JP4113178B2 - 包装用容器 - Google Patents

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Description

本発明は包装用容器に関する。
更に詳しくは、例えば蓋となる壁部を開いたときに、壁部が筒状本体と並行(平行)に垂れ下がるようにした包装用容器に関する。
また、収容物の収容あるいは取り出しが容易にでき、使用前または使用後に包装用容器を小さく畳むことができるようにした包装用容器に関する。
更に、必要に応じて筒状本体の強度を向上させることができる包装用容器に関する。
段ボールを使用し、四つの側壁から構成される四角筒状の筒状本体と、この筒状本体の両端の周縁からそれぞれ連続して延びる四枚のフラップを一体に形成し、四枚のフラップをそれぞれ内側に折り曲げることによって蓋板と底板が形成される構造の包装用容器は、軽くて強度があり、各種の産業分野で広く使用されている。
この構造の包装用容器は、不使用時(保管時)には保管場所を必要としないように平らに折り畳まれ、使用時には箱状に組み立てて使用されている。
組み立ては、折り畳まれている筒状本体を立体的な筒状にし、底板を構成するフラップは内側に折り曲げ、蓋板を構成するフラップは、当初は外側に折り曲げ、収容物の収容後は内側に折り曲げて使用される。
段ボールを使用した従来の包装用容器は、折り曲げ用の限定線で折り曲げても復元力を有し(弾性力を有し)ており、このために、フラップには、折り曲げた状態から元に戻ろうとする力が働き、折り曲げた状態を維持しにくい(曲げ癖を付けにくい)。
底板となるフラップは元に戻らないように、粘着テープやステープラー等で止めることができる。しかし、蓋板となるフラップは、収容物を収容するまでは、止めることはできない。
このため、一旦フラップを外側に180度折り曲げたとしても、水平方向に張り出した状態となる。
したがって、作業者が包装用容器に近づいて作業をすることは困難であり、作業者は中腰で収容物を抱えながら、収容物の収容あるいは取り出しを行わなければならない。特に収容物が重量物の場合、作業者の疲労は激しく、長時間の作業が困難であり、作業効率が悪かった。
また、フラップを開けた状態で複数の容器を並べる場合は、フラップが邪魔になり隣接する容器の間隔を詰めることができず、作業場所を有効に利用できなかった。
更に、コンベアを備えた自動包装装置を使用して物品を収容するような場合でも、フラップの張り出しが邪魔になり、自動化が容易にはできなかった。
また更に、フラップは折り曲げた状態を維持しにくいので、包装用容器の使用前または使用後に、フラップを折り曲げて包装用容器を小さく畳むことはできなかった。
ところで、本発明者は、段ボール製の包装用容器よりも強度と耐久性を有する包装用容器を鋭意研究中であり、その素材として、間隔があけられて面と面が向き合った関係にあるプラスチック製の板を、プラスチック製の連結体(ウェブ)で連結して一体的に構成された板状物に着目し、製品化を試みている。
この素材は、厚さが厚いものは、剛性を有するためにそのままでは折り曲げることができないか、極めて困難である。
厚さが薄いものでも弾性力があるために、これを例えば筒状本体とフラップとが一体的に形成されている包装用容器に使用する場合は、元に戻る力が段ボールと同じか、更に強く、フラップの折り曲げ加工、及び折り曲げた後のフラップの張り出し防止が困難である。
また、包装用容器を運搬あるいは保管の際に積み重ねることは多く行われている。その場合、下段の包装用容器は、上からの重量を支えなければならず、支え強度が要求される。
更に、外からの衝撃に対して内容物をより充分に保護する必要がある場合や、反対に内容物が各種工作機械の刃物のような場合は、けが防止のために外部に影響を与えないようにする必要がある場合もあり、これらに対応できる包装用容器もまた望まれている。
そこで本発明者は、筒状本体とフラップを別体に形成し、この筒状本体とフラップを他の連結体で連結または結合することで、上記したような問題点を解決できないかという発想のもとに研究を進めた。
上記した連結体として、例えばヒンジ(蝶番)を使用した構造が考えられる。
しかしながら、ヒンジを上記段ボールやプラスチック製の板状物に取り付け、フラップを繰り返し開閉した場合、そのヒンジの取付部分に負荷が集中し、当該取付部分の段ボールやプラスチック製の板状物に亀裂が入って、連結構造が破損する可能性が高い。
しかも、ヒンジの構造上、筒状本体とフラップの間には若干の隙間が形成されるため、収容物が小さな部品や粉状物である場合は、その隙間から収容物が抜け落ちる可能性があり、また保冷状態で収容物を搬送する場合は、その隙間から冷気が漏れるといった不都合がある。
そこで本発明者は更に鋭意研究を進めた結果、筒状本体とフラップを布等の柔軟性または可撓性を有するシート状連結体によって連結または結合し、しかもその連結または結合を縫うことにより行うことが、上記した問題点を解決する極めて有効な手段であることを見い出し、本発明を完成するに至った。
(本発明の目的)
そこで本発明の他の目的は、蓋となる壁部の開閉が容易で、壁部を開いたときには、壁部が筒状本体と並行(平行)に垂れ下がるようにした包装用容器を提供することにある。
また本発明の目的は、収容物の収容あるいは取り出しが容易にでき、使用前または使用後に包装用容器を小さく畳むことができる包装用容器を提供することにある。
更に、本発明の他の目的は、必要に応じて筒状本体の強度を向上させることができる包装用容器を提供することにある。
その他の本発明の目的は、以下の説明によって明らかになるであろう。
上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。
第1の発明にあっては、
筒状本体の少なくとも一端の周縁から連続して延びる少なくとも一つの壁部を内側に折り曲げることによって形成される端部閉鎖要素を有する包装用容器であって、
上記筒状本体と壁部は別体に形成されており、
該筒状本体と壁部は柔軟性または可撓性を有するシート状連結体によって連結または結合されており、
