JP4120493B2 - 発光ダイオードおよび発光装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体発光素子およびこれを利用した発光装置に関し、特に、光取り出し効率を向上させるための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図14は、本発明の背景技術となる特許文献1に開示されるLED(発光ダイオード)素子の縦断面図である。このLED素子150では、導電性基板81の一方主面の上に半導体膜90が形成されており、半導体膜90の上には透明電極85およびp電極(アノード)87が形成されている。また、導電性基板81の他方主面の上にはn電極(カソード)86が形成されている。導電性基板81はn型不純物をドープしたシリコン基板である。半導体膜90は、主要にはGaN(窒化ガリウム)層であって、n型半導体層82とp型半導体層84とを含んでおり、それらの間には発光層83が形成されている。すなわち、LED素子150は、青色LEDとして構成されている。
【0003】
p電極87からn電極86へ電流を流すと、発光層83で電子とホールとの再結合が起こり、それにより光が生成される。生成された光は、透明電極85を通過して外部へ放出される。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−145517公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
LED素子150では、光の通過を妨げることなく、p電極87を通じて流れる電流を発光層83の全体へ供給するために、透明電極85が設けられている。しかしながら、透明性を確保する必要から、透明電極85には酸化物導電膜あるいは数nmの厚さの極薄金属膜が使用されるので、透明電極85は通常の電極用の金属膜に比べると電気抵抗が高い。このため、発光層83の全体にわたって電流を供給することは容易ではなく、それにより発光効率を十分に高めて高い光取り出し効率を得ることが容易ではないという問題点があった。特に、半導体チップのサイズが大きくなるほど、発光層83の全体にわたる電流の供給がより困難になり、光取り出し効率がより低くなるという問題点があった。
【0006】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、光取り出し効率を高めることのできる半導体発光素子および発光装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、発光ダイオードであって、発光波長に対して透明性を有し一方主面に選択的に後退部が形成された導電性基板と、前記導電性基板の他方主面の上に形成され発光層を有する半導体膜と、前記後退部に充填され、かつ前記一方主面に部分的に形成された第1電極と、前記半導体膜の前記導電性基板とは反対側主面に形成された第2電極と、を備えるものである。
【0008】
この発明によれば、機械的強度を保障するために導電性基板がある程度の厚さを要することを利用して、これに後退部を形成して第1電極を充填しているので、第1電極と導電性基板との間の接触面積が広く、それらの間の接続抵抗が低く抑えられる。それにより、導電性基板がある程度の厚さを有するためにその横方向抵抗が低いことと相俟って、第1電極を通じて流れる電流が導電性基板の全体にわたって広がり易くなる。その結果、発光層の全体へ効率よく電流が供給されるので、発光層の発光効率が高くなり光取り出し効率が向上する。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発光ダイオードであって、前記第2電極は、発光波長に対する反射率が70%以上の金属電極膜を有するものである。
【0010】
この発明によれば、第2電極が、発光波長に対する反射率が70%以上の金属電極膜を有するので、発光層から第2電極へ向かった光が70%以上の反射率で反射され、導電性基板へと向かう。このため、光取り出し効率がさらに向上する。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発光ダイオードであって、前記第2電極は、前記金属電極膜と前記半導体膜とに介在する透明電極膜をさらに有するものである。
【0012】
