JP4215550B2 - Ipによるシステム間接続を行なう構内交換機システム及びそのシステム情報伝達方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、IP(Internet Protocol)によるシステム間接続を行なう構内交換機(PBX:Private Branch eXchange:)システム及びそのシステム情報伝達方法に関し、PBXシステム間をLANで接続し、IPによるシステム間接続インターフェースにH.323プロトコルを使用したPBXシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
PBXは、会社、工場、官庁、学校などの構内に設置され、内線電話の交換および内線電話機と外部の一般電話機との交換接続を行なうシステムで、構内に限り内線着信その他自システムでのサービスを提供できるようになっている。
【0003】
また、本社、支点、営業所などの複数拠点をもつ大規模企業などでは、各拠点毎にPBXシステムが設置され、各PBXシステム間をISDN(Integrated Service Information Network)網で接続し、自PBXシステムに繋がれた内線電話機から他PBXシステムに繋がれた内線電話機への内線通話をISDN網を介して行なっている。すなわち、このような複数のPBXシステム間で内線通話を行なう場合のシステム間接続は、ISDNインターフェースにより実現されてきた。
【0004】
一般にISDNの通信プロトコル群は、Iシリーズインターフェース(ITU−T勧告)とも総称され、ユーザ情報チャネル(Bチャネル)と制御チャネル(Dチャネル)の2つに分けてそれぞれの通信形態に応じて、OSI(Open System Interconnection)参照モデルの物理層に対応する基本インターフェース/一次群インターフェース(ISDNレイヤ1プロトコル)、データリンク層に対応するX.25データリンク層(LAPB:Link Access Procedure Balanced)とLAPD(Link Access Procedure on the D-channel)(ISDNレイヤ2プロトコル)、ネットワーク層に対応するX.25ネットワーク層と情報チャネル呼制御手順(ISDNレイヤ3プロトコル)が規定されている。
【0005】
一方、最近では、インターネットで使用されているOSI参照モデルのネットワーク層に対応するIP(Internet Protocol)に基づくIPネットワーク(IP網)上で音声通話を行なうIP電話が普及し、その品質向上やブロードバンド回線の低価格化などに伴って、内線電話料金の削減などを理由に大規模企業などでIP電話ネットワークを構築する事例も多くなってきている(例えば、非特許文献1参照)。
【0006】
こういったIP電話ネットワークを、本社、営業所など複数拠点に配置された自他PBXシステム間の内線通話に適用する場合、一般電話機との外線通話は公衆網経由で行なうほか、他PBXシステムの内線電話機との内線通話はIP網を介して行なう必要がある。すなわち、自他PBXシステム間でIP接続を行なう必要があるので、各PBXシステム毎にISDNとIPとを相互にプロトコル変換するIPゲートウェイが設置される。この場合、自PBXシステムによりISDNのプロトコルに従い構成された内線電話機からの音声データは、IPゲートウェイによるプロトコル変換によりIPパケットに変換され、そのIPヘッダの宛先IPアドレスをもとに、ルータによるIPルーティングによりIP網経由で他PBXシステム側のルータに送られ、IPゲートウェイによりIPパケットからISDNの音声データに戻され、他PBXシステムの内線電話機に送られる。これにより、自他PBXシステム間の内線通話が行なわれる。
【0007】
【非特許文献1】
米田心文著、「IP電話でわかる最新ネットワーク技術」、株式会社翔泳社、2003年2月、p190
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ISDNインターフェースを用いたPBXシステムでIP接続を行なう場合に必要とされるIPゲートウェイは、接続するPBXシステム1台に付き1つ必要になるためシステムが比較的高価なものなり、それに加え機器との互換性により異常動作となる機器が合ったりするため予期せぬ不具合を生むこともあった。
【0009】
本発明は、このような従来の事情を考慮してなされたもので、複数のPBXシステムにおける内線通話のシステム間接続において、IPゲートウェイを別途設けずにIP接続を比較的安価に行なえ、機器との互換性により異常動作が生じる事態を回避することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、IPゲートウェイの機能をPBXシステム内に内蔵し、PBXシステムをイーサネット(登録商標)等のLANに接続し、ルータを介してIP網経由で自他PBXシステムでのシステム間接続を実現できる構成を提供するものである。
