JP4118245B2 - 画像送信装置、画像受信装置および画像伝送システム - Google Patents

画像送信装置、画像受信装置および画像伝送システム Download PDF

Info

Publication number
JP4118245B2
JP4118245B2 JP2004100545A JP2004100545A JP4118245B2 JP 4118245 B2 JP4118245 B2 JP 4118245B2 JP 2004100545 A JP2004100545 A JP 2004100545A JP 2004100545 A JP2004100545 A JP 2004100545A JP 4118245 B2 JP4118245 B2 JP 4118245B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
value
image
difference
image data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004100545A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005286879A (ja
Inventor
尚 佐々木
馬 雅 之 八
井 徹 荒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2004100545A priority Critical patent/JP4118245B2/ja
Priority to TW094108750A priority patent/TWI258988B/zh
Priority to US11/091,895 priority patent/US7447354B2/en
Priority to CN200510079289.1A priority patent/CN1700255A/zh
Publication of JP2005286879A publication Critical patent/JP2005286879A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4118245B2 publication Critical patent/JP4118245B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N11/00Colour television systems
    • H04N11/04Colour television systems using pulse code modulation
    • H04N11/042Codec means
    • H04N11/046DPCM

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Color Television Systems (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)

Description

本発明は、画像データを送信または受信する画像送信装置、画像受信装置および画像転送システムに関する。
高精度かつ高品質の画像データを取り扱うには、大量の画像データを転送する必要がある。1本の配線で大量のデータを転送するのは困難なため、現実には複数の配線を用いる必要がある。配線の本数が多いと、その配線面積も大きくなり、さらにプリント基板の実装コストが増大する。
このような問題を解決するために、配線本数を削減して、コスト削減を図る技術が今後の課題として議論されている(非特許文献1、非特許文献2参照)。
さて、EMIの対策を行うデータ転送技術として、例えば、RSDS (Reduced Swing Differential Signaling), mini-LVDS (Low Voltage Differential Signaling), CMADS (Current Mode Advanced Differential Signaling), whisper BUS, Mobile-CMADS, MSDL (Mobile Shrink Data Link), MPL (Mobile Pixel Link), MVL (Mobile Video Interface)などが提案されている。
これらの技術は、EMIの削減が目的であり、画像データをそのまま転送しており、転送時のデータ量を効率的に削減できていない。SID学会では、RSDSに関するLeeの論文(非特許文献3参照)が、CMADAに関するYusaの論文(非特許文献4参照)、McCarneyの論文(特許文献5参照)がそれぞれ発表されている。また、携帯電話向けのシリアル・インタフェースをまとめて比較紹介した記事も公表されている(非特許文献6参照)。
さらに、携帯電話に関連して拡張されたMobile-CMADS, MSDL, MPL, MVIは、現状その画素数が少ないことにより、いずれも回路的な工夫により配線本数を削減している。しかしながら、これは当面のことであり、今後さらに画素数が増加するにつれて、データ量の急激な増加、回路の高周波数化、それに伴う回路コストの増大を考慮すると、今後は回路的な工夫にも限界が出てくる。
携帯電話を初めとするバッテリで駆動する電子機器では、消費電力は重要な要素であり、回路のさらなる高速動作は望ましくない。したがって、従来の回路的な工夫による解決に加え、従来の技術と矛盾しない別の観点による技術が必要となる。この技術のひとつに、データの圧縮が考えられる。
データ量またはデータ変化量を削減したデータ転送技術として、交代ビット反転法によるデータ変化量の削減およびハフマン符号化、1次元圧縮法、アリスメトリック法による画像圧縮により、データ量を削減する技術が提案されている(特許文献1参照)。しかしかながら、この公報によるデータ削減量は常に1/2であるとは限らず、データに依存してそのデータ量が大幅に変化してしまい、配線数の削減には利用できない。
また、バス反転技術(データの過半数が変化する場合に、元のデータをビット反転させ転送することで、データ変化量を削減する)を用いて、データ変化量を削減する技術も知られている(特許文献2,3参照)。これらの公報では、バスにおけるデータ転送技術として、ごく一般のデータを想定しており、画像データの性質は利用していない。このため、圧縮率はそれほど高くない。
一方、データ変化量が少なくなるように加算・減算処理を行う技術が提案されている(特許文献4参照)。この公報では、例えば0000→1111なるデータ変化に対してプラス1して、0001→0000と変化させることで、変化量を減らしている。この公報でも、一般データを対象としており、画像データを念頭に置いていないため、画像データを効率的に処理できない。
また、データの発生頻度をダイナミックに監視しながらバス反転を行うFV符号化方法が知られている(非特許文献7参照)。この方法は、データとして画像の統計的性質を積極的には利用していない。
また、1水平ライン(1H)前のデータと同じ値である場合には、その1H前に保存したデータを再利用してデータ転送を行わないようにすることで、データ転送量を削減する手法が提案されている(特許文献5参照)。しかしながら、実際の画像で、1H前のデータと同じ値になる可能性は、平均的に1割〜2割程度であり、データ転送を行わないことにより、たかだか2割の削減しかできず、配線数を削減するほど大きな効果は得られない。
また、画像の1H相関を利用してEMI削減を行う手法が提案されている(特許文献6,7および非特許文献8参照)。これらの手法では、データ量や配線数を削減することはできない。
以上に説明したように、世間一般に圧縮効果があるといわれる従来の技術を用いても、配線数を効率的に削減できない。
データ損失のない(ロスレス)データ圧縮技術として現状最も進んでいると思われる技術は、ISO規格FCD14495、通称JPEG-LS(lossless)である。この技術においても、平均的にいえば、1/2の圧縮を達成するのが精一杯である。一見考えると、配線本数を半分に削減できそうであるが、画像データによる圧縮率の大きな変動も存在し、配線本数の削減はなかなか困難である。データのロスが許されないことを考えると、最悪にそなえて配線本数を削減しようと試みると、1/2化すら不可能となってしまう。したがって、現実には望ましい選択とは言えない。
一般に、データ転送技術としては、多値でデータ転送をする技術が知られている。LCDソースドライバなどを画像データ転送装置として、多値技術を利用して、画像の性質を適切に利用したデータ転送技術はまだ一つも知られていない。
LCDドライバにおいて、多値データ転送を実現するデータ転送方式が提案されている(特許文献8参照)。この方式は、データを3値化する技術を採用するが、3値を2ビットで符号化するものであり、残念なことに配線数は同じままで配線数の削減効果は無い。また、単純にデータを3値化しただけで、特に画像の性質を利用していないので、性能的には劣る。
一方、電流モードでの多値論理回路が提案されている(非特許文献9参照)。また、多値転送に関する技術も提案されている(非特許文献10,10参照)。これらの文献では、多値といっても3値や4値を主に対象とし、16値以上を用いることはほとんどない。これは、多値が大きくなるほど、消費電力が問題となり、現実の利用には望ましくないからである。
ところで、データ圧縮技術に関連して、DPCM (Differential Pulse Coded Modulation)技術が提案されている。画像データに関するDPCM技術としては、MED (Median edge detector)やGAP(gradient-adjusted predictor)が知られている。GAPは2Hメモリを必要とし、ハードウェア回路規模が大きくなるので、ここでは1HメモリですむMEDで説明する。そこで、さらに、MEDに関して従来の技術を確認する。
MEDはJPEG−LSで採用された技術であり、近年もさらなる改良が続いており、MEDを斜め方向のエッジを考慮に入れることで、性能改善を図る技術が提案されている(非特許文献12参照)。また、別の予測式で性能改善を図る技術も提案されている(非特許文献13、14参照)。この他、さらに高性能のMEDも提案されている(非特許文献15参照)。
これらの従来のMEDは、本発明のような大量の画像データを低消費電力で送信することを目的として使用されておらず、データ圧縮を目的として利用されている。。
さらに類似した技術として、DVI(Digital Visual Interface)において、画像のエントロピーを利用して消費電力を削減する技術が近年提案されている(非特許文献16参照)。この技術は、伝送インタフェースとしてDVIを前提としており、あくまでデータはバイナリでデータ転送されていること、および配線長が長く、かつ高速データ転送回路の実現を前提としたTMDS符号化に基礎をおいている。
この技術は、本発明者による、低速動作を目指して多値化データを転送する技術とは、まったく異なる思想に基づく技術である。
特開2003-366107公報 特開2002-202760公報 特開2001-166740公報 特開2000-152129公報 特開2003-44017公報 特開2000-20031公報 特開2003-131627公報 米国特許公報6,339,622 SID (Society for information Display)学会における2003年度、SID Seminar (May 19, Baltimore, Maryland)のS. S. Kim, "AMLCD Manufacturing Technology"のM-4/24ページやM-4/26ページ Joe Virginia,による解説記事 LCD television, The future Looks Bright for LCD TV, Information Display (Official Monthly Publication of SID) October 2003 Vol.19, No.10の13ページの図4 Integrated TFT-LCD Timing Controllers with RSDS Column Driver Interface, SID Digest 6.2, 1999 High-Speed I/F for TFT-LCD Source Driver IC by CMADS, SID Digest. 9.4, 2001 日経エレクトロニクス2004.3.15号、「シリアル・インタフェース。リボルバー式が普及を後押し。配線数を1/10以下に抑える」、p128〜p130 WhisperBUS: An Advanced Interconnect Link For TFT Column Driver Data, SID Digest. 9.3, 2001 Jun Yang, Rajiv Gupta, FV Encoding for low-power Data I/O, IEEE, ISLPED 2001 SID IDRC 2003論文 Haruhiko Okumura等、"Vertically Differential EMI Compression Method for High Resolution LCDs" Wayne CurrentのCurrent-Mode CMOS Multiple-Valued Logic Circuits, IEEE Journal of Solid-State Circuits, Vol. 29, N0.2, February 1994, pp.95-107. R. Fajad-Rad, C-K. Ken Yang, M.A.Horowiz and T. H. Lee, A 0.3-μm CMOS 8-Gb/s 4-PAM Serial Link Transceiver, IEEE Journal of Solid-State Circuits, Vol. 33, No.5, May 2000. S. Srinivasan, Circuit & Signaling Strategies for on-chip interconnects in DSM CMOS, submitted to the Graduate school of the University of Massachusets Amherst in partial fulfillment of the requirements of the degree of master of science in electrical and computer engineering, August 2002 Jiangらの論文 Revisiting the JPEG-LS prediction scheme, IEE Proc. Visual Image Signal Process., Vol. 147, No.6, December 2000, pp. 575-580 Grecosらの論文 Two Low Cost Algorithms for Improved Diagonal Edge Detection in JPEG-LS, IEEE Transaction on Consumer Electronics, Vol. 47, No. 3, August 2001, pp. 466-473 Jiangらによる Toward improved prediction accuracy in JPEG-LS, SPIE Optical Engineering, 41(2) 335-341 (February 2002) Edirisingheの論文 Improvements to JPEG-LS via diagonal edge based prediction, Visual Communications and Image Processing 2002, Proceedings of SPIE Vol. 4671 (2002) We-Chung Cheng and Massound Pedram Chromatic Encoding: a Low Power Encoding Technique for Digital Visual Interface IEEE DATE 2003 session 6.3
