JP4116491B2 - 通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アナログ公衆回線網を回線として利用するアナログ通信端末装置を、ゲートウェイ装置を介してIP網へ接続する通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、IP(Internet Protocol)網としてのインターネットの普及に伴い、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)、FTTH(Fiber To The Home)、および、CATV(CAble TeleVision)等の回線網が整備されつつあり、一般家庭等にまで常時接続回線の通信環境が拡大されるようになってきている。
【0003】
また、このような常時接続回線の通信環境におけるIP網の通信アプリケーションの1つにIP電話通信がある。このIP電話通信は、VoIP(Voiceover IP)と呼ばれるIP網上で音声通話を実現する技術を使用しており、その技術標準には、ITU−T勧告H.323や、IETF(Internet Engineering Task Force)により規定されたSIP(Session Initiation Protocol)と呼ばれる通信プロトコルなどが適用される。
【0004】
そして、このIP電話通信を、既存のアナログ電話端末を用いて利用できるようにしたゲートウェイ装置が実用されている。このゲートウェイ装置は、例えば、VoIPアダプタ装置、VoIPゲートウェイ装置、IP電話アダプタ装置等と呼称される。
【0005】
また、このゲートウェイ装置では、利用するアナログ電話端末に対して、着信時、相手端末の発信者番号を通知する機能を有するものも提案されている(特許文献1を参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−8776号公報(通信接続装置およびその通信方法)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、IP電話通信を利用する通信端末は、電話端末以外にもグループ3ファクシミリ装置等、これまでアナログ公衆回線網PSTNで用いられてきた通信端末が適用されることが考えられる。
【0008】
そのため、相手端末が着信応答したとしても、自端末と相手端末の通信機能が相違するために、通信できないという事態を生じるおそれがあった。
【0009】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、相手端末の通信機能を知ることができるようにした通信システムを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アナログ公衆回線網を回線として利用するアナログ通信端末装置を、ゲートウェイ装置を介してIP網へ接続する通信システムにおいて、上記ゲートウェイ装置は、上記アナログ通信端末装置より受信した選択信号に対応した宛先の相手先情報を上記IP網より取得し、その取得した相手先情報を上記アナログ通信端末装置へ送信し、上記アナログ通信端末装置は、上記ゲートウェイ装置より上記相手先情報を受信すると、その相手先情報を解析して、当該相手先と接続できる旨を判定すると、上記ゲートウェイ装置へ相手先情報受信完了信号を送信し、上記ゲートウェイ装置は、上記相手先情報受信完了信号を上記アナログ通信端末装置より受信したときに限り、通信動作を維持するようにしたものである。
【0011】
また、アナログ公衆回線網を回線として利用するアナログ通信端末装置を、ゲートウェイ装置を介してIP網へ接続する通信システムにおいて、上記アナログ通信端末装置は、上記ゲートウェイ装置との間で通信するためのデータモデム手段を備えるとともに、上記ゲートウェイ装置は、上記アナログ通信端末装置との間で通信するためのデータモデム手段を備え、上記ゲートウェイ装置は、上記アナログ通信端末装置より受信した選択信号に対応した宛先の相手先情報を上記IP網より取得し、その取得した相手先情報を上記データモデム手段を用いて上記アナログ通信端末装置へ送信し、上記アナログ通信端末装置は、上記ゲートウェイ装置より上記相手先情報を受信すると、その相手先情報を解析して、当該相手先と接続できる旨を判定すると、上記ゲートウェイ装置へ相手先情報受信完了信号を送信し、上記ゲートウェイ装置は、上記相手先情報受信完了信号を上記アナログ通信端末装置より受信したときに限り、通信動作を維持するようにしたものである。
【0012】
