JP4120432B2 - 固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は固体酸化物形燃料電池に係り、燃料極に含まれるFeの含有量を制御し、出力性能に優れた固体酸化物形燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、固体酸化物型燃料電池において、NiとSmを固溶させたセリアの混合体からなる燃料極中にFeをNiに対し10wt%程度添加することで、出力性能が向上する報告がなされている。(例えば非特許文献1参照)。該報告には、燃料に乾燥ジメチルエーテル、作動温度が700℃、という炭素が析出しやすい条件下において、その効果が発揮されることが示されている。
【0003】
【非特許文献1】
石原達己、外3名、「ジメチルエーテルを直接燃料に用いるSOFCの発電特性(2) アノード触媒への添加物効果」、2003年電気化学会秋季大会予稿集、電気化学会、2002年9月13日、p.78
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、非特許文献1に示されるように、炭素析出が起こる作動条件下において、燃料極中へFeを添加することが出力性能を向上させる報告がなされており、炭素析出が起こらない作動条件において出力性能を向上させても低下させることは考えられなかった。しかしながら、炭素析出が起こらない作動条件下において、Feを添加した燃料極を有する固体酸化物形燃料電池の発電実験を行った結果、燃料極中に含まれるFeが増えると、出力性能が低下することが分かった。
【0005】
一方で、燃料極中に含まれるFeの量を減らしすぎると、出力性能の低下が見られた。つまり、高い出力性能を得る為の、燃料極におけるFeの含有量の最適範囲が存在し、最適範囲を見出す必要があった。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するものであり、燃料極に含まれるFeの含有量を制御し、出力性能に優れた固体酸化物形燃料電池を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために第1の発明は、電子導電性酸化物と酸素イオン導電性酸化物からなる空気極と、酸素イオン導電性酸化物からなる固体電解質と、電子導電性酸化物からなるインターコネクタと、Niと酸素イオン導電性酸化物の混合体からなる燃料極と、を備えた固体酸化物形燃料電池において、前記燃料極にはFeが含まれ、該Feの含有量が0.01wt%以上0.14wt%以下である固体酸化物形燃料電池を提供する。本発明では、電子導電性酸化物と酸素イオン導電性酸化物からなる空気極と、酸素イオン導電性酸化物からなる固体電解質と、電子導電性酸化物からなるインターコネクタと、Niと酸素イオン導電性酸化物の混合体からなる燃料極と、を備えた固体酸化物形燃料電池において、前記燃料極にはFeが含まれ、該Feの含有量が0.01wt%以上0.14wt%以下である為、出力性能の優れた固体酸化物形燃料電池を提供することが可能である。この理由は、前記Feの含有量が0.14wt%超ではセル焼成時における該燃料極中の三相界面の減少、及び/または燃料極のガス拡散性の低下が生じ、一方、前記Feの含有量が0.01wt%未満では該燃料極/該固体電解質間の接触抵抗の増大し、出力が低下する為である。
【0008】
前記目的を達成する為に第2の発明は、前記燃料極を焼成法により成膜する固体酸化物形燃料電池の製造方法を提供する。本発明では、該燃料極を焼成法により成膜するため、コスト面に優れた固体酸化物形燃料電池を提供することが可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施例に係る円筒縦縞型の固体酸化物形燃料電池のセルの構造である。
【0010】
円筒縦縞型の固体酸化物形燃料電池は、固体酸化物形燃料電池の一種であり、空気極支持管―固体電解質―燃料極―インターコネクタで構成される円筒型セルを有する。また、空気極とインターコネクタの間にプリコート層と呼ばれる緻密空気極層を有するタイプも提案されている。円筒縦縞型の固体酸化物形燃料電池において、空気極側に酸素(空気)を流し、燃料極側にガス燃料(H、CH等)を流してやると、空気極、燃料極間に電位が生じ、発電が行われる。
【0011】
円筒縦縞型の固体酸化物形燃料電池において、空気極には、空気側集電層と空気側電極反応層が存在する。空気側集電層は1)作動温度における酸化雰囲気での安定性、2)高い電子導電性、3)高いガス拡散性、を有するものが好ましい。これらを満たす為にランタンマンガナイト等が用いられる。円筒縦縞型の固体酸化物形燃料電池においては支持管が集電層となる。空気側電極反応層は、空気側集電層と固体電解質の間に存在し、1)作動温度における酸化雰囲気での安定性、2)電子導電性と酸素イオン導電性を兼備、3)高い反応活性と表面積、を有するものが好ましい。これらを満たす為に、ランタンマンガナイトと酸素イオン導電性酸化物の混合体や、混合導電性を有するランタンコバルタイト等が用いられる。
【0012】