この発明によれば、金属電極膜と半導体膜とに透明電極膜が介在するので、金属電極膜と半導体膜との間の良好な電気的接続を実現し易い。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の発光ダイオードであって、前記導電性基板は、その本体部分よりも電気抵抗率の低い透明電極膜を前記一方主面側に有するものである。
【0014】
この発明によれば、導電性基板がその本体部分よりも電気抵抗率の低い透明電極膜を一方主面側に有するので、第1電極を通じて流れる電流が導電性基板の全体にわたってさらに広がり易くなる。その結果、光取り出し効率がさらに向上する。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の発光ダイオードであって、前記後退部の底面と前記第1電極とに介在する絶縁膜をさらに備えるものである。
【0016】
この発明によれば、後退部の底面と第1電極とに介在するように絶縁膜が備わるので、電流はもっぱら後退部の側壁面を通じて第1電極と導電性基板とを流れる。このため、導電性基板を流れる電流の密度は、後退部の直下の領域に比べてそれ以外の領域で高くなる。それにより、発光層のうち、発生する光が後退部により遮光されない有効な発光領域へ、効果的に電流が供給される。その結果、光取り出し効率がさらに向上する。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の発光ダイオードであって、前記第1電極は前記後退部の縁部を覆う張り出し部を有するものである。
【0018】
この発明によれば、第1電極が後退部の縁部を覆う張り出し部を有するので、後退部の縁部と張り出し部との接触部を通じて電流が流れる。それにより、第1電極と導電性基板との間の接続抵抗がさらに低く抑えられるので、第1電極を通じて流れる電流が導電性基板の全体にわたってさらに広がり易くなる。その結果、光取り出し効率がさらに向上する。
【0019】
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の発光ダイオードであって、前記後退部は、前記導電性基板の前記一方主面を複数の領域に分割するように前記一方主面に延在する溝として形成された部分を有するものである。
【0020】
この発明によれば、後退部が、導電性基板の一方主面を複数の領域に分割するように、この一方主面に延在する溝として形成された部分を有するので、導電性基板の全体にわたって、さらに電流が広がり易くなる。その結果、光取り出し効率がさらに向上する。
【0021】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発光ダイオードであって、前記後退部は、前記導電性基板の前記一方主面の端縁に沿って延在する段差として形成された部分をさらに有し、前記溝と前記段差とは互いに連通しているものである。
【0022】
この発明によれば、後退部が、導電性基板の一方主面の端縁に沿って延在する段差として形成された部分をさらに有し、溝と段差とが互いに連通しているので、後退部に充填された第1電極は溝と段差との間で互いに連結する。それにより、第1電極のうち段差に充填された部分の側面を通じて、外部との電気的接続を達成することができるので、第1電極の上面にワイヤボンディングを行う必要がない。このため、光の通過を遮る後退部の幅を、ワイヤボンディングを行うのに必要な幅に比べて狭く設定することができるので、光取り出し効率をさらに向上させることができる。特に、請求項6に記載の発明との組合せにおいて、光の通過を遮る張り出し部があっても、後退部の幅を十分に狭く設定することにより、張り出し部による遮光効果を相殺して余りあるほどに高い光取り出し効率を実現することができる。
【0023】
請求項9に記載の発明は、発光装置であって、請求項8に記載の発光ダイオードと、前記第1電極のうち前記段差に充填された部分の側面に電気的に接続されている、前記発光ダイオードに電流を供給するための電極と、を備えるものである。
【0024】
