物となり、その結果、正極24内の導電ネットワークの導電性がさらに向上して、電池容量が増大する。
2.負極
負極26は、負極用芯体を有し、この負極用芯体には負極用合剤が担持されている。負極用芯体としては、例えば、パンチングメタルを使用することができる。
負極用合剤は、負極活物質である水素を放出及び吸蔵可能な水素吸蔵合金と、添加剤と、結着剤とからなり、この結着剤としては、正極と同じものを使用することができる。水素吸蔵合金としては、例えば、AB5型のMm1.0Ni3.9Co0.6Mn0.3Al0.3(ただし、Mmはミッシュメタル)が使用され、この水素吸蔵合金は、Co元素を含んでアルカリ電解液に対して良好な耐食性を有し、これを用いた電池は寿命が長くなる。ここで、水素吸蔵合金の組成は格別限定されることはなく、AB5型やラーベス相等の水素吸蔵合金を使用することができるが、組成が、一般式:Ln1-pMgp(Ni1-qqr(ただし、式中、Lnは、ランタノイド元素,Ca,Sr,Sc,Y,Yb,Ti,ZrおよびHfよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を表し、Tは、V,Nb,Ta,Cr,Mo,Mn,Fe,Co,Al,Ga,Zn,Sn,In,Cu,Si,PおよびBよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を表し、p,q及びrはそれぞれ、0<p≦1,0≦q≦0.5,2.5≦r≦4.5として規定される数値である。)で表されるRe−Mg−Ni系のものを使用するのが好ましい。この理由としては、このRe−Mg−Ni系の水素吸蔵合金は、AB5型のものに比べて単位体積及び単位質量当りの水素吸蔵量がいずれも多く、ラーベス相のものに比べて速やかに活性化され、高率充放電特性に優れており、そして、Re−Mg−Ni系の水素吸蔵合金であってNiの一部を置換しないものに比べて寿命が長いことが挙げられる。
なお、ランタノイド元素とは、La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLu元素のことをいう。
この電池では、負極26の添加剤として、マンガン酸リチウムが使用されている。このマンガン酸リチウムは、Mn元素の一部が他の元素で置換され、一般式:LixMn2-yy4(ただし、式中、x及びyはそれぞれ0<x≦1.2,0<y<2として規定される数値であり、Mは置換元素を表す。)
で表される組成を有し、例えば、スピネル型の結晶構造を有する。
上記した構成の電池では、水素吸蔵合金がCo元素を含んでいることから、放置したり、充放電を繰り返すうちに、徐々にCo元素がアルカリ電解液に溶出する一方、負極26に含まれるマンガン酸リチウムのMn元素もアルカリ電解液に溶出して、アルカリ電解液中のCo元素と反応して導電性の低い化合物を生成する。このため、この電池では、アルカリ電解液に溶出したCo元素が導電性の高い金属コバルトとして析出してセパレータ28上に付着することが防止され、これにより、金属コバルトがセパレータ28上に多量に付着してこれを貫通し、正極24と負極26との間をショートさせることが防止される。
ここで、負極26のマンガン酸リチウムにおいて、xの値は0よりも大きく且つ1.2以下の数値として規定されるが、これは、xが0の場合、マンガン酸リチウムとして成り立たなくなる一方、xが1.2を超える場合、添加剤中に含まれるMnの量が十分でなくなり、ショート防止効果が低下するからである。
また、このマンガン酸リチウムにおいて、yの値は0よりも大きく且つ2よりも小さい数値として規定されるが、これは、yの値が0又は2の場合、電池のショートを防止することができなくなるからである。
そして、このマンガン酸リチウムは、Mn元素の置換元素として、Al,Co,Cr,Fe,Mg,Mo,Ni,Ti及びZnよりなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含むことが好ましい。このことは以下の理由による。
これらの元素を含むことにより、マンガン酸リチウムはアルカリに対する安定性が低下し、Mn元素が電解液へ溶出しやすくなる。それにより、ショート防止効果をより強く発揮することができる。
とりわけ、これら置換元素のうち、Mg元素以外のものでMn元素を置換することがより好ましい。その機構は明らかではないが、電池の寿命が長くなるからである。
また、負極26のマンガン酸リチウムは、xの数値が1よりも大きなLi過剰型であることが好ましい。その機構は明らかではないが、電池の寿命が長くなるからである。
そして、負極26におけるマンガン酸リチウムの含有量は、水素吸蔵合金100重量部に対して、0.05重量部以上2.0重量部以下の範囲内にあることが好ましい。0.05重量部未満の場合、電池のショートを十分に防止することができず、また、2.0重量部を超える場合、相対的に負極26における水素吸蔵合金の含有量が減少して電池の寿命が短くなるからである。
