JP4120907B2 - 通信システム及び情報処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は通信システム及び情報処理装置に関し、携帯端末装置を用いたユーザに対してユーザの近傍に存在する端末装置を介してユーザに種々の情報を提供する通信システム及び情報処理装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ネットワークに接続される種々の端末装置をユーザが利用する場合、ユーザは、使用する端末装置をネットワーク上のサーバに接続し、当該サーバから種々の情報を享受するようになされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この場合、ユーザは自ら使用する端末装置及びこれを使用するユーザをサーバに登録することにより、サーバは情報を送信すべき端末装置及びこれを使用するユーザを認識し得るようになされている。
【0004】
ところが、かかるネットワークシステムでは、ユーザが自ら使用する端末装置をその都度サーバに登録する必要があり、使い勝手が悪い問題があった。
【0005】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、サーバ側でユーザの使用端末、すなわち情報の送信先を特定し得る通信システム及び情報処理装置を提案しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、ネットワークに接続されている情報処理装置と携帯端末機器及び複数の端末機器の管理を行うサーバとから構成される通信システムにおいて、情報処理装置は、携帯端末機器から当該携帯端末機器の登録要求を受信するとネットワークに接続されている複数の端末機器の情報を収集する収集手段と、携帯端末機器の情報とともに複数の端末機器の情報をサーバに送信する送信手段と、サーバは、情報処理装置から送信される携帯端末機器の情報及び複数の端末機器の情報を関連付けて登録する登録手段と、所定の外部機器から携帯端末機器への情報の送信経路を登録手段によって登録された端末機器の情報に基づいて決定する送信経路決定手段とを設けることにより、所定の外部機器から携帯端末機器を所有するユーザに提供情報を送信する場合に、登録されている端末機器の中から端末機器の情報に基づいた送信経路を決定して提供情報を送信することができるため、サーバの処理負担が軽減され、ユーザが意識することなく情報に合致した送信経路で情報を確実に送信することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0008】
図1において10は全体としてネットワークシステムを示し、サービスプロバイダ25、サーバシステム部20及び会社等の内部でLAN(Local Area Network)を用いて構築された会社内ネットワークシステム部50がインターネット13を介して接続される。
【0009】
サービスプロバイダ25にはPSTN(Public Switched Telecommunication Network) 又はISDN(Integrated Service Digital Network)等の公衆有線網15を介して家庭内ネットワークシステム部30が接続される。
【0010】
家庭内ネットワークシステム部30は、公衆有線網15に対してMODEM(modulator-demodulator) 等のインターフェイス手段である通信インターフェイス31を介してファクシミリ電話器37及びテレビジョン装置32を接続し得るようになされている。
【0011】
テレビジョン装置32には、例えばIEEE1394規格のデータバス41によりビデオテープレコーダ33、音声再生システム34、パーソナルコンピュータ35、プリンタ36及びファクシミリ電話器37が接続されている。従って、各端末機器(テレビジョン装置32、ビデオテープレコーダ33、音声再生システム34、パーソナルコンピュータ35、プリンタ36及びファクシミリ電話器37)はそれぞれ公衆有線網15を介してサービスプロバイダ25にアクセスすることができると共に、さらにインターネット13を介してサーバシステム部20にアクセスすることができる。
【0012】
また、会社内ネットワークシステム部50は、LAN55で接続されたパーソナルコンピュータ53及びプリンタ54を有し、これらの端末機器はファイアウォール51及びルータ52を介してインターネット13に接続され、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol) を用いた通信方式によりインターネット13との間で情報を授受し得るようになされている。従って、会社内ネットワークシステム部50の各端末機器はサービスプロバイダ25及びサーバシステム部20に対してアクセスすることができる。
【0013】
サーバシステム部20は、サーバコンピュータ22及びデータベース21を有し、サーバコンピュータ22はデータベース21にユーザの個人情報やユーザが使用中である端末機器及び当該使用中の端末機器に接続された他の使用可能な端末機器を登録するようになされている。
【0014】
ここで、家庭内ネットワークシステム部30又は会社内ネットワークシステム部50に設けられた複数の端末機器の全て又はいずれかにはユーザが固有に所有する携帯電話70との間でローカル無線通信を行うローカル無線インターフェイスが設けられており、携帯電話70を所持するユーザが端末機器に接近したとき当該端末装置はサーバシステム部20に対してユーザが端末機器を使用可能な位置に居る旨を登録する。
【0015】
すなわち、図2は携帯電話70の構成を示し、データバスBUSにCPU70A、メモリ70B、通信インターフェイス31との間で信号の送受信を行う送受信回路部(RF)70E、送受信回路部70Eにおいて受信したRF(Radio Frequency) 信号をベースバンド信号に変換すると共に送信しようとするベースバンド信号をRF信号に変換するベースバンド処理部70D、マイクロホン70G及びスピーカ70HとのインターフェイスであるMMI(Man Machine Interface) 部70F、表示部70I及びキーボード70Jが接続された構成を有する。
【0016】
CPU70Aはメモリ70Bに格納されている動作プログラムに従って種々の動作を実行するようになされており、当該動作に応じて各回路部を制御する。CPU70Aの各種処理内容は必要に応じて液晶表示パネル等で構成される表示部31Iに表示される。
【0017】
キーボード70Jは、ユーザが所望の通話先の電話番号を入力すると、当該電話番号を表すデータをCPU70Aに送出する。CPU70Aはユーザが入力した電話番号で表される通話先に対して、送受信回路部70Eを介して接続要求を送信する。このとき公衆無線網14(図1)は通話先の応答に応じて回線を接続する。回線が接続されると、送受信回路部70Eは、アンテナ(図示せず)を介して受信した通話先からのRF信号をベースバンド処理部70Dに供給し、ここでRF信号をベースバンド信号に変換する。ベースバンド処理部70Dは当該変換されてなるベースバンド信号をMMI部70Fに供給することにより、受信された通話先からの音声信号をスピーカ70Hから音声として出力する。