この発明によれば、半導体発光素子に電流を供給するための電極が、第1電極のうち段差に充填された部分の側面に電気的に接続されているので、光の通過を遮る後退部の幅を、ワイヤボンディングを行うのに必要な幅に比べて狭く設定することができ、それにより光取り出し効率を向上させた発光装置を得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態による半導体発光素子の縦断面図である。この半導体発光素子101をはじめ、以下の各実施の形態による半導体発光素子は、青色LED素子として構成されている。図1が示すように、半導体発光素子101は、導電性基板1、半導体膜10、n型電極(カソード)7およびp型電極(アノード)5を備えている。導電性基板1は、青色可視光線から紫外線の波長に対して透明性を有する窒化ガリウム基板であり、n型不純物がドープされている。導電性基板1は、製造工程あるいは製品完成後に基板として機能するために、ある程度の機械的強度が必要であり、そのために例えば100μm程度の厚さのものが用いられる。
【0026】
導電性基板1の上主面には後退部6が選択的に形成されており、この後退部6にはn電極7が充填されている。それにより、n電極7は後退部6の側壁面を含む内壁面との接触を通じて導電性基板1に電気的に接続されている。n電極7には、例えばTi−Al(チタン−アルミニウム)積層構造が用いられる。これはn電極7の本体部にAl層が用いられ、導電性基板1との接続部分に、Al層よりもはるかに薄いTi層(例えば厚さ10nm程度)が用いられるものである。Ti層は、Al層と導電性基板1との間の密着性を高めるために介在させるものである。
【0027】
半導体膜10は導電性基板1の下主面の上に形成されており、n型半導体層2およびp型半導体層4を含んでいる。これらの半導体層の間には、発光層3が形成されている。n型半導体層2およびp型半導体層4は、いずれも窒化ガリウム層であり、発光層3はそれらの層のpn接合によって形成されている。発光層3には、例えば特許文献1に開示されるように、さらに他の層が付加されていても良い。半導体膜10は、例えば3μm程度の厚さに形成される。
【0028】
p電極5は、半導体膜10の下主面の全体を覆うように形成されている。p電極5には、好ましくは発光波長に対して70%以上の反射率を有する金属電極膜が用いられる。例えば、発光波長が460nmである青色可視光に対して90%以上の反射率を示すAg(銀)あるいはAlを用いると良い。図2が示すように、金属電極膜9とp型半導体層4との間の良好な電気的接続を容易に実現するためには、それらに透明電極膜8を介在させると良い。透明電極膜8には、例えばAu(金)−Ni(ニッケル)酸化物、あるいはITO(Indium-Tin-Oxide)などが使用可能である。
【0029】
半導体発光素子101は以上のように構成されるので、つぎのように動作する。p電極5およびn電極7に電源を接続することによりp電極5からn電極7へ電流を流すと、発光層3で電子とホールとの再結合が起こり、それにより光が生成される。生成された光は、導電性基板1を通過して外部へ放出される。生成された光のうち、p電極5へ向かったものの相当部分は、p電極5で反射され、導電性基板1を通じて外部へ放出される。
【0030】
導電性基板1は、機械的強度を保障するためにある程度の厚さを要する。このことを利用して、導電性基板1に後退部6が形成され、その中へn電極7が充填されているので、n電極7と導電性基板1との間の接触面積が広く確保され、それらの間の接続抵抗が低く抑えられる。このことと、導電性基板1の厚さのためにその横方向抵抗が低いこととが相俟って、n電極7を通じて流れる電流が導電性基板1の全体にわたって広がり易くなる。その結果、発光層3の全体へ効率よく電流が供給されるので、発光層3の発光効率が高くなり、高い光取り出し効率が得られる。後退部7を深くするほど、n電極7と導電性基板1との間の接続抵抗はより低くなり、光取り出し効率がより高くなる。
【0031】
p電極5に高反射率の金属電極膜9を用いた場合には、発光層3からp電極5へ向かった光が高い反射率で反射され、導電性基板1へと向かう。このため、光取り出し効率がさらに高められる。
【0032】
半導体発光素子101を製造するには、まず導電性基板1を準備し、例えばCVD(化学的気相成長)等を用いて導電性基板1の上に半導体膜10を形成すると良い。半導体膜10が形成された後に、その上に電極材料を堆積することにより、p電極5が形成される。
【0033】
