本発明にかかる実行支援システムの特徴をまとめると、以下の通りである。本実施の形態における実行支援システムは、所定の機器に対する制御の実行を支援する実行支援システムであって、自らが向かう目的地を予測して、前記予測結果を示す内容の予測結果データを出力する移動端末と、出力された前記予測結果データに応じた前記機器の制御内容を特定する制御内容特定手段と、前記制御内容特定手段により特定された制御内容を前記機器に対して実行させる実行手段とを備えることを特徴とする。例えば、前記移動端末は、カーナビゲーションシステムの端末や、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)などの位置を検知可能な端末である。
これにより、移動端末が自らの向かう目的地を予測してその予測結果に応じた制御内容が前記機器で実行されるため、前記移動端末のユーザがその移動端末とともに移動している場合、移動端末のユーザによる煩わしい操作を省いてそのユーザの行動に応じた機器の制御の実行を支援することができる。
さらに、前記制御内容特定手段は、各施設とその施設に対応する制御内容とが登録された登録情報を保持し、登録情報に登録された制御内容の中から、前記予測結果データにより示される目的地の施設に対応する制御内容を特定することを特徴とする。
これにより、前記登録情報に基づいた制御の実行を支援することができる。
またさらに、前記登録情報の各施設の全て又は一部は、それぞれが属するカテゴリで登録されており、前記制御内容特定手段は、前記予測結果データにより示される目的地の施設が所定のカテゴリに属するか否かを判別し、所定のカテゴリに属すると判別したときには、登録情報に登録されている制御内容の中から、前記カテゴリに対応する制御内容を特定することを特徴としても良い。
これにより、前記移動端末により例えば「エコエコマート」や「ニコマート」のような特定の施設が目的地として予測されたときには、それらの特定の施設はカテゴリ「スーパー」に属すると判別され、そのカテゴリに対応した制御内容が特定されるため、目的地の属するカテゴリに応じた制御の実行を支援することができる。
また、前記登録情報には各制御内容に関連する時間帯が登録されており、前記制御内容特定手段は、登録情報に登録されている制御内容の中から、さらに、前記予測結果データにより示される時間を含む時間帯に関連する制御内容を特定することを特徴としても良い。
これにより、目的地と時間帯に応じた制御の実行を支援することができる。
また、前記登録情報には、制御内容を実行する機器を識別するための識別情報が、各制御内容に関連付けて登録されており、前記制御内容特定手段は、前記登録情報に登録されている制御内容の中から、前記予測結果データに応じた制御内容と、前記制御内容を実行する機器の識別情報とを特定し、前記実行手段は、前記制御内容特定手段により特定された識別情報に対応する機器に対して、前記制御内容特定手段により特定された制御内容を実行させることを特徴としても良い。
これにより、機器が複数あっても、制御の対象となる機器が登録情報の中の識別情報により特定されるため、その特定された機器に対して制御の実行を支援することができる。
さらに、前記登録情報には、各ユーザを識別するためのユーザ識別情報が各制御内容に対応付けて登録されており、前記移動端末は、自らを操作するユーザのユーザ識別情報を出力し、前記制御内容特定は、前記登録情報に登録されている制御内容の中から、さらに、前記移動端末から出力されたユーザ識別情報に対応する制御内容を特定することを特徴としても良い。
これにより、目的地とユーザに応じた制御の実行を支援することができる。
なお、本発明は、上記実行支援システムが備える移動端末やサーバ、又は上記実行支援システムが行う実行支援方法としても実現することができる。
このような特徴を有する実行支援システムについての実施の形態について、以下、詳細に説明する。
(実施の形態1)
以下、本発明の第1の実施の形態における実行支援システムについて図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態における実行支援システムの構成を示す構成図である。
本実施の形態における実行支援システム1は、ユーザによる煩わしい操作を省いてそのユーザの行動に応じた機器の制御の実行を支援するものであって、自動車内に配設されたカーナビゲーションシステム端末(以下「カーナビ」と称す)100と、家庭内に配設されたホームゲートウェイ200と、そのホームゲートウェイ200に接続された前記機器としてのテレビ291,292及びエアコン293,294とを備えている。
このような本実施の形態における実行支援システム1では、カーナビ100が自らの向かう目的地を予測してその予測結果に応じた制御内容をテレビ291,292及びエアコン293,294などに実行させる。例えば、カーナビ100のユーザがエアコン293,294などが設置された自宅に帰宅しようとしているときには、カーナビ100が自宅に向かっていることを予測して、エアコン293にスイッチを入れさせたり、帰宅途中であることを知らせるメッセージをテレビ291に表示させたりする。
図2は、カーナビ100の機能構成を示す機能ブロック図である。
カーナビ100は、インターネット900を介してホームゲートウェイ200と通信を行うものであって、カーナビ100が向かおうとしている目的地を予測する予測機能部110と、その予測結果に基づいて、所定の機器に対して所定の動作を実行するように指示する内容のスクリプトを作成して送信するスクリプト機能部120とを備えている。
カーナビ100の予測機能部110は、例えばGPS(Global Positioning System)を利用してカーナビ100の現在地を検出する位置検出部101と、ナビゲーションに用いられる地図を示す内容の地図情報103aを予め記憶している地図情報記憶部103と、位置検出部101により検出された現在地が後述するノードに相当するか否かを判定するノード判定部102と、ノードであると判定された現在地に対応するノードを履歴情報104aとして記憶するための領域を有する履歴蓄積部104と、履歴蓄積部104に蓄積されているノードの出現頻度に基づき、後述する遷移状態情報を作成するための出現頻度の閾値を決定する閾値算出部105と、その閾値以上の出現頻度を有するノード間の遷移に関する情報であって、その頻度やノードを走行した日時などを含む遷移状態情報を作成する遷移状態情報作成部106と、その遷移状態情報及び履歴情報104aから所定の条件を決定する条件決定部107と、条件決定部107により決定された条件を用いて遷移状態情報から今後の目的地となるノードを予測する予測部108とを備えている。
またカーナビ100のスクリプト機能部120は、スクリプトのフォーマット122aを記憶するための領域を有するフォーマット記憶部122と、そのフォーマット記憶部122にスクリプトフォーマット122aを登録するフォーマット登録部121と、制御指示データ124a及びパラメータデータ124bとを記憶するための領域を有する制御パラメータ記憶部124と、その制御パラメータ記憶部124に制御指示データ124aやパラメータデータ124bを登録するパラメータ登録部123と、スクリプトフォーマット122aと制御指示データ124a及びパラメータデータ124bを用いて予測部108による予測結果に応じたスクリプトを作成するスクリプト作成部125と、インターネット900を介して信号の送受信を行うナビ送受信部126とを備えている。
図3は、ホームゲートウェイ200の機能構成を示す機能ブロック図である。
ホームゲートウェイ200は、インターネット900を介して信号の送受信を行うゲートウェイ送受信部201と、ユーザ情報205aを予め記憶しているユーザ情報記憶部205と、カーナビ100からゲートウェイ送受信部201を介してスクリプトを取得し、ユーザ情報205aを参照することで、スクリプトを送信してきたユーザの認証を行う認証部202と、ローカルアドレス情報206aを予め記憶しているアドレス情報記憶部206と、カーナビ100からのスクリプトをゲートウェイ送受信部201及び認証部202を介して取得し、そのスクリプトの対象となる機器のローカルアドレスを、ローカルアドレス情報206aを用いて特定するスクリプト解析部203と、その特定されたローカルアドレスの機器にスクリプトを送信するスクリプト送信部204とを備えている。
そして、テレビ291,292とエアコン293,294はそれぞれホームゲートウェイ200から送信されたスクリプトに応じた動作を実行する。
このように構成される実行支援システム1について、まず、カーナビ100の予測機能部110から詳細に説明する。
この予測機能部110は、特願2002−297304号公報に開示された予測方法を実行するものである。
図4は、地図情報記憶部103の地図情報103aに含まれる内容を示す情報内容表示図である。
ここでノードとは、所定の場所とその範囲を示すものであって、例えば所定の交差点やランドマークや地区などを示す。また、固有名称を有する「○○交差点」や「△△遊園地」など以外にも、ユーザに特有の「職場」や「A子さんの家」などもノードとして表される。そして各ノードには、それぞれを識別するための識別番号たるノード番号が割り当てられている。
地図情報103aは、図4に示すように、各ノード番号と、そのノード番号に対応するノードの種別又は名称と、そのノードの代表点の経度及び緯度により示される位置とが登録されている。
ノード番号は、例えば交差点であれば「C○○」、ランドマークであれば「L○○」、地区(エリア)であれば「A○○」などのように割り当てられている。
また、図4に示す地図情報103aには、各ノードの位置が、それぞれの代表点の緯度及び経度のみにより登録されているが、実際には、交差点、ランドマーク、地区などそれぞれのノードに応じた範囲(代表点を中心とした半径など)を表す情報も登録されている。例えば、ノードが交差点やランドマークであれば、その代表点を中心とした半径10mの範囲を示す範囲情報を地図情報103aに登録しても良く、地区(エリア)であれば、その代表点を中心とした半径1kmの範囲を示す範囲情報を地図情報103aに登録しても良く、個々のノードごとにその範囲を異ならせても良い。また、緯度及び経度の代わりに住所をノードの位置として地図情報103aに登録させても良い。
なお、地図情報103aにはノード番号及び種別又は名称を登録させたが、各ノードが識別できればノード番号だけを登録したり、名称だけを登録しておいても良い。
そして、このような交差点やランドマーク、エリアなどのノードを特定する情報(ノード番号など)が履歴蓄積部104に履歴情報104aとして蓄積される。
なお、ユーザの自動車の走行状況に応じて地図情報103aのノードを追加登録したり、地図情報103aからノードを削除しても良い。
例えば、交差点で、カーナビ100を搭載したユーザの自動車が2つ以上の方向に走行したことがあれば、その交差点をノードとして地図情報103aに登録したり、ノードとて登録されていた交差点で、過去の所定の期間においてユーザが1方向にしか走行しなくなると、そのノードを地図情報103aから削除する。また、このようなノードの設定には地図情報103aは必ずしも必要でなく、ユーザの走行履歴のみを用いて行うことができる。
ノード判定部102は、位置検出部101により検出された現在地を地図情報103aから検索し、その現在地が地図情報103aにノードとして登録されているときには、そのノードのノード番号と、そのノードを通過した時刻とを履歴情報104aとして履歴蓄積部104に登録する。
図5は、履歴蓄積部104の履歴情報104aに含まれる内容を示す情報内容表示図である。
この図5に示すように、ノード判定部102は、ノード番号とそれに対応する通過時刻とを時系列に沿って履歴情報104aとして履歴蓄積部104に登録する。また、ノード判定部102は履歴情報104aを所定のセグメントで履歴蓄積部104に登録する。
図5の(a)は、エンジンのスタート(出発地)からストップ(目的地)までのセグメントで登録された2つの履歴情報104aを示し、図5の(b)は、出発地から再びその出発地に戻ってくるまでのセグメントで登録された履歴情報104aを示す。
図5の(a)に示す一方の履歴情報104aは、自動車が7月31日の8時5分にノード番号L6のノードを出発し、同日の8時6分にノード番号C8のノードを通過し、さらに同日の8時8分にノード番号C12のノードを通過したことを示している。
また、図5の(b)に示す履歴情報104aは、自動車が7月31日の8時5分にノード番号L6のノードを出発し、同日の8時6分にノード番号C8のノードを通過し、同日の21時20分にノード番号L6のノードに戻ってきたことを示している。
なお、ノード判定部102は履歴情報104aを「同じ日付」というセグメントで蓄積しても良いし、セグメント無しに蓄積しても良い。
また、ノード判定部102は通過時刻を「月、日、時、分」の単位で履歴蓄積部104に登録したが、その他、年や秒、曜日などの単位で登録しても良いし、それらのうちの何れかの単位の組合せで登録しても良い。また、履歴情報104aが走行単位、つまりエンジンのスタートからストップまでのセグメントで登録されている場合には、ノード判定部102はエンジンをスタートした時刻やストップした時刻をノード番号とともに履歴蓄積部104に登録し、通過したノードに関してはそのノード番号のみを登録するようにしても良い。さらに、ノード判定部102は、このような日時に関する情報だけでなく、天気あるいは運転者や同乗者に関する情報などを履歴情報104aに含めて履歴蓄積部104に登録しても良い。
