JP4116277B2 - 板海苔製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、海苔を自動的に板海苔に加工するのに好適な板海苔製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、刈り取った海苔である生海苔を、所定の大きさに切断して海苔の原藻を形成し、この原藻に水などを加えて所望の原料となる海苔である調合海苔とし、この調合海苔を平板状に抄製して抄製海苔を形成し、それを乾燥させた海苔である板海苔が機械的に大量生産されている。
【0003】
この種の板海苔を自動的に製造することのできる従来の板海苔製造装置は、機械台本体と乾燥機とに分割されている。
【0004】
一方の機械台本体においては、複数の海苔簀が装着されている海苔簀ホルダを間欠的に巡回搬送させる機械台用海苔簀ホルダ搬送機構が配設されており、この機械台用海苔簀ホルダ搬送機構の搬送方向に沿って海苔抄製機、脱水機、海苔剥ぎ機および海苔簀洗浄機などが配置されている。
【0005】
他方の乾燥機においては、加熱風が送給される乾燥室に海苔簀が装着されている海苔簀ホルダを鉛直面内において間欠的に巡回搬送させる乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構が配設されている。
【0006】
そして、このような板海苔製造装置によれば、先ず機械台本体において、海苔抄製機により海苔簀ホルダに装着された海苔簀上に海苔が抄製され、次に脱水機により脱水され、次に機械台本体から乾燥機に移送されて所定時間乾燥され、次に乾燥機から機械台本体に移送されて機械台本体において乾燥された板海苔を海苔簀から剥ぎ取って製品である板海苔とする。その後、海苔簀は機械台本体において洗浄されて次の抄製に供されるようになっている。
【0007】
また、近年の板海苔製造装置においては、海苔簀が装着される海苔簀ホルダの搬送方向に沿って少なくとも海苔抄製機を複数配置し、これらの複数の海苔抄製機により搬送方向の前後複数の前記海苔簀ホルダに装着された海苔簀上に海苔を同時に抄製することで、単位時間当たりの海苔の抄製数を増加させて、単位時間当たりの板海苔の生産枚数を増加させている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年においては、各種装置の性能の向上が求められており、このような性能の向上の一つとして板海苔製造装置の性能の向上が求められている。そして、板海苔製造装置の性能の向上の一つとして、単位時間当たりの板海苔の生産枚数の増加、すなわち生産能力の向上が求められている。更に、海苔の乾燥時間の短縮や、乾燥機のコンパクト化等の乾燥性能も向上も要望されている。
【0009】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、生産能力の向上を容易に図ることができ、更に海苔の乾燥性能も向上させることのできる板海苔製造装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するため特許請求の範囲の請求項1に係る本発明の板海苔製造装置の特徴は、駆動機構は、駆動モータから出力される駆動力をゼネバ機構をもって一方向への間欠回転運動に変換して前記爪チェーンコンベアに伝達する機械台用駆動機構と、前記駆動モータから出力される駆動力をカム機構をもって所定の運動に変換して出力し、この出力をつめとつめ車によって一方向への間欠回転運動に変換して前記羽根チェーンコンベアに伝達する乾燥機用駆動機構とを具備し、前記機械台用駆動機構は、爪チェーンコンベアの動作を前記複数の海苔抄製機により前後複数の前記海苔簀ホルダの海苔簀に対して抄製動作を同時に行う前記複数の海苔抄製機の数と同一回数の機械台用ホルダ移動動作と、これらの機械台用ホルダ移動動作の間に設けられる機械台用ホルダ一時停止動作と、最後の機械台用ホルダ移動動作の後に設けられる抄製動作用の機械台用ホルダ停止動作とを機械台用ホルダ搬送サイクルの1サイクルとし、この1サイクルをゼネバ機構の駆動ピンが設けられているゼネバ駆動車の1回転で行うように形成され、前記乾燥機用駆動機構は、羽根チェーンコンベアの動作を各機械台用ホルダ移動動作の後に設けられる乾燥機用ホルダ早送り動作と、最後の乾燥機用ホルダ早送り動作から次のサイクルの最初の機械台用ホルダ移動動作が終了するまでの乾燥機用ホルダ停止動作と、前記乾燥機用ホルダ早送り動作の間を連結する機械台用ホルダ移動動作数から1を減算した回数の乾燥機用ホルダ微動送り動作であって前記爪チェーンコンベアと微動状態の前記羽根チェーンコンベアとの間において前記海苔簀ホルダの受け渡しを行う乾燥機用ホルダ微動送り動作とを乾燥機用ホルダ搬送サイクルの1サイクルとし、この1サイクルをカム機構のカムの1回転で行うように形成されている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、機械台用ホルダ一時停止動作に乾燥機用ホルダ早送り動作を同期させることができるので、1サイクルの時間を短縮することができる。
【0011】
また、請求項2に係る本発明の板海苔製造装置の特徴は、請求項1において、乾燥機用ホルダ早送り動作を機械台用ホルダ一時停止動作に同期させるとともに、最後の乾燥機用ホルダ早送り動作を機械台用ホルダ停止動作時に行うように、乾燥機用ホルダ微動送り動作および乾燥機用ホルダ早送り動作のそれぞれをつめ車の一方向への連続した送り動作で行うように形成されている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構の1サイクルの動作時間の短縮化をより容易に図ることができる。
【0012】
また、本発明の板海苔製造装置においては、海苔簀として、素材の少なくとも一部が再生加工自在な金属材料とされている再生可能な海苔簀を用ることにより海苔の乾燥時間を短縮できるとともに、海苔の乾燥機の全長を短縮して乾燥機全体の性能の向上を図ることができる。
【0013】
この海苔簀としては、更に、再生加工自在な金属材料を除く素材を、当該金属材料の再生加工時に付与される熱により燃焼されて無害物質として除去される非金属材料としたり、両端部の耳部材の間に多数のひごを配置して編簀糸によって編簀してなる再生可能な海苔簀において、前記ひごを金属材料と非金属材料とにより形成し、前記耳部材および編簀糸を非金属材料によって形成したり、前記ひごとして金属材料を非金属材料によって被覆して形成したり、金属材料をアルミニウム系金属とし、且つ、非金属材料を樹脂によって形成したりするとよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。
【0015】
図1は本発明に係る板海苔製造装置の実施形態の要部を示すものであり、本実施形態の板海苔製造装置1は、図1左方に示す機械台本体2と、図1右方に示す乾燥機3とを有している。この板海苔製造装置1においては、全体を通して図2に示すような海苔簀4が装着されている海苔簀ホルダ5を巡回搬送させる間に、機械台本体2において海苔簀4に海苔を抄製し、抄製された海苔に吸水および脱水を施して、その後海苔を海苔簀ホルダ5と一緒に乾燥機3に受け渡し、乾燥機3を巡回する間に乾燥が終了した海苔を海苔簀ホルダ5と一緒に機械台本体2に受け渡し、この機械台本体2において乾燥した板海苔を海苔簀4から剥ぎ取り、その後海苔簀4を洗浄して、再び海苔の抄製に供するようにしている。
【0016】