n電極7を形成するには、例えば図3に示す工程を実行すると良い。この工程では、まず、開口部41を選択的に有するレジストパターン40を導電性基板1の上主面の上に形成し、このレジストパターン40を遮蔽体として用いて選択的エッチングを施すことにより、導電性基板1の上主面に後退部6が選択的に形成される(図3(a)) 。その後、レジストパターン40を遮蔽体として用いて電極材料を堆積することにより、n電極7が後退部6に充填される(図3(b))。その後、レジストパターン40は除去される。図3の工程は、導電性基板1の上に半導体膜10が形成された後、あるいはその前のいずれにおいても実行可能である。以上のように、半導体発光素子101は容易に製造することが可能である。
【0034】
[第2の実施形態]
図4は本発明の第2の実施形態による半導体発光素子の縦断面図である。この半導体発光素子102は、導電性基板1が、その本体部をなすn型窒化ガリウム基板12の他に、その上に形成された透明電極膜11を有する点において、第1の実施の形態による半導体発光素子101とは特徴的に異なっている。n電極7は、透明電極膜11にも接触するように後退部6に充填される。透明電極膜11には、n型窒化ガリウム基板12よりも電気抵抗率の低い材料が用いられ、例えばAu−Ni酸化物、あるいはITOなどが使用可能である。
【0035】
透明電極膜11は、n型窒化ガリウム基板12よりも電気抵抗率が低いので、n電極7を通じて流れる電流は透明電極膜11へ流れ易く、透明電極膜11がない場合に比べて、電流が導電性基板1の全体にさらに広がり易くなる。それにより、発光層3の全体へより効率よく電流が供給されるので、発光層3の全域にわたる発光の均一性がさらに向上し、さらに高い光取り出し効率が得られる。
【0036】
n電極7を導電性基板1に接続するには、図5の工程を実行すると良い。この工程では、まず窒化ガリウム基板12の上に透明電極膜11が形成された後に、透明電極膜11の上に、開口部41を選択的に有するレジストパターン40が形成され、このレジストパターン40を遮蔽体として用いて選択的エッチングを施すことにより、導電性基板1の上主面に後退部6が選択的に形成される(図5(a))。後退部6は、透明電極膜11を通過し、窒化ガリウム基板12に切り込むように形成される。その後、レジストパターン40を遮蔽体として用いて電極材料を堆積することにより、n電極7が後退部6に充填される(図5(b))。このとき、n電極7は透明電極膜11にも接触するように充填される。その後、レジストパターン40は除去される。図5の工程は、導電性基板1の上に半導体膜10が形成された後、あるいはその前のいずれにおいても実行可能である。以上のように、半導体発光素子102も半導体発光素子101と同様に、容易に製造することが可能である。
【0037】
[第3の実施形態]
図6は本発明の第3の実施形態による半導体発光素子の縦断面図である。この半導体発光素子103は、後退部6の底面を覆い、この底面とn電極7とに介在する絶縁膜13が設けられている点において、第2の実施の形態による半導体発光素子102とは特徴的に異なっている。絶縁膜13には、例えばSiO2(シリコン酸化物)あるいはSiN(シリコン窒化物)などを用いることができる。
【0038】
半導体発光素子103では、n電極7と導電性基板1とを流れる電流の経路のうち、後退部6の底面を通過する経路は、絶縁膜13によって遮断されている。したがって、電流はもっぱら後退部6の側壁面を通じて流れる。このため、導電性基板1を流れる電流の密度は、後退部6の直下の領域では低く、それ以外の領域で高くなる。それにより、発光層3のうちの後退部6の直下に位置する領域では発光量が弱くなるが、この領域で生成された光は後退部6により遮光され易く、光取り出し効率には余り寄与しない。これに対して発光層3のうちの後退部6の直下以外の領域は、生成された光が遮光され難い有効な発光領域である。絶縁膜13が設けられることにより、光取り出し効率に余り寄与しない領域を流れる電流成分が、有効な発光領域へ振り分けられるので、光取り出し効率がさらに高められる。
【0039】