また、アナログ公衆回線網を回線として利用するアナログ通信端末装置を、ゲートウェイ装置を介してIP網へ接続する通信システムにおいて、上記ゲートウェイ装置は、上記アナログ通信端末装置より受信した選択信号に基づき、ENUM機能を利用してIP網より取得したURIを、相手先情報として、上記アナログ通信端末装置へ送信し、上記アナログ通信端末装置は、上記ゲートウェイ装置より上記相手先情報を受信すると、その相手先情報を解析して、当該相手先と接続できる旨を判定すると、上記ゲートウェイ装置へ相手先情報受信完了信号を送信し、上記ゲートウェイ装置は、上記相手先情報受信完了信号を上記アナログ通信端末装置より受信したときに限り、通信動作を維持するようにしたものである。
【0013】
また、アナログ公衆回線網を回線として利用するアナログ通信端末装置を、ゲートウェイ装置を介してIP網へ接続する通信システムにおいて、上記アナログ通信端末装置は、上記ゲートウェイ装置との間で通信するためのデータモデム手段を備えるとともに、上記ゲートウェイ装置は、上記アナログ通信端末装置との間で通信するためのデータモデム手段を備え、上記ゲートウェイ装置は、上記アナログ通信端末装置より受信した選択信号に基づき、ENUM機能を利用してIP網より取得したURIを、相手先情報として、上記データモデム手段を用いて上記アナログ通信端末装置へ送信し、上記アナログ通信端末装置は、上記ゲートウェイ装置より上記相手先情報を受信すると、その相手先情報を解析して、当該相手先と接続できる旨を判定すると、上記ゲートウェイ装置へ相手先情報受信完了信号を送信し、上記ゲートウェイ装置は、上記相手先情報受信完了信号を上記アナログ通信端末装置より受信したときに限り、通信動作を維持するようにしたものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施例にかかる通信システムの一例を示している。
【0020】
同図において、ゲートウェイ装置GW1,GW2は、アナログ公衆回線網用のアナログ電話機TL1,TL2をIP網NTへ接続して、VoIPによる音声通信を行うためのものであり、ITU−T勧告H.323や、IETFのSIPが、通信プロトコルとして適用される。
【0021】
また、IP網NTは、「IPネットワーク技術に関する研究会 報告書」(平成14年2月 総務省 http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/020222_3.html#02を参照)にまとめられている通信機能等を備えたものであり、例えば、ENUM機能により、電話番号を参照して対応するユーザの通信情報(端末種別等の識別情報を含む)の検索サービスを提供する。
【0022】
ここで、ENUM機能とは、いわゆる電話番号(=E.164番号(ITU−T勧告E.164で規定される国際公衆電気通信番号))をドメイン名(Fully Qualified Domain Name)に変換し、DNS(Domain Name System)を利用して端末の情報(URI=(Uniform Resource Identifiers;RFC2396等を参照))を検索できるようにした機能である。
【0023】
図2は、ゲートウェイ装置GW(GW1,GW2)の構成の一例を示している。
【0024】
同図において、CPU(中央処理装置)1は、このゲートウェイ装置GWの動作制御を行うものであり、ROM(リード・オンリ・メモリ)2は、CPU1が起動時に実行するプログラムや必要なデータ等を記憶するためのものであり、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)3は、CPU1のワークエリア等を構成するためのものである。
【0025】
キャラクタジェネレータ4は、図形文字の表示データを発生するためのものであり、時計回路5は、現在日時情報を出力するためのものであり、IP網インターフェース回路6は、このゲートウェイ装置GWをIP網NTに接続するためのものである。
【0026】
アナログ電話機インターフェース回路7は、このゲートウェイ装置GWへアナログ電話機TL(TL1,TL2)を接続するためのものであり、アナログ電話機TLに対して、擬似的なアナログ回線網機能(電源供給等)を提供する機能や、アナログ電話機TLとの間でやりとりするアナログ信号を、所定フォーマットのデジタル信号へ相互変換するコーデック機能や、アナログ電話機TLより受信するDTMF信号の復調機能等も備えている。
【0027】
データモデム8は、アナログ電話機TLとの間でデータのやりとりを行うためのものであり、例えば、アナログ公衆回線網でサービスされる発信者番号通知機能で適用するデータモデムと同様なモデム機能を備えている。
【0028】
操作表示部9は、このゲートウェイ装置GWを操作するためのものであり、適宜な操作キー群(図示略)および表示器(図示略)を備えている。
【0029】
