JP4117761B2 - 発泡成形品に対する面ファスナの取付け方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファスナベース部の一方のベース面側に係合部を設けて成る帯状の面ファスナを、成形型側の型部材の収容凹部に前記係合部側から収容し、その収容状態で発泡成形して前記面ファスナを発泡成形品に一体に取付ける発泡成形品に対する面ファスナの取付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のシート等に用いられているクッション材は、例えば発泡ウレタンを素材とする発泡成形品に表皮材を組み付けて構成してある。
【0003】
前記発泡成形品に表皮材を組み付ける手段としては、面ファスナを発泡成形品に取付けるとともに、表皮材に、面ファスナに対するループ材を取付け、面ファスナ及びループ材を介して発泡性成形品に表皮材を着脱自在に組付ける手段が採用されている。
【0004】
この手段では、面ファスナを発泡成形品に効率よくかつ強固に取り付けるために、冒頭に記載したように、帯状の面ファスナを、成形型側の型部材の収容凹部に前記係合部側から収容し、その収容状態で発泡成形して前記面ファスナを発泡成形品に一体に取付けている。
【0005】
一般に、上記の型部材は、底部から長手方向に沿う一対の側壁を立ち上げて形成してあり、従来、両側壁間の収容凹部に面ファスナを係合部側から押し込んで装着していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の型部材の一対の側壁は、発泡成形の際に発泡樹脂原液(例えばウレタン原液)が面ファスナの係合部側に入り込むのを阻止する機能も有しており、型部材の収容凹部と面ファスナとは所望のはめ合い寸法になるように形成してある。
【0007】
しかしながら、気温・湿度等の影響によって面ファスナと型部材の寸法が、所望のはめ合い寸法から外れることがある。
【0008】
そのために、従来の手段のように、型部材の収容凹部に面ファスナを係合部側から押し込んで装着するという手段では、面ファスナの両端部と収容凹部の底面との間に隙間ができ、その隙間に発泡樹脂原液が入り込み、収容凹部の長手方向に長い範囲にわたって浸みこんでいくとともに発泡成形されて、前記係合部を表皮材側のループ材の被係合部に係合しにくくなるという問題があった。
【0009】
そして、前記面ファスナの両端側の係合部と収容凹部の底面との間の隙間に入り込んだ発泡樹脂原液の量が限度を越えて、前記係合部を表皮材側のループ材の被係合部に係合しにくくなる程度が大きくなると、発泡成形品は不良品となっていた。
【0010】
本発明は上記実情に鑑みて成されたもので、その目的は、表皮材側のループ材の被係合部に発泡成形体側の面ファスナをより確実に係合させることができるようにするとともに、発泡成形品に不良品が出るのを抑制する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1による発明の構成・作用・効果は次の通りである。
【0012】
[構成]ファスナベース部の一方のベース面側に係合部を設けて成る帯状の面ファスナを、成形型側の型部材の収容凹部に前記係合部側から収容し、その収容状態で発泡成形して前記面ファスナを発泡成形品に一体に取付ける発泡成形品に対する面ファスナの取付け方法であって、前記型部材が、底部から長手方向に沿う一対の側壁を立ち上げて形成してあると共に長手方向両端を開放してあり、前記面ファスナの長手方向両端部のみに前記係合部の係合片の上に軟質ウレタンフォームを貼着するとともに、前記面ファスナと前記一対の側壁との間に前記軟質ウレタンフォームを配置しないように、前記軟質ウレタンフォームの一端側を前記面ファスナのアンカー部側にコの字状に折り曲げ、前記面ファスナを前記軟質ウレタンフォームとともに前記型部材の収容凹部に前記ファスナベース部ごと収容した状態で発泡成形する。
【0013】
[作用]
面ファスナの長手方向両端部に軟質ウレタンフォームを貼着し、前記面ファスナを軟質ウレタンフォームとともに型部材の収容凹部に収容した状態で発泡成形するから、発泡成形の際に、発泡樹脂原液が面ファスナの長手方向外方側から面ファスナの係合部側に入り込むのを軟質ウレタンフォームで阻止することができる。
【0014】
これにより、従来の問題、すなわち、発泡成形の際に面ファスナの端部と収容凹部の底面との間に発泡樹脂原液が入り込み、収容凹部の長手方向に長い範囲にわたって浸みこんでいくとともに発泡成形されて、前記係合部を表皮材側のループ材の被係合部に係合しにくくなるという問題を解消することができる。
【0015】
[効果]
従って、表皮材側のループ材の被係合部に発泡成形体側の面ファスナをより確実に係合させることができるようになり、発泡成形品に不良品が出るのを抑制することができた。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
