JP3891482B2 - VoIP通信装置およびVoIP通信条件の確定方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、IP網(Internet Protocol)を介して相手装置と音声通信を行なうVoIP(Voice over IP)通信装置に関し、特に、VoIP通信条件の確定技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネット電話機などの、VoIPを利用して通話を行なうVoIP通信装置が普及しつつある。VoIPの呼制御手順は、ITU-T(International Telecommunications Union-Telecommunications Standardization Sector)のH.323や、SIP(Session Initiation Protocol)に規定されている。
【0003】
ところで、従来のVoIP通信装置は、これらの呼制御プロトコルを用いて、符号化方式や、IPパケット送出間隔や、IPパケットのペイロードへのRTP(Real Time Protocol)パケット多重数などいった通信条件の、ネゴシエーションを、次のようにして行なっていた。
【0004】
すなわち、各VoIP通信装置に、相手装置とのVoIP通信に使用可能な通信条件を、優先順位を付けて予め登録しておく。
【0005】
そして、呼制御手順において、発呼側のVoIP通信装置は、自装置に登録されている全ての通信条件をそれぞれの優先順位と共に当該相手装置に通知し、これらの通信条件でVoIP通信を行なえるか否かを当該相手装置に問い合わせる。一方、着呼側のVoIP通信装置は、相手装置から通知された通信条件のうち、自装置に登録されている通信条件であって、相手装置での優先順位が最も高い通信条件を、当該相手装置とのVoIP通信に用いる通信条件に決定し、その決定結果を当該相手装置に応答する。
【0006】
なお、発呼側のVoIP通信装置に登録されている全ての通信条件が着呼側のVoIP通信装置に登録されていない場合、通信条件のネゴシエーションが失敗する。この場合、VoIP通信は行なえない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来は、発呼側のVoIP通信装置に登録されている通信条件のうち、着呼側のVoIP通信装置に登録されている通信条件であって、発呼側のVoIP通信装置での優先順位が最も高い通信条件が、VoIP通信に用いる通信条件に決定される。
【0008】
このため、仮に、着呼側のVoIP通信装置に、前記決定された通信条件よりも高い優先順位を持つ通信条件が登録されており、さらに、この通信条件が、発呼側のVoIP通信装置に登録されている場合でも、この通信条件でVoIP通信を行なうことができない。したがって、着呼側のVoIP通信装置やこれが接続されたIP網(例えばサブネット)の能力を考慮することができなかった。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、着呼側のVoIP通信装置やこれが接続されたIP網の能力を考慮して、VoIP通信条件のネゴシエーションを行なえるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、IP網を介して相手装置と音声通信を行なうVoIP通信装置であって、IPアドレス毎に、このIPアドレスを持つ相手装置とのVoIP通信に適用すべき通信条件が複数登録される記憶手段と、前記相手装置へ発呼する場合に、当該相手装置のIPアドレスに対応付けられて前記記憶手段に記憶されている複数の通信条件を当該相手装置に通知し、当該相手装置からの、前記通知した通信条件のうち当該相手装置の選択した何れか1つの通信条件を含む通信許可信号を受信する呼制御手段と、を有し、前記通信許可信号に含まれる通信条件に従い、前記相手装置からの通信信号を処理することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、IP網(Internet Protocol)を介して相手装置と音声通信及びFAX通信を行なうVoIP(Voice over IP)通信装置であって、IPアドレス毎に、このIPアドレスを持つ相手装置とのVoIP通信に適用すべき複数の音声通信条件及びFAX通信条件が登録される記憶手段と、前記相手装置へ発呼する場合に、当該相手装置のIPアドレスに対応付けられて前記記憶手段に記憶されている複数の音声通信条件又はFAX通信条件を当該相手装置に通知し、当該相手装置からの、前記通知した音声通信条件又はFAX通信条件のうち当該相手装置の選択した何れか1つの音声通信条件又はFAX通信条件を含む通信許可信号を受信する呼制御手段と、を有し、前記通信許可信号に含まれる音声通信条件又はFAX通信条件に従い、前記相手装置からの通信信号を処理することを特徴とする。