閾値算出部105は、履歴蓄積部104の履歴情報104aを参照して、遷移状態情報を構成するノードを選別するための出現頻度の閾値を算出する。閾値の算出方法は、様々であって、例えば、履歴蓄積部104に蓄積されたデータ量に応じて算出したり、全てのノードの出現頻度の分布を求めて算出したり、全てのノードの出現頻度の平均値を求めてその値に一定数を乗じて算出したりするなどの方法であるが、どのような方法でも良い。
遷移状態情報作成部106は、閾値算出部105で閾値が算出されると、履歴蓄積部104の履歴情報104aを利用して、閾値以上の出現頻度のノードから遷移状態情報を作成する。
図6は、遷移状態情報に含まれる内容の一例を模式的に示す情報内容表示図である。
この図6に示すように、遷移状態情報は、走行を開始したランドマークや地区などのノード(出発地)を示すノード番号L6,L128,A253,L85がルート直下の最上位に位置し、それらのノード番号を基点とした遷移状態が木構造で表現され、走行を終了したランドマークやエリアなどのノード(目的地)を示すノード番号L128,L2,A30などが各枝の最下層に位置するように、構成されている。
さらに、遷移状態情報には、各ノード番号に対応して、そのノードを出発、経過又は到着したときの状態を示す内容の状態情報が含められており(図6中では、四角内に表現されたデータ)、この状態情報を用いれば、例えば「平日の午前9時から12時までに走行したノード」などの条件を検索のキーとして、木構造の遷移状態情報を探索することが可能となっている。
なお、図6に示す遷移状態情報の状態情報は、図5の履歴情報104aにより示される日付と時刻とを含んでいるが、この他にも、上述したように運転者や同乗者に関する情報などを含んでいても良く、「晴れ、雨、曇り、雪」などの天気や、温度、降水確率などの気象情報を含んでいても良い。また、このような状態情報は、全てのノード番号にそれぞれ対応するように登録されている。
条件決定部107は、予測部108による予測に用いる条件として適切な条件を、自らが保持する条件テーブルを参照して決定する。
図7(a)は、上記条件テーブルの1つである休日条件テーブルに含まれる内容を示す内容表示図である。
休日条件テーブルは、休日が何月何日であって、平日が何月何日であることを示す情報を含んでいる。
即ち、条件決定部107は、このような休日条件テーブルを参照して、今日が休日か平日かを判定する。そして例えば今日が休日であると判定したときには、条件決定部107は、休日を条件の1つの候補として特定する。
図7(b)は、上記条件テーブルの1つである時刻条件テーブルに含まれる内容を示す内容表示図である。
時刻条件テーブルは、朝が何時から何時までであって、昼が何時から何時まであって、夜が何時から何時までであることを示す情報を含んでいる。
即ち、条件決定部107は、このような時刻条件テーブルを参照して、今が朝か昼か夜かを判定する。そして例えば今が夜であると判定したときには、条件決定部107は、夜を条件の1つの候補として特定する。
図7(c)は、上記条件テーブルの1つである季節条件テーブルに含まれる内容を示す内容表示図である。
季節条件テーブルは、春が何月から何月までであって、夏が何月から何月までであって、秋が何月から何月までであって、冬が何月から何月までであることを示す情報を含んでいる。
即ち、条件決定部107は、このような季節条件テーブルを参照して、今日が春か夏か秋か冬かを判定する。そして例えば今日が春であると判定したときには、条件決定部107は、春を条件の1つの候補として特定する。
図8は、条件決定部107の一連の動作を示す動作フロー図である。
まず、条件決定部107は、履歴蓄積部104の履歴情報104aを参照して、現在から近い過去までの状態に関する情報を取得する。今、現在地がノード番号C9のノードであり、ノード番号L6のノードが出発地であり、現在日時が6月3日14時とする。
条件決定部107は、図7に示す休日条件テーブル及び時刻条件テーブル並びに季節条件テーブルを参照して、「平日」、「昼」、「夏」などの条件を抽出でき、これらの条件の中から1つの条件、例えば「平日、ノード番号C9」を選択する(ステップS100)。
そして条件決定部107は、遷移状態情報からこの条件を満たすノードを検索する(ステップS102)。ここで、図6の遷移状態情報では、ノード番号C9のノードAが上記条件を満たすため、条件決定部107はこのノードAを上記検索条件に該当するノードとして把握する。
次に、条件決定部107はこのノード番号C9のノードAを基点として、今後遷移する可能性のあるノード(最下層に位置するノード)を1つ選択し(ステップS104)、そのノードへの遷移確率を計算して(ステップS106)、その値を記憶しておく(ステップS108)。
ここで、遷移確率の計算方法としては次のようなものがある。条件を「Cond」、条件「Cond」における基点(ノード番号C9のノードA)の出現頻度をFreq(C9|Cond)、遷移可能性のあるノード(Ln)において条件「Cond」を満たす頻度をFreq(Ln|Cond)とすると、遷移確率P(Ln|C9)は、遷移確率P(Ln|C9)=Freq(Ln|Cond)/Freq(C9|Cond)として求めることができる。
このように1つのノードに対して遷移確率が計算されると、この条件の基で他に遷移する可能性のあるノードがあるか否かを判定し(ステップS110)、そのノードがあれば(ステップS110のY)、そのノードに対しても遷移確率を計算してその値を記憶する。
一方、他にノードがなければ(ステップS110のN)、記憶している遷移確率に基づいて、その条件における遷移確率のエントロピーを計算し(ステップS112)、その値を条件と共に記憶する(ステップS114)。
そして条件決定部107は、エントロピーを上述のように記憶すると、現在選択している条件のほかの条件(例えば、「平日、ノード番号C9、昼」や「平日、ノード番号L6のノードからノード番号C9のノードへ遷移、夏」など条件)があるか否かを判定し(ステップS116)、条件があれば(ステップS116のY)ステップS100からの動作を繰り返し実行する。
また条件がなければ(ステップS116のN)、条件決定部107は既に記憶しているエントロピーの値が最も小さな値となる条件を選択して、それを最適な条件として決定する(ステップS118)。
なお、条件決定部107が保持する条件テーブルは木構造で構成されていても良い。
図9は、木構造の条件テーブルの例を示し、(a)は木構造の条件テーブルの1つである時刻条件テーブルを示し、(b)は木構造の条件テーブルの1つである曜日条件テーブルを示し、(c)は木構造の条件テーブルの1つである天気条件テーブルを示す。
図9の(a)に示す時刻条件テーブルは、条件「6時から7時」、「8時から9時」、及び「10時から11時」が条件「朝」に属し、条件「12時から13時」、条件「14時から15時」、及び条件「16時から17時」が条件「昼」に属し、条件「18時から19時」、条件「20時から21時」、及び条件「22時から23時」が条件「夜」に属していることを示す。
図9の(b)に示す曜日条件テーブルは、条件「月曜日から木曜」と条件「金曜日」がそれぞれ条件「平日」に属し、条件「土曜日」と条件「日曜日」が条件「休日」に属することを示している。
また、図9の(c)に示す天気条件テーブルは、「晴れ」、「曇り」、及び「雨」がそれぞれ条件としてあることを示している。
例えば、現在の状態が「月曜日」且つ「14時」且つ「晴れ」であるとすると、条件決定部107は、曜日条件テーブルを参照して現在の状態「月曜日」が条件「平日」に属すると判別し、さらに時刻条件テーブルを参照して現在の状態「14時」が条件「昼」に属すると判別する。
そこで条件決定部107は、条件「平日」と、条件「昼」と、条件「晴れ」とを用いて遷移状態情報を検索し、遷移確率のエントロピーが最小となる条件を決定する。例えば、その条件が「昼」であったとすると、条件決定部107は、条件「平日」と、条件「晴れ」と、「昼」の一階層下の条件「14時から15時」とを用いて遷移状態情報を検索し、遷移確率のエントロピーが最小となる条件を決定する。今、この条件が「平日」であったとすると、条件決定部107は、条件「昼」のエントロピーと、条件「昼」且つ「平日」のエントロピーとを比較し、前者の方が小さければ、条件「昼」を最適な条件として決定する。一方、後者の方が小さければ、条件決定部107は、条件「晴れ」と、条件「14時から15時」と、「平日」の一階層下の条件「月曜日から木曜日」とを用いて上述と同様の動作を繰り返すことで最適な条件を決定する。
また、図7及び図9に示す条件テーブルは、ユーザごとに異なる場合と異ならない場合とがある。即ち、休日条件テーブルは、各ユーザの休日に応じて異なる場合がある一方、天気条件テーブルは、ユーザによって異なることはない。そこで、条件決定部107は、ユーザごとの条件テーブルと、どのユーザに対しても同じ内容の汎用的な条件テーブルとを備えていても良い。例えば、条件決定部107は各ユーザのそれぞれに対応した休日条件テーブルをユーザごとに切り換えて用い、汎用的な天気条件テーブルを全てのユーザに対して用いる。また、ユーザごとに異なる条件テーブルを随時取得する手段を、条件決定部107に備えても良い。
予測部108は、条件決定部107により適切な条件の決定がなされると、決定された条件及び遷移状態情報を参照して、今後の遷移先ノード(目的地)を予測する。
遷移先ノードの予測方法としては、例えば、予測確率(遷移確率)が最も高いノードを遷移先ノードとする方法や、予測確率に応じてノードに範囲を与えておいて乱数により値を出力し、その値の属する範囲を持つノードを遷移先ノードとする方法や、所定の値以上の確率値をもつノードは全て遷移先ノードとする方法などがある。なお、遷移先ノードが予測されると、遷移状態情報を参照することにより当然、予測されたノードまでの経路も予測することが可能である。
さらに、この予測部108は、遷移状態情報に基づいて、これまでに現在のノードと上述のように予測したノードとの間を走行するのに要した時間の平均値を、目的地までの所要時間として算出するとともに、現在時刻にその所要時間を加算することで、目的地に到着する到着予定時刻を特定する。
そして、予測部108は、遷移先ノードのノード番号と所要時間と到着予定時刻とを示す予測結果データを出力する。
このようなカーナビ100の予測機能部110の一連の動作について、図10を参照して説明する。
図10は、カーナビ100の予測機能部110の一連の動作を示す動作フロー図である。
位置検出部101はカーナビ100の現在地を検出する(ステップS130)。
ノード判定部102は、地図情報103aを参照して現在地がノードであるか否かの判定を行う(ステップS132)。
ノード判定部102は、現在地がノードであると判定したときには、そのノードを示すノード番号と日時とを履歴情報104aとして履歴蓄積部104に登録する(ステップS134)。
閾値算出部105は、履歴情報104aを参照して出現頻度の閾値を算出する(ステップS136)
そして遷移状態情報作成部106は、閾値以上の出現頻度のノードから遷移状態情報を作成する(ステップS138)。
条件決定部107は、図8を用いて説明したように遷移状態情報から適切な条件を決定する(ステップS140)。
予測部108は、ステップS140で決定された条件に基づいて目的地となる遷移先ノードを予測し(ステップS142)、さらに所要時間及び到着予定時刻を特定して予測結果データを出力する(ステップS144)。
このような動作を行うことで、カーナビ100の予測機能部110はカーナビ100が向かおうとしている目的地を予測する。
次に、カーナビ100のスクリプト機能部120について説明する。
図11は、フォーマット記憶部122のスクリプトフォーマット122aの一例を示すフォーマット表示図である。
この図11に示すように、スクリプトフォーマット122aは、ユーザID(〈UserID〉)と、制御の対象となる機器(〈Target〉)と、その機器の場所(〈Place〉)と、制御事項(〈Control〉)と、その制御事項を実行するのに要する設定事項(〈Content〉)とが入力されるように形成されている。
また、フォーマット記憶部122は、このようなスクリプトフォーマット122aを1種類だけでなく複数種類記憶しておいても良い。そして、これらのスクリプトフォーマット122aは、例えばカーナビ100のユーザによる操作に基づいてフォーマット登録部121からフォーマット記憶部122に登録される。
なお、フォーマット登録部121が、例えば複数種のスクリプトフォーマット122aを予め保持するサーバとインターネット900を介して通信することで、スクリプトフォーマット122aをそのサーバから取得し、その取得したスクリプトフォーマット122aをフォーマット記憶部122に登録しても良い。また、フォーマット登録部121が、カード状のデータ記憶媒体であるメモリーカードからスクリプトフォーマット122aを読み出し、その読み出したスクリプトフォーマット122aをフォーマット記憶部122に登録しても良い。このように、フォーマット登録部121がインターネット900やメモリーカードを利用してスクリプトフォーマット122aをフォーマット記憶部122に登録する場合には、ユーザの登録操作の負担を軽減することができる。
図12は、制御パラメータ記憶部124の制御指示データ124aに含まれる内容を示す情報内容表示図である。