また、負極26の水素吸蔵合金は、希土類元素1モル当り0.20モル以下のMn元素を含むことが好ましい。希土類元素1モル当り0.20モル以下の場合、水素吸蔵合金のアルカリ電解液に対する耐食性が、0.20モルを超えた場合よりも高くなり、電池の寿命が増大するからである。
本発明は、上記した一実施形態に限定されることはなく、種々変形が可能であり、電池の高性能化を目的として、正極及び負極のうち一方又は両方に、Co元素を含有させた場合について説明したが、Co元素以外の元素であっても、アルカリ電解液に溶出しやすく且つMn元素と導電性の低い化合物を生成する元素が電池内に含まれる場合にも、Mn元素の一部を置換したマンガン酸リチウムを負極に含ませることにより、電池のショートを防止することができる。ただし、Co元素を電池内に含ませることで電池を効率的に高性能化することができる一方、Co元素はアルカリ電解液に溶出して電池のショートを発生させやすいので、本発明は正極及び負極の一方又は両方がCo元素を含んでいる場合に好適する。
上記した一実施形態では、例えば、Mn元素の一部を置換したマンガン酸リチウムをアルカリ電解液に溶解させてイオンの状態で電池に含ませてもよく、負極とアルカリ電解液のうち少なくとも一方又は両方がこのマンガン酸リチウムを含んでいればよい。
上記した一実施形態では、AAサイズの円筒型ニッケル水素二次電池について説明したが、電池のサイズ及び形状、安全弁の構造、そして、正負極24,26と正負極端子20,10との電気的接続構造等は、適宜変更可能である。
実施例1
1.負極の作製
重量%で50%のLa、15%のCe、15%のNd、および10%のPrを主成分とするMm(ミッシュメタル)、Ni、Co、MnおよびAlをモル比で1.0:3.9:0.6:0.3:0.3の割合で含有する合金のインゴットを誘導溶解炉を用いて調製してから、このインゴットに対してアルゴン雰囲気中で1000℃、10時間の熱処理を行い、一般式:Mm1.0Ni3.9Co0.6Mn0.3Al0.3で表わされる組成を有する水素吸蔵合金のインゴットを得た。
X線回折法により分析した結果、この水素吸蔵合金の結晶構造はCaCu5型であった。
ついで、このインゴットを不活性ガス雰囲気中で機械的に粉砕し、篩分けにより400〜200メッシュの範囲の粒径を有する合金粉末を選別した。この選別された合金粉末に対して、レーザ回折・散乱式粒度分布測定装置を使用して粒度分布を測定を行なった結果、重量積分50%に相当する平均粒径は45μmであった。
その後、この水素吸蔵合金粉末100重量部に対して、マンガン酸リチウムとしての1重量部のLiMnMgO4(LiMnMgO4はLi(MnMg)24と表すこともできる。)、ポリアクリル酸ナトリウム0.4重量部、カルボキシメチルセルロース0.1重量部、および、ポリテトラフルオロエチレン分散液(分散媒:水、固形分60重量部)2.5重量部を加えて混練して負極活物質スラリを得た。
この負極活物質スラリを、表面にNiめっきを施した厚さ60μmの鉄製パンチングメタル基板の両面に均等に、かつ、各面における厚さが一定になるように塗布して乾燥させ、負極合剤とした。それから、この負極合剤が担持された基板を、プレスしてから裁断し、AAサイズのニッケル水素二次電池用の負極を作製した。
2.正極の作製
換算量でNiに対して、Znが3重量%、Coが1重量%の比率となるように、硫酸ニッケル、硫酸亜鉛および硫酸コバルトの混合水溶液を調製した。この混合水溶液に対して、撹拌しながら水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加して反応させた。そのとき、反応中の混合水溶液のpHを13〜14に保持し、混合水溶液中に略球形状の水酸化ニッケル粒子を析出させた。そして、この水酸化ニッケル粒子を、10倍量の純水にて3回洗浄したのち、脱水、乾燥し、Zn及びCoが固溶した水酸化ニッケル粒子の正極活物質粉末を製造した。
次に、この正極活物質粉末と、40重量%相当量のHPC(ヒドロキシプロピルセルロース)分散液(分散媒:水、固形分60重量部)とを混合して、正極活物質スラリを得た。この活物質スラリをスポンジ状ニッケル基板に充填し、乾燥させて正極合剤とした後、この正極合剤が担持されたスポンジ状ニッケル基板をプレス、裁断し、AAサイズのニッケル水素二次電池用の非焼結式正極を作製した。
3.ニッケル水素二次電池の組立て
上記のようにして作製した負極と正極とを、ポリプロピレンまたはナイロン製の不織布からなるセパレータを介して巻回して外装缶内に収納したのち、この外装缶内に、リチウム、ナトリウムを含有した濃度30重量%の水酸化カリウム水溶液を注入して、公称容量1200mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池を作製した。
実施例2〜5