【0012】
本発明は、以上のようにすることで、発呼側のVoIP通信装置は、着呼側のVoIP通信装置各々に対し、個別に用意された通信条件を最初から通知することができる。このため、着呼側のVoIP通信装置やこれが接続されたIP網の能力を考慮したVoIP通信条件のネゴシエーションが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態であるVoIP通信装置が用いられたVoIP通信システムの概略図である。
【0016】
図1において、符号1が本実施形態のVoIP通信装置である。VoIP通信装置1は、公衆回線網4や、PBX(Private Branch Exchange)などの交換機5や、一般電話機、FAX機などの回線端末6を収容している。
【0017】
符号21〜23は、従来の技術の欄で説明した既存のVoIP装置である。VoIP装置21〜23(以下、単にVoIP装置2とも呼ぶ)各々は、相手装置とのVoIP通信に使用可能な通信条件が優先順位を付けて予め登録されている。ここでは、VoIP装置21に、2つの通信条件が登録されており、優先順位1の通信条件は、符号化方式「G.711μLow(64k)」、IPパケット送信間隔「40ms」、および、IPパケットのペイロードへのRTPパケット多重数「4多重」であり、優先順位2の通信条件は、符号化方式「G.729A(8k)」、IPパケット送信間隔「80ms」、および、IPパケットのペイロードへのRTPパケット多重数「8多重」である。また、VoIP装置22に、2つの通信条件が登録されており、優先順位1の通信条件は、符号化方式「G.723.1(6.3k)」、IPパケット送信間隔「30ms」、および、IPパケットのペイロードへのRTPパケット多重数「1多重」であり、優先順位2の通信条件は、符号化方式「G.729A(8k)」、IPパケット送信間隔「80ms」、および、IPパケットのペイロードへのRTPパケット多重数「8多重」である。そして、VoIP装置23に、1つの通信条件のみが登録されており、その通信条件は、符号化方式「G.729A(8k)」、IPパケット送信間隔「80ms」、および、IPパケットのペイロードへのRTPパケット多重数「8多重」である。
【0018】
以上のような構成において、VoIP通信装置1は、IP網3を介して、VoIP通信装置2との間でVoIP通信を行なう。これにより、自身が収容する公衆回線網4や交換機5や回線端末6を、VoIP通信装置2に接続する。
【0019】
なお、本実施形態のVoIP通信装置1は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やDSP(Digital Signal Processor)を使用して専用装置として構築してもよいし、あるいは、汎用のコンピュータシステム上にソフトウエア的に構築しても構わない。ここで、汎用のコンピュータシステム上に、VoIP通信装置1をソフトウエア的に構築するためのプログラムは、CD-ROM等の記録メディアに格納されて、コンピュータシステムに提供されるようにしてもよい。あるいは、ネットワークを介してコンピュータシステムに提供されるようにしてもよい。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態であるVoIP通信装置1の概略図である。
【0021】
図示するように、本実施形態のVoIP通信装置1は、公衆回線網4や交換機5や回線端末6と接続するための回線インターフェース部11と、IP網3と接続するためのIPインターフェース部12と、RTP処理部13と、呼制御処理部14と、アドレス変換テーブル15と、通信条件テーブル16とを有する。
【0022】
回線インターフェース部11には、公衆回線網4、交換機5および回線端末6の接続ポート毎に、そのポートが音声通話に使われるのか、それとも、FAX通信に使われるのかを示す通信種別が設定されている。
【0023】
RTP処理部13は、回線インターフェース部11より受け取った通話信号やFAX信号を、呼制御処理部14から指示された通信条件に従って処理し、これをRTPパケット化する。そして、このRTPパケットをIPインターフェース部12へ送出する。また、RTP処理部13は、IPインターフェース部12より受け取ったRTPパケットから信号を取り出し、これを呼制御処理部14から指示された通信条件に従って処理して通話信号やFAX信号に復元する。そして、復元した通話信号やFAX信号を回線インターフェース部11へ送出する。
【0024】
