JP4113167B2 - 癌の診断、そのための組成物および癌の治療法 - Google Patents

癌の診断、そのための組成物および癌の治療法 Download PDF

Info

Publication number
JP4113167B2
JP4113167B2 JP2004220317A JP2004220317A JP4113167B2 JP 4113167 B2 JP4113167 B2 JP 4113167B2 JP 2004220317 A JP2004220317 A JP 2004220317A JP 2004220317 A JP2004220317 A JP 2004220317A JP 4113167 B2 JP4113167 B2 JP 4113167B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nucleic acid
smagp
sample
tumor
cells
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004220317A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005130848A (ja
Inventor
クリスティーヌ リオ マリー
タルベ デ サイント ハルドウイン ネスリーネ
バイドレ ウルリッヒ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
F Hoffmann La Roche AG
Original Assignee
F Hoffmann La Roche AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by F Hoffmann La Roche AG filed Critical F Hoffmann La Roche AG
Publication of JP2005130848A publication Critical patent/JP2005130848A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4113167B2 publication Critical patent/JP4113167B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/46Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
    • C07K14/47Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals
    • C07K14/4701Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals not used
    • C07K14/4748Tumour specific antigens; Tumour rejection antigen precursors [TRAP], e.g. MAGE
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/28Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • C07K16/30Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants from tumour cells
    • C07K16/3076Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants from tumour cells against structure-related tumour-associated moieties
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/574Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer
    • G01N33/57484Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer involving compounds serving as markers for tumor, cancer, neoplasia, e.g. cellular determinants, receptors, heat shock/stress proteins, A-protein, oligosaccharides, metabolites