この図12に示すように、制御指示データ124aには、目的地欄A1とアドレス欄A2と時間情報欄A3と制御内容欄A4と制御番号欄A5とがあり、目的地欄A1には、自宅や友人宅などの目的地の名称及びノード番号が登録され、アドレス欄A2には、各目的地に対応するアドレスが登録され、制御内容欄A4には、目的地にある機器に対する制御の内容が登録され、時間情報欄A3には、その制御内容毎に応じた時間帯が登録され、制御番号欄A5には、その制御内容毎に割り当てられた制御番号が登録されている。
例えば、目的地がカーナビ100のユーザの自宅であれば、その自宅のホームゲートウェイ200のグローバルアドレス「202.203.×△□.2」がアドレス欄A2に登録されて、その自宅の機器に対して実行させる制御内容「帰宅時間を知らせる」、「迎えに来て欲しいことを知らせる」、及び「書斎のエアコンのスイッチを入れる」が制御内容欄A4に登録されている。また、制御内容「帰宅時間を知らせる」には、制御番号「0001」が割り当てられ、時間情報「17:00〜22:00」が対応付けられている。
図13は、制御パラメータ記憶部124のパラメータデータ124bに含まれる内容を示す情報内容表示図である。
この図13に示すように、パラメータデータ124bには、制御番号欄B1とパラメータ欄B2とがあり、制御番号欄B1には制御指示データ124aにある制御番号が登録され、パラメータ欄B2には、その制御番号に対応する制御内容を実行するのに必要なパラメータが登録されている。
例えば、パラメータデータ124bには、制御番号「0001」の制御内容「帰宅時間を知らせる」を実行するのに必要なパラメータとして、ユーザID(〈UserID〉)を示す「001」と、制御の対象となる機器(〈Target〉)を示す「TV」と、その機器の場所(〈Place〉)を示す「LivingRoom」と、制御事項(〈Control〉)を示す「Infom」と、その制御事項を実行するのに要する設定事項(〈Content〉)を示す「Arrival(time)」とが登録されている。ここで、上述の「Infom」は「知らせる」という制御事項を示し、「Arrival(time)」は到着予定時間(帰宅時間)という設定事項を示す。
また、制御番号「0003」の制御内容「書斎のエアコンのスイッチを入れる」を実行するのに必要なパラメータとして、ユーザID(〈UserID〉)を示す「001」と、制御の対象となる機器(〈Target〉)を示す「AirConditioner」と、その機器の場所(〈Place〉)を示す「Library」と、制御事項(〈Control〉)を示す「onSwith」と、その制御事項を実行するのに要する設定事項(〈Content〉)を示す「24℃」とが登録されている。ここで、上述の「onSwith」は「スイッチを入れる」という制御事項を示し、「24℃」は「室温を24℃にする」という設定事項を示す。
また、このような制御指示データ124a及びパラメータデータ124bは、例えばユーザによる操作によってパラメータ登録部123から制御パラメータ記憶部124に登録される。
スクリプト作成部125は、予測機能部110の予測部108から、予測結果データを取得すると、その予測結果データに示される目的地に応じた制御番号を、制御パラメータ記憶部124の制御指示データ124aから検索する。このときスクリプト作成部125は、予測結果データを取得した時刻に対応する制御番号を検索する。
例えば、スクリプト作成部125は、目的地「自宅、ノード番号L123」を示す予測結果データを20時に取得すると、制御指示データ124aから目的地「自宅、ノード番号L123」を検索し、その「自宅、ノード番号L123」に対応した制御番号(制御内容)の中からさらに、20時を含む時間帯が対応付けられたものを検索する。その結果、スクリプト作成部125は制御番号「0001」,「0003」,「0004」を特定する。一方、スクリプト作成部125は、目的地「自宅、ノード番号L123」を示す予測結果データを23時に取得すると、制御指示データ124aから目的地「自宅、ノード番号L123」を検索し、その「自宅、ノード番号L123」に対応した制御番号の中からさらに、23時を含む時間帯が対応付けられたものを検索する。その結果、スクリプト作成部125は制御番号「0002」,「0003」,「0004」を特定する。
そして、スクリプト作成部125は、制御パラメータ記憶部124のパラメータデータ124bを参照し、特定した制御番号、例えば「0001」に対応するパラメータを抽出し、抽出したパラメータをフォーマット記憶部122のスクリプトフォーマット122aに入力して目的地へ送信するスクリプトを作成する。
図14は、スクリプト作成部125により作成されたスクリプトの一例を示すスクリプト表示図であって、(a)は制御番号「0001」に対応するスクリプトを示し、(b)は制御番号「0003」に対応するスクリプトを示す。
図14の(a)に示すスクリプトは、「ユーザID「001」のユーザが21時55分に帰宅することを知らせる」といった動作をリビングにあるテレビ292に対して実行させるように形成されている。ここで、スクリプト作成部125は、予測部108からの予測結果データにより示される到着予定時刻「21時55分」に基づいて、パラメータデータ124bから抽出したパラメータである「Arrival(time)」を「Arrival(21:55)」に変換してスクリプトフォーマット122aに入力している。
一方、図14の(b)に示すスクリプトは、「室温が24℃になるようにスイッチを入れる」動作を書斎にあるエアコン293に対して実行させるように形成されている。
そして、ナビ送受信部126は、予測部108により予測された目的地のアドレスを、制御指示データ124aからスクリプト作成部125を介して取得し、上述のように作成されたスクリプトをそのアドレスに対して送信する。例えば、目的地が自宅であれば自宅のホームゲートウェイ200にスクリプトを送信する。
次に、ホームゲートウェイ200の動作について説明する。
ホームゲートウェイ200の認証部202は、ゲートウェイ送受信部201を介してスクリプトを取得すると、ユーザ情報記憶部205のユーザ情報205aを参照して、スクリプトを送信してきたユーザを認証する。
図15は、ユーザ情報205aに含まれる内容を示す情報内容表示図である。
この図15に示すように、ユーザ情報205aには、ユーザID欄C1とユーザ名欄C2とがあり、ユーザID欄C1には正規ユーザのユーザIDが登録され、ユーザ名欄C2にはそのユーザIDに対応するユーザのニックネームや名前などのユーザ名が登録されている。
例えば、図15に示すユーザ情報205aは、ユーザID「001」,「002」,「003」のユーザは正規ユーザであることを示すとともに、ユーザID「001」のユーザのユーザ名が「お父さん」であって、ユーザID「002」のユーザのユーザ名が「お母さん」であることを示す。
そして認証部202は、取得したスクリプトに含まれるユーザIDが上述のユーザ情報205aに登録されているか否かを判別し、登録されていれば正規のユーザからのスクリプトであると判断して、そのスクリプトをスクリプト解析部203に送信する。また、認証部202は、取得したスクリプトに含まれるユーザIDが上述のユーザ情報205aに登録されていなければ不正なユーザからのスクリプトであると判断して、そのスクリプトを破棄する。なお、認証部202による認証方法は、上述のようなユーザIDによる認証方法に限らず、カーナビ100のユーザのパスワードやカーナビ100の端末IDによる認証方法など、その他の認証方法であっても良い。また、カーナビ100からホームゲートウェイ200への上記ユーザIDやパスワードなどの送信に対して、SSL(Secure Sockets Layer)などによる暗号化を施しても良い。
スクリプト解析部203は、認証部202からスクリプトを取得すると、アドレス情報記憶部206のローカルアドレス情報206aを参照することで、そのスクリプトの対象となる機器のローカルアドレスを特定する。
図16は、ローカルアドレス情報206aに含まれる内容を示す情報内容表示図である。
この図16に示すように、ローカルアドレス情報206aには、対象機器欄D1と、設置場所欄D2と、ローカルアドレス欄D3とがあり、対象機器欄D1には、ホームゲートウェイ200に接続された全ての機器の機種名が登録されており、設置場所欄D2にはその機器が設置されている場所が登録されており、ローカルアドレス欄D3には、その機器のローカルアドレスが登録されている。
例えば、ローカルアドレス情報206aの対象機器欄D1には、「テレビ」と「エアコン」とが登録され、設置場所欄D2には、「テレビ」に対応付けて「リビング」と「書斎」とが登録され、「エアコン」に対応付けて「書斎」と「勉強部屋」とが登録されている。さらに、ローカルアドレス欄D3には、設置場所「リビング」の対象機器「テレビ」に対応付けてローカルアドレス「192.168.0.4」が登録されている。
即ち、スクリプト解析部203は、図14の(a)に示すスクリプトを取得すると、そのスクリプトに示される「〈Target〉TV〈/Target〉」から、対象機器がテレビであると特定し、「〈Place〉LivingRoom〈/Place〉」から、設置場所がリビングであると特定する。そしてスクリプト解析部203は、特定した対象機器と設置場所とから、そのスクリプトの対象となる機器のローカルアドレス「192.168.0.4」を特定する。
ローカルアドレスが特定されると、スクリプト解析部203は、そのローカルアドレスにより示される機器に対してスクリプトをスクリプト送信部204から送信させる。
その結果、スクリプトを取得した機器は、そのスクリプトに示される制御内容を実行する。
図17は、本実施の形態の実行支援システムの動作を示すシーケンス図である。
まず、カーナビ100は目的地を予測し(ステップS150)、制御指示データ124aを参照してその目的地に応じた制御内容が登録されているか否かを判別する(ステップS152)
ここで、目的地に応じた制御内容が登録されていないと判別したときには(ステップS152のN)、カーナビ100は再びステップS150からの動作、つまり目的地の予測を繰り返し実行する。また、目的地に応じた制御内容が登録されていると判別したときには(ステップS152のY)、スクリプトフォーマット122a及びパラメータデータ124bを用いてその制御内容に応じたスクリプトを作成する(ステップS154)。
そしてカーナビ100は、その目的地が自宅であれば、作成したスクリプトを自宅にあるホームゲートウェイ200に送信する(ステップS156)。
ホームゲートウェイ200は、カーナビ100から送信されたスクリプトを受信すると(ステップS158)、そのスクリプトに含まれるユーザIDから、そのスクリプトを送信してきたユーザの認証を行う(ステップS160)。
その結果、ホームゲートウェイ200は、スクリプトを送信してきたユーザが正規のユーザであると判別すると(ステップS160のY)、そのスクリプトに応じた制御を機器に実行させ(ステップS162)、スクリプトを送信してきたユーザが不正なユーザであると判別すると(ステップS160のN)、そのスクリプトを破棄する(ステップS164)。
図18は、スクリプトを実行したテレビ292の画面を示す画面表示図である。
テレビ292は、図14の(a)に示すスクリプトを取得すると、そのスクリプトにより示される制御内容を実行し、図18に示すように「お父さんからメッセージがあります 帰宅予定時刻21時55分頃」といったメッセージを表示させる。また、このメッセージ中に表示される「お父さん」は、テレビ292が取得したスクリプトにより示されるユーザIDに基づいて表示される。
このように本実施の形態では、カーナビ100が自らの向かう目的地を予測してその予測結果に応じた制御内容をテレビ291,292及びエアコン293,294などに実行させるので、カーナビ100のユーザによる煩わしい操作を省いてそのユーザの行動に応じた機器の制御の実行を支援することができる。
なお、本実施の形態では、カーナビ100にスクリプトのみをホームゲートウェイ200に送信させたが、予測部108で作成された予測結果データも送信させても良い。この場合、ホームゲートウェイ200は、例えば図14の(b)に示すような「エアコンのスイッチを入れる」ことを指示するスクリプトをカーナビ100から受け取ったときには、予測結果データにより示される到着予定時刻が現在時刻よりも例えば10分以上先であるか否かを判別する。そして、ホームゲートウェイ200は、到着予定時刻が現在時刻よりも10分以上先であると判別したときには、エアコンへのスクリプトの送信をしばらく禁止し、到着予定時刻の10分前になったときに、そのスクリプトを送信する。
これにより、ホームゲートウェイ200がカーナビ100からスクリプトを到着予定時刻の例えば1時間前に受け取ったときでも、無人の部屋でエアコンを1時間も無駄に稼動させることなく、消費電力を適切に抑えることができる。