本発明の目的は、低消費電力で、かつ少ない本数の伝送線で画像データを送信または受信可能な画像送信装置、画像受信装置および画像転送システムに関する。
本発明の一態様によれば、過去の画像データにより予測された現在の予測値と現在の実画像データとの差分に関する色差差分データを計算する色差差分計算手段と、
前記色差差分データを符号化して符号化データを生成する符号化手段と、
前記符号化データと、画像データの統計的性質に基づいて定められた前記符号化データの出現確率と、に基づいて、前記符号化データの各ビットにおける特定のビット値に、それぞれ異なる係数を掛けた値を加算して多値データを生成する多値化手段と、
前記多値データを少なくとも1本の伝送線を介して送信する送信手段と、を備えることを特徴とする画像送信装置が提供される
本発明の一態様によれば、少なくとも1本の伝送線を介して送信された、符号化データの各ビットにおける特定のビット値に画像データの統計的性質に基づいて定められた出現確率に応じた係数を掛けた値を加算して生成される多値データを受信する受信手段と、
受信された前記多値データに基づいて、画像データの統計的性質を考慮に入れて前記符号化データを復元する符号化手段と、
前記符号化データを復号して、現在の実画像データの色差信号と過去の画像データにより予測された現在の予測値の色差信号との差分に関する色差差分信号を生成する復号手段と、
前記色差差分信号に基づいて、現在の実画像データを復元する画像復元手段と、を備えることを特徴とする画像受信装置が提供される
本発明の一態様によれば、画像データを送信する画像送信装置と、
この画像データを受信する画像受信装置と、を備えた画像伝送システムにおいて、
前記画像送信装置は、
過去の画像データにより予測された現在の予測値と現在の実画像データとの差分に関する色差差分データを計算する色差差分計算手段と、
前記色差差分データを符号化して符号化データを生成する符号化手段と、
前記符号化データと、画像データの統計的性質に基づいて定められた前記符号化データの出現確率と、に基づいて、前記符号化データの各ビットにおける特定のビット値に、それぞれ異なる係数を掛けた値を加算して多値データを生成する多値化手段と、
前記多値データを少なくとも1本の伝送線を介して送信する送信手段と、を有し、
前記画像受信装置は、
少なくとも1本の伝送線を介して送信された多値データを受信する受信手段と、
受信された前記多値データに基づいて、画像データの統計的性質を考慮に入れて符号化データを復元する符号化手段と、
前記符号化データを復号して、現在の実画像データの色差信号と過去の画像データにより予測された現在の予測値の色差信号との差分に関する色差差分信号を生成する復号手段と、
前記色差差分信号に基づいて、現在の実画像データを復元する画像復元手段と、を有することを特徴とする画像伝送システムが提供される
本発明によれば、画像データの統計的性質に基づいて画像データを多値化して伝送するため、伝送時の消費電力を削減しつつ、伝送線の配線数を削減できる。
まず、本発明が利用する統計的な事実について説明を行い、その事実に基づいて本発明の一実施形態を説明する。本発明は、TVやPCモニタ、携帯電話、デジタル・カメラなど、画像データを転送する各種の電子機器に利用可能である。
一般に画像データは、水平(H)方向や垂直(V)方向に相関を持っているといわれる。これは、1H(1V)相関と呼ばれ、1水平ライン(以下、1H)前または1垂直ライン(以下、1V)前のデータと現在のデータと比較すると、統計的に似た値を持つという統計的性質である。
1つの画像データはRGBに関して3つの値を持っているが、例えば、赤(R)データについて説明する。1H前のRデータをR(1H)=2(8ビット256値における2)と表すこととし、現在のRデータをR(0)=1(8ビット256値における1)とする。このとき、差分データR(1H)−R(0)=1の値(1H差分データ値)は、十分たくさんのデータを解析すると、0を中心として、ラプラス分布することが経験的に知られている。これが1H相関である。
ラプラス分布は中心から急激に(指数関数的に)値が小さくなる。すなわち、中心での値が極めて高くなっており、これは、1H前の値と現在の値が統計的に等しい確率が極めて高いということを意味している。ラプラス分布は画像データの統計的な傾向であり、正確にラプラス分布曲線に一致する訳ではないが、統計を考えると、この分布に収束する。
実際、画像データ数が多くなるほど、解析した結果の曲線はなめらかな分布になる。図1〜図4は種々の画像データについての解析結果を示す図であり、画像データの各階調値における度数(同じ階調値をもつ画素の数)分布と、1H差分の度数分布と、1H差分の度数分布の対数とを示している。
例えば、図1では、解析する元の画像(元画像)を左上に示してある。この画像のRGBそれぞれのデータを抽出して、白黒の階調データとして表示したものがR画像、G画像、B画像であり、それぞれ赤、緑、青の色に対応しており、順番に元画像の下に配置されている。R−G画像、B−G画像は、色差信号に対応する信号としてR−Gの値を計算したデータ、B−Gの値を計算したデータをそれぞれ白黒の階調画像として表示している。これら縦に並んだ画像それぞれに関して、データ値の度数分布を示したグラフが横に配置されている。左から右へ向かって、一列目のグラフは、R、G、B、R−G、B−Gのそれぞれに関して、それらの度数分布を示したグラフである。x軸は256階調での階調数(0が黒、255が白に対応する)、y軸はその階調を持つ画素の度数(個数)である。
なお、色差R−GやB−G、および2列目のグラフ(差分データ)の場合、x軸は差分なので、−255から255までの階調データとなる。
例えば、図1のR画像では階調30附近でピークをとり、以降ゆっくりと度数が減少することが示されている。G画像やB画像もほぼR画像と似たような分布曲線になる。このような画像の度数分布は、画像それぞれにより大きく変化し、一般に決まった曲線のかたちで表現することができない。
実際、図2、図3および図4の例を比較すると、それぞれが固有の形をしており、共通した分布は持っていない。また、R−G画像やB−G画像は0を中心に集中した形になる場合も多いが、対称的に分布しない場合もまた多く、一般的にはラプラス分布ではない。
二列目のグラフは、1H差分データの度数分布を示すグラフである。図1〜図4のどの場合でも、0を中央値として集中した分布をなしており、ラプラス分布に近似できることがわかる。この分布の形をさらに細かく見るために、分布の度数の対数を取ったものが三列目のグラフである。中央で鋭く尖り、徐々に傾きが緩くなっている。なお、グラフの末端で値が急増しているのは、−127から127までの解析区間で度数を合計したことから、それ以上(以下)のすべての度数が累計された解析のためであり、本来のデータではないので、無視すればよい。
図1〜図4からわかるように、個々の画像データはラプラス分布に沿った分布になるが、さらに複数の画像の集合を考えた場合の分布(統計的マクロモデル)を考える。一般にどのような画像がデータとして転送されるかは事前にはわからない。したがって、ここでは、複数の画像を解析した結果に基づく統計的マクロモデルにより、ラプラス分布のパラメータを定める。
図5は複数の画像データに関して度数分布(ラプラス分布)を調べた結果を重ねて表示したグラフである。図5の横軸は、基準となる階調値を原点としており、縦軸は各階調値での度数を表している。図5の各曲線はラプラス分布で近似されるが、画像データにより傾きが異なることがわかる。分布の中央にある曲線を中心として、1つ1つのラプラス分布がさらに統計的に分布していることがわかる。
図6は本実施形態で使用する統計的モデルを説明する図である。上記では、各画像データはラプラス分布で近似できると説明したが、実際には少し異なる分布である。ラプラス分布の場合には、対数度数をとったグラフにおいて、直線で減少していく。第一次の近似としては、このような直線近似でよいと思われるが、さらに減少する傾きが徐々に緩くなっていく事実を表現するために、指数の中の階調(1H差分の階調)εに累乗のパラメータであるα(アルファ)を追加する。また、中央での尖り具合を細かく表現するためにβ(ベータ)というパラメータを導入する。なお、σ(シグマ)はもともとから存在するラプラス分布のパラメータである。パラメータkは確率分布を1に正規化するための係数であり、ラプラス分布のときから存在している。
以上のように、ラプラス分布を拡張した分布(拡張ラプラス分布:以降、簡略化のために「拡張」という用語を用いずに、そのままラプラス分布と呼ぶこともある)を以降取り扱うことにする。
なお、階調ε(正確には「差分階調」と呼ぶべきであるが、以降も単に「階調」と呼ぶことにする)を与えたときの拡張ラプラス分布の確率をp(ε)で参照するが、特にラプラス分布のパラメータを強く意識するときには、εの他に、α、β、σも引数として追加し、p(ε、α=0.4、β、σ)などと記載することにする。どの引数かはパラメータの名前で区別することとする。βは値0に近い場合は多い。これらα、β、σのパラメータの統計的分布をさらに考慮したのが、統計的マクロモデルである。
本実施形態では、階調εに関し、α、β、σを分布パラメータとし、kを正規化パラメータとしたとき、次の確率分布p(ε)を、拡張ラプラス分布と呼ぶ。拡張ラプラス分布は、(1)式で表される。
p(ε)=k*exp(−√2(|ε|α+β)/σ) …(1)
RGBそれぞれの画像に関して、1H差分を考えるだけでなく、R−GやB−Gといった色差信号に関しても、1H差分を考えることができる。実際、このような差分データの方が相関が高い。すなわち、R、G、BのΔ(R)、Δ(G)、Δ(B)で、それぞれの1H差分を表すとする。例えば、Δ(R)=(現在のR値)−(1H前のR値)である。このとき、色差信号の1H差分とは、Δ(R−G)=(現在のR−Gの値)−(1H前のR−Gの値)=(現在のR値)−(現在のG値)−(1H前のR値)+(1H前のG値)=(現在のR値)−(1H前のR値)−(現在のG値)+(1H前のG値)=ΔR−ΔGである。同様に、Δ(B−G)=ΔB−ΔGである。
図7は種々の画像データについて、色差信号の1H差分の分布を解析した結果を示す図である。図7では、拡張ラプラス分布の傾きを表すパラメータαの値が、α=0.31±3*0.05(平均値±3σ)からα=0.4±3*0.07へと、平均値がほぼ0.1だけ値が高くなっている。これは、より急峻に曲線が減少することを示し、相関が大きいことを意味しており、より利用価値が高いといえる。
図8はパラメータαの求め方を示す図である。図8のx軸は1H差分データにおける階調εの自然対数の自然対数、すなわち、ln(ln(ε))である。以下では、自然対数を簡単に対数と省略して使うことがある。y軸は階調εの画素数の逆数(正確には、画像に存在する画素の度数を表す確率)の対数の対数、すなわち、ある定数でオフセットされたln(ln(1/度数))である。確率が1に正規化した結果で示してあるので、画素数そのものの値ではない。
上述した(1)式で示すように、拡張ラプラス分布では、指数の中が、さらに|ε|のα乗となっているので、対数を2回取ることで、αの傾きを持った直線グラフが期待できる。ラプラス分布は、x軸を軸として左右対称に分布しており、εの絶対値|ε|のα乗になっているので、左右2つの領域に対応して2つの直線を形成する。したがって、データとしては、2つの左右対称な形状を表現するパラメータとして、2つのαが存在するが、実際にはほとんど差がなく、同じ値であると考えてよい。
図8にはGデータとR−G、B−Gデータが示してある。幸いなことに、多くの場合、RGBデータの曲線は、ほぼ同じになり、どれか1つの解析を行うことで、RGBそれぞれを代表できる。また、色差信号に関してもR−G,B−Gも同じ曲線となり、どちらか1つの解析を行えばよい。この図ではGデータが実際ほぼ直線であることが読み取れる。R−G、B−Gの曲線は、階調εが小さな値では曲線がバウンドしているが、データのほとんどはln(ln(ε))の値が大きな側にあり、データの大半が直線的であることが判る。なお、データの右端が直線でなく、値が大きく上下に変動している。これは、度数が小さくなると個別データの変動が大きくなり、十分大きな画素数を持つ画像であれば存在を期待される画素が、実際には有限のため存在しなかった場合である。αを求めるときには、これらを無視でき、直線部分の傾きを利用する。
図9はパラメータβの求め方を示す図である。パラメータβは、ln(ln(階調))=0のときのGデータのln(ln(1/度数))の値として求めることができる。
図10〜図13はパラメータαの分布を示す図である。これらの図では、36個のサンプル画像に関して、図8を用いて求めたαの分布を示している。直線の解析方法(傾きを求めるきに、原点通過を前提とした回帰分析を行うか、行わないか)と解析対象(右か左/正側領域か負側領域か)により、合計4通りの組み合わせがあり、各組み合わせが図10〜図13に図示されている。図10および図11はパラメータβを考慮に入れた場合のパラメータαの分布、図12および図13はパラメータβを考慮に入れない場合のパラメータαの分布を示している。また、図10および図12は図4の右側(正側)領域におけるパラメータαの分布、図11および図13は図4の左側(負側)におけるパラメータαの分布を示している。