【0011】
上記構成において、システム間接続用のインターフェースプロトコルとしてH.323(ITU−T勧告)の通信プロトコルを使用し、接続されたシステム間において単体システムと同様の機能を実現し、システム内の種々の情報を、別に生成されるOSI参照モデルのトランスポート層に対応するTCP(Transmission Control Protocl)に従うTCPコネクションにて、H.323とは別系統で通知することを特徴とする。
【0012】
すなわち、自システムに実装できるIPインターフェースモジュールにてISDNと同様のことができれば、IP接続のためにIPゲートウェイを別途設ける必要がなく、これに関する上記問題を解決できる。
【0013】
ただし、ISDNでは、呼に直接関係ない、各端末(内線電話機)の状態変化などのシステム情報などもISDNの呼制御手順であるQ.931(ITU−T勧告)の通信プロトコルにて不定期に通知しているのに対し、H.323プロトコルでは、その規定上、それらのシステム情報を不定期に通知することが不可能である。
【0014】
このため、本発明では、H.323プロトコルとは独自にTCPコネクションを確立して、呼に直接関係ない各端末の状態変化などのシステム情報などを不定期に通知することに着目した。これにより、呼が生成されていない状態においても、端末の状態情報・各種設定の通知など、システム内部の情報を交換できる。
【0015】
また、TCPコネクションでは、サーバとクライアントの両方の性質を持っているため、サーバとクライアントの別を気にすることなく双方向よりコネクション確立を要求することができる。これによれば、コネクションが確立していない状態からのメッセージ送信要求があれば、相手のポートに対してコネクション要求を出すことができ、自分のポートにコネクション要求があれば受け付けることを可能とする。すなわち、どのシステムでも、サーバとクライアントの性質を持っており、TCPコネクションであれば、2つのシステムの内、どちらか一方がサーバとなり、その他方がクライアントとなるが、両方の性質をもたせることにより、意識せずに接続することができる。
【0016】
このようにして、IPによるPBXシステム間接続およびシステム情報の伝送が可能となる。
【0017】
本発明は、このような着想をもとに完成されたものである。
【0018】
すなわち、本発明に係るIPによるシステム間接続を行なう構内交換機システムは、IP(Internet Protocol)の通信プロトコルに従いLAN(Local Area Network)を介してデータを通信可能に接続された複数のPBX(Private Branch eXchange)システムと、該各PBXシステムに搭載された複数の電話機とを備える。
【0019】
上記構成において、前記複数のPBXシステムは、前記LANに接続されるLANコントローラと、H.323の呼制御プロトコルに従い自他PBXシステム間で前記LANを介し前記複数の電話機に対する呼制御を実行するH.323呼制御手段と、TCP(Transmission Control Protocl)の通信プロトコルに従い前記自他PBXシステム間で前記LANを介しTCPコネクションを確立するTCPコネクション確立手段と、前記自PBXシステムの電話機の発呼時に、前記H.323呼制御手段による呼制御により発呼させた後、前記TCPコネクション確立手段により確立されるTCPコネクションにより所定のシステム情報を前記LANコントローラから前記LANを介して前記他PBXシステムに送信する発呼時送信手段と、前記自PBXシステムの電話機の着呼時に、前記H.323呼制御手段による呼制御により着呼させた後、前記TCPコネクション確立手段により確立されるTCPコネクションにより所定のシステム情報を前記LANコントローラから前記LANを介して前記他PBXシステムに送信する着呼時送信手段とを備えたことを特徴とする。
【0020】
前記所定のシステム情報は、前記自PBXシステムの呼に直接関係ないシステム情報および前記他PBXシステムに通知する必要のある電話機状態の情報を含むことが好適である。
【0021】
前記発呼時送信手段は、前記自PBXシステムの電話機の発呼時に、ダイヤルされた内線番号が前記自PBXシステムの電話機のものか前記他PBXシステムの電話機のものかを判断する手段と、該内線番号が前記他PBXシステムの電話機のものであると判断されたとき、該内線番号に対応するIPアドレスを取得する手段と、該IPアドレス宛に呼設定の接続要求メッセージを送る手段とを有してもよい。
【0022】