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

本発明は、癌の診断、そのための組成物および癌の治療法に関する。
癌は、心疾患後、ヨーロッパおよび米国において死亡の第2の主要な原因である。癌は制御不可能な細胞増殖の特徴を示し、これは正常組織の局所的侵襲または異常な成長の全身的拡がりを生ずる。癌の特定のタイプまたは癌発生の特定の段階は、両方の要素を含むことがある。
通常、生きている体において機能する種々の組織中の細胞の分裂および増殖は、規則的かつ制御された方法で起こる。これは繊細な増殖制御メカニズムにより可能である。このようなメカニズムは、なかでも、隣接する細胞間の接触、シグナリング、および伝達を包含する。増殖シグナルは、刺激的または阻害的であり、機能する組織中の細胞間で日常的に交換される。細胞は刺激シグナル非存在下に通常分裂せず、阻害シグナルにより支配されるとき、分裂を停止する。しかしながら、このようなシグナリングまたは伝達は癌細胞において欠陥的となるか、あるいは癌細胞を完全に破壊する。その結果、細胞は分裂し続ける;細胞は隣接構造物に侵入し、もとの腫瘍塊から破壊分離し、体の他の部分において新しい増殖を確立する。後者は悪性に進行し、転移と呼ばれる。
癌は、一般に、良性腫瘍よりむしろ、悪性腫瘍と呼ばれる。良性腫瘍細胞は、正常の取り囲む細胞に類似する。これらのタイプの腫瘍はほとんど常に繊維質嚢の中に封入されており、そして体の他の部分に転移する潜在的能力をもたない。これらの腫瘍は局所的器官に影響を与えるが、それらを破壊しない;それらは通常多年にわたって症候を生成しないで小さく止まる。腫瘍が他の器官を妨害するように十分に大きくなったときにのみ、治療が必要となる。悪性腫瘍は、対照的に、良性腫瘍よりも速く増殖する;それらは局所的組織を貫通し、破壊する。いくつかの悪性腫瘍は、血液またはリンパ系を介して体を通して拡がることがある。予測不可能なかつ制御不可能な増殖は悪性癌を危険とし、多くの場合において致死的とする。これらの腫瘍はもとの組織に対して形態学的に典型的ではなく、莢膜をもたない。普通に、悪性腫瘍は外科的除去後に再発する。
したがって、治療は通常悪性癌または悪性腫瘍を標的とし、そして癌形成の初期の徴候についての高感度のマーカーを作り、それに関連する潜在的増殖の抑制剤を同定することがきわめて重要である。
転移プロセスは、すべてを首尾よく完結しなくてはならない、順次ステップのカスケードである。第1ステップは、一次腫瘍からの癌細胞の分離、引き続く細胞外基質 (BCM) および隣接組織の分解および侵入から成る。いったん腫瘍細胞がリンパ系および/または血管系に浸透し、その中で生存することに成功すると、それらは物理的制限 (例えば、毛管サイズ) のために二次部位に停止することがあり、そして腫瘍細胞の増殖能力は細胞と器官中の環境との分子相互作用 (例えば、ケモカイン活性化) により支配される。最後に、巨視的転移を形成するために、血管供給のリクルートメントを必要とする (Chambers、A. F. 他、Nat. Rev. Cancer 2 (2002) 563‐572;Welch、D. R.、Clin. Exp. Metastasis 15 (1997) 272‐306) 。
転移に関係する非常に多数の独特な細胞および分子のプロセスに従い、転移細胞はそれらの転移の潜在的能力に寄与する、大きい範囲の遺伝子変更をしばしば表示する。これはオンコジーンの活性化、メタロプロテアーゼおよび運動性因子のリクルートメント、ならびに複数の付着分子の発現および/または機能性の変化を包含する (Hunter、K. W. 他、Cancer Res. 61 (2001) 8866‐8872;Skubitz、A. P.、Cancer Treat Res. 107 (2002) 305‐329) 。さらに、転移サプレッサーとして知られている8つの遺伝子が記載された (Steeg、P. S.、Nat. Rev. Cancer 3 (2003) 55‐63) 。この分野における知識は絶えず増加しているにかかわらず、決定すべき、転移プロセスに関係する多数の重大な遺伝的および生化学的事象が存在する。
WO 02/08288には、分泌された、トランスメンブランポリペプチドおよびそれをコードする核酸が記載されている。第130図は、SMAGPに対応するポリペプチド配列を示す。
SMAGP (Small cell Adhesion GlycoProtein) をコードする核酸は腫瘍細胞中で、特に転移性腫瘍細胞中で過剰に発現されるが、正常細胞における発現はかなり低いことが驚くべきことには発見された。したがって、SMAGPは癌、好ましくは結腸、肺、膵臓および乳房の癌の診断および治療のための、ならびに転移、好ましくは肝臓における転移のための、価値のある新規なターゲットである。さらに、SMAGPは腫瘍発生の前期および後期の進行段階において異なる位置を示し、したがって腫瘍段階の分化のための価値のある道具である。
したがって、本発明は、下記工程を含んでなるSMAGPの癌に関係する存在を決定する方法を提供する:
(i) 腫瘍細胞またはその一部分を含有することが推測される生物学的試料を患者から獲得し、
(ii) 試料中のSMAGPをコードする核酸の量またはポリペプチドSMAGPの量を検出し、そして
(iii)前記細胞中の癌に関係するSMAGPの発現または存在についての決定線を示す前もって決定した標準値と、前記核酸またはポリペプチドの量を比較し、そしてそれから前記患者におけるSMAGPの癌に関係する発現または存在を決定する。
本発明は、さらに、前述の方法を含んでなる患者における癌の存在または非存在を決定する方法を提供する。
さらに、本発明は、下記工程を含んでなる、被験試料と、同一種の同一個体または異なる個体からの非腫瘍細胞に由来する第2試料とを使用する、患者の組織または流体の被験試料が腫瘍細胞を含有するか、あるいは腫瘍細胞に由来するか否かを決定する方法を提供する:
a) 各それぞれの試料をストリンジェントハイブリダイゼーション条件下に下記の核酸配列から成る群から選択される核酸プローブとインキュベートし、
(i) 配列番号1の核酸配列またはそのフラグメント;
(ii) 上記 (i) の核酸配列に対して相補的である核酸配列;
(iii) ストリンジェント条件下に上記 (i) の配列とハイブリダイゼーションする核酸配列;および
(iv) ストリンジェント条件下に上記 (ii) の配列とハイブリダイゼーションする核酸配列;そして
b) 前記プローブと各それぞれの試料がハイブリダイゼーションした概算量を決定し、そして
c) 被験試料のハイブリダイゼーションの概算量を前記第2試料の概算量と比較して、前記第2試料よりも大きい量の特定の核酸または核酸混合物を被験試料が含有するか否か同定する。
本発明は、また、下記工程を含んでなる、腫瘍を検出する方法を包含する:
a) 体液、細胞、細胞抽出物または前記細胞の培養上清の群から選択される癌を患うことが推測される患者の試料を核酸プローブとインキュベートし、ここで前記試料は核酸を含有し、前記核酸プローブは、
(i) 配列番号1中に示す核酸または前記配列に対して相補的である核酸、および
(ii) 上記(i) からの核酸の1つとハイブリダイゼーションする核酸、
から成る群から選択され、そして
b) 好ましくは試料の核酸および/または核酸プローブのそれ以上の結合相手により、またはX線ラジオグラフィーにより、ハイブリダイゼーションを検出し、
c) 前記試料中の癌に関係するSMAGPの発現の決定線を示す前もって決定した標準値と、前記核酸イブリダイゼーションの量を比較し、それから前記患者が癌を患っているかどうかを決定する。
好ましくは、前記癌は結腸、肺、膵臓、または乳房の癌である。
好ましくは、検出はSMAGPの核酸またはポリペプチドに結合する結合剤を使用することによって実施する。より好ましくは、結合剤はストリンジェント条件下にSMAGP核酸または抗体、好ましくはSMAGPポリペプチドに結合する、好ましくは細胞外ドメインに結合するモノクローナル抗体とハイブリダイゼーションするプローブである。
また、すべてのこれらの方法は抗体を使用することによって実施され、ここでSMAGPポリペプチドは抗体とポリペプチドとの間の相互作用により検出される。
さらに、本発明は、患者における癌、特に転移性癌の進行をモニターする方法を提供する。このような方法において、癌を患う患者の生物学的試料 (例えば、体液、例えば血液、細胞ライゼイトまたはRNA試料の逆転写物) 中のSMAGPの核酸またはポリペプチドの量を少なくとも2つの異なる時点において決定し、比較する。
量の変化から、前記癌の進行に関する情報を推定することができる。特に、転移の形成は、例えばmRNAの発現として、SMAGPの存在を増加させる。
さらに、本発明は、癌を患うか、あるいは癌を有することが推測される患者から得られた試料を使用する診断アッセイにおいて、SMAGPの核酸または抗体とのハイブリダイゼーションのための1種または2種以上のオリゴヌクレオチドプローブまたはプライマーを含んでなる診断キットに関する。
さらに、本発明は、癌の治療、好ましくは転移性癌の治療における治療的有効量のSMAGPポリペプチドに対する抗体の使用に関する。好ましくは、抗体は局所的にまたは膵臓の腫瘍に投与される。
さらに、本発明は、腫瘍細胞の増殖および/または侵襲の潜在的能力を阻害する組成物の製造における、ポリペプチドSMAGPに結合する抗体の使用に関する。さらに、本発明は、前記組成物をin vitro 細胞培養物に投与する、本発明による抗体の使用に関する。
さらに、本発明は、前記組成物が医薬組成物であり、そして医薬組成物を腫瘍、特に転移性腫瘍を患う哺乳動物に投与する、本発明による抗体の使用に関する。
本発明のそれ以上の態様において、癌疾患を治療するために、および/または癌疾患により引き起こされる転移を予防または抑制するために、SMAGPポリペプチドに対する抗体を治療的有効量で患者に投与する。
SMAGP遺伝子は、ヒト腫瘍細胞系統の転移の潜在的能力に対して、および、特に結腸、乳房および膵臓からの、腫瘍細胞に対して、明瞭な関連性を示す。コード化されたタンパク質は、進化の間に強く保存される、小さいトランスメンブラン糖タンパク質である。SMAGPに対する特異的抗体を使用する免疫組織化学的分析により、このタンパク質が正常の上皮構造物における形質膜の横の部分に位置することが示された。腫瘍進行間に、SMAGPの発現レベルおよび局在化は保存されるか、あるいは混乱した上皮構造に関連して変更される。SMAGPは、そのC末端テイルを通して、タンパク質4.1およびMAGUKタンパク質と相互作用してシトスケレトンアセンブリーおよびシグナル経路を制御することによって、細胞‐細胞付着においてある役割を演ずることが予測される。
本明細書において使用するとき、用語「SMAGP」は、配列番号2のポリペプチドをコードする核酸、好ましくは配列番号1のDNA配列および関係するmRNA配列、ならびに配列番号2のコード化ポリペプチドを意味する。SMAGPはトランスメンブランレセプタータンパク質であるので、このポリペプチドは診断に顕著な重要性を有し、そしてSMAGPポリペプチドの細胞外ドメインに結合する抗体のエピトープとして好ましい。したがって、核酸試料およびプローブをこの領域、特に他の遺伝子およびポリペプチドと低い相同性を有する、その一部分に向けることが好ましい。
SMAGPは、97アミノ酸と、III型シグナルアンカー配列とから構成されたトランスメンブランタンパク質である。SMAGPポリペプチドは、34アミノ酸 (aa 1‐34) の細胞外ドメイン、トランスメンブランドメイン (aa 35‐55) および細胞内ドメイン (aa 56‐97) から構成されたトランスメンブランタンパク質である、第7図参照。
用語「核酸またはポリペプチド」は、この出願を通じて使用するとき、組換えDNA技術により製造されたとき培養物質または培地を実質的に含有しないか、あるいは化学的に合成されるとき化学的前駆体または他の化学物質を実質的に含有しない、SMAGP活性を有する核酸またはポリペプチドを意味する。このような核酸は、核酸が由来する生物における核酸を自然にフランクする配列 (すなわち、核酸の5’および3’ 末端に位置する配列) を含まないことが好ましい。
「SMAGPの核酸プローブおよびプライマー」は、本明細書において使用するとき、ハイブリダイゼーション法によるSMAGP核酸の検出に有効である核酸フラグメントを意味する。ハイブリダイゼーションの技術および条件は、当業者によく知られている。このようなハイブリダイゼーション条件は、例えば、5×SSC、0.5% SDS、10 mmol/l EDTA、pH 8.0の溶液を使用する洗浄、次いで50〜60℃における一夜のハイブリダイゼーション、0.1% SDSを含有する2×SSCを使用する室温における40分間の洗浄、次いで新鮮な溶液を1回交換する0.1×SSC、0.1% SDSを使用する50℃における40分間の洗浄を含む中程度のストリンジェント条件である。
また、高いストリンジェントのハイブリダイゼーション条件として、より高い温度 (例えば、65〜70℃) をハイブリダイゼーションに使用することが可能である。通常、核酸プローブおよびプライマーは、少なくとも約50の隣接位置、最も好ましくは200〜300ヌクレオチドのSMAGP核酸セグメントから成る。プローブおよびプライマーの最適化を、技術水準に従い実施することができる。このようなプローブおよびプライマーは、例えば、下記において入手可能なソフトウェアを使用することによって、設計することができる (http://www‐genome.wi.mit.edu/genome_software/other/primer3.html) 。
選択性を高くするために、比較的低い塩および/または高温条件、例えば、約0.02 mol/l 〜約0.15 mol/lおよび約50℃〜約70℃の温度を使用することが好ましい。
