JP4111768B2 - 水処理用触媒および水処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原水中に含まれる硝酸性窒素を分解除去するための水処理用触媒、および該水処理用触媒を用いる硝酸性窒素含有水の処理方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
従来より、人体等に重大な影響を及ぼす物質として知られる水中に含まれる硝酸性窒素を分解除去する試みがなされている。硝酸性窒素の除去技術としては、吸着法、イオン交換法、逆浸透膜法、電気透析法、および生物学的脱窒法等が実用化されているものの、いずれの方法も飲料水等の大量処理および分解除去効率の点において十分な処理方法として完成されたものとはなっていない。
特開2001−866号公報には、金属パラジウムと銅−パラジウム合金との混合物からなる水処理用触媒が開示されている。当該水処理用触媒による処理方法は大量処理の点では優れているものの、分解除去効率において必ずしも満足の行く処理方法ではなかった。
【0003】
【発明の目的】
本発明は、大量処理に優れ、分解除去効率の高い硝酸性窒素含有水のための水処理用触媒、並びに、該触媒を用いた硝酸性窒素を含む水の処理方法を提供することを目的としている。
【0004】
【発明の概要】
本発明に係る硝酸性窒素含有水処理用触媒は、Au、Ag、Pt、Pd、Rh、Cu、Fe、Ni、Co、Sn、In、Ti、Al、Ta、Sb、Ruから選ばれる1種または2種以上の金属からなる金属微粒子であって、平均粒子径が1〜200nmの範囲にあることを特徴とするものである。
前記金属微粒子はCuを含むものであることが好ましい。また、前記金属微粒子はFeを含み、Feの少なくとも一部が酸化物および/または水酸化物であることが好ましい。
本発明に係る硝酸性窒素含有水処理方法は、下記の工程(a)〜(c)からなることを特徴とするものである。
(a)前記した水処理用触媒と硝酸性窒素含有水とを、還元剤の存在下で接触させる工程
(b)前記接触済の硝酸性窒素含有水から水処理用触媒を分離する工程
(c)必要に応じて前記分離した水処理用触媒を再生し、工程(a)に戻す工程本発明の硝酸性窒素含有水処理方法は、前記工程(a)〜(c)を繰り返すことが好ましい。また、前記工程(a)〜(c)を連続的に行うことが好ましい。
【0005】
【発明の具体的説明】
先ず、本発明に係る水処理用触媒について説明する。
本発明の触媒微粒子にはAu、Ag、Pt、Pd、Rh、Cu、Fe、Ni、Co、Sn、In、Ti、Al、Ta、Sb、Ruから選ばれる1種または2種以上の金属または合金からなる金属微粒子が用いられる。なかでもCuを主成分として含み、CuとPdおよび/またはPtからなる合金微粒子は、還元剤である水素の吸着能が高く、常温で硝酸性窒素をN2 とH2 Oに選択的に還元分解する。好ましい2成分以上の組み合わせとしては、Pd−Cu、Pd−Au、Pd−W、Pd−V、Pd−Mo、Pd−Fe、Pd−Cu/Pd、Pd−Cu−Ru、Pd−Cu−Fe、Pd−Cu−Au、Pt−Cu、Pt−Au、Pt−W、Pt−V、Pt−Mo、Pt−Fe、Pt−Pd−Cu、Pt−Cu−Ru、Pt−Cu−Fe、Pt−Cu−Au等が挙げられる。
【0006】
前記金属微粒子はFeを含み、Feの少なくとも一部が酸化物および/または水酸化物となっていることが好ましく、Feとして0. 1〜3. 0重量%、特に0. 2〜2重量%の範囲で含まれていることが好ましい。金属微粒子中のFeの含有量が3. 0重量%を越えると硝酸性窒素の還元分解活性が低下し、Feの含有量が0. 1重量%未満の場合は、Feの酸化物および/または水酸化物も少なく、分散安定性を向上させる効果が不充分となることがある。ここで、Feの酸化物および/または水酸化物の存在により金属微粒子の分散安定性が向上する理由は必ずしも明らかではないが、通常の金属酸化物あるいは金属水酸化物の微粒子が安定なコロイドとして得られるのと同様の理由によるものと推測される。
なお、前記において、合金とは2種以上の金属成分が均一に混合している必要はなく、単に混合物である場合も含んで意味している。また、結晶性であっても非晶質であってもよい。
このような金属微粒子は、硝酸性窒素を還元して分解する活性が高く、且つ活性劣化が小さく、また再生によって容易に活性が復元し、長期にわたって活性を維持することができる。
【0007】
金属微粒子の平均粒子径は1〜200nmであり、特に2〜100nmの範囲にあることが好ましい。金属微粒子の平均粒子径が1nm未満の場合は、分散安定性が不充分となったり、反応後に金属微粒子を処理水(以下、清浄水と言うことがある。)から分離することが困難となることがあり、触媒が散逸し易い。金属微粒子の平均粒子径が200nmを越えると、金属微粒子の表面積が低下し、還元剤の吸着量が低下して、硝酸性窒素の還元分解活性が低下する。また、金属微粒子が処理水中で沈降して長期連続運転が困難となることがあり、停止してメインテナンスが必要となる。
【0008】
このような金属微粒子の製造方法は、前記した平均粒子径範囲の金属微粒子が得られれば特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができる。以下、本発明に用いることのできる金属微粒子の製造方法について例示的に説明する。
第1の方法として、所定濃度の1種または2種以上の金属塩水溶液に、水素化硼素ナトリウム(NaBH4 )、次亜リン酸ソーダ、ヒドラジン、硫酸第1鉄等の還元剤を加えことによって金属微粒子を析出させる方法が挙げられる。具体的には、硝酸パラジウムと硝酸銅と、必要に応じて硫酸第2鉄との混合水溶液に、クエン酸水溶液と、還元剤として硫酸第1鉄を溶解した溶液を添加してPd−Cu合金微粒子分散液を調製することができる。クエン酸は有機安定化剤の1つであり、金属微粒子に配位して金属微粒子の分散安定性を高める。次いで、必要に応じて約100〜300℃の温度範囲でオートクレーブ処理してもよい。
金属塩としては、硝酸パラジウム、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、テトラアンミンパラジウム、塩化白金、硝酸銀、硝酸銅、硝酸ニッケル、硫酸第2鉄、酢酸ルテニウム等、前記した金属の塩で水に可溶な塩を用いることができる。なお、金属微粒子の粒子径はTEMにより測定することができる。
【0009】
第2の方法として、金属塩水溶液に超音波を照射することによって金属微粒子を析出させる方法が挙げられる。この場合も必要に応じて有機安定化剤を用いることができる。上記のようにして得られる金属微粒子分散液は、濃度が金属として通常1〜20重量%の範囲にあり、必要に応じて濃縮したり、希釈して用いることができる。
【0010】
続いて、本発明に係る硝酸性窒素を含む水の処理方法について、工程(a)から順に説明する。図1は本発明に係る水処理方法を示すフロー図の1例である。
工程(a
本発明の水処理方法に用いられる処理設備の方式には格別の制限はなく、工程(a)では、完全混合槽型、流通型、多段型、バッチ型等、固定床以外の種々の方式が採用可能である。
本発明が対象とする硝酸性窒素を含む水(以下、原水と言うこともある。)中の硝酸性窒素化合物の濃度は、Nとして50〜10,000ppm、特に、100〜5000ppmの範囲にある。濃度がNとして50ppm未満の場合は、還元分解処理することは可能であるが経済性が問題となることがある。他方、濃度がNとして10,000ppmを越えると、還元剤によっては必要量を共存させることができないために硝酸性窒素の還元分解が不充分となることがあり、また処理時間を長くするか、触媒微粒子濃度を高める必要があり、触媒微粒子濃度を高めた場合は触媒の分散安定性が低下して、凝集した場合は濾過分離が困難となって連続運転ができなくなったり、水中硝酸性窒素との接触効率が低下して還元分解活性が低下する等の問題がある。
【0011】
水処理用触媒は原水と混合して投入しても良いし、別に触媒微粒子の分散液を調製しておき、後述する工程(b)の分離触媒と、あるいは工程(c)の必要に応じて再生した触媒と混合して投入しても良い。
投入される原水中の硝酸性窒素Nの量をWN とし、水処理用触媒量(分離触媒および/または補充用触媒も含む。)をWM で表した場合、原水と触媒の投入量比(WN /WM )は1〜500、さらには20〜100の範囲とすることが好ましい。前記比WN /WM が1未満の場合は、触媒の使用量が多過ぎて経済性が悪く、前記比WN /WM が500を越えると、処理温度が常温以下の場合に還元分解速度が不充分となり、硝酸性窒素を所望の濃度以下に低減することが困難となる。
【0012】
触媒とともに供給される還元剤としては、水素、ヒドラジン、水素化硼素ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム、キノン、ヒドロキノン等を挙げることができるが、特に水素は電気分解等により容易に製造することができ、水中に残存しても問題となることはなく、必要に応じて回収することができるので好適である。
還元剤は、後述する必要に応じて再生する工程で供給する場合は必ずしも工程(a)で供給する必要はなく、工程(a)において硝酸性窒素の分解に必要な還元剤が存在していればよい。
【0013】
水処理用触媒、還元剤および原水の投入は、夫々、連続的でも、断続的でもよい。触媒と原水との接触時間(滞留時間)は、処理を必要とする原水の量、原水中の硝酸性窒素の濃度、要求される処理水(清浄水)中のN濃度レベル、処理温度、触媒中の金属微粒子の量、粒子径、処理水のpHや不純物等によっても異なるが、概ね20時間以下、通常10分間〜5時間の範囲にあることが好ましい。
また、還元剤の投入量は、下記化学反応式(1)に示されるように、硝酸性窒素に対する量論量以上であればよいが、本発明の処理方法では、還元剤のモル数(MR )と硝酸性窒素のモル数(MN )の比(MR /MN )が3〜20、特に4〜10の範囲にあることが好ましい。
2NO3 +6H2 →N2 +6H2 O・・・(1)
前記モル比が3未満の場合は還元分解が不充分となり、得られる処理水中の硝酸性窒素濃度が高く、所期の目的を達成できないことがあり、モル比が20を越えると、NH3 の生成が増加したり還元剤の利用率が低下して、経済性が悪くなる。
なお、工程(a)では、必要に応じて、酸またはアルカリを添加してpHを調整することができる。
【0014】
工程(b
本工程は主として触媒の分離工程であり、分離装置としては限外濾過膜、セラミックフィルター等を用いることができる。特に流通式セラミックフィルターは口径を触媒粒子径に応じて選択することができるので効率的に分離することができ、またフィルターの圧密化などによる口径の変化がなく、耐久性に優れているので好ましい。しかしながら、本発明では必ずしもこのような分離装置を用いる必要はなく、工程(a)の後、貯槽に貯え、沈降させるか、必要に応じて凝集させて分離回収することもできる。
【0015】
本工程では、触媒微粒子と処理水を抜き出しながら、触媒微粒子分散液の濃度が固形分として5〜50重量%の範囲となるように、触媒微粒子を分離・濃縮する。濃度が5重量%未満の場合は、後述する再生時の還元剤の利用効率が低下したり、再循環される清浄水が多くなるので経済性が低下する。また、濃度が50重量%を越える濃縮は困難であると共に、触媒微粒子の凝集により連続処理(運転)が困難となることがある。
濃縮された触媒微粒子分散液は、工程(a)に戻すか、または次の工程(c)に供給される。
処理水中のN濃度(硝酸性窒素および副生することのあるアンモニア性窒素の合計)は100ppm以下、好ましくは10ppm以下、特に1ppm以下となる。
【0016】
工程(c
本工程は任意工程であり、使用済触媒を再生機(再生塔)に供給し、還元剤と接触させて再生し、この再生触媒を工程(a)に戻すものである。
還元剤としては、工程(a)で挙げたものが使用可能であり、工程(b)からの触媒微粒子分散液に直接、還元剤を溶解させるか、または還元剤を溶解した水を前記分散液に混合する。この際、必要に応じて加圧して還元剤の溶解量を調節することができる。還元剤の混合量は、還元剤モル数/触媒金属モル数が0. 1〜10、特に0. 2〜2の範囲とすることが好ましい。
【0017】
上記工程(a)〜工程(c)によって硝酸性窒素を含む水を処理することができるが、本発明方法では、前記工程(a)〜(c)を順次工程毎に行ってもよく、これを繰り返し行うこともできるが、前記工程(a)〜(c)を連続的に行うことが好ましい。
なお、下記化学反応式(2)に示されるように、硝酸性窒素を含む水の処理によって発生することのあるNH3 ガスは、必要に応じてアンモニアストリッピング等、従来公知の方法によって処理することができる。
2NO3 +9H2 →2NH3 +6H2 O・・・(2)
【0018】
【発明の効果】
本発明に係る水処理用触媒は粒子径が小さく、硝酸性窒素の還元分解活性が高い。また、当該触媒は原水中で安定に高分散して容易に沈降することがない。
本発明に係る前記水処理用触媒を用いる水処理方法は、硝酸性窒素含有水の処理方法として好適である。
【0019】
【実施例1】
触媒微粒子( MC1 )の調製
純水100gに、硝酸パラジウム2水塩9. 6gおよび硝酸銅3水塩1. 6gを溶解した金属塩水溶液に、安定化剤として濃度30重量%のクエン酸3ナトリウム水溶液237. 4gと還元剤として濃度25重量%の硫酸第1鉄水溶液水溶液95. 6gを加え、窒素雰囲気下で20時間攪拌して触媒微粒子の分散液を得た。
得られた分散液は、遠心分離器により分離回収し、濃度1重量%の塩酸水溶液で洗浄した後、純水に分散させ、金属換算で濃度10重量%の触媒微粒子(MC1)の分散液(A液)とした。分散液のpHは6であった。触媒微粒子(MC1) の組成を表1に示す。触媒微粒子(MC1) の平均粒子径は4nmであった。
【0020】
硝酸性窒素含有水の処理
水素を溶存させた還元剤水溶液(B液)を調製した。
ロートを垂直に立て、上方から触媒微粒子(MC1 )の分散液(A液)と、還元剤水溶液(B液)と、硝酸性N濃度が500ppmの原水とを、前記WN /WM が20となり、前記モル比MR /MN が3となるように同時に、連続的に供給した。ロートの管状部の滞留時間は1時間となるように調整した。
ロート下部から流出した処理水は、触媒微粒子と清浄水とに分離し、清浄水中のN濃度を測定し、結果を表2に示した。
次に、分離した触媒を容器に充填し、水素加圧下で2時間放置した後、再び触媒微粒子(C1)の水分散液(固形分濃度10重量%)を調製し、還元剤を供給しなかった以外は前記と同様に処理したところ、前記処理水と同じN濃度の清浄水が得られた。
【0021】
【実施例2】
触媒微粒子( MC2 )の調製
純水100gに、硝酸パラジウム2水塩7. 4gおよび硝酸銅3水塩4. 9gを溶解した金属塩水溶液に、安定化剤として濃度30重量%のクエン酸3ナトリウム水溶液265. 0gと還元剤として濃度25重量%の硫酸第1鉄水溶液水溶液129. 0gを加え、窒素雰囲気下で20時間攪拌して触媒微粒子の分散液を得た。得られた分散液は、遠心分離器により分離回収し、濃度1重量%の塩酸水溶液で洗浄した後、純水に分散させ、金属換算で濃度10重量%の触媒微粒子(MC2) の分散液(A液)とした。分散液のpHは6であった。また触媒微粒子(MC2) の平均粒子径は4nmであった。
硝酸性窒素含有水の処理
触媒微粒子(MC2 )の水分散液を用いた以外は実施例1と同様にして硝酸性窒素含有水の処理を行った。
【0022】
【実施例3】
触媒微粒子( MC3 )の調製
純水100gに、硝酸パラジウム2水和塩7. 4gおよび硝酸銅3水塩4. 9gを溶解した金属塩水溶液に、安定化剤として濃度30重量%のクエン酸3ナトリウム水溶液265. 0gと還元剤として濃度25重量%の硫酸第1鉄水溶液258. 0gを加え、窒素雰囲気下で20時間攪拌して金属微粒子の分散液を得た。得られた分散液は、遠心分離機により分離回収し、濃度1 重量%の塩酸水溶液で洗浄した後、純水に分散させ、金属換算で濃度が10重量%の触媒微粒子(MC3) の分散液(A液)とした。分散液のpHは6であった。また触媒微粒子(MC3)の平均粒子径は30nmであった。
硝酸性窒素含有水の処理
触媒微粒子(MC3 )の水分散液を用いた以外は実施例1と同様にして硝酸性窒素含有水の処理を行った。
【0023】
【実施例4】
触媒微粒子( MC4 )の調製
純水100gに、硝酸パラジウム2水和塩7. 4gおよび硝酸銅3水塩4. 9gを溶解した金属塩水溶液に、安定化剤として濃度30重量%のクエン酸3ナトリウム水溶液132. 5gと還元剤として濃度25重量%の硫酸第1鉄水溶液258. 0gを加え、窒素雰囲気下で20時間攪拌して金属微粒子の分散液を得た。得られた分散液は、遠心分離機により分離回収し、濃度1 重量%の塩酸水溶液で洗浄した後、純水に分散させ、金属換算で濃度が10重量%の触媒微粒子(MC4) の分散液(A液)とした。分散液のpHは6であった。また触媒微粒子(MC4)は凝集体粒子であり、1次粒子径は30nm、凝集粒子(2次粒子)の平均粒子径は120nmであった。
硝酸性窒素含有水の処理
触媒微粒子(MC4 )の水分散液を用いた以外は実施例1と同様にして硝酸性窒素含有水の処理を行った。
【0024】
【実施例5】
硝酸性窒素含有水の処理
実施例2において、WN /WM が50となるように同時に、連続的に供給した以外は実施例1と同様に硝酸性窒素含有水の処理を行った。
【0025】
【実施例6】
触媒微粒子( MC5 )の調製
純水100gに、硝酸パラジウム2水塩5. 3gおよび硝酸銅3水塩8. 1gを溶解した金属塩水溶液に、安定化剤として濃度30重量%のクエン酸3ナトリウム水溶液298. 2gと還元剤として濃度25重量%の硫酸第1鉄水溶液水溶液120. 1gを加え、窒素雰囲気下で20時間攪拌して触媒微粒子の分散液を得た。得られた分散液は、遠心分離器により分離回収し、濃度1重量%の塩酸水溶液で洗浄した後、純水に分散させ、金属換算で濃度10重量%の触媒微粒子(MC5) の分散液(A液)とした。分散液のpHは6であった。また触媒微粒子(MC5) の平均粒子径は5nmであった。
硝酸性窒素含有水の処理
触媒微粒子(MC5 )の水分散液を用いた以外は実施例1と同様にして硝酸性窒素含有水の処理を行った。
【0026】
【実施例7】
触媒微粒子( MC6 )の調製
純水100gに、硝酸パラジウム2水塩10. 7gを溶解した金属塩水溶液に、安定化剤として濃度30重量%のクエン酸3ナトリウム水溶液220. 9gと還元剤として濃度25重量%の硫酸第1鉄水溶液水溶液89. 0gを加え、窒素雰囲気下で20時間攪拌して触媒微粒子の分散液を得た。得られた分散液は、遠心分離器により分離回収し、濃度1重量%の塩酸水溶液で洗浄した後、純水に分散させ、金属換算で濃度10重量%の触媒微粒子(MC6) の分散液(A液)とした。分散液のpHは6であった。また触媒微粒子(MC6) の平均粒子径は4nmであった。
硝酸性窒素含有水の処理
触媒微粒子(MC6 )の水分散液を用いた以外は実施例1と同様にして硝酸性窒素含有水の処理を行った。
【0027】
【実施例8】
触媒微粒子( MC7 )の調製
純水100gに、硝酸パラジウム2水和塩7. 4g、硝酸銅3水和塩4. 8gおよび硫酸第二鉄0. 14gを溶解した金属塩水溶液に、安定化剤として濃度30重量%のクエン酸3ナトリウム水溶液265. 0gと還元剤として濃度25重量%の硫酸第1鉄水溶液106. 8gを加え、窒素雰囲気下で20時間攪拌して金属微粒子の分散液を得た。得られた分散液は、遠心分離器により分離回収し、濃度1重量%の塩酸水溶液で洗浄した後、純水に分散させ、金属換算で濃度10重量%の触媒微粒子(MC7) の分散液(A液)とした。分散液のpHは6であった。また触媒微粒子(MC7) の平均粒子径は4nmであった。
硝酸性窒素含有水の処理
触媒微粒子(MC7 )の水分散液を用いた以外は実施例1と同様にして硝酸性窒素含有水の処理を行った。
【0028】
【実施例9】
触媒微粒子( MC8 )の調製
純水100gに、硝酸パラジウム2水和塩7. 4g、硝酸銀2. 0gおよび硫酸第二鉄n水和物0. 14gを溶解した金属塩水溶液に、安定化剤として濃度30重量%のクエン酸3ナトリウム水溶液215. 3gと還元剤として濃度25重量%の硫酸第1鉄水溶液86. 7gを加え、窒素雰囲気下で20時間攪拌して金属微粒子の分散液を得た。得られた分散液は、遠心分離器により分離回収し、濃度1重量%の塩酸水溶液で洗浄した後、純水に分散させ、金属換算で濃度3重量%の触媒微粒子(MC8) の分散液(A液)とした。分散液のpHは6であった。また触媒微粒子(MC8) の平均粒子径は5nmであった。
硝酸性窒素含有水の処理
触媒微粒子(MC8 )の水分散液を用いた以外は実施例1と同様にして硝酸性窒素含有水の処理を行った。
【0029】
【比較例1】
触媒微粒子( RMC1 )の調製
純水100gに、金属換算で濃度が10重量%となり、合金微粒子を構成する銅とパラジウムの重量比が3/7となるように硝酸銅および硝酸パラジウムを加え、これに、カーボン担体粒子(平均粒子径50μm)40gを加えて1時間撹拌した。次いで、凍結乾燥した後、H2 −N2 混合ガス雰囲気下、250℃で2時間加熱処理して触媒微粒子(RMC1)を調製した。触媒微粒子(RMC1)の平均粒子径は53μmであった。
硝酸性窒素含有水の処理
触媒微粒子(RMC1)の水分散液を用いた以外は実施例1と同様にして硝酸性窒素含有水の処理を行った。
【0030】
【比較例2】
触媒微粒子( RMC2 )の調製
比較例1において、カーボン担体粒子の代わりにシリカ・アルミナ粒子(触媒化成工業(株)製:HA、平均粒子径70μm)40gを用いた以外は同様にして触媒微粒子(RMC2)を調製した。触媒微粒子(RMC2)の平均粒子径は72μmであった。
硝酸性窒素含有水の処理
触媒微粒子(RMC2)の水分散液を用いた以外は比較例1と同様にして硝酸性窒素含有水の処理を行った。
【0031】
【表1】
触 媒 微 粒 子
種類 金属成分組成 (wt%) 担体 平均粒子径
Pd Ag Cu Fe (nm)
実施例1 Pd-Cu 90 - 10 - なし 4
実施例2 Pd-Cu 70 - 30 - なし 4
実施例3 Pd-Cu 70 - 30 - なし 30
実施例4 Pd-Cu 70 - 30 - なし 120
実施例5 Pd-Cu 70 - 30 - なし 4
実施例6 Pd-Cu 50 - 50 - なし 5
実施例7 Pd-Fe 99.5 - - 0.5 なし 4
実施例8 Pd-Cu-Fe 69.7 - 29.8 0.5 なし 4
実施例9 Pd-Ag-Fe 69.7 29.8 - 0.5 なし 5
比較例1 Pd-Cu 70 - 30 - カーボン 53μm
比較例2 Pd-Cu 70 - 30 - SiO2-Al2O3 72μm
【0032】
【表2】
原水の N R 滞留 反応後 清浄水の NO 3
NO 3 濃度M N 時間 分散液 NO 3 濃度 転化率
(ppm) (分) の状態 (ppm) (%)
実施例1 500 20 3 60 分散 75 85
実施例2 500 20 3 60 分散 25 95
実施例3 500 20 3 60 分散 100 80
実施例4 500 20 3 60 分散 200 60
実施例5 500 50 3 60 分散 40 92
実施例6 500 20 3 60 分散 125 75
実施例7 500 20 3 60 分散 350 30
実施例8 500 20 3 60 分散 50 90
実施例9 500 20 3 60 分散 300 40
比較例1 500 20 3 60 沈降 475 5
比較例2 500 20 3 60 沈降 490 2
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水処理方法を示すフロー図である。

Claims (3)

  1. PdおよびFeからなる金属微粒子であって、Feの少なくとも一部が酸化物および/または水酸化物であり、平均粒子径が1〜200nmの範囲にあることを特徴とする硝酸性窒素含有水処理用触媒。
  2. Pdと、AgまたはCuと、Feとからなる金属微粒子であって、Feの少なくとも一部が酸化物および/または水酸化物であり、平均粒子径が1〜200nmの範囲にあることを特徴とする硝酸性窒素含有水処理用触媒。
  3. 金属微粒子中のFeの含有量がFeとして0.1〜3.0重量%の範囲にある請求項1または2記載の水処理用触媒。
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