磁気ディスク装置10は、このゲートウェイ装置GWが実行する種々のプログラム等の種々のデータを記憶するためのものである。
【0030】
これらのCPU1、ROM2、RAM3、キャラクタジェネレータ4、時計回路5、IP網インターフェース回路6、アナログ電話機インターフェース回路7、データモデム8、操作表示部9、および、磁気ディスク装置10は、バス11に接続されており、これらの各要素間のデータのやりとりは、主としてこのバス11を介して行われる。
【0031】
また、データモデム8とアナログ電話機インタフェース回路7との間のデータのやりとりは、直接行われる。
【0032】
また、IP網インターフェース回路7は、IP網NTへのデータのパケット化、アドレス処理、衝突の回避や監視の機能(OSI参照モデムで言うところのデータリンク層)、物理的・電気的な規約に即したIP網NTに対するインターフェース機能(パルストランスなどを含む;OSI参照モデムで言うところのフィジカル層)などを備える。
【0033】
また、UDP・TCP(User Datagram Protocol・Transmission Control Protocol)/IP、IP網上でリアルタイムに音声を送受信させるためのRTP(Real−time Transport Protocol)などの上位プロトコルはCPU1が実行する。また、IP網NTの音声における呼制御プロトコルとしてはITU−T標準のH.323、IETF既定のSIPなどがあり、これらについてもCPU1が処理する。
【0034】
図3は、アナログ電話機TL(TL1,TL2)の構成の一例を示している。
【0035】
同図において、CPU(中央処理装置)21は、このアナログ電話機TLの動作制御を行うものであり、ROM(リード・オンリ・メモリ)22は、CPU21が起動時に実行するプログラムや必要なデータ等を記憶するためのものであり、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)23は、CPU21のワークエリア等を構成するためのものである。
【0036】
キャラクタジェネレータ24は、図形文字の表示データを発生するためのものであり、時計回路25は、現在日時情報を出力するためのものであり、網制御装置26は、このアナログ電話機TLをゲートウェイ装置GWに接続するためのものである。また、網制御装置26は、選択信号としてDTMF信号を送出する機能も備えている。
【0037】
データモデム27は、ゲートウェイ装置GWとの間でデータのやりとりを行うためのものであり、例えば、アナログ公衆回線網でサービスされる発信者番号通知機能で適用するデータモデムと同様なモデム機能を備えている。
【0038】
操作表示部28は、このアナログ電話機TLを操作するためのものであり、テンキー等の適宜な操作キー群(図示略)および表示器(図示略)を備えている。
【0039】
通話ユニット29は、音声入出力するための音声入出力部30を接続するとともに、オンオフフック検出等を行うためのものである。
【0040】
これらのCPU21、ROM22、RAM23、キャラクタジェネレータ24、時計回路25、網制御装置26、データモデム27、操作表示部28、および、通話ユニット29は、バス31に接続されており、これらの各要素間のデータのやりとりは、主としてこのバス31を介して行われる。
【0041】
また、データモデム27と網制御装置26との間のデータのやりとりは、直接行われる。
【0042】
図4は、アナログ電話機TLが発呼した場合の通話シーケンスの一例を示している。この場合は、通信が成立する場合のシーケンスである。
【0043】
まず、アナログ電話機TLのユーザがハンドセット(図示略)を取り上げる等して、オフフックすると、ゲートウェイ装置GWとの間に直流ループが形成され、それにより、ゲートウェイ装置GWは、接続されているアナログ電話機TLがオフフックしたと検出する。
【0044】
次に、アナログ電話機TLのユーザは、電話番号をキー入力し、それにより、キー入力された電話番号を通知する相手先識別番号が、DTMF信号としてゲートウェイ装置GWへ出力される。これにより、ゲートウェイ装置GWは、受信しDTMF信号から、対応する電話番号を検出する。
【0045】
そして、ゲートウェイ装置GWは、ENUM機能を用いて、検出した電話番号の相手先情報の検索要求をIP網NTに対して発行し、IP網NTより、対応した相手先情報を取得する。
【0046】
次に、ゲートウェイ装置GWは、IP網NTより取得した相手先情報を、データモデム8を用いて、アナログ電話機TLへ送信する。アナログ電話機TLでは、この相手先情報を受信すると、その内容を解析して、自端末と相手端末とが通信できるか否かを調べる。
【0047】