また本発明に係るシステム情報伝達方法は、IP(Internet Protocol)の通信プロトコルに従いLAN(Local Area Network)を介してデータを通信可能に接続された複数のPBX(Private Branch eXchange)システムと、該各PBXシステムに搭載された複数の電話機とを用いたものである。
【0023】
上記構成において、前記複数のPBXが、H.323の呼制御プロトコルに従い自他PBXシステム間で前記LANを介し前記電話機に対する呼制御を実行するH.323呼制御ステップと、TCP(Transmission Control Protocl)の通信プロトコルに従い前記自他PBXシステム間で前記LANを介しTCPコネクションを確立するTCPコネクション確立ステップと、自PBXシステム内の電話機の発呼時に、前記H.323呼制御ステップによる呼制御により発呼させた後、前記TCPコネクション確立ステップにより確立されるTCPコネクションにより所定のシステム情報を前記LANを介して前記他PBXシステムに送信する発呼時送信ステップと、前記自PBXシステム内の電話機の着呼時に、前記H.323呼制御ステップによる呼制御により着呼させた後、前記TCPコネクション確立ステップにより確立されるTCPコネクションにより所定のシステム情報を前記LANを介して前記他PBXシステムに送信する着呼時送信ステップとを備えたことを特徴とする。
【0024】
好適には、前記所定のシステム情報は、前記自PBXシステムの呼に直接関係ないシステム情報および前記他PBXシステムに通知する必要のある電話機状態の情報を含む。
【0025】
前記発呼時送信ステップは、前記自PBXシステムの電話機の発呼時に、ダイヤルされた内線番号が前記自PBXシステムの電話機のものか前記他PBXシステムの電話機のものかを判断するステップと、該内線番号が前記他PBXシステムの電話機のものであると判断されたとき、該内線番号に対応するIPアドレスを取得するステップと、該IPアドレス宛に呼設定の接続要求メッセージを送るステップとを有してもよい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るIPによるシステム間接続を行なう構内交換機システム及びそのシステム情報伝達方法の実施の形態を図1〜図4を参照して説明する。
【0027】
図1は、本実施形態のシステム構成例を示す。図1において、本実施形態は、例えば大企業の本社、支社、営業所、工場などの複数拠点に設置されるPBXシステム1…1のシステム間接続に適用される。図1において、PBXシステム1は、自PBXシステム1に繋がれた複数の電話機(内線電話機)11…11間の内線通話その他のサービス提供や、各電話機11…11と外部の一般電話機(図示しない)との外線通話の交換接続などの既知PBX機能に加え、OSI参照モデルの物理層、データリンク層の通信プロトコルに基づくLANを成すイーサネット(登録商標)2に接続され、このイーサネット(登録商標)2を介し、あるいはこれに接続されたルータ3からIP網(例えば、企業内IP網)としてのIP−VPN(Virtual Private Network:仮想私設網)4経由で他のルータ3を介し、それぞれ接続されている他のPBXシステム1、1との間で、内線通話が行なえる機能を搭載している。
【0028】
上記機能を実現するため、PBXシステム1には、例えばバス上に接続された各部として、プログラム制御により動作するCPU12と、このCPU12が実行する通信プロトコル等の制御プログラム(後述参照)や制御データ等を格納するROMやRAM等の記憶装置13と、各電話機11…11に接続される電話機I/F(インターフェース)14と、イーサネット(登録商標)2の通信制御を担うイーサーコントローラ(LANコントローラ)15とが内蔵される。この構成で、PBXシステム1から各種情報を伝送するときには、CPU12の制御のもとで記憶装置110よりデータを読み出し、イーサーコントローラ120によりイーサネット(登録商標)2に対して伝送される。
【0029】
CPU12が実行する制御プログラム21には、図2に示すように、呼制御部(呼制御プログラム)22として、ステーションインターフェース、トランクインターフェース、及びシステム間インターフェースが含まれる。このうち、IPによるシステム間接続を担うシステム間インターフェースには、従来既知のISDNインターフェースに加え、本実施形態ではOSI参照モデルのネットワーク層に対応するIPと、このIP上のトランスポート層以上の上位層に対応するH.323の通信プロトコルが実装される。
【0030】
このうち、H.323の通信プロトコルは、ITU−T勧告により標準化されたものであり、端末同士の呼制御や、音声・映像の符号化方法、データの送受信方法等を個別に規定した複数のプロトコルから構成される。