負極作製の際に、負極活物質スラリへのLiMnMgO4の添加量を、表1に示したようにそれぞれ0.01,0.05,2.0,2.5重量部としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、公称容量1200mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池を作製した。
実施例6
負極作製の際に、負極活物質スラリへ添加するマンガン酸リチウムの種類をLiMnAlO4としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、公称容量1200mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池を作製した。
実施例7
負極作製の際に、負極活物質スラリへ添加するマンガン酸リチウムの種類をLi過剰型のLi1.2MnMgO4としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、公称容量1200mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池を作製した。
実施例8
負極作製の際に、組成が一般式:Mm1.0Ni4.0Co0.6Mn0.2Al0.3で示され、結晶構造がCaCu5型ではない水素吸蔵合金を用いたこと以外は実施例1の場合と同様にして、公称容量1200mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池を作製した。
実施例9
負極作製の際に、組成が一般式:Mm0.68Mg0.32Ni3.05Co0.24Mn0.01Al0.07で示される水素吸蔵合金を用いたこと以外は実施例1の場合と同様にして、公称容量1200mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池を作製した。
実施例10
正極作製の際に、正極活物質スラリにCoO粒子を更に添加したこと以外は実施例1の場合と同様にして、公称容量1200mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池を作製した。
実施例11
正極作製の際に、水酸化ニッケル粒子からなる粉末に代えて、水酸化ニッケル粒子の表面が水酸化コバルトからなる被覆層で被覆された複合粒子の粉末を用いた以外は実施例1の場合と同様にして、公称容量1200mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池を作製した。
より詳しくは、正極活物質粉末作製の際に、混合水溶液中に水酸化ニッケル粒子を析出させた後、更に、そこに硫酸コバルト水溶液を添加して反応させ、この反応中の混合水溶液のpHを9〜10に保持し、先に析出した略球状の水酸化ニッケル粒子の表面に水酸化コバルトを析出させた。そして、この水酸化コバルトで表面が被覆された略球状の水酸化ニッケル粒子を、10倍量の純水にて3回洗浄したのち、脱水、乾燥し、水酸化ニッケル粒子の表面が水酸化コバルトで被覆された複合粒子の粉末を製造した。
実施例12
正極作製の際に、被覆層の水酸化コバルトの結晶構造を乱すとともにアルカリカチオンを含有させた以外は、実施例9の場合と同様にして、公称容量1200mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池を作製した。
より詳しくは、実施例9の場合と同様にして複合粒子からなる粉末を得た後に、この粉末に対して、温度100℃の加熱雰囲気下で濃度25重量%の水酸化ナトリウムを0.5時間噴霧した。ついで、この粉末を10倍量の純水にて3回洗浄したのち、脱水、乾燥して、水酸化ニッケルの表面が、結晶構造が乱されかつアルカリカチオンを含有する水酸化コバルトで被覆された複合粒子からなる粉末を製造した。そして、この粉末を正極活物質粉末として用いた。
実施例13
正極作製の際に、高次水酸化コバルト粒子の表面に結晶構造の乱れた高次コバルト化合物の被覆層が形成された複合粒子を活物質として用いた以外は実施例12の場合と同様にして、公称容量1200mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池を作製した。
より詳しくは、実施例12の場合と同様にして、水酸化ニッケル粒子の表面が、結晶構造が乱されるとともにアルカリカチオンを含有する水酸化コバルトの被覆層で被われた複合粒子の粉末を得た後に、この粉末を、温度60℃に維持された濃度32重量%の水酸化ナトリウム水溶液中に投入した。そして、この水酸化ナトリウム水溶液を撹拌しながら、そこに次亜塩素酸ナトリウムを所定量滴下した。これにより、被覆層の水酸化コバルト及び被覆層で覆われた水酸化ニッケルが酸化されて、それぞれ高次コバルト化合物、高次水酸化ニッケルに転化した。