ここで、上述のようにホームゲートウェイ200にスクリプトの送信を遅らせる代わりに、図12に示す制御指示データ124aの制御内容欄A4に制御内容「到着の20分前に書斎のエアコンのスイッチを入れる」を追加するとともに、パラメータデータ124bに、その制御内容を実行するのに必要なパラメータとして、「onSwith」などの他に「Arrival(time)」と「20分」とを登録しておいても良い。これにより、カーナビ100がこのような制御内容に応じたスクリプトを作成して送信すると、書斎のエアコン293は、ホームゲートウェイ200を介してそのスクリプトを受け取り、カーナビ100のユーザが到着する20分前にスイッチをオンにする。即ち、エアコン293は、そのスクリプトに示される「Arrival(time)」と「20分」とから、スイッチをオンにする時刻を特定し、その特定した時刻にその動作を実行する。その結果、エアコン293がホームゲートウェイ200を介してスクリプトを到着予定時刻の例えば1時間前に受け取ったときでも、無人の部屋でエアコン293を1時間も無駄に稼働させることなく、消費電力を適切に抑えることができる。さらに、帰宅時刻などの日々変化するパラメータに対して、どのような時刻に帰宅するのであっても適切なパラメータ(エアコンの起動時刻)の設定が可能であり、適応的な制御が行える。また、上述のように、カーナビ100から送信されたスクリプトに基いて、ホームゲートウェイ200又は制御対象となるエアコン293が実行のタイミングを制御する以外にも、カーナビ100がスクリプトの送信のタイミングを制御し、ホームゲートウェイ200やエアコン293がそのスクリプトを受信するやいなや処理を実行するようにしても良い。上記例では、スクリプトの内容に基づいて、エアコン293がスイッチをオンにする時刻を制御したが、他の機器に対する動作時刻を制御しても良いことは言うまでもない。
また例えば、エアコン293は、受け取ったスクリプトに示される到着予定時刻及び設定温度と実際の室温とに基づいて、スイッチをオンにする時刻を特定し、その時刻にその動作を実行しても良い。この場合、図13に示すパラメータデータ124bに、制御番号0003に対応するパラメータとして「Arrival(time)」を追加するとともに、エアコン293に、実際の室温を検出する温度センサを備える。エアコン293がその制御番号0003に対応するスクリプトを受け取ったときには、エアコン293は、そのスクリプトに示される到着予定時刻及び設定温度と、温度センサにより検出された室温とに基づいて特定される時刻に、スイッチをオンにする。即ち、エアコン293は、設定温度と実際の室温との差が大きいときには、到着予定時刻よりも十分早めにスイッチをオンにし、差が小さいときには、到着予定時刻よりも少しだけ早めにスイッチをオンにする。これにより、カーナビ100のユーザが帰宅したときに、実際の室温が未だ設定温度に達していないということを防ぐことができるとともに、消費電力を適切に抑えることができる。
ここでさらに、エアコン293などの機器に、実行結果をカーナビ100に通知する機能を備えても良い。例えば、エアコン293がカーナビ100から送信されたスクリプトに基づいて、設定温度を24℃としてスイッチをオンにした場合、エアコン293は、スイッチをオンにしたこと及び設定温度が24℃であることを通知する内容の結果通知データを、ホームゲートウェイ200を介してカーナビ100に送信する。このような結果通知データを取得したカーナビ100は、その結果通知データに示される内容を画面上に表示して、ユーザに報知する。これにより、ユーザはエアコン293などの機器の動作状態を把握することができ、ユーザに対する使い勝手を向上することができる。さらに、カーナビ100に、結果通知データに示される機器の動作状態を変更するように指示する機能を備えても良い。例えば、「書斎のエアコンのスイッチをオンにしました。設定温度は24℃です。」という結果通知データの内容を表示したカーナビ100は、ユーザによる操作に応じて、設定温度を26℃に変更するように指示する内容のスクリプトを作成する。そして、カーナビ100は、そのスクリプトをホームゲートウェイ200を介してエアコン293に送信する。このようなスクリプトを取得したエアコン293は、設定温度を24℃から26℃に変更する。これにより、ユーザに対する使い勝手をさらに向上することができる。また、本実施の形態では、カーナビ100に目的地の予測をさせたが、その予測が外れたか否かの判断をカーナビ100にさせても良い。この場合、カーナビ100は、予測した目的地に応じたスクリプトを送信した後に、その目的地と異なる場所に向かっていると判断すると、そのスクリプトにより示される制御をキャンセルするように指示する内容の他のスクリプトを送信する。例えば、カーナビ100が「エアコンのスイッチを入れる」ことを指示するスクリプトを送信したときには、「エアコンのスイッチを切る」ことを指示するスクリプトを送信する。また、カーナビ100が「帰宅時間を知らせる」ことを指示するスクリプトを送信したときには、「先に知らせた帰宅時間は間違っていたことを知らせる」ことを指示するスクリプトを送信する。
これにより、カーナビ100による予測が外れたときにも適切な制御を各機器に実行させることができる。
(実施の形態2)
以下、本発明の第2の実施の形態における実行支援システムについて図面を参照しながら説明する。
図19は、本実施の形態における実行支援システムの構成を示す構成図である。
本実施の形態における実行支援システム2は、実施の形態1と同様、ユーザによる煩わしい操作を省いてそのユーザの行動に応じた機器の制御の実行を支援するものであって、自動車内に配設されたカーナビ100Aと、病院内に設置された病院端末391と、レストランに設置された店端末392と、病院端末391及び店端末392とカーナビ100Aとの間でインターネット900を介した通信を行うサーバ300とを備えている。
このような実行支援システム2では、病院の病院端末391やレストランの店端末392で受け付けることが可能な受付行為が、病院端末391や店端末392への制御内容として予めサーバ300に登録されている。そして、カーナビ100Aが例えば病院に向かっていると予測したときには、サーバ300がカーナビ100Aに対して病院端末391の幾つかの受付行為を通知し、カーナビ100Aがユーザによる操作に応じてその受付行為から例えば診察予約を選択すると、サーバ300はその診察予約を病院端末391に実行させる。つまり、サーバ300は診察予約を示す内容の情報の登録を病院端末391に実行させる。
図20は、サーバ300及びカーナビ100Aの機能構成を示す機能ブロック図である。
サーバ300は、登録情報302aを予め記憶している登録情報記憶部302と、ユーザ情報301aを予め記憶しているユーザ情報記憶部301と、登録情報302a及びユーザ情報301aに基づいて、カーナビ100Aの目的地に応じた受付行為を示す内容の受付行為情報を作成する受付行為情報作成部303と、インターネット900を介して信号の送受信を行うサーバ送受信部304と、スクリプトフォーマット306aを予め記憶しているフォーマット記憶部306と、スクリプトフォーマット306aを用いてスクリプトを作成するスクリプト作成部305とを備えている。
一方、カーナビ100Aは、カーナビ100Aが向かおうとしている目的地を予測する予測機能部110Aと、サーバ300から取得した受付行為情報に含まれる幾つかの受付行為から何れかを選択する選択機能部130と、インターネット900を介して信号の送受信を行うナビ送受信部139とを備えている。
予測機能部110Aは、実施の形態1の予測機能部110と同様の機能及び構成を有し、位置検出部101とノード判定部102と地図情報記憶部103と履歴蓄積部104と閾値算出部105と遷移状態情報作成部106と条件決定部107と予測部108とを備え、カーナビ100Aが向かおうとしている目的地を予測してその目的地や到着予定時刻を示す予測結果データを、ナビ送受信部139からインターネット900を介してサーバ300へ送信させる。また、このときナビ送受信部139は、予測結果データとともにカーナビ100AのユーザのユーザIDをサーバ300へ送信する。
また、選択機能部130は、サーバ300からの受付行為情報を一時保存して、その受付行為情報に基づく処理を行う保存処理部134と、受付行為情報に示される内容を表示する表示部132と、ユーザによる操作に応じた操作信号を出力する操作部131と、操作部131からの操作信号に応じて受付行為情報に示される幾つかの受付行為から何れかを選択する選択決定部133とを備えている。
そして、病院端末391及び店端末392は、サーバ300からスクリプトを取得することで、そのスクリプトに示される制御を実行する。
図21は、登録情報記憶部302の登録情報302aに含まれる内容を示す情報内容表示図である。
登録情報302aは、病院の病院端末391やレストランの店端末392などの各施設の端末で受け付けることが可能な受付行為を示すものであって、この登録情報302aには、施設名欄E1とアドレス欄E2と受付行為欄E3とパラメータ番号欄E4と時間欄E5とがある。そして、施設名欄A1には各施設の名称及びノード番号が登録され、アドレス欄A2にはその施設に設置された端末のアドレスが登録され、受付行為欄E3には受付行為が登録され、パラメータ番号欄E4にはその各受付行為に割り当てられたパラメータ番号が登録され、時間欄E5にはその受付行為を実施することができる時間帯が登録されている。
例えば、この登録情報302aには、施設の名称及びノード番号「○×病院、ノード番号L245」と、その病院に設置された病院端末391のアドレス「123.456.7.8」と、その病院端末391が受け付けている受付行為として「診察予約」や「リハビリ予約」や「薬をもらう」などが登録されている。さらに、その病院端末391が「診察予約」を「内科」と「外科」で受け付けているときには、その「内科」及び「外科」が「診察予約」に関連付けて登録されている。
また、「診察予約・内科」の受付行為に対しては、パラメータ番号「A01」が登録されており、「診察予約・外科」の受付行為に対しては、パラメータ番号「A02」が登録されている。
そして、その病院端末391が「診察予約・内科」の受付行為を「10:00〜12:00」と「13:00〜15:00」の時間帯で行っているときには、その時間帯が受付行為「診察予約・内科」に関連付けて登録されている。
このような「○×病院」に関する情報は、例えば病院端末391をサーバ300に接続してその病院端末391を操作することで、登録情報記憶部302の登録情報302aに登録される。
図22は、病院に関する情報を登録情報302aに登録する場合における病院端末391の画面の一例を示す画面表示図である。
例えば病院の管理者が病院端末391を操作してサーバ300に接続し、病院名などを入力すると、サーバ300は病院端末391に、図22に示すような画面を表示させる。この画面には受付行為の候補が幾つか表示される。
そして、管理者は病院端末391を操作して、その候補の中から病院端末391に受付可能な行為を選択する。例えば受付行為「診察予約」が可能であれば、チェックボックスBx51にチェック印を入力する。そしてさらに、その診察の科目を入力ボックスBx61,Bx62に入力し、その科目に対して行われる受付行為「診察予約」の時間帯を入力ボックスBx80に入力する。
また、サーバ300からカーナビ100Aなどに対して提供する情報があれば、管理者は例えば「スタッフ60人、入院施設有り、駐車場有り」などの情報を入力する。そして、「OK」と表示されたボタンを選択すると、上記画面上に入力された内容が登録情報302aに登録される。
この登録情報302aには、さらに、施設の名称及びノード番号「レストラン「よっていこ」、ノード番号L246」と、そのレストランに設置された店端末392のアドレス「123.567.8.9」と、そのレストランが受け付けている受付行為として「予約人数」や「注文」や「支払い方法の選定」などが登録されている。また、その店端末392が「予約人数」を1人から50人まで受け付けているときには、「1人」、「2人」…「50人」が「予約人数」に関連付けて登録されている。
そして、「予約人数・1人」の受付行為に対しては、パラメータ番号「B0101」が登録され、「予約人数・3人」の受付行為に対しては、パラメータ番号「B0103」が登録されている。
また、その店端末392が「予約人数」の受付行為を「8:00〜23:00」の時間帯で行っているときには、その時間帯が受付行為「予約人数」に関連付けて登録されている。
このような「レストラン「よっていこ」」に関する情報は、例えば店端末392をサーバ300に接続してその店端末392を操作することで、登録情報記憶部302の登録情報302aに登録される。
図23は、ユーザ情報記憶部301のユーザ情報301aに含まれる内容を示す情報内容表示図である。
ユーザ情報301aは、カーナビ100Aのユーザ毎に、これまで選択して利用された受付行為の履歴と、予め設定された受付行為とを示すものであって、このユーザ情報301aには、ユーザID欄F1と施設名欄F2とパラメータ番号欄F3とがある。さらにパラメータ番号欄F3には初期設定欄F31と履歴欄F32とがある。そして、ユーザID欄F1にはカーナビ100AのユーザのユーザIDが登録され、施設名欄F2には、そのユーザIDに関連付けて施設の名称及びノード番号が登録され、パラメータ番号欄F3の初期設定欄F31及び履歴欄F32にはそれぞれパラメータ番号が登録されている。また、履歴欄F32にはパラメータ番号が時系列に従って登録されている。つまり、利用された受付行為のパラメータ番号が、その利用された時刻が現在に近いものほど上方に位置するように登録されている。
例えば、このユーザ情報301aには、ユーザID「0001」と、そのユーザIDに対応する施設の名称及びノード番号「○×病院、ノード番号L245」と、そのユーザID及び施設に対して予め設定された受付行為のパラメータ番号「A01,A08,A10」と、そのユーザID及び施設に対して過去に利用された受付行為のパラメータ番号「A01,A05,A11…」とが登録されている。