なお、図2に示すように、本実施形態の海苔簀ホルダ5は、6枚の海苔簀4を長手方向に沿って装着可能とされており、これらの6枚の海苔簀4を搬送状態において搬送方向に対して直交する方向に一列状とするように構成されている。
【0017】
つぎに、本実施の形態の板海苔製造装置1の構成について図1から図5により説明する。
【0018】
前記機械台本体2には、機械台用海苔簀ホルダ搬送機構6が配設されており、この機械台用海苔簀ホルダ搬送機構6は、海苔簀4が装着されている海苔簀ホルダ5を巡回搬送するための爪チェーンコンベア7を有している。そして、爪チェーンコンベア7は、一対の爪チェーン8(図3)を有しており、それぞれが一対とされている1組の駆動スプロケット9と、4組の従動スプロケット10,11,12,13に巻回されて鉛直面内において略矩形状に張られており、図1において反時計回りに走行されるようになっている。この爪チェーンコンベア7の爪チェーン8には、図3に示すように、海苔簀ホルダ5の搬送方向に対して直交する長手方向の両端部に設けられている突出部5a(図2)を係止して搬送力を付与する爪8aが所定間隔おきに外側に向けて突設されている。そして、爪チェーンコンベア7の下方水平走行部分には、それぞれ公知の構成をした海苔簀4に海苔を抄製する2台の海苔抄製機14,14、抄製された海苔から下方より水分を吸収する2台の吸水機15,15および抄製された海苔から上方より水分を吸収する2台の脱水機16,16が海苔簀ホルダ5の搬送方向に沿って所定間隔おきに配設されている。これらの吸水機15および脱水機16は上下の同一箇所に設けてもよい。また、爪チェーン8の上方水平走行部分には、公知の構成をした海苔簀4から乾燥された海苔を剥ぎ取る海苔剥ぎ機17が配設されており、図1左方に示す上方から下方に向かう鉛直走行部分には、公知の構成をした海苔を剥ぎとられた海苔簀4を洗浄する海苔簀洗浄機18が海苔簀ホルダ5の搬送方向の所定位置に配設されている。
【0019】
なお、機械台用海苔簀ホルダ搬送機構6には、公知の如く、爪チェーン8の走行経路を規制するチェーンガイド、および海苔簀ホルダ5の突出部5aが爪チェーン8の爪8aから脱落するのを防止するための脱落防止ガイド(共に図示せず)が必要箇所に設けられている。
【0020】
前記乾燥機3は、乾燥室21内に海苔簀ホルダ5を鉛直面内で巡回搬送させるために上下に2基の乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構22,23が設けられている。これらの乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構22,23は、海苔簀4が装着されている海苔簀ホルダ5を巡回搬送するための羽根チェーンコンベア24をそれぞれ有している。また、乾燥室21内の最下部には図示しない熱源より加熱風が送給されて乾燥室21内を上昇して乾燥に供されるようになっており、機械台用海苔簀ホルダ搬送機構6と相互に連結するために乾燥室の図1左方に示す前方部分が開放されている。
【0021】
前記羽根チェーンコンベア24は、一対の羽根チェーン25を有している。これらの羽根チェーン25は、図4および図5に示すように、無端チェーンの周方向に隣接する各リンク26,26にそれぞれ長尺で先端部に折曲部27aが形成されている羽根部材27,27を突設することにより形成されている。なお、羽根チェーンコンベア24には、公知の如く、羽根チェーン25の走行経路を規制する図示しないチェーンガイド、および海苔簀ホルダ5の脱落を防止するための脱落防止ガイド30(図3、図4)が必要箇所に設けられている。この脱落防止ガイド30に代えて、羽根チエーン25の下側走行部分より外側の斜め下方位置に、羽根チエーン25と等速に走行する無端チエーンを設けるようにしてもよい。そして、この羽根チェーン25は、前後の羽根部材27,27間に海苔簀ホルダ5の支柱部5bを挟在させ、羽根部材27の先端の折曲部27aによりその支柱部5bを支承しながら海苔簀ホルダ5を搬送させて行く。
【0022】
上方に位置する乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構22の羽根チェーンコンベア24は、両端部のそれぞれが一対とされているスプロケット28,29を介して水平軸回りに180度反転するように図1において反時計回りに走行するように形成されている。また、スプロケット28,29のうちのいずれか一方は、駆動スプロケットとされており、下方に位置する他方の乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23などから駆動力が伝達されるようになっている。
【0023】
下方に位置する他方の乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23は、前記羽根チェーンコンベア24と同様に形成されている羽根チェーンコンベア24をそれぞれが一対とされた上下および前後の総計4組のスプロケット31,32,33,34に巻回して鉛直平面において略矩形状に図1において反時計回りに巡回するように形成されている。そして、図1左方に示す2つのスプロケット31,34は、機械台本体2に配設されている爪チェーンコンベア7の駆動スプロケット9とそれぞれ側面の一部が対向するように配設されており(図6)、図1下方に示すスプロケット31の配設位置においては、従来公知の如く、爪チェーン8によって搬送されてきた海苔が抄製され、かつ脱水されている海苔簀4を装着している海苔簀ホルダ5を羽根チェーン25に受け取るように構成されている。また、図1上方に示すスプロケット34の配設位置に置いては、羽根チェーン25によって搬送されてきた乾燥が完了されている海苔簀4を装着している海苔簀ホルダ5を爪チェーン8に受け渡すように構成されている。
【0024】
図1に示すように、前記上下の乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構22,23の右側には、乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構22,23の相互間において海苔簀ホルダ5を受け渡す公知の構成をした海苔簀ホルダ搬送受渡し機構36が配設されており、図1下方に位置する乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の下部搬送路の右端部から海苔簀ホルダ5を受け取り、続いて上に位置する乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構22の搬送路の右端部まで搬送して受け渡すとともに、図1上方に位置する乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構22の下部搬送路の右端部から海苔簀ホルダ5を受け取り、続いて下方に位置する乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の上部搬送路の右端部まで搬送して受け渡すことができるようになっている。
【0025】
前記機械台本体2と乾燥機3との接続部分の下部には、少なくとも機械台用海苔簀ホルダ搬送機構6の爪チェーンコンベア7、および下方に位置する乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の羽根チェーンコンベア24の両者に駆動力を付与する駆動源たる駆動モータ35が配設されている。この駆動モータ35は、板海苔製造装置1の所定位置に配置されている板海苔製造装置1の制御をつかさどる図示しない制御部に電気的に接続されており、制御部から送出される制御指令に基づいて、起動、停止などの動作制御が実行されるようになっている。また、駆動モータ35の駆動力は、後述する駆動機構40によって、爪チェーンコンベア7および羽根チェーンコンベア24に伝達されるように構成されており、機械台用海苔簀ホルダ搬送機構6および乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23を関連させて間欠駆動させることができるようになっている。