円筒縦縞型の固体酸化物形燃料電池において、固体電解質には、1)作動温度における酸化・還元両雰囲気での安定性、2)高い酸素イオン導電性、3)ガス気密性、を有するものが好ましい。これらを満たす為に、安定化ジルコニア(ドーパントとして、Ca、Y、Scが挙げられ、それぞれCSZ、YSZ、SSZと表記)、希土類元素を固溶させたセリア、ランタンガレート等が用いられる。
【0013】
円筒縦縞型の固体酸化物形燃料電池において、インターコネクタには1)作動温度における酸化・還元両雰囲気での安定性、2)高い電子導電性、3)ガス気密性、を有するものが好ましい。これらを満たす為に、Ca等を固溶させたランタンクロマイト、La等を固溶させたストロンチウム(またはカルシウム)チタネート等が用いられる。ランタンクロマイトは難焼結性材料として知られており、ランタンクロマイトの緻密化を目的として、インターコネクタと空気側集電体の間に、緻密空気極を設ける報告もなされている。緻密空気極には、1)作動温度における酸化雰囲気での安定性、2)高い電子導電性、3)ガス気密性、を有するものが好ましい。これらを満たす為に、SrまたはCaを固溶させたランタンマンガナイト等が用いられる。
【0014】
円筒縦縞型の固体酸化物形燃料電池において、燃料極には、燃料側集電層と燃料側電極反応層が存在する。燃料側集電層は、1)作動温度における還元雰囲気での安定性、2)高い電子導電性、3)高いガス拡散性、を有するものが好ましい。これらを満たす為に、NiOと前記安定化ジルコニアの混合体(NiO/CSZ、NiO/YSZ、NiO/SSZと表記)、NiOと希土類元素を固溶させたセリアの混合体等が用いられ、発電雰囲気にて該NiOがNiとなり電子導電性を示すようになる。高い電子導電性を確保するためにNiO量は50wt%以上であることが好ましい。燃料側電極反応層は、燃料側集電層と固体電解質の間に存在し、1)作動温度における還元雰囲気での安定性、2)電子導電性と酸素イオン導電性を兼備、3)高い反応活性と表面積、を有するものが好ましい。これらを満たす為に、NiO/YSZ、NiO/SSZや、NiOと希土類元素を固溶させたセリアの混合体等が用いられ、該NiOは発電雰囲気にてNiとなり電子導電性を示すようになる。電子導電性と酸素イオン導電性の両方を効率よく発現させるために、NiO量は10〜50wt%程度が好ましい。
【0015】
固体酸化物形燃料電池の特徴として、水素のみならず、炭素を含むガスを燃料として用いることが出来ることが挙げられ、メタン、プロパン、ジメチルエーテル等が報告されている。炭素を含むガスを燃料として用いると、1)作動温度が700℃以下、2)水未添加、3)C=C結合を多く含有、のいずれかを含む条件では、燃料極のNiに炭素が析出しやすく、出力性能を著しく低下させる。
【0016】
そこで、2003年電気化学会秋季大会予稿集p.78に記載されているように、NiとSmを固溶させたセリアの混合体からなる燃料極に、Niに対し10wt%となるようにFeを添加することで、上記問題が解決された。燃料極に含まれるFeが析出する炭素を酸化させる為、炭素析出が抑制され出力性能が向上したと考えられている。
【0017】
従って、燃料極に含まれるFeが出力性能を向上させることがあっても、低下させることは考えられなかった。しかしながら、炭素析出が起こらない作動条件下において発電実験を行った結果、燃料極中に含まれるFeが増えると、出力性能が低下することが分かった。原因として、Feが焼結性に寄与しており、焼結性向上により燃料側の三相界面の低減、及び/または燃料極のガス拡散性の低下が起こった為と考えられた。
【0018】
一方で、燃料極中に含まれるFeの量を減らしすぎると、出力性能が低下することが分かった。原因として、焼結性低下により固体電解質/燃料側電極反応層/燃料側集電層の接触抵抗が増大した為であると考えられた。つまり、高い出力性能を得る為の、燃料極に含まれるFeの含有量の最適範囲が存在し、それを見出す必要があった。
【0019】
ここで表1に70wt%NiO/30wt%(ZrO0.9(Y0.1で表されるNiO/YSZを大気中1400℃で2時間焼成したときの相対密度を示す。ここで相対密度とは、結晶構造から求められる理論密度に対する、アルキメデス法で求められた試料の密度の割合である。試料の調整法として、平均径1μmのNiO/YSZ粉末、平均径0.5μmのFe粉末、ポリビニルアルコール水溶液を所定量秤量して乳鉢混合をした後、一軸加圧成形し1400℃で2時間焼成した。Fe含有量は成形体を溶解し、ICP発光分光法にて定量した。
【0020】
【表1】
Figure 0004120432
【0021】
表1より、粉末に含まれるFe含有量が増えると、相対密度が大きくなることが判る。このように、NiO/YSZからなる燃料極に含まれるFeが焼結性を向上させることが証明された。上記結果から、固体酸化物形燃料電池において、燃料極に含まれるFeの含有量が多すぎると、焼結性が高すぎる為、燃料極中の三相界面の減少及び/またはガス拡散性の低下が見られ、一方燃料極に含まれるFeが少なすぎると、焼結性が低すぎる為、燃料極/固体電解質間の接触抵抗が大きくなり、結果としていずれの場合も出力性能が低下することが分かった。
【0022】
本発明は円筒縦縞型の固体酸化物形燃料電池に限られるものではなく、円筒横縞型や、平板型燃料電池、マイクロチューブと呼ばれる超小型円筒型燃料電池であっても良い。