そして、アナログ電話機TLは、自端末と相手端末とが通信できると判定した場合には、所定のトーン信号である相手先情報受信完了信号をゲートウェイ装置GWへ送信する。また、このときには、アナログ電話機TLの操作表示部28にはには、相手端末の情報が表示される。
【0048】
ゲートウェイ装置GWは、この相手先情報受信完了信号をアナログ電話機TLより受信すると、アナログ電話機TLが通話可能である旨を認識し、アナログ電話機TLとの間の回線を極性反転し、回線接続状態として設定する。
【0049】
それにより、アナログ電話機TLは、ゲートウェイ装置GWを介して、IP網NTへ接続され、相手端末との間で、適宜な通信(通話)を行うことができる。また、この時点から課金が開始される。それとともに、アナログ電話機TLの操作表示部28には、そのときの相手端末との通話状況が表示される。
【0050】
このとき、アナログ電話機TLから受信したアナログ信号は、アナログ電話機インターフェース回路7により対応する送信デジタル信号へ変換され、IP網インターフェース回路6を介して、IP網NTへ出力されるとともに、IP網NTより受信した受信デジタル信号は、IP網インターフェース回路6を介して受信され、アナログ電話機インターフェース回路7により対応するアナログ送信信号へ変換されて、アナログ電話機TLへ送信される。そして、通話が終了すると、アナログ電話機TLは、オンフックして回線の直流ループを断する。また、この時点で、課金が終了される。
【0051】
これにより、ゲートウェイ装置GWは、アナログ電話機TLとの間の回線の極性を戻し(極性復極)、一連の通話動作を終了する。
【0052】
図5は、アナログ電話機TLが発呼したものの、通信を行わなかった場合のシーケンス例を示している。
【0053】
まず、アナログ電話機TLのユーザがハンドセット(図示略)を取り上げる等して、オフフックすると、ゲートウェイ装置GWとの間に直流ループが形成され、それにより、ゲートウェイ装置GWは、接続されているアナログ電話機TLがオフフックしたと検出する。
【0054】
次に、アナログ電話機TLのユーザは、電話番号をキー入力し、それにより、キー入力された電話番号を通知する相手先識別番号が、DTMF信号としてゲートウェイ装置GWへ出力される。これにより、ゲートウェイ装置GWは、受信しDTMF信号から、対応する電話番号を検出する。
【0055】
そして、ゲートウェイ装置GWは、ENUM機能を用いて、検出した電話番号の相手先情報の検索要求をIP網NTに対して発行し、IP網NTより、対応した相手先情報を取得する。
【0056】
次に、ゲートウェイ装置GWは、IP網NTより取得した相手先情報を、データモデム8を用いて、アナログ電話機TLへ送信する。アナログ電話機TLでは、この相手先情報を受信すると、その内容を解析して、自端末と相手端末とが通信できるか否かを調べる。
【0057】
そして、アナログ電話機TLは、自端末と相手端末とが通信できないと判定した場合には、オンフックして回線の直流ループを断する。それにより、ゲートウェイ装置GWは、その時点で、呼制御動作を終了する。また、この場合には、アナログ電話機TLの操作表示部28には、通信機能が一致しないために通話を行わない旨が表示される。
【0058】
このようにして、アナログ電話機TLが通話を希望しない場合には、課金が開始される前の段階で回線が切断されるので、無駄に通信料金がかかるような事態を生じない。
【0059】
このようにして、本実施例では、アナログ電話機TLに対して、宛先の通信機能等をあらわす相手先情報が通知されるので、アナログ電話機TLは、回線の確立に先立って通信の可能性を判断することができ、その結果、適切な通信を行うことができる。
【0060】
ここで、アナログ電話機TLが選択した宛先がフリーダイアル等の特定の3桁の電話番号で始まるものであったり、あるいは、緊急番号(110,119等)などの特定の電話番号の場合には、その相手端末の情報があらかじめ知られていると考えられるので、相手先情報を通知する必要がない。
【0061】
また、アナログ電話機TL側で通信を拒否したような特定の相手先についても、相手先情報を通知する必要がない。
【0062】
そこで、図6に示すように、相手先情報を通知する必要がない宛先の電話番号については、相手先情報非通知テーブルに登録して、相手先情報を通知するか否かを判断するようにすればよい。
【0063】
図7は、アナログ電話機TLが発呼する際のゲートウェイ装置GWの処理の一例を示している。
【0064】
接続されているアナログ電話機TLがオフフックして直流ループを検出すると(処理101)、アナログ電話機TLより選択信号を受信する(処理102)。そして、ENUM機能を用いて、受信した選択信号の電話番号の相手先情報の検索要求をIP網NTに対して発行し、IP網NTより、対応した相手先情報を取得する(処理103)。