アドレス変換テーブル15には、図3に示すように、回線インターフェース部11に収容されている公衆回線網4や交換機5や回線端末6との通信相手となる装置の電話番号151と、この電話番号151を持つ装置への接続を中継するVoIP通信装置2のIPアドレス152とが、互いに対応付けられて登録されている。
【0025】
通信条件テーブル16には、通信相手となるVoIP通信装置2毎に、VoIP通信に使用可能な通信条件が優先順位を付けられて登録されている。
【0026】
図4に、通信条件テーブル16の登録内容例を示す。図示するように、通信条件テーブル16は、音声通信条件テーブル16aと、FAX通信条件テーブル16bと、優先順位テーブル16cと、を有する。
【0027】
音声通信条件テーブル16aには、VoIP通信装置1がVoIP通信に利用可能な音声通信条件162が、その識別番号161と共に登録されている。FAX通信条件テーブル16bには、VoIP通信装置1がVoIP通信に利用可能なFAX通信条件164が、その識別番号163と共に登録されている。そして、優先順位テーブル16cには、通信相手となるVoIP通信装置2のIPアドレス165毎に、そのVoIP通信装置2との通信に使用すべき通信条件(音声通信条件、FAX通信条件)の優先順位のリスト166が登録されている。
【0028】
図4に示すテーブル16a〜16cにおいて、例えばIPアドレス「192.168.0.100」を持つVoIP通信装置2に対して、2つの音声通信条件が登録されており、優先順位1の音声通信条件V1は、符号化方式「G.711μLow(64k)」、IPパケット送信間隔「40ms」、および、IPパケットのペイロードへのRTPパケット多重数「4多重」であり、優先順位2の音声通信条件V2は、符号化方式「G.729A(8k)」、IPパケット送信間隔「80ms」、および、IPパケットのペイロードへのRTPパケット多重数「8多重」である。また、このVoIP通信装置2に対して、1つのFAX通信条件が登録されており、そのFAX通信条件F1は、符号化方式「独自方式」、IPパケット送信間隔「100ms」、および、IPパケットのペイロードへのRTPパケット多重数「10多重」である。
【0029】
呼制御処理部14は、アドレス変換テーブル15および通信条件テーブル16を用いて、回線インターフェース部11およびIPインターフェース部12間の呼制御プロトコルの変換、つまり、公衆回線網4や交換機5や回線端末6が採用する呼制御プロトコルに従った呼制御信号と、VoIP通信装置2が採用するITU-TのH.323に従った呼制御メッセージを格納したH.323パケットとの変換処理を行なう。
【0030】
図5は、IPインターフェース部12つまりIP網3側から呼が着信する場合における呼制御処理部14の動作を説明するためのフロー図である。
【0031】
呼制御処理部14は、IPインターフェース部12を介してIP網3から呼設定要求のためのH.323パケットを受信すると(S4001)、受信した呼設定要求内から予め定められた規則に従い、優先順位が付与された少なくとも1つの通信条件(音声通信条件あるいはFAX通信条件)を含む通信条件問合せを、通信相手のVoIP通信装置2から入手する(S4002)。例えば、発呼側のVoIP通信装置2が、呼設定要求のためのH.323パケットに通信条件問合せを含め発呼し、着呼側である本実施形態のVoIP通信装置1において、呼制御処理部14が、このH.323パケットから通信条件問合せを抽出する。
【0032】
次に、呼制御処理部14は、変数nを1に設定する(S4003)。そして、入手した通信条件問合せから、優先順位nの通信条件(ここでは、n=1のときに優先順位nが最も高いものとする)を抽出し(S4004)、この優先順位nの通信条件が通信条件テーブル16に登録されているか否かを調べる(S4005)。具体的には、呼設定要求が音声通信のための呼の設定を要求するものである場合は、優先順位nの通信条件が音声通信条件テーブル16aに登録されているか否かを調べる。一方、呼設定要求がFAX通信のための呼の設定を要求するものである場合は、優先順位nの通信条件がFAX通信条件テーブル16bに登録されているか否かを調べる。なお、呼設定要求が、音声通信のための呼の設定を要求するものか、それとも、FAX通信のための呼の設定を要求するものかの判定は、例えば、呼設定要求のためのH.323パケットに含まれている通信種別の情報を用いることで行なうことができる。
【0033】
S4005において、優先順位nの通信条件が通信条件テーブル16に登録されていないと判定した場合、呼制御処理部14は、入手した通信条件問合せに含まれている全ての通信条件を抽出していないならば(S4006)、変数nを1つインクリメントして(S4007)、S4004に戻る。
【0034】