SMAGPポリペプチドは、特定のプローブおよびプライマーを使用する診断アッセイにおいて同定可能である。通常、このような方法は、増幅法、例えばPCR法により試料中のターゲット配列を増幅することを包含する。定量的検出は、PCR技術、好ましくは、例えばLightCycler(商標)(Roche Diagnostics GmbH、DE) を使用する、定量的RT‐PCRを使用することによって実施できる。
本発明の好ましい態様において、試料のコーディング核酸を、試験前に、例えば既知のPCR技術により、増幅する。通常、誘導化 (標識化) された核酸プローブを核酸診断のフレームワーク内で使用する。このプローブを担体に結合された試料からの変性DNA、RNAまたはRT‐DNAと接触させ、このプロセスにおいて温度、イオン強度、pHおよび他の緩衝条件を選択する‐核酸プローブの長さおよび組成および期待するハイブリッドの生ずる溶融温度に依存する−こうして標識化されたDNAまたはRNAが相同的DNAまたはRNAに結合できるようにする (ハイブリダイゼーション、例えば、下記の文献を参照のこと:Wahl、G. G. 他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 76 (1979) 3683‐3687) 。
適当な担体は、ニトロセルロースに基づく膜または担体物質 (例えば、Schleicher and Schell BA 85、Amersham Hybond、C.) 、種々の官能基 (例えば、ニトロ基) で誘導化された粉末の形態またはナイロン膜で強化または結合されたニトロセルロース (例えば、Schleicher and Schell、Nytran;NEN、Gene Screen;Amersham Hybond、M.;Pall Biodyne) である。
被験試料が腫瘍細胞を含有するかどうかを決定するために、核酸とターゲット核酸または核酸とのハイブリダイゼーションの概算量を決定する。ハイブリダイゼーションの概算量は定量的に決定することは必要ではないが、定量的決定は本発明に含まれる。典型的には、ハイブリダイゼーションの概算量は、例えば、ハイブリダイゼーションの検出時の視覚的検査により、定量的に決定される。例えば、ゲルを使用して、試料中のターゲット核酸に対してハイブリダイゼーションする標識化核酸を分割する場合、生ずるバンドを視的に検査することができる。同一種の個体からの腫瘍細胞を含まない単離された核酸のハイブリダイゼーションを実施する場合、同一プロトコルに従う。被験試料中のハイブリダイゼーションの概算量を腫瘍細胞を含まないハイブリダイゼーションの概算量と比較して、被験試料が腫瘍細胞を含まない試料よりも大きい量の1種または2種以上のターゲット核酸を含有するか否かを同定することができる。
本発明によるそれ以上の方法において、第2試料を使用しない。SMAGP遺伝子の発現がアップレギュレートされたかどうかを検出するために、SMAGPのmRNAレベルを細胞の標準遺伝子のmRNAレベルと比較する (ハウスキーピング遺伝子 (例えば、下記文献を参照のこと、Sharper N. L. 他、J. Mammary Gland Biol. Neoplasia 3 (1998) 315‐324;Wu Y. Y.、およびRees J. L.、Acta Derm. Venereol. 80 (2000) 2‐3) と、好ましくはRT‐PCRにより、比較する。
本発明に従い示されるように、SMAGP核酸は、腫瘍細胞を含まない試料におけるよりも、腫瘍試料においてより大きい量で発現される。腫瘍細胞を含有する被験試料は、腫瘍細胞を含まない試料よりも多い量のSMAGP核酸を有するであろう。試験試料をアップレギュレートされたSMAGP核酸を含有するとして同定するために、すなわち、細胞が腫瘍細胞であるか、あるいは哺乳動物癌腫の腫瘍細胞である被験試料を同定するために、被験試料は、腫瘍細胞を含まない試料における概算量よりも認められる程度に大きい概算量のSMAGP核酸を有することが好ましい。例えば、アップレギュレートされたSMAGP遺伝子を有する被験試料は、腫瘍細胞を含まない試料よりもほぼ5〜ほぼ60倍大きい量のSMAGP遺伝子を有することがある。
プローブおよび核酸のハイブリダイゼーション法はこの分野において知られており、そして、例えば、下記の文献に開示されている:WO 89/06698、EP‐A 0 200 362、US 2,915,082、EP‐A 0 063 879、EP‐A 0 173 251、EP‐A 0 128 018。
次いで十分に洗浄し、飽和させて非特異的結合を防止した後、担体を抗体または抗体フラグメントとインキュベートすることによって、ハイブリダイゼーションするDNAまたはRNAを検出する。核酸プローブに対するハイブリダイゼーション間に組込まれた物質に、抗体または抗体フラグメントを向ける。抗体を引き続いて標識化する。しかしながら、直接標識化されたDNAを使用することも可能である。抗体とインキュベートした後、それを再び洗浄して、特異的に結合した抗体接合体のみを検出する。次いで、既知の方法に従い抗体または抗体フラグメント上の標識により、決定を実施する。
発現の検出は、例えば、次のように実施することができる:
− 固定された全細胞、固定された組織のスミアを使用するin situ ハイブリダイゼーション、
− コロニーハイブリダイゼーション (細胞) およびプラークハイブリダイゼーション (ファージおよびウイルス) 、
− サザンハイブリダイゼーション (DNA検出) 、
− ノザンハイブリダイゼーション (RNA検出) 、
− 血清分析 (例えば、スロットブロット分析による細胞の細胞型分析) 、
− 増幅後 (例えば、PCR技術) 。
それゆえ、本発明による核酸は、腫瘍の診断および特性決定において価値のあるマーカーである。
本発明によれば、SMAGP発現のインヒビター (例えば、抗体またはアンチセンスヌクレオチド) を使用して、in vivo 腫瘍発現を阻害することができる。
さらに、本発明は、SMAGPのアンタゴニストまたはSMAGP発現のインヒビター (例えば、抗体およびアンチセンスヌクレオチド) を同定し、単離する方法を提供する。このようなアンタゴニストまたはインヒビターを使用して、腫瘍の進行を阻害し、腫瘍細胞の大量のin vivoアポトーシスを引き起こすことができる。
本発明によれば、癌の治療における実用性を有するSMAGPアンタゴニストを同定し、単離する方法が提供される。これらの方法は、本発明によるポリペプチドの発現をモジューレートする方法、本発明によるタンパク質に選択的に結合するSMAGPアンタゴニストを同定する方法、および前記ポリペプチドの活性をモジューレートするSMAGPアンタゴニストを同定する方法を包含する。さらに、これらの方法は、SMAGP遺伝子のmRNAへの転写をモジューレート、好ましくは阻害する方法を包含する。これらの方法はin vitro または in vivo で実施することができ、本発明の細胞系統およびトランスジェニック動物モデルを使用し、確立することができる。
SMAGPアンタゴニストは、SMAGP、ポリペプチドの生物学的活性を減少または阻害し、および/またはSMAGP遺伝子の転写または翻訳を阻害する物質または化合物として定義される。一般に、SMAGP遺伝子をスクリーニングする手順は、SMAGP活性の測定に好適な条件下にSMAGPの発現により侵襲性が仲介される宿主細胞と、候補の物質を接触することを含む。
SMAGP活性はいくつかの方法で測定することができる。典型的には、活性化は細胞の生理学的変化、例えば、in vitro 運動性および侵襲性の増加により、または分化状態の変化により、または増殖増加に導く細胞代謝の変化により明らかである。
SMAGPポリペプチドは組換え手段により、または合成的に製造される。SMAGPポリペプチドが原核生物において組換え的に産生されるとき、SMAGPポリペプチドは得られる。本発明により提供される核酸配列の助けにより、任意の必要な細胞 (例えば、ヒト細胞を別として、また他の哺乳動物細胞) のゲノム中のSMAGP遺伝子またはその変異型をサーチすること、これらを同定し、そしてSMAGPタンパク質をコードする必要な遺伝子を単離することが可能である。
このようなプロセスおよび適当なハイブリダイゼーション条件はこの分野において知られており、そして、例えば、下記の文献に開示されている:Sambrook 他、Molecular Cloning : A Laboratory Manual (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press、米国ニューヨーク州、およびHames、B. D.、Higgins、S. G.、Nucleic Acid Hybridization‐A Practical Approach (1985) IRL Press、英国オックスフォード。この場合において、これらの刊行物に記載されている標準的プロトコルを通常実験に使用する。
SMAGPポリペプチドをコードするこのような核酸の助けにより、本発明によるポリペプチドは再現可能な方法でかつ大量で得ることができる。原核生物または真核生物、例えば、原核生物の宿主細胞または真核生物の宿主細胞における発現のために、この分野において知られている方法に従い、核酸を適当な発現ベクターの中に組込む。このような発現ベクターは、調節可能な/誘導可能なプロモーターを含有することが好ましい。次いでこれらの組換えベクターを、発現のために、適当な宿主細胞、例えば、原核生物宿主細胞として大腸菌 (E. coli) または真核生物宿主細胞としてサッカロマイセス・セレビシエ (Saccharomyces cerevisiae) 、テラトカシノーマ (Teratocarcinoma) 細胞系統PA‐1、sc 9117 (Buttner R. 他、Mol. Cell. Biol. 11 (1991) 3573‐3583) 、昆虫細胞、CHOまたはCOS細胞の中に導入し、そして異種遺伝子の発現を可能とする条件下に、形質転換またはトランスデュースされた細胞を培養する。
既知の方法に従い、宿主細胞からまたは宿主細胞の培養上清からタンパク質を単離することができる。このような方法は下記の文献に開示されている:Ausubel I.、Frederick M.、Current Protocols in Mol. Biol. (1992) 、John Wiley & Sons、New York。また、タンパク質が細胞培養中に可溶性形態で見出されない場合、タンパク質のin vitro 再活性化が必要であることがある。
SMAGPポリペプチドまたはそのフラグメントは、組換え産生後、免疫沈降、ゲル濾過、イオン交換クロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、等電点電気泳動、選択的沈降、電気泳動、およびその他を包含する既知のタンパク質精製技術を使用するアフィニティークロマトグラフィーにより精製することができ、そしてSMAGPに対する抗体の発生に使用できる。
さらに、SMAGPの発現に適当な組換え発現ベクター、このような発現ベクターでトランスフェクトされた組換え宿主細胞、ならびにSMAGP遺伝子によりコードされるタンパク質の組換え製造プロセスを包含する。
SMAGPに対する抗体は、この分野において知られている方法に従い製造することができる。例えば、モノクローナルまたはポリクローナル抗体は、全長のポリペプチドまたはそのフラグメントを含んでなるポリペプチドを使用して製造することができる。SMAGPから誘導された適当なポリペプチドは、例えば、アミノ酸83‐97を包含する。
生ずる抗体は、標準的技術、例えば酵素結合免疫収着アッセイを使用して、SMAGPに対する結合能力についてスクリーニングすることができる。抗原エピトープを同定する方法および抗体を製造する方法は、例えば、下記の文献に開示されている:Mole、“Epitope Mapping”、Methods in Molecular Biology Vol. 10、Manson (編者) 、pp. 105‐116、The Humana Press Inc.、1992;Price、“Production and Characterization of Synthetic Peptide‐Derived Antibodies”、Monoclonal Antibodies:Production, Engineering, and Clinical Application、RitterおよびLadyman (編者) 、pp. 60‐84、Cambridge University Press、1995;Morris (編者) 、Epitope Mapping Protocols 25、Human Press, Inc.、1996:およびColigan 他、Current Protocols in Immunology pp. 9.3.1‐9.3.5およびpp. 9.4.1‐9.4.11、John Wiley & Sons、1997。
本発明に従い、特に療法的目的に、有効である抗体は、腫瘍細胞の増殖および侵襲の潜在的能力を減少させることによって同定することができる。この目的で、腫瘍細胞または腫瘍細胞系統、好ましくはSUTT‐2 007をSMAGPに対する抗体で処理し、増殖および侵襲の潜在的能力を細胞増殖試薬WST−1 (テトラゾリウム塩試薬、Roche Diagnostics GmbH、DE) およびマトリゲル (Matrigel) 侵襲アッセイ (BDS Biosciences、www.bdbiosciences.com) により測定する。