絶縁膜13を形成するには、例えば図7の工程を実行すると良い。この工程では、導電性基板1の上主面に後退部6が形成された後に、リフトオフと称する技術を用いて、逆テーパ状に開口する開口部43を選択的に有するレジストパターン42が導電性基板1の上主面の上に形成され、このレジストパターン42を遮蔽体として用いて絶縁材料を堆積することにより、後退部6の底面に絶縁膜13が形成される。その後、図5(b)の工程と同様の工程を実行することにより、n電極7を後退部6へ充填すると良い。この場合において、図5(b)の工程で用いられるレジストパターン40は、例えばレジストパターン42を除去した後に新たに形成される。あるいは、図7の工程の後にレジストパターン42を除去し、後退部6を含めて導電性基板1を覆うようにn電極7の材料を堆積し、導電性基板1の上主面の上に堆積するn電極7を研磨等により除去しても良い。
【0040】
[第4の実施形態]
図8は本発明の第4の実施形態による半導体発光素子の縦断面図である。この半導体発光素子104は、n電極7が後退部6の縁部を覆う張り出し部17を有する点において、第3の実施の形態による半導体発光素子103とは特徴的に異なっている。張り出し部17は、導電性基板1の上主面のうち、後退部6の縁部に相当する部分を覆うことにより、この縁部に電気的に接続されている。すなわち、n電極7は後退部6の側壁だけでなく、後退部6の縁部においても導電性基板1に接触し電気的に接続されている。このため、n電極7と導電性基板1との間の接続抵抗がさらに低減されるので、n電極7を通じて流れる電流が導電性基板1の全体にわたってさらに広がり易くなる。その結果、光取り出し効率がさらに向上する。特に、導電性基板1の上部に透明電極膜11が形成されているため、張り出し部17は抵抗の低い透明電極膜11に接続されるので、張り出し部17を設けることによる接続抵抗の低減効果が大きい。
【0041】
張り出し部17は、遮光面積を幾分増加させるが、n電極7と導電性基板1との間は、後退部6の側壁を通じても接続されているので、遮光面積の増加によって光取り出し効率を逆に低下させるほどに、広く形成する必要はない。特に、後述する実施の形態5による半導体発光素子105と組み合わせて実施する場合には、n電極7の幅は、特許文献1等に開示される従来技術によるものに比べてはるかに小さいので、張り出し部17を設けることによる遮光面積の増加の光取り出し効率への影響は実際上無視し得る。
【0042】
張り出し部17を形成するには、例えば図9の工程を実行すると良い。この工程では、まず後退部6の底部に絶縁膜13が形成された後に、後退部6よりも広く開口する開口部45を選択的に有するレジストパターン44が、導電性基板1の上主面の上に形成される(図9(a))。つぎに、このレジストパターン44を遮蔽体として用いて電極材料を堆積することにより、後退部6を充填しさらに後退部6の縁部を覆うように張り出し部17を有するn電極7が形成される(図9(b))。その後、レジストパターン44は除去される。図9の工程は、導電性基板1の上に半導体膜10が形成された後、あるいはその前のいずれにおいても実行可能である。以上のように、半導体発光素子104も半導体発光素子101と同様に、容易に製造することが可能である。
【0043】
[第5の実施形態]
図10は本発明の第5の実施形態による半導体発光素子の斜視図である。この半導体発光素子105では、n電極7が導電性基板1の上主面に沿って格子状に配設されている。半導体発光素子105のA−A切断線に沿った断面構造は、図1、図4、図6、図8のいずれで表されるものであっても良い。すなわち、半導体発光素子105は、半導体発光素子101〜104のいずれかにおいて、後退部6およびこれを充填するn電極7の平面パターンに特徴を持つものである。
【0044】
半導体発光素子105は、溝としての後退部6とこれを充填するn電極7と(絶縁膜13があればそれをも含めて)が上主面に縦横に形成された半導体ウェハを、n電極7の中心線に沿ってダイシングすることによって得られる。したがって半導体発光素子105では、後退部6は、導電性基板1の上主面に沿って縦横に延在する溝として形成された部分と、導電性基板1の上主面の端縁に沿って延在する段差として形成された部分とを有している。段差は、図1、図4等に描かれる溝としての後退部6の中心から左半分、あるいは右半分に相当するものである(後述する図12に半導体素子105として描かれている)。段差は、半導体発光素子105の母体となる半導体ウェハに形成された溝の一部であるため、半導体発光素子105に形成されている溝とは互いに連通する。また、段差に充填されているn電極7は、溝に充填されているn電極7とは互いに連結している。
【0045】
