JP4121288B2 - バイス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バイスに関し、特に、ワーク固定状態での安定性に優れ且つ種々のサイズのワークを固定可能なものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、機械加工に供するワークを固定する為のバイスは、バイス本体と、ワークを受止める為のベースブロックと、このベースブロックに対向した状態でベースブロックに接近・離隔する方向に移動可能な可動ブロックを有し、可動ブロックとベースブロックとの間でワークを挟持固定する。
【0003】
ところで、例えば、横型マシニングセンタでワークを加工する場合には、マシニングセンタのターンテーブル自体や、ターンテーブルに固定されたワークパレット等にバイスが固定されている。このようなバイスの中には、ワークの多面加工(例えば,3面)が可能に構成されたものもあり、既に種々のものが提案されているが、例えば、特開平8−141860号公報に記載のバイスにおいては、そのバイス本体がマシニングセンタのターンテーブルに立設固定され、バイス本体の下端部において、ワークを受止める為のベースブロックがバイス本体に一体的に設けられている。
【0004】
さらに、バイス本体には、ベースブロックに上方から対向した状態で鉛直方向に移動可能な可動ブロックが設けられ、これらベースブロックと可動ブロックには、ワークを挟持固定する為の上下1対のクランプ部材が固定されている。ワークを固定する際には、可動ブロックを鉛直方向下方に移動させて、上下1対のクランプ部材でワークを挟持固定する。その他にも、ベースブロックがベース本体の下端部にボルト等で着脱可能に固定されたものも実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記公報に記載のバイスにおいては、ベースブロックがベース本体に一体的に設けられているため、ベースブロックを高さが低い別のベースブロックに交換することが不可能であり、鉛直方向のサイズ(高さ)が比較的大きいワークを固定することができない。一方、ベースブロックがベース本体に着脱可能に固定されているバイスにおいては、ワークのサイズに応じてベースブロックを交換することができるものの、水平面に固定されていないベースブロックに鉛直方向のクランプ力が作用することになり、ワークを固定した状態での安定性が悪く、この安定性の悪さは機械加工の精度に悪影響を及ぼす。
本発明の目的は、ワーク固定状態での安定性に優れ且つ種々のサイズのワークを固定可能な汎用性の高いバイスを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1のバイスは、機械加工に供するワークを固定する為のバイスにおいて、水平厚板状のベース部材と、このベース部材のベース面に立設固定されたバイス本体と、バイス本体の内部に配設され鉛直方向に移動可能な可動体と、この可動体を鉛直方向に駆動する駆動手段と、可動体に固定された可動ブロックと、この可動ブロックに対向させてベース面上に設けられワークを受止める為のベースブロックとを備え、前記駆動手段は、バイス本体内で鉛直方向に延び且つ回転自在に配設されたネジ軸と、可動体に固定されてネジ軸が挿通状に螺合されたナット部材と、ネジ軸を少なくとも下方に駆動する油圧シリンダとを備え、前記油圧シリンダは、バイス本体の下端部に組み込まれてベースブロックに対して水平方向に並設され、前記ネジ軸の上部がナット部材を介して可動体に回転自在に支持されるとともに、ネジ軸の下端部が油圧シリンダのピストン部材の内部に導入されてピストン部材に回転自在に連結され且つピストン部材から下方駆動力を伝達可能に連結されたことを特徴とするものである。
【0007】
例えば、横型マシニングセンタでワークに機械加工を施す場合には、バイスは、マシニングセンタのターンテーブルに固定されたワークパレットに取付けられており、このバイスにより機械加工に供する種々のワークをワークパレットに固定する。このバイスにおいて、水平厚板状のベース部材がワークパレットにボルト等で固定され、このベース部材の上面のベース面に、バイス本体と、ワークを受止める為のベースブロックが固定されている。