抗SMAGP抗体は任意の動物種から誘導可能であるか、あるいはキメラまたはヒト化抗体である。ヒトモノクローナル抗体は、例えば、抗原チャレンジに応答して特異的ヒト抗体を産生するように操作された、トランスジェニックマウスから得られる。この技術において、ヒト重鎖および軽鎖の遺伝子座の因子を、内因的重鎖および軽鎖の遺伝子座のターゲテッド崩壊を含有する胚幹細胞系統から誘導されたマウスの系統の中に導入する。トランスジェニックマウスはヒト抗原に対して特異的なヒト抗体を合成することができ、そしてヒト抗体を分泌するハイブリドーマの産生に、このマウスを使用することができる。トランスジェニックマウスからヒト抗体を獲得する方法は、例えば、下記の文献に開示されている:Green、L. L. 他、Nat. Genet. 7 (1994) 13‐21;Lonberg、N. 他、Nature 368 (1994) 856‐859;およびTaylor、L. D. 他、Int. Immunol. 6 (1994) 579‐591。
モノクローナル抗体は、種々のよく確率された技術により、ハイブリドーマ培養物から単離し、精製することができる。このような単離技術は、プロテイン‐Aセファローズを使用するアフィニティークロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、およびイオン交換クロマトグラフィーを包含する (例えば、下記文献を参照のこと、Coligan pp. 2.7.1‐2.7.12およびpp. 2.9.1‐2.9.3;Baines 他、“Purification of Immunoglobulin G (IgG)”、Methods in Molecular Biology Vol. 10、pp. 79‐104、The Human Press, Inc.、1992) 。
抗体を本発明に従いイムノアッセイのために使用することができる。検出は生物学的試料を抗体と接触させ、次いで生物学的試料を検出可能に標識化した分子 (これは抗体に結合する) と接触させることによって実施することができる。抗体をアビジン/ストレプトアビジン (またはビオチン) と複合化し、そして検出可能に標識化された分子はビオチン (またはアビジン/ストレプトアビジン) を含んでなる。この基本的技術の多数の変法は、分野においてよく知られている。選択的に、抗体を検出可能な標識と複合化して、免疫複合体を形成することができる。適当な検出可能な標識は、例えば、放射性同位体、蛍光性標識、化学発光性標識、酵素標識、生物発光性標識またはコロイド状金を包含する。このような検出可能に標識化された免疫複合体この分野においてよく知られており、そしていっそう詳しく後述する。
好ましくは、本発明による抗体は、腫瘍、特に転移性腫瘍を患う患者の治療に使用することができる。抗SMAGP抗体を含んでなる医薬組成物を使用するこのような療法の利点は、in vivo 膵臓腫瘍モデルにおいて証明することができる。このようなモデルは、Alves、F. 他、Pancreas 23 (2001) 227‐235に記載されている。このin vivo モデルは、重症複合型免疫不全 (SCID) のマウスにおける腺管癌の正常位移植モデルを含んでなる。適当なヒト結腸腺癌モデルLM12は、Morikawa、K. 他、Cancer Res. 48 (1988) 6863‐6871に記載されている。
SCIDマウスにおける転移性細胞系統KM12SMおよびKM12L4Aの正常位移植は、腫瘍および転移の形成を生ずる。細胞系統NIH‐H460のs. c. 注射に基づくヒト肺腫瘍モデルは、Corti、C. 他、J. Cancer Res. Clin. Oncol. 122 (1996) 154‐160に記載されている。細胞系統NIH‐H460は肺の大きい細胞癌腫から誘導され、そして無胸腺マウスへのs. c. 注射後に肺の中に転移を生ずる。適当な乳癌モデルは、腫瘍および転移の形成に導く乳癌細胞系統MDA‐MB‐435に由来する、正常位に (ヌードマウスにおいて) 移植された腫瘍に基づく (John、C. M. 他、Clin. Cancer Res. 9 (2003) 2374‐2383) 。
一般に、投与された抗SMAGP抗体の投与量は、被検体の年齢、体重、高さ、性別、一般的医学的状態および前の病歴のような因子に依存して変化するであろう。例示として、抗SMAGP抗体組成物は低タンパク質の投与量、例えば20〜100 mgの30タンパク質/投与量で、1回、または反復的に投与することができる。選択的に、抗体は30〜90 mgのタンパク質/投与量、または40〜80 mgのタンパク質/投与量、または50〜70 mgのタンパク質/投与量で投与される。
被検体への抗体成分の投与は好ましくは静脈内、筋肉内、領域的カテーテルを通す注入により、好ましくは膵臓器官に対し直接的または近位的であることができる。投与は連続的注入または単一または複数のボーラスによることができる。
抗SMAGP抗体を含んでなる医薬組成物は、既知の方法に従い、薬学上有効な組成物を調製するように処方することができ、ここで療法的タンパク質を薬学上許容される担体との混合物の形態で組み合わせる。組成物の投与を受容体の患者が許容できる場合、組成物は「薬学上許容される担体」であると言われる。無菌のリン酸塩緩衝液は、生理学上許容される担体の1例である。他の適当な担体は当業者によく知られている。例えば、下記の文献を参照のこと:Gennaro (編者) 、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第19版、Mack Publishing Company、1995。
療法の目的で、抗SMAGP抗体および薬学上許容される担体を患者に治療的に有効量で投与する。投与される量が生理学的に有意である場合、抗体と薬学上許容される担体との組み合わせは「治療的に有効量で」投与されると言われる。
抗SMAGP抗体を含んでなる医薬組成物は、液状の注射可能なまたは注入可能な形態で仕上げられることが好ましい。
本発明の理解を促進するために、下記の実施例、参考文献、配列のリストおよび図面が提供され、それらの真の範囲は添付された特許請求の範囲に記載されている。本発明の精神から逸脱しないで、記載した手順に変更をなすことができることが理解される。
実施例1細胞培養
転移挙動において顕著な差を有する同質遺伝子性腫瘍細胞系統は、転移プロセスを研究するためにすぐれたモデルを提供する。この目的のために、ラット腫瘍細胞システムBSp73を使用した。このシステムは、自発的ラット膵臓腫瘍の系統的翻訳により誘導された、2つの安定な変異型を含んでなる:非BSp73‐AS変異型およびBSp73‐ASML変異型 (Matzku、S. 他、Invasion Metastasis 3 (1983) 109‐123) 。以前の研究において、それは転移に関連する遺伝子を同定するために適当な細胞のモデルを構成することが証明された。転移性BSp73‐ASML細胞系統の膜タンパク質に対する抗体を発生させて、転移性表現型に関連する表面分子を同定し、そして転移性変異型の表面上に存在する4つのタンパク質 (CD44v、D6.1A、C4.4AおよびEGP314) のみが同定された。
転移プロセスにおける彼らの改良は、いくつかの非転移性腫瘍細胞の安定なトランスフェクタントを使用して証明された。遺伝子発現は転移の潜在的能力を与えるために、または転移カスケードの独特なステップを促進するために十分であった (Claas、C.、J. Cell. Biol. 141 (1988) 267‐280;Gunthert、U. 他、Cell 65 (1991) 13‐24;Rosel、M. 他、Oncogene 17 (1998) 1989‐2002;およびWurfel J. 他、Oncogene 18 (1999) 2323‐2334) 。さらに、CD44vの調節解除された発現は多数のヒト癌における予後の低下に相関された。
ラット膵臓腺癌細胞系統BSp73‐ASおよびBSp73‐ASMLは、Matzku、S. 他、Invasion Metastasis 3 (1983) 109‐123に記載された。ラット前立腺腺癌細胞系統G、AT‐1、AT‐3、AT‐6、MAT‐LuおよびMAT‐LyLu (Isaacs、J. T. 他、Prostate 9 (1986) 261‐281) は、細胞培養物のヨーロッパ保存機関 (European Collection of Cell Cultures (ECACC、英国サリスブリー) で購入した。ヒト結腸腺癌細胞系統KM12C、KM12SM、およびKM12L4は、Morikawa、K. 他、Cancer Res. 48 (1988) 6863‐6871に記載されている。ヒト結腸腺癌細胞系統HCT116は、Brattain M. G. 他、Cancer Res. 41 (1981) 1751‐1756に記載されている。
HCT116‐CI5.5はHCT116由来肺転移からin vivo 単離され、そして高度に転移性として同定された。前述の細胞系統は、抗体を使用しないで、10%の胎仔ウシ血清および2 mMのL−グルタミンを補充したRPMI 1640中で培養された。ラット乳腺癌細胞系統MTPa、MTC、MTLn2およびMTLn3は、Neri、A. 他、J. Natl. Cancer Inst. 68 (1982) 507‐517に記載され、そして10%の胎仔ウシ血清を補充したMEN‐α中で培養された。ヒト膵臓腺癌細胞系統S2‐028およびS2‐007は、Taniguchi、S. 他、Clin. Exp. Metastasis 10 (1992) 259‐266に記載され、そして10%の胎仔ウシ血清および2 mMのL−グルタミンを補充したD‐MEM中で培養された。
実施例2ノザンプロッティング
RNeasyミジキット (midi kit) (Qiagen、ドイツ国ヒルデン) を使用して、凍結細胞ペレットから全RNAを単離した。10 μgの全RNAを変性性1%のアガロースホルムアルデヒドゲル上でサイズ分離し、ナイロン膜 (BrightStar‐PlusTM、Ambion、米国オースチン) 上にブロットした (NorthernMaxTMブロッティングキット、Ambion) 。UV架橋 (UV Stratalinker 2400、Stratagene、米国ラジョラ) 後、ブロットを [α−32P]dATP標識化cDNA (Tarbe、N. 他、Anticancer Res. 22 (2002) 2015‐2027) 。リボソームRNAの臭化エチジウム染色により、アガロースホルムアルデヒドゲル上の等しい負荷の全RNAを確認した。
商業的ヒト全RNAブロット (Northern TerritoryTM、Invitrogen、米国ハンスビレ) を使用することによって、ヒト正常組織におけるSMAGP mRNAの発現を測定した。各レーンに20 μgの全RNAを負荷し、そして等しい負荷を18S RNAの定量によりチェックした。ブロットを前述したようにプロセシングした。下記のそれぞれのプライマー対を使用してRT‐PCRにより、SMAGPのラットおよびヒトのmRNAについてのプローブを発生させた:
B1 (TTGTGGTATCCAGCCTCCA) (配列番号3) /
B2 (GGCTCCAACACTGAGACACTG) (配列番号4) および
H105 (ACAAAGGCAGCTACGTCACC) (配列番号5) /
106 (CTTTCTCCATGTCCCTGGTC) (配列番号6) 。
実施例3RAGE‐PCR
SMARTTM RACE cDNA増幅キット (Clontech、米国パルアルト) を使用するRACE‐PCRにより、全長rSMAGP cDNA配列を得た。製造業者のインストラクションに従い、BSp73‐ASML細胞系統からの1 μgの全RNAを逆転写した。クロンテク・ユニバーサル (Clontech Universal) プライマーおよびrSMAGP配列特異的プライマー、それぞれ、B140 (5’‐GAT GAA GTA CTC TTC CTT CTC TTT GC‐3’) (配列番号7) およびB139 (5’‐AAG GGG AGC CCA GCG CCA TCC TCC AG‐3’) (配列番号8) を使用するPCRにより、5’および3’非翻訳領域を増幅した。PCR生成物をpCR(商標) 4‐TOPOベクター (Invitrogen) 中にクローニングし、そしてABI PRISM 310 ジェネティック・アナライザー (Genetic Analyzer) (Applied Biosystems、米国フォスターシティイ) を使用して配列決定した。
実施例4抗体およびウェスタンブロッティング
エウロゲンテク (Eurogentech) S. A. (ベルギー国ハースタル) により、ウサギポリクローナル抗体の抗SMAGPを発生させた。残基83‐97 hSMAGP (配列番号2) に対応する、合成ペプチドESDLAKGSEKEEYFIをKLH (キーホールリンペットヘモシアニン) にカップリングさせ、ウサギに注射した。合成ペプチドに対する免疫反応性血清をアフィニティー精製した。下記の文献に従い、モノクローナルウサギ抗体を発生させることができる:Spieker‐Polet、H. 他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92 (1995) 9348−9352。
ウェスタンブロッティングのために、プロテアーゼインヒビター混合物 (完全な無EDTAプロテアーゼインヒビター、Roche Diagnostics、ドイツ国マンハイム) を含有するRIPA緩衝液 (50 mMのTris‐Cl p7.5、150 mMのNaCl、1%のNP‐40、0.5%のナトリウムデオキシコレート、0.1%のSDS) でタンパク質を抽出した。還元性条件下にNuPAGE(商標) 12%のBis‐Trisゲル (Invitrogen、米国カールスバード) およびNuPAGE(商標) MES SDS展開緩衝剤 (Invitrogen) を使用して、ポリアクリルアミドゲル電気泳動を実施した。