【0026】
つぎに、本実施形態の板海苔製造装置1の駆動機構40の要部の構成について図6および図7により説明する。
【0027】
本実施形態の板海苔製造装置1の機械台本体2と乾燥機3との接続部分に位置する図示しないフレームの下部には、駆動モータ35の出力軸35aがその長手方向を海苔簀ホルダ5の搬送方向に対して直交する方向に向けて配置されている。この駆動モータ35には、機械台用駆動機構41および乾燥機用駆動機構42が接続されている。
【0028】
一方の機械台用駆動機構41は、駆動モータ35から出力される駆動力を後述するゼネバ機構43をもって一方向への間欠回転運動に変換して爪チェーンコンベア7に伝達するためのものであり、駆動モータ35の右側に駆動モータ35の出力軸35aと平行に延在し、かつ回転自在に配設されたゼネバ駆動軸44を具備している。このゼネバ駆動軸44の後端側には、機械台用入力スプロケット45が固着されており、この機械台用入力スプロケット45と駆動モータ35の出力軸35aの先端側に固着されている機械台用出力スプロケット46との間に掛け回された第1チェーン47によって、駆動モータ35の駆動力がゼネバ駆動軸44に伝達されるようになっている。そして、ゼネバ駆動軸44には、円板状に形成されたゼネバ駆動車48が固着されており、このゼネバ駆動車48の前面の外周部には2つの駆動ピン48a,48bが所定の間隔、本実施形態においては相互間の角度を112.5度として配置されている。さらに、ゼネバ駆動軸44の右側にはゼネバ駆動軸44と平行に延在するゼネバ支持軸49が回転自在に配設されており、このゼネバ支持軸49には、ゼネバ従動車50が固着されている。このゼネバ従動車50は、その左側部分の後面をゼネバ駆動車48の前面と対向するように配置されているとともに、ゼネバ駆動車48の2つの駆動ピン48a,48bが入る等角度分配置された4つの溝50a,50b,50c,50dが形成されており、ゼネバ駆動車48の1回転に対して、ゼネバ従動車50が間欠的に2回休む半回転の回転を行うようになっている。
【0029】
前記ゼネバ駆動軸44に固着されているゼネバ駆動車48およびゼネバ支持軸49に固着されているゼネバ従動車50により、駆動モータ35から出力される駆動力を一方向への間欠回転運動に変換して出力可能なゼネバ機構43が構成されている。
【0030】
前記ゼネバ支持軸49の前端側には、ゼネバ出力スプロケット51が固着されており、爪チェーンコンベア7の一対の爪チェーン8を駆動させる1組の駆動スプロケット9が固着されている機械台用スプロケット駆動軸52の前端側に固着されている爪チェーン駆動用スプロケット53との間に掛け回された第2チェーン54によって、ゼネバ機構43から出力される一方向への間欠回転運動が爪チェーンコンベア7に伝達されるようになっている。
【0031】
他方の乾燥機用駆動機構42は、駆動モータ35から出力される駆動力を後述するカム機構60をもって所定の運動に変換して出力し、この出力をつめとしての送りつめ61とつめ車62によって一方向への間欠回転運動に変換して下方に位置する他方の乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の羽根チェーンコンベア24に伝達するためのものであり、駆動モータ35の左側に駆動モータ35の出力軸35aと平行に延在し、かつ回転自在に配設されたカム駆動軸63を具備している。このカム駆動軸63の後端側には、乾燥機用入力スプロケット64が固着されており、この乾燥機用入力スプロケット64と駆動モータ35の出力軸35aの基端部側に固着されている乾燥機用出力スプロケット65との間に掛け回された第3チェーン66によって、駆動モータ35の駆動力がカム駆動軸63に伝達されるようになっている。そして、カム駆動軸63には、外周面に所定の周期的運動を実現するためのカム面が形成されたカムである円板カム67が固着されている。また、カム駆動軸63の右側には、カム駆動軸63と平行に延在し、かつ回転自在に配設されたクランク支持軸68が配設されており、このクランク支持軸68には、ベルクランク69の基端部が固着されている。そして、ベルクランク69の下方に示す下腕69aの先端部側には、円板カム67のカム面に下方からころがり接触可能なカムフォロアであるコロ70が配設されており、円板カム67から出力される周期的な回転運動をベルクランク69の揺動運動に変換して出力することができるようになっている。また、ベルクランク69の上方に示す上腕69bの先端部側には、連結ロッド71の一端が連結されている。
【0032】
前記カム駆動軸63に固着された円板カム67およびクランク支持軸68に固着されているベルクランク69により、駆動モータ35から出力される駆動力を所定の運動である、周期的な往復運動に変換して出力するカム機構60が構成されている。
【0033】
前記クランク支持軸68の上方には、クランク支持軸68と平行に延在し、かつ回転自在に配設されたつめ車支持軸72が配設されている。このつめ車支持軸72の先端側には、外周に特殊な歯部を具備するつめ車62が固着されている。このつめ車62の歯部には、全体としてほぼ三角板状に形成された送りつめ61が噛合可能に配設されている。この送りつめ61は、基腕73aの先端部がつめ車支持軸72に回転自在に支持された三又クランク73に支持されている。この三又クランク73の図7左方に向かって延出されている駆動腕73bの先端部側には、連結ロッド71の他端が連結されており、ベルクランク69の揺動運動が連結ロッド71を介して三又クランク73に伝達され、送りつめ61をつめ車62の歯部に沿って往復動することで、つめ車62を反時計方向へのみ送ることができるように形成されている。また、つめ車62の図7右斜め上方に配置された止めつめ58によって、つめ車62の逆回転を確実に防止できるようになっている。また、三又クランク73の図7上方に向かって延出されている従動腕73cの先端には、爪チェーンコンベア7の動作に関連して海苔簀ホルダ搬送受渡し機構36を動作させるためのリンクレバー74の一端が連結されている。さらに、三又クランク73の駆動腕73bの先端部とベルクランク69の上腕69bの先端部との間には、図示しないばねが配設されており、常にコロ70が円板カム67の外周面に形成されているカム面に下方から当接した状態を保持できるようになっている。
【0034】
前記つめ車支持軸72の後端側には、つめ車出力スプロケット75が固着されており、図1下方に示す羽根チェーンコンベア24の一対の羽根チェーン25を駆動させる1組の駆動スプロケット31が固着されている乾燥機用スプロケット駆動軸76の前端側に固着されている羽根チェーン駆動用スプロケット77との間に掛け回された第4チェーン78によって、つめとしての送りつめ61とつめ車62から出力される一方向への間欠回転運動を羽根チェーンコンベア24に伝達することができるようになっている。
【0035】
なお、駆動機構40を除く構成は、従来公知の板海苔製造装置と同様とされているので、その詳しい説明は省略する。
【0036】