つまり、このユーザ情報301aは、ユーザID「0001」のユーザが、「○×病院」に対し、受付行為として「内科の診察予約」と「現金による支払い方法」と「緊急対応は不要」とを予め設定しており、過去に受付行為として「内科の診察予約」と「内科で薬をもらう」と「山田医師の指名」を利用したことがあることを示している。
受付行為情報作成部303は、カーナビ100Aからサーバ送受信部304を介して、予測結果データ及びユーザIDを取得すると、その予測結果データに示される目的地の受付行為であって、その予測結果データを取得した時刻に行われている受付行為を登録情報302aから抽出する。そして受付行為情報作成部303は、抽出した受付行為から受付行為情報を作成するが、このとき、カーナビ100Aから取得したユーザIDに対応してユーザ情報301aに登録されているパラメータ番号の受付行為の優先度が高くなるように、受付行為情報を作成する。
つまり、受付行為情報作成部303は、カーナビ100Aから取得したユーザIDと、予測結果データにより示される目的地(ノード番号)とがユーザ情報301aに関連付けて登録されているか否かを判断する。そして、これらが関連付けて登録されていると判断したときには、そのユーザID及び目的地(ノード番号)に関連付けてユーザ情報301aの初期設定欄F31及び履歴欄F32に登録されているパラメータ番号を検索する。ここで、受付行為情報作成部303は、その初期設定欄F31及び履歴欄F32にパラメータ番号が登録されていれば、そのパラメータ番号の受付行為の優先度が高くなるように、受付行為情報を作成する。
また、受付行為情報作成部303は、初期設定欄F31に登録されているパラメータ番号の受付行為が、履歴欄F32に登録されているパラメータ番号の受付行為よりも優先度が高くなるように、そして、履歴欄F32に登録されているパラメータ番号の受付行為の中でも、最近の出現頻度の多いパラメータ番号の受付行為の優先度が高くなるように、受付行為情報を作成する。
例えば、受付行為情報作成部303は、カーナビ100Aから目的地「ノード番号L245」を示す予測結果データとユーザID「0001」を取得すると、その目的地「ノード番号L245」つまり施設名「○×病院」の受付行為を登録情報302aから抽出する。そして、受付行為情報作成部303は、ユーザ情報301aを参照して、ユーザID「0001」及び目的地「ノード番号L245」に関連付けられた初期設定欄F31及び履歴欄F32のパラメータ番号を検索する。その初期設定欄F31にはパラメータ番号「A01,A08,A10」があり、履歴欄F32には最近の出現頻度が多いパラメータ番号「A01,A11」があるので、受付行為情報作成部303は、抽出した「○×病院」の受付行為の中でも、受付行為「内科の診察予約」、「現金による支払い方法の選定」、「緊急対応の不要」の優先度が最も高くなり、次に受付行為「山田医師の指名」の優先度が高くなるように受付行為情報を作成する。
そして、受付行為情報作成部303は、作成した受付行為情報をサーバ送受信部304からカーナビ100Aに送信させる。
カーナビ100Aの保存処理部134は、サーバ300からナビ送受信部139を介して受付行為情報を取得すると、これを一時的に保存し、受付行為情報により示される受付行為やその優先度を解釈する。そして保存処理部134は、その受付行為を優先度が高いものほど選択され易いように表示部132に表示させる。
選択決定部133は、保存処理部134から受付行為情報を取得するとともに、その受付行為情報により示される受付行為の中から、操作部131からの操作信号に応じた受付行為を選択し、その選択結果をナビ送受信部139からサーバ300に送信させる。
つまり、カーナビ100Aのユーザは、表示部132に表示される幾つかの受付行為を見て、その中から何れかの受付行為を、操作部131を操作することで指定する。
図24は、表示部132に表示される画面を説明するための画面表示図である。
ここでは、施設名「レストラン「よっていこ」」に関して受付行為「予約人数」、「注文」及び「支払い方法の選定」が、受付行為情報に含まれていた場合について説明する。
保存処理部134は、受付行為情報に受付行為「予約人数」が含まれているので、まず予約を要するか否かを問い合わせる画面を表示部132に表示させる。
このとき、図24の(a)に示すように、表示部132には「レストラン「よっていこ」 予約しますか」といったメッセージと、「予約」の文字が記された予約ボタンBt1と、「しない」の文字が記されたキャンセルボタンBt2とが表示される。
そして、ユーザによる操作部131の操作により予約ボタンBt1が選択されたときには、保存処理部134は予約人数を問い合わせる画面を表示部132に表示させる。
このとき、図24の(b)に示すように、表示部132には「何名さまですか」といったメッセージと、人数を入力するための人数入力ボックスBx1と、「確定」の文字が記された確定ボタンBt3とが表示される。
そして、ユーザによる操作部131の操作により人数入力ボックスに「2人」が入力されて確定ボタンBt3が選択されると、選択決定部133は、サーバ300からの受付行為情報に含まれる受付行為のうち「予約人数・2人」を選択して、その選択結果を一時保存する。
次に、保存処理部134は、受付行為情報に受付行為「注文」が含まれているので、まず注文を要するか否かを問い合わせる画面を表示部132に表示させる。
このとき、図24の(c)に示すように、表示部132には「注文されますか」といったメッセージと、「注文」の文字が記された注文ボタンBt4と、「しない」の文字が記されたキャンセルボタンBt5とが表示される。
そして、ユーザによる操作部131の操作により注文ボタンBt4が選択されたときには、保存処理部134は注文メニューを問い合わせる画面を表示部132に表示させる。
このとき、図24の(d)に示すように、表示部132には、メニュー「おすすめセット 600円」、「海の幸定食 700円」及び「お子様セット 500円」が表示されるとともに、各メニューを注文するか否かを選択するためのチェックボックスBx2と、個数を入力するための個数入力ボックスBx3とが表示される。また、「注文」の文字が記された注文ボタンBt6も表示部132に表示される。
ここで、ユーザは、メニュー「おすすめセット」に対応するチェックボックスBx2にチェック印を入力するとともに個数入力ボックスBx3に「1」を入力し、メニュー「お子様セット」に対応するチェックボックスBx2にチェック印を入力するとともに個数入力ボックスBx3に「1」を入力して、注文ボタンBt6を選択する。
これにより、選択決定部133は、サーバ300から取得した受付行為情報に含まれる受付行為の中から「注文・おすすめセット・1個」と「注文・お子様ランチ・1個」とを選択して、これらを一時保存する。
次に、保存処理部134は、受付行為情報に受付行為「支払い方法の選定」が含まれているので、支払い方法を問い合わせる画面を表示部132に表示させる。
このとき、図24の(e)に示すように、表示部132には「お支払い方法が決まっていればクレジットか現金かを選択してください」といったメッセージと、「クレジット」の文字が記されたクレジットボタンBt7と、「現金」の文字が記された現金ボタンBt8と、「未定」の文字が記された未定ボタンBt9とが表示される。
そして、ユーザによる操作部131の操作によりクレジットボタンBt7が選択されたときには、選択決定部133は、サーバ300から取得した受付行為情報に含まれる受付行為の中から「支払い方法・クレジット」を選択して、これを一時保存する。
次に、保存処理部134は、選択決定部133により選択されて一時保存された内容を全て表示部132に表示させる。
このとき、図24の(f)に示すように、表示部132には、予約人数「2人」と、注文メニュー「おすすめセット・1個」及び「お子様ランチ・1個」と、お支払い金額「1100円」と、支払い方法「クレジット」とが表示されるとともに、「確認」の文字が記された確認ボタンBt10が表示される。
ここで、ユーザが操作部131を操作することにより確認ボタンBt10を選択すると、選択決定部133はこれまでに一時保存していた全ての受付行為、つまり選択決定部133での選択結果を、ナビ送受信部139からサーバ300へ送信する。
そしてこのとき、保存処理部134は、図24の(g)に示すように、「ご来店お待ちしております お客様の予約番号は028番です。」のメッセージを表示部132に表示させる。このメッセージ中に示される「028番」は、サーバ300から割り当てられた番号である。つまり、サーバ300はカーナビ100Aから上述の選択結果を取得すると、選択結果の取得順に予約番号を目的地ごとに割り当てて、その番号をカーナビ100Aに通知する。
このように、カーナビ100Aは受付行為を選択してその選択結果をサーバ300に通知する。ここで例えば、ユーザ情報301aの初期設定欄F31に「予約人数・2人」を示すパラメータ番号「B0102」が登録されていたり、そのパラメータ番号「B0102」がユーザ情報301aの履歴欄F32に最近多く登録されているときには、サーバ300の受付行為情報作成部303は、このようなユーザ情報301aに基づいて受付行為情報を作成してカーナビ100Aに送信しているので、カーナビ100Aの保存処理部134は、図24の(b)に示す表示部132の人数入力ボックスBx1に予め「2人」を表示させる。つまり、パラメータ番号「B0102」の受付行為の優先度が高くなるように受付行為情報が作成されており、カーナビ100Aの保存処理部134は、そのパラメータ番号「B0102」の受付行為「予約人数・2人」が選択され易いように表示部132にその受付行為を表示させる。
また例えば、「注文・おすすめセット・1個」を示すパラメータ番号「B0301」がユーザ情報301aの履歴欄F32に最近多く登録されているときには、サーバ300の受付行為情報作成部303は、受付行為「注文・おすすめセット・1個」の優先度が高くなるように受付行為情報を作成しているので、カーナビ100Aの保存処理部134は、図24の(d)に示す表示部132の画面に「おすすめセット」を最初に表示させる。つまり、カーナビ100Aの保存処理部134は、パラメータ番号「B0301」の受付行為「注文・おすすめセット・1個」が選択され易いように表示部132にその受付行為を表示させる。このように本システムは、履歴に基づいて動作するので、いわゆる学習機能を有している。
図25は、表示部132に表示される他の画面を説明するための画面表示図である。
ここでは、施設名「○×病院」に関して受付行為「診察予約」、「リハビリ予約」、「薬をもらう」、「支払い方法の選定」、「緊急対応の要否」及び「医師の指名」が、受付行為情報に含まれていた場合について説明する。
保存処理部134は、受付行為情報に受付行為「診察予約」などが含まれているので、まず予約を要するか否かを問い合わせる画面を表示部132に表示させる。
このとき、図25の(a)に示すように、表示部132には「○×病院 予約しますか」といったメッセージと、「予約」の文字が記された予約ボタンBt21と、「しない」の文字が記されたキャンセルボタンBt22とが表示される。また、図22で説明したように、病院の管理者などによりサーバ300に「スタッフ60人、入院施設有り、駐車場有り」などの情報が登録されているときには、その情報を図25の(a)に示す画面上に表示させても良い。
そして、ユーザによる操作部131の操作により予約ボタンBt21が選択されたときには、保存処理部134は予約内容を問い合わせる画面を表示部132に表示させる。
このとき、図25の(b)に示すように、表示部132には予約項目「診察・内科、外科」、「リハビリ・内科、外科」及び「薬をもらう・内科、外科」と、これらの各予約項目について予約するか否かを選択するための選択チェックボックスBx11と、「確定」の文字が記された確定ボタンBt23とが表示される。
ここで、ユーザによる操作部131の操作により予約項目「診察・内科」に対応する選択チェックボックスBx11にチェック印が入力されるとともに、確定ボタンBt23が選択されると、選択決定部133は、サーバ300からの受付行為情報に含まれる受付行為のうち「診察予約・内科」を選択して、その選択結果を一時保存する。
次に、保存処理部134は、受付行為情報に受付行為「緊急対応の要否」が含まれているので、緊急対応を要するか否かを問い合わせる画面を表示部132に表示させる。
このとき、図25の(c)に示すように、表示部132には「緊急を要しますか」といったメッセージと、「はい」の文字が記された緊急ボタンBt24と、「いいえ」の文字が記された緊急不要ボタンBt25とが表示される。
そして、ユーザによる操作部131の操作により緊急不要ボタンBt25が選択されたときには、選択決定部133は、サーバ300からの受付行為情報に含まれる受付行為のうち「緊急対応は不要」を選択して、その選択結果を一時保存する。
次に、保存処理部134は、受付行為情報に受付行為「医師の指名」が含まれているので、医師を指名するか否かを問い合わせるとともに、何れの医師を指名するかを問い合わせる画面を表示部132に表示させる。
このとき、図25の(d)に示すように、表示部132には医師の氏「山田」、「田中」及び「中山」と、指名する医師を指し示すチェック印を入力するためのチェックボックスBx12と、「指名」の文字が記された指名ボタンBt26と、「いいえ」の文字が記された指名無しボタンBt27とが表示される。
ここで、ユーザによる操作部131の操作により医師「山田」に対応するチャックボックスBx12にチェック印が入力され、指名ボタンBt26が選択されたときには、保存処理部134は、サーバ300からの受付行為情報に含まれる受付行為のうち「医師の指名・山田」を選択して、その選択結果を一時保存する。