ゲルをニトロセルロース膜に対して半乾燥ブロットし、TBS緩衝液 (100 mMのTris‐Cl pH 7.5、150 mMのNaCl) +5%の非脂肪乾燥ミルク (Merck、ドイツ国ダーマシュタット) 中でブロックした。一次抗体として1:5000に希釈したウサギ抗SMAGPとインキュベートした後、0.1%のツイーン20を含むTBS緩衝液中で膜を洗浄し、二次抗体としてセイヨウワサビペルオキシダーゼ複合抗ウサギ (Roche Diagnostics) とインキュベートし、再び洗浄した。増強化学発光 (Lumi‐ligtPLUS Western Blotting基質、Roche Diagnostics GmbH、ドイツ国) を使用して、抗体を検出した。
実施例5脱グルコシル化アッセイ
反応緩衝液 (0.05 mMのリン酸ナトリウム、pH 7) および変性緩衝液 (2%のSDS、1 Mのβ‐メルカプトエタノール) 中で5分間100℃において変性した全細胞ライゼイトを、100 μgまたはそれより少ない量で使用して、酵素脱グリコシル化実験を実施した。次いでこの溶液にトリトンX‐100を10%の最終濃度に添加した。酵素N‐グリコシダーゼF (PNGaseF) 、シアリダーゼ、およびO‐グリコシダーゼ (Sigma、ドイツ国ステインヘイム) を、それぞれ、100 U/ml、100 mU/mlおよび25 mU/mlの最終濃度において50 μlの全体積で添加した。試料を37℃において3時間インキュベートした。ヒトトランスフェリン、アルファ1‐酸およびRNaseB糖タンパク質をPNGaseF活性の陽性の対照として使用し、還元性条件下にSD‐PAGE上で分析し、クーマッシーブルー染色により可視化した。脱グルコシル化反応後、ウサギ抗SMAGP抗体を使用するウェスタンブロッティングによりSMAGPを分析した。
実施例6免疫組織化学
組織をリン酸塩緩衝化ホルマリン (4%) 中で固定した。以前に記載されているように新発見のために、ペルオキシダーゼ‐抗ペルオキシダーゼ系 (DAKO、カリフォルニア州カーピンテリア) を使用して、パラフィン埋め込み組織切片について免疫組織化学的分析を実施した (Regnier、C. H. 他、J. Biol. Chem. 270 (1995) 25715‐25721) 。抗SMAGP抗体を1:1000希釈で使用した。
実施例7SMAGP mRNA発現はラットおよびヒト癌細胞系統において転移の潜在的能力と相関する
独特な転移の潜在的能力を有する同質遺伝子性腫瘍細胞の1パネルにおいて、SMAGP mRNA発現を分析した。発現をまずラットの膵臓、前立腺および乳の腫瘍細胞系統システムにおいて評価した (第1図、A〜C) 。rSMAGP mRNAは非転移性細胞系統BSp73‐AS、GおよびMTPaにおいて検出不可能であるか、あるいは低いレベルでのみ検出された。対照的に、低い転移性の細胞系統MTC細胞系統を除外して、すべての転移性細胞系統 (BSp73‐ASML、AT‐1、AT‐3、AT‐6、MAT‐Lu、MAT‐LyLu、MTLn2およびMTLn3) において、強い発現が見出された。
1つの膵臓および2つの結腸ヒト同質遺伝子性細胞システムにおける発現を第1図 D〜Fに示す。非転移性または低転移性細胞系統 (S2‐028、KM12CおよびHCT116) に比較して、hSMAGP mRNAの過剰発現が高度に転移性の細胞 (S2‐007、KM12SM、KM12L4A、およびHCT116‐CI5.5) において認められた。したがって、ヒトおよびラットの細胞系統におけるSMAGPの発現は、それらの転移の潜在的能力と相関する。
実施例8SMAGPタンパク質の翻訳後の修飾
SMAGPタンパク質をさらに特性決定するために、ラットSMAGPおよびヒトSMAGPの間に80%に保存される、hSMAGPのC末端部分の少なくとも15の残基に対応する合成ペプチドに対して、ポリクローナル抗体を発生させた。予測されるSMAGPタンパク質の翻訳を証明するために、ラット (MTLn3) およびヒト (HCT116‐CI5.5) 腫瘍細胞のタンパク質抽出物のウェスタンブロット分析を、還元性条件下に実施した。それぞれ、ほぼ23および25 kDaのSMAGPに対応するバンド (第2図、レーンcおよびg) が観測された。
これにより示されるように、発現されたタンパク質のサイズは、予測された分子量よりも約2倍増加した。SMAGPの主要な配列はいくつかの推定上のグリコシル化部位を含有したので、N‐グリコシダーゼF (PNGase F) 、シアリダーゼ、およびO‐グリコシダーゼで脱グルコシル化後のタンパク質抽出物の同様なウェスタンブロット分析を実施して、SMAGPが翻訳後に修飾されるかどうかを決定した。PNGase F処理 (第2図、レーンdおよびh) は見掛け分子量 (M) に対して効果を持たず、SMAGPがグリコシル化されないことが示される。
シアリダーゼ処理 (第1図、レーンeおよびi) は小さいバンドシフトに導き、SMAGPがシアル酸により修飾されることが示唆される。さらに、O‐グリコシダーゼ処理 (第2図、レーンfおよびj) は見掛け分子量の顕著なシフトに導き、O‐グリコシダーゼ部位の存在と一致する。最後に、O‐グリコシダーゼ単独処理 (第2図、レーンk) は、O‐グリコシダーゼの作用を阻害することが知られている、O‐結合オリゴ糖類に結合したシアル酸の存在を確証する (Fukuda、M. 他、J. Biol. Chem. 262 (1987) 11952‐11957) 。N−グリコシル化トランスフェリン、アルファ1‐酸およびRnase B糖タンパク質をPNGase F処理の陽性の対照として使用した。
実施例9ヒト正常組織におけるSMAGP発現および局在化
1パネルの正常ヒト組織におけるSMAGPの分布を、ノザンブロット分析により評価した (第3図) 。SMAGP mRNAの発現は比較的偏在的であり、そして最高の発現レベルが胎盤において検出された。また、強い発現が食道、結腸および脂肪組織において検出された。
したがって、正常の結腸、乳房、肺および肝管の組織に対する抗SMAGP抗体を使用する免疫組織化学的実験により、SMAGPタンパク質はすべての器官を通じて強く発現されることが示された (第4図、A〜D) 。SMAGP発現は、コロイド状細胞の形態に導く細胞‐細胞接着により特徴づけられる、極性化上皮構造に制限される。細胞において、タンパク質は主として原形質膜に局在化される。SMAGPは全原形質膜に沿って観測されないが、細胞‐細胞上皮接合部に位置する横の膜においてのみ観測される。基底膜および頂部膜の側面はSMAGPを欠如する。また、低い染色が細胞質において観測された。
実施例10ヒト結腸一次腫瘍および転移におけるSMAGP発現および細胞下局在化
結腸癌の患者に由来する一次腫瘍および転移において、SMAGPを検査した。同一患者から来る組織について得られた免疫組織化学的染色の1例を第4図に示す (C、正常組織;EおよびG、一次腫瘍;FおよびH、肝臓転移) 。一次腫瘍において、SMAGP発現は非常に高く止まることができる (E) か、あるいは弱化した発現を示す (G) 。
その上、ある場合において、細胞下局在化が部分的に観測される (E) が、いくつかの他の場合において、SMAGPは原形質膜にもはや補充されず、多少細胞質的になる (G) 。同様な結果が肝臓転移において見出された (FおよびH) 。こうして、所定の患者について、種々のSMAGP表現型を一次腫瘍および転移において観測することができ、そして区域に依存して同一腫瘍の内部に共存することさえできる (F) 。興味深いことには、研究したすべての一次腫瘍および転移において、強いレベルのSMAGPタンパク質の発現および細胞膜の局在化が保存された上皮構造に関係付けられた (EおよびFとGおよびHとの比較) 。乳房および肺の癌の患者からの一次腫瘍および転移において、同様な観測がなされた。
実施例11ヒト膵臓組織におけるhSMAGP mRNA発現の検出
10のヒト膵臓癌腫 (第5図、青色バー) および5つのヒト正常膵臓組織 (第5図、白色バー) における定量的RT‐PCR (Taqman Technology) により、hSMAGP mRNAの発現を評価した。また、hSMAGPの発現をヒト膵臓腫瘍細胞系統Capan Iにおいて測定した。正常膵臓組織において到達したhSMAGPの発現の最高値に比較して、過剰発現が5つの癌腫試料において観測され、そしてフォールド (fold) 変化を対応するバーにわたって括弧内に示す。
タクマン (Taqman) 分析のプロトコル
PCRを実施するために、PEの試薬を使用した:
4 μlのSybrGreen緩衝液、4.8 μlのMgCl2、3.2 μlの種々のdNTD、0.2 μlのUNG、0.2 μlのAmplitaq Gold、4 μlのPromermix、1 μlのcDNA、22.6 μlのH2O。
下記のPCR条件を適用した:
初期工程:2分50℃、10分95℃、40サイクル:15秒、1分60℃
2回のPCR (二重測定) を実施して、各cDNAのそれぞれについての遺伝子の発現を検査した。同時に、同一cDNAを使用してxs13を用いるPCRを実施した。ABI配列検出器プログラムは、各PCRについてCT値を示す。個々のcDNAのCT値はそれぞれの遺伝子についての平均であった (すなわち、二重測定の平均値、xs13について、各cDNAについて1つのcDNAのみが存在する) 。次いで、それぞれのcDNAについてのxs13値を前述の平均値から推定する。平均値を健康なcDNAの差のみから形成する。慢性膵臓炎、膵臓肉腫癌および健康な膵臓のcDNAの差をこの平均値で割る。引き続いて、これらの商を基底2で累乗する (PCR間に、生成物は各反応で2倍となるからである) 。次いで、これらの値の逆数は健康なcDNAに比較したそれぞれのcDNAの発現を表す。
実施例12ヒト結腸組織におけるhSMAGP mRNA発現の検出
最初に、結腸癌患者からのヒト組織試料において、腫瘍の内転移に関するhSMAGP発現の臨床病理学的意味を検査した。9つの正常結腸の試料、9つの結腸一次腫瘍の試料 (既知のデューク期) および9つの肝臓転移の試料において定量的RT‐PCR (Light‐Cycler技術) により、mRNAの発現を評価した (第6図) 。正常および一次腫瘍の試料は同一患者に由来したが、肝臓転移はそうではなかった。正常の結腸に比較して、デューク期に対して独立に、強い過剰発現がすべての対合腫瘍において観察された。
転移におけるSMAGP mRNAレベルは、9つのうちの6つ (75%の事例) において到達された値よりも高かった。4つの正常肝臓組織の試料を肝臓におけるhSMAGP発現の対照として使用し、転移における高いレベルのhSMAGP発現が器官の環境から生じないことが確認された。これらの結果は正常結腸粘膜に比較してヒト結腸腫瘍におけるhSMAGP mRNAが過剰に発現することを証明し、そして75%の事例において、一次腫瘍に対して肝臓転移における発現が増加すること示す。
RNeasyキット (Qiagen) で抽出した全RNAをDNase I処理 (Qiagen) に付した後、オリゴ‐dTおよびAMV逆転写酵素 (Roche Diagnostics) を使用して、第1鎖cDNAを合成した。次いで、Taq DNAポリメラーゼおよびTgo DNAポリメラーゼ (Roche Diagnostics) を含有するユニーク酵素ブレンドを使用して、ポリメラーゼ連鎖反応を実施した。
定量的RT‐PCRのために、凍結結腸組織の試料からの全RNAを使用した。DNase I処理後、ランダムヘキサマーおよびAMV逆転写酵素 (Roche Diagnostics) を使用して、全RNA (1 μg) を逆転写した。hSMAGPの配列に基づいて、2つの遺伝子特異的プライマーをデザインした (H103:5’‐AGA AGA TGG AGC CAG GAC AG‐3’ (配列番号9) およびH104:5’‐ATC TGG ACG ATG GCA CTG G‐3’) (配列番号10) 。これらのプライマーは2つの異なるエキソン上に配置して、ゲノムDNAによる汚染を回避する。LghtCycerシステムおよびDNA Master SYBR(商標) Green I Kit (Roche Diagnostics) を使用して、PCR反応の実時間モニタリングを実施した。
最適化後、PCR反応混合物は4 mMのMgCl2、0.4 μMの各プライマー、2 μlのcDNA溶液および2 μlのSYBR Green Iを20 μlの最終体積で含有した。各実験を二重反復実験で実施した。ヒト結腸腺癌細胞系統KM12SMからのcDNAの連続希釈物 (1:10、1:50および1:80) を使用して、ターゲット遺伝子hSMAGPおよび内因的参照18S RNAの両方についての検量線を発生させた。各試料について、ターゲット遺伝子および内因的参照RNAの相対量を検量線から決定した。各試料についてhSMAGP mRNAの量を18S RNAの量で割ることによって、試料におけるhSMAGP mRNAの発現レベルを標準化した。
実施例13ラットにおける転移形成に対するSMAGP発現の衝撃
ラット膵臓腺癌の低転移性変異型であるBSp73AS細胞は、SMAGPまたはベクター単独 (偽トランスフェクタント) で安定にトランスフェクトされた。2つの偽トランスフェクトしたクローン、およびSMAGP発現の強度がわずかに異なる4つのクローンを選択した。これらのクローンならびに非トランスフェクトBSp73ASおよびBSp73ASML細胞をBDXラット (由来の系統) の腹腔内または足裏のふくらみ内に注射して、トレンスフェクトされたBSp73AS細胞の転移能力の潜在的増加をコントロールした。2つの偽トランスフェクトされたクローンおよび4つのSMAGPトレンスフェクトされたクローンの増殖挙動は有意に異ならなかったので、2つの偽トランスフェクトされたクローンおよび4つのSMAGPトレンスフェクトされたクローンを使用して誘導されたデータを組み合わせた (表1〜表3) 。