上記筒状本体とシート状連結体及び壁部とシート状連結体の連結または結合は、縫うことによって行われていることを特徴とする、
包装用容器である。
第2の発明にあっては、
四角筒状に形成してある筒状本体の両端の周縁からそれぞれ連続して延びる三つまたは四つの壁部をそれぞれ内側に折り曲げることによって形成される端部閉鎖要素を有する包装用容器であって、
上記筒状本体の少なくとも蓋側に位置する三つまたは四つの壁部は筒状本体と別体に形成されており、
該筒状本体と壁部は柔軟性または可撓性を有するシート状連結体によって連結または結合されており、
上記筒状本体とシート状連結体及び壁部とシート状連結体の連結または結合は、縫うことによって行われていることを特徴とする、
包装用容器である。
第3の発明にあっては、
内側に折り曲げて端部閉鎖要素を形成した壁部を、面ファスナーで固定できるように構成してあることを特徴とする、
第1または第2の発明に係る包装用容器である。
第4の発明にあっては、
内側に折り曲げて端部閉鎖要素を形成した壁部を、面ファスナーで固定できるように構成してあり、
上記面ファスナーによって、包装用容器を畳んだ状態で固定できるように構成してあることを特徴とする、
第1または第2の発明に係る包装用容器である。
第5の発明にあっては、
筒状本体の少なくとも1箇所には、連結したときに筒状本体を形成し、連結を解除したときに筒状本体を展開できるようにした連結部が設けてあることを特徴とする、
第1,2,3または第4の発明に係る包装用容器である。
第6の発明にあっては、
底側に端部閉鎖要素を形成する四角形状の壁部の各周縁から立ち上がって形成されている四つの側壁を有する包装用容器であって、
上記壁部と側壁は別体に形成され、
該壁部と側壁は柔軟性または可撓性を有するシート状連結体によって連結または結合されており、
上記壁部とシート状連結体及び側壁とシート状連結体の連結または結合は、縫うことによって行われており、
上記四つの側壁の少なくとも一つは、隣り合う他の側壁と面ファスナーによって固定されていることを特徴とする、
包装用容器である。
第7の発明にあっては、
柔軟性または可撓性を有するシート状連結体の素材が布であることを特徴とする、
第1,2,3,4,5または第6の発明に係る包装用容器である。
第8の発明にあっては、
包装用容器の素材が、段ボール、間隔があけられて面と面が向き合った関係にあるプラスチック製の板をプラスチック製の連結体で連結して構成された板状物、プラスチック板から選ばれたいずれか一つまたは二以上の組み合わせであることを特徴とする、
第1,2,3,4,5,6または第7の発明に係る包装用容器である。
第9の発明にあっては、
包装用容器の素材が、間隔があけられて面と面が向き合った関係にあるプラスチック製の板をプラスチック製の連結体で連結して構成された板状物であり、
筒状本体を構成するそれぞれの側壁、あるいは底側に端部閉鎖要素を形成する四角形状の壁部の各周縁から立ち上がって形成されている四つの側壁は、上記板状物が二枚以上積層されており、上記各側壁は柔軟性または可撓性を有するシート状連結体で連結または結合されていることを特徴とする、
第1,2,3,4,5,6,7または第8の発明に係る包装用容器である。
(作 用)
本発明に係る包装用容器は、筒状本体と壁部は別体に形成されており、筒状本体と壁部は柔軟性または可撓性を有するシート状連結体によって連結または結合されており、上記筒状本体とシート状連結体及び壁部とシート状連結体の連結または結合は、縫うことによって行われているので、蓋板に相当する壁部を外側に開いても、壁部が横方向に張り出さず重力で垂れ下がり、筒状本体と並行(平行)に収まる。
このように、壁部が横方向に張り出さずに重力で垂れ下がるために、作業者が包装用容器に近づいて作業をすることができる。したがって、収容物の収容あるいは取り出しが容易である。この利点は、収容あるいは取り出す内容物が重量物の場合に特に顕著である。即ち、中腰で重量物を抱えると腰痛の原因となるが、本願発明に係る包装用容器の場合は、その問題が解消できる。
壁部が横方向に張り出さずに重力で垂れ下がるので、複数の容器を蓋を開けた状態で並べる場合に、壁部が邪魔にならず、隣接する容器の間隔を詰めることができ、作業場所を有効に利用できる。
これによって、コンベアを備えた自動包装装置を使用した物品の収容が容易となる。
また、筒状本体と壁部をシート状連結体で連結しているので、連結体としてヒンジを使用した場合と相違して、壁部開閉時の負荷が部分的に集中しにくく、筒状本体と壁部の連結構造は破損しにくい。
更に、筒状本体及び壁部の周縁部のほぼ全体をシート状連結体で連結または結合すれば、ヒンジを使用して連結した場合と相違して、筒状本体と壁部の間には隙間が形成されにくい。したがって、収容物が小さな部品や粉状物である場合でも、収容物が抜け落ちる可能性はほとんどなく、また保冷状態で収容物を搬送する場合でも、冷気が漏れるといった不都合は生じにくい。
また更に、例えば筒状本体とシート状連結体及び壁部とシート状連結体の連結または結合に、粘着剤あるいは接着剤を使用した場合は、粘着剤あるいは接着剤が筒状本体、壁部及びシート状連結体と相性の良いものでなければならないが、縫着の場合はそのような考慮は不要である。また、縫着の場合は、粘着剤あるいは接着剤のように経年変化や温度変化により剥離する恐れもない。
内側に折り曲げて端部閉鎖要素を形成した壁部を、面ファスナーで固定できるように構成してあるものでは、蓋板に相当する壁部の固定に粘着テープを必要としないので、繰り返しの使用に適している。
内側に折り曲げて端部閉鎖要素を形成した壁部を、面ファスナーで固定できるように構成してあり、上記面ファスナーによって、包装用容器を畳んだ状態で固定できるように構成してあるものでは、紐などの他の固定手段を使用せずに、折り畳んだ状態の包装用容器を固定できるので、便利である。
筒状本体の少なくとも1箇所に、連結したときに筒状本体を形成し、連結を解除したときに筒状本体を展開できるようにした連結部が設けてあるものでは、次のように作用する。