【0018】
また、ユーザがマイクロホン70Gを介して音声を入力すると、MMI部70Fはマイクロホン70Gから供給される入力音声信号をベーバンド処理部70Dに供給し、ここでベースバンド信号をRF信号に変換する。そしてベースバンド処理部70Dは当該変換されてなるRF信号を送受信回路部70Eを介して公衆無線網14(図1)に送出することにより、当該RF信号を回線接続された通話先に送信する。かくして携帯電話70を使用するユーザは、通話先との間で会話や種々の情報の授受を行うことができる。
【0019】
ここで、携帯電話70には家庭内ネットワークシステム部30及び会社内ネットワークシステム部50内の各端末機器との間で特定のローカル無線通信を行うローカル無線インターフェイス70Tが設けられており、当該ローカル無線インターフェイス70Tは端末機器から常に放送されているネットワーク特有の識別子情報を受信する。CPU70Aはローカル無線インターフェイス70Nにおいて受信された識別子情報に基づいて、携帯電話70の現在の居所を検出する。
【0020】
すなわち、家庭内ネットワークシステム部30の各端末機器のうち少なくとも1つの端末機器と、会社内ネットワークシステム部50の各端末機器のうち少なくとも1つの端末機器には、携帯電話70との間でローカル無線通信を行うローカル無線インターフェイスが設けられており、常にネットワーク特有の識別子情報を放送している。
【0021】
この実施の形態の場合、家庭内ネットワークシステム部30ではテレビジョン装置32がローカル無線インターフェイスを有しており、また会社内ネットワークシステム部50ではパーソナルコンピュータ53がローカル無線インターフェイスを有している。
【0022】
すなわち、テレビジョン装置32は、図3に示すように、データバスBUSにCPU32A、メモリ32B、通信インターフェイス31(図1)との間でデータの授受を行う通信インターフェイス32D、受信回路部(RF)32E、携帯電話70との間でデータの授受を行うローカル無線インターフェイス32T及び出力部32Fが接続されている。CPU32Aはメモリ32Bに格納されている動作プログラムに従って種々の動作を実行するようになされており、当該動作に応じて各回路部を制御する。
【0023】
RF(Radio Frequency) 部32Eは、アンテナ(図示せず)で受波したテレビジョン放送波SRFを受信し、当該受信してなる受信信号S32Eを出力部32Fに送出する。出力部32Fは、受信信号S32Eに対して中間周波増幅処理、映像検波処理等を施すことによりテレビジョン映像信号STVを生成し、これをCRT(Cathode Ray Tube Display)32Gに送出することにより、RF部32Eで受信したテレビジョン放送をCPU32Gの表示画面に可視表示する。
【0024】
また、テレビジョン装置32は、サービスプロバイダ25から公衆有線網15及び通信インターフェイス31を介して供給される種々のコンテンツ情報を通信イターフェイス32Dにおいて受信し、これをメモリ32Bに格納すると共に出力部32Fを介してCRT32Gに供給し可視表示する。
【0025】
ここで、テレビジョン装置32のローカル無線インターフェイス32Tは、テレビジョン装置32が接続されている家庭内ネットワーク部30の固有の識別子情報を常に放送しており、ローカル無線インターフェイス70Tを有する携帯電話70に対して、その居所が家庭内ネットワークシステム部30の端末機器を使用可能な領域内であることを知らせるようになされている。
【0026】
携帯電話70において、ユーザがキーボード70J(図2)を操作することによりサーバシステム部20への登録要求を指定すると、携帯電話70のCPU70Aは図4に示すサーバへの登録処理を実行する。
【0027】
すなわち、図4において、携帯電話70に登録要求処理の実行が入力指定されると、携帯電話70のCPU70A(図2)は、このとき携帯電話70が存在する領域においてテレビジョン装置32から放送されている識別子情報を受信して、テレビジョン装置32のローカル無線インターフェイス32T(図3)との間で無線通信路を確保する。
【0028】
そして、CPU70Aはこのとき無線通信路が確保された通信対象であるテレビジョン装置70に対してサーバシステム部20への登録処理の実行を要求する登録処理指定情報を送信する。携帯電話70から登録処理指定情報を受け取ったテレビジョン装置32のCPU32Aは、家庭内ネットワークシステム部30の通信インターフェイス31に登録要求情報を送信する。
【0029】
この登録要求情報の中には、携帯電話70から送信される登録処理指定情報に含まれるユーザID及びパスワードと、テレビジョン装置32のメモリ32Bから読み出されたテレビジョン装置32の端末機器IDと、テレビジョン装置32にIEEE1394データバス41により接続されている家庭内ネットワークシステム部30の他の端末機器(ビデオテープレコーダ33、音声再生システム34、パーソナルコンピュータ35、プリンタ36及びファクシミリ電話器37)のうち使用可能状態である端末機器のID情報(端末機器ID)と各端末機器ごとに個別の端末機器情報とを含む。端末機器情報とは、各端末機器固有のアドレス、機種種別、端末能力情報(端末機器のデコード方式、表示能力等)及び各端末機器の所有者情報である。所有者情報は、端末機器の使用に応じてユーザに課金する際に用いられる。
【0030】
因みに、テレビジョン装置32のCPU32Aは、メモリカード60が挿入されたときIEEE1394データバス41により接続されている他の端末機器からそれぞれの端末機器IDをデータバス41及びIEEE1394インターフェイス32Hを介して受け取り、これを登録要求情報に含めるようになされている。
【0031】
かかる登録要求情報を受け取った通信インターフェイス31は、公衆有線網15を介してサーバシステム部20との間で通信パスを形成した後、登録要求情報をサーバシステム部20に送信する。
【0032】
因みに、通信インターフェイス31がサーバシステム部20との間で通信パスを形成した後、端末機器(例えばテレビジョン装置32)から直接登録要求情報をサーバシステム部20に送信するようにしても良い。
【0033】
サーバシステム部20のサーバコンピュータ22は、登録要求情報に含まれるユーザIDを予めデータベース21内に登録されている複数のユーザIDのなかから検索し、一致するユーザIDがあるとき、登録要求情報の送信元である端末機器(テレビジョン装置32)を使用しようとするユーザが正規のユーザであると判断し、このとき登録要求情報に含まれる使用機器(テレビジョン装置32)及び当該使用機器に接続されている他の端末機器(ビデオテープレコーダ33、音声再生システム34、パーソナルコンピュータ35、プリンタ36ファクシミリ電話器37)をそれらの端末機器IDを用いて使用環境内端末機器情報としてデータベース21に登録する。