【0023】
次に、本発明における固体酸化物形燃料電池の作製方法について説明する。図1に示す円筒縦縞型の固体酸化物形燃料電池に用いた。
【0024】
[実施例1]
(1)空気極支持管の作製
組成がLa . 75Sr0.25MnOで表されるSrを固溶させたランタンマンガナイト(以下LSMと表記)を共沈法で作製後、熱処理して空気電極原料粉末を得た。平均粒子径は、30μmとした。該粉末100重量部、バインダー(メチルセルロース)10重量部、溶媒(水)10重量部、脱形剤(グリセリン)3重量部と混合し、杯土を得て、押し出し成形法によって円筒状成形体を作製した。
【0025】
(2)緻密空気極の作製
上記空気極と同じ組成の粉末を、緻密空気極の原料とした。平均粒子径は2μmとした。該粉末40重量部、溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ポリオキシエタレンアルキルソン酸エステル)1重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重量部とを混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。前記スラリーをスラリーコート法により緻密空気極を成膜し、空気極支持管と共に1500℃で焼成した。焼成後の空気極支持管の厚みは2mm、緻密空気極の厚みは40μmとした。
【0026】
(3)空気側電極反応層の作製
組成が50wt%La . 75Sr0.25MnO/50wt%(ZrO0.9(Sc0.1で表されるLSMとSSZの混合体を共沈法で作製後、熱処理して空気側電極反応層原料粉末を得た。平均粒子径は2μmとした。該粉末40重量部、溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ポリオキシエタレンアルキルソン酸エステル)1重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重量部とを混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。前記スラリーを、空気極支持管上にスラリーコート法で成膜した後に1400℃で焼成した。厚さは20μmとした。
【0027】
(4)固体電解質の作製
組成が(ZrO0.9(Y0.1で表されるYSZを共沈法で作製後、熱処理して固体電解質原料粉末を得た。平均粒子径は0.5μmとした。該粉末40重量部、溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ポリオキシエタレンアルキルソン酸エステル)1重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重量部とを混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。前記スラリーを、空気側電極反応層上にスラリーコート法で成膜し、1400℃で焼成した。厚さは30μmとした。
【0028】
(5)インターコネクタの作製
組成がLa . 80Ca0.20CrOで表されるCaを固溶させたランタンクロマイトを噴霧熱分解法で作製後、熱処理してインターコネクタ原料粉末を得た。得られた粉末の平均粒子径は1μmであった。該粉末40重量部、溶媒(エタノール)100重量部、バインダー(エチルセルロース)2重量部、分散剤(ポリオキシエタレンアルキルソン酸エステル)1重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重量部とを混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。前記スラリーを緻密空気極上にスラリーコート法によりインターコネクタを成膜し、1400℃で焼成した。焼成後の厚みは40μmとした。
【0029】
(6)燃料側電極反応層の作製
組成が20wt%NiO/80wt%(ZrO0.9(Y0.1、及び50wt%NiO/50wt%(ZrO0.9(Y0.1で表されるNiO/YSZを共沈法で作製後、熱処理して燃料側電極反応層原料粉末を得た。平均粒子径はいずれも0.5μmとした。該粉末に対し平均径0.5μmのFe粉末0.01wt%添加した粉末100重量部、溶媒(エタノール)500重量部、バインダー(エチルセルロース)20重量部、分散剤(ポリオキシエタレンアルキルソン酸エステル)5重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重量部、可塑剤(フタル酸ジブチル)5重量部とを混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。前記スラリーを、固体電解質上に燃料側電極反応層を20wt%NiO/80wt%YSZ、50wt%NiO/50wt%YSZの順でスラリーコート法により成膜した。
【0030】
(7)燃料側集電層の作製