まず、連結部による連結を解除して筒状本体を展開し、包装用容器を広げた状態で床面に寝かせる。次いで、その筒状本体を構成する側壁の上に収容物を置き、その後、連結部により展開した状態の筒状本体を再び連結して収容物を包む。
次いで蓋側及び底側の壁部を内側に折り曲げ、それぞれ端部閉鎖要素を構成し、収容物を包装する。
このように、筒状本体を展開した状態で収容物の収容あるいは取り出しを行うようにすれば、収容あるいは取り出しの際に収容物を持ち上げる必要はない。したがって、収容物が重量物である場合でも、収容物の収容あるいは取り出しが容易にできる。
底側に端部閉鎖要素を形成する四角形状の壁部の各周縁から立ち上がって形成されている四つの側壁を有する包装用容器であって、上記壁部と側壁は別体に形成され、該壁部と側壁は柔軟性または可撓性を有するシート状連結体によって連結または結合されており、上記壁部とシート状連結体及び側壁とシート状連結体の連結または結合は、縫うことによって行われており、上記四つの側壁の少なくとも一つは、隣り合う他の側壁と面ファスナーによって固定されているものでは、面ファスナーによる固定を解除して側壁を外側に開くと、側壁は底体に相当する壁部と面一または本質的に面一になり、開口部が構成される。
このように、側壁は底体に相当する壁部と面一または本質的に面一になるので、収容物を側壁の上まで持ち上げることなく、収容物の収容あるいは取り出しが容易にできる。この利点は、収容あるいは取り出す内容物が重量物の場合に特に顕著である。
包装用容器の素材が、間隔があけられて面と面が向き合った関係にあるプラスチック製の板をプラスチック製の連結体で連結して構成された板状物であり、筒状本体を構成する側壁は、上記板状物が二枚以上積層されている包装用容器の場合、包装用容器を運搬あるいは保管の際に積み重ねても、筒状本体を構成する下側の側壁は十分な強度を有しているので変形が防止できる。
また、上記のように側壁が積層されている場合は、外からの衝撃に対して内容物をより充分に保護することができるだけでなく、反対に収容物が各種工作機械の刃物のような場合は、収容物の影響を外部に及ぼさないのでけが防止を図ることができる。
(a)本発明に係る包装用容器は、筒状本体と壁部は別体に形成されており、筒状本体と壁部は柔軟性または可撓性を有するシート状連結体によって連結または結合されており、上記筒状本体とシート状連結体及び壁部とシート状連結体の連結または結合は、縫うことによって行われているので、蓋板に相当する壁部を外側に開いても、壁部が横方向に張り出さず重力で垂れ下がり、筒状本体と並行(平行)に収まる。
このように、壁部が横方向に張り出さずに重力で垂れ下がるために、作業者が包装用容器に近づいて作業をすることができる。したがって、収容物の収容あるいは取り出しが容易である。この利点は、収容あるいは取り出す内容物が重量物の場合に特に顕著である。即ち、中腰で重量物を抱えると腰痛の原因となるが、本願発明に係る包装用容器の場合は、その問題が解消できる。
(b)壁部が横方向に張り出さずに重力で垂れ下がるので、複数の容器を蓋を開けた状態で並べる場合に、壁部が邪魔にならず、隣接する容器の間隔を詰めることができ、作業場所を有効に利用できる。
これによって、コンベアを備えた自動包装装置を使用した物品の収容が容易となる。
(c)筒状本体と壁部をシート状連結体で連結するので、連結体としてヒンジを使用した場合と相違して、壁部開閉時の負荷が部分的に集中しにくく、筒状本体と壁部の連結構造は破損しにくい。
(d)筒状本体及び壁部の周縁部のほぼ全体をシート状連結体で連結または結合すれば、ヒンジを使用して連結した場合と相違して、筒状本体と壁部の間には隙間が形成されにくい。したがって、収容物が小さな部品や粉状物である場合でも、収容物が抜け落ちる可能性はほとんどなく、また保冷状態で収容物を搬送する場合でも、冷気が漏れるといった不都合は生じにくい。
(e)また更に、例えば筒状本体とシート状連結体及び壁部とシート状連結体の連結または結合に、粘着剤あるいは接着剤を使用した場合は、粘着剤あるいは接着剤が筒状本体、壁部及びシート状連結体と相性の良いものでなければならないが、縫着の場合はそのような考慮は不要である。また、縫着の場合は、粘着剤あるいは接着剤のように経年変化や温度変化により剥離する恐れもない。
(f)内側に折り曲げて端部閉鎖要素を形成した壁部を、面ファスナーで固定できるように構成してあるものでは、蓋板に相当する壁部の固定に粘着テープを必要としないので、繰り返しの使用に適している。
(g)内側に折り曲げて端部閉鎖要素を形成した壁部を、面ファスナーで固定できるように構成してあり、上記面ファスナーによって、包装用容器を畳んだ状態で固定できるように構成してあるものでは、紐などの他の固定手段を使用せずに、折り畳んだ状態の包装用容器を固定できるので、便利である。
(h) 筒状本体の少なくとも1箇所に、連結したときに筒状本体を形成し、連結を解除したときに筒状本体を展開できるようにした連結部が設けてあるものでは、筒状本体を展開した状態で収容物の収容あるいは取り出しを行うようにすれば、収容あるいは取り出しの際に収容物を持ち上げる必要はない。したがって、収容物が重量物である場合でも、収容物の収容あるいは取り出しが容易にできる。
(i)底側に端部閉鎖要素を形成する四角形状の壁部の各周縁から立ち上がって形成されている四つの側壁を有する包装用容器であって、上記壁部と側壁は別体に形成され、該壁部と側壁は柔軟性または可撓性を有するシート状連結体によって連結または結合されており、上記壁部とシート状連結体及び側壁とシート状連結体の連結または結合は、縫うことによって行われており、上記四つの側壁の少なくとも一つは、隣り合う他の側壁と面ファスナーによって固定されているものでは、面ファスナーによる固定を解除して側壁を外側に開くと、側壁は底体に相当する壁部と面一または本質的に面一になり、開口部が構成される。
このように、側壁は底体に相当する壁部と面一または本質的に面一になるので、収容物を側壁の上まで持ち上げることなく、収容物の収容あるいは取り出しが容易にできる。この利点は、収容あるいは取り出す内容物が重量物の場合に特に顕著である。
