JP4120238B2 - 車体前部構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車体前部構造に係り、特に、自動車等の車両のボデー前部の骨格を構成する車体前部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の車両のボデー前部の骨格を構成する車体前部構造においては、その一例が特開2001−191945号公報に示されている。
【0003】
図4に示される如く、この車体前部構造では、車体前後方向に沿って配設された左右一対のサイドメンバ100のキック部100Aにフロントサスペンションメンバ101が配設されている。フロントサスペンションメンバ101は左右一対のサイドメンバ部102、104と、これらのサイドメンバ部102、104を連結するラックハウジング部106とによって、I字状に構成されており、ラックハウジング部106は、ステアリングギヤボックスのラックハウジングを構成する円筒部108と、円筒部108の下側に形成され車体前後方向に所定の幅を持つ補強部110とで構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような車体前部構造においては、図5に示される如く、サイドメンバ100のキック部100Aより前方の部位である前部100Bの下部にフロントサスペンションメンバ101が配設されているため、サイドメンバ100の前部100Bと、キック部100Aより後方の部位である後部100Cとが上下方向に大きくオフセットしており(オフセット量H)、キック部100Aの後端Pにおける立ち上がり角度θが大きくなっている。この結果、車両前突等により、サイドメンバ100に前方から荷重Fが作用した場合には、曲げモーメントMが大きくなり、サイドメンバ100が折れ易く、衝撃エネルギーを確実且つ効果的に吸収できない。
【0005】
本発明は上記事実を考慮し、サイドメンバにおけるキック部前後の上下オフセット量を小さくでき、衝突時のサイドメンバの曲げモーメントを小さくできる車体前部構造を得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明における車体前部構造は、車体前後方向に沿って配設されキック部が形成された左右一対のサイドメンバと、
該サイドメンバにおけるキック部の前方下部に車幅方向に沿って配設されたラックアンドピニオンステアリングギヤボックスと、
前記サイドメンバに形成され前記ラックアンドピニオンステアリングギヤボックスとの干渉を防止するための干渉防止手段と、
前記サイドメンバにおける前記干渉防止手段の前後の部位を互いに連結すると共に、左右の前記サイドメンバに架設された補強手段としてのサスペンションメンバと、
を有することを特徴とする。
【0007】
従って、ラックアンドピニオンステアリングギヤボックスとの干渉を防止するための干渉防止手段をサイドメンバに形成することで、サイドメンバにおけるキック部の前方下部に車幅方向に沿って配設されたラックアンドピニオンステアリングギヤボックスに対して、サイドメンバにおけるキック部の前方側の部位を下方に配設できる。この結果、サイドメンバにおけるキック部前後の上下オフセット量を小さくでき、衝突時のサイドメンバの曲げモーメントを小さくできる。また、補強手段としてのサスペンションメンバによってサイドメンバにおける干渉防止手段の前後の部位を互いに連結すると共に、左右のサイドメンバに補強手段としてのサスペンションメンバを架設するため、干渉防止手段を形成したことで断面積が小さくなり強度的に弱くなったサイドメンバの前記部位を確実に補強できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明における車体前部構造の一実施形態を図1及び図2に従って説明する。
【0011】
なお、図中矢印FRは車両前方方向を、矢印UPは車両上方方向を示す。
【0012】
図2に示される如く、本実施形態のサイドメンバ(サイドレールともいう)10は、車体の車幅方向両端下部近傍に車両前後方向に沿って左右一対配設されている。また、サイドメンバ10の前部12は、後方側の基部14に対して車両上方向にオフセットしており、サイドメンバ10の前部12と基部14との間は、車両後側下方へ向かって傾斜しているキック部(キックアップ部ともいう)16となっている。
【0013】
また、左右のサイドメンバ10の間には、車幅方向に延設された複数のクロスメンバ20、22、24が配設されている。また、左右のサイドメンバ10におけるキック部16にはサスペンションメンバ30が架設されており、左右のサイドメンバ10におけるキック部16の前方側の部位には、サスペンションメンバ32が架設されている。
【0014】
なお、図示を省略したが、これらのサスペンションメンバ30とサスペンションメンバ32には周知のフロントサスペンションが配設されている。
【0015】
図1に示される如く、サイドメンバ10の前端部10Aには、車幅方向に延設されたバンパリインフォースメント40が配設されている。また、サイドメンバ10の前部12には、車両下方側から干渉防止手段しての側面視で半円状の凹部42が形成されている。この凹部42内を、ラックアンドピニオンステアリングギヤボックス44が車幅方向に通過している。