【0008】
バイス本体の内部には鉛直方向に移動可能な可動体が配設され、この可動体には可動ブロックが固定されている。ワークを固定する際には、可動体がネジ軸とナット部材と油圧シリンダを有する駆動手段により鉛直方向下方に駆動されて、可動ブロックがベースブロックに上方から対向した状態で鉛直方向下方に移動して、可動ブロックとベースブロックとの間でワークが固定される。
ここで、ベースブロックはベース部材にボルト等で着脱可能に固定されているので、予め種々のサイズのベースブロックを準備しておき、固定するワークの高さに応じて適当なサイズのベースブロックを選択的に使用できるため、種々の高さのワークを1つのバイスで固定することができる。また、ワークを固定した状態では、ベースブロックには駆動手段による鉛直方向下向きのクランプ力が作用するが、ベースブロックはベース部材の水平なベース面に固定されているため、ワーク固定状態での安定性に優れる。
【0009】
請求項2のバイスは、請求項1の発明において、前記ネジ軸の下端面が部分球面状に形成されてピストン部材の下端に設けた軸受部材で受け止められることを特徴とするものである。このバイスにおいて、部分球面状に形成されたネジ軸の下端面がピストン部材の下端に設けた軸受部材で受け止められる。
【0010】
請求項3のバイスは、請求項1又は2の発明において、前記油圧シリンダが復動型の油圧シリンダであり、その油路がバイス本体とベース部材に形成されたことを特徴とするものである。このバイスにおいて、復動型の油圧シリンダの油路がバイス本体とベース部材に形成されている。
【0011】
請求項4のバイスは、請求項1〜3の発明において、前記可動ブロックとベースブロックの少なくとも一方に、可動ブロックとベースブロックとの間でワークに当接してワークを挟持固定する為のクランプ部材を着脱可能に設けたことを特徴とするものである。従って、予め、種々のサイズ及び形状を有するクランプ部材を複数種類準備しておき、固定するワークのサイズ及び形状に応じて、複数種類のクランプ部材から最も適切なものを選択して使用することができ、種々のサイズ及び形状を有するワークを1つのバイスで固定することができる。尚、クランプ部材は可動ブロックとベースブロックの何れか一方のみに取付けてもよいし、両方に取付けてもよい。
【0012】
請求項5のバイスは、請求項4の発明において、前記クランプ部材に、機械加工用の工具との干渉を防止する為の工具逃し部を設けたことを特徴とするものである。従って、クランプ部材でワークを挟持固定した状態で、ワークに機械加工を施す場合に、工具がクランプ部材に干渉することがない。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明する。本実施形態は、横型マシニングセンタでワークに機械加工を施す際に用いられるバイスに本発明を適用したものである。
バイス1は、機械加工に供するワークWを、マシニングセンタのターンテーブルに取付けられるワークパレット3に固定するものである。図1〜図7に示すように、このバイス1は、水平厚板状のベース部材4と、このベース部材4のベース面4aに立設固定されたバイス本体5と、バイス本体5の内部に配設され鉛直方向に移動可能な可動体6と、この可動体6を鉛直方向に駆動する可動体駆動機構7(駆動手段)と、可動体6に固定された可動ブロック8と、この可動ブロック8に対向させてベース面4a上に設けられワークWを受止める為のベースブロック9とを備えている。
【0014】
図2、図3に示すように、ベース部材4は平面視略正方形状且つ厚板状のものであり、このベース部材4は水平なワークパレット3上に載置されて6本のボルト10でワークパレット3に固定されている。ベース部材4の上面のベース面4aにはバイス本体5が6本のボルト11で固定されている。
【0015】
図2〜図4に示すように、バイス本体5は鉛直方向に延びる略四角柱の形状を有し、このバイス本体5の上側略3/4部分の内側には、可動体6を鉛直方向にガイドする為のガイド溝12であって、鉛直方向に延びるガイド溝12が前方開放状に形成されている。ガイド溝12の下端部には、可動体6のそれ以上の鉛直方向下方への移動を規制するストッパー13(図1参照)も設けられている。さらに、バイス本体5の下端部の内部には、ガイド溝12の下端に連なり油圧シリンダ23を収容するシリンダ収容穴14が形成されている。バイス本体5の背面には、切粉を排出する為の切粉排出孔15も形成されている。
【0016】
図2〜図4に示すように、可動体6は、ガイド溝12に係合して鉛直方向の移動をガイドされた状態で、バイス本体5内に配設されている。可動体6にはネジ軸21を挿通する為の挿通穴16が設けられ、この挿通穴16の上半部には段部17が形成され、ネジ軸21に螺合する可動体駆動機構7の駆動力伝達部材22が、この段部17に係合した状態で可動体6に固定されている。挿通穴16の下端にはリング部材18が装着され、このリング部材18は可動体6にボルトで固定されている。また、挿通穴16内で駆動力伝達部材22とリング部材18との間に形成された空間と大気とを連通する大気連通路19も設けられている。
可動体6の前面には、可動体ブロック8を取付ける為のブロック取付面6aが設けられ、図2に示すように、このブロック取付面6aの左右方向中央部には、可動体ブロック8の位置決め用の上下に延びるキー部材20が設けられている。
【0017】
次に、可動体駆動機構7について説明する。図4に示すように、可動体駆動機構7は、バイス本体5内で鉛直方向に延び且つ回転自在に配設されたネジ軸21と、ネジ軸21の回転駆動力を鉛直方向の駆動力に変換して可動体6に伝達する駆動力伝達部材22(ナット部材)と、ネジ軸21の基端(下端)に連結されネジ軸21を上下に駆動する復動型の油圧シリンダ23を有する。
【0018】
ネジ軸21はガイド溝12の内側に配設され、ネジ軸21の上端部にはネジ軸回転用のハンドル(図示略)を連結する為の連結部21aが設けられ、ネジ軸21の下端部には鍔部21bも設けられている。さらに、ネジ軸の上側略3/4部分の表面には雄ネジ部21cが設けられている。ネジ軸21の下端部は、後述のように、油圧シリンダ23のピストン部材32に導入されてピストン部材32に連結されている。駆動力伝達部材22は、ネジ軸21の雄ネジ部21cに螺合した状態で、可動体6の段部17に係合して可動体6に固定されている。ハンドルを回してネジ軸21を回転させると、この回転駆動力は、駆動力伝達部材22により鉛直方向の駆動力に変換されて可動体6に伝達されるため、可動体6は鉛直方向に駆動されることになる。
【0019】
図5に示すように、油圧シリンダ23は、内部にシリンダ穴30aを有するシリンダ本体部材30と、シリンダ穴30aを下方から塞ぐ端壁部材31と、シリンダ穴30aに摺動自在に配設されたピストン部材32と、ネジ軸21を鉛直方向に駆動する油室33,34を有する。
シリンダ本体部材30の下側略2/3部分はシリンダ収容穴14に収容されている。シリンダ本体部材30の上端側部分は上方へ突出状に形成され、シリンダ本体部分30の下端部には鍔部35が形成されている。
【0020】
シリンダ本体部材30の内部には、シリンダ穴30aと、このシリンダ穴30aの上端に連なる凹穴30bと、凹穴30bの上端に連なりネジ軸21の下端部を挿通する為の挿通孔30cとが形成され、挿通孔30cの上端部とネジ軸21の下端部との間には、切粉がシリンダ穴30aや凹穴30bに侵入するのを防ぐダストシール36が装着されている。また、シリンダ本体部材30には、油室33,34内の油圧を夫々給排する為の油圧給排口37,38が設けられ、さらに、凹穴30と大気とを連通する大気連通路39と、この大気連通路39に切粉等が侵入するのを防ぐキャップ部材40も設けられている。
端壁部材31は、シリンダ穴30aを下方から閉塞するように、鍔部35にボルト41で固定されている。
【0021】
ピストン部材32は、シリンダ穴30aに摺動自在に内嵌された環状の大径部32aと、凹穴30bに摺動自在に内嵌された環状の小径部32bとを一体形成したものである。ピストン部材32にはネジ軸21の下端部を挿通する為の挿通孔42と、挿通孔42の下端に連なり挿通孔42よりも大径の鍔部収容穴43が形成されている。ネジ軸21の鍔部21bは回転摺動可能に鍔部収容穴43に収容され、挿通孔42と鍔部収容穴43との間の段部44に鍔部21bが係合して、ネジ軸21の下端部とピストン部材32とが連結されている。さらに、大径部32aの下端には、鍔部21bを下方から受止める軸受部材45がボルト46で固定されている。大径部32aとシリンダ穴30aとの間には2つのシール部材47,48が装着され、小径部32bと凹穴30bとの間にもシール部材49が装着されている。
【0022】
シリンダ穴30aと大径部32aの上端面とにより、可動体6を下方(クランプ側)へ駆動するクランプ力を発生させる油室33が形成され、シリンダ穴30aと大径部32aの下端面と軸受部材45とにより、可動体6を上方(クランプ解除側)へ駆動するクランプ解除力を発生させる油室34が形成されている。これらの油室33,34においては、油圧供給口37,38、バイス本体5内の油路50,51、ベース部材4内の油路52,53(図4参照)を介して油圧供給源(図示略)から油圧が供給され、あるいは、油圧が排出される。
【0023】
次に、可動ブロック8及びベースブロック9について説明する。図6、図7に示すように、可動ブロック8は、可動体6のブロック取付面6aにキー部材20で位置決めされた状態で、4本のボルト60で可動体6に着脱可能に固定されている。可動ブロック8の下端には正面視逆T字状の連結部材61がボルト62で固定されている。
図3、図6、図7に示すように、ベースブロック9は4本のボルト63でベース部材4のベース面4aに着脱可能に固定されている。ベースブロック9の上端面には、後述のベース側クランプ部材66を位置決めする為のキー部材64が設けられている。
【0024】
可動ブロック8とベースブロック9には、可動ブロック8とベースブロック9の間でワークWに当接してワークWを挟持固定する為の可動側クランプ部材65とベース側クランプ部材66が夫々着脱可能に設けられている。
可動側クランプ部材の上半部には前後に延びるT溝67が形成され、このT溝67に可動ブロック8の連結部材61が係合して、可動側クランプ部材65は可動ブロック8に連結されている。可動側クランプ部材65の下端には、ワークWと当接する当接面65aが設けられ、その当接面65aの両側には、特に、幅の狭いワークWに機械加工を施す際に、機械加工用の工具Tと干渉するのを防止する為の工具逃し部65bが形成されている。
【0025】
ベース側クランプ部材66は、キー部材64で位置決めされた状態でボルト68でベースブロック9に固定されている。ベース側クランプ部材66の上端には、ワークWを載置して当接させるワーク載置面66aが設けられ、さらに、可動側クランプ部材65と同様にベース側クランプ部材66においても、ワーク載置面66aの両側に工具逃し部66bが形成されている。
ワークWの固定状態では、ワークWはクランプ部材65,66に挟持固定されるが、このとき、ベースブロック9には鉛直方向下向きのクランプ力が作用する。ここで、ベースブロック9は水平なベース部材4のベース面4aに固定されているので、ワークWは非常に安定した状態で固定されることになる。
【0026】
次に、バイス1の作用について説明する。
先ず、固定するワークWのサイズ及び形状に応じて選択するための、種々の高さを有する複数種類の可動ブロック8とベースブロック9、種々のサイズ及び形状を有する複数種類の可動側クランプ部材65とベース側クランプ部材66を予め準備しておく。
これらを準備した上で、ワークWを固定する前に、図6、図7に示すように、そのワークWの高さに応じた適当なサイズの可動ブロック8及びベースブロック9を選択して、夫々可動体6とベース部材4にボルト60,63で固定する。さらに、ワークWを固定するのに最も適したサイズ及び形状を有する可動側クランプ部材65及びベース側クランプ部材66を選択して、可動側クランプ部材65を連結部材61を介して可動ブロック8に連結させるとともに、ベース側クランプ部材66をベースブロック9にボルト68で固定してから、ベース側クランプ部材66のワーク載置面66aにワークWを載置する。
【0027】
この状態からネジ軸21に連結されたハンドルを回すことで、ネジ軸21の基端部がピストン部材32の内部でピストン部材32に連結された状態でネジ軸21を回転させて、可動体6を鉛直方向下方に駆動し、可動側クランプ部材65がワークWに略当接するまで可動ブロック8を下方へ移動させる。そして、油圧給排口37から油室33に油圧を供給して油室33にクランプ力を発生させ、このクランプ力によりピストン部材32を下方へ押し下げることで、ピストン部材32に連結されたネジ軸21が下方へ駆動されて、可動側クランプ部材65とベース側クランプ部材66との間でワークWが挟持固定される。
【0028】
ここで、ワークWを受止めるベースブロック9には、鉛直方向下向きのクランプ力が作用するが、ベースブロック9はベース部材4のベース面4aに固定されているので、ワークWの機械加工中にワークWが非常に安定した状態で固定されることになる。
ワークWの機械加工が完了した後にワークWを取り外す場合には、油圧給排口37から油室33の油圧を排出すると共に、油圧給排口38から油室34に油圧を供給して油室34にクランプ解除力を発生させ、このクランプ解除力によりピストン部材32を上方へ駆動して、ワークWの固定を解除する。その後、ネジ軸21を回転させて可動側クランプ部材65をワークWから離隔させて、ワークWを取り外す。
【0029】
以上説明したバイス1によれば、次のような効果が得られる。
1)可動ブロック8がボルト60で可動体6に着脱可能に固定され、さらに、ベースブロック9がボルト63でベース部材4の水平なベース面4aに着脱可能に固定されたので、予め種々のサイズの可動ブロック8及びベースブロック9を準備しておき、固定するワークWの高さに応じて適当なサイズの可動ブロック8及びベースブロック9を選択的に使用できるので、種々のサイズのワークWを固定することができ、汎用性に優れる。
また、ワークWを固定した状態ではベースブロック9には油圧シリンダ23による鉛直方向下向きのクランプ力が作用するが、ベースブロック9はベース部材4の水平なベース面4aに固定されているため、ワークWを固定した状態での安定性に優れる。
【0030】
2)ネジ軸21の基端部が、油圧シリンダ23のピストン部材32の内部に導入されてピストン部材32に連結されたので、ピストン部材32の内部空間を有効利用して、ネジ軸21とピストン部材32とを連結することができ、バイス1をコンパクトにすることができる。
3)可動ブロック8とベースブロック9に、可動ブロック8とベースブロック9との間でワークWに当接してワークWを挟持固定する為のクランプ部材65,66を着脱可能に設けたので、予め、種々のサイズ及び形状を有するクランプ部材65,66を複数種類準備しておき、固定するワークWのサイズ及び形状に応じて、複数種類のクランプ部材65,66から適当なものを選択的に使用して、種々のサイズ及び形状を有するワークWを確実に固定することができる。
4)クランプ部材65,66に、工具Tとの干渉を防止する為の工具逃し部65b,66bを設けたので、クランプ部材65,66でワークWを挟持固定した状態で、ワークWに機械加工を施す場合に、工具Tがクランプ部材65,66に干渉することがない。
【0031】
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。尚、前記実施形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1〕可動側クランプ部材65及びベース側クランプ部材66としては、固定するワークWのサイズ及び形状に応じて、種々のサイズ及び形状のものを使用できる。
例えば、可動ブロック8と略同じ幅を有するワークWを固定する場合には、図8(a),(b)に示すクランプ部材65A,66Aを使用し、可動ブロック8の幅よりも広い幅を有するワークWを固定する場合には、図9(a),(b)に示すクランプ部材65B,66Bを使用し、さらに、可動ブロック8の幅よりも狭い幅を有するワークWを固定する場合には、図10(a),(b)に示すクランプ部材65C,66Cを使用するというように、各々のワークWを固定するのに最も適切なクランプ部材を選択して使用することができる。
【0032】
さらに、可動側クランプ部材65やベース側クランプ部材66に、油圧や圧縮ガスを利用した周知の複数のワークサポート装置を設けることで、複雑な形状のワークを固定する場合でも、その複雑な形状の部分をこれら複数のワークサポート装置で確実に支持した状態でワークを固定することができる。
2〕可動側クランプ部材65とベース側クランプ部材66の何れか一方、あるいは、両方を省略して、可動ブロック8又はベースブロック9、あるいはそれらの両方が直接ワークWに当接してワークWを固定するように構成してもよい。
【0033】
3〕図11に示すように、可動ブロック8Dの下端部にT溝70を設け、可動側クランプ部材65Dに正面視T字状の連結部71を設け、連結部71をT溝70に係合させて可動ブロック8に可動側クランプ部材65Dを連結するようにしてもよい。さらに、可動ブロック8と可動側クランプ部材65Dとをボルト72で連結してもよい。
4〕油圧シリンダ23にピストン部材32を上方へ付勢するスプリングを設け、油室33から油圧を排出したときに、このスプリングの付勢力によりピストン部材32が上方へ駆動されて、ワークWの固定が解除されるように構成してもよい。
【0034】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ベースブロックがベース部材の水平なベース面に着脱可能に固定されたので、予め種々のサイズを有する複数種類のベースブロックを準備しておき、固定するワークのサイズに応じて最も適切なベースブロックを選択的に使用することで、種々のサイズのワークを固定することができるため、バイスの汎用性に優れる。
ークを固定した状態ではベースブロックには駆動手段による鉛直方向下向きのクランプ力が作用するが、ベースブロックはベース部材の水平なベース面に固定されているため、ワーク固定状態での安定性に優れる。
駆動手段は、バイス本体内で鉛直方向に延び且つ回転自在に配設されたネジ軸と、可動体に固定されてネジ軸が挿通状に螺合されたナット部材と、ネジ軸を少なくとも下方に駆動する油圧シリンダとを有するので、ワークを固定する際に、ネジ軸を回転させることにより可動体を鉛直方向下方に駆動させて可動ブロックをワークに接近させてから、油圧シリンダによりネジ軸を鉛直下方に駆動して、可動ブロックとベースブロックとの間にワークを強固に固定することができるし、油圧シリンダのストロークが小さくて済む。
油圧シリンダは、バイス本体の下端部に組み込まれてベースブロックに対して水平方向に並設され、ネジ軸の上部がナット部材を介して可動体に回転自在に支持されるとともに、ネジ軸の下端部が油圧シリンダのピストン部材の内部に導入されてピストン部材に回転自在に連結され且つピストン部材から下方駆動力を伝達可能に連結されたので、ピストン部材の内部でネジ軸とピストン部材とを連結することで、ピストン部材の内部空間を有効に活用して、バイスをコンパクトにすることができる。
【0035】
請求項2の発明によれば、ネジ軸の下端面が部分球面状に形成されてピストン部材の下端に設けた軸受部材で受け止められるので、ネジ軸の下端部を軸受部材で確実に受け止め ることができる。その他、請求項1と同様の効果が得られる。
【0036】
請求項3の発明によれば、油圧シリンダが復動型の油圧シリンダであり、その油路がバイス本体とベース部材に形成されたので、バイス本体の下端部に組み込まれた油圧シリンダに対して、油圧供給源から油圧を供給し、あるいは、油圧を排出することができる。その他、請求項1又は2と同様の効果が得られる。
【0037】
請求項4の発明によれば、可動ブロックとベースブロックの少なくとも一方に、可動ブロックとベースブロックとの間でワークに当接してワークを挟持固定する為のクランプ部材を着脱可能に設けたので、予め、種々のサイズ及び形状を有するクランプ部材を複数種類準備しておき、固定するワークのサイズ及び形状に応じて、複数種類のクランプ部材から最も適切なものを選択して使用することができ、種々のサイズ及び形状を有するワークを1つのバイスで固定することができる。その他、請求項1〜3の何れかの発明と同様の効果が得られる。
【0038】
請求項5の発明によれば、クランプ部材に、機械加工用の工具との干渉を防止する為の工具逃し部を設けたので、クランプ部材でワークを挟持固定した状態で、ワークに機械加工を施す場合に、工具がクランプ部材に干渉することがない。その他、請求項4と同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るバイスの斜視断面図である。
【図2】バイスの正面図(可動ブロック未装着状態)である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】図2のIV-IV 線断面図である。
【図5】図4の要部拡大図である。
【図6】バイスの正面図(ワーク固定状態)である。
【図7】図6の側面図である。
【図8】変更形態のクランプ部材の正面図である。
【図9】変更形態のクランプ部材の正面図である。
【図10】変更形態のクランプ部材の正面図である。
【図11】変更形態の可動ブロックと可動側クランプ部材の連結状態を示す図である。
【符号の説明】
W ワーク
T 工具
1 バイス
4 ベース部材
4a ベース面
5 バイス本体
6 可動体
7 可動体駆動機構
8,8D 可動ブロック
9 ベースブロック
21 ネジ軸
22 駆動力伝達部材
23 油圧シリンダ
32 ピストン部材
45 軸受部材
65,65A〜65D 可動側クランプ部材
65a 工具逃し部
66,66A〜66C ベース側クランプ部材
66a 工具逃し部

Claims (5)

  1. 機械加工に供するワークを固定する為のバイスにおいて、
    水平厚板状のベース部材と、
    このベース部材のベース面に立設固定されたバイス本体と、
    バイス本体の内部に配設され鉛直方向に移動可能な可動体と、
    この可動体を鉛直方向に駆動する駆動手段と、
    可動体に固定された可動ブロックと、
    この可動ブロックに対向させてベース面上に設けられワークを受止める為のベースブロックとを備え、
    前記駆動手段は、バイス本体内で鉛直方向に延び且つ回転自在に配設されたネジ軸と、可動体に固定されてネジ軸が挿通状に螺合されたナット部材と、ネジ軸を少なくとも下方に駆動する油圧シリンダとを備え、
    前記油圧シリンダは、バイス本体の下端部に組み込まれてベースブロックに対して水平方向に並設され、
    前記ネジ軸の上部がナット部材を介して可動体に回転自在に支持されるとともに、ネジ軸の下端部が油圧シリンダのピストン部材の内部に導入されてピストン部材に回転自在に連結され且つピストン部材から下方駆動力を伝達可能に連結された
    ことを特徴とするバイス。
  2. 前記ネジ軸の下端面が部分球面状に形成されてピストン部材の下端に設けた軸受部材で受け止められることを特徴とする請求項1に記載のバイス。
  3. 前記油圧シリンダが復動型の油圧シリンダであり、その油路がバイス本体とベース部材に形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のバイス。
  4. 前記可動ブロックとベースブロックの少なくとも一方に、可動ブロックとベースブロックとの間でワークに当接してワークを挟持固定する為のクランプ部材を着脱可能に設けたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のバイス。
  5. 前記クランプ部材に、機械加工用の工具との干渉を防止する為の工具逃し部を設けたことを特徴とする請求項4に記載のバイス。
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