本発明の海苔簀4としては如何なる構成のものをも適用することができるものであるが、図12および図13に示す再生可能な海苔簀4を用いると、海苔の乾燥時間の短縮や、乾燥機のコンパクト化等の乾燥性能も向上を図ることができるようになる。
【0037】
この再生可能な海苔簀4は、両端部の長尺な扁平板状の耳部材82、82の間に多数のひご83を平行に配置し、これらを編簀糸84によって編簀して形成されている。そして、各ひご83は図13に示すように、細い棒状のアルミニウム系金属を芯材85とし、その芯材85の外周面にポリプロピレンやポリエチレン等の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等からなる樹脂層86(図13において点を用いて示している)が薄く被覆されている。なお、芯材85としては、棒状の他にパイプ状としたり、ステンレスや銅等の他の金属素材を用いてもよい。耳部材82はABS樹脂によって形成されており、編簀糸84はポリエステル樹脂により形成されている。
【0038】
このようにして形成されている本実施形態の再生可能な海苔簀4を再生する場合には、芯材85のアルミニウム系金属を溶融させるためにその沸点の約660℃より遙かに高い例えば1000℃程度に加熱されている加熱炉内に再生可能な海苔簀1を投入すると、芯材85の外周面に形成されている樹脂層86の樹脂材は瞬時に燃焼されて、二酸化炭素等の人体に無害な気体となって除去され、他方の溶融状態のアルミニウム系金属が残され、その後の生成可能な海苔簀4の芯材85の素材としての利用に供される。
【0039】
なお、生成可能な海苔簀4の全体を金属であるアルミニウム系金属により形成してもよい。
【0040】
つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について図1および図6から図11により説明する。
【0041】
本実施形態の板海苔製造装置1における抄製、吸水、脱水、乾燥、剥ぎ取りおよび洗浄にかかわる動作は、従来と同様とされているので、その詳しい説明は省略し、本発明の要旨にかかわる部分である海苔簀ホルダ5の搬送動作についてのみ説明する。
【0042】
本実施形態の板海苔製造装置1は、爪チェーンコンベア7の下方水平走行部分に配設されている2台の海苔抄製機14により、搬送方向に沿って位置する前後複数、本実施形態においては前後2つの海苔簀ホルダ5に装着されている海苔簀4(1つの海苔簀ホルダ5に6枚の海苔簀4が装着されているので総計12枚)に対して同時に抄製を行うように各搬送機構6,22,23が駆動される。
【0043】
図6および図7は本実施形態の板海苔製造装置1の駆動機構40の待機状態を示している。この駆動機構40の待機状態においては、機械台本体2の機械台用海苔簀ホルダ搬送機構6に支持されているつぎの海苔の抄製に供する海苔簀4を装着した前後2つの海苔簀ホルダ5が、爪チェーンコンベア7の下方水平走行部分に配設されている2台の海苔抄製機14の手前で停止している。そして、駆動機構40の待機状態において、ゼネバ駆動車48の回転方向先頭側に位置する駆動ピン48aは、ゼネバ駆動軸44の右斜め上方に位置しており、ゼネバ従動車50の4つの溝50a,50b,50c,50dのうちの左斜め上方を向いた溝50aの入口近傍に位置している。また、円板カム67は、ベルクランク69の下腕69aの先端部に配設されているコロ70を上方に押し上げており、三又クランク73に配設されている送りつめ61は、つめ車62の外周の左斜め上方位置においてつめ車62の歯部に上方から噛合している。
【0044】
そして、本実施形態の板海苔製造装置における駆動機構40は、駆動モータ35の運転にともなって、ゼネバ駆動車48と円板カム67とのそれぞれの1回転が同期して実行され、機械台用駆動機構41および乾燥機用駆動機構42が図8に示すタイムチャートにしたがって関連して動作する。
【0045】
前記駆動機構40による最初の動作は、駆動モータ35の回転により、一方の機械台用駆動機構41においては、第1の機械台用ホルダ移動動作Maを実行し、他方の乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23においては、乾燥機用ホルダ停止動作Faを実行する(図8に示すタイムチャートの0〜90度)。
【0046】
一方の機械台用駆動機構41による第1の機械台用ホルダ移動動作Maは、駆動モータ35の回転により図7に示すゼネバ駆動車48を図7において時計方向に90度回転することにより実行する。すなわち、駆動モータ35の時計方向への90度の回転により、ゼネバ駆動車48の駆動ピン48a,48bが時計方向へ90度回転する。この時、ゼネバ駆動車48の回転方向の先頭側に位置する駆動ピン48aがゼネバ従動車50の溝50aに入り込み、ゼネバ従動車50は、90度(1分割ピッチ分)だけ反時計方向へ回転する。これにより、ゼネバ従動車50の動作に連動する爪チェーン8は、1つの海苔簀ホルダ5に相当する1ピッチだけ走行して、待機状態において海苔抄製機14の手前で停止している抄製に供する前後2つの海苔簀ホルダ5のうちの搬送方向の先頭側に位置する1つの海苔簀ホルダ5を海苔抄製機14と対峙する位置に搬送する。なお、吸水機15および脱水機16の配置位置においても搬送方向の手前で停止している前後2つの海苔簀ホルダ5のうちの搬送方向の先頭側に位置する一方の海苔簀ホルダ5がそれぞれの機器と対峙する。
【0047】
他方の乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23による乾燥機用ホルダ停止動作Faは、駆動モータ35の回転により円板カム67を図7において時計方向へ90度回転することにより実行する。
【0048】
この円板カム67の時計方向への90度の回転は、円板カム67の外周に形成されているカム面に当接しているコロ70を下方に向けて僅かに押し下げる。このコロ70の下方への移動により、ベルクランク69は、クランク支持軸68を中心として反時計方向へ僅かに回転する。そして、ベルクランク69の反時計方向への僅かな回転は、つめ車支持軸72を中心として三又クランク73を反時計方向へ僅かに回転し、三又クランク73に支持されている送りつめ61は、つめ車62を反時計方向へ僅かに回転する。これにより、乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の羽根チェーン25が微動し、乾燥室21内の海苔簀ホルダ5が搬送方向に沿って微動する。なお、乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の羽根チェーン25に同期して図1上方の乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構22の羽根チェーン25も動作する(以下同様)。
【0049】
この機械台用海苔簀ホルダ搬送機構6の爪チェーン8による第1の機械台用ホルダ移動動作Maおよび乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の羽根チェーン25による乾燥機用ホルダ停止動作Faにより、脱水機16による脱水処理が終了している海苔簀ホルダ5をスプロケット31の箇所で相互間の狭角を開状態にして停止している2本の羽根部材27の間に挿入させ、同時にスプロケット34の箇所で相互間の狭角を開状態にして停止している2本の羽根部材27の間から乾燥が終了した海苔簀ホルダ5を機械台側の爪チェーン8の爪8aによって搬出させて行く。
【0050】