これらの図からわかるように、β値が大きくない(0.01±3*0.1で、実際0.0と思えばよい)ことを反映して、どの解析結果も最終的には似たような結果となっている。色差信号R−G(B−G)に関して、これらの結果を(平均μ)±3*(標準偏差σ)で示すと、0.410±3*0.087、0.424±3*0.081、0.40±3*0.060、0.405±3*0.057となっている。ラフにα=0.4±0.2として以降、扱うことにする。
同様の解析をR、G、Bに関して行うと、α=0.31±0.1となる。これら36サンプルは自然画像が主であり、TVなどの一般的な映像の分布を忠実に示していると思われる。一般に、作図ソフトウェアで作成した絵や同じ色で塗るアニメーション画像、作図ソフトウェアで作成した画像などは、画像として上記の1H相関値が高い。一方、風景など自然画像は相関が低くなる。
今回の解析は、このような経験的事実に基づき、より条件の厳しいTVやビデオ(映画)を念頭に行っている。主に風景(近景および遠景)や塗りつぶしでないマンガを解析した。一般に近景の画像の方が、相関が低いと言われているが、必ずしも遠近が相関の決めてではなく、相対的に画面全体が同じトーンでない場合に相関が低い状態である。
このように、本実施形態では、集団としての画像の統計的分布を表現する分布として、1つの画像の分布(ラプラス分布)のパラメータの分布を考える。ここではそれを統計的マクロモデルと呼ぶことにする。以下では、統計的マクロモデル(拡張ラプラス分布)において、分布パラメータα、β、σが正規分布をする確率分布を拡張ラプラス分布の統計的マクロモデルと呼ぶ。
上記の手法により統計的マクロモデルが生成される。次に、このような統計的マクロモデルで表される画像の差分データを転送して、最終的に配線本数を削減する技術について説明する。
本発明の技術思想の根本は、画像データの(差分)階調値の出現確率頻度に偏りがあることを利用して、配線数削減を行い、多値化における電流量などの増加を抑制することである。従来の技術では、この統計的な偏りをデータ圧縮またはEMI削減に応用していた。本発明は、この統計的な偏りを、画像データ転送の多値化技術に関連して消費電力削減のために応用した点に特徴がある。
ここで、1H差分技術を、DPCM技術の観点から見直してみる。1H差分の現在値は、1H前の値により予測され、その予測値と現在値との差分をデータとして転送する。予想の確度が高ければ、差分の値は大抵の場合に小さな値となる。この場合、強い相関を示すので、差が小さい値となる。その結果、電流を小さくすることができる。
MED技術は、1H前のデータだけでなく、その周りのさらに追加された複数個のデータを用いて、予測精度を高めるものである。MED技術は、すでに受け取ったデータを用いて予測するのであり、将来に送られてくるであろうデータを利用することはできない。このような予測を因果的予測という。
本発明で利用するMED技術も因果的予測技術である。MED予測された値と実際の現在値の差分(MED差分)を取り、この分布を調べると、1H差分よりも非常に強い相関をもった分布となる。従来のラプラス分布よりも0を中心にして、より急峻な分布となる。これは、統計分布が改善されて、予測性能が向上したことを意味している。このようなMED差分を転送する。受信側では、同じMED予測器を利用して予想値を計算し、転送された差分に加算することで、元のデータを復元できる。このように、MED技術は、差分を転送し、その差分に予測値を加算し、復元するというDPCM技術の1つの例として認識することができる。もちろん1H差分も、DPCM技術の最も素朴な例である。
次に、このような画像のMED差分データを転送することで、最終的に配線本数を削減する技術について説明する。本発明の技術思想の根本は、画像データの出現確率頻度に偏りがあることを利用して、多値化を行って電流量削減と配線数削減を行うことである。従来の技術では、この統計的な偏りをデータ圧縮またはEMI削減に応用していた。本発明は、画像データ転送の多値化技術と組み合わせることにより、配線本数削減と電流削減にこの統計的性質をはじめて応用する。このことを強調するために、ここに再度明記しておく。
以下、図14および図15を用いて、MED予測器について説明する。RGBの画像または一般にそれらから計算される色情報xに関して、ここでは周囲の画素a、b、c、dの情報を利用してxの値を予想する。画素とその値を混同して、画素aの色情報=階調値をaと呼ぶことにする。
一般、垂直方向の相関は、水平方向よりも若干相関が高いことが知られている。また、予想は因果的である必要があるため、xより先にある画素の情報は使わない。さらに、ハードウェアによる実現を考えると、垂直方向の画素データを利用するには、そのためのライン・メモリが必要となる。できるだけメモリ量を少なくするために、1H分のメモリで済ますことにする。
以上により、xの周囲で、相関が高いと期待できる順番に、画像a、b、cを利用する。x値の予想で問題となるのは、画像としてエッジが存在する場合である。値の変化が緩慢である平坦な場合には、x=a+b−cにより、平均値と予測することに問題はない。
しかしながら、値の急激な変化がある場合、すなわち、エッジが存在する場合、このような平均値として予測してもうまくいかない。そこで、MED技術では、エッジの存在を検出し、エッジが垂直方向か水平方向かを判断し、画像データの予想精度を向上させる。
例えば、cbの値が高く、axの値が低い状態、すなわちcbとaxの間に垂直方向のエッジがある状態を想定して、MED技術のアルゴリズムについて説明する。この場合、xの予想はaの値そのものを採用することが良さそうである。また、c>bと仮定すると、c≧max(a,b)によりxをmin(a, b)=aにより予想する。さらに、caの値が高くbxの値が低い状態、すなわちcaとbxの間に水平方向のエッジがある状態を想定し、かつc>aを仮定すると、c≧max(a,b)によりxをmin(a,b)=bにより予想する。このように画素値における場合分けを考えることでMEDのアルゴリズムが構成されている。
このようなMEDの問題は、斜め方向にエッジが存在する場合に、うまく予想できないことである。これを考慮したのがEdirisingheのMEDである(非特許文献15)。この場合には予測のための周囲の画素値としてdをさらに追加利用することで、斜め方向を考慮する。
図16における一番上にある予想x=b+d+aはこのような斜め方向での予想である。c−max(a,b)>T1はc≧max(a,b)と同じ発想でエッジを検出しようとするものであるが、ここではスレッショルドT1を用いて制御している。さらに、条件abs(a−b)≦T2によりaとbの値が近いかどうか判定している。
ここで、absは絶対値を与える関数、T2は判定のためのスレッショルドである。もしaとbの値が近ければ、すなわち、abs(a―b)が小さい値であれば、斜め方向にエッジがあると期待できる。もしaとbの差が大きければ、垂直または水平方向のエッジである可能性が高い。このように考えて、斜めエッジによる予想x=b+d−aを行う。
以下同様に、場合分けを考えていけばよい。このような予想は、ローカルな状況からグローバルなエッジを検出しようとするものであり、すべての場合に関してうまく予想されることを保証するものでない。確率的にそうなる場合が多いという考えで、予測精度を高めているのであり、予想値と実際値の差分の分布をよりシャープにしていることを意味している。
実際にこのようなMEDにより差分データの分布が改善された例を図17および図18に示す。図18は図17の中央部分(0近辺)をさらに拡大したものである。1Hの場合と比較して、中央(0)の差分データが増加しており、特性が改善されていることがわかる。本発明では、この効果を多値化において利用する。現状での最も優れた予測技術の一つとしてEdirisingheのMEDを参照するが、これに限定されるわけではない。今後別の予測器が提案されれば、それを用いることで本技術に関してさらなる改善を図ることができることは言うまでもない。
図19は本発明の一実施形態に係る画像転送システムの概略構成を示すブロック図である。図19の画像転送システムは、RGBの画像データを多値データに変換して出力するタイミングコントローラ1と、タイミングコントローラ1から配線2を介して転送された多値データを受信して元の画像データを復元するソースドライバ3とを備えている。タイミングコントローラ1やソースドライバ3は、実際には種々の電気機器に組み込むことが可能である。例えば、タイミングコントローラ1はホストコンピュータに組み込まれ、ソースドライバ3は表示装置に組み込まれる。
タイミングコントローラ1は、画像データ取込部4と、色差化部5と、MED予測器6と、色差差分計算部7と、符号化部8と、D/A変換器(DAC)9と、多値出力部10とを有する。
ソースドライバ3は、多値入力部11と、A/D変換器(ADC)12と、符号復元部13と、MED予測器14と、色差復元部15と、画像データ出力部16とを有する。
色差化部5は、RGBの画像データに基づいて、画素ごとにG、R−G、B−Gの色差データを生成する。MED予測器6は、色差データを用いて予測値を計算する。色差差分計算部7は、不図示の加算器を用いて色差データと予測値との色差差分データを計算する。この差分データを、MED色差・差分データと呼ぶ。
符号化部8が行う多値化とは、MED色差・差分データを物理的なデータ(電流、電圧)に符号化することである。この多値化により、クロック・サイクルに対するデータ転送速度の向上を図る。通常は2値(0と1)でデータ転送を行うが、本実施形態では、例えば、4値、8値、16値、32値、64値などでデータを構成する。この値が高ければ高いほどデータ転送率が増加し、結果的に配線2の本数をより少なくできる。例えば2値、12本で転送していたものは、4値で6本、8値で4本、16値で3本、64値で2本という具合になる。このように多値化されたデータが配線2を経由して、例えば、LCDタンミング・コントローラからLCDソースドライバ3へと転送される。
一般に、この転送は画像を転送する場合に利用でき、LCDソースドライバ3へのデータ転送に限定されるわけではない。ここで暗黙に前提とされているのは、高速でデータ転送するのではなく、できるだけ低速で行いたいということであり、配線2は十分に短いとして取り扱えるという前提を考えている。すなわち、TMDS符号化の拡張では考えない。
ソースドライバ3は、タイミングコントローラ1が行った処理を逆の順序で行って、データの復元を行う。すなわち、多値データをMED色差・差分データに復元し、さらにMED予測器6による予測値に加算することで色差信号を復元する。復元された色差信号はさらに、Gを加算することでRGBへと復元される。さらに復元された画像データは、従来のドライバにより利用され、液晶を駆動する。以上の概略信号フローの詳細をさらに説明する。
図20は色差化部5とMED予測器6の処理内容を説明する図である。色差化部5は、例えば、画素xについてR−G、B−Gを計算し、R−G、G、B−Gの色差データを得る。本来、Gそのものは色差ではないが、Gも併せて「色差データ」と呼ぶことにする。MED差分における画素a、b、c、dおよびxのそれぞれごとに、R−G、G、B−Gの計算を行う。
MED予測器6は、R−GデータについてMED予測を行い、その差分を計算する。このときのMED差分データをε(R−G)と表す。同様に、εGとε(B−G)を計算する。このような3つのεデータに関して、後に定義を行う多値化写像を考える。
なお、色差化としては、G、R−G、B−Gの色差化のほか、B、R−G、B−GやR、R−G、B−Rなどの異なる組み合わせによる色差符号化も可能である。例えば、水中写真ではGよりもBのほうが、相関が高い分布をすることを本発明者は確認している。このようなときには、B、R−G、B−Gがより望ましい選択となる。
また、輝度信号Yを利用したY、R−Y、B−Yとその他の組み合わせも可能である。一般に、色差化信号としてYUV、YIQなど各種フォーマットも可能である。
さらに、近年、脳のV1(一次視覚野)において、二重反対色細胞(double opponent cell)として、Red-greenのほかに、red-cyan, green-magenta, blue-yellowの細胞が発見されていることから、他の色差軸選択の可能性もある。例えばred-cyanとして、2R−(G+B)=(R−G)+(R−B)、green-magentaとして、2G−R−B=(G−R)+(G−B)、さらにblue-yellowとして2B−R−G=(B−R)+(B−G)と従来の色差を加算したものを扱うことも考えられる。実際、これら従来の色差信号の加算された色差信号も、ラプラス分布することを本発明者は知見している。R−G−BやG−R−B、B−R−Gといった色差の場合、分布の形はより緩慢になることが多いので、ここでは2R−(G+B)の形の加算を説明したが、水中写真など画像によりそうでない場合もあるので、R−(G+B)の形も含めて考える。中間色を利用するという観点からは、むしろこのような軸を主軸として、データを取り扱うことが望ましい場合もある。したがって、これもまた選択の一つである。ここでは、RGBからの変換が簡易なハードウェアで済むという点で、G、R−G、B−Gの組み合わせを採用した場合について以下説明する。
図21は図19の変形例を示す画像転送システムのブロック図である。図21の画像転送システムは、1H差分部16にて1H差分データを計算した後に色差化部17で色差化を行う点に特徴がある。したがって、多値データを受信したソースドライバ3でも、色差復号部15で1H差分信号に戻した後に、画像復元部18で元の画像データに復元する。1H差分を利用する場合には、相関が弱まり、消費電流を削減する効果はMEDと比較して弱まるが、ハードウェア構成が簡略化できるというメリットがある。以降、しばらく1H差分の場合で説明するが、適宜MED差分と置き換えて読んでも問題ない。
図22は図19の画像転送システムにおけるデータフロー図の一例である。図22の左側には、特開2000-20031公報に開示された公知のデータフロー図が示されている。この公報は、RGBの画像データを1H差分データにし、LCDコントローラからLCDソースドライバ3へデータ転送し、LCDソースドライバ3にて1H差分データからRGB画像データを再構成する、いわゆる垂直差分方式(VDE方式)を採用している。この公報では、画像の1H相関という性質をEMI削減に応用している。具体的には、タイミングコントローラ1内で1H差分データを生成した後(ステップS1)、この差分データをタイミングコントローラ1からソースドライバ3にバイナリ転送する(ステップS2)。そして、ソースドライバ3内で元の差分データに復元して(ステップS3)、その後に元の画像データを得る(ステップS4)。