そして、保存処理部134は、受付行為情報に受付行為「支払い方法の選定」が含まれているので、支払い方法を問い合わせる画面を表示部132に表示させる。
このとき、図25の(e)に示すように、表示部132には「お支払い方法が決まっていればクレジットか現金かを選択してください」といったメッセージと、「クレジット」の文字が記されたクレジットボタンBt28と、「現金」の文字が記された現金ボタンBt29と、「未定」の文字が記された未定ボタンBt30とが表示される。
そして、ユーザによる操作部131の操作により現金ボタンBt29が選択されたときには、選択決定部133は、サーバ300から取得した受付行為情報に含まれる受付行為の中から「支払い方法・現金」を選択して、これを一時保存する。
次に、保存処理部134は、選択決定部133により選択されて一時保存された内容を全て表示部132に表示させる。
このとき、図25の(f)に示すように、表示部132には、予約「診察 内科」と、緊急対応「不要」と、医師「山田」と、支払い方法「現金」とが表示されるとともに、「確認」の文字が記された確認ボタンBt31が表示される。
ここで、ユーザが操作部131を操作することにより確認ボタンBt31を選択すると、選択決定部133はこれまでに一時保存していた全ての受付行為、つまり選択決定部133での選択結果を、ナビ送受信部139からサーバ300へ送信する。
そしてこのとき、保存処理部134は、図25の(g)に示すように、「予約を承りました 患者様の予約番号は005番です。」のメッセージを表示部132に表示させる。
ここで例えば、ユーザ情報301aの初期設定欄F31に「診察予約・内科」を示すパラメータ番号「A01」が登録されていたり、そのパラメータ番号「A02」がユーザ情報301aの履歴欄F32に最近多く登録されているときには、サーバ300の受付行為情報作成部303は、受付行為「診察予約・内科」の優先度が高くなるように受付行為情報を作成しているので、カーナビ100Aの保存処理部134は、図25の(b)に示すように、表示部132に「診察・内科」を最初に表示させ、その「診察・内科」に対応するチェックボックスBx11を予めチェック印が入力された状態で表示させる。
また例えば、「医師の指名・山田」を示すパラメータ番号「A11」がユーザ情報301aの履歴欄F32に最近多く登録されているときには、サーバ300の受付行為情報作成部303は、受付行為「医師の指名・山田」の優先度が高くなるように受付行為情報を作成しているので、カーナビ100Aの保存処理部134は、図25の(d)に示すように、表示部132に「山田」を最初に表示させ、その「山田」に対応するチェックボックスBx12を予めチェック印が入力された状態で表示させる。
これにより、カーナビ100Aのユーザは簡単に受付行為を選択することができ、使い勝手を向上することができる。また、ユーザ情報301aの初期設定欄F31に登録されているパラメータ番号の受付行為を全て一度にカーナビ100Aの表示部132に表示させても良く。この場合には、ユーザは確認ボタンを操作するだけでより簡単に、予め設定していた受付行為を選択することができる。
なお、ユーザによる確認ボタンや確定ボタンなどのボタンの選択は、カーナビ100Aに音声認識機能を持たせることで、ユーザによる音声で行わせても良い。
サーバ300のスクリプト作成部305は、サーバ送受信部304を介してカーナビ100Aからの選択結果及びユーザIDを取得する。そしてスクリプト作成部305は、カーナビ100Aで選択された受付行為と、ユーザIDと、予測結果データにより示される到着予定時刻とを、フォーマット記憶部306に記憶されているスクリプトフォーマット306aにパラメータとして入力することで、スクリプトを作成する。また、スクリプト作成部305は、ユーザ情報記憶部301のユーザ情報301aの履歴欄F32に登録されているパラメータ番号を、カーナビ100Aで選択された受付行為に基づいて更新する。
図26は、フォーマット記憶部306に記憶されているスクリプトフォーマット306aの一例を示すフォーマット表示図である。
この図26に示すように、スクリプトフォーマット306aは、ユーザID(〈UserID〉)と、予約人数(〈Num〉)と、到着予定時刻(〈ArrivalTime〉)と、注文メニュー(〈Menu〉)とが入力されるように形成されている。
また、フォーマット記憶部306は、このようなスクリプトフォーマット306aを1種類だけでなく複数種類記憶しておいても良い。
図27は、スクリプト作成部305により作成されたスクリプトの一例を示すスクリプト表示図である。
このスクリプトには、ユーザID(〈UserID〉)として「251」が入力され、予約人数(〈Num〉)として「4人」が入力され、到着予定時刻(〈ArrivalTime〉)として「18:20」が入力され、注文メニュー(〈Menu〉)として「おすすめセット・2個、海の幸定食・1個、お子様ランチ・1個」が入力されている。
そして、スクリプト作成部305は、このようなスクリプトをサーバ送受信部304から店端末392に送信して、その店端末392にそのスクリプトに応じた制御を実行させる。
図28は、本実施の形態の実行支援システムの動作を示すシーケンス図である。
まず、カーナビ100Aは目的地を予測して(ステップS170)、その目的地が「○×病院、ノード番号L245」であることを示す予測結果データをサーバ300に送信する(ステップS172)。
次に、サーバ300は、カーナビ100Aから送信された予測結果データを受信すると(ステップS174)、その予測結果データにより示される目的地「○×病院、ノード番号L245」に対応し、受信時刻に行われている受付行為が登録情報302aに登録されているか否かを判別する(ステップS176)。
そして、サーバ300は、その「○×病院、ノード番号L245」に対応して、受信時刻に行われている受付行為が登録されていれば(ステップS176のY)、その受付行為を示す内容の受付行為情報をカーナビ100Aに送信する(ステップS178)。また、サーバ300は、その受付行為が登録されていなければ(ステップS176のN)、再びステップS174からの動作を繰り返し実行する。
カーナビ100Aは、サーバ300から受付行為情報を取得すると(ステップS180)、その受付行為情報に示される受付行為を表示し(ステップS182)、ユーザから受付行為を選択する指示があったか否かを判別する(ステップS184)。
ここで、カーナビ100Aは、ユーザから選択指示があったと判別したときには(ステップS184のY)、その選択された受付行為を示す選択結果をサーバ300に通知する(ステップS186)。また、ユーザから選択指示がなかったと判別したとき(ステップS184のN)、又はステップS186で選択結果を通知した後には、カーナビ100Aはサーバ300から取得した受付行為情報を消去する(ステップS192)。
次に、サーバ300は、選択結果をサーバ300から取得すると(ステップS188)、これらに基づいてスクリプトを作成する(ステップS190)。そして、サーバ300はカーナビ100Aから通知された目的地である「○×病院、ノード番号L245」の病院端末391にそのスクリプトを送信する(ステップS194)。
病院端末391は、サーバ300からのスクリプトを受信して、そのスクリプトに示される内容を実行する(ステップS196)。例えば、病院端末391は「内科の診察予約」などを受け付ける。
このように本実施の形態では、カーナビ100Aが例えば病院に向かっていると予測したときには、サーバ300がカーナビ100Aに対して病院端末391の幾つかの受付行為を通知し、その幾つかの受付行為からカーナビ100Aにより選択された受付行為を病院端末391に実行させるため、カーナビ100Aのユーザによる煩わしい操作を省いてそのユーザの行動に応じた機器の制御の実行を支援することができるとともに、ユーザは制御内容である受付行為を選択することができて使い勝手を向上することができる。
なお、本実施の形態のサーバ300が保持する登録情報302aに、各施設の受付行為に対応する待ち時間を含めても良い。例えば、病院端末391は、○×病院の施設における内科の診察の待ち時間を、サーバ300の登録情報302aに、受付行為「診察予約・内科」に関連付けて登録する。そして、病院端末391は、その登録された待ち時間を所定時間ごとに更新する。
この場合、サーバ300の受付行為情報作成部303は、その待ち時間を含めて受付行為情報を作成し、その受付行為情報を取得したカーナビ100Aの保存処理部134は、表示部132にその待ち時間を表示させる。例えば、保存処理部134は、図25の(b)に示す画面上に、受付行為「診察予約・内科」と対応付けてその待ち時間を表示させる。
これにより、カーナビ100Aのユーザはその待ち時間を知ることができるため、使い勝手を向上することができる。
さらに、サーバ300の受付行為情報作成部303は、登録情報302aの時間欄Eにある時間帯を含めて受付行為情報を作成し、その受付行為情報を取得したカーナビ100Aの保存処理部134は、表示部132にその時間帯を表示させても良い。例えば、保存処理部134は、図25の(b)に示す画面上に、受付行為「診察予約・内科」と対応付けてその時間帯「10:00〜12:00、13:00〜15:00」を表示させる。
これにより、カーナビ100Aのユーザはその時間帯を知ることができるため、使い勝手を向上することができる。
(実施の形態3)
以下、本発明の第3の実施の形態における実効支援システムについて図面を参照しながら説明する。
図29は、本実施の形態における実行支援システムの構成を示す構成図である。
本実施の形態における実行支援システム3は、実施の形態1及び2と同様、ユーザによる煩わしい操作を省いてそのユーザの行動に応じた機器の制御の実行を支援するものであって、自動車内に配設されたカーナビ100Bと、例えばカーナビ100Bのユーザの自宅に設置された自宅端末500と、携帯電話600と、カーナビ100B及び携帯電話600と自宅端末500との間でインターネット900を介した通信を行うサーバ400とを備えている。
このような実行支援システム3では、カーナビ100Bや携帯電話600に通知するための複数種のメッセージが自宅端末500によりサーバ400へ予め登録されている。そして、カーナビ100Bが例えばスーパーに向かっていると予測したときには、サーバ400は、予め登録されたメッセージの中から、そのカーナビ100Bのユーザの「スーパーに向かっている」という行動に応じたメッセージ、例えば「牛肉を買ってきて」を選択してこれをカーナビ100Bに通知することで、メッセージ「牛肉を買ってきて」の表示という制御をカーナビ100Bに実行させる。
図30は、カーナビ100B及びサーバ400並びに自宅端末500の機能構成を示す機能ブロック図である。
カーナビ100Bは、カーナビ100Bが向かおうとしている目的地を予測する予測機能部110Bと、インターネット900を介した信号の送受信を行う送受信部160と、送受信部160を介してサーバ400から取得したメッセージを表示するメッセージ表示部150とを備えている。
この予測機能部110Bは、実施の形態1の予測機能部と同様の機能及び構成を有し、位置検出部101とノード判定部102と地図情報記憶部103と履歴蓄積部104と閾値算出部105と遷移状態情報作成部106と条件決定部107と予測部108とを備え、カーナビ100Bが向かおうとしている目的地を予測してその目的地や到着予定時刻を示す予測結果データを、送受信部160からインターネット900を介してサーバ400へ送信する。また、このとき送受信部160は、予測結果データとともにカーナビ100BのユーザのユーザIDをサーバ400へ送信する。
そして携帯電話600もカーナビ100Bと同一の構成及び機能を有する予測機能部110B及び送受信部160並びにメッセージ表示部150を備えている。
サーバ400は、カーナビ100B及び携帯電話600が所定の目的地に向かっていることを把握すると、その目的地に応じたメッセージをそのカーナビ100B及び携帯電話600に送信するものであって、メッセージの登録などを行う登録機能部420と、登録されているメッセージの検索及び抽出などを行う検索抽出機能部410と、インターネット900を介した信号の送受信を行うサーバ送受信部430とを備えている。
登録機能部420は、本システムを利用するユーザの属するグループを示す内容のユーザグループ情報421aを予め記憶しているグループ情報記憶部421と、自宅端末500によるメッセージの登録を受け付ける登録部422と、登録部422により受け付けられたメッセージを登録情報423aとして記憶するための領域を有する登録情報記憶部423とを備えている。
検索抽出機能部410は、カーナビ100Bからの予測結果データ及びユーザIDをサーバ送受信部430を介して取得して、そのユーザIDのユーザを識別するユーザ識別部412と、各施設のカテゴリを示す内容のカテゴリ情報411aを予め記憶しているカテゴリ情報記憶部411と、そのカテゴリ情報411aに基づいて、予測結果データにより示される目的地のカテゴリを特定するカテゴリ特定部413と、登録情報423aからメッセージを検索するメッセージ検索部415と、検索して抽出されたメッセージを送信するための送信データを作成する送信データ作成部414とを備えている。