腹腔内適用後、BSp73ASおよびBSp73ASML‐偽細胞はもっぱら腹腔内の大きい結節中で増殖し、BSp73ASおよびBSp73ASML‐偽‐トレンスフェクトされたラットの平均生存時間は20日であった。BSp73ASML細胞を受け取るラットは、40日の平均生存時間を有した。腫瘍は腹腔中において粟粒形で増殖し、そしてすべてのラットは肺における粟粒状転移形成で死亡した。SMAGPトランスフェクテッドBSp73AS細胞を受け取る12匹のラットから、6匹は腹腔内に大きい結節を発生した (BSp73AS細胞を注射したラットに類似する) が、6匹は腹腔内に粟粒状腫瘍の増殖を示した。4匹のラットは肝臓転移を有し、そして2匹のラットの各々は腎臓および卵巣において転移を発生した。2匹のラットにおいて、横隔膜が腫瘍により高度に浸潤されていた。ラットのいずれも肺転移を示さなかった。これらの発見は転移の潜在的能力の増加を証明する (表1) 。
前記発見を確認するために、転移の進行をいっそう容易に追跡できる足裏のふくらみ内に、腫瘍細胞を注射した。足裏のふくらみ内に適用後、腫瘍を切除しなかった時、すべてのラットは排出膝窩リンパ節において転移を発生したが、BSp73ASMLを受け取るラット (5/5) およびSMAGPトランスフェクテッドBSp73AS細胞を受け取るラット (4/5) のみは遠い (大動脈、鼠径および腋窩) リンパ節において転移を発生させた。さらに、BSp73ASMLを受け取るラット (5/5) およびSMAGPトランスフェクテッドBSp73AS細胞を受け取るラット (5/5) のみは、大きい結節を発生させた。この発見は、SMAGPを発現する腫瘍細胞の転移能力の増加を明白に確証する (表2) 。
転移性沈降に必要な時間を推定するために、腫瘍細胞を足裏のふくらみ内に注射しそして28日後、排出リンパ節と一緒に腫瘍を切除した。表3に表すデータは、排出リンパ節の除去が不完全であるために、局所的再発を発生しなかった動物のみを示す (BSp73ASを注射した2匹のラット、偽トランスフェクテッドBSp73AS細胞を注射した4匹のラットおよびSMAGPトランスフェクテッドBSp73AS細胞を注射した1匹のラット) 。
治療的に切除したラットから、0/5のBSp73ASML‐、3/3のBSp73A‐、6/6の偽−トランスフェクテッドBSp73AS‐および9/14のSMADP‐トランスフェクテッドBSp73AS‐担持ラットが生き残った。こうして、転移性沈降はBSp73ASML細胞におけるよりもSMADP‐トランスフェクテッドBSp73ASにおいて非常にゆっくり進行するが、非トランスフェクテッドおよび偽−トランスフェクテッドBSp73AS細胞と異なり、ラットの36%においてSMADPトランスフェクテッドBSp73AS細胞は、腫瘍細胞適用後28日において、排出リンパ節を超えて移動した。
実施例14in vivo 転移アッセイ
BDXラットは、ジャクソン・ラボラトリース (Jackson Laboratories、イツ国スルズフェルド) から入手した。雌のラットを8〜12週齢で実験に使用した。2×105の腫瘍細胞を、ラットの腹腔内 (i.p.) にまたは後足裏のふくらみの皮下 (i.f.p.) に1回注射した。示すとき、i.f.p.適用後、後ろ足の切断により、腫瘍を切除した。簡単に述べると、ラットをロンプン/ケタネスト (Rompun/Ketanest) で麻酔した。関節より約0.5 cmにおいてメスで円形切開することによって、皮膚を除去した。動脈をシューイング(sueing) し、排出リンパ節を除去した後、腱を切断し、後ろ足を関節離断により除去した。
創傷を皮膚で被覆し、皮膚をシューイングした (sued) 。i.p.適用後腹部の接触により、またはi.f.p.適用後に腫瘍の直径および排出リンパ節の直径を測定することによって、腫瘍増殖を週2回コントロールした。触知可能な腫瘍塊が2.5 cmの平均直径に到達したとき、またはラットが悪液質性または貧血性 (これは眼または耳の色で推定することができる) または短い呼吸になったとき、ラットを麻酔し、殺した。ラットを剖検し、すべての器官を転移の存在についてコントロールした。
参考文献のリストの
Alves P. 他、Pancreas 23 (2001) 227‐235。
Ausubel I.、Frederick M.、Current Protocols in Mol. Biol. (1992) 、John Wiley and Sons、New York
Baines 他、“Purification of Immunoglobulin G (IgG)”、Methods in Molecular Biology Vol. 10、pp. 79‐104、The Human Press, Inc.、1992
Brattain M. G. 他、Cancer Res. 41 (1981) 1751‐1756
Buttner R. 他、Mol. Cell. Biol. 11 (1991) 3573‐3583
Chambers A. F. 他、Nat. Rev. Cancer 2 (2002) 563‐572
Claas C. 他、J. Cell. Biol. 141 (1998) 267‐280
Coligan 他 (編者) 、Current Protocols in Immunology、pp. 9.3.1‐9.3.5およびpp. 9.4.1‐9.4.11、John Wiley & Sons、1977
Corti、C. 他、J. Cancer Res. Clin. Oncol. 122 (1996) 154‐160
EP‐A 0 063 879
EP‐A 0 128 018
EP‐A 0 173 251
EP‐A 0 200 362
Fukuda、M. 他、J. Biol. Chem. 262 (1987) 11952‐11957
Gennaro (編者) 、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第19版、Mack Publishing Company、1995
Green、L. L. 他、Nat. Genet. 7 (1994) 13‐21
Gunthert、U. 他、Cell 65 (1991) 13‐24
Hames、B. D.、Higgins、S. G.、Nucleic Acid Hybridization‐A Practical Approach (1985) IRL Press、英国オックスフォード
Hunter、K. W. 他、Cancer Res. 61 (2001) 8866‐8872
Issacs J. T. 他、Prostate 9 (1986) 261‐281
John C. M. 他、Clin. Cancer Res. 9 (2003) 2374‐2383
Lonberg N. 他、Nature 368 (1994) 856‐859
Matzku、S. 他、Invasion Metastasis 3 (1983) 109‐123
Mole、“Epitope Mapping”、Methods in Molecular Biology Vol. 10、Manson (編者) 、pp. 105‐116、The Humana Press Inc.、1992
Morikawa、K. 他、Cancer Res. 48 (1988) 6863‐6871
Morris (編者) 、Epitope Mapping Protocols 25、Human Press, Inc.、1996
Neri、A. 他、J. Natl. Cancer Inst. 68 (1982) 507‐517
Price、“Production and Characterization of Synthetic Peptide‐Derived Antibodies”、Monoclonal Antibodies:Production, Engineering, and Clinical Application、RitterおよびLadyman (編者) 、pp. 60‐84、Cambridge University Press、1995
Regnier、C. H. 他、J. Biol. Chem. 270 (1995) 25715‐25721
Rosel、M. 他、Oncogene 17 (1998) 1989‐2002
Sambrook 他、Molecular Cloning : A Laboratory Manual (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press、米国ニューヨーク州
Shaper N. L. 他、J. Mammary Gland Biol. Neoplasia 3 (1998) 315‐324
Skubitz A. P.、Cancer Treat Res. 107 (2002) 305‐329
Spieker‐Polet H. 他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92 (1995) 9348−9352
Steeg P. S.、Nat. Rev. Cancer 3 (2003) 55‐63
Taniguchi、S. 他、Clin. Exp. Metastasis 10 (1992) 259‐266
Tarbe、N. 他、Anticancer Res. 22 (2002) 2015‐2027
Taylor、L. D. 他、Int. Immunol. 6 (1994) 579‐591
US 2,915,082
Wahl G. M. 他、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 76 (1979) 3683−3687
Welch D. R.、Clin. Exp. Metastasis 15 (1997) 272‐306
WO 02/08288
WO 89/06698
Wu Y. Y.、およびRees、J. L.、Acta Derm. Venereol. 80 (2000) 2‐3
Wurfel J. 他、Oncogene 18 (1999) 2323‐2334
図1は、異なる転移の潜在的能力を有するラットおよびヒトの同質遺伝子性腺癌細胞系統のシステムにおけるSMAGP mRNAについてのノザンブロット分析を示す。アガロースホルムアルデヒドゲルに、10 μgの全RNA/レーンを負荷した。28Sおよび18SリボソームRNAの臭化エチジウム染色により、等しい負荷量の全RNAを評価した。非転移 (−) 、低い転移 (±) または高い転移 (+) の潜在的能力を各細胞系統について示す。同質遺伝子性ラット膵臓腺癌細胞系統:BSp73‐ASおよびBSp73‐ASML。(B) 同質遺伝子性ラット前立腺腺癌細胞系統:G、AT‐1、AT‐3、AT‐6、MAT‐LuおよびMAT‐LyLu。(C) 同質遺伝子性ラット乳房腺癌細胞系統:MTPa、MTC、MTLn2、およびMTLn3。(D) 同質遺伝子性ヒト膵臓腺癌細胞系統:S2‐028およびS2‐007。(E) 同質遺伝子性ヒト結腸腺癌細胞系統:KM12C、KM12SMおよびKM12L4。(F) 同質遺伝子性ヒト結腸腺癌細胞系統:HCT116およびHCT116‐CI5.5。すべてのシステムにおいて、最高レベルのSMAGP mRNAの発現が転移の潜在的能力をもつ癌細胞に対して関連づけられた。 図2は、SMAGPの免疫特性決定を示す。N‐グリコシダーゼ F (PNGaseF) 、シアリダーゼおよびO‐グリコシダーゼとの酵素的脱グリコシル化反応の前後における、MTLn3 (レーンc〜f) およびHCT116‐cl5.5細胞 (レーンg〜k) のタンパク質抽出物を使用するSMAGPのウェスタンブロット分析。N−グリコシル化トランスフェリン、アルファ1‐酸、およびRnase B糖タンパク質を、N‐グリコシダーゼF処理 (レーンa〜b) に対する陽性の対照として使用した。シアル酸の添加およびO‐グリコシル化により、SMAGPを翻訳後に変性する。 図3は、ヒト正常組織におけるSMAGP発現についてのノザンブロット分析を示す。各レーンに20 μgの全RNAを負荷した。膜と18S RNAプローブとのハイブリダイゼーションを、負荷対照として使用した。低〜高いSMAGP発現が、ほとんどすべての組織において観測された。 図4は、ヒトの正常組織および癌組織におけるSMAGP発現の免疫化学的分析を示す。A〜D:それぞれ、正常の乳房、子宮内膜、結腸および肝臓 (胆管) 組織。SMAGPは、主として上皮細胞の原形質膜の横側に存在する。E〜H:結腸患者からの腫瘍試料。FおよびH:肝臓転移。C:同一患者からの正常結腸組織。十分に分化した腫瘍 (EおよびF) は強いSMAGP発現を示し、そして原形質膜に対するタンパク質の局在化は多少保存される。対照的に、非分化の腫瘍はタンパク質の細胞質の局在化 (GおよびH) 、およびSMAGP発現の減少 (H) に関連づけられる。倍率:A〜D、×200;E〜H、×100。 図5は、ヒト膵臓組織におけるhSMAGP mRNAの発現を示す。 図6は、実時間定量的RT‐PCRにより測定したヒト結腸組織におけるSMAGP mRNAの発現を示す。結果を正規化hSMAGP mRNA発現レベルとして表す。正常試料、一次腫瘍および転移の試料を、それぞれ、白色、ハッチングおよびドットバーにより示す。同一患者に由来する試料を一緒に対合させる。N、正常カラム;Ta、デューク (Duke) A期の結腸腫瘍;Tb、デュークB期の結腸腫瘍;Tc、デュークC期の結腸腫瘍;Td、デュークD期の結腸腫瘍;M、肝臓転移;NL、正常肝臓。 図7は、SMAGPのドメイン構成を示す。