そして、機械台用海苔簀ホルダ搬送機構6の爪チェーン8による第1の機械台用ホルダ移動動作Maおよび乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の羽根チェーン25による乾燥機用ホルダ停止動作Faが終了すると、図7に示す各部は、図9に示す位置に移動する。
【0051】
また、第1の機械台用ホルダ移動動作Maおよび乾燥機用ホルダ停止動作Faが終了した時点においては、図9に示すように、ゼネバ駆動車48の回転方向先頭側に位置する駆動ピン48aは、ゼネバ駆動軸44の右斜め下方に位置しており、ゼネバ従動車50の溝50aから離間する直前であり、ゼネバ駆動車48の回転方向末尾側に位置する駆動ピン48bは、ゼネバ従動車50のつぎの溝50bの入口より手前に位置している。
【0052】
ついで、駆動モータ35のさらなる回転により、一方の機械台用駆動機構41においては、機械台用ホルダ一時停止動作Mbを実行し、他方の乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23においては、第1の乾燥機用ホルダ早送り動作Fbを実行する(図8に示すタイムチャートの90〜112.5度)。
【0053】
そして、一方の機械台用駆動機構41による機械台用ホルダ一時停止動作Mbは、駆動モータ35の回転により図9に示すゼネバ駆動車48を図9に示す位置から時計方向に22.5度(図7に示す位置から112.5度)回転することにより実行する。すなわち、駆動モータ35の時計方向への22.5度の回転により、ゼネバ駆動車48の駆動ピン48a,48bが時計方向へ22.5度回転する。この時、ゼネバ駆動車48の回転方向先頭側に位置する駆動ピン48aは、ゼネバ従動車50の溝50aの入口から離間するように移動し、ゼネバ駆動車48の回転方向末尾側に位置する駆動ピン48bは、ゼネバ従動車50のつぎの溝50bの入口近傍に移動する。したがって、ゼネバ従動車50は、停止状態を保持する。これにより、ゼネバ従動車50の動作に連動する爪チェーン8は、停止状態に保持され、海苔簀ホルダ5の搬送を一時停止する。
【0054】
他方の乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23による第1の乾燥機用ホルダ早送り動作Fbは、駆動モータ35の回転により円板カム67を図9において時計方向へ22.5度(図7に示す位置から112.5度)回転することにより実行する。この円板カム67の時計方向への22.5度の回転は、円板カム67の外周に形成されているカム面に当接しているコロ70を下方に向けて押し下げる。このコロ70の下方への移動により、ベルクランク69は、クランク支持軸68を中心として反時計方向へ回転する。そして、ベルクランク69の反時計方向への回転は、つめ車支持軸72を中心として三又クランク73を反時計方向へ回転し、三又クランク73に支持されている送りつめ61は、つめ車62を反時計方向へ回転して1歯分送る。これにより、乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の羽根チェーン25は、乾燥室21内の海苔簀ホルダ5をつめ車62の1歯分に相当する1ピッチだけ走行する。この羽根チェーン25の走行により、図1下方に示すスプロケット31の配設位置において、爪チェーン8によって搬送されてきた海苔が抄製され、かつ脱水されている海苔簀4を装着している海苔簀ホルダ5が羽根チェーン25に受け渡され、また、図1上方に示すスプロケット34の配設位置において、羽根チェーン25によって搬送されてきた乾燥が完了されている海苔簀4を装着している海苔簀ホルダ5が爪チェーン8に受け渡されることになる。
【0055】
そして、機械台用海苔簀ホルダ搬送機構6の爪チェーン8による機械台用ホルダ一時停止動作Mbおよび乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の羽根チェーン25による第1の乾燥機用ホルダ早送り動作Fbが終了すると、図9に示す各部は、図10に示す位置に移動する。
【0056】
ついで、駆動モータ35のさらなる回転により、一方の機械台用駆動機構41においては、第2の機械台用ホルダ移動動作Mcを実行し(図8に示すタイムチャートの112.5〜202.5度、他方の乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23においては、乾燥機用ホルダ微動送り動作Fcを実行する。
【0057】
一方の機械台用駆動機構41による第2の機械台用ホルダ移動動作Mcは、駆動モータ35の回転により図10に示すゼネバ駆動車48を図10において時計方向に90度(図7に示す位置から202.5度)回転することにより実行する。すなわち、駆動モータ35の時計方向への90度の回転により、ゼネバ駆動車48の駆動ピン48a,48bが時計方向へ90度回転する。この時、ゼネバ駆動車48の回転方向の末尾側に位置する駆動ピン48bがゼネバ従動車50の溝50bに入り込み、ゼネバ従動車50は、90度(1分割ピッチ分)だけ反時計方向へ回転する。これにより、ゼネバ従動車50の動作に連動する爪チェーン8は、1つの海苔簀ホルダ5に相当する1ピッチだけ走行して、抄製に供する前後2つの海苔簀ホルダ5を2台の海苔抄製機14と対峙する位置に搬送する。なお、吸水機15および脱水機16の配置位置においても前後2つの海苔簀ホルダ5がそれぞれの機器と対峙する。
【0058】
他方の乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23による乾燥機用ホルダ微動送り動作Fcは、第2の機械台用ホルダ移動動作Mcが終了した後も継続するように、駆動モータ35の回転により円板カム67を図10において時計方向へ112.5度(図8に示すタイムチャートの112.5〜225度:図7に示す位置から222.5度)回転することにより実行する。この円板カム67の時計方向への112.5度の回転は、円板カム67の外周に形成されているカム面に当接しているコロ70を下方に向けて僅かに押し下げる。このコロ70の下方への移動により、ベルクランク69は、クランク支持軸68を中心として反時計方向へ僅かに回転する。そして、ベルクランク69の反時計方向への僅かな回転は、つめ車支持軸72を中心として三又クランク73を反時計方向へ僅かに回転し、三又クランク73に支持されている送りつめ61は、つめ車62を反時計方向へ僅かに回転する。これにより、乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の羽根チェーン25が微動し、乾燥室21内の海苔簀ホルダ5が搬送方向に沿って微動する。
【0059】
すなわち、図8のタイムチャートに示すように、本実施形態においては、機械台用海苔簀ホルダ搬送機構6の爪チェーン8による第2の機械台用ホルダ移動動作Mcと、乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の羽根チェーン25による乾燥機用ホルダ微動送り動作Fcとは、それぞれの開始時点が同一とされ、第2の機械台用ホルダ移動動作Mcが終了しても乾燥機用ホルダ微動送り動作Fcは継続されるようになっている。なお、円板カム67のカム面の形状を変更することで、第2の機械台用ホルダ移動動作Mcと、乾燥機用ホルダ微動送り動作Fcとのそれぞれの開始および終了時点を同時とする構成としてもよい。
【0060】