一方、本実施形態では、この1H相関を、EMI削減ではなく、配線本数の削減に利用する。1H差分化されたデータはそのままバイナリ・データとして転送せず、色差化と多値化という2つの追加処理を行うことで、配線本数を削減する。
具体的には、タイミングコントローラ1は、色差化を行って色差データを生成した後に(ステップS5)、1H色差・差分データを生成する(ステップS6)。色差化を行うことで、図7の統計で説明したように、1H差分よりもより強い相関を得る。
次に、1H色差・差分データを多値化する(ステップS7)。この多値化では、1H色差・差分データを、画像データを担う物理的なデータ(電流、電圧)に符号化する。これにより、クロック・サイクル当たりのデータ転送速度を向上できる。本実施形態では、例えば、4値、8値、16値、32値、64値などでデータを構成する。
図22では64値に多値化する例を示しているが、一例にすぎない。多値化の値が大きいほどデータ転送率が増加し、結果的に配線2の本数をより少なくできる。例えば2値、12本で転送していたものは、4値で6本、8値で4本、16値で3本、64値で2本という具合になる。
図22の例では、多値化電流をタイミングコントローラ1からソースドライバ3に転送する(ステップS8)。ソースドライバ3は、多値化電流を受信すると(ステップS9)、元の色差データに戻した後(ステップS10)、差分データに戻して(ステップS3)、元の画像データを得る(ステップS4)。
図23は1H差分信号の色差化を説明する図である。1H差分化をΔで表すことにする。Δ(R−G)=ΔR−ΔG、Δ(B−G)=ΔB−ΔGであるから、タイミングコントローラ1内で先に1H差分化されたΔR、ΔG、ΔBからそれらの色差信号Δ(R−G)とΔ(B−G)を計算し、Δ(R−G)、ΔG、Δ(B−G)の3データをデータ転送の対象とする。
ソースドライバ3において、これら3データを受信した後は、ΔR=Δ(R−G)+ΔG、ΔB=Δ(B−G)+ΔGにより再構成する。
図24はソースドライバ3の内部構成の一例を示すブロック図である。図24のソースドライバ3は、RGBの各色ごとに、シフトクロックを生成するシフトレジスタ回路21と、画像データの加算回路22と、画像データをラッチするラッチ回路23と、シリアル出力機能付きラッチ回路24と、DAC回路25とを有する。
加算回路22は、ラッチ回路24でラッチされた1H前の画像データを現在の差分データに加算することで、現在の画像データを生成する。本実施形態では、加算回路22の前に、さらに加算回路26を備えている。ただし、ΔGに関しては、1H差分データをそのまま利用すればよいので、このような追加の加算回路は不要である。一方、ΔR、ΔBに関しては、このような加算回路26が必要である。
このように、1H差分である場合には、ソースドライバ3における1H前の画像データを自然に利用することができ、ハードウェア構成を小さくすることができる。MED差分では、このようにソースドライバ3の1H前画像データだけでMED予測機能を構成することはできず、1Hメモリを別途用意する必要がある。したがって、1H差分をMED差分より性能が劣るからといって、全面的に否定する必要はなく、応用分野により1H差分を選択することがありえる。
また、特開2000-20031公報に開示されているように、適宜リセット信号を送信することで(差分ではなく、その値そのものを送信する)、8ビットで差分が収まらなかった場合に対応できる。同様に、画像のズレに関してもP2000−20031と同じく対処できる。
次に、1H色差・差分データやMED色差・差分データなど差分データを用いて多値化を行う仕組みを詳細に説明する。この多値化は2つのステップから構成される。第1のステップは差分εから符号化ビット列Δを得るステップであり、図25に示される。
以下では、8ビットで符号化することを仮定するが、一般的には何ビットでもよく、画像の符号化ビットの深さに合わせて調整すればよい。ただし、ビット深さそのものの値を採用するとは限らない。差分であるので、場合によっては1ビット増加させて考えることも必要である。
ビット列ΔのMSB側をΔ7とし、LSB側をΔ0とする。それぞれの発生確率が差分データεのラプラス分布確率p(ε)で近似されることから、εを絶対値の小さいものからプラスマイナスの符号を交互にしつつ、順番に並べる。これにより、確率が高いものから順番に並べることができる。すなわち、p(0)>p(1)=p(−1)>p(2)=p(−2)>…となる。
もちろんこれは統計的なマクロモデルとしての意味での(極限的な理想状態での)確率順番であり、個別画像の解析結果が常にこのような確率順番(確率の大小による順番)になっている訳ではない。このように並べたεに対して、ビット列Δを以下のように構成する。上から0、1、2、3、…なる0と自然数の値を割当て、その値の2進表現によりΔの各ビットを与える。例えば差分データ2に関しては、値3が割当てられ、そのビット列は00000011と2進表現で与えられ、Δ0=1、Δ1=1、Δ2=0、Δ3=0、Δ4=0、Δ5=0、Δ6=0、Δ7=0となる。このような割当てにより、各ビットが1となる確率をできるだけ小さく抑える。
また、例えば、Δ0=1となる確率は、Δ0=1となるεに関する確率の和をとったものであるから、p(1)+p(2)+p(3)+p(4)+…+p(127)となる。p(1)=p(−1)であることを考えると、1と−1の順序は交換することも可能である。
同様に、他のεと−εでも交換可能である。また、若干の確率変動は大局的にそれほど値を増加させないことを考慮すると、差分データεの並べ方は、この順序を多少入れ替えてもよいことがわかる。
さらに、差分εの値が大きなときには、p(ε)はきわめて小さな値であり、実質的に確率和に影響を与えない。この場合も順序を入れ替えてもよいことがわかる。この意味で、図25は差分ε、ビット列Δ、確率p(ε)の関係づけを行ったひとつの例であり、符号化を図25だけと限定的に考えてはいけない。符号化ハードウェアの規模を考慮して、別の関係づけを行うことも選択として可能である。
さて、3つのMED色差差分データが存在しているから、Δのビット列も3つ存在している。εGのビット列をΔGと表す。ε(R−G)のビット列をΔ(R−G)と表す。ε(B−G)のビット列をΔ(B−G)と表す。以上のような差分εから、ビット列Δを求める写像を、ここでは「チャネル・ビット生成写像」と呼ぶことにする。また、ビット列Δを、チャネルを特に意識して呼ぶときには、「チャネル・ビット」と呼ぶことにする。なお、正確には、チャネル上に送られるのは後に述べる多値化された値であり、ここでのΔはチャネル上に直接送られる訳ではない。多値を生成するために必要な中間処理的なビットである。この意味で、「多値チャネル信号を生成するためのビット」と呼ぶできであるが、長くなるので簡略に呼ぶことにする。
なお、JPEG−LSでは、ゴロム符号が上記のようなビット写像に対応している。ゴロム符号は圧縮のために可変とするビット長を短くすべく、符号に工夫を行う符号化技術であった。本発明の「チャネル・ビット生成写像」は、ビット長を特に短くすることはなく、固定長となっていることが異なっている。図25の例では、8ビット長に固定されている。本発明では、以下に説明する「多値化写像」により、平均電流を低くすることを目的として、最終的に多値符号化を工夫する。
第1のステップの定式化を行う。階調データεが符号化されたときのデータビットBが1となる確率をΦε(B)とする。すなわち、階調符号化をenc(ε)→s1s2…sn(sjは0または1と割当てられる)とするとき、Bとしてsj(1≦j≦n)を選択したとすると、B=1のときΦε(B)=p(ε)、B=0のときΦε(B)=0とする。このとき、Φ(B)=ΣΦε(B)と定義する。ここでシグマは階調εに関する和を取るものとする。
Bはs1s2…snのすべてのsjに関して、個別に定義される。Φはp(ε)をもとに定義されているが、p(ε)そのものではなく、あくまで階調符号化encを経由して定義されているので、ここでは意図的に異なる文字記号で、違う概念であることを明白にして表現している。
次に、ビット確率Φ(B)を計算する手法について説明する。図26は画像の統計的モデル(拡張ラプラス分布)を利用して確率計算を行う処理手順の一例を示すフローチャートである。フローチャートはおおきく分けて5つのステップよりなる。
まず、ラプラス分布における階調εの絶対値が小さいほど画素発生確率が高いので、階調レベル0、+1、−1、+2、−2、…とプラスマイナスを交代しつつ、階調レベルを生成して、符号割当てを準備する(ステップS21)。
次に、拡張ラプラス分布のパラメータを与える(ステップS22)。次に、各階調レベルに対する発生確率を計算する(ステップS23)。次に、各階調レベルに、符号の割当てを行い、ビットそれぞれに「1」となる確率を出現確率より導き出す(ステップS24)。
次に、符号化ビットに関して、例えばLSBならすべての階調に関して「LSBの1となる確率」を合計し、この符号化ビットにおけるLSBが「1」となる確率Φ(LSB)を計算する(ステップS25)。同様に、MSBまでの全ビットに関して「1」となる確率Φ(B)を計算する。
次に第2のステップを説明する。はじめにΔGに関しての多値化写像の具体例を挙げて基本概念を説明し、引き続いて正式な定義を行う。次に、ΔG、Δ(R−G)、Δ(B−G)のデータが混合した多値化写像を説明する。実際には、この混合された多値化写像を利用する。
まず、基本概念の説明を行うため、単純な例について説明する。8ビットΔGのLSBからMSBをΔG0、ΔG1,ΔG2,ΔG3,ΔG4、ΔG5,ΔG6,ΔG7とする。これらΔGx(x=0〜7)は0または1の値を取る。
多値化写像は、例えば4値の場合、この中のΔG6とΔG7の2ビットを利用して、2*ΔG7+ΔG6なる4値のデータを利用する。この式は、ΔG7とΔG6の2ビットから1つの電流(または電圧)を作り出す式である。この式をビット割当て式と呼ぶことにする。同様に、2*ΔG5+ΔG4、2*ΔG3+ΔG2、2*ΔG1+ΔG0とビット割当て式を考えて、8ビット全部のデータから4組の4値データを構成する。
このようなすべてのビットを利用した複数個のビット割当て式の組
{2*ΔG7+ΔG6、2*ΔG5+ΔG4、2*ΔG3+ΔG2、2*ΔG1+ΔG0}が、多値化写像の一例である。1画素=24ビット分のデータであるΔG,Δ(R−G)、Δ(B−G)に関しても、同じように多値化写像を考えることができるが、このとき、必ずしも同じ色信号のビット由来でビット割当て式を構成する必然はない。例えば、Gと(R−G)を混ぜて、2*ΔG1+Δ(R−G)0とビット割当て式を構成してもよく、全体として、24ビットすべてが引数として使用されていればよい。
多値化写像の形式的定義の前に、引数の集合を定義しておく。MVLの要素MVLkの引数集合をarg(MVLk)とすると、MVL全体での引数集合arg(MVL)は、∪arg(MVLk)と定義する。
長さnのビット列B=B1B2…Bn(要素Bj(j=1..n))の多値化写像MVLとは、写像MVLk: B1j×…×Bmj→INT (定義域Bはビット、値域INTは整数)の集合{MVLk}であり、以下の条件を満足する。正確には「多値化写像の集合」と呼ぶべきであるが、ここでは単に「多値化写像」と呼ぶことにする。
(1)arg(MVL)はBのすべての要素B1B2…Bnをその要素として含む。
(2)MVLk(B1j,B2j、…)=ΣBij*power(2,i)。ここで、和はすべてのiに関して取り、B1jB2j…がMVLkの値の2進数表示となる。なお、実際には、ビット列Bの値は、第一のステップで生成されるビット列Δであるが、ここでは定義のため概念区別してBで表現してある。
多値化写像中の1つ1つの写像を与える式を、ビット割当て式と呼ぶことにする。ビット割当て式は、バイナリ・データから、物理的に信号を担う量(例えば電流や電圧)を生成するための式である。ここでは以降、電流がこれら情報を担う(電流モード)として説明を行うが、これに限定されるわけではない。しかし、データ転送を行う場合のEMIを考えると、電圧よりも電流が好ましい選択である。先のΔGに関する多値化ビット写像について(説明のためにまずGだけに限定して)考えると、基準電流をIとした場合、
(2*ΔG7+ΔG6)*I
(2*ΔG5+ΔG4)*I
(2*ΔG3+ΔG2)*I
(2*ΔG1+ΔG0)*I
なる4値の電流が4本の配線2に流れることで、データ転送することを意味している。これを定義に対応づけると以下のようになる。
MVL1: 2*ΔG7+ΔG6
MVL2: 2*ΔG5+ΔG4
MVL3: 2*ΔG3+ΔG2
MVL4: 2*ΔG1+ΔG0
ここで、MVL={MVL1、MVL2、MVL3、MVL4}であり、arg(MVL1)={ΔG7、ΔG6}、arg(MVL2)={ΔG5、ΔG4}、arg(MVL3)={ΔG3,ΔG2}、arg(MVL4)={ΔG1、ΔG0}であり、arg(MVL)={ΔG7,ΔG6、ΔG5、ΔG4、ΔG3、ΔG2、ΔG1、ΔG0}である。Arg(MVL)は、ΔGのすべてのビットを含んでいる。
さて、一般的なビットで、特に統計的な意味が付与されない多値化を考える場合、上のΔGxのビットに相等するビットは、均等に0または1が発生すると考えて、1/2の確率で、多値化のレベル数に比例して電流量が増加する。例えば、4値化すれば2倍になる。64値化すれば本数も削減されるが、逆に電流量は32倍にもなってしまい、多値化できても大きな問題になってしまう。
本実施形態は、統計的偏りを利用して、多値化を行いながら電流を抑えることが特徴である。ΔGのLSB側は1になる確率が高く、MSB側になるほど1になる確率が低いという統計的偏り(性質)を考えることから、電流の統計的な平均値を小さくする。最も簡単な場合として、ΔG0からΔG7の8ビットで1つの多値データを構成しようとする場合を考えてみる。GxはG0からG7として、
8*ΔGx+4*ΔGx+2*ΔGx+ΔGx
なる形のビット割当て式で構成される多値化写像を考える。ビットBが1となる確率をΦ(B)と表す。説明のため、例えば、
Φ(ΔG0)=0.38、Φ(ΔG1)=0.38、Φ(ΔG2)=0.33、
Φ(ΔG3)=0.26、Φ(ΔG4)=0.19、Φ(ΔG5)=0.11、
Φ(ΔG6)=0.05、Φ(ΔG7)=0.02
と仮定する。ここでの値は、1H差分での値を例として示している。以降しばらく、1H差分での値を利用して説明していく。DPCMでは異なった値になるが、議論は同様にできる。さて、このとき、
8*ΔG0+4*ΔG2+2*ΔG4+ΔG6 …(2)
8*ΔG1+4*ΔG3+2*ΔG5+ΔG7 …(3)