(j)包装用容器の素材が、間隔があけられて面と面が向き合った関係にあるプラスチック製の板をプラスチック製の連結体で連結して構成された板状物であり、筒状本体を構成する側壁は、上記板状物が二枚以上積層されている包装用容器の場合、包装用容器を運搬あるいは保管の際に積み重ねても、筒状本体を構成する下側の側壁は十分な強度を有しているので変形が防止できる。
(k)側壁が積層されている場合は、外からの衝撃に対して内容物をより充分に保護することができるだけでなく、反対に収容物が各種工作機械の刃物のような場合は、収容物の影響を外部に及ぼさないのでけが防止を図ることができる。
本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
[実施の形態1]
図1は本発明に係る包装用容器の第1の実施の形態を示しており、筒状本体と底側のフラップを組み立て、蓋側のフラップを外側に開いた状態の斜視説明図である。
なお、図1では説明の関係上、フラップ13、14を水平方向に開いた状態で表している。
包装用容器は、四つの側壁101,102,103,104から構成され、外形が四角形の筒状本体10を有している。
筒状本体10は、蓋側Aの端の周縁から、連続して延びる四つの壁部である内フラップ12,14と外フラップ11,13を有している。なお、本実施の形態では、長尺なフラップが外フラップであるが、組み立て時において、内フラップ12、14を外側にしても支障はない。
また、筒状本体10は、底側Bの端の周縁から、連続して延びる四つの壁部であるフラップ21,22,23,24(フラップ21,22,23,24は、それぞれ内フラップ12,14と外フラップ11,13と上下に対応した位置関係にあり、図1ではフラップ23のみが図示されている)を有している。
そして、それぞれのフラップ21,22,23,24を内側に折り曲げることによって、これらのフラップ21,22,23,24は包装用容器の端部閉鎖要素を構成する。
筒状本体10の蓋側Aに位置する内フラップ12,14と外フラップ11,13は、それぞれ筒状本体10とは別体に形成されている。一方、筒状本体10の底側Bに位置する四つのフラップ21,22,23,24は、筒状本体10とは一体に形成されている(後で説明する実施の形態のように、蓋側Aと同じように筒状本体10と別体に形成することもできる)。
筒状本体10と内フラップ12,14と外フラップ11,13は、それぞれ柔軟性または可撓性を有するシート状連結体111,121,131,141によって連結または結合されている。
符号112,122,132,142は、内フラップ12,14と外フラップ11,13の外周部のうち、シート状連結体111,121,131,141を縫着した部分を除く部分を覆っている化粧シートを示している。また、符号3は縫い合わせ糸を示している。
なお、筒状本体10の側壁101,102,103,104の上辺部にも、化粧シート112,122,132,142が設けられている。
図2は、シート状連結体によって筒状本体に連結されているフラップの動きを説明する断面図を示している。
なお、図1に示した箇所と同一箇所または同等箇所には同一符号を付して示している。このことは以下の図においても同じである。
図中(a)は、フラップが筒状本体10(側壁101)と並行(平行)に垂れ下がる状態を示している。(b)は(a)の状態からフラップを起こしている状態を示している。(c)はフラップを内側に折り曲げ、筒状本体10の開口部を閉鎖した状態を示している。
図2では、外フラップ11部分を示しているが、他の内フラップ12,14と外フラップ13の場合も同じである。
いくつかの具体的な包装用容器の例を示した本実施の形態において、柔軟性または可撓性を有するシート状連結体の素材として、布(ポリプロピレンやポリエステルを素材としたもの)が使用されているが、柔軟性または可撓性を有するならば他の織布、不織布、編布、あるいは合成樹脂シートや皮革、ゴム等の他の素材などを使用することができる。
本実施の形態において、包装用容器の素材は、間隔があけられて面と面が向き合った関係にあるプラスチック製の板をプラスチック製の連結体(ウェブ)で連結して構成された板状物(プラスチック段ボールと称されることもあり、本実施の形態では「プラスチック段ボール」と称する)が使用されているが、紙製の段ボールでも良いし、中実のプラスチック板でもよい。
また、板状物の厚みは5mmのものを使用したが、厚みについては特に限定されるものではない。
図1に示した例示においては、筒状本体10とシート状連結体111,121,131,141及び内フラップ12,14と外フラップ11,13とシート状連結体111,121,131,141の連結または結合は、ミシンを使用して糸で縫った縫着によるものである。これによって機械的に相互に連結または結合される。
また、包装用容器の素材として、中空部を備えたプラスチック段ボールを使用している。したがって、ミシンによる縫着の際に針にかかる負荷は、中実のプラスチック板を使用した場合と比べて低い。よって、厚いプラスチック段ボールを使用した場合、あるいはプラスチック段ボールを二重に重ねて使用した場合でも、ミシンで無理なく縫うことができる。
更に、縫着時にプラスチック製の連結体(ウェブ)にミシンの針が当たらないよう、即ち、中空部分に必ずミシンの針が通るように、縫う糸の間隔を調整することもできる。
(作 用)
包装用容器は、筒状本体10と内フラップ12,14と外フラップ11,13は別体に形成されており、筒状本体10と内フラップ12,14と外フラップ11,13は柔軟性または可撓性を有する連結体111,121,131,141によって連結されているので、内フラップ12,14と外フラップ11,13を外側に開くと、内フラップ12,14と外フラップ11,13が横方向に張り出さず重力で垂れ下がり、筒状本体10と並行(平行)に収まる。
このように、フラップが横方向に張り出さず重力で垂れ下がるため、作業者が包装用容器に近づいて作業をすることができ、収容物の収容あるいは取り出しを容易に行うことができる。この利点は、収容あるいは取り出す内容物が重量物の場合に特に顕著である。即ち、中腰で重量物を抱えると腰痛の原因となるが、本願発明に係る包装用容器の場合は、その問題が解消できる。