【0031】
例えば、H.323で規定されている呼制御プロトコルには、トランスポート層のTCPコネクション下で動作するOSI参照モデルのセッション層、プレゼンテーション層に対応するH.225.0(ITU−T勧告)、H.245(ITU−T勧告)のプロトコルが含まれる。例えば、H.225.0では、自電話機から相手電話機と繋がるまでの間の呼制御手順(例えば、内線番号ダイヤル、内線番号からIPアドレス取得、そのIPアドレス宛への呼設定開始の接続要求メッセージ(「Setup」)送信やその応答により相手側から送られてくる接続許可メッセージ(「Connect」)受信等)が、またH.245では、音声・映像の符号化方式や制御権をどちらの端末が採るかといったネゴシエーション(交渉)の手順等がそれぞれ規定されている。いずれのプロトコルも、トランスポート層のプロトコルとしてTCPが使用される。
【0032】
TCPは、コネクション型の通信プロトコルで、パケットを送信後に受け取り確認を待ち、その確認が届いた時点で次のパケットを送信するもので、全てのパケットを誤りなく相手側に送り届けるため、例えば通信途中で誤りが生じた場合の誤りの検出方法、その誤りの訂正手順、パケットの抜けをチェックする方法、受け取ったパケットを元にデータに組み立てる手順などを規定している。
【0033】
また、H.323で規定されている音声符号化方式には、PCM(Pulse Code Modulation)方式のG.711(ITU−T勧告)や、CELP(Code-Excited Linear Prediction)方式のG.729(ITU−T勧告)などのプロトコルが規定されている。いずれのプロトコルも、トランスポート層のプロトコルとしてTCPではなくUDP(User Datagram Protocol)が使用され、セッション層のプロトコルとしてRTP(Real-Time Transport Protocol)が使用される。
【0034】
UDPは、コネクションレス型の通信プロトコルで、一方的にデータを送信し、TCPとは異なり誤り制御やエラー制御の再送処理は行われない分、通信速度が速くなっている。RTPは、音声や動画などのリアルタイムデータを送るためのプロトコルで、パケットにタイムスタンプを付けてデータの順番を制御して、送信した順番どおりに同期して再生したり、遅延の大きい廃棄する機能を有する。
【0035】
次に、図2及び図3の制御フローチャートを参照して、本実施形態の全体の動作について詳細に説明する。図2及び図3に示す制御フローチャートの各ステップの処理は、CPU12が記憶装置13に格納されている制御プログラム21の呼制御部22を実行することにより行なわれる。
【0036】
まず、図3に示すように、送信側では、自PBXシステム1の電話機11により自他PBXシステム1の電話機11の内線番号がダイヤルされると(ステップS1)、自PBXシステム1のCPU12は、そのダイヤルされた内線番号を電話機I/F14を介し入力し、その内線番号が他PBXシステム1の電話機11のものか自PBXシステム1の電話機11のものか、いずれかを判断する(ステップS2)。この判断は、例えば記憶装置13に更新可能に格納されているPBXシステムの識別番号と内線番号との対応テーブルをもとに行なわれる。
【0037】
上記ステップS2の処理の結果、ダイヤルされた内線番号が他PBXシステム1の電話機11のものであると判断された場合には、自PBXシステム1のCPU12は、その内線番号をもとに相手側のIPアドレスを取得する(ステップS3)。このIPアドレス取得は、例えば記憶装置13に更新可能に格納されている内線番号とIPアドレスの対応テーブルをもとに行なわれる。その後、H.323プロトコルによる呼制御手順に従い、取得されたIPアドレス宛に呼設定の接続要求メッセージである「Setup」のIPパケットをイーサーコントローラ15を介しイーサネット(登録商標)2上に送出する(ステップS4)。
【0038】
これにより、上記「Setup」メッセージのIPパケットは、ルータ3によるIPルーティングによりIP−VPN4を介し他のルータ3に送られ、他PBXシステム1に届く。そして、相手先の電話機11は接続に問題がなければ接続許可メッセージの「Connect」のIPパケットを送出し、呼び出し音により着信が行なわれる。これにより、自他PBXシステム1、1の電話機11、11間で呼設定が行なわれると、以後、H.323プロトコルに従い、上記ネゴシエーションにより決められた音声符号化方式により電話機11からのアナログ音声信号がデジタル信号に音声データに符号化され、UDP、RTPのプロトコルに従い、そのヘッダ部にRTPヘッダ、UDPヘッダ、IPヘッダが付されたIPパケットがイーサーコントローラ15を介しイーサネット(登録商標)2上に送出される。このようにして、音声データの送受信が行なわれ、自PBXシステム1の電話機11と他PBXシステム1の電話機11間でIP接続による内線通話が行なわれる。