一方、S4005において、優先順位nの通信条件が通信条件テーブル16に登録されていると判定した場合、呼制御処理部14は、この優先順位nの通信条件で通信が可能であることを示す通信許可応答を、通信相手のVoIP通信装置2へ送信する(S4008)。例えば、呼出通知のためのH.323パケットに通信許可応答を含め、これをIPインターフェース部12を介して、通信相手のVoIP通信装置2へ送信する。
【0035】
また、呼制御処理部14は、通信相手のVoIP通信装置2との間でITU-TのH.323に従った呼制御メッセージを送受する。これと共に、この呼制御メッセージに従い、通話相手のVoIP通信装置2からの呼設定要求に伴う宛先の電話番号により特定される公衆回線網4や交換機5や回線端末6との間で、これらが採用する呼制御プロトコルに従った呼制御信号を送受する。これにより、通信相手のVoIP通信装置2が、宛先の電話番号により特定される公衆回線網4や交換機5や回線端末6と通信を行なえるように、呼制御処理を続行する(S4009)。そして、呼制御処理部14は、呼が確立したならば、通信許可を応答した優先順位nの通信条件と、通信相手のVoIP通信装置2のIPアドレスと、前記宛先の電話番号により特定される公衆回線網4や交換機5や回線端末6の接続ポートとを、RTP処理部13に設定する。
【0036】
これにより、RTP処理部13は、IPインターフェース部12を介して、通信相手のVoIP通信装置2から送られてきたRTPパケットを、前記優先順位nの通信条件に従って処理し、通話信号あるいはFAX信号を得る。そして、この通信信号を、回線インターフェース部11を介して、前記宛先の電話番号により特定される公衆回線網4や交換機5や回線端末6へ送信する。また、RTP処理部13は、回線インターフェース部11を介して、前記宛先の電話番号により特定される公衆回線網4や交換機5や回線端末6から送られてきた通話信号あるいはFAX信号を、前記優先順位nの通信条件に従って処理し、RTPパケットを得る。そして、このRTPパケットを、IPインターフェース部12を介して、前記通話相手のVoIP通信装置2へ送信する。
【0037】
なお、S4006において、入手した通信条件問合せに含まれている全ての通信条件が抽出されている場合は、入手した通信条件問合せに含まれているいずれの通信条件においても、通信ができないことを意味する。この場合、呼制御処理部14は、例えば、通信条件問合せに含まれているいずれの通信条件でも通信できないことを示す通信拒否応答を、通信相手のVoIP通信装置2へ送信する(S4010)。これにより、通信相手のVoIP通信装置2との呼制御処理を中止する(S4011)。
【0038】
図6は、回線インターフェース部11つまり公衆回線網4、交換機5および回線端末6側から呼が着信する場合における呼制御処理部14の動作を説明するためのフロー図である。
【0039】
呼制御処理部14は、回線インターフェース部11を介して公衆回線網4、交換機5あるいは回線端末6から呼設定要求のための呼制御信号を受信すると(S5001)、この呼制御信号を受信した回線インターフェース部11の接続ポートに設定されている通信種別を特定する。これと共に、アドレス変換テーブル15を参照して、呼設定要求に伴う宛先の電話番号に対応付けられている、通信相手のVoIP通信装置2のIPアドレスを入手する(S5002)。
【0040】
次に、呼制御処理部14は、優先順位テーブル16cから、特定したIPアドレス165を持つ、特定した通信種別の優先順位リスト166を抽出する。そして、この優先順位リスト166と、前記通信種別に対応する通信条件テーブル16a、16bとを用いて、通信条件問合せに含める各通信条件とその優先順位を決定する(S5003)。それから、通信条件問合せを生成し、これを予め定められた規則に従って通信相手のVoIP通信装置2へ通知する(S5004)。例えば、呼設定要求のためのH.323パケットに通信条件問合せを含める。そして、IPインターフェース部12にて、これを通信相手のVoIP通信装置2のIPアドレスを宛先とするIPパケットに格納し、IP網3へ送出する。なお、この呼設定要求のためのH.323パケットには、前記特定した通信種別の情報を含めるとよい。
【0041】
さて、呼制御処理部14は、予め定められた規則に従い、IPインターフェース部12を介して通話相手のVoIP通信装置2から、通信条件問合せに対する応答を受信する(S5005)。例えば、着呼側のVoIP通信装置2が、通信許可応答を含んだ呼出通知のためのH.323パケット、あるいは、通信拒否応答を含んだH.323パケットを生成して送信し、発呼側である本実施形態のVoIP通信装置1において、呼制御処理部14が、このH.323パケットから通信条件問合せに対する応答を抽出する。
【0042】