組成が70wt%NiO/30wt%(ZrO0.9(Y0.1で表されるNiO/YSZを共沈法で作製後、熱処理して燃料側電極反応層原料粉末を得た。平均粒子径を5μmとした。該粉末に対し平均径0.5μmのFe粉末0.01wt%添加した粉末100重量部、溶媒(エタノール)500重量部、バインダー(エチルセルロース)20重量部、分散剤(ポリオキシエタレンアルキルソン酸エステル)5重量部、消泡剤(ソルビタンセスキオレート)1重量部、可塑剤(フタル酸ジブチル)5重量部とを混合した後、十分攪拌してスラリーを調整した。前記スラリーを、燃料側電極反応層上に燃料側集電層をスラリーコート法により成膜し、燃料側電極反応層と共に1400℃で焼成した。燃料側電極反応層の膜厚は10μm、燃料側集電層の膜厚は90μmとした。
【0031】
[実施例2]
上記空気極、緻密空気極、空気側電極反応層、固体電解質、インターコネクタの作製法は、実施例1と同様である。燃料側電極反応層の作製方法は以下の通りである。燃料極側電極反応層として、前記Fe粉末を0.07wt%添加した20wt%NiO/80wt%(ZrO0.9(Y0.1、50wt%NiO/50wt%(ZrO0.9(Y0.1で表されるNiO/YSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。燃料側集電層の作製方法は以下の通りである。燃料極集電層として、前記Fe粉末を0.07wt%添加した70wt%NiO/30wt%(ZrO0.9(Y0.1で表されるNiO/YSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。
【0032】
[実施例3]
上記空気極、緻密空気極、空気側電極反応層、固体電解質、インターコネクタの作製法は、実施例1と同様である。燃料側電極反応層の作製方法は以下の通りである。燃料極側電極反応層として、前記Fe粉末を0.14wt%添加した20wt%NiO/80wt%(ZrO0.9(Y0.1、50wt%NiO/50wt%(ZrO0.9(Y0.1で表されるNiO/YSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。燃料側集電層の作製方法は以下の通りである。燃料極集電層として、前記Fe粉末を0.14wt%添加した70wt%NiO/30wt%(ZrO0.9(Y0.1で表されるNiO/YSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。
【0033】
[比較例1]
上記空気極、緻密空気極、空気側電極反応層、固体電解質、インターコネクタの作製法は、実施例1と同様である。燃料側電極反応層の作製方法は以下の通りである。燃料極側電極反応層として、前記Fe粉末を添加しない20wt%NiO/80wt%(ZrO0.9(Y0.1、50wt%NiO/50wt%(ZrO0.9(Y0.1で表されるNiO/YSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。燃料側集電層の作製方法は以下の通りである。燃料極集電層として、前記Fe粉末を添加しない70wt%NiO/30wt%(ZrO0.9(Y0.1で表されるNiO/YSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。
【0034】
[比較例2]
上記空気極、緻密空気極、空気側電極反応層、固体電解質、インターコネクタの作製法は、実施例1と同様である。燃料側電極反応層の作製方法は以下の通りである。燃料極側電極反応層として、前記Fe粉末を0.21wt%添加した20wt%NiO/80wt%(ZrO0.9(Y0.1、50wt%NiO/50wt%(ZrO0.9(Y0.1で表されるNiO/YSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。燃料側集電層の作製方法は以下の通りである。燃料極集電層として、前記Fe粉末を0.21wt%添加した70wt%NiO/30wt%(ZrO0.9(Y0.1で表されるNiO/YSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。
【0035】
[比較例3]
上記空気極、緻密空気極、空気側電極反応層、固体電解質、インターコネクタの作製法は、実施例1と同様である。燃料側電極反応層の作製方法は以下の通りである。燃料極側電極反応層として、前記Fe粉末を6.47wt%(Niに対し10wt%に相当)添加した20wt%NiO/80wt%(ZrO0.9(Y0.1、50wt%NiO/50wt%(ZrO0.9(Y0.1で表されるNiO/YSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。燃料側集電層の作製方法は以下の通りである。燃料極集電層として、前記Fe粉末を6.47wt%(Niに対し10wt%に相当)添加した70wt%NiO/30wt%(ZrO0.9(Y0.1で表されるNiO/YSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。
【0036】
[実施例4]