【0039】
一方、上記ステップS2の処理の結果、ダイヤルされた内線番号が自PBXシステム1の電話機11のものであると判断された場合には、内線着信その他自システムでのサービスを実行する(ステップS5)。ここで提供される自システムでのサービスの一例としては、例えば、内外線発着信、キャンプオン、ページング、会議通話、パーク保留、端末状態表示、話中呼出、通話割り込み、着信転送等の既知PBX機能によるサービスが例示できる。これにより、自PBXシステム1内の電話機11、11間で内線通話等が行なわれる。
【0040】
その後、CPU12は、記憶装置13に格納されてういる制御プログラム21を実行することにより、TCPにて別にコネクションを確立し(ステップS6)、相手に通知する必要のある端末(電話機11)状態やシステムの情報を通知する(ステップS7)。呼に直接関係ない情報も、このTCPコネクションを通じて相手側のPBXシステム1に対して通知される。
【0041】
ここで別に確立されたTCPコネクションにより伝送される端末(電話機)11)の状態変化の通知としては、例えば、「アイドル」「話中」「転送設定・DND設定中」等が例示できる。これを含め、その他パーク保留情報の通知等、H.323では伝送が難しい情報も、ここで別に確立されたTCPコネクションにより伝送される。
【0042】
上記に対し、図4に示すように、着信側では、CPU12は、記憶装置13に格納されている制御プログラム21を実行することにより、H.323プロトコルに従い着呼を検出すると(ステップS11)、上記と同様の内線着信その他自PBXシステム1でのサービスを実行する(ステップS12)。これにより、自PBXシステム1の電話機11と他PBXシステム1の電話機11間で、IP接続による内線通話、あるいは自PBXシステム1内の電話機11間で内線通話が行なわれる。
【0043】
その後、CPU12は、TCPコネクションを別に確立させ、このTCPコネクションにより着信側のシステム情報を送出する(ステップS13)。このシステム情報にも、上記と同様、すなわち自PBXシステム1の呼に直接関係ない情報、相手に通知する必要のある端末状態(「アイドル」「話中」「転送設定・DND設定中」等)、その他パーク保留情報の通知等、H.323では伝送が難しい情報が含まれる。
【0044】
従って、本実施形態によれば、インターフェースプロトコルとしてH.323プロトコルを使用し、接続されたシステム間において、単体システムと同様の機能を実現できる。また、システム内の種々の情報は、別に生成されるTCPコネクションにて、H.323とは別系統で通知することが可能で、呼が生成されていない状態においても端末の状態情報・各種設定の通知など、システム内部の情報を交換することができる。また、TCPコネクションにおいては、サーバとクライアントの両方の性質を持っているため、サーバ・クライアントを気にすることなく双方向よりコネクション確立を要求することができる。これは、コネクションが確立していない状態からのメッセージ送信要求があれば、相手のポートに対してコネクション要求することができ、自分のポートにコネクション要求があれば受け付けることを可能とする。このようにして、IPによるPBXシステム間接続およびシステム情報の伝送が可能となる。
【0045】
なお、本発明は、代表的に例示した上述の実施形態に限定されるものではなく、当業者であれば、特許請求の範囲の記載内容に基づき、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の態様に変形、変更することができる。これらの変更、変形例も本発明の権利範囲に属するものである。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のPBXシステムにおける内線通話のシステム間接続において、IPゲートウェイを別途設けずにIP接続を比較的安価に行なえ、機器との互換性により異常動作が生じる事態を回避することができるIPによるシステム間接続を行なう構内交換機システム及びそのシステム情報伝達方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るIPによるシステム間接続を行なう構内交換機システムの全体構成を示す概略ブロック図。
【図2】制御プログラムの構成を示す図。
【図3】送信時の制御手順を示すフローチャート。
【図4】着信時の制御手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 PBX(構内交換機)システム
2 イーサネット(登録商標)(LAN)
3 ルータ