Claims (3)

  1. 下記工程を含んでなる患者における腫瘍の転移に関連するSMAGPの存在を決定する方法:
    (i)腫瘍細胞またはその一部分を含有することが推測される患者からの生物学的試料中のSMAGPをコードする核酸の量またはポリペプチドSMAGPの量を検出し、そして
    (ii)前記細胞中の腫瘍の転移に関連するSMAGPの発現または存在についての決定線を示す前もって決定した標準値と、前記核酸またはポリペプチドの量を比較し、そしてそれから前記患者における腫瘍の転移に関連するSMAGPの発現または存在を決定する。
  2. 下記工程を含んでなる、被験試料と、同一種の同一個体または異なる個体からの非腫瘍細胞に由来する第2試料とを使用する、患者の組織または流体の被験試料が転移能力を有する腫瘍細胞を含有するか、あるいは転移能力を有する腫瘍細胞に由来するか否かを決定する方法:
    (a)各それぞれの試料をストリンジェントハイブリダイゼーション条件下に下記の核酸配列から成る群から選択される核酸プローブとインキュベートし、
    (i)配列番号1の核酸配列またはそのフラグメント;
    (ii)上記(i)の核酸配列に対して相補的である核酸配列;
    (iii)ストリンジェント条件下に上記(i)の配列とハイブリダイゼーションする核酸配列;および
    (iv)ストリンジェント条件下に上記(ii)の配列とハイブリダイゼーションする核酸配列;そして
    (b)前記プローブと各それぞれの試料がハイブリダイゼーションした概算量を決定し、そして
    (c)被験試料のハイブリダイゼーションの概算量を前記第2試料の概算量と比較して、前記第2試料よりも大きい量の特定の核酸または核酸混合物を被験試料が含有するか否か同定する。
  3. 下記工程を含んでなる、腫瘍の転移を検出する方法、
    a)体液、細胞、細胞抽出物または前記細胞の培養上清の群から選択される腫瘍の転移を患うことが推測される患者の試料を核酸プローブとインキュベートし、ここで前記試料は核酸を含有し、前記核酸プローブは、
    (i)配列番号1中に示す核酸または前記配列に対して相補的である核酸、および
    (ii)上記(i)からの核酸の1つとハイブリダイゼーションする核酸、
    から成る群から選択され、そして
    b)好ましくは試料の核酸および/または核酸プローブの、ハイブリドを形成している結合相手以外の結合相手により、またはX線ラジオグラフィーにより、ハイブリダイゼーションを検出し、
    c)前記試料中の腫瘍の転移に関係するSMAGPの発現の決定線を示す前もって決定した標準値と、前記核酸イブリダイゼーションの量を比較し、それから前記患者が腫瘍の転移を患っているかどうかを決定する。
JP2004220317A 2003-07-28 2004-07-28 癌の診断、そのための組成物および癌の治療法 Expired - Lifetime JP4113167B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP03016586 2003-07-28