S5005において、通信条件問合せに対する応答が通信許可応答である場合、呼制御処理部14は、通信相手のVoIP通信装置2との間でITU-TのH.323に従った呼制御メッセージを送受する。これと共に、この呼制御メッセージに従い、発呼側の公衆回線網4や交換機5や回線端末6との間で、これらが採用する呼制御プロトコルに従った呼制御信号を送受する。これにより、発呼側の公衆回線網4や交換機5や回線端末6が、通信相手のVoIP通信装置2と通信を行なえるように、呼制御処理を続行する(S5006)。そして、呼制御処理部14は、呼が確立したならば、通信許可応答に含まれている通信条件と、通信相手のVoIP通信装置2のIPアドレスと、発呼側の公衆回線網4や交換機5や回線端末6の接続ポートとを、RTP処理部13に設定する。
【0043】
これにより、RTP処理部13は、RTP処理部13は、回線インターフェース部11を介して、発呼側の公衆回線網4や交換機5や回線端末6から送られてきた通話信号あるいはFAX信号を、通信許可応答に含まれている通信条件に従って処理し、RTPパケットを得る。そして、このRTPパケットを、IPインターフェース部12を介して、通話相手のVoIP通信装置2へ送信する。また、IPインターフェース部12を介して、通信相手のVoIP通信装置2から送られてきたRTPパケットを、通信許可応答に含まれている通信条件に従って処理し、通話信号あるいはFAX信号を得る。そして、この通信信号を、回線インターフェース部11を介して、発呼側の公衆回線網4や交換機5や回線端末6へ送信する。
【0044】
一方、S5005において、通信条件問合せに対する応答が通信拒否応答である場合、呼制御処理部14は、発呼側の公衆回線網4や交換機5や回線端末6に対し、話中処理や切断処理などの、通信ネゴシエーションに失敗したことを通知するための処理を行なう(S5007)。また、通信相手のVoIP通信装置2との呼制御処理を中止する(S5008)。
【0045】
以上、本発明の一実施形態について説明した。
【0046】
本実施形態のVoIP通信装置1によれば、VoIP通信装置2に発呼する場合、このVoIP通信装置2に、このVoIP通信装置2のための優先順位が付与された通信条件を、通信条件問合せにより通知することができる。このため、着呼側のVoIP通信装置2やこれが接続されたIP網の能力を考慮して、当該VoIP通信装置2のための優先順位リストを予め登録しておくことにより、これらの能力を考慮したVoIP通信条件のネゴシエーションが可能となる。
【0047】
例えば、図1において、VoIP通信装置21に対しては、優先順位1の通信条件として、符号化方式「G.711μLow(64k)」、IPパケット送信間隔「40ms」、および、IPパケットのペイロードへのRTPパケット多重数「4多重」の通信条件を、そして、優先順位2の通信条件として、符号化方式「G.729A(8k)」、IPパケット送信間隔「80ms」、および、IPパケットのペイロードへのRTPパケット多重数「8多重」の通信条件を、通信条件問合せに含めて、VoIP通信装置21に通知することにより、VoIP通信装置21での優先順位が最も高い通信条件で、VoIP通信装置21とVoIP通信を行なうことが可能となる。
【0048】
同様に、VoIP通信装置22に対しては、優先順位1の通信条件として、符号化方式「G.723.1(6.3k)」、IPパケット送信間隔「30ms」、および、IPパケットのペイロードへのRTPパケット多重数「1多重」の通信条件を、そして、優先順位2の通信条件として、符号化方式「G.729A(8k)」、IPパケット送信間隔「80ms」、および、IPパケットのペイロードへのRTPパケット多重数「8多重」の通信条件を、通信条件問合せに含めて、VoIP通信装置22に通知することにより、VoIP通信装置22での優先順位が最も高い通信条件で、VoIP通信装置22とVoIP通信を行なうことが可能となる。
【0049】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0050】
例えば、VoIP通信装置1において、IPインターフェース部12の代わりにLANインターフェース部を設け、HABやルータを介して、IP網3に繋がるようにしてもよい。
【0051】
また、VoIP通信装置1およびVoIP通信装置2間におけるVoIP通信のための呼制御プロトコルとして、H.323を利用する場合を例にとり説明したが、VoIP通信のための呼制御プロトコルとして、SIP等のその他のプロトコルを利用してもよい。
【0052】