【0065】
ここで、処理102で受信した電話番号について、相手先情報非通知テーブルを参照して、相手先情報を伝達するように登録されているかどうかを調べる(判断104)。
【0066】
受信した電話番号が相手先情報非通知テーブルに登録されていない場合で、判断104の結果がYESになるときには、IP網NTより取得した相手先情報を、データモデム8を用いて、アナログ電話機TLへ送信し(処理105)、所定時間を計時するタイマをスタートする(処理106)。
【0067】
そして、処理106でスタートしたタイマがタイムアウトするまでの間に、アナログ電話機TLが直流ループを断するか、あるいは、アナログ電話機TLより相手先情報受信完了信号を受信することを監視する(判断107,108,109のNOループ)。
【0068】
処理106でスタートしたタイマがタイムアウトするまでの間に、アナログ電話機TLより相手先情報受信完了信号を受信した場合で、判断109の結果がYESになるときには、アナログ電話機TLとの間の回線を極性反転し(処理111)、回線接続状態として設定する。
【0069】
そして、所定のポイント・ツー・ポイント通信処理を行う(処理112)。この処理112を終了すると、アナログ電話機TLより直流ループ断を検出し(処理113)、アナログ電話機TLとの回線の極性を復極して(処理114)、一連の処理を終了する。
【0070】
また、処理106でスタートしたタイマがタイムアウトするまでの間に、アナログ電話機TLが直流ループを断した場合で、判断108の結果がYESになるときには、その時点で、この処理を終了する。
【0071】
また、処理106でスタートしたタイマがタイムアウトした場合で、判断107の結果がYESになるときには、そのときの電話番号を相手先情報非通知テーブルに登録して(処理115)、この処理を終了する。
【0072】
また、アナログ電話機TLより受信した電話番号が、相手先情報非通知テーブルに登録されている場合で、判断104の結果がNOになるときには、処理111へ移行し、それ以降の処理を実行する。
【0073】
図8は、アナログ電話機TLの発呼時の処理の一例を示している。
【0074】
ユーザがハンドセットを取り上げてオフフックを検出すると(処理201)、ユーザが相手先の電話番号(相手先番号)を入力完了するまで待つ(処理202、判断203のNOループ)。ユーザが相手先番号の入力を完了して、判断203の結果がYESになると、入力された相手先番号をDTMF信号として送信する(処理204)。
【0075】
ここで、ゲートウェイ装置GWより相手先情報を受信するかどうかを調べる(判断206)。判断206の結果がYESになるときには、相手先情報の内容を解析して、自端末と通信可能であるかどうかを調べる(処理206、判断207)。
【0076】
判断207の結果がYESになるときには、ゲートウェイ装置GWに相手先情報受信完了信号を送信し(処理208)、通信状態(通話状態)へ移行して、操作表示部28へ通信状態を表示し(処理209)、オンフックされるまで待ち(判断210)、オンフックされて判断210の結果がYESになると、このときの処理を終了する。
【0077】
また、判断207の結果がNOになるときには、通信拒否を操作表示部28へ表示して(処理211)、このときの処理を終了する。
【0078】
また、ゲートウェイ装置GWより相手先情報を受信しなかった場合で、判断205の結果がNOになるときには、処理209へ移行し、通信動作を行う。
【0079】
ところで、上述した実施例では、ゲートウェイ装置GWにアナログ電話機TLを接続した場合について説明したが、グループ3ファクシミリ装置等、他のアナログ通信端末装置を接続した場合についても、本発明を同様にして適用することができる。
【0080】
また、ゲートウェイ装置GWとしては、例えば、IP網NTに接続する回線がADSL回線の場合には、ADSL回線におけるゲートウェイ機能を備えたADSLモデムを適用することができ、あるいは、IP網NTに接続する回線がCATV網の回線の場合には、CATV網におけるゲートウェイ機能を備えたケーブルモデムを適用することもできる。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、アナログ公衆回線網を回線として利用するアナログ通信端末装置を、ゲートウェイ装置を介してIP網へ接続する通信システムにおいて、上記ゲートウェイ装置は、上記アナログ通信端末装置より受信した選択信号に対応した宛先の相手先情報を上記IP網より取得し、その取得した相手先情報を上記アナログ通信端末装置へ送信するようにしたので、アナログ通信端末装置は、回線の確立に先立って通信の可能性を判断することができ、その結果、適切な通信を行うことができるという効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる通信システムの一例を示したブロック図。