一方、自宅端末500は、例えばパーソナルコンピュータなどからなり、ユーザの操作に応じた操作信号を出力するキーボードやマウスなどからなる入力部501と、文字や図形を表示する表示部502と、インターネット900を介した信号の送受信を行うPC送受信部504と、表示部502及びPC送受信部504を制御する制御指示部503とを備えている。
図31は、グループ情報記憶部421のユーザグループ情報421aに含まれる内容を示す情報内容表示図である。
このユーザグループ情報421aには、ユーザID欄G1とグループ欄G2とメンバー欄G3とがあり、このメンバー欄G3にはニックネーム欄G31とメンバーユーザID欄G32とがある。そして、ユーザID欄G1には本システムを利用するユーザのユーザIDが登録され、グループ欄G2にはそのユーザが属するグループが登録され、メンバー欄G3にはそのグループのメンバーが登録されている。また、メンバー欄G3のニックネーム欄G31には各メンバーに付けられたニックネームが登録され、メンバーユーザID欄G32にはそのニックネームのメンバー(ユーザ)に割り当てられたユーザIDが登録されている。
例えば、このユーザグループ情報421aでは、自宅端末500を利用する「お母さん」のユーザID「20132」がユーザID欄G1に登録されている。そして、「お母さん」が所属するグループ「家族」及び「保育園」がグループ欄に登録され、その「家族」に対応付けてニックネーム「お父さん」、「お母さん」、「太郎」及び「花子」がニックネーム欄G31に登録され、そのニックネーム「お父さん」に対応付けてその「お父さん」のユーザID「20131」がメンバーユーザID欄G32に登録されている。
登録部422は、自宅端末500からインターネット900を介したアクセスを受けると、登録情報423aに登録するメッセージを受け付ける画面を、自宅端末500の表示部502に表示させる。
ここで、登録部422は、ユーザグループ情報421aに基づいて上記画面を表示させる。
図32は、登録部422が自宅端末500の表示部502に表示させる画面の一例を示す画面表示図である。
登録部422は、まず自宅端末500からアクセスされたときには、図32の(a)に示すように、自宅端末500を操作するユーザのユーザID及びパスワードを問い合わせる画面を表示部502に表示させる。
ここでユーザ「お母さん」が自宅端末500の入力部501を操作して自らのユーザID及びパスワードを入力すると、登録部422は、自宅端末500からユーザID「20132」及びパスワードを取得し、そのユーザID及びパスワードからユーザ「お母さん」が正規ユーザであるか否かを判別する。そして登録部422は、正規ユーザであると判別したときには、そのユーザID「20132」をユーザグループ情報421aのユーザID欄G1から検索する。
ユーザグループ情報421aのユーザID欄G1には上述のようにユーザID「20132」が登録されているので、登録部422は、そのユーザIDに関連付けてグループ欄G2に登録されているグループ「家族」及び「保育園」を特定し、図32の(b)に示すように、メッセージの送信相手が何れのグループに属しているかを問い合わせる画面を表示部502に表示させる。
ここでユーザ「お母さん」が自宅端末500の入力部501を操作してグループ「家族」を選択すると、登録部422は、グループ「家族」が選択されたことを知得し、そのグループ「家族」に対応付けてユーザグループ情報421aに登録されているメンバーのうち、何れのメンバーに対してメッセージを送信するのかを問い合わせるとともに、そのメッセージの内容を問い合わせる画面を表示部502に表示させる。また、このとき、登録部422は、メッセージが送信される条件を問い合わせる画面も表示部502に表示させる。この条件は、送信相手のメンバーが向かっている目的地と、その目的地に到着する到着予定時刻である。
つまり、登録部422は、選択されたグループの何れのメンバーに対して、そのメンバーが何処に何時に到着すると予測されたときには、どのようなメッセージを送信するのかを問い合わせる。
例えば、登録部422は、図32の(c)に示すように、対象メンバー枠Wn1と予測目的地枠Wn2と時間帯枠Wn3とメッセージ枠Wn4とを表示部502に表示させる。
ユーザグループ情報421aにはグループ「家族」に対応付けてニックネーム「お父さん」とそのユーザID「20131」、ニックネーム「お母さん」とそのユーザID「20132」、ニックネーム「太郎」とそのユーザID「20133」、及びニックネーム「花子」とそのユーザID「20134」が登録されているので、上述のようにグループ「家族」が選択されたときには、登録部422は、対象メンバー枠Wn1内にニックネーム「お父さん」、「お母さん」、「太郎」、「花子」及び「全員」を表示させる。
ここでユーザ「お母さん」は、ニックネーム「お父さん」にメッセージを送りたいときには、自宅端末500の入力部501を操作して、対象メンバー枠Wn1内に表示された各ニックネームの左端に表示されているチェックボックスBx21のうち、ニックネーム「お父さん」の左端にあるチェックボックスBx21にチェック印を入力する。
また、登録部422は予測目的地枠Wn2内に、例えば「スーパー」や「飲食店」や「運動施設」などの施設が属するカテゴリを選択するための選択ボックスBx22と、カテゴリではなく施設の名称を入力するための入力ボックスBx23とを表示させる。
ここでユーザ「お母さん」は、ニックネーム「お父さん」が目的地「スーパー」に向かっているときにメッセージを送りたいときには、自宅端末500の入力部501を操作して、選択ボックスBx22に「スーパー」を表示させる。さらにユーザ「お母さん」は、ニックネーム「お父さん」が「15時〜19時30分」に目的地「スーパー」に到着すると予測されるときにメッセージを送りたいときには、自宅端末500の入力部501を操作して、その時間帯枠Wn3に「15時00分〜19時30分」を入力する。そして、ユーザ「お母さん」は自宅端末500の入力部501を操作してニックネーム「お父さん」に伝えたいメッセージ、例えば「牛肉400g買ってきて」をメッセージ枠Wn4内に入力する。
このようにユーザ「お母さん」がメッセージなどを入力して入力内容を決定すると、登録部422はその入力内容を登録情報423aに登録する。
図33は、登録情報記憶部423の登録情報423aに含まれる内容を示す情報内容表示図である。
この登録情報423aには、登録者欄H1と対象グループ欄H2と対象メンバー欄H3と目的地欄H4と時間帯欄H5とメッセージ欄H6とがある。また、対象メンバー欄H3にはニックネーム欄H31とユーザID欄H32とがあり、目的地欄H4には名称欄H41とカテゴリ欄H42とがある。
そして登録者欄H1には、自宅端末500を操作して登録操作を行った登録者(ユーザ「お母さん」)のユーザIDが登録され、対象グループ欄H2には登録者によって選択された「家族」や「保育園」などのグループが登録され、対象メンバー欄H3のニックネーム欄H31には、登録者によって選択されたメンバーのニックネームがグループに対応して登録され、対象メンバー欄H3のユーザID欄H32には、そのニックネームのユーザのユーザIDが登録されている。さらに、目的地欄H4の名称欄H41には、登録者によってメンバー毎に指定された目的地の名称及びノード番号が登録され、目的地欄H4のカテゴリ欄H42には、登録者によってメンバー毎に指定された目的地のカテゴリが登録されている。また、時間帯欄H5には、登録者によって対象メンバー毎に設定された時間帯が登録され、メッセージ欄H6には、登録者によって入力されたメッセージが登録されている。
例えば、図32のようにユーザ「お母さん」が登録作業をしたときには、登録部422は、登録情報423aの登録者欄H1に、ユーザ「お母さん」のユーザID「20132」を登録し、対象グループ欄H2にグループ「家族」を登録し、対象メンバー欄H3にニックネーム「お父さん」及びそのユーザID「20131」を登録し、目的地欄H4のカテゴリ欄H42に目的地「スーパー」を登録する。さらに、登録部422は、対象メンバーのニックネーム「お父さん」に対応付けて時間帯欄H5に「15:00〜19:30」を登録するとともに、メッセージ欄H6にメッセージ「牛肉400g買ってきて」を登録する。また、予め登録情報423aの登録者欄H1にユーザ「お母さん」のユーザID「20132」が登録され、対象グループ欄H2にグループ「家族」が既に登録されているときには、上述のような登録者欄H1及び対象グループ欄H2への登録は行わず、他の対象者メンバー欄H3などへの登録のみを行う。さらに、このようなメッセージは、同一のメンバーに対して目的地や時間帯に応じて複数登録されていても良い。
なお、ユーザ「お母さん」が、図32の(c)に示す画面中の予測目的地枠Wn2の入力ボックスBx23に施設名を入力したときには、登録部422は、例えば施設名とその施設に対応するノード番号とが予め記録されたデータを参照し、登録情報423aの目的地欄H4の名称欄H41に、その入力された施設名とそのノード番号とを登録する。
ここで、本実施の形態におけるサーバ400の登録機能部420の動作について、図34を用いて説明する。
図34は、サーバ400の登録機能部420の動作を示す動作フロー図である。
まず、登録部422は、アクセスしてきたユーザの自宅端末500からユーザID及びパスワードを取得し(ステップS200)、正規ユーザであるか否かを判別する(ステップS202)。
ここで、正規ユーザであると判別したときには(ステップS202のY)、登録部422は、例えば図32の(b)に示すような、グループを選択させるための画面(グループ選択画面)を表示部502に表示させる(ステップS204)。また、正規ユーザではないと判別したときには(ステップS202のN)、登録部422は、ステップS200からの動作を繰り返し実行する。
そして、ステップS204の後、登録部422は、グループが選択されたか否かを判別する(ステップS206)。ここで、グループが選択されたと判別したときには、登録部422は、例えば図32の(c)に示すような、メンバー、目的地、時間帯及びメッセージを受け付ける画面(メッセージ設定画面)を表示部502に表示させる(ステップS208)。また、グループが選択されていないと判別したときには、登録部422は、繰り返しステップS208からの動作を実行する。
ステップS208の後、登録部422は、目的地や時間帯が入力されたか否かを判別し(ステップS210)、全て入力されたと判別したときには(ステップS210のY)、さらに、登録部422は、他のグループの選択があるか否かを自宅端末500のユーザに問い合わせることで、その有無を判断する(ステップS212)。また、ステップS210で全て入力されていないと判別したときには(ステップS210のN)、登録部422は、再びステップS208からの動作を繰り返し実行し、また、ステップS212で他のグループの選択があると判別したときには(ステップS212のY)、ステップS204からの動作を繰り返し実行する。
そして、登録部422は、他のグループの選択がないと判別したときには(ステップS212のN)、ステップS206で選択されたグループ及びステップS210で入力された内容について、登録情報423aへの登録を実行する(ステップS214)。
サーバ400の検索抽出機能部410のユーザ識別部412は、カーナビ100Bからサーバ送受信部430を介して予測結果データ及びユーザIDを取得すると、そのユーザIDが登録情報423aの対象メンバー欄H3に登録されているか否かを判別する。そして、ユーザ識別部412は、そのユーザIDが対象メンバー欄H3に登録されていると判別したときには、その予測結果データとユーザIDとをカテゴリ特定部413に通知する。
カテゴリ特定部413は、カテゴリ情報記憶部411のカテゴリ情報411aを参照して、予測結果データにより示される目的地が所定のカテゴリに属しているか否かを判別し、そのカテゴリを特定する。
図35は、カテゴリ情報記憶部411のカテゴリ情報411aに含まれる内容を示す情報内容表示図である。
このカテゴリ情報411aは、ユーザ毎に予め記憶されているものである。このカテゴリ情報411aには、施設名欄I1とカテゴリ欄I2とがあり、施設名欄I1には各施設の名称とノード番号が登録され、カテゴリ欄I2にはその施設が属するカテゴリが登録されている。
例えば、このカテゴリ情報411aの施設名欄I1には「自宅、ノード番号L507」、「会社、ノード番号L509」、「保育園、ノード番号L508」、「Cコープ、ノード番号L271」、「エコエコマート、ノード番号L272」及び「レストラン「よっていこ」、ノード番号L273」などが登録されている。そしてカテゴリ情報411aのカテゴリ欄I2には、施設名欄I1の「Cコープ」に対応付けて「スーパー」が登録され、施設名欄I1の「エコエコマート」に対応付けて「スーパー」が登録され、施設名欄I1の「レストラン「よっていこ」」に対応付けて「飲食店」が登録されている。
つまり、このカテゴリ情報411aは、施設名「Cコープ」及び「エコエコマート」の施設はそれぞれ「スーパー」のカテゴリに属していることを示し、施設名「レストラン「よっていこ」」の施設は「飲食店」のカテゴリに属していることを示している。言い換えれば、このカテゴリ情報411aは、カテゴリ「スーパー」に属する施設は施設名「Cコープ」と施設名「エコエコマート」の各施設であることを示し、カテゴリ「飲食店」に属する施設は施設名「レストラン「よっていこ」」と施設名「飲んじゃいな」の各施設であることを示している。
ここで、施設名「自宅」及び「会社」並びに「保育園」はそれぞれユーザのみに関わる1つの施設であるので、いずれのカテゴリにも属さない。