ここで、本実施例では、水酸化ニッケル粒子に含まれるニッケルのうち、20%のニッケルにおいて価数が2価から3価に変化するように、すなわち、ニッケルの平均価数が2.2価となるように、次亜塩素酸ナトリウムの滴下量を設定し、高次水酸化ニッケル粒子におけるニッケルの平均価数が設定通り2.2となっていることを化学分析法により確認した。
その後、この粒子を10倍量の純水にて3回洗浄したのち、脱水、乾燥して、高次水酸化ニッケル粒子の表面が、結晶構造を乱されるとともにアルカリカチオンを含有する高次コバルト化合物からなる被覆層で覆われた複合粒子の粉末を製造した。
実施例14,15
正極作製の際に、滴下する次亜塩素酸ナトリウムの量を調整して、表1に示したように高次水酸化ニッケルにおけるニッケルの平均価数をそれぞれ2.05,2.4価とした以外は実施例13の場合と同様にして、公称容量1200mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池を作製した。
比較例1
負極作製の際に、負極活物質スラリにLiMnMgO4を添加しなかったこと以外は実施例1の場合と同様にして、公称容量1200mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池を作製した。
比較例2
負極作製の際に、負極活物質スラリに添加するマンガン酸リチウムの種類をLiMn24としたこと以外は実施例1の場合と同様にして、公称容量1200mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池を作製した。
比較例3
負極作製の際に、負極活物質スラリにLiMnMgO4を添加しなかったこと以外は実施例8の場合と同様にして、公称容量1200mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池を作製した。
比較例4
負極作製の際に、負極活物質スラリにLiMnMgO4を添加しなかったこと以外は実施例10の場合と同様にして、公称容量1200mAhのAAサイズのニッケル水素二次電池を作製した。
4.電池の評価試験
(1)短絡試験
各1000個ずつの実施例1〜15及び比較例1〜4のニッケル水素二次電池を温度25℃の室温下に14日間放置した後、それらのうちでショートが発生した電池の数をかぞえ、結果を表1に示した。
(2)電池容量及び寿命測定
上記した短絡試験においてショートが発生しなかった実施例1〜15及び比較例1〜4のニッケル水素二次電池について、120mAの電流で16時間充電し、1200mAの電流で終止電圧0.5Vまで放電する電池容量測定を温度25℃の室温下で行い、結果を表1に示した。
そして、この容量測定を最初に測定された電池容量の50%以下になるまで繰り返し行ない、その繰り返した数を寿命としてかぞえ、結果を表1に示した。
なお、表1中、電池容量及び寿命測定結果は、いずれも平均値であり、比較例1のときの値を100として示した。
Figure 0004121438
表1からは以下のことが明らかである。
(1)実施例1と比較例1との比較から、負極にLiMnMgO4を含ませることで電池のショートを防止可能であることがわかる。この理由は以下のように考えられる。
実施例1及び比較例1の水素吸蔵合金は、いずれもその組成中にCo元素を含み、このCo元素は徐々にアルカリ電解液に溶出する。ここで、負極がLiMnMgO4を含む場合、LiMnMgO4中のMn元素がアルカリ電解液に溶出し、電解液中のCo元素と反応して導電性の低い化合物を生成してセパレータ等に付着することから、電池のショート発生が抑制される。なお、セパレータを取り出して分析し、この場合にCo元素とMn元素とがセパレータ上に存在していることを確認した。これに対して、負極がLiMnMgO4を含まない場合、溶出したCo元素が導電性の高い金属コバルトとして析出してセパレータや正極等の部材上に付着する。そしてこの場合、セパレータへの金属コバルトの付着量が多くなると、金属コバルトがセパレータを厚み方向に貫通して正極と負極との間がショートしてしまう。なお、実施例1及び比較例1の水素吸蔵合金はMn元素を含んでいるけれども、水素吸蔵合金から溶出するMn元素は微量であるため、負極がLiMnMgO4を含まない場合にはショートが発生してしまう。
(2)実施例1〜5の比較から、負極におけるLiMnMgO4の含有量は、水素吸蔵合金100重量部に対して、0.05〜2.0重量部の範囲内にあるのが好ましいことがわかる。LiMnMgO4の含有量が0.05重量部未満の場合(実施例2)、ショートを十分に防止することができず、また、LiMnMgO4の含有量が2.0重量部を超えた場合(実施例5)、相対的に負極における水素吸蔵合金の含有量が減少して電池の寿命が短くなるからである、
(3)実施例1と比較例2との比較から、Mnの一部を置換したマンガン酸リチウムを負極に含ませることで電池のショート発生を防止可能であることがわかる。