4 IP−VPN(IP網)
11 電話機(内線電話機)
12 CPU
13 記憶装置
14 電話機I/F(インターフェース)
15 イーサーコントローラ(LANコントローラ)
21 制御プログラム
22 呼制御部
Claims (6)
- IP(Internet Protocol)の通信プロトコルに従いLAN(Local Area Network)を介してデータを通信可能に接続された複数のPBX(Private Branch eXchange)システムと、該各PBXシステムに搭載された複数の電話機とを備え、
前記複数のPBXシステムは、
前記LANに接続されるLANコントローラと、
H.323の呼制御プロトコルに従い自他PBXシステム間で前記LANを介し前記複数の電話機に対する呼制御を実行するH.323呼制御手段と、
TCP(Transmission Control Protocl)の通信プロトコルに従い前記自他PBXシステム間で前記LANを介しTCPコネクションを確立するTCPコネクション確立手段と、
前記自PBXシステムの電話機の発呼時に、前記H.323呼制御手段による呼制御により発呼させた後、前記TCPコネクション確立手段により確立されるTCPコネクションにより所定のシステム情報を前記LANコントローラから前記LANを介して前記他PBXシステムに送信する発呼時送信手段と、
前記自PBXシステムの電話機の着呼時に、前記H.323呼制御手段による呼制御により着呼させた後、前記TCPコネクション確立手段により確立されるTCPコネクションにより所定のシステム情報を前記LANコントローラから前記LANを介して前記他PBXシステムに送信する着呼時送信手段とを備えたことを特徴とするIPによるシステム間接続を行なう構内交換機システム。 - 前記所定のシステム情報は、前記自PBXシステムの呼に直接関係ないシステム情報および前記他PBXシステムに通知する必要のある電話機状態の情報を含むことを特徴とする請求項1記載のIPによるシステム間接続を行なう構内交換機システム。
- 前記発呼時送信手段は、前記自PBXシステムの電話機の発呼時に、ダイヤルされた内線番号が前記自PBXシステムの電話機のものか前記他PBXシステムの電話機のものかを判断する手段と、該内線番号が前記他PBXシステムの電話機のものであると判断されたとき、該内線番号に対応するIPアドレスを取得する手段と、該IPアドレス宛に呼設定の接続要求メッセージを送る手段とを有することを特徴とする請求項1又は2記載のIPによるシステム間接続を行なう構内交換機システム。
- IP(Internet Protocol)の通信プロトコルに従いLAN(Local Area Network)を介してデータを通信可能に接続された複数のPBX(Private Branch eXchange)システムと、該各PBXシステムに搭載された複数の電話機とを用いたシステム情報伝達方法であって、
前記複数のPBXが、
H.323の呼制御プロトコルに従い自他PBXシステム間で前記LANを介し前記電話機に対する呼制御を実行するH.323呼制御ステップと、
TCP(Transmission Control Protocl)の通信プロトコルに従い前記自他PBXシステム間で前記LANを介しTCPコネクションを確立するTCPコネクション確立ステップと、
自PBXシステム内の電話機の発呼時に、前記H.323呼制御ステップによる呼制御により発呼させた後、前記TCPコネクション確立ステップにより確立されるTCPコネクションにより所定のシステム情報を前記LANを介して前記他PBXシステムに送信する発呼時送信ステップと、
前記自PBXシステム内の電話機の着呼時に、前記H.323呼制御ステップによる呼制御により着呼させた後、前記TCPコネクション確立ステップにより確立されるTCPコネクションにより所定のシステム情報を前記LANを介して前記他PBXシステムに送信する着呼時送信ステップとを備えたことを特徴とするシステム情報伝達方法。 - 前記所定のシステム情報は、前記自PBXシステムの呼に直接関係ないシステム情報および前記他PBXシステムに通知する必要のある電話機状態の情報を含むことを特徴とする請求項4記載のシステム情報伝達方法。
- 前記発呼時送信ステップは、前記自PBXシステムの電話機の発呼時に、ダイヤルされた内線番号が前記自PBXシステムの電話機のものか前記他PBXシステムの電話機のものかを判断するステップと、該内線番号が前記他PBXシステムの電話機のものであると判断されたとき、該内線番号に対応するIPアドレスを取得するステップと、該IPアドレス宛に呼設定の接続要求メッセージを送るステップとを有することを特徴とする請求項4又は5記載のシステム情報伝達方法。
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