この機械台用海苔簀ホルダ搬送機構6の爪チェーン8による第2の機械台用ホルダ移動動作Mcおよび乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の羽根チェーン25による乾燥機用ホルダ微動送り動作Fcにより、脱水機16による脱水処理が終了している海苔簀ホルダ5をスプロケット31の箇所で相互間の狭角を開状態にして微動している2本の羽根部材27の間に挿入させ、同時にスプロケット34の箇所で相互間の狭角を開状態にして微動している2本の羽根部材27の間から乾燥が終了した海苔簀ホルダ5を機械台側の爪チェーン8の爪8aによって搬出させて行く。
【0061】
そして、機械台用海苔簀ホルダ搬送機構6の爪チェーン8による第2の機械台用ホルダ移動動作Mcが終了すると、図10に示す各部は、図11に示す位置に移動する。また、第2の機械台用ホルダ移動動作Mcが終了した時点においては、図11に示すように、ゼネバ駆動車48の回転方向末尾側に位置する駆動ピン48bは、ゼネバ駆動軸44の右斜め下方に位置しており、ゼネバ従動車50の溝50bから離間する直前に位置している。
【0062】
ついで、駆動モータ35のさらなる回転により、一方の機械台用駆動機構41においては、機械台用ホルダ停止動作Mdを実行し、他方の乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23においては、継続されている乾燥機用ホルダ微動送り動作Fcの終了と、最後である第2の乾燥機用ホルダ早送り動作Fdおよびこの第2の乾燥機用ホルダ早送り動作Fdの後に設けられる乾燥機用ホルダ停止動作Feを実行する(図8に示すタイムチャートの202.5〜360度)。この乾燥機用ホルダ停止動作Feは次のサイクルの乾燥機用ホルダ停止動作Faに連続する。
【0063】
一方の機械台用駆動機構41による機械台用ホルダ停止動作Mdは、駆動モータ35の回転により図11に示すゼネバ駆動車48を図11に示す位置から時計方向に157.5度(図7に示す位置から360度)回転することにより実行する。すなわち、駆動モータ35の時計方向への157.5度の回転により、ゼネバ駆動車48の駆動ピン48a,48bが時計方向へ157.5度回転する。この時、ゼネバ駆動車48の回転方向先頭側に位置する駆動ピン48aは、ゼネバ従動車50のつぎの溝50cの入口に接近するように移動し、ゼネバ駆動車48の回転方向末尾側に位置する駆動ピン48bは、ゼネバ従動車50の溝50bの入口から離間するように移動する。したがって、ゼネバ従動車50は、停止状態を保持する。これにより、ゼネバ従動車50の動作に連動する爪チェーン8は、停止状態に保持され、海苔簀ホルダ5の搬送を停止する。この機械台用ホルダ停止動作Mdの実行中、すなわち、爪チェーン8が停止状態に保持され、海苔簀ホルダ5の搬送を停止している状態で、2台の海苔抄製機14が駆動して前後2つの海苔簀ホルダ5に装着されている海苔簀4に対して海苔の抄製を実行する。
【0064】
なお、海苔の抄製と同時に、吸水機15および脱水機16による抄製された海苔からの水分の吸収、海苔剥ぎ機17による海苔簀4から乾燥された海苔の剥ぎ取りが実行される。また、海苔簀洗浄機18は、少なくとも駆動モータ35の駆動とともに起動状態とされている。
【0065】
他方の乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23においては、継続されている乾燥機用ホルダ微動送り動作Fcの終了を駆動モータ35の回転により円板カム67を図11に示す位置から時計方向に22.5度(図7に示す位置から225度)回転することにより実行する。すなわち、乾燥機用ホルダ微動送り動作Fcは、図8に示すタイムチャートの第2の機械台用ホルダ移動動作Mcが停止した202.5度から更に225度までの範囲において継続して実行される。
【0066】
そして、乾燥機用ホルダ微動送り動作Fcが終了すると、つづいて、第2の乾燥機用ホルダ早送り動作Fdが、駆動モータ35の回転により円板カム67を時計方向に45度(図8に示すタイムチャートの225〜270度:図7に示す位置から270度)回転することにより実行する。この円板カム67の時計方向への45度の回転は、円板カム67の外周に形成されているカム面に当接しているコロ70を下方に向けて押し下げる。このコロ70の下方への移動により、ベルクランク69は、クランク支持軸68を中心として反時計方向へ回転する。このベルクランク69の反時計方向への回転は、つめ車支持軸72を中心として三又クランク73を反時計方向へ回転し、三又クランク73に支持されている送りつめ61は、つめ車62を反時計方向へ回転して1歯分送る。これにより、乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の羽根チェーン25は、乾燥室21内の海苔簀ホルダ5をつめ車62の1歯分に相当する1ピッチだけ走行する。この羽根チェーン25の走行により、図1下方に示すスプロケット31の配設位置において、爪チェーン8によって搬送されてきた海苔が抄製され、かつ脱水されている海苔簀4を装着している海苔簀ホルダ5が羽根チェーン25に受け渡され、また、図1上方に示すスプロケット34の配設位置において、羽根チェーン25によって搬送されてきた乾燥が完了されている海苔簀4を装着している海苔簀ホルダ5が爪チェーン8に受け渡されることになる。したがって、機械台用ホルダ停止動作Mdの初期に第2の乾燥機用ホルダ早送り動作Fdが実行されることになる。
【0067】
さらに、円板カム67のつぎの90度(図8に示すタイムチャートの270〜360度:図7に示す位置から360度)において乾燥機用ホルダ停止動作Feを実行する。この円板カム67の90度の回転は、円板カム67の外周に形成されているカム面に当接しているコロ70を図7に示す待機状態の位置に復帰するように上方に向けて押し上げる。このコロ70の上方への移動により、ベルクランク69は、クランク支持軸68を中心として時計方向へ回転する。そして、ベルクランク69の反計方向への回転は、つめ車支持軸72を中心として三又クランク73を時計方向へ回転し、三又クランク73に支持されている送りつめ61は、その先端部をつめ車62の歯部から離間させた状態でつめ車62の外周に沿って時計方向に2歯分戻る。これにより、つめ車62が停止状態に保持され、羽根チェーン25は、乾燥室21内における海苔簀ホルダ5の搬送を停止する。
【0068】
なお、送りつめ61を図7に示す待機状態の位置に復帰させる際には、送りつめ61を待機状態の位置より一旦1歯分以下の距離だけオーバーシュートさせてから待機状態の位置へ復帰させるように円板カム67のカム形状を設定することが、送りつめ61およびつめ車62の歯先の損傷の防止、送りつめ61およびつめ車62の円滑な動作を図るうえで好ましい。
【0069】
そして、機械台用海苔簀ホルダ搬送機構6の爪チェーン8による機械台用ホルダ停止動作Mdおよび乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の羽根チェーン25による乾燥機用ホルダ停止動作Feが終了すると、図11に示す各部は、図7に示す待機状態の位置に復帰する。
【0070】
このように、本実施形態の板海苔製造装置1の駆動機構40によれば、駆動モータ35から出力される駆動力をゼネバ機構43をもって一方向への間欠回転運動に変換して機械台用海苔簀ホルダ搬送機構6の爪チェーンコンベア7に伝達することができるとともに、駆動モータ35から出力される駆動力をカム機構60をもって所定の運動に変換して出力し、この出力を送りつめ61とつめ車62によって一方向への間欠回転運動に変換して乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23,24の羽根チェーンコンベア24に伝達することが容易かつ確実にできる。