8*ΔG7+4*ΔG5+2*ΔG3+ΔG1 …(4)
8*ΔG6+4*ΔG4+2*ΔG2+ΔG0 …(5)
の比較を考える。(2)および(3)式はMSB側にΔG0とΔG1のように確率が高くなるようにビットを割当てている。一方、(4)および(5)式はMSB側にΔG7とΔG6のように確率が低くなるようにビットを割当てている。当然、MSBに1となる確率を高く割当てた(2)および(3)式の方が、値が大きくなる。
そこで、本実施形態では、平均電流(電圧)を小さくするために、(4)および(5)式を選択する。
次に、複数の式を持つ例を示す。上の例では確率を数値で具体的に示したが、ここではより一般的に、Φ(ΔGi)の持つ性質で説明する。(6)式の多値化写像は、(7)式の多値化写像よりも平均電流(電圧)が小さくなることが期待できる。
{2*ΔG7+ΔG0、2*ΔG6+ΔG1、2*ΔG5+ΔG2、2*ΔG4+ΔG3} …(6)
{2*ΔG7+ΔG6、2*ΔG5+ΔG4、2*ΔG3+ΔG2、2*ΔG1+ΔG0} …(7)
(7)式の電流期待値I1は(8)式で表され、(6)式の電流期待値I2は(9)式で表される。
2*{Φ(ΔG7)+Φ(ΔG5)+Φ(ΔG3)+Φ(ΔG1)}
+Φ(ΔG6)+Φ(ΔG4)+Φ(ΔG2)+Φ(ΔG0) …(8)
2*{Φ(ΔG7)+Φ(ΔG6)+Φ(ΔG5)+Φ(ΔG4)}
+Φ(ΔG3)+Φ(ΔG2)+Φ(ΔG1)+Φ(ΔG0) …(9)
これら電流期待値I1,I2の差は、(10)式のようになる。
Φ(ΔG7)+Φ(ΔG5)+Φ(ΔG3)+Φ(ΔG1)
−Φ(ΔG7)−Φ(ΔG6)−Φ(ΔG5)−Φ(ΔG4)
=Φ(ΔG3)+Φ(ΔG1)−Φ(ΔG6)−Φ(ΔG4)
=Φ(ΔG3)−Φ(ΔG6)+Φ(ΔG1)−Φ(ΔG4)>0 …(10)
MSB側ほど1となる確率が小さくなり、Φ(ΔGi)>Φ(ΔGi+1)である。(10)式では、Φ(ΔG3)>Φ(ΔG6)かつΦ(ΔG1)>Φ(ΔG4)であることから、最終的に、I1−I2>0であることが分かる。
したがって、I1>I2となり、(6)式の方が(7)式よりも特性が改善することが分かる。本実施形態では、このような計算をΔGだけでなく、Δ(R−G)やΔ(B−G)も混ぜて行う。
図27は従来のCMADS方式を採用した場合のデータ転送タイミング図であり、12本のペア配線でデータを転送する例を示している。この場合、例えば8ビットの1画素データ(R,G,Bのどれか1つ)を転送するために、2CLKの期間中に4本の配線を利用している。最終的には、RGB全部で1画素分であり、2CLK期間中に全部で12本となっている。各配線では、0および1の2値を転送しており、例えばS1-0、S1-2、〜S1-7の8ビット(例えばR分)を2×4の配列で分配している。この分配方法は他の配線でも共通である。
なお、CMADSでも、データの配置は自由にその位置を交換できる。これと同様に、本実施形態による配置においても、その位置を自由に交換できる。
図28は本実施形態のデータ転送タイミング図である。本実施形態では、4クロック期間で2本の配線のうち1本を利用して、8ビットのRGB1画素データを転送する。各配線には、64値の多値データが転送される。例えば、差分データΔGは、次の(11)式で表されるように、64値の値を取る。
32*ΔG5+16*ΔG4+8*ΔG3+4*ΔG2+2*ΔG1+ΔG0 …(11)
同様に、差分データΔG、Δ(B−G)およびΔ(R−G)を用いて、以下の3つの多値データが生成される。
32*Δ(B−G)5+16*Δ(B−G)4+8*Δ(B−G)3+4*Δ(B−G)2+2*Δ(B−G)1+Δ(B−G)0 …(12)
32*Δ(R−G)5+16*Δ(R−G)4+8*Δ(R−G)3+4*Δ(R−G)2+2*Δ(R−G)1+Δ(R−G)0 …(13)
32*Δ(R−G)7+16*Δ(B−G)7+8*ΔG7+4*Δ(R−G)6+2*Δ(B−G)6+ΔG6 …(14)
図28では、(11)式の多値データを(a)で転送し、(12)式の多値データを(b)で転送し、(13)式の多値データを(c)で転送し、(14)式の多値データを(d)で転送する。
MSB側が「1となる確率」が低いので、高位ビットに割当てることにより、電流値が小さくなることが期待できる。これは、6ビットをユニットとして色信号単位でLSBからMSBへ順番に割当てを行う素朴な考えである。この場合、電流平均が5.2となる。図28の残りの1本の配線では、隣接画素の多値データを同様にして伝送する。すなわち、4クロック期間で2画素のデータを2本の配線で伝送している。なお、ここでの多値データの配置はこれに限定されるわけではなく、画素データがすべて転送できればよいので、クロック期間やその配置位置はその意味で自由に決定してよい。
一方、図29は図28をさらに改良した多値化写像のデータ転送タイミング図である。この場合の電流平均は3.0になる。この図29の64値多値化写像Bは(15)〜(18)式で表される。
32*Δ(R−G)7+16*ΔG6+8*Δ(R−G)4+4*Δ(B−G)2+2*ΔG3+ΔG0 …(15)
32*Δ(B−G)7+16*ΔG7+8*Δ(B−G)4+4*Δ(R−G)2+2*Δ(R−G)1+ΔG1 …(16)
32*Δ(R−G)6+16*Δ(B−G)5+8*ΔG5+4*ΔG4+2*Δ(B−G)1+ΔG2 …(17)
32*Δ(B−G)6+16*Δ(R−G)5+8*Δ(R−G)3+4*Δ(B−G)3+2*Δ(R−G)0+Δ(B−G)0 …(18)
(15)〜(18)式では、色ごとに多値データを分けるのではなく、ΔB、Δ(R−G)、Δ(B−G)すべての確率を検出して、MSB側から順番に確率の低いものを並べて64値の多値化写像を生成している。図29では、(15)式の多値データを(e)で、(16)式の多値データを(f)で、(17)式の多値データを(g)で、(18)式の多値データを(h)で表している。
次に、図28および図29の多値化写像における電流平均の計算手順について説明する。上述した図25により最終的に計算された確率は以下のようになる。この計算では、拡張ラプラス分布のパラメータとして、図10〜図13により解析された平均値を用いている。
Φ(ΔG0)=0.388544
Φ(ΔG1)=0.388544
Φ(ΔG2)=0.335163
Φ(ΔG3)=0.267798
Φ(ΔG4)=0.191600
Φ(ΔG5)=0.117569
Φ(ΔG6)=0.058535
Φ(ΔG7)=0.021991
Φ(Δ(R−G)0)=Φ(Δ(B−G)0)=0.3031159
Φ(Δ(R−G)1)=Φ(Δ(B−G)1)=0.3031159
Φ(Δ(R−G)2)=Φ(Δ(B−G)2)=0.2212769
Φ(Δ(R−G)3)=Φ(Δ(B−G)3)=0.1354912
Φ(Δ(R−G)4)=Φ(Δ(B−G)4)=0.063908
Φ(Δ(R−G)5)=Φ(Δ(B−G)5)=0.00207737
Φ(Δ(R−G)6)=Φ(Δ(B−G)6)=0.0040364
Φ(Δ(R−G)7)=Φ(Δ(B−G)7)=0.0003916
このように、本実施形態では、画像の種類にかかわらず、色差差分データの各ビットに、共通した出現確率を利用して符号化を考える。これにより、多値化写像を画像に応じて変更することなく、符号化および復号化を行える。この意味で、本実施形態のハードウェア構成は静的である。
さらに補足すると、ここでの平均値計算は、統計的に期待される電流の平均値であるため、画像が入力される前に予想されるものであり、この平均値計算がハードウェア構成中に現れるものではない。あくまで、符号化を構成する手段として出現確率を利用するのであり、エントロピー符号化の一般的な考えの枠内である。
まず、64値多値化写像Aについての多値データの計算について説明する。上述した(12)式および(13)式において、Δ(B−G)とΔ(R−G)に関する確率が同じであるので、多値データの値も同じになる。したがって、以下では、Δ(R−G)の値を計算する。平均値はΦが適用されて、(19)式で表される。
32*Φ(Δ(R−G)5)+16*Φ(Δ(R−G)4)+8*Φ(Δ(R−G)3)
+4*Φ(Δ(R−G)2)+2*Φ(Δ(R−G)1)+Φ(Δ(R−G)0)
=32*0.303+16*0.303+8*0.221+4*0.135+2*0.063+0.002=4.565 …(19)
次に、上述した(11)式の多値データを(20)式にて計算する。
32*Φ(ΔG5)+16*Φ(ΔG4)+8*Φ(ΔG3)
+4*Φ(ΔG2)+2*Φ(ΔG1)+Φ(ΔG0)
=32*0.388+16*0.388+8*0.335+4*0.267+2*0.191+0.117=11.476 …(20)
次に、上述した(14)式の多値データを(21)式にて計算する。
32*Δ(R−G)7+16*Δ(B−G)7+8*ΔG7+4*Δ(R−G)6+2*Δ(B−G)6+ΔG6=32*0.0003+16*0.0003+8*0.021+4*0.004+2*0.004+0.058=0.277 …(21)
次に64値多値化写像Bについて計算を行う。
上述した(15)式の多値データは3.269になり、(16)式の多値データは2.755になり、(17)式の多値データは3.109になり、(18)式の多値データは0.129になる。これら4つの平均値は3.032になる。
以上の計算により、多値化写像Aから多値化写像Bにすることで5.2→3.0に改善されることがわかる。ビット確率関数は、(確率の低いものから)次のようにソートされる。
Φ(Δ(R−G)7)=Φ(Δ(B−G)7)
Φ(Δ(R−G)6)=Φ(Δ(B−G)6)
Φ(Δ(R−G)5)=Φ(Δ(B−G)5)
Φ(ΔG7)
Φ(ΔG6)
Φ(Δ(R−G)4)=Φ(Δ(B−G)4)
Φ(ΔG5)
Φ(Δ(R−G)3)=Φ(Δ(B−G)3)
Φ(ΔG4)
Φ(Δ(R−G)2)=Φ(Δ(B−G)2)
Φ(ΔG3)
Φ(Δ(R−G)1)=Φ(Δ(B−G)1)
Φ(Δ(R−G)0)=Φ(Δ(B−G)0)
Φ(ΔG2)
Φ(ΔG1)
Φ(ΔG0)
多値化写像Bは確率の低いものから上位ビットに順番にビット割り当てを行っている。このとき、6ビット目から5ビット目、5ビット目から4ビット目などと、下位ビットへ移るときに、割当て順番を右から左、左から右、という具合に交互にその方向を変えている。
本実施形態では、特に多値化写像Aや多値化写像Bのみを提案するだけではなく、このような確率の偏りを利用するものなら、どのような多値化写像を利用してもよい。多値化写像Bでの割当て方を次のように変更することも可能である。多値化写像B1は、多値化写像Bの割当て順序を常に左から右へ行う場合として、定義する。
32*Δ(R−G)7+16*Δ(R−G)5+8*Δ(R−G)4+4*Δ(B−G)3+2*ΔG3+Δ(B−G)0 …(22)
32*Δ(B−G)7+16*Δ(B−G)5+8*Δ(B−G)4+4*ΔG4+2*Δ(R−G)1+ΔG2 …(23)
32*Δ(R−G)6+16*ΔG7+8*ΔG5+4*Δ(R−G)2+2*Δ(B−G)1+ΔG1 …(24)
32*Δ(B−G)6+16*ΔG6+8*Δ(R−G)3+4*Δ(B−G)2+2*Δ(R−G)0+ΔG0 …(25)
このように、多値化写像にはいくつかのバリエーションを考えることができる。また、完全にソートされた順序に従って割当てを行う必然もない。順序が多少移動したとしても、確率の大きさがそう変わらないのであれば、結果的にほとんど平均電流が変化しないことも多い。このような場合、多少の平均電流増加の不利を受け入れても良い場合も考えられる。したがって、この多値化写像は、平均電流だけでなく種々の尺度により設計されるべきであり、ここで例示した多値化写像にとどまらず、他の実現も考慮に入れるべきである。例えば、以下の(26)〜(29)式が考えられる。
32*Δ(R−G)7+16*Δ(R−G)5+8*Δ(R−G)4+4*Δ(R−G)3+2*Δ(R−G)1+Δ(R−G)0 …(26)
32*Δ(B−G)7+16*Δ(B−G)5+8*Δ(B−G)4+4*Δ(B−G)2+2*Δ(B−G)1+Δ(B−G)0 …(27)
32*Δ(R−G)6+16*ΔG7+8*ΔG5+4*Δ(R−G)2+2*ΔG3+ΔG1 …(28)
32*Δ(B−G)6+16*ΔG6+8*Δ(B−G)3+4*ΔG4+2*ΔG2+ΔG0 …(29)
このように、R−GやB−Gに関して集めた式を構成することで、配線を素直にする、すなわちローカルに処理可能にすることも考えられる。
図23の構成において、Δ(R−G)は上、ΔGは中央、Δ(B−G)は下に配置されており、図23のようにデータ配分されるとき、できるだけ配線も交錯しないことが望ましい。この観点からいえば、多値化写像Aも安易に排除されるべきでないことが理解できる。
また、別の多値化の実施形態として16値多値化写像について説明する。図30は以下の多値化写像Cに対応する多値データのタイミング図である。
8*Δ(R−G)7+4*Δ(R−G)3+2*Δ(B−G)3+ΔG0 …(30)
8*Δ(B−G)7+4*ΔG5+2*ΔG4+ΔG1 …(31)
8*Δ(R−G)6+4*Δ(B−G)4+2*Δ(R−G)2+ΔG2 …(32)
8*Δ(B−G)6+4*Δ(R−G)4+2*Δ(B−G)2
+Δ(B−G)0 …(33)
8*Δ(R−G)5+4*ΔG6+2*ΔG3+Δ(R−G)0 …(34)
8*Δ(B−G)5+4*ΔG7+2*Δ(R−G)1+Δ(B−G)1 …(35)
(30)式の期待値は1.2046238になり、(31)式の期待値は0.8579721になり、(32)式の期待値は1.0656397になり、(33)式の期待値は1.033593になり、(34)式の期待値は1.2390419になり、(35)式の期待値は1.163502になる。これら6つの期待値を平均した平均電流値は1.09になる。
図30では、(30)〜(35)式による6つの多値データを2つずつシリアルにして、3本の配線で転送する。
上述した実施形態では、16値や64値で多値データを構成する例を説明したが、これらは一例にすぎず、4値、8値、さらに32値といった他の多値にも適用可能である。
以上では、ラプラス分布の平均値を用いて計算を行ったが、ラプラス分布のパラメータを正規分布させて、さらにモンテカルロ解析を行ってもよい。図31はラプラス分布のパラメータを正規分布させて、さらにモンテカルロ解析を行って得られた電流の度数分布を示す図である。
64値の多値化写像Bの平均値の場合、3.0が電流平均となるが、モンテカルロ解析を行うと平均値が5.7と増加する。
大部分の発生は平均値3.0近辺で集中的に分布している。大きいものは頻度が少ないが20附近までほぼ一様な感じで分布しており、これら分布が平均値を引き上げてしまう。このため、度数が集中している平均よりも大きめの値が平均となる。
同じく16値の多値化写像Cの場合には、モンテカルロ解析の結果1.0→1.7と増加してしまう。しかしながら、この結果はなにも考えないで多値化した場合と比較すれば十分に効果が大きいことを確認できる。64値では平均32、16値では平均8であるから、電流量でみると
64値: 32→5.7 で1/5.6に (配線数は12本→2本で1/6)
16値: 8→1.7 で1/4.7に (配線数は12本→3本で1/4)
と、1/5へと削減(80%の大幅削減)していることが理解できる。すなわち、配線数削減を達成しなおかつ電流量も抑制できている。
以上では、画像の統計的な偏りとして1H差分を中心に技術詳細を説明してきた。しかし、本発明者の技術思想は、一般に統計的な偏りを利用できればどのような統計であってもよい。このような観点から、JPEG−LSなどの技術において予測符号化として利用されている適応予測符号化技術における信号誤差に関する統計的な偏りを利用することも当然考えられる。
以下では、さらなる多値化の実施形態として、図19のDPCMの一例であるMED技術に基づく16値多値化写像について説明する。したがって以下の差分はMED差分を意味している。図32は上述した(30)〜(35)式で示す多値化写像Cを示す式である。なお、ここでの多値化は、一例として、CMADS(Yusa論文 High-Speed I/F for TFT-LCD Source Driver IC by CMADS, SID Digest. 9.4, 2001)での12ペア配線→3ペア配線(1/4化)の場合を想定した多値化写像を構成している。
このとき、最終的に期待される電流の平均値は図33の式で表される。図32と図33の矢印は、図25の写像に基づき計算された確率の大きさ順を表しており、矢印の矢尻が最も確率が小さいもので、矢先が最も確率が大きいものである。
このように、図32および図33では、確率の大きさ順にビットΔを割当てている。この順序は、分布により決められたものである。拡張ラプラス分布のパラメータαが0.3から0.4、さらに0.5と変化しても、この多値化写像の確率分布に関する順番の変化は、並べ代えても位を表すビット位置に変化が無い限りそれほど大きな変化がおきない。
また、位が代わった場合でも、結果的にその差が小さい。例えば、(30)式の8*Δ(R−G)7と(35)式の8*Δ(B−G)5が交換されたとしても、最終的には図32のように平均で加算されてしまうため、その交換による差は無い。また、(35)式の8*Δ(B−G)5と4*ΔG7が交換されて8*ΔG7+4*Δ(B−G)5となったとしても、全体から見ると平均変化量は小さい。
したがって、上記多値化写像は、実際の画像データの分布であるかなり広範囲のαに関して、多少の損失は許して(限定するわけではないが)実はそのまま利用できることが経験的に分かっている。なお、色差のΔ(R−G)とΔ(B−G)はほぼ同じα値、ΔGはより小さめのα値であるので、上記のようにΔGの順番がΔ(R−G)とΔ(B−G)の順番からずれた位置にある。
また、ΔGの分布が急峻でない場合、9ビット精度を必要とするかもしれない。このような場合には、上記の多値化写像を次のように修正することも可能である。
8*Δ(R−G)7+4*Δ(R−G)3+2*Δ(B−G)3+ΔG0
8*Δ(B−G)7+4*ΔG5 +2*ΔG4 +ΔG1
8*Δ(R−G)6+4*Δ(B−G)4+2*Δ(R−G)2+ΔG2
8*Δ(B−G)6+4*Δ(R−G)4+2*Δ(B−G)2+Δ(B−G)0
8*Δ(R−G)5+4*ΔG6 +2*ΔG3 +Δ(R−G)0
8*Δ(B−G)5+4*ΔG7 +2*Δ(R−G)1+Δ(B−G)1
ΔG8