【0016】
従って、本実施形態では、サイドメンバ10の前部12(の下面)とラックアンドピニオンステアリングギヤボックス44との隙間46を確保しつつ、サイドメンバ10の前部12を下方に配設できるようになっている。
【0017】
また、本実施形態では、サイドメンバ10における凹部42の前後の部位が補強手段を兼ねたサスペンションメンバ32によって互いに連結されている。
【0018】
なお、図1の符号50は、サスペンションメンバ30とサスペンションメンバ32との間において、車幅方向に沿って配設されたドライブシャフトを示している。
【0019】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0020】
本実施形態では、図1に示される如く、ラックアンドピニオンステアリングギヤボックス44との干渉を防止するための凹部42をサイドメンバ10の前部12の下面側に形成することで、サイドメンバ10におけるキック部16の前方下部に車幅方向に沿って配設されたラックアンドピニオンステアリングギヤボックス44に対して、サイドメンバ10の前部12を下方の位置、本実施形態では、ドライブシャフト50と略同じ位置に配設できる。
【0021】
この結果、サイドメンバ10におけるキック部16の前後の上下オフセット量Hを小さくできるため、キック部16の後端Pにおける立ち上がり角度θが小さくなっている。
【0022】
従って、本実施形態では、車両前突等により、サイドメンバ10に前方から荷重Fが作用した場合の、曲げモーメントMが小さくなる。このため、サイドメンバ10が折れ難く、衝撃エネルギーを確実且つ効果的に吸収できる。また、多数の補強部材を使用したサイドメンバを折れ難くする構成に比べて、質量及びコストを低減できる。
【0023】
また、本実施形態では、サスペンションメンバ32によってサイドメンバ10における凹部42の前後の部位を互いに連結しているため、凹部42を形成したことで断面積が小さくなり強度的に弱くなったサイドメンバ10の前記部位を確実に補強できる。
【0024】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態のサイドメンバ10では、図1に示される如く、サイドメンバ10の前部12に、車両下方側から干渉防止手段しての側面視で半円状の凹部42を形成したが、干渉防止手段は凹部42に限定されず、孔、切欠等の他の構成としても良い。例えば、図3に示される如く、サイドメンバ10の前部12に、干渉防止手段して貫通孔60を形成し、この貫通孔60内を、ラックアンドピニオンステアリングギヤボックス44が車幅方向に通過する構成としても良い。
【0026】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明における車体前部構造は、車体前後方向に沿って配設されキック部が形成された左右一対のサイドメンバと、サイドメンバにおけるキック部の前方下部に車幅方向に沿って配設されたラックアンドピニオンステアリングギヤボックスと、サイドメンバに形成されラックアンドピニオンステアリングギヤボックスとの干渉を防止するための干渉防止手段と、サイドメンバにおける干渉防止手段の前後の部位を互いに連結すると共に、左右のサイドメンバに架設された補強手段としてのサスペンションメンバと、を有するため、サイドメンバにおけるキック部前後の上下オフセット量を小さくでき、衝突時のサイドメンバの曲げモーメントを小さくできるという優れた効果を有する。また、サイドメンバにおける干渉防止手段を設けた部位を確実に補強できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る車体前部構造を示す概略側面図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係る車体前部構造が適用された車体フレームを示す車両斜め前方から見た斜視図である。
【図3】 本発明の他の実施形態に係る車体前部構造を示す概略側面図である。
【図4】 従来例の車体前部構造を示す分解斜視図である。
【図5】 従来例の車体前部構造を示す概略側面図である。
【符号の説明】
10 サイドメンバ
12 サイドメンバの前部
14 サイドメンバの基部
16 サイドメンバのキック部
32 サスペンションメンバ(補強手段)
42 サイドメンバの凹部(干渉防止手段)
44 ラックアンドピニオンステアリングギヤボックス
46 隙間
60 貫通孔(干渉防止手段)
Claims (1)
- 車体前後方向に沿って配設されキック部が形成された左右一対のサイドメンバと、
該サイドメンバにおけるキック部の前方下部に車幅方向に沿って配設されたラックアンドピニオンステアリングギヤボックスと、
前記サイドメンバに形成され前記ラックアンドピニオンステアリングギヤボックスとの干渉を防止するための干渉防止手段と、
前記サイドメンバにおける前記干渉防止手段の前後の部位を互いに連結すると共に、左右の前記サイドメンバに架設された補強手段としてのサスペンションメンバと、
を有することを特徴とする車体前部構造。
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