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005130848A JP2005130848A (ja) 2005-05-26
JP4113167B2 true JP4113167B2 (ja) 2008-07-09

Family

ID=34089578

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004220317A Expired - Lifetime JP4113167B2 (ja) 2003-07-28 2004-07-28 癌の診断、そのための組成物および癌の治療法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20050032101A1 (ja)
JP (1) JP4113167B2 (ja)
CN (2) CN100541198C (ja)
AT (1) ATE363075T1 (ja)
CA (1) CA2469094A1 (ja)
DE (1) DE602004006566T2 (ja)
ES (1) ES2286539T3 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114933646A (zh) * 2022-06-22 2022-08-23 南通市第一老年病医院(上海大学附属南通医院、南通市第六人民医院、南通市肺科医院) Smagp蛋白多肽构建及其抗脂肪性肝病活性的应用

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6974667B2 (en) * 2000-06-14 2005-12-13 Gene Logic, Inc. Gene expression profiles in liver cancer
US6448041B1 (en) * 2000-12-18 2002-09-10 Incyte Genomics, Inc. Colon cancer marker

Also Published As

Publication number Publication date
CN100541198C (zh) 2009-09-16
CN101649351A (zh) 2010-02-17
CA2469094A1 (en) 2005-01-28
JP2005130848A (ja) 2005-05-26
ES2286539T3 (es) 2007-12-01
DE602004006566D1 (de) 2007-07-05
CN1576840A (zh) 2005-02-09
DE602004006566T2 (de) 2008-01-24
ATE363075T1 (de) 2007-06-15
US20050032101A1 (en) 2005-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7279554B2 (en) Notch receptor ligands and uses thereof
CA2820201C (en) Tumor-associated antigen isc-507 for diagnosis of prostate cancer
JP2011256179A (ja) 血管形成及び腫瘍増殖阻害用ポリペプチド化合物及びその応用
US8314221B2 (en) Pharmacodiagnostic test targeting oncology and neurodegeneration
JP2009284907A (ja) 膵癌の診断および治療のための方法、ならびにそれらに有用な組成物
KR20080113368A (ko) 네트린-1 활성을 이용한 항암 화합물의 스크리닝
DK2743697T3 (en) METHODS OF IN VITRO DIAGNOSTICS OF INVASIVE CARCINOMS
JP2008522162A (ja) Merの診断用および治療用の作用薬
Tamborini et al. c-KIT and c-KIT ligand (SCF) in synovial sarcoma (SS): an mRNA expression analysis in 23 cases
WO2005052156A1 (ja) 肝癌の検出方法及び肝癌診断薬並びに癌治療薬
JP4113167B2 (ja) 癌の診断、そのための組成物および癌の治療法
EP1206487A2 (en) Notch receptor ligands and uses thereof
EP1503212B1 (en) Methods for diagnosis and therapy of metastasis and composition useful therein
JP7250307B2 (ja) 子宮癌の発症、転移又は再発の予測方法
JP4346540B2 (ja) 絨毛外栄養膜細胞特異的蛋白質
WO2012075318A2 (en) Fn1 and alk gene translocations in cancer and alk kinase expression in ovarian cancer
JPWO2006082851A1 (ja) エピグリカニン関連ムチン
JP3561229B2 (ja) CTp11遺伝子の検出方法及び腫瘍転移能の決定方法
US20060211008A1 (en) Beta-parvin expression for use in diagnostic methods for assessment of breast cancer
JP2004018484A (ja) 癌抑制剤ならびに癌の検出及び診断方法
US20150167098A1 (en) Methods for characterizing patients with colon cancer
AU2017203332A1 (en) Identification of tumor-associated antigens for diagnosis and therapy
WO2004072285A1 (en) “goblin” cancer associated polypeptides, related reagents, and methods of use thereof
EP1099757A1 (en) Process for the determination of CTp11 and for determining whether a tumor sample has metatastic potential
WO2013052168A2 (en) Detection aib1-delta 4 protein

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061121

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20070117

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20070122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070814

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20071025

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20071030

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080311

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080410

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4113167

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110418

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120418

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130418

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130418

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140418

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250