上記空気極支持管、緻密空気極、空気側電極反応層、インターコネクタ、燃料側電極反応層、燃料側集電層の作製法は、実施例1と同様である。固体電解質の作製方法は以下の通りである。固体電解質として(ZrO0.9(Sc0.1で表されるSSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。
【0037】
[実施例5]
上記空気極支持管、緻密空気極、空気側電極反応層、インターコネクタ、燃料側電極反応層、燃料側集電層の作製法は、実施例2と同様である。固体電解質の作製方法は以下の通りである。固体電解質として(ZrO0.9(Sc0.1で表されるSSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。
【0038】
[実施例6]
上記空気極支持管、緻密空気極、空気側電極反応層、インターコネクタ、燃料側電極反応層、燃料側集電層の作製法は、実施例3と同様である。固体電解質の作製方法は以下の通りである。固体電解質として(ZrO0.9(Sc0.1で表されるSSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。
【0039】
[比較例4]
上記空気極支持管、緻密空気極、空気側電極反応層、インターコネクタ、燃料側電極反応層、燃料側集電層の作製法は、比較例1と同様である。固体電解質の作製方法は以下の通りである。固体電解質として(ZrO0.9(Sc0.1で表されるSSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。
【0040】
[比較例5]
上記空気極支持管、緻密空気極、空気側電極反応層、インターコネクタ、燃料側電極反応層、燃料側集電層の作製法は、比較例2と同様である。固体電解質の作製方法は以下の通りである。固体電解質として(ZrO0.9(Sc0.1で表されるSSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。
【0041】
[比較例6]
上記空気極支持管、緻密空気極、空気側電極反応層、インターコネクタ、燃料側電極反応層、燃料側集電層の作製法は、比較例3と同様である。固体電解質の作製方法は以下の通りである。固体電解質として(ZrO0.9(Sc0.1で表されるSSZを用いた。成膜法は実施例1と同様である。
【0042】
以上の方法で得られた円筒セルの発電評価を行なった。以下に示す条件における電位を表2に示す。燃料:H、酸化剤:空気、温度:800℃、電流密度:0.3A/cm。なお燃料極に含まれるFe含有量は、燃料極を剥離したものを溶解し、ICP発光分光法にて定量した。
【0043】
【表2】
Figure 0004120432
【0044】
比較例1がFeを全く添加していない系、比較例3が燃料極のNi量に対し10wt%のFeを添加した系であり、それぞれ従来の技術に相当し、比較例2が本発明の範囲外の系に相当する。本発明の実施例である1から3において、高い電位を達成し、その値はほぼ一定であった。実施例1から3と比較して、Feをほとんど含まない比較例1では電位が40mV低い値を示し、燃料極のNi量に対し10wt%のFeを添加した比較例3では、電位が120mV低い値を示した。本発明の範囲外である比較例2では、比較例3より高いものの実施例1から3とは大きな差を示した。
【0045】
また、実施例3、4及び比較例3、4を見ると燃料極と隣接する固体電解質がYSZからSSZに替わることで電位は上昇したが、傾向としてはYSZと同様、Feが0.01wt%以上0.14wt%以下の範囲で最も高く、それ以外の範囲で電位が低下することが分かった。
【0046】
以上の結果から、燃料極中に含まれるFeは0.01wt%以上0.14wt%であることが望ましいことが確認された。
【0047】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の固体酸化物形燃料電池は、前記燃料極に含まれるFeの含有量が0.01wt%以上0.14wt%以下であることを特徴としており、該Feの含有量が0.14wt%超におけるセル焼成時における該燃料極中の三相界面の減少、及び該Feの含有量が0.01wt%未満における該燃料極/該固体電解質間の接触抵抗の増大、を防止でき、出力性能の優れた固体酸化物形燃料電池を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る円筒縦縞型の固体酸化物形燃料電池のセルの構造である。
【符号の説明】
1:空気極
2:固体電解質
3:燃料極
4:インターコネクタ

Claims (2)

  1. 電子導電性と酸素イオン導電性を有する酸化物からなる空気極と、酸素イオン導電性酸化物からなる固体電解質と、電子導電性酸化物からなるインターコネクタと、Fe粉末とNi粉末と酸素イオン導電性酸化物粉末の混合体を焼結してなる燃料極と、を備えた固体酸化物形燃料電池において、前記燃料極に含まれるFeの含有量が0.01wt%以上0.14wt%以下である固体酸化物形燃料電池。
  2. 前記燃料極を焼成法により成膜することを特徴とする請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池の製造方法。
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