【0034】
サーバコンピュータ22は、使用環境内端末機器情報のデータベース21への登録が完了すると、通信インターフェイス31を介して登録要求情報の送信元であるテレビジョン装置32に登録応答情報を返送し、通信パスを切断する。
【0035】
サーバコンピュータ22からの登録応答情報を受け取ったテレビジョン装置32は、当該登録応答情報を携帯電話70に送信した後、携帯電話70との無線通信を解除する。
【0036】
かくして、ユーザがテレビジョン装置32との間でローカル無線通信を行い得る領域内で携帯電話70にサーバへの登録処理の実行指定を入力すると、当該領域内においてネットワーク固有の識別子情報を放送している端末機器(テレビジョン装置32)によって、当該テレビジョン装置32と、テレビジョン装置32にデータバス41を介して接続された他の端末機器(ビデオテープレコーダ33、音声再生システム34、パーソナルコンピュータ35、プリンタ36及びファクシミリ電話器37)がこのとき携帯電話70を所持するユーザに対応した使用環境内端末機器情報としてデータベース21に登録される。
【0037】
また、これに対して会社内ネットワークシステム部50においては、パーソナルコンピュータ53にローカル無線インターフェイス53Tが設けられており、ユーザがパーソナルコンピュータ53との間においてローカル無線通信を行い得る領域で携帯電話70により登録処理指定情報を送信すると、パーソナルコンピュータ53は図4について上述した登録シーケンスと同様にして、ユーザID、パーソナルコンピュータ53の端末機器ID及びLAN55を介してパーソナルコンピュータ53に接続されているプリンタ54の端末機器IDをファイアウォール51に送信する。これにより、ファイアウォール51はサーバシステム20のデータベース21にユーザIDとパーソナルコンピュータ53及びプリンタ54の端末機器IDを使用環境内端末機器情報として登録することができる。
【0038】
ここで、家庭内ネットワークシステム部30及び会社内ネットワークシステム部50の各端末機器が、同一ネットワークシステム部内における他の端末機器の情報を認識する構成を説明する。
【0039】
例えば家庭内ネットワークシステム部30において、ユーザが携帯電話70を介してサーバシステム部20への登録処理指定情報を発信すると、ローカル無線インターフェイス70Tを有するテレビジョン装置32のCPU32Aは携帯電話70からの登録処理指定情報に応じて、サーバシステム部20に登録要求情報を送信するための接続情報収集処理として、IEEE1394データバス41を介して接続されている家庭内システム部30の各端末機器(ビデオテープレコーダ33、音声再生システム34、パーソナルコンピュータ35、プリンタ36及びファクシミリ電話器37)に対して、図5に示すように、ブロードキャストパケットBPを送信する。ブロードキャストパケットBPは電源が投入されている端末機器のみが認識することができ、ブロードキャストパケットBPを受け取った端末機器のうち、電源が投入されてアクティブな状態にある端末機器のみがブロードキャストパケットBPに対して応答パケットOPをブロードキャストパケットBPの送信元であるテレビジョン装置32に返送する。
【0040】
応答パケットOPには各端末機器の制御部(CPU等)によって端末機器IDが記述されており、ブロードキャストパケットBPの送信元であるテレビジョン装置32は、ブロードキャストパケットBPに対応した応答パケットOPを受け取ると、当該応答パケットOPに記述されている端末機器IDに基づき、このときアクティブな状態(すなわち使用可能状態)である端末機器を検出する。
【0041】
この場合、テレビジョン装置32のCPU32Aは、各端末機器に対してブロードキャストパケットBPを送信したタイミングで内部タイマ(図示せず)を起動し、予め設定されている所定の時間が経過したタイミングまでの間において応答パケットOPを返送した端末機器のみを使用可能状態として検出する。これにより、応答パケットOPの未返送による処理の遅れを回避し得る。
【0042】
このようにして、携帯電話70からの登録処理指定情報を受信したテレビジョン装置32は、当該テレビジョン装置23にデータバス41を介して接続されている家庭内ネットワークシステム部30内の他の端末機器のうち、使用可能状態である端末機器を検出し、当該検出された端末機器の端末機器IDを登録要求情報(図4)に載せてサーバシステム部20に送信する。
【0043】
また、会社内ネットワークシステム部50においても同様にして、ローカル無線インターフェイス53Tを有するパーソナルコンピュータ53が携帯電話70からの登録処理指定情報を受け取ると、パーソナルコンピュータ53は会社内ネットワークシステム部50内においてLAN55を介して接続されている他の端末機器(プリンタ54等)に対してブロードキャストパケットBPを送信することにより、このとき使用可能状態である端末機器を検出し、当該端末機器を表す端末機器IDを登録要求情報に載せてサーバシステム部20に送信することができる。
【0044】
ここで、図1に示すネットワークシステム10において、ユーザが所持する携帯電話70にサービスプロバイダ25から提供情報(コンテンツ)が送信されたとき、携帯電話70のCPU70Aは受け取った提供情報を携帯電話70において表示し得るか否かを判断する。ここで否定結果が得られると、このことは提供情報の情報内容(情報量等)が携帯電話70の表示手段(表示部70I及びスピーカ70H)では表示し得ないことを表しており、このときCPU70Aは表示部70Iに表示不能である旨を表示する。
【0045】
この表示内容を見たユーザは、携帯電話70のキーボード70Jを介してサーバシステム部20に対する登録処理指定情報を入力する。これによりCPU70AはこのときブロードキャストパケットBP(図5)を送信しているテレビジョン装置32に対して登録処理指定情報を送信する。
【0046】
これにより図4について上述したサーバシステム部20への登録処理シーケンスが実行され、テレビジョン装置32及びこれにネットワーク接続された端末機器(ビデオテープレコーダ33、音声再生システム34、パーソナルコンピュータ35、プリンタ36及びファクシミリ電話器37)が携帯電話70を所持するユーザIDと共にサーバシステム部20のデータベース21に登録される。
【0047】
サーバコンピュータ22はデータベース21に登録されたこれらの端末機器の各機能情報に基づいて、このときユーザに対して送信しようとする提供情報を表示可能である端末機器を検索し、当該検索された端末機器に対して提供情報を送信する。
【0048】
この場合、サーバコンピュータ22は提供情報を送信する送信先情報を公衆無線網14を介して携帯電話70に送信することにより、ユーザは携帯電話70の表示部70Iに表示された送信先情報を見ることにより、提供情報を受信する端末機器がいずれの機器があるかを確認することができる。
【0049】