【図2】ゲートウェイ装置GW(GW1,GW2)の構成の一例を示したブロック図。
【図3】アナログ電話機TL(TL1,TL2)の構成の一例を示したブロック図。
【図4】アナログ電話機TLが発呼した場合の通話シーケンスの一例を示したタイムチャート。
【図5】アナログ電話機TLが発呼した場合の通話シーケンスの他の例を示したタイムチャート。
【図6】相手先情報非通知テーブルの一例を示した概略図。
【図7】アナログ電話機TLが発呼する際のゲートウェイ装置GWの処理の一例を示したフローチャート。
【図8】アナログ電話機TLの発呼時の処理の一例を示したフローチャート。
【符号の説明】
TL,TL1,TL2 アナログ電話機
GW,GW1,GW2 ゲートウェイ装置

Claims (4)

  1. アナログ公衆回線網を回線として利用するアナログ通信端末装置を、ゲートウェイ装置を介してIP網へ接続する通信システムにおいて、
    上記ゲートウェイ装置は、上記アナログ通信端末装置より受信した選択信号に対応した宛先の相手先情報を上記IP網より取得し、その取得した相手先情報を上記アナログ通信端末装置へ送信し、
    上記アナログ通信端末装置は、上記ゲートウェイ装置より上記相手先情報を受信すると、その相手先情報を解析して、当該相手先と接続できる旨を判定すると、上記ゲートウェイ装置へ相手先情報受信完了信号を送信し、
    上記ゲートウェイ装置は、上記相手先情報受信完了信号を上記アナログ通信端末装置より受信したときに限り、通信動作を維持することを特徴とする通信システム。
  2. アナログ公衆回線網を回線として利用するアナログ通信端末装置を、ゲートウェイ装置を介してIP網へ接続する通信システムにおいて、
    上記アナログ通信端末装置は、上記ゲートウェイ装置との間で通信するためのデータモデム手段を備えるとともに、
    上記ゲートウェイ装置は、上記アナログ通信端末装置との間で通信するためのデータモデム手段を備え、
    上記ゲートウェイ装置は、上記アナログ通信端末装置より受信した選択信号に対応した宛先の相手先情報を上記IP網より取得し、その取得した相手先情報を上記データモデム手段を用いて上記アナログ通信端末装置へ送信し、
    上記アナログ通信端末装置は、上記ゲートウェイ装置より上記相手先情報を受信すると、その相手先情報を解析して、当該相手先と接続できる旨を判定すると、上記ゲートウェイ装置へ相手先情報受信完了信号を送信し、
    上記ゲートウェイ装置は、上記相手先情報受信完了信号を上記アナログ通信端末装置より受信したときに限り、通信動作を維持することを特徴とする通信システム。
  3. アナログ公衆回線網を回線として利用するアナログ通信端末装置を、ゲートウェイ装置を介してIP網へ接続する通信システムにおいて、
    上記ゲートウェイ装置は、上記アナログ通信端末装置より受信した選択信号に基づき、ENUM機能を利用してIP網より取得したURIを、相手先情報として、上記アナログ通信端末装置へ送信し、
    上記アナログ通信端末装置は、上記ゲートウェイ装置より上記相手先情報を受信すると、その相手先情報を解析して、当該相手先と接続できる旨を判定すると、上記ゲートウェイ装置へ相手先情報受信完了信号を送信し、
    上記ゲートウェイ装置は、上記相手先情報受信完了信号を上記アナログ通信端末装置より受信したときに限り、通信動作を維持するようにしたことを特徴とする通信システム。
  4. アナログ公衆回線網を回線として利用するアナログ通信端末装置を、ゲートウェイ装置を介してIP網へ接続する通信システムにおいて、
    上記アナログ通信端末装置は、上記ゲートウェイ装置との間で通信するためのデータモデム手段を備えるとともに、
    上記ゲートウェイ装置は、上記アナログ通信端末装置との間で通信するためのデータモデム手段を備え、
    上記ゲートウェイ装置は、上記アナログ通信端末装置より受信した選択信号に基づき、ENUM機能を利用してIP網より取得したURIを、相手先情報として、上記データモデム手段を用いて上記アナログ通信端末装置へ送信し、
    上記アナログ通信端末装置は、上記ゲートウェイ装置より上記相手先情報を受信すると、その相手先情報を解析して、当該相手先と接続できる旨を判定すると、上記ゲートウェイ装置へ相手先情報受信完了信号を送信し、
    上記ゲートウェイ装置は、上記相手先情報受信完了信号を上記アナログ通信端末装置より受信したときに限り、通信動作を維持することを特徴とする通信システム。
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