【0071】
さらに、本実施形態の板海苔製造装置1の駆動機構40の機械台用駆動機構41によれば、爪チェーンコンベア7の動作を2台の海苔抄製機14により搬送方向に沿って位置する前後2つの海苔簀ホルダ5の海苔簀4に対して抄製動作を同時に行う2台の海苔抄製機14の数と同一回数の2回の機械台用ホルダ移動動作Ma,Mcと、これらの2回の機械台用ホルダ移動動作Ma,Mcの間に設けられる機械台用ホルダ一時停止動作Mbと、最後である第2の機械台用ホルダ移動動作Mcの後に設けられる抄製動作用の機械台用ホルダ停止動作Mdとを機械台用ホルダ搬送サイクルの1サイクルとし、この1サイクルをゼネバ機構43の駆動ピン48a,48bが設けられているゼネバ駆動車48の1回転で行うことが容易かつ確実にできる。
【0072】
また、本実施形態の板海苔製造装置1の駆動機構40の乾燥機用駆動機構42によれば、羽根チェーンコンベア24の動作を各機械台用ホルダ移動動作Ma,Mcの後に設けられる乾燥機用ホルダ早送り動作Fb,Fdと、最後の乾燥機用ホルダ早送り動作からFdから次のサイクルの最初の機械台用ホルダ移動動作Maが終了するまでの乾燥機用ホルダ停止動作Fe,faと、前記乾燥機用ホルダ早送り動作Fb,Fdの間を連結する機械台用ホルダ移動動作数から1を減算した回数の乾燥機用ホルダ微動送り動作Fcとを乾燥機用ホルダ搬送サイクルの1サイクルとし、この1サイクルをカム機構60の円板カム67の1回転で行うことが容易かつ確実にできる。そして、このような構成を採用したことにより、機械台用ホルダ一時停止動作に乾燥機用ホルダ早送り動作を同期させることができるので、1サイクルの時間を短縮することができる。
【0073】
よって、本実施形態の板海苔製造装置1の駆動機構40によれば、機械台用ホルダ一時停止動作Mbに第1の乾燥機用ホルダ早送り動作Fbを同期させることができるので、1サイクルの時間を短縮することができる。
【0074】
また、本実施形態の板海苔製造装置1の駆動機構40によれば、第1の乾燥機用ホルダ早送り動作Fbを機械台用ホルダ一時停止動作Mbに同期させるとともに、最後である第2の乾燥機用ホルダ早送り動作Fdを機械台用ホルダ停止動作Mdの初期に行うように、乾燥機用ホルダ微動送り動作Fcおよび第1および第2の乾燥機用ホルダ早送り動作Fb,Fdのそれぞれをつめ車62の一方向への連続した2回の送り動作で行うことができる。これにより、乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構23の1サイクルの動作時間の短縮化をより容易に図ることができる。つまり、つめ車62を送りつめ61によって1送りする毎に、送りつめ61を図7に示す待機状態の位置に復帰させるという時間のかかる複雑な動作を行う必要がないので、円板カム67のカム面の形状(カム線図)を簡単にすることができる。このことは、円板カム67が高速で操作した際のコロ70の追随性を向上させることができるとともに、つめ車62を駆動する送りつめ61の動作の円滑化を図ることができる。
【0075】
したがって、本実施形態の板海苔製造装置1によれば、単位時間当たりの板海苔の生産枚数の増加、すなわち生産能力の向上を容易に図ることができる。
【0076】
このことは、本実施形態の板海苔製造装置1における1サイクルを6秒とし、板海苔の生産枚数を7200枚/時間とすることができるという生産試験により確認できた。この1サイクルを6秒とした場合、機械台用駆動機構41による機第1の機械台用ホルダ移動動作Maは1.5秒程度、機械台用ホルダ一時停止動作Mbは0.375秒程度、第2の機械台用ホルダ移動動作Mcは1.5秒程度、機械台用ホルダ停止動作Mdは2.625秒程度であった。
【0077】
また、本実施形態における海苔簀4として図12および図13に示すものを用いると、金属材料としてのアルミニウム系金属からなる芯材85を樹脂層86により被覆したひご83を編簀糸84により編簀した再生可能な海苔簀4に抄製した海苔を乾燥室21内を巡回させて乾燥させるようにしているために、次のように乾燥効率が非常に高いものとなる。
【0078】
すなわち、金属材料からなる芯材85を薄い樹脂層86により被覆したひご83を編簀した再生可能な海苔簀4は熱伝導性がよいために乾燥風により容易に加温されて昇温する。この再生可能な海苔簀4に抄製されている海苔は表面側より乾燥風の熱を受け、背面側より乾燥に適した温度に加熱された再生可能な海苔簀4の熱を受けて乾燥される。従って、従来は乾燥風の保有する熱エネルギのみによって乾燥されていた海苔が、本実施例においては、更に再生可能な海苔簀4の保有する熱エネルギによっても乾燥されることとなる。
【0079】
このようにして乾燥された海苔は、乾燥室21から海苔簀ホルダ受渡し機構36により機械台本体2側に受渡され、その後海苔剥ぎ機17によって再生可能な海苔簀4より剥離される。さらに、前記ひご83の表面には海苔の剥離性を良くするために、樹脂層86が芯材85の熱伝導性を損なわない程度に薄く被膜してあるので、海苔の原藻の収穫時期によって変化する海苔の粘着力や付着力に応じて、再生可能な海苔簀4の付着力を適度に変化させるために、乾燥された海苔を再生可能な海苔簀4より破断することなく容易に剥離できるように乾燥させることができる。従って、海苔剥ぎ機17による剥離作業の効率が良く海苔の破損を少なくすることができて歩留まりが良いものとなる。
【0080】
海苔を剥離された再生可能な海苔簀4は、海苔洗浄機18において洗浄され、再び次の抄製に供される。
【0081】
本実施形態によれば、金属材料を素材の一部(本実施形態においては、ひご83の芯材85)として用いている再生可能な海苔簀4を使って海苔の乾燥を施すことができ、しかも当該金属材料を溶融させて再生利用することができるので、高いアルミニウム系金属を素材としていてもトータルとして低コストの再生海苔簀を用いて海苔の製造を行うことができ、しかも損傷したり耐用期間の経過した再生可能な海苔簀4を再生処理に回して新たな再生海苔簀の金属材料として利用することができ、資源の無駄を省くことができ、また、従来のような不要となった海苔簀の処分に困ることもなくなる。また、アルミニウム系金属を素材とした海苔簀4を用いると、少なくとも海苔の乾燥時間を従来の1/4は短縮することができることがわかった。このことは乾燥効率を従来と同一にする場合には、乾燥機3の長さを従来の3/4と短く形成することができ、乾燥機3の長さが従来と同長であれば、乾燥効率を大きく向上させることができることになる。
【0082】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することができる。例えば、海苔抄製機を3台以上の複数とする構成としてもよい。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1に係る本発明の板海苔製造装置によれば、機械台用ホルダ一時停止動作に乾燥機用ホルダ早送り動作を同期させることができるので、1サイクルの時間を短縮することができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【0084】
また、請求項2に係る本発明の板海苔製造装置によれば、乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構の1サイクルの動作時間の短縮化をより容易に図ることができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【0085】