ΔG8は9ビット目のMSBであり、単独で1つのビット割り当て式を構成し、多値化写像を作っている。この場合、動作周波数を7/6倍高速化することになる。ここではΔG8だけでビット割当て式を構成したが、他のビット割当て式も含めて、定義しなおすことも可能である。例えば、次のように定義してもよい。ΔG7の次にΔG8を挿入しており、空きの部分には「0」を割当てている。
4*Δ(B−G)4+2*ΔG5 +ΔG0
4*Δ(R−G)4+2*Δ(R−G)3+ΔG1
4*ΔG6 +2*Δ(B−G)3+ΔG2
8*Δ(R−G)7+4*ΔG7 +2*ΔG4 +Δ(B−G)0
8*Δ(B−G)7+4*ΔG8 +2*Δ(R−G)2+Δ(R−G)0
8*Δ(R−G)6+4*Δ(B−G)5+2*Δ(B−G)2+Δ(B−G)1
8*Δ(B−G)6+4*Δ(R−G)5+2*ΔG3 +Δ(R−G)1
さらにΔ(R−G)8とΔ(B−G)8を最上位のビットとして追加する場合も考えることもできる。(実際には、急峻であれば8ビットで十分であるから、9ビットまで必要とすることはない。)
4*Δ(B−G)4+2*ΔG5 +ΔG0
8*Δ(R−G)8+4*Δ(R−G)4+2*Δ(R−G)3+ΔG1
8*Δ(B−G)8+4*ΔG6 +2*Δ(B−G)3+ΔG2
8*Δ(R−G)7+4*ΔG7 +2*ΔG4 +Δ(B−G)0
8*Δ(B−G)7+4*ΔG8 +2*Δ(R−G)2+Δ(R−G)0
8*Δ(R−G)6+4*Δ(B−G)5+2*Δ(B−G)2+Δ(B−G)1
8*Δ(B−G)6+4*Δ(R−G)5+2*ΔG3 +Δ(R−G)1
このように、必要に応じて修正を行うことができる。さらに1となる確率が低い制御信号SIGがあれば、次のように余っている場所に追加することも考えられる。
8*SIG +4*Δ(B−G)4+2*ΔG5 +ΔG0
8*Δ(R−G)8+4*Δ(R−G)4+2*Δ(R−G)3+ΔG1
8*Δ(B−G)8+4*ΔG6 +2*Δ(B−G)3+ΔG2
8*Δ(R−G)7+4*ΔG7 +2*ΔG4 +Δ(B−G)0
8*Δ(B−G)7+4*ΔG8 +2*Δ(R−G)2+Δ(R−G)0
8*Δ(R−G)6+4*Δ(B−G)5+2*Δ(B−G)2+Δ(B−G)1
8*Δ(B−G)6+4*Δ(R−G)5+2*ΔG3 +Δ(R−G)1
このように、本実施形態では、DPCMにより生成された画像の差分データεから、本発明が提案する「チャネル・ビット生成写像」と「多値化写像」の考え方により、多値を与える符号(チャネル・ビット)に基づいて多値の電気信号(電流または電圧といった物理的な量)を転送する。このように、多値の転送路(チャネル)に関する符号化を行う。このため、本発明者の技術は、「多値チャネル符号化技術」と呼ぶことができる。
図34は図32に示した16値多値化写像を利用して各種の画像についてシミュレーションを行った結果を示す図である。図35〜図42は図34に示した各画像セットA,B,C,D,E,F,Gの分布データを示す図である。
図34に示す表の縦方向には画像を使用する装置を示し、横方向には画像の種類を示している。縦方向には具体的にTV、PC、カメラ、携帯を代表的な例として挙げたが、これ以外の装置を用いてもよい。
図35〜図41の解析結果は、基準電流Iを単位として計算している。例えば図35の結果は、基準電流Iを単位として、平均で約0.18、分散で0.06の値を持っている。図34の電流値計算において、基準電流単位を1つの配線ペアに関し4mAとして計算している。また、ADCはパラレル・タイプを想定し、10μAを単位として2.2mAと見積もっている。
5μA+15μA+25μA+…+155μA=2mAが比較器の参照電流に必要である。また、2mA/10が受信アンプで絞ったデータ電流として必要である。DPCM化の効果として平均データ電流合計はほぼ1/10になる。
そこで、例えば、1配線ペアあたり2I(I=4mAは基準電流)の場合には、(2*4+2.2)*3ペア=30.6mAと計算できる。従来の2値の場合には、12ペアで、0と1の発生確率がともに0.5であると仮定して、4mA*0.5*12ペア=24mAが従来の電流値である。配線本数は12ペア(24本)から3ペア(6本)に削減したときの電流値である。以下、個別の解析について順に説明する。
TVとしては、TV放送での画像コンテンツである映画やドラマ、アニメなどを想定しており、画像の質としてはMPEG2が利用された場合を考える。MPEG2は現状のSDTV(Standard Definition TV)だけでなく、HDTVもMPEG2を採用している。MPEG4の画像も自然画像などはMPEG2のフォーマットであり、これがMPEG4では一番画像データとしては情報量の大きなものである。
実際にはMPEG2のメイン・プロファイル、メイン・レベルで、4:2:0サブ・サンプリングが行われた画像データを用いてシミュレーションしている。これはDVDでも使用され現在だけでなく、将来においても依然、広く普及するものである。TV応用の中で、自然画像の画像データセットである画像セットBを解析する。この結果の統計は図36のようになる。この画像セットAはDVDでの画像データであり、720x480の解像度を有する。
平均μ=0.57であるので、(4mA*0.57+2.2)*3=13.4mAと計算される。これは従来の24mAの59%であり、配線本数を1/4化しても、さらに約40%の平均電流の削減が達成できていることを示している。
もし、本実施形態のような統計的性質を利用しない場合、単純に16値を実現してしまうと、0から15までの値を使うので、4mA*15*0.5*3ペア=90mAとなる。これは24mAから見ても極めて大きな値であり、13.4mAから見ると6.7倍もある。
図34の表に「室内、人」と記載されているが、これは主にドラマのデータを解析したためである。画像セットCはある映画の画像データ・セットである。図37にその解析結果の統計を示す。
画像セットDはあるTVドラマの画像データ・セットである。図38にその解析結果の統計を示す。画像セットDでは、室内での会話シーンが多いが、屋外での自然風景の中でのものも若干含まれている。画像セットCは室内でのシーンが多い。
画像セットEはあるアニメの画像データ・セットである。図39にその解析結果の統計を示す。アニメの画像は単純でもっと良い結果を期待してもよさそうであるが、実際には他のTV画像と大きな差が出ていない。これは、アニメの画像を拡大すると、同じようにベタで塗られているように見える場所でも、微妙にグラデーションが存在していたりして、完全に同じ色で塗りつぶされている訳ではないことが原因である。
PCの簡易なペイントソフトウエアのように、単純な塗りつぶしを行う場合には、むしろ画像セットAの画像データ・セットに近い値を出すであろうと思われるが、現状TV放送されているアニメ画像はそう単純な画像ではない。
このように、画像セットA〜Gの画像データ・セットの結果を見ると、ほぼ50%―70%程度の平均電流となっており、極めて有効に電流削減が同時に達成できている。当然、映像表示デバイスには関係ないので、LCD−TVやPDP−TVなどで利用可能であることも注意しておく。特にポータブルな装置においては、配線本数削減は重要である。
次に、PCでの応用を説明する。PCでの基本的な操作はいまも各種ソフトウェアを操作することである。この場合の画面をデータとしたデータ・セットが画像セットAである。図35に解析の統計結果を示す。
この画像セットAは、本発明者が日常行っているPC上での作業画面の一例である。平均が0.18と極めて小さな値で、平均電流としては8.8mAである。PC操作画面は相関が高いことが知られており、このような良い値を示すことは一般に期待できる。
最近では、PCでデジタル・カメラの撮影画像を見ることも多くなっているため、これを画像セットHとしている。実際のPC操作での頻度という簡単から言えば、必ずしも高い頻度ではないかもしれない。個人差が大きいと思われるが主たる使用方法ではないと思われる。また、データ・セット画像セットCや画像セットDを参考に記入した。PCでのTV番組も今後増えるかも知れない。TV応用では高輝度が前提であり、PC用はそこまで高輝度ではないが、実際は今後想定してもよいかもしれないということ追加した。アニメも同じ考えて追加してもよいかもしれない。
画像セットFのデータ・セットは、ある博物館の展示物の画像データ・セットである。図40に解析結果の統計を示す。
博物館の展示物は、そのものがよく分かるように、背景が単純化されている。これにより、相関が向上し、平均電流値が低くなっている。画素数が増加しても、基本的には相関は変化しない(画像のスケール不変性)が一般に期待されており、相関自体はそれほど変化しない。実際、同じ風景において画素数を変化させて(精細度を向上させて)画像をとって、解析してみても、画素数増加につれ相関が若干ではあるが良くなる方向へ値が変化する場合が多いことを解析している。この経験から、美術品のような高精細の画像となったとしても、この多値化技術に関する部分に関してはむしろ相関がよくなり、平均電流を削減する方向に効果が働くものと期待できる。
画像セットHは、あるCD-ROMの写真集からのデータであり、自然画像である。図42に解析結果の統計を示す。画像セットHの中で最も相関が悪いには、枯葉の画像である。枯葉では、降り積もる葉によりエッジが沢山できる。このため、Edirisingheの斜めエッジを考慮したMEDを用いてもまだまだ予想がはずれる場合も多い。また、画像セットGのデータ・セットは、あるCD-ROMの写真集からのデータであり、米国の風景(主に観光地)の画像データである。図41に解析結果の統計を示す。
なお、ここでの画像データの転送は、映像表示装置へのデータ転送が主たる目的であり、データ圧縮技術であるJPEGでのDCT信号処理装置を映像ドライバ側に設置することはコスト的にて望ましくない。この点において、本発明者による技術が有利であることをあらためて確認しておく。またMPEG2による動画を撮影可能なカメラにおいては、TVでのデータ・セットである画像セットB,C,D,Eがそのままあてはまる。
携帯電話では、今後「携帯動画」も想定されるので、画像セットF,G,Hのデータ・セットだけではなく、TVでの画像セットC,D,Eも想定される。しかしながら、基本的にはPC画面の操作である”A”の比重もまだまだ大きいとも思われる。時間が比較的長いと思われるのが、TV応用の画像データであるから、この点からいえば、平均電流が50%程度に押さえられていることは魅力的と言える。携帯電話ではさらに、ヒンジ(機械的な接続回転部分)での可動性が重要であり、配線が束になっていては非常に問題が大きい。このために配線本数が1/4に削減できることは、非常に効果的である。特に我々の技術は回路的な工夫と両立する技術であり、動作周波数を低く保ちつつ、少数のデータ配線を行うことを可能にする。今後、さらなる画素数増加が見込まれることを考慮すると、回路的工夫だけでは、少数の配線を実現することが困難になると危惧される。この点において、必要不可欠の技術である。
このように、画像データの性質は、データ応用に応じてもかなり変化するが、長時間の使用がTVおよびPCであること、およびさらにポータブルな電子機器がさらに普及するであろうことを考えると、本発明の産業上の効果が非常に大きいことを、図34が示していると理解できる。
以上、画像の統計的な偏りとしてMED色差・差分を中心に技術詳細を説明してきた。しかし、我々の技術思想が一般に統計的な偏りを利用できればどのような統計であっても良いことは容易に理解できる。このような観点から、JPEG−LSなどの技術において予測符号化として利用されている適応予測符号化技術における信号誤差に関する統計的な偏りを利用することも当然考えられる。
GAP予測器だけでなく、同じく、コンテクト・モデリングによる予想器を導入することも、我々の技術思想から容易に思いつくことができる。さらに1Hや2Hのライン単位でなく、フレーム単位でデータを予測することも当然可能である。例えば、D. BurunelloらLossless Compression of Video Using Temporal Information, IEEE Transaction on Image Processing, Vol.12, No.2, February 2003, pp.132-139においては、フレーム・メモリを利用して予測器を構成する技術例が示されており、本発明を利用することが可能である。
また、上記では主に画像データを表示するデバイスへ転送することを想定して説明をしてきた。本発明は画像データ転送一般に関するものであるから、これを強調する意味で、別の実施形態を示す。CCDにより撮影した画像データをCCDよりプロセッサ側に転送する場合でも利用できる。例えば、AizawaらComputational image sensor for on sensor compression, IEEE Transaction on Electron Devices, Vol.44, No.10, pp.1724-1730 (1997)において次のような提案がなされている。スマートイメージセンサとして、CCDにフレーム・メモリを追加し、1フレーム前のCCD撮影データと現在データを比較し、一致している場合には以前のデータそのままを再利用するので、データを転送しない。一致しない場合のみ新規データを転送することで、転送画素データで削減する手法が提案されている。これはLCDドライバの場合ではP2003−44017公開特許と同じ発想である。したがって、CCDからの画像データ配線本数を削減するために、本発明を利用できることが容易に理解できる。
別の実施形態としては、メモリでの画像データ転送が考えられる。例えば、米国特許公報6,567,023(特開2001-156621公報)では、256値でメモリ間のデータ転送を行う技術が提案されている。この技術では、データは一般のデータが想定されており、特に画像データを考えてはいない。本発明者は、画像データを取り扱うという特定(画像処理用のメモリ)を行うことで、本技術を利用して消費電力を効果的に抑えることができることを見いだした。実際、画像データは他のデータよりも圧倒的に大量である場合が多いという一般的事実を考慮に入れると、他のデータは無視できるので、このような特定を行わない場合にも有効になることが多いと期待できる。この意味では、部品として画像処理用に用途を特定する必然はない。実質的に画像データが主たる対象であればよい。これはメモリに限らず、本発明に関して一般に期待できることである。
さらに別の実施形態も考えられる。例えば、レンダリングなどCG処理を行った結果の画像データをディスプレィ・コントローラに転送する場合でも、同じく本発明を適用できる。特にレンダリング処理に限定する必要はない。画像を処理するプロセッサから出力されるときに、メモリなど外部のデバイスと画像データをやり取りする必要がある場合には、インタフェース本数を削減しようという要望がでる。このように、ディスプレィ・デバイスのドライバに画像データを転送する場合に限定されず、一般にいろいろなインタフェースにおいて、画像データを転送し、配線本数を削減したい場合に本発明が有効である。
マルチメディア・データを利用することが圧倒的に多くなった現在、そのデータのなかで最も負荷の重たいデータは画像データである。テキストは画像データに比較して極めて小さい量である。したがって、本発明による画像データの転送は、単に表示デバイスの問題と限定的にとらえるのではなく、マルチメディア機器での画像データ転送において、特にポータブルなマルチメディア機器において、重要な位置を占める。
以上まとめると、本実施形態は、DPCM技術と多値化技術の橋渡しを、「多値化写像」の考えに基づき行うものである。具体的には、画像データを多値化した多値化データを、少ない数の伝送線を介して転送するため、伝送線の数を大幅に削減できる。また、画像の統計的性質を利用して多値化を行うため、消費電流を従来と同様あるいはそれ以下に抑制できる。
ある一つの画像データについての解析結果を示す図。 ある一つの画像データについての解析結果を示す図。 ある一つの画像データについての解析結果を示す図。 ある一つの画像データについての解析結果を示す図。 複数の画像データに関して度数分布(ラプラス分布)を調べた結果を重ねて表示したグラフ。 本実施形態で使用する統計的モデルを説明する図。 種々の画像データについての色差信号の1H差分の分布を解析した結果を示す図。 パラメータαの求め方を示す図。 パラメータβの求め方を示す図。 パラメータαの分布を示す図。 パラメータαの分布を示す図。 パラメータαの分布を示す図。 パラメータαの分布を示す図。 MED予測を説明する図。 MED予測を説明する図。 EdirisingheのMED予測を説明する図。 MEDによる差分データ分布の改善例を示す図。 図17の中央部分を拡大した図。 本発明の一実施形態に係る画像転送システムの概略構成を示すブロック図。 色差化部5とMED予測器の処理内容を説明する図。 図19の変形例を示す画像転送システムのブロック図。 図19の画像転送システムにおけるデータフロー図。 色差信号の1H差分化を説明する図。 ソースドライバの内部構成の一例を示すブロック図。 差分と、ビット列と、分布確率との関係づけの一例を示す図。 画像の統計的モデル(拡張ラプラス分布)を利用してビット確率の計算を行う処理手順の一例を示すフローチャート。 従来のCMADS方式を採用した場合のデータ転送タイミング図。 本実施形態のデータ転送タイミング図。 図28をさらに改良した多値化写像のデータ転送タイミング図。 多値化写像Cのデータ転送タイミング図。 ラプラス分布のパラメータを正規分布して、さらにモンテカルロ解析を行って得られた電流の度数分布を示す図。 (30)〜(35)式で示す多値化写像Cを表す式を示す図。 最終的に期待される電流の平均値を表す式を示す図。 図32に示した16値多値化写像を利用して各種の画像についてシミュレーションを行った結果を示す図。 画像セットAの分布を示す図。 画像セットBの分布を示す図。 画像セットCの分布を示す図。 画像セットDの分布を示す図。 画像セットEの分布を示す図。 画像セットFの分布を示す図。 画像セットGの分布を示す図。 画像セットHの分布を示す図。
符号の説明
1 タイミングコントローラ
2 配線
3 ソースドライバ
4 画像データ取込部
5 色差化部
6 MED予測器
7 色差差分計算部
8 符号化部
9 D/A変換器
10 多値出力部
11 多値入力部
12 A/D変換部
13 符号復元部
14 MED予測器
15 色差復元部
16 画像データ出力部
17 色差化部
18 画像復元部