ここで、ネットワークシステム10を用いたアプリケーションについて説明する。例えば家庭内ネットワークシステム部30の端末機器を使用しているユーザAがインタネットを経由して他のネットワークシステムの端末機器を使用しているユーザBとコミュニケーションを行っている場合、各使用端末機器をベースに通信を行っている。このとき、ユーザBがユーザAに対して静止画像データを送信しようとすると、ユーザAは家庭内ネットワークシステム部30の使用中である端末機器にユーザBからの画像データを表示する方法又は、プリンタ36に出力する方法と、ファクシミリ電話器37から出力させる方法等を選択することができる。この場合、ユーザBがサーバシステム部20に問い合わせることにより、ユーザAの使用環境にある端末機器群を識別することができ、その端末機器に対してデータを直接送信することもできる。このようにすることで、ユーザの状況に応じて情報を提供することができる。
【0050】
また、例えば会社内ネットワークシステム部50のパーソナルコンピュータ53を使用しているユーザAが外出しているユーザBに電話をかけようとする場合、ユーザBが携帯している携帯電話70で通話することができる。この場合サーバシステム部20は経由していない。そして、ユーザAがユーザBに対して種々のデータを閲覧させようとする場合、ユーザAはユーザBに対して近くの出力デバイス(端末機器)を探すように指示する。
【0051】
ユーザBは近くのテレビジョン装置32やファクシミリ電話器37に対して携帯電話70を用いた登録要求を行う。登録要求を受けたテレビジョン装置32等の端末機器はサーバシステム部20に対して接続要求を送信し、使用中である端末装置(テレビジョン装置32等)及びこれにネットワーク接続された各端末機器(ビデオテープレコーダ33、音声再生システム34、パーソナルコンピュータ35、プリンタ36及びファクシミリ電話器37)を登録する。
【0052】
ユーザAは電話をかけながら、インタネット上でユーザBが使用中である端末機器及びこれにネットワーク接続されている端末機器を特定し、当該端末機器に対して情報を送信する。このようにすることで、ユーザBはユーザAと電話で通話をしながら静止画データをサーバ経由で閲覧することができる。また、この場合、テレビジョン装置32やファクシミリ電話器37の端末機器の所有者はユーザBに対して課金要求を行うことができる。課金データはサーバシステム部20のデータベース21に蓄積され、ユーザBは蓄積された課金情報を基に端末機器の所有者に使用料を送ることになる。
【0053】
また、ネットワークシステム10を用いたアプリケーションの他の例について説明する。ユーザの携帯電話70が近くの端末機器からサーバシステム部20に対して登録を行うと、サーバシステム部20ではユーザの使用端末及びこれにネットワーク接続された端末機器等の環境を把握することができる。ユーザが携帯電話を所持している場合は、音声データであればそのデータを携帯電話70にち直接送信すれば良く、また、画像データのように携帯電話70では閲覧が不可能であるデータについては、ユーザの近くの表示デバイス(テレビジョン装置32等の表示デバイス)に対して、所定のメッセージを送信する。メッセージを受け取った端末機器はその旨を携帯電話70に送信し、携帯電話70で音やテキストデータ等を用いた方法でユーザに画像データの送信先を知らせ、ユーザがその送信先端末機器に対して使用要求を出力することにより画像データを閲覧することができる。これにより、画像データ等の情報はユーザ自信にあたかも追尾しているようになり、ユーザにおいては種々の場所で情報を受信することができる。
【0054】
以上の構成において、携帯電話70を所持するユーザは、例えば家庭内ネットワークシステム部30との間でローカル無線通信を行い得る領域内で携帯電話70によって対応し得ない情報を受け取るとき、携帯電話70及びテレビジョン装置32を介してサーバシステム部20への登録を行う。このとき、サーバシステム部20のデータベース21には、ユーザが利用可能であるテレビジョン装置32及びこれにネットワーク接続された端末機器(ビデオテープレコーダ33、音声再生システム34、パーソナルコンピュータ35、プリンタ36及びファクシミリ電話器37)が登録される。
【0055】
従って、サービスプロバイダ25等が携帯電話25を所有するユーザに対してそのユーザIDに基づく宛て先に提供情報を送信しようとする場合、サーバシステム部20のサーバコンピュータ22に送信先を問合せることにより、サーバコンピュータ22はデータベース21に登録されている送信先候補のなかから送信しようとする情報を表示可能である送信先機器を選択する。この選択結果を受けたサービスプロバイダ25等の情報提供手段は、選択された端末機器に提供情報を送信することにより、ユーザは指定された端末機器においてその情報を閲覧することができ、また所望の情報を送信することができる。
【0056】
かくして以上の構成によれば、ユーザは外出先等において提供情報を受け付けるために十分な機器を所持していない場合であっても、近傍にある機器をサーバシステム部20に登録することにより、当該機器を利用して種々の情報を送受信することができる。
【0057】
なお上述の実施の形態においては、ユーザが自ら携帯電話70に登録処理指定情報を入力することによりサーバシステム部20に対して登録を要求する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ユーザが所持している携帯電話70が常に端末機器からの識別子情報を受信し、当該識別子情報が変化したとき携帯電話70のCPU70Aが携帯電話70の移動状態を検出し、新たに受信された識別子情報の送信元である端末機器に対して自動的に登録処理指定情報を送信することにより、サーバシステム部20に対する登録を行うようにしても良い。
【0058】
この場合、例えば図6に示すように、ネットワーク30´の端末機器32´から識別子情報Bを受け取っていた携帯電話70を所持するユーザが移動してネットワーク30の端末機器32から送信される識別子情報を受信可能な領域に入ったとき、携帯電話70において受信される識別子情報はネットワーク30の識別子情報Aに変化することにより、当該識別子情報Aの送信元である端末機器32に対して登録処理指定情報を送信する。これにより携帯電話70はサーバシステム部20(図1)に対して携帯電話70の居所がネットワーク30の端末機器を操作可能な領域であることを登録することができる。
【0059】
因に、ネットワークの領域が狭いと通信回数が増加し無駄な通信が増えることから、ネットワークの領域を広くすると共に携帯電話70が同じ領域内に所定時間以上居る場合のみ、サーバシステム部への登録処理に入るといった手法を用いるようにしても良い。
【0060】
そして、ネットワークの領域を広くする場合、図7に示すように使用する端末機器をサーバシステム部20に初期登録する際に、その住所をユーザが記述し、登録する。一担ユーザ名を登録すると、サーバ側でユーザ名と住所を保持していることによりそれ以降はユーザ名での登録であっても良い。サーバ側ではその住所に対応したセグメントアドレスを発行する。セグメントアドレスとは例えばTCP/IPにおけるサブネット等であり、このセグメントアドレスがエリア情報となり、セグメントアドレスに端末アドレスを付加して通信を行う。このようにすることで、端末機器固有の情報及び位置情報が加わった物と空間を管理するアドレス体系が実現される。