さらに、VoIP通信装置1のVoIP通信による通信相手として、既存のVoIP装置2に限らない。本実施形態のVoIP通信装置1同士が、VoIP通信を行なうようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、着呼側のVoIP通信装置の能力を考慮して、VoIP通信条件のネゴシエーションを行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるVoIP通信装置が用いられたVoIP通信システムの概略図である。
【図2】図1に示すVoIP通信装置1の概略図である。
【図3】図2に示すアドレス変換テーブル15の登録内容例を示す図である。
【図4】図2に示す通信条件テーブル16の登録内容例を示す図である。
【図5】図2において、IPインターフェース部12から呼が着信する場合における呼制御処理部14の動作を説明するためのフロー図である。
【図6】図2において、回線インターフェース部11から呼が着信する場合における呼制御処理部14の動作を説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
1…VoIP通信装置、2…VoIP通信装置、3…IP網、4…公衆回線網、5…交換機、6…回線端末、11…回線インターフェース部、12…IPインターフェース部、13…RTP処理部、14…呼制御処理部、15…アドレス変換テーブル、16…通信条件テーブル
Claims (4)
- IP網(Internet Protocol)を介して相手装置と音声通信を行なうVoIP(Voice over IP)通信装置であって、
IPアドレス毎に、このIPアドレスを持つ相手装置とのVoIP通信に適用すべき通信条件が複数登録される記憶手段と、
前記相手装置へ発呼する場合に、当該相手装置のIPアドレスに対応付けられて前記記憶手段に記憶されている複数の通信条件を当該相手装置に通知し、当該相手装置からの、前記通知した通信条件のうち当該相手装置の選択した何れか1つの通信条件を含む通信許可信号を受信する呼制御手段と、を有し、
前記通信許可信号に含まれる通信条件に従い、前記相手装置からの通信信号を処理すること
を特徴とするVoIP通信装置。 - IP網(Internet Protocol)を介して相手装置と音声通信及びFAX通信を行なうVoIP(Voice over IP)通信装置であって、
IPアドレス毎に、このIPアドレスを持つ相手装置とのVoIP通信に適用すべき複数の音声通信条件及びFAX通信条件が登録される記憶手段と、
前記相手装置へ発呼する場合に、当該相手装置のIPアドレスに対応付けられて前記記憶手段に記憶されている複数の音声通信条件又はFAX通信条件を当該相手装置に通知し、当該相手装置からの、前記通知した音声通信条件又はFAX通信条件のうち当該相手装置の選択した何れか1つの音声通信条件又はFAX通信条件を含む通信許可信号を受信する呼制御手段と、を有し、
前記通信許可信号に含まれる音声通信条件又はFAX通信条件に従い、前記相手装置からの通信信号を処理すること
を特徴とするVoIP通信装置。 - IP網(Internet Protocol)を介して相手装置と音声通信を行なうVoIP(Voice over IP)通信装置によるVoIP通信条件の確定方法であって、
IPアドレス毎に、このIPアドレスを持つ相手装置とのVoIP通信に適用すべき通信条件が複数登録される記憶手段、を有する前記VoIP通信装置に、
前記相手装置へ発呼する場合に、当該相手装置のIPアドレスに対応付けられて前記記憶手段に記憶されている複数の通信条件を当該相手装置に通知するステップと、
前記相手装置からの、前記通知した通信条件のうち当該相手装置の選択した何れか1つの通信条件を含む通信許可信号を受信するステップと、
前記通信許可信号に含まれる通信条件に従い、前記相手装置からの通信信号を処理するステップと、を実行させること
を特徴とするVoIP通信条件の確定方法。 - IP網(Internet Protocol)を介して相手装置と音声通信及びFAX通信を行なうVoIP(Voice over IP)通信装置であって、
IPアドレス毎に、このIPアドレスを持つ相手装置とのVoIP通信に適用すべき複数の音声通信条件及びFAX通信条件が登録される記憶手段、を有する前記VoIP通信装置に、
前記相手装置へ発呼する場合に、当該相手装置のIPアドレスに対応付けられて前記記憶手段に記憶されている複数の音声通信条件又はFAX通信条件を当該相手装置に通知するステップと、
当該相手装置からの、前記通知した音声通信条件又はFAX通信条件のうち当該相手装置の選択した何れか1つの音声通信条件又はFAX通信条件を含む通信許可信号を受信す るステップと、
前記通信許可信号に含まれる音声通信条件又はFAX通信条件に従い、前記相手装置からの通信信号を処理するステップと、を実行させること
を特徴とするVoIP通信条件の確定方法。
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