段差としての後退部6に充填されているn電極7の側面は、導電性基板1の側面に沿って露出することとなる。このn電極7の側面を通じて、外部回路とn電極7との間の電気的接続が達成される。このため、n電極7の上面にワイヤボンディングを施す必要がないので、n電極7の幅を、特許文献1等に開示される従来技術のものに比べて、1/10程度に狭く設定することができる。それにより、遮光面積が格段に減少するので、光取り出し効率が飛躍的に向上する。
【0046】
また、n電極7は、導電性基板1の上主面を複数の領域に分割するように、特に互いに同等の領域に分割するように格子状に配設されているので、導電性基板1の全体にわたって電流が均一に広がり易くなる。その結果、光取り出し効率がさらに向上する。導電性基板1の上主面を複数の領域に分割するn電極7の平面パターンとして、図10に示したもの以外に、例えば図11に示すものを採用してもよい。図11(a)は、同心矩形を基調とするものであり、図11(b)は、同心円を基調としている。図11(c)は放射形状であり、図11(d)は同心矩形と放射形状との組合せであり、図11(e)は同心円と放射形状との組合せである。いずれのパターンについても、それらが分割する複数の領域は互いに等面積に近くなるように設定されるのが、電流の均一化による光取り出し効率の向上という観点から望ましい。
【0047】
[第6の実施形態]
図12は本発明の第6の実施形態による発光装置の縦断面図である。この発光装置106は、第5の実施形態による半導体発光素子105をパッケージ20に収納することにより、図示しない回路基板への半導体発光素子105の実装を容易にしている。半導体発光素子105を収納する前のパッケージ20の斜視図を図13に示す。
【0048】
図12および図13が示すように、パッケージ20は例えば平板状であって、その上主面には半導体発光素子105を収納するための凹部21が設けられている。凹部21の底面の上には金属板(金属シート、金属箔を含む。以下同様である。)22が形成されている。凹部21の側面および縁部(すなわち、パッケージ20の上主面)には、金属板22に連結する金属板27が選択的に形成されている。また、凹部21の縁部には、金属板27から孤立した別の金属板25が選択的に形成されている。
【0049】
図12が示す発光装置106はつぎの工程を通じて組み立てられる。まず、半導体発光素子105が凹部21に投入されるとともに、p電極5が、ダイボンド材23によって金属板22に固着される。これにより、p電極5は金属板22を通じて、凹部21の縁部に配置された金属板27と電気的に接続される。つぎに、半導体発光素子105と凹部21との間の空隙が、樹脂24によって充填される。既に述べたように、半導体発光素子105では、n電極7の側面が導電性基板1の側面に露出する。そこで、樹脂24の充填後に、n電極7の露出する側面と金属板25とが、例えばハンダ30によって接続される。ハンダ30は、n電極7の側面だけでなく、その上面をも覆うように接続されても良い。ハンダ30はn電極7の上面に接続されても、この上面からはみ出さない限りは、半導体発光素子105の光取り出し面を遮蔽しないので、光取り出し効率を劣化させない。
【0050】
ハンダ30が接続された金属板25はn電極7に電気的に接続されることにより、発光装置106のn電極(カソード)として機能する。同様に、p電極5に接続された金属層27は、発光装置106のp電極(アノード)として機能する。したがって、金属板25および27が配設される側、すなわちパッケージの上主面側を実装面として、発光装置106を任意の回路基板に実装することができる。ハンダ30と同様に、ボール状のハンダを金属板27の上にも接続することにより、回路基板への実装の際に、これらのハンダをハンダボールとして使用し、回路基板上の配線パターン、パッド等の導電体との電気的接続に役立てることも可能である。この場合、これらのハンダボールが発光装置106のn電極およびp電極として機能する。
【0051】
[変形例]
(1)実施の形態6では、半導体発光素子105が発光装置106に組み込まれた形態で回路基板に実装される例を示したが、半導体発光素子105を回路基板へ直接に実装することも可能である。この場合には、半導体発光素子105のn電極7の露出する側面が、回路基板上の電極として機能する配線パターンの一部等にハンダ付けされることにより、n電極7が回路基板上の配線パターンの一部等に電気的に接続される。