フラップが横方向に張り出さずに重力で垂れ下がるので、複数の包装用容器を蓋を開けた状態で並べる場合に、フラップが邪魔にならず、隣接する容器の間隔を詰めることができ、作業場所を有効に利用できる。
また、コンベアを備えた自動包装装置を使用した、包装用容器への物品の収容が容易となる。
また、単にプラスチック段ボールに折り目を付けて、フラップを折り曲げ可能に形成しているものは、フラップを何度も開閉することにより折り目に亀裂が生じ、フラップが破れて取れる可能性が高い。しかし、本実施の形態ではシート状連結体111,121,131,141によって連結しているので、亀裂が簡単に入ることはなく、長期間の使用に耐える。
筒状本体10とフラップをシート状連結体で連結しているので、連結体としてヒンジを使用した場合と相違して、フラップ開閉時の負荷が部分的に集中しにくく、筒状本体10とフラップの連結構造は破損しにくい。
更に、筒状本体10及びフラップの周縁部のほぼ全体をシート状連結体で連結または結合すれば、ヒンジを使用して連結した場合と相違して、筒状本体10とフラップの間には隙間が形成されにくい。したがって、収容物が小さな部品や粉状物である場合でも、収容物が抜け落ちる可能性はほとんどなく、また保冷状態で収容物を搬送する場合でも、冷気が漏れるといった不都合は生じにくい。
また更に、例えば筒状本体10とシート状連結体及びフラップとシート状連結体の連結または結合に、粘着剤あるいは接着剤を使用した場合は、粘着剤あるいは接着剤が筒状本体10、フラップ及びシート状連結体と相性の良いものでなければならないが、縫着の場合はそのような考慮は不要である。また、縫着の場合は、粘着剤あるいは接着剤のように経年変化や温度変化により剥離する恐れもない。
[実施の形態2]
図3、図4は、本発明に係る包装用容器の第2の実施の形態を示している。
図3は筒状本体を四角形状に組み立てているが底側のフラップは組み立てず、蓋板を外側に開いた状態の斜視説明図、
図4は筒状本体と底側のフラップを組み立て、蓋側のフラップを被せた状態の斜視説明図である。
なお、第1の実施の形態と同一または同等箇所には同一の符号を付して示している。
また、図3では説明の関係上、フラップ12a,14aを水平方向に開いた状態で表している。
図1に示した包装用容器と異なるところは、蓋側Aの端部閉鎖要素を構成するフラップが三方開きであり、そのうちの一つが被嵌蓋となっている点である。
蓋側Aの端部閉鎖要素は、向かい合う内フラップ12a,14aと、内フラップ12a,14aを内側に折り曲げた後に、内フラップ12a,14aの上から内フラップ12a,14a全体を被嵌する蓋板となる外フラップ4を有している。内フラップ12a,14aの構造は上記の場合と同じか大体同じなので説明を省略する。
外フラップ4は、外フラップ本体40と、該外フラップ本体40の周縁に柔軟性または可撓性を有するシート状連結体6を介して連結されている三つの側フラップ41,42,43を有している。側フラップ41,42,43には、それぞれ外面の二箇所に面ファスナーの一方44が取り付けてある。面ファスナーの他方45は筒状本体10の外面の対応する位置に取り付けてある。
(作 用)
内フラップ12a,14aを内側に折り曲げた後に内フラップ12a,14aの上から外フラップ4を被嵌し、面ファスナーの一方44と面ファスナーの他方45を掛止する。これによって、外フラップ4は筒状本体10に固定される。
この例示の包装用容器は、外フラップの固定に面ファスナーを使用しているので、粘着テープなどで封をする場合に比べて、繰り返し使用する場合に便利である。したがって、例えば工場内などで部品の運搬などに繰り返し使用される、いわゆる「通い箱」として使用するのに好適である。
その他の作用は、第1の実施の形態と大体において同じである。
[実施の形態3]
図5、図6は、本発明に係る包装用容器の第3の実施の形態を示している。
図5は筒状本体を四角形状に組み立て、底側のフラップは組み立てず、蓋側のフラップを外側に開いた状態の斜視説明図、
図6は筒状本体の側壁の連結構造を示す概略説明図である。
既に説明した実施の形態と同一または同等箇所には同一の符号を付して示している。これについては、後述する他の実施の形態についても同様である。
なお、図5では説明の関係上、フラップ14aを水平方向に開いた状態で表している。
図5、図6に示した包装用容器が図3に示した包装用容器と異なるところは、主として側壁部分にある。
図6に示すように、筒状本体10を構成する四つの側壁101,102,103,104をプラスチック段ボールの二重構造にしている。
上記したようにプラスチック段ボールは一方向にリブを有する。このリブが直角に交差するようにしてプラスチック段ボールを積層して側壁を構成している。
側壁101,102,103,104同士の連結は、シート状連結体5を隣り合う側壁の両面に掛け渡して配置し、シート状連結体5を側壁101,102,103,104と共に縫着する。側壁間は、シート状連結体5での連結後、組み立てるに当たり、隣り合う側壁を90度折り曲げるのに支障のない所要の間隔を有している
なお、シート状連結体5の中央を縫着して一体化を図り、二枚のシート状連結体5が一体に動くようにしている。
また、図1に示した包装用容器の蓋側Aと同様に、底側Bのフラップ21,22,23,24と筒状本体10とは別体に形成し、それぞれシート状連結体5で縫着され連結または相互に結合されている。
(作 用)
作用は、上記した図3に示した例示の場合とほぼ同じである。
この例示の包装用容器の場合は、側壁が二重構造になっているので包装用容器を積み重ねた場合でも、上からの圧縮強度に優れる。
また、収容部品などに刃物など、鋭利な部品を収容した場合、一層構造のものであれば側壁を突き破って部品の一部が露出することがあり危険であるが、そのような危険を防止することができる。
更に、側壁101,102,103,104同士の連結をシート状連結体5による縫着で行っているので、ステープラで止めたもののように、中に金属部分が出て収容物を傷つけるような危険性はない。