Claims (4)

  1. 過去の画像データにより予測された現在の予測値と現在の実画像データとの差分に関する色差差分データを計算する色差差分計算手段と、
    前記色差差分データを符号化して符号化データを生成する符号化手段と、
    前記符号化データと、画像データの統計的性質に基づいて定められた前記符号化データの出現確率と、に基づいて、前記符号化データの各ビットにおける特定のビット値に、それぞれ異なる係数を掛けた値を加算して多値データを生成する多値化手段と、
    前記多値データを少なくとも1本の伝送線を介して送信する送信手段と、を備えることを特徴とする画像送信装置。
  2. 前記多値化手段は、1つの画素に対して複数の前記多値データを生成し、
    前記送信手段は、1つの画素に対応する複数の前記多値データを1本の伝送線でシリアルに転送するか、または1つの画素に対応する複数の前記多値データを複数の伝送線でパラレルに転送することを特徴とする請求項1に記載の画像送信装置。
  3. 少なくとも1本の伝送線を介して送信された、符号化データの各ビットにおける特定のビット値に画像データの統計的性質に基づいて定められた出現確率に応じた係数を掛けた値を加算して生成される多値データを受信する受信手段と、
    受信された前記多値データに基づいて、画像データの統計的性質を考慮に入れて前記符号化データを復元する符号化手段と、
    前記符号化データを復号して、現在の実画像データの色差信号と過去の画像データにより予測された現在の予測値の色差信号との差分に関する色差差分信号を生成する復号手段と、
    前記色差差分信号に基づいて、現在の実画像データを復元する画像復元手段と、を備えることを特徴とする画像受信装置。
  4. 画像データを送信する画像送信装置と、
    この画像データを受信する画像受信装置と、を備えた画像伝送システムにおいて、
    前記画像送信装置は、
    過去の画像データにより予測された現在の予測値と現在の実画像データとの差分に関する色差差分データを計算する色差差分計算手段と、
    前記色差差分データを符号化して符号化データを生成する符号化手段と、
    前記符号化データと、画像データの統計的性質に基づいて定められた前記符号化データの出現確率と、に基づいて、前記符号化データの各ビットにおける特定のビット値に、それぞれ異なる係数を掛けた値を加算して多値データを生成する多値化手段と、
    前記多値データを少なくとも1本の伝送線を介して送信する送信手段と、を有し、
    前記画像受信装置は、
    少なくとも1本の伝送線を介して送信された多値データを受信する受信手段と、
    受信された前記多値データに基づいて、画像データの統計的性質を考慮に入れて符号化データを復元する符号化手段と、
    前記符号化データを復号して、現在の実画像データの色差信号と過去の画像データにより予測された現在の予測値の色差信号との差分に関する色差差分信号を生成する復号手段と、
    前記色差差分信号に基づいて、現在の実画像データを復元する画像復元手段と、を有することを特徴とする画像伝送システム。
JP2004100545A 2004-03-30 2004-03-30 画像送信装置、画像受信装置および画像伝送システム Expired - Fee Related JP4118245B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004100545A JP4118245B2 (ja) 2004-03-30 2004-03-30 画像送信装置、画像受信装置および画像伝送システム
TW094108750A TWI258988B (en) 2004-03-30 2005-03-22 Image transmitting device, image receiving device and image transceiving system
US11/091,895 US7447354B2 (en) 2004-03-30 2005-03-29 Image transmitter, image receiver, and image transmitting system
CN200510079289.1A CN1700255A (zh) 2004-03-30 2005-03-30 图像发送装置、图像接收装置以及图像传送系统