例えば、カテゴリ特定部413は、カーナビ100Bから取得した予測結果データが目的地「Cコープ、ノード番号L271」を示しているときには、上述のカテゴリ情報411aの施設名欄から「Cコープ、ノード番号L271」を検索する。そして、カテゴリ特定部413は、その「Cコープ、ノード番号L271」に対応してカテゴリ情報411aのカテゴリ欄I2にカテゴリが登録されているか否かを判別する。ここで、上述のようにカテゴリ情報411aには「Cコープ、ノード番号L271」に対応してカテゴリ「スーパー」が登録されているので、カテゴリ特定部413は、目的地である施設名「Cコープ」の施設のカテゴリを「スーパー」と特定する。そして、カテゴリ特定部413は、その特定したカテゴリをメッセージ検索部415に通知する。
また、カーナビ100Bから取得した予測結果データが例えば目的地「自宅、ノード番号L507」を示しているときには、カテゴリ特定部413は、この目的地「自宅、ノード番号L507」に対応するカテゴリがカテゴリ情報411aに登録されていないので、上述のようなカテゴリの通知を行わない。
メッセージ検索部415は、カーナビ100Bからの予測結果データ及びユーザIDを取得すると、これらに応じたメッセージを登録情報423aから検索する。また、カテゴリ特定部413からカテゴリが通知されているときには、メッセージ検索部415は、その通知されているカテゴリを用いて検索を行う。
例えば、予測結果データが目的地「Cコープ、ノード番号L271」及び到着予定時刻「19時」を示し、ユーザIDが「20131」を示している場合、メッセージ検索部415は、まずユーザID「20131」を登録情報423aの対象メンバー欄H3から検索する。そして、メッセージ検索部415は、目的地(施設)のカテゴリが「スーパー」であるという通知をカテゴリ特定部413から受けるので、ユーザID「20131」に対応して登録情報423aのカテゴリ欄H42にカテゴリ「スーパー」が登録されているか否かを判別する。そしてさらに、メッセージ検索部415は、カテゴリ「スーパー」が登録されていれば、ユーザID「20131」及びカテゴリ「スーパー」に対応して時間帯欄H5に登録されている時間帯に、19時が含まれるか否かを判別する。
ここで、図33に示すように、ユーザID「20131」に対応して登録情報423aのカテゴリ欄H42にはカテゴリ「スーパー」が登録され、時間帯欄H5には時間帯「15:00〜19:30」が登録されている。従って、メッセージ検索部415は、ユーザID「20131」に対応して登録情報423aのカテゴリ欄H42にカテゴリ「スーパー」が登録されており、ユーザID「20131」及びカテゴリ「スーパー」に対応して登録されている時間帯に、19時が含まれていると判別する。
その結果、メッセージ検索部415は、ユーザID「20131」及びカテゴリ「スーパー」に対応して登録情報423aのメッセージ欄H6に登録されているメッセージ「牛肉400g買ってきて」を特定する。つまり、メッセージ検索部415は、ユーザIDと、予測結果データに示される目的地と、到着予定時刻に対応するメッセージを登録情報423aから検索して、そのメッセージを特定する。
そしてメッセージ検索部415は、このように検索して特定したメッセージの内容を送信データ作成部414に通知する。
送信データ作成部414は、上記通知を受けると、そのメッセージを例えば電子メールなどにより通知するための送信データを作成し、この送信データをサーバ送受信部430からカーナビ100Bに送信させる。
カーナビ100Bのメッセージ表示部150は、上記送信データをカーナビ100Bの送受信部160を介して取得すると、その送信データにより示されるメッセージを表示する。
図36の(a)及び(b)は、カーナビ100Bのメッセージ表示部150に表示される画面の一例を示す画面表示図である。
この図36の(a)に示すように、メッセージ表示部150にはメッセージウインドWn11が表示され、そのメッセージウインドWn11の中には、「お母さんからメッセージがあります」の文字と、上述の検索されたメッセージ「牛肉400g買ってきて」とが表示される。
また、カーナビ100Bのユーザであってグループ「家族」のメンバーである「お父さん」が自宅に帰宅する途中であるときには、メンバー「お父さん」及び目的地「自宅」に対応して登録情報423aに登録されたメッセージの送信データがサーバ400からカーナビ100Bに送信されるので、図36の(b)に示すように、メッセージウインドWn12の中には、「お母さんからメッセージがあります」の文字と、メッセージ「今夜はカレーです」とが表示される。
図36の(c)は、携帯電話600のメッセージ表示部に表示される画面の一例を示す画面表示図である。
携帯電話600のユーザであってグループ「家族」のメンバーである「太郎」が自宅に帰宅する途中であるときには、メンバー「太郎」及び目的地「自宅」に対応して登録情報423aに登録されたメッセージの送信データがサーバ400から携帯電話600へ送信されるので、図36の(c)に示すように、携帯電話600のメッセージ表示部には、上述と同様に、「お母さんからメッセージがあります」の文字と、メッセージ「今夜はカレーです」とが表示される。
ここで、本実施の形態におけるサーバ400の検索抽出機能部410の動作について、図37を参照して説明する。
図37は、サーバ400の検索抽出機能部410の動作を示す動作フロー図である。
まず、ユーザ識別部412は、カーナビ100Bから予測結果データとユーザIDとを取得すると(ステップS220)、そのユーザIDが登録情報423aの対象メンバー欄H3に登録されているか否かを判別する(ステップS222)。
そして、登録されていると判別したときには(ステップS222のY)、ユーザ識別部412は、予測結果データ及びユーザIDをカテゴリ特定部413に通知し、カテゴリ特定部413は、カテゴリ情報411aを参照して(ステップS224)、その予測結果データにより示される目的地が所定のカテゴリに属するか否かを判別する(ステップS226)。
その結果、所定のカテゴリに属すると判別した場合には(ステップS226のY)、カテゴリ特定部413はそのカテゴリを特定してメッセージ検索部415に通知する(ステップS228)。
次に、メッセージ検索部415は登録情報423aを参照して(ステップS230)、カーナビ100BからのユーザIDと、予測結果データにより示される目的地、又はカテゴリが特定されたときにはそのカテゴリと、予測結果データにより示される到着予定時刻とに応じたメッセージが登録情報423aに登録されているか否かを判別する(ステップS232)。
そして、該当するメッセージが登録情報423aに登録されていれば(ステップS232のY)、メッセージ検索部415はそのメッセージを送信データ作成部414に通知し(ステップS234)、送信データ作成部414は、そのメッセージを示す送信データを作成してサーバ送受信部430からカーナビ100Bへ送信する(ステップS236)。
このような実行支援システム3では、カーナビ100Bや携帯電話600が所定の目的地に向かっていると予測したときには、サーバ400が、予め登録されたメッセージの中から上記目的地に応じたメッセージを選択して、カーナビ100B又は携帯電話600にそのメッセージの表示という制御を実行させるため、カーナビ100B又は携帯電話600のユーザは、例えば「スーパーに向かっているが何か用事はないか?」などの問い合わせを行うような煩わしい手間を省くことができ、そのユーザの行動に応じたメッセージを受け取ることができる。
なお、本実施の形態におけるサーバ400は、カーナビ100Bの現在地周辺に目的地と同一のカテゴリに属する施設があるか否かを検索し、その施設の名称及び場所を知らせる内容のメッセージ含む送信データをカーナビ100Bに送信しても良い。
この場合、カーナビ100Bの予測機能部110Bは、位置検出部101で検出された現在地を予測結果データに含めてサーバ400に送信する。そして、サーバ400は、予測結果データに含まれる目的地が所定のカテゴリに属するか否かを判別し、目的地が例えばカテゴリ「スーパー」に属すると判別すると、予測結果データに含まれる現在地周辺にある「スーパー」を、自らが所持するデータベースやインターネットを用いて検索する。このとき、サーバ400は、現在地周辺にあって「安売りの実施」や「タイムサービスの実施」などの条件に合致する「スーパー」を検索しても良い。検索の結果、該当する施設があれば、サーバ400は登録情報423aに含まれるメッセージ「牛肉400g買ってきて」とともに、メッセージ「近くの○○交差点のスーパー「エコエコマート」でタイムサービス実施中」を含む送信データをカーナビ100Bに送信する。
これにより、カーナビ100Bのメッセージ表示部150には、上記メッセージが表示されるため、カーナビ100Bのユーザは、わざわざ目的地まで行かなくても近くのスーパーで買い物を済ませることができるとともに、条件の良いスーパーを選択することができる。これにより、ユーザにとってより使い勝手を向上することができる。
さらに、本実施の形態におけるサーバ400に、カーナビ100Bや携帯電話600からの返信結果に応じた動作を実行させても良い。
例えば、サーバ400は、メッセージ「牛肉400g買ってきて」を含む送信データをカーナビ100B及び携帯電話600に送信する。その送信データに基づくメッセージ「牛肉400g買ってきて」を見たカーナビ100Bのユーザが、実際に牛肉400gを買って、買ったことを知らせる内容のメッセージを返信するための操作を行うと、カーナビ100Bは、そのメッセージをサーバ400に返信する。そこで、サーバ400は、その返信をカーナビ100Bから取得したときに、買ったことを知らせる内容の返信メッセージを未だ携帯電話600から取得していない場合には、その携帯電話600に対して「カーナビ100Bのユーザ(お父さん)が買った」ことを知らせる内容のメッセージを送信する。
これにより、携帯電話600のユーザは、既に牛肉400gが買われているので、メッセージ「牛肉400g買ってきて」の内容を実行する必要がないことを把握することができ、カーナビ100B及び携帯電話600のユーザが共に牛肉400gを買ってくることを防ぐことができる。これにより、使い勝手をさらに向上することができる。
また、本実施の形態におけるサーバ400の登録機能部420に、ユーザ情報を予め記憶しているユーザ情報記憶部を備え、サーバ400の登録部422は、そのユーザ情報の内容に基づいて、グループやカテゴリを問い合わせる画面を自宅端末500の表示部502に表示させても良い。このユーザ情報には、ユーザごとに、所定の対象メンバーのユーザIDやグループ、及び目的地のカテゴリなどが初期設定として登録されているとともに、過去に登録された対象メンバーのユーザIDなどが履歴として登録されている。そして、登録部422は、図32の(b)に示すように、グループ選択画面を自宅端末500の表示部502に表示させるときには、ユーザ情報に初期設定として登録されているグループや、履歴として最近頻繁に登録されているグループを、自宅端末500で選択されやすいように例えば上方に表示させたり大きく表示させたりする。また、登録部422は、図32の(c)に示すように、対象メンバー枠Wn1や予測目的地枠Wn2などを自宅端末500の表示部502に表示させるときには、ユーザ情報に初期設定として登録されている対象メンバーやカテゴリ、又は履歴として最近頻繁に登録されている対象メンバーやカテゴリを、自宅端末500で選択されやすいように、例えばチェックボックスBx21にチェック印が入力された状態、又は選択ボックスBx22にカテゴリが入力された状態で表示させる。
このように、登録部422がユーザ情報に基づいてグループやカテゴリを問い合わせる画面を表示することで、実施の形態2と同様、サーバ400はいわゆる学習機能を有し、自宅端末500を操作するユーザの使い勝手を向上することができる。
なお、本実施の形態では、ユーザ「お母さん」がグループのメンバー「お父さん」などに対してメッセージを送る場合について例を挙げて説明したが、ユーザ「お母さん」が自分に対してメッセージを送っても良い。つまり、ユーザ「お母さん」はメッセージの送信対象となるメンバーに自分を選んで、メッセージを登録情報423aに登録させておく。
これにより、例えばレンタルビデオで借りたい映画の名称をメッセージとして登録情報423aに登録しておけば、ユーザ「お母さん」がカーナビ110Bの搭載された自動車を運転してレンタルビデオ店に近づくと、その映画の名称がメッセージとしてカーナビ110Bに表示されるため、ユーザ「お母さん」はその名称を忘れても直ぐに知ることができる。
なお、実施の形態1〜3では、カーナビ110,110A,110Bや携帯電話600の移動端末のそれぞれに、位置検出部101や地図情報記憶部103などの構成要素を備えたが、少なくとも位置検出部101を備えていれば良く、位置検出部101以外の他の構成要素を上記移動端末とは異なる他の装置に備えても良い。例えば、実施の形態3のメッセージ表示部150をカーナビ100B以外の他の装置に備えても良く、実施の形態2の操作部131をカーナビ100A以外の他の装置に備えても良い。さらに、地図情報記憶部103やノード判定部102などを他のサーバに備え、位置検出部101を備えたカーナビ110などの移動端末と、上記サーバとを、インターネット900を介して互いに通信させても良い。
このように、カーナビ110などの移動端末に位置検出部101を備え、位置検出部101以外の他の構成要素を上記移動端末とは異なる他の装置に備えることにより、移動端末の軽量化を図ることができる。