また、本発明の板海苔製造装置においては、海苔簀として、素材の少なくとも一部が再生加工自在な金属材料とされている再生可能な海苔簀を用ることにより海苔の乾燥時間を短縮できるとともに、海苔の乾燥機の全長を短縮して乾燥機全体の性能の向上を図ることができる。
【0086】
したがって、本発明の板海苔製造装置によれば、生産能力の向上を容易に図ることができ、更に海苔の乾燥性能も向上させることができるなどの極めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る板海苔製造装置の実施形態の全体構成の要部を示す概略図
【図2】 図1の実施形態の板海苔製造装置に用いられる海苔簀ホルダの要部を示す平面図
【図3】 図1の実施形態の板海苔製造装置に用いられる機械台用海苔簀ホルダ搬送機構の爪チェーンコンベアの爪チェーンの要部を示す側面図
【図4】 図1の4−4線に沿った拡大断面図
【図5】 図3の羽根矢視斜視図
【図6】 図1の実施形態の板海苔製造装置に用いられる駆動機構の構成を模式化して示す機構線図
【図7】 図1の実施形態の板海苔製造装置に用いられる駆動機構の待機状態における要部を示す正面図
【図8】 図1の実施形態の板海苔製造装置の運転工程を示すタイムチャート
【図9】 図1の実施形態の板海苔製造装置に用いられる駆動機構の動作状態の図7に続く途中経過を説明する図7と同様の図
【図10】 図1の実施形態の板海苔製造装置に用いられる駆動機構の動作状態の図9に続く途中経過を説明する図7と同様の図
【図11】 図1の実施形態の板海苔製造装置に用いられる駆動機構の動作状態の図10に続く途中経過を説明する図7と同様の図
【図12】 本発明の再生可能な海苔簀の1実施形態を示す斜視図
【図13】 図12に示されている本発明の再生可能な海苔簀におけるひごの拡大断面図
【符号の説明】
1 板海苔製造装置
2 機械台本体
3 乾燥機
4 海苔簀
5 海苔簀ホルダ
6 機械台用海苔簀ホルダ搬送機構
7 爪チェーンコンベア
8 爪チェーン
14 海苔抄製機
15 吸水機
16 脱水機
17 海苔剥ぎ機
18 海苔簀洗浄機
21 乾燥室
22、23 乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構
24 羽根チェーンコンベア
25 羽根チェーン
35 駆動モータ
36 海苔簀ホルダ受け渡し機構
40 駆動機構
41 機械台用駆動機構
42 乾燥機用駆動機構
43 ゼネバ機構
48 ゼネバ駆動車
48a、48b 駆動ピン
50 ゼネバ従動車
50a、50b、50c、50d 溝
60 カム機構
61 送りつめ
62 つめ車
67 円板カム
69 ベルクランク
70 コロ
71 連結ロッド
73 三又クランク
82 耳部材
83 ひご
84 編簀糸
85 芯材
86 樹脂層
Ma 第1の機械台用ホルダ移動動作
Mb 機械台用ホルダ一時停止動作
Mc 第2の機械台用ホルダ移動動作
Md 機械台用ホルダ停止動作
Fa 第1の乾燥機用ホルダ微動送り動作
Fb 第1の乾燥機用ホルダ早送り動作
Fc 第2の乾燥機用ホルダ微動送り動作
Fd 第2の乾燥機用ホルダ早送り動作
Fe 乾燥機用ホルダ停止動作
Claims (7)
- 海苔簀が装着されている海苔簀ホルダを巡回搬送させる爪チェーンコンベアを具備する機械台用海苔簀ホルダ搬送機構および前記海苔簀ホルダの搬送方向に沿って整列配置された複数の海苔抄製機を有する機械台本体と、加熱風が送給される乾燥室内に配設され前記海苔簀ホルダを鉛直面内において巡回搬送可能な羽根チェーンコンベアを具備する乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構を有する乾燥機と、前記機械台用海苔簀ホルダ搬送機構および前記乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構を関連させて駆動させる駆動機構とを備え、前記機械台用海苔簀ホルダ搬送機構と前記乾燥機用海苔簀ホルダ搬送機構との相互間で前記海苔簀ホルダを移送可能に形成した板海苔製造装置において、
前記駆動機構は、
駆動モータから出力される駆動力をゼネバ機構をもって一方向への間欠回転運動に変換して前記爪チェーンコンベアに伝達する機械台用駆動機構と、
前記駆動モータから出力される駆動力をカム機構をもって所定の運動に変換して出力し、この出力をつめとつめ車によって一方向への間欠回転運動に変換して前記羽根チェーンコンベアに伝達する乾燥機用駆動機構とを具備し、
前記機械台用駆動機構は、爪チェーンコンベアの動作を前記複数の海苔抄製機により前後複数の前記海苔簀ホルダの海苔簀に対して抄製動作を同時に行う前記複数の海苔抄製機の数と同一回数の機械台用ホルダ移動動作と、これらの機械台用ホルダ移動動作の間に設けられる機械台用ホルダ一時停止動作と、最後の機械台用ホルダ移動動作の後に設けられる抄製動作用の機械台用ホルダ停止動作とを機械台用ホルダ搬送サイクルの1サイクルとし、この1サイクルをゼネバ機構の駆動ピンが設けられているゼネバ駆動車の1回転で行うように形成され、
前記乾燥機用駆動機構は、羽根チェーンコンベアの動作を各機械台用ホルダ移動動作の後に設けられる乾燥機用ホルダ早送り動作と、最後の乾燥機用ホルダ早送り動作から次のサイクルの最初の機械台用ホルダ移動動作が終了するまでの乾燥機用ホルダ停止動作と、前記乾燥機用ホルダ早送り動作の間を連結する機械台用ホルダ移動動作数から1を減算した回数の乾燥機用ホルダ微動送り動作であって前記爪チェーンコンベアと微動状態の前記羽根チェーンコンベアとの間において前記海苔簀ホルダの受け渡しを行う乾燥機用ホルダ微動送り動作とを乾燥機用ホルダ搬送サイクルの1サイクルとし、この1サイクルをカム機構のカムの1回転で行うように形成されていることを特徴とする板海苔製造装置。 - 前記乾燥機用ホルダ早送り動作を前記機械台用ホルダ一時停止動作に同期させるとともに、前記最後の乾燥機用ホルダ早送り動作を前記機械台用ホルダ停止動作時に行うように、前記乾燥機用ホルダ微動送り動作および前記乾燥機用ホルダ早送り動作のそれぞれを前記つめ車の一方向への連続した送り動作で行うように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の板海苔製造装置。
- 海苔簀として、素材の少なくとも一部が再生加工自在な金属材料とされている再生可能な海苔簀を用いたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の板海苔製造装置。
- 海苔簀は、再生加工自在な金属材料を除く素材を、当該金属材料の再生加工時に付与される熱により燃焼されて無害物質として除去される非金属材料としたことを特徴とする請求項3に記載の板海苔製造装置。
- 海苔簀は、両端部の耳部材の間に多数のひごを配置して編簀糸によって編簀してなる再生可能な海苔簀において、前記ひごを金属材料と非金属材料とにより形成し、前記耳部材および編簀糸を非金属材料によって形成したことを特徴とする請求項4に記載の板海苔製造装置。
- 海苔簀のひごは、金属材料を非金属材料によって被覆して形成されていることを特徴とする請求項5に記載の板海苔製造装置。
- 海苔簀において、金属材料はアルミニウム系金属からなり、非金属材料は樹脂からなることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の板海苔製造装置。
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