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004100545A JP4118245B2 (ja) 2004-03-30 2004-03-30 画像送信装置、画像受信装置および画像伝送システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005286879A JP2005286879A (ja) 2005-10-13
JP4118245B2 true JP4118245B2 (ja) 2008-07-16

Family

ID=35060617

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004100545A Expired - Fee Related JP4118245B2 (ja) 2004-03-30 2004-03-30 画像送信装置、画像受信装置および画像伝送システム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7447354B2 (ja)
JP (1) JP4118245B2 (ja)
CN (1) CN1700255A (ja)
TW (1) TWI258988B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007020036A (ja) * 2005-07-11 2007-01-25 Toshiba Corp 画像送信装置および画像受信装置

Families Citing this family (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006261835A (ja) * 2005-03-15 2006-09-28 Toshiba Corp 画像送信装置、画像受信装置および画像伝送システム
KR100804632B1 (ko) * 2006-05-12 2008-02-20 삼성전자주식회사 전류 소모를 줄이는 데이터 전송 장치 및 방법, 액정 표시장치의 소스 드라이버 및 소스 구동 방법, 이를 포함하는액정 표시 장치
US8503524B2 (en) * 2007-01-23 2013-08-06 Sharp Laboratories Of America, Inc. Methods and systems for inter-layer image prediction
US7826673B2 (en) * 2007-01-23 2010-11-02 Sharp Laboratories Of America, Inc. Methods and systems for inter-layer image prediction with color-conversion
US8665942B2 (en) * 2007-01-23 2014-03-04 Sharp Laboratories Of America, Inc. Methods and systems for inter-layer image prediction signaling
US8233536B2 (en) * 2007-01-23 2012-07-31 Sharp Laboratories Of America, Inc. Methods and systems for multiplication-free inter-layer image prediction
WO2008111060A2 (en) * 2007-03-11 2008-09-18 Sandisk Il Ltd. A method and system for reducing the common mode interference in a differential communication channel
JP5157796B2 (ja) 2008-09-30 2013-03-06 ヤマハ株式会社 画像データの可逆圧縮符号化装置および復号化装置
TWI387325B (zh) * 2008-10-09 2013-02-21 Silicon Motion Inc 影像擷取裝置與影像前處理方法
WO2010125857A1 (ja) * 2009-04-28 2010-11-04 シャープ株式会社 データ伝送装置、データ伝送方法
US8364042B2 (en) * 2009-06-12 2013-01-29 Kalpendu Shastri Optical interconnection arrangement for high speed, high density communication systems
JP5375372B2 (ja) * 2009-07-01 2013-12-25 ヤマハ株式会社 圧縮符号化装置、および復号装置
JP2011109398A (ja) * 2009-11-17 2011-06-02 Sony Corp 画像送信方法、画像受信方法、画像送信装置、画像受信装置及び画像伝送システム
CN101841705A (zh) * 2010-03-12 2010-09-22 西安电子科技大学 基于自适应模板的视频无损压缩方法
CN104303476B (zh) * 2012-04-03 2017-03-01 松下知识产权经营株式会社 影像数据发送装置以及接收装置、影像数据发送方法以及接收方法
CN110213645B (zh) * 2014-07-16 2021-08-10 麦克赛尔株式会社 影像传输系统
KR102343375B1 (ko) * 2015-04-30 2021-12-27 삼성디스플레이 주식회사 표시장치
CN105069819B (zh) * 2015-07-23 2018-06-26 西安交通大学 一种基于med预测算法的预测值补偿方法
JP2018196956A (ja) 2017-05-24 2018-12-13 セイコーエプソン株式会社 印刷装置、及び、印刷装置の制御方法
CN110047266B (zh) * 2018-01-17 2021-01-22 京东方科技集团股份有限公司 信息表示方法、多进制计算电路及电子系统
JP2020123917A (ja) * 2019-01-31 2020-08-13 富士通株式会社 画像処理プログラム、画像処理装置及び画像処理方法
CN110673810B (zh) * 2019-09-27 2024-05-14 杭州鸿雁智能科技有限公司 显示设备及其显示方法、装置、存储介质和处理器
GB2593690B (en) * 2020-03-30 2022-11-09 Imagination Tech Ltd Efficient encoding methods

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6056023B2 (ja) 1978-08-16 1985-12-07 ケイディディ株式会社 ディジタル伝送方式
US5028995A (en) * 1987-10-28 1991-07-02 Hitachi, Ltd. Picture signal processor, picture signal coder and picture signal interpolator
JPH0421274A (ja) 1990-05-16 1992-01-24 Hitachi Maxell Ltd 画像処理方式
JP3455677B2 (ja) * 1998-06-30 2003-10-14 株式会社東芝 画像データ処理装置
WO2000011845A1 (en) * 1998-08-21 2000-03-02 Massachusetts Institute Of Technology Power-efficient communication protocol
TWI287780B (en) 2002-02-21 2007-10-01 Samsung Electronics Co Ltd Flat panel display including transceiver circuit for digital interface

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007020036A (ja) * 2005-07-11 2007-01-25 Toshiba Corp 画像送信装置および画像受信装置

Also Published As

Publication number Publication date
TW200539705A (en) 2005-12-01
JP2005286879A (ja) 2005-10-13
US7447354B2 (en) 2008-11-04
TWI258988B (en) 2006-07-21
CN1700255A (zh) 2005-11-23
US20050226500A1 (en) 2005-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4118245B2 (ja) 画像送信装置、画像受信装置および画像伝送システム
US9177393B2 (en) Mixed mode for frame buffer compression
CN107431818B (zh) 图像数据处理方法
US9275444B2 (en) Image processing apparatus, image processing method, and program to prevent degradation of image quality
JP2018511210A (ja) 画素の前処理および符号化
JP2018524852A (ja) 画素の前処理および符号化
KR20150023947A (ko) 상이한 디스플레이 능력들을 통한 지각적 휘도 비선형성―기반 이미지 데이터 교환을 향상시키는 디바이스 및 방법
JP2007020036A (ja) 画像送信装置および画像受信装置
JP2018524850A (ja) ピクセルの処理およびエンコーディング
EP3586503B1 (en) Method and device for reconstructing an hdr image
US7596263B2 (en) Image transmitting apparatus, image receiving apparatus, and image transmission system
TW201842771A (zh) 用於顯示串流壓縮之中點預測誤差擴散
US20190130546A1 (en) Method and device for obtaining a second image from a first image when the dynamic range of the luminance of said first image is greater than the dynamic range of the luminance of said second image
CN110234010B (zh) 视频编码方法/装置以及视频解码方法/装置
JP2009239779A (ja) 画像符号化装置、画像復号化装置及び集積回路装置
KR20030089505A (ko) 신호 처리 시스템 및 방법, 신호 처리 장치 및 방법, 기록매체, 및 프로그램
Kim et al. Fixed-ratio compression of an RGBW image and its hardware implementation
US10491896B2 (en) Method of fixed-rate line-based embedded video compression and image processing apparatus using the same
EP2786576B1 (en) Motion estimation methods for residual prediction
JP4552400B2 (ja) 画像表示装置、画像表示方法及び画像表示プログラム
TWI496442B (zh) 影像處理方法與影像顯示裝置
CN115516858A (zh) 视频编码中的缩放列表控制
KR20070111111A (ko) 영상 압축방법과 신장방법 및 그 장치
Bazhyna et al. Near-lossless compression algorithm for Bayer pattern color filter arrays
JP2009075493A (ja) 画像データ処理システムおよび画像データ処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060406

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080324

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080415

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080422

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees