JP4112072B2 - 光学的測定装置及び光学的測定用アダプター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学的測定装置及び光学的測定用アダプターに係り、特に、反射防止処置が施された測定対象面を有する測定対象物について、その測定対象面を測定するための光学的測定装置及び光学的測定用アダプターに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガラス等の測定対象物の表面形状を測定する場合、測定対象物に測定光束を照射し、その反射光束を受光する方法により行われていた。
このような方法としては、例えば、ハルトマン法がある(「オプティカル ショップ テスティング(Optical Shop Testing)」(1978)、pp.323-349等参照)。図18に、ハルトマン法の原理説明図を示す。この測定装置は、点光源110、コリメータレンズ120、隔板(ハルトマン板)130、測定対象物140及び写真乾板150を備える。点光源110から出射された光束は、コリメータレンズ120で平行光束となり、垂直に置かれた多数のピンホールを有する隔板(ハルトマン板)130により光ビームを形成する。この多数の光ビームが、どのような経路をとってテストレンズ等の測定対象物140を通り写真乾板150に至るか、ということが調べられる。
【0003】
また、その他の方法としては、フィゾー干渉計による方法がある。図19に、フィゾー干渉計による光学測定の原理図を示す。この測定装置は、光源210、ピンホール220、半透鏡230、コリメータレンズ240、参照平面250及び測定対象物面60を備える。光源210から出射された光束は、ピンホール220、半透鏡230及びコリメータレンズ240を通過する。照射光束は、基準参照面である参照平面250と測定対象面260とにより反射される。これら両者の間に使用光源の可干渉距離に応じた可干渉間隔を空けて干渉縞を生じさせることにより、測定対象面260の面の状態が観測点270で測定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、最近、表面に単層又は多層コーティング等により反射防止処理が施されたレンズ、ガラス又はミラー等を測定対象物とする場合がある。このような場合、測定対象物に測定光束を照射しても反射される割合が少ないため、測定対象面の形状他歪み等が測定されにくくなってしまう。また、測定された反射光束が、測定対象物の測定対象面(例えば表面)から反射されたものか、測定対象面以外の面(例えば裏面)から反射されたものか識別するのが難しい。
【0005】
そこで、本発明は、上記の点に鑑み、反射防止膜がコーティングされた測定対象物の測定対象面の形状・歪み等の測定を、正確に効果的に行うことができる光学的測定装置及び光学的測定用アダプターを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の解決手段によると、
反射防止処理が施された測定対象面を有する測定対象物に対する光学的測定装置であって、
測定光束を発する光源部と、
容易に変型しない材質からなる光学部材と、
一方の面が測定する際に測定対象面と接触されることにより接触前よりも接触後のほうが測定対象面における反射率が増加するような屈折率を有し、他方の面が前記光学部材と接触された接触材と、
前記光源部からの測定光束を、前記光学部材及び前記接触材を経て測定対象物の測定対象面に照射する照射光学系と、
測定対象面で反射された反射光束が通過する複数の孔部を有する隔板と、前記隔板の複数の孔部を通過した複数の光束の各々の座標を識別するための受光素子を有する受光部と、
前記受光部の前記受光素子により前記隔板の複数の孔部を介して受光された複数の光束の座標に基づき測定対象面の形状又は歪みを演算し、測定対象面を測定する演算部と
を備えた光学的測定装置を提供する。
また、本発明の第2の解決手段によると、
反射防止処理が施された測定対象面を有する測定対象物に対する光学的測定装置であって、
測定光束を発する光源部と、
測定対象物の測定対象面と略同一形状の面を有し、容易に変型しない材質からなる光学部材と、
一方の面が測定する際に測定対象面と接触されることにより接触前よりも接触後のほうが測定対象面における反射率が増加するような屈折率を有し、他方の面が前記光学部材と接触された接触材と、
前記光源部からの測定光束を、前記光学部材及び前記接触材を経て測定対象物の測定対象面に照射する照射光学系と
を備え、
前記光学部材には、前記接触材との接触面に反射防止処理が施されることにより測定光束を反射する参照面が形成され、
且つ、
測定対象面からの反射光束と前記参照面からの反射光束とが干渉した干渉光束を受光して、干渉信号を出力する受光部と、
前記受光部からの前記干渉信号に基づき測定対象面の形状又は歪みを演算する演算部と
を備えた光学的測定装置を提供する。
【0007】
また、本発明の第3の解決手段によると、
反射防止処理が施された測定対象面を有する測定対象物に対して、光源部から発せられた測定光束を照射し、測定対象面で反射された反射光束と参照面からの反射光束とが干渉した干渉光束を受光して測定対象面の形状又は歪みを測定するための光学的測定用アダプターであって、
測定対象物の測定対象面と略同一形状の面を有する光学部材と、
一方の面が測定する際に測定対象面と接触されることにより接触前よりも接触後のほうが測定対象面における反射率が増加するような屈折率を有し、他方の面が前記光学部材と接触された接触材とを備え、
前記光学部材には、前記接触材との接触面に反射防止処理が施されることにより測定光束を反射する参照面が形成されていることを特徴とする光学的測定用アダプターを提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
1.光学的測定の原理
一般に、反射防止膜は、ガラス、プラスティック等の光学部材に多層膜又は単層膜をコーティングすることで形成される。反射防止膜は、必要に応じて、例えば可視光、紫外線、赤外線又はこれらの組み合わせた光に対してその反射を防止するものである。本発明における光学的測定の主な対象とされる測定対象物には、その表面に反射防止膜が形成されるような処理が施されている。
【0009】
図1に、反射防止多層膜の構成図の一例を示す。
図示のように、反射防止多層膜は、一般的な光学ガラス基板20の上にAl2O3層21、ZrO2層22、MgF2層23が多層コーティングされている。一般的な光学ガラス基板20の屈折率は、例えば1.52等であり、高屈折ガラスの場合は、例えば1.7程度である。Al2O3層21、ZrO2層22及びMgF2層23の各層の屈折率は、それぞれ1.63、2.03及び1.38である。例えば、反射防止の中心波長となる設計波長λ0を520nmとすると、これらの各層の光学膜厚は、それぞれ、λ0/4、λ0/2及びλ0/4と設定することができる。なお、反射防止膜としてはこの他にも単層をはじめ種々の多層膜で構成することもできる。また、反射防止膜の外側は、ここでは一例として空気を仮定する。即ち、この反射防止膜は、空気に対する反射防止を図るものである。
【0010】
本発明の光学的測定装置では、反射防止処理が施された測定対象物に測定光束を照射し、そこからの反射光束を測定することにより、波面の再生を行うものである。特に、測定対象物の表裏両面に反射防止処理が施されている場合に、本発明の光学的測定の効果は顕著となる。反射防止膜を有する光学部材は、他の媒質が接触するとその面の反射率が増加する。そこで、他の媒質を接触材として接触させることにより、反射率を増加することができる。
【0011】
図2に、反射防止膜における反射を増加させるための説明図を示す。図2(A)は、シリコン等の媒質10を、反射防止膜が両面に施された測定対象である光学ガラス基板20に接触させ、媒質10側から測定光束を照射したものである。すると、照射された測定光束のうち、空気との接触面では反射防止膜の作用によりわずかな光束(例えば、0.2%以下)が反射されるものの、媒質10との接触面では比較的多くの光束(例えば2%以上)が反射される。同様に、図2(B)は、このような媒質10が接触された光学ガラス基板20に、図2(A)と反対方向の光学ガラス基板20側から測定光束を照射したものである。すると、同様に、照射された測定光束のうち、空気との接触面ではわずかな光束(例えば、0.2%以下)が反射され、一方、媒質10との接触面では比較的多くの光束(例えば2%以上)が反射される。
【0012】
図3に、照射光束の波長に対する反射率の特性図(1)を示す。ここでは、照射光束の測定対象物への入射角は、0度である。
図3(A)は、反射防止多層膜を有する測定対象物が空気と接触した面の反射率を示す。また、図3(B)は、同様の反射防止多層膜を有する測定対象物が空気の屈折率と十分に異なる屈折率を有する水又はシリコンと接触した面の反射率をそれぞれ一点鎖線又は破線で示したものである。
【0013】
このように、反射防止膜が施された面での反射率は、例えば照射光の波長が450nmにおいて、空気を接触面とする場合は0.2%以下であるが、一方、水を接触面とする場合は約1.5%、さらに、シリコンを接触面とする場合は2%以上となる。特に、空気とシリコンの反射率には10倍以上の差があるため、図2に示されたように測定光束を照射した場合に、しきい値を適切に設定することにより、シリコンとの接触面での反射光のみを信号光として抽出し、測定に利用することができる。
【0014】
図4及び図5に、照射光束の波長に対する反射率の特性図(2−1)及び(2−2)を示す。ここでは、照射光として偏光光束を用いたときの反射防止多層膜を有する測定対象物の測定対象面での反射率を示す。図中、照射光の入射角が45度の場合に、S偏光、P偏光及びこれらの反射率の平均が、それぞれ破線、実線、及び一点鎖線で示される。
【0015】
図4は、反射防止多層膜を有する光学部材が空気と接触した面の反射率を示す。図5(A)は、反射防止多層膜を有する測定対象物がシリコンと接触した面の反射率を、また、図5(B)は、同様の反射防止多層膜を有する光学部材が水と接触した面の反射率を示す。
【0016】
このように、反射防止膜が施された面での反射率は、例えば照射光の波長が400nmのS偏光において、空気を接触面とする場合は0.2%以下であるが、一方、水を接触面とする場合は約4%、さらに、シリコンを接触面とする場合は6%以上となる。上述と同様に、図2に示されたように測定光束を照射した場合に、しきい値を適切に設定することにより、シリコンとの接触面での反射光のみを信号光として抽出し、測定に利用することができる。また、S偏光以外にも、P偏光とS偏光との平均や入射角によってはP偏光等の測定光束を用いることもできる。
2.光学的測定用アダプター
【0017】
図6に、本発明の光学的測定用アダプターの構成図を示す。図6(A)に示されるように、光学的測定用アダプター1は、光学部材11、枠部材12及び接触材13を備える。また、図6(B)に、本発明に係る光学的測定用アダプターによる光学測定の基本配置図を示す。
【0018】
光学部材11は、測定対象物が平面の際には平面度の十分に高いものを、また曲面の際には曲面に近い形状のものを使用することが望ましく、これによって不必要な屈折力の発生を防止し、測定用の演算が簡単となる。また、測定光束が透過しやすいように、光学部材の空気側には反射防止膜を設けると好ましい。後で述べるように、干渉計を用いる場合は、光学部材11と接触材13との接触面で反射率を増加させるために、この接触面にも反射防止コーティングが施される。光学部材の材質としては、例えば、石英等の一般の光学ガラス、高屈折ガラス又はプラスティック等を用いることができる。
【0019】
枠部材12は、接触材13の容器になる金属、プラスティック又はガラス等の枠である。枠部材12の断面は、円形、長方形、正方形等適宜の形状をとることができる。また、枠部材12の測定対象物2との接触側では、接触材13が測定対象物2と密着されるように、接触材13が枠部材12の端部よりも盛り上がった形で硬化されるとよい。または、必要に応じて枠部材12の測定対象物2との接触側端部が、削除又は押圧により隙間が形成されるようにすることもできる。
【0020】
接触材13は、液体又は液体が硬化された物質であり、透明又は透光性を有する物質が好ましい。接触材の媒質としては、好ましくは、散乱しにくいもの、押圧しても屈折率がかわらないもの、測定対象面と隙間なく接触できる程度の弾力性・粘性を有するもの、反射防止膜が形成された測定対象面と接触したときに測定に十分な反射率を生じるような屈折率を有するもの、透光性のあるもの、また、光学部材11の材質と屈折率が近いものなどを用いることができる。具体的には、例えば、シリコン、水、グリセリン等の液浸油等が挙げられる。媒質としてのシリコンは、透明度が高く、液体状から硬化させて用いることができ、この用途に適した性質を有する。例えば、石英ガラスの屈折率ncが1.46、シリコンの屈折率nsが1.406であるので、この場合、光学部材11と接触材13であるシリコンとの境界のフレネル反射率は、次式で求められるから、0.0355%となる。
((nc−ns)/(nc+ns))2
【0021】
測定対象物2は、平行平面板(又は鏡)、レンズ、プリズム、凹面板(又は鏡)、凸面板(又は鏡)又はポリゴン等の被測定物である。測定時には、測定対象物2が光学的測定用アダプター1の接触材13に密着した配置となる。この図では、一例として、測定対象物2と枠部材12との間に隙間が設けられるようにすることにより、両者が十分密着できるようにしている。
【0022】
つぎに、図7に、光学的測定用アダプターの製造方法の説明図を示す。図7(A)に示されるように、光学部材11及び枠部材12は、媒質を閉じこめるために用いられるものである。光学部材11に枠部材12が取り付けられた容器には、溶液・液体を封入しておくか、または、液体状の媒質を入れた後に硬化させて使用する。ここでは、一例としてシリコン等の液体状の接触材13を流し込むようにしている。つぎに、図7(B)は、流し込んだ接触材13を硬化させて、測定対象物との接触面側を枠部材12の端部から盛り上がるようにしたものである。
【0023】
図8に、光学的測定用アダプターの枠部材の変形例の構成図を示す。まず、図8(A)には、窓付き枠部材の構成図を示す。この例は、接触材13が測定対象物2に密着される際に接触材13に圧力がかかるので、この内圧を逃がすために枠部材12に窓14を設けるようにしたものである。窓14は、枠部材13の任意の箇所に、円や長方形等の適宜の形状で適宜の個数設けることができる。また、図8(B)には、窓の代わりに、枠部材12の端部に溝15を付けるようにして、接触材13の内圧を調整するとともに密着性を良くするものである。なお、このような溝15は、枠部材12と光学部材11との接触面、又は、枠部材の両側の接触面に設けることができる。
【0024】
また、図9に、枠部材を有しない光学的測定用アダプターの他の実施の形態の構成図を示す。図9(A)には、枠部材12が除去された光学的測定用アダプターの実施の形態である。このような構成は、例えば、上述した製法において、さらに枠部材12を取り除く行程を付加することにより、製造することができる。さらに、接触材13として使用する媒質の特性によっては、枠部材をはじめから設けずに製造することもできる。図9(B)に、比較的薄い層の接触材12を有する光学的測定用アダプターを示す。このような構成は、比較的弾力性又は粘性の高い接触材12を光学部材11に塗布し、必要に応じて硬化することにより製造することができる。
【0025】
3.光学的測定装置
(1)波面センサーとして隔板を利用した光学的測定装置
図10に、平面測定をする際の波面センサーとして隔板を利用した光学的測定装置の構成図を示す。この光学的測定装置は、光学的測定用アダプター1、測定対象物2、光源部3、照射光学系4、測定光学系5、受光部6、演算部7、表示部8、駆動部9を備える。
【0026】
光学的測定用アダプター1の光学部材11の空気側は反射を避けるために反射防止コーティングを施し、一方、その接触材13側は透過性を良くするためコーティングしないようにすると良い。測定対象物2は、ガラスやプラスティック等に両面又は一面に反射防止膜が形成されている。また、その測定対象面24は、平面状であって、光学的測定用アダプター1と接触している。
【0027】
光源部3は、発光素子31及びレンズ32を備える。発光素子31は、レーザー、レーザーダイオード、スーパー・ルミネセンス・ダイオード(SLD)又は通常考えられる光源(特に点光源)とピンホールの組み合わせ等の多種のものが使用できる。一般に、波長域が極端に狭いとスペックルが生じたり、逆に、波長域が極端に広いと媒質の分散特性の影響が測定誤差となって現れることも考えられる。そこで、光源部3の発光素子31としては、又は、LED及びピンホールの組み合わせや、SLD等が好ましい場合もある。なお、He−Neレーザを用いた場合、測定光束の波長は632nm程度となる。
【0028】
照射光学系4及び測定光学系5は、一例としてハーフミラー(半透鏡)41により構成される。受光部6は、隔板61及び受光素子62を含む。隔板61は、例えば、複数の孔部を有するハルトマン板、複数の小レンズを有するレンズアレイ、2次元ファイバーグレーティング等で構成される。受光素子62は、例えば2次元固体撮像素子(CCD)等で構成される。
【0029】
演算部7は、測定対象物2の測定対象面24を再生する処理を行う。具体的処理については、後述する。また、演算部7は、プログラム及びデータの入出力を行う内部又は外部メモリを備える。表示部8は、演算部7で再生された測定対象面24の画像を表示するもので、例えば、鳥瞰図、等高線図、波面を表す係数又は各種データ等により可視表示する。
【0030】
駆動部9は、測定対象物2の、光軸調整(微調整、粗調整)を行うもので、駆動アクチュエータ等で構成される。なお、駆動部9は、光学的測定用アダプター1に設けても良いし、また、測定対象物2と光学的測定用アダプター1の両方に設けても良い。また、光軸調整は、参照光とその反射光を測定することにより、適宜フィードバック制御を行うようにしても良い。
【0031】
次に動作を説明する。平行平板を測定する場合は、光源部3の発光素子31から出射された測定光束は、レンズ32により平行光束にされ、照射光学系4としてのハーフミラー41で反射される。測定光束は、測定対象面24、即ち測定対象物2と接触材13との接触面、で反射され、その反射光束は、測定光学系5としてのハーフミラー41を透過して、ハルトマン板等の隔板61へ入射される。なお、光学部材11の空気側接触面は、反射防止コーティングが施されていると、反射はわずかなものとなり好ましい。また、光学部材11の接触材13側の接触面は、コーティングされていなくとも光学部材11と接触部材13との屈折率差を小さく設定すれば、ここでの反射もわずかなもの(例えば、0.03%以下)となり好ましい。隔板61を通過した反射光束は、適当な距離に配置された受光素子62に入射され、電気信号に変換される。変換された電気信号は、演算部7により画像情報が取り込まれ、測定対象物2の測定対象面24を再生する処理が実行される。表示部8は、演算部7により再生された測定対象面24を表示する。
【0032】
つぎに、図11に、曲面(凸面・凹面)測定をする際の波面センサーとしてハルトマン板を利用した光学的測定装置の構成図を示す。
基本的な構成は、上述と同様であるが、光学的測定用アダプター1の構成が異なる。すなわち、測定光束及び反射光束が、測定対象物2の測定対象面24に垂直になるように、光学的測定用アダプター1の光学部材の形状を、測定対象物2の測定対象面24に近い形状又は同様の形状となるようにする。また、照射光学系4及び測定光学系5は、ハーフミラー41とレンズ42を備える。レンズ42は、照射光束を測定対象面24に垂直に入射し、一方、反射光束を平行に受光部へ導くためのものである。これにより、測定精度が向上し、ダイナミックレンジが広がり、中心付近以外の広い領域に測定光束が入射され、反射光束が出射されるようになる。
【0033】
なお、凹面測定についても同様に、光学的測定用アダプター1を測定対象面24と近い形状にし、照射光学系4及び測定光学系5等を適宜配置することにより、本発明を適用することができる。
【0034】
(2)波面センサーとして干渉計を利用した光学的測定装置
図12に、平面測定をする際の波面センサーとしてフィゾー干渉計を利用した光学的測定装置の構成図を示す。なお、本発明は、フィゾー干渉計以外にも適宜の干渉計に適用することができる。この光学的測定装置は、光学的測定用アダプター1、測定対象物2、光源部3、照射光学系4、測定光学系5、受光部6、演算部7、表示部8、駆動部9を備える。
【0035】
光学的測定用アダプター1の光学部材の空気側は反射を避けるために反射防止コーティングを施すと良い。一方、光学部材11の接触材13側は、反射防止膜が施され参照面を形成する。光学部材は、平面度の良いものが好ましく、材質は一般の光学ガラスを用いることができる。測定対象物2は、ガラス、プラスティック又はミラー等に反射防止膜が形成されており、その反射防止膜が形成された測定対象面24は、ここでは一例として平面状である。
【0036】
光源部3は、発光素子31及びピンホール33を備える。発光素子31は、上述と同様に多種のものが使用できる。照射光学系4及び測定光学系5は、一例としてハーフミラー41及びレンズ43により構成される。受光部6は、レンズ63と、2次元固体撮像素子(CCD)等の受光素子62を含む。
演算部7は、測定対象物2の測定対象面24を再生する処理を行う。具体的処理については、後述する。また、演算部7は、プログラム及びデータの入出力を行う内部又は外部メモリを備える。表示部8は、演算部7で再生された測定対象面24の画像を表示するもので、例えば、鳥瞰図、等高線図、データ等により可視表示する。なお、受光素子62の代わりに肉眼で干渉縞を観測することもできる。また、写真乾板等を用いて干渉縞の記録をすることもできる。駆動部9は、測定対象物2及び/又は光学的測定用アダプター1の、光軸調整(微調整、粗調整)を可能とするもので、駆動アクチュエータ等で構成される。特に、このように干渉計を用いる場合、比較的正確な微調整が要求される。
【0037】
次に動作を説明する。光源部3の発光素子31を出射した光束はピンホール33を通過し、照射光学系4のハーフミラー41を透過してレンズ43に導かれる。レンズ43は、コリメータレンズとして機能し、測定光束を平行光束として照射する。光学的アダプター1に入射された測定光束は、一部が光学部材11と接触材13との接触面(参照面)で反射され参照光となる。一方、この接触面で反射されなかった測定光束は、測定対象物2の測定対象面24、即ち測定対象物2と接触材13との接触面、で一部が反射される。なお、光学部材11と空気との境界面、及び、測定対象物2と空気との境界面における反射は、これら2つの反射光束と比較して非常に小さい。
【0038】
これら2つの反射光束は、干渉縞を形成する干渉光束となる。干渉光束は、測定光学系5としてのレンズ43を透過し、ハーフミラー41で反射されて、受光部6のレンズ63を介して受光素子62に入射され、電気的な干渉信号に変換される。変換された干渉信号は、演算部7により画像情報が取り込まれ、測定対象物2の測定対象面24を再生する処理が実行される。表示部8は、演算部7により再生された測定対象面24を表示する。なお、フィゾー干渉計では、光学的測定用アダプター1の参照面と測定対象物2の測定対象面24とが、平行又は平行からわずかに傾いた状態に保たれるようになっていても良い。
【0039】
また、図13に、曲面(凸面・凹面)測定をする際の波面センサーとしてフィゾー干渉計を利用した光学的測定装置の構成図を示す。
基本的な構成は、上述と同様であるが、光学的測定用アダプター1の構成が異なる。すなわち、測定光束及び反射光束が、測定対象物2の測定対象面24に垂直になるように、光学的測定用アダプター1の光学部材の形状を、測定対象物2の測定対象面24に近い形状又は同様の形状となるようにする。また、照射光学系4及び測定光学系5は、ハーフミラー41、レンズ系43を備える。レンズ系43は、照射光束平行光束にした後に測定対象面24へ垂直に入射し、一方、反射光束を平行にした後に収光して受光部6へ導くためのものである。これにより、測定精度が向上し、ダイナミックレンジが広がり、中心付近以外の広い領域に測定光束が入射され、反射光束が出射されるようになる。
【0040】
また、凹面測定についても同様に、光学的測定用アダプター1を測定対象面24と近い形状にし、照射光学系4及び測定光学系5等を適宜配置することにより、本発明を適用することができる。また、照射光学系4のコリメータレンズとしてホログラフィックコリメータを用いることで、点光源から出射された球面波を完全平行光束に変換するようにしてもよい。
【0041】
なお、上述の隔板又はフィゾー干渉計を利用した光学的測定装置についての実施の形態では、主に、測定対象物への測定光束の入射角が0度である場合について説明したが、入射角を0度とせずに適当な角度で照射することもできる。この場合、上述のように、例えば入射角を45度程度とし、偏光光束として特にS偏光を用いることにより、測定対象物の光学的測定を効果的に行うことができる。この際、光源部3や照射光学系4を所定の偏光光束を出射できるように構成したり、照射光学系4、測定光学系5又は受光部6等を、例えば偏光板やフィルタ等を備えて適宜配置することにより、本発明を適用して測定することができる。
【0042】
4.演算処理
図14に、波面センサーとしてハルトマン板を利用した光学的測定の演算フローチャートを示す。
また、図15に、ハルトマン板を利用した光学的測定装置の受光部における説明図を示す。ここで、隔板61としてのハルトマン板上の孔部の座標(Xi,Yi)を通過した対象スポットが、理想的な平行光束ビームとして通過した場合、受光素子62の座標(xi *,yi *)に照射されるものとし、一方、実際の受光された座標が(xi,yi)として測定されたものとする。ここで、iは開孔の番号とする。
【0043】
まず、演算部7がメモリ等からプログラムを読み取り実行する。プログラムがスタートされると、受光部6からの画像データを取り込む(ステップS101)。なお、画像データは、メモリに予め記憶されていても良い。演算部7は、孔部を通過した全ての対象スポットの座標(Xi、Yi)について、受光素子62上での位置(xi、yi)を読み込み、各々のスポットの探索を行う(ステップS103)。つぎに、受光素子62上の各スポットを特定し、対応する各スポットの基準点(xi *、yi *)からの差(Δxi、Δyi)を求める(ステップS105)。
【0044】
つぎに、得られたデータにより、測定対象面24を表す多項式近似を行う(ステップS107)。測定対象波面W(X、Y)は、次式のように近似される。ここで、X,Yは受光部6の受光素子62上の座標、anは係数、fn(X、Y)はX,Yの関数、Nは多項式の数であり例えばn=0を定数項とする。
【0045】
【数1】
また、測定対象波面W(X、Y)の微分は、隔板61であるハルトマン板と受光素子62との間隔をLとすると、次式のようになる。
【0046】
【数2】
そこで、近似された多項式の係数を最小自乗法により求め、測定対象波面W(X、Y)を求める(ステップS109)。具体的には、例えば、次式の最小自乗和Sが最小となるように、最小自乗法により、係数anを求めることで、測定対象波面W(X、Y)が求まる。ここで、Mは、開孔数を示す。
【0047】
【数3】
求められた測定対象波面W(X,Y)に基づき測定対象物2の測定対象面24の形状(例えば、等高線又は鳥瞰図等)に変換し(ステップS111)、表示部8により表示する(ステップS113)。
【0048】
なお、波面再生の際、測定対象面24がシリコン等の媒質(接触材)に接触しているもので、その屈折率倍だけ波面の光路長を補正する必要がある。すなわち、次式のように補正することとなる。すなわち、
実際の測定対象面24の変位(形状):D(X、Y)=W(X、Y)/(2ns)、
(ただし、ns:接触材の媒質の屈折率)
【0049】
つぎに、測定終了か否か判断し(ステップS115)、判断結果によりステップS101に戻るか又は終了する。
【0050】
図16に、波面センサーとしてフィゾー干渉計を利用した光学的測定の演算フローチャートを示す。
また、図17に、フィゾー干渉計を利用した光学的測定装置の縞解析の説明図を示す。図17(A)に示されるように、ここでは、一例として、光学的アダプター1(光学部材11)の参照面と測定対象物2の測定対象面24が、平行からわずかに傾いた状態における場合を示す。このときの傾きは、オーダーとして例えば10波長程度を想定することができる。図17(B)に示されるように、このとき典型的な干渉縞が形成され、傾きに応じて位相差が大きくなることが表される。
【0051】
演算部7がメモリ等からプログラムを読み取り実行する。プログラムがスタートされると、まず、受光部6からの画像データを取り込む(ステップS201)。なお、画像データは、メモリに予め記憶されていても良い。図17(B)に示されるような干渉縞は、受光部6の受光素子62により取り込まれる(ステップS201)。演算部7では、干渉縞の最も明るい部分又は暗い部分について、それぞれのライン(縞)の探索を行う(ステップS203)。つぎに、各々のラインについての点列の各座標(xi,yi)を全体にわたって検出する(ステップS205)。
【0052】
参照面と測定面との間に設定された傾きにより、点列(即ち、縞)の位相を判断することができるから、これら点列の座標により、上述のような数式1によって測定対象面24を表す多項式近似を行う(ステップS207)。ただし、この場合のNは縞の点列数である。また、この際の多項式としては、領域が円形状である場合が多いので、各項が直交している多項式を用いることができる。例えば、一般に知られたゼルニケの多項式を用いることで、単位円の内で完全直交性を持つようになり、波面関数をこれにより展開することができる。
【0053】
つぎに、近似された多項式の係数を最小自乗法により求め、測定対象波面W(X、Y)を求める(ステップS209)。すなわち、設定された傾きにより検出された縞(点列)の位相がわかるので、近似多項式にあてはめ、最小自乗法により求める。つぎに、求められた測定対象波面W(X、Y)に基づき、測定対象物2の測定対象面24の形状(例えば、等高線又は鳥瞰図等)に変換し(ステップS211)、表示部8により表示する(ステップS213)。なお、上述と同様に、測定対象面24がシリコン等の媒質(接触材)に接触しているので、波面再生の際、その屈折率倍だけ波面の光路長を補正する必要がある。測定終了か否か判断し(ステップS215)、判断結果によりステップS201に戻るか又は終了する。
【0054】
【発明の効果】
本発明によると、以上のように、反射防止膜がコーティングされた測定対象物の測定対象面の形状・歪み等の測定を、正確に効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】反射防止多層膜の構成図。
【図2】反射防止膜における反射を増加させるための説明図。
【図3】照射光束の波長に対する反射率の特性図(1)。
【図4】照射光束の波長に対する反射率の特性図(2−1)。
【図5】照射光束の波長に対する反射率の特性図(2−2)。
【図6】本発明の光学的測定用アダプターの構成図。
【図7】光学的測定用アダプターの製造方法の説明図。
【図8】光学的測定用アダプターの枠部材の変形例の構成図。
【図9】枠部材を有しない光学的測定用アダプターの他の実施の形態の構成図。
【図10】平面測定をする際の波面センサーとしてハルトマン板を利用した光学的測定装置の構成図。
【図11】曲面(凸面・凹面)測定をする際の波面センサーとして隔板を利用した光学的測定装置の構成図。
【図12】平面測定をする際の波面センサーとしてフィゾー干渉計を利用した光学的測定装置の構成図。
【図13】曲面(凸面・凹面)測定をする際の波面センサーとしてフィゾー干渉計を利用した光学的測定装置の構成図。
【図14】波面センサーとしてハルトマン板を利用した光学的測定の演算フローチャート。
【図15】ハルトマン板を利用した光学的測定装置の受光部における説明図。
【図16】波面センサーとしてフィゾー干渉計を利用した光学的測定の演算フローチャート。
【図17】フィゾー干渉計を利用した光学的測定装置の縞解析の説明図。
【図18】ハルトマン法の原理説明図。
【図19】フィゾー干渉計による光学測定の原理図。
【符号の説明】
1 光学的測定用アダプター
11 光学部材
12 接触材
13 枠部材
2 測定対象物
3 光源部
4 照射光学系
5 測定光学系
6 受光部
7 演算部
8 表示部
9 駆動部
Claims (10)
- 反射防止処理が施された測定対象面を有する測定対象物に対する光学的測定装置であって、
測定光束を発する光源部と、
容易に変型しない材質からなる光学部材と、
一方の面が測定する際に測定対象面と接触されることにより接触前よりも接触後のほうが測定対象面における反射率が増加するような屈折率を有し、他方の面が前記光学部材と接触された接触材と、
前記光源部からの測定光束を、前記光学部材及び前記接触材を経て測定対象物の測定対象面に照射する照射光学系と、
測定対象面で反射された反射光束が通過する複数の孔部を有する隔板と、前記隔板の複数の孔部を通過した複数の光束の各々の座標を識別するための受光素子を有する受光部と、
前記受光部の前記受光素子により前記隔板の複数の孔部を介して受光された複数の光束の座標に基づき測定対象面の形状又は歪みを演算し、測定対象面を測定する演算部と
を備えた光学的測定装置。 - 反射防止処理が施された測定対象面を有する測定対象物に対する光学的測定装置であって、
測定光束を発する光源部と、
測定対象物の測定対象面と略同一形状の面を有し、容易に変型しない材質からなる光学部材と、
一方の面が測定する際に測定対象面と接触されることにより接触前よりも接触後のほうが測定対象面における反射率が増加するような屈折率を有し、他方の面が前記光学部材と接触された接触材と、
前記光源部からの測定光束を、前記光学部材及び前記接触材を経て測定対象物の測定対象面に照射する照射光学系と
を備え、
前記光学部材には、前記接触材との接触面に反射防止処理が施されることにより測定光束を反射する参照面が形成され、
且つ、
測定対象面からの反射光束と前記参照面からの反射光束とが干渉した干渉光束を受光して、干渉信号を出力する受光部と、
前記受光部からの前記干渉信号に基づき測定対象面の形状又は歪みを演算する演算部と
を備えた光学的測定装置。 - 前記接触材は、シリコン、液浸油、グリセリン又は水等の弾力性及び/又は透光性を有し、空気の屈折率と異なる屈折率を有する物質で構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学的測定装置。
- 測定対象物の測定対象面の形状、歪み又は波面を表す係数を可視表示する表示部をさらに備えた請求項1乃至3のいずれかに記載の光学的測定装置。
- 前記光源部は、偏光光束を出射し、
前記照射光学系は、前記偏光光束を測定対象面に対して所定の入射角で照射し、
前記受光部は、測定対象面から所定の出射角で反射される反射光束を受光するように配置されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光学的測定装置。 - 反射防止処理が施された測定対象面を有する測定対象物に対して、光源部から発せられた測定光束を照射し、測定対象面で反射された反射光束と参照面からの反射光束とが干渉した干渉光束を受光して測定対象面の形状又は歪みを測定するための光学的測定用アダプターであって、
測定対象物の測定対象面と略同一形状の面を有する光学部材と、
一方の面が測定する際に測定対象面と接触されることにより接触前よりも接触後のほうが測定対象面における反射率が増加するような屈折率を有し、他方の面が前記光学部材と接触された接触材とを備え、
前記光学部材には、前記接触材との接触面に反射防止処理が施されることにより測定光束を反射する参照面が形成されていることを特徴とする光学的測定用アダプター。 - 前記接触材は、シリコン、液浸油、グリセリン又は水等の弾力性及び/又は透光性を有し、空気の屈折率と異なる屈折率を有する物質で構成されることを特徴とする請求項6に記載の光学的測定用アダプター。
- 前記光学部材は、前記接触材との接触面及び前記接触面と反対側の面の両方の面に反射防止処理が施されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の光学的測定用アダプター。
- 前記光学部材に接合され、前記接触材を支持する枠部材をさらに備えたことを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の光学的測定用アダプター。
- 前記枠部材は、
前記接触材と前記測定対象面とが十分に密着できるように、隙間、溝又は窓を備えることを特徴とする請求項9に記載の光学的測定用アダプター。
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