また、内容物に応じて側壁を構成するプラスチック段ボールの枚数を増やすことができる。
更には、積層するのに粘着剤あるいは接着剤を使用する場合は、粘着剤あるいは接着剤がプラスチック段ボールと相性の良いものでなければならないが、縫着の場合はそのような考慮は不要である。また、縫着の場合は、粘着剤あるいは接着剤のように経年変化により剥離する恐れもない。
更にまた、断熱性、遮音性を持たせるために、プラスチック段ボールの間にフェルトや他の材料を挟んだ構造とする等、各種の機能を持たせることができる。
[実施の形態4]
図7ないし図12は、本発明に係る包装用容器の第4の実施の形態を示している。
図7は底側のフラップを内側に閉じ、蓋側のフラップを外側に開いた状態の斜視説明図、
図8は図7に示す蓋側の内フラップを内側に閉じた状態の斜視説明図、
図9は図8に示す蓋側の外フラップを内側に閉じた状態の斜視説明図、
図10は図9で示す包装用容器を上下反対にし、底側の内フラップの一方と外フラップを外側に開いた状態の斜視説明図、
図11はシート状連結体による筒状本体とフラップの連結構造を示す断面図、
図12は各フラップを外側に開いて、包装用容器を折り畳んだ状態を示す斜視説明図である。
なお、図7、図8及び図10では、説明の関係上、各フラップを斜め下方へ開いた状態で表している。このことは以下の図においても同じである。
図1に示した包装用容器と異なる主なところは、シート状連結体7による筒状本体10と各フラップの連結構造、各フラップの固定に面ファスナーを使用している点、底側Bのフラップと筒状本体10とを別体に形成している点である。
筒状本体10と各フラップは、柔軟性または可撓性を有するシート状連結体7を介して連結されている。図11では、外フラップ11bを内側に閉じた状態を示している。シート状連結体7は、第1の実施の形態(図2(c)参照)と異なり、側壁101の外面と外フラップ11bの外面にそれぞれ縫着されている。
図7に示すように、蓋側Aの外フラップ11b,13bには、それぞれ内面の先部側に沿って面ファスナーの一方113,133が縫着されている。面ファスナーの他方123,143は、図8に示すように、内フラップ12b,14bの外面の対応する位置に縫着されている。面ファスナーの一方113,133の幅は、面ファスナーの他方123,143の幅の約半分であり、面ファスナーの一方113,133の長さは、面ファスナーの他方123,143の長さの約二倍である。
上記した面ファスナー113,133,123,143の掛止によって、内側に閉じた状態の内フラップ12b,14bと外フラップ11b,13bは固定される。
更に、図9に示すように、外フラップ13bには、外面の二箇所に面ファスナーの一方134,134が縫着されている。面ファスナーの他方114,114は、外フラップ11bの外面の対応する位置に二箇所縫着されている。この面ファスナー134,114の掛止により、閉じた状態の外フラップ11b,13bを強固に固定できる。
また図10に示すように、底側Bの内フラップ22a,24aと外フラップ21a,23aは、筒状本体10と別体に形成している。各フラップ22a,24a,21a,23aと筒状本体10は、それぞれシート状連結体7,・・・で縫着され連結または相互に結合されている。
内フラップ22aには、内面の先部側に面ファスナーの一方221が縫着されている。面ファスナーの他方241は、内フラップ24aの内面の対応する位置(先端部側に沿って)に縫着されている。これにより、内側に閉じた状態の内フラップ22a,24a同士を強固に固定して、重い物品を収容した場合の底抜けを防止している。
なお、底側Bの各フラップ22a,24a,21a,23aには、蓋側Aの各フラップと同様に、面ファスナーの一方223,242、面ファスナーの他方211,231がそれぞれ縫着されている。
(作 用)
図7に示す内フラップ12b,14bを内側に折り曲げた後に外フラップ11b,13bを内側に閉じ、面ファスナーの一方113,133と面ファスナーの他方123,143を掛止する。更に、外フラップ13bに縫着されている面ファスナーの一方134,134を、外フラップ11bに縫着されている面ファスナーの他方114,114に掛止し、外フラップ11b,13b同士を固定する。
この例示の包装用容器では、第3の実施の形態(図3参照)と同様、各フラップの固定に面ファスナーを使用しているので、粘着テープなどで封をする場合に比べて、繰り返し使用する場合に便利である。したがって、例えば工場内などで部品の運搬などに繰り返し使用される、いわゆる「通い箱」として使用するのに好適である。
なお、物品を搬送した後は、図12に示すように小さく畳んで送り返すことができる。
その他の作用は、既に説明した実施の形態と大体において同じである。
[実施の形態5]
図13及び図14は、本発明に係る包装用容器の第5の実施の形態を示している。
図13は蓋側の外フラップを外側に開き、底側のフラップを内側に閉じた状態の斜視説明図、
図14は包装用容器を展開した状態の平面視説明図である。
図7に示した包装用容器と異なる主なところは、蓋側Aの端部閉鎖要素を構成する各フラップを固定する面ファスナー構造と、筒状本体10の側壁101,102を連結部である面ファスナー92,91によって連結している点である。
蓋側Aの内フラップ12b,14bの先部側のほぼ中央には面ファスナーの一方124,144が縫着されており、面ファスナーの他方115,115,135,135は、外フラップ11b,13bの先部側に所定の間隔をもって二箇所設けてある。
面ファスナーの一方124と面ファスナーの他方115,135、及び面ファスナーの一方144と面ファスナーの他方115,135をそれぞれ掛止することによって、内側に閉じた状態の内フラップ12b,14bと外フラップ11b,13bは固定される。
なお、底側Bの各フラップ21a,22a,23a,24aにも、同様に面ファスナー115,115,135,135が縫着されている。