(4)実施例1と実施例6との比較から、Mnの一部をMgに代えてAlで置換すると、電池の寿命が長くなることがわかる。
(5)実施例1と実施例7との比較から、マンガン酸リチウムがLiを過剰に含むと、電池の寿命が長くなることがわかる。
(6)実施例6と比較例1及び3との比較から、水素吸蔵合金におけるMn元素の固溶量が少ない場合、負極にLiMnMgO4を含ませることで電池のショートを効果的に防止可能であることがわかる。
(7)実施例1と実施例7との比較から、水素吸蔵合金がAB5型でなくRe−Mg−Ni系であっても、負極にLiMnMgO4を含ませることで、電池のショートを防止可能であり、また、Re−Mg−Ni系水素吸蔵合金を用いれば、AB5型のものに比べて電池容量を増大可能であることがわかる。
(8)実施例10〜15と比較例1及び4との比較から、正極がCo元素を含む場合、負極にLiMnMgO4を含ませることで電池のショートを効果的に防止可能であることがわかる。
(9)実施例1及び10〜16の比較から、正極の種類(正極活物質、添加粒子、被覆層)に無依存にして、負極にLiMnMgO4を含ませることで電池のショートを防止可能であることがわかる。
(10)実施例10と実施例11との比較から、正極活物質粒子をCo化合物の被覆層で覆った方が、Co化合物粒子を正極に含ませるよりも電池容量を増大可能であることがわかる。
(11)実施例11と実施例12との比較から、被覆層にアルカリカチオンを含有させた方が、アルカリカチオンを含有させないよりも電池容量を増大可能であることがわかる。
(12)実施例12〜15の比較から、被覆層のコバルト化合物及び正極活物質粒子の水酸化ニッケルを高次化した方が、高次化しないよりも電池容量及び寿命を増大可能であることがわかる。
本発明の実施形態に係る円筒型ニッケル水素二次電池の部分切欠き斜視図である。
符号の説明
10 外装缶
22 電極群
24 正極
26 負極
28 セパレータ

Claims (6)

  1. 水素吸蔵合金と、
    Mn元素の一部が他の元素で置換され、一般式:
    LiMn2−y
    (ただし、式中、x及びyはそれぞれ0<x≦1.2,0<y<2として規定される数値であり、Mは置換元素を表す。)
    で表される組成を有するマンガン酸リチウムと
    を含み、
    前記置換元素は、Al,Co,Cr,Fe,Mg,Mo,Ni,Ti及びZnよりなる群から選ばれる少なくとも一種の元素である
    ことを特徴とするニッケル水素二次電池用負極。
  2. 前記マンガン酸リチウムは、前記xが1よりも大きなリチウム過剰型であることを特徴とする請求項1に記載のニッケル水素二次電池用負極。
  3. 前記マンガン酸リチウムの含有量は、前記水素吸蔵合金100重量部に対して、0.05重量部以上2.0重量部以下の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載のニッケル水素二次電池用負極。
  4. 前記水素吸蔵合金は、
    少なくとも1種の希土類元素と、
    前記希土類元素1モル当り0.20モル以下のMn元素と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のニッケル水素二次電池用負極。
  5. 前記水素吸蔵合金の組成は、一般式:
    Ln1-pMg(Ni1-q
    (ただし、式中、Lnは、ランタノイド元素,Ca,Sr,Sc,Y,Yb,Ti,ZrおよびHfよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を表し、Tは、V,Nb,Ta,Cr,Mo,Mn,Fe,Co,Al,Ga,Zn,Sn,In,Cu,Si,PおよびBよりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を表し、p,q及びrはそれぞれ、0<p≦1,0≦q≦0.5,2.5≦r≦4.5として規定される数値である。)で表されることを特徴とする請求項1に記載のニッケル水素二次電池用負極。
  6. 外装缶と、
    前記外装缶内にアルカリ電解液とともに収容され、セパレータを間に挟んで互いに対向する、正極及び負極と
    を備えた密閉型ニッケル水素二次電池において、
    前記負極及び前記アルカリ電解液のうち少なくとも一方には、Mn元素の一部が他の元素で置換され、一般式:
    LiMn2−y
    (ただし、式中、x及びyはそれぞれ0<x≦1.2,0<y<2として規定される数値であり、Mは置換元素を表す。)
    で表される組成を有するマンガン酸リチウムが含まれ
    前記置換元素は、Al,Co,Cr,Fe,Mg,Mo,Ni,Ti及びZnよりなる群から選ばれる少なくとも一種の元素である
    ことを特徴とする密閉型ニッケル水素二次電池。
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