[第1実施形態]
図1に、上型1Aと下型1Bから成る成形型1にボルト固定した型部材2(図2参照)の収容凹部3に帯状の面ファスナ4を係合部5側から収容し、その収容状態で発泡成形して面ファスナ4を発泡成形品6に一体に取付けている状態を示してある。
【0022】
前記発泡成形品6は、前述の面ファスナ4と、これに対するループ材とを介して表皮材(図示せず)を張り付けられて、自動車のシートクッションを構成するものである。
【0023】
図2,図4に示すように、前記型部材2は断面U字形の帯状の部材で、底部10から長手方向に沿う一対の側壁11を立ち上げることで、前記収容凹部3を形成して構成してある。
【0024】
前記面ファスナ4は樹脂製で、図2に示すように、ファスナベース部7(以下、「ベース部7」と略称する)の一方のベース面側に発泡成形品6に対するアンカー部8を3列設けるとともに、他方のベース面側に、多数のきのこ状の係合片12から成る係合部5を3列設けて構成してある。
【0025】
前記アンカー部8は、ベース部7の長手方向に沿う一連のリブ状のものである。
【0026】
次に、発泡成形品6に対する面ファスナ4の取付け方法について説明する。
【0027】
1) 図2に示すように、面ファスナ4の長手方向両端側で所定長さにわたる係合片12を除去し、両面テープあるいは接着剤によって軟質ウレタンフォーム14を貼着する(図7に示すように、この軟質ウレタンフォーム14の一端側を面ファスナ4のアンカー部8側に折り曲げてあってもよい)。
【0028】
2) 図3に示すように、面ファスナ4を軟質ウレタンフォーム14とともに係合部5側から型部材2の収容凹部3に収容する。
【0029】
3) 上記2)の状態で成形金型1の内部に発泡樹脂原液としてのウレタン原液を注入して発泡成形する。
【0030】
この場合、ウレタン原液が面ファスナ4の長手方向外方側から面ファスナ4の係合部5側に入り込むのを軟質ウレタンフォーム14で阻止することができる。
【0031】
4)上型1A・下型1Bを開く。そして、発泡成形品6を脱型する。面ファスナ4が型部材2から外れて、発泡成形品6の表面の所定位置に面ファスナ4が一体に取付けられる。
【0032】
[別実施形態]
図5,図6に示すように、前記型部材2は、底部10から長手方向に沿う一対の第1側壁11を立ち上げるとともに、長手方向両端側で底部10から幅方向に沿う一対の第2側壁13を立ち上げることで、収容凹部3を形成して構成してあってもよい。前記第2側壁13は、型部材3の長手方向の端縁側ほど丈が高い傾斜壁に形成してある。
【0033】
上記の実施形態では、前記1)の工程で、面ファスナ4の長手方向両端側の係合片12を除去したが、係合片12を除去することなく、係合片12の上に軟質ウレタンフォーム14をそのまま貼着してもよい。
【0034】
前記面ファスナ4は、上記とは異なるタイプのもの(係合部やアンカー部の形状が異なるもの)であってもよい。例えば、面ファスナ4の両端部に係合部を設けてないタイプの面ファスナ4では、上記1)のような係合部の除去作業が不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】面ファスナを発泡成形品に一体に取付けている状態を示す図
【図2】面ファスナと型部材を示す斜視図
【図3】面ファスナを型部材に収容した状態を示す縦断側面図
【図4】面ファスナを型部材に収容した状態を示す縦断正面図
【図5】別実施形態を示す図
【図6】別実施形態を示す図
【図7】別実施形態を示す図
【符号の説明】
1 成形型
2 型部材
3 収容凹部
4 面ファスナ
5 係合部
7 ファスナベース部
14 軟質ウレタンフォーム
Claims (1)
- ファスナベース部の一方のベース面側に係合部を設けて成る帯状の面ファスナを、成形型側の型部材の収容凹部に前記係合部側から収容し、その収容状態で発泡成形して前記面ファスナを発泡成形品に一体に取付ける発泡成形品に対する面ファスナの取付け方法であって、
前記型部材が、底部から長手方向に沿う一対の側壁を立ち上げて形成してあると共に長手方向両端を開放してあり、
前記面ファスナの長手方向両端部のみに前記係合部の係合片の上に軟質ウレタンフォームを貼着するとともに、前記面ファスナと前記一対の側壁との間に前記軟質ウレタンフォームを配置しないように、前記軟質ウレタンフォームの一端側を前記面ファスナのアンカー部側にコの字状に折り曲げ、前記面ファスナを前記軟質ウレタンフォームとともに前記型部材の収容凹部に前記ファスナベース部ごと収容した状態で発泡成形する発泡成形品に対する面ファスナの取付け方法。
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