更に、図14で側壁102の右端側の外面には、縁部に沿って(縁部から突出して)面ファスナーの一方91が縫着されている。面ファスナーの他方92は図14で側壁101の左端側の外面に縫着されている。このような構成により、展開した図14の状態から面ファスナーの一方91と面ファスナーの他方92を掛止して側壁101,102,103,104を組み立てることで、外形が四角形の筒状本体10を構成できる。
(作 用)
図13に示す側壁101,102に縫着されている面ファスナー91,92の固定を解除することにより、包装用容器を図14のように展開することができる。
そして、例えば収容物が相当の重量を有する場合、包装用容器を展開した状態で床に敷き、図14で側壁103の上に収容物を置く。次いで、側壁101,104と側壁102で収容物を両側から包むようにして収容し、最後に面ファスナーの一方91を面ファスナーの他方92に掛止する。その後、蓋側Aと底側Bの各フラップを内側に折り曲げ、各面ファスナーでそれぞれ固定する。
このようにして収容すれば、重い物品を持ち上げる必要がないので、作業の効率化と労力の低減ができる。
その他の作用は、既に説明した実施の形態と大体において同じである。
なお、面ファスナーの代わりに、スライドファスナー(滑り式留め具)等の他の掛止手段を用いても良い。
[実施の形態6]
図15ないし図17は、本発明に係る包装用容器の第6の実施の形態を示している。
図15は蓋側と底側のフラップを外側に開いた状態の斜視説明図、
図16は蓋側と底側のフラップを内側に閉じた状態の斜視説明図、
図17は包装用容器を折り畳んだ状態の斜視説明図である。
図7に示した包装用容器と異なる主なところは、蓋側A及び底側Bの端部閉鎖要素を構成する各フラップを固定する面ファスナーの構造である。
図15で側壁104には、外面の上部側中央に面ファスナーの一方93の基端部が縫着されており、先部側は蓋側Aへ延長して設けてある。面ファスナーの他方94,94は、外フラップ11b,13bの外面の先部側に沿ってそれぞれ縫着されており、図16で更に面ファスナーの他方95が側壁102の外面の上部側中央に縫着されている。
以上のような構成により、内フラップ12b,14bと外フラップ11b,13bを側に閉じた後、図16に示すように、面ファスナーの一方93を面ファスナーの他方94,94,95にそれぞれ掛止して外フラップ11b,13bを筒状本体10に固定する。
包装用容器の底側Bにも、蓋側Aと同様に面ファスナーの一方93と面ファスナーの他方94,94,95がそれぞれ縫着されており、底側Bの各フラップも同様に固定することができる。
更に、図15に示す側壁101,103の外面の所要の位置には、図17に示すように包装用容器を折り畳んだ際に、面ファスナーの一方93を掛止する面ファスナーの他方96,96がそれぞれ縫着されている。
(作 用)
本実施の形態に係る包装用容器では、蓋側A及び底側Bの各フラップの固定に面ファスナーを使用しているので、第4の実施の形態と同様、粘着テープなどを使用して封をする必要がない。
また、図15に示す側面101,103の外面には、面ファスナーの他方96,96がそれぞれ縫着されているので、図17に示すように包装用容器を折り畳んだ際に、面ファスナーの一方93,93をそれぞれ掛止すれば、包装用容器が開かないように固定することができる。
更に、包装用容器を折り畳んだ後の面ファスナー93,93の処置も同時にできて、大変便利である。
その他の作用は、既に説明した実施の形態と大体において同じである。
[実施の形態7]
図18ないし図21は、本発明に係る包装用容器の第7の実施の形態を示している。
図18は包装用容器の斜視説明図、
図19は側壁の一部を外側に開いた状態の斜視説明図、
図20は展開した状態の包装用容器を底板の外面側から見た説明図、
図21は包装用容器を折り畳んだ状態を示す斜視説明図である。
図1に示した包装用容器と主に異なるところは、上部に端部閉鎖要素を構成する蓋板となるフラップがない点、側壁がそれぞれ別体に形成され側壁の一部を外側に開くことができる点、底側Bの端部閉鎖要素がフラップではなく一枚の底板25で形成されている点である。
包装用容器は、四つの側壁105,106,107,108及び一つの底板25から主に構成されている。側壁105,106,107,108と底板25はそれぞれ別体に形成され、柔軟性または可撓性を有するシート状連結体7,・・・によってそれぞれ連結または結合されている。
図19で底板25の短辺側に設けてある側壁107,108(以下、「内側壁」という)には、外面側のほぼ中央に面ファスナーの一方81,81がそれぞれ縫着されている。
また、底板25の長辺側に設けてある側壁105(以下、「外側壁」という)は、底板25の長辺部と同じか大体同じ幅の外側壁本体105aと、外側壁本体105aの両端側にそれぞれ設けてある被覆壁105b,105bを備えている。
なお、底板25の長辺側に設けてある外側壁106についても、同様に、外側壁本体106aと被覆壁106b,106bを備えている。
外側壁本体105aと被覆壁105b,105bは、外面側でシート状連結体7,7によってそれぞれ連結または結合されている。外側壁本体106aと被覆壁106b,106bについても同様である。
また、各被覆壁105b,105b,106b,106bの内面の先部側には、上記した内側壁107,108の面ファスナーの一方81,81に対応する面ファスナーの他方82,82,82,82がそれぞれ縫着されている。
(作 用)
図20に示す展開した状態の包装用容器を裏返し、次いで図19に示すように内側壁107,108と外側壁106を立てた状態で、外側壁106の被覆壁106b,106bをほぼ直角に折り曲げ、外側から内側壁107,108をそれぞれ固定する。
内側壁107,108と被覆壁106b,106bは、面ファスナーの一方81,81と面ファスナーの他方82,82を掛止することで固定される。
更に残りの外側壁105も同様に組み立てることで、図18に示す包装用容器が構成される。
本実施の形態の包装容器は、面ファスナー81,82,81,82の固定をそれぞれ解除することにより、図19に示すように例えば外側壁105を外側に開いて、側壁105を底板25と面一または本質的に面一にできる。したがって、収容物を側壁の上まで持ち上げて出し入れする必要がないので、特に重い収容物の場合、その収容あるいは取り出しが容易である。よって、作業の効率化と労力の低減ができる。