【0061】
この場合、ネットワークの領域(セグメント)が広くなっていることにより、ユーザは図4について上述した方法によりネットワーク単位での登録を行った後、自ら使用する端末機器の情報を当該端末機器を介してサーバシステム部20に登録することになる。これにより、サーバシステム部20のサーバコンピュータ22は1つのネットワークシステムが広い範囲で設定されている場合でもユーザが使用する端末機器を特定することができる。
【0062】
また上述の実施の形態においては、ユーザが他人の端末機器を自由に使用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、端末機器ごとに使用可能な条件を用いてアクセス制限するようにしても良い。
【0063】
この場合、端末機器及び携帯電話70間の通信プロトコルと、端末機器及びサーバ間の通信プロトコルとの2つを使い分けることになる。すなわち、図8(A)に示すように、ユーザ(携帯電話70)から接続要求を受けた端末機器は、そのユーザが不正なユーザであるか否かについてサーバシステム部20に対し認証要求を行う。不正なユーザである場合にはサーバシステム部20は使用を拒否し、正当なユーザであれば使用を継続させる。
【0064】
また図8(B)に示すように、端末機器を使用する際の課金をサーバシステム部20に対して要求するようにしても良い。例えば10円/分の使用料がサーバシステム部20に設定されている場合、端末機器の所有者がこれに所定金額を上乗せして携帯電話70に課金を要求する。
【0065】
料金に納得したユーザは、そのまま処理を継続させ、それまでの処理を行う。ユーザに対するアクセス制限は、サーバシステム部20でのアプリケーションで実現することにより一括管理が可能となる。この場合、サーバ側でのアクセス制限の実現方法としては、例えばWWW(World Wide Web)のCGI(Common Gateway Interface)でユーザを認証した後、アクセス制限項目を変更する等の方法がある。この場合、家庭内ネットワークの通信インターフェイス31(図1)を用いずに携帯電話70がサーバシステム部20に登録することもできる。
【0066】
また上述の実施の形態においては、家庭内ネットワークシステム部30又は会社内ネットワークシステム部50を介してサーバシステム部20に使用端末機器の登録を行う場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図9に示すように、携帯電話70から公衆無線網14を介して直接サーバシステム部20に登録要求を送信するようにしても良い。
【0067】
この場合、家庭内ネットワークシステム部30が公衆回線に接続されていないことにより、携帯電話70が端末機器との通信と、サーバシステム部20との通信を行うことになる。図10はそのシーケンスを示し、ユーザが携帯電話70を用いて端末機器との間で無線リンクを形成し、端末機器に対して端末機器情報取得要求を送信する。そして端末機器情報を取得した携帯電話70は、当該端末機器情報を含む登録処理指定情報を通信インターフェイス31(図1)に送信する。
【0068】
登録処理指定情報を受け取った通信インターフェイス31は、サーバシステム部20との間で無線通信パスを設定し、登録要求をサーバシステム部20に送信する。登録要求に応じて端末機器の登録を行ったサーバシステム部20は、登録応答を通信インターフェイス31を介して携帯電話70に返送する。かくしてサーバシステム部20のデータベース21には、ユーザが使用する端末機器が登録される。
【0069】
また上述の実施の形態においては、家庭内ネットワークシステム30又は会社内ネットワークシステム50内の端末機器においてサーバシステム部20に登録要求を送信する際に当該端末機器に接続されている他の端末機器をブロードキャストパケットBP(図5)を放送することにより検出するようにしたが、本発明はこれに限らず、例えば図11に示すように、ネットワークシステム内の端末機器において同一ネットワークに接続されている端末機器のIDを記録しておくようにしても良い。この場合、新たに端末機器(図11において例えばファクシミリ電話器37)をネットワークに接続した際や、端末機器を移動する際に接続端子を抜き差ししたとき、その端末機器が新たに(又は再度)ネットワーク接続されたことを表すブロードキャストパケットBPをネットワーク接続された他の端末機器に放送する。そして、ネットワーク接続された他の端末機器のうち、ネットワーク接続された各端末機器の情報を保持している端末機器がブロードキャストパケットBPを受け取り、応答パケットOPを返送する。この場合、1つの端末機器が他の端末機器情報を保持するようにしても良く、また複数の端末機器が他の端末機器情報を保持するようにしても良い。
【0070】
また上述の実施の形態においては、携帯電話70を用いてユーザの近傍に存在するネットワークシステムの端末機器をサーバシステム部20に登録する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ユーザが固有に所持する外部記憶手段である例えばメモリカードを用いるようにしても良い。
【0071】
この場合、図1との対応部分に同一符号を付して示す図12に示すように家庭内ネットワークシステム部30内に接続されている端末機器のうち一部又は全部の端末機器(例えばテレビジョン装置32及びパーソナルコンピュータ35)と会社内ネットワークシステム部50内に接続されている端末機器のうち一部又は全部の端末機器(例えばパーソナルコンピュータ53)にメモリカードインターフェイス32C、35C、53Cを設け、ユーザは自ら所有するメモリカード60をこのときユーザの近傍に存在する端末機器(テレビジョン装置32、パーソナルコンピュータ35又はパーソナルコンピュータ53)に接続することにより、当該メモリカード60が接続された端末機器がサーバシステム部20に対して登録要求を行う。
【0072】
すなわち、図13に示すように、メモリカード60は、各端末装置のスロットに装着するためのコネクタ60Bと、当該コネクタ60Bに対してバスBUSを介して接続されたメモリ60Aとによって構成されている。
【0073】
メモリ60Aは、図14に示すメモリマップで指定される領域に当該メモリカード60を所有するユーザ固有の各種情報を記憶するようになされている。すなわち、このメモリ60Aの記憶領域のうち、第1の領域AR11はメモリカード60を装着する端末装置をネットワークに接続するためのネットワーク接続情報を記憶する領域であり、サービスプロバイダ25から認証を受けるためのユーザID及びパスワード並びに、メモリカード60を使用するユーザが予め登録するユーザ識別用のパスワード等を記憶するようになされている。ユーザ識別用のパスワードは、ユーザがメモリカード60を端末装置に装着する毎に当該ユーザによって入力されるパスワードと比較される情報であり、このときのユーザがメモリカード60を使用する正規のユーザであるか否かを判断するために用いられる。
【0074】
また第2の領域AR12は、メモリカード11を装着した端末装置を使用して例えばサービスプロバイダ25からネットワーク上で種々のサービス(情報提供等)を享受する際にダウンロードされる付加情報を記憶する領域である。
【0075】
また第3の領域AR13は、住所録又はスケジュールデータ等のようなメモリカード60を所有するユーザ固有の情報を記憶する領域である。
【0076】
また第4の領域AR14は、メモリカード60を装着する端末装置毎に使用可能な情報を記憶する領域であり、例えば装着対象である端末装置がテレビジョン装置32である場合に使用されるテレビ番組一覧又はテレビ番組毎にWWW(World Wide Web)上で説明を見るためのURL(Uniform Resource Locator)情報、メモリカード60の装着対象である端末装置がパーソナルコンピュータ35である場合に読み書きされる編集中の文章又は画面若しくは開発途中のプログラム等のデータがそれぞれ記憶される。
【0077】
また第5の領域AR15は、静止画等の各種データを記憶する領域である。
【0078】
かかるメモリカード60のメモリ60Aに格納されるデータは、例えば図15に示すTLV(Type Length Value) 形式で格納されている。このフォーマットは、図3について上述したメモリマップの各領域(AR11〜AR15)に格納されるデータのフォーマットであり、各領域(AR11〜AR15)ごとに、格納されるデータの種別(TYPE)情報D11、データ長情報(LENGHT)D12及び内容情報(VALUE)D13から構成される。
【0079】
この場合、メモリ60Aの第1の領域AR11のデータの種別情報D11として、ネットワーク接続情報を表すコード「00」が割り当てられ、当該第1の領域ARの内容情報D13として、認証ID(ユーザID)及びパスワード等の情報が格納される。そして、この内容情報D13として格納される認証IDやパスワードごとに、さらにTLV形式のフォーマットが形成され、それぞれ種別情報D13A、データ長情報D13B及び内容情報D13Cを構成する。
【0080】
また、メモリ60Aの第2の領域AR12においては、データの種別情報D11として、ネットワーク付加情報を表すコード「01」が割り当てられ、当該第2の領域AR12の内容情報として、サービスプロバイダ25からネットワーク上で種々のサービス(情報提供等)を享受する際にダウンロードされる付加情報であるグループID及びそのパスワード等の情報が格納される。グループIDは、端末を使用する複数ユーザによって特定のグループを構成する場合に使用される識別情報である。そして、この内容情報D13として格納されるグループIDやそのパスワードごとに、さらにTLV形式のフォーマットが形成され、それぞれ種別情報D13A、データ長情報D13B及び内容情報D13Cを構成する。
【0081】
また、メモリ60Aの第3の領域AR13においては、データの種別情報D11として、個人情報を表すコード「02」が割り当てられ、当該第3の領域AR13の内容情報として、当該メモリカード60を所有するユーザが固有に使用する情報である電話帳、住所録データ及び個人スケジュールデータ等の情報が格納される。そして、この内容情報D13として格納される電話帳、住所録データ及び個人スケジュールデータごとに、さらにTLV形式のフォーマットが形成され、それぞれ種別情報D13A、データ長情報D13B及び内容情報D13Cを構成する。
【0082】
また、メモリ60Aの第4の領域AR14においては、データの種別情報D11として、端末毎の情報を表すコード「03」が割り当てられ、当該第4の領域AR14の内容情報として、当該メモリカード11が装着される対象としての端末装置毎に使用される情報としての各種端末属性等の情報が格納される。そして、この内容情報D13として格納される各種端末属性等の情報ごとに、さらにTLV形式のフォーマットが形成され、それぞれ種別情報D13A、データ長情報D13B及び内容情報D13Cを構成する。
【0083】
また、メモリ60Aの第5の領域AR15においては、データの種別情報D11として、任意に読み書きされる各種データが格納される。そして、この内容情報D13として格納される各種データごとに、さらにTLV形式のフォーマットが形成され、それぞれ種別情報D13A、データ長情報D13B及び内容情報D13Cを構成する。
【0084】
このように、メモリカード60には、当該メモリカード60を所有するユーザを特定する固有の情報(認証ID、パスワード等)及び当該ユーザが固有に使用する種々の情報(個人情報、端末毎情報等)が記憶され、ユーザは各端末装置を操作する際に、メモリカード60を操作端末に装着することにより、ユーザは自らを特定する固有の情報であるネットワーク接続情報(認証ID、パスワード等)を操作端末を介してサービスプロバイダ25に通知することにより、サービスプロバイダ25はこのときユーザが操作する端末装置とユーザとの対応関係をサーバシステム部20のサーバコンピュータ22を介してデータベース21に登録するようになされている。
【0085】
そして、テレビジョン装置32は図3との対応部分に同一符号を付して示す図16に示すように、メモリカード60を接続するメモリカードインターフェイス32Cを有する。テレビジョン装置32を使用するユーザがメモリカード60をメモリカード用のスロット(図示せず)に装着すると、メモリカード60の検出用接点がメモリカードインターフェイス32Cの接点と接続されることにより、インターフェイス処理部32Nはメモリカード検出用の信号レベルの変化(論理「L」レベルから論理「H」レベルへの変化)を検出し、これによりCPU32Aに対してインタラプト信号を送出することにより割り込み処理を行う。これによりCPU32Aはメモリカード60が接続されたことを検出する。因みにインターフェイス処理部32Nはメモリカード60に対するデータの授受においてそのインターフェイス仕様に則ったプロトコル処理を行う処理ブロックである。こによりインターフェイス処理部32Nは、メモリカード60に記憶されているユーザ固有の情報を読出し得る状態となる。
【0086】
メモリカードインターフェイス32Cは、シリアルインターフェイスで構成され、少なくとも3本のデータ線を有する。第1のデータ線はデータ伝送時にクロック信号を伝送し、第2のデータ線はデータ伝送時に必要なステータス信号を伝送し、第3のデータ線はメモリカード60に書き込み又は読み出すデータをシリアルに伝送する。
【0087】
そして、CPU32Aは、メモリカードインターフェイス32Cを介してメモリカード60内のデータを読み出し、これを通信インターフェイス32D、通信インターフェイス31(図12)公衆有線網15(図12)及びサービスプロバイダ25を介してサーバシステム部20のサーバコンピュータ22に送信することにより、サーバコンピュータ22に対して登録要求を行う。
【0088】
この登録要求のシーケンスを図17に示す。図17において、ユーザが近傍の端末機器である例えばテレビジョン装置32にメモリカード60を挿入すると、テレビジョン装置32のCPU32Aはメモリカード60から読み出したユーザID、パスワードと、テレビジョン装置32のメモリ32Bから読み出したテレビジョン装置固有の端末機器IDとテレビジョン装置32にデータバス41によりネットワーク接続されている他の端末機器(ビデオテープレコーダ33、音声再生システム34、パーソナルコンピュータ35、プリンタ36及びファクシミリ電話器37)を表す端末機器ID、並びに各端末機器のデータ処理能力を表す情報やアドレス情報を含んだ登録要求を通信インターフェイス31に送信する。ネットワーク接続された他の端末機器の情報(端末機器ID)の収集方法は、図5又は図11について上述したブロードキャストパケットBPによる方法が用いられる。
【0089】
図17において登録要求を受け取った通信インターフェイス31は、サーバシステム部20との間で通信パスを設定した後、サーバシステム部20に対して登録要求を送信する。この登録要求には、ユーザID、パスワードと、テレビジョン装置固有の端末機器IDとテレビジョン装置32にデータバス41によりネットワーク接続されている他の端末機器(ビデオテープレコーダ33、音声再生システム34、パーソナルコンピュータ35、プリンタ36及びファクシミリ電話器37)を表す端末機器ID、並びに各端末機器のデータ処理能力を表す情報やアドレス情報を含む。
【0090】
登録要求を受け取ったサーバシステム部20のサーバコンピュータ22は、データベーテに登録要求の内容を登録後、登録応答を通信インターフェイスを介してテレビジョン装置32に返送し、通信パスを解除する。
【0091】
かくしてサーバシステム部20のデータベース21にはユーザが使用する端末機器(テレビジョン装置32)及びこれにネットワーク接続された端末機器の情報が登録され、例えばサービスプロバイダ25からユーザに対して所定の提供情報(コンテンツ)を送信する場合、サービスプロバイダ25は一旦サーバシステム部20に対してユーザに対応して登録されている端末機器(例えばテレビジョン装置32)を検索し、当該端末機器を含むネットワークシステム部に対して提供情報を送信する。
【0092】
この場合、サーバコンピュータ22は、送信使用とする提供情報の情報量等に基づいてテレビジョン装置32にネットワーク接続された端末機器群のなかから、提供情報を表示する能力を有する端末機器を選択し、当該端末機器に提供情報を送信すると共に、このときユーザがメモリカード60を接続した端末機器(テレビジョン装置32)に対して提供情報の送信先である端末機器を表す情報を送信し、ユーザに提供情報の送信先を知らせる。これによりユーザは提供情報の送信先である端末機器を使用してサービスプロバイダ25等からの提供情報を受け取ることができる。
【0093】
また上述の実施の形態においては、家庭内ネットワークシステム部30や会社内ネットワークシステム部50の各端末機器にメモリカード60を挿入し、サーバシステム部20に使用端末機器を登録する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、携帯電話70にメモリカード60を挿入するようにしても良い。
【0094】
この場合、図12との対応部分に同一符号を付して示す図18において、携帯電話70にメモリカードインターフェイス70Cを持たせ、当該メモリカードインターフェイス70Tにメモリカード60が挿入されると、サーバシステム部20にユーザが使用中である機器(この場合携帯電話70)の種別や電話番号、電子メールアドレス、機器機能等をアップロードする。これにより、サーバシステム部20ではユーザが使用している機器(例えば携帯電話70)やその機器の機能、さらにはユーザまでの接続方法等を管理することができる。
【0095】
この場合、携帯電話70やその他の端末機器を所持するユーザはまずユーザが固有に所持するメモリカード60をこのとき使用している携帯電話70等の端末機器に接続することにより、各ユーザが使用中である端末機器をサーバシステム部20に登録する。
【0096】
この状態において、図19に示すように、まず送信元ユーザが通信しようとする宛て先ユーザが現在使用している端末機器やその端末機器に対する接続方法をサーバシステム部20に問い合わせる。例えば宛て先ユーザが当該宛て先ユーザの携帯電話を介しての応答を希望している場合、又は送信元と宛て先ユーザが同じ能力の端末である場合、サーバシステム部20を経由して通信を行う必要がないことにより、サーバシステム部20は送信元ユーザに対して直接通信が可能である旨応答する。
【0097】
この場合、送信元ユーザが使用している端末機器(例えば携帯電話70)では、サーバシステム部20とのリンクを一旦切断し、新たに宛て先ユーザへ電話をかける処理を実行する。この際、送信元ユーザの携帯電話70は、自動的に宛て先ユーザに対する通信セッションを確立することにより、送信元ユーザはあたかも一連の処理で宛て先ユーザとの通信を行うことができるように見える。因に、サーバシステム部20が電話の交換システム内に設けられている場合には、送信元ユーザの携帯電話70で宛て先ユーザの携帯電話に対する送信を行う処理が省略され、交換システムによって宛て先ユーザの携帯電話との通信か確立される。
【0098】
このようにサーバシステム部20を介さずに送信元ユーザと宛て先ユーザとが直接通信を行うことにより、サーバシステム部20の処理負荷が軽減される。
【0099】
また、宛て先ユーザがパーソナルコンピュータ35(又は53)を使用している場合、携帯電話70を使用する送信元ユーザは情報を送信するにつきサーバシステム部20での情報変換処理が必要となる。
【0100】
従って、この場合サーバシステム部20は送信元ユーザからの送信をサーバシステム部20を経由した通信として処理し、送信元ユーザに対して宛て先ユーザがパーソナルコンピュータを使用しておりメールのみでのデータ受信が可能である旨を通知する。
【0101】
送信元ユーザは携帯電話70に表示された当該通知を確認することにより、メールでの送信に合わせた通信方法に切り換えて情報を送る。因に、送信元ユーザが宛て先ユーザの使用端末機器に合わせた通信方法に切り換える方法に代えて、サーバシステム部20が例えば音声データをテキストデータに変換して宛て先ユーザの使用端末機器に送信したり、さらにはテキストデータに音声データを添付して宛て先ユーザの使用端末機器に送信するようにしても良い。
【0102】
このように宛て先ユーザの使用端末機器が例えばパーソナルコンピュータであっても、宛て先ユーザは電話機を用いることなく使用端末機器により送信元ユーザからの情報を受け取ることができる。
【0103】
ここで、サーバシステム部20からの応答メッセージは、種々の端末機器に対応させてHTML(Hyper Text Markup Language)やCompact-HTML、HDML(WAP(Wireless Application Protocol ))を基本に成り立っており、携帯端末用ハイパーテキスト言語では、電話機やファクシミリとして接続することを示すタグが規定されているが、ハイパーテキスト言語において直接電話をかける処理命令が存在しない。従って、携帯電話70等の端末機器では、サーバシステム部20から受信したハイパーテキスト言語において直接電話をかけたり、又はメール処理を行うようなコマンドセットを設ける。
【0104】
例えば、<DirecttelTo >03-1111-2222</DirectTelTo>のような情報をサーバシステム部20から携帯電話70等の端末機器に提示することにより、当該情報を携帯電話70内で処理し、直接宛て先ユーザに電話するようにしても良い。また、送信元ユーザが送信使用とする情報がメールであれば、例えば<DirectMailTo>abcde @fgh.com </DirectMailTo >のような情報をサーバシステム部20から携帯電話70に提供する。このとき、送信元ユーザが入力した内容や音声はメール処理され、メールサーバに送信される。
【0105】
このようにサーバシステム部20からの応答データをハイパーテキスト言語にすることで、通信処理をしながらテキストやイメージデータを携帯端末上で表示することが可能となり、ユーザインターフェイスとして有効となる。
【0106】
因に、図18において、ユーザが使用する端末機器は携帯電話70に限らず、他の種々の端末機器を用いることができ、さらにはメモリカード60に代えて手入力や他の機器からの無線入力を行うようにしても良い。
【0107】
また上述の実施の形態においては、電話機能を有する携帯端末機器(携帯電話70(図1))を用いるネットワークシステム10について述べたが、本発明はこれに限らず、携帯電話70に変えて少なくとも図4について上述した登録機能を有する携帯端末機器であれば種々の機器を用いることができる。
【0108】
また上述の実施の形態においては、サーバシステム部20及びサービスプロバイダ25が独立している場合について述べたが、本発明はこれに限らず、一体としても良い。
【0109】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、ネットワークに接続されている情報処理装置と携帯端末機器及び複数の端末機器の管理を行うサーバとから構成される通信システムにおいて、情報処理装置は、携帯端末機器から当該携帯端末機器の登録要求を受信するとネットワークに接続されている複数の端末機器の情報を収集する収集手段と、携帯端末機器の情報とともに複数の端末機器の情報をサーバに送信する送信手段と、サーバは、情報処理装置から送信される携帯端末機器の情報及び複数の端末機器の情報を関連付けて登録する登録手段と、所定の外部機器から携帯端末機器への情報の送信経路を登録手段によって登録された端末機器の情報に基づいて決定する送信経路決定手段とを設けることにより、所定の外部機器から携帯端末機器を所有するユーザに提供情報を送信する場合に、登録されている端末機器の中から端末機器の情報に基づいた送信経路を決定して提供情報を送信することができるため、ユーザが意識することなく情報に合致した送信経路で情報を確実に送信することができ、かくしてユーザが意識することなく情報に合致した送信経路で情報を確実に送信し得る通信システムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるネットワークシステムの全体構成を示す略線図である。
【図2】携帯電話の構成を示すブロック図である。
【図3】テレビジョン装置の構成を示すブロック図である。
【図4】サーバへの登録シーケンスを示す略線図である。
【図5】ネットワーク接続された端末機器の情報を収集する際の説明に供する略線図である。
【図6】ユーザを自動検出する際の説明に供する略線図である。
【図7】ローカルネットワークのセグメントを広くする方法を示す略線図である。
【図8】セキュリティシーケンスを示す略線図である。
【図9】携帯電話からサーバに対して使用端末を登録する場合の全体構成を示す略線図である。
【図10】サーバへの登録シーケンスを示す略線図である。
【図11】端末機器の登録処理を示す略線図である。
【図12】メモリカードを用いたネットワークシステムを示す略線図である。
【図13】メモリカードの構成を示すブロック図である。
【図14】メモリカードのメモリマップを示す略線図である。
【図15】メモリカード内のデータフォーマットを示す略線図である。
【図16】メモリカードインターフェイスを有するテレビジョン装置の構成を示すブロック図である。
【図17】サーバへの登録シーケンスを示す略線図である。
【図18】送信元端末機器から送信先端末機器に対して情報を送信する際に送信経路を決定する際の説明に供する略線図である。
【図19】送信元端末機器から送信先端末機器に対して情報を送信する際に送信経路を決定する際のシーケンスを示す略線図である。
【符号の説明】
10……ネットワークシステム、14……公衆無線網、15……公衆有線網、20……サーバシステム部、21……データベース、22……サーバコンピュータ、25……サービスプロバイダ、30……家庭内ネットワークシステム部、31……通信インターフェイス、32……テレビジョン装置、33……ビデオテープレコーダ、34……音声再生装置、35、53……パーソナルコンピュータ、36、54……プリンタ、37……ファクシミリ電話器、50……会社内ネットワークシステム部、51……ファイアウォール。
Claims (3)
- ネットワークに接続されている情報処理装置と当該ネットワークに接続されている複数の端末機器の管理を行うサーバとからなる通信システムにおいて、
上記情報処理装置は、
携帯端末機器から当該携帯端末機器の登録要求を受信すると上記ネットワークに接続されている上記複数の端末機器の情報を収集する収集手段と、
上記携帯端末機器の情報とともに上記複数の端末機器の情報を上記サーバに送信する送信手段と、
上記サーバは、
上記情報処理装置から送信される上記携帯端末機器の情報及び上記複数の端末機器の情報を関連付けて登録する登録手段と、
所定の外部機器から上記携帯端末機器への情報の送信経路を上記登録手段によって登録された上記端末機器の情報に基づいて決定する送信経路決定手段と
を具える通信システム。 - 上記サーバは、上記複数の端末機器の情報に基づいて上記携帯端末機器への上記情報を上記複数の端末機器のいずれかで受信可能な情報に交換する交換手段
を具える請求項1に記載の通信システム。 - 携帯端末機器から当該携帯端末機器の登録要求を受信するとネットワークに接続されている複数の端末機器の情報を収集する収集手段と、
上記携帯端末機器の情報とともに上記複数の端末機器の情報を当該携帯端末機器への情報の通信経路を決定する所定のサーバに送信する送信手段と
を具える情報処理装置。
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