【0052】
(2)上記の各実施の形態の特徴部分は、任意に組み合わせて実施することが可能である。例えば、実施の形態4による半導体発光素子104として、その特徴部分である張り出し部17が、半導体発光素子103と組み合わせて実施される例を示したが、他の実施の形態、例えば第1の実施形態の半導体発光素子101と組み合わせて実施することも当然に可能である。
【0053】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、第1電極を通じて流れる電流が導電性基板の全体にわたって広がり易くなるので、発光層の全体へ効率よく電流が供給され、それにより発光層の発光効率が高くなり光取り出し効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態による半導体発光素子の縦断面図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態による半導体発光素子のより望ましい構成を示す断面図である。
【図3】 本発明の第1の実施形態による半導体発光素子の製造工程図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態による半導体発光素子の縦断面図である。
【図5】 本発明の第2の実施形態による半導体発光素子の製造工程図である。
【図6】 本発明の第3の実施形態による半導体発光素子の縦断面図である。
【図7】 本発明の第3の実施形態による半導体発光素子の製造工程図である。
【図8】 本発明の第8の実施形態による半導体発光素子の縦断面図である。
【図9】 本発明の第8の実施形態による半導体発光素子の製造工程図である。
【図10】 本発明の第5の実施形態による半導体発光素子の縦断面図である。
【図11】 本発明の第5の実施形態の別の例による半導体発光素子の平面図である。
【図12】 本発明の第6の実施形態による発光装置の縦断面図である。
【図13】 本発明の第6の実施形態によるパッケージの斜視図である。
【図14】 従来技術による半導体発光素子の縦断面図である。
【符号の説明】
1 導電性基板
3 発光層
5 p電極(第2電極)
6 後退部
7 n電極7(第1電極)
8 透明電極膜
9 金属電極膜
10 半導体膜
11 透明電極膜
12 窒化ガリウム基板(本体部)
13 絶縁膜
17 張り出し部
25,30 電極
101,102,103,104,105 半導体発光素子
106 発光装置
Claims (9)
- 発光波長に対して透明性を有し一方主面に選択的に後退部が形成された導電性基板と、
前記導電性基板の他方主面の上に形成され発光層を有する半導体膜と、
前記後退部に充填され、かつ前記一方主面に部分的に形成された第1電極と、
前記半導体膜の前記導電性基板とは反対側主面に形成された第2電極と、
を備える発光ダイオード。 - 前記第2電極は、発光波長に対する反射率が70%以上の金属電極膜を有する請求項1に記載の発光ダイオード。
- 前記第2電極は、前記金属電極膜と前記半導体膜とに介在する透明電極膜をさらに有する請求項2に記載の発光ダイオード。
- 前記導電性基板は、その本体部分よりも電気抵抗率の低い透明電極膜を前記一方主面側に有する請求項1ないし3のいずれかに記載の発光ダイオード。
- 前記後退部の底面と前記第1電極とに介在する絶縁膜をさらに備える請求項1ないし4のいずれかに記載の発光ダイオード。
- 前記第1電極は前記後退部の縁部を覆う張り出し部を有する請求項1ないし5のいずれかに記載の発光ダイオード。
- 前記後退部は、前記導電性基板の前記一方主面を複数の領域に分割するように前記一方主面に延在する溝として形成された部分を有する請求項1ないし6のいずれかに記載の発光ダイオード。
- 前記後退部は、前記導電性基板の前記一方主面の端縁に沿って延在する段差として形成された部分をさらに有し、前記溝と前記段差とは互いに連通している請求項7に記載の発光ダイオード。
- 請求項8に記載の発光ダイオードと、
前記第1電極のうち前記段差に充填された部分の側面に電気的に接続されている、前記発光ダイオードに電流を供給するための電極と、を備える発光装置。
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