また図18に示す状態から、例えば右側の被覆壁105b,106bを左右外側(矢印方向)へ開き、更に内側壁107を外側に倒して開けば、包装用容器の短辺側から収容物の収容あるいは取り出しもできる。
更に、いわゆる「通い箱」として物品を搬送した後は、図21に示すように小さく畳んで送り返すことができる。
なお、図18で包装用容器の上面側に蓋板となるフラップを設けて、端部閉鎖要素を構成することもできる。
その他の作用は、既に説明した実施の形態と大体において同じである。
なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまで説明上のものであって限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示されている実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
本発明に係る包装用容器の第1の実施の形態を示しており、筒状本体と底側のフラップを組み立て、蓋側のフラップを外側に開いた状態の斜視説明図。 シート状連結体によって筒状本体に連結されているフラップの動きを説明する断面図。 本発明に係る包装用容器の第2の実施の形態を示し、筒状本体と底側のフラップを組み立てず、蓋側のフラップを外側に開いた状態の斜視説明図。 筒状本体と底側のフラップを組み立て、蓋側のフラップを被せた状態の斜視説明図。 発明に係る包装用容器の第3の実施の形態を示し、筒状本体を四角形状に組み立て、底側のフラップは組み立てず、蓋側のフラップを外側に開いた状態の斜視説明図。 筒状本体の側壁の連結構造を示す概略説明図。 本発明に係る包装用容器の第4の実施の形態を示し、底側のフラップを内側に閉じ、蓋側のフラップを外側に開いた状態の斜視説明図。 図7に示す蓋側の内フラップを内側に閉じた状態の斜視説明図。 図8に示す蓋側の外フラップを内側に閉じた状態の斜視説明図。 図9で示す包装用容器を上下反対にし、底側の内フラップの一方と外フラップを外側に開いた状態の斜視説明図。 シート状連結体による筒状本体とフラップの連結構造を示す断面図。 各フラップを外側に開いて、包装用容器を折り畳んだ状態を示す斜視説明図。 本発明に係る包装用容器の第5の実施の形態を示し、蓋側の外フラップを外側に開き、底側のフラップを内側に閉じた状態の斜視説明図。 包装用容器を展開した状態の平面視説明図。 本発明に係る包装用容器の第6の実施の形態を示し、蓋側と底側のフラップを外側に開いた状態の斜視説明図。 蓋側と底側のフラップを内側に閉じた状態の斜視説明図。 包装用容器を折り畳んだ状態の斜視説明図。 本発明に係る包装用容器の第7の実施の形態を示し、包装用容器の斜視説明図。 側壁の一部を外側に開いた状態の斜視説明図。 展開した状態の包装用容器を底板の外面側から見た説明図。 包装用容器を折り畳んだ状態を示す斜視説明図。
符号の説明
101、102、103、104 側壁
10 筒状本体
12、14 内フラップ
11、13 外フラップ
21、22、23、24 フラップ
111、121、131、141 シート状連結体
112、122、132、142 化粧シート
3 縫い合わせ糸
12a、14a 内フラップ
4 外フラップ
40 外フラップ本体
6 シート状連結体
41、42、43 側フラップ
44 面ファスナーの一方
45 面ファスナーの他方
5 シート状連結体
7 シート状連結体
11b,13b 外フラップ
113,133 面ファスナーの一方
123,143 面ファスナーの他方
12b,14b 内フラップ
134 面ファスナーの一方
114 面ファスナーの他方
21a,23a 外フラップ
22a,24a 内フラップ
221 面ファスナーの一方
241 面ファスナーの他方
223,242 面ファスナーの一方
211,231 面ファスナーの他方
91 面ファスナーの一方
92 面ファスナーの他方
124 面ファスナーの一方
144 面ファスナーの一方
115,135 面ファスナーの他方
93 面ファスナーの一方
94 面ファスナーの他方
95 面ファスナーの他方
96 面ファスナーの他方
25 底板
81 面ファスナーの一方
82 面ファスナーの他方
105 外側壁
105a 外側壁本体
105b 被覆壁
106 外側壁
106a 外側壁本体
106b 被覆壁
107,108 内側壁

Claims (1)

  1. 部品の運搬などに繰り返して使用するのに好適な包装用容器であって、
    四角筒状に形成してある筒状本体の両端の周縁からそれぞれ連続して延びる三つまたは四つの壁部をそれぞれ内側に折り曲げることによって形成される端部閉鎖要素を有し
    上記筒状本体及び壁部の素材は、プラスチック製板状物であり、
    上記筒状本体の少なくとも蓋側に位置する三つまたは四つの壁部は筒状本体と別体に形成されており、該筒状本体と壁部は柔軟性または可撓性を有するシート状連結体によって連結または結合されており、該筒状本体とシート状連結体及び壁部とシート状連結体の連結または結合はミシンを使用して縫うことによって行われており、
    上記シート状連結体は、内側に折り曲げた状態の壁部と筒状本体で構成される角部の外面を覆った状態で該壁部の外面と筒状本体の外面にそれぞれ縫われており、これにより内側に折り曲げたときに筒状本体と当接して水平方向で停止するように構成されている壁部は外側に折り曲げたときには筒状本体と並行に垂れ下がるよう構成されており、
    蓋側に位置する上記三つまたは四つの壁部のうち、内側に折り曲げて端部閉鎖要素を形成したときに開口部内側に位置する壁部の外面には面ファスナーの一方が設けてあり、該壁部に被さる外側の壁部の内面には上記面ファスナーの一方に掛止する面ファスナーの他方が設けてあることを特徴とする、
    包装用容器。
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